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1953/07/08 第16回国会 参議院 参議院会議録情報 第016回国会 労働委員会 第8号
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1953/07/08 第16回国会 参議院

参議院会議録情報 第016回国会 労働委員会 第8号

#1
第016回国会 労働委員会 第8号
昭和二十八年七月八日(水曜日)
   午後二時五十分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     栗山 良夫君
   理事
           井上 清一君
           田村 文吉君
           田畑 金光君
   委員
           伊能 芳雄君
           阿具根 登君
           吉田 法晴君
           堀  眞琴君
           市川 房枝君
  政府委員
   労働政務次官  安井  謙君
   厚生省保険局長 久下 勝次君
   労働省職業安定
  局失業対策課長  澁谷 直藏君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       磯部  巖君
   常任委員会専門
   員       高戸義太郎君
  説明員
   厚生省保険局庶
   務課長     牛丸 義留君
  参考人
   全日本土建一般
   労働組合中央執
   行委員長    中西 五州君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○労働情勢一般に関する調査の件
 (日雇労務者の夏期手当等に関する
 件)
○連合委員会開会の件
○本委員会の運営に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(栗山良夫君) 只今から労働委員会を開会いたします。
 本日は労働情勢一般に関する調査の一環といたしまして、日雇労務者の夏季手当に関する件を議題に供します。
 先ず委員の方々にお諮りいたします。本件につきまして只今全日本土建一般労働組合中央執行委員長中西五州君が見えておりますので、参考人として意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(栗山良夫君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。速記をとめて下さい。
   午後二時五十三分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時五十五分速記開始
#4
○委員長(栗山良夫君) 速記を始めて下さい。
#5
○吉田法晴君 私はあとに遠慮しておつたんですが、只今の答弁を承わり費すと、生活扶助を受けておる者については四割ほど引かれておるのが通例である。或いは失対業に従事しておる者についても別に副収入のある者は、今日こういうお話で、両者の比較が挙げられた数字でそのまま比較せられるのは妥当でないのじやなかろうか、こういつたような御意向が見えたのでありますが、これは厳密な平均をとられてのお話であるならば結構でありますが、一応問題は、この生活援護を受けておる者の扶助の額とか、それから日雇労働者の今までの平均就労による賃金月収との比較を臨時的になす場合に、そういう副収入のあるものを入れて問題を紛更されるということは甚だ不合理的だと思う。飽くまで生活援護者についてはどういう理由によつてこれだけ出したか、或いは失業対策に従事する者についてはこの程度がその生活を維持するに足るかどうかという問題として賃金額も出ていると思うんです。そのほかの副収入その他があるないということは、これは個々の事例の場合にそれぞれ違つて参りましよう。そういう議論で今の賃金の差額を合理化されるということは私不届千万だと思う。まああとでこの日雇労働者の生活が、与えられておる実態が、生かさず殺さず程度であるという基本的な点についてはお尋ねをいたしたいと思うんですけれども、今の説明は説明になつておらんと私は考えるんですが、そのまま質疑を続けて参りますならば、あなたのお説を認めたようになりそうですから、一応その点を明らかにしておきたいと思います。
  ―――――――――――――
#6
○委員長(栗山良夫君) 只今の論争はまだ続くと思いますが、実は厚生省の久下保険局長と牛丸保険局庶務課長がおいでになつているのですが、只今厚生委員会のほうでらい予防法案をやつております。こちらを済まして向うへ参りたいというお話でありますから、一応只今の問題は一時保留とせられて、保険局長のほうから先ほどの要請について一応答弁を願いたい、こう思いますので、お願いをいたします。
#7
○政府委員(久下勝次君) 日雇労働者の健康保険法案につきまして、政府から只今国会に提案をいたしました。衆議院厚生委員会におきまして審議を進めておりますところであります。日雇労働者の方々からいろいろな御要求のありますことは私も承知いたしております。本日も直接関係者の方にお目にかかつたりいたしたのであります。一応極く簡単に私どもの提案いたしておりまずものの概要を御説明申上げまして、今後のための考え方などにつきまして御説明をいたし御了解を得たいと思います。
 厚生省におきましては昨年の初めから日雇労働者に対する健康保険制度を作ろうということに各方面の御要望もありましたので、事務的に成案を得るように努めておつたのであります。丁度この春の通常国会に間に合いますように一応の案を得ましたので、予算折衝その他を続けて参つたのであります。併しながら結論といたしましては、私どもが当初事務的に作りました案は政府全体の方針としては容れられませんで、それが御説明申上げるような内容に相成つたわけでございます。この制度は日雇労働者を対象にいたしておりまするが、内容的にはもう少し広く考えておるものでございます。と申しまするのは只今の健康保険法によつて、原則として五人以上の人員を基礎に法律で規定してありまする事業所に働いております者は全部法律による強制被保険者となつておるのでございまするが、これには若干の例外がありまして、日々業務に従事する者、日々使用される者のほか、二月以内の期間を限つて使用せられる者、或いは臨時的な業務、季節的な業務に従事して四カ月乃至六カ月の期間内で働きまする者は健康保険の適用から除かれておるのでございます。今度の日雇労働者健康保険法を作るに当りましては、この健康保険法からの適用を除外されております人たちを全部包含をするように考えておるわけでございまして、ただこれを適用いたします事業所といたしましては、健康保険法の適用の事業所に働きます場合、こういうふうに限定をいたしてございまして、大体におきまして現在の失業保険制度と同様に考えておるのでございます。それからなお失業対策事業をやりまする公共団体等の場合には、健康保険の適用はなくても、当然にこれは適用になることにいたしてございます。そういうところに働きます日雇労働者と申しますか、もう少し広い意味の日雇労働者に対しまして、その疾病又は負傷を保険制度によつて保障をして行くというのがこの制度の根本的な考え方でございます。対象総数は国勢調査の数で申しますと約九十五万人という数字が一応出ておりまするけれども、初年度のことでもありまするので、取りあえず昭和二十八年度におきましては五十万人の被保険者が入るものと予想いたしまして、その前提で予算の計上をいたしておるのでございます。
 問題となつておりまするのはそういうふうな点ではございませんで、実際は給付の内容にかかつておりまする問題であります。日雇労働者の方々から要望のあります点もその辺でございますが、政府の案で、私どもの考えておりまする制度の内容は、何分にも保険の制度でありまするので、被保険者及び事業主から一定の比率で保険料を負担をして頂き、政府からもこれにできるだけ助成をして保険財政を運営を上て行くというような考え方に立つておるのでございますが、政府の負担というものが、後ほど具体的に申上げまするように、私どもの当初の事務的な希望が入れられませんでしたために、少額になつておりますので、必然的に財政的な見地から申しますると給付の内容を制限をせざるを得ないという結果になつた次第でございます。現在この法律案で考えております給付の内容は、一般の病気につきまして三カ月間療養の給付をいたします。但し歯科につきましては、補綴を除くことにいたしてございます。なお健康保険にございまする傷病手当金の支給は財政の事情からできませんの七、これは只今のところでは病気の場合の傷病手当金は支給をしないことにいたしております。受給資格につきましては、失業保険と同様に前二カ月間に二十八日分以上の保険料を納付せられることといたしております。三月の給付期間ということはすべての疾病をカバーするわけには参りませんことは当然でございますが、私どもの健康保険制度の実績から申しますると、結核その他の長期疾病を除きましては、大体三月の給付で始末がつく、まあ始末という言葉は適当でございませんが、療養の目的を達し得るというふうに考えておる次第でございます。
 なお本人に対しましては健康保険同様に三月間は全額保険で賄います。その家族に対しましては半額を給付をいたしますことは健康保険と同様でございます。
 保険料につきましては、大体私どもの基本的な考え方は、最初から健康保険の場合には御承知のように本人の取つておりまする報酬を標準報酬に格付をいたしまして、これの千分の六十を事業主及び被保険者が折半負担するということになつておるのでございます。私どもが得ておりました資料では、大体日雇労働者の平均賃金は日額二百六十円ぐらいと聞いておりました。その千分の六十相当額は十六円弱になるわけでございまして、私どもは一般の健康保険の取つておりまする保険料率以上のことを日雇の方々に要求することは無理であるということを考えまして、その限度に保険料を抑えることを先ず某本的な立場にいたしたわけでございます。その結果現在の法律案の内容におきまして、失業保険の場合と同様に一級、二級に分けまして、日額百六十円以上を一級とし、百六十円未満を二級といたしまして、二級は事業主八円、被保険者八円の同額負担、二級の場合には事業生負担が八円、被保険者負担を五円ということにいたしておるのでございます。
