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1956/12/11 第25回国会 参議院 参議院会議録情報 第025回国会 内閣委員会 第8号
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1956/12/11 第25回国会 参議院

参議院会議録情報 第025回国会 内閣委員会 第8号

#1
第025回国会 内閣委員会 第8号
昭和三十一年十二月十一日(火曜日)
   午後零時二十八分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
十二月十二日委員片岡文重君辞任につ
き、その補欠として田畑金光君を議長
において指名した。
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     亀田 得治君
   理事
           井上 清一君
           上原 正吉君
           秋山 長造君
           竹下 豐次君
   委員
           木村篤太郎君
           荒木正三郎君
           伊藤 顕道君
           田畑 金光君
           永岡 光治君
  政府委員
   内閣総理大臣官
   房公務員制度調
   査室長     大山  正君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       杉田正三郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国家公務員制度及び恩給に関する調
 査の件
 (公務員の年末手当に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(亀田得治君) これより内閣委員会を開会いたします。
 委員の変更について御報告いたします。十二月十日付で片岡文重君が辞任されまして、その補欠に、田畑金光君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(亀田得治君) 国家公務員制度及び恩給に関する調査のうち、公務員の給与に関する件を議題に供します。本件に関して、最初に政府側の説明をお願いいたします。
#4
○政府委員(大山正君) 本日の閣議におきまして、国家公務員等に対する年末の手当の支給につきまして、要綱が決定されまして、それから同時に、三公社五現業職員の年末給与につきまして、閣議了解がございました。この要綱に基く法律案の閣議決定があったのでございます。
 要点を申し上げますと、先般七月に行われました人事院勧告の中で、年度末の特別手当に関する勧告がございますので、この分を取り上げまして、本年度から実施することといたしたのでございますが、ただ、政府といたしましては、年度末特別手当というような新しい種類の手当を新設することは適当でないと、かような考え方からいたしまして、年度末特別手当をやめまして、従来支給されております年末の期末手当を〇・一五月分増額する、かような措置にいたしているのでございます。ただ、今年度におきましては、特にそのための予算というものは計上されておりませんので、既定人件費等の節約等によって捻出する、かようなことに相なっているのでございます。その法律は、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正するという形式を踏んでいるのでございまして、お手元に法律案があるかと存じますが、「第十九条の四第二項と申しますのは、期末手当に関する条文でございます。『「百分の二百」を「百分の二百三十」に改める。』と申しますのは、法律の書き方が妙な形式になっておりますが、要するに一ヵ月が一・一五ヵ月分になる、こういう結果に相なるのでございます。従いまして、期末手当のほかに勤勉手当が〇・五ヵ月分出ておりますから、合せますと、年末は従来一・五ヵ月分であったのが、一・六五ヵ月分になる。年間を通じて申しますと、従来二・二五ヵ月分であったのが二・四ヵ月分になる、かような計算になるのでございます。法律の附則におきまして、本年度だけは既定予算の範囲内でやりますので、各庁の長またはその委任を受けた者がその範囲内で定める割合でやる、かような附則になっております。
