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1947/08/05 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 水産委員会 第10号
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1947/08/05 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 水産委員会 第10号

#1
第001回国会 水産委員会 第10号
昭和二十二年八月五日(火曜日)
    午前十時四十六分開議
 出席委員
   委員長 青木清左ヱ門君
   理事 庄司 彦男君 理事 吉川 兼光君
   理事 馬越  晃君 理事 三好 竹勇君
   理事 夏堀源三郎君 理事 西村 久之君
   理事 加藤吉太夫君
      加藤 靜雄君    鈴木 善幸君
      鈴木 雄二君    藤原繁太郎君
      松本 眞一君    宇都宮則綱君
      神山 榮一君    小松 勇次君
      石原 圓吉君    川村善八郎君
      坂本  實君    冨永格五郎君
      多賀 安郎君    内藤 友明君
      外崎千代吉君
 出席政府委員
        農林事務官   藤田  巖君
        商工事務官   鈴木 重郎君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 商工省關係水産行政に關する件
 水産廳設置に關する法律案の件
    ―――――――――――――
#2
○青木委員長 これより會議を開きます。
#3
○川村委員 議事進行について……。ただいま石原さんと、時間の關係とか打合せとか、いろいろの關係で問題になつておるようでありますが、大體小委員會は九時なら九時ということにきめておきなさつた方が、かえつていいんじやないかと存じます。それを變更する場合には、あらかじめ委員長から各黨に通告をして、明日は何時に小委員會を開くというような豫告をした方がいいんじやないか、そうでないと、やはり委員にも二つも三つもまたがつて委員をつとめておられる方もたくさんおりますから、この委員會は委員長を中心にして今日までまるく來たのが、そうしたようなことの缺如から圓滿を缺いては、かえつて議事の進行上いけないということを憂いますので、小委員會は九時なら九時、そのあとでまた正委員會を開くというようなことに、大體おきめなさつておいた方がいいんではないかということを、私は委員長に申し上げます。
#4
○青木委員長 お答えいたします。委員會はいろいろその日の豫定がありますので、できますならば豫定の時間だけは委員會を開いて、小委員會の方は、その時間外適當な時期を選んで小委員長の方でお開き願いたいと思うのであります。開會時間も九時ということになりますと、相當早いのでありますが、できれば私の希望といたしましては、午後は小委員會を開き、午前は委員會を開くというような方法におやり願えば結構だと存ずる次第であります。
#5
○川村委員 午前は主張するものではありません。ただ委員會と小委員會とまたがるようなことなく、その中間において小委員會を開くということを、あらかじめ委員長においておきめ願つておけば、たいへん都合がいいのじやないか、こういうことなんです。
#6
○青木委員長 ちよつと速記を止めて……。
#7
○青木委員長 速記を始めて……。
それでは前囘に引續きまして、商工當局に對する資材竝びに意見の發表をお願いしたいと思います。
#8
○庄司(彦)委員 漁網の制作について、商工當局と農林當局の連關はどういうぐあいになつておりますか、その點を一應聽きたいと思います。
#9
