くにさくロゴ
1956/11/28 第25回国会 参議院 参議院会議録情報 第025回国会 逓信委員会 第3号
姉妹サイト
 
1956/11/28 第25回国会 参議院

参議院会議録情報 第025回国会 逓信委員会 第3号

#1
第025回国会 逓信委員会 第3号
昭和三十一年十一月二十八日(水曜日)
   午前十一時二分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
十一月二十七日委員横川正市君辞任に
つき、その補欠として松本治一郎君を
議長において指名した。
本日委員松本治一郎君辞任につき、そ
の補欠として横川正市君を議長におい
て指名した。
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     剱木 亨弘君
   理事
           手島  栄君
           松平 勇雄君
           鈴木  強君
           長谷部ひろ君
   委員
           石坂 豊一君
           新谷寅三郎君
           前田佳都男君
           三木 治朗君
           光村 甚助君
           森中 守義君
           山田 節男君
           横川 正市君
           奥 むめお君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 村上  勇君
  政府委員
   郵政政務次官  上林山榮吉君
   郵政省電波監理
   局長      濱田 成徳君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       勝矢 和三君
  説明員
   郵政大臣官房人
   事部長     大塚  茂君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵政事業の運営に関する調査の件
 (郵政関係職員の給与問題等に関す
 る件)
 (郵政事業用庁舎の返還要求に関す
 る決議)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(剱木亨弘君) これより委員会を開きます。
 まず、委員の異動を報告します。二十七日付で横川正市君が辞任せられまして、松本治一郎君が選任されました。二十八日付で松本治一郎君が辞任せられまして、横川正市君が補欠として選任せられました。
#3
○委員長(剱木亨弘君) 郵政大臣がお見えになりましたので、郵政事業の運営に関する調査及び電気通信並びに電波に関する調査を議題といたします。
 前回に引き続きまして質疑を行います。
#4
○横川正市君 ただいま郵政当局とそれから職員との間で、それぞれ賃金問題についての紛争が未解決のまま今日まで持ち来されている問題について御質問を申し上げたいと思いますが、それと関連いたしまして、まず最初に、本委員会の開会に当りまして、大臣の所管事項に対する説明がありましたが、本年度における郵政事業の会計上著しい変動がなかったにいたしましても、相当の事業上のゆとりを最近来たしていることについて、その内容を報告されておるわけでありまして、第一点といたしまして、基幹事業とされております郵便、それから保険、貯金、委託等の、それぞれの本年度における事業経理について、少し詳細御説明をいただきたいと思うのでありますが、第二の問題は、この紛争の解決の唯一の足がかりといたしておりますのは、昭和三十一年の三月の二十九日に、郵政当局と職員側代表との間で紛争解決のための一つの取りきめを行なっておるわけでありますが、その取りきめによりますと、省側から本日出されております資料の中にも出ておりますように、客観的な条件の変動、その客観的な条件の変動というのは三公社の賃金水準の改訂という、いわゆる同一企業の比較賃金がまず一つでありまして、第二の問題は、人事院の改訂勧告、これにつきましては、七月の十六日に人事院が勧告をいたしまして、政府はこれに対して善処するの表明をいたしておる問題であります。第三は、民間賃金の上昇を示すもの、こういうふうに規定をされておりますが、民間賃金はそれぞれ昭和二十八年の人事院が勧告を留保いたしましてから、三十年の、昨年までの物価の上昇率については、二%の上昇率を認めて勧告を行なったという現状から行きましても、賃金の上昇の現状というのは、私ははっきりと認めることができるのではないだろうか、かように考えておりますので、客観的な条件の変動が現在あるというふうに郵政省は認められておるかどうか、こういうことになりますと、一番先に質問申し上げましたように、郵政の経理状態の問題かう勘案いたしまして、紛争の一日も早く解決されることを期待し、私は当然これを満足させるような状況にあるのではないかと、かように考えますので、この点について御質問を申し上げたいと思います。
#5
○国務大臣(村上勇君) お答えいたします。組合との紛争を一刻もすみやかに調停して、これが円満な妥結をはかるということは、私どもとしては十分考えておるのであります。ただいま御指摘の客観情勢が相当変動しておるという御質疑のようでありますが、これは組合側としても、客観情勢が相当変ってきておる、だからこの際べース・アップをするようにという強い要望があるのであります。しかしながら私どもといたしましては、民間の大企業につきましては、いささかベース・アップのような形も見えますが、しかしながら全体としては、大体定期昇給程度でありまして、これはさほどの変動はないと考えております。また一般公務員におきましても、まだベース・アップは決定しておりませんし、特にわれわれと同じような業種である三公社、五現業におきましては、いずれもいまだベース・アップをしていないという状態でありますのに、郵政省だけがここで直ちにベース・アップをするというようなことはちょっと考えられないのであります。
#6
○横川正市君 委員会の公式性格上、答弁の内容について、ある程度知っておる問題等についても詳しく御説明をいただけないということは、私はないと思いますので、実情についてもう少し具体的な一つ報告をしていただきたいと思います。実は、この調停案の調印者は前職の私の調印でありまして、私がここでかわってそれを追及するというのは、少しどうも時間的経過でやむを得ないと思いますけれども、当時の状況から推して、もう少し大臣から具体的な答弁がいただけるものというふうに私は期待をいたしておるわけであります。そこで実は私、内閣委員会の十一月二十二日とそれから二十七日――昨日の内閣委員会に出席いたしまして、それぞれベース問題に対しての政府とそれから公務員、職員の紛争に対して、人事院が最近の賃金の上昇を明確に民間企業あるいは地方公務員その他の団体の上昇率を認めまして勧告を行なったという事実についての審議を行なったわけでありますが、その審議の中にも、私は、今のいわゆる客観情勢の変動というものを明確に認める資料に基いて私は人事院当局から説明をいただいたわけであります。でありますから、今の郵政大臣のお答えのあります中で、まず三公社、五現業の中でその変動が認められないということは明確にこれを否定して、何月何日から改訂するという、そういうはっきりとした確約事項がないというにとどまっておるのでありまして、実際は内容的にはいさきか変動を来たすような具体的な処置が私は講ぜられていると、こういうふうに見ていいのじゃないだろうか。それから第二点目の問題としては、この改訂勧告という事実は、これは実施した、しないにかかわらず、私は現実の問題として、七月の十六日に両院の議長並びに政府に対して、この勧告を行なっておるのでありますから、この現実は当然まあ認めなければならないわけである、こういうふうにまあ思うわけであります。そこで第三番目の問題は、この人事院勧告の中に、明らかに民間賃金の上昇率というものを認めておるわけでありますかう、この客観的情勢というのは、郵政当局におきましても三つ、いずれも客観的な情勢の成熟と認めるのが、これが私は当然なことではないだろうか、こういうふうに考えるわけであります。それから第一点のこれと関連するところの郵政企業の、いわゆる経営上の最近の状況につきましては、もちろん急激な上昇を職員側がこれを認めているということではないのでありますが、大臣の所信の披瀝の中にも明らかに、最近の経営上の問題については十分なゆとりとまではいかないまでも、企業経営としては順調に進んでおる、こういうことを認めておるわけでありますから、私はこの二つの点を率直に大臣として認められることは、これは当然ではないだろうか、こういうふうに考えておるわけでありますかう、再度一つ大臣のお答えをいただきたい、かように思います。