 さようなことで、なお国庫負担につきましては後ほど財政の問題を申上げる際に申上げますが、この制度を本国会で若しも御決定を頂くことになりますれば、私どもとしては政令、省令等の準備或いは地方等との打合せ等いろいろ趣旨徹底の期間が必要でございますので、十一月に法律を施行いたす考えでございます。そうして十一月に法律を施行いたしまして、被保険者の人々から届出を取つて失業保険と同様に手帳を交付する予定でございます。この五十万へに交付し終る期間を大体二カ月余と見ておりまして、交付し終りましたところで一月の十五日から保険料を納めて頂くようにしたい。勿論保険料の納付義務は健康保険の場合と同様に日雇労働者を使いました事業主でございます。そうしてその結果二月二十八日という制限がありまするので、実際に本年度給付が行われまするのは、昭和二十九年三月、今年度は結局一カ月だけということに考えておるのでございます。
 そういう内容君で申上げますと、歳入歳出総額がそれぞれ五億五千八百万円になりまして、保険料収入は三億七千五百万円を予定いたしております。それから国庫負担でございますが、事務費の全額を国庫で出しますことは他の健康保険と同様でございます。その金額が一億二千六百万円でございます。今年度の十一月以降の五カ月分、それからそのほかに保険福祉施設、これは健康保険の場合ですと、保険料でも賄えない、保険財政で支弁しておるものでございますが、この制度のために特に三千六百万円を本年度は計上し、一般会計の繰入れによつて賄うことにしました。主たるものはこの健康保険施行のために必要な診療所を三カ所設置する予定になつております。
 それからもう一つは、先ほど申上げましたように、手帳に貼附いたします印紙を売捌きますのを郵便局に委嘱する予定ですが、その手数料は全額国庫で負担することになつております。本年度分としてはその手数料は千九百万円が計上されております。これは本来は保険給付費の中から支払うべきものでありますけれども、特に国庫負担でやることに約束をいたしたわけでございます。給付が三月一日になりましたので、今年度は二億五千万円余の予備費があることに相成つておる次第でございます。
 以上極めて概略でございましたけれども、さような内容と段取りを以ちまして私どもの案が若し御可決頂くならば実施をいたしたいと思うのでございますが、これに対しまして日雇の方々からは三カ月の給付期間は短きに過ぎるのではないか、それから傷病手当金の問題或いは保険料の負担が過重であるというようなことが出ておるのでございます。
 第一の問題につきましては、私どもも理想としては漸次健康保険並みの給付ができるように進むべきものと思いまして、この点につきましては少くとも厚生省の私どもの立場としては、今後来年度の予算等の折衝に当りましては、十分留意もし、努力いたす所存でございます。傷病一手当金又同様でございまして、これを給付いたしませんのはもつぱら財政の事情によるものであります。同様の趣旨で万全の努力をいたす所存でございます。それから保険料の負担につきましては、この辺はいろいろ議論はおありのことと思います。ただ他の保険制度との釣合もありまするししますので、私どもとしてはこの程度は御負担を頂きたいと思つておるのであります。これを減らしますると、結局又ほかのほうの財源を見つけなければなりませんような関係になりますので、この辺は今後更に具体的な実施をしました上で検討いたしたいと思つております。と申しまするのは、概要の説明のときに申し落しましたが、この関係者の方々には保険制度というものは初めてのことでありまして、何ら保険給付に関します確実な資料を得られなかつたので、そこで私どもは二十五年間の経験を持つております一般健康保険の実績を見まして、受診率や或いは一件当りの費用等につきまして保険給付の予算を立てる上の基礎資料につきましては、健康保険の資料をもととし、これに一〇%の安全率を見込んだわけであります。この辺のところは実際に制度を実施してみませんと、実際の給付費がどのくらいになるかはわかりません。実施の結果を見ますならば、或いはそういう安全率は見なくていいということになろうかとも思います。この辺のところは実施の結果を待ちまして、又こういう点につきましては、極力保険料を減額できるように措置をする考えでございます。
 甚だ簡単でございますが、概略の御説明を申上げました。
#8
○吉田法晴君 厚生省もお急ぎのようでもありまするし、私ども説明を聞いておつても、理論的にはつきりいたしませんし、根本的な質疑を続けたいと思うのでありますが、法案は恐らく厚生委員会に付託されるものだと思うのでありますが、これをやつておりましても相当の時間を取ると考えますので、厚生委員会に対しましてこの法案の、審議の連合審査を申出ることにして、今はできるだけ短時間に質疑をやつて頂くというように提案をいたします。
#9
○委員長(栗山良夫君) よろしうございますか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#10
○委員長(栗山良夫君) それでは厚生委員会のほうの日雇労働者健康保険の法律案審議については労働委員会と連合委員会を持たれたいということを正式に申入れをいたします。
 それで只今内容的なことについて若干ございましたが、更に御質問がありますれば簡潔に一つ終了して頂きたいと存じます。
#11
○堀眞琴君 保険局長から只今内容についての概略の御説明があつたのですが、日雇労働者側からの要求についても、政府としての非常に苦しい立場をお述べになり、なかなか応じられないという話があつたのですが、併し国民健康保険の建前から言うと六カ月というのがその建前になつているわけであります。ところが日雇労務者の場合については三カ月で打切るということにした根拠、これはあとで連合委員会でなお詳しくお話を伺いたいと思いまするが、簡単でよろしうございますから、なぜ三カ月で打切つたかということのお話と、それから傷病等の手当についてなぜやらないのかということを簡単に、その二点だけ御説明願いたいと思う。詳しくはあとでよろしうございますから、簡単にお願いいたします。
#12
○政府委員(久下勝次君) 三カ月で打切つたり、或いは傷病手当金を給付しないということにいたしましたのは、先ほど申上げましたように、実は一面において保険料が先ほど申上げた以上のことは到底これは負担をいたさせることは無理であるということを考えましたのが一つであります。もう一面におきまして、国庫負担が実現し得る、もつと大巾の要求が通りますれば、その辺又考え方があつたのでありますが、最後の段階におきましてどうしても承認を得られませんでしたから、結局それでは給付の内容をどうするかということで私どもはいろいろと仕組を考えたのであります。三カ月にしてみたり四カ月にしてみたり、或いは傷病手当金を例えば二週間でも十日でも出せるかというようなことにつきまして、いろいろと数字をはじきまして、そうして又全体の数字から考えて、何と言いますか、給付の調子と申しますか、そういうふうなことが結局財源がきまつてしまつておりますので、従いましてその結果実施できますことにおのずから限度があります。それをどうするかということで、結局給付期間は三カ月で切らざるを得ない、傷病手当金は少しぐらい出しましても意味がないと思いまして、初めから出せないというようなところに落着きました次第であります。それ以上の特別な理由はないのであります。
#13
○堀眞琴君 只今のお話ですと、要するに国庫負担が非常に多くなるから、ところが国庫の財源としてはもう枠がきめられてあるのだからできないのだ。こういうお話のようでありますが、事務当局としては六カ月の国民健康保険並みにするということについては御賛成なのですか。
#14
○政府委員(久下勝次君) 私が政府の職員として現在の立場におきまして、只今の御質問に対して肯定するのもちよつと苦しいのでありますが、ただ経過を申上げますと、私どもが大蔵省に案を作り要求いたしましたときの内容は、給付期間は六カ月になつておりますし、傷病手当金はその半分、三カ月支給する、その代り国庫から療養給付に必要な経費の三分の一を負担する、約その金額三十億程度近くになります。そういう要求を出したことは事実でございます。
#15
○委員長(栗山良夫君) それでは保険局長への質問はこれで一応保留いたします。いずれ連合委員会のときに更に質すことにいたしたいと思います。
  ―――――――――――――
#16
○委員長(栗山良夫君) それでは先ほど吉田君の御発言で保留になつておりまする問題でありますが、これは非常に重要な問題でありますので、やはり明らかにしておく必要があろうと思います。先ほどの御論議を何つておりますと、要するに生活保護法の適用を受けておる者よりも自由労務者の平均賃金が安いことについて、不合理でないという労働省側の見解と、不合理であるという自由労働者側の見解との食い違いですね。これがいずれが正しいのかをやはり明らかにしておかないと方針が私は立たないのではないかと思うのです。いろいろこの点について御意見がありましようと思いますから、もう少し意見を交換しておいて頂きたい。
 私からちよつと労働省の御見解だけ伺いたいのですが、それは生活保護法の適用を受けておる人は、家族の中に別途収入がある人があれば、それも勿論算入して、これは国民の税金を以て保護を願うわけですから、洗いざらいにして、一家が危機に見舞われておるときの最低の生活を国で保障してもらうという意味ですから、それは私いいと思うのです。ところが自由労働者のほうは、これはとにかく労働価値を適当なところへ提供して、そうして労働を通じて報酬を得ておるのですから、家族に収入があるないということと私は比較にならないような気がするのです。そこのところの理論的な解明を先ずやつて頂いて、それから各委員の意見を一つお聞かせ願いたい。
#17
○政府委員(澁谷直藏君) 只今の私の発言について若干誤解があるようでございますので、改めて御説明を申上げます。
