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1947/11/28 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 水産委員会 第29号
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1947/11/28 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 水産委員会 第29号

#1
第001回国会 水産委員会 第29号
昭和二十二年十一月二十八日(金曜日)
    午前十一時八分開議
 出席委員
   委員長 青木清左ヱ門君
   理事 鈴木 善幸君 理事 馬越  晃君
   理事 夏堀源三郎君 理事 西村 久之君
   理事 加藤吉太夫君
      加藤 靜雄君    金野 定吉君
      藤原繁太郎君    矢後 嘉藏君
      宇都宮則綱君    神山 榮一君
      小松 勇次君    石原 圓吉君
      内藤 友明君    外崎千代吉君
 委員外の出席者
        農林事務官   永野 正二君
        農 林 技 官 太田 國廣君
        專門調査員   小安 正三君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 昭和二十三年度水産關係の豫算に關する件
 漁港對策に關する件
    ―――――――――――――
#2
○青木委員長 これより會議を開きます。
 まず昭和二十三年度の水産關係豫算に關し、政府の編成方針について御説明を承わることにいたします。
#3
○永野説明員 それでは來年度の豫算編成の問題につきまして、現在御説明のできる程度で申し上げます。
 實は來年度の豫算につきましては、まだ事務當局の原案を農林省全體としてまとめております段階でありまして、從いまして、まだ正式に大藏省に對する豫算要求という形でまいつておらないのであります。御承知の通り最近いろいろな物價の値上り等によりまして、豫算編成の基礎になります豫算の單價がいろいろ變動いたしてまいりましたので、來年度の豫算についてどういう單價で計算するかということが、まだはつきりといたしておらないのであります。從いまして數字的にはまだ豫算の形が確定いたしておらないのであります。ただ項目につきまして、こういう考え方でこういう經費を要求したいということにつきまして、農林省の中で今檢討を行つている段階にあるわけであります。來年度の豫算のうちの大きな項目についてまず御説明を申し上げたいと思います。
 第一には内水面及び淺海の増殖事業に關する問題であります。この點は終戰後の豫算の考え方といたしまして、國家財政が非常に窮乏を告げておるので、國家財政で賄う部分と、地方その他で獨自な見地でやります部門とをなるべくはつきりわける。從いまして、從來補助金で行つておりました仕事について、全面的に再檢討をする。原則的に言えば、むしろ補助金というものはなるべく打切つていきたい。こういう考え方で、ちようど本二十二年度の豫算が編成せられておるのでありますが、その際に大きな問題になりましたのが、從來の内水面増殖事業に關する補助金であつたのであります。この豫算はわれわれは最後まで從來通りの考え方で、本年度の經費として約三千萬圓をぜひともとりたいと思いまして、事務的には最後まで奮鬪いたしたつもりでありますけれども、全般的なただいま申しました豫算編成方針という點からいきまして、ひとまず補助金を打切るという殘念な結果になつて本年度の豫算ができているのであります。ここでわれわれはこの問題をどう考えておるかと申しますと、これは現在いろいろと研究しながら案が進んでおりますところの漁業權制度の改正、漁業法の改正、この問題に絡みまして、將來われわれは内水面事業をこういう形でやつていきたいという考え方があるのであります。御承知のように漁業法改正に伴いまして、漁業權の制度が全面的に改正せられる考え方で、今案が進んでおるのであります。その際われわれは河川及び内水面――内水面と申しましても、琵琶湖でありますとか、霞ヶ浦でありますとか、こういう所は別でありますけれども、それ以外の内水面につきましては、一應漁業權という制度をなくしてみたらどうかという考え方をもつておるのであります。そうしてそこで漁業をする場合には、つまり魚をとる場合には、いわゆる入漁と申しますか、政府の方で入漁の鑑札を發行いたしまして、この鑑札によつて漁業をやつていく。政府ではこの鑑札による收入をもつて、河川、内水面の増殖事業をやつていく、こういう考え方なのであります。もちろんこれは非常に大きな變革でありまして、これを實行するかどうかにつきましては、なお各般の方面から十分な檢討がなさるべきだと私どもは考えております。こういう一つの考え方を前提にいたしまして、將來内水面の増殖事業は政府が直接の責任でやつていくということにいたしたいと考えておるのであります。その一つの準備工作といたしまして、北海道及び内地のおもな水産増殖のための種苗の生産をする孵化場を、政府の手によつて整備をして、將來この國家的な増殖事業をやります場合の準備を今からやつてまいる。こういうことを考えておるのであります。と申しますのは、終戰後いろいろ物資の不足とか、あるいはまた昨年度の補助金打切り等の影響によりまして、現在各地方にあります孵化場が非常に荒廢いたしておるのであります。このままの状態で放置いたしますと、將來そういう制度を考えましても、かんじんの卵を産む親魚がいない。それをかえすだけの設備がない。こういう状態が憂慮されますので、われわれとしては、來年度から早速この孵化場の整備ということをやりたいと考えておるのであります。これが二十三年度に對してわれわれが考えておりますさけ、ますその他の孵化場の整備の經費で、これが來年度豫算の一つの新らしい項目であります。
