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1947/12/02 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 国土計画委員会 第30号
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1947/12/02 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 国土計画委員会 第30号

#1
第001回国会 国土計画委員会 第30号
昭和二十二年十二月二日(火曜日)
    午前十一時十五分開議
 出席委員
   委員長 荒木萬壽夫君
   理事 藤田  榮君 理事 細野三千雄君
   理事 内海 安吉君 理事 松浦 東介君
  理事 的場金右衞門君
      足立 梅市君    伊瀬幸太郎君
      松澤  一君    宮村 又八君
      山本 幸一君    生方 大吉君
      田中 角榮君    村瀬 宣親君
      今村 忠助君    高田 弥市君
      野原 正勝君    野本 品吉君
      高倉 定助君    只野直三郎君
 出席政府委員
        内務事務官   岩澤 忠恭君
        大藏事務官   前尾繁三郎君
 委員外の出席者
        大 藏 技 官 伊藤 八郎君
        專門調査員   西畑 正倫君
    ―――――――――――――
十二月二日
 建設院設置法案(内閣提出)(第一二八號)
の審査を本委員會に付託された。
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 横須賀港を開港に指定する等の法律案(内閣提
 出)(第一二〇號)
 都會地轉入抑制緊急措置令を改正する法律案(
 内閣提出)(第一一八號)
    ―――――――――――――
#2
○荒木委員長 開會いたします。
 これより政府から提出せられました横須賀港を開港に指定する等の法律案を議題といたします。
 本法律案は昨日質疑を終了いたしたのであります。ただちに討論に入ります。討論は通告順によりこれを許します。日本社會黨藤田榮君。
#3
○藤田委員 本法案につきまして、わが國の直面する民間貿易を可及的速やかに振興せしめ、もつて日本の發展に資するために、とりあえず横須賀港ほか十三港を開港する原案に對しては、われわれとしては今後大いに政府が民間貿易の伸張に努力せられることを要望いたしまして、本法案に賛成する次第であります。
#4
○荒木委員長 民主黨村瀬宣親君。
#5
○村瀬委員 私はこの法案に賛成をするものであります。特にこの際申し上げておきたいと思いますることは、すでに四十二の開港場が日本にはあるのでありまして、今回新たに加えられまする十四のこの港虜は、いずれも将来のわが國海外貿易に貢献するところきわめて大なるものがあると豫測いたしまするが、特にこの既設の四十二の港湾の運用に對しましても意を注がれまして、いたずらに資材、人員、設備等の分散を来すごとによつてかえつて貿易振興の力の分散を來さないように、運用上御注意を願いたいと思うのであります。われわれは本案に賛成をするものであります。
#6
○荒木委員長 日本自由黨今村忠助君。
#7
○今村(忠)委員 本案に對しましては、政府の希望する將來の貿易發展の準備をするという點においてうなずけるのでありますが、民主黨の側からも説明のありました通力、四十二港をすでに開設されており、貿易ははなはだしく現状においては縮小をしなければならない状態にあるのであります。殊に開港いたしますと、外國船の出入から、どうしても密貿易等ということも一應考慮されますし、また外國人の出入というような點から、結局國際的に訓練されておらない日本國民の風紀上の索乱というようなことも考慮されると思テのであります。これらのことに封ずる対策と、また施設、人員等による整備等からも考えまして、當然これを維持するためには相當経費を要すると思うわけであります。政府は開港にあたつて経費を要さぬと言いますが、維持するためにはやはり相當の経費を計上しなければならぬと思うのであります。こういう點を勘案いたしまして、新たにこれらの十四港の開港については一十分なるそれぞれの機關の連繋をとりまして、準備あつてしかるべきと思うのであります。政府の回答によりますと、それらの點にはなはだ遺憾の點のあるものを認めたのでありまして、特に一段とその點に留意あられることを希望いたしまして、開港についての賛意を表するものであります。
