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1956/11/20 第25回国会 参議院 参議院会議録情報 第025回国会 外務委員会 第2号
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1956/11/20 第25回国会 参議院

参議院会議録情報 第025回国会 外務委員会 第2号

#1
第025回国会 外務委員会 第2号
昭和三十一年十一月二十日(火曜日)
   午前十時二十八分開会
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     小滝  彬君
   理事
           川村 松助君
           杉原 荒太君
           曾祢  益君
           梶原 茂嘉君
   委員
           鹿島守之助君
           鶴見 祐輔君
           永野  護君
           野村吉三郎君
           海野 三朗君
           竹中 勝男君
           森 元治郎君
           石黒 忠篤君
           佐藤 尚武君
  政府委員
   外務政務次官  森下 國雄君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       渡邊 信雄君
  説明員
   外務省経済局次
   長       佐藤 健輔君
   外務省条約局参
   事官      高橋 通敏君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○委員長の報告
○千九百五十六年の国際小麦協定の受
 諾について承認を求めるの件(内閣
 提出)
○関税及び貿易に関する一般協定の譲
 許の追加に関する第六議定書の受諾
 について承認を求めるの件(内閣提
 出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(小滝彬君) ただいまから外務委員会を開会いたします。
 昨日理事会を開き次のように決定いたしましたので、まずその点を御報告申し上げます。定例日は当分の間、これまでの例によって火曜日と木曜日の両日にすること。もう一つは先議の案件から審議を始めること。さらに日ソ関係の案件は本付託になってから審議に入ること。以上でございます。
 なお理事の方々の御意向に基きまして、昨日、衆議院の日ソ共同宣言等の特別委員長に、できるだけ衆議院の方はすみやかに審議を終了してもらって、参議院側で十分審議の時日があるようにしてもらいたいということを要請いたしましたが、衆議院側と大体話し合いの上、二十六日に委員会で採決をして本会議に上程する予定だそうであります。以上御了承願います。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(小滝彬君) 次に、千九百五十六年の国際小麦協定の受諾について承認を求めるの件、並びに関税及び貿易に関する一般協定の譲許の追加に関する第六議定書の受諾について承認を求めるの件、以上二件を一括して議題といたします。
 まず、政府の提案理由の御説明を願います。
#4
○政府委員(森下國雄君) ただいま議題となりました、千九百五十六年の国際小麦協定の受諾について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
 わが国が当事国でありました旧国際小麦協定は、本年七月末日をもって効力を失いましたが、これに先だち旧協定を修正更新するために、本春、国際連合主催のもとにロンドンで国連小麦会議が開催され、同会議において、四月二十五日この協定が採択され、次いで四十カ国によって署名されたのであります。
 この協定の目的は、小麦の需給を、輸出入保証数量制度を通じまして調整するとともに、最高、最低価格制により小麦の適正かつ安定した価格を維持することにあります。従いまして、わが国は、この協定に参加すれば、わが国の小麦の通常輸入数量の約半分に当ります百万トンの買付保証をすることにより、この百万トンの小麦を、世界の需給事情の変化にかかわらず安定した価格をもって買い入れることができるようになり、このことは小麦の大口輸入国たるわが国にとって大きな利益となるわけでございます。