 次の問題は、漁船に關する研究をもう少し徹底的にやりたいという考え方で、漁船研究所というものをつくりたいと考えております。漁船の行政につきましては、水産廳の問題等でいろいろと考えられておるのでございますが、それは別問題といたしまして、現在政府の施設といたしましては、漁船に關する技術的な研究がはなはだ不十分だと考えるのであります。もちろん水産試驗場の一部において、漁船に關する試驗研究が從來行われてまいつておるのでありますけれども、それは非常に小規模のものであります。また殊に全國の小型木船について、いかなる木材を使い、いかなる構造で漁船をつくつたらいいか、またいかなる漁業に對してはどういうつくり方がいいかという、實際的な各地の實情に適し研究というものが、非常に不十分であると思うのであります。たとえば大きな捕鯨船とかトロール船とかいうよような漁船につきましては、これを經營する方面におきまして、十分な資力をもつており、この漁船の改造につきましては、絶えざる研究が會社の事業として行われておるのでありますけれども、全國沿岸漁業者の利用いたしまする小型の漁船につきましては、そういう試驗研究という面が、非常に力の入方が足りないと私どもは考えるのであります。此點に特に重點をおきまして、われわれは、來年度からぜひ漁船の技術的な研究をやる機關を設けたいと考えておるのであります。さいわい現在の情勢でまいりますと、こういう方面の技術的な專門家が相當民間におられてるのであります。また大學その他の技術者方面におきましても、この問題について十分な御援助をいただけるというような見透しもあるのであります。そういう點もにらみ合わせまして、來年度からぜひこの仕事を實現したいと思つているのであります。これが第二の漁船研究所をつくるという問題であります。
 第三には試驗研究施設の擴充ということであります。この問題は昭和二十二年度から實は實現せられたのでありまして、來年度はすでに決められた方針を續行してまいるという考え方であります。わが國の水産行政につきまして、非常に大きな缺陥といたしまして、正確な資料に基く科學的な漁業の指導という點が後れておつたように考えるのであります。そこで昨年度から、第一に中央の水産試驗場の擴充、第二に試驗研究機關を總合的に運營する水産研究會というものの設置、第三にその調査の基礎となるべき地方の調査員あるいは船などの整備、こういうことを内容にいたしまして、昭和二十二年度から新しい豫算が出ている。來年度はぜひそれを續行して、あるいは多少の研究項目も附加いたしまして、經費を要求したいと考えているのであります。大體以上が二十三年度に一般費として要求したいと考えておりますおもな經費であります。そのほかに昨年度以來實施いたしておりますものは、もちろん大體そのままの規模で繼續をいたしたいと考えております。
 次に公共事業費の關係でありますが、公共事業費のうちで最もおもなものは漁港、船溜の豫算であります。これにつきましては、先般來この委員會の方でもいろいろと御檢討、御計畫が進んでいるようでございます。それに即應いたしまして、大體總額十二億の範圍で現在經濟安定本部の方へ要求いたしているのであります。いろいろと戰爭後急速にこの水産の整備をしてまいらなければならないという考え方から申しますならば、實はこの漁港の關係は、いくら經費をいただいても足りないという状況にあるのであります。しかしながら一方公共事業費全體といたしましても、いろいろと窮屈な問題も控えておりますので、われわれとしましては、一應この十二億と頑張つて極力豫算化する、こういうことの腹つもりでいるのでございます。
 そのほか來年度からの問題としまして、從來北海道の拓殖費で仕事をしてまいりましたものを、内地の農林省豫算で一本にとる。こういう問題がございます。この關係で、從來北海道において水産關係の仕事で、拓殖費として仕事をしてまいりました關係は、全部農林省の豫算に移管をいたすということに相なつております。ただわれわれとしては、北海道の特殊事情、特に水産が非常に重要性を占めるウエートから考えて、從來北海道で實施された内容をそのまま尊重して農林省の仕事としてやつてまいる、こういう考え方でおります。大體問題となる大きな豫算はそういうことになつております。なお御疑問の點は御質問なり御意見を伺つてからまた御説明をいたしたいと存じます。
#4
○外崎委員 今の御説の中で、十二億圓を安定本部に出しておるということで、それはたいへんありがたいことであります。ただそれを農林省の水産局内部だけに任しておかず、われわれ委員會としても必要な問題であるから、これをわれわれの手で、むしろ委員長の手で、進んで安定本部に注意をしてもらつて、十二億の豫算を全額とるような方法をとつてもらつたらどうか、これをお願いしておきます。
#5
○鈴木(善)委員 公共事業費について若干質問したいと思います。公共事業費は漁港、船溜關係とありますが、從來内務省關係の補助率と、運輸省關係の避難港等の補助率と、漁港、船溜關係の補助率が相當開きがある。漁港、船溜關係の補助率がわずかに五割乃至六割を國庫で補助し、四割乃至五割は縣または地元負擔ということになつておるのでありますが、現在の漁村の財政の現状から見ると、漁港、船溜の修築を非常に要望しておりながら、地方財政の貧困のためにこれをなし得ない。そのことが漁業生産に大きな支障を與えておるというのが全國に見られる實情でございます。私はなぜ内務省、運輸省關係と農林省關係の補助率が違うようになつておるか、この點政府は同樣の率に引上げられる御意見があるかどうかということをまず承りたい。
第二點は、災害復舊の場合でありますが、それは一般の漁港、船溜の修築と異なりまして、不測の事態であり、緊急これを復興する必要に迫られるわけでありますので、この災害復舊の場合は全額國庫で支出すべきものであると考えますが、これに對して當局はどういうお考えでおられるか、また豫算的措置も、來年度においては十分私が申し上げたような觀點に立つて御用意をなさつておるかどうか、この二點をまずお伺いしたいと思います。
