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1956/11/20 第25回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第025回国会 本会議 第5号
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1956/11/20 第25回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第025回国会 本会議 第5号

#1
第025回国会 本会議 第5号
昭和三十一年十一月二十日(火曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第四号
  昭和三十一年十一月二十日
   午後一時開議
 一 北海道冷害並びに九号、十二号、十五号台
  風被害対策に関する緊急質問(永井勝次郎君
  提出)
 二 公務員給与に関する緊急質問(受田新吉君
  提出)
    ―――――――――――――
 第一検察官適格審査会委員の選挙
    ―――――――――――――
●本日の会議に付した案件
 議員三輪壽壯君逝去につき院議をもつて弔詞を
  贈呈することとし、その弔詞は議長に一任す
  るの動議(廣川弘禪君提出)
 北海道冷害並びに九号、十二号、十五号台風被
  害対策に関する緊急質問(永井勝次郎君提
  出)
 奄美大島の台風被害に関する緊急質問(伊東隆
  治君提出)
 公務員給与に関する緊急質問(受田新吉君提
  出)
 日程第一 検察官適格審査会委員の選挙
 首都圏整備審議会委員の選挙
   午後一時八分開議
#2
○議長(益谷秀次君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
#3
○議長(益谷秀次君) 御報告いたすことがあります。議員三輪壽壮君は去る十一月十四日逝去せられました。まことに痛惜哀悼の至りにたえません。
 この際、弔意を表するため、廣川弘禪君から発言を求められております。これを許します。廣川弘禪君。
  〔廣川弘禪君登壇〕
#4
○廣川弘禪君 ただいま議長から御報告になりました故衆議院議員三輪壽壮君に対し、院議をもって弔詞を贈呈し、その弔詞はこれを議長に一任するの動議を提出いたします。
 私は、ここに、諸君の御同意を得て、議員一同を代表し、つつしんで哀悼の辞を申し述べたいと存じます。
 三輪君は、去る十四日の朝病のため逝去いたされました。われわれは大きな驚きと深い悲しみに打たれたのでございます。
 同君は、明治二十七年十二月をもって福岡県糟屋郡古賀町に生まれました。幼少より俊秀の誉れ高く、第一高等学校を経て、大正六年東京大学法学部に入学せられました。その翌年、東大の進歩的な学生が中心となって新人会が結成されたのでありますが、君は、みずから進んでこれに参加し、その有力なるメンバーとなられたのでございます。これが、そもそも君の全生涯にわたる社会主義運動の第一歩であったのでございます。
 大正九年卒業の後、東京において弁護士を開業せられ、自由法律相談所にあって、日本労働総同盟、日本坑夫組合総連合などの顧問弁護士として、もっぱら大衆の味方となって活躍されたのでございます。
 大正十五年同志とともに労働農民党の結成に尽力し、その初代の書記長に就任され、また、同党が日本労農党に発展した際は同じくその初代書記長となり、当時官憲の種々なる弾圧下にあって多難なる社会運動に奔走し、身を挺してその善導の任に当られたのでございます。その後、引き続いて、日本大衆党中央執行委員、全国大衆党書記長、全国労農大衆党常任中央執行委員等の職につかれておるのでございます。
 昭和七年、社会主義政党の大同団結が実現し、社会大衆党が結成されるや、君はその会計並びに常任執行委員となられたのでございます。
 この間、社会運動を通しての君の清純にして熱烈なる性格と誠実にして穏健なる言行とは、同志有識は言うに及ばず、広く国民大衆の間に絶大の信頼を得たのでございまして、わが国における革新政党の発展史上に君の残された足跡はきわめて偉大なものがあるのでございます。(拍手)
 君が初めて衆議院議員となられたのは、昭和十二年の第二十回総選挙に、東京第五区から当選せられたときでございます。その後しばらく本院から遠ざかり、ことに戦後はもっぱら在野法曹人として雌伏しておられたのでございますが、昭和二十五年には社会党に入党され、昭和二十七年の第二十五回衆議院議員総選挙には、再び、東京都第三区より出馬いたし、みごと栄冠をとられ、それよりは、引き続いて現在に至るまで本院に議席を有しておられたのでございます。前後を通じて当選四回、在職九年三カ月に及んでおるのでございます。
 この間、君は、多年にわたる貴重な体験と豊富な知識とをもって、予算委員会理事、公職選挙法改正調査特別委員等としてよく国政審議の重責を果され、また、議会制度審議会委員、公共企業体仲裁委員会委員等の公職にあって、はなばなしい活躍を示されるなど、憲政の発展と大衆の福祉のために貢献されたその功績は、はなはだ顕著なるものがあるのでございます。
 君は、また、昭和二十六年に第二東京弁護士会会長に選ばれ、在野法曹界のために尽された功績もまた没すべからざるものがあるのでございます。
 君は、党人としては日本社会党の中央執行委員であり、また、同党の選挙対策委員長、憲法擁護特別委員長、綱紀粛正特別委員長等の重職につき、その重厚なる人柄をもって党内の信頼がはなはだ厚かったばかりでなく、党外からも社会党を代表する人物として絶大の信望を集めておられたのでございます。(拍手)社会党に人材乏しからずと申しながら、広く各界の輿望と期待をその一身にになうこと君のごときは、絶無とは申しませんが、はなはだまれであると申しても過言ではございません。(拍手)
 君は、資性明敏、頭脳明晰、人格高潔にして円満、これに加うるにまれに見る努力家であって、いわば天成の社会運動家ともいうべき人物であったのでございます。しかも、事に当っては、内に燃ゆる熱意を蔵しつつ、真実あふるる温容と、合理的で穏健な言論をもって人を説得し、常に赤心を推して人の腹中に置かれたのであります、それがために、言は聞かれざるなく、事は成らざるなく、はなはだ人の推服するところとなり、党の柱石と仰がれました。わが憲政史上に二大政党対立の時代を画した昨秋の左右両社会党の統一の際、君は、河上丈太郎君ら同志とともに、この至難なる事業に当られたのでありますが、その実現を見るに至ったのは、君の説得力と実行力とに負うところはなはだ大なるものがあったのでございます。(拍手)
 しかしながら、このときにおける君の不眠不休の努力があるいは君の健康を害したものか、昨年末に病気のため入院加療のやむなきに至ったのでございますが、今春、小康を得て退院するや、先国会末の重大難局に当り、同僚知己の切なる静養の勧奨にもかかわらず、党の長老としての責任感から日夜奔走されたのでございます。そのため、病再び発し、また入院することとなり、ついにその本復を見るに至らなかったのでございます。
 戦後十年、日本の民主政治がようやく二大政党対立という形で軌道に乗ろうとしている今日、保守政党との間に良識ある話し合いの場を作り上げる上に、三輪君は革新陣営において最も大きな期待を持たれた人であるのでございます。その意味において、社会党の道義的支柱ともいうべき君を失ったことは、まことに哀惜の情にたえ得ないものがあるとともに、おのれの一身を顧みずして、国家国民のために、また党のために尽した君の責任感と熱意とは、われわれのよき典範と称すべきものと存ずる次第でございます。(拍手)
