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1947/09/27 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 海外同胞引揚に関する特別委員会 第8号
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1947/09/27 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 海外同胞引揚に関する特別委員会 第8号

#1
第001回国会 海外同胞引揚に関する特別委員会 第8号
昭和二十二年九月二十七日(土曜日)
    午前十時五十三分開議
 出席委員
   委員長 天野  久君
   理事 庄司 彦男君 理事 藤原繁太郎君
   理事 中嶋 勝一君 理事 根本龍太郎君
   理事 若松 虎雄君
      川合 彰武君    成田 知巳君
      松谷天光光君    松原喜之次君
      吉川 兼光君    坂口 主税君
      中曽根康弘君    中山 マサ君
      竹尾  弌君    水谷  昇君
      吉川 久衛君    内藤 友明君
      受田 新吉君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 國際赤十字委員會宛「メツセージ」に關する件
    ―――――――――――――
#2
○天野委員長 それではこれから會議を開きます。
 衆議院の引揚特別委員會といたしまして、海外にある關係當局に對してメツセージを送り、感謝の意を表し、今後の引揚に對する懇請をいたしたいと考えております。しかし今あて先と案文を朗讀いたしますので、どうかお氣付きの點等に對しましてはしかるべく御訂正を願いたいと存じます。それでは朗讀いたします。
 衆議院引揚特別委員會よりのメツセージ
 あて先
一、ジユネーヴ 國際赤十字委員會
二、上海 國際赤十字上海代表部
三、シンガポール 國際赤十字シンガポール代表部
四、上海 上海Y・M・C・A ミスター・ロールストン
五、上海 中國Y・M・C・A本部
六、メルボルン 濠州Y・M・C・A本部
七、ラングーン ラングーンY・M・C・A
八、ジユネーヴ Y・M・C・A世界委員會
九、三田網町九の十一 P・S・メーヤー
右に對して
 日本衆議院在外同胞引揚に關する特別委員會
       委員長 天野  久
  案 文
 拜啓
 貴下(貴委員會等)が、東亞各地に戰爭終了後も引續き殘留して幾多の辛酸を嘗めた我が同胞六百萬の日本國内への歸還及現地に於ける待遇改善につき、示されたる御厚情と御努力に對し、私は茲に日本國衆議院在外同胞引揚に關する特別委員會を代表し、衷心より深甚なる謝意と敬意とを表明します。
 なお、現在まだ歸國し得ないでいる約九十萬の殘留者に對しても、從前と同樣、御同情を賜わらんことを懇願致します。       敬具
以上のあて先に對して以上の文案をもつてメツセージを送りたいと思いますが、御意見を承りたいと存じます。
#3
○若松委員 そのあて先に對して、今までかつてそういうメツセージが出たことがありますか。今囘が初めてでありますか。
#4
○天野委員長 この委員會としては初めてでありますが、他の機關で送つてあるかどうかということは存じません。
#5
○若松委員 第二項のところで、現在日本で問題になつておるようなことを少しくみとりまして、もう終戰後二年にもなつて、家族その他も焦慮しておるというようなことをお入れになつたらいかがかと思います。
#6
○天野委員長 お説まことにごもつともだと思います。そういたしますと、この第二項を、いま少し國内の情勢をはつきりと向うに知らしめるように訂正いたしますが、その方法はどういうようにいたしましようか。
#7
○若松委員 今早速には私も案がありません。
#8
○天野委員長 それではこの案文を訂正いたすことと、案文の作成に對して委員長にお任せを願えましようか。
#9
○若松委員 感謝の方はむろん結構ですが、後段の方に、もう二年も經つておりますから、ちよつと一言でも入れたらどうか。非常に關係者が困つておるというようなことをうたつていただいた方がよくはないかと私は思います。
#10
○天野委員長 私も實は第二項があまりにも簡略すぎる、いま少しこれに加えた方がいいと實は考えておつた次第でありますから、たいへんいい御意見だと思います。