#6
○永野説明員 お答え申し上げます。北海道關係の漁港の豫算が從來全額補助になつておるが、内地の關係は五割程度であつて、そこが違うではないかというお話。これは從來の拓殖費でやつてまいりました考え方が、北海道の拓殖事業を全額國が直營する。こういう考え方から、北海道の分は當然の歸結として十割全部を國がもつておる。こういうことになつておるのであります。内地の方の漁港、船溜りの仕事は、これは地方の事業の國家補助。こういう建前で補助率がきまつておるのであります。しかもこの補助率最近年々切下げられる傾向にありますことは、私どもとしては非常に不滿な點なのであります。御指摘がありましたように、漁港の工事というふうなものを、地方的な資金でもつて賄うということは非常に困難なのであります。殊に災害地の場合などにおきましては、なおそれが困難な事情は、私どももよくわかるのであります。ただこれは補助率を十割にいたしまして、現在もらつております豫算が倍額までとれれば、今日はそれが一番いいということに相なるのでありますが、金額がその程度しかとれないと假定いたしました場合に、それを五割という考え方で廣く仕事をしてまいる。あるいはその仕事を狹く十割ほどにして施行してまいりますか。この點はいろいろと考え方によつて違う問題であると思うのであります。われわれといたしましては、この程度の漁港の豫算しかとれておらないということは、非常にわれわれとして力の足りない點があると思うのでありますけれども、これはこの豫算のたびごとに、實は水産局としては全力をつくしてまいつておるつもりでありまして、これは今後増加していくということにつきまして、なお各方面の御協力もいただきまして、なるべく仕事を廣くやつてまいるという考え方で現在はおるのであります。從いまして、この補助率を十割にいたすということは現在考えておりません。またそれは政府全體としてみますならば、非常にむずかしいことではないか。こういうことに考えております。
 それから災害の復舊の漁港の豫算、これも現在補助率の考え方では五割補助ということに相なつております。この點も前の問題と同じように非常に不滿な點でありますけれども、なおこの點につきましては、金融その他できるだけ仕事が進むような方策も合わせて考えたい。こういうふうに考えております。御不滿があることはよくわかりますけれども、ただいまの私の御返事といたしましては、この程度しかお答えできないのであります。
#7
○鈴木(善)委員 先ほど申し上げましたように、漁港、船溜に對する補助率が低いために、運輸省關係の避難港で申請をすれば七割の補助費がもらえるというようなことから、實體は漁港であり、船溜であるにもかかわらず、避難港として修築を申請するというような事情であるのでありまして、われわれは常任委員會の委員各位の總意によつて、少くとも運輸省關係の補助率なみに率をあげ、豫算的措置を講ずるように、ぜひ各位の御援助をいただきたいということを提案いたしまして、この點に關する私の質問を終ります。
#8
○西村(久)委員 今の關連しまして、……。鈴木君の御質問の御趣意と政府御當局の御答辯の御趣意が、いささか私はそれているのではないかと考えたのであります。なぜかと申しますると、鈴木委員の御尋ねの點は、漁港、船溜、すなわち水産關係の補助率と、内務省あるいは運輸省關係に屬する關係の補助率と違うが、これは他省との關係と、農林省の水産局の漁港、船溜の率を同じく引上げてきて平等にするべきものであると信ずるが、それに對する政府の所信はいかんというお尋ねであつたように私は承知するのであります。政府當局の御答辯は、北海道拓殖費關係と、内地關係との補助率の違いを御説明になつたかのように思われまするので、この點をはつきりとしておく必要があろうと思いまするので、蛇足を加えまして、この點重ねて政府の御所信を伺う次第であります。
#9
○太田説明員 補助率の問題が出ましたが、運輸省關係と漁港との補助率の關係は、運輸省におきましては第一種重要港灣から、いろいろ港灣の種類があるのでありまして、そのうち漁港と同じような補助工事になつているのは、いわゆる地方港灣というのがあります。これは同じく二十二年度のおきましても補助率四割、漁港船溜と同程度である。それから先ほど御指摘がありました避難港につきましては、運輸省が本年度から避難港の計畫を立てられたと思います。從來は避難港に對する補助はなかつたと考えております。從來は地方港灣としまして補助を行つておつたと考えております。それから災害に對しまする補助率は、二十二年度の災害につきましては一應國庫財政の都合もありまして、最低限度の五割ということによりまして豫算を要求しているのでありますが、これは追つて各省連絡の上大體補助率は同率になると考えております。
#10
○夏堀委員 ただいまの太田さんの御答辯でありますが、これは運輸省の關係、船溜の場合の中の災害も、この間も決定した事項でありますが、三分の二の補助、こういうことに承つておりまして、今すでに決定事項になつているのはそういうことになつております。これは農林省の方では同率ということになればやはり三分の二の補助率ということにならなければならぬと思うのでありますけれども、これはそうじやなく五割ということになれば、これは同率じやないということに考えてよいと思うのでありますが、この點はいかがでありますか、もう一度伺います。
#11
○太田説明員 二十二年度の災害につきましては、まだ補助率の決定には立至つていないと考えております。經濟安定本部などのお話を伺いましても、一應從來の補助率は、最低の補助率によつて補助金を出すということになつておりまして、これは運輸省、内務省とも從來の率をそのままに押しているのでありまして、高率補助につきましては今後の問題として殘つているはずであります。
#12
