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1947/08/01 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 水産委員会 第9号
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1947/08/01 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 水産委員会 第9号

#1
第001回国会 水産委員会 第9号
昭和二十二年八月一日(金曜日)
    午前十一時開議
 出席委員
   委員長 青木清左ヱ門君
   理事 庄司 彦男君 理事 吉川 兼光君
   理事 馬越  晃君 理事 夏堀源三郎君
   理事 西村 久之君 理事 加藤吉太夫君
      加藤 靜雄君    金野 定吉君
      鈴木 雄二君    藤原繁太郎君
      松本 眞一君    神山 榮一君
      小松 勇次君    石原 圓吉君
      川村善八郎君    坂本  實君
      森 幸太郎君    多賀 安郎君
      内藤 友明君    外崎千代吉君
 出席政府委員
        商工事務官   鈴木 重郎君
        運輸政務次官  田中源三郎君
        運 輸 技 官 大瀬  進君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 水産金融小委員選定の件
 漁船及漁網鋼に關する説明聽取
 漁港災害状況復興状況調査許可申請の件
    ―――――――――――――
#2
○青木委員長 これより會議を開きます。
 お諮りいたします。きのう水産金融小委員を選定いたすことに決したのでありますが、その小委員は委員長において指名いたしたいと存じますが、いかがでございますか。
#3
○青木委員長 御異議なければ氏名いたします。
   鈴木 善幸君       松本 眞一君
   宇都宮則綱君       菊池  豐君
   石原 圓吉君       坂本  實君
   外崎千代吉君
の七名を水産金融小委員に指名いたします。
 なお水産金融に關しましては、國政調査を行うことにつき議長に對して許可の申請をいたしたいと存じます。
 また漁港、船溜りに關する件についても同様國政調査の申請をいたしたいと思います。
 さらに漁港の災害状況及び復舊状況等に關し、調査のため委員を派遣いたしたいと存じますが、その日程及び派遣委員の人数は委員長において決定指名の上議長に對してこれが許可の申請をいたしたいと思います。右三點をお諮りいたします。いかがですか。
#4
○川村委員 今漁港船溜りと申されましたが、漁港船入澗も含むのでしよう。船溜りは大小によつて違うだけで、あとはほとんど同じです。
#5
○青木委員長 それでは船入澗を追加いたします。御異議なければこの三件を決定いたし、委員長において適當に文案をつくつて申請をいたすことといたします。
 ただいま運輸技官海運總局船舶局長大瀬進君が列席されておりますから、運輸省關係水産行政に關して説明を聽くことといたします。
#6
○大瀬政府委員 私から運輸省海運總局船舶局で取扱つておりまする漁船關係の、主として造修の行政内容をお話し申し上げたいと思います。
 ただいま運輸省で漁船についてどういうことをやつておるかと申しますると、まず第一に漁船ができ上りました場合に、トン數を測定し、それからこれを登録するということは、これは船舶法及び船舶積量測度法、この二つの法律に基いて一般船舶と同じようにやります。それから次に漁船を建造する場合でございます。これはもう皆様御承知のことと存じますが、造船の方といたしましては、造船所から船主の方と話合いの上、こういう漁船をつくりたいという書類を、地方の海運局を經由いたしまして、海運總局の方に御提出を願う。一方におきまして農林省の方では、漁業家の方々から縣の水産課の方を通じてやはり書類をとつておられるようでございます。農林省の方では、それをある期間を經ておそろえになりまして、大體適當だとお思いになる隻數をおまとめになりまして、それでわれわれの方に建造の要望をなされまして、われわれの方とつまり協議をするわけであります。それで大體われわれの方といたしましては、今一番問題になつておりまする資材の見透しの方から、實行可能だと思われるものを拾いまして、今度ほんとうの實施計畫を、これも農林省の方と御協議の上で立てておる次第であります。なお資材の獲得につきましては、安本の方と協議いたすのでございますが、これにつきましては、やはりわれわれだけで説明いたしますよりは、直接水産の方にタツチしておられる農林省の方がおいでになつた方が、説明が十分行届くと思いますので、最近――本年度もそうでございますが、前年度の第四四半期からだと覺えておりますが、水産局の係官の方にも一緒に安本へ行つていただきまして、資材の獲得に努力しておる次第でございます。それで先ほどの實施計畫ができ上りますると、鋼の船につきましてはすべてこれはG・H・Qの許可が要ることになつております。それから木船につきましては、百トン以上の木船は全部G・H・Qの許可が要る。こういうことになつております。それぞれ造船主の方、竣功の豫定期日など、こまかいことを書きました計畫をG・H・Qの方に提出いたしまして、それで許可を受けるわけであります。許可を受けますと、私の方といたしましてはただいまのところ、臨時船舶管理法の施行規則というのがございまして、その中に長さ十五メートル以上の船は許可を要することになつております。これによりまして、漁船につきましては許可をやはり國内的にもいたしております。これの許可がありますと、われわれの方といたしましてはすぐ水産局の方にお知らせする。それから個々の造船所に許可になつたことをお知らせいたしております。これが大體漁船を建造に移すまでの經過でございます。
