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1947/08/29 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 水産委員会 第15号
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1947/08/29 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 水産委員会 第15号

#1
第001回国会 水産委員会 第15号
昭和二十二年八月二十九日(金曜日)
    午前十一時九分開議
 出席委員
   委員長 青木清左ヱ門君
   理事 庄司 彦男君 理事 三好 竹勇君
   理事 夏堀源三郎君 理事 西村 久之君
   理事 加藤吉太夫君
      加藤 靜雄君    金野 定吉君
      鈴木 善幸君    鈴木 雄二君
      藤原繁太郎君    松本 眞一君
      矢後 嘉藏君    宇都宮則綱君
      菊池  豐君    石原 圓吉君
      冨永格五郎君    森 幸太郎君
      多賀 安郎君    内藤 友明君
      外崎千代吉君
 出席政府委員
        農林政務次官  井上 良次君
        農林事務官   藤田  巖君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 水産金融に關する件
    ―――――――――――――
#2
○青木委員長 これより會議を開きます。
 水産金融問題に關し、小委員會の報告を求めます。宇都宮君。
#3
○宇都宮委員 昨二十八日水産金融小委員會を開會いたしまして、第二四半期の一般融資金一億五千萬圓に加えて、ずれの二億五千萬圓は何としても必要であるから、絶對これを確保すべく委員長から關係當局に懇請されんことをお願いすることに決議をいたしました。委員長におかれましては、關係當局に向つて第二四半期の一般資金として、一億五千萬圓とずれの二億五千萬圓、合計四億圓は絶對必要であるということを御懇請お願いいたします。以上であります。
#4
○青木委員長 ただいま小委員長より小委員會の經過竝びに結果の御報告がありましたが、この問題は非常に水産の面における重要な問題をもつておるものと思います。從つてただいまの小委員長の報告を本委員會の意思として決定し、政府に對してその實現方を要望いたしたいと思います。御異議ございませんか。
#5
○青木委員長 御異議なければさよう決定いたします。ただいま農林政務次官も出席されておられることであり、特に農林省においてはこの點に留意せられ、關係方面と十分なる折衝を遂げられ、水産金融の面におけるわれらの希望を達成することを努力されんことを希望いたします。
#6
○井上政府委員 ただいま御決議になりました小委員長報告の金融打開の問題につきましては、國會の意思を十分われわれ受繼ぎまして、大藏當局、安定本部または關係方面に對しまして、できる限りの努力をいたしまして御期待に副うように努めたいと思います。
#7
○青木委員長 その他の問題に關し御意見があれば御發表を願いたいと存じます。
#8
○夏堀委員 過般決定した魚類の價格問題について委員長に質問があります。私留守でありまして、この價格の發表になつたときは委員會にも出る機會はありませんでした。その後青木委員長聲明として、その價格に對しては不滿である。三倍の値上をしなければならぬので、またこの目的を貫徹するがために再びこの委員會で改訂することを要望し、その行動をとるであろう、こう聲明しておりますが、その根據はどこにあるか。私どもはこれを生産者が滿足し、消費者これに對し滿足することによつて國會がこの問題を取上げて、初めて適性價格を見出したということに考えて、いわゆるどちらも滿足する改訂價格であつて、そのいわゆる滿足すべき價格であるか否やを證明する一つのものとして、新潟縣、長崎縣から委員會の御盡力に對して感謝の意を表するという電報が來ております。また私どもの地方でもこの價格は非常に滿足すべき價格である。こういうことをみんな言つております。ただまぐろの場合は若干これに對しては不滿であるかのようなことも聞いておりますけれども、これも聞くところによるとその地方の意向もあり、最低價格である線で押えたというようなことも聞いておりますので、萬やむを得ないことであると思いますが、しかしそのためにその他の魚類は價格がそれによつて相當上まわつておるという事實ははつきりしております。内容においては一・九四倍の線を是非確保することを私どもは政府に要望したのであります、結果においてその要望が達せられたのであります。私どもは水産委員としての立場は配給を確保すること、生産を増強維持することである。そうしてどちらも滿足することでなければならぬ。消費のために生産を必要とすることである。そこに初めて兩面において滿足するその結果の數字が現われたことを私どもは滿足しておる者でありますが、たまたま青木委員長のこれに對する不滿の聲明があつたことに對しては、私意外に感じておるのであります。青木委員長の名によつて聲明を發した以上は、當委員會の全責任であると私は考えております。これは委員會にお諮りになつて、この聲明を發表したことであるか、私留守でありましたけれども、たまたま理事會を開いてでも何か御相談したことでもあるのか。この點をお伺いしたいのであります。
#9
○青木委員長 お答えいたします。あの委員長談は、委員會の決議を經ておりません。先日魚價の内示がありましたときに、その席に列席されました委員の意向を参酌しまして、そのときの皆さんのお心持ちを私は帰納しまして、談話といたしたわけなのであります。なおただいま夏堀君から、委員會は一・九に滿足しておると斷定されておりますけれども、私は委員會の經過その他を考えまして、この點にはつきりと然りと申すことは殘念ながらでき得ないのであります。なお先日の談話は、私が一政治家としての觀點からいたしたのでありまして、決して委員會の責任だとは考えておりません。
#10
○夏堀委員 委員會に出席しておつた委員の方々の意向を體して、それを發表したということでありますが、委員會は一・九四倍は御贊成を得たものと考えております。そうして少くも當委員會としては、衆議院の小委員會としてもこの問題を取上げた以上は、どこまでも國民全體の納得する價格を發見すべきであるという建前から、ただいま申し上げたような、水産關係者の一部少數の要求するそれによつての意向は當らないと考えますが、しかし委員諸君が全部その意向であれば、それはやむを得ないことでありますが、私はそうは考えておりません。主食はどうにかかつこうがついているが、今足らぬものは鮮魚介類である。これをいかにして出荷させようかというので、そのための手段を講じて、私どもとしては九月中旬になつたならばまずこの價格によつて出まわるであろう思う、あるいは北海道方面にはこの價格を維持することがちよつと困難ではないかというような豫見もいたしたのでありますが、私は小委員長として各方面の意見も聽取いたしました、また水産業者の意見も聽取いたしました、消費者はまあまあというところであります。水産業者の漁民大會に私が出席いたしましたが、これは遠洋漁業の方々も相當はいつておりました、なるほど三倍も欲しいという要求がありましたけれども、陳情の場合には高い價格を要望することは、どちらでもありふれたことであつて、それを全面的に受入れて、その立場を考慮して三倍が適當であるという委員長の談話は私は不滿であります。私はどこまでも反對いたします。國民代表としてわれわれは消費の面を考えて、この重要な問題をなおこれ以上價格を高くして生活を脅かすという理由がどこにありますか、それを私はお伺いいたしたいのであります。ここは水産業者の代表者の會合ではありません、少くもこ重要な食糧問題を國會として取上げて、適性價格を發見し、そしてどうしてこれを出まわる方法を講じようかということを論議してここにその結論を求めたのでありますが、あなたは何か政治的の目的をもつておつしやつたかもしれませんが、あなたのおつしやつた言葉はまだ私の耳に殘つております、價格は三倍はみるであろう、政治的な面もあるからといわれたが、政治的な面とは何ぞや、私の推察では――當らないかもしれませんけれども、選擧對策の意味ではないだろうか、もしそうであつたら、いつわつた政治を、われわれはこの委員會において何の必要があつてこれを論議するかと考えるのであります。われわれは少くとも衆議院議員として公平な立場に立つてこの問題を論議し、その結論を得、そして輿論として新聞記者連中の意見も聽きましたが、委員長の聲明に對してははなはだ不可思議の點があるというようなことも聞いております。物價廳へも行つてまいりましたが、どうも不思議なことがあるものだというので、二割の値上云々ということに端を發して物價廳はこの問題は取上げたのでありますけれども、その後われわれの熱意と根據のある數字によつて物價廳はわれわれに協力し、農林大臣に對する私の質問は、適性價格を發見することに官廳は協力してください。こう訴えたのでありますが、その通り協力してくださつて、この線にもつてきたことをむしろ感謝しております。漁業者もこれに全部とは申せませんが、大多數はこれに對しては滿足していると私は考えます。なるほどやみの價格のそれには追いつかないでしよう、やみの價格には追いつかなくても、漁業者の大多數は滿足しているのであります。委員諸君の意向はどこにあるかしりませんけれども、國民全體の考えている適性價格はこの價格なりということを私は斷言いたします。これに對して反對した青木委員長の反對聲明に對しては、私は遺憾の意を表するものであります。私はなお水産物の加工の面についてもいろいろ資料を集めておりますけれども、大體基準となる線は決定したのでありますから、あと價格の面においては、工賃とか、いろいろな經費を加算し、適正な利潤も加算すれば、それであとは事務的なところでありますから、これをまたぞろ高い値段を主張することは、加工業者を利することであつて、それは加工業者のための發言である。そういうことも遺憾でありますので、鮮魚介の價格が決定した以上は、大體生産加工の問題は、あまり深く取上げなくてもよいじやないだろうかと私は考えております。それは當らないかもしれませんが、しかし私はそう考えておりますので、實はただいまをもつて魚類價格の小委員長としての地位を、これを繼續するとあれば辭任したいと思います。またその必要がなければ小委員會をこれで解散したいと思います。また必要があつた際は、また小委員會を設けて、どなたか適任者によつてこれを審議することも適當じやないか。こう考えております。さよう御了承願いたいと思います。
#11
○青木委員長 重ねて御説明申し上げます。ただいま夏堀さんは、委員長の意向に對しての反對の御意見の御開陳がありましたが、あの委員長談をもう一度讀み直していただけば御了解がいくと思います。すなわち現在の價格に不滿であるということは、最後の方にその内容において大いに異なるところがあるということを申したのであります。最初小委員長の報告に對して、本委員會はこれを了承いたしました。しかし了承する場合に、特に次のような條件があつたのであります。すなわち資材の全量をマル公で受けるということ、また輸送及び梱包を現在のような生産者負擔の状態におくことに不滿の意思の表示があつたのであります。それで私が申しましたことは、同じ一・九倍でありましても、その内容においてはなはだしく違つておるのであつて、この資材の面及び輸送の面を改善するにあらざれば、現在の價格の三倍でなければ、漁民の生活と生産意欲は向上されないということを私は申してあるのでありまして、現在の魚價を三倍にせよとは私は要求しておりません。從つてこの面を改善するために委員會において相當の議論があるであろうということを私は豫知したのであります。はたしてその後漁民の漁業用資材は、その大部分をやみ買しておる。やみ買いをしておるということは、隱匿漁業資材があることである。だから隱匿しておる漁業用資材を正規のルートに乗せて、漁民全體が、マル公、適正價格をもつて資材の全量を手に入れる方途を講じたいというので、先に漁業用資材活用に關する委員會の設置を見ておるのであります。從つてただいま夏堀さんが申されましたことは、私の意思とは全然違つておるわけでありまして、この點御了承を得たいと思います。
#12
○夏堀委員 なるほど附帶決議としてはそういう處置をとりました。しかしやみ資材ということをこうした會議にかけて、その處置の方法は今顧みてはたしてどうかということでありますが、關係方面でも、やみ資材によつて價格を表現することは絶對いかぬことである。かう言われておりまするし、これはその通りだと私は思います。ただ裏面においてはさういう意味も含まれておるのではないか。少くも委員長として聲明なさる場合には、やみ資材ではなくルートを通じて、公定價格をもつて漁業資材を入手することを政府に要望するというような意味合いの御聲明を私は期待しておつたのであります。あの當時のいきさつからして、この附帶決議をすれば、まあこういうところで折合をつけようということになつたのでありますけれども、表面立つて聲明あるいは公開の席上でこれをどうこうという場合には、やはりそうした御處置をとつてくださることを私は要望しておつたのであります。そうしたことで、たまたまこの價格は漁業資材をなおやみで買う面が殘つておるから、どうしてこれは不釣合いである。しかし多少はこの面もこの價格は含まれておるのではないか、しこうして運賃の場合も含まれておる。これははつきり申し上げてよいと思う。そのために比率が生み出されたのでありますから、それは確かに含まれております。さよう御承知を願います。
#13
○冨永委員 私は缺席しておりましたから、あるいはすでに各委員から論じ盡されておつて重複するかもしれませんが、夏堀委員の問題と關連性があります。北海道のいか漁の場合は、現在の價格は一應やみ價格を上廻つているという實情であります。惡いとは申しませんが、そのために生じる現象として、一應集出荷機關としては、中央六大都市市場に指定された出荷をするためには、中間經費が非常に不足を告げておる。その魚價を發表する數日前に發表された、氷の百五十圓から百七十圓に上つた値段が含まれていない。また勞働者の賃金が高くなつたのも含まれていない。一車積めばいくらという損失が出るわけである。ただあの價格を見てよい面を申せば、漁船が非常に殖えておることである。それがために函館の例を申せば漁獲は數萬函上つておる。ところが消費者の面からは鮮度が強く言われる。しかも積み出すことも消費することもできない。勢いこれを製造にまわさなければならぬ。今夏堀委員のお話には製造の方はよいかもしれぬといふお話でありましたが、それは必ずしも反對とは申しませんが、そういう考え方でなく、いやしくも現政府は主食の代替品として水産製品を考えておる限りにおいては計畫數量でなければならぬ。從つてその原價計算は諸般のいろいろな經費を織込んだはつきりした考えでなければならぬ。もちろん製造業者ばかりもうけさせる必要はない。さりとて必要な經費はみてやらなければならない。今までは大漁なれば、餘れば製造せよ。この觀念はあり得ない。主食の代替品として認める以上、はつきりした原價計算でやつてもらわなければならぬ。ところが七月に省令が出て、八月一箇月の猶餘期間があつて、九月一日から集出荷機關が指定されれば集出荷しようとする今日になつても、價格が明示されておらないために、函館の例では相當數量のいか製品が業者の手持ちになつておる。ところが十七圓五十錢のものが四十圓になつたため持ちきれない。勢い金のある方面へ、それは好むと好まざるとにかかわらず泣き泣き横流しをしなければならぬという現状でありますので、製品の價格は論議盡されておると思いますが、どうか計畫的な數字を考慮に入れて、その價格ははつきりした原價計算に則つて一日も早く御明示願いたい。この點を強調して當局の現在どういうふうなお考えになつておるか承りたい。
#14
○藤田政府委員 製品の價格が遲れて非常に困るというお話でありますが、これは非常にごもつともなことだと思います。實は今度の鮮魚の價格決定をいたします際に、私どもといたしましては、從來の鮮魚の價格が出たあとで、非常に製品の價格が遲れるから、その間非常に困る。できれば同時にこれをやつていただきたいということを、物價廳と話をいたしまして、大體同時にやろうということで、準備はいたしていただいておつたのであります。しかしながらその後關係方面との話が遲くなりまして、確か上旬に發表さるべきものが、ずつと遲れてまいりました。いまこの折に加工品の、製品の價格を一緒に出すとすると、せつかくきまつた鮮魚の價格も伏せたままでまた日を空しくしなければならない。それでは非常に困るという實情がありまして、仕方なしに鮮魚値段だけ先に出すということになつたのであります。その後も物價廳においては、晝夜兼行で非常に急いでおられます。私どもも早くこの値段が出ることを實は期待いたしておるのであります。この前の物價廳のお答えでは二週間以内になろうということがたしかこの委員會であつたように考えます。極力これは急いで出すように私どもも協力いたしてまいりたい、かように考えております。
#15
○外崎委員 各委員會の中でわか水産委員會ぐらい圓滿な、また多く囘數を開いておる委員會はない。かように他から言われておる今日、突如として、今聽いておれば、夏堀議員と委員長の應答には、われわれは唖然としておる。小委員會がこれを完全なりとして、政府もそれに贊同した。しかるに三倍でなければ安いという委員長の言動が問題になつておつて、それは委員長でなく、政治家としての意見だという御答辯であるか、はなはだ遺憾であると思う。われわれもちろん全部が政治家である。けれども委員長は、水産委員長でない場合は別として、水産の委員長は、水産に關する問題を二つにわけて、答辯するということは、やるべきものでないと私は考えておる。同時にもう一つは、委員長は三倍でなければ安いというのには、何か根據がなければならぬ。一・九が當然だということも何か根據がなければならぬ。そういうことでただこうしておることは、この委員會が他から讒謗されることは遺憾であると思つておりますから、委員長は政治家ということでなく、委員長としての立場から考えて、三倍でも五倍でも各自の考えはよろしいとして、三倍でなければ安いということは、根據があるはずでありますから、その點をひと通り御説明願いたい。
#16
○青木委員長 私の文句をもう一應改めて見た上での御議論にしていただきたいと思います。あれをもう一應お讀みになれば御了解願えると思います。要するに資材も得られなければ、しかもそれをやみで買わなければならない現在の状態をもつてしては、一・九で不滿足であるということが全漁民の意向なりと信じておる。ただいま夏堀君からお話がありまして、これが全漁民の意向でないかのごとく傳えられることは、私はまことにその點をどうも了解に苦しむのでありまして、三倍でなければ現在の状態をもつてしては漁民の生活は保障されないし、漁民の生産意欲は向上されないという、これは私の政治的な觀察を基礎として言つておるのであります。また私はあの談を發表するについて、單獨行動をとつたのではございません。もちろん委員會は開いておりません。しかしそのときに魚價に關する委員長も御不在であります。新魚價の内示がありましたときに、お集りになつた委員の方はみな御不滿でありました。それで私としては、このまま放つておくと、どうもその間の事情が世間に誤解されるであろうと思いまして、各黨の委員の方に、全部ではありませんが、私はある方々について御意見を聽きましたところが、あの委員長談をああいうふうな文句で發表してよろしい、中にはまだ強い御意見の方がありましたけれども、私どもといたしましては、これはいろいろ問題を生むといけないと思いますので、相當自重いたしまして、あの談をつくりまして發表したわけなんであります。
#17
○宇都宮委員 ただいま夏堀君の御説を聞いておると、われわれはなはだ意に落ちないところがあるのであります。一・九でもつて發表されたときに、不滿ではあるがまあこれならよかろうというので、委員會はみなのお話合もあつたと記憶いたしておりますが、なお夏堀君のお話では、自分は國民を代表した國會議員である、だから、國民を代表してここで論するんだというようなお話を伺つたのでありますが、議員はことごとく人が國民を代表して出ていることは論をするまでもないのであります。しかしながら、この水産委員の目的というものは、今日振わない水産業をどうかして復興させたいとうのがわれわれ水産委員全部の人の御意思であろうと私は考えているのであります。それを夏堀君の意見を聞くというと、どうも魚が高すぎるから、もつと安くせねばいかぬというようなお話に受取れるように私は考えるのであります。僕はそういうふうに受取れる。あとで言え、君は。僕はそう受取れるからここで申上げるのでありますが、すでに決定した問題をここにおいてまたもみ返すということははなはだ不穩當だと思うのであります。委員としてきわめて不眞面目なやり方ではないかと本員はそう思うのであります。
#18
○青木委員長 ちよつと休憩いたしましようか。それでは休憩します。
    午前十一時四十四分休憩
    ―――――――――――――
    午前十一時五十八分開議
#19
○青木委員長 休憩前に引續きまして、會議を開きます。
#20
○鈴木(善)委員 魚價の基準の問題につきましては、小委員會竝びに委員會におきまして愼重審議を重ねた結果、諸般の情勢から、基準としてはこの程度でこの際は我慢するほかはない。しかしながらこれは資材の完全なるマル公による裏づけを前提とするものであるからして、政府は全責任をもつて資材の百パーセント裏づけの措置を講ずるべきであるという強い附帶的要望を附したのでございます。從いまして今後當委員會としても、また政府當局としても、あの價格をもつて生産が維持増強できますように、資材の完全なる裏づけに向つて最善の努力を拂うということに全力を注ぐべきであると思うのであります。しこうして將來においても、なおかつ資材の面においてその要望が達せられない場合には、必然的に價格の問題にも響いてくるわけでありますので、そのときあらためて資材の改訂の問題を再審議すべきであると思うのであります。つきましては、所要資材の確保について最善の努力をはかるようにいたしたいと思うのであります。
#21
○石原委員 休憩前の論議は、要するに委員長の魚價改訂に對するその意見の表現の形式に對して、夏堀君は不滿があつたかと思うのでありますが、今後はたとえ委員長が政治家として個人的な御意見を發表するにおきましても、やはり水産の小委員會、全體委員會の全部に影響があると私は思うのでありますがゆえに、今後は形式の上から、總意をまとめた表現のしかたにされんことをここに要望するものであります。また價格の面におきましては、なるほど一・九いくらで委員は納得いたしたのでありまするけれども、運輸、輸送費用の暴騰の問題、また氷の價格の暴騰の問題、竝びに資材を公定價格で全部正式ルートで配給されるようにということが條件になつたと思うのであります。ゆえに價格はやむを得ずあれで納得しなければならぬけれども、資材の面において、十分にこの決議を尊重した實現をするような努力が必要であると思うのであります。これは農林當局に――さいわい井上次官もお見えになつておりますから、この委員會の決議をあくまで尊重して、資材の公正なる所要量の配給を急速に實現するように要望せねばならぬと思うのであります。またこの際夏堀君が小委員を辭するということは、私は適當でないと思うのであります。この際は従前通り委員をおやりくださつて、また萬一おやめにならねばならぬのなら、ただいま問題になつておるところの加工品の價格等、すべて一應この價格問題の段落がついた以後にお願いをいたしたい。ゆえにこの際、おやめになることはぜひお取消しを願いたいと思います。以上の意味で鈴木君の説に贊成をいたします。
#22
○青木委員長 ただいま石原君ないし鈴木君からのお話がありましたが、委員長としましては、再三申し上げております通りに、委員會の空氣というものを文章にまとめただけでありまして、他意はございません。もちろん發表その他に對して愼重を期するということは、從來と變りなく、將來もいたすつもりであります。なおただいま夏堀君の小委員長辭意に關し、これを留保のお説がございましたが、その御説の通り、夏堀君の小委員長はなおその職務を繼續されんことを希望いたします。
#23
○夏堀委員 かくのごとき水産物の價格は、早くから何とかしようとは考えておりましたけれども、政府の方でも大體に適正な價格を見出したようだ、まあこの點ならいいじやないかという感じもいたしたので、大體鮮魚介の鮮魚の價格がきまれば、これにいわゆる適切な利潤を加えればそのときにわかるものですし、これを議會であまり深く取入れて論議するということもどうかなというような氣分もいたしたものでありますから――これももう二、三日中に發表になるというようなことも聞いております。しかしそういうような意味で、ほんとうはまたこれも取上げてみるということもあつたので、これはちよつとこわいというようなこともありましたが、そんなことで、私としては大體水産物の方は、これを取上げるということが私の手もとではどうかと思いますので、それでこう申し上げたのであります。
#24
○庄司(彦)委員 漁港調査に關する山形縣竝びに新潟縣からの要望がありますので、小委員會の委員を調査に出張させたいと思います。御承認願います。
#25
○青木委員長 ただいま庄司君から、山形縣及び新潟縣の漁港調査の動議が出ましたが、御異議なければ、兩縣に限らず視察すべき府縣と日時及び人數につきましては、委員長において關係縣及び希望委員と協議いたしまして決定し、議長に對して許可の申請をいたしたいと思います。御異議ございませんか。
#26
○青木委員長 御異議がなければさよう取計らいます。
 なおこの際お諮りいたしますが、去る八月二十六日隱退藏漁業資材活用に關する小委員を選定いたし、調査の承認要求の件について決定したのでありますが、小委員會の名稱を單に漁業資材活用小委員會と變更いたしたいと思いますが、これを變更することに御異議ございませんか。
#27
○青木委員長 御異議なければさよう決定いたします。
#28
○西村(久)委員 ちよつとお尋ね申し上げます。ただいま山形縣ですか、新潟縣ですか、縣の方からの視察の申出によつてというようなお話があつたようでありますが、申出のない關係のところは調査をしないということになるわけでありますか。委員といたしましては、申出があるなしにかかわりませず、委員が必要なりと認めた場合には、手續を履んで、そうして漁港の視察をするという建前をとつていただきたいものだと思うのでありますが、この點に關する委員長の御所見を承りたい。
#29
○青木委員長 委員會といたしましては、全國にわたつて漁港の状況を調査するために委員を派遣したい御希望であることと、委員長は了承いたしております。もちろん委員會といたしまして、その必要を認める場合には、全國各地に對して委員の派遣をいたしたいと思いますが、まずとりあえず庄司君の動議がありまして、この兩府縣から特に希望がありますので、休會中を利用いたしましてこの希望をかなえたいと考えて發言いたしたのでありまして、もちろん希望の有無にかかわらず、全國各地の漁港の調査、視察をいたすことは必要と考えておりますから、出張府縣の決定も委員長に一任願つたのであります。さよう御了承願います。
#30
○西村(久)委員 ただいまの委員長の御説明によりまして了解いたします。
#31
○藤原委員 九月一日になりますと、多分休會にはいるのじやないかと思われます。從つて各委員の在京ということは非常におぼつかないという情勢にあるのでありますが、水産廳問題について何らかの方法をこの際決定しておくことは重大なことだと思うのでありますが、いかがでございましようか。
#32
○青木委員長 水産廳問題に關しましては、本日引續き懇談會を開き皆さんと御協議いたしたいと考えております。
#33
○藤原委員 なお漁業用資材活用委員會というものの權限問題について、この前委員長のお言葉もありまして、衆議院の隱退藏物資摘發委員會か、あるいは内閣の隱退藏物資摘發委員會というものに了解を得て、そうして摘發についての權限をある程度獲得しておくことが、將來この水産委員會における隱退藏物資活用委員會の機能を非常に效果あらしめるということになつておるのでありますが、その後の進捗状態をお伺いしたいのであります。
#34
○青木委員長 事務總長竝びに委員部長と連絡いたしました結果、衆議院には隱退藏物資に關する委員會がありますので、水産委員會として活動する場合は、この委員會の繼續に牴觸しない方法をもつて、まず調査に關しては衆議院の隱退藏物資に關する委員會にこれを委嘱し、摘發に關しては經濟安定本部等の機關による。そして出てきたものを本委員會において活用するという建前において、ただいまの漁業資材活用小委員會という名稱にして發足することに大體の協議は成り立つものと委員長は考えておる次第であります。
#35
○藤原委員 この活用委員會の仕事はどういうことになりますか。
#36
○青木委員長 まずこの活用委員會において、どこに資材があるということを知りましたならば、これをそれぞれの他の機關に移牒いたしまして、そこでそういう摘發をやつてもらい、この委員會はそうして出てきたものを活用するというだけの權限にしか實はならないのでありますが、その間委員會としては、他の委員會と緊密な連絡をとつていくことによつて、その權限のいかんにかかわらず目的は達するものと考えている。要はこの小委員會の活用の面においてわれわれの希望を達成したいと考えるのであります。
 御異議なければ本日はこれをもつて散會いたします。次會は公報をもつてお知らせいたします。
   午後零時十七分散會 
ソース: 国立国会図書館
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