 今や、日ソ国交回復に関する審議のための臨時国会の召集があり、内外の時局はますます多事多端ならんとしております。この際国民のわれわれ国会議員に期待するところもいよいよ大きく、国会の責務も従ってその重きを増しておるのでございます。このときに当り、君のごとき、その人格、識見においてわが国会の良識を代表するともいうべき練達の士を議場より失うことは、国家にとり、国民にとり、この上ない不幸でありまして、返す返すも痛恨きわまりないところでございます。
 ここに、いささか三輪君の事績を追慕し、その人となりをしのび、敬弔の誠をささげ、もって追悼の言葉といたしたいと存ずる次第でございます。(拍手)
#5
○議長(益谷秀次君) ただいま廣川君から提出されました動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって、動議は可決せられました。
 ここに議長の手元において起草いたしました文案があります。これを朗読いたします。
 衆議院ハ多年憲政ノ為ニ尽瘁セラレタル議員従四位勲三等三輪壽壮君の長逝ヲ哀悼シ恭シク弔詞ヲ呈ス
  〔拍手〕
 この弔詞の贈呈方は議長において取り計らいます。
     ――――◇―――――
 北海道冷害並びに九号、十二号、
  十五号台風被害対策に関する緊
  急質問(永井路次郎君提出)
#7
○議長(益谷秀次君) この際、本日の日程に掲げました緊急質問一を許可するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。
 北海道冷害並びに九号、十二号、十五号台風被害対策に関する緊急質問を許可いたします。永井勝次郎君。
  〔永井勝次郎君登壇〕
#9
○永井勝次郎君 私は、日本社会党を代表しまして、北海道の冷害凶作対策及び九州、中国、四国地方の九号、十二号、十五号台風による災害対策について、鳩山総理ほか関係大臣にお尋ねをいたしたいと存じます。
 第一に、北海道凶作対策としての救農事業について大蔵大臣にお尋ねをいたします。先日、わが党の水谷長三郎氏の質問に対しまして、一萬田大蔵大臣は、北海道の凶作については三十二億五千万円の予算を計上し、十全の措置を講じてあるから心配は要らない旨の答弁があったのであります。しかるに、皮肉にも、三百人に近い娘の身売りの悲劇が新聞に報道されております。冷害凶作を悲観して自殺をした老婆のことが伝えられております。人間の生活を守るために背に腹はかえられないというので、大切な牛を手放す向きが漸次多くなってきておるということであります。これらの事実は、大蔵大臣のいうこの予算では十全の措置にはなっておらぬことをはっきり証明して余りあるものといわねばなりません。(拍手)
 救農事業費の三十二億五千万円の内訳を見ますと、不確定要素のもの、救農事業の対象として不適当なものなど相当に多い。単なる予算数字のかき集めではないかとさえ思われるのであります。たとえば、民間事業三億五千万円は不確定なものであります。公共事業八億七千万円、災害復旧事業、道、市町村単独事業既決分などは約十一億円でありますが、これらは既決予算であって、すでに事業計画がきまっておるものであります。国有林野はいち早く救農の手を差し伸べてもらったので、農民は非常に感謝しておるのでありますが、国鉄関係、失業対策事業などとともに、一般失業者や熟練労務者との競合や、あるいは地域的、時期的な制約などがあるのでありまして、救農の機能をどの程度に見込めるか疑問のあるところであります。実際に救農の対象となる事業費は幾らにもならないのであります。この予算は、罹災農家を十万戸と見て、一戸当り賃金収入三百五十円、八十日分という計算が基礎になっておるのでありまして、凶作農家の生活財源であります。計算通り事業の施行が運ばれない場合は、それだけ農家収入にひびが入ることになり、結果は重大といわねばなりません。この点、大蔵大臣から明確に承わっておきたいと存じます。(拍手)
 本年度の北海道の冷害凶作は、大正二年以来実に四十四年ぶりの大きな飢饉といわれ、被害額は四百億円、加えて、二十八年、九年の累年凶作で、農家負債は六百億円にかさんでおるのであります。前例の基準ではこの被害の実情に即応し得ないのでありまするから、本年の場合は異例の措置があってしかるべきものと思うのであります。罹災農民は、冬の六カ月間は働いて食いつなぎたい、来年の営農資金は何とか配慮してほしいという、ささやかな願いであります。その願いにこたえる予算としては、あまりに冷酷であると断ぜざるを得ないのであります。(拍手)予備費の使い残りは五十億円あるということでありますが、治安対策費の犠牲にされたのではないかという疑いが強いのであります。治安対策費を幾ら出したか。この点、明らかにしていただきたい。しかし、もともと行政措置のみでは無理でありまして、補正予算を組み、特別立法の手続も踏み、被害に相応した予算的措置を講ずることが、大蔵当局として責任ある処理の仕方ではないかと思うのであります。その点についてお考えを承わりたい。(拍手)
 第二は、再生産の対策について河野農林大臣、一萬田大蔵大臣にお尋ねをいたします。種もみの確保につきましては、政府は一俵当り八百円補助、地方団体に二百円の補助を押しつけて、合計千円の補助金措置をとっておるにすぎないのであります。それでも、買う方は一俵二千二百円を支払わなければなりません。雑穀の種子、あるいは飼料作物の転換種子、亜麻など、特用作物の種子の手配、家畜飼料対策など、政府の措置はおざなりであります。種子まで買わなければならぬということは、それだけ深刻な被害を実証しておるのでありまして、二十八年、二十九年あるいは三十年と連続災害の最もひどい被害者が、これらの種子を買わなければならない階層であります。この苦しい階層の人々から多額の金を支出させて種子を購入させるということは、あまりにも冷酷ではないかと思うのでありまして、この点、国の補助、少くとも千四、五百円の増額が考えられないかどうか、この点を承わりたいと存じます。
 予約米概算金の無利子延納の問題も、天災融資法の適用による利子の負担を地方公共団体と農民に押しつけております。食糧代金延納の貸付については、実情を無視したやり方ではないかと思います。米作地帯には、一カ月二十五日分の米が貸し付けられます。畑作地帯には、米は一粒も配給せられないのであります。麦だけが一カ月わずかに五日分より貸与せられないのであります。米作地帯には、御承知のように、一粒の収穫がなくても、共済金一反当り七、八千円の収入は見込めるのでありますが、畑作地帯は、一銭の収入もなく、平素の経済力もずっと弱く、中下層の者が多いのであります。考え方が逆ではないかと思うのであります。あるいは、困っておる者に代金延納を認めておくと回収がむずかしいからというので、なるべく少く貸して、回収をしやすくという経済的なベースで、高利貸的根性で措置しておるのではないかと思われるのでございますが、この点、もう少し農民の窮状に触れたやり方に改める考えはないかどうか、この点を承わりたいと存じます。(拍手)
 第三は、北海道の冷害を克服する根本対策の諸点について、河野農林大臣、一萬田大蔵大臣にお尋ねをいたしたいと存じます。
 北海道の耕地の約八割は火山性土、重粘土、泥炭土などの特殊土壌であります。従って、北海道寒地農業の確立のためには、これら特殊土壌の改良をすることが基礎的な条件であります。そのために土地の改良、耕土改良など土地条件の整備が先行せねばならぬし、経営規模の拡大、冷害に対する抵抗性の問題、農期の問題なども合せまして、農業の機械化が促進せられなければなりません。さらに、畑作経営の安定化のために、酪農業の推進、輪作経営の確立、草地改良など、経営合理化の実現は絶対的な条件でありましょう。しかるに、政府は、連年の災害に当っては、その場限りの弥縫策に終始し、借金政策でごまかし、根本的な掘り下げは、いまだ一度も行なっておらないのであります。今日、北海道の寒地農業の確立が未熟で、連年の凶作にあえいでおるのも、その責任の多くは、政府の米麦偏重の強行と、無謀なる借金政策の結果に帰せなければならないと考えるのであります。
