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1956/11/29 第25回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第025回国会 国土総合開発特別委員会 第6号
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1956/11/29 第25回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第025回国会 国土総合開発特別委員会 第6号

#1
第025回国会 国土総合開発特別委員会 第6号
昭和三十一年十一月二十九日(木曜日)
    午後一時五十五分開議
 出席委員
   委員長 廣川 弘禪君
   理事 川村善八郎君 理事 薄田 美朝君
   理事 松浦周太郎君 理事 松田 鐵藏君
   理事 小平  忠君 理事 竹谷源太郎君
      伊藤 郷一君    植木庚子郎君
      篠田 弘作君    南條 徳男君
      本名  武君    北山 愛郎君
      門司  亮君
 委員外の出席者
        大蔵事務官
        (銀行局特殊金
        融課長)    青山  俊君
        北海道開発公庫
        理事長     松田 令輔君
        北海道開発公庫
        理事      岡田 包義君
    ―――――――――――――
十一月二十八日
 一級国道三十六号線舗装工事促進の請願(南條
 徳男君紹介)(第二六四号の審査を本委員会に付
 託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国土総合開発に関する件(北海道開発公庫に関
 する問題)
    ―――――――――――――
#2
○廣川委員長 これより会議を開きます。
 北海道開発公庫に関する問題について質疑を続行いたします。松田委員。
#3
○松田(鐵)委員 大蔵省に質問を申し上げたいのです。大蔵省の特殊金融課長の吉山さんは、何せ大蔵省随一の明敏な頭を持ってすべての点に対して御考慮下すっておるということなんで、常に尊敬しておるのでありまするが、北海道開発公庫の法律の趣旨をもう少し御研究下さってやっていただかなければ、北海道のこの公庫を作った意義が非常に薄らぐのじゃないかということを心配しておるのでございます。青山課長は、前にはどちらにおいでだったか知りませんけれども、加治木課長の当時、ここでいろいろ論議されたことであるのですが、まず私が一番御理解を願っておかなければならない、また御答弁を願わなければならないことは、この第十九条のことであります。この第十九条の第五号にかかわる問題がばくとしておるのですが、これが北海道の開発のために一番重点的な問題ではないかという考え方を持っておるのです。これらに対してどういう御見解を持っておられるか、まずその御見解を聞かしていただきたいと思います。
#4
○青山説明員 ただいま松田委員からの非常に御丁重なお言葉を承わりまして、私、勉強になかなか御期待に沿えない点が多々あると思います。まずその点をおわび申し上げておきます。
 ただいま御指摘のございましたことにつきまして、私どもも北海道開発公庫ができました以上は、その設立された趣旨に沿うように運営されることを、第一の念願といたしております。法律が通りましてから公庫の設立の運びになりまして、初年度のことでございますので、初めからスムーズにいかない点も多々あり得ることは御承知の通りだと思いますが、極力実情に合うように持って参りたい、こう考えて、開発庁並びに公庫の理事の当事者の方々と、たびたびお打ち合せをいたしておる次第でございます。
 ただいま御質問のございました第十九条の第五号の「主務大臣の指定する」というところの問題だと存じますが、これにつきましては、開発庁の方とよく御相談いたしまして、先般主務大臣の指定を行なったわけでございます。今後も必要がある場合におきましては、開発庁と十分に打ち合せまして、この指定によって対象を広げていく、こういうことが、公庫の運営上やはり適当であろうと考えております。やはり有業につきましては、開発庁の方でいろいろ例の開発計画というものを持っておりますので、この点を十分われわれも開発庁の方から聞きまして、できるだけ公庫の運営が円滑にいくように今後ともはからって参りたい、こう考えております。
#5
○松田(鐵)委員 この法律によりますと、北海道の開発に対して必要な部面に対しては、精神面からいって、現在利益が上らない事業であっても、将来北海道の開発のために非常な利益を上げることができ得るという事業に対しては、公庫は「出資若しくは融通又は当該資金に係る債務保証の業務を行う。」とあるのですが、そこで、出資をしなければならない事業というものは、ほんとうに北海道にとって有意義な事業でなければならない。ただし、これは、利益はただいまそう上るわけじゃないのです。それに対しては、公庫が出資をすることによって、また融資も円滑になる。よって北海道の開発のために非常な貢献をなすことであろう、こういうことになったわけです。今年の八十億のワク内において、申し込んでいる領は七十六億とかと、この間公庫の説明がありまして、そのうち、大体四十億くらいが決定することであろうという、非常な成績を来たしておって、北海道民は公庫に対する信頼と、それから政府の恩恵を喜んでおる。ところが、ここに、何といっても金利が非常に高い。これは年九分。