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1947/11/17 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 予算委員会第一分科会 第1号
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1947/11/17 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 予算委員会第一分科会 第1号

#1
第001回国会 予算委員会第一分科会 第1号
本分科委員は昭和二十二年八月十二日(火曜日)委員長の指名で次の通り選任された。
   主査 古賀喜太郎君
   副主査 西村 榮一君
      川島 金次君    河合 義一君
      竹谷源太郎君    小島 徹三君
      鈴木 強平君    原 健三郎君
      植原悦二郎君    庄司 一郎君
      角田 幸吉君    東井三代次君
十一月十七日豫算第三分科員野坂參三君が第一分科兼務となつた。
    ―――――――――――――
會 議
昭和二十二年十一月十七日(月曜日)
    午前十一時五十二分開議
 出席分科員
   主査 古賀喜太郎君
   副主査 西村 榮一君
      川島 金次君    竹谷源太郎君
      小島 徹三君    原 健三郎君
      庄司 一郎君
 兼務
                野坂 參三君
 出席政府委員
        總理廳事務官  岩永 賢一君
        宮内府次長   加藤  進君
        宮内府事務官  塚越 虎男君
        内務事務官   荻田  保君
        大藏政務次官  小坂善太郎君
        大藏事務官   愛知 揆一君
        大藏事務官   長沼 弘毅君
        大藏事務官   北島 武雄君
        司法事務官   田中 治彦君
 分科員外の出席者
        總理廳事務官  渡邊 一郎君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 昭和二十二年度一般會計豫算補正(第七號)中皇室費、内務省、内閣、大藏省、司法省所管
 昭和二十二年度一般會計豫算補正(第八號)中内務省、内閣、大藏省、司法省所管
 昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第三號)中内務省、大藏省所管
    ―――――――――――――
#2
○古賀主査 これより豫算第一分科會を開會いたします。
 第一分科會は、皇室費、國會、裁判所、會計檢査院、内務省、司法省、内閣、大藏省所官竝びに他の分科の所管以外の事項の豫算に關するものでありまして、その審議機間は本日午前及び午後、明日の午後に終る豫定であります。まず最初に皇室費、國會、裁判所、會計檢査院、内務省、司法省所管竝びに他の分科の所管以外の事項について審議を進めたいと存じます。御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○古賀主査 御異議なしと認めまして、まず關係當局の御説明を願います。
#4
○塚越政府委員 それでは私より皇室費につきまして、今囘補正をお願いしました内容について御説明を申上げたいと存じます。
 皇室費として今囘補正をお願いいたしました金額は、宮廷費における總額千三百四十六萬二千圓でございまして、その内譯は、第一は地方行幸に關する經費、これが御日數の増加によりまして追加を要する額が二百七十二萬圓でございます。第二は、皇子御學問費といたしまして、ヴアイニング夫人に對する御進講の費用竝びに地方行啓に關する經費の増加に伴いまして追加を要する額が五十八萬五千圓、第三には、宮廷營繕に關する經費の増加に伴い追加を要する額でありまして、その内容は皇室用財産の面積が確定いたしましたに伴いまして追加を要する額が六百九十五萬二千圓、特別の營繕といたしまして追加を要する額が三百二十萬四千圓、これが今囘補正をお願いいたしまする總額千三百四十六萬二千圓の内譯でございます。
#5
○古賀主査 次に司法事務官、會計課長田中さんの御説明をお願いいたします。
#6
○田中(治)政府委員 昭和二十二年度司法省所管の豫定經費補正要求額につきまして御説明申し上げます。
 二十二年度司法省豫算の補正要求額は追加額が二億七千三百餘萬圓、これを前に成立いたした二十二年度豫算額七億九千餘萬圓、それと本議會にすでに提出成立いたしました補正第四號、第五號の豫算額が九千四百餘萬圓、合計十一億五千七百餘萬圓になります。
 右の追加額中その追加を必要とする事項の重要なものについて御説明をいたしますと、財政法及び會計法の制定に伴い必要となりました司法省その他所管各廳の會計事務を處理するため會計係職員を増員するに必要な經費九百餘萬圓を司法大臣官房その他の各廳に計上いたしました。次に經濟統制違反の取締強化に伴いまして、違反事件を迅速に處理するために職員を増員するに必要な經費として、三百餘萬圓を地方檢察廳に計上しました。次に區檢察廳、司法事務局等の廳用器具を整備するため三千三百餘萬圓を司法事務局、最高檢察廳その他に計上いたしました。また職員の給與改善をはかるため、給與特別措置費、家族手當等、二億七百餘萬圓を行政共通費に計上いたしました。
 なお補正第八號昭和二十二年度司法省所管の豫定經費要求額について御説明を申し上げますると、米、麥、石炭等の値上りによりまして、刑務所收容者に必要な食糧費、作業費その他の經費の不足を補うために二億四千五百餘萬圓を刑務所に追加計上いたしました。なお二十二年十月十四日の閣議決定に基きまして、即定豫算の人件費と物件費を節約するために、五千八百餘萬圓を司法大臣官房、司法省民事局その他から修正減額いたしました。どうぞ御審議の上御可決あらんことをお願いする次第であります。
#7
○古賀主査 そのほかございませんか。
#8
○荻田政府委員 本補正豫算に計上してあります内務省關係につきまして、簡單に御説明申し上げます。
 内務省關係といたしましては二項目ございまして、第一は、地方警察費國庫負憺金三億七千百餘萬圓の増加でございますが、これは一般官吏についてでございます。給與改善の經費に對しまする國庫負憺金といたしましてこれだけ不足いたしますので計上いたしたいと思うのであります。
 第二の、地方分與税分與金の増加八十一億七千六百餘萬圓、これはこの中一億七千二百餘萬圓は還付税收入の増加でございまして、これは昨年度におきまして分與いたしました額より、國庫收入の方が多うございましたので、本年度分において地方に交付しようとするのでございます。
 次に新しい分興税の増加額八十億三百餘萬圓、これは今囘國税の方におきまして所得税、法人税、入場税等の見積りが増加になりましたので、これに伴います地方分與税繰入分竝びにやはり國税におきまして税法改正によりまして増加のあります分に對します地方繰入分、この二つを増加計上いたさんとする次第でございます。
#9
○古賀主査 ほかにございませんか。――御説明のお方はないようでありますので、これより質疑に入ります。――御質疑はありませんか。
    〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○古賀主査 御質疑なしと認めまして、それではこのまま休憩いたします。
    ―――――――――――――
    午後零時四分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時四十分開議
#11
○古賀主査 午前中に引續き、會議を開きます。
 まず政府の説明を求めます。大藏政務次官小坂君。
#12
○小坂政府委員 ただいまから昭和二十二年度一般會計歳入豫算補正第七號及び第八號について、御説明申し上げます。
 昭和二十二年度一般會計歳入は、當初豫算におきまして、一千百四十五億三百八十餘萬圓を計上いたしておりましたが、補正第一號、第三號ないし第六號におきまして、六十七億八百五十餘萬圓を追加いたしまして、今囘の補正第七號において九百六十六億四千二百三十餘萬圓を追加いたしまするとともに、百十億四十萬圓を修正減少いたしまして、差引八百五十六億二百三十餘萬圓を増加いたし、補正第八號におきまして、二億四百六十餘萬圓を修正減少いたしましたので、補正額全體といたしましては、差引九百二十一億六百三十餘萬圓を増加いたしましたために、總額二千六十六億一千十餘萬圓となるのであります。
 以下補正第七號及び第八號を各部にわけまして御説明申し上げます。
 まず租税及び印紙收入は、當初豫算におきまして、六百九十五億一千四百十萬圓を計上いたしておりましたが、補正第五號におきまして、六十二億五百萬圓を追加いたし、今囘の補正におきまして、六百三十二億五千百餘萬圓を追加し、五十七億三千餘萬圓を修正減少いたしますので、差引二百七十五億二千百餘萬圓の増加を計上いたしまするために、昭和二十二年度租税及び印紙收入は、總額一千三百三十二億四千十餘萬圓と相なるのであります。今囘の補正によりまして増加する額は、まず租税のうち所得税におきまして二百五十六億一千七百餘萬圓、法人税におきまして四十二億一千三百餘萬圓、相續税におきまして一億九千六百餘萬圓、酒税におきまして九十九億六千五百餘萬圓、清凉飲料税におきまして二億三千九百餘萬圓、砂糖消費税におきまして十億七千四百餘萬圓、織物消費税におきまして七億八千八百餘萬圓、物品税におきまして四十五億九百餘萬圓、入場税におきまして四十一億七千餘萬圓、馬券税におきまして一億六千七百餘萬圓、非戰災者特別税におきまして六十五億四千百餘萬圓、還付税收入の營業税におきまして六千九百餘萬圓、印紙收入におきまして一億七千三百餘萬圓でありまして、うち税法改正による増收は百七十六億六千餘萬圓、自然増收によりまする増收見込額は、三百九十八億六千百餘萬圓でございます。
 次に、官業及び官有財産收入は、當初豫算におきまして、二百五十八億六千七百十餘萬圓を計上しておりましたのでございまするが、補正第四號におきまして一億百餘萬圓を追加いたしまして、今囘の補正においては二百六十四億四千三百九十餘萬圓を追加いたしますが、四億三千八百三十餘萬圓を修正減少いたしますので、差引二百六十億五百五十餘萬圓を増加いたしますために、結局昭和二十二年度の總額は五百十九億七千三百七十餘萬圓と相なるのであります。そのうち今囘の補正におきましては、官業收入の專賣局益金受入におきまして、二百五十九億六千二百餘萬圓を追加いたし、國有林野事業益金受入におきましては、四億三千七百餘萬圓を修正減少いたしますので、差引二百五十五億二千五百餘萬圓の増加と相なるのであります。官有財産收入は官有物拂下代におきまして、三億二千百九十餘萬圓を追加いたしますが、百三十餘萬圓を修正減少いたしますので、差引三億二千五十餘萬圓を増加いたし、政府出資金收入におきまして一億六千萬圓を追加いたしますために、合計四億八千五十餘萬圓の増加となります。
