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1947/07/14 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 治安及び地方制度委員会 第3号
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1947/07/14 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 治安及び地方制度委員会 第3号

#1
第001回国会 治安及び地方制度委員会 第3号
昭和二十二年七月十四日(月曜日)
    午前十時二十六分開議
 出席委員 委員長 坂東幸太郎君
   理事 門司  亮君 理事 中島 茂喜君
   理事 川橋豊治郎君 理事 松野 頼三君
      大石ヨシエ君    笠原 貞造君
      菊池 重作君    松谷天光光君
      大澤嘉平治君    佐藤 通吉君
      千賀 康治君    坂口 主税君
      中垣 國男君    外崎千代吉君
      加藤吉太夫君
 委員外の出席者
  治安及び地方制度委員會専門調査員
    有松  昇君
七月七日委員
 冨吉榮二君、永江一夫君及び齋藤隆夫君辞任に
 つき、その補闕として七月八日松澤兼人君、松
 谷天光光君及び千賀康治君が議長の指名で委員
 に選任された。
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 理事互選
 小委員追加
 國政調査承認要求の件
    ―――――――――――――
#2
○坂東委員長 これより治安及び地方制度常任委員會を開會いたします。
 さきに議員運營委員會の決定で、本委員會の理事一名の追加を行うことになりましたが、その決定につきましてお諮りいたします。
#3
○中島(茂)委員 理事の追加は互選を省略して、これを委員長より指名あらんことを望みます。
#4
○坂東委員長 ただいまの動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○坂東委員長 異議ないものと認めます。それでは酒井俊雄君を理事に指名いたします。
 なお五大都市特別市制小委員會の委員選定の件でありますが、一名の小委員が留保になつておりますが、この際これを委員長において指名いたしますことに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○坂東委員長 それでは小委員に久保田鶴松君を指名いたします。
 なお五大都市特別市制につきまして、小委員會はさきに六名委員が指名されまして、本日さらに一名指名されて、都合七名の委員であります。そこでこの前の六名の小委員の申合せによりまして、さしあたり小委員長を互選せずに、委員長においてこれを調査願いたい。こういうことでございますから、私と有松調査員と協議しまして、一應調査に着手しておりますから、ただいま有松君からこの調査の内容を御報告いたしまして、本日は中間報告の形で御報告いたします。
#7
○有松專門調査員 それでは私より、委員長の御指名によりまして、大體の經過を御報告申し上げます。去る七月九日に小委員會が開かれまして、その際に小委員會の方が御出席くださいまして、政府より林地方局長が出席をいたしまして、極く大體について特別市制案の状况を説明をいたしたのでございますが、これによりますると、この問題は三十年來論議をせられ、特に昨年來これが研究が盛んとなりまして、その施行を促進せられ、その實現につき内務大臣よりは既に聲明もあり、議會においても附帶決議もあり、地方制度調査會においても、市と府縣とが圓滿に行きさへすれば、速やかに施行いたしたいという意見である。爾來内務省においても鋭意研究中であつて、制度を立てし以上、市が希望し、國會が議決をすれば、當然實施すべきものと思う。ただこれに伴う困難摩擦をいかに解決すべきかが問題であつて、殘存郡部の處置、營造物の處分、職員の給與、財政、警察の取扱、食糧檢査所を初め、各種の行政機關、食糧營團初め各種團體、縣廳の所在、議員の身分關係、法令の取扱をいかにするかというふうな、事務的にはなかなか問題も多い。また市からは促進要望、縣からは愼重にやつてもらいたいというふうな、いろいろな意向があつて、諸般の情勢を勘案し、適當な處理をいたしたい。