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1956/11/21 第25回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第025回国会 農林水産委員会冷害対策に関する小委員会 第1号
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1956/11/21 第25回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第025回国会 農林水産委員会冷害対策に関する小委員会 第1号

#1
第025回国会 農林水産委員会冷害対策に関する小委員会 第1号
本小委員は昭和三十一年十一月十六日(金曜日)
委員長の指名で次の通り選任された。
      足立 篤郎君    川村善八郎君
      笹山茂太郎君    助川 良平君
      鈴木 善幸君    本名  武君
      松浦 東介君    淡谷 悠藏君
      石田 宥全君    小川 豊明君
      芳賀  貢君
同日
 笹山茂太郎君が委員長の指名で小委員長に選任
 された。
    ―――――――――――――
   会 議
昭和三十一年十一月二十一日(水曜日)
   午後三時二十六分開議
 出席小委員
   小委員長 笹山茂太郎君
      川村善八郎君    楠美 省吾君
      助川 良平君    本名  武君
      淡谷 悠藏君    芳賀  貢君
 小委員外の出席者
        議     員 永井勝次郎君
        大蔵事務官
        (主計官)   大村 筆雄君
        農林事務官
        (農林経済局
        長)      渡部 伍良君
        農林事務官
        (農林経済局農
        政課長)    保坂 信男君
        農林事務官
        (農地局長)  安田善一郎君
        農林事務官
        (畜産局酪農課
        長)      松田 寿郎君
        食糧庁長官   小倉 武一君
        農 林 技 官
        (林野庁指導部
        治山課長)   茅野 一男君
        専  門  員 岩隈  博君
    ―――――――――――――
十一月二十一日
 小委員松浦東介君同日小委員辞任につき、その
 補欠として楠美省吾君が委員長の指名で小委員
 に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 冷害対策に関する件
    ―――――――――――――
#2
○笹山小委員長 これより冷害対策に関する小委員会を開会いたします。
 本年の冷害対策について調査を進めます。質疑の通告がありますからこれを許します。芳賀貢君。
#3
○芳賀小委員 冷害対策に対する立法措置の問題に対して政府に御意見をお尋ねいたします。
 第一の点は、前回の委員会においても政府にお尋ねしたわけでありますが、天災融資法についての一部改正の意図があるようにも聞いておるわけであります。この問題点は、中金の金利引き下げによって、結局ことしからの天災融資等に対しては金利の低減された分はどこへ利益を与えるかということが問題になっております。先般の渡部経済局長の答弁によりますと、その金利のコストが低減した分に対しては、地方公共団体の利子補給の負担面を軽減したいというお話があったわけであります。このことに対して、この点は今次の災害からは当然適用することになると思いますから、天災法の一部改正の中にこの措置を明確にする必要があると思うのでありますが、いかがですか。
#4
○渡部説明員 その件に関しましては、通常国会において処置したい、かように考えております。
#5
○芳賀小委員 通常国会で措置するというのは、結局は金利の低減された分を地方公共団体の利子負担からそれだけ低くする、そういう改正をするということですか。
#6
○渡部説明員 その通りであります。
#7
○芳賀小委員 この改正を通常国会でやらなければならぬという理由はどこにありますか。
#8
○渡部説明員 通常国会でやればこのたびの天災法の金を融通した利子の支払いの時期までに間に合うと思いますから、通常国会で十分である、こう思うのであります。
#9
○芳賀小委員 金利の面はおよそわかりましたが、その次には融資ワクの中で家畜に対しての融資分を三万円を五万円にするということに対しては、これもやはり具体的に改正する御意図ですか。
#10
○渡部説明員 これもこの前お答え申し上げました通り、乳牛に限りましては三万円を五万円に引き上げたい、こういうふうに考えております。これも同様通常国会で措置したいと思っております。
#11
○芳賀小委員 次にあわせて……。この末端の金融機関である単位協同組合が、毎年の災害で、経営上においても困窮しておる場合が非常に多いわけであります。当然、天災融資の取扱いも末端農協がやるわけでありますから、やはり一面においては協同組合の、災害によって生ずる経営上の弱体化というものをあわせて何かささえてやるという必要が起きてくると思いますが、特に再建整備の対象になっているような農協等に対しては、その実態を十分検討を加えた上で何らかの天災法適用上の新しい措置が必要であるのではないかとも考えられるのですが、その点に対しては何か研究しておりますか。
#12
○渡部説明員 災害をこうむりますと組合の取扱い量等が減少いたしまして、組合の経営が苦しくなる、こういうことが起ってくることはいなめないと思います。しかし私の方では、そういう場合のために、この天災法で中金なり信連の金を融資いたしまして、組合員の生産活動、ひいては組合の経営にてこ入れをしておるのであります。そのほかの施設についていろいろやらなければいけない部分もあるかと思いますが、再建整備なりあるいはそういうものでやれる部分以外の部分についてはよく検討いたしたいと思います。
#13
○芳賀小委員 次に、天災融資法の中で毎年問題になっておるわけですが、土地改良区の組合員からの賦課金徴収が災害のために非常に困難を来たすわけです。これは二十九年の冷害のときも、冷害等によって土地改良区の賦課金の徴収が困難な事態になった場合に、いわゆる歳入上の欠陥を補うために土地改良法の一部改正等をやって、歳入欠陥によって生ずる起債とか、政府資金の融通等の措置が講ぜられるようにしたらどうかという提案も行われたんですが、これは当時成立しなかったのです。そのかわり天災融資法の中で、営農資金の中で土地改良区の賦課金に見合う融資を行うということになって今日に至っておるわけです。ところが毎年のことでありますが、末端に行って被害農家が資金の配賦を受けて、それをたとえば協同組合に支払うとか、あるいは土地改良区の賦課金を払うとか、それは被害農家個々の意思によって行うことなんですけれども、なかなか期待に沿ったような成果が上ってこないわけです。それでことしの場合にも、北海道の水田地帯の土地改良区は、ほとんど歳入面の大きな欠陥が出てくると思うのです。これを単に天災法の融資だけで解決していくことができるかどうかという見通しについてはどう思っておりますか。
#14
○渡部説明員 土地改良区の事務費の負担分を災害によって農家から取り上げることができないから、直接土地改良区に何らかの融資の措置を講じたらいいじゃないかというお話でありますが、これは過去の例を見ますに、土地改良事業が済んでから後の自己負担分の償還あるいは借入金の償還等につきましては必ずしもいい成績が出ておらないのです。それからまた、これは一例でありますが、共済組合の問題で共済掛金がかけにくいから、共済金が来た場合に掛金分を差し引いてやる、こういうことをやっておる例もあるのであります。それは結局、土地改良組合なりあるいは共済組合なり、その組合の存立の根本趣旨をはき違えているところにあるのじゃないかと思います。なるほど手続は要りますけれども、組合員が過去において土地改良のために借金をしている、そのことを思い出して、やはり組合の経営に絶えず協力するということを残しておく方が必要なんじゃないかと思います。天災融資法では、融資要項によりまして、土地改良区の事務負担分は営農資金の中に入っているのだからそれで借りて払えというふうな意味のことをはっきり明記しておるのであります。従って、過去に事業を行なった組合の跡始末という問題につきましては、組合員が十分関心を持ってあとの整理をやっていくことがいいと思いますので、私どもは依然として、天災融資法の資金の中から負担金を払ってもらうようにいたしたいと思います。
#15
○芳賀小委員 それは話はわかるのですが、末端へ行った場合、天災融資法の趣旨からいって、これは団体に貸し付けるというのは本意ではないのだが、結局被害農家に個々に貸付を行い、被害農家がそれを借り受けてから土地改良区の賦課金等も払うことになるのでありますけれども、必ずしも被害農家個々の期待しただけの貸付が行われるわけでもないわけであります。ですから、重点を土地改良区の賦課金等に向ける場合においては、ほかの方に払えない事態も出てくるわけですね。それで、たとえば農協とか土地改良区の団体相互間においてもなかなか調整のとれない場合も出てくるわけなんです。ですから、これは何らかの方法において、末端に必ず調節がとれて、天災法の融資の中で土地改良区の問題も大部分片づくような指導が必要ではないかと考えるわけです。当局としては、冷害資金の計画を立てる場合に、計画の中においては、たとえば土地改良区関係にこれだけ要るだろうとか、家畜共済に対する掛金はこれだけ要るだろうというような大まかなものは持っているだろうと思うが、そういうものは大体すなおな形において町村段階まで流れていって、そこで処理されるような形になれば非常にいいのではないかと思うのですが、どうですか。
#16
○渡部説明員 その件に関しましては、本年度は北海道につきましては、特に農地局長から、土地改良組合の一つ一つにつきまして、その経営状況や今度の冷害によって困難を来たしている金額、そういうものを具体的に出していただいて、そうして今までの経営資金の措置でまかなえなければ考えるから出せという通牒を出すことにこの前の委員会で農地局長からお約束いたしております。従ってやはり組合員でありますから、組合の当事者あるいは組合の理事者が組合員を説得するなり趣旨をよく説明しておく必要があると思うのであります。なおその上でもできないということになりますれば、先ほど申し上げました農地局の方の調査の結果に基きまして、また対策を考えなければいかぬ場合も出るかと思いますが、そういうふうな措置をことしは念入りにやっておりますから、おそらく目的は達せられるのではないかと思います。
#17
○芳賀小委員 この問題に対しては農地局長の通牒だけでなくて、天災法融資の実際の運営面に当っては、政府の考慮している点を浸透できるように、これはやはり経済局長の名前か何かで、一応の指導的な措置を通牒か何かの形で流したらいいと思いますがどうですか。
#18
○渡部説明員 これは当然土地改良区の負担金の支払いも入っているのだからということは流しておりますから、それと、土地改良区の方でそう言っても、おっしゃるように末端の組合、協同組合の方でぐずぐずしておるということがあれば片づきませんから、一方土地改良区の方でどういう問題があるのだということを一応報告させて、そうして両者を突き合せて、道なら道が中へ入って片づかないかどうかということを見きわめよう、こういうふうなのが農地局長の通牒と経済局長の通牒の趣旨であります。
#19
○芳賀小委員 それから損失補償の問題ですが、これは二十八年、九年以来災害資金が毎年使われておるのですが、二年資金あるいは三年資金、五年資金がある。返済不能分というのはやはりことしの災害のような場合には相当多額になると思うのですが、今までの取扱いは、この返済できない分を再貸付の形でまた資金を貸し付けて払わしておるようなことで、証書の書きかえのような形でやってきているのが大部分なんですね。そうなるとこの天災法の趣旨からいって、実際もう支払い能力がない、返済能力がない者にもまたこっちから押しつけるように資金を新しいものを貸して、そうして効力を持続させるというような方法をとっておるわけなんですが、そういうことになると結局法律の精神であるところの、災害等によって全くもう返済能力を失ったというような農家に対しては損失の補償をしてやるというようなことが行われないことになるのではないかと思うのですが、その点はどういうふうに考えておりますか。
#20
○渡部説明員 天災法に基きまして融資した金が返らない場合には損失補償をする。その損失補償もぼつぼつやっておりますが、ただお話の点は累年災害の場合に、そういうものを借りかえの措置でやることはおかしいじゃないかというふうにとれるのでありますが、累年災害の場合には、これはやはり災害で返せるような状態にないわけですから、新しく災害資金を融資すると同時に、過去の未償還額は将来に繰り延べて返してもらう。それも普通の状態で返らない場合には損失補償にかえる、こういうふうに考えておるわけであります。累年災害の場合に、さきの借入金の残がもう全然返せないときめてしまうことは少し行き過ぎであると考えますので、借りかえの措置をとっているのであります。