○金野委員 漁港船溜の補助率に對してでありますが、災害の場合には農地關係あるいは河川關係等の補助率は、全國の災害地の議員が結束いたしまして補助率の増額を要求しているわけであります。まだはつきりしたことはきまつておりませんが、大體二十三年度からは、災害復舊に對するところの補助率は、相當引上げ得ると言われておるわけであります。昨日も農林省、あるいは内務省に向いまして、それぞれの陳情がありましたので、局長連中の意見を質しましたところ、二十三年度からはこの補助率を相當程度あげる。たとえば八割になるか九割になるかしらんけれどもあげ得るだけの程度にあげていく。災害復舊に對しては、今までの補助率とは違うということを言つておられるわけであります。從つて水産局所管に對するところの二十三年度の豫算編成も、そういう考え方の上に立つて豫算の編成に當つてもらわなければ、非常に困るのであつて、それを規定づけて、當局自身がこれしかできないという、かような考え方の上に立つて豫算を編成されるということになると、それによるところの漁民の負擔、犠牲は甚大である、かように私は考えておりますので、既成の觀念にとらわれずして、やはり新しい一つの時代の上に立つて、新しい豫算編成を行うという考え方をきめてもらわなければならない。農地の關係、河川の關係だけが補助率を増額されて、漁港の面は依然として現状維持的な考え方の上に立つて豫算を編成されてしまうことになることは、非常に重大な問題であると私は考えておる次第であります。私どもの建前では、漁港の改修については船溜にせよ、何にせよ、將來は全額國庫負擔というところまでいかなければ、このきわめて零細な漁民なんかは助からないということを考えております。まず豫算を組むにあたつて、安本に一々お伺いを立てなければならぬ仕組になつている點は、われわれも十分承知しているわけであります。農林省局は當局としての毅然たる態度の上に立つて、安本に依存することのないようにして、自分等が立てた案はこれを必ず通すという氣魄の上に立つて、豫算編成に當つてもらいたい。またこの委員會の説明と答辯とを聽いておりましても、非常に委員會の隔りがあると思う。この委員會はあくまでも農林省の水産を中心としての委員會でありますから、農林當局の手でこれができないとするならば、率直にこの委員會に對して、こういうふうにしてもらいたい。ああいうふうにしてもらいたいということを御依願するなり、お願いするなりして、當局と委員がぴつたりと一緒になつていかなければ、おそらくこの豫算は獲得できないじやないか。十二億出してみても、今のままでいつたらなかなか獲得できないと思う。從つて外崎委員から先ほど言われておつたようでありますが、この委員會に對して、率直に當局は、委員會の方ではこういうふうに御努力願いたい、こういうふうに御助力願いたいということをはつきり申してもらいたいし、われわれは、あくまでも河川あるいは農地關係の補助と同樣に引上げてもらわなければならぬと考えております。それでなければ、實際問題として漁民が助かつていかぬというふうに考えておりますので、そういう考え方の上に立つて、豫算編成に當つてもらいたいということを附加えたいと思います。また河川や農地の補助率が上がるということを知つておるかどうかを、まず一遍お聽きしたいと思います。
#13
○青木委員長 ちよつと速記を止めてください。
    〔速記中止〕
#14
○青木委員長 速記を始めてください。
#15
○石原(圓)委員 二十三年度の豫算に關しまして、先日の委員會の席で私が申し述べましたのは、ただいま問題となつておる各委員の御意見と一致するものであります。この委員會が二十三年度の水産關係の豫算に對して、これは重要である、これは重要でないという點につきまして、十分の檢討を加えて、そして重要性を認めたものは、單に水産局に任しておかずに、委員會はみずからもその豫算の成立について努力せなければならぬのじやないか。そのことに對する委員長の御方針を實は承りたいという意味であつたのでありまして、本日その點がはつきりとしてきたわけであります。過日の委員會のときに、水産局長は――これは私の記憶の間違いでないかと思いますが、豫算を約八億圓くらいの豫定で編成しておるとか、要求しておるとかいう意味に承つたのであります。ただいま政府の御説明によりますと、漁港に對して十二億圓の要求をしておるというのでありまして、そこに食違いがあるかないか知りませんが、要するに、今期の國會を通じて漁港、船溜の修築の要求というものは非常に激増したといわなければならぬのであります。これは戰爭以來手をつけられなかつた、荒れ果てたままにしておるという點、それから船體が大きくなつた。從つて船著き、漁港、船溜も大きくしなければ、船體とのつり合いがとれないから、海陸連絡の實をあげることができない、こういう緊急なる必要性から起つた事柄でありますから、これは當然その大部分を著々實現させていかなければならぬことであると思うのでありまして、そういう意味合から、この委員會が重要なるものに對する豫算の點については、極力編成完了までの間に、委員會自體が大努力をする必要があると考えるのであります。それに對して適當な具體案を立てて、それに著手する、こういうことを希望するものでありまするが、委員長のお考えはいかがでありますが。
#16
○青木委員長 豫算全般にわたつて水産當局を鞭撻するとともに、なお政府の他の機關にもわれわれの意の存するところを要求するということについては、石原さんの御意見とまつたく同樣なのであります。そのうちの漁港の問題につきましては、委員長の方では請願が非常にたくさん出ておりますので、これが整理の方針と併せて、漁港修築に關する水産委員會としての方針を定め、この方針に基いて豫算の請求、その他各般の處置をいたさなければなるまいと、實はかねてより考えておつたのであります。今委員長が考えておりまする方針について、一應御説明申してみたいと思うのであります。
 漁港修築に關する水産委員會としての方針
一、わが國における重要漁港及び船溜、船揚場(船入澗を含む)等につき綿密詳細なる調査を遂げること。