國會においても國家最高の意志を決定すべきようにもつていかれれば結構であるといつたような、林内務省地方局長の説明があつたのでございます。そこで委員會終了後今日まで、有松調査員は内務省の林地方局長を初め、當局とよく相談をいたしまして、いろいろの資料について、促進かたがた説明を常時求めておつたのでございまするが、それによりますると、大體の項目が八つ乃至九つくらいございまして、最近小林選擧課長が参りまして、それを簡單に説明いたしたのでございます。それによりますと、第一點が、都道府縣の條例または規則を引繼ぎ、特別市に適用し得るようにすること。これが第一點でございます。それから第二點におきましては、特別市の指定に伴い當該都道府縣の議會の議員の定數の減少を來すが、これをどう措置するか。それから第三點といたしましては、特別市の區域に住所を有する從來の都道府縣の議會の議員は、現行法制上失職となるが、これに對して第一案といたしましては、そのまま失職でよいか。第二案としましては、これらの議員を特別市の議會の議員として引繼がしめ、特別市の議會の議員の定數外の措置をとるかというふうな問題があるのであります。それから第四點といたしまして、特別市に從來からおりますところの都道府縣の職員、これを特別市の職員に振り替える。それらの者の給與とか恩給、そういうものの繼續に關する措置をとらなけばれならない。それから第五點といたしましては、警察の問題でございますが、これは警察法立案の要項がまだ未定であるからして、内務省當局としては、これを直ちに特別市に警察事務の移讓をすることがどうであるかという疑問をもつておるということでございます。それから第六點といたしましては、衆議院議員選擧法の別表の改正を要する。これは他府縣の選擧區の定數にも多少影響を及ぼすから、その點も研究をしなければならぬ。それから第七點といたしましては、裁判所の管轄區域變更の措置を講じなければならない。第八點といたしましては、これはその他いろいろなものでございますが、たとえば家畜保険法とか、あるいは農業保険法、あるいは小作調停法、地方競馬法、こういつたような法律に基きまして、それぞれの影響がございますので、その點をなおしていかなければならない。あるいは場合によりましては、從來の農業會法とか水産業會法、あるいは漁業協同組合法、そういつたものにも改正をしていかなければならないのである。それから第九點といたしましては、食糧營團とか、その他法律上府縣を單位とするところの團體がぼつぼつございますが、これにつきましても措置を講じなければならない。
 以上が小林選擧課長が参りまして、取敢えず大體の説明をしてまいつたのでございまして、かように事務的にはまだ種々なすべきことがありまするから、内務省といたしまして、鋭意これが促進に邁進しておる。それで現に土曜日の午後、各省から主任の者どもを集めまして、特別市制施行に關するそれぞれの關係の意見を出してくれるようにということを打合せたはずでございます。その結果もそれぞれの主任官がまた各省に歸りまして、大急ぎで資料を提出いたしまして、また内務省と打合わせ、そしてこちらに報告をしてまいるということになつております。ただいままでの經過は大體その通りでございます。
#8
○坂東委員長 ただいま有松調査員の説明のごとく進行しておりまするが、今申しました九項につきまして、委員中で何か御異議がありますならば、この際發表していただいて、記録に留めていきたいと思います。御自由に御意見の發表を願います。
#9
○門司委員 ちよつと申し上げておきたいと思いますが、ただいま御發表になりました要項のいずれも特別市制を施行いたしますには當然のことでありまして、この問題を處理しなければならぬということは、既に特別市制が議題になりますたびごとに、おそらくこれは行われておつたことだと考えております。私が非常に遺憾に考えておりますのは、内務省が今そういうものの調査をしておる、これからしなければならないという一つの態度であります。前の委員會でも申し上げました通り、特別市制の問題は、昭和四年に提案されましてから今日まで衆議院を五囘通過いたしておるのであります。そう考えてまいりますと、その間に政府においては、何らかのこれらの措置に對する用意がなければならなかつたはずだとわれわれは考えております。殊に昨年の議會において、地方自治法の改正にあたりまして、次の議會に、五大都市を特別市として制定する法律案を提出するという附帶意見がつけられております。