 私の御説明いたしましたのは、生活保護法による標準扶助額と失業対策事業の諸労務者の場合の収入と比較いたしまして、生活保護法の扶助額が高いが一体どうだと、こういう御質問だつたと思うのでございますが、その生活保護法の場合の収入と失業日雇労働者の場合の収入の比較でございますので、これを比較することがいいか悪いかということについては私何も発言はしておらないわけであります。ただ生活保護法のほうは、飽くまでも労働能力のない生活困窮の家庭に対しまして国が最低生活を保障するという建前で、この全体の仕組が組立てられておるわけであります。それで併しながら実際の収入額はどうなつておるかというと、その標準扶助額が丸々入つているのではなくて、相当程度の収入が全国的に見てございますので、相当程度のパーセントがそれから引かれて支給されているのが実情だということを申上げたのであります。それから失業日雇労働者の場合も、就労日数による賃金と失業保険による収入と合せましてその収入は幾らになる。併し実際の実情は、それだけであとの収入が一切ないかというと必ずしもそうではない。これは勿論世帯により人により違うと思いますが、やはり私どもの調査した結果によりますると、それ以外の副収入と申しますか、収入が相当あるのが実情であるという事実を私は申上げただけでございます。その点は一つ誤解のないように御了承願いたいと思います。
 それで実際問題としまして失業日雇労働者の場合に、例えば子供が五人おつた場合に生活保護法の適切を受けると、その総額において更に高いという場合がこれは全国にございます。そういつた場合には生活保護法との差額については生活保護法からの扶助の支給を受けることができるという建前になつておりまして、現実にその差額を生活保護法のほうから支給を受けておる失業日雇労働者は全国においても相当数あるわけでございます。そういうことを申上げたのであります。
#18
○田畑金光君 そうしますと今の点でありますが、労働省といたしましても、要するに生活保護法の政府扶助を受ける者は、法の建前から申しますると、先ほど日雇労働者のほうから発言がありましたように、法の表面的な解釈或いは支給基準によるならば、例えば一世帯五人を基準とする場合に、現在の失対事業における労働賃金よりも保護法の適用を受けた場合の扶助率が高いというこの数字そのものについてはお認めになりますか。
#19
○政府委員(澁谷直藏君) 家族数が多い場合はそういう場合があると思います。
#20
○田畑金光君 家族数が多い場合は当然にそういうようなことがあり得るでしようけれども、現在家族数を同一基準に置いて、生活保護法によつて扶助を受ける被扶助者の受ける額と失業労働者の場合に、原則として統計資料によつて御承知のごとく、一世帯一名ということが地方における失業対策事業の就労の状況になつておるわけであります。そういう前提に立つて同一家族数を基準に考えた場合に、我々といたしましても、これは地方で実際に見て来たわけでありますが、生活保護法による扶助額のほうが現実に多いのであります。その点についてどうお考えになるのか、その点を。
#21
○政府委員(澁谷直藏君) これは御質問の通りでございまして、家族数が多い場合は、生活保護法で定められた標準扶助額のほうが高いということはあり得ますし、現実にこれはあると思います。ただその生活保護法の場合は、実際受ける額というものはやはり相当程度引かれる場合が多いのでございまして、ですから失業日雇労働者の場合は、それ以外の副収入が調査の上で相当あるということが現われておるということを申上げたのであります。
#22
○田畑金光君 その点でありますが、被扶助者の要援護者の場合でありまするが、これも法律の額面通り支給されないということは、あの法の建前からいつて、別個にその他の収入、そう考えられるものがあるからして、あれは法の額面通り支給されないのであつて、この点においては日屋労働者の場合どういう御調査か知りませんが、その他の収入を受ける場合もあり得るわけであります。それはそういうような点においては両者共私は同一の条件がたまたま備つておると、こう解釈すべきだと思うのでありますが、その点についてはどうお考えになりますか。
#23
○政府委員(澁谷直藏君) その場合、生活保護法の場合は標準扶助額より上廻るということはあり得ないわけです。逆に引かれるということはこれは相当多いのでありまして、日雇労働者の場合、逆にその働いた賃金の総収と失業保険による収入の総額から引かれるということは、これは絶対にないわけであります。逆にその他の収入があればそれにプラスになる、こういうことであります。
#24
○田畑金光君 今の点でありまするがね、先ほど渋谷さんのお話の中にもありましたように、地方においては現実に失対事業で働いていて食えないから、その足らん分は生活保護法に基く援助を受けておる、こういう人も現にあるわけであります。あるというよりも、むしろ理論としてあるけれども実際は少い、少いというのはどうしてかというと、失業対策事業に出ているのだからというので支給されない、これが私は地方における現実だとこう聞いて来ておるわけであります。かようなことも理論的にあり得るわけでありますが、問題はです、失対事業によつて御承知のように働く場合は、先ほど申上げましたが、一世帯一人という原則を就労適格者として登録しておるわけであります。従つてその他の者が、家族の者で働き得る者がある場合があり得るでありましよう。併し又現実には働きたくても仕事のない者があります。或いは又現実に失対事業に出た者が扶養のすべてを負担しておるという場合もあるわけであります。従いまして労働省のほうで調査されたその調査資料というものは、我々が一般的に地方において見たときの状況を念頭において考えるときには、それは特に恵まれた家庭をたまたま調査の対象として取上げておるような傾向にあると私は考えるわけであります。従つて労働省はその調査資料というものを一〇〇%信頼して、その上に立つて失業対策事業に対する労働者の賃金というものを考慮しているのかどうか、この点についてお伺いしておきたいと思います。
#25
○政府委員(澁谷直藏君) これは私ども先ほど申しました調査は、昨年の十一月六大都市についてその日雇労働者の生活実態調査を実施いたしました集計の結果を申上げたわけであります。もう少し詳しく申上げますると、失対事業で働いておる日雇労働者の世帯員の勤労収入並びに勤労以外の収入、合せて東京都の場合、世帯の平均収入一万一千六十三円となつておるわけであります。併し私どものほうといたしましては、この失業対策として考える場合に、こういつた調査で、その働いている労働者以外の世帯員の勤労収入なりその他の収入がこの程度あるからこれでいいのだという考えは毛頭持つておりません。飽くまでもその賃金なり或いは就労日数の増加、或いは失業保険制度の改善というような、或いは又根本的に申しますれば雇用量の、民間の雇用量の増大というものを推し進めまして、飽くまでも正常なる形においてその失業者の生活の安定を図るという考え方で努力しておることはこれは当然でございます。
#26
○田畑金光君 それで今の御答弁で大体私も了解されまするが、安井政務次官にお尋ねいたしますけれども、まあ労働省としてもたまたま調査資料によつてそのような計数は出たけれども、併しこれによつて日雇労務者の生活が安定するとか或いは今後の改善を考慮しなくてもいいとかいう問題ではない、こういうような趣旨でありまするが、安井政務次官としては、この全国二百五十円、高いところで三百円、低いところで百八十五円、殊に私は地方を見たら最も切実だと思うのでありまするが、地方におきましては全くこの百八十五円一本でたべておる世帯が殆んどその実情であります。そういうことを考えましたときに、一体現在の平均賃金というものは、これで以て労務者が働いてくれるのかどうか、どうこの点についてお考えになるか、承わつておきたいと思います。
#27
○政府委員(安井謙君) 先ほどのお話のように、只今の賃金が決して十分なものじやない、大変に不足なものであろうということはわかつております。併しまあ何分にもこれは国費から出る、租税から出るものでございまするし、又今の識別の賃金表が確定いたしませんと、これによつてどの程度のものが適当であろうという結論は今のところ下せないという実情なんであります。ただいろいろな御趣旨をよく伺いまして、この表ができ次第、できる限り御希望に副い得るように最大の努力をいたしたいと思います。
#28
○田畑金光君 重ねてお尋ねいたしまするが、只今の安井政務次官の御答弁の趣旨は私もよく了承するのでありまするが、更に然らば具体的にどの程度の賃金水準が日雇労務者に妥当であるかという問題になつて来ようと思うのであります。この問題につきまして私がお伺いいたしたいのは、この緊急失業対策法の第一条を見ますると、この法律の目的といたしまして、最後のところに「その生活の安定を図るとともに、経済の興隆に寄与することを目的とする。」、こういう工合に明確に謳つておるわけであります。そうしますると、この生活の安定という、これが経済の興隆に寄与する基盤になるわけであります。従いましてこの際にこの生活安定というものは、一般的な賃金労働者の生活水準を前提として生活安定というものを謳つているのか、或いは日雇労務者というものは一般賃金労働者よりもより低い生活条件でもかまわないのだという法の建前でこの表現が用いられているのかどうか、その点について承わりたいと思います。
#29
○政府委員(安井謙君) 御存じの通りにこの日雇労務者の賃金は、その職種の受けるべき賃金額の九割ということに相成つておる次第でございます。これについての是非の御論議はあろうかと思いますが、これが今のところ全部国費或いは公費で賄われておるという事情である以上、或いは今日の国内の経済事情からこのことは止むを得ないことではなかろうかと考えております。
#30
○田畑金光君 政務次官に更にお尋ねいたしまするが、そういたしまするとPW賃金水準よりも九〇%でよろしい、こういうことになつて参りますると、結局日雇労務者の生活水準はこれだけ低いのだ、低いんでもかまわないということが前提になつて来ようと思うのであります。問題はここにあると思うのでありまするが、政治的な措置といたしまして、こういう立法が当然に八
〇%乃至九〇%の引下げでもかまわんという建前をとつていること自体が、果してこれが政策として我々は認めて然るべきものであるかどうか、或いはこの法の精神をできるだけ拡大解釈いたしまして日雇労務者の賃金水準を、予算措置を通じ、政府の財政措置によつてできるだけこれを有利に持つて行くのが労働省としてなすべき立場であるのかどうか、この点について当局の所信を承わつておきたいと思います。
#31