 なお、これに伴いまして、地方公務員それから三公社五現業が一応問題になるのでありますが、申し上げるまでもなく、地方公務員につきましては地方公共団体で、それから三公社五現業につきましては三公社五現業で、それぞれきめるわけでございますが、政府といたしましては、地方公務員に対して増額支給される場合であっても、やはり既定経費の節約というものを原則としてそれによってまかなってもらうという考え方、それから三公社五現業職員の年末給与は、団体交渉によって定められるわけでございますが、やはり国家公務員との均衡をはかることになろうかと思われますので、業績手当等を含めまして、一・六五ヵ月分を限度として処理されるように政府としては期待する、かように了解をいたしておるのでございます。本日ただいま閣議決定になりました要点は、以上の通りでございます。
#5
○委員長(亀田得治君) 本件に関し御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
#6
○永岡光治君 ただいま説明をお聞きいたしまして、まず疑問の点をたださなければなりませんのは「既定人件費の節約等」によって、「節約」に「等」という言葉が入っておりますが、等によって捻出するということになっておりますが、これは大山さんも御存じでありましょうが、こういう余分の経費の出費を見込んだ予算では三十一年度はないはずです。当然これは赤字が出ると思うのです、欠損が。それに対する補てんはどういうことになるのですか。もうちょっと言いますと、この臨時国会中で補正ができないから、これは三十一年度の人件費で一応差し繰ってやってもらいたい、こういう表現を使わざるを得ないことになったのか。従って裏を返せば、当然来るべき通常国会においては、これに対する財源措置は講ぜらるべきもの、こう解釈すべきが正当じゃないかと思うのですが、その点はどういうことになっているのか。
#7
○政府委員(大山正君) 財政当局から適当な機会にお答えすることが適当かと思いますが、私の理解しております範囲内においてお答え申し上げたいと思います。今回の措置は、あくまでもやはり既定人件費の節約によることを原則としておるのでございまして、人件費もとより窮屈ではございますが、なお若干の節約の余地がある。で、今回の〇・一五ヵ月分程度の人件費は、各省におきまして、いろいろやりくりによって大体出る見込みである、かような考え方でございます。
#8
○永岡光治君 出なかったらどうします。
#9
○政府委員(大山正君) ただいまの点につきまして、正面切ってお答え申し上げますと、出なかった場合には、出る程度で出すということになろうかと思いますが、その点につきましては、財政当局といたしましても十分努力いたしまして、さようなことのないようにするという考え方のように承わっております。
#10
○永岡光治君 これはね。まあ大山さんを責めてみたところで、これは財政当局に聞いてくれという言葉で逃げられるので、あるいは突き入った答弁は得られぬかも知れんけれども、財源措置にいたしますと、これはもちろん、三公社五現業もありましょうが、約七十五億近い金が要るわけです。それが既定経費で差し繰るという程度のものじゃないのです、どう考えても。だから私は、三十一年度の経費で差し向きはやれる。それでやれ、こういう意味に解したいのですがね。つまり三月分の給与原資はあるか。これでやっておいて、まあそれは、政府の言うように、既定経費の節減を若干行われ得るところがあるかも知れませんが、あるいはないかも知れない。そういうことになりますと、当然この問題は、補正ということが出てくるわけですから、その補正はやはり私は当然組まなければならぬと、こう考えておるのですがね。
#11
○政府委員(大山正君) 私の承知しておりますところでは、政府としては補正予算は絶対組まない。補正予算を組まないでやり得る限度で今回の措置を実施するということの方針のように伺っておるのでございます。国の一般会計といたしましては、国家公務員の分が十二億ほどでございまして、財政当局としては大体捻出できるであろう、かような見地でございます。
#12