#21
○芳賀小委員 中にはもう返済能力が全く失われた、そういう農家も非常にふえてきておるのですね。だからそういう農家に対してわざわざこっちから押しつけるように再貸付の資金を貸し付けて、また効力を生かしておくというやり方は、それで国や都道府県の損失分は少くなるかもしれないけれども、法律の趣旨からいうと――そういう農家というものは相当ふえておる。だから実情をやはり調査して、これは損失補償の措置がどうしても必要であるという分に対しては、適宜な措置が必要であると思うのですが、大体一律に返せない分はまた新しく貸してやるというようなことでやってきていると見受けられる。だから今後の扱いとしてはこの点についても十分な調査が必要であるわけです。
#22
○渡部説明員 お話よくわかりました。よく調査してみたいと思います。はっきり返せないというようなものは、それ相当の措置を講じなければならぬと思います。ただ私の方としましては、災害が起きて急いで経営資金を借り入れて、来年の仕込みの手だてをしなければならぬという場合に、そういう問題を一緒にやるとかえって混乱すると思いますので、これは適宜の措置をとって遺憾のないようはからいたいと思います。
#23
○芳賀小委員 次には食糧庁長官の関係ですが、災害による政府の手持ち米麦代の延納、安売りの問題ですが、先般の委員会においても、どうして立法措置をしないのかという点に対して、これは生産者価格と消費者価格の値幅が非常に少いから大したこともないのでやらぬというようなことでありますが、以前と違って生産者価格、消費者価格の接近はわかるわけなんですが、しかしこういう大災害の場合には、やはり生産者価格で売り渡しができるというような、そういう配慮というものは率先してやる必要があると思うのです。ただ大した違いがないからというようなことだけでは相済まないと思うのですが、これはやはり政府において率先してこういう立法措置を講ずる必要がどうしてもあると思うのです。小倉さんはどういうふうにお考えになりますか。
#24
○小倉説明員 冷害によりまして飯米に事欠く農家のために、早く措置をするという必要がありまして、特に要望の強かった延納という点につきましては、これは立法措置を要せずに既存の法律の根拠でできますので、そういうことをいたしたのでありまして、もちろんその当時国会でもございますれば、あるいは安売りまで含めた立法措置はできたと思いますけれども、それを待って全体を措置いたしますと、非常におくれるということになりまして、結局趣旨に沿わないと思いますので、お話にありましたように生産者価格、消費者価格の差額がどうこうという問題もございますが、そういうことで安売りということにこだわって、時期を失するより、早く措置した方がよかろうというので延納のことに限りまして措置をいたした次第であります。
#25
○芳賀小委員 これは政府として提案する考えは今のところないけれども、たとえば議員立法等で提案された場合には、それを期待しておるというのですか。
#26
○小倉説明員 安売りはどうしても立法措置がいいというような慣例と申しますか、解釈になっておりますので、法律がなくてはできないことは御指摘の通りでございます。別に私どもとして議員立法を期待しておるという次第ではございませんけれども、こういう立法ができればその趣旨で迅速に事柄を措置いたします。
#27
○芳賀小委員 延納米等の数量の問題でありますが、聞くところによりますと、水田農家に対しては月に米を三十五日分、畑地農家に対しては麦を五日分というような計画のように聞いておるのですが、食糧庁としての具体的な米麦売り渡しの被害農家に対する月の単位というものはどういうふうに考えておりますか。
#28
○小倉説明員 この延納の対象になります数量は、農家の保有の状況によりまして、若干違って参ります。完全保有農家が不完全農家に転落する。それから準保有農家が凶作で減るという場合、それから米作農家でなくて麦作農家の場合でもいろいろ違っておりますが、配給すると申しますか、延納の対象となる食糧は、ちょっと今手元に資料がございませんので、正確にはお答えしにくいのですが、完全農家におきまして、たとえばたしか九カ月の保有を切る、こういう農家につきましては、九カ月に達するまでの不足量を差し上げる。従いまして、たとえば一月足りなくなったという農家は、たしか対象にならないことになっております。これは足りなくなったのをどこで切るかという切り方と申しますか、程度問題にもなりますが、今回北海道でやります延納の時期は、これまでいろいろ災害の場合にやりました措置と別段変えておりませんで、従来の例によって実はやっておるのでありますが、正確な数字はあとでお答えいたします。
#29
○芳賀小委員 今の答弁によると、九カ月に達するまでは貸し付けるということになりますが、これは結局三カ月分以上の食糧が災害によって不足した場合、そういう意味ですか。
#30
○小倉説明員 逆に申しますと、そういうことになると思います。
#31
○芳賀小委員 その場合、一日分の規制は、やはり完全保有農家の保有量と同じなんですね。
#32
○小倉説明員 一日当りの量も、完全農家が不足になる場合と、不完全農家が足りなくなる場合と、一日当りの量は若干違ってきます。量が、完全農家についてはたしか四合だと思っておりますが、なお正確を期するために資料を取り寄せておりますから、あとでお答えいたします。
#33
○芳賀小委員 その分はあとで資料をいただけばいいです。それから畑作地帯に五日分しか貸さないというのはどういう理由なんですか。
#34
○小倉説明員 五日分ということを実は正確に覚えておりませんが、これは従来の、従来と言いますか、米麦ともに直接統制になっておりました時分に、米、麦あるいは雑穀もあったかと思いますが、それらを合せて全体として農家の保有が幾らで、従って足りない量が幾らだ、こういうことが行われておったわけです。そのときの計算の基礎そのままにしまして足りない分を差し上げる、こういうことになっておるのです。必ずしも一律五日というふうには記憶しておりません。これも先ほどの資料と同時に提出いたします。
#35
○芳賀小委員 麦の売り渡しは米の場合よりも容易だと思うのです。ですから、災害地帯にもし麦を必要とするような場合は政府の方で相当積極的に考えて麦の払い下げ等はどうしてもやる必要があると思うのです。それを極端に切り詰めて、この程度ということになると、これは全く政府の手持ち食糧の延納、安売りというようなことが何ら救済の策にならぬようなことになると思う。ですから、この点は十分現地の災害の実情と食糧生活の困難性というものを調査して、実態に即するような数量の払い下げをぜひやる必要があると思う。この点は速急に行わるべきと思いますが、長官としてはそのようにやられますか。
#36
○小倉説明員 麦作農家につきましての、延納の対象になる数量については、非常に足りないというようなところがあるから考えてくれということだったと思いますが、これは先ほど申しましたように、従来配給制度をやっておりました場合の基準量といたしまして、計算をいたしておりますので、万々さようなことはなかろうと存じますが、なお再考すべき点がございますれば、御趣旨のように再考をしてみます。
#37
○芳賀小委員 次に食糧庁関係で、先ほどの風水害小委員会においても問題になったように聞いておりますが、ことしの予約概算金の返済、延納分に対する取扱いは、現在大蔵委員会の方に利子の減免だけの法律は出ておりますが、概算金そのものの延納とか、処理に対する措置というものはまだ明確になっていない。これは非常に現地の農家に対しては不安を与えておるわけなんですが、もうそろそろ結論が出てもいいときじゃないかと思うのです。この点の処理について政府としての統一した意見はどうなっておりますか。
#38
○小倉説明員 お尋ねのように、北海道につきましては十二月末でございますが、十二月末までの二銭五厘の利子の軽減、免除につきましては法案が提案されておるところでございます。翌年一月以降の措置につきましては、ただいま出ております結論を申しますと、代位弁済、すなわち米が供出できなくて概算金の返納をしなければならぬ、そういう農家に対しましては代位弁済相当分につきましての必要な融資措置を講じて参りたい。その場合に利子につきましては非常災害の程度の著しい地帯は三分五厘、その他の地帯は六分五厘になるように利子の軽減をはかりたい。なお概算金の処理の関係上農家に現金の収入が非常に少い、こういう農家に対しましては、営農資金の貸付に当って特段の考慮をする、こういうことで考えておるのであります。この措置につきましては前段の方は申し上げましたが、概算金の一月以降の処理の問題につきましては行政的の措置で一つ措置して参りたい、かように考えております。
#39
○芳賀小委員 それでは概算金の一月以降の措置は、立法上の措置をしないで行政上の措置でやってしまおうというのですか。
#40
○小倉説明員 最終的にそういうふうに決定したわけではございませんが、今のところさように考えております。
#41
○芳賀小委員 行政措置でやる場合には、たとえばどういう方法でやるわけですか。融資措置に対して利子の補給とか、先日も問題になった、たとえば地方公共団体に対する利子の負担という、そういうようなことをもし考えてやるとする場合、何ら立法的な根拠を持たないで、行政措置でやるとすれば、何に準拠してそれをやるのかということです。
#42
○小倉説明員 お尋ねがありましたように、利子の軽減、あるいは融資に対する損失の補償的なこと、こういうようなことにつきましては、道庁が主体になって一つやっていただきまして、道庁のおやりになることに対して国が補助をするということでこれをやって参りたいと思います。こういうふうに思っております。
#43
○芳賀小委員 先日の考えとはまただいぶ違うのですね。今までは政府の責任において大体やる。しかし一部これは関係府県にも利子の負担等をやらせなければならぬという構想だったと思います。今の答弁によると、まず都道府県に跡始末をやらして、それに対して国が一部の補助を与えるというふうに考え方が変ってきたんですか。
#44
○小倉説明員 考え方が変ったというわけではございませんで、あるいは何かの節にお話しした場合の言葉が足りなかったんだと思いますが、ちょうど天災法で利子補給なり損失補償がございますが、ああいう場合に主体は公共団体、これに対して国が利子補給の一部なりその総額の一部を補助する、こういう行き方がありますけれども、ちょうどあれのように法律制度的に申しますと、道が主体になりましてやっていただいて、それに補助をする、こういう考え方であります。
#45
○芳賀小委員 この問題は先日も論議したのですが、あのときには小倉さんは出席していなかったのですか。問題はこれを単に冷害対策としていわゆる概算金の問題を取り扱うか、それから食管制度のもとにおけるかかる事態として取り扱うかということによって、だいぶ趣きが変ってくるのです。これはやはり食管制度のもとにおける一つの不可避的な現象なんですから、これに対して国の責任において処理するということは正しいんじゃないか。しかも集荷制度等に対して地方公共団体に義務負担行為をやらすというふうな考えは、根本的に間違っておるということを私どもは指摘しておるわけです。今の構想によると、全部予約集荷制度の概算金等の始末を地方公共団体にやらすという、そういう考え方はとるべきでないと思うのです。それはやはり立法措置を行わないで行政的な範疇の中でやろうとするから、そういう筋の通らないことになると思うのです。政府としてはもう少し筋道の立ったような明確な根拠のある、しかも食管制度の中においてもこれは明快に理解できるというような方法を講じて処理される必要がある。これは今の集荷制度が将来持続されるとするならば、今年だけに限った問題ではないと思うのです。それだけに重要性があると思うのです。その基本的な問題についてどうお考えですか。
#46
○小倉説明員 ちょっとまちまちなお答えになりますが、一つは行政措置でやって、法律を作らないでやるということを頭からきめまして、そうして行政措置でやれる範囲で考えよう、こういうことではございません。いろいろ考えました結果、こういうことでどうかということが、たまたま法律を伴わなくてもやれる――もちろん法律化してはいけないということじゃないと思いますけれども、法律の措置をお願いしなくてもできるということにたまたまなった、こういうことだけであります。