議會を尊重する意味におきまして、内務省におきましても、これらのものの調査が既に著手研究されておりまして、そうして十分の用意がなければならないと考えておりますが、この委員會において小委員會を設け、さらにこれが提出をするというようなことがはつきりしてまいりましてから、これらの問題を研究するという現在の當局の態度に對しましては、われわれは遺憾の意を表しますと同時に、そういう事態でありますならば、何年經つてもおそらくこういう問題は處理できないと思います。これは諸般の情勢を勘案いたしますと、もちろん利害の相反しまする殘存府縣との間におきましては、なかなか一致點を見出すということは困難でありまして、しかもその利害關係のありまする府縣の現在の態度というものは、いずれも抽象的な議論でありまして、ほとんど實質的に何らの考慮をすべきものがないようにわれわれは考えられておるのであります。一例をあげてみますならば、神奈川縣の内山知事の反對いたしております要項等による場合におきましては、單に獨立した場合に横濱市が困るであろうとか、あるいは殘存神奈川縣が成立たないであろうとかいうようなことがいずれも言われておりますが、これはすでに昭和二十年度の決算、あるいは二十一年、二十二年度の豫算の面からみましても、縣市の振合いというものはほぼ一致いたしておりまして、殘存いたしました神奈川縣が決して成立たないという理窟も立たなければ、獨立いたしました横濱が、特別市制として財政的に成立たないという數字的な根據を見出すこともできないのであります。おそらく他都市の計數的な統計を見てみましても、大體同じような形を示しておりますので、今日の内務省が最も危惧いたしております地方との折合いの問題につきまして考慮する必要はほとんどない。三十年來も論議せられ、衆議院を通過すること五囘、議論はほとんど全部盡されておるということが言い得ると思います。從いまして速やかにこの特別市制を施行せられまして、そうして日本の文化國家の建設の一要素といたしまして、五大都市が十分伸び得る制度において、新らしい國家建設のために、そのさきがけをするものになるということ、それからさらに今日の地方自治體が民主化することのためには、非常に大きな都市と小さな山村、漁村等というものが同じ自治法の上において取締られる、同じ自治法の上に監督せられるというこの矛盾を一日も早く除くということが、わが國の民主化のために、きわめて喫緊な要務であるということをわれわれ考えまするので、委員會におきましては、私は内務省のこれらの幾多の問題のあることは、當初からわかり切つた問題でありますし、この問題は事務的に處理が十分つき得ると思うのであります。事務的に十分處理がつき得るものは、おそらく反對の理由にもなりませんし、またこれをそのまま遷延しておきまして、議論のし盡された問題をいつまでも遷延するということはいかがかと存じますので、委員會といたしましては、先の決定通りに進んでもらいたい。そうしてなお小委員會で決定いたされました特別都市を促進するために、内務省のこれらの問題の調査研究を急いでやつていただくというようなことを、ぜひお願いしておきたいと思うのであります。
 それから最後に私は、これはおそらくごく近いうちに、あるいは殘存府縣からの反對の陳情があるかとも考えます。その内容その他をこの場合申し上げることはできないと思いますが、たとえて申し上げますると、ほとんどこれは餘談に近い話でありますが、神奈川縣における内山知事の反對理由などを聽きますと――私は内山知事を決して惡く言うわけではありませんが、二、三日前の新聞を通じて拜見いたしますると、横濱市は獨立すると言つておるが、やがて横濱に米國の貿易使節團が参つたときに、横濱市は神奈川縣より獨立すれば泊める場所もないではないか。横濱市は獨立すれば米國の貿易使節團をどこに宿泊させるのか、おそらく鎌倉か箱根になる。その場合神奈川縣のやつかいになるのではないかというようなことを、反對の理由として堂々と新聞に載せているのを見ますと、その反對の根據というものはただ感情的であり、何らの根據をもつていない。實際に反對の理由はそういう結果を招くということを考えますときに、これらの諸問題は速やかに處理するように内務省を十分鞭撻いたしまして、そうして私どもが初め考えておりましたように、速やかに特別市制の法律的の決定を見るように、ぜひ進めていただきたいということを希望いたします。
#10