#7
○国務大臣(村上勇君) 三公社が名目上の賃金の上昇はしていないが、しかし別な意味での賃金を上げておるような様子だということでありますが、まあ三公社の中の国鉄が先だってダイヤ改正によるところの繁忙とその欠員、それらの観点から〇・一六というものを、一応それは奨励費とかいうような名前だろうと思いますが、そういうことで国鉄が出したということは聞き及んでおるのであります。他の公社はそういうようなことはまだ行われておりませんし、国鉄のこれも単なる一時的なものでありまして、これがベース・アップを意味するものでないということは、過般の閣議におきまして、はっきりと吉野運輸大臣から言明されておったのであります。いわゆる民間企業は相当客観情勢が違っておるじゃないかという質疑でありますが、これも大企業の中に個々のものはいささかベース・アップされているようでもありますが、企業で、民間産業全体としては、全産業の統計が労働省かう毎月統計表が出ておりますが、昭和二十九年の一月を一〇〇として、昭和三十一年の一月は一一一と、これに対しましてわが郵政省におきましては、昭和二十九年の一〇〇に対して、昭和三十一年の一月は一一三というようなことになっておる次第でありまして、決して他の産業が郵政省の現状と比べた場合に、客観情勢が、横川委員のお話のように、変っているとは考えられないのであります。
#8
○横川正市君 実は、これは気分とかそれから感じの問題で御質疑を申し上げておるんではないのでありまして、はっきりと昭和三十一年の三月十九日に郵政省側代表と職員側代表とが調印いたしましたところの状況からいたしまして、現在明確に出ておりますのは、七月の十六日に人事院の勧告が行われているという現実でありますが、この点については、大臣はどういうふうに考えておられますか。
#9
○国務大臣(村上勇君) 人事院勧告につきましては、その取扱いについてどうするかということについては、目下政府全体の問題として慎重に審議を続けている状態でありまして、私どもはあくまでも人事院の勧告はこれを十分尊重して、国の財政とにらみ合せてこの勧告は十分に尊重して参りたいと思って、目下検討いたしておる次第であります。
#10
○横川正市君 今の大臣の勧告を尊重して善処したいということは、これは私は、変動を認めた上で政府がこれに対して善処しようとする動きだと私は思うのでございますが、そういうことになりますと、人事院の勧告というものを認められたという立場に立って今の私の質問に対してお答えをいただくと、こういうことでなければならんと思いますが、そこで認めたということは、即何らかの具体的なものを要求されるということを私は直接的に大臣にお聞きしているのではないのでありまして、やはり郵政当局と職員側との紛争を解決するためには、いささかまだ時間的な成熟が周囲の客観的な情勢で成熟しておらない、こういうふうに認められる点の多々あることは、私も十分これは考えておるわけでありまして、ただこれにつきましても、この覚書の第一項の中で了解事項として書かれております、いわゆる客観的な情勢の成熟というものはあるのかないのかということを、いずれかに態度を決定することは非常に重要なことでありますから、そういうことで大臣は、客観的な情勢の変動はまあ小部分であっても、いささかであっても認められると、解決のためには今後努力するというふうな、将来の希望的な見通しに立って御答弁いただきたいと思うのであります。そういう意味で、人事院の勧告のいわゆる改訂勧告に対して、大臣からの答弁をいただきたい、こういうことでございます。
#11
○国務大臣(村上勇君) 横川委員は、人事院勧告を決定しているようにお受取りになられているように思われるのでありますが、人事院勧告は十分尊重して目下慎重に審議いたしておるという状態であるのであります。その人事院勧告の内容も、三公社、五現業と一般公務員と比べて、いきさかその賃金に見劣りするんではないか、だからそれを考えてみたらどうかというような内容のように私は考えております。従ってお前たちの方が少し高いのではないかと、言葉をかえれば、そう言われておる私どもが、まつ先に賃金を上げていくということは、客観情勢がそれを許さないのじゃないか、私はこういうふうに考えておるのであります。
#12
○横川正市君 これは今の答弁の中にも、私は、やはり客観情勢の変動を認めておるというふうに大臣は言っておるように私には聞えるのですよ。ですからそういうふうに言っておるように聞えることを、認めたと言えない事情は、客観情勢、いわゆる周囲の情勢が、郵政という現存の賃金体系その他から勘案してみて、どうもはっきり一番先に言い出せない、こういうようなことでありまして、実際は、私は大臣が、客観的な変動としての一つであります人事院勧告について、これを認めざるを得ない、こういう立場に立っておるのじゃないかと思いますが、それは十一月の二十二日に給与担当大臣の倉石労働大臣と、同日大蔵大臣とそれから官公労代表との会見の席上で明らかになった内容におきますと、臨時国会中の現状における予算補正の問題等との関連は、これは今のところ、政府としては予算を提出するという意思は全然ないから、そういうような中での明確な意思表示というものは困難である。しかし十二月二十日から召集される通常国会のいわゆる会期の中で、しかも三月三十一日を前にいたしまして、問題の解決のために努力するという約束を実はされておるわけであります。でありますから、そういう立場になりますと、閣僚の一員であります郵政大臣も、私はその立場に立って、人事院の勧告を尊重していいのではないか、こういうふうに思うわけでありますが、そのことを私は客観情勢の一つの変動と、この本委員会ではっきり言えるのではないか、こういうふうに私はお聞きをいたしておるわけでありますから、その点をもう一度一つお答えいただきたい、こういうわけであります。
#13
○国務大臣(村上勇君) 客観情勢の変動ということが、具体的に私どもの解釈では、民間賃金の上昇、あるいは一般公務員の賃金のベース・アップ、また同種の三公社、五現業の変動等によるものが、いわゆる客観情勢の変動というように私は解釈をいたしておるのでありますが、ただ単に人事院勧告を尊重して、これを慎重に取り扱っていきたいということが、いわゆる客観情勢の変動というふうには私は考えられません。しかしながら私は給与担当大臣であるところの倉石労働大臣から、そういう御答弁があったとすれば、私もその点については十分協議して参りたいということは言えると思います。ただ情勢の変動ということについての御解釈に、横川委員の御解釈が誤解があってはいけませんので、私からは、私はそういうふうな三つの点が変化のあった場合が、客観情勢の変動だと、かように私ただいまのところは考えておる次第であります。
#14
○横川正市君 覚書第一項の三つのそれぞれの条件というものが明示されまして、その条件がそろったときには処置しなければならないという、郵政当局は道義的義務を私は負っておると思うのでありますが、そうするとその道義的な義務を即実施しなければならないという立場に立って答弁をされる場合に、私は、今の大臣のように非常に用心をした建前に立って答弁をしなければならんということも、一応は考えられるわけでありますが、周囲の情勢というものの成熟と、それから実施というものについては、一応は私は現在質問をはずしておるわけでありまして、人事院の勧告が出たということは、変動の一つの項目としてこれができたというふうにお考えになっておりませんかということを質問しておるわけです。そういたしますと、人事院の勧告があり、その人事院の勧告の中には、民間の賃金の上昇率が示されておるということになりますと、私は当然これは資料上の問題で、大臣との間に意見の交換になりますから、資料上で明確に、たとえば今の民間の賃金水準を決定する内容とか、あるいは民間の賃金の最近の出ている状況であるとか、これはすべて人事院の資料にたよるということになりますが、それによって認めるか認めないかということでありまして、私は感じや気分や感情の問題ではないと思うのであります。でありますかう、人事院の勧告が出ておるということを認められる。しかし今実施するかしないかは今政府で善処しなければならない、いろいろ検討しておるということはわかるのでありますが、実際は人事院の勧告が出たという事実について、私は大臣がいわゆる変動として認めるかどうか、この点を聞いておるわけでありますから、実施するかしないかの義務を負った一つ答弁は別といたしまして、この点についてのお答えを願いたいと思います。
