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1956/11/20 第25回国会 参議院 参議院会議録情報 第025回国会 商工委員会 第2号
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1956/11/20 第25回国会 参議院

参議院会議録情報 第025回国会 商工委員会 第2号

#1
第025回国会 商工委員会 第2号
昭和三十一年十一月二十日(火曜日)
   午前十時三十分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
十一月十九日委員小幡治和君辞任につ
き、その補欠として勝俣稔君を議長に
おいて指名した。
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   理事
           西川彌平治君
           白川 一雄君
           阿具根 登君
           近藤 信一君
   委員
           青柳 秀夫君
           大谷 贇雄君
           勝俣  稔君
           白井  勇君
           阿部 竹松君
           相馬 助治君
           藤田  進君
           加藤 正人君
           大竹平八郎君
  政府委員
   通商産業政務次
   官       川野 芳滿君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       小田橋貞寿君
  説明員
   通商産業省企業
   局長      徳永 久次君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の互選
○経済の自立と発展に関する調査の件
 (百貨店法施行状況に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○理事(阿具根登君) それではこれより商工委員会を開会いたします。
 松澤委員長が御病気のため、委員長の委託によりまして、私が本日の会議を主宰いたします。
 まず、委員の異動についてでありますが、昨十九日小幡治和君が委員を辞任され、その補欠として勝俣稔君が委員に選任されました。以上御報告申し上げます。
    ―――――――――――――
#3
○理事(阿具根登君) それではこれより本日の議事に入ります。
 まず、前回の理事互選に当り、二名の理事の指名が保留されておりますので、この際、理事に西川弥平治君、及び白川一雄君を指名いたします。
 次に、去る十六日議長に対し調査の承認を要求をいたしました経済の自立と発展に関する調査につきましては、即日議長の承認を得ましたので、本調査を議題として調査を進めます。
 なお、委員各位より、長期間国会が休会になっておりまして、その間通産業務が非常に空白をきたしておるという面もございましたし、大臣の出席を強く要望されておりましたが、本日はちょうど閣議が開かれてございますので、次回の木曜日午前十時、通産大臣は御出席を願うことに決定いたしましたので、御了解を願います。
 去る十七日、公式ではありませんでしたが、委員長、理事の打合会を行いまして、大体お手元に差上げましたような審議日程を作り、委員長の了承を得ました。この日程は、ここに掲げられた問題以外は、取り上げないというのではなくて、この表にあるぐらいの問題は少くとも審議していこうという目安で作ったものであります。そういう意味で各位の御了承を得たいと存じます。
    ―――――――――――――
#4
○理事(阿具根登君) それでは本日の議題に入ります。経済の自立と発展に関する調査の一つとして、百貨店法並びに中小企業に関する問題を審議していこうと思います。
 まず、百貨店法に関して、先国会で本法が成立し、六月の十六日から施行されましたが、その施行状況について、通産省から概略の説明を願い、その上で審議に入りたいと存じますが、いかがでしょうか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○理事(阿具根登君) それでは政府の説明を求めますが、説明員として企業局長の徳永久次君がみえております。
#6
○説明員(徳永久次君) ただいまお尋ねの百貨店法施行後の概況につきまして御説明をいたしたいと思います。
 百貨店法の大きな問題点は、一つは百貨店法ができまして、営業時間をどう定めるかという問題が一つ、それから百貨店法施行当時附則第三条に基きまして、各百貨店が店舗の拡張工事等をやっておりましたものを、いかように始末をするかという問題が大きな問題でございましたのです。
 最初の、百貨店法の営業時間をどうするかということにつきましては、一応の原則的なものは、百貨店法に基きます省令によりまして、閉店時刻を六時ということに定められましたけれども、ただこれは原則でございまして、盆暮れのこともございますし、いろいろな土地柄の事情もございますし、それをどういうふうに定めたらよかろうかというので、いろいろと研究いたしまして、一応私どもが各百貨店側に省の原則的な運営方針ということで、各通産局に流しておりまする通牒の概要を申し上げますると、省令で定めておりますのは六時が原則でありまするけれども、盆暮れにつきましてはお盆の十五日間は七時までよろしい。それから暮れにつきましては前半の十五日間は六時半まで。後半の半月間は七時までというのを原則にいたしております。
 それから六時という原則につきまして都会地について考えてみますると、まあ中心部と周辺部とに消費者の便利等から若干の利用の差がございまするので、それらの事情を考えまして生鮮食料品を中心としました食料品売場につきましては六時半までよろしいというようなことにいたしておりますわけであります。
 かような運用方針を出しました後、経過的なものとしまして現在八時まで常業しているところもありますし、今申ました線を飛び出す線がありますが、それにつきましては経過的な問題といたしましては、漸次今申し上げましたような線に近づく。その終点は明年の三月三十一日まで。四月一日からはこの線に全部がそろうというふうにしようということにいたしておりすす。
 それから休日、休みにつきましては、これも若干まちまちなところもあったんでございまするが、百貨店法制定の趣旨にかんがみまして、六大都市は月四日休み、地方都市につきましては月二日は休みという、休みの休まなければならない日数を定めて示しておりますわけであります。この辺で現在運用いたしておりますわけでございますが、大体この原則通りいくものと私どもも考えておりますが、若干この原則が九州の全部ではございませんけれども、九州の日の長いあそこで、土地柄としまして、お客さんといいますか消費者は一度勤め先から家に帰って、それから着がえて出てくるといいますか、そういうような土地柄のところがございまして、その辺佐世保、長崎、そういう慣習からこの線では早過ぎて百貨店営業が成り立たないということもあり、また地元の消費者の要望にも合わないということから、今問題が出されております。私ども今通産局等でよく事情も調べまして善処したいと考えておりますが、他はおおむねただいま申しました線で運用できるものと考えております。
