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1947/03/30 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 農林委員会鉱工業委員会財政及び金融委員会連合審査会 第1号
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1947/03/30 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 農林委員会鉱工業委員会財政及び金融委員会連合審査会 第1号

#1
第002回国会 農林委員会鉱工業委員会財政及び金融委員会連合審査会 第1号
昭和二十三年三月三十日(火曜日)
    午後二時三分開議
 出席委員
 農林委員会
   委員長代理 理事 大島 義晴君
   理事 鈴木 強平君 理事 寺島隆太郎君
   理事 岩本 信行君 理事 北  二郎君
      黒田 寿男君    佐竹 新市君
      永井勝次郎君    成瀬喜五郎君
      野上 健次君    細野三千雄君
      水野 實郎君    小林 運美君
      志賀健次郎君    関根 久藏君
      圖司 安正君    中垣 國男君
      中島 茂喜君    八木 一郎君
      小川原政信君    佐瀬 昌三君
      重富  卓君    野原 正勝君
      綱島 正興君    松野 頼三君
      梁井 淳二君    坪井 亀藏君
      山口 武秀君
 鉱工業委員会
   委員長 伊藤卯四郎君
   理事 大矢 省三君 理事 松本 七郎君
  理事 生悦住貞太郎君 理事 澁谷雄太郎君
      衞藤  速君    萬田 五郎君
      村尾 薩男君    生越 三郎君
      庄  忠人君    西田 隆男君
      三好 竹勇君    平島 良一君
      深津玉一郎君    淵上房太郎君
      谷口 武雄君    前田 正男君
      高倉 定助君
 財政及び金融委員会
   委員長 早稻田柳右エ門君
   理事 島田 晋作君 理事 中崎  敏君
   理事 梅林 時雄君 理事 塚田十一郎君
      赤松  勇君    川合 彰武君
      川島 金次君    河井 榮藏君
      佐藤觀次郎君    西村 榮一君
      大上  司君    栗田 英男君
      後藤 悦治君    中曽根康弘君
      松田 正一君    青木 孝義君
      島村 一郎君    周東 英雄君
      淺利 三朗君    井出一太郎君
      内藤 友明君    石原  登君
 出席國務大臣
        國 務 大 臣 栗栖 赳夫君
 出席政府委員
        経済安定本部副
        長官      永野 重雄君
        総理廳事務官  石原 武夫君
        農林事務官   三堀 參郎君
        農林事務官   遠藤 三郎君
        商工事務官   平井富三郎君
 委員外の出席者
        大藏事務官   塩崎  潤君
        專門調査員   岩隈  博君
        專門調査員   谷崎  明君
        專門調査員   氏家  武君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 臨時物資需給調専法等の一部を改正する法律案
 (内閣提出)(第二〇号)
    ―――――――――――――
#2
○大島(義)委員長代理 これより臨時物資需給調整法等の一部を改正する法律案について、農林委員会、鉱工業委員会、財政及び金融委員会との連合審査会を開きます。
 先ず政府より提案理由の説明を求めます。
    ―――――――――――――
#3
○永野政府委員 臨時物資需給調整法等の一部を改正する法律案を提案いたしまする理由を御説明申し上げます。
 第一に臨時物資需給調整法の改正を要する点について御説明申します。臨時物資需給調整法は、一昨年九月三十日より施行せられ、この法律に基いて産業の回復及び振興をはかり、日本経済を安定させるに必要な物資に関する統制を実施してまいつたのであります。この法律は日本の経済危機突破のための非常立法であり、あくまで暫定的なものでありますので、この点を明確にするため、附則において本年四月一日または経済安定本部廃止のいずれか、早いときに失効する旨を規定してあるのであります。しかるに最近における日本経済の実情はますます深刻となつてきており、経済の危機を克服して経済安定をはかるためには、少くとも今後一年間は強力な物資の統制を継続する必要があると考られますので、附則を改正して、明年四月一日までこの法律の効力を延期したいと考えるのであります。