 政府におきましては、このような見地から、本年五月十五日にこの協定に署名いたしたのであります。この協定第二十条の規定によりますると、協定の受諾期限は一応七月十六日となっておりますが、同日までに受諾を行うことができない署名国は、本年十二月一日までに協定を受諾する意向を有する旨の通告を、あらかじめ米国政府にしておき、その後十二月一日までに正式の受諾を行えばよいこととなっておりますので、この規定によりまして、政府はとりあえず七月十三日に右の通告を米国政府に行なった次第であります。従いまして、わが国がこの協定に正式に参加するためには、来たる十二月一日までに受諾を行わなければならないのであります。このような事情から、短期の臨時国会にもかかわらず、この協定の御審議をお願いいたすこととなった次第でございます。
 つきましては以上の点を了察せられ、御審議の上すみやかに御承認あらんことを希望する次第であります。
 続いて、関税及び貿易に関する一般協定の譲許の追加に関する第六議定書の受諾について承認を求めるの件に対しまして、提案の理由を説明いたします。
 ただいま議題となりました、関税及び貿易に関する一般協定の譲許の追加に関する第六議定書の受諾について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
 この議定書は、米国の互恵通商協定法の改正を契機として、今春ジュネーヴにおいて開催されましたガットの関税交渉の結果、作成されたものでありまして、交渉に参加した国はわが国を含み二十二カ国に上っており、これらの国の関税譲許表がこの議定書の付属書として掲げられております。
 この議定書は、交渉に参加したガット締約国が、それぞれの関税障壁を除去または緩和し、もって国際通商を一層促進することを目的としており、わが国は、米国及びスウェーデンと交渉を行い、米国からは七十六税目、スウェーデンからは二税目について関税譲許を獲得しております。なお、わが国は、他の二十一の交渉参加国とともに、議定書が作成された本年五月二十三日に署名を行なった次第であります。
 この議定書は、わが国がその譲許を適用する旨の通告を行なってこれを受諾することにより、わが国について効力を生ずることになっております。しかるに、わが国の主要交渉相手国たる米国は、本年六月末すでにこの適用通告を行い、わが国としてもすみやかに適用通告を行うように要請して来ておるのであります。また、議定書の規定によれば、譲許の適用通告を行なった国は、これを行わない国と交渉した譲許の適用を、停止または撤回することができますので、あまりわが国の適用通告がおくれる場合には、米国は、わが国と交渉した譲許の適用を停止または撤回するおそれもあるわけであります。以上の理由により、このたびこの議定書を提出して御承認を仰ぐ次第であります。
 なお、この議定書の国会提出に際しまして、日本語の文書としては議定書の本文及びわが国の譲許表のみを提出することといたしました。これは、日本政府の受諾の対象となり、かつ、わが国を拘束し、従って憲法第七十三条第三号ただし書きの規定により、国会の承認を要するものは、この議定書のうちその木文及びわが国の譲許表のみであるからであります。
 なお、この議定書の受諾を行なった国は、現在米国を初め十一カ国に上っております。
 以上の事情を御了察下され、御審議の上すみやかに御承認あらんことを希望する次第であります。
#5
○委員長(小滝彬君) ただいま提案理由の説明が行われましたこの二つの件に対しまして、御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#6
○曾祢益君 今、関税及び貿易に関する一般協定の方の関係について御説明があったのですが、もう少し補足説明していただきたいと思います。たとえば日本に関係のほとんどない各国の譲許の方は別として、たとえばここに書いてあるように、特にアメリカからの七十六品目、あるいはスエーデンからの二品目、日本自身が非常に関係のある外国からの譲許の内容ですね、これらの日本貿易に与えること、それから今度はわが国の内容、そういうようなことを御説明願って、全体として日本の貿易に具体的にどういう影響があるか、そういうふうな内容的の御説明を承わってから、さらにもう一度質問した方がいいのじゃないかと思います。政府にその用意があるかどうか、もう少し内容的に御説明願えるかどうか。
#7
○説明員(佐藤健輔君) 御説明申し上げます。アメリカに対しまして今般譲許いたしました品目のうちで、日本に関係ありますおもなるものを拾いますと、果汁、これはオレンジ・ジュースではございませんが、それに似たような飲料であります。
#8