 当面解決を急がなければならない問題は、この古い借金の始末であります。現在、系統機関からの借金が四百二十億、本年分を合せますと六百億にかさみます。別に個人借り約二百億円を見ますると、実に八百億円に上る負債となるわけであります。政府は、これらの負債を少くも十カ年くらいのたな上げ、二十カ年償還くらいの長期債に切りかえて、農家が健全な経営の中で支払っていけるような方途を講ずるとともに、今後においては思い切った財政投資を行うか、あるいは、政府の利子一部補給によって、低利かつ長期の融資を流し込んで、農家自身が営農合理化に意欲を沸かすことができるような措置を講ずる必要があると考えるのであります。なお、これと並行して、農業技術的には試験研究機関の強化普及、経営経済的には価格の安定政策を実現させることが急務であろうと考えるのでありますが、御所見を承わりたいと存じます。(拍手)
 また、開拓者の問題は深刻であります。開拓農家の約六〇%の一万六千戸は貧窮のどん底にあえいでおって、進むも退くもならないというような実情であります。冷害対策の一番の被害者でもあります。気象条件、土地条件、あるいは用水の不足など、劣悪な要因を持っておりまして、政府の無責任な開拓行政の犠牲者であるといって過言ではないのであります。(拍手)政府は、これらの人々の立ち上りに対して、どのような措置を考えておるのか。また、今後の開拓行政について、どのような転換をはかろうとしておるのであるか、お考えを承わりたいと存ずるのであります。
 次に、鳩山総理にお尋ねをいたしたい。政府は、行政措置で、予備費流用の限度で一切をまかなっていこうと考えておるようでありますが、この予算の執行では罹災農民は救われないのであります。事柄は、自殺者が出ておること、若い娘の身売りが三百人にも及んでいること、潜在的な悲劇は枚挙にいとまがない実情で明らかであろうと思います。あなたの政治のもとにおいて、このような悲劇が今起っておるのであります。あなたの友愛思想は、これらの事柄をどう理解し、どう対処されようとするのでありましょうか。首相はこの議会を最後に引退されようといたしております。総理が友愛の政治家として最後の仕事としてとるべきことは、補正予算の要求、予備費からの増額、これらについて、これら罹災農民に対する救済の手を尽すことであろうと思うのであります。(拍手)それとも、この予算では身売りもできようし、自殺者もできようし、これらのことはすでに予算に織り込み済みであるから、いまさら考える余地はないというお考えであるかどうか、この点を承わりたいと思うのであります。(拍手)
 また、政府には、北海道凶作対策なり、あるいは畑作経営なり、酪農業の推進なり、冷害克服の根本問題について、一貫的に、あるいは総合的に検討して、政策を打ち出していく機関を持っておりません。農林省は、各局ばらばらであります。北海道開発庁は、農政面には弱体であります。この際、北海道の寒地農業確立のための統一機関、たとえば、審議会であるとか、あるいは委員会といったようなものを設置し、強力に推進をせられるお考えはないかどうか承わりたいと存ずるのであります。
 次に、太田自治庁長官にお伺いをいたします。地方財政は、政府からの借金の押しつけ、金利負担の強要に、一そう窮乏にあえいでおりまして、天災融資法のごとき、地方公共団体は二分ないし二分五厘の利子負担を義務づけられておる。この点の調整は、自治庁としてはどのように考えておられるか。市町村では、市町村税約一億五千万円の減税、二億三千万円の猶予などのやむなきに至っておるようであります。これらに対する救済措置をどのように考えておられるか。また、救農土木事業の地方負担分、あるいは冷害対策のための新規財政需要等に対する措置を承わりたいと存じます。
 次に、厚生大臣にお尋ねをいたします。全道八十七市町村は、保険税調定額の歳入欠陥二億四千万円に達しまして、国民健康保険事業の運営に大きな支障を来たし、農民の健康管理の上からも憂慮すべき事態となっておるのでありますが、これに対して、政府はわずかに四千万円の貸付金のワクを設定して、ほほかむりをしようといたしております。今後の措置に対する方針を承わりたいと存じます。(拍手)
 次に、通産大臣にお尋ねをいたしたいと存じます。冷害地帯における中小企業の打撃は深刻なものがあるにもかかわらず、常に見落されがちでありますが、売掛金の焦げつき、経営の不振を憂慮されるもの三万数千戸を数えております。これら業者に対し長期運転資金の融資を拡大する必要があろうと考えますが、いかがでありますか。
 次に、九号、十二号、十五号台風による災害対策について、河野農林大臣、馬場建設大臣にお尋ねをいたします。
 第一は、この台風は九州の長崎、佐賀、熊本、福岡、鹿児島、中国の山口、鳥取、島根、四国の愛媛等の各県に甚大な損害を与えておるのでありますが、その被害額は二百五十億円といわれております。被害発生以来すでに三カ月を経過しておるにもかかわらず、政府は農業災害に対しまして何らの手も打っておらないのであります。うわさによれば、六千万円程度の被害対策予算を折衝中とのことと聞いておるのでありますが、とんでもない話であります。施設を除く農業災害だけでも六億前後という間違いではないか、はっきり伺わせていただきたい。
 なお、営農資材対策、開拓者住宅災害、浅海漁業、除塩事業、営農指導等についてどのように考えておられるか承わりたい。
 第二は、予約米概算金の延納と利子補給についてであります。前述した各県における農作被害は、ちょうど穂はらみの季節でありましたので、相当甚大なものがあります。干拓地帯のひどいところは、家も流され、収穫皆無のところがあるのでありますが、こうした農家に対してさえ、政府は利子を請求しておるというような非常識であります。北海道同様の利子補給の用意はないかどうか承わりたい。
 第三は、海岸堤防の行政一元化と、これが補修強化についてであります。有明海の北側、佐賀県側の堤塘は四・七メートル程度でありまして、脆弱であります。国営干拓は比較的被害が少かったのでありますが、代行干拓の部分は全面的な被害を受け、巨額の国費と農民多年の努力が一朝にして水泡に帰してしまったのであります。海岸堤防の行政一元化と、堤塘の高さ、工法等に一段の工夫をこらして、すみやかに補強工事を施行すべきであると思うのでありますが、いかがでありましょう。
 最後に、開拓者住宅災害復旧についてであります。九州地方の開拓者は、二十八年以来、累年災害を受けて、打ちのめされております。今回の台風には、全壊八百三十四戸、半壊、大破二千五百戸である。一開拓団全滅、収穫皆無というところもあります。住宅復旧は従来入植後五カ年以内の限定でありまするが、政府の財政投資も予定よりは半分にも至っておらないというような実情もにらみ合せまして、戦後の入植者に対し住宅災害補助の適用をすべきではないかと思うのでありますが、いかがでございますか。それと同時に、負債重圧に苦しむ開拓者に対し、長期低利資金に借りかえて、根本的な積極対策樹立の必要があろうと考えるのでありまして、開拓者に対する所見を伺いまして、私の質問を終ります。(拍手)
  〔国務大臣鳩山一郎君登壇〕
#10
○国務大臣(鳩山一郎君) 永井君の御質問にお答えをいたします。
 追加予算を提出する意思があるかどうかという御質問でございましたが、ただいまのところ、追加予算を提出する意思はございません。
 冷害対策については、救農土木事業等を中心といたしまして、できるだけの対策を講じてきておるのであります。
 その他の社会保障的施策の活用によりまして、御指摘のような事実を未然に防止するように努力をいたしておるのであります。
 その他の御質問については所管大臣から答弁をいたします。(拍手)
  〔国務大臣一萬田尚登君登壇〕
#11