 次に第一國会において地方自治法の一部が改正されましたのに関連して、臨時物資需給調整法の一部を改正する必要が生じたのであります。地方自治法第四百四十八條の改正によつて、今後國の事務を地方公共団体の長に委任するときには、法律または政令によらなければならないこととなつたのであります。臨時物資需給調整法に基く主務大臣の権限の一部、たとえば指定配給物資の割当の権限のごときは、都道府縣知事、または市町村長に委任することが、配給統制の実施を円滑に行うため必要であるのでありますが、臨時物資需給調整法には、從來権限委任の規定がありませんので、新たにこの法律に基く権限の一部を地方公共団体の員に委任でする旨の規定を置くこととしたいのであります。
 第二に各種の配給公団法の改正を要する点について御説明申します。石油配給公団法、配炭公団法、肥料配給公団令、酒類配給公団法、食料品配給公団法、飼料配給公団法、油糧配給公団法の各配給公団法は、重要な基礎的物資、國民生活用物資等であつて、徹底的な統制を実施する必要のあるものについて、その一手買取販賣機関の設立の根拠法規として制定されたものでありまして、これらの公団は普通の割当配給の手続によつては、適切な配給の確保が困難な重要物資について、一手買取販賣を実施しておいつたのであります。
 これらの配給公団法は、臨時物資需給調整法と同樣、緊急事態における措置として、各配給公団法の附則において、本年四月一日に失効する旨規定してあるのでありますが、各種の配給公団による配給統制は、少くとも今後一年間は継続する今後一年間は継続する必要のある事態にありますので、臨時物資需給調整法と同樣、明年四月一日までこれらの配給公団法の効力を延期したいと考えるのであります。
 以上が本改正法律案を提案した理由であります。尚卒御審議の上速やかに御協賛あらんことをお願いいたします。
#4
○大島(義)委員長代理 先ほど來各委員から、本案がかく押迫つて提案されたことについては、いろいろな事情があるだろうという御意見が非常に出ておりますので、この際速記を中止して、その遅れた理由を一應説明していただきたいと思います。
    〔速記中止〕
#5
○大島(義)委員長代理 これより通告順によつて質疑を許します。大矢省三君。
#6
○大矢委員 私は配炭公団の配給並びに運営につきまして、簡單にお尋ねしたいのであります。この法案ができた当時の事情と今日とは、一年も経つて、おりまして、非常な差異がある。その後集中排除法が成立し、企業形態が非常に変化しておることは御承知の通りでありますし、また配炭公団の取扱うところの石炭の増産が、計画に近い増産を見たということも事実であります。そういうふうな変化からいたしまして、この配給公団の機構運営について、これを審議する当時にいろいろ問題になつたのでありますが、先ほど來の懇態の中にありましたように、官僚統制がいかに多くの弊害があるかということもいろいろ論議されております。その当時すでに、非常に経驗の深い、しかも末端の小口消費者に向つて便宜を與えるために、民間業者をできるだけ活用したらどうかということが、いろいろ問題になりまして、当時附帶決議にもなつたことがあるのであります。その後配給公団法の一部改正の行われた場合、コークスもこれを含むという改正当時にも、いろいろ議論がありまして、これが運営にあたつては、すなわち在來の業者を、全部とはいかないけれども、相当にこれを活用して、末端あるいは小口消費者の配給その他について利便を考えるようにするという、当局からの言明があつたのであります。それで私の伺いたいのは、その後この附帶決議なり、あるいはこの改正のときの政府の言明が、どのように活用されておるかどうかということが、まず第一点であります。それから、先ほど來の懇談の中にもありましたように、十分運営については考慮をするというお話でありましたが、そういう、しばしば問題になつた、附帶決議をつけて、また言明もあつたのでありますから、これを延期すると同時に、ただちに私は、全部とは申しませんが、この配給の末端小口消費者に向つて、業者が迅速に、しかもさつきから問題になつた手数料のきわめて低廉な、責任をもつた配給のできるような機構を、一日も早く私は完成さしていただきたい。かように考えてこの質問をなすのでありますが、その点について、いつごろからこれを実行し、どの程度にこれを活用する用意があるかどうかということを、この配給公団に限つて一應お尋ね申し上げたいのであります。