○政府委員(澁谷直藏君) お答えいたします。只今の件は、法律は只今御説明申上げましたように、民間の同種の賃金より低く定めなければならないというふうにはつきりと規定しているわけであります。その法の考えている趣旨は、この法が緊急失業対策法という名前でもおわかりになりますように、失業対策としては、飽くまでもこれは正常なる雇用機会ではないということはもう当然前提としているわけであります。民間なり公共事業等の正常なる雇用機会がありますれば、当然そこに働いて頂くというのがこれは当然でございますけれども、いろいろな事情によりましてこういつた正常なる働く機会がないという場合に失業者が現われて来るわけでありますが、そういつた場合に国として放つておいていいか、放つておくわけには行かん、そのための応急措置として緊急失業対策法ができたのだと考えるのでございまして、従いまして考え方としては、飽くまでも正常なる雇用の機会があるまでの繋ぎという暫定的な性格を持つていると思うのでございます。従いまして正常なる雇用でありませんために、この賃金を民間の同種の賃金と同じにいたしますと、どうしてもそこに失業労働者が固定化して来る。よその正常なる雇用機会が仮にありましても、そちらに行くのを嫌がつて来る、こういつたことが予想されるので、その失業労働者の固定化を防ぐために同種の民間の賃金よりも低く定めなければならない、こういうふうに法は定めておるのでございます。それでどの程度低く定めるかと申しますと、規則では八〇%乃至九〇%ということになつておりますが、労働省としましては、運用の方針といたしまして、できるだけこれは拡大解釈と申しまするか、失業日雇労働者に有利になるように運用すべきであるという考え方に立ちまして現在ではP・Wの基準額に対しまして九〇%上廻つておるような形で運用されておる次第でございます。
#32
○田畑金光君 そこが非常に重大な問題だと思うのでありまするが、この緊急失業対策法というものが名前の通りに暫定的な緊急措置である。従つて一般賃金水準よりも或る程度賃金を切下げておかなければ固定化する危険性がある、こういうふうな前提の下にこの法が措置されておるというふうな御説明でありまするが、説明としては了承されるわけであります。併し事実問題として然らばこの四年間を一応基準にとつて参りましたときに、一体この四年前と今日とで日雇失業労務者等の数は減つたのか殖えて来たのか。それから現在の我々の立つておる日本の経済基盤を考えましたときに、今後日本の経済というものは、雇用量拡大の機会を与えて行くのか、或いは雇用の機会はますます杜絶されて行くのかどうか、従つて若し今日の経済情勢の前途が暗いとするならば、或いは又四年間、の過去の計数を比較してみた場合に、雇用量が拡大されずに、実は臨時措置法としてこの下に雇用された失業労務者が臨時的な、その日その日に雇入れられるものであるけれども、すでに職業安定所の窓口等においては、固定化された一つの常傭的な労働情勢に転化しはせんかと、こう考えておるのでありまするが、この点についての労働省の見通し或いは政府の所信、この点を一つ承わつておきたいと思います。
#33
○政府委員(安井謙君) 只今政府委員から御説明申上げましたのは、これは実情なんでございまして、決してこれだから当然いいというわけじやないことは申すまでもないのでございます。更に申上げますように、只今のこの雇用量というものは、でき得べくんば政府といたしましても或いは国民としましても、失業保険の対象でない、一般の常傭というものになつて行くのが一番現想であろうと思うのであります。で、そのためにはでき得る限り国としても手を尽すべきでありまして、そのためには例えば公共事業費等におきましても、これもすでに昨年度に比べまして一割以上の増額をやつておる。更に貿易とか特需、その他の国内情勢につきましては、これは見通しはなかなか困難でございますが、でき得る限り国民経済の立場からそういつた常傭を更に増加して行き、この失業対策による雇用の面を減らして行くべく鋭意努力をいたして行こうと思つておる次第でございます。
 ただ法律につきましてはこれはいろいろ又御指摘もあろうかと思いまするが、これ又御意見を伺いまして、十分今後研究を重ねて行くつもりでございます。
#34
○堀眞琴君 ちよつと関連して失業の問題で……。今安井政務次官から特需或いは貿易等に関して政府としても鋭意努力するというお話なんでありますが、田畑君の聞かれたのは、今後雇用機会が増加する見込があるかどうか、失業者が殖えないかどうかという一番根本的な問題にかかわつている質問なんです。ところがあなたのお答えでは、政府が努力しているのだからして、その雇用機会もできるだけ殖えるようにするし、又そうなると失業者は少くなるのだというような楽観的な見通しを持つておられるのですが、世界経済の今日の情勢、少くとも今日の情勢下において見通される将来の世界経済等を考えますと、到底そういうような楽観的な見通しというものが私は不可能ではないかと思うのです。現に企業整備等の問題がどんどん起つているような情勢下において、果して雇用の機会を増大する或いは失業者を少くするというようなことがどうして言えるのか、それをちよつと政務次官としてお答えを願いたいと思います。
#35
○政府委員(安井謙君) 決して楽観をいたしておる次第じやないのでございまして、貿易の面或いは特需の面、その他から楽観し得ざる要素もたくさんあることは御承知の通りでございます。併しそれだからといつて政府は放つておいていいというわけじやないので、でき得る限り雇用面を増大する努力をいたす、その一つの方法としては、先ほど申上げましたように、例えば公共事業費の面でこれを拡げて行くとか、その他あらゆるでき得る限りの努力をいたして行きたい。而も理想から申しまするならば、これは失業対策の面をでき得る限り減らして行くのが理想であろうということを申上げましたので、一つ御了承を願います。
#36
○堀眞琴君 特需等によつて努力をすると言いますが、朝鮮の休戦以後特需はあなたのおつしやるように、休戦以前と同じように続いているのですか。
#37
○政府委員(安井謙君) 特需等で努力するというのじやないのです。特需その他の貿易などでは必ずしも楽観を許さない問題がある、それだからといつて手を拱ねいておつていいのじやないので、できるだけ大いにこれは努力をして雇用面を拡げて行かなければいかん、そのための国内対策の一つとしては、例が挙がつておりますように、公共事業費なんかを拡大して行くのもこれは一つの方策であると申上げておるのであります。
#38
○堀眞琴君 日本経済というのは世界経済の一環なのであつて、決して政府が努力しているからこの問題が解決するというようなものじやないのです。過去四年間実際には政府は努力して来ていると言いながら一つも解決して来ていない問題なんです。あなたは世界経済との関係において日本経済の将来にどういう見通しを持つておられるのか、それをちよつと、根本的な問題ですからお尋ねしたいと思います。
#39
○政府委員(安井謙君) これは総理大臣或いは通産大臣といつたような方面からの政府の答弁が至当であろうかと思いますが、私どもはそういつた経済に対してはいろいろな見方もあろうと存じますが、決してそれが楽な坂じやなかろうと存じます。今まで過去数年間を顧みましても、これは決して日本の国民経済というものが低下の一途を辿つておるとも考えておりません。現在言われますような貿易なり或いは特需、朝鮮休戦というような問題については、当面の問題もあろうかと思いますが、これを又あらゆる経済政策なり政治力を以て克服して行きたい、こういうように念願いたしておる次第でございますので、これ以上の答弁はちよつと労働省当局の、特に雇用、失業の問題につきましては御勘弁願いたいと思います。
#40
○堀眞琴君 私がお尋ねするのは、何もあなたを通産大臣としての資格においてお尋ねしておるわけじやないのです。ただ日本経済の将来と今後の労働対策というものは非常に関連のある問題で、日本経済がどうなるかによつて日雇労働者も殖えれば、又少くもなるというような問題であるわけです。従つて労働省としては一応の見通しを付けておくことが私は当然だと思うのです。そういう関連において私はお尋ねしたわけなんです。で私どもの見るところでは、あなたは特需、それから貿易等々によつてできるだけ雇用の機会を作りたい、そういうふうに努力する、こうおつしやるのですが、特需そのものはすでに停滞の状態に入つてい出るわけです。政府としてはMSA一本にすがつてどうにか起死回生の妙薬をあれに見出そうとして努力しているというような状態なんです。而も会社の方面では御承知のように企業整備が始りつつある。今日の課題は恐らく企業の整備であろうと思うのです。企業整備というものは、成るほど説明すれば産業を合理化して能率を高め生産性を高める、そういうことなんですけれども、実際問題としては、結局は首切りだというわけですね、失業者が殖えるということなんです。で、これは日本ばかりじやない、アメリカでも或いは西ヨーロッパの諸国でも今そういうような方向がぼつぼつ見え出して来ておるわけなんです。あなたとしてはこういう企業整備等が日本の経済においても必至だという観点に立つなら、雇用機会の増大であるとか或いは失業者が減少するというようなことは到底言えないのじやないかと思う。その点に関してもう一度労働省当局としての御答弁を願いたいと思います。
#41
○政府委員(澁谷直藏君) 私から補足して御説明申上げます。今後における日本経済の推移と、それに関連しまして雇用と失業の見通しがどうであるか、こういう御質問だろうと思いますが、その問題は、堀委員も御承知のように非常に困難な問題でございます。併しながら労働省当局といたしましては、当然失業対策なり雇用対策というものを考えます場合に、今後の見通しがどうなるかということについては常に関係各方面とも連絡をとりまして調査をし、研究もいたしておる次第でございます。正確な見通しについては、勿論これは神様でない限りわからんわけでございますが、一応労働省として考えている点を御説明申上げたいと思います。
 最初に貿易の点でございますが、これは、御承知のように、一般的にコスト高のために今後においてもそうはかばかしく伸びるということは期待されないと思うのです。依然として輸出は伸び悩みの状態になつているであろう、こういうふうに考えているわけでございます。それから国内の経済の生産指数は、御承知のように非常に順調に伸びて来ております。恐らく本年度におきましても若干のパーセントは生産指数は上昇するであろうというふうに見通しは立てておりますけれども、只今堀委員から御指摘のように、産業の合理化というのが一つの大きな課題でございますので、生産指数が上昇いたしましても、それに併行して雇用量の増大というものは必ずしも期待されないのであろうというふうに考えているわけでございます。