○鈴木政府委員 水産關係に最も關係の深いのは漁網鋼あるいは業務用のつり絲といつたようなものでありますが、これらの生産竝ひに配給に當ります統制の事務分野につきましては、おおむねこれらの漁網鋼あるいはつり絲等の生産關係、それに必要な原料の確保というような點につきましては、商工當局におきましてこれが生産竝びにその原料の配給を行つておりまするし、またそれに必要な設備の復舊整備というような事項も、商工省において擔當いたしておるのでございます。なおこれらでき上りました漁網鋼その他の配給につきましては、農林當局において、水産會等を経由いたしまして配給をしておられるのであります。なおこれらの漁網鋼あるいは漁具絲等の生産につきましては、特に需要面との緊密な連繋をとる必要もございまするので、最近におきまして商工、農林事務當局を中心にいたしました協議會をつきり、さらに必要な事項につきましては、それぞれの專門委員會等をつくりまして、その必要とする漁網鋼の生産に關する事務につきましても打合せをし、またどういう設備を増加すべきであるかというような、設備能力の整備につきましても打合せまして、この協議會を中心にいたしまして商工、農林の緊密な連繋のもとに、設備の復舊竝びに漁網鋼等の生産の増加に當りたいと考えている次第であります。
#10
○庄司(彦)委員 わかりました。實は地方からの陳情の中に、網は一遍に全部配給されるのではなく、一部が破損した場合に配給になる。ところが希望するものと背致したものが往々配給される場合が多いと言います。それでもしできることならば原料の配給を受けて、農林省の指定するところでも、あるいは商工省の指定する網會社でも、何メートルなら何メートルの、これだけの目の網を配給してもらいたいというようなぐあいにしてもらつた方が、非常に實情に即したやり方である。私漁民組合をやつているものでありますから、全國から十六通にわたつてそうした陳情がまいりまして、この點について何とか御配慮していただくわけにいかぬのですか、原料をいただいて、自分の希望するもの、たとえば百反あるとして、そのうち八十反は無事だけれども二十反足らない、壊れているという方へは、原料をまわして、その必要なものを注文するというぐあいにしたいと言つているのですが、何とかこの點解決の方法がおありではありませんか。
#11
○鈴木政府委員 漁網鋼等の配給につきましては、現在大體御趣旨のようになつているのでございます。漁網鋼用の綿絲等の總量につきましては、安定本部を中心にして毎朝割當がきまりまして、その割當られた總量から、それぞれ漁網鋼を製造しておる漁網工場に絲の量を割當てているのでございます。一方漁業者に對する漁網の割當につきましては、ただいまのお話のように、農林當局から直接絲の量をもつて割當がせられておりまして、どういう種類の網をいつごろ欲しいかという、希望する品種と言いますか、漁網の規格と言いますか、そういう點は、この割當られた絲量に相當する限度のものを各工場に注文をして生産させておりまするので、漁業者の希望するものを工場でつくつておわたしするというやり方になつております。直接割當の絲量で示されたものを漁網工場に注文をいたすのでありまして、ただいまお話のような、絲量で割當られて、それで好きなものをつくつてもらうというやり方に現在なつておりますので、大體御趣旨のように動いていると存じております。
#12
○庄司(彦)委員 ところが實際にはそうなつていない。でありまするから、重點主義という名目のもとに、地方へは特殊なところへ非常にたくさんやられて、最も必要なもの、そしてそれを補給しなければ仕事ができないというものには、割に遲かつたり、あるいはなかつたりという場合が多いものでありますから、こうした點を特に農林當局にお願いするのですが、公平な、しかも嚴格な配給をするように御配慮願いたいのです。
#13
○藤田政府委員 ただいま割當について、必要な方へは非常に遲くわずかしか流れないで、そうでない方へたくさん流れているというお話もございましたが、これは一つはこういう事情もあるわけであります。つまり漁網の割當というものは嚴格なリンクというわけではございませんけども、やはう正規に出荷をいたしましたものに對して漁網鋼の割當をする、こういう建前になつているわけであります。從つて場合によりますと、出荷の成績というものを十分見るわけでありますから、出荷の成績のいいところには比較的たくさんいくが、從來出荷の成績の惡いところへは當らない。こういうふうな状態はあろうかと考えております。全體的には數量が不足なものでありますから、そういうふうな問題が特に目立つかと考えます。われわれといたしましては、できるだけ必要とする數量はこれを配給し得るように、漁網鋼の割當數量等については、いろいろと商工省方面ともお話合いをして、必要な數量の獲得には努力をいたしておる次第であります。
#14