 それからもっと簡明直蔵に、あるいは食糧の管理の関係においてのお尋ねでございますが、概算金制度につきましては、私どもとしては当分と申しますか、来年度も続けて参りたい、こう思っておりますので、概算金制度というものの存続に支障のないような処理の仕方をしたい、こういうことが考える場合の一つの前提であったわけであります。もう一つは、それと関連をいたしますが、概算金のそういう考え方に基く処理といたしましては、約束通り米が出せない方も、期限が来ますれば保険金で弁済していただく。これが第一段からくる一種の当然の帰結みたいになりまして、農家とされましては非常にお気の毒なことでございますけれども、とにかく金は出していただく建前にいたしまして、返していただくために必要な資金措置あるいは利子の軽減等の措置を一つお願いする。それが次のことでありますが、第三段に道庁の負担という点であります。これもいろいろ問題があり、御意見があるということは十分承知しておりまして、なお検討しなければならぬ点があろうかと思いますけれども、さようなふうにいたしまして、概算金制度の前提におきまして、農家から返済をしていただくということになりますと、結局農家経済が困る。特別な金融措置をしなければならぬとか、いろいろそういうようなことになりますし、農家に支払いをさせないで、組合ということであれば、組合経営にまた問題がある。そういうことでございますので、事柄は政府の概算金という制度から発足いたしておりますが、その制度を前提とする限りには、結局農家経済の問題になる。そういうことでございますれば、やはり第一次的には地元の公共団体である道庁にめんどうを見ていただくということが、どうも一つの筋になりはしないかというような考え方なのであります。そういうことでいろいろ考えて参りますと、道庁の財政状態も非常にお困りのような状態でございますから、先ほど申しましたような筋道から、先ほど申しましたような一応の結論になっておるのであります。
#47
○芳賀小委員 今の長官の答弁を聞いていると、先日の大村主計官の答弁と大体同じなんですよ。まさか食糧庁長官が――良心的な小倉さんがそういうような答弁をするとは、われわれは期待していなかったのです。これはやはりそういう制度のもとにおいて、現在農民は非常に今の予約集荷制度というものを支持しているのです。われわれとしてもこれを持続させる必要があるという考えの上に立っておるからして、この問題を慎重に扱おうとしておるんですがね。しかし農民の災害による概算金支払い不能の負担を軽減させるために利子等の一部を負担してやるという配慮は、非常にいいことであるし、当然なことなんですが、それを地方公共団体に持たせるということに問題があるわけです。先ほどの経済局長の答弁によると、系統機関の金利が低下してきているので、その金利の低減された分は地方公共団体の利子負担分でそれを是正していくというような答弁もあったわけですが、これはやはり災害対策とか、融資措置の中で、地方公共団体が、しかも被害を受けた地域の地方公共団体のこれらに対する負担が非常に重いという現実からの判断でそういう発言があったと思うわけです。昨日の本会議においても、永井勝次郎君の冷害の質問等に対しても、市町村あるいは都道府県の地方公共団体が、税の減免とか収入欠陥が生じたり、あるいは災害対策のための臨時の財政支出をしたような場合においては、やはり特別交付金によってこれを補っていかなければならぬ、というような政府側の答弁もあったわけです。ですから原資方面において、災害地の地方公共団体が直接間接に、非常にこれによって影響を受けておるということであるならば、食管制度のもとにおける概算金の処理の問題に対して、この分の利子補給等をまず地方公共団体にやらせるという考えは、これはどうしても妥当でないと思う。ですからそういう考えの上に立ってこれを行政措置で処理するとするならば、これは当然政府があくまでもそういう意図であるということが明確であるならば、われわれはやはりそれに対応して、現在の食管制度を維持しながら、冷害地の公共団体の負担にならぬような形で、これはやはり適切な立法措置をどうしてもしなければならぬと考える。そこへ到達するわけなんです。ですからこの点はやはり政府としても、今の小倉長官の答弁が、政府としての最終的な態度であるかどうかということをもう一度お尋ねします。
#48
○小倉説明員 先ほども申し上げたと思いましたが、いわゆる最終的で、これで決定したんだということでは必ずしもございません。関係省の間で話し合った一応の結論、こういうことでお聞き取り願いたいのでありますが、道の負担の問題につきましては、繰り返すようになって恐縮でございますが、立論の立場と申しますか、根本においてどっちにするかということについては、いろいろこれは御見解がおありと思います。私どもも実は農林省だけ――食糧庁だけと言った方が正確かもしれませんが、特別会計が持つか一般会計が持つかは別にいたしましても、全体を持つのがしかるべきじゃないかというふうな考え方をいたしたこともございます。しかしいろいろと研究をし、話し合いをしておりますると、どうもそれは無理だというふうなことに今のところなっております。先ほど申し述べましたのは、実はこのようなことで一つ処置をしたいというのが今のところの見解であります。
#49
○芳賀小委員 これ以上追及しても、直ちにお答えもできないと思うので、結局政府の最終的な、意思の決定はいつごろまでにつけるわけですか、それを参考までに聞いておきたい。あくまでもそういうことでやるとすれば、われわれとしてもそれに対応したやはり措置をどうしても速急に講ずる必要があると思いますね、そのめどはいつごろですか。
#50
○小倉説明員 はっきりと日にちを申し上げるわけにはちょっと参りませんけれども、できるだけ早い機会にはっきりしたことをきめたいと思います。ただ、農家に対する関係におきましては、米の売り渡しあるいは金融等の関係がございまするので、これは早急にきめたいと思いますが、先ほど申しましたように、十二月末までの問題につきましては法案が提案されておりますので、そちらはそちらに譲るといたしまして、今の事柄は一月のことになりますので、急がぬでよいという趣旨ではございませんけれども、少くとも農家の関係の部分はできるだけ早い機会に、一つ数日中にでもはっきりしたい、こう思っております。
#51
○芳賀小委員 この問題は概算金の金利の減免よりも早くきめなければならぬことです。この取扱いがきまらないと、やはり被害地においても、幾ばくかの出荷をできるような農家も、この点が解決されないと出荷をちゅうちょするようなことになると思うのです。一月でも二月でもよいというようなことになれば、これは生活が窮迫する場合においては、やむを得ざる行為というものに米が流れて行くかもしれぬのです。だから、やはり今週一ぱいぐらいにこの態度はぜひきめてもらわなければならぬ、あくまでも政府が地方公共団体の一部利子負担をやらせるというようなことで進むとするならば、われわれは議員立法のようなものでも出して、そういうことをしないようにしたいと考えておるのです。
 次にあわせてお尋ねしたい点は、概算金の利子減免の問題は大蔵委員会に付託になっておりますが、参考にお尋ねしたい点は、今の食管特別会計における資金のコストはどのくらいになっておるのですか。
#52
○小倉説明員 糧券の利子が一銭四厘五毛でございますので、借入金の利子はほぼそれで支出願えるかと思いますが、実は不確定要素がございます。それは国庫予備金を借り入れる場合は利子がつかないのでありまして、それがどの程度入るかによって多少違いますが、それは全体の借入金の中から申しますとわずかなものでございますから、ほぼ糧券の利子ちょっと下回ったというところで御処置願えるかと思います。
#53
○芳賀小委員 そうすると借入金が一銭四厘五毛ということになると、全体の資金コストというものはずっと極端に低いわけですね。
#54
○小倉説明員 全体の資金コストと申しましても借入金のほかには特別の資金はございませんので、そのほかは食糧の売払代等が入ってくるものでございますので、これを幾らの利子にするのかということになりますと、ちょっと見積りようがなかなかないかと思いますが、これを一般の金利なり何なりに見積ることになるのですが、絶えずこれは流動しております。そういうようなことを計算に入れませんで、私どもはただ借入金だけでもっての処置で、資金コストというようなものを考えております。
#55
○芳賀小委員 次に開拓関係の問題についてお伺いしたいと思いますが、政府委員が見えておりませんからあと回しにいたします。
 次に林野庁関係についてお尋ねいたします。今次の災害について、冷害対策の一環としての国有林野の薪炭材の売り払いの問題でありますが、これは現在どのような処置をされておるかお尋ねいたします。
#56
○茅野説明員 林野庁関係におきましては、主体を国有林に置きまして、国有林の事業のうち冷害の農家で使える者を極力仕事を作りまして対策を立てておることと、それからなお冷害地の中心地におきまして公共土木の一部を施工いたしまして、これも労力の吸収をはかっておるというような二つの点、あるいはまたできれば薪炭材の特別な払い下げを考慮いたしましたりして、かれこれ総合的な施策を行なって、できるだけの努力を続けております。
#57
○芳賀小委員 そこで第一点は、被害農家に対する自家用薪炭材の払い下げの問題ですが、これは代金の延納とか安売りというようなことになると思うのですが、最大限度にどのような取り扱いで払い下げをやっておられるのですか。
#58
○茅野説明員 被害農家に対します薪炭材の払い下げは、政府の持っております払い下げ規程に従いましてできるだけの御配慮は申し上げております。それからなおその他の用材につきましても、ただいま五つの各営林局におきまして希望をお開きいたしまして、それに対する対策を目下樹立中でございますので、いずれとりまとめ次第こちらの先生方の方へ御報告いたしたいと思っております。
#59
○芳賀小委員 その場合、結局被害者に国有林の財産を売り渡すのですが、やはり安く売るということが第一条件だと思うのです。ところが今まで扱った事例を見ると、たまたま業者に対して特売する代金よりも被害農家に対する売り渡し価格の方が高い場合があるわけです。これは非常に不合理だと思うのですが、いまだに全面的に是正されておらぬようにも考えられるわけですが、どういうわけでそういうことになるのですか。災害対策として、国民の共有する財産を低廉な価格で売り渡しする当然の措置なのですが、その場合においても業者に対する特売の価格よりもまだ高い。何のためにそういうことになるのですか。
#60
○茅野説明員 ただいまのお話の問題は、具体的に事例を承わりませんとはっきりしたお答えはむずかしいのでありますけれども、おっしゃる通り、私どもの国有財産の払い下げにつきましては、たとえば製炭業者に払い下げる場合の薪炭材はある程度その業者の利潤というものを見なければなりません。ただ直接お使いになる方に売り払う場合とは多少その点が価格の上で違うわけでありますけれども、特別に災害農家に対して割引をして処分をするというような売り払いの方法が、法的にまだ許されておらないものですから、その点非常に御期待に沿いかねて、遺憾でありますけれども、ただいまの売り払い規程によりますとそういうことになっておりますので、御了承願いたいと思います。
#61
○芳賀小委員 それは変じゃないですか。とにかく業者に対しては相当の利潤を見て、利潤分というものを売り渡し代金から差し引いて、そうして国の財産の売り渡しを行なっているわけですね。それで、大きな被害を受けて何ともやっていけない農家に対して、何ら利潤追求でないところの自家用の薪炭材の払い下げをやるような場合に――これはやはり国民の共有している財産を災害者に売り渡しをする場合に、利潤追求の業者よりも高くしか売れないということがいまだに規則の中で残っているということはゆゆしい問題だと思うのです。そういう欠陥とか弊害があれば進んでそれを是正するような措置をどうして講じないのですか。
#62
○茅野説明員 これは国の売り払い体系の問題になりますが、私どもは直需者に売る場合と、それから製炭業者とか零細業者のかせぎ用に売る売り払い方法と分けておりますので、直需者に売る場合とかせぎ用に売る場合と同じ価格で売りますと、たとえば薪炭を手に入れる人が業者と同じ卸売価格でもらいました場合には、かせぎ用の方でもらっている人の方は生計が成り立たないようなことになります。そういうようなことを考慮した上で売り払いの方法に差をつけておりますからそういうことになりますが、ただいまのお話のように、災害農家に特別な割引をしたらどうだ、こういうようなお話を承わりますけれども、その場合にはこれはまた別途の問題として処理いたしたいと思います。その点は、売り払い手続がまだそういうふうになっておりますものですから、割引をするかどうかという問題は、今の業者への売り払い価格の差額とはまた別問題だと思いますので、その点もう少し検討させていただきたいと思います。
#63
○芳賀小委員 そうすると、この問題はやはり立法的な措置を講じなければ、効果が上らないということなんですか。
#64
