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1947/07/31 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 厚生委員会 第6号
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1947/07/31 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 厚生委員会 第6号

#1
第001回国会 厚生委員会 第6号
  付託事件
 傳染病豫防法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出)(第一五號)
 保健所法を改正する法律案(内閣提出)(第一
 六號)
 青少年禁酒法案(参議院送付)(豫第一號)
    ―――――――――――――
昭和二十二年七月三十一日(木曜日)
    午前十時三十分開議
 出席委員
  委員長 小野  孝君
   理事 山崎 道子君 理事 武田 キヨ君
   理事 有田 二郎君 理事 徳田 球一君
      太田 典禮君    福田 昌子君
      松谷天光光君    武藤運十郎君
      園田  直君    中嶋 勝一君
      榊原  亨君    河野 金昇君
      野本 品吉君    齋藤  晃君
      寺崎  覺君
 出席國務大臣
        厚 生 大 臣 一松 定吉君
 出席政府委員
        厚 生 技 官 三木 行治君
        厚 生 技 官 濱野規矩雄君
    ―――――――――――――
七月三十日
 青少年禁酒法案(参議院送付)(豫第一號)
の豫備審査を本委員會に付託された。
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 傳染病豫防法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出)(第一五號)
 保健所法を改正する法律案(内閣提出)(第一
 六號)
    ―――――――――――――
#2
○小野委員長 これより會議を開きます。
 この際御報告いたしますが、昨日の本會議で、東北の水害状況調査のため委員を派遣することになりまして、その委員は委員長に一任されておつたわけでございましたが、社會黨より田中松月君、民主黨より武田キヨさん、自由黨より大瀧亀代司君が行かれることにきまりました。
 前會に引續いて傳染病豫防法等の一部を改正する法律案、保健所法を改正する法律案を議題にして審議を進めたいと思います。前會の發言が終つておりませんので、榊原君の御發言を願います。
#3
○榊原(亨)委員 「保健所は、地方における公衆衞生の向上及び増進を圖るため必要があるときは、」とありますが、この必要があると認める者はだれでありますか。
#4
○三木(行)政府委員 保健所であります。
#5
○榊原(亨)委員 そういたしますると、地方の一般民衆が必要であると認めましたものと、保健所が必要であるとお認めになつたものと、兩者の意見が異なつた場合にはどういうことになりますか。在來の例を見ますと、官公署においていろいろ必要であるとお認めになつたものが、實際上は地方の民衆にとつてあまり利益でないという場合もあるのであります。たとえて申しますと、一時縣立の診療所がわが國において多數できた場合があるのであります。ところがその縣立の診療所というものはあまり必要はないというふうに地方的に認められたのでありますが、中央の方針といたしまして縣立の診療所が濫立されまして、その結果はどうかと申しますと、五、六年經ちますと、それらのほとんど大部分は開店休業の状態になつて、結局は地方の開業醫をして、その診察所において開業をさせるというふうな状態になつていた場合が多いのであります。また國民健康保險の問題にいたしましても、戰時中これを強制的に多數濫立した傾きがあるのであります。國民健康保險の現状は皆様方の御存じの通りであります。今この保健所が必要があると、診療所が必要があるとお認めになつたそのお認めの認識の程度によりましては、あるいは今のようないわゆる官僚による認識と、地方民衆の間における認識との間における食い違いが生ずることはないか。そういう點に疑義をもつのでありますが、その點について御意見を承りたいのであります。
#6
○三木(行)政府委員 お答えいたします。まず保健所の運營の仕方につきまして御説明申し上げまして、最後に結論をお答えいたしたいと思います。保健所が創立せられましたのは今から十年前の昭和十二年でありましたが、その當時においては、我が國の衞生行政は御承知の通り、警察行政、取締りを主とした行政であつたのでありますが、衞生行政は本來國民のまつたき協力のもとに行われなければならないものでありますから、この取締行政を指導行政に轉換するということが保健所の出發する指導精神であつたのであります。これが第一期であります。第二期は、昭和十九年十月保健所が改組というか、擴充強化せられ、各種の同種類の健康相談機關を合併して、いわゆる保健指導を整備いたしたのであります。そのときには保健所は依然として指導機關であることに變りはないのでありますが、當時の一般情勢を受けて、保健國策末端浸透の第一機關として、兼ねて行政廳たるの色彩をもつておりました中央集權的な色彩を若干もつておつたのであります。もし歴史を書くといたしますれば、今日は第三期の變革であると思いますが、今囘の保健所法の改正にあたつては、第一條に明記してあるごとく、保健所は地方における公衆衞生の向上及び増進をはかることを目的としております。すなわち戰爭をやる勞働力、兵力を育成培養するための保健國策末端侵透の第一線機關であるというよりも、むしろ率直に憲法の精神に從つて、國民のための保健衞生、公衆衞生の向上増進をはかることを目的としておるのでありまして、從つてその運用にあたつては、その地區におります住民の盛り上がる協力、總意むしろ住民自身の問題として取り上げていただくような、民主的な委員會が、この連營にあたつて大いにあずかつて力あるように、處置いたしたい所存であります。もしこの場合において保健所がかりに保健所獨自の立場で、住民の希望と背馳し、客観的情勢と異なる方針をとるようなことがありますれば、當局といたしましても十分注意いたしますし、地方議會及び國會の行政監視によつてこれを是正していくことができる、かように考えております。
#7
○榊原(亨)委員 いまのお話はきわめて率直によく了解するところであります。最近衞生局長がお話になりました中に、その治療の限度は明らかに公衆衞生の向上及び増進の範圍であるということでありますが、この第四條においては、その限度を明記してないのはどういうわけでありますか。
#8
○三木(行)政府委員 前囘の委員會でも具體的に申し上げたごとく、結核、性病、齒科疾患については各々豫防的措置としてその必要に應じ、その限度においてこれを行う。具體的には、結核については、氣胸療法、性病については療淋驅黴等の處置でありますが、齒科疾患については豫防劑の塗付をいたしたいと考えております。「その他」と書いてあるのは、前會も申し上げたごとく、たとえば青森におけるトラコーマ、山梨における日本住血吸蟲等の地方病の特異なる例におきましては、これをやる得る途を存しておくことが必要ではないかというに止まるのであります。當局といたしましてこのたび保健所法を改正いたしましても、保健所の第一の目的とするところは指導機關、國民の皆様に納得していただけるというこの民主主義的な衞生行政の民主化を大いにはかろうという狙いてございまして、従いましてそれがために指導に全力を注ぐということが必要であるのであります。むしろ私どもの危惧いたしますことは、榊原議員のよく御承知になつているところでありますが、指導と治療と両方を比較いたしますならば、醫者の立場からいたしますと指導の方が非常にむつかしい。治療は非常に簡單であります。かつ従来の醫師機關におきましては主として治療を教えていたのでありますから醫師はやすきにつきやすいのであります。保健所に勤務いたしますところの醫者がそういうふうなやすきにつきまして治療に陥らないように、たとえ豫防的措置といたしましても、決してそれらの措置を逸脱しないようにということは私どもの嚴に自戒いたしているところであります。この點につきましては十分に御了解をいただきたい、かように考えている次第であります。