○曾祢益君 これは日本のものですね。日本から与えておる、第三十八、日本の譲許の方ですね。
#9
○説明員(佐藤健輔君) 果汁、それから一番関係のございますテレビは二十一インチ以上ないし二十三インチ未満。
#10
○曾祢益君 税関は。
#11
○説明員(佐藤健輔君) テレビは千六百三十七。家庭用ミシン、千六百七十二。合成樹脂が千七百三十三。抗生物質、オーレオマイシンその他、六百九十五。こういうものがおもなるものでございます。
 それからアメリカから譲許を受けましたおもなる品目は、これに載っておらないと思いますが、繊維類が非常に大きなアイテムになっております。たとえば繊維品は絹帽子、絹混紡織物、絹のリボン、絹のハンカチ、人造繊維ハンカチ、人造繊維衣類、人造繊維レース、こういうもの、それから玩具、ライター。おもなる品はそういうものでございます。
 それから日本がアメリカに譲許いたしました平均の率は、大体一〇%となっております。アメリカが日本に対しまして譲許いたしましたのは平均いたしますと一五%それから過去の貿易統計、米国が日本に対日譲許いたしました過去の実績を調べてみますと、一九五四年には一千三百七十万ドル、一九五五年には一千六百四十万ドル程度の日本からの輸入が、この品目にあったわけでございます。それに対しまして、日本がアメリカに譲許いたしました品目に対します量は、一九五四年には一千八百四十万ドル、一九五五年には二千四百六十万ドル、この点に比較いたしてみますと、一九五五年を例にとりますと、日本側が譲許いたしましたのが二千四百六十万ドル、アメリカが譲許いたしました量が一千六百四十万ドルになっておりますので、多少日本側には不利と申しますか、譲許の程度が多くなっておりますが、御承知の通りこの会議によりまして、二十二カ国がこの会議に参加しておりますが、アメリカがほかの国に譲許いたしまして、そして日本が実際にはアメリカに出しておりますために利益に均霑いたします額が、二千百万ドルばかりございます。これに対しまして日本がアメリカに与え、これがために各国がそれに均霑いたします額は、ほとんどゼロでございますので、差引いたしまして一九五五年に比較いたしましても、日本が相当利益を得ると、こういうことになる次第でございます。一応簡単でございますが。
#12
○曾祢益君 大体の御説明があったわけですが、もう少しこういうものはせめて表にして、現実の日本の貿易の利害からいって、今たとえば日本からアメリカに譲許するものについても、今あげられた品目以外にもかなり日本の国の重要な産業、ことに輸出産業なんかもあると思うのです。たとえば写真のフィルムのごときものもありますね。こういうものはやはりアメリカに対する譲許が、一体日本の産業にどういう影響を及ぼすか、こういう点ももちろん研究されて、しかしまあ最終的には今のお話のように、総体的に貿易を促進するという見地から、個々の産業の保護だけにこだわっていくわけにいかない、これは総括的の取引みたいなものだから。それはわかりますけれども、具体的にこれらの品目、たとえばテレビや何かでも、今日本の産業はどんどん勃興しているわけだから、具体的にどう影響があるのかというようなことを、日本の譲許については具体的な見通しをはっきり知りたい。
 それから第二には、アメリカからの譲許についての御説明があったけれども、せめてこの程度のものはこれ全部、今度の譲許表の全部日本文で出せということはわれわれも申しませんけれども、どういう品物、主なるものはこういうものだというくらいのものは、ちゃんと表ぐらいにしてわれわれ委員会にお出しになるのが私は当然だろうと思う。あまりにも形式的な審査ということに終っては私はならないと思うのであります。これは今直ちにとは申しませんけれども、委員長、次の委員会までにそういったような内部的の研究資料をここに出し得るようなものが当然あると思います。なければお作り願ってこっちの譲許の日本産業に及ぼす影響、それから主としてアメリカから日本が取ってきた、それからアメリカが今お話しになったように外国に与えた譲許で、日本が均霑し得るその日本品の輸出品の性質上そういうものがどうなっているか。それが過去の貿易上、一体今度の譲許の結果どれだけの税率の違いがあるか。従ってその貿易の輸出入に、あるいは国内産業にどういう影響を与えるか、といったような一つ研究を表的なものを作ってぜひお出し願いたい。そのくらいのことをしないで今度の、私は先ほども言ったように、この全部の譲許表を全部日本語にしてこないからけしからぬ、というような形式論は申しませんけれども、日本の譲許表の方だけ書いておけば憲法上の承認を求める要件が整っているというような、これは私は形式論に過ぎないと思う。日本国民が受ける利益の程度がどうだということもこれは非常に大きいのですから、相手方が日本に与える譲許の内容についてはせめて、全文についての日本語の表を出せとは言わないけれども、そういった点まで十分に委員会に討議の資料をぜひ出していただきたい。この点を要求しておきます。