 それから新設、拡張等の問題でございまするが、これは非常にいろいろとむずかしい問題も含んでおりますわけでございますが、まず概要としましてどういうものがどの程度来たかということをまず申し上げておきますと、百貨店法によりましてこの定義にひっかかります既存業者というものは、まず全国で九十一あったわけでございます。それに小さな店が今度法律の制限を越えた規模になるということで申請がありましたものが十五ございます。合計しますれば百貨店業者数は百六になることに相なりますが、それらのうち既存業者の店が三百店ばかりありますわけでございますが、そのものの一部拡張なり、あるいは新設の申請なりが出ておりましたわけでございますが、その申請の数で申しますれば、件数といたしまして八十二件ほど実は出ております。そのうち七十四件が附則三条に基きまするものであり、八件がその他のもの、その他のものといいますと、売場の面積はふえるわけではないが、店内の模様がえ等をやります場合に、これもやはり許可にかかっておりますから、そういう内容的には非常に軽微のものでありますが、それらを含めて八十二となっております。で、その八十二件のうち現在審議会の議を経て、線に基きまして正式に書類的にも許可済みになりましたものが六十件になっております。そうして審議会では決定しておりますが、まだ業者からの書類がそろわないというようなことから、処理方針はきまっておるものの、まだ書類的には処理済みになっていないのが九件ございます。それから不許可にいたしましたものが一件、それから取り下げになりましたものが二件、以上合計いたしまして八十二件の申請のうち七十二件が一応片づいておるということになっております。残っておりますものが十件、目下審議中にありますのが十件、この十件は大阪地区の四件、熊本の二件、あと岡山、水戸、沼津、長岡それぞれ一件ずつというのが残っております。以上は件数でございますが、これを内容的にと申しまするか、店舗の売場面積の関係がどういうことになるのかということを申し上げてみますと、既存業者の百貨店法施行等によりまする店舗の床面積というものは百十六万八千平米、それに新規の営業許可になりますものが一万三千平米、合計いたしまして百十八万一千六百、まあ約百二十万でございます。これに対しましていろいろと拡張申請が出て参ったわけでございますが、これが総計で見まして四十万二千平米の拡張申請というものが出ておったということに相なります。この四十万というのは、それ以前におきまする、先ほど申し上げました百十八万に対しまする割合、すなわち拡張の増加率と申しますか、割合を出してみますると三四・一%であるというのが申請の総体的な数字になりますわけであります。そのこまかい内容につきましては、お手元に店別にいろいろな資料をお出しをいたしておりますわけでありますが、この総体のうち先ほど申し上げましたように、八十二件のうち十件が未処理でございまして、七十二件が大体片づいたということになっておりますわけでございますが、その片づいておりますもの、片づきましたものといいますか、というものにつきまして、どの程度売場面積の拡張を結果として認めたことになるであろうかという数字を申し上げますると、許可いたしましたものの面積は二十四万八千平米でございます。もっともこのうちには建築工事の都合上、もと売り場であったものを一時つぶしておったというようなこともございますので、そういう数字を引いてみますると、大した数字ではございませんけれども、その数字を引きますと、二十四万一千が実質的な増加といいますか、というふうに了解していただく方が適当ではないかと思うわけでございます。その二十四万一千平米というのが実質的な増加率といいますか、増加を許可いたしました面積ということになります。この二十四万一千という数字を法施行当時の床面積に割合を出してみますと二〇・六%、約二割の増加を認めたということに州なりますわけでございます。これはまあ今までの状況でございます。先ほど申し上げましたようにまだ十件ほど未処理が残っておりまするので、附則三条の関係等におきましては、最終的にはこれよりもう少しふえるということになりますわけでございます。
 概要を申し上げますると、ただいま申し上げたようなことになりますわけでございます。
#7
○理事(阿具根登君) 御質問のある方はどうぞ。
#8
○加藤正人君 この二十四万一千と、差は何ですか、売り場にならん所ですか。ここに書いてあるのは二十四万七千九百五十九……。
#9
○説明員(徳永久次君) 先ほどちょっと申し上げましたが、許可いたしました床面積は二十四万七千九百五十九平米でございます。ところが形式的にはこういう数字でございますけれども、この許可の中身を洗ってみますると、建築工事にかかります際に建築工事の都合上、その前売り場にしておった所もつぶして工事をしておったというようなことがございますので、その以前におきまする売場に使っておった面積というものが若干ございまするので、その数字を引いた数字がまあ実質的な意味においての売場面積の増加というふうにみるわけでございます。
#10
○加藤正人君 それが二十四万一千平米……。
#11
○説明員(徳永久次君) はあそうでございます。
#12
○加藤正人君 今質問はこの床面積などをめぐっての質問程度であって、そのほかはまだこれから説明があるのですか。
#13
○理事(阿具根登君) いや、今で一応……。
#14
○加藤正人君 ここにある資料全体にわたって質問していいのですか。
#15
○理事(阿具根登君) そうです。
#16
○加藤正人君 それじゃ質問……。
 この資料の中の二十八年度以降の小売業の売上商について表がありますが、この1・2に分れておる下の欄を見ますと「百貨店および小売商の売上高の小売業売上高に対する比率」という表を見ますと、二十八年、二十九年、三十年度の比率が載っておりますが、これを見ますと、三カ年あまり変りはないようでございますね。世上非常に百貨店に対する小売業者のいろいろな苦情が多いようでありますが、この数字から見ると、あまりこの三カ年変ってないように思いますが、この数字だけでわれわれは判断していいものかどうかという点を伺いたい。
#17
○説明員(徳永久次君) ここに統計に出ております数字は、お話しのようにこういう数字に相なっております。この点は百貨店法の御審議をいただきます際にも、当院でも問題にされましたようでございますが、数字的には百貨店活動が小売業に大した影響を及ぼすようになっていないじゃないかというような、そういう統計を示す資料が出ております。ただ、あの際には、先ほどちょっと申し上げました、これは正確な数字は今申し上げたことになるわけでございますが、この百貨店法ができまする以前の百貨店の売場面積の増加と申しまするのは、最近数年来を見ますると、まあ六、七%といいますか、年々その程度しかふえていないというような経過をたどっておりましたのでございますが、百貨店法が作られるようになりました原因と申しますのは、昨年来急激に売場拡張のもくろみがされまして、先ほど申しましたように三四%申請が出たというようなことになったのでございます。さような状況というものが全体の購買力の増加等に応じ、百貨店の受け持つ分野が、漸進的にふえるという程度を越えておるだろう、それをほどほどに変えなければならぬというものから出たものじゃなかろうか。過去の三十年までの統計で見ますると、ここに統計を示しておりますように、それほど百貨店活動が影響を及ぼしておるというふうにも、売上高に関しまするここの数字でいきますれば、売上高に関する限りはそうふえておらないということでございます。