#15
○国務大臣(村上勇君) ただいまその人事院の勧告について、これを認めていいか、あるいはどうかということについて、これを尊重しつつ慎重に協議をしておるときであります。その人事院の勧告をそのままこれを移していくかということについては、ただいまのところ、はっきり申し上げられないのであります。
#16
○横川正市君 実施するかしないかを実は聞いておるのではなくて、変動というものは、少くとも人事院の勧告があったかなかったかということの現実に立って、これはベース改訂の最も大きな原因になりますのは、消費者物価のいわゆる変動による職員の給与が現状維持できるかどうかという問題等から勘案して、賃金体系改訂の時期というものを判断する一わけでありますから、そういう建前に立つと、人事院の勧告というのは、変動を認めたときに勧告は行われるわけであります。そういう現実にベース問題の改訂に対する根本問題があるのでありますから、そういうときに人事院の勧告が出たということは、私は、大臣として認めていいはずなんであります。だからその認めたことは、変動の一項目を、いわゆる変動という条件の動きは、いわゆる変動があった、こういうふうにあなたは考えておらないか、こういうことを聞いているのです。
#17
○国務大臣(村上勇君) 人事院の勧告が出されたということは、これはもう現実の問題でありまして、実際に人事院から勧告があったのでありますから、これは私は、人事院の勧告が出たということは認めます。が、しかし人事院の勧告が、いわゆる全産業のべース体系というものがどうなっているか、あるいはまた物価指数が何年何月を一〇〇としてどういうふうな上昇率を示しているかということについて、果して人事院の勧告が間違っていないかどうかということについての、政府側としての研究を今いたしているところでありまして、人事院の勧告が出たから、それをうのみにして、政府が直ちにその勧告に従っていこうということだけでなくて、人事院の勧告が、果してこれが正しいものかどうか、間違っていないかどうかということを、政府として検討を続けている今最中でありますので、しばらくの間御猶予願いたいと思います。
#18
○鈴木強君 関連。私は一昨日の郵政大臣の所管事項の説明をお聞きしまして、それぞれ郵政、電通、電波、放送、国際、それぞれの各企業が非常に前進を見ておりますことをお聞きしまして、非常にこれは大臣以下関係各位の、職員を含めての努力のたまものと思いまして、日夜を分たぬ御献身に対しましては、深く敬意を表するものでありますが、ただ非常に残念に思いましたのは、今の横川委員の質問に関連がありますが、しからば近代産業を経営する場合、やはりそこに働く職員、その人たちの勤労意欲の問題にかかってくると思うのです。ですから、特に年末を控えて各企業ともすでに争議的な問題も起きておる段階でありますので、実は郵政、電通を初め、それぞれの所管事業の中の職員の労働条件はどういうふうになっておるのかということについて、私はこの報告の中に触れていただきますならば非常に仕合せだと思ったのでありますが、そのことは全然触れておらないわけであります。現に今横川委員のおっしゃったように、郵政、電通それぞれの組合の方からも、長いこと賃金がストップされておりますので何とかこれを是正していただきたい、こういう強い要求が出ているわけであります。そこで、私は大臣と団体交渉をここでやろうとは毛頭思っておりません。ですから、そういう意味でもっと大臣の、当該所管の大臣として責任ある決意を聞きたいのです。というのは、もちろん賃金を決定する場合に、これはいろいろ問題があると思います。一般賃金なり物価の動向なり、いろいろと基礎になると思いますけれども、しかしこれだけの大きな企業を監督する場合、所管大臣として、大体従業員の待遇はどうなんだろう、これをどういうふうに直していかなければならない、そういう基本的な政策をとらなければ、これは安んじて従業員が専心できないと思うのです。ですから、そういう立場に立つならば、もっと責任ある大臣として、これだけの収入を上げ、これだけの事業の発展があるならば、もう少しそこに働いている労働者の、職員の労働条件の改善を積極的にやるべきではないか、こういう思想に立っていただきたいと私は思うのです。ですから、そういう立場に立って、現にこれだけの発展をし、経営の内容であるならば、もっと積極的に所管大臣として、これらの職員に対する給与改訂を進んでやるべきではないかという意見を私は持っていいと思うのですが、そういう点について、まず考え方を聞きたいのです。そのことが人事院勧告なり、客観的な情勢なり、あるいは閣議において大臣が御発言なさって、われわれの待遇改善の方向に問題を解決するのが一番大事な問題だと思う。そういう意味で私は大臣の気持を聞きたい。まだ四つ五つ質問がありますが、これはあとに譲りまして、これだけ一つ伺いたいのです。
#19
○国務大臣(村上勇君) 私のいわゆる従業員の生活安定に対する気持がどうもはっきりせぬものがあるじゃないかというような私は御質疑のように聞いたのでありますが、ただ、先ほどの人事院勧告につきましては、これはもう政府全体の問題でありまして、郵政大臣としてどういう考えを持っておろうとも、政府全体がきまらない限り、私がこれに対して個人的な意見を申し上げることは、これはどうかと思います。で、ただいまの御指摘の内容は、年末に際してどういうふうな考えを持っておるか。私は私の考えとしては、郵政従業員に対する考え方は、少しでも生活が安定するようにということは私は常に考えておるのであります。しかしながらいまだ年末の給与その他につきましては、まだ正式な交渉もいたしておりませんし、またこれとても郵政全体の世帯から見て慎重に、相談することになりますので、これを今軽々に私はどうしますということはお答えできませんけれども、少くとも従業員が、私を初め郵政業務の発展のために日夜奮闘しておるのであります。この人たちに対して私が少しでもその生活の潤うようにという考えを持つことは当然であります。でありますかう、私はただいま具体的なことは申し上げられませんが、私の気持としては、その従業員の個々の生活についても、十分国の経済が許し、また郵政省の事情の許す限り、これは潤いを持たしたいということはわれわれの気持であります。
#20
○鈴木強君 大臣のおっしゃることは非常に消極的に私はとれるのですがね。問題はもう日本の賃金政策というものが、もちろん民間なり国家公務員の職員なりには一つの方針があると思うのですけれども、これを確かに一挙にくずすことはむずかしかろうと思いますけれども、現に大臣の所管されている企業は、それぞれ他の企業と違って、昼も夜もないのです。盆も正月もないのです。みんなが正月におとそ気分になっているときに、元日から電報や郵便を配達する人もいるし、そういったそれこそ四六時中の勤務なんです。ですからこういう現業庁の職員が、あえて私は一般公務員の非現業官庁の職員と同一、画一的賃金政策の中に置かれていることに対して、大臣は矛盾を感じないのですか。そういうことを考えていくのは人事院勧告であり、政府がきめる。政府できめるのはだれがきめるのですか。結局人事院勧告が出されて、それを認めるか認めないかということは、大臣各位がこれをきめることになるのでしょう。そうであるならば、大臣としては何か上できめたからそれに従わなければならんというようなことでなしに、もっと積極的に、こういう特異的な現業官庁に働く者の賃金というものが、現在の企業の経営の実態から見て、確かにまだやってやる能力もあるし、そういう必要があるという御信念に立ってそれを決定するのが私は大臣だと思うのです。そういう意味で私は質問しているわけですから、それ以上、ここで私は具体的な問題についてこうこうということはまだちょっと差し控えますけれども、そういうお気持だけ私は伺っているわけです。そういう意味でもう一度その点をお考ええ願いたい。