#9
○榊原(亨)委員 次にお尋ねいたしたいことは、今回保健所の擴張をなさるのでありますが、その内容におきまして治療のため入院室の御設備をなさるおつもりでございますか。あるいは將来これをなさろうとするおつもりでございますか。それを承りたい。
#10
○三木(行)政府委員 入院室を設ける計畫ももつておりませんし將来もさような考えはございません。
#11
○榊原(亨)委員 結核治療のために氣胸療法を行うということをおつしやつておいでになりますが、その氣胸療法を行う場合の適應症はどういうふうな場合でありますか。
#12
○三木(行)政府委員 これはきわめて困難な問題でありますが、保健所といたしましては國立病院あるいは療養所、その他開業醫の方々と密に連絡をいたしまして、そうしてそのうち厚生省の豫防局から指示しておりますところのいろいろな標準と申しますか、さような標準に従いまして、これを保健所限り氣胸療法をなし得るものはこれをなし、あるいは入院設備を有せざる保健所においてこれをなすのは適當でないというものにつきましては、速やかに療養所に入れる、そうして事後處置を引受ける、かような行き方をいたしたいと考えております。
#13
○榊原(亨)委員 公衆衛生の向上竝びに増進をはかる範囲及び限度において肺結核に氣胸療法をなさろうという場合に、その氣胸療法の對象になる肺結核の病症はどんなものになさろうとするのでありますか。
#14
○三木(行)政府委員 公衆衛生の向上および増進をはかるために實施いたすのでありますから、これは主として集團検診等によりまして檢診いたしましたるきわめて初期のものを對象といたすつもりであります。
#15
○榊原(亨)委員 そういたしますと、重症あるいは空洞を有する者に對しては、おやりにならないというおつもりでございますか。
#16
○三木(行)政府委員 さような場合におきましては、病院、療養所等に入所を勧め、適切なる處置をやらせる所存でございます。
#17
○榊原(亨)委員 そういうことになりますと、結核の輕症なる者を治療するということになれば、ここに政府のおつしやいますところの公衆衛生の向上竝びに増進をはかるために、結核の治療をするという結核の對象なるものは、ほとんど全部の肺結核に及ぶということになりますが、そう解釋いたしましてよろしゆうございますか。
#18
○三木(行)政府委員 ただいまも申しましたごとく、保健所はおのずからなる人的、設備的なる制約を受けるものであります。従いまして保健所でやりますこれらの結核對策というものは、實に保健所がもつ指導行政を全からしめるための補完的なる意味合においてこれをなすものであります。保健所が獨立したる結核治療單位として動く考えは毛頭ないのであります。従いまして結核全般についてこれをやるというようなことは考えてもおりませんし、不可能なことと考えるのであります。
#19
○榊原(亨)委員 ただいまのお話は、結核患者の範圍をお示しになつたものであつて、結核の輕症なるものをも保健所で治療しようということになれば、ほとんど結核のすべての種類のものを治療しなければならなくなります。またもちろん公衆衛生の向上竝びに増進ということになりますれば、一番初めに對象になつてくるものはむしろ重症患者であつて、空洞がら結核菌をどんどん社會にまき散らしておる、そういうものに對して氣胸あるいは萎縮療法を試みるのであつて、肺尖カタルその他の輕症なるものは開業醫によつてもこれができるはずであります。その點のはつきりした御説明をお願いいたしたいと思う。
#20
○三木(行)政府委員 公衆衛生の向上及び増進をはかるためには榊原議員の御話のごとく、菌排泄者を處理するということはもちろん必要であります。しかしこの菌排泄者はおおむね空洞を有しておるのでありまして、かくのごとき者に對しましては萎縮療法等を御説のごとく實施するといたしましても、保健所ではとうていこれをやることができない。従いまして、これと緊密なる連絡のある收容施設にできるだけ收容する方針であります。輕症患者についてはどうかという御意見でありますが、特に輕症患者に注目いたしますのは、今申上げましたごとく保健所が指導機關を本来の使命といたします建前、及び保健所の物的施設から受けるところの制約というようなものによりまして、早期に正しい治療を―氣胸程度でありますが、行えば治る。そういうふうな治つた實例が多數あるということは、その囘復患者が公衆衛生に向つて協力をしてくれる、理解ある人として大いに協力してくれることに相なりますし、かつまた公衆衛生の實例を國民の方々にお目にかけるというような點において、また思想普及という點において意義がある。すなわち公衆衛生の増進及び向上に役立つものである。かように考えておるのであります。
#21
○榊原(亨)委員 たびたび申し上げて失禮でありますが、そういたしますと、保健所において公衆衛生の向上竝びに増進の上において結核の治るというものはきわめて輕症なるものであつて、その意義は非常に限定されておる。社會的な公衆衛生の向上竝びに増進の上から申しますれば、非常に限定されておるものと考えなければならなくなつてくるのであります。またこれが一面先ほどお話いたしましたように肺に空洞がある。その空洞からどんどん結核菌をまき散らしておるというふうな患者についてはこれを行わない。先ほど申しますように保健所におきましては入院設備をもたないのだからもしも入院設備をもたないでこれらの空洞の患者を收容いたしますならば、これは結核豫防法七條、第六條に反する結果となつてくる。従つて保健所において行うものは結核患者の輕症であつて、ごく限られたものである、これらの限られたものについて行うならば、それはそのほかの公共の病院あるいは診療所、あるいは私立の病院においてもこれをすることができるのであつて、ことさら保健所において結核の治療をするということに關しましては、少しくある點の制限が出てくるのじやないかと考える次第であります。また結核といたしますと、私は先ほどから肺結核のことを申しておりましたが、御承知のように結核にはそのほか骨の結核もございます、そのほかの臓器の結核もあります。殊に骨の結核によつて孔からいろいろな結核性のうみが出ておるというものは、これまた公衆衛生上最も大なる害があるものと私ども思うのでありますが、そういうものに對してどんなふうなお考えをおもちでございますか、それを承りたいと思います。
#22
○三木(行)政府委員 ただいまの御説のごとくに、保健所における結核治療というものは非常に部分的なものではないかという御意見でありますが、その御意見の通りに解釋できると存じます。保健所は結核患者の收容機關及びその他の機關と連絡いたしまして、結核對策をコンプリートなものにいたすのであります。保健所におきましては結核豫防思想の普及、結核豫防生活を實踐せしむるがごとき指導というものを中心とし、かつ必要にして保健所において可能なる限度において治療をやるということに相なりますので、これはおよそ事結核に關する限り、全部を引受けるということに相ならぬことはいたし方のないところであろうと思うのであります。ただしかし結核の對策において、最も必要でありますところの結核豫防思想の普及という點は、わが國においては非常に缺けておる面でございますので、この點につきましては保健所において大いに力を入れ、かつこれらの早期診斷をいたしました患者、家族に對しても、これらの豫防思想を普及いたしますことは、もつとも實效のある方法であると考えておるのであります、なお御指摘になりました洞孔等を有する外科的な患者等につきましては、もちろんこれをそれぞれの病院、診療所に送つて緊密なる連絡のもとに、速やかなる治癒をいたさしめるように協力いたす所存でございます。
