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1955/02/28 第24回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第024回国会 建設委員会 第11号
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1955/02/28 第24回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第024回国会 建設委員会 第11号

#1
第024回国会 建設委員会 第11号
昭和三十一年二月二十八日(火曜日)
    午後一時五十四分開議
 出席委員
   委員長 徳安 實藏君
   理事 内海 安吉君 理事 荻野 豊平君
   理事 薩摩 雄次君 理事 瀬戸山三男君
   理事 前田榮之助君 理事 三鍋 義三君
      青木  正君    荒舩清十郎君
      伊東 隆治君    臼井 莊一君
      大高  康君    久野 忠治君
      志賀健次郎君    仲川房次郎君
      二階堂 進君    廣瀬 正雄君
      松澤 雄藏君    山口 好一君
      今村  等君    島上善五郎君
      楯 兼次郎君    中島  巖君
      山下 榮二君    渡辺 惣蔵君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 馬場 元治君
 出席政府委員
        建設政務次官  堀川 恭平君
        建設事務官   柴田 達夫君
        (大臣官房長)
        建 設 技 官
        (道路局長)  富樫 凱一君
 委員外の出席者
        専  門  員 西畑 正倫君
    ―――――――――――――
一月二十七日
 委員二階堂進君、廣瀬正雄君、島上善五郎君及
 び三鍋義三君辞任につき、その補欠として三木
 武夫君、楢橋渡君、加賀田進君及び西村彰一君
 が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員楢橋渡君及び三木武夫君辞任につき、その
 補欠として廣瀬正雄君及び二階堂進君が議長の
 指名で委員に選任された。
同月二十八日
 委員加賀田進君、西村彰一君、大島秀一君及び
 逢澤寛君辞任につき、その補欠として島上善五
 郎君、三鍋義三君、臼井莊一君及び青木正君が
 議長の指名で委員に選任された。
同日
 理事三鍋義三君同月二十七日委員辞任につき、
 その補欠として同君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の互選
 道路整備特別措置法案(内閣提出第二三号)
 日本道路公団法案(内閣提出第二四号)
    ―――――――――――――
#2
○徳安委員長 これより会議を開きます。
 議事に入るに先だちまして、理事の補欠選挙を行います。理事三鍋義三君が昨二十七日委員を辞任されましたので、理事が一名欠員になっております。理事の選挙は、先例によりまして委員長において指名するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○徳安委員長 御異議なしと認め、再び同委員になられました三鍋義三君を理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○徳安委員長 道路整備特別措置法案、日本道路公団法案の両案を一括して議題といたします。
 質疑があればこの際これを許します。御質疑はありませんか。――御質疑がないようでありますから、両案に対する質疑はこれにて終了いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○徳安委員長 御異議なしと認め、さよう決します。質疑は終了いたしました。
 日本道路公団法案に対し、荻野君より修正案が提出されております。提出者の趣旨説明を許します。荻野豊平君。
#6
○荻野委員 ただいま委員長からお諮りを願いました日本道路公団法案の一部を修正する案でございます。
 修正の理由を簡単に申し上げます。日本道路公団の事業の特殊性にかんがみまして、これが円滑なる運行をはかるため、本所勤務理事のほか、特に重要なる支所にも駐在の理事を用意する必要がある、これが提案の理由でございます。
 修正の内容は、日本道路公団法案第八条中、理事五人以内とあるを理事六人以内に増員するという案でございます。
#7
○徳安委員長 ただいま説明がありました修正案に対し、質疑がありますればこれを許します。
#8