#21
○国務大臣(村上勇君) 私の考え方によって何もかもきまることなら、あるいは御期待のような線が出るかとも思います。しかし私は一閣僚でありますので、閣議を私が一人で動かすわけにもいきません。これはもう私としては、先ほどもお答えいたしましたように、人事院の勧告を尊重して、慎重にそういう席上においても発言いたしておるのであります。これと郵政省だけの問題とは私は別ではないかと思っておりますが、これは国全体の問題でありますし、また一般公務員から地方公務員にまではね返っていく大きな問題でありますので、軽々しく私がここで勧告の線を決定したとか、あるいはするのだとかいうことはちょっと申し上げかねるのであります。
#22
○鈴木強君 もうこれ以上言ってもおそらく大臣お答えにならないと思うので、私は特にこの際要望しておきたいのですが、なるほど政府の決定ということは、これは閣僚一人々々の皆さんの御意見によってきまるわけですから、その節それぞれの大臣が自分の信ずるところに従って意見を出されて、それが多数の意見によって制約されていくのが民主主義だと思う。そういう意味で私は大臣のお考えがほんとうに電気通信事業なり郵政事業なり、そこに働く職員の現在の給与体系というものが適切でない、もう少し是正すべきであるという信念を持っていただいて、その趣旨を十分に閣内に反映していただいて、できるなら人事院勧告も含めて、何とかこの際、三年間自主的にくぎづけになっている体系を是正して、勤労意欲をもって、繁忙時も控えておるわけですから、できるだけ正常な形にできるように格段の御協力をいただきたいと思います。なお、人事院勧告について正しいか正しくないかということを大臣は言っておられるわけですが、これは人事院勧告そのものは、第三者機関として独立して人事院が勧告なさっておられるのですから、この内容については認めざるを得ないと思うのです。ただその勧告が正しいか正しくないかということでなしに、実際に実施できるかできないかということが、財政その他の面からお考えになると思いますが、人事院勧告を政府がもう一回内容が正しくあるか正しくないかということを検討するということは、ちょっと大臣として変な御意見じゃないかと思うのですが、そういうことでぜひ一つ年末手当の要求が、二カ月要求があるようですから、現在の予算との関係は非常にまだこれは解決が困難視されますので、こういう点もぜひ一つあらゆる努力を尽していただくように私は要望して、この問題については質問を終ります。
#23
○森中守義君 大臣に二、三お尋ねいたします。調停案の実施をめぐって、今激しい郵政省職員組合の論争が展開されているのは周知の事案であります。そこで私どもは調停案の実施が事務的にできるできないという工合に考える前に、なぜ調停案がこういう形で出ざるを得なかったのか、それと同時にまた職員組合の方の実際の実情というものをどの程度まで理解されているか、こういうことを私は少しく所見を述べて大臣の見解を賜わりたいと思います。
 まず第一に申し上げたいのは、本来ならば憲法に明確に保障しておりますように、労働組合には当然罷業権が付与されるべきであるのに、これが行われていない。しかるがゆえに、調停委員会あるいは裁定委員会という媒体機関によって、労使双方に所定の案が示されるのでありますが、これを私どもは大臣の能力の限界を越えて実施すべきであるといのではありませんけれども、問題は先刻鈴木委員が言われたように、現在省内におけるいろいろあなたの指揮監督下にある職員の実際の給与あるいは生活の実態というものを、もう少し具体的に大臣はどういうように見ておられるか、私は承わりたいと思うのであります。
 これはまあごく最近の資料でありますが、五現業、三公社の中に、特に国鉄を一つの引き合いに出して郵政省の場合を見てみますと、二十九年の十月から三十年の九月まで約一年間にわたる郵政と、それから国鉄の給与の状態は、国鉄一〇〇に対して九二、あるいはまた総体的に、たとえば基準内賃金、特勤手当、超勤手当、臨時手当というものを全部含めて九七、こういったように非常に低劣な状態にあります。また勤務時間についても必ずしもこれは国鉄よりもいいとは言えませんし、こういったように考えて参りますと、やはり郵政省の現在非常に過酷な労働条件下の中において、組合の主張というものはすみやかにこれをいれるべきであり、また同時に今目の前に行われつつある労使の紛争を、大臣はどういうように解決されようとするのか、ただ総体的に三公社、五現業の状態がどうであるとか、あるいはまた人事院勧告がどうであるとか、そういう理由の毛とに、この紛争というものは私はおさまらないのではないかと思いますが、調停案の実施をめぐる労使の紛争に対する明確な大臣の所見、それと、こういうように紛争を起きざるを得ない職員組合側の実際の生活状態というものを、さらに克明に承わりたいと思います。
#24
○国務大臣(村上勇君) お答えいたします。本年三月に中央調停委員会から提示されました郵政職員の昭和三十年十月以降の賃金改訂に関する調停案は、当時組合側との団体交渉によりまして、その第一項につきましては、当面基準内賃金の改訂は行わないが、今後客観的条件の変動があった場合においては、協議の措置を講ずる旨の覚書交換をいたして妥結を見ておるのであります。最近に至りまして、組合側からはその後の客観事情にかんがみ、すでに調停案第一項に基く何らかの措置を講ずべき時期が来ておるのではないかということで、つい数日前まで交渉を続けて参っておるのであります。
 ただいま御指摘の国鉄の給与と郵政当局の給与との統計的な詳細な点につきましては、これは事務当局をしてお答えさせたいと思います。
#25
○説明員(大塚茂君) それでは私から補足的にお答えを申し上げます。
 ただいま森中委員からおっしゃられました数字の出どころということについて、私詳細に存じませんでございますが、われわれが持っております一応人事院が政府に対して出した資料というものに基いて、国鉄と郵政との給与の比較をいたしてみますと、二十五年六月のこれは実体ベースにおける平均俸給額の比較でありますが、二十五年六月を一〇〇としました指数を見ますと、国鉄は三十年七月に二六一・五という指数が出ておりますが、それに対しまして郵政は同じ時期において二九〇・二というふうに、国鉄を上回る上昇を示しておるということを人事院は指摘をいたしております。それから一実体ベースにおける平均俸給額そのものを見ましても、郵政は国鉄よりも少し上回っておるという資料になっております。従いましてこれはいろいろ統計の出どころ、あるいは取り方によって差が生ずるかと思いますが、われわれが権威あるものと考えております人事院の資料は以上のようでございます。
#26
○森中守義君 大臣に対する一番大事な回答が承わっておりません。私は今進行しつつある労使の紛争を、どのように大臣としてはおさめようとされるのか、これを私は承わったはずであります。従って年末始の非常に繁忙な時期を控え、しかも職員組合には当然の要求を掲げてやっているわけであります。これをその要求がいけないということで、この企図を一方的に拒否されるという理由も私はなかろうと思います。何しろ年末であるだけに、このような労使の紛争というものが長期化することをわれわれとしてはあまり好ましいものとは思いません。従ってこの問題をどのようにおさめようとしておられるのか、それを私は承わりたい。
#27
○国務大臣(村上勇君) お答えいたします。私どもといたしましては、この従業員との紛争は最も好ましいことではないのでありまして、一刻もすみやかにこれが円満な解決をはかりたいと思いまして、誠意を尽していろいろと協議をいたして参ってきた次第であります。郵政の経理の内容等につきましては、十分皆様方も御承知のことと思いますが、私は年末につきましても、郵政会計経理の許す限り、従業員に対しては十分考えて参りたいと、かように思って、これが紛争を一刻もすみやかに解決いたしたいと念願いたしておる次第であります。