○鈴木(善)委員 この漁網の生産につきもしては、資料を頂戴しておりまするので、生産の最近の上昇の模様がわかるのでありますが、このうちから輸出用としてどの程度のものが輸出されておるか、そういう實情を伺いたいと思います。
#15
○鈴木政府委員 漁網鋼等の輸出の状況でございますが、正確な資料を今持ち合わせておりませんが、戰前には相當程度の輸出があつたようであります。最近はほとんどまだ國内用にも充足できないような状況でありまするし、また特に原料の綿花、綿絲等の國内使用の制限もございまするし、また輸出に振向けるものといたしましては、主としていわゆる綿絲布というようなもので輸出をいたしておりまして、現在のところまだ漁網鋼としての輸出はみておらないのでありまするが、大體の、きわめてラフな數字でありますが、昭和十三年ごろ國内で年間に約八萬こうりくらい漁網鋼その他に使つておりますが、そのうち輸出をいたしましたものといたしましては、これも大した數量ではございませんが約七十五こうり程度であります。十二年ごろは約七萬五千こうりくらいが内用でありまして、輸出が大體百二十こうりといつたような程度でございます。なお今度の問題といたしましては、御承知の通り從來のこの數字は、その當時はいわゆる日本の國内と申しましても、相當に廣い意味の國内でありまして、朝鮮、臺灣等への出漁等も含んで使つたのでありますが、今後これらの臺灣、朝鮮地區等がいわゆる輸出の形式をとろうと存じまして、從いましてこれらの漁網鋼等の輸出も、こういう朝鮮、臺灣あるいは中國方面への輸出は、ある程度増加してまいろうと豫想いたしております。
#16
○川村委員 先ほど庄司委員の質問、要望に對して、鈴木、藤田政府委員からそれぞれお答えがあつたのでありますが、地方の要望通りにいつておると鈴木政府委員からのお答えでありまするし、さらに藤田政府委員からは、集出荷の面とにらみ合せてリンク制をやつておるというようなお答えがあつたのでありますけれども、實情はまつたくそれとは相反しておりまして、それは絶對そうなつておりません。もし兩政府委員のおつしやられる通りになつておるとしまするならば、ひとつわれわれに資料を與えていただきたいのであります。もちろん、商工省といい、農林省としい、その趣旨に則つて配給をし、あるいは割當をしておると思いますけれども、末端においてはまつたくそうなつておりません。いわゆる原絲は工場に割當てられておるということは知つておりますけれども、それは途中の機關、北海道であるならば北海道廳、あるいは北水の要望においてやつておるのであつて、それと併わせて、工場の能率のあがらない所には漁網はやり得ないのだ。いわゆる價格の點であるか、あるいは能率の點であるかわかりませんけれども、とにかくわれわれ漁民の要望に應じておらないことは事實であります。どうかそういう方針に則つてやるとするならば、われわれはまことに幸いとするところでありまするが、そうしたような、やつておる事實の證明できるところの資料がありまするならば、おのおの農民はそれを携えて工場なり、あるいは配給する機關なりについて、それぞれの方針に向つて要望することができると考えますので、まずその資料をわれわれに與えていただきたいのであります。しかして、その資料をいただいた上において、現状の事實を披瀝いたしまして、さらに御相談申し上げたいとかように考えております。
#17
○藤田政府委員 前に鈴木委員から御要望がありまして、重油及び撚絲について、各漁網部門ごとに、どういう割合で重油なり、撚絲が配布されておるか、その資料を出せということでありました。しかしその時、ちよつとお斷り申し上げでおきましたように、農林省から漁網部門に直接割當をいたしておりますのは、以西の底引でありますとか、かつお、まぐろでありますとか、トロールでありますとか、そういうふうな大きなものに大體原則としては限られておるのでありまして、それ以外の資材は大體縣を通じて配布をいたしておるのであります。その縣を通じての配布は、大體の方針を指示してございますけれども、現實にいかなる部門にいくら流れたかということは、ちよつと農林省ではわかりかねると思いましたので、さしあたり、農林省で作成し得る數字を差上げたわけであります。それで見ますと、二十一年度の第一四半期には、縣別割當が大體八一%、それ以外のものが一九%というふうに相なつております。それから第二四半期は縣別割當が九七%、それ以外が三%、それから、第三四半期になりましてから少し模様が變つておりますのは、これはこの時ら出荷リンクのやり方を強化してまいつたのであります。