 右調査の資料に基き、わが國沿岸を適當なる海區、すなわち大體八區にわかち、海區ごとに重要漁港、衞星的漁港等を選定し、いわゆる漁港網を作成するとともに、五箇年計畫を樹立すること。
 調査資料の蒐集草案の樹立については、とりあえず本委員會の專門調査員を中心とする專門調査機關により、急速に立案せしむることとする。
二、水産委員會において右調査資料及び草案について、綿密周到なる檢討を加え、五箇年計畫案を樹立すること。
三、わが國漁港の修築方針については、委員會において狭義の結果決定すべきものなるも、私案の一つとして左記によりてはいかがかと思惟せられる。
 A、わが國水産業の振興上重要缺くことのできない漁港の修築費は、これを全額國庫の負擔において修築するものとする。
 B、Aに次ぐ重要漁港(船溜、船揚をも含む)の修築に關しては、國庫助成金及び地方負擔により修築するものとする。
 C、Bに次ぐ重要漁港その他については、資材及び金融關係等修築工事必須の關係事項につき、政府は優先的に各般の便宜をはかることとする。
以上のように草案をつくつてみたのでありまするが、各位のただいまお述べになりました御意見等を勘案しますと、この漁港修築の重要な部分の國庫負擔はもちろんのこと、これに次ぐものもなお運輸省の避難港、ないし他の各所の補助率と同じ程度にまで、現在の水産局の補助率を引上げるという御意思などももつともでありますので、その點はこの草案に修正を加えて、この内容について十分御檢討の上委員會としての方針を定め、各要路に對して要求し、この實現を期さなければならないと考えておる次第なのであります。
#17
○石原(圓)委員 ただいまの御説明によるところの、水産關係の豫算の要求という點については、この漁港修築の問題にかかわらず、一つの方法を立てて、それを速やかに實現するよう努力すべき方策を委員長において立てていただきたいと思うのであります。
 漁港の問題につきまして、一、二、三の案が出ましたが、わが國の漁港で、從來は全額國庫補助の漁港というものは、私の記憶においてはないと思うのであります。またその他の港の修築にありましても、貿易港、輸出入港等で外國關係の港は、全額國庫負擔でやつた例はあるように思いますし、また今後もそういうことはあり得ると思うのであります。國が必要性を認めるところの外國航路の海陸連絡場所であるとか、あるいは運輸省の認める國家として避難に必要のある港という意味合で、國庫が全額を負擔するという例はあつたと思いますし、現在でもあると思いまするが、漁港としての全額負擔の港ということになりますると、こういう性質のものがあちらこちら全國的に何箇所もその要望が出て、そういうものをきめなければならぬということになれば、私は全部共倒れになつて、實現する時期がないのではないかということを案ずるものであります。從つてここに非常に重要性のある、國がこれは全額國庫負擔で漁港をつくらなければならぬという場所があれば、これは早く選定をして、國庫負擔とすべきである。その次に重要性のあるものに對しては、何ほどか地元負擔がなければ、私はほんとうの實現に非常な遲延を來すのではないかということを心配するものであります。ゆえにこの委員會の結束の力において、あるいは本年はこれとこれを國庫負擔の漁港にすべしというようなことが決議されて、それが實現するようになれば別問題でありますが、そうでなく、ただ要望のみであつた場合には、私はとうていこの全額國庫補助の漁港というものは、近い將來にはできないのではないかという感じがするのであります。
 それからまた二、三の問題につきましても、二の問題では、これは船溜にありましても、船揚場にありましても、地震や津浪や、あるいは空襲で著しく被害を受けている所では、あるいは補助率を増し、場所によつては全額國の負擔でやつていい性格を帶びておる場所もあるのでありまして、こういうものに對する區別を立てて、實現を速やかにするということが重點でなければならぬと考えるのであります。そういう點につきまして、この際局の方々の何か御意見があれば、承ることは大いに参考になると思うのであります。
#18
○鈴木(善)委員 水産當局の御提出になりました豫算案を審議する資料といたしまして、とりあえず内務省關係、運輸省關係の港灣、避難港の助成額、あるいは河川、耕地等の災害復舊、あるいは修復の助成額、そういうような資料の提出を願い、さらに安本當局からも責任者に出ていただいて、十分御説明を願うように要求したいと思います。
#19
○青木委員長 ただいま鈴木君の御發言の處置は、次の會議に委員長において取計らいたいと思います。
#20
○石原(圓)委員 先刻申しました水産關係の豫算をせいぜい多く實現せしめる方法につきましては、委員長においてお考えの上、次の委員會にでも相談にかけられることになればさいわいだと思います。
 なお水産當局にこの際希望竝びにお尋ねをしておきたいのでありますが、終戰前後殊に終戰まぎわに、全國の海岸の保安林が防空壕等をつくるため、その用材として多數に伐採されて、その伐採したあとが崖崩れ等になつて、魚付保安林としての目的が、全國的に相反する實情になつておることは、御承知であろうと思うのであります。このために定置漁業、及び沿岸漁業がだんだん漁獲物が少くなる。また近來大衆魚としてのいわし漁業が非常に變調を來したのも、この魚付保安林の伐採あとの點も相當影響があるということを、漁村においては申しておるのでありまして、これらのものを速やかにもとの緑地帶に復元することは、山林局等に任しておいては、とうてい實現できないと思うのであります。今でも海岸の附近で農地にできるようなところは、保安林を伐り開いて芋や麥をつくるという傾向があるのでありまして、これは日本の漁村として重大なことであると思うのであります。よつてこれに對する水産局自體が相當な豫算をとつて、そうしてこれが復活をはかるようにしてもらいたいという希望をもつものであります。