#28
○森中守義君 今行われている紛争は、今大臣が言われた年末手当の問題で私はないと聞いている。あくまでも調停案の一項をめぐる紛争であると聞いておりますので、これをただ誠意をもって善処したいということでは、とてもこれは職員組合側では納得をしないでしょう。やはり具体的に数字を照らして、それも先刻から大臣がしばしば答弁をされているように、人事院の勧告、あるいは三公社、五現業を引き合いに出されて、それで相手方に納得をせしめようとしても、これは私はとても困難であろうと思うのであります。従って今経理が好転したという言葉は出なかったようでありますけれども、やはり経理の状態等がかくかくである、少くとも客観情勢の成熟によって何がしかの職員組合の要求に応じ得るような内容というものがなければ、この紛争は私はおさまらないと思います。ただ閣議の決定である、あるいは人事院や三公社、五現業がどうであるということでなくて、郵政省独自の立場で、そのような具体的の内容というものを伴う答弁を私は求めたいと思います。
#29
○国務大臣(村上勇君) 郵政省の経理の内容がいかに上昇いたしましても、御承知のように、これを給与の面に振り向けるということはできないのは、もう御承知の通りであります。従いましてこれらにつきましては、これは業績手当とか賞与とかいうような形で出すことはでき得るのであります。べース・アップにつきましては、先ほど来横川委員にもお答えいたしましたように、客観情勢の変動ということが最も重要視されますことは、この組合側との妥結された覚書によってもおわかりのように、この客観情勢がどういうふうになっておるかということは、私ども民間企業のベース・アップ、あるいはまた三公社、五現業の状態、一般公務員のベース・アップ等を勘案して、初めてこの客観情勢の変動は認められるものではないかと、かように解釈いたしておるのであります。郵政の事業手当等につきましては、これは十分考えていくことはできるのでありますけれども、他と違いまして、これを給与の中に織り込んでベース・アップにかえるというようなことは、これは不可能なことになっております。
#30
○森中守義君 これはこういうような進め方はできないものでしょうか。たとえば電通あるいは国鉄、つまり三公社、五現業も、同様にこの種の問題をめぐって、今激しい紛争が続いておりますが、それぞれの所属の長なり、あるいは関係の閣僚の方で一致協力をして、閣議の中でこの調停案についてはこのような措置をしようという、より積極的な意欲のもとに事態の収捨に当るという気持はありませんか。
#31
○国務大臣(村上勇君) 法的に措置されているのでありまして、郵政省としては、たとえここに百億の剰余金が出ましても、これをベース・アップの方に向けることはできないのであります。この点について、他の関連した業種と違う点については、事務当局から詳細にお話し申し上げます。
#32
○森中守義君 これは法的に困るということであれば、法律を作る、あるいは改正を加えるというのが国会の仕事ですから、郵政省の方で、あるいはまたその他の方で、そういう意思があれば、これは私はさして問題ではないと思う。一番問題なのは、そういう意思があるかないか、これが実は問題じゃないかと思うのです。そこで今のよううな状態で行けば、現在の紛争というものはますます高潮していくのでありましょうし、おそらく年末始の繁忙を迎えて、取り返しのつかないような混乱がわれわれとしてはやはり予想される、こういう混乱を事前に防いでいくには、大臣としては、いま少し積極的な意欲のもとに、閣議の席上なり、あるいは三公社、五現業とそれぞれ協議協定の上、法律上措置すべきものについては、しかるべきその措置をおとりになる意思はないかということを私は承わっておるのです。
#33
○国務大臣(村上勇君) 先ほど来お答えいたしておりますように、結局ベース・アップの問題につきましては、調停案にもありますように、客観情勢の変動、その客観情勢の変動とは何か、これは結局民間賃金の上昇あるいは三公社、五現業のベース・アップ、また一般公務員のベース・アップ、これらが客観情勢の変動だと私ども解釈いたしておるのであります。それを今ここで郵政省だけが、そういう調停のあるにもかかわらず、ここでベース・アップをするということについては、いかに私が誠意を尽しても、これは不可能なことじゃないかと思っております。しかしながら先ほどお答えいたしましたように、人事院の勧告が一般公務員に対して出されておるのでありますから、この人事院の勧告は十分尊重して、これを慎重に目下審議いたしておるのであります。そうしてこの結論を得られますならば、いろいろな面にこれが情勢の変化ともなってくるのじゃないかと、かように私考えておる次第であります。
#34
○森中守義君 そうしますと、どうもやはり現在の紛争については、車の両輪と同じで、相一致するところがどうしてもない、こういったように聞きとれるのでありますが、いかような事態に発展していっても、もう大臣としては収拾の方法はない、こういうことになりますか。
#35
○国務大臣(村上勇君) 郵政省の経理の内容その他のことにつきましては、組合側としても十分これを了知しておることと思います。私は国全体の問題につきまして、私はここで軽々に御答弁申し上げることはできないのでありますが、ともかくも人事院勧告を尊重して、政府は慎重に今検討を続けておる際でありますので、この紛争が一日も早く解決できるようなことを念願いたしておるのであります。これがどうも収拾できないのじゃないか、どうなってもかまわないのかというようなことについては、これは十分組合側も、また政府も、この人事院勧告についての慎重な審議をして、そうして円満に妥結するように私は念願しておる一人であります。郵政省だけの問題につきましては、またこれは別に私として考えて参りたい、かように思っております。
#36
○山田節男君 関連して。今の組合側の全逓とか郵政とか、電気通信関係のいろいろ質問を聞いて私は感ずるんですが、占領軍政下、ちょうど私は労働委員長をやっているときに、公共企業体等労働関係法を作って、この問題の審議をはかって、これはGHQとの、ことに参議院の労働委員会と、それからGHQの経済科学局と労働課の連中と折衝した結果、こういう公共企業体の従事員は、何といいますか、公務員的な性格を持っている、そういう性質からいっても、これは労働争議というものを極力これを減らしていかなくちゃいかぬ、そういうようなことでああいう公共企業体の労働組合、官公労に対しては、労働組合の正規の権利を与えない、そのかわりああいう調停制度にしても、従業員に対する福利というものは、これはもう保障されている、だから何ら心配する必要はない、こういうことであった。その後人事院ができましたし、これが円満な運営を希望しておったんですけれども、もう自来毎年この問題について官公労、ことに公共企業体の労働問題、賃金、給与の問題については、政府とあるいは公共企業体の関係者との何と申しますか、交渉がまとまらない、たとえば電信電話のごときは、もうすでにああいうふうな欠勤者も出しておる、迷惑をするのは一般国民大衆なのです。しかもこれは年末の一番多忙なときになってこういうことが毎年繰り返されておるということは、まことに国民としては迷惑な話です。そこで私は考えるのですが、人事院というものを作る場合に、こういうふうな公共企業体等労働関係法というものを、こういう非常に足を縛ったものを作って、そのかわりこれは従業員の生活を保障するのだと確約をして作っておいて、政府当局は、吉田内閣あるいは鳩山内閣になっても、いつも今郵政大臣がおっしゃるようなことで解決しない。それで私は、これは鳩山内閣の寿命はすでに短かいものと見ますが、毎年こういうことを繰り返すということについては、私は何か抜本的な政府の一つの決意がなければならないと思うのです。なるほど政府関係の事業においては、例の予算上、資金上の問題、これは政府はいつも悪用するのです。ですから今大臣がおっしゃる気持はわかりますけれども、しかし、これは何とかやはり公共企業体ですから、われわれが公共企業体にしたのも、その点は一つ自由な活動をさして、自由な独自な経営をやらしたい、こういう意味ですから、それがために、たとえばここで本委員会で日本電信電話公社を作る場合にも、この給与の面は、一つには給与総額を縛っちゃいかぬという議論も相当あったのです。