○永岡光治君 これは、技術上の問題は、大山さんの方で明確になるのですが、そういう財源の問題についてはやはり明確に、私は、今大山さんも答弁の中に言っておるように、財政当局から附いてもらいたいという話ですから、あらためてそれはまあ聞かなければならぬと思いますが、これは、私たちが考えて、どこまでも無理をすれば、やはりそれだけの分が他の物件費をつぶしても一応の筋はわかりますが、そうでない限りは、人件費というものはおのずから、節約してもその分は当然給与に回さるべき筋合いのものが制約を受けてくるということになりますかし、実質上はこれが給与になるわけですから、だから、そういう点ではとてもこれは出ない。従ってぜひこれは補正を組むべきである。こういう考えを持っておるということだけを明確にしておきまして、次に、あなたこれは、立案にやっぱり参画された一人と思って聞くわけでありますが、地方公務員も国家公務員に準じ「増額支給する場合にも、」この「場合にも」という言葉は、政府が出せという権限を一応与えられていないから、そういう意味で使った言葉と解釈していいのか、あるいは中には出さんでもいいと、こういう解釈をしておるのですか、これは前者だと思いますが、どうですか。
#13
○政府委員(大山正君) 私も前者だと考えております。
#14
○荒木正三郎君 ちょっと、さっきの質問に関連して。財源の問題で、先ほど永岡さんからの質問に対して答弁があった。これは私は、はなはだ了解に苦しむのですが――というのは、財源はどうするのかという質問に対して、人件費等の節約によって捻出する、ところが、全額それで出ない場合はどうするのかということに対して、出なければしようがないんだというような意味の答弁があったように思うのですがね。この点もうちょっとはっきりしてもらいたい。
#15
○政府委員(大山正君) 先ほどお答えいたしましたのは、ただいまの御質問に正面切ってお答えするならば、出なければ出る程度で出すという建前のものであると、しかし、実際問題といたしましては、国家公務員につきましては、一般会計におきまして、既定人件費の節約等によりまして、大体〇・五まで出る見込みであるし、また出るように、財政当局、各省当局も努力するはずである、かようにお答えしたのでございます。
#16
○荒木正三郎君 いや、非常に私それは不可思議だと思うのですよ。というのは、今度の法律改正は、「第十九条の四第二項中「百分の二百」を「百分の二百三十」に改める」とあるでしょう。ですから、一・六五を出すんだと法律で決定しておいて、金の方は正面切って言う――当然正面切ってですよ、これは法律に出るのですから。ですからここで、あなたの答弁と法律と矛盾するということを私は感じているのですよ。
#17
○政府委員(大山正君) その点につきまして、附則の第二項に書いてございますが、いろいろカッコの中のことは省略いたしまして、なお第二項の最後のところに、「昭和三十一年における適用については、同項中「百分の二百三十」とあるのは、「百分の二百をこえ百分の二百三十をこえない範囲内において、各庁の長又はその委任を受けた者が定める割合」とする。」ということを書きまして、本年度は、予算の範囲内で、でき得る範囲でやるのだという趣旨のことをうたっているのでございますが、それは、御承知のように、昨年年末に〇・二五ふやしましたときにも、やはり同じような条文で、同じような考え方で実施いたしましたので、その前例にならったものでございますが、ただいまの附則によりまして、御質疑の点をまかなうというような考え方でございます。
#18
○伊藤顕道君 そのことに関連して。今聞いておると、人件費の節約等と、正面大へん聞えがいいのですがね。これは、人件費の節約ということは、各省それぞれ欠員が相当あると思うのですが、今後欠員を補充しないで、そしてそれをしぼり出してこれに充てる、そういうことになると思うのです。そうすることによって、一人々々の労働は一そう過重な負担となるわけですね。そういうことまでしてこの法律を改正して、実質的には与えない、空手形ということになるのですね。そういうことについてどういうふうに考えておるのか。ただ表面だけ糊塗して、実質的には結局一人々々の労働の過重な負担であるということにならざるを得ないのですね。それ以外に人件費の節約のしようがない。そういう点について、どういうふうに考えておるのか。
#19
○政府委員(大山正君) ただいまお話のありましたように、このためにむりに欠員を置くというようなことは、極力避けなくてはならないと思うのであります。ただ、従前もやはり何%かの欠員というものは、どうしても各省庁においてもございますし、また、一人の人がやめて、次の人を埋めるという間に、若干の間があくこともございますし、むりのない程度におきまして、節約をはかって捻出すべきものと、かように考えております。