 次に雜收入は、當初豫算におきまして百四十二億四千九百六十餘萬圓を計上いたしたのでありますが、補正第三號ないし第五號におきまして三億二千三百二十餘萬圓を追加いたし、今囘の補正において六十九億四千六百九十餘萬圓を追加し、一億五千五百九十餘萬圓を修正減少しますので、差引六十七億九千九十餘萬圓を増加いたしますために、結局昭和二十二年度の總額は二百十三億六千三百八十餘萬圓となります。そのうち今囘の補正におきまして、雜收入は懲罰及び沒收金におきまして一億七百三十餘萬圓、授業料及び入學檢定料におきまして六十餘萬圓、納付金におきまして六千九百六十餘萬圓、獻納金等受入れにおきまして二百八十餘萬圓、日本銀行舊券整理益金受入れにおきまして七億圓等を追加いたしまして、特別會計受入金におきまして四十餘萬圓、納入金におきまして一億五千五百五十餘萬圓を修正減少いたしますので、差引七億二千四百五十餘萬圓を増加いたします。特別雜收入につきましては價格差益納付金におきまして、六十億六千六百四十餘萬圓を追加いたしております。
 次に公債金は當初の豫算におきましては、四十八億七千三百餘萬圓の補償公債金收入を計上していたのでありますが、今囘の補正においてこれを全額修正減少いたしたのであります。
 最後に前年度剩餘金受入れは昭和二十年度純剩餘金の使用殘額のうち補正第一號及び第三號乃至第六號において七千九百二十餘萬圓を計上しておりましたが、今囘の補正において四十餘萬圓を追加し、四千七百三十二萬圓を修正減少いたしましたので、結局昭和二十二年度においては差引き三千二百三十餘萬圓を計上いたしております。以上をもちまして、今囘の歳入豫算補正の概略についての説明を終ります。
 次に大藏省所管の歳出豫算補正につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 昭和二十二年度一般會計歳出は當初豫算において、五百六十七億六千五百六十餘萬圓を計上していましたが、補正第四號及び第五號において五十一億三千四百三十餘萬圓を追加し、今囘の補正第七號において、四百八億六千五十餘萬圓を追加し、さらに十七億三千四百六十餘萬圓を修正増加するとともに、百十七億三千四百六十餘萬圓を修正減少し、差引き三百八億六千五十餘萬圓を増加いたし、補正第八號において十億四千八百餘萬圓を追加するとともに、一億四千六百十七萬圓を修正減少いたしますので、補正額全體としては三百六十八億九千六百八十餘萬圓を増加いたしましたため、總計九百三十六億六千二百四十餘萬圓となるのであります。以下補正第七號及び第八號を各部に分けて御説明申し上げます。
 まず補正第七號に計上いたしました金額は、追加額として行政部費四億六千七十餘萬圓。行政共通費一億二千六百七十餘萬圓、政府出資金四十億圓、終戰處理費三百四十億圓、賠償施設處理費二十二億七千三百萬圓、合計四百八億六千五十餘萬圓、修正増加額として行政部費七百五十餘萬圓、賠償施設處理費十七億二千七百萬圓、合計十七億三千四百六十餘萬圓、修正減少額として行政部費七百五十餘萬圓、終戰處理費十七億二千七百萬圓、産業經濟費百億圓、合計百十七億三千四百六十餘萬圓、差引き三百八億六千五十餘萬圓でありまして、そのおもなるものについて内容を申し述べますと、
 一、増税の實施及び課税の充實等に必要な經費 三億四千八百七十餘萬圓
 一、在外商社の在内店舗補助に必要な經費 八百萬圓
 一、小額紙幣製造増加等に必要な經費 八百餘萬圓
 一、庶民金庫業務補助の増額に必要な經費 千二百九十餘萬圓
 一、證券處理調整協議會の政府負擔金増額に必要な經費 七百二十餘萬圓
 一、給與改善に必要な經費 一億千百三十餘萬圓
 一、政府出資金の増加に必要な經費 四十億圓
 一、終戰處理に必要な經費の増加 三百四十億圓
 一、賠償施設處理に必要な經費 二十二億七千三百萬圓
 一、金融機關整備再建に必要な經費の減少 百億圓
等であります。
 右のうち増税の實施及び課税の充實等に必要な經費は、財政需要の現状に對應して、收支の均衡をはかるため、増税を實施する等、課税の充實をはかる等のために必要な經費であります。
 在外商社の在内店舗補助に必要な經費は、外國に本社を有する商社の本邦内にある店舗の代表者が、本邦内にある財産の維持保全竝びにその財産等に關する報告をなす費用の一部を補助するために必要な經費であります。
 小額紙幣製造増加等に必要な經費は、小額紙幣の製造が増加いたしますのと、原材料費の騰貴により、豫算に不足を生じますので、これが不足額補填のために必要な經費であります。
 庶民金庫業務補助の増額に必要な經費は、物價の高騰及び人件費の急激なる膨脹により、既定の國庫補助金及び資本利子をもつてしては不足を生じますので、その不足額補填のために必要な經費であります。
 證券處理調整協議會の政府負擔金増額に必要な經費は、證券取扱い件數の増加に伴い、證券處理調整協議會の政府負擔金竝びに政府所有の證券處分委託手數料等の支出が増加するので、これに必要な經費であります。
 給與改善に必要な經費は諸物價の高騰に伴い、職員の待遇改善をはかるために必要な經費であります。
 政府出資金の増加に必要な經費は、復興金融金庫に對する出資増加の拂込金に充當するために必要な經費であります。
 終戰處理に必要な經費の増加は連合國軍の駐屯に伴い、勞務の提供、住宅兵舎その他の設營工事及び工廠工場等の管理保全をなす等のため經費が不足するので、これに必要な經費であります。
 賠償施設處理に必要な經費は、賠償物件の撤去作業、梱包及び運搬に必要な經費であります。
 金融機關整備再建に必要な經費の減少は、金融機關整備關係の手續遲延等のため、本年度においては補償金を必要としない見込みであるため生じたものであります。以上はいずれも豫算作成後に生じた必要避けることのできない經費竝びに國の義務に屬する經費の不足額及び不用額を計上したものであります。
 次に補正第八號に計上いたしました金額は、追加額として、行政部費四千八百十萬三千圓、産業經濟費十億圓、合計十億四千八百十萬三千圓。修正減少額として、行政部費九千八百三十七萬三千圓、行政共通費四千七百七十九萬七千圓、合計しまして一億四千六百十七萬圓。差引き九億百九十三萬三千圓でありまして、その内容を申述べますと、
 一、通信事業特別會計へ繰入れの増加四千八百十萬三千圓
 一、大藏省預金部特別會計へ繰入れに必要な經費十億圓
 一、既定經費の減少一億四千六百十七萬圓
等であります。
 通信事業特別會計へ繰入れの増加は、税制の改正及び増税に伴い、郵便官署窓口での税金取扱件數の増加のため、通信事業特別會計へ繰入れの經費が不足するので、これに必要な經費であります。
 大蔵省預金部特別會計へ繰入れに必要な經費は、大藏省預金部特別會計の歳入不足額を補填するため必要な經費であります。
 既定經費の減少は、財政の基礎を一層強固にし、併せて行政運營の簡素合理化に資するため、既定經費を節約するのであります。
 次に大藏省所管特別會計中、昭和二十二年度特別會計豫算補正特第三號に計上いたしましたものは、造幣局、印刷局、專賣局、大藏省預金部、國債整理基金資金及び財産税等收入金の各特別會計でありますが、今そのおもなものについて申述べますと、まず造幣局特別會計におきましては、歳入において、貴金屬地金の鎔解竝びに配給業務の實施に伴い三億千六百四十餘萬圓を追加し、歳出において、貴金屬配給業務の實施、鐵道運賃、郵便料金の改正、その他物價高騰及び職員の給與改善等のため三億七千三百四十餘萬圓を追加するとともに、既定經費を節約するため六百七十萬圓を修正減少しております。
 次に印刷局特別會計におきましては、歳入において製造品の製造單價の改訂及び物品賣拂代の増加等のため五億二千四百二十餘萬圓を追加し、歳出において、鐵道運賃、郵便料金の改正その他物價高騰、場外作業委託及び職員の給與改善等のため六億六千九百七十餘萬圓を追加するとともに、既定經費を節約するため、二千百三十餘萬圓を修正減少しております。
 また專賣局特別會計におきましては、歳入において、製造煙草の新製品發賣及び專賣品賣拂價格の改正竝びに樟腦の副産物賣拂價格の改正等のため、二百八十七億三百二十餘萬圓を追加し、鹽等の賣拂數量の減少等のため六億二千百六十餘萬圓を修正減少しております。歳出において專賣品の購買價格の改正、鐵道運賃、郵便料金の改正その他物價高騰竝びに專賣取締りの強化及び職員の給與改善等のため四十八億五千二百九十餘萬圓を追加し、專賣品の購買數量の減少及び既定の經費を節約する等のため五億三千七百八十餘萬圓を修正減少しておるのであります。
 なお詳細については、御質問に應じまして御答えするここといたします。以上をもちまして今囘の歳出豫算補正の概略について説明を終ります。
#13
○古賀主査 次は内閣所管。内閣官房會計課長岩永君の御説明を願います。
#14
○岩永政府委員 一般會計豫算、補正第七號に計上してあります内閣關係の豫算について、御説明を申し上げます。
 内閣關係におきましては、總額において二百二十二億九千九百一萬五千圓を計上しております。これが追加額は二百二十三億九百六萬一千圓を要するのでありますが、修正額として減少いたしますものが千四萬六千圓でありまして、差引き、さきに申しました通りの豫算の計上になつております。
 これを内容において申しますと、宮内府關係も含んでおりますが、宮内府關係は説明が濟みましたので省略いたします。
 總理廳の統計局關係におきまして地方の集計事務の機構を統計委員會に移管いたしますもの、消費者價格の調査をやはり統計委員會に移管いたしますもの、勞働力調査に關する事務を統計委員會に移管いたしますもの、人口動態調査に關する事務が厚生省に移管になりますこと等によりまして、豫算が減少いたしますのと、臨時國勢調査のために經費を必要といたしますもの、それから昭和二十二年度の事業所調査に必要な經費、それを差引きいたしまして、四千六十六萬六千圓を計上いたしております。それから法制局では、法制局の備品の整備のために七十五萬五千圓、経濟安定本部におきましては、勞務用物資對策中央協議會を設置いたしますこと、給與審議會に必要なる經費を増加いたしますこと、北海道開發行政運營委員會を設置いたします經費、經濟安定本部行政監察委員會を設置いたすことによつて經費が殖えますのと、生計費調査に關する事務を物價廳から移管いたします關係上、物價廳の既定豫算を移しますこと、物價監視に關する事務を物價廳から移管する經費、それぞれを修正増額いたしまして二百六十八萬二千圓の計上をいたしたのであります。
 それから物價廳においてはすでに徴收濟みの價格差益金の一部を返さなければならないもの、それから價格差益金が非常に増額いたしますので、その收納事務を處理するために増加いたします事務費、財政法及び會計法の施行に伴つて殖える會計事務を處理するために要する經費、物價廳行政監察委員會に要する經費、輸出物品の價格決定の事務を處理するための經費、それから都道府縣における地代家賃統制事務に對して補助する必要がありますので、これらの經費が増加いたしますのと、生計費調査に關する事務を經濟安定本部に移し換えますのと、物價監視に關する事務を同じく經濟安定本部に移し換えます關係によりまして、既定豫算が一部不用となりますので、差引いたしまして四千三十五萬八千圓を計上いたしておるわけであります。
 それから地方物價事務局關係において價格差益金收納事務を處理するためのもの及び財政法及び會計法施行に伴つて會計事務の増加するために必要な事務費を計上いたしまして二百九十一萬二千萬圓と相なつております。