#7
○平井政府委員 配給公団法の制定にあたりまして、特に公団の性格という点から見まして、民間のエキスパートを大いに公団の運営において活用するという趣旨の附帶決議が附せられまして、配炭公団が昨年六月に発足いたしたわけであります。配給公団の性格といたしまして、從來日本石炭及び地方石炭にわかれておりましたものを、一つの公團の中に取入れまして、その整備を逐次はかつてまいつているのであります。配炭公団になりまして特に力を入れました点は、二つの機構というものを一元化した上におきまして、その一元化した利益を発揮させていくという点に、まず十分に努力をしていつたわけであります。その民主化のために、たとえば民間の需要者の方々との協議を進める一つの委員会的な制度をつくる、あるいは檢量に関する生産者、輸送業者その他との委員会をつくる、あるいは、品位に関する、檢炭に関する事項について施設及び人員に増加していく、あるいは山元から受取りまする石炭の正確を期しますために山元に委員を置くとか、いろいろな点について從來よりもいろいろな改革をしてまいつたわけであります。末端の機構についてでありますが、これは、先般の公団法の当時に、ごく漠然としてお話を申し上げておいたわけでありますが、その当時におきまして、大体小口の工場におきまする配給が、全國で月に十、五六万程度のものであります。最近におきまする配炭の実情を見ますと、小口に対する配給は約倍程度になつております。しかしながら全体の数量から見ますと、たとえば三百万トンの配給をいたします中で、四十万トン程度のものでありまして、大部分の石炭というものは、山を積出しますときに車票によつて配給工場がきまる、あるいは船で積出す際に、何々ガス工場向け、何々製鉄会社向けというふうにきまりまして、いわゆる需要者と配炭公団との配給のルート、あるいは引取の態勢というものが整つているのでありますが、ただいま申し上げました小口の配給につきましては、直接産炭地におきましては、五十トン以下の工場に対しましても、直接公団から配給しておる部分もありまするが、おもなる消費市場におきましては、いわゆる一旦貯炭場に上げまして、それから配給をしていくというような点もございますので、こういうような貯炭場からまた荷をさばくというような点については、需要者といたしましても、その引取りにつきいろいろな手数をかけておるというのが実情でございまするので、從前申し上げましたような荷扱人制度というような制度を、末端の機構に用いていつたらどうかというので、現在どの程度小口の配給がさばかれておるかということを、主要市場別に檢討を進めておるわけであります。現在の段階といたしましては、いわゆるそういう小口の工場に対しまする配給について、一種の荷扱人制度というものを認めたらどうかというような方向において、檢討を進めておる次第でございます。なお亞炭、コークスにつきましては、やはり法律の文句自体からは、公団直賣というように読めるのでありますが、これにつきましては、やはり荷扱人制度を設けまして、公団が自給でなく、末端については荷扱人制度を使うという立場をとりまして、現在四月一日からこれを実施していくということで、その選定の準備をいたしておる状況であります。また半製コークス等につきましても、從來半製コークスを扱つております販賣業者というものは、これを荷扱人として十分活用してまいりたいというふうに考えておるのでありまして、公団の運営につきまして、十分末端の配給等につきましても研究を進め、具体的にも手を打ちつつある状況でございます。
#8
○北委員 この臨時物資需給調整法に基き、主務大臣の権限の一部を地方公共団体の長に委任するとありますが、この委任の仕方はどの程度に委任するか。またもう一つは、この公団というものは、政府が勝手に人をきめて勝手に給料を拂うのでありますから、これは官吏がやる。極端な官吏の統制ではないかと思うのでありますが、これを民主的にやるには、どうしても先ほど大臣が言われたように運営をかえていかなければならない。たとえば私は北海道選出ですが、北海道あたりを見ますと、協同組合の機関が非常に発達しておりまして、そうしていつでも協同組合がやり得る態勢になつておる。これでこそほんとうに民主的にいくのじやないかと思いますが、他の方においては、協同組合がどの程度になつておりますか、そう私は存じませんが北海道の場合なんかでは、これはどうしても協同組合にやらせなくちや民主的にやつていけないと思うが、この点どういうぐあいに改革させるか。協同組合にやらせる御意思があるかどうか。この点をお伺いしたいと思うのであります。