○坂東委員長 ちよつと私から申し上げますが、門司さんの御懸念もさることながら、すでにこの委員會は、やるという建前に進行しておりますので、今の有松調査員の報告は調査の進行中のことで、今申しました九件についての處理方法を報告されまして、その處理に對する皆様の意見を聽くというわけであります。政府は反對する權限もなければ、またわれわれはその反對を聽く義務もない、立法府は立法府の權限に基いてやつておりますから、政府の反對、あるいはまた關係府縣とか、府縣會議員の反對は問題ではない。從つて今申しましたその處理事項、あるいは法律の改正項目など、その件を申し上げたのでありますから、その點は誤解のないように願います。なお有松さんに説明願いたいことは警察權の問題であります。東京の場合警視廳というものがある。あれは東京都とは關係がなくなつておりますが、しかしながら他の府縣につきましては、東京の例によることはできぬかもしれませんが、それにつきましてあなたの研究の結果を御説明願います。
#11
○有松專門調査員 ただいまの警察權の問題でございますが、東京都におきましては、御承知のように東京都のほかに警視廳がございまして、警視廳と東京都廳との關係をいかにするかということは、御承知の通り先般來問題となつたこともございまするが、ただいま現状の通りに落ちついておる次第でございます。しかしてこの東京の例を直ちに來るべき五大都市の特別市制を布く際に適用するかどうかといつたことについては、内務省で要綱に警察法の關係ということも謳つておりまするように、また私ども從來の乏しい經檢からいたしましても、なお相當研究を要する問題でないか、かように考えておりまして、この點につきましては今少し詳細なことについて研究を進めたいと考えております。
#12
○坂東委員長 なお議員の權限ですが、普通の考え方では、たとえば五大都市が獨立しますと、その府縣會議員の資格またその權限がなくなるわけでありますけれども、現在の議員はその任期が來るまでは失消することがないという規定が、憲法か、市制か、地方自治法かどこかにあるかと思いますから、それで十分研究調査いたしたいと思います。どなたか委員の方で御研究があつたらお聽かせ願いたいと思います。
#13
○門司委員 市會議員の定數の變更ということは、これはないわけですね。
#14
○坂東委員長 それがそうなれば反對する理由もなくなるわけです。皆議員がなくなるというような考えから縣會議員が反對しておるような傾きがあるらしいと考えられます。それは調査します。
#15
○有松專門調査員 ただいまの點につきましては規定もあるかに思いますが、なお詳細なことを責任をもつて御答辯するように研究したいと思いますから、今日はお許し願いたいと思います。
#16
○坂東委員長 なお有松さんの報告になりましたうちの議員の問題ですが、こういうことが考えられる。たとえば横濱の市會議員が何名ある。横濱市の中におる縣會議員が何人ある。その縣會議員を獨立した横濱市の定員外でもおくことができるという規定をおくことができないわけでもない。從つて有松さんの報告は内務省の考えではなくして、そういう點をどう處理するかということを研究しておるという點です。それから警察權の問題は大きな問題です。五大都市も東京都のように警視廳をつくることも一つの考え方である。市の中に司法、行政全部おくことも一つの方法である。どういうことでもできるわけですから、いろいろ研究して適當な處置をとらなければならぬということは考えられるわけです。それで大體輪廓ができれば、マッカーサー司令部の地方制度の主任に會つてよく打合せをすることになつております。なおまた政府側としても反對する權限もなければ、實際において反對の意志はない。結局協力しておるわけでありまして、先ほどの有松さんの報告は、向うの方から來て事務的にいろいろ報告して裏面から協力しておるのであります。しかし法律上は、先ほど申しましたように九項目について研究して、關係の法規を五件か七件か出さなければならぬことになつておりますが、別に政府の方から反對はないので、その點は御諒承願いたい。
#17
○川橋委員 有松さんに伺いますが、この九項目の件について、別に期限を切るわけではありませんけれども、大體いつころまでに片づきますか。
#18