從來は、やはり報奨的な考え方ではありますけれども、大體縣任せということでありまして、そうして、御指摘のように、縣はまたこれを機械的に、あるいは團體に頼み、あるいはまた團體は縣團體から末端の團體の方へ、そまま從來の實績によつて割當てる。またそこでは從來の實績においてやつておるというとなことで、御指摘のように、リンクというものが必ずしもはつきりはいつていなかつたろうとと考えます。しかしながら集出荷の問題は非常にやかましい問題でありまして、重油の問題につきましても、漁網につきましても、うう少しはつきりとリンクの方法をとろうじやないかということになりまして、大體數字でもおわかりいただきますように、二十一年度の第三四半期から相當大きくウエートがかわつてまいつております。それからたとえば以西の底引でありますとか、かつぬ、まぐろ漁業、こういうものには直接出すことになりまして、これは出荷の率に應じて團體から成績のよいものには重點的に出すようにいたしております。それから現に出しましたもので、われわれの方からは出荷の成績に應じて、一つよいものには報奨的にたくさん出すというふうな指示をいたしております。われわれのその指示が、あるいは末端に至りますど、まだ徹底をしていないために、お話のような事情に、あるいは相なつておるかと考えておりますけれども、方針としてはそういうふうな方針でやつておるわけであります。それからなお災害關係は別に考えております。これは手持のものから、特に高知、徳島、それから和歌山、香川、ああいう方面の災害には特別な割當をいたしました。それから揚繰網につきましては、これは別にいわしの揚繰網について計畫を立てさせまして、そうして出荷をするものに特に出すということで、三萬貫を特に豫定しております。こういうようなやり方であります。從つて御指摘のようなことまで完全に行われておあるかどうか、あるいは末端にいきますとわかりませんが、われわれの趣旨といたしましては、そういうふうなことで實行しております。できるだけそういう趣旨が徹底するように地方廳に申し達しておる、そういうふうな事情になつております。
#18
○川村委員 御趣旨はまことに贊成でございまするが、漁業というものは、私から申し上げるまでもなく豐凶があるのでありまして、必ずしも出荷のみをもつて生産資材というものを割當てるべきではない、こういうふうに考えております。もちろん漁業を繼續して、そうして豐漁した時分に出荷をしないものに對しては、おのずからわかるのであるから、これらに對しては罰則を設けてもこれは處分をしなければならぬということも考えておりますけれども、ただ單に報奨のみによつて出荷督勵をするということのみでは、漁業生産資材というものの割當が公平だとはいきかねるのであります。例を申しますと、北海道では最近にしんが惡くなつております。過去においていわしの旺盛時代におきましては、日本の水産というものはいわしとにしんで謳歌しておつたという時代があつたのであります。北海道も、御承知の通りにしんといわしがその大半を占めておる漁業であります。藤田政府委員の言われる通り、ただ出荷の報奨のみということになりますれば、にしんはやがてかつての一萬六千石の時代になりますると、ほとんど生産資材が行かないことになるのではないか。また今日ではいわしは過去数年間非常に惡かつたのでありますけれども、二、三年前からだんだん向上してまいつております。その過程において、惡かつたことのみを考えられておるとは考えませんけれども、いわしに對する例を今申しますと、揚繰網に對して別に計畫を立てる、いわゆる揚繰網というものはいわしを對象にしたものだと思います。今後いわしがよくなりつつあるのに、その漁網ができておりません。これを私が工場についても調べてまいりましたし、それからさらに配給するところの機關についても意見を徴してみたのであります。御承知の通り、いわしをとる網はごく細い、そうして能率的には非常に惡いのであります。今工場は能率をあげて、綿花の割當をよけいもらおうというようなことから、能率のごくあがる太い網を生産しているというような状況でありまして、細い、いわゆる割の惡い、能率のあがらぬところのいわしに對する漁網は生産しないというような状態になつているのであります。これを緩和する方法といたしまして、われわれ相當研究してみたのであります。