○茅野説明員 これは売り払い規程というものがございまして、これを直さない限りは、災害農家に対して特別な自家用の割引をいたすということはまだ行われておりませんので、その点売り払い規程の範囲内でできるかどうか、あるいはまたそれを改正せざるを得ないのかどうかという点は規則の改廃になりますので、もう少し検討させていただきたいと思います。
#65
○芳賀小委員 委員長に申し上げますが、この点は十分林野庁で検討を加えてもらって、現在の規定の中で取り扱いができるかどうか、できないとすればどうしなければならぬか、そういう問題点を明らかにして、次の委員会にその結果を報告してもらいたいと思います。
#66
○笹山小委員長 それじゃ私から申し上げますが、林野庁の方におきましては、この問題については十分検討せられまして、次の委員会ではっきりした方針をここで説明できるように願います。
#67
○芳賀小委員 その次にもう一点は、たとえば北海道の救農土木工事の中において、林野庁関係の事業のウエイトが非常に多いと思うのです。果して林野庁関係の公共事業の中で政府の言うような災害農家の労賃収入を完全に与えられるような百パーセントの吸収があの計画の中で可能であるかどうかという点は検討されていると思うのですが、どうですか。
#68
○茅野説明員 これはおっしゃる通りこの問題は非常にむずかしゅうございまして、たとえばこちらの方は予定通りの仕事をいたしましても、災害農家の方は仕事が山の方に向いておりますから、進んで出役していただくようになればこれは非常に効果のある仕事でありますし、こちらで勧誘いたしましても、こちらの事業地に出向いてもらえなかった場合には、これは非常にむずかしい問題になりますけれども、私どもの従来の経験に徴しますと、農家の方は大体において北海道では冬期は出かせぎの収入でまかなっておられるのが多いと思います。そういう面から見まして、当然私どもの方の冬山の造材にも出役せられる方が非常に多いと思いますから、比較的山村農家の一番困っておられるような方には私どもの仕事は大いに役立つのではないか、こういうふうに考えているわけです。この点は各営林局ともその趣旨を徹底いたしまして、先般も各市町村からみな集まっていただいて、趣旨の徹底に努めまして効果を上げるような対策を練っておりますので、御了承願いたいと思います。
#69
○芳賀小委員 ではこの問題についても、これは適当の機会に林野庁関係の救農土木事業が果して北海道の被害農家の労力吸収をどのように行なったかというような実態の調査、中間的な報告をなるたけ早く一度出してもらいたいと思う。これはいろいろな面に問題があると思うのです。政府としては、たとえば民間事業を合せて三十二億五千万あるというようなことを繰り返し繰り返し言っておるのですけれども、しからば現地においてどれだけ吸収できたのかという結果は、今まで全然わかっていないのです。林野庁関係等は相当具体的な確実な調査も行われておると思うので、ぜひそれを早期にお出し願いたいと思います。
#70
○茅野説明員 これは先生のお話がございましたが、私どもの国有林として今度の事業を企画いたしましたのは、北見、帯広あるいは旭川の各地元の方から非常な熱望がございまして、内地の予算をやりくりしていろいろな無理をいたしまして、北海道に特別の予算を出して実施いたすわけでございます。その点もお含みおき下さいまして、先生方の方からも御尽力をいただきたいと思います。先ほどの調査の点は、各営林局におきまして災害農家の額を調べさして、今調査中でございます。まとまり次第御報告いたしたいと思います。
#71
○本名小委員 林野庁にちょっとお伺いしますが、ただいまの芳賀委員の質問に関連して、被害農家に対しまして自家用薪炭材の払い下げ代金の取扱いはどういうことになりますか。大体延納されることになるのですか、延納するかしないか、その期限はどのくらいか、延納に対して利子をどうするか、その処置の御方針を伺いたいと思います。
#72
○茅野説明員 お答えいたします。ただいまの御質問でございますが、来年の一月までに処分のできたものは六カ月の延納をいたしまして、ただ利息は、これは非常に申しわけないのでございますけれども、売り払い規程によって今のところ免除ということはなかなかむずかしゅうございますので、規定通りの利息をいただくことにいたしておるのでございます。
#73
○本名小委員 そうしますと、さっきの御説明では自家用燃料材は販売用よりも安くは売れないのだということになると被害農家は高いものを買って、しかも利子負担までしてそれを使わなければならぬというようなことになるわけですが、それでもそれ以上の対策はいまだにお考えになっていないのですか。それからもう一つは、利子を払わないというか、利子はとらなければならぬと言うが、無利子の処置ということは全く考えておられなかったのですか。
#74
○茅野説明員 この問題は非常に規定に関係する問題でございますから、この次の委員会によく調べましてお答えいたしたいと思いますが、よろしゅうございますか。
#75
○笹山小委員長 それでは林野庁に申し上げますが、先日来のいろいろな御質疑に対しまして、まだ林野庁としてはっきりした方針は決定しておらないところは、冷害の対策ということを重点にしまして、至急方針を確立しまして近い機会において当委員会に報告をしていただきたいと思います。
#76
○茅野説明員 この次の委員会に報告いたします。
#77
○淡谷小委員 経済局長に伺いたいのですが、この間からお願いしておきました内地の災害についての資料がもうできておりますかどうか。当初今年の内地の災害が、九州、北海道という外地ではございませんけれども、この二つの大きな災害の山に包まれまして、非常に閑却される心配があった。これを少くとも冷害については北海道並みの措置をとるようにお願いしておいたはずでございますが、その点はあの当初の御答弁通り受け取ってよろしゅうございましょうか。
#78
○渡部説明員 ただいまお配りしましたのは被害調査でございます。先般来たびたび申し上げましたように府県の調査と農林省の調査と非常に違いますし、それから今度の内地の冷害の実態は町村の中でも局部、県の中でも非常に違います。従いましてこれに対していろいろな施策を講ずるのには、その実態をよくつかまなければならないというのでひまがかかっておったのと、大体私の方で一応推定を下しまして目下作業中であります。被害農家戸数の五割以上の農家を推定いたしまして、それに対しまして北海道同様の日数で労賃収入を得せしめたいというので計算しますと約五億円ばかりの労賃が要るということになりますので、農林省関係で既存の計画をそれに集中できる分が約二億円出てきました。この作業が一昨日の夜できましたので、残りの分について建設省なりあるいはそのほかの局でどれだけできるかということを今当っております。それができますれば、それを差し引きまして残りを予備費に要求いたさなければならない、こういうふうに考えております。
#79
○淡谷小委員 わが国でも北部の方の災害は、始終われわれが言っております通り季節をはずしては仕事ができない。これは作業が非常におくれているようでございますが、一体この作業のおくれた原因というのは、被害額に対する農林省の統計事務所と県との間の折り合いがつかなかったためにおくれておるのか、あるいは他に原因がありますのか、大へんおくれておるようでございます。
#80
○渡部説明員 内地の冷害の状況は先ほど申しましたように非常に局部的になっておりますので、地元自体でも注意の喚起がおそかったようであります。北海道の冷害が九月の終りごろから喧伝されておったのであります。その当時は、どうも山の方ができが悪いという程度のことでありました。とにかくもうここ数年――二、三年以来冷害についてはなれておるのでありますが、県の方の調査もなかなか出てこなかった。私どもの方でサボっておるというわけではありませんで、一応十月十五日の収穫予想高を調べる際に注意をして調べておりましたけれども、いよいよそれに対する対策をいたすということになりましてはそれでは間に合わない。さらにこまかい調査をやらしたのであります。
#81
○淡谷小委員 いずれにいたしましても、この被害の実態に対して水陸稲だけでもほとんど半分以下の査定になっておるようでございますが、これは一体どっちの方を主にされたのであるか。
#82
○渡部説明員 私の方としましては統計調査部の数字を主にいたしたいと思います。もちろん府県とよく相談しまして、統計調査部だけの数字によるということはいかぬと思っておりますけれども、これは一々府県の係官等に会ってみますと、正直に申しまして相当府県の係官の応答もあいまいなのであります。従って私の方としてはやはり二十八年、二十九年の災害で、これは会計検査院の御報吉をごらんになってもよくおわかりのように内地の災害対策につきましては相当問題がありますので、慎重にやっておるのであります。
#83
○淡谷小委員 慎重にやられるのはけっこうでございますが、私これは統計事務所の数字だけにたよると非常に危険があると思うのです。特に今お配り願いました資料に基いて考えましても、水陸稲の場合に府県の申出は倍です。ところがその他の作物の被害金額に至っては一割なんです。半分でも私は容易ならざる差であると思っておるのに九倍となってきますと、これは明らかに大きな欠陥があると思わなければならない。先般申しました通り、これは府県が極端に不正直なのかあるいは統計事務所のやり方に何かずさんな点があるのか、一体局長はどうお考えになりますか。
#84
○渡部説明員 御指摘の畑作についての調査の被害額は非常に多いのであります。私の方でも統計調査部の調査については非常に慎重にやっておるのでありますが、大体総体の生産額に比べまして府県から出ておる被害金額はその額があまりにも多すぎるということは明瞭なのであります。そうかといってこれだけの被害額がありますものですからそのままの数字を使うということにはいたしておりません。十分そういろ点は考慮しております。
#85
○淡谷小委員 幾ら府県がうそをつくといっても十倍のうそは大へんだと思うのです。二割か三割、まあ話半分はいいとしましても、十倍のうそということはちょっと常識はずれだと思うのです。そういたしますと、こういうふうな大きな開きがありますのは何か統計事務所の方の機構上、こんな数字を出さなければならないような原因があるんじゃないのですか。たとえば水田等につきましては十分にサンプル調査なりその他の方針なりがきまっておるでしょうけれども、畑作につきましてはその方式もきまっておらず、またこの調査をするだけの予算措置も講じていないといったような重要な原因があるのじゃないですか。その点はどうですか。
#86
○渡部説明員 予算等につきましても十分とは申せませんけれども、冷害その他災害の調査の場合には特別に費用を回しておるのであります。これはお恥かしい次第でありますが、共済制度の被害額の調査を見ましても非常に極端な相違が出てくるのであります。これは外からごらんになれば想像ができない。私らもこんなばかなことがというので中でやかましく調査をいたしましてもあるのであります。従いましてここに出てきている数字の差だけで断定的にどちらが一体正しい、どちらが一体間違っておるのか、この被害額の開きの分は言えませんけれども、私の方では、不十分であるけれども統計調査部では相当こまかい出張所の組織になっておりますので、それをやる場合には、出張所の人なんかは大体その地元あるいはその付近の人が多いわけでありますから、そう非常識なことはやっていないはずであります。そうかといって私の方ではこの数字をこのまま使うわけにはいきません。水稲は比較的統計の数字を重んじます。しかし畑につきましてはそうはいっても毎年作付の様相が違うわけでありますから、そういう点を考慮して実際にやるときには考えております。
#87
○淡谷小委員 水稲につきましては統計事務所の方は比較的近い。近いといっても半分しか近くないのですが、ただし局長としては事務所の数字の方を信じられるのはあたりまえです。特に共済関係の調査については大へんに驚くべき数字が出ておるということはあたりまえの話でありまして、非常に大事に考えております。庁内の事務でも一億円余りの事務費が三年間も使い込まれて気がつかれなかったというようなりっぱな事実があるのですから、私はこれは底抜けに出してもらいたくない。やはりこういうような大きな数字の狂いができますのは、できるだけの原因があるということははっきりと胸におさめてかかってもらわないと正直者は損をします。ひどいものは、畑作その他の被害につきまして長野県の例のごときは、二千八十一万八千円という農林省側の見方に対しまして四億三千七百九十四万、二十倍です。幾ら違っても二十のうち一が正しくて十九が間違っておるというのはあまりにも違うと思うのです。特にこれはことしの災害の特徴といたしまして高冷地における開拓地が大へんやられておる。開拓地の被害がもし誤まって見られた場合には、これは文字通り開拓者の離散あるいは生活上の大きな危険さえ起るような状態なのでございますから、畑作物その他の被害につきましてももう一度慎重な御調査を願いたいと思う。府県との間においても十分に折衝されまして――これは単なる数字の差ではない。この数字によって割り出されましたさまざまな対策が直接農民の生活に大きな影響を及ぼすといったような重大な事態に直面しておるのでございますから、この点は時期的にも早くもっと真剣な対策を立てていただきたいと思う。特にことしの災害につきましては、北海道を初めとして借金はこれ以上もう要らぬといったような形が大へん多い。これ以上借金を背負ったのでは借金のためにつぶれてしまう。これに対して土木事業などによって賃金を得て、借金しないで過したいといったような気持が強いようでございまするが、こういう点につきまして明年度あるいはその翌年あたりの工事を繰り上げ施工し得るような道がないでございましょうか。そうしますと別段予算を直接取らなくても、繰り上げ工事等によって十分凶作地の農民諸君の要望にこたえ得ると思うのでございますが、その点の折衝はされたかどうか。