ところがこれは結局給与総領の弾力性を持たすということもありましたが、もうこれは非常な経済上の変動があった場合には、この給与総額に弾力性を持たすという一項目を本委員会で入れたのです。これも今のような問題が起きて、何らか経営担当者に対して給与総額を縛ってしまう、予算総則で縛ってしまうともう非常に窮屈になってできない。ですからやはり大臣が上におられて、いわゆる政治的な識見において、これはあなたの方で、これはあるいは運輸大臣あるいは労働大臣、これはまあ私は抜本的にこの公共企業体の労働関係調整法という趣旨をやはり生かすのには、政府はそこはもう誠意を持って、国民の一つそういう不便を避ける意味において、私は政府が絶対の責任を持って、少くとも三公社、五現業の担当の大臣の皆さんは一つ、私は、よく協議されて、やはり人事院の勧告――人事院を作ったというのはそこにあるのですから、客観的な妥当なそういう給与基準というものを、それを専門にやっておるのですから、あらゆるファクターを置いてやっておるのですから、これはやはり尊重してもらわなければ、こういう法律を作った意味をなさないわけですから、ですからこれは要望になりますけれども、これは一つ運輸大臣あるいは労働大臣、これを閣議にぜひかけていただきたい。もう別々にやらないで、一つ私は、ことにあなたはそういう方面にも造詣深いのですから、一つ三公社、五現業に対して、今度はまるで団体交渉をのらりくらりやっておるということは、政府当局も、従業員も、国民もこれは非常に困る。で、今非常にいろいろ意見、質問がありましたが、大臣として、今ここで具体的にお話できないという事情もそれはわかりますけれども、しかしここで答弁を、口をぬぐう答弁じゃなくて、政府の根本的に考えなければならないものですから、きめるように一つ強く大臣に御発言願って、そうじゃなければ、この問題はいつまでも続くことになる。この点強くお願いしておきます。
#37
○森中守義君 私は、今行われている紛争がきょう、あるいは明日解決するものとも思われません。同時にまた郵政省、特に大臣の答弁の中から、客観情勢の成熟ということの答弁というものは、必ずしも私どもが満足できるような具体性、具体的な内容にきわめて乏しいものがありますので、私どもはこの紛争の成り行きと同時に、また郵政省が調停案の趣旨を尊重すると言いながら、具体性がない、かようなことには当然厳重な監視を必要とするわけでありますので、この紛争の成り行きを十二分に見守りながら、自後の委員会の中で再度大臣の所見と同時に、また客観情勢の成熟ということをどのように判断をし、あるいはどのような具体性を持ちながら答弁されるか、そういうことで、本日は打ち切りたいと思いますが、いずれにせよ、郵政省内に起きている問題については、最高責任者である大臣の責任でありますから、いやしくもこのような紛争が長期化さないように、そしてまた職員側の要望が十二分にいれられて、円満に解決するために、全面的に大臣の善処を私はこの際要望しておきたいと思います。
#38
○光村甚助君 さっき森中委員の質問の中で、大臣は郵政省の経理状態は組合もよく知っている、こういう話であった。これはいい、もうかっているという意味ですか、それとも経営状態が悪いという意味ですか、それをちょっとお聞かせいただきたい。
#39
○国務大臣(村上勇君) それはどちらの意味でも大体組合の人たちにはわかって、いると思います。
#40
○光村甚助君 いや、どちらの意味と言ったって困るのですが、郵政省の経理状態がいいか悪いかということは、どちらでもと言う理由はないはずです。
#41
○国務大臣(村上勇君) 現段階ではいきさか黒字になっておる状態もわかっておると思います。
#42
○光村甚助君 黒字になっておれば、さっき国鉄は〇・一六ですか、今度のダイヤ切りかえで出しているということを大臣も知っているのです。国鉄のダイヤ改正はもちろん忙しいことはわれわれもわかっておりますが、この郵政事業の年末というものは、よそよりも忙しいということは大臣もわかっているわけです。するとこの忙しいところの、〇・二八は、今度の年末手当ですか、年末手当か、あるいはそのほかにこれをプラスして出す考えがあるかどうか、それをお聞きしたい。
#43
○国務大臣(村上勇君) 国鉄の〇・一六と申しますのは、御指摘の通り、これはダイヤ改正に伴う繁忙を予想しているというか、あるいはその決意を促すためか、そのいずれかしりませんが、これはベース・アップでないということははっきりいたしております。そういう特別な、特に繁忙を予想しての一時的な給与ということであろうと思いますが、ただいまのお話の通り、私どもといたしましても、年末については相当繁忙期に入るのでありますから、年末年始の繁忙に対しましては、応分の処置をいたしたいとは思っております。
#44
○光村甚助君 年末繁忙手当というのは、われわれは少いと思っているのですが、出ていることは事実なんです。しかし国鉄がこういう場合に〇・二八というものを余分に出しているから、さっき大臣の話では、だいぶことしは黒字だと言っているから、その黒字の中から〇・一六程度のものをふやして出す意思があるかどうかということを聞いているのです。
#45
○国務大臣(村上勇君) それは〇・一六になるか、あるいは何ぼになるかということは、経理の状態を見た上で判断しなければならないと思います。
#46
○横川正市君 先ほど私の方かう質問申し上げておりました項目についてでありますが、客観的な情勢というものの動きというのは、私は現状における大臣のいわゆる承知しております範囲内で答弁をいただいたというふうに考えておりますが、たとえば本日はどうあろうとも、明後日その情勢がどう変動するかについては、私ははかりがたいものがあると思うのであります。で、非常に不満を表明いたしたいと思いますのは、本日答弁をされておりますことが、三月後に、それが答弁とは全然違った形で解決するような事態を招来する、こういうことが予知できておって、しかも本日の情勢では全然反対の答弁をする、こういうことに何のおくめんもないということは、私はこれは非常にとるべき態度ではないのじゃないだろうか、その点では私どもの知っている限り、国鉄はすでに〇・一六という金額を第四期分として払っているわけでありまして、その前三回この問題について支払いを行なっているという事実も私たちは承知しているわけであります。それは何かといいますと、調停案第一項確定のためのいわゆるこの紛争を解決したいという国鉄と国鉄職員との間の私は取りきめが、こういうような現実になって出てきているのだろうというふうに私は思っているわけです。その私の考えが、そのままの形で二カ月後に実現されるのか、大臣の答弁されているような形で二カ月後にそれが同じような形で解決されるのか、私は少くともこの委員会で相当長い間郵政当局とも、あるいは大臣ともいろいろと質疑、討論をしなければならない立場に立ちまして、将来のあり方としても、もっと有効的な郵政委員会の運営上からもはっきりと態度表明をしていただきたい。この点を不満の項目として本日は申し上げておきたいと思うのであります。そうして、あわせて客観情勢の現状における私は大臣の答弁として承わっておりますが、明日以降少くともこの変動がありましたときには、郵政当局としても、すみやかに善処ざれることを強く要望いたしたいと思います。
 さらにあわせて、最近のこの紛争の問題を解決するただ一つの問題は、やはり郵政当局の経理状況がどうなっておるかという問題、あわせて経理がもしも悪い場合には他の公社職員、それから一般公務員との関係で、それを解決するための熱意というものを、財源を他に、どこに求めてこれを解決しようとしているのか、むしろ将来の見通しについてのはっきりとした考え方を付した最近の経理資料を一つ提出していただきたい、かように思います。