いわゆる工場の工員の食糧問題やら、あるいは工賃の問題やら、價格の問題を研究してみたのでありますが、意見は一致するのでありますけれども、そこまでいくと、何かやみにひつかかるとか、あるいはそうした機構の破壊になるとかいうようなおそれがあるので、容易に言うことを聽いてくれません。從つてもういわしの時期にはいつているにもかかわらず、まだ北海道はわれわれの要望する五分ぐらいのものよりはいつておらぬ、眞に補給する一反か二反の網よりはいつておらぬというような實情になつております。水産局といたしましては、いわしに對する對策を強化する、いわゆる増産計畫を立てるということも聞いておりますけれども、生産するに最も必要な漁網がなければ、いかに計畫はりつばに樹立されましても、生産を繼續することはできませんし、増産をすることもできません。これに對しまして、いわゆるいわしの網の増産に對しまして、どういう方法を今後とつていただくかどうか、併せてお伺いしたいのであります。
#19
○藤田政府委員 いわしの網の生産の問題につきましても、これは私どもといたしましては、ひとつ具體的に、また關係の者が集まりまして協議をする、そうしてそこで確實に資材その他の見透しをつけまして、それをできるだけ速やかに實行に移していく、こういうふうなことを現在考えております。
#20
○川村委員 私は、相談してからだというと相當めんどうになりますので、大體藤田さんの手もとで計畫は進めているものと思います。從つて漁網にするべきところの綿花の何パーセントというものはいわし漁業に向けるのだということがはつきりきまりさえすれば、われわれいわし漁業者というものは、その割り當てられた綿花の原料でもつて、工場に折衝いたしまして、速やかにそれを配給した方がよいのぢやないか、かように考えております。これから相談してきめてさらに配給をするというのでは、いわしの時期がなくなるのでありますから、御承知でもございましようが、ほんとうのいわしの時期というのはこれから十一月、所によつては一月になりますけれども、本年の八月以後は本格的に漁業の時期になりますので、それまでに漁網を與えておかなければ、漁業生産が立ちませんし、相當不安のうちに漁業を繼續し、また無理な資材をあがなわなければならぬとするならば、いわゆる今日の價格問題も取り上げられるだろうし、また集出荷の部面にも相當影響してまいるのではないか、かように考えますので、まずこうしなければならぬという御信念ができましたならば、速やかにひとつ、あなたの所信に向つて萬進してもらうなり、あるいはいろいろな配給計畫を斷行していくことが妥當ではなかろうか、かように考えるのであります。
#21
○藤田政府委員 御趣旨はまことにごもつともかと考えております。現在すでに大體の計畫も立つているのでありますが、ただ一點、中水の問題がございます。そのために割當が實は遲れておりますことは御承知の通りであります。從いまして、その問題を急速に解決いたしまして、できるだけ早く割當を決定するということにいたしたい。さように考えておりますから、御了承願います。
#22
○鈴木(善)委員 重油及び漁網につきましては、政府の御努力によりまして逐次好轉しつつあるように見受けられますが、現在最も困つておりますのはマニラ・ロープでございます。このマニラ・ロープにつきまして、輸入の現況竝びに今後の見透し等について、御説明願いたいと思います。
#23
○鈴木政府委員 麻の輸入の見透についてでございますが、ほかの羊毛あるいは綿花等に比べまして、最近輸入状況は比較的麻については好調でございます。先般約二百萬ポンドの輸入がゆるされまして、これも全部ロープ用に振當てたのであります。特にロープに摘しない一部のものにつきましては、紙あるいはその他の織物にも一部使つたのでありますが、主たる目的はマニラ・ロープをつくるのを理由といたしまして許可されたのでございます。
 なお現在のところ月々百五十トン程度の麻の輸入が許されておりまして、これらも主としてロープの方に振當てる豫定でございます。ただ全般の問題といたしましては、なおこの程度の麻の輸入では、各方面の麻繊維としての需要を充足するには足りないのでありまして、最近における實績等につきましては、お手もとにお配りしております漁業用麻綱月々生産實績というものがありまして、現在のところこういう状況でございますが、漸次これも増加をはかりたい。かように考えております。最近のところでは麻の綱といたしまして、漁業用は大體月平均百五十萬ポンド程度に相なつておる状況でございます。