○有松專門調査員 その點につきまして私も同じ心配をいたしたのであります。調査々々でもつて時日を遷延されてはまことに遺憾でありますから、特に催促いたしましたところが、それでは今日――今日というのは土曜日でございましたが、早速關係省の者を呼んで、あの内務省ではまだ、たとえば食糧管理法とか農業會法とか、そういつたことはよくわからぬから、關係各省の者を呼んで、それにこの趣旨を話してさらに囘答を求めさして、そうして結果をもつてくるということを言つておりました。期限を切ろうかと思いましたが、できるだけ早くやつてくれということを申しておいたのであります。それで先ほど門司委員の御注文もございましたように、私もいまさらそんなことをしておるのはというような疑問があつたのでありますけれども、委員長のお話の通り、大體において林局長以下内務省の連中はすでにもう何度も國會の意思がきまつておるから、事務當局としては反對すべきものではなくて、できるだけ急いでやろうというふうな誠意をもち、また私の聽きましたのは、實は正式と申しますよりも、議會に對するきわめて好意的の態度で囘答をもつてまいりましたのでありますから、向うといたしましてもそうぐずぐずしてはいないだろうと思います。なお御趣旨のあるところはよく含みまして、時々内務省に注意いたしまして、すべて揃わなくても、できたものからでもどんどんこつちへもつて來させて委員長に御報告を申し上げよう、かように考えております。
#19
○川橋委員 この九箇條について委員長からわれわれの意見を徴せられたわけでありますが、今日は突然出されましたので、概念的には大體わかつておりますけれども、われわれがこれに對して詳細なる意見を出すことはできないと思います。それで前囘の小委員會で中島委員から申されましたように、大體五大都市の特別市制法案が通過いたしましても、それを施行するまでには相當の期間があるわけであります。それでその間にまた研究し發表する場合もあると考えられますし、この問題を併行して、特別市制の法案の提出と睨み合わすということは、非常に困難な問題だろうと思います。もつとも急に解決をしなければならぬ問題もありますけれども、施行まで相當の期間がありますれば、その間にまた研究して發表することもあると思いますから、この問題に拘束されて、この法案を出すことがおくれることは非常に遺憾に考えます。現に第九十二議會では、地方自治法の通過に際して、附帶決議の第四項として、五大都市を特別市として規定する法律を次の議會に提出すること、こういうような附帶決議がついております。なお地方自治法案の内容を見ますと、地方自治法に地方公共團體を、普通地方公共團體と、特別地方公共團體とに分け、特別市は特別地方公共團體の範圍の中に入れることになつております。こういうような法案がすでに通過しておるのでありますから、今有松君から申されましたような項目については、すでに相當の研究と用意がなければならぬはずである。これをこれから研究するということは、はなはだ怠慢であると思います。そこで衆議院の權威から申しましても、前にはそういつたような附帶決議がついておるのでありますから、この際はその研究も必要でありますが、本筋の法案の提出方について急に取上げられたい。
#20
○有松專門調査員 まことに御もつともだと存じますので、なお一層督勵したいと思いますが、先ほども申しましたように、何日間ということは申しておらなかつたのでございます。それから法律の點につきましては、これはむしろ私の考えといたしましては、指定をする法律を出せばよいので、簡單ではないかと考えておるのでございますが、ただ施行に際してはいろいろの實際問題が起るから、それを内務省で心配しておる。こういうわけでございまして、その點につきましても一層督勵し、前議會の附帶決議の趣旨もございますから、善處したいと考えております。
#21
○坂東委員長 大體一週間前後で輪郭がわかると思います。建前は議會になりまして、今政府の方から材料を提供さしている。そういう形になつておりますので、從つていよいよつくる場合にも衆議院自體がつくるので、條文整理等は調査員、それから法制部長がおりますから、それらが協力してつくるので、全然政府の厄介になるわけではない。從來の政府の資料を参考として、それを提供さして調査に資する。そういう恰好になつている。その點誤解のないように願います。それでは今日の調査の程度は中間報告ですから、この程度でよろしうございますか、いかがでございますか。なお御希望等がありますならば伺いたい。
#22
○外崎委員 この後の小委員會なり、あるいは常任委員會なりを近いうちに開きますか。それによつてわれわれは……
#23