 次に特需でございますが、これは朝鮮の休戦が果してどうなるか、これもはつきりした予想はつかないわけでございますが、仮に休戦交渉が成立したという場合には、当然今までの特需というものの軍事的な性格を持つておつたものは減少するであろうというふうに考えられるのでございます。併しながらその半面、朝鮮の復興という新らしい需要が起きて参りまして、その復興関係の特需がこれは増加するであろうというふうに考えられますので、特需全体として考えました場合には、そう急激に大幅に変化するということは先ずないのではないかというふうに考えておるわけでございます。
 大体以上が対外経済的な見通しでございますが、国内の状況としてはどうであるか。只今政務次官からも御説明いたしましたように、公共事業或いは電源開発といつたような公共投資に相当政府としては重点を置きまして、国内の有効需要を増加させる、こういう政策をとつておるわけでございます。御参考のために申上げますると、公共事業について前年度との比較を申上げますと、二十七年度が、総額におきまして千二百三十八億、それが二十八年度におきまして千五百五十五億、差引き三百十七億、前年度に比べまして約三割程度の増額となつておるわけでございます。これによつてどの程度の雇用量が増大するかという問題でございますが、私どもの計算によりますると、これによつて一日の稼働人員にしまして十三万七千人程度の雇用量が殖えるというふうに考えておるわけでございます。それで全体としての雇用なり失業の見通しはどうかということでございますが、これは只今申しましたような対外経済或いは対内経済の諸条件を総合的に考えてみますると、失業者は若干増加の傾向を迫るかと思いますけれども、急激にこれが悪化するというようなことはないので、全体としては若干悪化の傾向を辿りながらも、大体保合の状況で推移するのではないかというふうに考えておるわけでございます。
 それで失業対策といたしましては、只今申しましたように、公共事業におきまして前年度に比べて三百十七億の増額を計画しておる。失業対策事業におきましても、前年度の八十億に対しまして二割強の増額で九十七億、それから失業保険におきましても、前年度に比べまして年間を通じて二百三十七億の増加を計上しておるわけでございます。それから職業補導の面におきましても、前年度に比べて千三百万ほどの増加をみておるわけであります。こういつたものを総合的に運営いたしまして来るべき失業情勢には対処して参りたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
#42
○田畑金光君 そこで非常に、渋谷さんの今のお話で、結論として、全体として若干悪化の傾向にあるということが明確に言われたわけであります。私はその答弁を待つていたわけでありますが、その前提として、四年間固定しておるのです、失業労務者の状況というものは、そうしてむしろ今お話のように固定したものがより固定化の方向に、より悪化の方向に辿つているわけであります。そこで問題は、緊急失業対策法というものは、雇用量を増大する、それまでの暫定措置としてこの法はできているわけであります。併し現在の労働需要というものは一応飽和状態に来て、従来の失業労務者というものは固定化してしまつた。失業対策事業に固定化してしまつた。これがすべての考え方の、或いは施策の基本にならなくちやならんと思うのであります。そういうことを考えましたときに、最初の問題に戻りますが、二百五十円じや現実に食えない、こうなつて来れば、当然この二百五十円を食えるような賃金に上げなければならんという結論が出て来ようと思うのであります。従つてこの法が当初意図した目的と、現在の実際の運営の結果から見るならば現実は違つて来た、そうなれば施策というものは当然に違つた現実の認識の上に立つて進めなくちやならんと思うのであります。そういうようなことを考えましたときに、私の申上げたいことは、二百五十円では食えないということは、安井政務次官も、それから渋谷失業対策課長もお認めになつたわけですから、然らば八月中には資料を集めて結論を出して、九月から実施をしたい、こういうふうな御解釈でありまするけれども、八月中に結論を出すならば、八月中に速かにこれを実施するか、或いはすでに失業労務者が固定化しておるとするならば、九月から仮に実施するとするならば、その分は今問題となつている夏季手当、こういうものの増額の措置を労働省当局としては考慮することが適切なる当面の施策であると私は考えるわけでありまするが、この点について理論的に今お話して、お互いに了解したわけでありまするから、一つ安井政務次官といたしましても、結論は同一になると思うのでありまするが、念のため改めて安井労働次官の御所見を承わつておきたいと思います。
#43
○政府委員(安井謙君) 繰り返すようでございますが、只今のように、九月を目途といたしまして賃金基準の引上げは政府として努力するつもりでおる次第でございます。
#44
○委員長(栗山良夫君) 今の問題ですね、もう少し追及いたしますか。発言を整理いたさないと、結論に来たから……。
#45
○田畑金光君 それで安井さん、あなたは九月から政府としては考慮したいということはですね、考慮したいということは、私たちは、政府側の立場であるからそういうような表現で答弁されたと解釈して、これは我々としては、政府はそのような諸般の事情を考慮して九月から実施するのだという解釈と受取つてよろしいかどうか、まあ一つその辺を明確にして頂くことと、第二の問題といたしましては、然らば七月、八月というものがあるわけであります。この点については事実上資料が間に合わんために実現できん、併し労働省当局も一般賃金が高くなつておることはお認めになつておる、そうするとこれに対する対策はどうするか、こういう問題が出て来ようと思うのであります。そこに私は夏季手当の問題と関連して第二の問題を御考慮願わなくちやならんと思うのでありまするが、その点について一つ、第一、第二の問題について御答弁を願いたいと思います。
#46
○政府委員(安井謙君) 夏季手当につきましては……。
#47
○田畑金光君 第一の点からして。
#48
○委員長(栗山良夫君) 九月一日から必ず実施せられるかどうか……。
#49
○政府委員(安井謙君) これは将来の問題でありますから、今ここで必ずという言葉を言えるかどうかわかりませんが、私は政府の代表といたしまして、九月を目途としてやる計画で努力しているということをはつきりと申上げてよろしいと思います。
 第二の点は、今の夏季手当の三日分がそれ以上にならないかというお話でございますけれども、これもできる得る限りいたしたいとは考えるのでございますけれども、何分にもこれは国民の税金から参つておる関係もございますし、又昨年度は出なかつたのを、今年は一ついろいろな方面からこれをひねり出したと申しますか、特別に出そうとして努力した結果でもございますので、今回のところこの三日分というところで御了承を頂きたいと、こう考えておる次第でございます。
#50
○吉田法晴君 議事進行について。あなたの先ほどからの答弁を聞いておりまして、田畑君の御質問の中にも、重大な緊急失業対策法の精神にかかわらず、日雇労働者は固定化しておる、従つてその賃金が一般の同種の労働者の八〇%、九〇%、運用は九〇%になつておるが、それで妥当であるかどうかという基本的な問題が出ておると思うのであります。それは、先ほど労働省の説明の中に援護者との比較がありましたが、こういう問題も絡まつていると思うのでありますが、法の建前である八〇%へ九〇%が妥当であるかどうかというこの点が一つ。それからもう一つは、一応人員を十六万から十八万に増大したと威張つておるけれども、果してそれで妥当であるかどうか、問題は人員の増加もありますし、それから賃金その他待遇の改善の所要資金がそれで足りるかどうか、足りないのではないかという要素もあつて、その金額の問題であります。それからその中の一つとして夏季手当の問題があります。その夏季手当は二日分を三日分に、今までなかつたのを出したと、こう言つておられるけれども、その根拠というものがはつきりせん。まあ問題点は幾つもありますけれども、それを可能ならしめる要素、こういう問題が集約的に出て参ると思うのであります。そこで速記は入つておりますけれども、集約するように委員会を一つお運びを願いたいと思います。そして最後のところは、これは緊急失業対策法の改正問題もございましようし、それから賃金のPWの動きによる、政府が考えておるような九月を目途にしてやるというようなのでなくて、もつと賃金を上げなければならんのじやないだろうか、こういう問題等を含んで、集約点は私は予算の問題になると思うのでありますが、集約した点は、労働委員会の結論として予算委員会等に申込むとか、そういうことになろうかと思うのでありますが、時間も大分経過いたしましたし、その集約の方向に向つて委員会をお進め頂くことを希望しておきます。
#51
○阿具根登君 今の問題と同じなんですが、いわゆる最初の質問と、それから今まで答弁された答えというのは同じ答えですね、これからこれ以上進んでもどうもできないが、これで終つたらどうしようもない、それで委員会としてどうあるべきか、どうすべきかという結論を出して頂いて、例えば夏季手当はどのくらい出すべきだ、賃金は上昇すべきだ、こういうことを一つ一つ見て、決定するなら決定して、予算委員会なら予算委員会へ持つて行つて動かさなければ、このままじやどうにもしようがない。もう時間もないのだからそういうふうに集約してもらいたい、こういうように考えます。
#52
○吉田法晴君 そこでそういう見通しから一、二私尋ねたいのですが、夏季手当の問題について政務次官は、大蔵省は今までなかつたのを二日計上した或いはそれを更に三日に殖やした、こういうお話ですけれども、その根拠はどういうところにあるのか、伺いたいと思います。これはあなたの要求されております労働組合の代表諸君にお尋ねをいたしたいと思うのであります。例えば私どもは、先ほど公務員との均衡という話が安井政務次官からもございましたが、仮に〇・五或いはプラス〇・二五という問題もございますが、若し公務員との均衡からして〇・五ということになるならば十五日ということになりましようし、金額にすると五千数百円の半分ということになるでありましよう。これは何かを根拠にして出て来た数字だと思うのでありますが、その点を労働省とそれから組合の代表の方から承わりたいと思います。