#11
○中曽根委員 その前段に「幾多の辛酸を嘗めた」という言葉がありますが、それはちよつと相手を刺激しはしないかと思います。もう少し穏やかな言葉で願います。それから後段で、なの御發言の通り修正をぜひしていただきたいと思います。その一つとして特に北方地帶に殘留する者に對しては、酷寒期に向うので、急速に引揚げさしてくれということを盛つていただいたら結構だと思います。
#12
○天野委員長 「幾多の辛酸を嘗めた」ということについて、訂正のお考えは何か……。
#13
○中曽根委員 それは委員長にお任せしたらどうかと思います。
#14
○天野委員長 それでは御意見の通り「幾多の辛酸を嘗めた」という言葉を何とか、いま少し滑らかに訂正いたします。訂正の文案に對してはお任せを願います。それから第二項に對しては御意見の通り、いま少しよく國内の事情が向うにはつきりと、ぴんとくるように何とか直したいと思います。文案等についてはお任せを願いたいと思います。
#15
○中曽根委員 北方の方を強調していただいたらどうかと思います。端的に言えば、シベリアですが、酷寒期に向うということをお入れを願いたいと思います。
#16
○天野委員長 それでは文案の改正の中に北方方面のことを強調いたし、なお酷寒期に向つておることに對しても、そこに何かの文案をもつてはつきりとこれ以上冬を過すということは耐えられないというようなことを入れることにいたします。
#17
○水谷(昇)委員 それは結構ですが、ビルマやシヤムの方のことはどうでございますか、やはりたいへん困つておるように思います。
#18
○天野委員長 ビルマ、タイの方に對しては、私の聽き及ぶところでは大體その歸還は完了した。ちよつと速記をやめて……。
#19
○水谷(昇)委員 それならば結構でございます。
#20
○天野委員長 ほかに御意見はございませんでしようか。
#21
○竹尾委員 われわれ方々をまわつて一番痛感することは、いかにすれば復員を早く完了することができるかということと、この復員に對して日本の政府は非常に冷淡である。日本の當局が非常に冷淡であるということを聽きますので、特に政府及び國會あたり、どうしておるかということを再三質問されますが、その點につきましても、いや實はこういう會があるのだということを一々説明しておりますけれども、大體こういう特別委員會というものの存在すら知らぬ人が多いようでございます。いわんやどういう仕事をしているかというようなことについては、家族の人たちは非常に知りたがつているのですけれども、それを知る方法がないというようなことを痛感されますので、國會にこうした特別委員會を設けて、われわれが熱心にその引揚げについて討議をしているということを全國的に知らしていただきたい。こういうことを痛感しております。そこで、宣傳だけするのが能ではございませんが、一應やつておる仕事だけは新聞その他を通じて、こういう仕事をしているのだということを國民に知らしていただきたいと存じますので、適當の方法によりまして、委員會關係のどなたかそういう係りを設けて、一々新聞社等に緊密な連絡をとつていただきたい、そういうことをひとつ御提案してお願い申し上げます。
#22
○天野委員長 御意見ごもつともであります。實はあまり自分たちのやつていることを自慢らしく話すこともどうかと考えておりましたが、しかしこの働きを一般留守家族の方々に知らしめることも非常によいことだと思うので、御説のように、今後は新聞社等に發表させるよう、何か機關を設けたいと思います。從つて次の委員會までにその係りの方と申しましようか、委員の方と申しましようか、これを委員會からお願いいたして、新聞社等に交渉するようにいたしたいと考えております。しかし今どなたか、どういうふうにしてやつたらいいかというお考えがありましたら、ひとつ率直にお話し願いますれば、また諮りいたします。
#23
○竹尾委員 まだ具體的な案は私自身としてはございませんが、よろしく。
#24
○天野委員長 それではこのメツセージを送りますることに對しては御異議はありませんか。
#25
○天野委員長 それでは御異議がないものと認めまして、今の御意見を加味いたしまして、案文を訂正いたして發送することにいたしますから御了承願います。
 それでは本日はこれにて散會いたします。
   午前十一時五分散會
ソース: 国立国会図書館
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