#18
○加藤正人君 売上高が問題じゃないですか。問題になるのは売上高の点であって、ほかの問題は大してあるわけはないじゃないですか。
#19
○説明員(徳永久次君) まあ、百貨店問題がやかましくなりました経緯は、いろいろな要素がございますわけでございます。私ども振り返って考えてみますれば、先国会で百貨店法が成立いたしましたわけでございますが、その前の国会におきましても与党、野党両方から百貨店法が出されて、議員提案におきまして出されておりましたわけでございます。そういうふうに出ておりましたりしました事情というものは、一つはこの百貨店の活動ぶりと申しますか、活動ぶりがやはり問題になっておりまして、活動ぶりで見ますと、宣伝が派手過ぎるとか、あるいは営業時間につきまして従来百貨店のおおむねきめた線を越えた営業時間を夜おそくまでやる店ができまして、それがまあ小売商側を刺激したということもあったと思います。百貨店業界内部でもなかなか戦前と違いまして、メンバーそれ自身の協調も十分されないということで、勝手な活動をする人もあるというようなこともあり、その間小売商との摩擦が、ほどほど調整がつかないということもあったと思います。それに先ほども申し上げました昨年来拡張が非常に急激にふえたということ、それらが相重なりまして、事態を平穏に関係者の良識に待っていくというだけでは済まない。法によりまするある種の規制を必要とするということになったと私ども考えております。
#20
○加藤正人君 われわれはこういう問題を処理する上においては、そこらをよく分析して冷静に判断しなければならぬと思うのですがね。売り上げが非常にふえて、小売業者をいかにも圧迫しているように数字上なった場合には、大いにこれは警戒しなければならない。これを見ると大した問題じゃない。ただ、どうも今の御説明にもあるように、何か感情的な面もあるようでありますし、それから非常に派手に見えるというか、百貨店は一面において非常に文化の面について私は社会的に寄与していると思う。それにはいろいろな企てをして、あるいは教育にわたるようなことまでやっておる、あるいは美術とかいう方面についても小売業者のできないことまでやる、それが派手に見えるということもあるのじゃないかと思います。そういうことは冷静に、これは百貨店の社会的の一つの何といいますか、サービスとしてやっているという面も見てやる必要があると思うのです。しかしながら、現実に売り上げに、非常に小売業者がたまらぬようなそこに影響をきたすのだったら、これはむろんもう少し私は強く百貨店を押える必要もある。こう思うのでありますが、すべてこの数字によってわれわれ冷静に判断せんと、妙な方面にいってしまうようなこともあるし、最近では百貨店間においてもいろいろなそこに競争意識から派手にやるように見えるものを反撃するというようなこともあって、事実以上に問題が一般に見られているようなのが現状じゃないかと思う。われわれはすべてこの数字によって判断していきたいと思うのでありますが、今後ともこういう面をわれわれが公正に判断するような資料を、一つ通産省からわれわれに供給していただきたいと思います。
#21
○理事(阿具根登君) ほかに……。
#22
○大竹平八郎君 簡単に一つお尋ねしたいのですが、この一覧表を拝見いたしますと、もっとも営業とか店舗の増設とかいろいろ許可したものの中に区別がございますけれども、このたくさんの中にただ一つ3の項に不許可になったものがあるのですが、この理由を簡単にお尋ねしたい。
#23
○説明員(徳永久次君) これは大分の例であったかと思いますが、この大分に新しく百貨店にしたいということで申請がございましたわけでございますけれども、実際の当該申請者の実情について調べてみますると、工事の進捗度というものはほとんどしていなかったと申しますのが法施行当時の状況でもございますし、それから土地におきまして、土地のいろいろな第三者も含めました商工会議所の調整協議会でいろいろ御審議もいただいたわけでございますが、そこでもあの店の拡張は影響から見ても好ましくないし、従来の営業ぶりから見ても好ましくないし、また本気で出しておるのかどうか若干の疑問の点もあるというようなお話もありました。その後数カ月たちました状況におきましても、百貨店すれすれの大きさといいますか、地方都市は千五百平米でございますが、千五百平米までの工事で営業しておられるというような状況でございまして、この数字自体、それ以前の店舗からどうしても拡張しようというような事情……、かたがたその以前に既存の百貨店もあったわけです、それも拡張があったわけでございますけれども、大分市の全体の大きさ等からしまして、こちらの方は進捗程度が進んでおった事情もあり、これも申請は相当切りましたけれども、四割くらい切って六割くらい認めたと記憶しておりますが、そういうような状況、都市全体の大きさに対する百貨店の拡張の伸びを認める程度でありますが、それぞれの工事の進捗程度の状況、それからそれ以前におきまする当該申請者と小売商との協調なり、摩擦関係なりというような事情、さようなところで不許可ということに相なりましたが、私ども審議会にもいろいろと事情も述べてあれしたわけでありますが、審議会でもその事情にかんがみて不許可しかるべしということでございますが、当事者としまして自主的には百貨店すれすれのところで営業しておられるが、やはりいろいろな関係から取り下げて、不許可でいいというお話でございました。さような計らいになりました。
#24
○大竹平八郎君 今御説明のようなことは許可問題に対しては、大体共通的な問題が非常に多いと思うのですが、いろいろ政治的な問題もあるかもしれませんが、それだけに一つ今後許可をせられるというときは十分御注意願いたい。
#25
○近藤信一君 この表を見ますと、百貨店法が施行されて以来、許可になったものがずいぶんたくさんあるのでございますが、これは百貨店法が国会に出ますると、それぞれ各百貨店は増築改築等の工事にどんどんかかりまして、その後に工事が完了したので、いろいろと今後、備考のところに書いてありますように、工事を完了したのでまた新設等々、これが施行後にむぞうさにたくさん許可されたという、その許可された基準というのは何かあるのですか。
#26
○説明員(徳永久次君) これの処理分につきましては、私ども御承知のように百貨店審議会というものが設けられておりますので、こう申し上げると差しさわりがあるかと思いますが、百貨店審議会はほかの審議会と異なりまして、審議会のメンバーは会長が工藤さん、委員に小汀さん、あるいは向井教授、高宮教授、それから婦人関係としまして山高しげり先生、それに主婦連の三巻先生、日商の岡松専務理事というような、いわば中立の公平な御判断をいただくような学識経験の高い方々を委員にお願いいたしましたので、もっぱらそれらの委員さん方の何と申しますか良識を待ちまして、ただ私ども事務当局はこれのまあ幹事としましていろいろな資料を取りまとめるというようなことを実はやって運用して参ったわけであります。そこで今お尋ねの問題につきまして、最初に全部ある程度の全国的な画一的なある種の基準といいますか、そういうものができないだろうかということもいろいろ御議論もしていただいたわけでありますが、ところが申請の土地、土地についていろいろと見てみますと、なかなか画一なベースで参りかねる事情の方がむしろ多いというような事情でございまして、拡張程度はこの程度であったらどうするとかいうような基準ということは全体を通じますものは実はできていないわけであります。