#88
○渡部説明員 先ほど申し上げましたように、地元に現金収入として落したい数字を算定いたしまして、ことしの予算でやりくりできるものをそれから差し引きまして、残りは御説のように前年度以降の工事を繰り上げてやる、これは予算措置が要りますからその分について予備費を要求しなければならぬ、こういうことであります。
#89
○淡谷小委員 大体その操作なども急がれておると思いますが、いつごろまでにそうしたすべての操作ができて実行に移されるでございましょうか。もうすでに北海道、青森あたりは吹雪なのであります。土木工事などによって生きようという人間が吹雪に直面いたしましては、生活上も困るし、仕事上にも困るので、冬を越すために苦労しておりますが、この事務的な手おくれのためにこういう要望が全部踏みにじられては大へんだと思いますので、はっきり、いつごろまでに措置ができるかを伺っておきたい。
#90
○渡部説明員 私の方で、建設省からは大体今週中には回答をいただけると思っております。それができますと、あと予備費の要求をしなければならぬわけでありますが、これを大蔵省に持ち込みまして、できるだけ早く措置をしたいと考えております。大村主計官も見えておりますが、特に急いでやりたいと思っております。
#91
○淡谷小委員 そこで大蔵省に伺いたいのですが、先回も申し上げました通り、農林省は実は非常に気が弱いのですよ、もっとたくさん対策費をほしいと思いましても、大蔵省からにらまれますとぺちゃんこになるような弱さがあるのです。どうも大蔵省が凶作の対策までじかにやるのであれば、一萬田大蔵大臣を総理大臣にして、農林大臣は外務大臣でやった方がよっぽどいいと思うのですが、一つ大蔵大臣が総理大臣になったような気持じゃなく、十分農林省あたりの意向はくんで――今でもわれわれから言わせますと歯がゆいくらいに弱腰なんでありますが、要求されます予算について十分に農林省の意向を尊重してやっていただけるような気持がございますかどうか、この際伺っておきたい。
#92
○大村説明員 従来でもできるだけ農林省の御要望には沿うように努力して参っているつもりでございますけれども、財政上そのほかの費用とのバランスもありまして、なかなかそう百パーセント御要望に沿いかねている面もございますけれども、事は冷害の問題でもございますので、できるだけ親切に、よくお話を聞きまして、できるだけのことはできるように努力したいと思います。
#93
○淡谷小委員 お話でございますが、これまでの例を見ておりますと、大蔵省からじかに当委員会に出て参りまして、われわれの決定さえ変更させようといったような強硬なやり方をされたことも、われわれは再々見ております。これは日常の予算でしたらまだよろしい。タイムリーに許せる。けれども降雪期を前に控えました災害対策等の予算につきまして万一そういうことがございますと、これは取り返しのつかないような事件が起りますので、非常に控え目である農林省の要求に対しては、大蔵省は喜んで苦労をしてもらいたい。他の予算を若干削りましても、この災害の対策の予算は十分生かしてもらいたいということを私はあえて申し上げたいのでありますが、その点はいかがでございますか。もう一ぺん、くどいようですが、お伺いしておきます。
#94
○大村説明員 お答え申し上げます。実は内地の冷害の問題につきましては、農林省からまだ詳細なお話を承わっておりませんので、どの程度ということまでとても申し上げる段階でございませんので、被害の程度なども検討いたしまして、どの程度の被害程度か、どの程度の対策をお考えになっているかということを十分伺いまして、できることはどんどんすみやかにやれるように措置して参りたいと思います。
#95
○淡谷小委員 局長、今大蔵省の方からお話があった通りですが、もう首を長くして待っているようです。農林省からまだ来ないと言っております。これは何といっても大蔵省に転嫁することなく、農林省で大急ぎでやっていただく必要があると思いますので、この点は一つ十分に御考慮願いたいと思います。
 もう一つ、なおこの際お伺いしておきたいのは、あるいはこれは大臣に対する質問かもしれませんが、あまりこだわりませんが、従来の凶作その他の災害に対する措置がもうそろそろ行き詰まってきていると思う。旧債借りかえの問題につきましても、さっき芳賀委員から詳細に述べられているようでありますが、もう行き詰まっております。農民の気持自体が借金政策によらずして何とか切り抜けたいという気持になっているようです。何か新味のある災害対策をお考えになっているのでありましょうか。もしなかったらなかったでよろしい、われわれ考えてみます。
#96
○渡部説明員 これは農業政策の根本にわたる問題だと思います。要するに一つは共済制度ができておりますが、それが不十分である。もう一つの部面は、とにかく再生産によって金を返すだけの経営の基盤があるかどうかということであります。それがないのであります。そこでそのギャップを何でつなぐか。御説のように兼業農家の数がどんどんふえている。兼業収入の額もふえているわけであります。しかしそれが過去の借財を、災害による不慮の――経営上の損失でなくて、そういう外的原因による欠損をカバーするだけの経営の基盤がないのでありますから、その点を解決しない限り、いつまでたっても農家はその借金――しかも自己の責任による借金でなくして、外的原医による借金に悩まされるのであります。これを解決するために農業政策だけではできないところにきているのではないかというような気がするのであります。しかし農林省の与えられた限界といたしましては、農業政策の中でできる範囲のことしか、率直に申し上げると、できないのでありまして、私どももどうしたらいいかということについては非常に悩んでいるのが偽わらざるところであります。
#97
○淡谷小委員 この問題はお互いに慎重に考えなければならぬと思いますが、ただし現実に向い合っております災害について、いつまでも漫然としているわけに参りませんので、各民間団体等におきましても米の一握り運動とか、あるいは一升ずつ供出しようじゃないかという運動があるようであります。これらがひょっとしますと地元の取締り当局によって食管法違反のように扱われまして、せっかくの愛情がとんでもない報復を受けることがございますが、こういう点について何か農林省は考えていることがありますか。
#98
○小倉説明員 災害地に対しまして一般の家庭等が救援のために米を送るということについてのお話でございますが、県内につきましては、知事の許可を受けてやれます。それから県外にまたがる場合は農林省でありまして、その権限を今回については食糧事務所長にまかしております。適当な代表者の名義をもってそういう手続を踏んでやっていただくようにいたしたいと思います。
#99
○淡谷小委員 これは非常にうるわしい人情の発露でありまして、いたずらに警察の力をもって抑圧すべき事案でないと思いますので、その点は十分各食糧事務所長にお達しなさって、向うでも手続がわかっておりますと、しいてひっかけるということはないのでありましょうから、その点については事前に御注意願いたい。
 それから北海道につきましてアメリカのある団体から多量の食糧が入っているそうでありますが、正確な報告がありますか。
#100
○渡部説明員 確かにありまして、今ちょっと正確な数字を調べた資料を持っておりませんが、たしか七百トンくらいと思いますが、来ております。
#101
○淡谷小委員 あとでその数量等もお伺いしたいと思いますが、そういう外国からの救援物資はどういうふうにお取り扱いになっていますか。
#102
○渡部説明員 これは厚生省の方で、何といいますか、災害を受けた地域に送っておるのじゃないかと思いますが、その点もあとで調べて御報告いたしたいと思います。
#103
○淡谷小委員 私は、厚生省でやっているのでしたらまさか黄変米とか毒麦の心配はないだろうと思う。事は非常にたくさんになってきますと、国内における食糧問題について微妙な影響があるだろうと思う。あるいはその物資を輸送するという名目で思わざるものが別な方面に流れる危険性もあると思います。これはやはり何としてもそれをはっきり押えて、自後の食糧政策に狂いが生じないようにする必要があると思う。私あとでまた資料をいただきまして、一つ十分にお話し申し上げたいことがございます。
 なお、きょう配付になりました内地の資料は、ただ被害額だけの資料なんです。この前に求めましたのは、こういう被害額に基いてどういう対策を立てるか、それを各府県に分けてお出し願いたいというのが私の希望だったのであります。これは今言っております通り、大蔵省の方でもできるだけ早く要求してくれというのですから、この点は至急資料をまとめまして――すでに北海道あるいは九州等はりっぱなパンフレットができておりますのに、内地は対策の大綱さえできておらないということでは、北海道並みに扱いますというあなたの答弁にうそができてくる。その点はタイムリーに、北海道並みにやってもらわなければならないと思いますので、その点重ねて申し上げておきます。
#104
○笹山小委員長 川村君。
#105
○川村(善)小委員 私は渡部経済局長にお伺いしますが、渡部経済局長は天災法等による行政を担当しております。天災法の字句に私ちょっと疑義を持っておる点がありますので、一つこの際はっきりお伺いしておきたいと思います。
 御承知のように、第一条の目的でございますが、「この法律は、暴風雨、豪雨、地震、暴風浪、高潮、降雪、降霜、低温又は降ひょう等の天災によって損失を受けた」云々となっております。そこでこの天災法に掲げられております天災の問題と気温、水温とが最も不可分の関係にあることは、私が申し上げるまでもなく御承知の通りだと思います。結局気温が低いときは必ず海の温度も低い、こうなることははっきりしております。
 ところで第二条の後段の方に、「「被害漁業者」とは、漁業をおもな業務とする者であって、天災によりその生産する魚類、貝類若しくは海そう類が流失した等のため著しい被害を被った」云々となっております。そこで貝類や海草が流失することは、高潮とか暴風浪がありますと流れることははっきりするのでございますが、泳いでいる魚が流れるということは、どうも僕は解釈に苦しむわけです。これは法を作る時分に、ここに何かもっとふさわしい字句を使うのがほんとうであったでしょうが、生きた魚が流れるということは、私は聞いたことはありません。また見たこともございません。貝類や海草類なら、高潮や暴風浪が来ると流れますけれども、そういうことはない。ところが魚は、こういう天災のある場合には必ず四散します。散らばってしまいます。人間よりさかしくて、どんどん沖へ出てしまう。そのために漁ができなかったということはあります。これはかつて三陸地方にもありましたし、十勝沖の地震の場合もありました。今度の北海道の冷害と合して、やはり一部には魚が散ってしまってほとんどいなくなってしまったという例はございました。そうした漁業の実態からいうと、この天災法の「流失」ということは、魚に限っては妥当でないと思うんです。そこで四散した場合あるいは沖合いにずっと行ってしまって、その辺にいなかったという場合が起きて凶漁になるとか、要するに被害が起きた、こういうことになると思いますが、――これは思いますじゃない、ほんとうに被害をこうむる。こうした場合にこの法律の適用を受けて、経営資金、要するに次年度の経営資金とか、その年の経営資金が貸付の対象になるかどうか。これは渡部さんは漁業のことはわからないからその点疑義を持つでありましょうけれども、私も疑義を持ちましたので、局長にお伺いしておきたいと思います。
#106
○渡部説明員 この法律で規定いたしますのは、ここに書いておる通りでありまして、「その生産する魚類、貝類」云々となっております。これはこの法律の規定では、直接今読み上げたところでは養殖のことをさしておるわけであります。従ってウナギの養殖施設が流れて、ウナギが流れてしまう、こういうようなこと、マスの養殖施設が流れるということもあると思います。しからばお話の天災によって魚類が通常漁獲可能区域に近寄らない、あるいは逃げてしまったというものが入るか入らないかということは、「等」の解釈になってくると思います。すなわち流氷の関係なら関係で魚が寄りつかなくてその付近の海岸一帯の漁業者が漁獲がなかったということになれば、私はこの法律の解釈としてはそういうものも適用できると思います。今度の北海道の場合にはそういうのが入るか入らぬかということは調べてみなければわかりませんが、そういうことがあるとすれば、私はこの法律を制定した趣旨からいえば、当然「等」の拡張解釈といいますか、「等」の解釈でそういうものも取り上げなければ、法の趣旨に沿わないというように考えております。