この間の理事長の説明によりますと、年九分ということは、開発銀行以外の政府金融機関は大体年九分だ。それに見合したんだ、こういう説明があったのです。公庫はそれがために年九分だ。こういうことです。そうしますと、年九分という計算はどこから出たかというと、そういう市中銀行の関係が年九分だ。それが一つの理由。それから採算から考えまして、どうしても九分でなければならぬというような理由と、二つあげられておったのです。そうすると、公庫として一番心配される点は、政府の出資が思うように多くならなければ、九分という金利になっていれば、どうしても出資するものに制約を加えられるということになる。そうすると、北海道の将来の事業というものに対して、非常な制約を加えられるということになるわけです。こういう点が、せっかく公庫を作って、北海道の開発のために出資し、または融資するんだということになっておりながら、どうも政府出資の領が不足なために、九分ということになる。金利は高い。それからまた出資ができないということになる。内地方面の事業と、北海道の下業というものは、非常に差があるわけですね。半年も雪に埋もっておるという点からいっても、不利益である。そういう点からいって、どうしても公庫の出資を要望する事業がたくさんあるわけですが、また正力構想によるああいうものが出て参りますと、これまた小序の出資が必要だ。これが出資はわずかに十億で、運用部資金が三十億。ことしはどのくらいあなたの方で見込んでおられますか。公庫はこの間説明はありましたが、せっかく自分の子供の監督をしていかなければならない公庫に対して、北海道の事情をよく御認識あったら、あの要求に対して、あなたは束条局長と二人でもって、一生懸命に御努力をしていただかなければならぬのだが、一体それらに対する――政府にはいろいろな考え方はあるだろうけれども、もう大体予算も腹がまえがきまっているだろうと思うのですが、一体要求に対して、どのくらい考えて下さっておるか。こういう点、もし少しでも漏らすことができたら、一つお願いしたいと思います。
#6
○青山説明員 ただいま御指摘がございましたので、それについてお答え申し上げます。まず金利の点で、前から、北海道の特殊事情をよく考えてやるべきだという御指示をいただいておりますが、実はこの九分をきめましたのは、開発銀行が九分でございます。ほかの公庫は九分六厘を今適用しております。開発銀行と、開発資金という意味で、その振り合いというところをもちまして、九分ときめたわけでございます。今後の金利水準の推移というものをよく考えまして、今後あらためて開銀とともに、九分がいいかどうかということは、さらに検討いたさなければならぬ問題だと考えております。
 ただいま御指摘のございましたように、政府出資が非常に少い。当初この公庫ができますときに、非常に御要望があったわけでございますが、いろいろな財政投融資の関係で、それが十億にとどまってしまったということについては、私どももまことに十億では実際の運営をするのに困るというようなことで、中でもたびたび議論をいたしたわけであります。本年度は、そういうことで、きまりましたので、来年度、さらに再来年度と、長い目で見まして、出資というものをどういうようにふやしていかなければならぬかということを、今考えております。毎年毎年でございますと、ちょん切れますので、要するに、公庫として今後活動して参りますのには、少くとも総資金量はどのくらいか、そのうち、出資はどのくらい要るんだというようなことを考えていこう。それのまず最初の年として、来年度なら来年度は、少くともこのくらいの額は必要だという方向で、主計局あるいは理財局等の内部で検討して、できるだけ出資をふやしてもらいまして、公庫の運営が健全にいけるという方向に持って参りたいと、今努力しております。
 なお、この財政投融資全体の計画が、まだ途中でございまして、きまっておりませんが、方向としては、そういう心づもりで、極力出資の額をふやしてもらうという方向で努力しております。
#7
○松田(鐵)委員 ただいま開発銀行が九分で、ほかの方は九分六厘である、公庫は開発銀行並みに九分、これが適当であろうということでおきめになった、こういうお話でございますが、これはとんでもない間違いであって、あなたの方の大蔵省の御意見が、少し誤まりではないだろうかと私は思う。開発銀行の貸し出しは、国の重点産業に対して、政府が長期の資金を貸し与えて、その産業を助長する、たとえば、鉄鋼業であろうと、造船業であろうと、貸してやる。造船に対しては、また日本の造船からいって、利子補給までしよう、その金は開発銀行から貸してやろうというようにまでなっておるわけです。北海道の中小企業と、開発銀行の金の貸し道というものは、おのずから業種が変っておるもので、もし北海道の中小企業の人々が、開発銀行から融資を受けることができるような事業であったならば、何も私どもは公庫の必要はないと思うのです。あそこの金のワクは大きいものであって、しかも場合によれば、どのくらいでも融資することもでき得るわけです。それと北海道開発公庫とを同一にするというところに、九分という金利をつけた誤まりがあるのでけないか、私はそういうように考えるのです。中小企業をもって、北海道の将来の開発のために有意義な事業であるというなら、公共事業費ばかりでもって、これを育成しようというたって、とうていでき得ないのである。よって、開発公庫なるものを作って、そうして北海道の産業の呼び水的な役割をさせようということならば、開発銀行と同一の金利なんていうものは、ちょっとそれはあなたの方の考えと、この法律を作った趣旨と、根本的に食い違いがあるのではないか。