#9
○石原政府委員 地方公共団体の長に委任するという問題につきましては、從來も一部府縣知事等に権限を委任しておるものもございます。たとえば生鮮魚介の関係でありますとか、水産物とか、蔬菜、みそ、醤油等につきましてはすでに委任をしてございまして、今回法律を改正いたしまして、これに基きまして現在一應予定をいたしております品目について申しますと、豆炭、煉炭等の燃料関係、それからいわゆる日用品と申しますか、マツチでありますとか、地下たび、ゴムぐつ、革ぐつ、洋かさ、学用ノート、タイヤ、チユーブ、ろうそく、サツカリン、ズルチン、かような消費物資の統制にあたつては、これを地方公共団体の長に委任いたしたいと考えております。
 なお協同組合にかような事務を委任するかという御質問であつたかと思いますが、実は公共団体の長という字句の中にはいらぬかと思いますが、協同組合を利用いたします点につきましては、現在できております独占禁止法の精神に反しますので、ああいう民間団体に統制の権限の一部を委任することは不可能であると考えております。さしあたり協同組合にかような物資の統制を委任することは考えておりません。
#10
○北委員 しからばさらにお伺いしたいのですが、一体官僚統制ということと民主主義ということはおよそ縁の遠いものだと思うが、この点どう感ずるかを伺いたい。
#11
○永野政府委員 なかなかむつかしい問題だと思いますが、しかし統制と民主主義というものは必ずしも両立し得ないわけのものではないと思います。
#12
○北委員 官僚統制です。
#13
○永野政府委員 これは結局現在の官吏がやるといいましても、根本は國会できめられた政治の大本に從つてやるわけであります。官吏はいわばそれの事務の執行機関でありますから、それの根本方針に順應していく限り、個人的に誤つているのは別として、官吏そのものがやることは民主主義に反するとは考えないわけであります。実は扱い方について十分間違いないように正しくやるということは、いかなる場合でも必要と思いますが、官吏が統制をやること自体が民主主義に反するとは、われわれは考えない次第でございます。
#14
○北委員 そこで、協同組合というものは、これは非常に民主的にいつていると思う。たとえば農村方面にいたしましても、肥料だとか食糧だとか、すべてのものを最後には官吏が統制するということになるのでありますが、これが独断的になると思います。そこで私は独断的ということは民主主義に反すると思うのですが、この見解をお伺いしたいのであります。
#15
○永野政府委員 おのおの立場々々によつて有機的な動きをする限り、大きな國会の意思で末端まできめていくというわけではございませんので、これに即應した機構、大は大、中は中、小は小に從つて、おのおの仕事をやるということになるわけでございます。從つて仕事に直面する者が、その知つている知識と能力に從つて仕事をやるという以外にないのでありまして、そういう点から言いますと、おのおの分担をきめてやる以上、現在の官廳機構である限り、その分に應じた立場において仕事をやるということが、われわれとしてはいいのじやなかろうか。またそれ以外に現在のところ方法がないのではないか。かりにこれをかえたいかなる機構でも、やはり分担をきめてやるということになるのじやないかと思いますので、かような意味におきまして、先ほど申し上げましたように、誤つた考え、誤つた行為でない限り、最も分に應じた、知識経驗に應じた仕事をしていく現在の機構でいいのじやないか。要は運用のいき方について御批判もあり、あるいは戒心しなければならぬ点もあるかと思いますが、官吏のやつている行為が民主的でなくちやならぬというようなことではないかと思います。御質問の御趣旨がさようでありますれば、われわれも同感でございます。
#16
○北委員 この程度で質問をやめます。
#17
○石原(登)委員 最近酒が非常に高くなつて、やみ價格とあなた方が配給してくださる價格とほとんど違わない。しかも酒の実質上の配給というものは、決して配給公団の手を煩わさなくても一向差支えない。こういう段階にきていると私ども思つておりますが、こういう段階においても、なおかつ配給公団がなければならぬという理由について、お聽きしておきたいと思います。
#18