#23
○榊原(亨)委員 よくわかりました。
 次にお伺いいたしたいことは、保健所において治療をなさろうとする場合に往診をなさいますか。
#24
○三木(行)政府委員 往診はこれを行いません。但しこれは往診ではございませんが、保健婦の家庭訪問というものは當然行うつもりであります。
#25
○榊原(亨)委員 これを機會に厚生省當局にお尋ねいたしたいことは、今日大臣の御出席がございませんが、國立結核療養所において治療費を今有料としようというふうなことから、もしも有料にした場合には、非常にたくさんの空ベツトができるという事實であります。この點をどんなふうにお考えになつていらつしやいますか。またそういうふうに有料といたしませんでも、今でも相當多數の、約三割くらいの空ベツトが、わが國におけるところの國立結核療養所において認められると私どもは判斷しておるのでありますが、この空ベツトができる意味をどんなふうにお考えになつておりますか承りたいと思います。
#26
○小野委員長 榊原君に申し上げますが、關係の政府委員が出席しておらないようですから、この點に關する答辯は留保いたします。
#27
○榊原(亨)委員 いずれその點について、はつきりとした統計上の數字をお示し願いたいと思うのでありますが、とにもかくにも今わが國における結核療養所において、空ベツトがあるという事實であります。今このたくさんの空ベツトがあるにかかわらず、また保健所において結核の治療をなさろうということは、國立の結核療養所が滿員であつて、その機能がもはやどうにもならないという状態であれば、それを補充すベく保健所において治療をすることも結構だと存じます。けれども、國立病院においてはどんどん空ベツトがある。そうしてその機能は十分發揮しておらないというのに、一方においてさらに國家的施設たる保健所において、結核を療養しようというお考えと、その點においてはなんら關係がございませんか。あるいはその點をお考えになつていらつしやいますか、それを承りたい。
#28
○三木(行)政府委員 結核療養施設における空ベツトは一時食糧の關係等もございまして、相當あつたのであります。その後食糧の加配等も得て逐次充員を見つつある状況であります。なおこれらの空ベツトあるにかかわらず、保健所において治療をやるということは、その間に一貫性がないではないかという御意見でございますが、私どもはむしろ保健所において結核の治療をやるということが、結局療養施設を十二分に活用する結果になると考えておるのであります。と申しまするのは、わが國の現段階におきましては、保健所において現實に何らかの受益をさせるということが、保健所を利用する者の殖える原因になる。これは否むベからざる事實であります。かつまた集團檢診等によりまして、患者を見出し、また氣胸療法をやつて、その中で保健所では適當に處置できないというものは、ことごとくこれを療養所に收容する。また療養所から出ましたものを、アフター・ケーヤとして保健所が受取るというような緊密なる關係を今囘の措置において期待しておるのであります。この措置によりまして、療養所のベツトは十分活用できるのであるというように考えております。
#29
○榊原(亨)委員 次に伺いたいことは、性病豫防に對して投藥竝びに簡單な處置をするという點であります。具體的にどういうことをもつて性病の公衆衞生の向上竝びに増進をはかるための具體的治療としておいでになりますか。それを伺いたい。
#30
○三木(行)政府委員 梅毒につきましては、サルヴアルサンの注射、塗擦あるいは内服藥という今日行われておる療法を行います。淋病につきましては、また内服藥あるいは洗滌處置のごときものを行う方針でありまして、觀血的療法は行わないつもりでございます。
#31
○榊原(亨)委員 次に承りたいことは、齒科衞生上において、公衆衞生の向上竝びに増進をはかるために、この間は齒に藥を――はつきりわかりませんが、何かおつしやつたようでありますが、どういうことをなさろうというのでありますか。具體的にはつきりおつしやつていただきたい。
#32
○三木(行)政府委員 保健所でやらんとしております齒科衞生に關する事項といたしましては、むし齒の豫防措置、具體的には定期的に口腔檢査をやりますとか、あるいは齒牙の清掃、それから粉化ナトリウムあるいは銀を塗るというような措置であります。また齒槽膿漏の豫防というようなもの、あるいは小兒の口腔衞生、これは學校衞生との關係が密接でありますが、さようなものを具體的にはやりたいと考えております。
#33
○榊原(亨)委員 ただいま御指摘になりましたのは、これを齒科疾患の治療ということができますか。

#34
○三木(行)政府委員 たとえば齒石の除去というようなものは齒科疾患の治療とも唱えられていると存ずるのであります。
#35
○榊原(亨)委員 今のお話ははなはだあやふやであります。齒科疾患の治療というものは豫防とは全然違うものでありまして、進駐軍の覺書には何も治療というようなことは書いてないのでありますが、もしも公衆衞生の向上竝びに増進上、齒科疾患の治療をするというならば、これはむし齒の治療をしなければならないと私は思うのであります。これは三木局長もおわかりになつておられると思いますが、公衆衞生上最も必要なものは――ただいま各國において公衆衞生上非常に必要と考えているものはロイマチスの豫防であります。このロイマチスのほとんど半分、あるいは――今その統計はここにございませんが、ある大きな部門におきましては、むし齒からこれが起つてくるのでありまして、各國ともロイマチスを一つの豫防すべき公衆衞生上の重大な疾患と考えております。從つてこのロイマチスの原因はむし齒からくるのが大多數でありまして、これを公衆衞生の見地から言うならば、むし齒の治療をしなければならぬのであつて、むし齒そのものが起る豫防をしておつただけでは、齒科疾患治療の意義をなさないのであります。先ほどから承りますと、これは豫防としてやるべき範圍のものをおつしやつているのでありまして、治療としてあぐべきものを何らお考えになつておらないということは、私はなはだ疑問に思うところであります。またもう一つは、この口腔衞生がどうして必要かと申しますと、このむし齒というほかに、もう一つは咀嚼の問題でありまして、むし齒がございますならば咀嚼しきれない、そのために食物をとりましてもそれが消化されない。あるいは要らない食物、榮養上必要以上の食物を食ベる。こういうことか公衆衞生上不必要であるというために主としてむし齒の治療をしなければならぬ。ところが、今のお話はこれと全然反しているのでありまして、こういう點においてよくお調ベになつているかどうかということを私は疑うのであります。公衆衞生の問題についてはあとからお話しようと思つておりますが、外國の雜誌を見て、それに治療所も載つている、豫防の保健所が載つている。それでひとつ進駐軍の方にお願いしようかというようなことは私はないと思うのでありますが、もしもそういうことによつてわが國の保健所の將來の方針をおきめになるということにつきましては、私ども多大の關心をもつております。その點についていかがお考えになりますか。
#36
○三木(行)政府委員 齒科衞生に關しましては、ただいま榊原君からいろいろお叱りを受けたのでありますが、もちろん私どもといたしましては、齒科衞生における保健指導に主點をおいているのでありますが、しかしながらただいま御指摘になりましたむし齒の問題につきましては、第一度のカリエス、これについては治療をやるつもりであります。從いまして單に保健指導のみに終始するものでもなく、治療につきましてもできるだけ正しい治療をやり、しかもその治療は單なる治療ではなく、そこに十分なる指導を行いまして納得した行き方をしていきたい、かように考えている次第であります。
