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1955/12/08 第23回国会 参議院 参議院会議録情報 第023回国会 内閣委員会 第2号
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1955/12/08 第23回国会 参議院

参議院会議録情報 第023回国会 内閣委員会 第2号

#1
第023回国会 内閣委員会 第2号
昭和三十年十二月八日(木曜日)
   午前十一時二十九分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
十二月六日委員松澤兼人君、加瀬完君
及び新谷寅三郎君辞任につき、その補
欠として田畑金光君、菊川孝夫君及び
島村軍次君を議長において指名した。
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     小柳 牧衞君
   理事
           長島 銀藏君
           野本 品吉君
           千葉  信君
           島村 軍次君
   委員
           井上 知治君
           植竹 春彦君
           木村篤太郎君
           中山 壽彦君
           木下 源吾君
           田畑 金光君
           豊田 雅孝君
 政府委員
   内閣官房長官  根本龍太郎君
   内閣総理大臣官
   房公務員制度調
   査室長     大山  正君
   行政管理政務次
   官       宇都宮徳馬君
 事務局側
   常任委員会専門
   員       杉田正三郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠互選
○行政管理庁設置法の一部を改正する
 法律案(内閣提出)
○国家公務員制度及び恩給に関する調
 査の件
 (公務員の期末手当に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(小柳牧衞君) ただいまより開会いたします。
 お諮りいたしますが、廣瀬久忠君より理事を辞任したいという申し出がございましたが、これを許可することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(小柳牧衞君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、理事の補欠互選を行いたいと存じますが、その手続きは成規の手続きを省略いたしまして、委員長から指名いたすことにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(小柳牧衞君) 御異議ないと認めます。よって委員長は理事に島村軍次君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(小柳牧衞君) 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案に対する提案理由の説明を求めます。
#6
○政府委員(宇都宮徳馬君) ただいま議題となりました行政管理庁設置法の一部を改正する法律案の提案の理由並びにその概要について御説明申し上げます。
 まず第一に、監察に関連して調査を行う対象の範囲の拡張について申し上げます。
 現在、行政監察においては、国の行政機関の業務について監察するとともに、日本専売公社、日本国有鉄道及び日本電信電話公社の業務並びに国の委任又は補助にかかる業務について、監察に関連して調査を行うこととなっているのでありますが、このほかにも公庫、公団等、特殊の法人は、あるいは国の巨額の資金を運用し、あるいは公共性のきわめて強い事業を行う等、その業務は重要でありますので、これらに対し必要な調査を行い、その適正を期する必要があります。よって、第二条第十二号を改め、新たに国民金融公庫、住宅金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫の四公庫、日本住宅公団、愛知用水公団、農地開発機械公団の三公団及び法令の規定により国が資本金の二分の一以上を出資する義務がある法人で、政令で指定するものの業務についても、関係行政機剛の監察に関連して調査を行うことができることとしたのであります。
 次に、行政審議会の委員の定数を増加することについて申し上げます。政府におきましては、新内閣の重要政策の一つとして、行政機構の改革を強力に遂行する所存であります。これがためには一層広く各界の公正なる意見をもくみ入れて、慎重に検討し、もって簡素能率的にして、国民に親しまれる機構に改めたい考えであります。つきましては、当庁の諮問機関である行政審議会の委員の定数を五人増員して二十人以内と改め、もって右に申し述べた要請に答えるとともに、当行政管理庁の重要施策に資したいと考えております。
 以上が今回の改正法律案を提案いたしました理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
#7
○委員長(小柳牧衞君) 本案に対する質疑は次回に行うこととしまして、本日は政府から提案理由を聞くだけにとどめたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(小柳牧衞君) 御異議ないと認めます。さよう取り計らいます。
    ―――――――――――――
#9
○委員長(小柳牧衞君) 国家公務員制度及び恩給に関する調査を議題といたしまして、公務員の期末手当に関する件を議題といたします。
 政府は、七日の閣議におきまして公務員の年末手当の増額の件を決定したようでありますが、本問題につきましてあらましの御説明を願います。
#10
○政府委員(根本龍太郎君) 給与担当大臣が参りまして御説明するのが当然でありますが、便宜上、私に説明するようとのことでありまするので、閣議決定の事項を申し上げます。
 国家公務員等に対する手当の増額支給について、昭和三十年十二月七日閣議決定をいたしました。その要領を申し上げますというと、まず第一に、国家公務員に対しまして昭和三十年末に支給される手当については、左に掲げる要領により、基本給の〇・二五ヵ月分に相当する金額をこえず、かつ既定予算の範囲内においてこれを増額支給することができるものとする。これが大前提でございます。