 それからあとは、漁船をいよいよつくり出しますとその檢査の問題であります。漁船の檢査もやはり一般の船と同じように、安全法に基きまして檢査規定ができており、それに基いてやつております。もつとも漁船は用途が特殊なものでございますので、船の安全ということが損なわれない限り、その用途に向つてできるだけ便宜なものにしたい。こういう考え方からいたしまして、農林遞信兩省令で漁船の特殊規定というものを出しております。これによつて漁船の特殊の點が十分認められておる。こういうことになつております。
 それから次に檢査の執行でありますが、これは製造中から檢査をいたすものもありますし、小さい船は、製造中の檢査はやらないのでいいということになつております。でき上りの檢査、その他竣功しておりまする漁船につきましても、やはり檢査規定の規定によりまして、定期的の檢査をやつております。もつともこの點につきましては、終戰後いろいろ交通のぐあいあるいは通信のぐあいなどが非常に惡かつたので、あるいは皆様に御迷惑をかけた點がありはせぬか存じておりますが、最近は一時整理で減らされました人間もどしどし囘復してまいり、増員されましたので、今後はつとめて迅速な檢査をやつていきたいと考えております。
#7
○青木委員長 御質疑竝びに御意見の御發表はありませんか。
#8
○外崎委員 ただいま許可を受けるまでは手續が要ると言われましたが、造船所で船をつくつて、できた船をよそへもつていつて最初の運航をする許可は、船主だけでお願いしてできるのですか、それとも造船所とともに、運航方法については許可を受けるのですか。
#9
○大瀬政府委員 船ができますと、檢査が濟んだという檢査證書が出ます。すると一方先ほどお話をしました測度が濟みまして國籍證書が出ます。この證書をおもちになれば出航なさつて差支えない。
#10
○外崎委員 實はこの間、私の方の漁船においてありましたが、檢査がはつきり濟まないうちに、船主は代金も拂わずに船をもつていつてしまう。運航する方の許可はあなたの方からあるというので、警察同意して出した。檢査がすつかり濟まないうちはもつていけないことになつておりますか。
#11
○大瀬政府委員 檢査が濟まないうちは船を動かすことはできないことになつております。船舶安全法にそういう場合に對する罰則まで規定してございます。
#12
○石原(圓)委員 最近にできる百トン以上の鋼船でありますが、現在南方へ出漁を許されておる。この漁船に對して、新しくかつお、まぐろ漁業が許可制になつたわけでありますが、同時に航海にも許可を與える點につきまして、運輸省の方では關係方面の許可も得なければならぬ。こういう御方針のように指示される。水産局では了解濟でおるから、その必要はないというように、ちよつと意見が一致しない點があるように思うのですが、その點はどうなつておりましようか。
#13
○大瀬政府委員 私、實はそのお話は初めてここで伺うのでありますが、漁船の建造につきましては、各漁船の種類、トン、型、造船所、船主の方、そういうものを書いて、それで許可を受けておる。許可がありましたあとは、その船を動かす航路についてはG・H・Qの方に何ら許可を受ける必要は今ないと存じます。
#14
○外崎委員 いま一つお伺いしたいことは、新しい造船所がたくさんできると思いますが、その場合の許可方針を伺いたい。
#15
○大瀬政府委員 木造船の造船所について申し上げますと、百トン以上の船をつくり得る造船所は、それの設備擴充あるいは新設についてG・H・Qの許可が要るといううことになつております。百トンに達しないような木造船所の新設あるいは設備變更、こういうようなことは國内的にはやつてよろしい。こういうことをG・H・Qから言つてきております。
#16
○庄司(彦)委員 水産行政との關係があるので、一、二お伺いいたしたいのであります。漁船は御承知の通り特殊用途に充てるものでありまして、一般の輸送とは本質的に違つておると私は考えるものでありますが、これに對しての當局の御意見はいかがですか。
 もう一つは、漁船の監督とそれから水産行政とが、事務的に非常な煩雜でありはしないか、これはなぜかと申しますると、漁業權は大體船ができた上で與えることになつておるのであります、しかるに運輸省の方は、漁業權いかんを問わず、ただ單に船をつくることを許可された、檢査されたという問題で、ただ船をつくるだけというのではなく、その漁業權をとつた者に與えるか、それとも船はただ注文すればつくる、それに對して許可をする、しないというだけに止まるのであるか、この二つの點の御見解を承りたい。
#17
○大瀬政府委員 第一の點の、漁船は特殊の用途であるから、普通の船とはきわめて性格の變つたものであるというお話ですが、これはまことに御説の通りでございますが、船の航海性という見地から考えますと、やはり根本の原理は同じなのでございまして、船の構造あるいは安定性、こういうようなことを考えますと、やはり船としてのそれに適した性能をもたなければならぬ。この點は船が小くても荒海などに出ますので、程度は違いますけれども、船としてのそういう性能を備えなければならぬので、安全という點は私は同じではないかと考えます。用途の方はこれはおつしやる通り非常に違つたものでございますので、先ほども申しました通りに、安全あるいは性能ということの上から許される限りは、用途の方に便宜なように船をつくらなければならないと考えております。