 それからまたもう一つは、市中銀行は九分六厘だから、九分が安いじゃないかという御議論も持っておられるだろうけれども、それならば、同じ政府機関としての農林中金、それから他の金融公庫、これは三分五厘から七分五厘が最高でしょう。北海道の中小事業というものは、ほとんど原始産業を背景とした事業でなかったら、成り立っていかない。しかも、半年も雪に埋もれてしまっておる、こういうところであるので、当初において、どうしても七分五厘にしなければならないじゃなかろうかという考え方を、当委員会でもって、これは与野党ともに強く披瀝してあるのです。さもなかったら、北海道の金融なんというものは、円滑になっていかない。それによって、市中の金融機関が貸し出しすることの不可能な事業に対して融資をしようということなんです、根本からいって。ただし、それでは野放図になっていけないから、銀行の窓口を通じてやることは、これは健全な運営ということからいって、いいことなんです。そういうようにやるべきであろうということであったのです。ところが、その本質を転倒されて、開発銀行と一緒の率だったり、また長期信用銀行なり、いろいろの銀行と政府機関と同じ考えを持っていかれたら、北海道のこうした公庫を作った理由というものがなくなるのじゃないか。私はそういうように考えるのですが、もしそれに対して、法律を作った根本的の趣旨をはき違えておられるならば、御是正を願いたいと思うし、そうしたならば、おのずから――私どもの議論が正しいことであったならば、公庫の金利というものをいま少し下げてもらって、そして北海道を開発するためには、大蔵省としても努力をされることをお考えになったらいいじゃないかと私は思うのです。何と言ったって、あなたの胸三寸にあるのだから、やはりそこのところをよく御理解願えるように私は思えるのですが、法律の立てた趣旨というものを、何か少しはき違えているのじゃないかと思うのです。こういう点はき違えておりませんか。どうですか。この点を承わりたい。
#8
○青山説明員 ただいま松田先生から御指摘いただきましたけれども、決して私どもは法律をはき違えているつもりではないのであります。ただ、確かに金利の点で、北海道の特殊事情というものをよく考えなければいかぬということは当然でございますが、全体の政府金融機関の金利のあり方の一環として、いろいろ議論をいたしました。それで、国会の御意見も、その場合に、われわれとしては十分尊重していくつもりで、打ち合せをいたしたわけでございます。先ほど御指摘がございましたように、開銀と比べたらおかしいじゃないかというお話もよくわかるわけでございますが、中小企業の金融機関には、中小企業金融公庫というのが別にございまして、これが九分六厘で長期資金を出しております。大体一口二百万くらいの平均になっております。それらの機関もやはり北海道において融資を行なっているわけでございます。そういう全般的なバランスと申しますか、中小企業に対する金利との関連もございますので、極力その中の一番低いところにきめたい、こういう趣旨で、九分にいたしたわけでございます。従いまして、今後金利水準というものは刻々動くわけでございます。そういう場合には、当然また再検討いたすわけでございますが、ただいま松田先生から御指摘いただきましたことは私も十分考えまして、今後においても極力御趣旨に沿うように努力して参ります。全般の問題でございまして、私個人だけではどうにもなりませんので、その点は一つ御了承願いたいと思います。松田(鐵)委員 もう一つ、くどいようでございますが、ただいまの御答弁からいくと、そごにまた誤まりがあると思うのですよ。中小企業の金融金利か九分六厘だ、これが九分だ、ずっとサービスしているのだ、こういうように聞えますが、これが大きな誤まりだと思うのです。中小企業の金は、三年か五年、七年もありますが、そういうことで、百なら百という事業や商店をやるために、そこにおいてその融資をはんとうに活用するための二百万なり幾らなりということで、必要な資金を借り得るのであって、これは政府が日本国じゅう全体の中小企業に対する育成をするために行なった金融機関なんです。ところが、ただいまの議論からいきますと、出資することができるという北海道の特殊な金融機関、この点は、よその中小公庫ですか、これがいかなる理由を持ったところで、出資はできないのです。その出資のできないところに、現在の公庫の、北海道のみに限った産業を助長していかなければならないという特殊事情を考えたものと、全国一律の中小企業に対する融資と、根本的にそこに誤まりがあるわけなんですね。こういう点は、私が議論を申し上げなくても、あなたの方はわかっているのだけれども、ここで上手に言いのがれしておかなければ都合が悪いということならば、それは別でございますが、そういう点、私どもとすれば、そういう考え方でいかれるということになれば非常に困るということを申し上げて、将来十分お考えおきを願いたいと思う。ここで、とことんまであなたと私と議論したところでしょうがありませんから……。