○国務大臣(一萬田尚登君) 北海道の冷害に伴います救農土木事業の救農計画についてのお尋ねでありますが、被害農家に対しましては、冬季間約三十二億五千万円現金収入を確保するということを目途といたしておりますことは、今お話しの通りであります。今回の被害農家のうち、特に救済を必要とする者が約十万戸と推定されるのであります。これに対しまして日額三百五十円の労務費を延べ八十日差し上げることといたしまして二十八億円、ほかに、今お話がありましたように、国鉄の関係で一億、民間企業からの収入見込みが三億五千万円、加えて三十二億五千万円の収入が確保できる、こういうことになるのでありまして、この全額は、北海道庁におきまして冷害対策として要望しましたのが一戸当り所要収入が二万九千円、これをベースといたして考えますると、十万戸分として二十九億円であります。これに民間企業からの収入見込み三億五千万円、加えて同様に三十二億五千万円、かようになるわけでありまして、大体、私どもは、今回の対策はこの額において足る、かように考えておる次第であります。
 なお、種もみの対策費補助は四千四百万円計上いたしてあります。
 被害農家の予約概算金でありますが、これは返納ということがありますが、この処置につきましては、指定集荷業者に対しまする低利資金を融通する。利子につきましては、被害の程度に応じまして減免の措置を講ずることにいたしております。
 なお、北海道の農業の根本対策につきましては、ただいま、るる御意見がありまして、非常に傾聴いたしたのでありまして、それらの御意見を十分参考にいたしまして検討を加えたい、かように考えておる次第でございます。(拍手)
  〔国務大臣河野一郎君登壇〕
#12
○国務大臣(河野一郎君) 予算の処置につきましては、ただいま大蔵大臣からお答え申し上げた通りであります。
 北海道におきまする冷害対策としまして、これを、当面考えられますこと並びに恒久策、二つに分けて、いろいろ御指摘でございますが、これは、すでに農林委員会その他においていろいろ御論議も拝聴いたしまして、これらの御協力を得まして、十分検討いたしておるわけであります。たとえば、御熱心にお話しのありまするテンサイ等の作付反別を増加し、これによって酪農を盛んにし、これらの早害、冷害等の被害をなるべく少くするというような方向は、ぜひ強力に進めて参らなければならないと思っておるのでございます。その他、はなはだ遺憾なことでございますけれども、少し天候に恵まれますると多収穫の方面に作付が向いますために、一たび早冷えというようなことになりますと根底からやられるというようなことを従来繰り返しておりますことは、はなはだ遺憾でございますが、これらにつきましては今後も十分注意をいたしまして、官民一致してこれの対策を立てなければならぬと考えております。
 その他、九州方面の災害につきましてもいろいろお話しでございましたが、これにつきましても、いろいろ御注意のほどもかねて承わっておりますので、これらの対策に万遺憾なきを期するべく最善の努力をいたしておる次第でございます。(拍手)
  〔国務大臣太田正孝君登壇〕
#13
○国務大臣(太田正孝君) 永井君の北海道冷害に関係する自治庁の問題につきましてお答え申します。
 第一は、災害に伴う必要な経費は、適債事業として認むる限り発行を認めます。
 第二に、市町村税等が減免になりまして歳入に欠陥を生じた場合の措置でございますが、これに対しましては特別交付税の措置をもって応ずる考えでございます。(拍手)
  〔国務大臣小林英三君登壇〕
#14
○国務大臣(小林英三君) 永井さんのお尋ねになりましたような北海道地方の冷害の被害に対しましては、農作物の減収が相当額ございます市町村におきましては、当然保険料の減免の措置が必要と考えられまするので、政府といたしましては次のような措置をいたしたいと思っておるのであります。すなわち保険者に対しまして、減免いたしました保険料の総額が認定総額の一割をこえ、かつ二十万円以上でありまするものに対しましては、減免いたしました保険料及び一部負担額の五割または八割相当額を長期貸付するために、予備費から四千二百万円を支出いたすことといたしておるのであります。しかし、永井さんのお尋ねのように、これだけではないのであります。このほかといたしましては、被害地域の保険者に対しましては、年内に第四・四半期交付予定の療養給付費補助金の全額を概算払いいたしましたほかに、三十年度の交付予定額の全額を三十二年度の早期に前払いいたすつもりでございます。さらに、保険料及び一部負担金の減免または徴収猶予分によりまするところの現金の不足を補てんいたしまするために、資金運用部資金の短期貸付を融資いたしたいと思っております。なお、予備費からの長期貸付は三年据置にいたしまして、そうして十年で元利償還をいたしまして、その金利も非常に低く、五分五厘にいたしたい、こういう考えを持っております。(拍手)
  〔国務大臣石橋湛山君登壇〕
#15
○国務大臣(石橋湛山君) 永井君から御質問がありました災害地の中小企業に対しては、すでに中小企業金融公庫あるいは国民金融公庫及び商工中金に対しまして、それぞれ指令を出しまして、被害地における金融について、特にその長期融資について優先的に考慮する。また、資金量につきましても、必要に応じてこれを追加いたすような指令をいたしまして、逐次これを実行いたしておるわけであります。(拍手)
  〔国務大臣馬場元治君登壇〕
#16
○国務大臣(馬場元治君) 有明海の問題につきましては、御指摘のように、従来しばしば災害をこうむっておりまして、これが対策につきましては、よほど慎重を要するものと考えます。御承知のように、昭和二十五年から、国庫補助をもちまして、有明海沿岸各地において改良工事をいたしておるのでありますが、今回の災害の実情にかんがみまして、波高であるとか、あるいは風速であるとか、そういったあらゆる方面の検討を加えまして、技術的にも工法におきましても遺憾なき結論を得ました上で、これが全面的な改良工事を実施いたしたいと考えておるところであります。
 なお、中国、四国、九州地方における今度の災害、特に住宅に関する御意見があったと存じますが、第九号台風によるものが約二千五百四十一戸、十二号によるものが二千九百五十二戸、計五千四百九十三戸でありまして、この対策といたしましては、災害公営住宅の建設については、関係地方公共団体の復旧計画に即応いたしまして、三百九十六戸を建設する予定であります。
 次に、住宅金融公庫による融資は千六百五戸、融資の額にいたしまして二億九千一百万円を限度として、目下申し込みの受付中であります。十一月十七日現在の申し込み受付件数は、福岡支所において千七十八件を数えておる状態であります。なお、台風十五号による被害戸数は、都道府県の報告によりますと千四百七十一戸となっておりますが、災害公営住宅建設等については、関係の地方公共団体の計画に基きまして、ただいま検討を進めております。これらの住宅建設に必要な資金につきましては既定の予算によってまかない切れないものもありますので、これについては予備費より支出をいたし、建設計画に支障のないようにいたしたいと考えております。(拍手)
     ――――◇―――――
 奄美大島の台風被害に関する緊急
  質問(伊東隆治君提出)
#17
○議長(益谷秀次君) 次に、伊東隆治君提出、奄美大島の台風被害に関する緊急質問を議事日程に追加して許可するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。
 奄美大島の台風被害に関する緊急質問を許可いたします。伊東隆治君。
  〔伊東隆治君登壇〕
#19
○伊東隆治君 私は、自由民主党を代表いたしまして奄美大島の台風被害と疲弊せる現状に関する質問演説をいたさんとするものであります。