 統計委員會事務局におきましては地方の統計機構を整備いたしますための人件費、それから地方公共團體において行います生産動態統計調査に必要な經費に對して補助いたしますものが追加を要するものでございますが、そのほかに地方における集計事務に關する機構を、先ほど申し上げましたように總理廳の統計局から移換するために統計局の豫算を移しかえますもの、消費者價格に關する事務を統計局から移換するについて既定する豫算を移しかえるもの、勞働調査に關する事務を統計局から移しかえますもの等がございまして、差引きいたしまして六千四百三十三萬七千圓の計上をいたしておるのであります。
 それから戰災復興院におきましては、外國貿易使節團の宿舎を、特に戰災復興院の仕事としていたすことに相なりましたので、そのために三億五千萬圓ほど必要がございまして計上をいたしてございます。
 それから總理廳官房の關係におきまして、中央行政監察委員會を設置いたしますもの、それから總理廳の行政監察委員會の經費、財政法、會計法の施行に伴いまして必要な會計事務を處理するための經費、中央災害救助對策協議會を設置いたしますための經費、それから總理大臣の官舎の借上げ竝びに維持に伴いますもの、民主政治教育連盟に對して補助いたす經費、都道府縣における第二復員局關係の地方世話課職員の給與を改善するためのもの、これらの經費を追加いたしますものと、復員廳の第一復員局の厚生省移管に伴います第一復員局關係の地方世話課職員の經費を減額修正いたしますもの、差引きいたしまして二千三百四十八萬三千圓の計上がいたしてあるわけでございます。
 それから中央公職適否審査委員會事務局關係といたしまして、都道府縣の公職適否審査事務に對して補助する必要がございまして、その金を千三百一萬八千圓ほど計上してございます。
 それから内閣に資源委員會というものを、主として安定本部の所掌のもとに置きまして、資源の利用及び科學技術の發揚に關する重要事項を調査審議することを必要と認めまして、それに七十四萬二千圓ほど計上してございます。
 それから第二復員局關係におきまして、未復員者の給與改善のためのもの、復員輸送の増加に伴いますものを計上いたしまして、五百二十四萬四千圓と相なるのでございます。
 それから公共事業費の關係も内閣の所管として計上してございます。それは五十二億四千六百二十二萬一千圓に相なつております。それから價格調整費におきまして百五十八億圓、それから物費及び物價調整事務取扱費といたしまして四億六千萬圓、行政共通費といたしまして二億四千五百八十八萬七千圓ほど計上いたしました。
 ただいま申し上げましたような總經費におきまして、結局二百二十二億九千九百一萬五千圓の計上をいたしてあるわけでございます。何とぞよろしく御審査のほどお願い申し上げます。
#15
○古賀主査 では質疑に入ります。竹谷君。
#16
○竹谷委員 一般會計の豫算補正第八號で、人件費、物件費、補助費その他において十五億一千四百萬圓ほど節約減額することになつておりまするが、このうち人件費についてはいかなる節約方針でこの補正豫算を組立ててあるか、それを伺いたい。
#17
○小坂政府委員 今囘われわれといたしましては、このインフレーシヨンを防遏するために、どうしても均衡豫算を組まなくてはいかぬ、收支を完全にバランスさせなければならぬということを、最大の目標にしたのであります。歳入の面におきましては、現在經濟状態がきわめて不安定で、價格がでこぼこになつておりまするので、その財源も捕捉し得る限度があるように思われるのでありまして、われわれといたしましては、このインフレの現段階におきまして、できるだけ累進的に戰時戰後のこのインフレによつて利得した人々から餘計にもらうように、しかも勤勞大衆の負擔を少くするようにということを考えながら歳入を組んだのでありますが、これにはやはり一定の限度がある。そうするとどうしても歳出の方の面におきましてこれをある限度に抑えなければならぬ。民主主義的な政府であるけれども、できるだけ國民の負擔にならない、言葉は適當でないかもしれませんが、經費の安い政府をつくるということが必要であろうというように考えておるのであります。しかしながら簡單に、それでは人員整理ということですべてを解決できるかと申しますれば、決してそうではないのでありまして、この點については、きわめて愼重なる考慮が必要になるのであります。しかしながら、まず政府といたしまして、さきにいろいろ申しておりまするように、配置轉換であるとか、要するにできるだけ國家を構成するあらゆる部局における人々を有效に按配して、最も働きやすく、その能力を十分に發揮し得るような地位に置くということが必要でありますので、その趣旨に基いて配置轉換ということに著手しようとしておるのでありますが、さらにそれと竝行いたしまして今囘人件費、物件費について大體一つの節約方針を定めたのであります。これによりますると、現在定員というものがあります、また補充されている實員というものがあります。しかし大體現在の官廳機構でありますと、定員まで實員が行つていないのが多いのであります。そこでまず今充足されている實員をこれ以上殖やさぬということを一つの目標にいたしまして、それに基いて豫算を處理しておるわけであります。物件費につきましては一割節約するという方針を強行いたしまして、今御指摘の約十五億餘萬圓の節約を計上しておるわけであります。
#18
○竹谷委員 人件費九億七千七百萬圓の減額でありますが、これは官廳吏員、すなわち行政事務、あるいは現業官廳全部を含めた官廳職員の定員の何パーセント分を減額するというので、こういう開きができたのであります。
#19
○小坂政府委員 お答えいたします。ただいま勤務に從事しておりまする人員の、何パーセントというようなことではございませんで、ただいま私が申し上げましたように、定員を殖やさぬという方針で行つておるのであります。金額についてみますると、人件費、物件費ともに押しなべまして、一割というふうに見ておるわけであります。
#20
○竹谷委員 そうすると人件費は現在の定員の一割を減するという豫算の建前になつておるわけでありますが、それでは特別會計の方も、現業の職員についても同樣な方針でできた數字でありますか。
#21
○小坂政府委員 ただいまのところ、今申し上げましたように、相當豫定定員と實定員の差額があるのであります。でありますから、金額的に見まして、一割ということは、必ずしも現在いる人を一割減らすという意味ではないのであります。そういう意味におきまして、現在の經費を一割節減するという方針になつておるのであります。なお鐵道、通信につきましては、これが現在非常に過渡的なと申しまするか、十分にまだ研究さるべき餘地が殘されておると思いまして、これについては別にその節約をいたしません。ただそれ以外のもの、一般會計のものについて行つておるわけであります。
#22
○竹谷委員 そうしますと結局、遞信、鐵道會計以外の一般會計竝びに特別會計の人件費については、一割節約をすることになつておりますから、それらの官廳におきましては、結局定員の一割ではないが、金額については一割分だけ行政整理が行われるという結論に相なると了承してよろしいのでありますか。
#23
○小坂政府委員 一種の行政的な整理かとも見えるかもしれませんが、今の雇用されておる人以上に人をとらぬという限界を、ここに設けてあるわけであります。
#24
○竹谷委員 それから物件費は一億五千萬圓の節約でありまするが、この物件費はどういう範圍のものであるか。たとえば普通の備品費、消耗品費の程度であるか、もつと廣範な各種の物件にわたるのであるか。また補助費三億五千萬圓を減額しますが、これは國庫から支出するあらゆる地方公共團體竝びに民間諸團體等の支出すべき補助費の全體について、一割を減額するという方針で、この數字ができたのであるか、それをお聽きいたします。
#25
○小坂政府委員 これはすべて一般的に、あらゆる經費について見ておるわけであります。ただ特定の、たとえば終戰處理費の關係のもの、そういつたものにつきましては、これを除外いたしておりますが、他はすべて適用されるものであるというふうに御承知願います。
#26
○竹谷委員 大藏省の豫算の明細書を見ますると、特殊財務部というのを管理局というものに昇格というか、變更する。國有財産部はこれを國有財産局にする。證券局を新設するというようなことがあつて、それぞれ部を局に、もしくは局を新設するに伴つて、相當の増額が見積られておりますが、地方財務局もしくは税務署等における徴税事務の擴充に伴つた必要なる經費の増額は、やむを得ないと思いますが、大藏本省において、部を局にしたり、新しい局をつくつたりして、または人、物等を増加するということは、經費を節約する、そうして十五億圓のやむを得ない經費の中から、人件費、物件費その他を規制するというこのときにあたつて、この大方針に反するように思いますが、これはいかがですか。
#27
○小坂政府委員 先ほども觸れたのでありまするが、私どもは單に行政を整理するとか、行政整理というような言葉で一概に言うような考えではないので、私どもは行政を合理化しようというように考えておるわけであります。その合理化計畫の一環といたしまして、必要であるものについては、ただ單純に機構を殖やさぬ、部局を殖やさぬということだけでは押せないと思うのでありまして、かえつてそういう部局を増した方が、全般的な面から見ますると能率がよくなるというような面について、必要やむを得ざるものについては、これを認めておるわけであります。たとえば、ただいま御指摘の國有財産局等については、今までになかつた新しい事柄としては、現に大藏省で國有いたしておりまする國有財産の一部が、賠償物件として撤去を開始せられておりまするので、こういう關係等もございまして、その面に相當の人的、物的な施設をしなければならぬというような面が起つてまいりまして、これは局にしておいていただいた方が、全般の國家の能率がよろしいというように考えておるのであります。
#28
○竹谷委員 むろん行政整理は、單に整理するのでなくして、行政のいわゆる合理化のための一半として行われるわけでありましようが、先ほど整理節約の問題で、鐵道、遞信兩特別會計は別個に扱われるということであります。一體これは非常な大問題になりますけれども、行政の合理化、あるいは企業の合理化ということに關しましては、どうお考えになつておるか。これに關連して特別會計の鐵道、遞信等の關係における、そうした行政の合理化というようなことにつきましては、現状のままで獨立採算制が可能であるか、非常に疑問なしとしないのであります。この追加豫算においても、兩特別會計で五箇月で合計七十五億圓、一般會計から特別會計へ補給をしなければならぬ。こういう状態でありまするが、これに對して、將來政府はいかようにして、この兩特別會計の獨立採算制を實施し、また行政の合理化をはかろうとする方針をもつておられるか。これは非常にむつかしい問題でありますが、伺つておきたいと思います。
#29