 それから第二の點でございまするが、ただいまのお話のようなことは、非常に小型のものでございますと、起り得るおそれがあるのでございます。しかし長さ十五メートル以上の船は、先ほど申し上げましたように許可制を布いておりまして、これを建造する場合には必ず水産局からの御要望によつて、資材の方から實施計畫をきめているのでございます。しかし何分にも全國津津浦々に造船所がございますので、中には網の目をくぐつて、黙つてできるのがないと斷言はできないのであります。その點はなはだ遺憾でございます。
#18
○石原(圓)委員 最近では船の建造費は非常に暴騰をいたしてまいつたのでありますが、昨年の二、三月ころよりは、およそ船價はトンあて三倍近くあげられたように思うのでありますが、この船價の暴騰に對して、船舶局はどういう御方針をとつておられるのでありましようか。たとえば他のものに公定價格がある。船舶にも公定價格を適用するというような計畫なり、お考えなりはなかつたのであるか。實情から申しますと、この漁船は第四次建造の許可をしないということになつてから著しく暴騰をして、すでに契約をして造船中のものでも、物價の値上りによつて價格を引上げるという情報がありまして、それを適用して無謀な値増しの要求をする。こういうことが全般的であります。この場合に水産局の方は漁業者を擁護する、船舶局は造船所を擁護する、そういううわさをするものがあるのであります。これは漁船であるから、漁船關係者は主として水産局に訴えをもちこむ、船舶の方は造船所として船舶局へ話をもちこむ、そういう關係で、そこに親疎の取扱いがあるようにも考えられるのであります。實際において造船所が要求しておるところは、はなはだしく不當の要求を強いつつあると私どもは考えておるのでありますが、それらの點に對する御方針なり、お考えなり、また實情なりを御説明願いたいと思います。
#19
○大瀬政府委員 ただいまの御質問に對してお答え申し上げます。お説の通り造船價格あるいは修繕料は、最近非常に値上りいたしてまいりまして、われわれとしては、それに對して決して放任主義をとつておるわけではないのであります。最近ではございますが、私の方の内部に非公式の委員會でありますが、船價調査委員會というものを設けまして、これに特殊な問題が起つたような場合は、問題をもちだしていただきまして、この委員會で船價の調査をして根本的に調べる、そして高過ぎればこれを安くするようにする、こういうことを考えております。それから値上りの實情を申しますると、最近新物價體制になりまして、その後のはまだ實はできておりませんので少し古うございますけれども、申し上げますと、これは一般船舶についてでありますが、大體昭和十年を大もととして比べますと、六十倍になつております。これは新物價體系のきまる前であります。それから修繕料の方は、やはり昭和十年に比べまして、八十倍程度になつております。これは一面いろいろ調べてみますと、料金が大體四十倍餘りになつております。そのほか資材が三十倍ないし四十倍になつております。この點から考えれば、まだ若干高過ぎるのではないかと思われるのでありますが、これをまたほかの工業に比べてみますと、たとえば車輛工業なんかに比べてみますと、むしろこれは高いとは言いきれないのでありまして、われわれとしても、この問題につきましては、相當苦しんではおるのでありますが、今後ただいま申し上げましたように船價調査委員會を活用いたしまして、できるだけ船價の高騰を抑制していきたいと考えております。
 それから先ほどお話にございましたように、私の方といたしましては、特に造船所をあまやかすようなことはやつてはおらぬつもりでございます。結局のところ、造船所といたしましても、注文の船が減つてくるし、施設は高い、勞働者は完全雇傭みたようになり、經營につらいので、いきおいそういうような結果になると思うのであります。この點に關しましては、これは將來の日本の造船所をいかに整備していくかというような問題とも關係があると思うのでありまして、ただいまそういう方面の研究もいたしておる次第であります。
#20
○田中(源)政府委員 これに關連いたしましてお答えいたしておきたいことは、船舶造船に關しまして、今後漁船におきまする船舶建造において、だんだん資金及び材料の面において窮屈になつてまいります。その點に備えて現在とつておりまする船舶公團等におきましても、百トン以上の船の建造に要する金融等につきましても何らか考慮いたしていきたい。現在の船舶公團は大型船のみの建造修理をやつておりまするけれども、百トン以上の面におきましてはやはりそれによつてやつていきたい。御承知のごとくすべての輸送をやりまする船、魚の輸送船等のごときも、やはりそのわく内にはいつておるようなわけでありまして、先般も二千トン近くの船の建造許可があつたようなわけであります。それの資材及び金融の面につきましてもできるだけの援助をいたしておるわけであります。