○塩崎説明員 ただいま酒の配給方法についてお尋ねがございましたからお答え申し上げます。皆樣方に御配給申し上げている点についてお話がありましたが、これは今酒の全体が約百八十万石くらいありまして、そのうちの五分の一程度がただいまお話のありましたところの私ども特價販賣と申しておりますが、世上では自由販賣と申しておるものでございます。その残りが大部分産業用特配と申しまして、報奨物資あるいはリンク物資といたしまして、産業労務者あるいは農村の方に流れております。それからそのうちに進駐軍が約五分の一程度あります。それでありますから配給公団が製造者から全部買いまして流しておりますものは、複雜な産業用、進駐軍用、家庭用、それから今申し上げました特價販賣用となつているのでありまして、必ずしも全部がやみみたいな價格で流れているのではありません。特價販賣用と申しますのは、値段のうち約八割ないし九割が税金でありますところの清酒でありまして、一級五百五十円、同じく二級が五百円、ビール百円というような、財政收入上の見地からやむを得ざる價格で流しておりますので、この流し方は相当高いものでありますから、めつたなところへは流せない。こういうような状況でありますので、配給技術上相当くふうをこらしまして、購買力のある方に流し、あるいはまた都会の方へ流すというような手配をいたしているのであります。これは一つの專賣的な考えで配給公団を利用しているわけでありまして、こういう見利から特價販賣をなつていきます上から見ましても、配給公団が必要ではなかろうかと思います。それからその他の酒類につきましては、家庭用は相当削減されておりますが、正月とか、またおぼんとかには、なお安い方の税カをとりました價格で配給を続けていきたいと思つております。それから産業用につきましては、これは皆さま方のところへは配給になりませんので、おわかりにならないかと思いますが、石炭山には毎月一升程度配給しておりますし、農村用につきましては米一表何合当りというような割合をもちまして、常時配給しているのであります。それから進駐軍用につきましても、これは全然非課税でありますので、相当免税手続等複雜な操作を要するのでありますが、これは公団が引受けまして、進駐軍にスムースに供給している、こういうような状態になつておりますので、必ずしも酒類配給公団を、自由販賣というような酒が出たからといつてなくする必要はなかろうかと思つている次第であります。
#19
○石原(登)委員 大体配給公団は、酒類の場合を申し上げるのですが、つくつた根本の趣旨は、お酒が國民の中にきわめて公平に、しかも有効に配給されるのが目的であつて、当時の業者の非常なる犠牲において、こういうような状況になつた。今日の状態においては、ほとんど当時の事情ともまつたく変つてきた。しかも來年度予算の編成における酒造税の率を見てみますと、おそらく七百円とか、あるいは八百円というのでありますが、そういう点を見ても事態はもつともつと変るのではないかと考えております。大体最近の政府のやり方を見ますと、すぐ一つのなんかもつともらしい理由をつけて役人を殖やそうとしている。今度の中小企業廳でもそうです。こういう傾向がある。そういうことになりますと、このお酒の場合を見ると、わざわざ公団をつくつてたくさんの役人を擁して、それによつて國民に多大の負担をかけないでも、おそらく大藏省の主税局か、あるいは各地の税務署等を運用されてやつていけば、この程度の目的が達せられると思います。大体今はあらゆる方面に役人を多くして給料を惡くする。もし私にやらせるならば、役人の数をもつて減して、給料をよくした方がよつぽどうまく行くと思うのであります。そういう意味から、まずここに七つの公団の延長が出ているが、第一番にこの酒なんかは廃止してよろしい。それから後の分に対しても、これは先ほどからいろいろ意見が出ているようですが、相当檢討を加えて、漸次廃止の方面にもつていかなくてはいけないと私は考えております。大体これまで役人がいろいろな面に対して非難されるのは、最も今日の生活に必要である必需物資が、どうしても役人さんの御機嫌いかんによつて左右される。言いかえれば、われわれののど元をぎゆつと押えられている。こういうところに役人が威張る根幹があるのであつて、私は公正なる配給のためのいろいろな機関があることに対しては、決して不満があるわけじやないが、そのやり方において、どうも公団法の実際の運営がうまく行われていない。こういうことを私は結論したい。そういう意味で今度の法案の提出にしても、すべての問題をまつたく同一の状態において、これを來年の四月一日までに延長するというやり方に、私はきわめて不満足である。こういう点に対しては、少くとももつと各種公団別々において、その特殊の事情をもつと説明されるべであつて、何もかも一律に、ただ單に延ばすのだ。こういうような不正きわまる法案の提出にはわれわれは反対する。そういう点に対してまず酒類配給公団の方の係りの方から、もつと具体的に、こういうような見解をもつておるのだというはつりしたお話を願いたいと思うのであります。