#53
○説明員(牛丸義留君) 只今の点についてお答えいたします。先ほども御説明いたしましたように、緊急失業対策法に基く事業に就労する労務者は、飽くまでも臨時的な法の建前でおりまして、その雇入れの形式も毎日々々安定所の紹介によつて事業主体が雇入れるというのが法の建前でございます。従いましてこの建前から必然的に出る結論といたしまして、通常の普通の公務員のような手当という考え方はこの法は予想しておらないわけでございます。従つて法施行以来四年になりますけれども、手当というものを出したことは未だ曾つてないわけでございます。それでそれについて手当を出すべきじやないかという御意見でございますが、これは御承知のように国家公務員の場合につきましても、国費で出す場合は、飽くまでもこれは法の根拠によつて出すということになつておるわけでございます。従いまして今度の公務員のプラス・アルフアーが決定されました場合も、当然これは法律で国会の御審議を経る、こういう手続を経ることになつておるわけでございますが、失対事業の労務者は、只今申しましたように、法の建前から毎日々々雇入れて、それで紹介して雇入れるという、こういう法の基本的な建前でございますので、いわゆるこの手当という考え方はこの法は予想しておらない、こういうことでございます。併しながら他面におきまして、やはりこれに働く労務者が長期に亘つて働く労務者の数が相当殖えて来ておるというのも、これは一面実情でございますので、そういう点を考慮して、昨年の末における衆議院の労働委員会の決議になつたわけでございます。この労働委員会の決議も、手当という言葉は飽くまでも使つておりませんので。長期に亘り失対事業に就労する労務者の年末における生活の実態に鑑み賃金増給の措置をとるように政府に要望する、こういうふうになつたわけでございます。従いまして政府はその決議を受けまして、賃金の歩増しをする、それを結果的に三日分に相当する賃金の歩増しという形式によつて実質上の手当を昨年度支給したのが初めてであるわけでございます。従いまして今度夏季におきましても、昨年の前例もございますので、それに準じて賃金増給或いは就労日数の増大という形で実質上の手取り賃金を殖やそう、こういうことで現在計画をしておるわけでございます。
#54
○参考人(中西五州君) 私たちの十五日分の要望の基礎ということでございますが、今総評及び社会党あたりでは最低八千円の収入の生活を保障しなければいけないということが、日本の労働者及び日本の良識ある人の意見として大きく出されております。この八千円にはいろいろのとり方がありますが、総評の賃金綱領あたりにも、如何なる労働者にも最低八千円以上の生活を保障しなければいけないというような言葉もございます。そういうふうな立場から見て、私たちの最低生活というものを考えて、なお全国平均家族数三・九というようなものを考えて見た場合に、なお八千円で足りないことはこれは明らかです。一万円でも足らないのです、併し私たちの最低生活最低生活と言つても、余りにも最低生活であるのです。で、せめてこのお盆ぐらいは八千円くらいの生活がしたい、丁度私たちの収入を五千五百円として、半月分を加えれば約八千円近くの収入が出るわけであります。そういうふうな根拠が一つの根拠になつておるのでございます。
 労働省のほうは日々雇入れだとかいろいろの理窟、いろいろの理由を挙げて、こういう私たちの切実な叫び、一月ぐらいは人間並みの最低生活をしたいと、こういう要望ですら、なお三日分とか二日分とかいうことによつて蹴散らされておるわけであります。簡略に申上げますならば、私たちの半月分の基礎はそういうふうな考え方から出発しておるということをお答え申上げたいと思います。
#55
○市川房枝君 ちよつと労働省の当局の方に伺いたいのですが、日雇労働者の方、殊に女の方からの訴えを実は伺つたんですが、手帳をまあ取られるといいますか、退職させられるといいますか、こういう人たちは殆んど女が多い。尤も男の方の中にもあるんだけれども、男の方たちは腕力といいますか、奪い返す方が多いので、結局女は弱いから取られてしまうんだ、こういうことなんですが、そういう事実があるかどうか。
 それからそういうことがありとすれば、一体その理由はどういう理由になつているか、それからなおもう一つは、一つの世帯からは一人という仮に規定があるとしますれば、そうすれば一人の場合、先ほどからお話が出ておりまする通りに一カ月五千五百円ぐらい、それではもう生活ができないということは、これは明らかなことなんですけれども、そういう場合にやめる人たちはやはりほかで何か内職でもしろ、まあこういうことになるわけですかどうですか。
#56
○堀眞琴君 それに関連してお聞きしたいのですが、これは亀戸の職安で実際に行われていたことなんです。五月二十六日から職安では日雇労務者を一日に何人か呼び出して、そうしてお前には労務手帳を渡しておかれんのだから返してくれ、こう言つて何人かの人から労務手帳を取上げてしまう、日雇労務者は働くことができないようにしてあるわけであります。大体その総数は今日のところでは百八前後に上つている、こういう実情になつているわけであります。而もその上今日平均やはり五、六人ずつが呼び出しを受けている、こういう実情にあるのですが、一体一方的にそういうような取上げということができるものかどうか、その理由はどういう点にあるのか、労働省としてこの事実を知つておられるのかどうか、それを併せてお答えを願いたいと思います。
#57
○政府委員(澁谷直藏君) お答えいたします。失業対策法によりまして、この法に基く事業に就労するものとしては、当然その一定の資格要件を要求しておるわけであります。即ち、法では安定所に登録してその紹介を受ける失業者でなければならん、こういうことになつておるわけであります。そうしますと、失業者という者を分析いたしますと、先ず第一に労働の意思と能力を持つているということが一つの要件でございます。働きたいという意思がなければこれはもう問題になりませんけれども、仮に働く意思がありましても、現実に働く能力がないという場合は、これは失業者という定義から見て外れるのは当然でございます。それで労働省といたしましては、積極的に就業の意思を持つておるということが一つ、それから第二番目といたしましては、現実に労働の能力を持つているということが第二番目、それから第三番目には、主たる家計の担当者であること、以上の三つの要件で失対事業就労者の適格要件と定めましてこの法の運営に当つているわけでございます。
 只今市川委員からの御質問の、女子の労働者が手帳を取上げられたという例が多いというお尋ねでございましたが、これは女子であるから失対事業に就労させないというようなことは絶対にございません。飽くまでも只今申述べました適格要件というものから判定いたしまして、その要件に該当する場合は当然に失対事業に就労させる、こういう建前でやつておるわけでございます。それでありますから女子であるが故に就労手帳を取上げられたというような事例がございましたならば、私どものほうで実情を調査いたしまして、それが間違つた措置でございましたならば、至急是正の措置をとりたいと考えます。
 それから次に堀委員からの御質問の、亀戸の安定所で手帳を取上げられたという御質問でございますけれども、この事例は私も承知いたしております。一々の案件につきまして詳細なことは私もここに手許に資料を持ち合せておりませんが、亀戸でそういう事例があつたということは承知いたしております。然らば何故にそういう措置に出たかということは、いろいろあると思いますが、総括いたしますると只今申述べましたように、適格要件を具備しておらない、或いは就労した当時は適格要件を具備しておりましたけれども、その後になつて適格要件を具備しなくなつたというような事例の場合は、これは失対事業の手帳は取上げるというと妙な表現になりますが、失対事業の就労適格者としては取扱われないということになつておるわけでございます。
 それから次に労務手帳を取上げる場といたしましては、正当な理由がなくして失対事業以外の事業への斡旋を拒否する者、これも全国的には間々ある事例でございます。飽くまでも緊急失業対策法の建前は、民間なり公共事業等の正常なる犀川機会を優先的に取扱いまして、先ず第一にそちらのほうに斡旋する、それがない場合に最終的にこの失対事業で就労させるというのが建前でございますので、正当な理由なくして失対事業以外の民間事業に紹介して行かないという場合、こういう場合が一つございます。それから次に故意に職業紹介業務を妨害する者、或いは事業主体において定めておりまする就業規則に従わないというような者につきましては、これは不良労務者という形でその手帳を取上げるということに定めておるわけでございます。亀戸の事例は、一々の事例は詳細にわかりませんが、私の承知いたしておりまする範囲では、只今申述べましたような適格要件という点からその適格性がなくなつた場合、それから只今申しましたように正当な理由なくして民間に行かなかつたとかそういつた事由のために手帳を取上げる、こういう措置に出たものだと承知しております。
#58
○阿具根登君 ちよつとそれに関連して……。これもまあ陳情を受けたことですが、今の問題で就労の適格要件ということを言われたが、これを拡大解釈したのか或いは労働省の指示かは知らないが、誓約書を取つて就労させておる、こういう現実があるようですが、これ労働省で指示されたのか、知つておるのか、いわゆる係官の言うことについて従わすとか或いはそういう誓約書に捺印してそうしてやつておるのか、こういうことを聞いておりますが、そういう示達をされておるかどうかをお尋ねしたいと思います。
#59
○政府委員(澁谷直藏君) 只今の事例は恐らく兵庫県の事例であろうと思います。これは私どもつい一週間か十日の前にそ事例を聞きまして、調査いたしましたところ、確かに兵庫県におきましては誓約書という形で捺印をさせて実施したようでございます。その誓約書の内容に書いてありますることは一々法なり或いは労働省で定めた取扱い方の基準に従つて作成されておりまするので、誓約書の内容自体については何ら非とすべきものはございませんでした。併しながらこれは労働省として誓約書を取つて就労させるということは指示しておりません。それと、例えばその内容において不当な点がないにしても、本省が指示しない事項について、而も個人々々から誓約書という形で捺印をとつて就労させるというのは形式上穏当を欠くという点もございますので、これはできるだけ早期に訂正するように県庁のほうには指示してございます。
