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1947/09/26 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 水産委員会 第18号
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1947/09/26 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 水産委員会 第18号

#1
第001回国会 水産委員会 第18号
昭和二十二年九月二十六日(金曜日)
    午前十時五十九分開議
 出席委員
   委員長 青木清左ヱ門君
   理事 庄司 彦男君 理事 馬越  晃君
   理事 三好 竹勇君 理事 夏堀源三郎君
   理事 西村 久之君 理事 加藤吉太夫君
      鈴木 善幸君    藤原繁太郎君
      松本 眞一君    宇都宮則綱君
      神山 榮一君    小松 勇次君
      石原 圓吉君    内海 安吉君
      川村善八郎君    坂本  實君
      冨永格五郎君
 出席政府委員
        農林政務次官  井上 良次君
        農林事務官   藤田  巖君
 委員外の出席者
        專門調査員   小安 正三君
九月二十六日漁港に關する小委員森幸太郎君辭任
につき、その補關として冨永格五郎君を委員長の
指名で小委員に選任した。
同日漁業資材小委員青木清左ヱ門君辭任につき、
その補關として小澤專七郎君を委員長の指名で小
委員に選任した。
    ―――――――――――――
九月二十三日
 宇治山田港を漁港として築設の請願(石原圓吉
 君紹介)(第六八九號)
 小濱漁港浚渫に關する請願(青木清左ヱ門君紹
 介)(第六九二號)
の審査を本委員會に付託された。
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 漁業權に關する件
    ―――――――――――――
#2
○青木委員長 これより會議を開きます。
 お諮りいたします。漁港に關する小委員森幸太郎君、及び漁業資材小委員青木清左ヱ門君二名から辭任の申し出でがあります。これを許可して差支えありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○青木委員長 御異議なければこれを許可することにいたします。なおおのおのの委員會の補缺一名づつは委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○青木委員長 御異議なければ委員長より指名いたします。漁港に關する小委員を冨永格五郎君、漁業資材小委員を小澤專七郎君、この兩名にお願いいたしたいと存じます。
    ―――――――――――――
#5
○青木委員長 次に過日の風水害による沿岸水産業竝びに水産施設に對する被害につき鈴木善幸君から發言の申出があります。これを許可いたします
#6
○鈴木(善)委員 過日の颱風に伴う水害にあたりまして、三陸地方の沿岸、特に岩手縣沿岸におきまして相當の被害がございますので、現在までにわかつておりますところの被害の程度を御報告いたしますと同時に、これが對策につきまして、緊急政府の適切なる御處置を要望いたしたいと思うのであります。
 岩手縣下の沿岸の被害状況につきましては現在のところ交通竝びに通信關係が寸斷されておりますので、被害の詳細を把握することが現在できないのでありますけれども、現在入手いたしております資材に基きまして概要御報告いたしたいと思うのであります。定置漁業におきまして百三統、その被害金額は約九千萬圓に上る見込でありますが、その他の漁業におきまして千六百萬圓程度の被害が推定いたされます。なお漁船におきましては百三十七隻、約二千二百萬圓、かきの養殖筏六百八十六臺、その金額三百八十萬圓、かつお漁業驅逐用網八十二統、四百四十萬圓、加工場その他の施設二箇所八百二十萬圓、船溜り漁港二十五箇所六千五百萬圓、水産加工品竝びに海藻類の被害約百九十萬圓、鮮魚竝びに鹽藏魚二百八十萬圓、その他資材その他の被害、在庫品の被害が約一千萬圓、合計いたしまして、二億二千五百萬圓に上る被害が現在までに判明いたしているわけであります。