また造船所の方から申しますと、先般も大阪へまいりましたときに、ある造船所の方から、一向船の割當、船舶金融の割當が船主の方ではわからないのに、船を注文さしてくれ、國の方と船主の方と一緒にやつてもらいたいというような申し出があるが、これはどういうわけかというように、いろいろ質問を大阪の船主協會の方々から受けたのでありますが、從來のいわゆる漁船建造をやつておりました造船所のごときが、その船舶の手持資材も殘つており、同時にその造船所に從事いたしておりまする従業員のうちの、優秀なる職工がやみ屋に走つても困る。そういう者を失つていけば大變であるというのと、日々仕事をしないで賃金を拂うということも非常に困難であるから、自治的にそういつた運動の面をやつておるというような點が見受けられますので、造船所の者も公正に今後與えられた、許可いたしました船舶に對しましては、造船所に對しましても、よくこれらを船主側と相談をせしめて、不當なる價格にいかぬように、そうしてよくわけ合うて造船をするということにいたしたらどうかというふうにも考えておるようなわけであります。御承知のように第四次の船舶の建造が停止されまするのは、現在の漁具と漁船とのバランスがとれていないという點に起因いたしておると思うのであります。これは少し日本の内輪のことを申しますというと、お互いの面において、少しその扱い方に不十分な點があつたのではなかろうかと見受けられる點があるのであります。漁具の方の擴張を要望するためには、漁船があるから擴張を要望するのと、食糧が足りないから漁具の擴張を要望するのと、おのづからもつていき方の意味が違うのであります。そういう點でいろいろな政治的の關係も含まれて、第四次の船舶建造を抑えられておりますが、これは主として漁船が多いのだというようになつております。しかしまた、計畫しておりまする第三次の船舶がはたして全部完成されておるかといえば、完成されておらない。こういうように第三次の面でもできるだけ完成していくためには、第四次の面とにらみ合わして、そこに適當な操作も行われると考えられるのでありまして、今後におきまする造船の上におきましては、ただいま石原さんのお示しのような、不當なる船價をもつて要求する、トン當りをもつて要求するとかいうようなことをしないように、委員會なり民間の方々とも協力いたしまして、自治的なる造船業者の協力と相まつてやつていきたいと、かように考えております。
#21
○石原(圓)委員 船舶の價格を先刻調査査定と申しますか、委員會で適當な案をきめるということを申されましたが、私の承知しておるところは、またこういう委員會にかけて價格を決定して、そうして造船所と注文者とが取引するというのが一つもないように心得ておるのでありまするが、私の寡聞かもしれませんが、相當そういうことが實行されておるのでありましようか。またその査定委員はどれだけの權限をもつておるのでありましようか。その委員會で決定した額は決定的のものであつて、業者は異議の言い得ないものになつておるかどうかということをも承つておきたいのであります。なおその造船の技術の上についてでありますが、戰爭中大きな船ばかりつくつておつた造船所が、急に最小の、つまり鋼製百三十五トン程度の船をつくるようになつたということは、ちようど造船の技術者に、大建築をしておつたものがバラツクを建てるというような氣持が相當働いたかのように思うのであります。その事實の現われとして、船をつくつて根據地へ囘送をする途中で沈没をしてしまつた、あるいは航行不能になつて途中で碇泊して修繕をする。全然改造しなければ漁業に從事できないというものが多數にあるのでありまするが、これらの船舶に對しては、どのような御監督竝びに指示をされておつたのでありましようか。そういう點も承つておきたいのであります。
#22
○大瀬政府委員 初めの御質問の船價の委員會の問題でございまするが、これは實は新物價體系が發表になりまして後に考えてできましたものでありまして、まだこれによつて實際にきめられた價格はないのでございます。それからその委員會の性格の問題でございますが、これはごく非公式的の委員會でございまして、價格の方は物價廳の管轄になるのでありまして、この委員會でこういう問題を取上げました場合、これを關係の向きへ上申する、そういうことになります。從いましてこれが最後的の決定ではないのでありまして、相當有力な参考にはなると考えます。
 それから大きな造船所がつくりました鋼製漁船の不手ぎわが、これは私實はある實例を聞かされて、はなはだ遺憾に思うのでありますが、その後各地方の海運局の檢査に從事しております者に對しまして、十分氣をつけて檢査するように申渡しました。實は相當技術のいい造船所がそういう小さな漁船をつくることになりますので、やはりある程度造船所の技術を信用しすぎた傾向があるのではないかと存じます。漁船の特殊性をよく認識して今後こういうことのないように檢査をやるように、各地方の檢査監督官に申渡しておるのでありまして、今後は御説のようなことは起らぬと確信いたしております。
#23
○石原(圓)委員 このごろできる船は、もと軍に徴用されまして、船を失つて非常に苦境に陥つた者がその再建をしておるのであります。その再建した船が、また先刻申しますようにでき損つて用をなさない。しかもそれらの船は安いので一隻四、五百萬圓、高いのは八百萬圓を超過するような船價でありまして、それが間に合わないことになれば、船主のみならず、乗組員全部も職業につき得ない。また金融機關もそれがために非常な迷惑をする。從つて漁業の生産に大支障を來す。こういうことになりますので、われわれは非常なる不安を感じておる次第であります。この點は重大なる問題として考慮を要することであると考えておる次第であります。なお政務次官が先刻船舶復興金庫と申しましたが、そういうような方面から船舶に融通をするという耳よりな話を承つたのでありまするが、私どもは先日來漁業金融の梗塞のために非常な困惑を來して、昨日も大藏省の關係の人々に來てもらつていろいろと論議をしたのであります。さいわいに運輸省の方で漁船に融資ができるというのならば、これほど結構なことはないので、大體どういう程度のどういう見透しのものであるか、具體的な御説明を承つておきたいと思います。