 そこで関連して聞きますが、先ほどの五号の、「主務大臣の指定するもの」ということからいきまして、一例をあげますと、北海道機械貸与株式会社というものがある。これは一つの例ですが、この間私のところに陳情があったんだ。こんなことは大蔵省が簡単に割り切ってやってくれるはずだ、公庫の理事長は一体何やってんだといって、電話でもって文句言ったところが、どうも大蔵省はそう簡単にいかないのですよという話で――これはほんとうは私の本家のだんななんです。その松田理事長なるものがそういう言葉であったので、僕は意外に思った。当初から、この公庫法を議論する意味において――北海道の現在の土建業者はどのようになっておるか、北海道の土建というものは、ほとんど半年より仕事ができないのではないか。そうして非常にそれの資本が脆弱だといおうか、大きな事業は、内地の一流の土建業者がどんどん来て、北海道に進出しておる。どうしても北海道の事業としても、安いものを入れるようになる。はなはだしいのは、農林省なんかにおいては、土地改良をして、二十億だかの事業をやったものでなければ、北海道の土地改良の事実に対して指名をしない、というような無法なことまで言っておる。農林省が言っておるのか、道庁が言っておるのか……。一々内地の人々が、要らない経費をかけて北海道まで来て仕事をしなければならないか。そんな土地改良くらいのことは、北海道の土建業者が幾らでもやれるものがある。ただ機械が足らない。そのために、ブルドーザーをかりに十台買うということになれば、四千万なり五千万なりの金がかかる。それが固定する。そうすると、だんだん率が高くなっていくのじゃないか。そこで、僕が開発庁の政務次官の当時、こういう法律を作らなければならない、よって君らがわずかずつの出資をして、機械貸与株式会社なるものを作って、全部の土建業者に均等に必要な機械を貸し与えて、機械貸与をすることが北海道の土建業者の育成になって、失業者ができないようになるのじゃないか、こういう点からいって、どうしても作らなければならぬということで、開発庁の庁議でもって、大久保大臣もそれについて了承を与えて、作り上げようとして、せっかくやったものである。この経過をあなたは御存じないのです。また開発庁も、それまでに説明しなかったかもしれぬ。私は一つの業者から頼まれてやるのではなくて、私どもの開発庁の庁議として決定してやるべきだ、それが北海道の将来のためになるんだという
 ことで、やったわけなのです。そこで、これには当然融資ばかりでなく、出資もすべきであろうということを前に開発庁として考えて、事業を奨励したわけなのです。ところが、それが私の方の本家のだんなから言わせても、何だかさっぱりわからないし、それから今度開発庁の方へ、あれはどうなっているのだといっても、加治木さんよりも青山さんはもっと渋いのだ、こういうお話なのです。私渋いか、辛いかわからないけれども、特殊金融課長ともなったら、将来は必ず銀行局長になる人であって、そういう人がそんなに渋いことはないのだ、君らの説明が足りないのだということで、僕は開発庁に向って言ったのです。もうとうに桑原君などは局長になる人だけれども、もうそれでもって局長は飛んでしまっている。そういうことであって、こういう種類の事業なるものが、将来必ず北海道でもって大きく出てくることは私は好ましいと思う。そうでなければ、とても北海道の開発はでき得ないと思っている。そこで説明が足りないのであったら、うんとしぼって説明を求めた方がいい。何かまたそこに考え違いがあるのか、こういうことで、私は陳情を受けた、というよりも、私の時代において、それをやるべきだということで、開発審議会においてもはっきり明記してやっていった事業であって、それが北海道のためにいろいろな有意義な問題になるのだ、こういうことですが、内地の土建業者を保護するために、あなたの方では渋っているというのなら、これはまた別だ。北海道の土建業者も、資本の足らない点を開発公庫のお金でもって充実していくように、安い仕事をやらせて、北海道民の利益になるというお考えを持っておったら、直ちにこんなのは、渋い顔をしないで、割り切ってもらいたいと思うのです。これは一つの例ですが、こういうことに対して、将来北海道の開発のために、まだまだおもしろいことが出てくるのです。これも一つの面ですが、今各町村が出資をして、農林省の土地改良に対してもっと推進すべく、公社のようなものを作って、政府の公共事業費ばかりでなく、土地改良をやっていきたい、こういうように冷害を契機として、農民また自治体が、非常に真剣に討議しておる問題もあるのです。そういうことに対しては今直ちに利益は上らぬ。上らぬけれども、将来非常な利益が上ってくることがもう約束されておる。こういうものもよく御理解願えるようでなければ、せっかくの公庫が何にもならぬではないかと思うのです。これは一つの例でありますが、どういうお考えを持っておりますか。
#9
○青山説明員 今のことについてお答え申し上げます。決して私は渋いのじゃない、ごらんの通り逆に甘いのじゃないかとも思っております。ただいま御指摘いただきました機械貸与の事業につきましては、私の方も非常に関心を持っております。従来あまりない形のものでございます。それから、北海道の特殊事情というものも十分考えなければならぬ。要するに、個々の会社の問題でなく、機械貸与事業という事業そのものを少し勉強したい、こういう意味におきまして、いろいろ内部で資料等をいただき、また御説明をいただきまして、検討を加えつつあるのでございますが、結論を申し上げますと、これは私の方としては、融資並びに出資の対象になるという方向で進めることにきめておりますので、その点お答え申し上げておきます。
#10