と申しますのは、逆に申しますと、土地々々の人口の発展状況とかそういうものは非常に違うというようなことがございまして、むしろ画一にやることの方がいけないというようなことがわかりまして、そういうふうな作業をやめて、それぞれの事情をしんしゃくしながら見ていこうということになりました。きっともこれにつきましては御承知の通り法の仕組みから一つは土地々々に百貨店の許可申請がありました際に、商工会議所に調整協議会がありますし、同時に利害関係者としまして、小売商関係を主としておるのでありますが、いろいろな意見も出されておりまして、法自身も見なければなりませんが、現実におおむね各都市の場合土地々々の小商店側と話し合いがある程度常識的な線でつけられておりまして、そうしてその線で円満に解決がついた点を中心に事を運んだわけでございます。そういう方式がいろいろな形でとりにくいケースと申しますのは非常にまれでございます。一つは東京のようにぼうばくといたしておりまして、小売商関係との調整をやろうといたしましても、小売商関係でどなたをお相手にしていいやら、東京が非常に大きな都市でございますので、そういうことになっておりますので、これはそういう方式はとっておりませんが、ほかの都市はほとんど大部分がそういう方式をとっております。その点で最終のところでまとまりの歩みはある程度寄ったが、ぴたりという線まで寄っていなかったというところを、ほどほどに結論を出したというケースも若干ございます。さようなもともとこの法自身が百貨店の企業活動の伸び、それに対します小売商の受ける影響の調整ということもありましたので、ある程度円満に話がつきます限り、そうする方が妥当ではなかろうかということでおおむねそういう形をとりました。さような関係もございまして、画一な基準というものは設けられていないわけでございます。
#27
○近藤信一君 審議会では商工会議所の意見を聞かなければならないということになっているわけでございますが、これは各地でもそうだと思うのですが、商工会議所では百貨店の問題等、中小企業者との間にいろいろと紛争をかもしておる。そういう点で商工会議所でも、小売商と中小企業の方々と、いろいろな商工会議所の言い分といいますか、そういうのとは相当意見の食い違いがあるのじゃないか。そうして小売商側、中小企業者の方々の意見はおおむね無視される場合が多いわけです。そうして結論的にはこれが商工会議所の意見だということで申請される。その場合に、審議会は中小企業側の意見というものを十分尊重せずに、審議会で百貨店などを許可してしまうというようなことが起っているのじゃないか、こういうふうに思われるわけです。そういう場合に、当局の答申は審議会の結論をすぐそのまま許可する、こういうことになりますか。
#28
○説明員(徳永久次君) お話のようなケースにぶつかったケースが数カ地点ございます。それらの際、それを円満なる処理をどうやって求めるかということに、一番頭を悩ますことになりましたのですが、単純に百貨店審議会が小売商側の反対を押し切った形で出ました場合、その場合はそれなりの答申が出ております。同時に小売商側の反対される事情等もわかっております。それを見まして、その他の工事進捗程度、拡張程度を見まして、ここらが適当ではなかろうかというふうに、ほどほどに審議会で御決裁いただくこともございます。おおむね問題になりました場合につきましては、実は現地の通産局なり、県なりの応援を求めまして、仲裁役といいますか、というものに立ちまして、百貨店審議会、商工会議所の答申は答申だから、それ以上の妥結ということを求めたいということで、あるいは当該市長をわずらわし、あるいは知事さんをわずらわし、あるいは通産局をわずらわすということにいたしまして、ほどほどの歩み寄りを求めましたところから、そう遠くない線で措置するということでいたしております。そういうケースは実はそうたくさんございません。名古屋の場合はそういう形で相当問題がありましたのですが、最終的には審議会は審議会なりの、商工会議所の一応のあれはありましたけれども、それだけで決することを妥当と考えませんで、なお百貨店側と小売商側との話し合いを進めてもらい、それがなおそれだけで片づかない場合、通産局があっせん役を買いまして、そこに仲立ちいたしまして、両者の歩み寄りを求めたということがございまするし、先ほどちょっとお話が出ました大分の場合には知事さんも出てもらい、あるいは通産局へもお願いしましてというようなことをいたしまして、結論を出したわけでございます。若干そういう動きもありますから、法で定められた手続に基きますいろいろなもの、それを経ながら、さらに時間をかしつつ、業者の話し合い、および役所のまあ仲立ちといいますか、というような形である線へ行く、まあ、私どもそういう手順に極力関係の小売商側も、問題の性質から見まして、おおむね納得する線に近いことが望ましいのじゃなかろうかと考えまして、かような措置をいたしました。ある意味で現在残っておりまする十件というものは、多少これはまあ進捗がまだおそいから、そう急がなくてよろしいとかいうようなことがあったり、あるいは土地々々における話し合いがまだそれほど熟してない、いろいろな問題等も見受けられる点もありますが、残っております十カ地点、十のケースが残っておりますので、これも間もなく片づくものも、片づけなければならぬというものもございますが、まあそういう手順から見まして、もう少し慎重に話し合い等を進めていただくことが適当であろうというようなことで実は延ばしておりますというふうなものがご、さいますということでございます。まあ、過去のものにつきましては、今まで通りの意見でいたしておりますが、トラブル、こういうものはそれほどたくさんはありません。しかし、幾つかはございますということを申し上げます。
#29
○近藤信一君 これはターミナルによく起る問題だと思うのですが、たとえば十階建のものを作っておる。そうしてそれは全部許可にならないので、まあ最初は六階までなら六階までの面積で許可を申請をする。そこでまあ六階までの面積が申請許可された場合に、一応それで営業をやる。しかしその上は七階、八階、九階、十階というようなところは、一時会社の事務所等に使用して、また後日あらためていつでも開店ができるように設計がされて、後日あらためてこれを申請した場合、こうした場合に、当局はこれに対するところの将来許可をする方針であるか、それとも許可しない方針であるか、この点を一つ明確にしていただきたいと思う。
#30
○説明員(徳永久次君) これはまあ概観した感じでございますけれども、そういう方針を政府がきちんときめておるということではございませんが、百貨店法のできました趣旨が、各県が実際上の、何と申しまするか、購買力の伸び等に応じて百貨店の占めている割合、その割合をくずさない範囲に、まあ漸進的に伸ばしていくということなら、なんということもなかったわけでございます。それをここでもって伸びようとしたところに問題があったということが、百貨店法ができました趣旨であろうかと思います。それで相当の金を投じて、相当工事も進めておるというようなことで、今度許可いたします際に、今年なり来年伸びる程度だけしか認めなかったらということにはなっていないわけでございます。先ほど対照した数で申し上げましたが、今度許可いたしましたものだけで見ましても、既存の面積の二割をこえるということになっております。私ども常識的に考えまして、この数字は五年と見ていいか、七年と見ていいか、問題があろうと思いますが、この一、二年分を許可したということではなしに、五年、六年、七年分ぐらいは、これでカバーされておるというふうに考うべきではなかろうかというふうな気がいたしております。逆に申し上げますると、今お話しのようなケースもそうたくさんないと思いますけれども、今度これをして、また来年申請して拡張さしてくるというようなことは、百貨店側もそういうことが私はないと思いますけれども、役所としても、非常な事態の変化のない限りさようなことはないというふうに感ずるわけであります。