#20
○永野政府委員 ただいまの酒類配給公団だけについては、またその方に明るい方から御答弁願うことにいたしまして、ただいまの公団を取扱つておるのが役人である、從つて役人の仕事がいいとか惡いとかいう御批判も伺いましたが、これはそこの仕事がそういう種類の仕事であるから、その仕事につく者は、だれがついてもそういう権限をもつ。また配給を受ける側から見ても、関心をもつということがありますので、そういう立場に立つものの心構え――ただそういう仕事をやるのが官吏ではいかぬということについては、われわれは必らずしもそうは考えないのであります。一番仕事をよく知つておるものが、その仕事を鞅掌するのが一番いいわけであります。ただそういう仕事につく者は、それが民間であれ官吏であれ、いずれにしても、配給そのものに深い関連をもつ関係上、ともすれば疑惑をもたれがちであるから、公正ないき方をすることが必要だということについては全然同感でありますが、ただ官吏がいいとか惡いとかいうことに対しては、必しもそうじやないと考えるのであります。この点を御了承願いたいのであります。
 それから七つの公団を一遍にかけたが、これでは余りに粗略な扱いではないかということでしたが実はおのおのの公団の設立については、この公団法が前回提案されましたときに、すでに十分御審議をいただき、また説明も申し上げておると存じます。これは同じ建前の公団を延ばすということでございますので、一括して提案したわけでありまして、この点も御了承願いたいと思うのであります。しかしただいまの仰せの酒類公団につきましては、くわしく事情を知つておるものから御答えいたしたいと思いますが、いかがでしようか。
#21
○石原(登)委員 酒類だけを聽いておるのじやなくて、一つの例として申しておるのですからそれが結構です。
#22
○成瀬委員 私は政府委員の方々が、統制経済の必要を認めて十分に運営しなくてはならぬ。しかしながら各種公団が流通秩序の確立の線において、乏しい品次をみんなに公平に分配する。從つて統制による面の弊害よりか、こういつたところの大きい利益のために、この公団の長所があるというようなお話でございまして、その点ゆえにこそわれわれは第一國会以來賛成をしてきておるのであります。しかしながらこういつた点について、もう一言説明なりあるいは今後に対する改善を要望したいのは、統制経済下における各種統制会社のあり方については、國民は十分にその弊害に悩んできておる。從つて今度の公団の樣式によれば、これこれの長所があつてこれこれの利益があると、眞に國民から理解されて、そして大いに協力を求めるというようないき方でなくては、この公団樣式がいかにりつぱなものでありましても、その結果において非難されるようなことになるものであると考えておるわけであります。從つてそういう見地においてお尋ね申し上げたいのは、過般來の官公労組のいわゆる生活改善に対する爭議に見ますように、一般会社におけるところの待遇が相当程度まで上つておるというにもかかわらず、官公労組の給與が低いということからの深刻な爭議でありますが、この公団法によるところの官吏がたくさんになつてまいりました場合に、やはりこういつた官吏たちが給與引上げ、待遇改善のために今のようなことが行われていくとれは、これは各末端における配給機構の上において、大きな障害を與えるのでありまして、こういう方面に対してはどういう方面、どういう法律の規定をもつて防止する考えをもつておられるか。またそれ以外におきましては、農村におきましては米麦にしろその他のものにしろ、生産されたときに供出を全部やらされておる。そして次の一箇年の生計を保つておるようなきわめて不利益な状態である。從つて國会においてもスライド制を実行せよとかいろいろ農村の痛切な叫びが出ておるのでありますが、この際に私は公団において取扱うべきところの各商品について、少くとも支那事変以來、あるいはまたそれ以前四、五年間の資料があつたらいいのでありますが、原料と製品との間の加工費、そうしてその製品が製造工事、問屋、消費者に渡るまでの間の卸及び小賣の中間マージンの比率というものが、それぞれ今までの十年なり、十二、三箇年の間の調査におきましてあつたはずであります。