#8
○荒木委員長 國民協同黨野本品吉君。
#9
○野本委員 私は國民協同黨を代表いたしまして、本案に賛成をいたします。
#10
○荒木委員長 第一議員倶楽部只野直三郎君。
#11
○只野委員 私はこの開港の問題に關しましては、政府の原案に賛成の意を表するものであります。従来の開港場の関係その他の問題から、貿易がとかく中央的な大きな開港場において貿易されるというふうな傾向があつたのでありますが、將來の日本の経済の建直しは、各地域においてそれぞれの生産物をすべて外國貿易ならば外國と直結するというふうな行き方をとつていけば地方の工業というものは、あるいは集散というものが非常に活淡なるものであつて、そういう意味から考えて、全國各地域に平均して開港場を設けるということは非常によろしいことである。そういうふうに考えます。そういう意味におきまして一今回の新だに開港場を指定することをもちろん賛成いたします。特來においても多数の開港場ができて、各地域の生産物が直按に外國と運輸貿易を行うというふうになるのでなければ、日本の産業は發達しないというふうに考えます。そういうような意味におきまして、今回の政府の原案に對して心から賛成いたします。
#12
○荒木委員長 これにて討論は終局いたしました。採決いたします。本案に賛成の諸君の御起立を願います。
  (起立総員〕
#13
○荒木委員長 総員起立、よつて本案は原案通り可決確定いたしました。
    ―――――――――――――
#14
○荒木委員長 次に都會地轉入抑制緊急措置令を改正する法律案を議題とし、討論に附します。
 討論は通告順によりこれを許します。
#15
○細野委員 修正案があります。
#16
○荒木委員長 細野三千雄君。
#17
○細野委員 本法律案につきまして、私は、各派共同提案にかかる修正案を提出したいのであります。すなわち本法律案の附則第三項を削除するという修案であります。
 修正の理由は申し上げるまでもなく、削除します第三項は、「建設院設置法の一部を次のように改正する。第四條第八號中「都會地轉入抑制緊急措置令」を「都會地轉人抑制法」に改める」というこの一項を削除しようというのであります。理由は言うまでなん建設院設置法はまだ提案されておりません。法律になつておりません。法律案といたしまして昨日ようやく議會に提案されたものでありまして、未だ法律でないものを一部今から改正しておこうという間違つた條項なのでありまして、この點については政府も間違いであるということを認められておると思うので、以上のような修正を提案する次第であります。何とぞ皆さんの御お願いいたします。
#18
○荒木委員長 日本社會黨藤田榮君。
#19
○藤田委員 本法案につきましては、ただいま修正案の動議が出ておりまして、この修正箇所を除きました點につきましては、原則として賛成の意を表します。
 都會地の機能が著しく阻害されておりまする現歌におきましては、人口の急激なる集中が都市の諸般の混乱を起す原因となることは常然でありまして、これを阻止するために臨時的に一時的な措置として、本法案を實施されることについては賛成であります。しかしながらまず政府に要望しておきたいことは――かような人口を端的に直接に抑えるというような消極的な方法ではなくして、むしろ國家全般の経済的、社會的發展を所念して、その見地かち國土計畫、地方計畫の立案によつて、人口の総合的な調整配分計畫を一日も早く準備されるということであります。この點についてはすでに國土計畫審議會もあるのでありまして、すでに活動にはいつておるはずでありまするけれども、未だその具體的なるものが出てまいらないのであります。この法案がその施行期日に近づくころまでには、少くとも政府はそういう面については、積極的な努力をしていただきたいと思うのであります。次に情實やその他の手段によつて轉入する者に對しての考え方でありますが、これは特に窓口における取扱者に本法の趣旨を十分に徹底いたしまして、一般大衆を指導してまいることができるように、本法案の趣旨を周知徹底せしむるように、格段の努力を拂うべく政府は施設せられんことを要望する心のであります。以上の諸點を強く政府に要望いたすことによりまして、本法案に對して原則として賛成の意を表する次第であります。
#20
○荒木委員長 民主黨村瀬宣親君。
#21