#31
○近藤信一君 それでは今こういうのがあるというふうに私は聞いておるのですが、たとえば一つのビルを建てる、そうしてそのビルは百貨店のごとく作ってあるわけですが、これは百貨店として使用するのじゃない、この中に小売商人を貸店舗ということで入れて、小売商人の方々に全部その中で商売をさせるのだと、こういう計画があるところもあるわけなんですが、こういう部類は当局としてはこれを百貨店として考えるのか、小売商として考えるのか、この点どうお考えになりますか。
#32
○説明員(徳永久次君) 私ども再三そんな話が耳に入るのでございますが、寡聞にして実は今よく承知しておりませんが、北海道で小売の関係者がある意味の共同施設の形でそういう様式の売り場と申しますか、を共同で作ろうという話が出ております。これはある意味で適当と、小売商の振興対策に合うたものと私どもは見ておりますけれども、東京なり大阪なりでそういうふうなことをもくろまれて工事がなされておるということは実は私よく承知しておりません。実質に即しましてやはり考えるべきじゃなかろうかと思うわけでございます。それが先ほど申し上げましたように、北海道にありますような小売商側の集合という形でもくろまれておりますれば、むしろ望ましい策ではなかろうかと考えておりますが、それが小売商という、貸事務所でありますが、それが百貨店の営業の変形をねらいにして小売商が貸事務所の形をとり、実質的には百貨店そのものの営業であるという場合には、これはやはり私どもも法の精神から問題にしなければならぬのじゃないかと考えております。ちょっとそのような話はまだ私は聞いておりませんです。
#33
○近藤信一君 この資料の5に「審議中のもの」とありますが、これは審議会で現在審議しておる審議中のことでありますか。
#34
○説明員(徳永久次君) 審議会ではもちろん審議いたしておりますが、ただ諸般の情勢から立ち入った個別の審査はいたしておりません。ただ概況といたしまして、この地点ではこういう問題があり、ああいう問題があるという、この程度の進行状況を示しておるので、具体的にそれをどうこうするという処置としてはもう少し先の問題と、まあいわばそういう程度のさわり方ですということでございます。個別のさわり方はまだ十分なされておりません。
#35
○近藤信一君 熊本市の大洋と鶴屋百貨店というこの二つは現在まだ工事中ですか。
#36
○説明員(徳永久次君) 私どちらがどちらだったか、あるいはもし間違いがあるといけませんが、たしか大洋の方が工事を先に進めておった方じゃなかったかと思います。鶴屋の方は出足がおそかった方だったかと思いますが、その後におきまする工事としてはいずれも相当できておるといいますか、鶴屋の場合で六階あたりまではできておるというふうに聞いておりますが、この二件のものにつきましては審議会でまだ審議中でございますけれども、これは相当個別にも実は検討もなされております。そう遠くない間に結論を審議会としてはお出しになるんじゃないかというような感じがいたしております。
#37
○近藤信一君 この大洋というのですか、バス・センターができるという……。
#38
○説明員(徳永久次君) バス・センターの問題がございます方は鶴屋でございます。
 まあついでですから申し上げますが、百貨店法の審議の際に、当委員会で何といいますか、バスのターミナル等を百貨店の建設地点に……、百貨店の中に設けないようにというような問題、この前御議論がなされまして、これはもうだいぶ前のことでございましたけれども、鶴屋は百貨店法施行当時に実は私のところへ、こんなもくろみになっているのですがというようなことで持って参りまして、それを受けて見ますと、デパートのすぐ横にターミナルができることになって、デパートの敷地の一部を提供するようにというような仕組みもなっておりますので、私ども付帯決議がありましたことでもあり、これは適当でないから、こんなことをしては困りますからおやめ下さいということをいたしまして、これは百貨店側もきわめて簡単に、まあ適当かどうか、法なり国会の審議、そういうあれはあるのでしたら私どもその線に沿って善処いたしますからということでそういうことをやめ、百貨店側としての通路関係もきちんとするということになっていると、私ども了解いたしております。
#39
○近藤信一君 聞くところによれば、これも小売商人との間に相当問題を加味しているようでございまして、これはいつでも営業できるような設計のもとに現在建設がなされつつある、こういう点から考えまして、小売商の組合の諸君と非常に問題が紛糾していると聞きます。従ってこれらこうした形でこれからいろいろとまだ申請が今後も出されると思うのですが、こういう点については当局も小売商の立場も十分によく考えて一つ処理をしていただきたい、私はこう希望いたしまして私の質問を終ります。
#40
○白川一雄君 資料の「2審議会において審議済のもの」というのは、許可するものというふうになるのでしょうか。許可、不許可はまだわからないのか……。
#41
○説明員(徳永久次君) これは許可するときまっておりますわけでございますが、ただその原案通りでございませんので、一部修正がございますものですから、申請者に書類の書き直しといいますか、をお願いしております。そういう意味のものでございます。
#42
○白川一雄君 前国会で、これを審議しましたときにやはり非常に問題になりましたのは、建築中のもの、まだ建築にもかかっていないが準備をしているものというものの取扱いをどうするかということが非常に問題になりまして、早くやらんと、百貨店法が百貨店の新築、増築促進法みたいなことになりはしないかという声さえあったのは御承知の通りで、この結果を見てみますと、大体そのときに増築なり、新築しようとしておったものは、ほとんど全部が問題なく許可になってしまったという結果のように思いますので、なるほどこの資料を見ますと、二十八、二十九、三十年の百貨店と小売商の比率が出ておるので、大した変化はないように見えますが、実際に許可になったのは三十一年なのであります。営業面積が必ずしも売り上げ金額に正比例するとは思いませんけれども、この三カ年の比率だけでは中小企業に対してどういう影響を与えておるかという資料にはならんのじゃないか。実際三十一年度の許可になった許可面積が活動しかけると、えらい比率の違いが出てくるのじゃないかというように考えられますが、その点見通しはどうなんでしょうか。
#43