#24
○田中(源)政府委員 實は船舶公團というものをこしらえまして、これは御承知のごとくに、現在の續行船及び沈船引揚及び現在の新型のF型と申しますか、小型と大型の方を今制限されておりますから、五千噸以内であります。その建造に對する金融面につきまして、復興に關する公團をつくつておるのであります。これは一般の今申しました大體の種類でありまして、漁船とは關係がないのであります。しかし私は漁船の金融が梗塞されております面から見て、この船舶公團のわくの中に百噸以上の鐵船で、しかもそれが建造許可になつたものを、この公團において取扱わしめる途を開くのが妥當であるというので、先般船舶公團の副總裁を呼びまして、この話をいたしているような次第であります。船舶公團の方は今申しました海上におきまするカーゴー・ボート及及びメール・ボートに對する一つの計畫は成立つておりますが、まだ漁船に對する計畫は成立つておりません。しかしこのままでありますならば漁船資材及び漁船金融において相當困難を來すという見透しをもちましたので、この中に一つのわくをつくるということが、せめても日本の水産界に貢献をしていくであらうという見透しから、今その途を開かすべく話を進めている次第であります。それで大體の成案ができましたならば、また改めてこの委員會に御報告する機會があろうと思います。それまでしばらく時日をかしていただきたいと思います。
#25
○石原(圓)委員 ただいまの御説明で漁船に關係がない。これよりその途を開いていこうというお話でありましたが、船舶公團なるものに復興金融金庫もしくは政府の金を廻すことは、ある意味において漁船にこれまで融資された部面が、そのためにいくらか窮迫する結果にならぬかということを心配するのでありまして、五千トン以内の船に對して、船舶公團によつて融資して行くことは、國の運輸交通の上からは便利でありましようけれども、それに漁船が加わらないということは、はなはだ失望するのであります。また加えることにしても、從來の漁船金融に對する農林省の主管の部面と、公團の運輸關係の部面との摩擦を起したならば、ますます漁船建造について困ることになるおそれがあると思うのであります。殊に運輸省はあの大きな赤字を出して、運賃を三倍も四倍も上げなければならぬような現在でありますから、運輸省の從來の豫算の範圍で、公團の資金を賄うことは私はむずかしいのでなかろうかと思います。その他の資金をやる場合には、漁村の方面にまで公團の金が廻ることは、よほどこれは困難なことでなかろうか。これを實現することはひとえに田中政務次官の御手腕にまつ次第でありますが、できるとか、できないとかいうことで、漁民を迷いのうちに過ごさすことになつては、非常に生産を阻害しますから、その點は速やかにいずれかにはつきりされることを切に希望いたします。
#26
○田中(源)政府委員 鐵道と船舶とは別途のものでありまして、おのずから會計は異つております。同時に石原君の御心配は、現在漁船金融の面と、船舶金融の面とあるから、かりに私の申し上げた點について、その一部の金融が現在流れている漁船金融のものをとつてきて、かえつてこれを梗塞するのではないかという御懸念がありますが、私から申し上げますならば、大體百トン以上の船舶に對して船舶公團をこしらえて、そうしてこの公團が政府から助成金を出す。手持資金が五〇%あるものには五〇%を貸すというように大體の率をきめて、半分の修繕の場合はいくら、船舶建造に對しては七〇%貸すなら七〇%を貸し、あと三〇%は手持ち資金でやる。そうしてその船に保險をつけて、公團と所有主との間に名目は共有にしておいて、漁撈しつつ船價を償却していく。結局公團は造船所に復興上必要な資金を供給してやる役割を果すという手續を、もつと昔から今日まで、引續いてこしらへてやつていく筋合ではなかつたか。この點において水産局はほとんど今まで貸つ放しのやり方である。昨年の十二の金融面からして、今日の財界を推してくるならば、今日金融に拘束されて、漁船を建造していかなければならぬということは當然わかつておつた。だから昨年の暮から打つべき手ではなかつたかと思う。しかしその手が打たれなかつた。だから私はこの間うちから、こうしたことではいけないから、今後においては沈船の解體も行い、スクラツプも出てくるのだから、場合によつてはこれを返付して助けてやつていかなければならぬということを考えなければならぬ。建造を四次まで抑えられた今日では、今後においては水産業者の船舶建造の資金面は非常に困難になる。そうして金融と造船とは一本建である。今甲という大きな造船所で、大型船をつくつておるものが漁船をつくる。そうして非常に下手な性能の漁船をつくつた。それは監督の上において怠慢であつたというお叱りを蒙つたのですが、現在漁船建造なら漁船建造というものは、ある程度これだけはこういうふうにして船舶公團に計畫させて、そうしてそれに對する資金を流してやつていくならば、年次的にやつていけると思うのであります。そこで私は先日來から考えまして、この問題を實現すべく今船舶公團の總裁とも話しておるような状態であります。つまり今の船舶公團のわく内で一つの漁船部をつくる。それはもちろんつくりましても水産局の局長に來てもらつて、水産局と漁船部とが相談しなければなりません。これでもつてやつていかなかつたならば、だんだんと今日産業資金の枯渇の面において、漁業船舶の建造は困難になるのではないかと考えております。その手を打ちつつある状態でございますから、その點を御了承願いたいと思います。