○前田(榮)委員 この修正案提出者に御質問申し上げますが、原案は五人以内となっております。五人という数字は御承知のごとく奇数であります。理事という性格から申し上げましても、いろいろ協議する場合においては普通奇数をとるのであります。それをわざわざ偶数にするという理由――一名ふやすとかなんとかいうことは別でありまして、わざわざ偶数にするということは、これは何か特別なお考えでもあるのでしょうか、お聞かせを願いたいと思います。
#9
○荻野委員 御説の通りでありますが、特別の理由ということがあったわけではございません。実は公団の本部に総務、経理、計画、管理というのがありまして、それに理事を一名ずつ充てよう、地方に一人というふうの関係がありましたが、やはり五名の理事が必要でありますので、支所の方へ回す、その関係、人の配分というふうのことを考えて、かよう御提案申し上げた次第でありまして、別に理由を考えたのではございません。
#10
○前田(榮)委員 どうも提案者の理由はきわめて薄弱なようで、われわれは提案をされる御意思が那辺にあるか、非常に迷っておるのであります。
 そこで建設大臣にお尋ね申し上げますが、政府は行政整理を行なって、すべて行政については簡素化の方向をたどっておられる。行政整理の担当大臣であります河野大臣は、今回の行政整理は人員整理を伴わないで行う考えだということも言われておるのであります。しかしながらこれは現下の日本の公務員関係の情勢から見て行われる処置であって、実際意図される腹の中には、人員整理も行いたいということが一ぱいのように見取られるのであります。そういうような行政整理を要求される日本の今日において、この新しく設置される日本道路公団というものは、できるだけ人員を少くして行政を簡素化した上において実施していこうという御意図がここに五人というものをお生みになったのだと私は推測いたすのであります。五人については相当慎重な考慮を払いながら御提案になったと思う。六人でなければ実際にこの公団の運営に支障を来たすという立案者としてのお考えか、そういう点についての御所見お伺い申し上げておきます。
#11
○馬場国務大臣 総裁一人、副総裁一人それに理事五名を配しまして道路公団を運営いたして参りたい、この公団の事業がどんどん拡大をいたしますれば、さらに不足を生ずるかと思いますが、ただいまのところ理事五名をもって運営をいたして参りたい、かような考えで提案をいたしたのであります。議会において御決議に相なればこれを尊重いたさなければならぬ、かように考えております。
#12
○前田(榮)委員 大臣の意見は将来この公団が大きく発展をすることは予想される、そういう場合においてはおそらく五名では不足を来たすであろう、こういうお見通しのようであります。それは将来のことであって、昭和三十一年度において必要は感じておらない、こう裏書きをされたも同じ言葉の意味を含んでおると思うのであります。そこで提案者にお尋ねするわけでありますが、今大臣は将来は五名では不足を来たすと予想されるのでございますが、現在ではそういうことはない、これでやっていけると思って提案をしたのだ、こう言われるのであります。そこで建設大臣がそう言われるのに、何がゆえに――議員の方から修正される場合においては、普通は、政府の方では六人も七人も出すが、議会の方で国民の意思を代表して、国民の負担をできるだけ軽減させるために、あるいは行政を簡素化させるために、人員を削減する方向の修正を行う場合が多いのであって、それが国民の意思に沿うゆえんだと思う。それにもかかわらずそれと逆行して多くするということを議員の方から出すことは、われわれはどうも提案者の意図が那辺にあるかということは理解に苦しむのであります。あまり腹黒いなんということはよう言いませんが、そういうことではないと思う。しかしこれはどうも議員としては適当な方法でないと思います。御撤回なさった方が私は国民の意思に沿うゆえんだと思う。その点あくまでも多数で押し通す、こういう強硬なる態度をお持ちになるのには、もっと明確な論拠がなければならぬと思いますが、いかがでありましょうか。
#13
○馬場国務大臣 ただいま私申し上げました点多少誤解の点もあったかと思いますが、実は総裁一名、副総裁一名、理事五名で何とかやっていきたい、多少人手の足りない点もあるかと思いながら、実はこの程度で何とかやっていこうと思っておったのでありますが、もし理事が多少ともふえるということになりますれば、むしろ私としてはそれを歓迎したい、かように考えております。決して拒む意味ではございません。その意味であることを御了解願っておきます。
#14
○前田(榮)委員 私はもういいかげんにやめたいと思ったのですが、大臣がそういうような考えなら、私は黙っておりません。この国会は国権の最高機関であって、日本の立法府といたしまして、ただの一人でも、ことに公団の最高幹部という地位にある者を五人や六人、一人はどうでもいいじゃないか、こういうようなことで提案をされるという態度というものは、きわめてふまじめだ。国務大臣といたしまして国会に責任を持つ立場の方が提案という際には、五人ならやれる、こういう自信をもってやるべきだ、こういうことを私は言った。こうでなければならぬ。それを修正されることを歓迎するというようなあやふやな考えをもって国会に提案されるということは、国会を侮辱するものだ、政府に確信があるとは言えない。そういうことであるならば、私はたった一人の問題でなくて、国会の権威のために、これはただ単に道路公団という問題でなしに、大きく取り扱わなければならぬ問題に発展すると思う。