 それから種苗、飼料の問題であります。先刻助成課長から内水面等の利用について非常に熱意のある御説明があつて、われわれは非常にそれに共鳴するものであります。しかし内水面の漁族を殖やすことは、どうしても種苗と飼料とにまたなければならぬのであつて、今日でもたとえば養鰻のごとき、いわしを食わしてうなぎを大きくして、そうしてうなぎを食うよりは、いわしそのものを食つた方がいいではないかということが、現在の事實になつておるのであります。これには種苗、飼料等の科學的な研究が必要と思うのでありまして、これに對する完全な進んだ學術、技術を取入れた研究機關の設置が必要であると思うのであります。そうして種苗、飼料を科學的にこしらえなければ、今のままでは、いわゆるこいや、うなぎを大きくするために、いわしその他のものを多數に消費しなければならぬことになつて、勞して效なき點が起るのではないかと思うのであります。これらの點に對する豫算も急速に考慮してもらいたいと考える次第であります。この二點を特に要望しておく次第であります。
#21
○永野説明員 内地の問題すなわちわが國漁村の沿岸に散在する魚付林につきまして、これが維持造成をはかつてまいることは非常に大事な仕事だと思うのであります。ただ問題は全國各地にわたる廣範な問題でありますだけに、その調査をするにいたしても、よほどその機構をはつきりしてまいらないと、經費のみ多くかかつて、效果があがらない心配があるかと思うのであります。その點はなはだわれわれとしては申しわけないので、正確な調査が未だ全然できておらないのであります。お話によりまして、私ども十分に研究をいたしまして、なるべく早い機會にそういう制度をつくることにいたしたいと考えます。
 第二の問題であります水産増殖の技術的研究は、戰爭中から非常に急速に發達してきたのでありますけれども、なおいろいろ殘された問題があるのであります。ただいま御指摘のように、今まで利用された資源を消費して魚を殖やすことは、總體の蛋白量の増産ということについて、それほど大きな貢獻のないような場合もあるのであります。要するに未利用資源を利用すること、また増殖の技術を改善してまいる。こういうことがわれわれの計畫の中心でなければならぬと考えるのであります。この仕事は私どもといたしましては、水産研究會の仕事の一翼として現在行つておるのであります。たとえば蛙の下垂體をどじように注射いたしましてホルモン注射的效果ををもつて産卵を促進する。從つてどじように人工採苗が可能になつた。これなどは最近の一つの結果であります。またそのほかに増殖の根本問題といたしまして、水というものの性質を究めてまいる。その水の性質によつていかなる方法をもつて増殖していつたらよいか、こういう大きな問題があるのであります。こういう問題につきましても東京灣、伊勢灣、諏訪湖その他の典型的なところをとりまして、そういう調査もやつてまいりました。これも水産研究會の仕事としてやつておるのであります。要するに研究會の經費をどの方面にどういうふうに使うかということにつきましては、なお各方面の御意見を十分に参酌いたしましてやつてまいりたい、こういうふうに考えるのであります。
#22
○夏堀委員 水産研究會のことについてお伺いいたします。これは私九十議會において質問の形で水産研究會の必要を強調したのであります。當時たしか豫算は四百萬圓と考えておりますが、そういうことは民間としてもその研究によつて利するところがあるということと、それに協力するということは、これは非常に國家的な事業であるから、積極的にやる意味において、民間の方でも同額を寄附の形において出す、こういうことを主張したのでありまして、その後團體は、すでに中水は閉鎖、縣水はすでに解散ということになつておる。また會社もあまり業績があがつておりませんので、豫定の寄附額にはまだ達しておらぬそうであります。水産研究會の運營、そうしてこの重要性から考えまして、ただいま當局からいろいろ御説明のありました通り、こうした事業はまだ一箇年も經たぬのでありますけれども、過去を顧みまして政府がもうちよつと豫算を相當多く計上いたしまして、もつと積極的にこれを進めるべきものではないか。先ほども申しましたが、沿岸漁業の底引漁業は、最近どういう關係かほとんど漁がなくなつた。大體これまでの二、三割程度に減少したという情報を受けております。これが潮流の關係であれば、そのうちにまた何か囘復することもあるだろう、こういうことを期待しているのでありますけれども、これが底引の濫獲によつての結果であれば、日本の水産業に對しては恐るべき結果をもたらすのではないかと考えております。今後の漁業というものは、やはり遠洋漁業によつて發展されなければならぬ。そのためには相當の經費を要する漁業でありますゆえに、漁業の合理的の經營、漁業の科學化、こうしたような面を積極的に進めなければならぬと考えます。また漁獲物の加工の科學化、これが研究會に課せられた重要なる使命であります。ではありますが、研究會のその後の運營方法を見ますと、まことに消極的であります。過般八戸に司令部の水産部の方の漁業調査團がまいりまして、たまたまこの問題に觸れたのであります。研究會は一體何をやつているのか。ちようど八戸で相當の漁のあつた日でありますが、こうしたようなたくさんの漁のあつた場合に、漁獲物を鮮度を悪くして粗末に取扱いをするということにははなはだ困る。せつかくとつたものだから、この處理についてはもつと研究して、鮮度をよくして、加工面においてももつと科學的にやらなければいかぬじやないかということが問題になつたのであります。研究會としてこういう問題を取上げて、早速一體どうすればいいかということを考えなければならぬじやないか。たまたま研究會としての現在の運營方法は、まことに消極的であるということを私は申しましたが、アメリカ側ではこういうような研究會は非常に重要機關として取扱つております。そうして年も若い、ほんとうの專門的な人たたちが、腕揃いで專門的にかかつているのであります。しかるにこの研究會はほとんど役所上りの人方で、そうして會長も兼務であるというようなことで、一體あのような態勢で何ができるかというような批判があつたのであります。私も同感でありました。