#60
○阿具根登君 それは神戸だけでなくて、或いは各県には相当そういう誤まつた考えをとつて、特に失業をしておる弱い人に対して署名捺印させるというような行動をとつておられるところがあると思いますので、厳重にその点示達して頂きたい。そういうことがないように直ちに善処して頂きたい、かように思います。
#61
○堀眞琴君 さつきの亀戸の問題ですが、成るほど就労適格要件を充たさない者については、失対事業の建前として当然そういうことになると思いますが、ところが亀戸の実際について聞きますと、何といいますか、一種のボスみたいなのがおりましてあそこは職安としても極めて新らしい場所なのです。そのためにほかの職安と違い今でもそういうようなボス的の者がおりまして、それが例えば職安の事務当局に向つて、彼女は最近亭主が就職したらしいとか、或いは不当なことをやつておるのだというような陰口をきいて、そのために就労を拒否されるというような場合が若干あるわけなんです。全部が全部ではないかも知れませんが、そういう事例があるわけです。それで労働省として亀戸の職安の就労に適格でない者について報告された者のうち、その内訳について詳細に御調査になつて若しそういう不当なことがありましたならば、労働省としては厳重な警告を発してもらわなければ困ると思うのです。現に何ら就労適格に欠けるところがない女性で以て労務手帳を取上げられておるというのがあるのです。私のところにそういう実例を持つて来ておるのです。そういうことを労働省としては是非ともこの際取上げて、亀戸の職安のほうに注意して頂きたいと思います。
#62
○政府委員(澁谷直藏君) 亀戸の事例につきましては、これは一カ月ほど前になるかと思いますが、島上代議士から亀戸の所長に対しまして文書を以てそういつた不当な事例があるようであるがそれは一体如何なる理由によつて手帳を取上げたのか、それを一つ知らせてくれ、こういう申出がありまして、亀戸のほうからその取扱いました事例について一つ一つ詳細な事由を挙げてこれ又文書で回答いたした事例があつたのであります。それは私ども労働省のほうに写しを送付して参りましたので、これは役所に帰ればございます。この次の機会に一つ持つて来て御説明いたしたいと思います。
#63
○吉田法晴君 私は今の質疑応答を聞いておりまして、建前は日々就労することになつておるのですが、こういう失業対策法の精神を先ほど述べられましたけれども、まさに挙げられました事例は、これは普通の労働者を解雇すると同じやり方である、そこにはつきり一つの、日雇労働者であるけれども、日雇でなくて恒久化してしまつた、恒常的に働いておるという姿が出ておる。従つて賃金の高下というのが妥当であるかどうかという問題が起つて来る。或いは夏季手当の問題についても起こつて来る。こういうことが言い得ると思います。
 そこでその点を、長期に亘つての実態は認めると言われますけれども、或いは法の根拠について云々と言われますが、衆議院の労働委員会の決議、これに昨年の暮私どもも同調いたしましたが、これは或る意味においては一つの法律と同じものである。そこで法律を以てすれば、私は法的のものならば或いは事態に即応いたしまして妥当な措置というものがやり得ると思う。それでもなお根拠がないと言われるのか、二日、三日ということを言われたけれども、その根拠はお示し頂けなかつたが、それの当否はともかく、一応の理窟はございましよう。そこで問題は或いは予算等もございましようが、予算の問題はこれは動かせば可能な問題でありますし、恒常的になつておるという実態から考え、或いはその就労の確保といつたものが解雇と全く同じような取扱いがなされておるという実態から考えましてこれは半面一つの長期化しておるといいますか、普通の労働者と変りない態様になつておるという点から考えまして、夏季手当の問題についてももつと出すべき事由があるとお認めになるのではないか、こういう点も理窟として政務次官に一つお尋ねしておきます。
#64
○政府委員(安井謙君) たびたびのお尋ねでございますし、政府といたしましても、でき得ればできるだけのことはいたしたいのでございますが、失業対策法による失業対策という特殊の事項でございまして、先ほどから政府委員も言つておりますように、これは普通の勤務者或いは雇用者に対する手当のような形で差出される性質のものでない点もございます。又財政上の都合もございまして、夏季手当を殊に画期的に三日にいたしました政府の処置については、この際一つ御了承頂きたいと思う次第でございます。
#65
○吉田法晴君 予算の点は今触れておらん、理窟を申上げておるわけです。長期に亘るという点は認められました。それからそこから賃金の高下、妥当の問題もございましよう。ございましようが、先ほどの就労云々というのを見ても、実態からいつて普通の労働者みたような、それが二十日であり二十一日であるというのは、予算からも枠がありますけれども、とにかく一日幾ら払つて、そうして二十日なり二十一日なり働いて、それで生活が保障されておる実態は変らんじやないか。そうするならば緊急失業対策法にいわれておる日々ということは、これは法の建前であるけれども、実態はそうでなくなつているじやないか、こういう点も申上げ、その点をお認めになるかどうか。従つてそれからする夏季手当の問題にしましても、理窟として二日、三日というのはどこから出たか知りませんけれども、それはともかく、一般の公務員についても手当があり或いは一般の労働者についても賞与等がある、こういうものとの均衡から見ても全然出さんというのはやつぱりいかん、穏当でなかろう。だから予算の範囲内から最大限三日出したと言われるけれども、併し出したというのなら出すだけの理窟を認められたらどうか。だから金額の問題はともかくとして、一応夏季手当なら夏季手当を出すということは認められたのじやないか。それならば夏季手当がどの程度が妥当であろうかということは、今までのあなたたちの言う理窟よりももつと別な角度から考え直す余地があるのじやないか、こういうことをお尋ねしておる。
#66
○委員長(栗山良夫君) それは先ほどの御答弁の中で僕はこういう工合に解しておる。とにかく歩増しとしてつけた。つけようがないから歩増しとしてつけた。そして一応出ておることだけははつきりしておる。そこで今日の論議で政府側から言われたことは、非常に低賃金であるということは認められた。非常に低賃金であるということを認めたから、従つて九月から努力をして上げるようにしようということが確認されているわけです。従つてそうなれば、先ほど何回も繰返して言われておるように、七月と八月のこの穴をどうするかということで今論議せられており、その穴に対して政務次官のほうでは、歩増しの率を今自由労働者のほうから要求されているほど出せないというのは、私は或る意味場で財源の問題だと思うのです。三日の問題については表からはちつとも述べられていないけれども、裏からははつきり私は説明で述べておられる、こういうふうに理解をしておるのですが。
#67
○田畑金光君 委員長の見解と私も同様でありまして、この問題についてはもう先ほどからの論議から、少くとも政府、労働省の次官、失業対策課長の意向というものは明らかになつておりますので、この上は委員会においてどう……、その趣旨を早く実現されるように、労働委員会としては然らばどういうような形でこれを推進して行くかということに一つ集約し得るのじやないかと思うのです。委員長としてもそういうふうにお進めを願いたい。
#68
○委員長(栗山良夫君) 大体問題点はずつと結論に近付いて参りましたが、ただ結論をつける前に、もう一つだけ私伺つておきたい点があります。それは失業保険の問題ですが、先ほどの論議を私伺つておりますというと、六日間のあぶれというものがあるのが当然であるという説は一つもなかつたと思うのです。ただ保険の黒字経済のためにこれを消すことができないという意味の私は発言に聞いておつた、それは現行法の建前からいつて……。従つて六日のあぶれというものを否定せられない限りにおいて、而も現行法がこれにうまく副えないということであるならば、現行法を改めるということですね。そういうふうに私は進まなくてはいけないと思うのだが、その点について労働省はどうお考えになるか。
#69
○政府委員(澁谷直藏君) 私先ほどもこの件について御説明いたしましたように、この待機の制度というものは、保険経済の健全性を保障する一つの安全辨という役割を持つて設けられておる制度でございます。それで現行法のこの規定は、そういつた日雇失業保険の保険経済を健全に運営して行くためにはどうしてもこの程度の待機期間が必要であろう、こういう観点からこの法が作られておるわけでございます。然らば炎際に運営した結果は一体どうであるかというと、二十七年度におきましては六千五百万円の赤字が出ておる、そういうことでございますので、その法の建前から言うと、このままで推移して行くならば逆に待機を延長しなければ保険経済の健全性を維持することができない、こういう結論になるかと思うのでございまして問題はこの法の規定があるから待機を短縮することができないという問題ではないので、問題はかかつて保険経済が健全であるか或いは赤字であるか、こういう問題に落着くのじやないかというふうに考えております。
#70
○委員長(栗山良夫君) そこで鶏が先か卵が先かということになるのだが、この場合は保険のために人を雇つているのじやない、人を雇うために保険が必要だから保険を作つているわけです。それを要するに二十日なり三十一日では生活の維持ができないということであれ参ば、二十五日に引上げて、そうしてそのために仮にこれを使うところの雇主も或いは日雇労働者のほうにおいても若干保険金が高くなるということがあつても、これは私は止むを得ないと思う。而も今日の話を聞きますと、自由労働者の諸君の労働規律というものが非常によくなつている、こういうことも聞いてやはり普通の雇主はそんなに安い賃金で自由労働者を雇わなくてもいいわけなんです。その辺の考え方が失業対策法を作つた当時と今日と非常に事情が変つて来ているということをやはり考えにおいて、保険法そのものもやはり失業者にマッチするように改正したほうがよくはないか、そういうお考えをお持ちにならんかということを私は尋ねているわけなんです。
#71