#24
○外崎委員 私の方は大きい漁業家も小さい漁業家もおりますが、漁網の修繕用の綿絲がほとんど見えないようでありまして、小さい漁業家にも網の修繕用の綿絲を何とかできないかということと、それから網の問題ですか、これは説明はし易いけれども、なかなか説明だけでは十分にいかない。もう少し説明ばかりではなく、漁業家がほんとうに働けるような方法になるのは、いつ頃までかかればよいか、そのことをひとつお話し願いたいと思います。
#25
○藤田政府委員 現在補修用のものについては、別に網にしないで配給はいたしておるわけであります。しかしながらその數量をちよつと私、今手持ちがございませんが、それは非常に少い數量であると考えております。將來の問題としては、私どもといたしましては網にしてこれを配給する方がよいか、あるいは絲の形で配給する方がよいか、そういう問題については考慮を要する問題であろうというふうに思つております。できるだけ、補修用の絲、その他についても、早くたくさんものが配給できるように、われわれとしては努力いたしたいと考えております。それからいつ頃になつたら網が十分に配給が受けられるのだろうということであります。これは現在の綿絲その他の輸入事情、それは一つはかかるわけでありまして、その問題が有利に解決いたさなければ何とも申し上げかねるのであります。漁網工場の能率の關係からまいりますと、相當好轉もいたしてまいつておるのであります。從つて從來よりも相當大きい數量の綿絲をこなし得ると考えております。從つてこの點については、できるだけ漁業用の原綿の割當をたくさんいただくということに、われわれとしては努力しなければならないと考えております。現在のところでは大體第二四半期では一萬五百こうり割當を受けております。この状況でまいりますと、大體需要量の約半数程度は賄えるのではないかと考えております。なお原綿の確保については、極力努力いたしたいと考えております。
#26
○鈴木政府委員 國内用の原綿の確保につきましては、全般の問題といたしまして關係方面にお願いをいたしているのでありまして、現在のところといたしましては、御承知のように、輸入原綿の全體の二割だけが國内用に許されているのであります。ところが最近この輸入米綿も止まつておりまして、國内の手もちも漸次減つてまいりました關係から、この第二四半期から、今まで二割であつたのでありますが、これを三割國内に使うように許可を願つて許されているのであります。割合は三割になつたのでありますが、生産數量が減つておりますので、トータルにおいては結局今までの程度くらいしか許されない。こういう状況でございます。從つてこれを國内の國民衣料關係にも一部を割いているのでありますが、主たる目的はやはり生産用にこれを振向けるということでございまして、これは前囘の本委員會でも御説明申し上げましたように、現在國内の生産關係に振向ける綿花の三割三分八厘が、全國の漁業用に振向けられているのであります。でき得る限り漁業關係に重點をおいているのでありますが、タイヤ、コードであるとか、電線テープといつたような、他の生産關係も眞に必要なものがありまして、この増加につきましては、全體としての國内用の割當の増加をお願いするというので手續したのでありまして、關係當局ともいろいろお願いをしている状況であります。將來どの程度國内にこれが許されるかということになりますと、結局は輸入米綿の總量の問題と、これを國民で消火し得る能力の問題に關連してまいるのでありますが、これは全般の綿紡績工業、綿織物工業の整備、復興に伴いまして、この消火能力は漸次整備をして増大してまいつております。ただここ二、三箇月來は輸入の見透しがつかなかつたのでありますが、ごく最近、先々週の末にアメリカから綿業の調査團もまいりまして、こういう方々の報告状況等に見ますると、ごく最近において新しい米綿の新規輸入の買付けも進行しているようでありまして、これらの輸入から見ますれば漸次緩和できる。こう考えているのでございます。
#27
○小松委員 漁網鋼等に對しまする生産の状況調査書を頂戴いたしまして、大體數量を了承いたしたのでありますが、綿花、マニラ麻の輸入量のうち、漁業用に割當てられるものがどのくらいのパーセンテージになつているか、これを伺いたいのであります。