○小坂政府委員 きわめて重要なる御質疑の點であると思つております。この豫算を組みまするときにおいて、私どもは特別會計というものが今まで放任せられておつた。そこから出てくる赤字は、何ということなしに一般會計から注ぎこまれておつたという點を強く著目いたしまして、この特別會計においては、獨立採算制をとつてもらいたいということを申し入れたのであります。この鐵道、遞信の兩會計におきましては、われわれの申入れを容れまして、ある程度の合理化をすでに本豫算を組みます際に行われたものと思われるのであります。しかしながら、ただいま御指摘のように、鐵道におきましては月に十億圓、遞信におきましては五億圓の赤字を生じておるのであります。われわれといたしましては、この獨立採算制の建前を堅持してもらいます上からは、この赤字を速やかに消してもらいたいと思つておるのであります、今囘の豫算におきましては、御承知のように七十五億圓というものを一括いたしまして、一般會計で負擔はいたしておりますが、これは必ず返してもらう豫定で、一時立てかえておるという建前になつておるのであります。しからば、いかにしてこの特別會計が赤字を消し得るかという問題でございますが、これは私どもとして考えますと、官廳の會計というものは、必ずしも民間で用いまする複式簿記の態樣を具えておるものとも思えないふしがあるのであります。鐵道、遞信におきまして、ただ單に兩方とも赤字であると言いますが、この勘定におきまして、あるいは資産勘定に屬すべきものもあり、あるいは運營に屬する勘定のものもあるというように思われますので、これをおのおのの面にわけまして、投資資金勘定、あるいは運轉資金勘定というものを、おのおの償却年限をきめて整理していくべきものじやないかと思うのであります。われわれといたしましては、そういう考え方におきまして、できるだけこの兩會計を合理的に把握することが必要である。なおその帳簿等におきましても、もつとわかりやすい形にしておきまして、その日その日の状態がだれにもわかるようなかつこうにすることが、まず必要だろうと思います。そのよくわかつた鐵道なり遞信なりの會計を見詰めまして、その中から解決の方策を出していくべきものであるというように思つておるのであります。現状においては、いかにも實態が不明であります。その上へやつたらに計畫を立てるということは、誤りの第一歩でありますから、現状においては、まずその兩會計を分明ならしめるということに政府は全力を注ぐべきではないか、こう思うのであります。なお一方、そこで働く從業員の數が多いとか少いとか、そういうことも當然問題になるでありましようし、またそこで消費される石炭がいかに合理的であるか、また非合理的であるかということも、すべてこの現状をもつと明確に把握することを第一として取上げなければならないので、すべての事柄はそこから出てくるのではないかというふうに、私個人としては考えておるのであります。
#30
○竹谷委員 各特別會計は、これは官廳でありますが、實際は企業の形態をなしております。企業におけるあらゆる考察をして、そうして合理的に、あるいは配置轉換をするなりしてやつて、それで値上げをせずに獨立採算制ができるかどうか。またその結果は積極的な人員の淘汰をしなければならぬような報合になるおそれはないかどうか。この點について伺つておきたいと思います。
#31
○小坂政府委員 他の條件にして、ひとしいとするならば、現在の鐵道の料金というものは、物價のいわゆるスタビリゼーシヨン、バンドが四十八倍になるという豫想のもとに石炭を計算したときに立てられた値段でありますから、現在御承知のように六十五倍になつておりますれば、その分だけ上ることは必要だろう、こう思うのであります。ただそれだけ上げることが國民生活全體にいいか惡いかという檢討は、別の問題でありまして、絶對に上げてはいかぬということになるならば、その分だけ行政整理が行われる。こういうふうに私どもは考えております。
#32
○竹谷委員 六十五倍に上げて、この赤字のカバーができる計算になりますかどうか。
#33
○小坂政府委員 運輸當局と公式の話合いではないのでありますが、私どもいろいろ話します際に、これは私の意見として、純然たる理論だけでありますが、そういうふうになるべきだろう、それでなお赤字が出るならば經營がその時より惡くなつておるのじやないか、こういうことを言つておるわけであります。
#34
○竹谷委員 この問題は一應この程度にしまして、次に特殊物件收入のことを承りたい。これはどこの官廳で取扱つているか知りませんが、結局收入は大藏省で扱うことになるだろうと思うのでありますが、昭和二十一年度の當初豫算ではたしか十六億圓の特殊物件收入を見積つたかと思います。ところで、昭和二十年度からこの特殊物件收入というものはあつたわけですが、昭和二十年度から今日に至るまで各年度の豫算竝びにこれに對する現實の收入、いわゆる決算額をひとつお示しを願いたいと思います。
#35
○小坂政府委員 特殊物件につきましては、御承知のように、昭和二十年の八月十六日からしばらくの間、まつたく無統制な、狂氣じみた時代が續きまして、當時の軍の手持がやたらに放出されたことは御承知の通りでありますが、その後これをある程度整理いたしまして、いわゆる特殊物件として民間に放出したものでありますが、これがどういう所に配布されたかということにつきましては、大藏省直接には何ら關係がございませんので、主として内務省が關係があるかと思うのでありますが、こういうものはしかし一應リストはあるはずでございますから、どういう所にどういう物が行つたか、またその人たちを十分質していけば、どういうふうにそれが次々に移轉されていつたかということも、一應わかるのではないかと思います。ただ大藏省といたしましては、そういうものについて、積極的にこれをどうするということには、實は關係がないのでありまして、國有財産部におきまして、不動産の關係は若干もつておりますが、しかし特殊物件として處理されたおもな動産につきましては、これは大藏省として直接の關係はもちません。しかし制度といたしましてはそうでありますが、なお、インフレーシヨンを防止するという大藏省の建前から申しますと、そういう特殊物件が、相當にインフレ利得の原因になつておるという點は、見逃さずに捕捉していきたいというふうに考えております。今お示しの資料の件でありますが、そのようなわけで、ただいま直接われわれに關連しないものでありますから、この際資料を持合わせておりません、後ほど調べて御提出申し上げます。
#36
○竹谷委員 それでは、昭和二十年度以降昨年度における一切の收入決算額、及び納税告知あるいは調定をして金額がきまつておつて、まだ未濟のものがあらうと思います。これは大藏省の歳入としてわかるはずですから、その數字をお示し願いたい。なお、一體特殊物件收入は、現在までの豫算はきまつておるわけでありますが、今後どれほどの收入が昭和二十二年度、二十三年度にあるか、これらの總額の見込みを、これまた資料がなければ後刻でよろしゆうございますから、調べてお知らせを願いたい。それから、この特殊物件は、今、政務次官からお話もあつたように、もともと終戰後における緊急放出物資の一部竝びに内務省が各軍關係から引繼いで、そうして連合軍に渡して、それからまた返還を受けた、いわゆる返還物資と、この二つであろうと思うのでありますが、これらのものは内務省で動産の中の一部を扱い、その他のものは兵器處理委員會、あるいは鐵道省もしくは遞信省に移管をしたようでありますが、この鐵道省及び遞信省に移管した特殊物件の數量は、非常に大きなものであるようであります。現に大阪の造幣廠の事件のようなことも發生いたしておりますが、これらの鐵道竝びに遞信に移管した特殊物件の處理の状況をちよつと調べてみると、ほとんどまだ民間に拂い下げしたり、あるいは鐵道省もしくは遞信省自體が、自分の特別會計のために使つたその代金を收入をしておらないような状況のように聞いておる。これは一體鐵道省が自分の移管を受けたその特殊物件を、鐵道特別會計のためにどれだけ使い、そのうちどれだけ一般會計への特殊物件の收入の方に納付濟みであるか、遞信省も同樣、その數字もお調べを願いたいと思います。それから兵器處理委員會は、大體事務を終了したということを聞いておるのでありますが、これの收支はどういうふうになつておるか。それは一體適正であつたのかどうか。今わかりますれば御答辯を願いたいし、わからなければ、あとでひとつその状況を文書等によつて御返答を願いたいと思います。
#37
○小坂政府委員 ただいま手もとに資料がございませんから、明日午後御提出するようにいたします。
#38
○竹谷委員 それでは別のことを御質問申し上げます。今第二封鎖は別でありますが、第一封鎖預金の現在額はどのくらいありますか、及びその法人とか個人とかいう所有者別のものがおわかりでありましたら、ひとつお伺いしたいと思います。
#39
○小坂政府委員 少し問題が離れるかもしれませんが、われわれとしては、通貨が二重的性格をもつているということは、できるだけ早く打破しなければならぬと思つております。第一封鎖がありますために、特に自由圓、いわゆる新圓につきまして、これが獲得が非常に骨が折れる、あるいはプレミアムがつくというような事態もあるわけでありまして、われわれといたしましては、できるだけ新圓一本になるようにしたいと思つておるのでありまして、實はこの十五日にも、資金調整法によりまして、配給機關とか基礎産業、そういうものに對しまして新圓で拂つて貸し出してよろしいというように規則を改めたわけであります。ただいまの預金の現在高は大體この新圓といわゆる第一封鎖とは、ほとんど均衡がとれてきたというような状態になつております。
#40
○竹谷委員 巷間傳うるところによると、法人の分の第一封鎖預金は、近く解除するというようなうわさがありますが、これの眞僞はいかがですか。
#41
○小坂政府委員 ただいま申し上げましたように、だんだん貸出しの額を新圓によつてやつていくというようにいたしておりますので、第一封鎖の法人のものは、ノミナルなものに近くなるのではないかというようにわれわれは豫定しております。
#42
○竹谷委員 第一預金の現在高をお調べ願つて、これも御返事願いたいと思います。
 次に、第一封鎖によつて納税したり、あるいは國庫に納入したりする金額がおわかりになるかどうか。また國庫から第一封鎖で支拂いをする金額はどれほどあるか、このバランスはどうなつているか。それから第一封鎖がいろんな形で新圓に變つていくその月々の金額はどれほどあるか。これはインフレを助長するので、重大な問題でありますが、以上申し上げたような資料を今わからなければ、あとで知らせていただきたいと思います。
#43
○小坂政府委員 いずれ調査して申し上げたいと思います。
#44
○竹谷委員 それから、第一封鎖に對する將來の方針としては、法人關係などは、さようにしてだんだんなくなつていくというお話ですが、個人關係の分はどうなるか、方針があつたらお示し願いたい。
 それから安本の關係について、物資及び物價調整費として四億六千萬圓増額を見込んでおり、これが假定經費としてすでに二十二億圓あるのですが、この四億六千萬圓の使途をちよつと御説明願いたいと思います。
#45
○岩永政府委員 これは物資調整法に基きまして物資の生産配給の統制をすることになつておりまして、指定生産物資の配給統制規則ができております。その物資が増加になる關係で各省及びその割當の事務をいたしております商工省、農林省、各省の出先の機關の人件費の増加が、從來の豫算額で不足を來しますので、計上をいたした次第であります。
#46
○竹谷委員 これは各省に配分されるわけでありますか。
#47
○岩永政府委員 中央、地方全國にわたりまして、配分いたすわけであります。
#48
○竹谷委員 從來は半額だけ價格差益金を納付させて、他の半額を統制會社等に積み立てさせておつた。しかるに今度は三分の二を差益とみなし、またその範圍を小賣業者にまで及ぼすことにしたと豫算説明書に書いてあります。從來統制會社等に對して、半分だけ價格差益納付金を徴收して、他の半分は平衡資金として統制會社に積み立てさせておつたのでありますが、統制會社が解散にあたつてこの平衡資金なるものは、だれの歸屬になるものか承りたいと思います。
#49