#13
○佐藤尚武君 今、曽祢委員から大へん適切な意見の発表があり注文があったわけでありますけれども、これは外務省の方からもこの注文に副うべくいろいろ書類をお出し下さることと期待するわけでありますが、この説明書によるとアメリカから七十六税目、スエーデンから二税目について日本に対しての関税譲許があったという話ですが、先ほど外務省側の御説明の中にもいろいろ品目をあげてお話があったようでありますが、その中には日本の重要輸出品もかなり含まれているように見えるのですが、つきましてはこの七十六税目とかあるいはスエーデンの二税目とかそうしたものをすべて列挙して表にして下さるように、それは今、曽祢委員の注文されたのに添付してそういう表もお出し下さるようにお願いいたします。
#14
○委員長(小滝彬君) 委員長といたしましてもこれは佐藤委員や曽祢委員のお話の通りに感じまするので、今言われた日本の産業への影響等もメモしてもらうと同時に、この次の明後日の会議には通産省のよくわかった政府委員を出席させたいと思います。
 それからアメリカのみならずスエーデンで譲許をいたした表や、それから日本に影響のあるもの、あるいはアメリカの譲許だけでなしにほかの国にもあるかもしれない。そういう点十分用意してきていないようでありますから、そういう点は私からももさらに詳細に審議して今の御趣旨を体して、よく外務省に申し入れましてそれをやらせると同時に、通産省側にもこれを協力させたらより気のきいたものができると思います。そのように取り計らいます。
#15
○永野護君 まことに適切な御注文だと思いますが、私は直接この条約には関係がないかもしれませんけれどもも背景として、この条約の審議をします上に、アメリカの関税以外の方法で、実際通商取引に影響のある国内法的ないろいろな措置があるように思います。あるいは自主的な取りきめとか何とかいう、条約の形によらないいろいろな運営上の、貿易に影響のある交渉が行われておると思いますが、そういうこともこの背景として、非常に私どもが日米間の貿易の将来を考える上に必要だと思いますから、これは文書でなくてもよろしゅうございますけれども、貿易上のあれはこうなっておるのだが、実際上のアメリカの国内事情によってこんなこともしておるということも御説明願いたいと思います。ことに繊維製品なんかについては、非常な具体的なお取りきめがおそらくあるのではないかと思いますから、それをあわせてお伺いしたいと思います。
#16
○委員長(小滝彬君) これはアメリカ側の措置と、それに対処するための日本の国内措置もいろいろやっておるわけですから、先ほど申しましたように、明後日には通産局長あたりに来てもらいまして、その辺も説明させるように取り計らいたいと存じます。
#17
○曾祢益君 簡単な形式的な質問なんですが、小麦協定の方はおそらく農林水産委員会の方から合同審査の要求が出ておりますか、正式に。
#18
○委員長(小滝彬君) まだ正式に出ておりません。しかし本日、農林水産委員会をやってこの問題の審議に及ぶように聞いておりますので、きょう午後あたりあるいは言って来るだろうと思います。
#19
○曾祢益君 そうするとわれわれのプログラムに考えておかなければいけませんね。
#20
○委員長(小滝彬君) 従来も小麦協定は連合審査をやったこれまでの経験もありますから、それはそうなるだろうと思いますので、そういうふうに。
#21
○梶原茂嘉君 小麦協定の手続的なことをちょっとお伺いしたいのですが、四月に大体協定ができ上って、五月にわが方が署名をして、七月十五日ですか、参加の通告をして、そうして十二月一日までに寄託をする、こういう段取りになっておるようでありますが、この前の通常国会に間に合ったのではないかという感じもするのですが、十二月一日というと時間的にきわめて切迫をしておるわけなんです。もし一日に間に合わないというような結果になりますと、手続関係はどういうふうになりますか、お伺いしたいと思います。
#22
○説明員(高橋通敏君) 十二月一日までにそういう措置がとれましたら、もちろん最善の措置だと考えておりますのですが、万が一、もしそういう時間的に間に合わない場合は、二十条の第五項の規定の運用によりまして、向うの理事会との話し合いによってそれを延ばすことができると考えております。