#20
○永岡光治君 それは、私は大山さんに聞いてもしようがない言ったのは、まあ給与担当大臣か、大蔵大臣でなければ明確にできないということで保留をした形で、私はそういう質問で一応終ったのですが、そこまで発言になれば、これは、この前も本委員会において明確にされたことでありますが、完全昇給ができていないわけです。そういう資料もいただいてあるわけです。それだけに、人件費の既定経費が私は余裕があるとは考えられないのです。もしそういう欠員等で余裕があれば、それこそ完全昇給を行う財源に充てるべきであります。そうでないとするならば、それこそ私たちが強く政府に要望し、政府からもそういうことのないようにしますという答弁とは全く食い違ってくるわけですから、これは当然補正予算を組まなければならぬ。ただ、臨時国会があと二日しか残っていないので、その意味において間に合わない、こういう意味で、やむなくこういう表現にせざるを得ないのだ、こういう趣旨ならば了解する。そうでない限りは、通常国会における場合でも、補正を行わないということになると、これは大へんな問題になるわけです。ですから、そういうことのないように、きょうは大臣が出ておりませんから、十分そういう点をあなたから、本委員会ではそういう強い意思であるということを申し伝えて、ぜひ補正を組むように願いたいと思います。
#21
○荒木正三郎君 これは、ちょっと速記をとめて聞こう。そうでないと了解しにくい。
#22
○委員長(亀田得治君) ちょっと速記やめましょう。
  〔速記中止〕
#23
○委員長(亀田得治君) 速記をつけて。
#24
○伊藤顕道君 この国家公務員に対する人件費の節約、これも今いろいろと意見も出て、ずいぶん無理な話なんですが、さらにその上に、輪に輪をかけて苦しいのは、地方公務員の場合なんです。ここにあるこれも、まことに作文は体裁よくできておって、「資金繰り上やむを得ない地方団体については、」ところが、あなたもよく御承知のように、全国の各府県で、今黒字になってるような県はまれにしかない。みんな非常に苦しい財政の折柄なので、そこで短期融資、これが長期融資であったところで非常に苦しい。しかも、短期融資でそれをまかなえるようなところなんかほとんどないと思うのです。そういうわけで、表面は体裁よくできておりますけれども、実際非常に問題だろうと思うのです。ただ、地方負担分は、今大蔵省の調査によると、三十一億四千万になると聞いておるのですが、おそらくそうなると思うのです。ところが、これに即応して知事会議等でも、けさの新聞でも出ておりますように、三十六億ばかり要求しておるわけです。こういう事態から、とてもこれは実際問題となると処置ないですよ。ただ法改正というだけで、何ら実質的には実施できないと思うのです。たとえよく措置したところで、義務教育費については半額国庫負担ですから、国の交付金だけではどうにもならない県が相当出てくる。しかも、そういうものをやらないで、短期融資というようなことになれば、とうていこれは実現の見込みはないんですね。そういう実現の見込みのないものを、こうやって表面だけ糊塗するということは、一応責任を逃れるという、そういう非常に卑怯なやり方だと思うのですね。この点について、果して実現できる見通しがあるように考えておるのですか、どうでしょうか。その点を伺いたいのです。
#25
○政府委員(大山正君) 地方公務員につきましては、地方公共団体でそれぞれ自主的に定めることになるわけでございますが、大体地方公務員の給与は、御承知のように、国に準じてやるということになっておりますから、地方といたしましても、なるべく支給するというような意向が強いのではないかと考えます。これの財政措置につきましては、やはり原則としては、既定経費の節約ということを第一段に考えることになるかと思うのでございますが、なお、ただいまお話のような点につきましては、大蔵当局と自治庁当局とで十分話し合いまして、努力するように伺っております。
#26