 奄美大島は、昭和二十八年十二月二十五日、八年間の軍事占領から脱しまして母国に復帰いたし、ここに満三年になんなんとしておるのでございますが、島民の苦痛はむしろ占領下にありました当時よりも著しく、過ぐる台風第十二号及び第十五号の被害と相待ちまして、島民はいまや餓死せんとする一歩手前に逢着しておる実情でございます。すなわち、琉球政府下にありましたときは、沖繩との間に物資の交易が自由に行われ、ことに農畜産物の輸出によって島の経済は潤っておりましたし、また、五万に達する労働者の出かせぎと、これら出かせぎ移住者からの送金によりまして、島の人々は、占領下で精神的苦痛はありましたものの、物質的にはかえって潤っていたのでございます。
  〔議長退席、副議長着席〕
しかるに、貿易は復帰後制限せられますとともに、これら出かせぎ人は外国人待遇を受けるに至り、漸次島に帰らざるを得ざるようになって、今日ではわずか一万人程度が残留しているのにすぎません。しかも、これらの人々からの親元への送金は為替管理のためできなくなりましたので、年間約五億に達しておりました送金がここに途絶するに至ったのであります。なお、また、一般農民は、たばこ、塩などは自由に製造することが許されておりましたのに、専売法の施行によりまして、これができなくなりましたのみならず、琉球復金から比較的寛大なる条件で貸し出しを受けておりましたものが、復帰後は、農林漁業金融公庫にせよ、中小企業金融公庫にいたしましても、はたまた一般庶民金融にいたしましても、島民にとっては、その借り入れの条件があまりにもきびしくて、その恩恵に浴することができない実情にあるのであります。かくて、島の基幹産業である黒糖は、いわゆる青葉売りを余儀なくせられ、年間三千万斤に達する黒糖は、その三〇%はすでに青葉のうちに売って食べてしまわねばならぬという窮境にあるのであります。実情大体右の通りでありますので、島民は、母国復帰をあれほど熱願して、いよいよ復帰いたしてみますると、生活は占領時代よりもかえって苦しくなってしまったという悲しい状態にあるのであります。
 しからば、一体何ゆえにかくのごとき悲しい状態に立ち至ったかと申しますと、復帰後制定せられました奄美大島復興特別法に基き、復興五カ年計画百五十二億円案の実施が全く遅々として進まず、今や第四年目を迎えんとする今日、実施した事業は全体のわずか三二%にすぎない実情であるからであります。すなわち、百五十二億のうち国庫負担額は百十億円となっておりますが、これを年額にいたしますると二十二億となりますのに、政府は、第一年度におきまして七億円、第二年度において十一億円、第三年度において十一億四千五百万円、合せて二十九億五千万円しか出してくれていないのであります。しかも、この僅少な支出額のうち七〇%は、まずもって道路、港湾等の建設事業に使用せねばならず、残り三〇%程度が直接産業復興のために使用せられておる実情であります。
 しかるに、この港湾、道路、砂防、海岸等の建設工事といたしましても、進捗ぶりは遅々として進んでおりません。港らしい港は名瀬市及び亀津町の港だけでありまして、五つの群島から成りまする奄美大島の島々の中には、与論島の茶花港のごときは、約一里半も沖合いに停泊する汽船に小さなはしけでやっとたどりつくという状態でありますし、また、沖永良部島や喜界島などにおきましては、瀬鼻に打ち砕ける激浪を冒してでなければ、はしけは本船に近づけません。先年、沖県会議員外数名の者は、この激浪にのまれて、ついに不帰の客となったようなことであります。また、道路におきましてもしかりでありまして、大和村から名瀬市に至る道路のごときは、道なき道をたどるよりもなおけわしく、バスならば二十分もかかれば来れるところが四、五時間を要し、毒蛇のハブにかまれた者が名瀬市にかつがれていく途中に毒が全身に回って死んでしまった例が、最近だけでも幾つもあったのであります。名瀬市の付近にしてかくのごときありさまでありまして、道路の開設も遅々として進んでおりません。
 以上のごとく島民が悲惨なる状況にあえいでいるところに先般の台風第十二号と第十五号が上陸し、米作はもちろん、野といわず、畑といわず、農作物は吹きつける潮風に全く枯れ果ててしまって、農民は食なくして明日の飢えを待つばかりといっても決して過言ではないのであります。島民は、現に、野に残存するソテツの幹をわずかにさいて食べておるありさまであります。
 このような島民の日々の悲惨なる生活を座視するに忍びずして、現地青年二十名余はこのたび決然上京して参り、この悲惨なる状態を訴えんがために、一昨十八日には全国奄美青年総決起大会を催し、集まる者一千余、ひとしく涙をのんだ次第でありました。しかして、これら奄美の青年たちは、ただいま傍聴席にひしひしと詰め寄っております。私に許されたこの緊急質問に対する政府の答弁はいかにと議場を見詰めているのであります。
 ついては、この打ち続く台風の殺人的な被害に対する政府の緊急対策を強く要望するものでありますとともに、先ほど申しました、百五十二億、五カ年計画案をぜひ残りの二カ年間に実施するために、明年度分予算として鹿児島県より提出済みの四十九億円の支出をこの際ぜひ実現していただきたいことと、行き詰まりつつある黒糖の製造に活路を開くため、従来の含蜜糖を分蜜糖に至急切りかえ、政府がこれを強力に援助していただきたいことを特にここに強く要望いたしまして、鳩山首相ほか関係大臣の御所見をお伺いする次第であります。
 私は、最後に、ここに特に重大なる問題を指摘して政府の深甚なる考慮をわずらわしたいことは、一昨日の復興総決起大会に来賓として列席して下さった沖繩代表の話によりますと、沖繩の米軍当局は、奄美大島が復帰すでに三年にもなるにかかわらず、実質的にはむしろ復帰前にも増して島民が苦しい生活をなめている事実を指摘して、沖繩住民の復帰熱を押えんとしつつあるということであります。奄美大島の復興事業の遅延が沖繩の復帰をも妨げているというような結果になっているこの事実は、どうしても見のがすことのできない重大事であります。今や領土問題が国民の最大なる関心事となっております際でもありますので、奄美大島の復興救済は一地方の復興救済というようなことでなく、これを政府の領土として、領土再編成という立場で大所高所から深甚なる考慮を払っていただきますように特にお願いいたしまして、私の緊急質問を終りたいと思います。(拍手)
  〔国務大臣鳩山一郎君登壇〕
#20
○国務大臣(鳩山一郎君) 伊東君にお答えをいたします。
 奄美大島の復興については一そうの努力を尽しまして、日本復帰の喜びに報いたいと考えております。(拍手)
  〔国務大臣一萬田尚登君登壇〕
#21
○国務大臣(一萬田尚登君) 奄美群島の復興状況につきまして、ただいま、るる御説明、御意見がありまして、深く感動いたしております。奄美群島の復興につきましては、今回の風水害、これにつきましては、応急的にはできるだけこの復旧を促進して参らなくてはならぬことは申すまでもありません。政府としても努力いたしておるわけであります。なお、復興五カ年計画につきましては、法律の趣旨をできるだけ尊重いたしまして、常に所要の予算措置を講じて参ったのでありますが、しかし、なお今後におきましても、事業の消化状況、現地の復興状況その他諸般の情勢を勘案しまして、できるだけ努力を払うつもりでおります。(拍手)
  〔国務大臣太田正孝君登壇〕
#22
○国務大臣(太田正孝君) お答え申し上げます。
 奄美群島の復興状況につきましては、その五カ年計画の足取りが非常におそいことについては心を痛めております。ただいま精一ぱいの努力をもって予算折衝し、御期待に沿うようにいたしたいと思います。(拍手)
  〔国務大臣河野一郎君登壇〕
#23
○国務大臣(河野一郎君) お答えいたします。
 奄美大島の被害は、県からの報告によりますれば、農産物といたしまして四億八千万円、その他、林道の被害、漁港の施設の補給等、相当のものを善処いたさなければならないのでございます。これが対策といたしましては、災害発生とともに、災害救助法の発動によりまして、右応急対策を講ずるのほか、なお、所要の金融処置につきましては、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の適用をぜひいたして所要の処置を講ずるようにいたし、万遺憾なきを期したいと考えております。(拍手)
  〔国務大臣馬場元治君登壇〕
#24
○国務大臣(馬場元治君) 道路に関してお答えを申し上げます。奄美大島の道路対策の基本をなしまするものは二つあるのであります。いわゆる奄美大島復興五カ年計画に基くものと、道路整備五カ年計画に基くものとの二つであります。しこうして、奄美大島復興計画に基きまする道路、橋梁等の事業費の計画費は総額二十三億円でありまして、昭和二十九年から三十一年までの事業費約五億三千万円を支出いたしておるのであります。道路整備五カ年計画に基くものは、主要地方道の改良、あるいは橋梁の整備、これらの事業費が二億八千万円でありまして、三十一年度は六千万円をもって現に工事を実施中でございます。奄美大島の道路の問題は、全国的に道路の整備を急がなければならぬのでありますが、政府は特に道路に重点を置いて施策を行なって参りたいと考えておりますので、これらの計画が実施されることになりますれば、奄美大島の道路につきましても躍進的な飛躍を見るであろうと考えております。なお、技術の問題がございましたが、技術の指導につきましても県当局とよく連絡の上に遺憾なきを期して参りたいと思います。(拍手)
     ――――◇―――――
 公務員給与に関する緊急質問(受
  田新吉君提出)
#25
○副議長(杉山元治郎君) 次に、本日の日程に掲げました緊急質問二を許可するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○副議長(杉山元治郎君) 御異議なしと認めます。
 公務員給与に関する緊急質問を許可いたします。受田新吉君。
  〔受田新吉君登壇〕
#27
○受田新吉君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま上程せられました公務員給与に関する緊急質問を行わんとするものであります。
 本国会の劈頭におきまして、わが党の水谷長三郎並びに参議院の千葉信の両議員が公務員給与に関する質問をいたされましたに対しまして、大蔵大臣並びに給与担当国務大臣より、はなはだあいまいな答弁を行われたことは、御記憶に新しいところでございます。(拍手)私は、ここにおきまして、具体的事例につきましてさらに率直な質問を行いますので、関係各大臣の明確にしてかつ具体的な御答弁を要求いたします。
 さて、淺井人事院総裁は、昭和二十六年八月、一万一千円ベース勧告の際に談話を発表いたしまして、争議権も団体協約締結権もない国家公務員については、国は率先してその生活を保障するようにしなければならない、この意味において、人事院の給与に関する勧告権は重大な意義があり、これあるがゆえに国家公務員の給与問題が民主的な手続で公正にかつ公然と国民の前で討議されるのである、人事院としては、公務員の平均生活水準を国民全体のそれと合致させるように努力した、ゆえに、この勧告は公務員を満足させると同時に、納税者である国民全体も納得させ得るものであると確信し、すみやかにこれが実施されるよう国会及び内閣において考慮されることを切望する、と述べておられるのでありますが、今日もその心がまえに変りはないと確信するものであります。その人事院が本年七月政府並びに国会に勧告した給与改善案には幾つかの重要な問題点がひそんでおるのであります。
 まず根本的問題点は、ベース・アップをなぜ行わなかったかということであります。人事院は、その報告書におきましても、学歴別、勤続年数別の比較で、民間給与との関係を、一一%民間給与は高まっておると認めております。さらに、最近の統計資料によりますれば、毎勤、本年八月の全産業における臨時手当を除いた毎月きまって支払われる金額は一万六千八百三円であります。現行ベースの算定基準をなしたのは昭和二十八年であります。その年八月の一万四千三百七十三円に比較いたしますと、本年八月は二千四百三十円、すなわち約一七%の上昇を示しておるのであります。しかも、この毎勤における全産業は、平均賃金の低い生産労務者が約七割を占めておるというのでありまして、管理、技術、事務職員が九割を占める一般公務員の平均給与と比較いたしましたならば、同一の談でないことはおわかりいただけると思います。従って、官公労の二千円ベース・アップの要求が十分な根拠を有するものといわなければならぬのであります。最近、定期昇給制度のワク内におきまして給与水準の操作が行われる傾向があるのでございます。今回の人事院の態度もその一つであります。しかし、ベース・アップと定期昇給制度とは全然別のものであることは、今日学界の常識となっております。従って、ベース・アップにかわる定期昇給制度という観念は、まことにおかしいものといわなければなりません。
 第二は、等級ごとに昇給カーブが違っておりまして、下級の等級ほど昇給率が低いという現象が出ております。第三は、新俸給表の切りかえによりまして、おおむね一号俸の引き上げを行う場合には、上下の開きがますます拡大していくという現象が起っております。第四は、毎年三月に支給される特別手当が俸給等合計月額の〇・一五カ月分となっておりますが、その算定基礎ははなはだあいまいであります。その他、実施時期が明確にされていないこと、医療機関の職員俸給表に医師や看護婦の給与が著しく低位であること、薬剤師が行政職に入ったりしておる点、職務の特殊性の検討が不十分である等、指摘すべき個所が幾つもございますが、これらの問題点の中には明らかに政治的配慮を想察せしむる個所が見受けられるのでありまして、人事院の独立性いずこにありやを疑わしむるものが多々あることを忘れてはならぬのであります。
 さて、以上を前提といたしまして、私は、公務員給与の早急実施に関しまして、鳩山総理大臣、倉石給与担当国務大臣、一萬田大蔵大臣並びに淺井人事院総裁に対しまして、本質的な質問を試みんといたすものでございます。
 第一に、政府は人事院勧告を尊重して給与改善の検討をなしつつある旨の答弁を聞いておるのでありますが、この際具体的にその作業の構想を伺いたいのであります。まず、公務員制度調査会の答申をいかに結びつけて検討されておるかということ、次に、人事院勧告にある給与改善方式をベース・アップ方式に改める用意はないかということ、民間給与と同様に初任給の引き上げをしてはどうかということ、さらに、公務員の職員組織は、民間会社のピラミッド方式ではなくして、戦後大量に採用された人々が多数おるという、円筒形をなしておるということに対する特殊事情を考慮しておるかということ、これらがいかに運営されておるかを伺いたいのでございます。さらに、これが予算措置におきまして、全産業民間給与と比較いたしましても、当然二千円の増額を必要といたしますし、人事院勧告にも六十九億を要求しておるのでありまするが、政府はこれらの状況をいかに判断され、採用されんとしておられるか、御答弁を願いたいのであります。なお、これが実施時期が年内であるか、一月であるか、あるいは新年度ともなるならば、これは勧告の精神にもとりまして、戦う武器を持たない公務員をして、いたずらに権力に屈従せしめる苦痛を与えるのみと思うのでありますが、すみやかなる措置をいかにとられるかをお答え願いたいのでございます。(拍手)
 いま一つ、十二月支給の期末手当は、過去四年間、例外なしに、法律または行政措置によって増額支給されて参りました。いわんや、本年は、新聞紙の報ずるところでは、民間企業の年末手当は前年よりも著しく改善されており、かつ、日銀の十六日の発表によりますると、十一月上旬の卸売物価指数は大幅に上昇いたしまして、二カ年来いまだかつてない最高位を示しております。官公労期末手当二カ月分の要求というものを慎重に検討いたしましても、これが裏づけされるものであることを認めなければなりません。政府は、法律的に、あるいは行政的に、年内に期末手当支給の見解を明らかにしていただきたい。もちろん、給与全般にわたっての税の減免措置ということがあわせ考慮せらるべきことは当然でございまするので、この点も明らかにしていただきたいのでございます。こうして、これらの給与改善に充当するためには、当然補正予算の提出を必要とするものと思いまするが、大蔵大臣の所信はいかがでございまするか、明確な御答弁を願いたいと思います。