○説明員(徳永久次君) 許可いたしましたものにつきましては、おおむねでき上っておる、許可しました限度についてはでき上っておるものが多いのであります。一部は工事が来年になっておるものもあります。あるいは神戸市のごとく、これは土地の調整にもよったわけでありますが、順を追いました、一年半ぐらいの順を追った拡張も一部認めたというふうなケースも実はありますわけであります。そういうこともありますが、大約いたしまして先ほど最初に申し上げましたように、売場面積の、既存に対しまして約二割の拡張を認めたということになっております。この数字を最近におきまする百貨店の、効率があるとかないとかという自然の勢いの増加等と対してみますれば、確かにこの数字というのは大きい、自然の推移以上の売場面積としまして最近のまあ数字をとってみますと、二十八年に、これは売場面積以外に百貨店が使った全体の面積でございますけれども、百貨店使用面積の推移というものがございますが、これをごらん願いますと、二十七年から二十八年には十万平方、それから二十八年から二十九年には十一万平方、二十九年から三十年には十万平方というような経緯をたどっております。それからみまして、私ども今回の処置によりまして認めました分が二十四万平米になっておりますので、その限りにおきまして自然増加の趨勢よりも大きいということが言えますが、それを逆に見ますれば、差しあたりの、一、二年のところは、もし売場面積の拡張の割合に応じて百貨店側の売場面積がふえていくというふうに見ますれば、一、二年のところは小売商側にある程度の影響があるというふうに見ざるを得ないのではなかろうかというふうに考えております。ただし、自然の勢いをこの辺である意味では食いとめた、それによって食いとめたということを御了解いただけると思いますが、この食いとめました姿で事態の変化がない限り、五年なり、七年なり据え置くといいますか、というのがある程度の、おおよその目安にしてもよろしいんではなかろうかというふうにも考えます。さような仕組みでは、やや長目に行われます場合には、小売商にはむしろこの法律が好影響をもたらすというふうにも考えられていいんじゃないかというふうに考えております。
#44
○白川一雄君 確かに、無制限に伸びるものを押えた効果はあったと思いますけれども、客観情勢は、一応各百貨店とも伸びたいだけ、腹一ぱい伸びてしまった現在の形だということが言えるんじゃないかというふうに私は見ているのであります。
 次に、前にやはり問題になった一点で、その後の実情をお尋ね申し上げたいのですが、百貨店法の第五条に、あれを審議しましたときには、百貨店業のところは、事業活動となっていますが、その当時出張販売とか、客の送り迎え等をするというようなことで影響があった場合というような題目で話し合ったように考えているのでありますが、その大きなデパートが地方へ出て、出張販売その他をやっているような事例はありませんのですか。
#45
○説明員(徳永久次君) 今、御指摘のようなケースは、百貨店法ができまして、百貨店側もある程度の、何といいますか、自分たちの営業方針に慎重な考慮を払っているので、そのような事例は私どもはないと見ております。
#46
○白川一雄君 その当時非常に心配したのは、百貨店が出張販売なり、客の送り迎えをすれば、地方小売商に影響のあることはきわめて明瞭なのであるから、「著しく害するおそれがあると認めるときは」というより、むしろそれを禁止すべきでないだろうかということで、あのときに非常に論議があったように記憶いたしておりますので、これは監督官庁としても、出張販売等は特にやってもらわないようにしていただかないと、地方の、いなかの方は、やはりローカル・カラーでその店が成り立っているところへ、文化都市からはなばなしく出張販売等をやられますと、田舎の方の小売商はたまらなくなってしまいますので、この点は禁止と同じような取り扱いのつもりで見ていただかなければいがんだろうと思いますので、一つこの点特にお願い申し上げておきます。
#47
○西川彌平治君 一つだけ伺っておきますが、この百貨店法を審議をいたしまする最中に、消費組合という問題が出たのでございますが、そのときに、消費組合でも、千五百平方メートル以上のものに対しましては、百貨店法を適用するということを当局が御答弁になったように記憶をいたしているのでありますが、ここに見ますると、そういうものは一つもこれに出ておらぬようですが、実際御調査になった結果、消費組合の店舗はほとんど千五百平方メートル以内のものであったのでしょうか。そういう点でお調べになったことはございますか、ちょっと伺っておきます。
#48
○説明員(徳永久次君) ただいまお尋ねの点、営業の方針というと、仰せの通りでございます。現実に消費生協等の売り場が寄せ集められて千五百平方ということはございますけれども、一店舗と申しますか、百貨店は御承知のようにいろんな商売をする。その中のどこかの店が本店であるか、支店である。地方でいえば千五百平方で、中央の、六大都市であれば三千平方以上であったら百貨店として取り扱うという仕組みになっておりますので、それにひっかかるものはなかったということです。
#49
○西川彌平治君 念のために一つ伺っておきますが、私の聞いておる範囲でございますからあるいは間違っているかもしれませんし、また私が見て来ましたもので、これは千五百平方メートルだなあという感じがしたようなものがあるのでございます。たとえでございますが、トヨタの挙母工場の消費組合などは膨大な実は面積を持っているように私は見て参りました。また日鉄の八幡の工場などに行きましても膨大な売場を持っているようでありますが、しかし私の見た目でございますから、あるいはそうでないかもしれませんが、そういう点について実際に御調査になったのかどうか、ちょっと伺っておきたいと思います。
#50
○説明員(徳永久次君) 挙母の話は私は初耳でございますが、八幡の話は前から問題になっておりまして、少くとも通産局でもチェックしたと聞いております。挙母の話は初耳でございますので、念を入れて調べてみたいと思います。
#51
○加藤正人君 この第五条に、通産大臣が許可する場合、中小企業者の利益を著しく害するおそれがあると認めるとき、という、これが基準になっているようでありますが、この百貨店法というものは百貨店というものの中小企業に与える害を規制するという目的であるのであれば、中小企業者がどうもこう別々に経営しているんじゃとても対抗できぬ、自分を保護するわけにはいかんというので、もし資本を出し合ってそこに共同して店舗を作ってこれを百貨店という名前はつけるかどうかは別として、共同の店舗をもって百貨店と同様な仕事をするという場合にはこれは百貨店法でやっぱり規制するのですか、そういう場合には百貨店という名前があっては、この法律で規制するのだ、中小企業が集まってやるのだというような場合には、これはどういうふうにして取り扱いますか。
#52
○説明員(徳永久次君) 先ほどもちょっと申し上げましたが、中小企業者が一つの共同行為としまして顧客の便利、あるいはサービスの向上と改善というような手段として共同行為としまして百貨店と名をつけようが、つけまいが、この法律の定める規模以上の店舗をかまえてやるということはむしろ中小企業者の商業対策としても推奨していいことじゃなかろうかというふうに考えております。その形態によりましてこの法律にひっかかるということになりますれば、許可はしないこともありましょうし、これは形態によりましてはこの許可にひっかからないという場合もあると思います。形態と申しますのは、これは一人の人がこれだけの店舗を持つというのが法の仕組みでございます。その中小企業者が売場としましては共通の場所を一つのビル内に持つとしましても、その中の営業主体はそれぞれ独立計算であり、独立であるということになりますれば、それらの寄せ集めである集合体がある大きさであるとしましても、この法律にはひっかからないということになりますので、共同行為の場合はおそらく後者の場合が多いのじゃなかろうかというふうな気がいたします。
#53
○加藤正人君 しかしこれを客観すると、経営の内容がどうなっておろうが、人が見たら百貨店の形ですよ。催しもするし、そしてやはりそこに集まった中小企業者の連中以外の中小企業の小売の店舗には相当な影響を与えるということにおいては、百貨店と銘を打って初めからやった店舗と何ら差異がないという場合でも、それは差しつかえないというのはちょっと実際問題としておかしいですね。
#54
○説明員(徳永久次君) 実際問題としてはいろいろなケースが起ると思います。これは仮定でございますけれども、ある田舎の都市に東京の一流の小売商がお話のような形で出たというケースの場合、それからその地元の小売商がてんでんばらばらでやるのでなく、消費者のサービスも考えて、みなでこうしようじゃないかということにしました場合、いろいろニューアンスは違うかと思います。今私があげました例で申し上げますれば、東京の小売商が共同で進出するという形の場合は、簡単に許可していいかどうかというと、私どもの役所としましては、また審議会にも御相談いたしまして首をひねらなければならないということになるのではなかろうかという気がいたします。
#55
○青柳秀夫君 通産大臣がこの百貨店法によって許可をされ、あるいは不許可の処置をとる場合は、百貨店審議会の意見を聞かなければならぬ、とあるが、審議会の意見を聞かれた場合、今までの御処理は、全部その意見通りになっておるかどうかという点についてお伺いします。
#56
○説明員(徳永久次君) 百貨店審議会の意見に基きまして、それを越えて処理したケースは一つもございません。
#57
○青柳秀夫君 百貨店審議会はこの法の五条の第三項によりますと、商工会議所の意見、あるいは利害関係者、商業活動調整審議会の意見を聞かなければならぬ。こういうことになっておりますが、百貨店審議会の意見というものは、地方の今の商工会議所の意見とか利害関係者の意見というものによってきまっているのでございましょうが、審議会の意見は何によって出て来ているわけですか、その点を一つ伺いたい。
#58
○説明員(徳永久次君) この法律でございますと、商工会議所の意見となっておりますが、私どもは商工会議所がこの問題を処理しますために、また広く法律問題のお世話に当るために、何か特殊の機関を設けたらよかろうというので、実は私の方から各地の商工会議所に通牒を出しまして、商業活動調整協議会というものを作ってもらいたいということを、この一番最後のページに通牒の趣旨を出してありますが、こういう形のもので実は作ってもらいたいと通牒を出しました。これには百貨店、小売商、それから土地におきます消費者代表、あるいは土地、土地の大学の先生とかいうようないわゆる第三者的の方もお入りいただいて、また通産局の職員も県の職員も参与という形でそれに携わるというような仕組みを作ってもらっております。商工会議所の意見はこの商業活動調整協議会でいろいろともみましたその結論が商工会議所として出ております。同時にその審議の詳細な内容、どういう委員の人、どういう立場の人からどういう御発言をいただいたかということも、おおむね議事録に詳細に添付してあるというようなことでございます。
#59
○青柳秀夫君 その点で先ほど大臣が許可されるときは審議会の意見通り、審議会が意見をきめられるときは地方の今の商業活動調整協議会の意見をいろいろな事情があるにしても、その意見を大体意見通りにきめられる。こうなりますると、結局大臣がきめられる意見は地方の協議会の意見が審議会の過程は経ますけれども、大体採用になるというふうに解釈されるのですが、局長の御意見はそういう意味でございますか。
#60
○説明員(徳永久次君) 地元で商工会議所の商業活動調整協議会でいろいろな意見が出まして、それが円満にいっておりますのはそのまま中央の審議会でも、県でこういうふうになったならけっこうじゃないかというふうなケースは多うございます。ただし全会一致でない形、主として法律に基いていますれば利害関係者からもいろいろと問題の多い、いろいろな意見を出されておるというようなケースにつきましては、先ほどもちょっと申し上げましたが、審議会の商工会議所の意見というものも決定的な意見が出されていないこともありまして、ただそういうトラブルがあって決定まで至らない場合には、こういうような事情でこういうことが出されたというような各委員の発言をそのまま取り次いできたというようなケースもございます。そういうことをもとにしてきめる場合もありまするし、それからさらに先ほど申し上げましたように、通産局からあっせんに乗り出しまして、おおむねそれがまとまって、円満にまとまっていないという場合は小売商側と百貨店側との意見の食い違いがあるという場合でございますけれども、それの調整に通産局が当るというようなことにいたしております。それでもなおそこに若干の差がある、だいぶ近寄ってきてもまだぴたりというような線まで来ていないというようなケースの場合も、これはまれでございますけれどもございます。これは幾たびかそういうことを重ねたあげくそういう段階になりました場合、その事情を審議会に申し上げまして、審議会としましてある線をお出しいただいたというケースも、非常にまれでございますけれどもございました。
#61
○青柳秀夫君 同じようなことでございますけれども、今のこの審議会の答申といいますか、意見というのは非常に重大だと思うのですが、その審議会そのものが地方の協議会の意見を円満の場合はそのままでいい、今局長もおっしゃったように、地方の協議会というのは百貨店側と小売商側が対立して相当利害関係があったりしておりますから、なかなか意見がまとまりにくいのじゃないか、そうなってくれば地方でまとまらないのは審議会でおまとめになるような重大なそこに責任が出てくると思うのですが、今まで審議会の方で審議される場合、そのような意見が相当一致していなかったというような具体的の事例でございますね、それは先ほど御報告にありました申請が八十二件、うち六十件が審議会できまったというお話もございましたけれども、この六十件きまったという中には相当あれでございますか、地方の協議会でそう円満にいかなかったものも入っているのでございますか。
#62
○説明員(徳永久次君) ちょっと一々は記憶いたしておりませんけれども、まあ私ども名古屋の場合は、名古屋全体が相当もめまして通産局もこれに当らなければならないというケースもありました。それから兵庫県の神戸も一カ所ございましたが、それも協議会のなにで通産局が一月くらいたちましてまとめたというケースになっております。それからあるいは大分の場合は知事さんに出てもらったりしながらまとめたというようなことになっております。それから新潟の場合もある程度まとまっておりましたのですが、若干の食い違いがございまして、まあこの審議会の方でいろいろな線を出してもらったということもあります。東京の場合は、これは先ほどちょっと申し上げましたが、そういう手順をとりにくいといいますか、場所でもありまして、これは端的に申し上げれば、ほとんど審議会でお世話を願った、直接願ったというようなことで、まあ商工会議所でまとまった意見も出ておりませんけれども、だれがこうで、だれがこうだったというような意見でございましたら、それは十分参考になりますので、ほかの名古屋等の場合のように通産局が乗り出して、ある程度の、ここはこういうふうにするんだという手順がとりにくく、東京審議会そのもので実はやった。まあそういうようなことでかれこれ約二十件くらいになると思いますが、まあ三分の一程度は現地でそう問題もない、円満に進んでいる。そんな見当ではないかと思います。
#63
○理事(阿具根登君) それではちょっと一言だけ質問しますが、現在審議中のものが十件ほどありますが、これは工事はどうなっておりますか。
#64
○説明員(徳永久次君) 法施行当時のものはここに書いてある資料でごらんいただければわかるのでありますが、最近までのやつは大ざっぱに申し上げまして、大阪、今度の問題で大阪は四件でございます。大阪は進捗程度は割合ににぶいようでございます。それほど進んでいない地帯でございます。岡山はこれは新設でございまして、非常に問題の多い場所でございまして、これもまあどちらかと申しますと、商工会議所あたりでも不許可になる公算が多いのではないかと見られるケースでございます。熊木の場合は先ほどもちょっと出ましたが、片方はほとんど完了、片方はまあ八階建のうち六階くらい完了をしているという現状のように聞いております。それから長岡の場合は、これは非常にややこしい問題を含んでおりまして、まあ下が百貨店で上の方が住宅ビル程度のものになっておりまして、この工事費にある程度の公庫の金が出ておる。これも相当慎重を要する問題でございます。それから沼津の場合はそれほどむずかしい問題とも考えておりませんが、もうちょっと調査したいケースであると記憶しております。水戸の場合はこれは夫着工のケースだそうでございます。
#65
○理事(阿具根登君) そうすると審議中でも工事は進めておるということですね。現在工事は、それは進めているということですね。
#66
○説明員(徳永久次君) 進捗のスピードにはそれぞれの事情等もあって差がございますが、お話のように、法ができました、法施行になりました六月十六日以降、それぞれ工事は進められているということになります。
#67
○理事(阿具根登君) この法律の審議中に、その問題は問題になったと思うのですが、六月から今日まで五カ月間、この間工事を進めておるとするならば、この法律の意味は何もない。工事は中止して当然審議会に入るべきものであると思う。もしも中止になった場合に、その間の損害はだれが負うことになっておりますか。
#68
○説明員(徳永久次君) これは何と申しまするか、事業者側の措置でございまして、私どもとしてはそれにそう拘束されないで、審議はなされ、処分がなされるというふうに考えております。まあ端的に申し上げれば、東京都のケースで見ましても、各地、大分その他みなそうでありますけれども、申請通りは認めていないケースは相当ございますので、これはそれぞれ届け出を受けまして、工事が完了しておったところもあろうかと思いますが、いろいろ事業者の自己責任の問題、慎重な事業者であれば、許可があってから許可範囲内の工事を進めるようにするだろうし、あるいは一部若干くずされることは覚悟しながらも、あるいは食堂等に使えばいいからというふうなこともございます。
#69
○理事(阿具根登君) そうすると政府みずからが既成事実は認めておいて、そうして百貨店の売場として認められない場合には、これは事務所にしたり、あるいはその他の展覧会場にしたり、こういうことにすればいいのだと、こういうことになれば、これは先ほど白川委員からも言われましたように、百貨店の促進法であって、八十数件のうち、ただ一件だけが否決になった。こういうことからみてきた場合も、法の効力――効果というものは何もない、こういうことになるわけですね。そうでなかったとしたならば、これだけのものを許可されたうちに、どれか完成した家屋を破壊したところはありますか。取りこわしたところがあるか。たとえばこの中にも相当くずされたところもあるようです。ほとんどは、大部分目的は貫徹されておりますが、そういうことがあり得るのかどうか、あったかどうか。そうでないとするならば、当初私が言ったように既成事実を作らしておいて、黙って竣工するまで見ておいて、そうしてその内部の売る品物の、売場によって規制する、そういうものでなかったと思うのですが、この点どうですか。
#70
○説明員(徳永久次君) お話のように、建物は、作ってそれをこわしたというようなケースはないわけでございますけれども、ただ申請者としましても、実際上ある程度の削減を受けた、問題があります個所を受けた場所が相当ございます。こういう限度において、ある意味では予定がくるったというような立場に立っていようかと思いますが、私ども法の精神なりに、実質的な見方で、審議会におきまして常識的な判断をされたと思っております。
#71
○理事(阿具根登君) くどくなりますから申し上げませんが、この問題は、必ずこういう問題を起すから、工事は百貨店側としては、法律案が出るのを見通してどんどんと工事を進められている、そういうことになれば、これは百貨店促進法案ではないかということで論議された中において、石橋通産大臣は、その工事の進捗状況にもよるけれども、これが手をつけているものを、みな許すというものではなくて、途中からでもこれの中止を命令するというようなことをはっきり言っておられると思う。そういう点から考えて、法の精神、政府の考え方と違って、法律はでき上ったけれども、これの精神がゆがめられてきておる、こういうことになった場合において、おのずからその責任は明らかになってくると私は思うのでありますが、局長の方では、さらに大臣の答弁を目を通しておいていただきたいと思います。そのあとでまた本国会中に徳永局長から十分御意見も承わりたいと思います。
 ほかに御質問がなければ、次に進みたいと思いますが、よろしゅうございますか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#72
○理事(阿具根登君) 次に中小企業の問題に入りたいと思います。
 本件に関しては、非常に多くの陳情が委員長の手元に参っております。陳情の多くは、中小企業の組織を強化するような法律を制定してほしい、あるいは、政府の中小企業金融機関に対する投融資を、できるだけ多くしてほしいということであります。その点お含みの上御審議を願います。
#73
○西川彌平治君 この問題は、委員長がお話になりますように大へんたくさんな問題があると思うのでございますが、ちょうどもう十二時を回っておりまするし、これはあらためて、きょうはこの程度で散会しまして、二十二日にこれをもっていったらいかがなものですか。
#74
○理事(阿具根登君) いかがでしょうか。
 それでは川上長官もお見えになっておりますが、ただいま西川委員からの御意見もございましたように、時間も相当過ぎておりますし、委員も欠けておりますので、本日はこれにて散会したいと思いますが……。
#75
○相馬助治君 速記をとめて。
#76
○理事(阿具根登君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#77
○理事(阿具根登君) 速記を起して。
 それでは本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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