○伊藤顕道君 せいぜい努力していただかなければ困るのですが、それにしても、地方財政の赤字は、二十九年度来からとくにひどくなっておるのですね。特に今、地方では、大事な昇給昇格ですら、完全実施できない県が大部分です。そういう折柄、その上に、こういう〇・一五で三十一億四千万円、こういう命が出るはずがないと思うのです。この際、もちろんそういう現実に則した措置をしていただくことこそが、今の政府にお願いしたい点だと思うのですがね。同じことを繰返すようになりますが、これは、とてもこれだけでは、短期融資くらいでは、短期融資を長期融資にしたところで、実現性はないと思うのです。繰返して申し上げるように、昇給昇格はストップしております。大部分なんですそれが。赤字の県が何県かという程度でしたら、また措置も講ぜられるでしょうが、赤字の県が大部分である。今まで富裕県のような県でも今苦しい。赤字で苦しんでおるのです。そこへ、こういう、数字が三十一億四千万円ということになるなら、ほとんど見込みはないと断定せざるを得ないのです。これは、尋常一様の方法では実現できないと思うのです。ところが、国家公務員の方は例年の例で、一応こういうものは、かりに実現できるとしても、公務員公平の原則に立ったら、地方公務員に対してはほとんど見捨てられてしまうというのが例年の実情なんです。こういう点を格段に、一つ緊急に措置を講じていただかないと、どうにも実現性はないと申し上げざるを得ない。何とか一つ、方法を講じていただきたいと思うのですがね。
#27
○委員長(亀田得治君) ちょっとお伺いいたします。地方公務員の関係、三公社五現業、大体閣議決定の線に沿うと、金額はどの程度予想されるのですか。
#28
○政府委員(大山正君) 合計で大体七十五億でございます。そのうち三公社の関係が十七億でございます。それから五現業の関係は七億、地方公務員は三十六億、概数でございますが、これは、国庫負担分の半額も含んでおります。それから一般の国家公務員は、先ほど申し上げました十四億、残りがその他というようなことになっております。
#29
○委員長(亀田得治君) それからもう一つは、「既定人件費の節約等」、「等」となっておるのですがね、「等」というのは何か意味があるのですか、外に若干何か考えておるのかということと、それから既定人件費のうちで、どういう項目を主として考慮に入れておるのか。それは各省庁などにおいて若干異なるかと思いますが、そういうこまかい点の説明をしてくれませんか。
#30
○政府委員(大山正君) ただいまのお話のございました、「既定人件費の節約等」でございますが、やはり原則として人件費の節約でいくということでございまして、その他の含みが若干あるかと思いますが、ここらの点は、実は財政当局からお答え申し上げるのが適当かと思いますので、御了承をいただきたいと思います。人件費の節約につきましても同じように、やはり財政当局からお答えするのが適当かと思いますが、やはり何と申しましても、従来からの欠員分というようなものが主たる節約財源になる、かように考えます。
#31
○委員長(亀田得治君) ちょっと、もう一点聞いておきますが、「等」というのは説明で、主として人件費だ、文章の工合からいってそうだと思いますが、人件費外で使用できるものがあれば、使ってもいいのですね。
#32
○政府委員(大山正君) その詳しい点につきましては、私も実はお答えする権能がございませんので、財政当局といたしまして、どのようなふうに考えるかということで、適当な機会にまた、改めてお答え申し上げるようにいたします。
#33
○荒木正三郎君 今の委員長質問に関連して、「既定人件費の節約」という意味ですね。「既定人件費の節約」、これはなんですか、昭和三十一年度の人件費というものがありますね、予算に。ところが、一月以降使っていないのですからね。その金を使ってもいいという意味でありますか。
#34
○政府委員(大山正君) 年度を通じての節約額を充てるわけでありますが、御承知の、四・四半期ごとの支払い計画の操作のために繰り上げる必要があれば、おそらく財政当局としてはその措置も講ずるものと思います。
#35
○荒木正三郎君 私は、繰り上げなければ、とても節約だけでまかない切れないと思うのですがね。で、今の説明ですと、繰り上げる場合があるということですが、繰り上げてくると、あと使ってしまった穴埋めをどうするかという問題がやはり残りますね。
#36
○政府委員(大山正君) 私が申し上げました繰り上げというのは、節約可能のものを繰り上げる。
#37