#23
○梶原茂嘉君 その二十条の規定で理事会に相談をして延ばす、ただそれだけのことですか。何といいますか、相談がうまくいかなければだめになってしまうのか、そういうところはどうなんですか。
#24
○説明員(高橋通敏君) 理事会に相談した場合、必ずうまく行くものであろうという予想の下に進んでおります。
#25
○説明員(佐藤健輔君) この表の中にも書いてございますように、割当額が八百何十万トンになっておりますが、そのうちで輸入国といたしましてはドイツが百五十万トン、日本が百万トンという非常な大きな部分を占めております関係上、小麦協定におきましては、日本は、卑近な言葉をもってすれば大株主だと、こういうところから、日本の加入ということは非常に国際小麦協定で重要視されておることでございまして、そういう関係から、できますれば十二月の一日までにぜひ加入書を付託したい。ただ、今御説明申し上げましたように、十二月一日を万一過ぎましても、この五項の規定によりまして、理事国と話し合って、ただいま申し上げましたように、日本の加入はこの小麦協定に非常に影響いたしますので、万一そういうことがございましても、その話し合いはうまくいくだろう、こういうことでございます。
#26
○梶原茂嘉君 お話のように、この協定と日本との関係において、日本は非常に大きな役割といいますか、立場を占めておるので、もちろん一日をおくれても、こういう二十条の規定があれば、それによって当然理事会において考慮されるであろうということは、これはお説の通りだと思います。ところが、こういう規定があれば、必ずしも十二月一日というものをむきになって考えなくても、非常にゆとりがあるのじゃないかという実は感じがするのでありますが、こういう規定と十二月一日までという二つの規定があるのは、多少十二月一日に困難性があるという予想のもとに出たのであろうと、これは想像ですが、そういう情勢であれば、そうわずかな時間にやらなくても、さほど心配がないのじゃないかという実は感じがしたので、お伺いしたわけです。もちろん早くきめることにこしたことはありません。
#27
○説明員(佐藤健輔君) それから、申し忘れましたが、十二月一日までにもし寄託いたしませんと、本年度の保証数量というものから除外されるおそれはあるわけで、この点、できれば十二月一日までに通告をしたい、こういうことでございます。
#28
○梶原茂嘉君 それは相当主要なことだと思いますが、条項各条からそういうことに結果的になって参りますか。
#29
○説明員(佐藤健輔君) その点は、理事会が決定するそうでございまして、まだ最終的にはそういうことになるかどうかはきまってないそうでございます。
#30
○委員長(小滝彬君) ほかに御質問はございませんか。
#31
○佐藤尚武君 話は元に戻りますが、さっきのガットの問題、アメリカはずいぶんたくさんの税目について日本に譲許する。ところが、もし日本側の適用通告がおくれる場合には、米国はわが国と交渉した条件の適用を停止または撤回するおそれもある。それで、なるべく早くこの議定書を承認をしてもらいたいという先ほどの御説明であったのです。これは、いつごろまでに適用の通告をすればいいことになるのか。なるべく早くというのはいつごろまでのことなんですか。
#32
○説明員(佐藤健輔君) ただいま御指摘のように、アメリカはすでに譲許表を適用しておりますので、その関係から、日本にも早く適用してもらいたい、これにつきましては、できるだけ早い機会の議会にかけたいということをアメリカ側に申し伝えてあります関係上、できれば本臨時国会には御承認をいただきたい、こう考えておるわけであります。
#33
○佐藤尚武君 それから、小麦の協定の問題でありますが、私はこういう問題について知識を持たないので、あるいは愚問を呈することになるかもしれないが、この小麦協定によれば、最高、最低価格をきめて、つまり価格の安定をはかるということが主眼らしいのですが、ところが、これとアメリカからの余剰農産物の輸入の、その関係はどういうことになるのでしょうか。ということは、ことしも余剰農産物の輸入についてこれから協議が始まる模様ですが、その輸入価格というものはどういうことになるのですかということ、余剰農産物については、たしかあれは、市価で輸入価格をきめるということに協定するということになっている、ところが、その市価があるいは小麦協定の最高価格より高い場合がないとはいえないが、そうなるというと、この小麦協定によってその余剰農産物の輸入価格をきめられることになるのですか、どうですか、その点について御説明願いたい。
#34