#15
○馬場国務大臣 提案をいたしましたのは、信念に基いて提案をいたしておるのでありますが、委員会並びに議会、ここで修正をいたされますならば、それを尊重いたします、かような意味合いで申し上げたのであります。もし言葉に不備な点があったならば、その意味であるとお聞き取りを願いたいのであります。
#16
○前田(榮)委員 そのことはよく私らもわかっておる。あなたが何ぼ尊重しないといっても、国会を尊重せずに日本の政治がやっていけますか。国会で修正することが、かりにそれが悪い方向の修正であっても、その修正は尊重されなければならぬものなんだ、そんなことはわかっております。ただこの案をあなたが自信を持って出されて、将来はともかくも、現在のところでは自信を持って出した、こうおっしやった。このおっしゃったことによって、提案者にはどうであるかということを私は尋ねておる。それをそれじゃ六人を歓迎するというような態度でおっしゃるから、私はそれは大へんに重大な問題だというのです。それは好むと好まざるとによらず、国会で修正されれば、私はその意思に沿うて、それは国会の意見を尊重します、こうだと思うのです。それに違いないと思う。そういうことなら私は何もそれ以上あなたを責めない。それをそういう提案者の立場に立って、それも普通の修正とは違って、人員を増加せしめるというような、いわゆるむしろ行政の簡素化とは方向が逆行するような修正を国会議員が出すというのはおかしいじゃないかということを、私は提案者に質問いたしておる。その点だけはあなたのお心持はよくわかっておる。また言われたこともよくわかっておるのであって、何もそれ以上、私は建設大臣を追及しようとは思いません。ただ提案者がそれでもやっていくというのはおかしいじゃないか、これは議会人としてはむしろ五人を三人くらいにしたらどうかこういうことを考えられて、また将来必要なときには、そのときにふやそうじゃないか、こういうことが国会議員としての進むべき方向ではないか。こういうことを私は質問いたしているのであって、提案者の御説明を願いたい。
#17
○荻野委員 ただいまの御質問はごもっともと存じております。私にいたしましても、なるべくはただいま前田さんがおっしゃったように五人のものを三人に減らしていくことが条理と考えておる次第でございますが、いろいろ検討いたしまして、公団の将来を考えまして、人も多分に要りましょうと思います。なお従来のようでなくて、理事の方々に現場の方の所長なり、あるいは出張所があればそれを兼ねて権威をもってやっていただいた方がいいんじゃないか。こういつた観点から実はお願いを申し上げた次第でございます。そこで、実は先ほども六人とか七人というようないろいろお話もあったのですが、別にこの理事の関係は決議機関でありませんので、国民金融公庫あたりはやはり四人になっております。はなはだこまかいことでありますが、私はしろうとでございますので、簡単にお願いをして御賛成を願いたい。こういうような工合でお願いを申し上げている次第であります。
#18
○徳安委員長 修正案に対する質疑もほかにないようでございますから、これより道路整備特別措置法案、日本道路公団法案及び修正案を一括して討論に付します。討論の通者があります。瀬戸山三男君。
#19
○瀬戸山委員 私は自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題になっております道路整備特別措置法案並びに日本道路公団法案につきまして、ただいま荻野委員から修正案を出されました部分を除く原案に賛成の意を表する次第であります。
 御承知のように、今日まで現行の道路整備特別措置法がありまして、特別会計によって有料道路の制度を続けて参っているのでありますが、この際政府はさらに道路整備を拡充強化するために、新たに道路整備特別措置法案とそれから新たな事業団体としての日本道路公団を設置する方策を立てまして、本二法案を出しているわけであります。私どもは今日まで日本の道路の整備のために国民の期待に沿うべく努力をしてきたつもりでありますが、かような整備強化によりまして、道路の整備をさらに一段と伸ばすべきものであるという意味において、賛成をいたす次第であります。