○村瀬委員 この都會地轉入抑制法案なるものは、全條を通じまして都會地轉入抑制緊急措置令のそのままの焼直しだという形であります。ただ第二條の第二項が新たに加わりた程度のものであります。従つて時局下といたしましては、やむを得ないものとして賛意を表するものであります。ただ新たに加わりました第二條の第二項の運用にあたりましては、緩嚴よろしきを得て、人民に喜ばれるように、これをあまりにルーズにいたしますると、この第二項の運用によつてこの法案の目的は崩壊いたします。またこれをあまり嚴にいたしますると、せつかく新たに挿入されましたこの第二項の效用も發揮し得ないことになるのでありまして、この點に對しましては、十分末端行政の部面におきまして指導して、誤りなきを期せられんことを要望いたしたいのであります。なおかような法案の一日も早く撤廢し得るように當局の考慮を願いまして、本案に賛成するものであります。
#22
○荒木委員長 日本自由黨今村忠助君。
#23
○今村(忠)委員 本法案は憲法第二十二條の「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移轉及び職業選擇の自由を有する」という、この條項をはなはだしく制的するものと認めます。しかしながら現實問題といたしまして、各大都市が戦災の危に遭つて、多数の者を収容し得ないという事實から本法案の施行されることを認めるものではありますが、どこまでも緊急措置的なものであつて、恆久性をもたせぬというところに本旨がなければならぬと思うのであります。すなわちどこまでも憲法において認められた、いわゆる居住や移轉や職業の自由というものが、一日も早く何人にもでき得るようなととを考慮されたいということでおりまして、これが實施にあたつては、その點を特に考慮して、しかるべく當局において善處を希望してやまないのであります。まことに敗戦のもとやむない一時的の措置として本法案の實施を認めるということを、われわれは互いに銘記いたさなければならぬと思います。この點を一應附加えまして本法案に賛成を表するものであります。
#24
○荒木委員長 國民協同黨野本品吉君。
#25
○野本委員 やむを得ない臨時的な措置としての本法案に賛意を表します。ただわれわれの強く希望したいことは、この法案の實際的な運用の面におきまして、あくまで公平、妥當に取扱われるということであります。以上希望を申しまして賛成いたします。
#26
○荒木委員長 第一議員クラブ只野直三郎君。
#27
○只野委員 私も前の方々と同様にこの法案の成立に對して賛成をいたします。ただこの都市の人口という問題に關して、本質的にこれを考える場合には、法律をもつて抑えても、都市の人口の殖えることを防ぐということは容易ならぬことと思います。大都市が膨脹したというのは、法律あるいは政府の奨勵で膨脹したのではなく、國民の自然に生ずる希望から、大都市が生活がしよいといろところから人が集まつてくるので、大都市の人口集中ということはまことに自然の姿でありたのであります。従つてその都市の人口膨脹を人為的に抑制しようとしても、實際は效果が出てこない。もしほんとうに大都市を縮小したい、人口を減らしたいとするならば、少くも大都市の人口は自然に減るような政策を考えなければならないのであります。それで私は現在の中央集権的な政治機構、あるいは中央集権的な經濟體制をもつている間は、大都市の人口は減つていかない。從つて大都市の人口を減らそうとするならば、地方分権的な政治機構と、地方分権的な経済機構を確立することに努力しなければならぬものである。その意味においてわれわれ國土計畫委員會あるいは政府その他の方面における國土計畫の研究團體において、この問題をさらに一層検討して、人為的でなく、自然に都市の人口が減つていくようにもつていくのが大切ではないか、そういうことを特にこの法律をつくるに際して考慮の中に入れてもらいたい。こういうことを希望條件として、この原案に賛成をするものでございます。
#28
○荒木委員長 これにて討論は終局いたしました。本法律案に對しましては、先ほど細野三千雄君より次の通りの修正案が提出されました。すなわち本法案は附則中第三項を削除すべしとの修正でありまして、これは各派共同提案であります。この部分を切離して採決いたします。
 本法律案附則中第三項を削除する修正に賛成の諸君の御起立を願います。
    〔總員起立〕
#29
○荒木委員長 起立総員、よつて本修正案は可決確定いたしました。
 次にただいまの修正部分を除く原案につき採決いたします。修正部分を除いて原案に賛成の諸君の御起立を求めます。
    〔總員起立〕
#30
○荒木委員長 起立総員、よつて修正部分を除く原案は可決確定いたしました。
 本日はこれをもつて散會いたします。
    午前十一時三十五分散會
ソース: 国立国会図書館
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