○松田(鐵)委員 金利の問題は、先ほどまあ御了承を得たものと思って、御努力を願うことにするが、とにかく、こうした会社に、北海道の利益になるために出資をするのだというあり方をもっていって、公庫が出資をすることによって、これは会計検査院の検査を受けなければならぬのですが、日本で一番おそろしいといわれる会計検査院の監査を十分活用して、誤まりのないようにしていきたいのだ。それがためには、ただ事業団体にばかりまかせておくとルーズになりやすいのだから、北海道のこうした事業をやるものに対しては、私なら、むしろ融資ばかりするよりも、たとえば一億かかる事業であったならば、たとえ五百万でも一千万でも出資をして、そして、あとは融資して、会計検査院の検査を受けるまで厳重なあり方をもってやっていく。北海道は、どっちかというとルーズな方なんです。東京では宵越しの金は使わぬというけれども、北海道だと、当初は悪い考え方があって、北海道で去年借りた金を払うようだったら、これは内地と同じじゃないかという広言があった。われわれは、この公庫がもし失敗したならば、二度と再び政府の援助なんというものはでき得るものじゃないという考え方をもって、気をつけていかなければならぬということなんです。そういう意味からおいても、あなたの方の監査ばかりでなく、会計検査院の、国が定めた監査も受けるようにするためには、要らないといっても、できるだけ出資を押しつけてやる。たとえて言えば、一億の融資を受けたいといったら、五百万出資する、要らない、いや、とにかく出資しなかったら、融資をしないのだというまでして、北海道の思想を――これは気はつけておりますが、これらに対して、より以上の国の監査も受けるようにして、やっていかなければならないじゃないか、過渡期において、ですよ。そういう点からいって、どうしても出資をするということになれば、金利ばかりでなく、そういう北海道の悪い考え方を是正するということからいって、非常に役立つじゃないか。これは国のためにも、経済の再建できる大きな理由になるんじゃないか。北海道の者はどっちかというと人がいいんですよ。そういうことでやられる方が一番いいんじゃないか。青山さんは、自分で甘いと思っているんだろうけれども、世間では、ずいぶん渋いという考え方を持っているんじゃないか、こう思うのでありますが、まずこうしたこと。
 それからもう一つは――前の方は御返事は必要ありません。これから大事なんですが、第一次産業ですね、私どもの委員会としては、第一次産業に対しても開発公庫は融資をしなければならないという考え方でもって進んだのでございます。ところが大蔵省の考え方は、第一次産業に対しては融資の道をつけちゃいけない、こういうことで、これは打ち切られたのです。今になってみると、われわれは非常に安価な妥協をしたと思って後悔しております。それで、これからこの問題に対して大いに戦わなければならぬと思っております。しかし現在の法律の建前から、第一次産業に対して投資または融資なんてすることは、でき得ないことになっております。こういう点に対する一つの方便――方便というと、法律がある以上は、この法律を生かして、間違いのないようにしてやらなければならぬ、私はそういうように考えております。たとえば造船会社、これは造船に対しては融資をすることになっておる。ところが、あなた方の考え方はそこに誤まりがあるんじゃないか。たとえば、商船を作るために、造船会社に対して融資の道を考えておるんじゃないかという考え方を持っておるんです。これが誤まりだと思うんです。この点はどうですか。ドックなり、商船を作るということによって、設備に対する融資をするんだというようなあり方が考えられておるんじゃないかと思うんですが、この点どうですか。
#11
○青山説明員 ちょっと御質問の点、私がはき違えているかも存じませんが、一応今造船業というものに対しまして――御質問の通りかとうか存じませんけれども、その造船業の設備資金というものを融資の対象に考えております。
#12
○松田(鐵)委員 そこで、造船会社の設備資金だけでもって、造船会社というものが成り立っていくかどうかということですよ。こういう点ですね。造船会社の設備資金といったら、一体どういう造船会社を考えておるか、この点一つ……。
#13
○青山説明員 お答え申し上げます。これは業務方法書にございますが、北海道におきまして、開発業務を営む会社で、資本の高が原則として一千万円以上、こういうものを対象にしております。それで貸付金のあれは、設備資金と長期の運転資金と、こう二つございます。
#14
○松田(鐵)委員 そこが重要な点なんです。設備をする点からいけば、具体的に申せば、北海道では函館ドックというのがある。これは開発公庫から融資を受けなくても、まだりっぱに融資を受ける道があるのです。そうしていきますと、北海道にある一千万円以上の造船会社というか、木船を作る会社に、私ども、できるだけその設備に対して融資をするように鉄船を作らせることが、たとえば五年、七年の寿命より耐久力のない木船を、鉄船にかえてやるように指導していくことが、北海道の利益になる。ところが、そういうものに対して、一千万円以上の会社であったら、出資することができるのですね。融資ばかりして、その企業に設備ができても――運転資金に対する融資の道が講ぜらるることになっておるが、北海道の商船というものは、ほとんどないのだ、北海道の造船会社で船を作ろうとすれば、漁船がおもなんだ。鉄船であろうと、木船であろうと、漁船がおもなんだ。漁船を作ろうとすれば、第一次産業であるから、これに対する運転資金も借りることができない。私が漁民で公庫から融資を受けようとしても、第一次産業であるがゆえに、これは私の名前では融資を受けるわけにはいかない。それならば、一千万円以上の会社であって、運転資金で漁船を作って、年賦でもって返すというあり方でもって、これを商品として、造船会社が発注者、すなわち漁民に対して、これを運転資金のうちから融資をしておくのだというあり方になっていけば、北海道の船舶、漁船というものが、非常に高度な、りっぱな漁船になっていくわけなんです。