#27
○石原(圓)委員 はなはだ次官の熱意のあるお説を聽いて、われわれは大いに愉快なのでありますが、ただいま起つておるようなことになつてはいけないのであつて、今日ただいま急迫しておりますから、ただいま即效のあるようなことでなければいかぬと思います。そういうことに直面しておることは、よく次官も御承知でありますから、その點はどうか十分眞劍に、この漁業、水産のためにお考えを願つて、どつちにしろ即決、即效のあるような方法を切に希望する次第であります。
#28
○夏堀委員 第四次計畫は遠いことですが、第一次、第二次、第三次の未著手の部分をこれに繰入れることができるかどうかといことであります。そしてその隻數、トン數はどれくらいか、それをお伺いいたします。
#29
○田中(源)政府委員 第一次、第二次、第三次のトン數は今ちよつと記憶しておりませんから、あとから書いてお手許に、委員長を通して差し上げたい。それはお説のようにやつていきたいと大體考えております。まだ決定はしておりませんが……。
#30
○川村(善)委員 漁船の特種性と最近の漁業の状態とを考えまして、漁船の建造トン數を引上げる意思が、ないかどうか、御承知の通り造船の檢査規定は明治時代に制定された規則でありまして、その後改正になつたといいましても、今日の漁業状態と副はないものがあると同時に、今日の漁業状態、沿岸漁業の發達からみまして、その檢査トン數を引上げる必要があるのであります。御承知でもございましようが、檢査規定ができた當時は全く造船の技術も進んでおらず、機關の製造技術も進んでおらなかつた。要は外國の技術にまたなければならなかつたのでありますけれども、今は外國の教えをまたなくても、十分できるのでありまして、漁業も過去においては五マイルも十マイルも行くと相當遠洋に出たように考えておつたが、今は五マイル、十マイルはほんの灘の方で、從つてそういう沿岸漁業にも二十トン、三十トンの船は相當に使つておるのであります。これは遠洋を航海するということではなく、ほんの沿岸で漁業をするのだという氣持で使つておるということをみますときに、昔のようなお考えで、二十トン以上のものをいわゆる最低基準にすることはどうかと私は考えるのであります。從つて今日私らが漁業をやつておる體驗からいいまして、三十トン未滿であれば檢査を要しないでよいのではないか。技術、操作、それから今日の資材の状態、漁業の状態などを勘案したときには、三十トン未滿というものは、檢査をしないでどんどん就航のできるようにした方がよいのではないかと考えるのでありますが、これを當局はどういうように考えておりますか。
 もう一つは先ほど石原さんから資金のことについて御質問があり、答辯もあつたのでありますが、所管が違うために造船資金と漁業を經營するところの資金と違つておる。あるいは造船の方の資金と水産に直接使うところの資金とが爭奪戰が始まることもないでもないのでありますが、あるいはそれがために片方が相當に多く、片方はその割でない。片はんぱな資金の金融ができるおそれがあるのではないか、かように考えますので、これをできるなら造船も水産の方も資金も一本にしてお考えになつたらどうか、この點二つだけお伺いいたします。
#31
○大瀬政府委員 ただいまの檢査トン數を引上げる問題でございますが、これはお説の點をよく考えまして、できるだけ合理的に直していきたいと存じます。あるいは三十トンにいたしましてあと檢査を全然やらないか。あるいはきわめて簡單な檢査にするか。いろいろ考えがあると思いますが、できるだけ早い機會に研究いたしたいと思います。
 それから船舶公團の金融のことでございますが、實はわれわれ船舶公團の當時の法律の立案者といたしまして、ちよつといきさつを申し上げますと、船舶公團は結局船舶の復興ということをねらつたわけでありまして、造船のコストが非常に高い、一面運賃が非常に抑えられている。このギヤツプに何らかの橋をかけよう、こういうねらいから、實はわれわれの立案當初海運、水産の復興、こういうふうに入れておきまして、實はわれわれの方で勝手にやるわけにいきませんので、當時水産局に御相談申し上げたら、水産の方はまあやつかいにならぬでもよかろうというお話でございましたので、それで實は事業計畫を一般の貨物船だけに計畫してしまつたわけであります。結局船主といたしましては、採算がとれるだけの持分を持つて、先ほど次官からお話がありましたように、あとは公團が持分を持ちまして、その船を共有してやつていく。そうして數年さきにそれを船主に買いとらせる。一應そういう計畫であります。公團といたしましては金融は政府からただいまのところ三億圓の基本金の全額出資をいたしまして、そのほか復金から金融を受ける。あるいはこの點は先ほど石原さんのお話のように、水産の方とかち合うようなおそれがないとも限らないのでありますから、これをやつていく上には相當愼重にきめていかなければならぬと考えております。
#32
○青木委員長 馬越晃君。
#33
○馬越委員 今局長のお話によりまして大體わかつたのでありますが、先ほど次官がお話になりましたが、漁船建造に對する資金は船舶公團の方を利用するというお話なんですが、實は私も當時の船舶公團の委員をやつておりましたので、内容はよくわかつております。次官がさように漁船建造資金のためにいろいろあれこれと途をつくつていただくように考えを練つておるという、そのお氣持に對しましては感謝のほかはないのでありますが、しかしながらこの船舶公團を利用して漁船の建造資金をつくるということは、これは私はとうていできないことだと思うのです。かりに次官が御斡旋の結果できるようになつたとしても、おそらくこの日本の海運をこの船舶公團によつて復興しようという大きな目的がそこにある以上、漁船の建造資金なんというのは、これはもうほんとうに僅かな部分しか扱われないのであります。それよりもこの水産物というものが、今日主要食糧の中にも入れられるというほど重要な地位を占めることになつてきた、そうして水産物が飛躍的に地位が向上されたということになれば、これを漁獲するところの漁船の建造ということが、國家的に非常に大きく扱われてこなければならぬことは當然のことであります。そこにおいて政府としましても、この漁船建造についての融資の面におきましては、また新たな觀點から切實に、急速に何かの方法を、當然考えるべきものであろうと思うのであります。この大事なことを船舶公團へもつていつて、それによつて資金の融通をしようというようなことでは、とうてい漁船建造の資金問題が解決されるとは考えられない。あるいはこれによつてかえつてこれにとらわれて、できる途もできなくなるおそれが生じはしないかということを私はおそれるのであります。この點についての次官の御見解を承りたい。
#34
○田中(源)政府委員 いずれの面から見てもよろしいが、われわれも水産に關係しておる者といたしまして、率直に申しますならば、金がわいて出てくれば結構なんです。ところが今日出てこないのです。今まで昨年末から、私は諸君とともにこれは心配しておつた點なんでありまして、吉田内閣當時の石橋藏相が昨年末から貸出を停止したそのときから響いてきておる。そのときから私は非常に憂慮しておつた。そこで今大藏省の水産局に對する一定の船舶建造に對する資金わく、造船計畫の第一次、第二次、第三次、第四次の計畫に對していくらという資金計畫を添えて、水産局の方で大藏省のわくをとつていただくならばこの問題は起きてきません。また水産局それ自體が、先ほど申したように公團でもつくつて、そうして水産局自體だけが資金のわくをとつて貸し出していく、水産局の管轄内においてやつてくれておるならばよろしいけれども、何にも今日やつていない。斡旋はしております。南方出漁に對しまするところの、さしずめ船舶改造の資金として十三億要ります。これは非常に骨を折つております。骨は折つておりますが、業者自體だけにはいかぬ。結局私どもも毎日大藏大臣なり、あるいはそれぞれの關係官僚に話をして今ようやく、きようあたり復金なり日銀の特融關係の話がつくじやなかろうかと想像しております。もしこれがつかなかつたならば、せつかくとつた權益をそのままG・H・Qにお返ししなければならぬという事態まで今日來ておつたのであります。そこで先般來からこの資金面について心配して、ようやく見透しはつけたような状態です。今の日本の財政状況を見まして、今馬越さんの言われたように、水産局自體で一億なり二億なりの金のわくをとつてくれるならば、これに越したことはありません。それがどうしてもできぬというならば、ここに漁船部と一般の部と、この二つの部を公團に設けさして、漁船の部は政府がいくら出せるかということでとりさえすれば、これでたとい一億でも一億五千萬圓あるいは八千萬圓になるか、何億になるか、金のわくはとれる。それならば大船建造にもつていつてでもそれはとれるのではないか。その方が理窟を言つておるよりも手取早く話がつくのではなかろのかということで、實はこれは私の構想で、今副總裁に來てもらつて相談しておるわけであります。できるならば結構であります。あえてこういうことをしなくても結構ですが、できないからこれはいけない。これでは放つておくと、だんだんと資金面が將來において詰まつていつて氣の毒だ、これでは水産業者に對して氣の毒だというような觀點から考えたわけであります。谷口君も足が治りましたならば、ただいまこの問題について掘下げていつて、復興公團の豫算等を今大藏省と話合つておるこの場合に、別にこの豫算のほかにいくら漁船の方にくれるかということを交渉してもいいぢやないかと考えてあるわけであります。いずれにいたしましても私の方は、大藏省の所管において、また農林省の水産局において、資金こしらえていただくことができれば結構であるが、それができない。あまりにそれが迅速に進まないように見受けられましたので、私自身の考えとしては、日本の水産業の重要性に鑑みて、實は今日動き出したようなことになつておりますので、この點もとくと御了承願いたいと思います。
#35
○馬越委員 いまの次官のお話は、やはり水産局長に聽かしておくといいと思う。できるだけ局長は出席されるように委員長においてお取計らいを願いたい。
#36
○青木委員長 今日は局長から特に差支えがあるからという申出がありまして、大分局長は精勤でありますので、一日ほかの方にいくことを私の方で認めたわけであります。さよう御了承を願います。
 それでは運輸省關係はこれで打切りまして、次に政府委員鈴木重郎君が見えておりますから、商工省關係の水産行政に關し一應の説明を求めることといたします。
#37
○鈴木(重)政府委員 私は商工省の繊維局の關係につきまして、水産業との關係が、特に漁網鋼、あるいは漁具糸等の關係がございますので、その觀點から簡單に水産行政に對する立場を御説明申し上げたいと存じます。
 今日の食糧事情から考えまして、水産業の必要なことについては多言を要しないのでありまして、われわれとしても水産物増産のために特に必要な漁網鋼、あるいは漁具用の糸といつたような資材の配給、竝びに水産業に携わられる方々のいろいろな水産資材、たとえば作業衣といつたような繊維製品の配給をいたしておるのでありますが、それについても現在の原料の供給量等も考えまして、極力重點的な配給をいたしておるのであります。現在綿關係について申しますならば、輸入されました綿花は、全體の約二割程度を國内用に充當されておるのでありますが、そのうち大部分が水産用資材といたしまして、この漁網鋼あるいは漁具の糸というた方面に向けておるのであります。この水産用資材のうちの漁網鋼にふり向けておりますものは、全體の三三・八%というたように、三分の一以上を水産關係に充當いたしておる状況であります。なお從來漁網鋼等の生産能力についても戰災その他等の影響もございまして、これらの網の生産能力が相當に低下いたしておりましたので、漸次資材の配給もいたしまして、これらの工場の整備復舊に努めておりまして、最近にいたつては、昨年の六月頃に比べますとその生産能力も急速に増加をいたしておるのでありまして、昨年の六月頃は、この漁網鋼あるいは漁具用の糸等の全生産はわずか三十一萬ポンド程度であつたのでありますが、本年五月には二百十七萬七千ポンドというように、相當増加しておるのであります。なおこれに伴う資材の配給等も、今申したような意味で水産の増産のために配給をいたしておるような状況であります。しかしまだこれらの製造工場の能力も少いのでありまして、ごく最近まではむしろ綿花の割當が漁網の生産能力よりも多く、糸が漸次餘るというような状況でもあつたのでありますが、その後水産の關係とも連絡をとりまして、これらの漁網鋼の工場の整備復舊に努めて、最近相當整備を見たのであります。
 さらに第二次といたしまして、最近またさらにこれらの本目網あるいは蛙又の網等の生産設備についても農林當局と打合せをして、これらの工場の整備を着々強化いたしておるのであります。なお水産關係の作業衣等の配給についてもきわめて重點をおいておりまして、かりに本年第一四半期における農林省關係の數量としても、むろん大部分が供米報奨用として充てられたのでありますが、特に水産關係においては、畜産なり開拓なり酪農業方面の數量に比べて、相當大量の作業衣を配給いたしております。その數量は第一四半期は水産關係に對して約十六萬點の配當になつております。もとよりこれらの原料資材等の割當については、主として經濟安定本部がこれらの業種別配當を決定するのでありますが、それに對する資材の現物確保、あるいは配給品を的確に渡すということについて、最善の努力をいたしておるのであります。なお現在のところ、繊維局關係としては、今申しましたような基本的な割當は經濟安定本部の企畫に準據しておるのでありますが、それに伴う資材割當の迅速、工場設備の復舊についてできる限り努力しております。なお最近においていろいろ問題になつております點、各漁業方面の御希望の、網が各漁網鋼工場において適時的確にできていない。またこの生産と配給との關係を緊密に結びつけることが必要でありますので、この漁網鋼等の生産配給のために農林當局と緊密なる連絡をとる必要もございまして、一つの委員會と申しますが、水産局と私の方との連合協議會をつくりまして、生産設備の復舊についても生産すべき漁網鋼等の規格、數量等についても、でき上りましたものの各漁業家に對する出荷等についても、緊密なる連絡をするような措置をとりまして、水産振興のために最善の努力をしております。私どもといたしまして、今後必要な資材の確保については、できる限りの努力をいたす決意でございます。
#38
○森(幸)委員 さつき運輸次官の漁船に對する資金に對して話したことは、非常に耳よりな話であるが、夢物語のように思うのであります。これは水産局として非常に漁業資金、水産資金の割當、獲得に對して努力をいたしております。ところがなかなか政府の資金割當がないので、水産局といたし、また農林省として非常に迷惑いたしております。ところが運輸省として、政府委員としてああいうことを話された以上は、水産局として非常に考えておかなければならぬ問題だと思います。それでありますから、委員長がしかるべき機會において、運輸次官と農林次官でもよい、運輸大臣と農林大臣でもよいですが、兩者立合いの上であの問題をはつきりしておかなければならぬ問題だと思います。馬越君のお話のように、二兎を追う者は一兎をも得ずで、ああいう不確實なことで重大な問題を解決することはできない。これは政府の方針を明らかにしておく必要があると思いますから、委員長において適當な機會に、適當な處置をとつていただきたいと思います。
#39
○青木委員長 森君の御説は了承いたしました。水産金融に關する小委員會もできたことでありますから、兩々協力して、さよう取計らいたいと存じます。
 漁業綿花の數量、漁網鋼の材料たる糸、鋼等の生産調書、右配給の明細書、その他の資料を政府より御提出願いたいと存じます。
 次囘は來る五日午前十時より開會いたし、本日の商工當局の説明に對する質疑、御意見の發表を願い、引續いて水産廳の問題に關する採決をいたしたいと存じます。
 本日はこれをもつて散會いたします。
    午後零時十八分散會
ソース: 国立国会図書館
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