#107
○川村(善)小委員 私らも立法当時そういう考えのもとにこれに参画して立法したのですが、渡部経済局長の意見も私と同じでございますので安心したわけでございます。でありますから、これ以上の質問はございませんので、これで打ち切ります。
#108
○芳賀小委員 畜産局にお尋ねしますが、ことしの災害対策ですが、冷害や災害によって生ずる有畜農家の家畜の維持という問題は、これは重大な点があると思うのですが、畜産局として、この災害によって家畜の移動等がどういう形で行われておるかということを調査したことがありますか。
#109
○松田説明員 実地に当って個別の調査をやったものはございませんが、北海道内における肉畜の移動が非常に激しいのであります。その他乳牛等の大体の模様は承知しておりますが、具体的な調査はございません。
#110
○芳賀小委員 この点は昨日わが党の永井議員からの本会議における緊急質問があったのですが、災害のときには、傾向としてやはり家畜を売るとか、場合によれば娘を売らなければならぬというような事態も生ずるので、そういうことを放置しておくと、せっかく農業経営の向上のために有畜農家の創設等をやっても、災害における家畜の維持が完全に行われなければ有畜農家の創設の意義は大半が失われてしまうと思うのです。ところが、今の有畜農家の創設特別措置法等によっても、有畜化ということはこの法律の精神ではあるけれども、維持させるという点においては全く欠けておる。ですから、これらの点に対して何か特別の考慮が払われておるかどうか、その点はいかがですか。
#111
○松田説明員 現在の法制で参りますと、今まで無畜農家を有畜化するという場合にのみ適用されておりまして、有畜農家が持っておる家畜を手放す場合にこれを支えるための資金に使うということを法律上考えておりません。もちろん実際末端におきましていろいろな具体的な個々の問題については必ずしもそれ以外の場合がないとは申せませんけれども、大体法律の趣旨はそういうふうに進んでおりますので、御指摘のような有畜農家であるがこれを手放さざるを得ないという場合に、これをつなぎとめる農家にまで対象を広げてはどうかという議論もございまして、われわれの方でもそういう場合にも何とか対策がほしい、これを有畜農家創設制度でやるかそれともそれ以外に何らかの方法を考えるかという点にまだ議論が進んでおりませんが、何らかそういう対策を考えなければいかぬということには意見が一致いたして、現在研究いたしております。
#112
○芳賀小委員 これは農地の場合でも同じです。やはり自作農の創設とあわせて、自作農家が小作農に転落しないような自作農維持という両面がなければ、やはり土地問題は維持できないわけです。ですから、せっかく創設された有畜農家がまた災害によって家畜を手放さなければならぬという事態に対しても、それが維持できるという考慮はどうしても必要になってくると思うのです。現在の有畜農家創設措置法の中では創設だけをまず考えてやっておるわけなのですが、これは相当の成果を今日上げておるのだから、あわせて維持のためにも法の配慮が行われるというところまで拡大発展させる必要がどうしてもあると思うのです。現在はただ災害地帯に対しては天災融資法によって被害農家の家畜の飼料の購入代金等はめんどうを見てやるということになっておるけれども、家畜の個体そのものを手放さぬで済むというところまではなかなかとどかないわけです。たとえば家畜一頭に対して三万円を五万円にするとしても、なかなか総体においてそれだけの資金対策は現実の問題としてできておらない。ですからこの際創設措置法等を一部拡大して、災害地帯等に対しては家畜維持の資金等もあわせて配慮できるというところへどうしてもこれを持っていく必要があると思う。それを現在検討中であるとすれば、やはりやらなければならぬと思っておるかどうか、その点はどうですか。
#113
○松田説明員 われわれもその趣旨に沿ってやって参りたい。ただ農地と違いまして家畜は最終的には必ず売り買いが行われる品物でございますので、その点農地のように生産を続ける農家である以上は絶対手放さないというものとものの性質において違いますので、そういう点でもこれを合理的に処理していく方法を考えたい、こういうふうに考えております。
#114
○芳賀小委員 もちろん農地と家畜維持を同列に考えてはいないのです。ただ比較した場合に創設と維持というものはあわせてやる必要があるのではないか。特に冷害対策とか風水害対策の場合においても、家畜を手放した場合には次の再生産は非常に支障を来たすのですよ。何ともしようがなくて売らざるを得ないという事態になるのですから、それを手放さなくても済むようなことにしてやれば、有畜農家の基礎の上に立って今後努力できるわけですね。だから、これをただ天災融資法だけにまかせるということでなくて、法律を充実する場合においては、そういう考慮もできるわけですから、これはやはり進んでやる必要があるのじゃないですか。
#115
○松田説明員 早急に御趣旨の線に沿って研究して参りたいと思います。
#116
○淡谷小委員 今の芳賀委員の質問に対するあなたの答えを聞いて、私は非常に困ったことだと思う。家畜は将来必ず一ぺん売るものだから、どうも農地と一緒に考えられないということ、これは常識みたいでございますが、われわれは一頭の牛なり馬なりを未来永劫に持たせよとは言わない。有畜農家は、売る場合にはこれにかわるべき新しい子を持つことによって維持されるのです。つまり、家畜を持つ農家という場合には農地と同じです。ですから有畜農家になる。これは、手放すといわないで更新するといっております。通産局あたりは、有畜農家の獣は結局最後には売られるのだから農地と同一にはできぬといいますけれども、有畜農家という考えからいいますと、未来永劫に家畜は持つべきものと考えるのが至当じゃないかと思いますが、この点どうですか。
#117
○松田説明員 お説の通り私もそう考えております。
#118
○淡谷小委員 それならよろしいです。
#119
○芳賀小委員 有畜農家の問題は目下検討中ということでありますから、この次の委員会に検討の結果を示してもらいたいのです。
 次に農地局長にお尋ねしますが、災害による開拓農家の保護救済対策は、現在のところ非常に微温的であって、ただ天災融資法によってこれを救済するということが主だと思うのですけれども、単に北海道の冷害地帯の開拓農家の救済というだけでなくて、内地府県の災害地帯もほとんどがその地域の開拓農家は被害を受けておるということが指摘できると思う。ですから、当面した緊急対策とともに今後のそういう特殊地域に入植しておるところの開拓農家の健全化に対してはあわせて対策を確立する必要がどうしてもあると思うわけです。これに対して農地局長としてどのような対案を持っておられるか、御説明願います。
#120
○安田説明員 芳賀先生の御質問は、内地、北海道を通じまして、また今回の農林委員会の御決議に即しながら、政府でも講じつつありまする緊急対策、応急対策のほかに、さらに将来的、根本的にどう考えておるかという御質問かと思いますが、ずっと前の当委員会でも足鹿先生の御質問に対しまして、農林省として未成熟でありますが考えておりますことを申し上げたと記憶いたしておりますが、予算の要ることもあり、場合によりますと法律の制定、改正を要することもあると思います。やはり営農類型についても再検討を加えますのと、内地、北海道を通じまして、一般的に営農類型を変えることなどについても、相当時間がかかることも予想できますが、そういう措置でない場合でも、もっと経営面積を広げて、開墾等には時間をかけないように機械を入れることを考えていきたいと考えております。これに対しましてまた入植開墾が進みまして、営農進度を進めるということが必要になりますが、北海道で冷害が起きます場合にも、内地の高冷地等の開拓地は――多くの開拓地がありますが、大なり小なり冷害的な被害を受けて年々過ごしておるようでございますので、これらに対しましては、営農方法のより一そうの研究と切りかえがある程度いるように思うのであります。今般補助金とか政府資金を使いますもののほかに、北海道には、特に中金と話し合いをいたしまして、開拓地をねらって、牛五百頭の融資をとりあえずしてもらうなど委員会の御決議や、政府の財政資金を使う場合でなくても努力しようと思って、おおむね実現の運びになりつつあるわけでありますが、それらに現われておりますように、やはり穀菽農業よりは飼畜農業、あるいはある場所には果樹等――これは南の方でありますが、果樹の開拓農地を作っていく。多角的にその土地々々に応じて、戦後緊急開拓としてやりましたような穀菽の農業ばかりでないように相当切りかえることを考えなければならぬと思っております。これらに対しまして開拓農協は中心の母体でありますが、一般の農協よりある意味では形、機能が違っておることがありまして――あるいは違っておるというよりは一歩進んでおることがございます。また弱体でありますが、生産協同体の性格も持っておるのであります。そこで不振開拓地の農業を進めるに当りまして、肥料、飼料、種苗の購入等から農作物の指導を行い、さらに進んでは負債を整理することにつきましても、相当の機能を果すべきものと思うのであります。しかし目下の開拓農協は単位が小さくありまして、また適当な人材にも欠けておる、経費が少い、開拓者には負担能力がないということなどもありまして、開拓者からマージンをかなり取っておるとか、購買するものの値段が高いとか等のこともあります。およそ開拓地には肥料は高く、売るものは安くという物価の問題もございますが、これらは全国的に相当強大にできております農協組織との抱き合せ、連携をよくいたしまして、元来硫安等については私は骨折っておりますが、開拓地の地理的不利益性などを経済的な面で取り除きたいというふうに考えているのであります。あわせて自作農を創設する思想の上に立ちまして従来やって参りましたが、負債整理でありますとか、営農進度を高めるということにつきましては、営農においては技術、経済においては事務能力等を進め、普及徹底する要がございますので、振興局と連絡もとり、特別なものを今後設置するようにしたいと思っております。それらの背景のもとに例を申し上げますと、負債整理畑を、特に国有地を貸し与えましたり、共同的に貸し与えるような措置で営農類型としてワクをはめているのを拡大をいたしましたり、負債整理を要するようなことは――整理といいましても、条件緩和という方がいいかもしれませんが、今後は個人借り、あるいは親から借りても、兄弟から借りても、適当な営農資金、生活資金でない資金を借りている者、過去の負債の償還金及び金利が過大になり過ぎている者をねらいまして、今般の恒久対策以外にさらに引き続きまして、適当なる金利の資金に切りかえまして、その利子補給も行うべきであると考えているのであります。
 その他いろいろ問題がありますが、目下研究中でございまして、単に負債の整理ばかりではなしに、その根源でありまする、従来の開拓地において気象上また立地上きわめて不利で、日本全体としまして通常の年においても災害資金が重なり、営農が進まない。もう少し家畜その他が多く入っていれば、経営と生活の安定が得られるというのが足りない。こういうようなところにつきましては、積極面と、負債を何とかするという消極面と、両面について総合的な対策を講じなければいけないし、講ずべきの時期ではないかと思っている次第でございまして、この問題は来年度予算と、この次の通常国会において、できますれば何かその趣旨に沿うものを関係庁と打ち合せの上、どうなるかまだはっきりしませんけれども、進めるように勉強いたしている次第であります。
#121
○芳賀小委員 ただいまの説明に関連して今後の開拓行政の恒久的な問題として、たとえば開拓営農振興措置法のごときものを用意されているというふうにも聞いているわけですが、農地局として相当積極的に検討を加えているのですか。
#122
○安田説明員 ただいまここで開拓振興法の措置を相当研究しているかということについて自信を持ってお答えをする段階ではちょっとないのでありますが、予算要求に当りましては、従来昭和二十三年以前に入植いたしました、終戦直後にあわててやりました開拓入植者に対するいわゆる御承知の不振開拓地対策というやつがございまして、経営診断をいたしまして、経営診断に応じまして不振地区の不振農家に限りまして、診断に応じた何か対策を講じて資金を増すとか、家畜を一部増すとかというものが出ております。この考えを先ほど申しましたような、より広く積極面と消極面の両面にわたりまして要求をいたしておるのでございます。かつこれは一年限りの一応の予算というものでは適当でないと私は考えておりまして、農業については一般的に言い得ることと思いますが、特に開拓についてはそういうことが言い得る、やるべきだと思っておりますが、長期的に考えて、開拓者が少しでも安心をしまして将来も続いていくんだということを表わす対策が要るんじゃないかと思うのです。その意味では私は法律の措置をとって予算の裏打ちをもってやっていただくことが方法として、政策として非常にいいことだ、こういうふうに思っておる次第であります。寄り寄り局内では少くとも熱心に研究いたしております。