そういうような比率におきまして、一般國民が納得のいくような数字の発表をいたしましたならば、一般的には統制経済はどうも商人の肩代りであつて、サービスということが全然忘れられておる。特定的な利潤をせしめておるというような非難がありますが、こういつた手数料によつてのみ商店は生計しておるということを考えてみましても、公団は國家の仕事でありますがために、大いに從來の弊害を除くためにも、こういう中間マージンはうんと減らしまして、そうして一般消費階級にこたえるところがなくてはならない。かように考えるのであります。從つて政府は今申しました調査の持合せがありましたなれば、ひとつ御発表をしていただきたい。もしなかつたなれば、今後においてそれぞれの委員会に今言つたような資料を提出していただきたい。かように考えるわけであります。また最初に申し上げましたような点につきまして、一般消費者の利益代表のために、今後何らかの形をもつて、監査あるいは運営というような方面の民間の委員会制度をそこに適用いたしまして、そうして弊害を防止するというような民主的な方法をやられる御意思があるか否かということを、重ねてお尋ね申し上げます。
#23
○永野政府委員 最初のお話にありました、政府は官公労の問題に関連して公団の方はどうかという御質問がございましたが、いかなる場合でも必要な物資の配給に鞅掌しておる公団でございますので、そこに從事しております職員がこの仕事に重要性に徹して、また事実それを認識してやつておられると思います。今後もさあることを期待いたすわけでありますが、ただ統制会社その他のかつこうにおける民間企業なればいいが、公団ならばそういう点において困るというほどの差はないのではないかと想像する次第であります。その経営の首脳に当る方々の指導いかんによつては、まじめに忠実に、國民の公僕としての職務に精進し得るのではないかと考える次第であります。
 それから公団の手数料が高い、経費が多いというような御意見もあつたように存じますが、何分にも公団組織というような日本では新しい行は方でございますので、以前のそういう方面の手数料、経費と、問屋の経費、手数料等と比較しますことは、物價の非常に大きな差のあつた今日と前との比較になりますので、それはなかなかむつかしいのではないかと考える次第であります。しかしいずれにしましても、公団については普通の問屋、商店の場合とは違いまして、國家として強力な管理、指導、監督をするわけでございますから、國民に対する負担が大きくなるということになれば、その角度から十分経営を監督いたしますし、また指導もして、その負担の大でないような行き方にすることに対しては、万全なる努力をするつもりでございます。いずれにしましても現在のなけなしの物資を、最も合理的に必要なところに配給しようとすれば、一手に実情を把握して、実情に即應して、責任をもつて必要なところにいくように配給し、またする機関として最も適当なのが公団ではないかと考えておりますので、その点御了承を願いたいと思います。
 それから委員会の問題でございますが、公団は先ほど來もお話が出ましたように、從來その仕事をやつておりました人たちを活用いたしまして――もつとも適格でない者は別といたしまして、仕事に慣れ、また忠実にやる者につきましては、その知識経驗を活用する意味合において、從來通り働いていただいているということになつておりますので、從つて仕事の面からいいますれば、その知識経驗を活用しているのではないか。ただそれがはたして妥当な配給をやつておるかどうかという点につきましては、政府としては、これに対しては嚴重な監督をしなければなりませんし、指導もしなければならない。そういう点においては十分御意見、御叱正をいただいているのではないかと思いますが、現在のところ委員会を組織して、その意向に基いて配給をするという点までは考えておりません。
#24
○小林(運)委員 本日の連合審査会はすでにいろいろ質疑もございましたから、この辺で打切つていただきたいと思います。
#25
○大島(義)委員長代理 ただいま小林君から質疑はこの程度で打切るようにという動議が出ましたが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○大島(義)委員長代理 御異議ないようでありますから、本日は質問をこの程度で打切りまして、これで散会いたします。
    午後三時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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