○政府委員(澁谷直藏君) この問題につきましては先ほども申しましたように、労働省としてはでき得ればこの待機期間を短縮したいということですでにいろいろ努力をしておるわけであります。問題は保険経済にかかつておりますので、幸いに就労日数も七月から相当好転して参りました。それから保険料の逋脱の防止或いは滞納の一掃、こういう点に力を注ぎましてできるだけ速かに保険経済の黒字化を図りまして、そうして待機の短縮をやつて参りたい、かように考えております。
#72
○田畑金光君 先ほどの委員長の要望に関連して私も一言申上げたいのですが、先ほどややこしい三十八条の九という規定をお話になりまして、非常に事務当局としても随分ややこしい規定なのでお困りで、気の毒に考えられるわけであります。そこで保険経済が非常に苦しい、こういうようなことを先ほどから何度もお話でありますが、あの三十八条の九というものは各国共通だという話もあつたのですが、併し各国それ参じや保険経済が苦しくて各国とも食えないような保険給付をやつているのかどうか、そこも各国共通であるかどうかということは労働省においても御調査なすつているかどうか、これ参は聞いても無意味だと思うので聞きませんが、要するに今問題は保険経済を如何に運営できるようにするかということは、保険料の問題とか或いは就労日数の期限延長の問題とか、こういう問題にかかつて来ようと思うのであります。従つて一体どの程度就労日数を殖やせば、或いは保険料をどの程度に引上げるならば経済的に保険経済がやつて行けるかどうかというような点についても十分に労働省としては検討されておると思うのであります。従いましてそういうような資料をできるだけ早い機会に労働委員会に提出なさつて、我々としても十分に検討して行きたいと思うので、その点要望として申上げておきたいと思います。
#73
○吉田法晴君 私一、二点伺いたいのですが、十八万に殖やしたと得々としていられるのですけれども、先ほど他の委員からも質問がありましたが、私どもが知つておる事実を一、二述べても、福岡県の田川の職安で二万近く殖えておる。それからそれは今までの数字との比較がはつきりいたしませんけれども、田川と飯塚二つ合わせても二万殖えておると思うのですが、これは全国的に見ますればもつと数字が出ておると思うのですが、三万足らずを殖やしてそれで足りると思つておられるか、その点を一つお伺いしたい。
 それから、もう一つ、失業保険法の初めの精神を先ほどから繰返して言われますけれども、実態が変つておるということは先ほどから何遍も言つたのですが、私は今の保険経済の問題もですが、頭の切り換えを労働省がやらんことには問題の解決は全然できない。その頭の切り換えをする用意があるかどうか、その点を一つお伺いいたします。
#74
○政府委員(安井謙君) それはまあ見解の相違にもなるかと思いますが、失業者の状況が非常に恒常化しておる、従つて失業対策が単なる失業対策の概念以上のものであつて今日では毎日毎日が雇用でなくて解雇であるという見方も確かに私どもも根拠のあることであろうと思いますが、併しやはりそうだといつてそれだけで終る性質のものではない、飽くまで失業対策は失業対策の一環であることにはまだ間違いたないと思います。併しそれがすでに数年も前の法律によつてできておるもので、今日の実情から必ずしもこれが完全なものであるとは我々も言い切れないと思つておりまして、この点については十分の研究をいたして参りたいと思います。
#75
○委員長(栗山良夫君) それでは大体結論が出ましたから私から一応処置についてお諮りを申上げます。
 先ず第一に、今日資料要求がございました。それで堀君から手帳に関する亀戸の問題について要求がございましたので、これを一つまとめて御提出を頂きます。それから今吉田君から失業保険が実情にマッチするような再建の研究について資料を頂きたいということでございましたから、この二件の要求をしておきます。
 それから本日自由労務者関係の五つの問題が提起せられましたが、そのうちの日雇健康保険に関する問題はこれは委員会の決定といたしましては、すでに法律案が厚生委員会において審議中でありますから、従つて労働委員会は厚生委員会と連合委員会を持ちまして、そうしてその委員会の審議の過程を通じて御意思のあるところを明らかにして行く、こういうことにいたして行きたいと存じます。
 それから第一の賃金問題、それから夏季手当の問題、労働日数の増加の問題、失業保険の問題、引括めて見ましてこういうことが言えると思います。現在の失業者の状態並びに今後増加を見込まれるところの失業問題を善処するために、失業者の生活の安定を図る方便として、いずれも今日問題になりました点は、議員諸君の御発言では御異議がなかつたようであります。要請者の意思に副う意見はあつたのでありますが、反対の意見はございませんでした。そこでこの意思を十分に何度をいたしまして専門調査員のほうにおいて成文をいたしまして、そうして次回の委員会において委員会の決議といたしまして、労働省と、それから予算に関係する点につきましては大蔵省或いは予算委員会等に委員会の意思表示をする、こういうことに決定をいたしたいと思いますが、よろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#76
○委員長(栗山良夫君) さように決定をいたします。
#77
○吉田法晴君 予算委員会に予算の増額について申入れて異議ございません。それは夏季手当等についても理由として政府が挙げました点以外に、ただ予算という点が残るだけでありますからいいと思います。ただ、緊急失業対策法について研究するということではございましたが、例えば九〇%の問題等、労働の実態からしてすでにその理由を失つておるということが大体明らかになつたと思います。そこで緊急失業対策法の改正について労働省は速かに着手しろ、こういうことで委員会の結論をお取りまとめを頂くことを今の決定に附加えて……。
#78
○政府委員(安井謙君) 只今のお話の中で、例えば手当の問題も、予算以外では、性格は手当としてほかのものと変らない性格のものだというのが政府の見解である、こういうお話でございましたが、それは多少違いますので、先ほどから政府から手当として出せない性格のもの、更に私が先ほど申上げましたように、失業対策費というものが本来飽くまで臨時的なものである、更にその臨時的なものに対する臨時的措置として出たのが夏期手当の支給であるという点は、実情だけは御認識を頂きたいと思つております。
#79
○委員長(栗山良夫君) 只今の安井政務次官の御発言は、私が最後に申上げたことと一致をいたしております。従つて速記録で一つ御覧を頂きたいと思います。速記をとめて。
   〔速記中止〕
#80
○委員長(栗山良夫君) 速記を始めて。
#81
○阿具根登君 今日はもう時間が遅くなりましたのでできないと思うのでありますが、次回に審議して頂きたいと思いますのは、御承知の両日本の水害で炭鉱が相当の被害を受けておるわけであります。これにつきまして水害対策特別委員会で、もこれは発言いたしておりますが、その中にこういう実情があるわけであります。いわゆる浸水のために作業のできない労働者も多数これは勿論出ております。これに対しましては基準法で認めるところとなつておりませんので、つなぎ融資を認めてもらうように発言がございましたけれども、これに便乗して、例えば浸水はしておらないけれども、輸送がうまく行かないからというような理由で、この水害に便乗して労働者の出勤を停止しておる、こういうことがあるようであります。これにつきましては十分労働委員会としても一つ審議して頂くし、労働省でも十分考えてもらわなければならない、いわゆる何時間かの輸送ができなくなつたとしても、石炭を上に揚げておくのは容易な問題である、ところが揚げておいて、又積込むのに金が要るから、労働者はそれまで休ましておいて、そうして金を払わずに、儲かるようになつたら労働者を使う、こういうように便乗した悪辣な政策をやられておる。この点につきましては十分審議をして頂いて、一つ適切な措置を講じて頂きたい、かように思いますので、この次の委員会で取上げて頂きたい、かように思います。
#82
○田畑金光君 今の問題ですが、今の問題も含めてですが、先ほど来いろいろ政府に要望しましたね、こういうのは重大な問題ですから、今度労働大臣に来てもらつて、労働大臣出席の下に審議したほうがいいと思いますが、我我もまだ渋谷さん、法律解釈についてもあなたに問い質したい点がありますけれども、今日は時間の関係上留保しまして、労働大臣出席の下で調査してやつて行きたいと思いますから、了承願つておきます。
#83
○委員長(栗山良夫君) 本日は労働大臣の出席をしばしば求めておりました。衆議院の予算委員会がずつと開かれておりまするので、出席が遂にかないませんでしたが、御了承願いたい。で次回に決議文を上程いたしますときには出席を求めるように手配をいたします。
 そこで先ほど本委員会の開会直後の懇談会を以ちまして御決定を頂きましたことについて御確認を得ておきたいと思います。
 その第一は、本委員会の議事日程のことでありますが、明日委員会を休みまして、明後十日の日には軍事施設工場、或いは調達庁の直傭労務者と米軍との間に交わされております私契約に関する人事条項の問題につきまして学識経験者並びに政府の関係者を招致いたしまして、最後の調査を進め、結論を出したいと考えております。
 それから第二の懸案になつておりまする労働金庫法並びに珪肺法につきましては、前の委員会で御懇談を願つた通りに、順次提案の準備が進んでおります。従いまして準備万端整いましたならば次回の当委員会に提案いたしたいと存じます。委員長に御一任願いたいと存じます。
 それから更に本委員会といたしまして残つております問題は、熊本の日産化学鏡工場の調査から研究題目に発展をいたしておりまする争議中のピケツト・ラインの合法的限界の問題、更に本日吉田君から御提案になりました職業安定法等に関する実情調査の問題等がございます。これらにつきましてもいずれ委員長におきまして議事日程の中へ組んで参りたいと考えますので、委員長に御一任を頂きたいと存じます。いずれ取上げることにいたします。それから、ちよつと速記をやめて。
   〔速記中止〕
#84
○委員長(栗山良夫君) 速記を始めて。
 本日の委員会はこれにて散会をいたします。
   午後五時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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