 次に、定期昇給のための原資の確保でございます。官庁の中には、限られた昇給原資を大半使い果して、十月または来年一月の昇給財源が枯渇しているところもあると聞いております。倉石労働大臣は、本年三月、官公労の闘争に際しまして、昇給原資は必ず確保するから安心せよと言っておられます。この差し迫った状況をいかに救済するか、御答弁をこいねがいたいと思います。
 なお、淺井人事院総裁は、現に以上掲げました諸問題に関する勧告の責任者といたしまして、はたまた、近ごろその独立性に対するきびしい批判をされているあなたの立場から、御見解を表明していただきたいのでございます。
 次に、地方公務員対策に関しまして、若干自治庁長官の見解をただしたいと思います。
 人事院勧告には、地方公務員の給与は国家公務員よりもはるかに高いところにあると掲げられてありまするけれども、自治庁最近の見解によれば、地方公務員は、昇給停止あるいは首切り等で、現に国家公務員よりも低いところに置かれておる、という見解も聞いておるのでありまするが、自治庁長官のこの勧告に対する御見解はいかがでございますか。
 さらに、今回確定いたされました、ついこの間、十五日に確定いたしました地財法適用による再建地方公共団体、この公共団体は、その財政上の緊縮部門を、人件費、すなわち公務員の給与に重点的にしわ寄せをいたしておりまする結果、すでに昇給延伸を繰り返しつつあるところの府県では、重ねて昇給原資に厳重なワクをはめられるため、愛媛県のごとく、全職員の三分の一を、勤務評定表を作って、欠格者としてこれを除外して、その昇給を押えるという措置をとっておるなど、再建の陰に公務員を萎縮せしめる暗い影が忍び寄っておることも忘れてはならぬのでございます。私は、政府はこれらの給与水準の低い地方公共団体に対し、ことに再建途上にあるこれらの府県に対しまして早急な具体的救済策を講じ、また、国家公務員の給与改善の場合には、当然これに準じまして同等の措置を地方公務員に講ずべきであると考えますが、自治庁長官の御所見を伺いたいのでございます。
 さらに、現業公務員の施策につき、一点お伺いいたします。例を郵政公務員にとりまするならば、郵政公務員は、去る三月すでに中央調停委員会の調停案を政府並びに組合側双方が完全に正式に受諾しておるのにもかかわりませず、今日依然としてこれが解決を見ておりません。この点につきまして、調停委の権威を保ち、さらに政府の責任を果すために、いかなる措置をしようと用意しておるのか、明確なる御答弁を願いたいのであります。
 次に、地域給の措置について伺いたいと思います。昭和二十九年五月人事院勧告に基く地域区分改訂が今日そのままに放置されておるのでありまするが、さらに、去年十一月、公務員制度調査会は、その答申におきまして、諸手当の制度はできるだけ整理または簡素化し、実質的な減俸には絶対にならぬような手を打たなければならぬ、と答申をしておるのであります。いずれにせよ、政府がいたずらにこの問題を逃避いたしまして、その解決を遷延せしめるようなことがあれば、これは重大な段階に到達するといわなければなりません。現に、全国約四千に上る合併市町村におきましては、地域給の差等による人事交流の障害が起ったり、あるいは、地方自治法の二百四条に基きまして地域差を埋めるための調整手当を出していたところが全部支出禁止になりましたので、既得権侵害という事態が発生しておるということでございます。すなわち、地域給問題は、勧告案及びその他従来のいろいろな経緯を参照されまして、すでに七月より実施され大幅に増額されておりまする隔遠地手当と比較検討して、すみやかなる措置を講ずべきであると思いまするが、倉石、太田両大臣の御所見はいかがでありますか。
 最後に、いま一つ、私は、年内にぜひ実現をはかられたい人道問題をお尋ねしたいのでございます。すなわち、公務員を含む夫帰還同胞の留守家族に対する年末措置であります。ソ連、中国地区に残留する生死不明者を含めました全員に、国家として、ささやかではありましても、年越しの一時金または記念品を支給して、戦後十一年間も筆舌に尽せない苦難の道を歩み続けられた、しかも強く生き抜いてこられました、これら同胞の方々を心からお慰め申したいものであります。私は、厚生大臣並びに大蔵大臣より、人道的見地からの答弁をこいねがいたいと存じます。
 以上それぞれの部門におきまして、総理大臣以下関係閣僚の誠意ある具体的なる御答弁を要望いたしまして、私の質問を終りたいと思います。(拍手)
  〔国務大臣鳩山一郎君登壇〕
#28
○国務大臣(鳩山一郎君) お答えをいたします。
 国家公務員の給与改善につきましては、政府として常に意を用いているところであります。今回の人事院勧告につきましては、その趣旨を尊重いたしまして、できるだけすみやかに成案を得たいと存じておりますが、その内容や財政措置につきましては、目下慎重に考慮中であります。詳細は担当大臣から答弁をいたします。(拍手)
  〔国務大臣一萬田尚登君登壇〕
#29
○国務大臣(一萬田尚登君) 公務員の給与につきまして、先般人事院から勧告があったのでありますが、人事院の勧告につきましては、私どもとしては、むろんこれを尊重いたすのであります。ただ、この勧告の内容について、やはりいろいろと問題がありまして、その内容が適当であるか、また、その実施した結果が財政経済にどういうふうな影響を及ぼすであろうかというような点につきまして、ただいま、いろいろと御質問がありました。それらの諸点をすべて含めまして、慎重に検討いたしております。ただいま結論は得ていませんが、結論が出ますれば、むろんその趣旨に応じまして善処いたしたい、かように存じます。
 なお、国家公務員の年度末の特別手当を新たに支給する、こういう勧告が出ております。これも人事院勧告全体の取扱いの問題として検討いたしたいと考えております。
 なお、期末手当につきましては、昨年末すでに〇・二五カ月分を増額いたしておりまして、この種の手当といたしましては、大体私は民間等ともつり合いがとれておるように思っております。従いまして、今年特にこれを増額するということは考えておらぬわけであります。従いまして、今、この給与につきまして、今国会に予算の補正をするという考えは持っていないことを申し上げます。(拍手)
  〔国務大臣倉石忠雄君登壇〕
#30
○国務大臣(倉石忠雄君) 人事院勧告のことにつきましては、ただいま大蔵大臣から申し上げました通りでございまして、目下検討をいたしております。
 なお、給与体系の整理の話がございましたが、給与体系の整理につきましては、公務員制度調査会の答申に基きまして検討をいたしておる最中でございますが、なるべく早く成案を得たいと思っております。
 年末手当につきましては、大蔵大臣から申し上げました通りであります。
 昇給原資の確保につきましては、これは私がしばしば申しておりますように、年度内の昇給につきましては、成績の優秀な者を定期昇給をさせるという原則に変りがないのでございまして、それに要する原資は確保してございます。
 それから地域給につきまして申し上げますが、地域給につきましても、公務員制度調査会の答申に基きまして、ただいま、この整理について鋭意研究いたしておる最中であります。(拍手)
  〔政府委員淺井清君登壇〕
#31
○政府委員(淺井清君) お答えを申し上げます。