 それから、ただいま日本道路公団法の第八条、いわゆる理事の定員についての修正が出ました。この問題についてはいろいろ議論はありましょうけれども、先ほど社会党の前田委員からのお説のように国会といたしましては、できるだけ事務を簡素にして、経費はかからないように努力するのが当然であります。けれども、それはすべてがそういうととであるということでなしに、問題は事業の内容に応じて人員を定めて、事業の遂行をすべきであるという建前でわれわれは考えております。そういう意味において、過般私は第八条の公団の役員についての質疑をいたしましたと同時に、公団の現在並びに将来における道路の整備の内容についてもただしたのでありますが、相当広範囲にわたって将来もやらなくちゃならぬこの道路公団の仕事でございますので、ただ本社ばかりの理事のみならず、重要なる支所においてはやはり理事級の責任者を置いて、この道路整備の計画を実行に移すのが適当である、そういう意味において最小限度の一名をここにふやすということについては、私、きわめて適当である、かように考えますので、この修正案にも賛成をいたす次第あります。(拍手)
#20
○徳安委員長 三鍋義三君。
#21
○三鍋委員 私はただいま議題となっております道路整備特別措置法案並びに日本道路公団法案の二法案に対しまして、日本社会党を代表して、修正部分を含めてそれぞれ一括して反対の立場を明らかにせなければならないことを遺憾とするものであります。ただ建設大臣は特に法曹界の御出身でありますので、私がこれから述べることにつきましては、たとい見解の相違がありましょうとも、わが党の反対する意義は単なる反対理由として放置しておけないという政治的道義を強く感じていただけるものと確信するものであります。御承知のように行政にはそれぞれ執行の基本原則があります。これが法に明示してありましょうとあるいはなかろうと、長年公共の福祉のためにつちかわれた原則であると思います。私たちと自由民主党の諸君と主義主張が違い政策が違っておりましても、お互いにこの国会を通じて立法し、それが行政に執行されることを共通理念としておりますからには、両党の共通の一致した政治運用の基盤があるはずであります。私は行政の執行の基本原則にこれを見出しているものであります。すなわちわが国の道路行政は道路法の精神に照らしましても明らかなように、水のごとく空気のごとく、さんさんと輝く春陽のごとく、国民にひとしく公益のために無料公開の大原則が立てられているのであります。租税においては、憲法の規定もありますが、租税法律主義がとられております。これらはこの根本原則を変えない限り、いかなる制約も公共に反するものと見なければなりません。そこで私は思うのでありますが、さきにガソリン税のことが審議せられました際に、大蔵省は税体系を乱すものであると反対いたしました。これは単なる財源のなわ張りということではなくて、ガソリン税を目的税的なものにすることが一般の税体系をくずすおそれがあるとしての考えであったと思います。一つの特例を設けたことが糸口となりまして赤字に悩む地方自治体にも目的税を認め、また政府も他に目的税を作る等これが蔓延し、税行政の混乱を来たす結果をおそれるからにほかなりません。これは当時大蔵省の説明にも明らかでありますが、それと同じように建設省は道路の無料公開の原則を貫く重要な立場にあるのであります。かりに私たちが道路の整備のためと称しましてこの法案を出したときに、行政に対する与党の政策が変えられない限り道路の無料公開の原則に反し、道路行政を死地に陥れるおそれありとして行政府の意見を拝聴させていただけるのが当然あるべき姿だと思うのであります。しかるに軍事費の天引予算であるがために、国家財政に占むる道路関係費用が少く、容易に道路整備がはかどらないことを理由としてかかる法案を提出されることは、あまりにも行政の権威を失わしめるものではないかと思うのであります。あなた方はまず道路費の予算に占める地位をアメリカや西ドイツ並みに上げてから、これら諸国のように有料道路の建設を計画されたがよい。質疑の過程にも申しましたように、アメリカや西ドイツは道路網が整備し、なおかつ自動車一台当りの人口、アメリカは二・九人、ヨーロッパが三・五人の例のごとく、多くの自動車があふれていますから、長距離輸送や、あるいは日常ドライブの便に供する、主として観光交通のような意味を持つ特定の専用道路として生まれているのであります。かかる段階においては道路に対する国家の義務が果されてしまっているのであります。しかるにわが国は自動車一台当り人口百十一人であります。車一台に百十一人の納税者がついていると仮定して下さい。これだけの車すら満足に軽快に走ることのできる道路がないということは近代国家の建設に忠実でなく、また政府の政治の貧困がしからしむるからではないでしょうか。この点に関しましては現行法が提案されましたとき、与野党一致いたしまして政府に申し上げ、三年限りの特例が建設大臣より述べられて、ガソリン税が目的税のような性格になるならばかかる特例まで設ける必要はないと申されていたのであります。遺憾ながら今日再び特例として新法を提出されることは、政治の道義にも反するものではないでしょうか。