 それからもう一つは、先ほどの大臣の答弁の中に、ちょっと私は聞きとがめる点があるわけでありますが、それは三公社、五現業ないしは一般公務員、民間企業等々の資料の説明の中で、郵政ベースが現状優位にあるかのごとくに非常に印象づける私は言葉があったと思うのでありますが、この点は、少くとも七月以前までは、私は郵政労働者の現実の問題として賃金改訂のための努力をいたしてきた立場に立っても、そういうような優位性があるから、将来の問題等としてその優位にある間は給与改訂を行わなくてもいいというような、非常に怠惰なものの考え方については、私は絶対これは許すことができないと思うのであります。少くとも郵政労働者の持っております職責と任務あるいは郵政労働者の置かれている社会的な地位、あるいは一般的な外国の郵便労働者との賃金比較、こういうものを見た場合に、郵便労働者の現在の貸金が他の職員と比較してみて優位である、そういうような満足感に浸っているような状態に私はないと思うのでありまして、そういう点から郵便労働者の賃金改訂のためにはさらに一つ熱意を披瀝していただきたい。その一番私は具体的な問題としては、昨日淺井総裁は、三公社、五現業等々の賃金の問題、あるいは地方公務員の賃金問題、民間の水準等の問題等におきましても、それが他の賃金の上昇を少くとも一般公務員が追つかけるような形で勧告が行われたということではない、こういうふうに明確に弁明いたしておりますし、私もそれがほんとうだろうと思うのでありまして、郵政労働者の現実に立って、私は、郵政当局が独自の賃金体系というものを整えて、一般公衆の、公共の福祉にこたえられる十分なる私は生活と、それから日常の業務に対するいろいろな問題等を保障する賃金を確定すべきだろう、こういうふうに思うわけでありまして、そういう点について、私は、大臣が先ほどちょっと触れておりましたが、この点を少くともそういう考え方を持っていただきたくない、こういう点を申し上げておきたいと思うのです。
#47
○国務大臣(村上勇君) 先ほどの私のお答えいたしましたのは、別に郵政従業員のベースがいいということではないのであります。私は必ずしもいいとは思っておりません。しかし、ただ民間企業と比べて、民間企業は非常にはね上っておるじゃないかという御質問に対して、必ずしも全産業というものはそうでないように思うということをお答えいたしたのであります。私は、どこがどうであろうとも、私自身従業員に対する、従業員の生活の安定をはかるという気持におきましては、これを国の経済なり、あるいは郵政関係の事情の許す限りこれを尊重していきたいと、かように思っておるのであります。
 それから先ほどの光村委員にお答えいたしました中に、黒字になっておれば直ちにそれを措置するということにつきましては、黒字になっておりましても、大蔵当局の了解がなければ、郵政省としてだけの措置はできない、大蔵当局とはかった上で措置するというように、一つあらかじめ御了承願っておきたいと思います。
#48
○横川正市君 今の問題について、私は、先ほど人事部長の答弁がありましたが、あの答弁の資料等についても、また出どころについても、われわれとして実際上承認しがたいなにがありますので、もしも部長の方からこの資料について、私は撤回をしていただけるなら撤回していただきたいと思うのです。それはそちらの御意思によるということにいたしたいと思います。
 そこで次の問題でありますが、現在郵政当局に雇用されている関係の中で、非常勤職員として雇用されている職員の数がどのくらいあるかについて、一つ明確に数字として報告していただきたいと思います。
#49
○説明員(大塚茂君) 今正確な数字ははっきり覚えておりませんが、たしかあれは、賃金は金額で配算しておりまして、人数で配算いたしておりませんので、的確にわかつておりませんが、たしか大体一万六千人前後ではないかというふうに記憶をいたしております。
#50
○森中守義君 いつ現在。
#51
○説明員(大塚茂君) 申し上げましたように、はっきりしないのですから、従って大体きょう現在くらいということでございます。
#52
○横川正市君 現在非常勤を必要としている業務について、おもなるものをお願いいたします。
#53
○説明員(大塚茂君) お答え申し上げます。現在非常勤を使っておりますのは、臨時的な非常勤労務者と、それからある程度永続的といいますか、建前は非常勤でありますが、実際問題として永続しておるという二種類ございますが、ほんとうの臨時的なものというのは欠員補充の短期の補充といったようなものが大部分でございます。そのほか永続的な性質を多少実際問題として帯びております中には、医療関係の要員、あるいは資材部、倉庫要員、あるいは厚生施設の要員、そのほかの医療関係の要員、看護婦とかいうようなもの、あるいは電気通信関係業務の要員、交換手というようなものが含まれております。
#54
○横川正市君 この非常勤要員のですね、私は使用しなければならない時期だとか、あるいは状況だとか、あるいは業務の内容とかというようなものは、全く短期日、しかも日常の業務の流れ作業の中で一時的に必要な場合にのみ非常勤の使用というものが許されておるというふうに考えておるのでありますが、二十五万の郵政従業員のうち、それの約五%に該当するような、この一万六千人以上と言われるような非常勤の使用というのは、私は妥当ではないというふうに考えておるわけでありますが、これはまあ郵政大臣から、非常勤職員に対しての考え方ですね、非常勤の使用についての考え方について、一つ御答弁を願いたいと思います。
#55
○国務大臣(村上勇君) 非常勤につきましては二種類ありまして、どうしても定員化したいものと、それからまあ定員化しなくてもいいというものとがあろうと思います。で、定員化したい、ほとんど常勤にひとしいものについては、何とかして定員化したいと思っておりますが、なかなかどうも郵政全体の定員に縛られておりまして、困難でありますが、十分、定員化したいものについては、われわれは努力して参りたいと思っております。
#56
○横川正市君 実は私、この非常勤職員の現状が、現在まで非常に多数な人員が定員化されないままに放置されておるということについては、非常に遺憾を表明したいと思うのでありますが、非常勤職員の大体収入その他を申し上げてみますと、年令のその差というのは、非常勤だかうといって、たとえば学校を卒業して就職までの時間的な合間を、単に仕事を求めて就職するというのと、そういうような仕事であっても半永続的に、しかもそこで雇用されておりまして働いておる場合とがあるわけでありますが、そのうちで郵政の各必要としている職場における非常勤の実態というものを調べてみますと、まず月の収入において、大体六千円から七千円ぐらい、いろいろな引差等で、上下に分けますと、上で二千八百円ぐらい、下で二千六、七百円、こういうような賃金状態の中で、しかも扶養家族二人乃至七人という多数な扶養家族を擁して勤務しているという実情もあるわけであります。しかもその勤続年数を調べてみますと、郵政の倉庫関係で三年から七年、長いのになりますと、十一年、こういうような長い勤続をいたしております者がおりますし、あるいは医療関係に携わっておる者の中にも、五年、六年と、勤続年数において携わっておる者があるわけであります。さらに業務の責任の度合いというものを調べてみますと、倉庫においては、おそらくこれは定員化された常在員の仕事より以上に重要な、責任の重い仕事をさせられているという実態もあります。あるいは病院関係では、生命の問題にも関係あるような看護に当る人たち、要員もこれまた非常勤である、あるいは相当長い間病院に勤めておって常在員と同等の責務に立って仕事をやっておる者もまた非常勤である、こういうことでありまして、まず昇給の見込みがない、それから非常勤が解任された後の生活の保障もない、こういう形で私は雇用関係が結ばれているというのが現状ではないかと思うのでありまして、これは非常に私は不合理きわまるものであろうというふうに思っております。過去におきましては、それぞれ非常勤の問題等について、たとえば特定局等に従事しております交換手等の非常勤要員に対しては、全面的にこれを常在員に切りかえたという事実もありますし、それからまた逐次定員化をはかりながら、これの解消をはかろうという努力が私は過去にあったと思うのでありますが、なおこれが実際上全面的に解決されておうない、こういうのが私は現状ではないかというふうに思うのであります。そこでこの非常勤の今後の問題等について、もちろんこれは予算とも、定員とも関連する問題でありますが、郵政当局として、どうこれに対して善処されるのか、一つお答えをいただきたい、かように思うのであります。