 この被害状況を檢討いたしまして、私どもが特に重大な關心を拂つておりますのは、この中定置漁業の被害とこれが緊急復舊の問題でございます。定置漁業は三陸における漁業の大宗でありまして、その漁獲高からみましても現在の四割以上を占めているのであります。しかも北海道竝びに三陸は京濱地方の水産食糧の給源でありまして、東京都の臺所も大部分を賄つているという事情にあるのであります。この定置漁業が秋網を敷設いたしました初候におきまして、今囘の暴風によつて百三統に及ぶ大きな被害を受けましたことは、非常に遺憾に堪えないところであります。これをもし緊急に復舊することができないならば、この秋から冬にかけて、特に冬枯れ時における東京都の水産食糧の確保には、重大なる缺陥を招來することは豫想いたされるのであります。つきましては政府におかれましては、これが復舊のために綿漁網竝びにロープ等の災害復舊資材を緊急に放出していただきまして、今後の水産食糧の確保に萬遺憾なき處置を講ぜられんことを要望いたしたいのであります。なお復舊にあたりまして最も遺憾な問題は資金の問題でございます。御報告申し上げましたように、約九千萬圓に上る被害でありまするけれども、これが復舊をいたしますためには、最低五千萬圓程度の資金を必要といたすのであります。この資金を急速に融資できまして、政府の緊急放出されます災害復舊資材の確保はもとよりのこと、これが施設に支障を來さないように運びたいというのが、現地漁民の切なる要望でございます。特に私どもが心配いたしておりますのは、災害の復舊の資金の融資につきまして、大體政府の御方針は、わくを設定されましても、地方銀行の預金の餘裕の中からこれを貸出さしむるという御方針のようでありますけれども、現在までの經過を見ておりますと、ほとんど資金の融資能力は枯渇しておるような状況であります。つきましては單に資金のわくを設定するのでなくて、中央銀行等から十分資金を貸出し可能ならしむるような措置を講じていただきたいということであります。
第三點は、沿岸と東北本線を繋ぎますところの山田線、花釜線その他トラツク道路がほとんど寸斷されております關係から、主要食糧の確保と同じ程度におきまして、沿岸でとれました魚を、内陸部の縣民に供給せしむることが、ほとんど杜絶いたしておるのであります。現在京濱地方その他に對しましては、緊急の措置として、三陸から鹽釜までの間、あるいは東京までの間を運搬船を就航せしめまして、輸送に當つておるようでありますが、縣内の水産食糧の確保につきまして、ほとんど現在のところ手が打たれていない實情であります。つきましては臨時緊急の特別の措置といたしまして、北海道青森竝びに宮城の三縣の生産に關しまする加工水産物の中から、三度にわたつて大きな水害を受けましたところの岩手縣民に對して、水産食糧を供給せしめるために特別のわくを設定していただきたい。特配の措置を講じていただきたいということであります。
 この三點が、被害を調査いたしました結果、最も緊急に手を打たるべき問題であると考えておる次第であります。關東の大水害のために東北、北海道の被害がとかく世人の關心から薄らぐ傾向があるやに危惧いたしておりますが、この通信連絡の壮絶した不便な東北、北海道の罹災民の窮状を察せられまして、政府御當局においては、緊急適切なる御措置を講ぜられんことを切にお願いいたします。
#7
○藤田政府委員 過般の風水害の結果、水産業の損害につきましては、ただいまお話のございました岩手縣のみならず、その他の地方におきましても、相當の被害があることと私どもは想像いたしておるのであります。罹災をされました漁業者の方々に對しましては、まことにお氣の毒であると深く同情いたしておる次第でございます。なおこの救濟の措置につきましても、現在いろいろと資料が集まつてまいつておりますが、それに基きまして急速に措置をいたしまして、われわれといたしましても、豫算、資金、資材の現在の状況から、許される限りにおきまして、ひとつできる限りの御援助をいたしたい。かように考えておる次第であります。よろしく御了承願います。
#8
○鈴木(善)委員 委員各位の御承認を得まして、本委員會の傍聽に岩手縣の水産業會長であり、縣會議員をされております伊藤氏が出席いたしておりまするので、同君の方より詳細被害地の事情を御聽取いただきますれば幸甚に存ずる次第であります。發言のお許しをいただきたいと思います。
#9
○青木委員長 漸次休憩をいたします。
    午後十一時十三分休憩
    ―――――――――――――
    午前十一時五十分開議
#10
○青木委員長 休憩前に引續きまして會議を開きます。
 漁業權に關する件を議題といたします。漁業權のあり方につきましては、日本水産の將來を決定する上において、漁業權者及び一般漁民が深甚な注意を拂つておるところであります。本委員會といたしましても、この問題について十分研究をいたしたいと存じまするので、漁業權に關する小委員會をつくり、本委員會においても十分研究討議をいたしますが、細部にわたつてはこの小委員會において研究してもらうということにいたしたいと思いますが、この漁業權に關する小委員會の設置に關し御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○青木委員長 御異議なければ設置することに決定いたします。なお委員の數は十名とし後刻委員長において指名いたしたいと存じますが、委員長に指名權をお任せ願いたいと思いますが御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○青木委員長 御異議なければさよう決定いたします。
 次囘は十月三日午前十時より開會いたします。本日はこれをもつて散會いたします。
   午前十一時五十二分散會
ソース: 国立国会図書館
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