○伊藤顕道君 そのことに関連して、これは、年度初めで既定経費の節約ということになると、向う一年間あるから、そういうこともまた措置できるが、もう十二月でしょう。会計年度は、御承知のように、ほんとうに先に迫っているので、これをわずかな二、三ヵ月で節約なんということは実現できるものかどうかという、これも空理空論に等しいものですね、実際問題として。そういう点、どういうふうに政府は考えておられるのですかね。既定経費、これは、年度の初めでしたら、まだ向うに相当期間があるから、その間にあるいは節約をごくまれにはできるかもしれませんね、むずかしいけれども。まあ赤字続きで、もう二十九年来の赤字で苦しんでいる、こういう財政のさなかに、もう節約は徹底的に、いろいろな方面でやっておると思いますが、わずか三ヵ月くらいで節約をやれといったところで、そういうのをまじめに、ほんとうに実情に即して考えておられるかどうか。どうも空理空論のような気がしてならないのですが、その点、どういうふうに考えておられるのですか。
#38
○政府委員(大山正君) 国家公務員につきましては、各省庁の実情を見まして、財政当局で大体いけるというように言っております。地方の問題につきましては、さらに財政当局と自治庁の間でいろいろ打ち合せて、善処するということであります。
#39
○委員長(亀田得治君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#40
○委員長(亀田得治君) 速記をつけて
#41
○荒木正三郎君 その第二項の、「既定経費の節約等により賄うもの」とありますね。第一項の場合は、「既定人件費の節約等により」と、大分違うと思うのですがね。この「既定経費の節約」というのは、やはり文字通り、人件費だけでなしに、地方公共団体の予算全般について節約等によりまかなう、こういう意味ですね。
#42
○政府委員(大山正君) 私は、ただいまのお説の通りかと考えておりますが、なお詳細は、自治庁からお聞きいただけば幸いでございます。
#43
○永岡光治君 そこで、地方公務員の関係で、(注)のところに、「差し当り、」ということがある。「差し当り、資金繰り上必要やむを得ない地方団体については、短期資金の融通を行う」。これは非常に困難ですが、これはおそらく、先ほど質問した趣旨によれば、みな出すのだ、政府はただ出せという権限を持っていないから、そういうことを言わないで、支給する場合という言葉を使ったのだということで、「既定経費の節約等」というのも、広い意味の経費でやってくれ、なお、それが、資金繰りが困難なときには、短期融資でやる、こういうことですから、全部これはやると固く信じておりますが、さしあたり短期融資で行うというのですから、これを通常国会においては、そういう問題については、何らかの資金繰りでない方法で穴埋めをするという、こういう前提があるものと解釈せざるを得ないのですが、その点は、当然そう考えていいんじゃないですか。
#44
○政府委員(大山正君) 私は、通常国会で補正予算を組むという前提ではないというように承わります。
#45
○永岡光治君 いやいや、これは補正になるか、あるいは三十二年度予算で穴埋めするか、それは別として、いずれにしても穴埋めをすると、こういう意味じゃないのですか。
#46
○政府委員(大山正君) この(注)にあります短期資金の融資については、穴埋めをする考えはない、こういうように承知いたしております。
#47
○伊藤顕道君 最後の、地方団体に対して「短期資金の融通を行うことがある」と、これは、非常に地方で苦しんでいることについては、先ほど来重ねて申し上げているところですが、そういうことで、かりに短期融資を受けるとしても、今度は、ここでまた政府が逃げているのですが、苦しい場合には必ず短期融資を行うということじゃなくて、「行うことがある」ということにして、今度はまたここで、短期融資を政府に要求した場合には、ここで逃げ道ができているように思いますが、何かここではっきり、苦しい場合には短期資金の融通を行う、そういうふうに断定していないで、「行うことがある」、これもごまかしの一つじゃないか。実際短期融資を受けようとしても、なかなか言を左右にして実現できない、ここにそういう落し穴が備えられているというふうに受け取れるのですが、その点どうですか。
#48
○政府委員(大山正君) この表現は、昨年〇・二五をやりましたときに、全く同様のやり方をやりましたので、このような表現で別段差しつかえないものと、かように考えております。
#49