 次に資材の配給方法として、實績主義をおとりになつておられます、まことにこれは當然のことだと思うのでありますが、漁業の種類によりましては、たとえば定置漁業、大謀網のごときは場合によると、非常な災害を受けることが多いのであります。こういう災害に對するところの配給方法というものは、どういうぐあいな御用意があるか、この表によると、災害用の御準備がないように見受けられるのであります。その點をお伺いしたいのであります。これは全國的に大きな數字になるものだと私は考えておる。
 それから遠洋漁業に對しまして造船計畫を立てるということは、まず第一考えられることでありますが、いかに船ができましても、この燃料油がなければ出漁できないのでありますが、現在私どもの知つておる範圍におきましては、必要量の半分にもたらないような實情にあるようであります。今後この燃料油に對しましては、いろいろ今もお話がありましたが、政府當局におきましてどういうような對策を立てておられるか。この點をお伺いします。
 それから加配米に關する問題でありますが、てんぐさの採取、これは寒天の原料として、御承知のごとく今日輸出物資として重きをなしておるものでありますが、この採取の海女、これらに對しましてまことに加配米が乏しい量であります。殊に現在におきましては、代替品が配給されており、まことに作業が不可能な状態に陥つておるのであります。食糧さへ豐富であれば、これらのものが十分に作業ができるわけであります。今日私どもの附近におきましては、全然この食糧難のために作業を停止しなければならぬような實情にあるわけであります。これらに對する主食の加配米について相當御考慮を願えるかどうか。この點を伺いたい。
#28
○鈴木政府委員 初めにお尋ねのありました輸入の麻、もしくは綿がどの程度漁業の關係に使われるかという御質疑であります。麻につきましては資料をもつておらないのでありますが、先ほどちよつと申し上げましたように、これはその都度はいつてまいりましたものは殆どマニラ・ロープになつておるのでありまして、これが漁業關係とその他の關係にどういうふうに配給されたか、ちよつと精確に資料をもつておりませんので、その配付につきましては次の機會にお答えをいたしたいと存じます。綿につきましては本年の第一四半期の實績を申し上げますと、これは輸入されましたものが結局、國内にその一部は消費が許可されるのでありますが、國内に消火いたしますもののうち、これを國民の衣料關係、すなわち作業衣であるとかいつたような衣料關係と、それ以外には先ほど申し上げたような漁網であるとかあるいはタイヤコードといつた生産關係になるのでありまして、その全體の割合をみると、國内の全體のうち生産關係に振り向けているものが四一%、漁業關係に一一・八%、ゴム工業に一一・五%でありまして、生産關係のうち、先きほど申し上げた通り生産用のうちだけをみると、漁網關係が三三・八%ゴム關係が二七%になつております。
#29
○藤田政府委員 災害關係の保留が殘つていないということでありますが、實は若干數量のものは、絶えずいろいろの事態が起りますので、手許にもつております。その數量から特に災害が起るような場合においてはそれを考慮するあるいはどうしてもその數量では足りない場合には次の期において考慮するということで確保してまいつております。燃料油の問題についてはたびたびここで御説明いたすように、必要量の七割程度は確保いたしておると私共は推測いたしております。しかしそれで十分でありません。この問題についてはだんだんと漁船がふえております。從つて漁船のふえておる數量に應じて、所要量の追加を私どもとしては要求いたしております。これはまだその追加要求は容れられておりませんが、今度九、十の漁季に入つてまいりますれば、自らその數量は當然増してもらわなければならぬと考えております。そういうようにいたして燃料油の確保は極力やつてまいりたいと考えております。現在八月第二四半期は相當夏枯れの時期でもありますので、從來燃料油は減らされたのでありますが、この七、八月におきましてはいろいろの事情から減らされずにまいつておりますが、今後漁期がきますと追加されるものと考えております。てんぐさ採取の加配米のことであります。が從來やつておりませんので、強い要求があることは承知いたしておりまして、輸出かんてんの原料でもあり、これを確保しなければならぬという見地から、私共としては現在食糧管理局と交渉いたしております。