#57
○説明員(大塚茂君) 御承知のように、また先ほど横川委員から仰せられましたように、非常勤としては実際問題として長過ぎる、あるいは待遇が昇給その他の面において悪いという現実は確かにございます。それに対する対策としましては、先ほど大臣からお答え申し上げましたように、定員化すべきものはできるだけ定員化するように今後最大の努力を払っていくというつもりでございます。
#58
○横川正市君 もう少し具体的に私は問題等についてやりたいと思うのでありますが、大臣の時間がないようでありますから、一応この問題はあとに保留いたしておきたいと思います。それでは私のやつはそれで……。
#59
○森中守義君 ちょっと大臣に聞いておかなければなりません。今大臣が退席されるということでありますが、実は一昨日も私どもは大臣の説明と、それに対する質問ということで、いろいろ資料を整えて参っておる。非常にのっぴきならぬ所為だと思いますが、今しばらくぜひ末席においでを願いたいと思います。
 それで今の横川委員の問題に関連して少し非常勤職員の問題について承わりたいのでありますが、二十四年の定員法が成立をされて以来、このいわゆる非常勤職員ができてきたその歴史を私は聞き及んでおりますが、先刻大塚人事部長が答弁された中で、永続性を持つ、たとえば医療、資材、倉庫、厚生あるいは委託業務、こういう関係の非常勤職員は必要である、その数がどの程度であるかはよく存じませんが、少くとも臨時あるいは欠員補充というものは別問題としましても、永続性のある非常勤職員というものは、当然私は現在の郵政省内における全体の定員の数が足りない、こういうことに局限できると思うのであります。こういうことになりますと、二十四年以来非常勤の歴史をひもといてみても、必ずしも人事院あるいは各省が法律で定められた通りに行なっているかどうかは、はなはだ法律上疑問があります。人事院総裁の通達でありますが、あるいはそれに関連をした郵政省の郵務局長の通達ではないかと思うのですが、こういう幾つかの変遷を経て、法律上疑義のあるいわゆる身分の不安定な人たちを郵政省に置いておくということは、はなはだもって問題ではないかと思うんです。そこで明確に大臣に御答弁を願いたいのは、現在の郵政省における定員をもって果して円満なる事業の運営ができるのかどうか、少くとも永続性のある医療、資材あるいは倉庫、厚生、委託業務、こういう関係の非常勤職員というものはすみやかに本務者に切りかえることが正常な事業の運行上喫緊の問題であると思いますが、その点、大臣はどのようにお考えでございしますか。
#60
○国務大臣(村上勇君) 現在の定員をもって円満な郵政業務の運営が行われるかということでありますが、それはそれが困難なために臨時とか非常勤をまあお願いしているわけなんです。その職場によってもこれは相当勘案しなければならないと思いますが、勤務年数とかあるいは職場というようなものを勘案いたしまして、これを非常勤を相当数切りかえていかなければならんと思っております。来年度は大体六千八百名ほどの要求を出しております。
#61
○鈴木強君 速記をとめて下さい。
#62
○委員長(剱木亨弘君) ちょっと速記をとめて下さい。
  〔速記中止〕
#63
○委員長(剱木亨弘君) それでは速記を始めて。
#64
○森中守義君 一昨日大臣に対する質問であらかた郵政省のお考えが明らかになりましたが、この決議の案文の中にもあらかたうたっておりますように、約十一年という長い間名古屋の旧逓信局及び仙台の簡易保険支局の二つの庁舎が米軍に接収をされて、非常に郵政職員は仮住まいという劣悪な労働条件のもとに仕事をいたしております。加えてまた名古屋のごときには商工会議所を拝借をいたしておりまして、これは市当局あるいは愛知県当局としてもいろいろ物品の陳列でありますとか、少くとも郷土の産物の陳列その他のためにすみやかに返還が望まれているようであります。従いまして第一郵政部内の観点から私ども考えましても、すみやかに両庁舎は郵政省に返還をされなければならないものと思います。従いましてここに決議の文章をお手元に差し上げたわけでありますが、ただいま一読いたしますので、よろしければ全会一致で本決議を委員長の方でお取り計らいをいただき、かつまた郵政大臣の方でもすみやかにこの決議が実現いたしますように、最大の努力をお払い願いたいと思う次第であります。
 あて先は郵政大臣、外務大臣、調達庁長官、この三名の方に本委員会の決議としてお願いしたいと思います。
#65
○山田節男君 これ、まあ動議者に聞きますが、名古屋の逓信と仙台の関係、これはほかには郵政関係の庁舎を使っているところはないのですか。
#66
○鈴木強君 ほかにはありません。
#67
○山田節男君 札幌とか……。
#68
○森中守義君 もう返りました。
#69
○山田節男君 もうないのですか。あと残りはないのですね。これだけでもうすべて終るわけですね。
#70
○手島栄君 ただいまの森中君の動議に賛成いたします。
#71
○委員長(剱木亨弘君) ただいまの森中君から御提案がありました事案に御賛成の方の挙手をお願いいたします。
  〔賛成者挙手〕
#72
○委員長(剱木亨弘君) 全会一致と認めます。
#73
○森中守義君 ちょっと要望があります。
 この問題につきまして、非常に遺憾なことでありますが、たとえば名古屋の郵政局の場合におきましては、あまり当局者が熱意を示していない。どういう局長であるかは存じませんが、非常に事務的に考えているのか、あるいはまたこういう問題がかなり政治的な背景をもつということでおそれをなしているのか、非常に冷酷であるという工合に聞いております。およそ郵政事業の発展のために、そうしてまた郵政部内の多くの職員のためにプラスであることをこのような冷酷な態度であるということは、非常に私は遺憾に存じております。従って郵政大臣直接の部下であるさような局長がまだ若干点在しておるようにも見受けますので、かようなことのないように大臣の方から特に私は措置を願いたいと思います。同時にまた調達庁あるいは外務大臣の方でも、あらかたこの先行きについてはきわめて明るい見通しであるようにも聞いておりますので、即刻本件の実現のために格段の大臣の善処をお願いを申し上げておきたいと思います。
#74
○委員長(剱木亨弘君) ただいまの決議は、委員長より直ちに関係当局に申し入れるよう取り計らいます。
#75
○国務大臣(村上勇君) ただいま当委員会におきまして全会一致をもって、まことに郵政事業にとりましてはけっこうな御決議をいただきましてありがとうございます。私どもは、戦後長い間、ここの従業員は非常に接収のために苦しんで参ったのであります。森中委員かうの熱意のほども御指摘がありましたが、これはもう書類をもって、あるいは口頭をもって年々数度にわたって関係方面と折衝いたしておるのであります。特に委員会におきまして、全会一致の御決議による御鞭樋を賜わりました限り、われわれは十分この御意思を尊重して、力強く各方面に向ってあくまでも熱意をもって今後交渉を続けて御趣旨に沿うように、また郵政業務の向上のために役立つように十分努力を続けて参りたいと思っております。まことにありがとうございました。
#76
○委員長(剱木亨弘君) 本日はこれで散会いたしまして、明日は、おきめいただきましたのでございますから、後ほど理事の方に議題その他について御相談いたしまして、大体午前十時に開会いたしたいと思います。
#77
○山田節男君 今当面の給与問題について二時間ばかりやったのですが、他に発言したい人もあるし、所管事項の大臣の説明に対する質疑もあるのですから、そこは聴聞の配分は一つよく運営をしてもらって、やはり全般のことは理事会で時間の割当等を考えてもらいたいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#78
○委員長(剱木亨弘君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十二分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト