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1956/12/06 第25回国会 参議院 参議院会議録情報 第025回国会 商工委員会 第7号
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1956/12/06 第25回国会 参議院

参議院会議録情報 第025回国会 商工委員会 第7号

#1
第025回国会 商工委員会 第7号
昭和三十一年十二月六日(木曜日)
   午前十時五十九分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員海野三朗君辞任につき、その
補欠として山下義信君を議長において
指名した。
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     松澤 兼人君
   理事
           西川彌平治君
           白川 一雄君
           近藤 信一君
   委員
           大谷 贇雄君
           勝俣  稔君
           海野 三朗君
           木下 友敬君
           島   清君
           加藤 正人君
           豊田 雅孝君
           大竹平八郎君
  政府委員
   通商産業大臣官
   房長      松尾 金藏君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       小田橋貞壽君
  説明員
   経済企画庁開発
   部長      植田 俊雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○中小企業金融対策に関する請願(第
 一二〇号)
○商工組合中央金庫利子引下げに関す
 る請願(第一五二号)
○北奥羽地域総合開発特定地域指定促
 進に関する請願(第一四六号)
○東北開発推進に関する請願(第一九
 五号)
○佐渡海峡海底送電に関する請願(第
 一〇八号)
○山形県内地下資源の開発促進等に関
 する請願(第一二一号)
○ココム制限緩和に関する請願(第一
 三号)
○四国通商産業局近永アルコール工場
 存続に関する請願(第一四号)
○鉱害賠償制度の強化等に関する請願
 (第三一七号)
○継続調査要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(松澤兼人君) これより商工委員会を開会いたします。
 本日は公報でお知らせしました案件のうち、請願九件の審査から始めたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(松澤兼人君) 請願の件名は、お手元まで印刷して配付してあります。その内容について、順次専門員をして説明させます。
#4
○専門員(小田橋貞壽君) 御指名によりまして、私から簡単に御説明申し上げます。このプリントには、請願の内容によって、必ずしも号数によらずに出してありますが、中小企業関係二件について説明申し上げます。第百二十号は、中小企業金融対策に関する請願でございまして、請願の内容は先般この委員会できまりましたような決議案に近いものでありますが、中小企業信用保険法、国民金融公庫法、中小企業金融公庫法、商工組合中央金庫法等の一部を改正するということ、それから信用金庫、信用協同組合等の資金源を充実してもらいたいということ、輸出促進のための企業合理化資金を放出してもらいたいというようなことが趣旨であります。
 第百五十二号は、これもまた決議案にありましたが、商工組合中央金庫利子引下げに関する請願でありまして、組織化を問題にしておるときに、組合金融の中心である商工中金の金利が一般より高いというのは不合理であるからこれを引き下げるために商工中金に低利の政府資金を大幅に導入してもらいたい、こういう請願であります。
#5
○委員長(松澤兼人君) この問題につきましては決議もいたしましたし、内容は皆さんよく御承知の通りと存じますけれども、何か御意見がございましたらどうぞ。
 それではこれを採択して内閣に送付することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(松澤兼人君) ではさように決定いたします。
#7
○専門員(小田橋貞壽君) 次に四件ございますが、これは国土開発関係であります。第百四十六号は、北奥羽地域総合開発特定地域指定促進に関する請願でありまして、奥羽地方、ことに岩手県の東北部、青森県の東部地区は非常にまだ未開発で、これを早く総合開発特定地域に指定の上、強力に開発施策を推進されたいというのであります。
 百九十五号もこれに近い請願でありまして、東北開発推進に関する請願という題でありますが、やはり東北開発がその地方住民並びに日本再建にもたらす影響も大きいから、次期国会に東北開発法というような特定の法律を制定されて国の事業予算を計上し、さらに政府出資による開発公庫の設置等の実現により急速に開発を推進せられたいとの請願であります。
 第百八号は、佐渡海峡海底送電に関する請願でありまして、離島としての佐渡が電力不足に悩んでおりますから、これを充足するには海底送電によることが最も効果的かつ経済的であり、その技術的可能性もあると思うから、すみやかに調査して、その調査が立証されている点もあるから、離島振興法などの適用によって、佐渡海峡海底送電をすみやかに実現してもらいたいとい請願であります。
 第百二十一号は、山形県内地下資源の開発促進等に関する請願でありまして、この山形県は非常に地理的に悪い条件にあるが、幸いにして地下には非常に埋蔵資源が多い。そういう意味において、この際適切な対策を講じて、地下資源全般にわたって開発促進をはかり、これに関連する化学工業等いろいろな企業を誘致して、県の産業の飛躍的振興を期せられたいという趣旨の請願であります。
 いずれも国土開発関係に関するものであります。
#8
○委員長(松澤兼人君) 御意見ございますか。
#9
○海野三朗君 私が百二十一号の請願を取り次いだものでありますが、あの山形県におきましては天然ガスの噴出、それから亜炭の産出、それから石油の流れている川もありまするので、今日まで取り残されて、ほとんど測定をしておりません。それで温泉の数にいたしましても、山形県だけで五十四カ所も温泉があります。そういう点から考えまして、私はこのウラン鉱石やら、たくさんの天然資源が埋もれていると思いますので、特にこれは御考慮を願いたいというので、私はこの請願に力を入れて紹介いたした次第であります。
#10
○委員長(松澤兼人君) 企画庁の開発部長が見えておりますので、植田君から御見解を伺います。
#11
○説明員(植田俊雄君) ただいまお話がございましたように、山形県には天然ガスその他の亜炭等の資源が賦存いたしております。特に天然ガスは現在日本の肥料工業その他の化学工業資源としてきわめて重要な地位を占めておりますので、昭和三十一年度予算におきましても、企画庁が東北開発調査費のうちから天然ガスの調査をいたしまして、山形県もその中に含めて調査しているはずでございます。百九十五号とも関連する問題でございますが、東北開発推進は各省とも非常に熱心にやっている問題でございます。特に東北の開発につきましては、地下資源の開発を最も重視している問題でございます。請願のございました趣旨には十分こたえ得る措置が来年度にでも講ぜられることと考えておるわけでございます。
#12
○西川彌平治君 私は佐渡海峡の送電線に関する件でございますが、これは実は離島振興で取り上げられたのでありまして、いろいろ技術的その他について研究をされている問題でございますが、特に最近に至りまして、佐渡の三菱鉱山の金をとっております鉱山が廃止をいたしまして、その鉱山の自家発電が余裕がありましたために、その三菱の鉱山の余裕のある電力をこの佐渡の島に三菱からいただいておったのでありますけれども、その後におきまする自家発電の機械が非常に老朽になっておりまして、経費が非常にかかるのでありますので、佐渡島民が困っておりますので、今度は一つこの海底送電によって本土と同じような恩恵を受けるようにしたいというので、この問題が新潟県の議会にちょいちょい出ておった問題でございます。特に今回は一つこのお願いを申し上げたいと思う次第でございます。
#13
○説明員(植田俊雄君) ただいま西川先生のお話になりましたことは、企画庁といたしましても、本年の春ごろから十分承知いたしております。先日、企画庁長官が佐渡へ参りまして、その際におきましても、その要望が非常に強かったのでございます。長官が直接見ましたところによりましても、何らかの解決策を講じねばならぬということに相なりました。これは東北電力の供給区域でございます。ただいまお話のございましたように、三菱鉱業の方が仕事をいたさなくなりました関係で、佐渡の電力事情は非常に窮屈になって参ったのでございます。ただいまの段階で申しますれば、夜間の方は若干窮屈でございますが、何とか間に合うわけでございますが、昼間の農事用電力等が使えないという状況でございまして、また工業が興りましても自家発電しなければならぬという実情にあるわけでございます。と申しますのは、実際を調べてみますと、夜間が間に合って昼間が間に合わないというのは、電力会社の方の何らかの都合によりまして、あそこに持っております火力発電を、夜間はたいておりますが昼間はたいていなかったという事情がわかったのでございます。そこで、海底送電という根本的な問題は、これはなかなか費用もかかることでございますから、急には解決いたさないかと存じますけれども、さしあたって、現在持っておる火力の設備を昼間にたくことによって、これも正確な数字はつかめませんが、三千キロワット程度の発電ができることになります。従いまして、火力を、需用に応じまして、昼夜間ともたくことにいたしますれば、さしあたっての問題は解決いたすのではないかと考えまして、東北電力にも交渉いたしまして、そういう措置をとった次第でございます。なお、今後の問題といたしまして、佐渡における電力の需要が増加いたしますれば、あるいは夜間においても不足するということも起ろうかと思いますので、その際におきましては、東北電力といたしましては、火力発電所の増設という問題も考慮しておるようでございます。なお、その際に、火力発電所による方がいいか、あるいは海底送電がいいかという問題は、これは研究問題でございまして、海底送電に関する技術的な研究も相当進められておりますが、何分にも、あれだけの長い区間の海底送電は、日本として初めてのことでございますので、相当慎重に研究する必要もございますし、また費用も相当かかるわけでございます。また、東北電力といたしましては、佐渡を供給区域に持っております以上、佐渡の電力需用が起りますれば、それに応ずるだけの設備をする必要があるわけでございまして、その点については、電力会社としましても十分認識していることと存ずるわけでございます。従いまして、この百八号につきましては、御趣旨の点は十分了承いたしまして、今後研究いたしまして、実現を要する時期に至りますれば実現するように努力いたしたいと考えておる次第でございます。
#14
○委員長(松澤兼人君) ほかに御意見ございませんか。御意見なければ国土開発関係の四つの請願は、本会議に報告いたしまして、採択し、内閣に送付するを要するものと決定して御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(松澤兼人君) それではさよう決定いたします。
#16
○専門員(小田橋貞壽君) それでは、次のその他三件について御説明申し上げます。第十三号、ココム制限緩和に関する請願であります。主として中共との貿易がココム制限によって非常に立ちおくれている。日本と中国との貿易促進のためには、ココム制限の緩和についてすみやかに最善の措置を講じてもらいたいという請願でございます。
 第十四号は、四国通商産業局近永アルコール工場存続に関する請願であります。この工場が近く整理されるかもしれないといううわさがあるのでありますが、これが整理されますと、その地方経済に及ぼす影響が大きいから、ぜひ整理の対象からこれを除外してもらいたいという請願であります。
 第三百十七号は、鉱害賠償制度の強化等に関する請願であります。これは、もっとくわしく申しますと、鉱害賠償制度及び鉱害復旧制度の強化に関する請願なんであります。鉱害復旧問題も含んでおるのであります。これは、現在、鉱害復旧をやっておりますが、実際にやっておりますと、いろいろな支障がありまして、ぜひ鉱業法あるいは臨時石炭鉱害復旧法、そういうふうな法律の改正を要するということであります。これにつきましては、少く長くなりますが、若干詳しく説明さしていただきたいと思います。
 実は、この問題につきましては、今年の九月、衆議院の商工委員会の小委員会において鉱害賠償及び鉱害復旧制度に関する件というので決議をいたしておるのであります。その決議の内容が、大体今回の請願の内容になっておるように見受けられるのでありますが、その一つといたしましては、鉱業法を改正して、鉱害紛争が起った場合、敏速簡易に現状に則する処理機構があると都合がいいから、それを整備したいというのが一つ、第二には、臨時石炭鉱害復旧法というものを改正いたしまして、国は鉱害復旧処理機関の運営を強化する、それから国は鉱害復旧について財政的措置をさらに強化する、というのは、鉱業加害者あるいは鉱害復旧に要する費用を分担する能力のない加害者というようなものがある場合に、国がこれに対して財政的援助をして、鉱害復旧をさせるというようなことであります。それから、また家屋等の損害については、復旧法に規定してありませんので、農地同様に国庫補助の対象とするというようなことであります。それから第三番目には、これは税法の関係になりますが、鉱害引当金というようなものを加害者に設けさして、そうしてこれに対しては、特に税法上課税対象外として措置してもらいたいというようなことであります。これが第三百十七号の趣旨であります。
#17
○海野三朗君 ただいまの第十三号、ココム制限緩和に関する請願について、羽生三七君にかわって私がちょっと簡単に申し上げたいと思います。
 ココム制限によって中共に出されない品物、たとえば、カーボン・ブラックもその一つ、またピッチ・コークスのごときもその中に入っておる。そういうものが、この前ココム制限緩和について外務省から交渉しておる間に約九カ月を要しました。そうして、向うから許可がきたときには、すでに中共では要らないと言ってきた。その品物はどこから入っているかと申しますと、香港を通して某方面からどんどん入っているのです。そういうことがわが日本の産業方面に非常な不利益と申しますか、日本から出さないにしたところで、ほかからずんずん入っていっているんです。で、ばかを見ているのは日本だけなんです。ですからこのココムの制限緩和については特に力を入れてやっていただかなければならない。こう思います。
#18
○政府委員(松尾金藏君) ただいま海野委員からのお話の具体的な事例を私また十分承知いたしておりませんですが、そういう従来ココム制限緩和については、政府としても十分努力してきたとは思いますけれども、具体的な事例の個々の場合には、御指摘になりましたような不十分な点が若干あったであろうということも承知しております。最近の情勢は御承知のように、ココム制限については若干日本の立場といいますか、制限緩和について比較的有利といいますか、情勢にあるようでありますし、今後とも一そう制限緩和について国際不信義にならない限り、できるだけ努力いたしたいと思います。
#19
○委員長(松澤兼人君) 第十四号、三百十七号について説明願います。
#20
○政府委員(松尾金藏君) 第十四号のアルコール工場の請願の御趣旨でございますが、御承知のようにアルコール工場の今後長い将来の問題といたしましては、最近の石油化学の非常な進歩またこれを、日本国内にだんだん石油化学工業が確立して参りますと、アルコール工場の今後の行き方には相当むずかしい問題があるであろうということに相なると思います。ただこの御指摘になっております四国のアルコール工場の問題につきましては、よくまた地元の御意見も十分お伺いをいたしまして、十分善処して参るようにいたしたいと思います。
 それから三百十七号の鉱害賠償の問題、また鉱害復旧の問題でございますが、先ほど請願の趣旨について詳細御説明がございましたが、その内容等はすでに国会における決議もございますし、十分通産省としても承知いたしております。またその内容につきましても、法律改正を必要とするかどうか、また法律改正を必要とすれば、どういうふうに改正の要があるかという点は、さらに検討を続けさしていただきたいと思いますが、内容的にはすでに三十二年度の予算要求におきましても、おおむねその請願の趣旨内容等は、予算要求の面でも具体化して要求をいたしておりますので、請願の御趣旨には、大体予算さえ要求通り成立すれば御趣旨に沿い得るというように考えております。
#21
○委員長(松澤兼人君) それではその他とあります請願の三件は、本会議に上程いたしまして採択していただき、内閣に送付するということでよろしゅうございますか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#22
○委員長(松澤兼人君) ただいま海野三朗君が委員を辞任されました。その補欠として山下義信君が委員に選任されました。御報告申し上げます。
    ―――――――――――――
#23
○委員長(松澤兼人君) それで請願として九件全部御決定をいただいたわけでございます。ちょっと御相談いたしたいことがございますので、暫時休憩してその休憩の間に委員長理事打合会をいたしたいと存じます。
 ちょっと休憩いたします。
   午前十一時二十五分休憩
     ―――――・―――――
   午前十一時四十六分開会
#24
○委員長(松澤兼人君) それでは、先ほどに引き続いて委員会を再開いたします。
 会期初めから調査を進めて参りました経済の自立と発展に関する調査の件につきましては、ただいま委員長理事打合会で御協議いただきました結果、閉会中におきましても、引き続き調査を行う必要があろうかと存じますので、継続調査要求書を提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○委員長(松澤兼人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じます。御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○委員長(松澤兼人君) 御異議ないと認めます。
 それでは、大して御相談申し上げることもないと思いますけれども、また突然どんなことでお集まり願うかもわかりませんので、暫時休憩いたします。
   午前十一時四十八分休憩
  〔休憩後開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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