○伊藤顕道君 しかし、昨年やったから、今年もそのまま機械的に従うということでは、一歩の進歩もないわけです。今まででも、ずいぶん地方では苦しんでいるわけですよ、かりに短期融資を受ける場合でも、それすらなかなかこれじゃ実現できない。そういうことになる。しかしながら、地方財政の苦しみは、年々加重しております。そういう実情を見て、苦しい場合には短期融資を行うというのでしたら筋が通ると思うが、そういう苦しいさなかでも、「行うことがある」ということは、非常にこれは、政府の方から言うと、逃げる口上をここに設けていると思われますが、その点どうですか。昨年やったから、今まで通りということであれば、一歩の進歩もないとしか考えられないのですよ。いつも昨年やればその通りなんですか、何でも。
#50
○政府委員(大山正君) 自治庁の財政当局に十分連絡いたしまして、そのようなそごのないように努力いたします。
#51
○永岡光治君 私は、昨年の例で、地方公務員の関係の支給日が大へんおくれた例がある、それは、期日を一にして当然出すべき筋合いのものと考えておりますが、たとえば、これが一般公務員は十五日になっておりますが、十五日のその日に間に合わない団体があり得ると思いますが、財政その他連絡の関係で若干おくれても当然、これは学校が休みになる前に、教員の場合には出さなければならないと、限度がきまってくると思いますが、それまでに支給させるべく、また、させなければならぬと思いまするが、そういう配慮のもとに指導していることは間違いないでしょうね。
#52
○政府委員(大山正君) 地方公共団体のことにつきましては、私からお答えするのはどうかと思いますので、よく自治庁にその点を連絡いたしておきます。
#53
○委員長(亀田得治君) ちょっと、もう一つ聞いておきますが、私から三公社五現業の関係で、「国家公務員の年末給与を限度として処理せられるものと了解する。」と、こういうふうに、了解するという言葉を使っているのですが、たとえば三公社五現業のうちのどれかが予算上もっと多く出せる、そういう場合には出していいんでしょう。了解するという言葉をきわめて慎重に使ってあるのは、それ以上出してはならぬ、禁止するとも書いてないわけです。このへんの考え方はどうだったんでしょう。
#54
○政府委員(大山正君) この点も、あるいは私からお答えするのは適当でないかと思うのでございますが、申し上げるまでもなく、三公社五現業につきましては、団体交渉できまるものでございまして、どの程度ということを、政府からきめるとか禁止するとかいう性質のものでないと思うのでございますが、ただ、いわゆる財政を預かっており、また、三公社五現業の当局側に立つ政府としては、大体こういう考え方で処理されるのが適当だと了解しておるという意味の閣議了解だと思います。
#55
○永岡光治君 これは、従来も、昨年もたしかこういうような趣旨だったと思うのですが、しかし現実には、財源等の関係で、一般公務員は一・五であったけれども、それ以上のものが出されていることになっている。これは慣例ですわ。従って、了解というのは、単なる最低限をしぼる意味の了解というふうに私たちは解したいのですが、せめてこれだけのものは出てしかるべきである、それ以上のものがあっても当然だ。それについて政府が関与する考えはないでしょうね。その点を明確にしてもらいたい。つまり禁止する、それ以上を出してはいかぬぞ、この了解はそういう意味じゃないと思いますが、どうですか。重大な問題です、そうだとすれば。
#56
○政府委員(大山正君) 結局、了解にありますように、「国家公務員の年末給与を限度として処理せられるものと了解する。」、文字通りの意味かと思います。
#57
○永岡光治君 出したら禁止するのですか。
#58
○政府委員(大山正君) 禁止するとかしないとかということとは、問題の性質が違うのではないかと思います。
#59
○永岡光治君 前段に、やはりそれぞれ団体交渉できめられるものであるということがやっぱり前提に置いてあるわけですから、当然、私は、団体交渉できまったものが支給される、こう解釈するのが筋じゃないかと思うのですが、もう一問念のために。
#60
○政府委員(大山正君) 私もさように考えます。
#61
○委員長(亀田得治君) ちょっと速記をやめて、
  〔速記中止〕
#62
○委員長(亀田得治君) 速記をつけて、暫時休憩いたします。
   午後一時十九分休憩
 〔休憩後開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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