○小坂政府委員 從來價格差益金というものは、大體それを三分いたしまして、三分の一を國庫、三分の一を統制會社において價格平衡資金といたし、三分の一を生産業者にもどすというような方針をとつておりました。しかしながら今囘の價格改訂によつて生じます値上りの差額は、總額にして百三十三億七千餘萬圓と考えられるのでありますが、生産者につきまして値上りの差額三分の二、販賣業者につきましてはその五分の四を差益といたしますからその差額は九十七億圓となるのであります。これを全額國庫に納付させるのでありますが、そのうち本年度の收入となるものは、生絲につきまして約四割、纖維につきまして約六割、その他約八割を見込みまして、六十億六千六百餘萬圓を補正豫算に計上いたしたわけであります。
#50
○竹谷委員 私の聽きたいことはそれではなくて、從來價格差益納付金制度の改正前における二分の一を、平衡資金として統制會社等に積立てをしておつた金額は、相當厖大な金額に上るはずであります。これが統制會社の解散などで、平衡資金は相當餘つておると思う。その平衡資金はどこにいくか、そのことです。
#51
○小坂政府委員 私は大藏省に關します部分を申し上げたわけでありまして、この平衡資金として、從來保有いたしておりましたものの始末等につきましては、これは商工省、あるいは經濟安定本部、物價廳の關連でございますので、その方からあらためてお廳き願いたいと思います。
#52
○渡邊説明員 私は安定本部の會計課員でありまして、價格差補給金は物價廳關係の問題ですから、物價廳の係の方にお聽き願いたいと思います。
#53
○竹谷委員 それでは後刻お願いします。
 もう一つ、つまらぬことかもしれませんが、豫算書に役務費というのが到るところに使つてありますが、これはどういう内容のものですか。
#54
○北島政府委員 ただいまの役務費というのは、概念的に申しますと、サービスに對する對價、報酬等を計上してあるものであります。たとえて申し上げますと、通信料金とか、あるいは請負費、印刷製本費、あるいは電燈料、水道料、運搬費、修繕料、手數料、借料等がはいつているわけでございます。
#55
○竹谷委員 そうすると、從來の、何といいますか消耗品の一部、それから通信費とか、運搬費とか別途計上したものをまとめて、こういう名前にしたわけですね。
#56
○北島政府委員 役務費です、消耗品ではございません。大體サービスにおける對價に包含されるような經費が、すべてこれを一括して計上しております。
#57
○古賀主査 竹谷君、御質問は終りましたね。野坂參三君。
#58
○野坂委員 竹谷委員の方から質問がありましたが、少しまだ補充的に聽きたいところがあります。特別會計の方で、七十五億ほど一般會計に食いこんでいる問題ですが、これは本年度分ですけれども、來年度になれば、どういう見透しですか。今の鐵道とか、あるいは遞信の方では續くとしか考えられないが、續かないとすれば、どういう手を打たれますか。
#59
○小坂政府委員 大藏省といたしまして、ただ財政面でこういうふうになるから、金をしめてしまう。だからそれぞれの現官聽の方でどうかしろというような言い方はいたしませんつもりです。これはそれぞれ鐵道なり、遞信なりの自主性を尊重しまして、これは何とかしてくれというふうに、われわれの方でも言うし、鐵道、遞信等の當局においても何とかせねばならぬという氣持になつて考えてくれて、初めて豫算が立つという考え方でいるわけであります。ただいまのところわれわれといたしましては、この豫算に組みます際に、今の物價體系をいまさら動かさぬ。動かすにしても、できるだけ摩擦の少い面で動かすということでありましたために、鐵道なり、遞信なりの値上げということは、この豫算では問題になりませんでした。しかし來年度になりますと、當然値上げということは問題になろうかと思います。これはむしろ大藏省の意見というよりも、運輸省、あるいは遞信省というものが自主的に取上げるべきものだろうと、われわれは考えるわけであります。とにかくその兩特別會計において、獨立採算制を堅持して、一つの方策を立てるようにという要望をしております。
#60
○野坂委員 この問題について大體二つの手が打ち得ると思います。つまり價格を上げる點、運賃の値段を上げる點、それからもう一つは人員の整理、こうあると思いますが、一體根本方針として、どちらに重點をおくのか。兩方ともやられるのか、あるいは値段を上げるという方だけをやるのか。こういう根本方針をお聽きしたいと思います。
#61
○小坂政府委員 私としてお答えするのは、あるいは當を得ていないかもしれませんが、私は一般論として申し上げまして、そういう場合は、やはり兩兩相まつていくことになるじやないかと思います。ただ今までの走行キロが同じであつて、しかも二十四萬人でやつていた、同じ走行キロで六十萬人以上も使うのは、それだけ浮ぶというような考え方は、そう簡單にはいかぬだろうと思います。しかしながら、個々の實態に即してみまして、いかにも過剩勞務が動いておるというようになりますれば、やはり何とか手をつけていかねばならぬと思います。兩方から考えるべきことじやなかろうかと思います。
#62
○野坂委員 これは運輸省關係になりましようが、今こういうふうなうわさが少しあるのです。運輸省の方で大體二十萬人首を切るというようなうわさが、從業員の間にあるらしいのですが、これらはどうですか。
#63
○小坂政府委員 われわれとしましては、そういうところまで實は聽いておりませんから、運輸省當局とよくお話願いたいと思います。
#64
○野坂委員 それから先ほど竹谷委員の方から價格差納付金の問題が出ましたが、今度は大體六十億というふうに見積られてあります。今の政府側の報告によると、百三十三億というふうに見積られておる。ところが、全財組合では、たしか公聽會で發表されたと思うが、三百億くらいはある、こういうふうな、意見が發表されておるらしい。これは彼らの實際の面から割り出したものであると思う。それからそのほかの經濟方面の學者からいえば、もつと多い、數百億にはなるだろう。また七年以來の物價の急激な騰貴を考えれば、相當とれはしないかと思いますが、まず全財が言つておる三百億というのは、ある根據があつて言つておるのだろうと思います。これについてお聽きしたい。
#65
○小坂政府委員 この價格差補給金は、税ではないのでありまして、大藏省としては直接タツチしていないのであります。物價廳が主としてやつております。御意見のように、なるほど物價の値上りをどこまで見込むか、あるいは物件の種類についていろいろ意見の食い違いのある點もあろうかと思います。これは私ども税としてとろうという考えではなく、價格差補給金は、自主的に納付させるという方法で、多少違うじやないかと思いますが、現在のところは物價廳でやつております。
#66
○野坂委員 今の納付金の問題で、三分の一は事業者側に渡すことになつておるこれはどういう根據になつていますか。
#67
○小坂政府委員 これは私の直接所管でないのでありますけれども、結局これは、それではなぜ價格差が出たかということになりますと、公定價格で賣るわけですから、本來なら價格差は出ないわけですが、しかし古い材料を使つて製品をつくつておるために、原料は安いのを使つて新しい價格で賣りますから、その差額が出る、こう見るわけであります。それはその期間に値が上つておるわけではないのですが、相當期間經つておるわけですから、その期間の途中において生産されるものもあるわけです。たとえば石炭は三百五十圓が七百圓になつておるとしますと、大體當時五百圓の石炭を使つておつたろうと思われる時期もある、それが一擧に三百五十圓が七百圓になつたために、その差額だけがもうかつたという見方をせずに、その三分の一は業者に返してやろう、こういう考え方ですから、全然安いものを使つておるのではなくて、いわゆる拂出價格というものは、だんだん移動しておるわけです。その中間の拂出價格というもの、たとえば六百九十圓の拂出價格もあるわけです。この意味においてその三分の一を拂い下げるということにしたわけであります。
#68
○野坂委員 その三分の一といはのは、ただ大まかなところで言うのですか、またもう少し科學的な根據があるのですか。その點は私は相當大きいと思います。
#69
○小坂政府委員 見方によつては大きいのですが、現實的に見てそうなるのです。大體、仕入れをしておりまして、價格が上るということになりますれば、きようならきよう石炭が七百圓に上るというように、數箇月前にはうわさを見こんで、これが六百五十圓なら六百五十圓に實際上つております。そういう面を見ますと、大體三分の一くらいになるのが、數字的に見て妥當な値段ではないかというように推定しております。
#70
○野坂委員 それに關する資料がありますか。
#71
○小坂政府委員 私はその方の專門でないものですから持合わしませんが……。
#72
○野坂委員 今でなくてもいいが、できたらそういうような計算の點を教えていただきたいと思います。
 それからその次には、これはしばしば豫算委員會でも問題になりましたり、本會議でも問題になりましたけれども、今租税の未納が非常に多い。たとえば第一・四半期では一七%、こういうような成績になつております。これについて、大藏大臣の方では、今後努力して十分にとるようにすると言われましたが、最近の総計においても、依然として改善されてないと思います。そうしますと、この未納が、五、六箇月で今年度は終りますが、その場合においてどういうふうにこれを改善する見透しがあるか。確信があるかどうか。
#73
○小坂政府委員 御指摘のように、あと五箇月しかない期間において、千七十億でありますか、これだけの納税を徴收しなければならぬ。しかしなぜこれができたかと申しますと、まず第一にあげられるのが、申告納税制度というものが國民に消化されていないのではないかと思います。これはお互いに惡意でなくても、うつかりしていたということで起るのも、ずいぶんあるのでありまして、これについては更正決定をしております。そうしますと、これは今までの例を見ましても決定書が行きまして、そうして急いで納税するのでありますから、これは割合にてきぱきといくと思うのであります。
#74
○野坂委員 いつおやりになりますか。
#75
○小坂政府委員 現在やつております。
 それからなお税務官吏が量質ともに弱體化しておりますから、これを補強する。それにはまず待遇から改善していかなければならぬということで、待遇改善案が今もうすぐに出ると思いますが、別個の法律をつくるように今主税局でやつております。そうして大いに奮い起つてもらつて、一方國民運動として議會中心に聲をあげていただくということで、大いに納税の必要性を叫びつつ、しかも一方に罰則を置く、あるいは第三者通報制、あるいはもう十分にお耳にはいつておることかもしれませんが、そういうようなことを強化してやつていこうというように思つております。大體今までの通報制がこなされていなかつたのが、一番の原因だと思いますから、期間に五箇月でありますが、かなり能率はあがるというふうに、われわれは自信をもつております。
#76
○野坂委員 今の財務職員の待遇改善というのがありますけれども、これは待遇改善案が出るでしようが、實際に實行されるのはいつごろでしようか。
#77
○小坂政府委員 この議會に法律を出しますから、國會が今月中に可決していただけば、十二月から實施いたしたいというふうに考えております。
#78