#37
○榊原(亨)委員 そこで一つお尋ねいたしたいことは、わが國の保健所が創立されまして以來十年になりますが、今日まで保健所は治療をやらないで、豫防だけのことをやつておる。また保健所の使命というものは豫防でなければならぬ。先ほど三木局長もおつしやいましたように、とかく醫者というものは豫防ということよりも治療をやりたがる、今もし保健所において治療のようなことをする場合には、治療にだけ専念するような結果になつて、豫防衞生の方面は等閑になるのでないか。これはそういう治療をまつてはいけないという意味から、強く保健所に働くところの醫師を指導しておいでになつたと思うのでありますが、それが今になつて掌を返すがごとく治療を始めるということについては、一體どういうふうな心境の變化によつてこういうことになつたのでありますか、それを承りたいと思います。
#38
○三木(行)政府委員 保健所が新たに治療を始めます理由は、保健所としてごうも保健所の根本とする方針を變更いたしたものではなく、この保健所が最も生命とするところの指導を全からしむるためには、若干の公衆衞生の向上のための治療をすることはやむを得ないという事實に基いたものであります。たとえば先ほども申し上げましたごとくに、保健所は今囘までとかくの非難を浴びてまいりましたが、保健所の理想とするところの正しい、――しかし今日のわが國の公衆衞生の齒科の程度におきましては、現實に何らかの受益をするということ、そういうことが保健所に對する認識を深め、保健所に對し親愛の感情をもつというような點があることを否むことはできないのであります。これを外國の例の見ましても、アメリカにおいても當初は保健の指導ということをもつて絡始いたしたのでありまするが、しかしながら特に結核と性病及び齒科疾患に對する治療、しかもこれは保健所機能に鑑みきわめて限局せられたものでありますが、それを行うことによつて、保健所本來の使命とする保健指導業務が格段の躍進を遂げたという事實があるのであります。これに鑑みるところがありまして、ここに最小限度の豫防的措置としての治療を始める決心をいたした次第であります。保健所が保健指導を根本とするという觀點につきましては、こうも變化いたしておらないのであります。なお保健所が治療のほかに知事の權限を受けて行政事務をやるに至りました理由は、これはわが國におきまする衞生警察が警察署から離れるということの必然の結果といたしまして、これを保健所が受取る必要が生じたからであります。しかしながらこれらの權力行為にいたしましても、保健所におきましては、まず保健指導に最も留意いたしまして、これを行いまする關係上、これらの權限はできるだけ使わないつもりではおるが使わないということを建前にしてやつていきたい、かように考えておる次第でありまして、絡始一貫いたしまして、當局といたしましては保健所は指導を根幹とするという方針には變りはないのであります。さように御了解を願いたいと思います。
#39
○榊原(亨)委員 私のおそれることは保健所にお働きになつておられるいわゆる醫師の方々が治療を始めることによつてその方に興味をもつて、そうして保健所本來の今おつしやつた豫防醫學的方面に關する仕事を忘却なされるということであります。先ほど御指摘になりましたアメリカにおきましては、保健所が治療機關をもつておると申しましても、それはその地方の開業醫にその保健所をオフイスとして貸しておるとかいうような形によつてやつておるのが多いのであります。なお保健所において治療をなさんといたしましても、治療をする醫者と、豫防に専念する醫者とは畫然と御區別を願いたいのであります。治療に専念している醫者が豫防醫學の方にどうしても手が伸びぬと同様に、豫防醫學に専念している醫者はどうしても治療に手が伸びぬ。御研究になつたお醫者さんが、治療の方に手を出した完全な治療ができないのは當然であります。この前からお話になりましたように、むしろ今後の保健所は、開業醫その他の醫師に對して指導的立場に立たなければならぬ。その指導的立場に立たなければならぬお醫者さんが豫防醫學の方もやる。一方においては治療醫學もやるというように二途かけておやりになつても、人力には制限がございますので、今後これをおやりになりましても豫防に専念しておられるお醫者さんと治療に専念しておられるお醫者さんとを區別しておやりを願いたいと思うのであります。なおアメリカにおきまして雑誌等に載つておりますもので、注意すベきは、主として人口稀薄なるところに立ちました保健所で、醫師がおらない、あるいは醫師が非常に少いことを補うために、その保健所が治療的行為をする場合と、先ほどお話申し上げましたように、保健所がその地方にございますところの醫者にオフイスを貸してやるというこの二つが大多數であると私は思うのであります。ところがわが國におきましては先ほどお述ベになりましたように、醫療行政に關する監督權を握ることになりますので、從つて醫師が多い地方に保健所がなければならないというかつこうになつてくるのであります。また宿屋、料理屋等の認可につきましても保健所がおやりになると言つておりますが、これにいたつては、豫防衞生に掌つておるところの、豫防衞生に専念しておるところの醫師の堕落だとさえ私は思つておるのであります。從つてそういうことになれば、人口稠密であつて、しかも醫者が多數ある所にどうしてもわが國の保健所は設立しなければならないことになつてくるのであります。これがアメリカの雑誌などに載つております、あるいはアメリカに現在行われている保健所と、わが國の保健所とが、著しくその性格の違つておる點でありまして、この性格が違つておることを根本において考えませんと、ただアメリカの保健所で治療をやつておるから、それをうのみにして、わが國の保健所でも治療をやるということでは、全然意味が違つておるのであります。その點について承りたいと存ずるのであります。
#40
○濱野政府委員 ただいまのお話いろいろ承りましたが、若干私から御説明申し上げたらいい點があるので申し上げます。實はここで治療をいたします疾病は、私の局が主宰しておりました結核でありますとか、性病でありますとか、むし齒でありますとかの豫防的處置が講ぜられるのであります。私たちも保健所を、先ほど三木局長の言われましたように二十年前にやつてまいりました。その前私は健康相談所を終始一貫してきた人間でありますが、私たちが保健所の中において治療することについては榊原委員がおつしやる通り同感であります……。
#41
○三木(行)政府委員 ただいま榊原委員の御意見のございました保健所の醫職員が治療に傾かないように、十分な監視をしなければならぬという御意見に對しましては、私どもまつたく同感に存じておるのであります。從いまして御指摘になりましたごとくに、治療を擔當する醫師と保健指導を擔當する醫師とは、各専任者をおきまして、その仕事に専念していただく所存であります。また治療的措置をやる醫師におきましても、必ず保健指導を忘れないという保健所的な行き方をやつてもらうつもりでおるのであります。
 定員についてごく簡單に申しますと、性病につきましては醫師一人、歯科醫師が一人、結核が一人ないし二人というものを新たに増員をすることになるのでありまして、これは從來の定員のほかにかように定員が殖えることになるわけであります。これらの人が専門家として從事する。かつこの仕事に伴いまして當然十分なる保健治療を行わせるようにやりまして、御指摘になりました弊害のありませんように留意していきたいと考えております。
#42
○榊原(亨)委員 よくわりました。ただ先ほどもお話になりましたが、その場合に保健所が治療をしても、效果があるかどうか、治療をすることに疑問をもつて、いろいろ惡戰苦闘して、そうしてわが國の状態をよくわかるように話した、というようなお話があるのでありますが、それではそういうふうなお考えをもつておいでになるといたしますれば、治療ということに全然觸れてないところの歯科治療をこれにお加えになる、あるいは厚生大臣が指定した病氣をもやろうというふうに大きな範圍でおやりになろうというお考えは先ほどのお話と少しく違うのではないかと思いますが、この點はどうでありますか。