#123
○芳賀小委員 では恒久的な問題は時間の関係で次に譲ることにいたしますが、当面の災害対策としてこういう事例があるわけでございます。たとえば営農資金を開拓農家に流す場合に、これは協同組合を経由することになっておるので、開拓者の場合は、ほとんど開拓農協に加入しておることと同時に普通農協にも二重加入のような形で入っておる。現在の開拓協同組合というのは、組合自身が独立した経済行為をやるということはなかなかできないので、結局その地域の普通農業協同組合に加入しておる。そうして二つの組合に加入しておるのですから、自然出資金の場合においても十分なことができないわけです。ですから一般農協の組合員としてこれを見る場合においては、信用度が非常に低い地位に置かれておるわけですね。そういう関係があって、この資金融通をやる場合においても、現地においては非常にその信用の度合いとか返済能力というところの壁にぶつかって、なかなか十分のことができないというのが今の実態なんです。ところがそういう資金が十分流れていかなければ、もう何ともいたし方がないというのが北海道などの実態なんです。ですから大きな災害があれば災害に便乗ということではないですけれども、その大きな災害があることによって、その災害を理由にして相当額の有利な資金が流れることの方が、むしろ開拓の現状は一時を糊塗するに足りるわけですね。こういう変則の状態が毎年々々続いておるので、やはりこの健全化ということは相当重大な問題になってくると思うわけなんです。ことしの融資の場合においても、末端にはなかなか、上の方でワクをきめても開拓者に対して営農資金が十分浸透しないような場合もこれはあると思うのです。ですからそういう配慮は十分経済局等とも相談されておると思いますけれども、当面の問題としてはやはり災害に対する融資措置等で一応何とかやるというより方法はないと思うのです。それと同時にもう一つは、やはりこの開拓関係の賃金収入の道をどうするかということが問題になってくると思います。公共土木事業等に労力を吸収してやるということになっておるけれども、冬分の労働に対する開拓農家の場合は、十分の仕度とか冬季間のいろいろな事業に就労する経験とか技術というものに対しても当然劣っておると思うのです。ですからこの点に対しては、やはりなるたけ現地においてその賃金を得ることのできるような、そういう道を速急に講じてやらなければならぬと思いますが、特に水田地帯以外の冷害を受けた開拓農家というのは全く惨たんたる状態に置かれておるのです。これらの実情は局長も十分御存じと思いますが、当面、遺憾のないような方策を講ずるにはどうするかという点をこの際具体的に披瀝してもらいたいと思います。
#124
○安田説明員 まず第一に開拓農協と普通農協とのあり方と、開拓農家の資金が政府措置がとられましても借りにくい状況にあるということの問題でございますが、これはかねて言われておることでございますので、中金理事長の楠見さんともよくお話し合いをいたしまして、開拓農協は、農協連合会におきましても力が微弱でもあるので、系統金融が利子補給という政府措置もつけて流すものであるから、貸したいものに貸すとか、借りられるものに借りてもらうわけではない、制度的な金融、政策的な金融でありますから、流す役目を果すようにしていただいて、そして開拓連の方は力が少いのですから、中金の負担において約二十名の事務たんのうの人を、そういう心持で開拓連に長期救済をしていただくように希望申し上げまして、県の連合会と中金とでお話し合いをしてもらっております。東北六県は受け入れる側の開拓連が同意をいたしまして、話がついておるのであります。私は特に北海道をねらって実はそういう提案を申し上げて話しておりましたが、井上さんの主宰する北海道の開拓連合会の方との話の結果を実はまだ正直に申し上げて聞いておりません。北海道にはぜひそうしてもらうべきだと思う。当面いろいろな施策、たとえば信用保証協会で短期営農資金を貸す場合とか、過去の災害融資を開拓農協で借りておる場合とか、補助金のある生産資材、炭カルなどを取り扱う対象にしておる等の役目も果しておりますので、直ちにもって開拓農協及び連合会の組織を変更することも、まだ目下の開拓者の段階ではいかがかと、専門の団体が要るかもしれぬと思って、そのままになっておるわけであります。開拓者のお気持を連盟等について見ましても、同様のことをおっしゃっておるわけであります。そこで個人としては、開拓農民としては二重加入の問題になっておるわけであります。ここいらのことは運用上で、ただいま中金の長期救済で貸すという気持で開拓連を助ける、こういうふうにお話し合いを申し上げましたように、運営面を役所流の、制度を作ればあとは適当に運営されるであろうということでなしに、運営までこまかい心を使ってやっていこうと思っております。
 開拓地につきましては、特に災害が連続して参りました関係もありまして、今回の災害を機としまして、やはりこの問題は真剣に取っ組まなくちゃいかぬ。農林委員会での御意見もありました通り、災害に対するに資金の融通ではほんとうは十分ではない、こういう考えからいたしまして、救農土木におきましては、開拓地の事情を考えまして、特に開拓地の分は特別に扱いまして、開拓者は開拓地において賃金収入が得られるように、開墾、建設から開拓事業費の補助、開拓実施費約二億を新規に予備費要求をいたしまして、開拓地だけで使うようにしたいと思っておるわけであります。北海道へ係官も派遣しまして、今回の救農対策でも、開拓地が優遇されるように地区別に調整をいたしました。さらにまた種バレイショの補助でありますとか、炭がまの構築費の補助でありますとか、雑穀種子の購入費の補助でありますとかは、開拓地分を特別に特定いたしまして、あるいは単独に予備費として計上しましたり、振興局で計上しましたものを特別に分けて、ワクを作っていただきましたりいたしまして、営農指導員の指導の旅費の補助の新規計しとともに、そう十分でございませんが、特別の補助をもちまして融資外に措置をとろうと思っておりましたところ、大体そのようにきまったのであります。
#125
○芳賀小委員 最後に開拓関係以外でございますが、災害地の救農土木事業の中に、特に土地改良事業はことしは非常に少いのです。われわれといたしましては、救農土木事業の中に土地改良事業を大幅に行うということが、一番適切な措置であるというふうに考えております。ところが平素明敏なる安田さんが、今度の土地改良事業費の獲得に対しては、あまり十分の威力を発揮していないのです。これはどういうわけですか。既決予算の一般公共事業の金額と、それからたとえば民間事業とか国鉄とか、そういうような金額だけが多くて、実際一番期待された土地改良事業、従来いわれた臨時救農というような、そういう事業費が非常に少な過ぎるわけです。これでは全く現地の期待を裏切ったことになると思うのですが、この点に対してはもう少し積極的な検討を加えて、やはり予備金からでもそれはかまわぬのですが、支出の増額を行わせるということは、これはやるべきじゃないんですか、どうですか。
#126
○安田説明員 農民に対する救農土木でありましても、生産的な事業が興ることが望ましいことはもちろんでございまして、そのつもりでせっかく努力をいたしたのでございますが、結果から見まして、御批判をいただけばそういう感もあるかと思いまして、まことに恐縮に存じております。ただ、なぜあまりとれなかったか、とらなかったかというと、とらなかったという気持はございませんで、せっかく努力いたしたのであります。第一には、おそらくは北海道庁の三十五億をいろいろなもので落したい、それをもって救農土木事業をしたいという内容を、国会でも相当基礎にいたされまして、大蔵省、道庁、北海道開発庁も、とにかくそれを基礎として話が進みましたものですから、あるいは民間企業の三億二千万でありましたか、道単の事業の四億五千万等が入りまして――国鉄の除雪で一億など私は心外にたえませんけれども、こういう結果になったのでありますが、査定上の、大蔵省折衝過程を段階的に、いかに予備費がきまったかという歴史を見て下されば、私は生産的な救農土木事業、土地改良事業、開墾関係は、あとになるほどそれだけふえた、こういうふうに思っております。
#127
○芳賀小委員 その点いろいろ問題があるのですよ。たとえば既定予算の中から、これが救農土木事業になるというような事業に対しても、いよいよそれを末端へ持っていってこれはどうかという場合、もう仕事が終っているというようなものがあるのです。土地改良事業の場合、形式的にこれがそうだといっても、もう事業が終っているのは、それは救農土木の対象にしても、もう事業は完了しているのですから、その事業費の中から労力吸収ということは全然できないと思いますよ。こういう点は大蔵省にも事実を指摘して反省を促せば、これは現実に終っている仕事を、こうなんだということでまさか押し切るわけにはいかぬと思います。そういう事例というものは相当あると思いますが、それは調査上の粗漏ですかどうですか。
#128
○安田説明員 救農土木事業は、北海道の特殊事情によりまして、できるだけ早く話を固めたい、ある意味では拙迷主義を要する、こういうことで折衝を続けておりましたが、結果においてはいろいろのことがございまして、かなり決定がおくれたのでまことに遺憾でありますが、その経過からしまして、既定予算において行いますもの、農地局の既定予算の分は六億余でありましたが、十一月以降の残事業ということで、各省歩調をそろえていたしました。またそういう時期に講ずべきであった次第でありますが、その基礎は、何しろ北海道のことでございますので、北海道庁と北海道開発庁の双方から、その時点においての残事業を、できるだけ現地踏査確認をしていただくことにいたしまして、それを基礎として予備費要求の支出の基礎にいたしたのであります。それ以外には何も理由はありません。今そういうものが済んでしまったじゃないかということでありましたら、三十二億五千万円の賃金収入を落すという道全体に対する配慮は、ほかのことも同じようなことになっているのじゃないかと思います。
#129
○芳賀小委員 ですからそういう事例が幾多あるのですよ。結局三十二億五千万円というものは、全くインチキ的な、擬装された、中身のないものだということが実証されてくると思います。土地改良の中でも客土事業は、北海道の場合は降雪期にならなければ客土というものはやれないのですから、既定事業の中でもほとんどこれは手をつけていないのです。そういう場合には、救農土木事業の対象になっておるかもしれないけれども、そっくりこれが残っている。しからば純粋の意味の救農のための純増というものは、果してどのくらいあるのですか。
#130
○安田説明員 国会で本年度の予算として議決をいただきましたものの、施行から落ちる賃金を除くという意味におきましては、予備費要求で五億一千六百万円いたしました。
#131
○芳賀小委員 この土地改良事業は、いわゆる救農土木事業の対象の中においての賃金収入だけでは、なかなか十分な土地改良事業はできないのです。それでもう一つの問題は、しからば政府の補助を受けなくても、冬季間働いてその再生産の土地条件を作るのだという意欲の人も中にはあるわけです。そういう場合には、非補助ではあるけれども当然やはり低利の融資措置等は、今までもそういう道はあるわけですけれども、開いてやる必要がどうしてもあると思うのです。ですから団地的にしっかりした計画が立てられて、相当額の融資を受けることができれば、冬分の土地改良事業を大いにやりたいというものに対しては、どういうお取扱いを今後するつもりですか。
#132
○安田説明員 私は北海道の冷害をかなり少くする一つの方法は、少くとも農地局の関係では泥炭地でも重粘土地帯でも、もっと排水をよくやることだと思う。またあぜをコンクリートなどにして、気象に応じて水田にもなれば畑としても使えるというようにすることが、防風林の設置などとともに非常に重要なことだと思います。それを小規模あるいは団体営の工事としてやることは全面的にといってもいいほどやるべきだと思っております。たまたま小規模土地改良とかその他の道単事業においては相当やってもらえるように打ち合せておりますが、特別に冷害の応急ないしは恒久対策としてこれをやるのは、まだ現地とか団体とかの間にその考えを計画通り実施する自信が今回はございませんでした。そういう意味におきましてお話の非補助融資でもやっていただきたいとは思っておるのであります。公庫の資金必ずしも窮屈ではございませんから、非補助融資の対象にしまして、ぜひなるべく早く多くやっていただきたいと思っております。災害復旧の方のつなぎ資金として融資しましたのは、補助金を風水害等においては相当出しましたので、返ってくるものもありますので、十分に余裕はあると思っております。
#133
○芳賀小委員 もう一つ実施上の問題ですが、たとえば二町歩の小団地方式で指定をして、そこでたとえば客土事業をやる場合にも、最近は非常にやかましいことをいって、団地で客土をしてそれを散布する場合も、団地の中に均霑がないような方式でなければこれは認められぬというような、厳格きわまる検定とか設計の方式が要求されておるのです。ところが客土事業をやる場合はその土壌に対して一番効果的な客土をやるということになるので、何も道路の上とか排水の上とか、客土をしなくても済むようなたんぼの上にむだな土を客土しなければ補助金が当らぬというような、そういうばかげたやり方というものは全く変なものだと思う。特に救農土木事業をやる場合には、やはり一つの地域というものをある程度現地に適応した判断の上に立って、そうしてこの団地形成であれば認めるとか、これならいいとか、そういう設計上の承認とか審査をやってやらぬと、やらなければならぬ地帯でも全然適格条件が備わらなくてはやらぬということになるわけです。そういう点は安田さんあたり現地の実態はよく御存じないでしょうが、現地へ行く係官等はそういう態度で臨んでいるから、全く団地なるものに対してはほとほと手をやいているのです。これは特に救農土木事業であるし、土地改良でもあるし、その土地改良事業をやることが最大の効果があって、そうしてまた賃金収入も得られる。距離的にもなるだけ近いところでやらせるというところからいえば、この団地なるものの判断とか認定とか設計に対する審査等はもう少し考慮を加える必要があるのじゃないかと思いますけれども、まさかそういう厳格な適応性のないような指示を加えておるわけではないと思うのですが、その点はどうなっておりますか。
#134
○安田説明員 正直に申しまして私は現地の末端の小規模団体工事のことを知りません。よく知りませんが、せっかく勉強いたします。特に冷害対策救農土木としましては、賃金落しに生産力を増すというのが趣旨だと思うのです。その反対ではないと思うのです。災害復旧とか災害対策の農地局関係は、従来地元負担等の関係もありましょうが、会計検査院の決算報告を見ましても、補助金の使用状況の監査におきましても相当非違を指摘されておることが多いので、ここ数年来のそういう情勢から特に厳格にやる工夫が出てきたと思うのであります。厳格も適正にすることは審査に当りましても私はやるべきだと思います。しかし事柄の性質上御指摘の点はあくまで指導してこれを進めて、事業なり補助金の目的を達することにあるのでございますから、特によく関係官その他にその趣旨を徹底いたしますような措置を講じたいと思います。ただ客土に例をおとりになりましたが、私は北海道の客土の事業体、たとえば客土農協連などというものがございます。従来やっておりました冷害対策でない場合の客土組合などというものがございますが、それらについて運営の改善等を要する点があると思いまして、北海道の知事とか農地開拓部長等にはとくと御懇談を申し上げて適正にやっていただくようにお願いをいたしておる次第であります。
#135
○芳賀小委員 この点はくどいようですが、団地工事をやる場合に、これは農林省だけでなくて、たとえば会計検査院とか開発局、これらのところにも十分話し合いをつけて、土地改良事業というものは何であるかということをまず会計検査院の係員諸君にも教育してかかりませんと、土地改良事業を知らぬで検査をやるということになるとそういうことになると思うので、この点は十分な努力を願います。
#136
○笹山小委員長 この際お諮りいたします。小委員外ではありますが、農林水産委員永井君より発言の申し出がございます。これを許すに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#137
○笹山小委員長 御異議なしと認めます。それでは永井君。
#138
○永井勝次郎君 だいぶ時間が経過しておりますので、簡単に二点だけお尋ねをいたしたいと思います。
 一つは大蔵省にお尋ねいたします。救農土木事業であります。三十二億五千万円という救農土木事業の計算基礎は、一日二百五十円で八十日あるいは百日というような計算基礎で賃金を与える、これで食いつなぎをさせる、こういう基礎になっておる。ところが今芳賀君からもお話のあったように、その計算の一部になっておる土地改良や何かもうすでに工事が完了したというものもあるし、三億五千万円という民間事業はこれは不確定であるし、あるいは既決予算ですでに事業計画ができており、救農事業として施行されるという状態になっていない、こういうふうなものも相当にある。あるいは一応計算されましても、時間的な関係あるいは失業者、熟練者との競合であるとか、地域的な関係というようないろいろな条件がありまして、計算のように執行されないという事態が相当に予想されようと思います。そういうふうなことになりますと、賃金を受ける方から見ますと、それが冬の六カ月間を食いつなぐための生活の資源であります。生命に関係するわけでありまして、これは重大なことだと思います。
 そこで、全部の工事をやらなければだめだということではなくて、少しやってみれば、これは最初の予定と違って賃金収入が少い、あるいはこれこれならば予定通りいくだろう、こういうことは見通しがつくと思うのです。予定通り施行されないで、賃金収入が相当に減るであろう、こういうふうに予想された場合は、この三十二億五千万円が妥当と認めたそのワク内から見ましても、その予定の狂った分については追加をし、あるいはそれに見合うだけの措置を講ぜられるということが責任をとる大蔵省として当然の措置と思うのでありますが、この点については、施行の過程において大きな狂いがある場合には、予算を追加して予定だけの賃金収入を与えるのだ、こういうふうにお考えでありますか。それからまた三十二億五千万円でやってみまして、もうすでに娘の身売りも出ている、自殺者も出ている、あるいは牛馬を手放すといったものもあるという事態も出ていますから、こういう事態では最初の予定とはだいぶ狂ったという場合には、さらに施行の過程において予算の追加をされる、こういうことがあり得るかどうか伺いたい。
#139
○大村説明員 三十二億五千万円の中身につきましては、これは委員会におきましても十分御検討願ったことだと思うのでございますが、一応積算といたしましては、ただいまお話がございましたように、一日三百五十円で八十日の十万人、二十八億でございますが、大事をとりまして三十二億五千万円というワクでやっております。ただいまのお話は、これは各省におきましても十分その点は現地とも連絡をとりまして固められた数字でございますので、万そういうことはあるまいと存じます。なおそのほかに民間では不確定なこともあるのではないかということでございますが、これも道の方でこのくらいはあるというお見込みになった数字でもございますし、まずいけるのではないかと思っておりますが、ただいま申し上げましたように、一日三百五十円の八十日で十万人ということからいきましても、なかなかその計算通り現地でいかないということは多分に予想されます。従いまして大事をとりまして余裕を見ておりますので、必ずしも十分ではないかもしれませんですけれども、現地で十分地域別の割当なんかもやっていただいておるようでございますので、まずうまくやっていけるであろうということを私ども、期待しております。そのほかにどうしても中には生活に困った結果、あるいは子供を売るというようなことがある場合には、実はこれはそのために社会福祉事業もございますし、それほど困っておる方は社会福祉事務所へすぐかけつけて御相談なされば、最低生活は生活保護法でもって保障しておるのでございますから、生活保護等の施策の活用によりまして悲惨な事態にならないように最低生活の保障はやっていけるのではないか、かように考えております。
#140
○永井勝次郎君 いろいろなお話は議論にもなりますし、時間もかかりますから、きょうはその程度にしておきます。
 それからもう一つ経済局長にお尋ねいたします。私は経済局長は現地をごらんになり、農林大臣代理もごらんになり、それぞれ関係の方々が現地に行かれたので、現地の実情はよく把握されておると思う。もうこの点は議論の余地はない。その上に立っていろいろ施策が立てられておる。そこでわれわれがいろいろな問題について折衝を重ねてきた。そしてこれだけ理解があるのだから、ことしはある程度予算の多い少いという差はあっても質的な食い違いはそうないのじゃないか、こういうことを期待していたのですが、こうやってここまできてみますと、やはりこの問題を取り扱う基本の態度においてずいぶん食い違っておるのではないかという感を深くしておるわけであります。
 被害に対する大きさの問題、たとえば三十二億五千万円で十分だと大蔵省は理解するところにも、量は質を兼ねますから、そういうような点においてここに違いがあるし、それから累年災害によって借金がうんとふえて系統機関だけで四百四、五十億、個人借りでも百七、八十億ある。それで借金政策ではだめだ、借金政策はごめんだ、別な角度で考えてくれといっているのに、やはり借金政策、融資政策ということで、その大部分がこの対策となってきた、こういうこと。
 第三点は、低位生産地帯が凶作になっておる。その中の開拓農民とか条件の悪い者が累年災害の一番の災害者である。ここを救わなければいけないとわれわれは考えているのに、たとえば食糧の配給の問題にしても、融資措置の問題にしても、その他いろいろずっと総合的に見てくると、そういうところが一番薄くなっておる、やはり捨てられておる。そうしてものの考え方がやはり経済的ベースで考えておる、政策的なペースで考えようとしない。こういう質的なことがちっとも行われていない、こういう考えを深くするわけであります。それからたとえば、やっていることが当年災害の処理ということ、大体そういう性格をなしておる。ところが現地では、当年災害はわれわれの方で何とか処理していきますから、何とか農民として立っていく上に希望のあるような措置をこの機会にしてもらいたい。だから決して救済的な措置ではない、自立できるような、そして恒久的なものをちゃんと与えてくれ、そういう現地の要求に少しも政策はこたえていない。
 一つ一つずっと当ってこうやっていくと、本質的な違いがいろいろ具体的な政策面に現われてきておる。ですから私は、きょうはこういう時間ですから申しませんが、そういう本質的な違いを、われわれの要求と皆さんが答弁していく過程において、あるいは実施していく過程において、お気づきになっておるかどうか。そうでないのだ、お前たちの方の要求が無理なんだというようなお考えであるかどうか。私はこの点だけきょうは聞いておきたいと思います。
#141
○渡部説明員 お話の通りだと思います。ですから私の方では、最初に恒久対策については自信がない、それからまたそれを取り上げるひまもない、応急対策に限って応急措置を講じたい、こういうことを申し上げておるのであります。それからまた対策の均霑工合がほんとうに必要なところにいっていない。こういうお話は、ただいま大村主計官との話にもその一面が出ておるし、先ほどの淡谷委員もその点をお話になったと思うのであります。要するに農家として成り立つ一定の経営基盤というものが与えられない農家が非常に多いのであります。それを単に農業政策だけで救えといっても無理なんであります。これはほんとうにもっと大きい角度から取り上げていただかないと、われわれ農林省の役人だけをいじめられても限界がある。そこでこの恒久対策の問題につきましては、私も帰りましてから開発庁あるいは開発審議会の数人のメンバーの方にお目にかかりたい。要するに農林省の今までの施策の足りないところ、これを率直に認めなければいかぬ。それから今後とるべき対策について先ほど農地局長が述べられた問題等も大規模に取り上げる。しかし、これは現地を直接管轄される北海道庁、それから農林省、ほかの各省、これが一緒になってやらなければ効果は出ないのであります。そのために開発審議会があるのだから、この際こそ開発審議会がもっと具体的に堀り下げて取り上げるべきではないか、こうお願いしておるような次第であります。これは開発庁の次長にも合いまして、むしろ攻撃的に、うまくやってくれと申し上げているのであります。農林省としても、農林省があまり出ていけば工合が悪いので、やはりこの際審議会があるのだから、役人だけの考えでなしに、もっと広い視野から、あるいは高い立場から、少々ひまがかかっても案を立てるべきではないか、われわれはあらゆる努力を払いたいと思っております。
#142
○笹山小委員長 それでは本日はこれにて散会いたします。
   午後六時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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