○野坂委員 この問題に關連してつまり實際と豫算とのずれ、このずれが相當大きなものがありますが、これを將來どういうように補填されるか。
#79
○小坂政府委員 申告納税という考え方は、インフレが高進するのだから、もし一年あとから拂つたのではその間のずれを利得することになるから、申告でそのときに拂うように、インフレ下における新しい納税方法として取上げたわけであります。それでまじめに拂つた者はその通りに行い、ぼんやりしていた者、あるいは惡意によつて納めなかつた者は、そのずれによつて得をする。このずれをどういうようにしてあとで補正するかということでありますが、現在のところは、これについては加算税をとりまして、日歩三錢のものを五錢に上げまして、追徴するということにしております。
#80
○野坂委員 それに關連して大藏證券の發行高が今度は急激に上つたのですが、あれとどういう關係がありますか。
#81
○小坂政府委員 このずれについてちよつと申し上げますが、今御指摘のような大藏省證券發行限度大體四百億圓、これは今までの本豫算において千百四十五億圓の場合に、大藏省證券の發行限度が百五十億であつたのです。その割合が一三・二%であります。今度の追加豫算の場合でありますと、この同比率でいきますと、限度が二百七十一億圓となるわけであります。本豫算追加豫算を含めて、租税收入が千三百三十二億餘萬圓であるのでありますが、今御指摘のように、徴税が相當遲延しておるという現状でありますし、またさらに今囘追加豫算で計上しております非戰災者特別税という新しい税も、昨年の財産税の場合と同樣に、遲延があると思われるので、ここに徴收のずれは相當ダブることになると思います。これをかりに百億圓と見込みますと、大藏省證券發行限度が三百七十一億圓であります。しかしなお若干餘裕を見こんで四百億、こういうふうにしておるわけであります。これが關係と言えば、そういう關連があります。
#82
○野坂委員 年度末には大體四百億圓の證券が出るということになりますか。
#83
○小坂政府委員 この税收入は、大いに馬力をかけておりますから、徴税が完全にまいりますればこれだけ要らぬということも言えるわけでありますが、四百億圓までいつても差支えない準備をしておるわけであります。
#84
○野坂委員 この四百億圓は、結局日本銀行が背負いこむわけですが、そうしますと、結局それが紙幣になり、これがインフレになる。
#85
○小坂政府委員 御指摘のようにそういうことも考えられるわけであります。だからこの短期の藏券を發行して、これが結局公債的なものに變つていくということを避けまするためにも、税收を急がなければならぬというふうに考えて、大いに納税運動の必要性を強調しておるわけであります。
#86
○野坂委員 復金の問題で、いろいろなところで多少數字は違いますけれども、どうしても二百億ぐらいはできないか。今までは全體が五百億、それが今年度には復金の出金が百億となりますが、はつきりした統計がありますか。
#87
○小坂政府委員 ただいまそのはつきりした統計をここに持ち合わせておりませんが、公團資金として百億近いものをもつておるわけでありまして、それとの見合いでありますが、われわれとしましては、復金はできるだけ復金自身の貸出しを抑えまして、一般の市中銀行の蓄積資金をあてにしていこう、それに對してただ復金は保證していくという形でやつていこうと考えております。そうして復金債券をできるだけ償還してもらうように、大臣が陣頭に立つて銀行方面に懇請しておるわけであります。
#88
○野坂委員 復金債券はどのくらいのものかわかりませんか。二三百億ぐらいになりませんか。それから今までは、ほとんど全部が日銀負擔になつておりました。これを今度は市中銀行でなるべく消化するということを申されましたが、今の状態では、もちろん消化できないと思う。それで利子の問題になりますが、利子の問題については、どういうふうにお考えですか。利子をどの程度くらい上げる見透しをもつておりますか。
 それから私の方に統計資料をいただきたいのは、無記名預金は、政府側からいただいた統計では、六十五億という相當大きな額だと思いますが、これはみな税のかからないものです。ところがこれを所有者別に分類したような統計があれば、それをいただきたい。
 その次には、大體最近における失業者數、いわゆる顯在失業者と濳在業者の數、それから今ここに盛られておる失業保險の費目の費用、それからすべて失業救濟的な公共事業費、こういうものをわけて、大體何人の豫算がここに出ておるか。この豫算全體の中で何人くらいを大體職業につけるか、あるいは救濟するか。第二は、それの單價がどのくらいになるかということをお聽きしたい。
#89
○小坂政府委員 今、手もとにその材料がありません。
#90
○野坂委員 もう一つは終戰處理の問題ですが――きようの新聞に出ておりますように、中勞案の裁定をあの要求通りにやれば、百億近くは出さなければならぬということで、政府部内でも、新聞によると、これを入れるという意見もあるらしいし、だめだという意見もあるらしいが、この問題について大藏當局はどういうふうなお考えをもつておられますか、
#91
○小坂政府委員 中労委の裁定案が出まして、政府は一應建前として、中勞委の裁定に從うということを言つておるのでありますが、さて百億という財源はとてもないというので、實はいろいろと愼重考慮しておるわけであります。政府の豫算を組みますときは、無理をして組んでおりますから、ただいまは財源的にほとんど餘裕が考えられないのです。そこで政府としては、今、愼重に考慮しておるというのが實情であります。
#92
○野坂委員 きようのある新聞によると、これを捻出するために、今の勤勞所得税の方で、最近民間企業者は相當利益も上つておるから給料も高い。そこでこれから勤勞所得税をとれば、六十億ぐらいは出るだろうということが新聞に載つておりましたが、あれは事實ですかどうですか。
#93
○小坂政府委員 私もあの新聞は拜見しましたが、われわれは、ちよつとああいうことは考えられないだろうと思つております。
#94
○野坂委員 そうすると新しく百億ぐらい新規な財源を見出すという方面に對する、大藏當局の努力はどうでしよう。
#95
○小坂政府委員 ただいま主税局中心に、いろいろその案を練らしておりますが、目下のところ、私の方にはよい案がきていないのです。
#96
○野坂委員 私はこの問題は、税金の金の額ではなく、非常に大きな政治問題だと思います。この問題もおそらく數日中にきめなければならぬでしよう。ですから、私は大藏當局に善處していただきたいと思います。それから先ほどの利子の問題はどうなりましたか。
#97
○小坂政府委員 利子は今銀行局長がまいりますから、ちよつとお待ちください。
#98
○野坂委員 それでは終戰處理費のことについてお尋ねしたい。これはつまり今度の追加豫算の四百億の内容について、物價の値上りによる増加と新規要求の新規事業、この率はどのくらいになりますか。それから新規要求の場合における内容について伺いたい。
#99
○長沼政府委員 基本的な計畫の増加は、大體二一%くらい、それから物價の値上りによるものが七九%というような數字になつております。そこで基本の増という、言葉は適當であるかどうか存じませんが、項目別に大體のところを申上げますと、常用者の給與、日雇勞務者の給與、それから物件の購入費、物件の借上げ費、住宅建設の増加、兵舍工事の増加、それから施設の維持管理費の増加、それから新しく賠償撤去費が追加されました。大體おもな項目はさようものであります。
#100
○野坂委員 新規計畫の場合において、どういう性格のものが多くなつておるか。
#101
○長沼政府委員 勞務費、それから物件の購入費というようなものが從來からありまして、値上りが相當著しいものであります。
#102
○野坂委員 物件購入費の物件の内容はわかりますか。
#103
○長沼政府委員 これは實に種々雜多なものがありますが大約わけますと、復興院關係の住宅に附屬する住宅用品と申しますか、そういう種類の住宅を中心にした物件と、終戰連絡事務局で購入しておりまする住宅に關係があります、たとえば經常的な維持を必要とする窓掛けであるとか、電氣、それから修繕、こういうものに分類される。後者はほとんど凡てのものがございまして、一々詳細には申し上げかねます。
#104
○野坂委員 われわれの今もらつておる材料によりましても、一番大きいのが住宅、第二が一般工事費、第三番目が大體において兵舍というようなことになつていますが、兵舍というようなものが大きくなつておる傾向ですか、あるいはどういうふうになつておりますか。
#105
○長沼政府委員 實はこれは最もむずかしい項目でありまして、どういう形で出てまいるかわからない。そこでただいまのところでは從前の計畫が非常にふくらんでまいるというような考え方をいたしません、ごく大ざつぱに、たとえば二〇%くらい増加するであろうというような、非常にあらい推算をいたしております。この兵舍關係だけは、他の種目と違いまして、全然私どもの豫想を許されないものであります。
#106
○野坂委員 それに關連しまして、今度の豫算でも非常に厖大な處理費がありますし、これが大きな重壓になつておることは、この間和田安本長官が言われたことですが、これの大體今年度、來年度、あるいは將來における計畫とか見透しについておわかりならば言つていただきたい。
#107
○長沼政府委員 これはもちろん明瞭には申し上げかねますが、私が大體感じておりますところでひとつ御了承を願いたいと思いますが、從來は、できておらぬものを建設すというような、新しくつくるという方面に金が流れておつたわけでありますが、今後は、住宅等はあまり殖えないであろう、むしろでき上つているものを維持するという方面の維持管理費用という方面に重點がいくのではないかと思います。それからそれに伴いまして住宅關係の品物を買うという物件購入費は、幾分數量的には減つてまいるであろうということが想像されます。それから兵舍關係につきましては全然豫測を許さないものがあるわけです。殖える要素といたしましては、賠償撤去が實施されまして、この速度いかんによりましては相當殖える、これは純増加の項目であらうかと思われます。それから殘りは給與の問題、勞務者の給與がどの程度まで上つていくかという問題であるかと思います。全體を通じまして格段本年度になりまして飛躍的に殖えるというようなことはあるまいと思いますが、要するに物價の波がどのくらいかぶつてくるかということで、左右されはしないかと思つております。
#108
○野坂委員 實は今年の春、三月でしたか、あのときの豫算委員會であつたと思いますが、あのときにこの問題をお聞きしても、やはりこれが大體大きくはならないであろう。物價値上りは別として、大きくはならないであろうという御答辯であつたと思います。ところが今度見ると、追加豫算と同じ年度内にこうした二一%も新規の計畫が出ておる、これは撤去費は別ですか。
#109
○長沼政府委員 ただいまのところ、はいつております。
#110
○野坂委員 撤去費以外でも、やはりこういう新規の計畫が、今年度内でも大きくなつておるということを見ると、來年度は撤去費以外でも減るというような見透しが出ないではないですか。
#111
○長沼政府委員 たとえば從來相當重壓になつておりました一つの項目について申し上げますると、住宅の新設、改修でございますが、これは昨年度大體四千百六十六戸完成しております。本年度におきましては五千百六十五戸計畫をいたしておる。そこでこのほかに接收家屋の改造が加わりますと、兩者合わせまして大體新築と改修で一萬三千餘軒くらいになろうかと思います。そこで一萬三千という數字が、たとえば現在の進駐軍の家族の状況と照らし合わせてみて十分であるかないかという推定にかかわるのですが、私は大體これでまず一ぱいになつたのであるまいか、ぜひまたさようにいたしてもらいたいというように考えております。
#112
○野坂委員 今の住宅等の問題に關連して、小さい問題ですが、和田安本長官にこの間お聞きしてお答えできなかつた問題です。これはたとえば、一般個人の住宅あるいは旅館等が進駐軍用に指定され、いろいろ内部改造をして、新しい家具等をもちこんできて、壁などきれいにしたがこの人たちがあとでいろいろ改造されたものが殘つておるし、あるいはテーブル等が殘つておる、これの處理をどうするかという問題があるのですが、これらは今おわかりになりますか、政府としてどういう決定をしておるか。
#113
○長沼政府委員 これは實はいろいろの場合がございまして、一律にはまいりません。あらゆる場合を考えまして研究して成案を得つつあるのでございますが、たとえば非常にりつぱに塗られるのはよいのでございますけれども、床の間がまつ白なペンキになつてしまう。これはりつぱではございましようけれども事實損害になる。こういう改惡の場合がございますし、事實上の改善でもある場合もある。從つて改善の場合、無償で元居住者に渡していいものかどうか。改善の場合はどの程度まで補償すべきか、いろいろな場合がございますので、この補償の問題と關連して解決いたしたいと存じます。
#114
○野坂委員 それはまだ政府としては決定していないのですね。
#115
○長沼政府委員 決定しておりません。
#116
○野坂委員 この表の中で、終戰處理費内譯とあります。ところが政府側から出されて、また新聞にも發表されたこの統計表によりますと、朝鮮向けの例の資材の項目があるのです。ところがこの表には全然それがないのです。
#117
○長沼政府委員 これは内譯の中に實ははいつて、詳細な書面には出ておるのですが一應住宅の新築費がこの中に一部含まれております。
#118
○野坂委員 雜費ではないのですか。
#119
○長沼政府委員 そうではございません。
#120
○野坂委員 たとえば新聞に發表された統計にも、ちやんとはつきり出ておるのですが、われわれに渡されたこれには、特に隱されておるのですが、どういう意味ですか。
#121
○長沼政府委員 特に隱すつもりはなかつたのだろうと存じます。
#122
○野坂委員 しかしあの中にたしか石炭の費用もはいつておつたわけです。これを住宅の中に入れるのはどういうわけですか。
#123
○長沼政府委員 終戰處理費で賄つておりますのは、住宅關係の、實は資材でございます。それから兵舍關係の原材料費、石炭關係は、これは終戰處理費には關係ございませんので、貿易資金の特別會計の方にはいつております。
#124
○野坂委員 この間お聽きしたらそういう答えではなかつたのです。そうしますと朝鮮向けの資材というものが、ただ住宅だけの分に上つておるのは……。
#125
○長沼政府委員 日本政府といたしましては、その資材が住宅に使われるものと思いまして。
#126
○野坂委員 假定のもとですね。
#127
○長沼政府委員 はあ。
#128
○野坂委員 この終戰處理費全體について、政府はいかなる努力をもつてこれをできるだけ國民の負擔にならないようにされておるか。これについてどなたでもいいですけれどもお伺いしたい。
#129
○長沼政府委員 御承知のごとく最近政府の需要する物資及び役務につきまして、全面的に公定價格を適用するという指令に基きまして、法律の御審議を願うことになつておるのです。こういう問題は、實はもつと早く政府自體としても努力して、ここまでもつていくことであつただろうと存じますが、從來私どもが努力しております一端を申し上げますと、まず第一に政府が知らない間に實際の工事が行われるというふうなことは、今後ないように願いたい。また計畫は事前に日本政府に通達してもらいたい。これによつて政府は物のわくを裏づけできるかどうかを研究をいたしまして、日本の國力で許される範圍で工事なり、宿舍なりの改修をするというふうなことに願いたい。それからいわゆるP・Dと稱する調達要求書、これは地方ごとに別々に各軍政官が出すということではなく、一元的に中央に統一して日本政府に一元的に渡してもらいたい。また資材等につきましては、特別な優良なものだけを特に要求されるのではなく、規格を落し、あるいは代用品を使うことを許してもらいたい。また工事の期限というものが非常に短かく切られますので、いろいろ無理が起ります。そういう點はなるべく延ばすことにしてもらいたいというような、いろいろ工事進行上におきまする私どもの要望をしばしばいたしております。最近は軍政部の方でもいろいろと好意的な取扱いをいたしてくれておるのであります。たとえばゴルフ場のごときは、特別にぜいたくなものはやめる、ないしは發注いたします場合に、地方ごとにばらばらにやりませんで、中央に統一して日本政府に示すというようなことも現實に行われております。それからまた從來はわれわれが知らない間に工事が行われておるということが、しばしばございますが、今後は全部入札制度ということにいたしまして、要するに業者が著手します前に、政府としては大體の金額はわかつているというような實情になつてまいつております。でありまするけれども從來出ました何百億という金額の中では、この入札制度によりまする前のものの方がはるかに多い。そこでこういうものに對しましては、政府は嚴重にその支出の内容を檢査いたしまして、適正な價格と思われるものを指定して、それ以上の金額を拂わないというような法律ができております。それで檢査を勵行しております。
#130
○野坂委員 私の最もお聽きしたいのは、向うとのこうした手續というような問題よりも、つまり内容あるいは總額、あるいは計畫自體をもう少し緩和してもらうとか、こういうふうな努力をどういうようになされておるかということをお聽きしたい。つまりざつくばらんに言えば、言われたことは何でもよい、とにかく受けるという態度をもう少し――つまりたれが見てもわかりますこの大きな負擔というものは、これを訴えて、つまり計畫全體の縮小とか、こういうような政府の努力がされておるかどうかということです。
#131
○小坂政府委員 終戰處理費につきましては、これは日本がどうしても拂わなくてはならぬというものでありまするが、しかしながらこれは決して國民經濟全般に、インフレの關係において大きな影響を起す問題であるということについて、政府はいろいろとこの點を愼重に考えてやつております。司令部におきましてもこの點についてはきわめて理解ある態度でもつて臨んでいてくれるということは、今囘の豫算の策定に關しまして、いろいろ經驗いたしましたことであります。
#132
○野坂委員 少し小さくなりますけれども、今政府委員の方で言われましたように入札でやるということですが、私はこの間和田安本長官に聽いたのですけれども、實際上各地方で入札をしないものが出ておる。私どもが聞いただでも青森縣で六件ある。入札を辭退するという形がある。つまりマル公でやられるからやつていけない。こういうふうな事實について、今そのおもちになる材料で、方々でこういう事實がどのくらい起きておるかということが一つ。第二は、これは當然なことで、現在の經濟法則でマル公でやれないことはだれでも知つておりますが、こういう状態のもとで一體この計畫が實行できるかどうか、こういうことをお聽きしたい。
#133
○長沼政府委員 前段に青森の例についてお尋ねでありますが、青森以外の例は、われわれはまだ事例を聞いておりません。それからこれが實行できるかどうかという問題は、要するに官給資材というものが十分に裏づけできるかどうかということにかかつておる。官給資材がはなはだ貧弱で、あとはやみでかけずりまわつてやるということでは、實行不可能であることは申すまでもない。問題は官給の程度にかかるわけでございまして、私ども全力をあげてその方面に努力いたしたいと思つております。これがうまくまいりますれば實行可能と存じます。
#134
○野坂委員 結局資材の問題につきまして、國内だけの資材でなくて、國外からの輸入ということは豫想できませんか。
#135
○長沼政府委員 これは終戰處理費全體の問題でございませんで、一種の經濟交流と申しますか、ないしは貿易というふうなことから考えますか、あるいはクレジツトとの關連において考えますか、全般的な問題として扱うべき問題ではないかと考えます。
#136
○野坂委員 それから給與の問題です。つまり土木事業費、特に終戰處理費關係における土木事業における從業員に對する給與の問題です。これも大體マル公でおやりになるということですが、その基準はどういうようになつておりますか。
#137
○長沼政府委員 これは政府が直接常用いたしますものも、それぞれの土建業者が雇いますものも、いずれも今後は事實上のマル公があります。プリベーリング・ウエイジと言つておりますが、その賃金水準によつてきめることになつております。
#138
○野坂委員 いくらくらいになつておりますか。
#139
○長沼政府委員 ただいま勞働省を中心といたしまして研究中でございまして、まだ私ども申し上げるまでの具體的の知識をもつておりません。
#140
○野坂委員 私の聞くところでは、土木に從事しておる從業員の間には、相當大きな不滿と不安があるようです。このままでもつていけば、やつていけないというのです。
 それからもう一つ聽きたいのは、賠償施設處理費は、ここに盛られております額で、今年度内は十分でしようか。われわれの見るところでは、十分でないように考えられますが、この點いかがでしようか。
#141
○長沼政府委員 ただいま賠償撤去を指定されました工廠は、十七でございます。この十七工廠のうちにあります一萬九千餘臺の機械を撤去するということであります。この一萬九千餘臺の機械の總トン數は、約六萬トンということであります。そこで一トン當りの撤去費を一應一萬五千圓と押えますと、全體で九億圓ということになる。それに一應推算の一億圓をプラスいたしまして、十億ということになつております。これで足りるか足らぬかということについては、二つの問題がありまして、一つは一トン當りの撤去費ないし輸送費が、今後非常に値上りをして、賄えないようになるかどうかという問題が一つ。それからいま一つは、賠償撤去の速度がもう少し急速になりまして、思わぬ臺數が出てくるといつたふうなことの二つであると思います。前者の値上りという方面は、これは今までのところ官給費資材がほとんど百パーセントまわつておりますので、その點はあまり心配はいらないと思います。あとの問題は、今後出てくる撤去の速度の問題いかんでありますが、これは私どもといたしまして、まつたく豫想ができない問題だろうと思います。
#142
○古賀主査 野坂君銀行局長が來られましたから……。
#143