#43
○濱野政府委員 簡單に御説明申し上げて恐縮ですが……。
#44
○榊原(亨)委員 資料としておまわしになりました日本政府厚生省に對する覺書という中にデンタル・ヒギニーとあります。治療という言葉はありませんが、どういうわけでありますか。あるいはまた厚生大臣の指定する疾患ということは覺書に全然ないのでありますが、この覺書がうそでありますか。あなたのおつしやることがほんとうでありますか、これをはつきりしていただきたい。
#45
○濱野政府委員 今申し上げましたように覺書はきわめて大體の線だけを書きましたもので、この點御了承願いたいと思います。
#46
○榊原(亨)委員 その點は質問を保留いたします。
 次にお尋ねいたしたいことは、厚生省といたしましては、醫療制度審議會というものをお設けになりまして、近き將來わが國におけるところの醫療制度を確定して、その線によつて進もうというお考えであると私どもは承つておりますが、その審議會を見ましても、いろいろな種類の治療機關が錯雜あるいは重複するということを避けなければならないという方針があるのであります。ところが今その醫療制度審議會の方針が確定しないのに、ここにおいて保健所が治療を始めるということは、政府の醫療制度をきめるという點と、あるいはその醫療制度の將來のあり方における御方針と矛盾するところはありませんか、ということを厚生大臣に承りたいと思います。
#47
○一松國務大臣 醫療制度審議會というのは、これは厚生省のいわゆる諮問機關でありまして、決議機關ではありません。從つてその醫療制度審議會がこういうことをするということが厚生行政の上に最も重要だという意見がまとまれば、そのまとまつたことを厚生大臣に答申していただく。厚生大臣はそのまとまつたことについてこれを省議に諮りまして、いよいよこれがよろしいということであればやります。これはよろしからぬとあればやりません。そういうような制度であることは私が申し上げるまでもなく、榊原委員は十分に御了承のことでありますが、そういうような意味において私は厚生行政を運營しておるのであります。從つて醫療制度審議會がまだ審議しないうちに、一體そういう逸脱したような、出過ぎたようなことをやることはよろしくないじやないかというお叱りもありますが、しかしながらそれは厚生大臣の權限であります。これがいわゆる諮問機關であるという以上は、その諮問機關において、今厚生大臣がそういうことをやつておるのはよくないからこれを是正すべきであるという答申をすれば、また厚生大臣としては考えてみなければならぬ。しかしながら厚生大臣は何も審議會に拘束されるものでないことはあなたが御承知の通りでありますから、これは厚生省としてはこういうことにまで幅を擴げていくのがよろしい。こう考えてやつたのでありますから、これがもし惡いということであれば、あなた方の委員會において私に對してそれをお話しくださり、そうして國會がこういう意見をもつておるのだということであれば、國會の意見を尊重して、厚生大臣としては民生安定のためにどこまでも努力したい。こういう考えでありますから、遠慮なくひとつ御意見を御發表願いたいことを希望いたします。
#48
○榊原(亨)委員 よくわかりました。その次にお尋ねいたしたいことは、第九條「保健所の施設の利用又は保健所で行う業務については、命令で定める場合を除いては、使用料、手數料又は治療料を徴收してはならない。」というのでありますが、將來の見透しといたしまして、治療は無料でおやりになるお考えでございますか、どうでございますか、伺いたいと思います。
#49
○三木(行)政府委員 お答えいたします。第九條の規定は、保健所は本來保健指導を中心とすべきものでありますから、これらの使用料、治療料、手數料というものは徴收しないということが建前であります。例外的な場合においては、使用料、手數料または治療料を徴收することができる。こういうふうなきめ方であります。さてしからば今囘この改正法律案にありまする治療につきましては、あるいは試驗檢査につきましては、無料でやるかと申しますと、これらにつきましては、妥當な金額、たとえば社會保險診療報酬規程というようなものを参照いたしまして、有料でこれをやりたい、かように考えておる次第であります。
#50
○榊原(亨)委員 そういたしますと、實費以上上まわつた、ある一定度の利益を加味したものを保健所でおとりになろうというおつもりでございますか。
#51
○三木(行)政府委員 實費という解釋がなかなか困難でありますが、しかしある場合におきましては、多少の利益というようなものを見ておるのではないかと考えられるような料金をとることにもなると存じます。
#52
○榊原(亨)委員 そういたしますと、これはもちろん特別會計ではございませんから、その收入というものはこれを流用ということはございませんわけでございますか。
#53
○三木(行)政府委員 府縣の收入になるわけでございます。
#54
○榊原(亨)委員 次にお尋ねいたしたいことは、國立病院の實情に照しまして、國立病院がその設備内容あるいはその治寮内容よりも著しく誇大な廣告をいたしましたり、あるいはこの藥價が一般開業醫よりも高い場合があるというふうなことが今まで時々起りました實情でございまするが、そういうことは今新たにしようとしている保健の治療に關しまして、一般開業醫あるいは一般の公立病院がやつておりますような廣告の範圍においてこれをする。そこにある一定度の制限を設ける。あるいはその藥價につきましても、先ほどお話のありましたように、一般の社會保險診療の價くらいのところであつて、それより上まわるということはないはずであると思いますが、その點承りたいと思います。
#55
○三木(行)政府委員 一般開業醫よりも上まわるというようなことは當然考えられないと思います。
#56
○榊原(亨)委員 保健所の職員の報酬につきましては、豫算がきまりましてからまたお示しになるのでありますかどうですか。
#57
○三木(行)政府委員 保健所の職員の給與につきましては、給與の豫算定率というものがきまつておりまするので、實は豫算の面におきましては、大體人數をそれにかければ出てくるわけであります。保健所の職員の豫算の額でありますが、それは別に豫算がきまらなくともお示しできると思います。ただこれは豫算の金額でございまして、具體的にはその人の經驗、學歴、手腕というようなことによりまして採用の基準が異なりまするので、それらの内規は各府縣の職員ということに相なりまするので、今直ちにお示し申します準備をもつておらない次第であります。御了承を願いたいと思います。
#58
○榊原(亨)委員 私は終りました。
#59
○小野委員長 野本品吉君。
#60
○野本委員 保健所法に關しましてごく概括的な質問をいたしたいと思います。保健所法は憲法で保障しております健康にして文化的な生活を實現することを目標とし、また國家の義務として規定されております公衆衞生の増進向上ということを實現するための保健所法の改正であると私は理解いたします。かように考えてまいりますると、この保健所法が整備され、保健所がその機能を遺憾なく發揮することができるかどうかということは、國民生活に直接關係してくるところが非常に多いと思いますので、私どもは重大な關心をもつておるわけであります。かような角度から私は以下質問を申上げたいと思うのであります。
 第一に、厚生大臣にお伺いしたいのであります。日本の國が平和主義に徹しまして、從つてわれわれは文化國家の建設を目標としておるのでありますが、文化國家の基本的な條件といたしましては、國民の教養を高めるための教育の問題があり、また國民の生活を保障する厚生行政の問題があろうと思うのであります。從つて教育の問題あるいは厚生國策ということは、從來にも増して特に今後の國策の上におきまして、非常な重みを加えなければならぬと思うのであります。しかるに從來の日本の政治のあり方を考えますと、直接經濟關係の伴います各種の問題につきましては、一般の國民が多大の關心をもち、また熱意を示しているのでありますけれども、國家、民族の遠い將來の問題を決定いたしますかような根本的な問題に對しましては、案外に冷淡であつたということを私は思いまして、實に遺憾にたえないと思うのであります。かような角度から將來の厚生國策というものをしつかりと樹立し、これを強力推進することが、新しく生れ代つてきた日本にとりましてきわめて重大な問題である。この點に關しまして大臣の所見をお伺いいたしたいと思います。
#61
○一松國務大臣 ただいま野本委員の御質問は、私は最も機宜に適したる御質問であると考えておるのであります。わが日本の國が敗戰の憂目を見て今日再建をしなければならないというときにおいて、國民の保健衞生という點について最も重大な關心をもつて政治を運營していかなければならぬことは言うまでもありません。國民がほんとうに國家を再建して、世界の史上に文明國民と肩を竝べて活動をしようとするには、國民の健康ということが一番大切であり、それと同時に文明國民であるということが十分必要である。しかるにわが國の今日までの保健衞生とか國民の思想とかいうものは、世界の一等國民であるかのごとく自分らはいたずらに考えてまいつたが、今日の結果から見ればそうではなかつた。非常な劣等國民であつた。保健衞生の上においてもそうであつた、文化の上においてもそうであつたということを、今國民は自覺しつつあることは御承知の通りであります。關係方面が日本の領土を占領している今日において、特にわが國の保健衞生方面に關心をもたれて、それらの施設が非常に低下している、これらの施設が非常に遲れている、醫藥の方面にしてもすべての方面において遲れている、こういう點を大いに指導して、日本が世界の仲間入りのできるようにしなければならぬということで、關係方面が非常に熱意をもつて、特に厚生行政に向つて指導の立場に乘出していることを私は非常に喜んでいるのであります。でありますから、そういう意味において、國民の保健衞生及びこれに關連する廣汎なるすべての施設の經費を大藏省に要求して、でき得る限りこういう方面に努力したい、これが私の信念であります。今囘厚生省から出したいろいろなものに對して大藏省から豫算を査定してまいつたのでありますが、私は極力今申し上げた趣旨を關係方面に了解してもらう方法をとつております。大藏省、安本等におきましても私の意のあるところを了とせられまして、削減しておつたものを復活し、もしくは新たに要求しているものを快く容認してくれるという態度に出てくれていることは私も非常に喜んでいるのであります。そういうような考えをもつてこれから先厚生行政の強力なる施策を運營していきたいと考えているのでありまするから、厚生委員の諸君におかれましても、ただいまの野本君の御質問にありましたような御趣旨のもとに私を鞭撻していただいて、この目的を達成することに多大の寄與をせられんことを特にお願いしておきます。
#62
○野本委員 ただいま大臣から非常に固い決心となみなみならぬ御努力の樣子をお伺いいたしまして、私は心から日本民族のためにこれを喜ばざるを得ないのであります。せつかく今後とも御奮鬪をお願いいたすと同時に、われわれもまたこの問題に對しまして、力の限りを盡して御協力申し上げることをお誓い申し上げたいと思います。
 次にお聽きいたしたいと思いますことは、先ほどもちよつとお話がありましたが、從來の厚生行政、なかんずく國民衞生に關する行政が、主として警察力によつて推進されてまいつた。この結果は何をもたらしたかと申しますと、權威の前に恐れをなすがごとく、國民が動いてまいつたのでありまして、これらの衞生行政に對しましては、實に國民が消極的になつておることであります。自發的、積極的に協力する氣持が、他の一般行政に關するものとはなはだしく差のあることを私は遺憾に存じております。なお衞生行政そのもののもつ消極性と申しますか、かような點から、國民が主體的に衞生各般の問題を自分の事柄として考え、取上げて積極的にこれを進めてくいという氣持がはなはだ稀薄であると思うのであります。從つて今後の厚生行政、なかんずく衞生行政を進めるにあたりましては、いかにしたらば國民輿論の積極的な支持を期待することができるかという角度から考えていくことが、きわめて重大なことであろうと思うのであります。先ほど三木局長からお話がありましたが、保健所の民主的な經營のごときは、まさに非常に考究しなければならぬことだと思うのであります。私はこれらの消極的な傾向をもつておる衞生行政を、大局的に國民の輿論を喚起するような方策として種々なる事柄が考えられると思うのでありますが、今政府でお考えになつております事柄がありますならば、具體的にお伺いしたい。
#63
○一松國務大臣 從來の厚生行政に關して、警察力を用いてこれを壓迫するがごとき態度に出た。それがために國民がこれらの點についてむしろ消極的であつた。これは野本君の仰せになる通りで、こういうことがあるがために、國民の保健衞生が思う存分の發達をしなかつたという一つの弊害を來しておることだと私は思うのであります。こういうやり方では弊害のありますことは言うまでもありません。ゆえに私どもといたしましては、今あなたの仰せになつておりますように、國民がこれはわれわれ民族のためであるという考えから、積極的にすべての厚生行政に働きかけてくるようにしむけなければならぬと思うのであります。從つて厚生省は將來やりまする幾多の施策に關しましても、なるたけ民衆の聲を聽いて、これを行政の上に反映せしめる、こういう態度をとつておるのでありまして……ただいま現に行われております花柳病の關係方面からの覺書に對しましての厚生省の態度といたしましても、もうすでに關係者の方に二囘も集まつていただきまして、それらの輿論を今聽取しております。そういうようなことですベてのことを民衆の聲を聽いて、そうして國家のために善政をやつていこう、こういう方針でありまするから、今あなたの積極的にこれらのことを進めなければならぬという御意見には全然贊成であると同時に、これを實施面に移しまして、そういう方針で進めたい。かように考えております。
#64
○野本委員 次に保健所の從來の實績を反省、檢討いたしてみますと、それは特に優秀なものもあつたであろうと思いますけれども、一般的にこれを見ますならば、必ずしも滿足すベきものではなかつたと私は思うのであります。すなわちその指導力において、その設備において、所期の目的を達するに遺憾な點があつたと思うのであります。さらに今後における保健所の任務のことを考えますと、いよいよここに考えなければならぬ重要な問題があると思うのであります。それは先ほど來お話のありますように、戰前もそうでありましたが、特に戰後におきまして、わが國における結核が著しく増加しておることは、何人も疑いないところであります。さらに花柳病が一般國民、なかんずく青壯年の層に非常な勢をもつて蔓延しつつあること、これらのことを考えますと、民族の前途には暗澹たるものがあるように私は感ずるのであります。さらに國民の衣生活を見ますならば、汗と脂にまみれた一枚の勞働服で一夏を暮さなければならない。冬になれば寒さを防ぐに足らない状態である。食生活におきましては、經濟實相報告書の示すところによりますれば、六大都市の民衆に配給されておる熱量は、わずかに千百五十カロリー、蛋白質は三十グラム。一般的に見まして、食生活の窮乏は申すまでもないことであります。住宅の問題について考えましても、採光、通風、まことに遺憾な状態における住宅に幾多の國民が生活しておる。しかもごく狹い所に多数の者が雑居しておる。かような保健衛生上から見た惡條件のもとに生活しておる國民の前途には、實に病魔がその魔手を擴げて待つておる。かように私は考えるのであります。さらにこの保健所法の第二條を見ますと、保健所はきわめて重大な、そうしてきわめて廣汎な任務があるように思うのであります。先ほど來申しましたように、今後の各種の病氣の豫防、治療等に非常に苦心の拂われるであろうことが豫想されますと同時に、第二條に書かれておるところの廣汎にして重要な任務を果さなければならぬということを考えますと、保健所の陣容と申しますか、保健所の充實の問題はきわめて重大なことであると思うのであります。私は今豫算その他のことを詳しく知ることができないので、具體的には申し上げられませんけれども、從來のような状態でわずかに定員の数名を増すことだけによつて、果してただいま申し上げましたような各種の重出な任務が完全に果せるかどうか、疑いなきを得ないのでありますが、この點についてお伺いいたします。