 争議権のない一般職公務員のために人事院の給与勧告が存するというわれわれの考え方は、いささかも変ってないのでございます。しかしながら、また同時に、公平な立場におきまして、この勧告権の行使が納税者たる国民の納得を得るようにいたすべきものだとも考えておるのでございます。また、人事院が給与の勧告をいたしまする以上、その実現を期することは当然のことでございまして、今回の勧告につきましても、でき得る限りすみやかなる実施を国会及び内閣に対してお願いいたしている次第でございます。
 次に、勧告の内容の問題について、いろいろ御質問がありました。これらにつきましては、詳細なる資料に基き、委員会においてお答えいたすことを適当と認めまするが、人事院といたしましては、人事院の勧告はおおむね妥当なものだと確信をいたしておるのでございます。
 最後に、ただ一つ、なぜベース・アップの勧告をしなかったかということに対してお答えをいたしたいと思いまするが、もし御指摘のベース・アップということが俸給表の号俸の増額を意味することであるならば、われわれはそれが唯一の給与改善とは思っておりませんし、また、給与増額の結果がベースの上昇を来たすという意味でございまするならば、今回の人事院勧告もまたベースの上昇を来たしておることに御留意を願いたいと思います。(拍手)
  〔国務大臣太田正孝君登壇〕
#32
○国務大臣(太田正孝君) 受田君の御質問に対しお答えいたします。
 その一つは、地方公務員給与の水準はどうなっているかということでございます。人事院勧告は、昭和三十二年一月十日現在についての数字でございます。その後二年近い日を経ている間におきまして、御指摘の通りに、地方財政の刷新というものは、改善の中心は人件費に置かれておったのでございます。昇給を延ばしますとか、あるいは、昇給はするが、これを寄付の形において留保するというような姿のあったことは、御承知のことと思います。しこうして、現状におきましては、一部を除き、大きな都市等、あるいはこれは高うございます。また、町村においては非常に低いところもありますが、総じて申しますならば、国家公務員並みの大まかな見当のところへ来ていると思います。従って、第二の御質問にありまする通り、人事院勧告がありました場合に地方公務員はどうするか、こういう問題でございます。申し上げるまでもなく、地方公務員の給与は自主的に地方公共団体が定めるところであります。その地方公共団体は、国家公務員の給与に準じてやらなければならぬことになっております。いわば国家公務員に右へならえという原則があるのでございます。政府としては、これを行う場合についての財源措置を考えねばならぬという段取りに進んでいるのでございます。
 第三点といたしまして、再建団体が昇給、昇格を非常に延ばしておる、人件費にしわ寄せしておる、こういうお言葉でございました。再建事業というものは非常に難工事でございまして、これについては、歳入につきましても、歳出につきましても、全面的に考えねばなりません。特に歳出につきましては、人件費を含むあらゆる費用について総合的にこれをやるのでございまして、昇給をとめるとか、あるいは昇格を差し控えるなどとかいう、人件費だけに限ってこれを行うものではないのでございます。従って、これが人件費にしわ寄せして再建事業が進んでおるという御質問に対しては、私は賛成することができないのでございます。勤務成績を取り入れるということは、もしそれが適正なものであったならば、これは差しつかえないと思いますが、自主的に定むべき地方団体としては、お言葉の点については十分注意しなければならぬと思うのでございます。
 さらに、第四点といたしまして級地区分の問題でございます。一定の区域の中に高い給与をもらう地域区分のものと低い地域給をもらう二つのものがありました場合の問題でございますが、全体といたしまして、府県の支出によるべき経費を、少いからといって市町村が支出するということは、筋が合いません。問題は、根本的に地区、区域を改正するという問題になるのでございますが、事はいいことではないということは、はっきり申し上げられるのでございます。(拍手)
  〔国務大臣村上勇君登壇〕
#33
○国務大臣(村上勇君) 現業職員の給与ベース、手当等の問題について、どのような方針を持っておるかという点についてお答えいたします。郵政事業に勤務する現業員の給与ベース、手当等の問題につきましては、一般公務員、公社職員及び民間企業職員等の給与とにらみ合せつつ、事業財政の許す範囲において、常にこれらとの均衡を保持したいと考えております。(拍手)
  〔国務大臣小林英三君登壇〕
#34
○国務大臣(小林英三君) 受田さんの、留守家族に対して公務員の年末手当に該当するようなものを出してはという御意見でございましたが、御承知のように、未帰還者の方々につきましては、その者が公務員であるといなとにかかわらず、給与は出していないのでありまして、ただ、その留守家族の援護といたしまして留守家族手当を出しております。しかも、その年額というものは遺族の年金と同額であるのでありまして、従いまして、ただいま御意見のありますようなことは、遺族の処遇との均衡上、困難であると存ずるのであります。ただ、お心持は全く同感でありますので、年末に施行いたしまする引揚援護愛運動等によりまして、できるだけ目的を達したいと考えております。(拍手)
     ――――◇―――――
 日程第一 検察官適格審査会委員
  の選挙
#35
○副議長(杉山元治郎君) 日程第一、検察官適格審査会委員の選挙を行います。
#36
○長谷川四郎君 検察官適格審査会委員の選挙については、その手続を省略して、議長において指名せられんことを望みます。
#37
○副議長(杉山元治郎君) 長谷川君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○副議長(杉山元治郎君) 御異議なしと認めます。
 議長は検察官適格審査会委員に杉浦武雄君を指名いたします。(拍手)
 なお、故熊谷憲一君の予備委員である八田貞義君は杉浦武雄君の予備委員となられました。(拍手)
     ――――◇―――――
#39
○副議長(杉山元治郎君) 首都圏整備審議会委員が一名欠員となっておりますので、この際同委員の選挙を行います。
#40
○長谷川四郎君 首都圏整備審議会委員の選挙については、その手続を省略して、議長において指名せられんことを望みます。
#41
○副議長(杉山元治郎君) 長谷川君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○副議長(杉山元治郎君) 御異議なしと認めます。議長は首都圏整備審議会委員に中村高一君を指名いたします。(拍手)
     ――――◇―――――
#43
○副議長(杉山元治郎君) 本日はこれにて散会いたします。
  午後二時四十二分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  鳩山 一郎君
        法 務 大 臣 牧野 良三君
        外 務 大 臣 重光  葵君
        大 蔵 大 臣 一萬田尚登君
        厚 生 大 臣 小林 英三君
        農 林 大 臣 河野 一郎君
        通商産業大臣  石橋 湛山君
        郵 政 大 臣 村上  勇君
        労 働 大 臣 倉石 忠雄君
        建 設 大 臣 馬場 元治君
        国 務 大 臣 太田 正孝君
        国 務 大 臣 正力松太郎君
 出席政府委員
        人事院総裁   淺井  清君
        内閣総理大臣
        官房公務員制度
        調査室長    大山  正君
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ソース: 国立国会図書館
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