○説明員(佐藤健輔君) 今御指摘の余剰農産物がこの数量には入ってこないことは確かでございますが、価格につきましては、ちょっと今調書を持ってきておりませんので、余剰農産物の買い入れ価格につきましては、この次の機会に御返答申し上げたい、こう思っております。
#35
○梶原茂嘉君 余剰農産物のうちの小麦の関係ですね。百万トンのこのわが方の量の中に、アメリカとの関係において余剰農産物処理による小麦が含まないと見るか、含むと見るか、この二つの見方があるのじゃないでしょうか。日本からいえば、やはりアメリカからの輸入であって、何と申しますか、別段区別がない、含むと見れば見れるのじゃないか、それは別なんだという根拠が協定上ありましょうか。
#36
○説明員(佐藤健輔君) 私、遺憾ながらその詳しいことは存じませんので、あるいは間違っているかもしれませんが、もし間違っておりましたら、後刻訂正させていただきますが、この小麦協定によりますと、当事国が小麦理事会の帳簿に、この協定の実施のためとある、そういうことが明白である限り記帳されるわけで、余剰農産物につきましては記帳されておりませんので、百万トンの中には余剰小麦は計算に入れていない、こういうことだと思うわけであります。もし間違っておりましたら、後刻訂正させていただきます。
#37
○梶原茂嘉君 その場合、日本側が、いやこれはこの百万トンのうちなんだと、記帳を申し入れをすればこのうちに入る、こういうふうになるのじゃなかろうかという感じがしたのですけれども、なおまたお調べを願いまして、適当な機会に御答弁願えばけっこうであります。
 いま一つお伺いしたいのは、やはり手続に関連するのですが、やはりこの主要な小麦の輸入国で、イギリスが参加しておらない。これはやはりどういう事情に基くのか、御説明をお願いしたいと思います。
#38
○説明員(佐藤健輔君) イギリスが入りませんでした表面の理由は、小麦の生産過剰についてこの協定は明確な規定を持っておらぬということが理由になっておりますが、実際の理由は、聞くところによりますと、戦時中にいろいろ食糧の輸入について政府が統制をしておった。そういう関係から、業界におきまして、あまり政府の統制を受けるととは好まないというような関係から、この協定に入らなかったのが真相である。こういうふうに聞き及んでおります。
#39
○梶原茂嘉君 この協定に参加しても、国内的には何らの統制的な規制を受けないという建前になってるんではなかろうかと思うのですが、そうじゃないのですかね。
#40
○説明員(佐藤健輔君) 結局最低価格、最高価格がございまして、輸入国といたしましては、もし小麦が最低の価格で出すという国がありますと、その義務量だけは買付けなければなりませんので、もしその限界にいったとしますれば、政府は適当なる処置を講じませんと買い得ないのではないか、そういうことが影響しておるのではないかと思います。従いまして最高最低の間にありますうちは、別に特殊の処置を講じなくてもいいわけでありますが、最低になり、かつ輸出国から輸入された場合には、何らかの政府として手を打たなければならぬ。こういう関係だと思います。
#41
○海野三朗君 ちょっと伺いますがね。この協定に入っておる小麦と、そのほか余剰農産物の中には小麦が入っておりませんか。
#42
○説明員(佐藤健輔君) 先ほど申し上げましたように、詳しいことは私も存じません。間違っておるか知りませんが、日本がアメリカから買っております小麦はこの協定の中に入れておらないはずであります。
#43
○委員長(小滝彬君) 海野君に申し上げますが、この次の委員会には、農林省の方からも来ていただいて、もちろん連合審査をすればそのとき出るでしょうが、その係官に来てもらって、さらに詳細説明させることにしたらいいかと思いますが、どうも聞いてもはっきりしないようですから、御了承願います。
#44
○海野三朗君 それでは、この次まで私の質問を保留しておきます、農林省のかたが出られるまで……。
#45
○委員長(小滝彬君) では、そのようにお願いいたします。
 ほかに御質問はございませんでしょうか。もしなければ、本日はこれくらいで散会いたしまして、明後日さらに政府側からもよく説明させるように、また資料も整えさせるようにしておきますから、資料もその際持って来させるようにいたしますから、本日はこれで散会いたします。
   午前十一時十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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