#65
○三木(行)政府委員 お答えいたします。國民生活が窮乏しておること、今日ほどはなはだしきはないのであります。しかも國民生活のあらゆる分野に觸れてまいります保健所の責務が重大であることについては、御指摘になりました通りでありまして、私どもも非常に責任を感じておるのであります。戰時中及び戰後におきまして、保健所が指導力と申しまするか、保健所活動が非常に不十分であつたという點につきましては、まことに申しわけない次第であります。これはいろいろな原因があると思うのでありますが、一つはわが國の醫育制度におきましては、いわゆる豫防と申しますか、むしろ健康増進面、保健指導面というような教育があまり十分でなかつたというようなこと、及び戰時中におきましては發刺たる青年醫師が、活動力の旺盛な人々がことごとく應召しておりまして、非常に手不足であつたという原因も考えられるのであります。かつはまた御指摘になりましたごとくに、保健所におきまする豫算が非常に過少であつたというようなことにも、また活動力を制限せられる理由があると思うのであります。しかしながら今日憲法二十五條の精神に基きまして、大いに保健所が大活躍をやらんとするのにあたりましては、御指摘になりましたように、その陣容を充實いたしまして、豫算を増額いたしまして、さらにその人間につきましても、十分なる再教育を行う必要があるということは、私どもも十分に感じているのであります。從いまして今回の追加豫算におきまして、相當額の増員を要求いたしたのであります。しかしながらまだ最後的にはきまつておりませんけれども、ともかく醫師につきまして見ますならば、從來二級技官千二百十一名が二千二百名程度、そのほか保健婦、獸醫師、薬劑師、歯科醫師というようなものの増員もしていただけそうでございまして、これを總計でみますと、從來の保健所におきましては、全職員の豫算定員は八千五百九十五名でございましたが、それがおおむね一萬四千八百八十九名という程度には増員できると考えられるのであります。從いまして私どもはこれらの新定員を獲得いたしますと同時に、從來おりますところの職員の再教育を十分に實施するという目的をもちまして、公衆衛生院におきまして七つの學科を開設いたしました。これに二箇月ないし四箇月の講習を行いまして、新しい時代精神に鑑みて、新しい方針をもつて、いかにして保健所ないしは地方衛生行政活動をなすベきかというような點についても、再教育に努力いたしているような次第であります。
#66
○小野委員長 野本君に申し上げますが、野本君の質問に關連して、徳田君から發言を求められておりますので、これを許します。ただ徳田君に申し上げますが、先般の申合わせもありますから、關連質問は簡單に願います。
#67
○徳田委員 一松大臣の今さきの言葉でありますが、非常に政府は衛生その他の厚生設備に關しまして、特別の留意を拂われて、大いの今後これを擴充するというお話である。それに對しまして私の言うのは、それは言うことと、することと違つているということを言つたのでありますが、それに對しまして、一松大臣は、何がそんなことがあるかというわけであります。これは事實が現われておるのであります。すなわち今度保健所をやつたり、いろいろのことを擴充してやると言いますけれども、これは非常に結構なことである。まあいろいろの缺陥があるにしましても、やらないよりやるがよろしい。非常に結構である。しかしながら一方においては、現在結核患者が非常にたくさんおつて、その結核患者の中に、實際今無料で國立療養所にはいつている者がある。今度これが有料になる。現在無料の場合におきましても一日の食費は七圓であつて、そのために實際上結核療養には非常に食糧が足りない。しかたがないから皆私費で買つているようなわけである。しかるにこれに對して有料になると一體どうなるか。これは患者同盟から出してきている資料でありますが、調べた對象が肺結核だけで一萬人である。ところで有料になつた場合に、これがどれくらい留まることができるかというと、わずかに一〇%――一割しか留まることができない。その以外の者は皆退所しなければならないというのである。これには多くの有菌者も含まれておりまして、大體三〇%くらいは最も猛烈な有菌者と言われているのである。こういうものを何ゆえに有料にするか。言うこととすることと違つているじやないか。殊に今度の傳染病豫防法の一部改正におきましては、結核豫防はこれまで府縣に對して四分の一の補助ゑ與えていたものを、二分の一に改めている。すなわち二倍に増加しているのである。二倍に補助が増加しながら、一方においては何ゆえにこれを有料にする必要があるか。しかも現在――先ほども榊原さんの質問に對しまして政府委員の囘答がありましたが、これによりましても、八萬の病床に對してまだまだこれはあいておる。そうして今度こういうことをするというと、いよいよますますあく。一方では重症患者のベッドをあかしておいて、他方ではごく簡易な保健所をやつてみたところでどうなるか。こんなことをして、ただ豫防豫防、指導指導と言えば、それはなるほど金はかからぬが、結局するところそれではごまかしになつてしまう。ほんとうに民族を愛し、民族の保健をするというならば、この本になる有菌者が最もたくさんいるのを、ほかに開放してはたいへんなことになる。これをまず押えなければならぬ。こういう者が家庭に歸りますれば、家庭にこれはどんどん傳染するのである。今のような状態では、さつきも委員諸君から申されていました通り、まだ政府委員も認めておる通り、衞生の設備におきましても、食糧の點におきましても、あるいは居住の點におきましても、きわめて不完全であるがために、いよいよますますこれは傳染力を増大せしめるのである。こんな逆なことをしておるのでは、ちつとも言うこととすることとは合つておらぬのである。さらにまたあなたは、民族が、人民が積極的に衞生を重んじてもらいたいと言う。なるほどそうである。そうなれば結構な話である。しかるに一方においては、保健所においても有料で金をとる。金をとつてだれが積極的になるか。貧乏で、今主食を買うにさえ、皆ふらふらしておる。そういうのに病氣が多いのである。それに有料だなんて、だれが行くものか。それにこの有料が幾分かもうけるような心持でやる。なあんだ。幾分かもうけるような心持ならば、それはだれも行きはしない。行きつこありはせぬ。かえつて監獄の方が衞生はいいくらいである。監獄はわれわれは無料ではいれる。これはいつでも、少しでも傷がつけば、少しでも危いと思えば、無料だからどんどん行く。文句があれば文句を言つて、なあんだ、これじやだめだ。それだから、かえつて監獄の方が衛生はいいくらいである。そういうふうな状態で、これを金をとる。金をとるのでは何にもならないのである。あなたがほんとうにこれをやられるというならば、むしろ全部これを無料にすべきである。一切の病氣は全部無料にすべきである。現に、このためには社會保險を擴充すればこれはできるのである。これくらいの金は、むしろこれは大やみ業者や隠匿物資からとりさえすればあるのである。何もむずかしいことじやない。ソヴイエトは現にこれは全部無料でやつておる。やれるのである。やればこれは積極的になる。だれだつて病氣なんかしたくはない。要するに、ふところとの勘定だ。ふところがさびしくては、いくら早くやらうとしてもできない。いくら衞生を重んじようとしても重んぜられない。結局そこにあるのであるのに、しかもそういうことは閑却しておいて、こういうふうに逆の手を一方でやつてくる。ここが私は、あなたの言われることとすることとは逆だと言うのであります。なおさらに國立病院については、國立病院の患者がたびたびあなたのところに行つたはずでありまして、設備の改善、待遇の改善についてははなはだ悶著を起しておる。これは遂にハンガー・ストライキまでやつておるのである。またこれは醫療に從事している醫療組合においても非常に問題になつておる。そうして賃金が安いために、今やお醫者さんはまつたくひあがつている。だからやみ醫者にでもならなければ、實際生活ができないような状態で、こういうことを放つたらかしておいて保健所を擴充しておる。ただ仕事を擴げるばかりが能ではない。現在あるものをなぜ充實せぬか。これを徹底的に充實すれば、それから仕事が始まるのである。これをなさずして、ただ看板ばかり、宣傳、廣告ばかり多くしたところで實際上何にもならない。そういうのが私の趣旨でありまして、あなたに對す先ほど言いました抗議は、こういう内容をもつているのであります。明快なる囘答を願いたいのであります。
#68
○一松國務大臣 まず冒頭において徳田君にお斷りしておかなければなりませんことは、野本君の御質問に對して私がお答えしておりましたときに、野本君の私に對する質問に要旨は、警察權を濫用して保健衞生を國民の間に推進しようとしてもいけない、むしろ國民が進んでそういう仕事に協力するように、積極的の態度をもつてやるように、厚生省としては考えていかなければならぬじやないかという御質問に對し、私がそういう趣旨のお答えをしておつたときに、違う違うとおつしやつたので、實はそれが徳田君であるかだれか知らぬが、そういう言葉を聞いた。實はそこで私は錯覺を起した。自分の野本君に對する答えが違うのであろうと思つたから、何が違うか、それは違つておればただちにこれを是正して違つていないお答えをしなければならぬ、こう思つておつたところが、徳田君はいやそれはあとでということを言われたから、それではやはり違つていないのだと思つて野本君に答えたわけである。何がそんなことがあるかというような言葉はなかつたのでありますから、それは徳田君も御了承願いたい。
#69
○徳田委員 言うこととすることが違うと言つたのです。
#70
○一松國務大臣 徳田君の違うと言つた言葉の趣旨、も今の徳田君の言葉によつてよくわかりました。すなわち今まで厚生省がやつておつたことはただ言うことばかりで、實際の仕事ができていないではないか、これが違うという意味であつた、具體的の事實を今お示しになりましたが、私も同じ考えをもつておる。厚生省が今までこういうふうなことで、言うこととすることがどうも必ずしも一致しなかつたという面があつたために、國民の間に不平不滿があつたことは事實であります。そういうことを私が厚生大臣になりました後もいろいろ投書とか陳情とかで聽いて、なるほどなるほど、これは改めなければならぬということを痛切に考えております。ただいまあなたの言われた國立病院におる患者自身が何遍もお前のところに陳情に行つたろう。來たことは何遍も來た。六月一日からわれわれを有料にすることは不都合ではないか。われわれは國家にために命を犠牲にして第一線で活躍したためにかたわになり、盲になり、そうして歸つて來た後は陸海軍病院にはいつて、無料でせわしていただいた。それは陸海軍が解消されて國立病院になつたら、にわかに有料にするとはけしからぬ。こういう陳情が何囘もありました。ところがそれは一方には一體すベての國民は平等である、その平等である國民に對して、特に白衣の勇士であるがために特別の待遇をすることはいけないから平等に待遇せよ、こういうような話があつた。これは私はもつともだと思う。國民を平等に待遇せよ。そういうことで國立病院に入院した患者諸君に對してもいわゆる有料であるが、その有料ということも特に利益を目當にした有料でなくて、要るだけの實費はもらわなければならぬというような建前で今やつている。ところがとうてい醫療の金を支拂うことのできないような人に對しましては、生活保護法によつてこれを助ける。もしくは失業者であれば失業保險だとか、失業補償だとかいうような方面で救いの手を差し伸ベて、なるたけこれらの人々の困らないようにすることが社會政策として當然なことでありますから、そういう方針でやらなければならぬということをよく説いて聽かせますと、いやよくわかつた。それならそれでようございます。何でもかんでもわれわれに金を拂えと言うから、陳情するのだという陳情が何囘もありました。その點はよく話して納得して歸つておりますから、必ずしも有料であるということはならない。これが地方にまで徹底していない憾みがあります。このことは徹底させなければならぬというので、來月の三日、四日に全國の關係者を集めまして、徹底せしめるような方針をとることにしております。今違う違うとおつしやつたが、定めし違つておりましようが、これから徹底するようになれば、これらのことも是正されることであろうと思う。その點は一つ御了承を願いたい。
#71
○徳田委員 私は國立の結核療養所のことを言つておるのです。
#72
○一松國務大臣 その點についてはさつき三木局長から幾分の利益を見た料金を徴收するかもしれぬという答えがあつたのであります。その點についてはよく局長の意見を具體的に聽いてみなければならぬが、私の考えでは保健所法の第九條によると、使用料、手數料もしくは治療料を徴收してはならないことが原則で、ただ命令の定める場合には幾分徴收しなければならぬということがあるが、その命令の定める場合にも、利益を得てとるというような點については、少し研究の餘地があると考えております。これは事務當局と十分打合わせた答辯でないから、この點はさらに検討して適當の時期にお答えをすることにいたしましようが、しかしそういう費用をとらないことを原則とすることが九條の規定でありますから、そういうことについては御了承を願いたい。また結核患者が有料であるがために、退院をして十分の一以外のものは居残らぬということは、國家のためにまことに憂慮すべきことでありますから、そういう點については、生活保護法その他の保護法によつて、なるたけそういうことのないようにしたいと考えております。違うということでありますれば、この點が違うとお示しになれば私の知つておることは十分お答えいたします。知らないことは教えてもらいます。御遠慮なく言つていただきたい。
#73
○徳田委員 今野本さんの番でありますから私はこれ以上言わないつもりでありますが、大臣のお答えと私の言つた趣旨とは大分違いますから、これはあとに保留いたしまして、次の機會にやることにいたします。
#74
○小野委員長 野本君に申し上げますが、大分時間が切迫しておるようですし、あなたはまだお始めになつたばかりで大分時間がおかかりじやないかと思いますから、この次ではいかがです。
#75
○野本委員 よろしうございます。
#76
○小野委員長 なお政府當局に申し上げますが、ただいまの御答辯ですと、健康保健所の有料であるか無料であるかの問題はきわめて大きな問題であります。しかるに大臣の御答辯と政府委員の御答辯との間に若干食い違いがあるようなふうにも考えられますので、この點は次會までに御協議の上、御答辯を合わせていただきたいと思います。念のために申し上げます。
#77
○一松國務大臣 承知いたしました。
#78
○小野委員長 次會の議事日程は公報をもつてお知らせいたすことにいたしまして、本日はこれをもつて散會いたします。
   午後零時二分散會
ソース: 国立国会図書館
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