これを理事長に話したところが、漁船に対してはだめだといって、これまた大蔵省出身だものだから、かたいことといったら、かたい、それに政府の方が辛い、こういうことなんです。ですが、僕はこの理事長の言うことは理屈にならない、この法律と異なっていると思う。今ちょっと理事長の悪口を言えば、そういうことなのですが、法律の建前からいって、漁船に対して造船会社に貸すことはできるじゃないか、運転資金ということによって貸すことができるじゃないか。これは誤まりじゃないと思う。ざっくばらんに言うて、われわれの考え方も、第一次産業に対しては、それより方法はないのだ。そうして助成をしてやるように考えることが、公庫を作った唯一の――漁民としての考え方から、それが適用されるじゃないかという議論をやっているのですが、青山さんは渋いし、公庫の理事長は辛い。そこで、今ここで行き詰まっているのですが、こういう点はどうでしょう。
#15
○青山説明員 実はそのお話は、私は初めて承わったのであります。まだ公庫の理事長からはお話を聞いておりません。今、松田先生から初めて伺いました。実情よくわかりましたから、そういうことが可能かどうか、内容を私の方で検討さしていただきたいと思います。今案は急に御質問をいただきましたので、私もとっさに判断いたしかねる点もありますから、その点は私の方で検討させていただきたいと思います。
#16
○松田(鐵)委員 検討することは、けっこうでございます。しかし法律がはっきりできておるのでありますから、その検討する必要はないのじゃないか。これは、そうしたあり方によってやることが一番正しいのじゃないか、というような御答弁をいただけるものだろうという考え方をもって、私は質問したのでございますが、今何もそう一ぺんにやらなくてもいいのですから、十分一つ研究されて、公庫の方に御指示願えればけっこうだ。そうすることが、北海道の産業を助長するために、非常に有意義なことであることを一つよく御認識を願いたいと思います。私の質問は終ります。
#17
○廣川委員長 竹谷君。
#18
○竹谷委員 私は公庫の方にお伺いをいたしたいのですが、北海道開発公庫は、融資という業務のほかに、出資あるいは債務保証というような仕事があるわけですけれども、その出資のことをお尋ねしたい。北海道開発公庫は、純然たる金融機関である金庫ではないのであるから、出資というようなことも含めたものでありますので、名前そのものも公庫という名称を使ったと思うのでありますが、大体のお考えとしては、金融機関とお考えになっておるのか、それとも持ち株会社のような、あるいは他の法人の事業を援助し、指導するというようなお考えでおやりになるつもりであるか、承わりたい。
#19
○松田説明員 お答え申し上げます。この開発公庫は、ただいま御指摘になりましたごとく、単なる融資だけでなしに、出資もいたし得ることになっておる点から申しますと、単なる金融機関とだけは言い切れないと思うのであります。しかし、現状においてはどういうことか申しますと、出資をいたすのには、いろいろ条件が定められております。出資の対象となる会社が一億円以上の資本金の場合、その半額以下を出資することができるということが、業務方法書に規定されております。従いまして、この解釈と申します。か、それの意味の取り方でございますが、五割以上にあらずして、五割以下の出資をするというふうにきめられておる点から申しますると、確かに法人カンパニーのような面もありますけれども、しかし、その事業会社に対して、事業の経営に立ち入って指導監督するというような意味合いは、あまりないのではなかろうか、かように私どもは解釈いたしております。
#20
○竹谷委員 ちょうど大蔵省の人も来ておりますので、お尋ねしたいのだが、公庫というものであって、しかも北海道開発公庫のような性格を持っております国家の機関がほかにありますかどうか。あるいは金庫という名前その他の名称で、金融を主たる業務とするが、兼ねて今のような出資や何かまでする公共的な機関があるかどうか、お尋ねいたしたい。
#21
○青山説明員 現在のところ、北海道開発公庫以外にはございません。あとの政府機関は、金融だけを専門にいたしております。
#22
○竹谷委員 しからば北海道開発公庫というものの性格、また運営の方針等については、大蔵省としてはどのような公約見解を持って監督しているわけですか。
#23
○青山説明員 御承知の通り、北海道開発公庫は、ただいま申し上げましたように、普通の金融機関とは若干性質を異にいたしまして、投資という出資業務をいたすことができるわけでございます。従いまして、北海道開発庁の方と絶えず連絡いたしておりまして、北海道の開発計画というものに十分即応して、運営していくべきであるというふうに考えております。従いまして、具体的には法律に基きまして業務方法書というものを定めまして、それによって公庫が自主的に判断し、同時に、開発庁の方の計画とも十分に連絡して運営していくという方針で進めるように、大蔵省の方も考えまして、常時お互いに連絡いたしまして、北海道開発公庫というものが、北海道開発のために、純粋の金融機関でなく、出資業務を営むという特殊な性格を持っているという点を、十分に生かしていくことが一番大切だ、こういう方針で今進んでおります。
#24
○竹谷委員 金融機関のほかに、もう一つはどういう性格を持っているのですか。従来こういうような業務内容を持つところの公けの機関というものは、過去にございましたか、どうか、御承知ありませんか。それから公社というようなものになれば、出資額として五五%くらいの株を持って、事実上その会社を支配するような形式のものが多かったと思いますが、これは公社的なものも含めた意味で、公庫というものが考えられたのかどうか、その点はどうですか。
#25
○青山説明員 終戦後は一つもございません。戦時中に戦時金融金庫、南方開発金庫というものがございましたが、終戦後は、政府金融機関としては、金融だけをやる性格のものだけでございます。今度初めてちょっと性格の異なった公庫ができたのでございます。従いまして、この性格というものを十分に反映して運営させていくということが、一番大切だというように考えます。
#26
○竹谷委員 北海道の開発を進めるために、今のところ、北海道開発庁という役所以外の、別の政府機関関係としては、開発公庫しかない。このほかに、あるいは公社法というようなものも考える人があるわけでありまするが、一体政府は、金庫ではない公庫によりまして、公社のようなこともやれるような意味で、この公庫を作ったのか、それとも、これはやはり金融機関であるが、兼ねて他の会社を支配はしない程度に出資をして援助してやる、いわば、金融にかわる方法として出資するにすぎない、やはりそれは金融の意味でやるのだ、こういう意味であるのか、そのためには、別にパブリック・コーポレーションのようなものを作ろうということなのか、大蔵省はそこまで考えてやっているかどうかわかりませんが、一つ大蔵省の御方針をお伺いいたしたいと思います。
#27
○青山説明員 ただいま御質問いただきました御趣旨の通りでございまして、別に純粋なる公社という性格でなくて、金融機関であると同時に、出資というものをもって開発事業を推進していく、こういう意味合いのものだと考えております。それ以外の、新しく別の機関を作るかどうかということにつきましては、私は今のところ存じておりません。
#28
○竹谷委員 そこで一億円以上の法人で、出資する対象が一体北海道に幾つあるのであるか、また、そういう申し出や話し合いがあるかどうか。また、こういうものはむしろ開発銀行等でやった方が適当だろうと思うが、それらとの関係はどうなっておりますか。
#29
○松田説明員 公庫が出資をいたします場合は、多く新設の会社の場合でありまして、現在は一つすでに出資をいたしたものがありますが、これはPSコンクリートの会社でございまして、このコンクリートが開発事業に直接関係があるということで、この会社に対しましては出資を三千万円ほどいたしております。そのほかに、ただいまやや具体的になっておりますのは、先ほど松田委員よりお話しになりました建設関係機械を貸与する会社の計画がございます。これも資本金は一億の予定でありまして、うち三千万円の出資を求められておりまして、この点につきましては、政府より対象事業として業種の指定がありました上は、承諾をいたしたい、かように考えております。
#30
○竹谷委員 公庫が、これは業務方法書だから、法律は改正しなくても、業務方法書を改正すれば、できることと思いますが、五〇%以上の出資をして、事実上その法人を支配するというようなことも、業務方法書を変えればできると思うのですが、この点大蔵省はどう考えておるのですか。
#31
○青山説明員 やはり事業の経営そのものは、その会社自体がやるべきでございまして、私どもの方といたしましては、過半数以上の株式を持ちましてそれを持つというふうなことは好ましくない、こういうふうに考えております。
#32
○竹谷委員 そうしますと、今申すような、その五〇%以上の、会社法人を支配し得るような株式を取得するというようなやり方で開発を進めるためには、開発公庫というようなものではおもしろくない、こういう意味で五〇%以下でなければならぬ、こういうわけでございましょうか。
#33
○青山説明員 何と申しますか、政府の資金を非常に多額に入れるということになりますと、それはやはり、それぞれの趣旨と申しますか、立法と申しますか、そういうふうなものによってやる方が適当でないかとも思いますが、少くともこの開発公庫というものが、過半数以上の株式を持つということは、その開発公庫の性格上からいって適当でない。従って、ほかにどうしたらいいかという問題につきましては、これはいろいろまた研究をいたさなければならぬ問題と思いますけれども、当面の開発公庫の場合につきましては、今申し上げましたような意味合いで、業務方法書で過半数以内というふうに定めておるわけでございます。
#34
○竹谷委員 それから大蔵省にもう一つ聞きたいのですが、他のこういう何々金庫というようなところで、出資あるいは債務保証を許されている例がありますかどうか。
#35
○青山説明員 出資はございません。債務保証につきましては、開発銀行あるいは輸出入銀行というものが債務保証をいたすことができることになっております。
#36
○竹谷委員 今度は公庫の方へお伺いしますが、出資をした場合に、それがどうも北海道開発の方向に沿わない、あるいは事業経営がおもしろくないというような場合に、その出資した法人に対する支配力が圧倒的ではないとか、少数だとか、そうすると、どうも思うようにいかぬ、こういう場合には、どうしますか。
#37
○松田説明員 会社の経営自体に立ち入って支配するという考えはありませんけれども、私ども責任者といたしましては、出資の占むる率は支配的ではありませんが、いやしくも出資した者に与えられたる権限と申しますものは、これは公正に実行いたしていきたい、かように考えております。その意味におきまして、出資会社と公庫との間について、実際問題として、いかなる連携、たとえば人的等につきまして、それがよろしいか、必要であろうか、またどうしたらよろしかろうかというようなことも、実は当面いろいろ研究いたしております。ただ、出資を受けます会社側の意向といたしましては、やはりただいま大蔵省からも御説明のありましたごとく、経営はその会社にまかしてもらいたい、あまりその経営の内容に直接立ち入られることは好ましくない。しかし、たとえば監査役のごときものですね、そういう面が――これは現在の法制上できることか、できないことか、まだいろいろ研究を要すると思いますが、そういうふうな連携は人的にもつけて、そうして常時その運営の実態を見てもらう事柄は必要であるというのが、会社側の意見であります。
#38
○竹谷委員 そうしますと、株主権、それが四〇%なら四〇%の割合に応ずる、普通の民間の会社あるいは個人が、他の会社の株を持つ場合と同じ程度の株主権を行使するということになると思うのですが、そういう場合に、これは今御研究中というお話でありますけれども、これは特殊な公的使命を滞びた出資でありますので、これについては被投資会社と公庫との間に特別な契約を――むろん、事業運営に一々タッチして、事業家の縦横な、活発な活動を制約して、かえって事業経営上おもしろくないようなことをしてはならぬことは当然でありますが、違法にはならない程度において、制約を加えなければならない事態の場合に、それを善与し得るような契約を、被投資会社とするとかなんとかするようなことも必要じゃないか。これは別に法律にもありませんし、業務方法書にもないようでありますが、これはなかなかむずかしい微妙な問題でありますけれども、十分一つ御研究をお願いしたいと思うのです。
 そこで総裁としては、北海道開発のために、この公庫によって大部分の目的が達し得る、ほかに公社とか、あるいは開発のための特殊会社というようなものがなくとも、これで十分にやっていける、こうお考えか。それともなお別の金融機関が必要ではないかという問題については、どうお考えになるか。これはまだお始めになったばかりで、そこまでは十分研究されていないかもしれませんが、今までの御経験から、どうお考えになっておるか。その点あなたの業務範囲外にわたるかもしれませんが、御意見があれば、一つお聞かせ願いたい。
#39
○松田説明員 現在与えられておる機能をもちまして、開発公庫が北海道開発のために十分である、おおよそこれで足りるというふうには、必ずしも私は思いませんけれども、それ以外にどういう措置をとったらよかろうかという点につきましては、私まだ日も浅いのでありまして、ちょっと意見として申し上げるものをただいま持ち合せておりませんので、その点お許し願いたいと思います。
#40
○竹谷委員 次に債務保証のことを承わりたいのです。債務保証をすでにやった例が一つなり二つなりあるかどうかという問題、並びに、これは債務保証をやりますと、ほかに保証料を二分とるようになっているようである。従って、ある商業銀行からある会社が一割で借りておって、保証料を二分出すということになると、結局一割二分利子を払わなければならぬことになるのですか、どうですか。そうしますと、利子と保証料のために、どうも経費がいって、その会社がうまくいかぬ、経理が赤字になるというような心配がないかどうか。これはむろん公庫が融資する資金が足らないので、やむを得ず、融資すべきところを債務保証するのであるか。それとも債務保証をするのは、一体どういう場合にやったらいいのか。そういう点一つお話し願いたいと思います。
#41
○松田説明員 第一点の、現在すでに債務保証をいたしたものがあるかというお尋ねに対しましては、現在のところ、まだ債務保証を現実にいたした例はございません。この債務保証の場合に、公庫として保証料を受け取ることは、ただいまお話にあった通りでありますが、それが金利のほかに加算されるために、やや高目になるという傾向はあろうと思います。ただ金融機関がその会社に金融をいたします場合に、公庫の保証があるかないかということは、その貸し付ける金融機関としては、条件を定める場合に当然にある程度は考慮するであろう、かように考えております。
 最後に、債務保証をやるのはいかなる場合を想定しておるかというお尋ねでありますが、新設の会社のときには、まだ貸付の実績がありません関係上、金融機関はその間にはちょっと相手にしてくれない場合が多いのでございまして、そういうときに、実績ができるまでの間は、公庫が保証をいたして金融の道を開いてやれば、そのうちに、その会社が軌道に乗ってくるというふうなことのねらいであろうかと思うのでありまして、企業家が現実にものを考えるときには、やはりそうした考慮は持っておるようでございます。ただこの保証につきましても、やはり業務方法書に定められてある条件があります関係上、それに該当するものは、先ほど申しましたごとく、今日のところないような状況でございます。
#42
○竹谷委員 債務保証に担保はとらないのでございましょうね。
#43
○松田説明員 とりません。
#44
○竹谷委員 大蔵省にお伺いしますが、開発銀行その他債務保証の認められている金融機関では、債務保証を相当行なっているのですか。あるいはそれは空文に終っているのですか。
#45
○青山説明員 最近の例は、開発銀行などがアメリカの銀行から借りる場合とかに行なっておりまして、国内の場合には、あまり例がないと記憶いたしております。輸出入銀行の場合でも、やはり同じようなことであります。
#46
○廣川委員長 ほかに御質疑がございませんか一なければ、本日はこれをもって散会いたします。
   午後三時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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