#30
○青木委員長 暫時休憩いたします。
    午前十一時三十七分休憩
    ―――――――――――――
    午後二時二十分開議
#31
○青木委員長 これより午前に引續いて會議を開きます。
 水産廳設置に關する法律案に對して御協議いたします。小委員長の藤原君から、先に小委員會において決定したものとして本委員會に報告がありました原案を、次のように訂正したい旨の申し出がありました。これを朗讀いたします。
 つきましては小委員長より修正報告されましたこの法律案を、水産委員會の作成した法律案といたしまして、これを本院に提出することにしてはいかがかと存じますが、この問題について各黨の御意見の御發表をお願いしたいと存じます。
#32
○外崎委員 私どうは村へ歸つて相談しましたら、水産廳設置は農林省の外局としてでなくむしろ獨立したものにして内閣の直屬にしたらどうかという意見であります。
#33
○青木委員長 ただいま外崎君から申されましたのは、農林省の外局とせずして、總理廳直屬のものにしたらどうかというお説でありますが、このことについて小委員長の御意見を伺います。
#34
○藤原委員 これを總理廳の直屬にするか、農林省の外局にするかという問題につきましては、小委員の間に大分論争が行われたのでありますが、結局將來水産省を設置するという前提としての水産廳、こういう部面からいきますならば、總理廳の方に置いても、あるいはまた農林省の外局として置いても、結局結論においては同じである。そこで總理廳直屬にしてゆきますといろいろの關係のものがこれにはいつてゆくという傾向をもつておりまして、總理廳においても非常な煩雜を來してくるということと、それから水産食糧という部面が農林省關係の食糧とかけ離れまして、日本の現下の情勢においては、食糧問題の統一上非常に不便である。こういうことからこれを農林省外局にして、そして刻下の急務である食糧問題というものを一貫した農林大臣の食糧政策の中に入れてゆくことが、最も今日の國情においては妥當であろう。こういうことに意見の一致を見まして、農林省の外局ということに決定を見たのでございます。どうぞそういう意味で御了承を願いたいと思います。
#35
○庄司(彦)委員 社會黨といたしましては、小委員長の報告通りの原案に對して、絶對の支持をすることを表明いたします。
#36
○馬越委員 民主黨といたしましては、將來水産省を獨立設置するという前提のもとに、ただいま小委員長報告の小委員會における御決定通り異議ございません。贊成いたします。
#37
○石原(圓)委員 自由黨といたしましては、水産省設置は非常に急ぐのでありますが、ただいま食糧の補足を急速に水産をもつていたしたい。その效果をねらつて、一時的に水産廳を設置する。從つて水産省に速かに直すことを前提として、この案に贊成をいたします。
#38
○内藤委員 ただいまの水産廳設置に關する法律案について贊成いたします。ただし二つの希望條件をつけたいと思います。その一つは、ただいま民主黨、自由黨からお話しになりました、速やかに水産省を獨立せしむることが一つ。第二は水産廳をつくりましても、その中に働きます官吏が今までのような頭ではそれは何にもなりませんので、速やかに内閣に人事を扱うしかるべき機構を整備いたしまして、早速できましたこの器に入れる人の問題を十分にお考えになつて、そういう機構をおつくりになるということを希望條件として贊成いたします。
#39
○外崎委員 私の方ではこの水産廳をもつと強力なものにする意思であつたが、大多數がやがて水産省にするということであるならば、異議なく贊成いたします。
#40
○青木委員長 農民黨は出席ございません。ただいま協同黨からは附帶條件をもつて、他の各黨はこれに全面的御贊成の模様でありますが、それでは採決いたします。
 この小委員長の修正報告の水産廳設置に關する法律案を本委員會の提出法律案として本院に提出することに御異議ございませんか。
#41
○青木委員長 御異議なければさように決定いたします。
 次會は來る十二日午前十時より開會し、水産業界における重大問題である漁業權の問題、及び協同組合法案の問題について十分檢討いたしたいと存じます。
 本日はこれにて散會いたします。
   午後二時三十三分散會
ソース: 国立国会図書館
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