○坂東委員長 それは歸らずにおいてもらいたい。もちろん常任委員會はあるべきものですから、また當然やりたいと思います。順序を言いますと、こうして打合せ會を繼續していよいよきまれば、案をつくりまして、それからその案をつくる議員は一人でも出せますが、適當な人をきめて提案者にして、それから議院に報告して、それから本式に審議になつた場合に半數以上出席して、そうして過半數の議決をもつてきまる。ですから續いてやるつもりですから、とにかく歸らずにおつてもらいたい。それが先決問題でございますから……。
#24
○外崎委員 この問題に對しては、もう論議も盡されているようですから、歸らずにおつて、一日も早く法案を通してもらいたいと思います。
#25
○坂東委員長 調査が進行すれば、委員會を開いて報告して、皆さんの意見を聽いて、完全な法律をつくりたい、こういう方針でございます。それでは今日の中間報告委員會はこれでよろしうございますか、いかがでございますか。
#26
○川橋委員 ちよつと速記を止めて……。
#27
○坂東委員長 それでは速記を止めて……。
    〔速記中止〕
#28
○坂東委員長 速記を始めて……。
#29
○川橋委員 特別市制の問題外のことですが、京都の市役所から建設省の設置に關して御援助を請うという電報が來ておるのです。これは内務省系統の問題ですが、内務省がそういう工合に變るように聞いておるのですが、今後内務省がどういうように變つていくかということを聽きたいのです。それで次の委員會にこういうことについての説明を伺いたい、そういう點御努力を願います。
#30
○坂東委員長 その點につきまして御報告いたしますが、衆議院規則第九十四條によりまして、調査事項は一應議長に届けまして、議長の承認を得るという形になつておりますので、今申されましたことも含みます。まだそのほかにも私から御相談でありますが、例の隱退藏物資の件、これは新聞紙上に發表されました以上は、わが委員會におきましても、當然治安の關係上説明を聽取したいと思いますが、いかがですか。
  「「異議なし」」と呼ぶ者あり
#31
○川橋委員 監察制度の問題を今新聞で散見いたしますが、ああいうこともやはり治安、地方制度の方の問題だと思いますので、このことについてもその機會に伺います。どうぞ御配慮願いたいと思います。
#32
○坂東委員長 今監察關係で公安廳ができると思いますが、公安廳關係はこの委員會の關係でありますから、從つて今申しました檢察關係と監察關係、隱退藏物資關係を調査事項に加えます。
#33
○坂口委員 特別市の問題が特に問題になつておりますが、これと並行して私どもの考えとしては、地方團體の強化ということについてあらゆる障害を克服して、特にこの委員會で案を立て、また要望してその實現をはからなければいかぬ。そういうことにつきまして、最近内務省が解體するということは結構でありますが、折角地方團體が形の上で確立しつつありましても、中央官廳が頻々としてその出店を各地方に出す。そのために地方團體においては不便と摩擦が生じておるようでありますし、混亂も生じております。これは經濟の統制を行います以上は相當理窟はあると思います。しかしながらこれが各官廳の恣意によつて無制限にどんどんできるということでありますと非常に混亂が生じて、また地方團體の圓滿なる發達の上にも支障がある。こういう點をとりあえず本委員會においても取上げまして、また實情もよく聽いて中央政府側、あるいは地方側のこれに對する對策を至急決めなくてはならぬと思います。そういうことについての委員長のお考え、それからもう一つ、これは非常に大きな問題でありますが、どなたも考えると思いますけれども、地方に財政を任せるということでありませんと、實際の自治のある程度の強化ということはとうていできない。しかるに今日は御承知のごとく地方の府縣の方も、人件費を拂うのに汲々として、何ら財政上の確立もできない。またちよつと考えてみましても、よほど大巾の重要なる國税の委讓、あるいは國營事業の地方委讓というようなことがなくては、地方の財政力の強化ということはできないと思います。それがある程度急速にできなくては、地方の自治體の發達はとうていできない。この點についても私は本委員會において、まじめなまた急速な研究努力が必要であると考えます。
 もう一つは、この間も時間の關係で十分質問できませんでしたが、警察官の問題であります。警保局長あたりの話を聽きますと、最近において新憲法下の警察官に對して教養を行つておるというようなことを申しておりますが、私は徹底していないと思います。前囘の選擧におきましても、地方におるところの警察官というものは舊態依然である。これがいろいろの執行の上において十分なる働きができないというようなこともありますが、まだ相當多數の警察官が政治的に、戰争中の警察官のごとく、議員の選擧等につきましても、ある程度の影響力を與えておるという事實が私はあるように思いますが、皆さんの御意見も伺いたいと思います。これは非常に重大なることでありまして、殊に今は一般選擧民というものが一面において、ある程度のやみをやつておりますために、警察に弱いところを握られておる。これに乘じて警察官が一種の選擧の干渉をするということがあり得る。もう一つは、新しい青年の革新勢力を抑えるというような警察官が多い。こういう點から考えまして、いろいろ警察の本來の執行の上に、新しい行き方が十分でないということもありますが、しかし急速に警察官の教養訓練というものを新しい角度でやりませんと、政治上にも非常に多くの影響を及ぼしますような感じをもつております。そういう意味におきまして、警察のいろいろのやり方の調査研究ということも急速にやらなければいけないというふうに考えます。以上三點のことを私はお願いします。そういう點につきまして、むろんこれは委員長においても、これを取上げて十分やつていかなければならぬということはお考えになつておると思いますが、やはり一方において特別市の問題、あるいは今川橋さんから申しましたような問題もございますが、どんどんこれを分擔して委員長の指導のもとに研究していくというようなことにして、ここに本委員會を進めていつたらどんなものであろうか、殊に私どもが勝手に申し上げることは、いろいろ人には都合がありますから僭越でありますが、委員の人はできるだけ出席して勉強するようにしないと、こんなことでは重要な問題を受持つております本委員會としての職責を全うすることは非常に困難だと思います。私第一囘以來出ておりますが、こんなことでは非常に心もとない、この點を特に委員長においてお考え願いまして、各委員に御注意願うように、何とか皆で心を協わせまして勉強するように、これは蛇足かもしれませんがあえて申し上げます。
#34
○坂東委員長 最前に申されました公選知事の權限問題、これにつきましては最初四つの案を出しております。一つは治安の根本維持の關係から食糧問題、それには國家管理ということの研究が一つ、第二は坂口委員のおつしやつた地方公選知事の權限問題、第三は北海道綜合開發の機構の關係、第四が五大都市の特別市制の問題、この四つがあります。この四つはむろん正式に議長の承認を求めてなお進行いたします。それに加うるに今川橋君の申されました三件ということになつております。坂口さんのおつしやつた點はこの表の中にはいつておりますからさらに審議いたします。ただ警官の態度の問題でありますが、これはいかがですか、こういう問題はすぐわかるのです。皆さんがそういうようなお考えならば、委員長の名をもつて内務大臣に警告を發しても差支えない。他の方はいかがですか。
#35
○外崎委員 干渉というよりは、選擧というものにはあまり關係ないような顔をして、全然構わなかつたというようなふうが多かつたと考えるのであります。警察官の問題でも、新らしく教習所で六箇月なり一年間教育をやつてせつかく出ても、古い警察官が舊態依然たる頭であるから、せつかく出たときは警察官はまじめなものだ、神聖ものだという氣持ではいるが、はいつてみると古い警察官のやり方があまりに汚いから、ああこういうものかということこなるのでありますから、いくら新しい警察官をつくつても同じではないかと思います。しかし警察官の問題は研究しなければならぬと思います。
#36
○坂東委員長 いかがでしようか、要するに警察官の問題は引續き研究事項とするか、あるいはこの場ですぐ警告なら警告するという二つの問題になります。
#37
○外崎委員 もう一つは、知事が公選になつてから、やはり警察官が政黨人によつて動く氣配がないかというような心配があります。事實あらゆる政黨の知事が出ており自由黨の知事あり、社會黨の知事が出ております。それでどうも警察官がその知事に媚びて政黨的なる動きをする。そのように、政黨の警察官になるのではないかというような氣がいたします。そういうような弊はありませんでしようか。
#38
○坂東委員長 いかがでしようか、地元の御感想を御發表願いたいと思います。
#39
○松野委員 統制經濟を強化する場合には、職權をもつている官公吏の影響もありまして、これは警察官のみに限定できない。むしろ官公吏すべての影響がひどくなるという心配を私はもつております。
#40
○門司委員 この問題につきましては、きわめて重要な問題でありますから、先ほど川橋さん、坂口さんからお話がありましたような項目をあげて、大體出席が惡いとかよいとかは別問題ですが、責任をもつた小委員會なりをこしらえていただきまして、そこで研究していただくような方向に進んだらいかがと思います。さきの議會でも、大體地方の出先官廳は原則として地方長官に移すというような附帶決議になつております。ところがそれが逆に最近は出先機關が殖えておる。これらの問題も、この委員會の中に、專門的に研究する機關をこしらえていただくようにできたらどうかと思います。お話になりましたようなことを項目別にできますならば、大勢の方が始終お集りになることはなかなか困難と思いますので、少數の方にお集り願つて研究していただくようなことができれば私は都合がいいのではないかと思います。
#41
○坂東委員長 そのうち公選知事の權限問題、これはどうせ府縣制、地方自治法の改正でありますが、これは法文化する必要があると思います。その件につきまして小委員を選ぶことは結構でありますが、今すぐ選びますか、この次にしますか。
#42
○坂口委員 この次に願つて……。
#43
○坂東委員長 それでは坂口君のお話は、議長の承認を經て正式に進みます。それから隱退藏物資の問題でありますが、ああ大きくなりますと、われわれ國會として速急に調査する必要はないでしようか。
#44
○川橋委員 それは先月も世耕君から詳細なお話がありましたが、私のところの京都にしてもたとえば京都に三十億の隱退藏物資があるというようなことがこの間新聞に出ておりました。大體この問題は警察官、特に經濟防犯の方に密接な關係がある。そこで京都では相當こういう問題が論議されておりまして、これは舞鶴の海軍の關係でしたが、あすこに集まつた物資がいろいろ散逸したり退藏されたりしている。その關係で京都あたりでいろいろ聞いてみますと、やはり經濟防犯關係で、また廣島とか、あるいは三重縣の四日市の方にも、いろいろ聞きますと、やはりそういう關係が多いのです。そこでこの隱退藏物資の問題は、やはり強力な委員會でも調査會でも設置して、やる必要があると思います。ですからこの問題については、この委員會が相當責任がありますから、これについては何かやはり形式的に小委員會をつくるとか、何かの形式でひとつやつてみたいと思いますが、いかがでしようか。
#45
○坂東委員長 この問題も衆議院として放つておいていいものでなくて、衆議院そのものが疑惑をうける。從つて當然職權をもつておりますから、この委員會を開いて、關係者――といつてもおもに政府ですが、政府を呼んで、退藏物資の量もありますし、ああいう變な噂もあるのですから、それを聽いてみる必要があると思いますが。……
#46
○門司委員 隱退藏物資の問題ですが、先ほど川橋さんのお話もありましたが、神奈川縣の問題はすでに司直の手に移つて、町を擧げて相當大きな問題を起して、前町長、顔役が相當取調べを受けておる。さらにその内容は、一昨日ですが、私の手許に陳情書のような形で、地元の報告書のようなものがまいつておりますが、隱退藏物資の處置をしたもの、さらにこれを摘發することが、ややもすると曖昧のままに放任される危險性があるから、何とか考えてもらいたいという陳情があつたのですが、きわめて現在は重要な問題でありますので、先ほど川橋さんのお話のようなことができれば結構だと思います。
#47
○坂東委員長 川橋さん、今でも一番強力な委員會は常任委員會であつて、別に獨立の委員會を設けなくても、この委員會は當然義務がある。ことに隱退藏物資五百億ともいい、それが有力な代議士にも關係があると言われているくらいですから、こういうこともこの委員會として説明を聽きたいと思います。またこの委員會として放つておくこともできぬと思いますので、なるべく早くあすなり、あさつて開くのはいかがでしやう。
#48
○松野委員 あすの十時にしますか。
#49
○坂東委員長 あすの十時で御異議ありませんか。
  「「異議なし」
と呼ぶ者あり」
#50
○坂東委員長 それではあしたの午前十時から委員會を開き、隱退藏物資に關する關係當局の意見を聽くということにいたします。本日はこれをもつて散會いたします。
          午前十一時十九分散會
ソース: 国立国会図書館
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