○愛知政府委員 先ほどお尋ねでございました資金關係のことについて御説明を申し上げたいと思います。第二・四半期末、すなわち九月末におきまするところの現状を申し上げます。まず貸出しについて申し上げますと、貸出しの殘高は、一般産業資金關係で二百五億二千五百萬圓、それから公團の關係の貸付殘高が六十八億三千七百萬圓、合計いたしまして二百七十三億六千二百萬圓、かようなことになるわけであります。おもなる融資先につきましては、別に財政金融委員會等において資料もお配りしてございますので、詳細は省略いたしたいと思いますが、おもなものはたとえて申しますと、石炭關係、肥料關係、水産關係というようなことに相なつてまいります。それから貸出しの實績の中で大體金額別にしてどういうことになるかと申しますと、五千萬圓以上がパーセンテージにいたしまして全貸出額の六〇%でございます。それから千萬圓以上五千萬圓未滿のものが一三%、百萬圓以上、五千萬圓未滿のものが三六%というような計數に相なります。これを全額でそのパーセンテージを申し上げますならば、五千萬圓以上が五四%、千萬圓以上五千萬圓未滿が二八%、百萬圓以上五千萬圓未滿が一五%、百萬圓未滿につきましては、件數で申しますと四五%、金額では三%、かようなことに相なるわけでございます。
 それから次に資金調達の面でございますが、第一・四半期末までの資金の調達の内容は政府の拂込が四十億でございまして、その他は全部復金債の發行で賄つておるわけでございます。これを額面にいたしまして二百五十九億圓、總收入が二百四十六億九千萬圓ということになるわけでございます。第二・四半期におきまするところの債券の發行の關係を申し上げますと、債券發行の餘力を見ますと、資本金額が五百五十億でございますので、政府の拂込四十億を除きまして債券の發行高が二百五十九億ということになるわけでございます。またこれを消化の状況から申しますならば、發行の總額が二百五十九億でございまして、そのうち日銀の引受額が二百三十二億八千百萬圓、總發行額に對しまして日銀の引受が八九・一%、約九割に及んでおるわけでありまして、市中の消化は二十六億千九百萬圓で、前段に對しまして一〇・一%ということになるわけでございます。
 それから今後の見込みでございますが、今後の大體の見透しで、第三・四半期を見てみますと、産業資金の所要額は大體三百八十五億程度と見ておるのでありますが、そのうちで復金に頼るべきものを大體百四十億程度に止めたいというふうに考えておるわけであります。この百四十億の中でどうしても公團の關係において復金にもつていかざるを得ないのでありますが、その分を相當見まして、純粹の一般産業への融資の方は、できるだけ少くいたしたいということで計畫を考えておるわけであります。その關係におきまして先ほどお尋ねがあつたようでございますが、復金債の利廻りその他はどうなつているかということでございますが、現在のところは、日歩一錢四厘五毛、これだけではなかなか市中銀行、特に地方銀行等にもつてもらうことが困難なので、引受手數料なり、あるいは場合によつては償還手數料というようなものも考えまして、多少實際の利廻りをこれよりは引上げるように考えたいと思つておりますが、まだその點につきましては、十月以降何がしかの手數料でどれだけ引受けてもらえるかということについては、率直に申しまして、まだ話合いははつきりまとまつておりません。ただ私どもの希望といたしましては、大體百四十億圓――その場合に、一方におきまして金融機關等の純資金の増加額の一割程度は復金債の消化に充ててもらいたい。その一割程度をもつてもらいまして、銀行の方が何とか賃金その他のコストを考えましてペイできるようにいたしたいというように考えておるわけでございます。從來の實績を申しますと、先ほど申しましたように、第二・四半期までは、總發行額に對しては一割しか消化しておらぬのでありますが、同時に銀行と金融機關の純資金の増加のどのくらいに當つておるかというと、大體五%程度であります。かりにこの五%を一〇%程度に引上げて引受をしてもらえば、第二・四半期程度の發行で濟むものであれば、全體の發行に對して二割以上の市中消化ができる、直接インフレになる根源を少しでも少くすることができるというような考え方でおるわけでございます。なおまた直接復金に頼らずに、できるだけ市中銀行の融資の斡旋をいたしまして、場合によりますれば、市中銀行がまず融資をしてもらいまして、それに對して必要な補償を復金からするようにというようなことで、市中銀行からの融資の方も大いに見てもらうということを考えたいと思うのであります。しかし根本的にはやはり何でもかんでも復金というような風潮が一方にございますので、できるだけ融資の根本にさかのぼりまして嚴選をしてまいりたいという考えもいたしておるわけでございます。
 それから次は第一封鎖の金額でございますが、實はこれは市街地信用組合とか、市町村農業會とか、非常に多岐にわたつておりますので、全金融機關を集計いたしましたもので、ただいま手もとにございますのは、本年の七月現在でございますが、本年七月現在におきまして千百十二億二百萬圓というのが、現在の全金融機關における第一封鎖の總額でございます。なおこれをわけてみますならば、八月末におきまして普通銀行で四百六十一億七百萬圓、貯蓄銀行におきまして同じく八月末三十五億八千四百萬圓、それからいわゆる特殊銀行におきまして三十三億六千三百萬圓、信託會社におきまして二十四億三千八百萬圓といつたかつこうに相なつております。なおまた市町村農業會におきましては、七月末でございますが、第一封鎖の額は百五十三億七千百萬圓、郵便貯金におきましては、八月末で三百二十七億四千百萬圓、かような状況に相なつております。これを所有者別にわけますことは、ほとんど至難でございまして、ただいま率直に申し上げまして、はつきりした第一封鎖の所有者別の統計というものは、現われておらないのであります。先ほど申しました千百十二億という數字は、昨年の末では千六百七億圓あつたのでありますが、その當時千六百億の状態におきまして、個人關係と推定いたしましたものが大體において千二百億圓程度ではなかつたかと考えられるのでありまして、その後第一封鎖の殖えるものと減るものと、いろいろ状況が個人と法人によつて違うのでありまして、はたしてどういう比率で増減しておりますか、的確なことは申し上げにくいのでありますが、大體においてさような比率が今日においても維持されておりはしないかと考えるわけでございます。
 それから第一封鎖が、どの程度増減しておるかというお尋ねに對しましては、ただいま申しましたごとく、増加するものと減るものと差引きました尻だけははつきりいたしますが、途中の經過については必ずしも詳らかではないのでありますが、大體本年の四月から六月までに第一封鎖の減りました總額は百九十二億でございます。それから第二・四半期すなわち七月から九月までに差引きまして純粹に減少いたしましたものが約百三十四億でございます。この第一・四半期で百九十二億減少いたしましたのは、主として財産税の收納に第一封鎖が充てられたためではなかろうかと推定いたすのでありまして今後におきまして、第三・四半以降は、大體月四十億圓くらいの減少ではなかろうか。第三・四半期について見ますならば、その減少は百二十億ぐらいではなかろうか、かように推定しておる次第でございます。
 それから無記名預金の所有者別というお尋ねでございましたが、無記名預金につきましては、ちよつとわからないのでありまして、御承知のように、無記名にいたしますること自體が、所有者がはつきりしないような建前でやつておりますために、この點は材料がないので、御了承願いたいと思います。
#144
○野坂委員 第四・四半期はどのくらいのものになりますか。
#145
○愛知政府委員 第四・四半期につきましては、まだはつきりした計畫が立ちかねておるのであります。大體において他の經濟状態に即して、激變がなければ、大體この程度以内ではなかろうかというふうに考えております。ただ念のため申し上げておきますが、第二・四半期に比べますと、百四十億という計畫は、かなり小さいものになりまして、それはなぜかと申しますと、第二・四半期では二百億ちよつとのわくをつくつておつたのでありますが、實績はそれより大分少くまいりました。それと先ほど申しました復金債の消化が思わしくないこと、あるいはまた補償融資を非常に擴張いたしたいというふうな考え方から、直接復金にもつてまいりまする計畫を、一應第三・四半期は百四十億程度に止めてみたわけでございますが、そのほかに補償融資の額は大體三十億以上になります。これは最近資金の斡旋がかなり順調にいつておりますために大體三十三億程度は補償融資はいくだろうと思います。第二・四半期に比べれば、それだけ直接復金の融資は少くなりましても、全體の産業資金には支障がないだろうと考えます。從いまして第三・四半期も、ほとんど同樣だらうと思います。
#146
○野坂委員 つまり年度末にどのくらいの額が殘ることになりますか。
#147
○愛知政府委員 これは第二・四半期が二百七十三億程度でありますから、それに大體百四十億ずつといたしますると、二百八十億といたしまして、年百五、六十億という額になるのではないかと考えております。
#148
○野坂委員 それが年度末における差額になりますね。
#149
○愛知政府委員 さようでございます。そのほかに、もちろん融資のことでありますから、囘收も相當ございますし、非常に大ざつぱな見込みでありますが、五百五、六十億見當と考えられます。
#150
○野坂委員 そうしますと、これが今の……。
#151
○愛知政府委員 ちよつと間違いました。五百五、六十億まではいかないで濟むかと思います。しかし第一・四半期の推計がちよつと困難でございますので、非常に雜駁なものとしてお聽き願いたいと思います。
#152
○野坂委員 大體五百億と見てもよいわけですね。それで、先ほど大體利囘り等の點において少し考慮して、市中銀行でできるだけ消化してもらう、そう見ても二割程度である、こういうふうな御意見だつたですね。そうしますと、二割がかりにそのまま消化されても、あとに四百億というものが殘る、そうすると、これは日銀の引受けになるか、どうなりますか。
#153
○愛知政府委員 これは今のところ日銀引受けにならざるを得ない状況でございます。
#154
○野坂委員 そうすると、大藏次官、ここからもやはりインフレが出ます。これで大體わかつたと思いますから、このくらいで私の質問は終ります。
#155
○小坂政府委員 今の野坂委員の御發言の通りですけれども、その意味でも、貯蓄を奬勵しなければならぬ、それには通貨を安定することが必要だという考え方をもつておるのです。その意味で、財政面から言いますと、公債の利子の問題、金融機關の信用の問題、あるいは貯蓄を奬勵するとか、通貨の收縮等から見合わせますと、非常に復雜かつ徴妙でありまして、この點非常にむずがしいことを御了察願いたいと思います。
#156
○野坂委員 しかし政務次官、貯蓄といつても、今貯蓄する人はどのくらいある御豫定ですか。
#157
○小坂政府委員 これは金が餘つて、使い途がないから貯蓄するという意味の預金というものは、ないだろうと思いますが、資金が放出されまして、それが消費されますまでの過程におけるテンポラリーなものを囘轉していくという意味における短期の預金というものは、相當考えられる、その時期のずれを利用して貯蓄していくという考え方でいくより、しかたがないじやないかと思います。そのずれの時間を、ただやたらに、無計畫に消費してしまわないようにしてもらうことが、今後の預金を吸收する方法だろうと思います。
#158
○古賀主査 本日はこれをもつで質疑を打切ることにいたしまして、明十八日午後一時より再開することとし、散會いたします。
   午後四時十八分散會
ソース: 国立国会図書館
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