 さて、二法案を内容的に調べてみましても、法の目的におきまして、すでに道路法の規定する道路の概念から逸脱し、かつ著しく便益を受ける個所に建設するということは、一般の道路整備を二次的に取り扱い、本法案の道路に重点が向けられていく危険性を含むものであります。わけて歩行者の関所ともいうべき橋梁、トンネル、渡船施設、道路用エレベーターの利用には、歩行者からも料金を取り得る道を開いていることは、ちょうどあの江戸時代の大井川の渡しにもひとしいやり方であると断言せざるを得ないのであります。そこで昭和の雲助のようなものが彷徨、介在いたしまして、いろいろの問題を起すようなことが万一あったならば、政府は何とされるでありましょう。また公団に対する指揮監督につきましても、収支明細の変更手続の不備、あるいは道路管理者の権限を代行する公団に、管理上ゆるやかな助言程度にとどめられて、かつ公団取得の道路敷地は、公団の存続する限り公団に帰属することは、道路の性格から見まして、これまた遺憾とするところであります。
 さらに実際業務の施行面におきましては、道路債券の発行をもなされるのでありますが、思うに道路債券は国が発行して、一般財源から償還されることこそ道路行政における意義があるのでありますが、公団が発行して料金により償還させることは、その利用者にちょうどガソリン税との二重課税のごとき結果を生ぜしめるものと論及せざるを得ないのであります。しかしてそれらの負担は運賃に転嫁されまして、国民大衆の負担となってくるのであります。
 また料金の徴収期間につきましては明確を欠いており、不当に長い間徴収するという悪弊の防止策が法上何ら規定されていないのは、われわれ立法者といたしましては危惧の念非常に大きいものがあるのであります。特に償還の早く完了した有料道路地域の利用者が、ずさんな計画のために償還の遅々として進まない有料道路の地域までプールされて、その償還の責任を負わしめられるという事態にもし立ち至ったならば、こういうことは断じて承認することができない点であります。この点は強く強く強調しておきます。
 さて私は二法案の審議を通じまして、一くれの砂糖にはい寄るアリのごとくにというように財源の問題をたとえたのでありますが、道路財源の臨時措置法の意義すら今度の二法案によって失わしめるものがあるからであります。政府の御答弁によっては新しい有料道路の計画の提示なく、ただ道路整備五カ年計画を並行し、かつその一部を公団に行わしめるとのことのみでありますけれども、実際はやむにやまれぬ特例を必要とするならば、当然計画路線が御提出あってしかるべきであります。わけてわが党は有料道路の必要性の背景となるべき事実や、他国における有料道路の建設の意味をるると述べて、政府がかかる制度を必要とするに至った理由を求めたのでございますけれども、遂に納得のいくところの御答弁を得られなかったのであります。道路が荒廃し、その整備がはかどらないことに対する心痛は、建設省、与党、わが党、ともに一致しておりましても、その対策が具体的に公共の立場において実現されなくては、政府の誠意いずくにありゃと追及せざるを得ないのであります。
 ここに良識ある同僚議員各位の御賛同を得まして、本二法案が否決せられ、国家財政に正当なる割合まで道路費が増額されることによって、すみやかにりっぱな道路が縦横に連なり、産業文化の発展に資せられんことを心から願ってやまないものであります。
 以上で道路整備特別措置法案並びに日本道路公団法案に対する反対の討論を終るものであります。
#22
○徳安委員長 これにて討論は終局いたしました。
 まず、日本道路公団法案及び修正案について採決いたします。荻野君提出の修正案について採決いたします。この修正案に賛成の評語の起立を願います。
  〔賛成者起立〕
#23
○徳安委員長 起立多数。よって荻野君提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいまの修正部分を除いた原案に賛成の諸君の御起立を願います。
  〔賛成者起立〕
#24
○徳安委員長 起立多数。よって修正部分を除いては原案の通り決しました。これにて本案は修正議決いたしました。
 次に、道路整備特別措置法案について採決いたします。本案に賛成の諸君の御起立を願います。
  〔賛成者起立〕
#25
○徳安委員長 起立多数。よって本案は原案通り可決いたしました。
 なお、ただいまの議決に伴う報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議はありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○三鍋委員 委員長の報告に対しては異議はございませんけれども、報告の中に、やはりただいま述べました社会党の立場、その要点を入れていただきたいと私希望いたしますから、この点御配慮を願いたいと思います。
#27
○徳安委員長 それでは御異議なしと認め、さように決します。
 本日はこれにて散会し、次回は公報をもってお知らせいたします。
   午後二時三十四分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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