先ほどの説明に前年度の豫算を踏襲するという御意見でありましたが、こうした場合に、沿岸漁業は年々減少することは決定的な事項になつておりますので、遠洋漁業の發展、そうしてこれに對するいろいろの科學化、加工の科學化を積極的に進める意味において、この研究會の組織運營を、もつと政府において十分な豫算をとつて、もつと活發な行動を起すことをお考えになつているかどうか。なお中央におつてあの程度の陣容では、私心もとなく考えております。民間の方でもこの研究に非常に熱心にやつている人もあります。私きよう午後にもある人と會つて、その研究の結果を聽くことになつておりますが、これは水産加工として飛躍的な研究が進められているようであります。ああした面の研究にはこの豫算を割いてやつて十分にその活動面を開いてやつたらよいじやないか。これはこの間企畫課長塩見さんにも申し上げておきましたが、この研究の範圍を全國的に擴めて、こうした問題に十分關心をもつている人がたの協力を求めるということが重要ではないかと考えております。この豫算の面でもこの間塩見課長の言うことには、この程度の陣容ではほとんどあつてもなくてもよいじやないか、こういう意見がその筋の方でもあつたということを漏らしておりましたが、まずその陣容を改めることと、この豫算の面をもつと増額してもらうこと、そうして各地の研究家に、廣くこれを研究してもらうというような態勢ですすむこと、これはもう即急にこれを實施せんければならぬと考えます。日本の水産の前途について、漁區の擴張は講和條約によつてどういうことに展開されるかわかりませんけれども、現在においては限られた海區において、特にただいま申し上げたような沿岸漁業はもうすでに荒廢の極に達しておりますので、何か知らこれが打開策を講ずることが、遠洋漁業によつて、廣く海洋資源の開發をはかる以外にはないと思います。それにはかかつて、この研究會の使命が非常に重要性をもつております。その理由によつてこの豫算の増額と、ただいま申し上げたような、廣く研究を各方面からの協力を求めること、この點を私は要望するのであります。きようは企業課長が見えておりませんので、どうぞ私がただいま申し上げましたことを十       分に御連絡をおとりくださいまして、この目的達成の上に、政府が一段と熱意をもつてこの解決に當つてくださることを要望するものであります。
#23
○石原(圓)委員 その研究會のことでありますが、私も最近二、三囘その會に参つたのでありまして、夏堀君が言われるように、やはり水産業に關係した人達の、經檢のある、功勞のある人たちが集まつておるのであります。しかし學術、技術の上で新進なる實力をもつておるという人は、その中にはほとんど見當らぬのでありまして、この目的は非常によろしいけれども、その内容が整うておらぬ。こういうことが言えるのでありまして、私はやはり大學というような方面の教授、そういう現實に生きた學術を研究しておる人たちの力をかりなければ、目的は達しないのではなかろうか。こう考えるのであります。從つてまた四百萬圓や五百萬圓の、今の貨幣價値の低うなつたときに、それくらいの金で、しかもその半額は民間で集めなければならぬというようなことをしておつては、金を集める方に沒頭して、たとえば一萬圓集めるのに、もう五千萬圓は使つたというようなことになり得るおそれがあつて、頭をその方へ働かし、仕事は伸びない。私はこうなりつつあるのではないかと思うのであります。少くもあの研究會へは、國庫が莫大な豫算を計上してやらなければいかぬ。このことは非常に重要であります。もうすでにロシヤのごときは、聞くところによれば、細菌學者の方面で、主食が米麥によらぬでも賄い得るようになりかけてきたというようなことも聞くのでありまして、わが國の水産は主食の過半を補うまでに急速にやらなければならぬと思うのでありまするが、その意味合からも、ぜひともこの豫算を現在の十倍にも計上されて、そうして活氣のある研究會にするように、特に要望するものであります。
 なおもう一言附加えたいのは、さしあたつてまぐろ漁業が出かけておるのでありますが、油がないために、東京灣にもすでに十數艘が待機のまま油の補充を待つておるのであります。また各府縣のまぐろ漁業者は、十分の一も沖に出ていない。それはみな油のためである。大體私の調べによりますると、四十トン要るところへ油を十トンぐらいしか渡さない。十トンの油では沖へ出られないから、四十トンそろうまで待つておる。そうすれば三月もかかる。そのうちに漁期は失う。こういうような實情にあると見えるのでありまするが、そういうことでは、とうてい年末にまぐろ船が一航海もしてもどることができない。あるいは年末年始にまぐろの顔を見ることは、ほとんどわずかよりないのではないかという感じがするのであります。殊にリングしてやる油は、とつてきた魚の量によつてやるのでありますが、最初沖にでかけるときには、リンクする魚はないのでありまして、どうしても最初出かけたときは、一航海分はいにかしても油を與えるということにしなければ、この漁業は名ばかりで實はあがらぬと思うのであります。そうして二航海目からはリンクでやりますけれども、最初出るときには油は四分の一よりよこさない。
#24
○青木委員長 石原さん、なるべく簡單に願います。
#25
○石原(圓)委員 そういうことになりますから、現實において船はできた、待機している、油がないために沖へ行けない。この點を急速に解決することが今の急務であると考えるのであります。その點をひとつ特に眞劍に、漁政課長のお考えのあるところを聽かせてもらいたい。これは捨て置けない問題であると、私は思うのであります。
#26
○永野説明員 特に私の意見ということでございますからお答え申し上げますが、現在初航用の油及び資材を、特別な配給方法をもつて配給いたしたいと考えております。現實に二、三これで差上げておる分もあるのではないかと思いますが、私、當面の責任者でありませんので、その點はつきりいたしませんが、ひとつお話によつて初航海用の油を特に必要とする新造漁船につきましては、水産局の方に御折衝をお願いしたい、こういうふうに思います。
#27
○青木委員長 豫算に關しましては、次會になお引續き審議を繼續いたしたいと思います。
 次に漁港對策に關する件を上程いたします。
#28
○鈴木(善)委員 先ほど委員長から私案として漁港修築に關する水産委員會としての方針を御提示になりましたが、國會の權威、委員會の機能から考えまして、きわめて適切なる御提案であると私どもは考えておるのであります。つきましては、この委員長提示の案に、さらに國庫の補助率は他省關係と同率とすること、なお災害復舊の場合においても、他省における多種なる災害復舊工事の補助率と同額にすること、これを附加えまして、なお專門的調査機關の必要な經費も豫算的に確保いたしまして、この委員長提案の漁港修築に關する水産委員會の方針を決議いたしたいと思います。
    〔「贊成」「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○青木委員長 委員長よりちよつと御答辯申し上げますが、豫算關係につきましては委員會に相當額の豫算が計上されておるのでありまして、この漁港の專門的調査會に關しましては、その方から豫算を議長に請求したいと考えております。
 ではただいま鈴木君の御發議に關し、御異議なければさよう決定いたします。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○金野委員 私は時間がありませんから、結論から先に申し上げます。私がきよう農林省にお聽きしたいことは、特に鮮魚に對するところの現在の荷受機關を、私どもは根本的に改革する必要があると考えておるわけであります。私は漁業の問題に對しましてはきわめて知識が低いのであつて、わからぬのでございまするけれども、私どもは山形縣でございまして、すなわち酒田市を中心にして行われておるところの荷受機關を調べてみますると、現在荷受機關自體にやみ行為が行われておる。荷受機關があるために鮮魚類は非常に高くなつておりまして、酒田市民はもちろん、縣下の消費者階級から、荷受機關に對しては怨嗟の聲が放たれておるのでありまして、私ども北海道の船主、あるいは青森縣等の業者の方方にお伺いしてみますると、ちようど荷受機關を經て水揚しなければならぬということから、たとえて言うならば、にしん一貫目十圓で買えるものが荷受機關があるからそれが二十圓になるということが平氣で行われておるのであります。そこで私は縣の檢察當局を督勵いたしまして、この荷受機關だけは徹底的に取締れ、斷呼たる取締りの處置をとれということで、消費者を代表いたしまして決議をしておるのであります。さらに地元の軍政部關係におきましても、殊に山形縣の場合、酒田港を中心にして大きなやみが行われておる。これはやみの港であるというふうに軍政部の方からも強い意見が出ておるわけでございまして、いろいろ荷受機關の機構の點等も調べてみますると荷受機關そのものの存在自體に大きな矛盾がある、かように考えておるわけでありまして、どうかひとつこの荷受機關に對しては、根本的な改革を加えてもらいたい、かように考えておる次第であります。一つの例を申し上げますると、荷受機關を通さなければ品物がはいらぬわけでありまして、荷受機關の連中は港で待つておるわけです。船がはいつてくるとそれを押えて、そうして地元に流すものは、たとえば一千貫積んできたものを、わずか一割程度のものを地元へ流して、あとは他縣へ流されておる。あとは山形縣の場合は新潟縣であるとか、石川縣であるとか、富山縣へ流されておるのでありまして、それは全部荷受機關を通じて流されておる。その流す方法は非常に高價な流し方をしているのであつて、非常にぼろいもうけをしておるのであります。この荷受機關は、われわれから言えば大きな搾取團體だというふうに言いましても決して過言ではない、かように考えておりますので、この荷受機關に對しましては再檢討を加えてもらいたいということでございます。時間がありませんから資料は出しませんが、私は次の委員會において、十分な資料を出し農林當局の反省を促したいと考えております。さらには山形縣の場合は、一四半期に七萬貫を荷受しないと荷受機關としての存在を認めないということになるのでありまして、一人の業者が一年を通じて二十八萬貫も荷受をしなければならぬのでありますが、そういう團體が約十七八もあるわけでありまして、おのずからそういう點にも矛盾が起きてくるわけでありますし、そうして平氣で他縣へ流して公然とやみをやつておるというような状態でありまするので、どうかひとつこれについても、農林當局は十分御調査を願いたいと考えております。しかも水産課でこれを取扱つておらないで、經濟部の食品課というようなところでこの荷受機關の監督に當つておるというような不合理もあるわけであります。私どもは荷物を揚げて配給するまでは、水産課の所管に置いておくべきが當然のように考えておりまするし、水産課自身もそういうやみ行為が行われておるということを十分知りながら、これに對して何ら施す術がないような状態に置かれておるわけでありまして、どうかひとつ安いものを食わしてもらわなければならぬのでありまするし、そういう安いものを配給するというために努力する機關であるならば、大いに歡迎すべきでありまするけれども、そうじやなくして、中間搾取の大やみをやるというような荷受機關に對しましては、この際斷手たる彈壓のメスを揮つてしかるべきである、かように考えておりますので、十分御調査願つて、次囘の委員會で囘答を願いたいと考えております。
#31
○青木委員長 ただいま金野君の御發言に關しましては、次の會議の際當局より詳細な方針を御發表を願いたいと思います。次會は十二月三日午前十時半より開會いたします。
 本日はこれをもつて散會いたします。
   午後零時三十五分散會    
ソース: 国立国会図書館
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