 そうしてその内容といたしまして、1、手当の増額支給については、期末手当の形によることとし、今次臨時国会に関係法律の改正法案を提出するということであります。これは期末手当にするか、あるいは勤勉手当にするかとのいろいろの議論がありましたが、期末手当とするこの形を取った次第であります。2、手当の増額に必要な財源は、極力既定人件費の節約により捻出することとし、必要な場合はさらに旅費、庁費などの節約をも行うということでございます。3は、前期二の措置を実施するため必要ある場合は既定予算の移流用を行うほか、昭和三十年度第四・四半期支払計画の一部を繰り上げるものとすることで、これは御承知のように、人件費、旅費等が非常に少くて、それだけの理由ではとてもできない。どうしても流用、移用の方法を取らなければできない官庁もございまするので、そこで第三項といたしまして、必要ある場合においては、既定予算の移用、流用をも認める、これは大蔵大臣に認めさせると、こういう前提に立った次第であります。
 その次に大きな二、といたしまして、政府関係機関職員に対して、昭和三十年末に支給される手当は、国家公務員の場合に準じ、既定予算の節約、流用によりこれを増額支給できるものとするということでございます。三公社、五現業についても、国家公務員と同様なる措置を取るということでございます。
 三といたしまして、地方公務員に対し、昭和三十年末に支給される手当は国家公務員の場合に準じ、増額支給する場合にも、これは地方自治体自身できめることでありますが、その場合にも、これに必要な財源の捻出は、前記一の2に準ずること、すなわち既定予算の移流用によって出すということでございまして、さらに、ただし義務教育費国庫負担分の増額分については、将来財源措置を講ずること、これは現在移用、流用するところのあれがございませんので、これは将来において財源措置を講ずるということをきめたのでございます。
 なお注といたしまして、さしあたり資金繰り上必要やむを得ない地方団体については、短期融資の融通を行うことがある。これが七日に閣議決定した条項でございます。
 これに基きまして、政府は関係法案の現在整備を図っているのでありまして、これが出ましたならば、直ちに国会に提出いたしまして、御審議を願いたいと、こう思っている次第でございます。
#11
○木下源吾君 ただいま御説明をいただいたのですが、この増額分は各省別にやることになるのですか、この財源をあさることになるのですか。
#12
○政府委員(根本龍太郎君) この御説明でおわかりと存じまするが、〇・二五ヵ月分をこえない範囲において、そうして財源捻出は既定経費の節約、移流用によってやりまするから、従いまして補正予算は組まない。従って各省においてこれは措置をするということになるのでございます。
#13
○木下源吾君 今のような措置ができないところはどうするのですか。
#14
○政府委員(根本龍太郎君) これは主計局当局も一々当ってみましたが、移用、流用をやるということになりますれば、できないことはない、できるという大蔵当局の見通しで、これはこのようにいたした次第であります。
#15
○木下源吾君 人件費や、旅費、庁費といいますかね、人件費ということになれば、既定予算の中で、必要なものを使わないで、こういうようなものを今回の増額に流用するということになれば、結局使われている方から言えば、自分の足を食っているタコのようなものじゃないか。この点についてはどういう考えを持っておられるか。
#16
○政府委員(根本龍太郎君) これは人件費等においても欠員の場合も相当ありまして、従来でありますれば、こういう方面の移用、流用が許されなかったのであります。従来は御承知のように、超勤手当の繰り上げ支給ということでありましたので、従って超勤手当の範囲内でございましたが、これは欠員等による不用額、こういうものも出て参ります。それからまた物件費等も、これは節約によって捻出するということになるわけでございます。
#17
○木下源吾君 従来は超勤の繰り上げなんというておりますが、大体超勤だって必要なだけの超勤なんというのは払ったためしがない。従来だってずい分無理をやっておるのですよ。そこで今度の人件費のつまり欠員のための不用額なんといいますけれども、あらかじめ、これらは当初からだな、ほとんど予算の中に、腹づもりの中に見て、年末手当になれば、こういうようなことをしてやろうというようなことで、欠員を補充しないでおって、それだけのやはり仕事を全体につまり加重さして今までやってきておる。こういうように見られるのですが、その点はどうですか。
#18
○政府委員(根本龍太郎君) 私がこういうことを答弁するのは、筋があるいは違っておると思いますけれども、これはいつの時代においても定員一ぱいになっておることはございません。これは自然減耗と申しまするか、退職されたものをそのまま補充しないでおる場合もございます。従いまして、特にこの期末手当を捻出するために、初めから役人を入れないでおくというような措置をするように、政府として指令したことはございません。
#19
○木下源吾君 もちろん今大蔵の方のやり方だと思いますが、大体大蔵の今度のやり方を見ておりますと、大蔵では金もうけをしておるわけだ、一口に言えば……。今度およそ所要経費というものは、自分のふところから出すがごとく見せかけておいて、それを一つも自分から出さない。そして各省庁から…させる。そこから今度ははね返ってくる所得税だけは自分のふところに入れてしまうわけです七およそこれは三十億くらい大蔵省はもうける、実際こういうようなペテン師みたいなことをやるから、ちょうちん行列とか。ああいうことが絶えない。私はそう思うが、官房長官どう思うか、どのくらい大蔵省がもうけておるか、計算してみたか。
#20
○政府委員(根本龍太郎君) これは見解の相違になると思います。大蔵省が金もうけをするような意味でやっておるとは私は考えません。
#21
○木下源吾君 大蔵省は金もうけしようと思わぬでも、およそ今度の所要額は、一般職、特別職を合わした額が何ぼぐらいになるか、これは二、三十億になるでしょう。それは大蔵省の方では自分では関係しないのです。税金は大蔵省へ入ってくるのです。それで一般職や特別職ばかりではなく、国鉄であるとか、あるいは専売、電々公社及び地方公務員の方もみんなそして大蔵省の方へ入ってきておる。この額は、かりに今度百億出す、百億全体とすれば、二〇%とすると二十億ですよ。こういうようなことをいつでもやってごまかしておる。私はそう思う。あなただってごまかされておると思わぬか。
#22
○政府委員(根本龍太郎君) これは御承知のように、所得があればそれに対して所得税がかかるのは当然でございまして、国会においてきまったところの法律に基いて政府がやっていることでありますから、ごまかしとは思いません。
#23
○木下源吾君 それは今までやってきたことは政府がやっていることで、ごまかしでないかもしれないけれども、今やっていることを言うのですよ。ごまかしではないか。当然これは補正予算を組んで、そうしてやるのが当り前じゃありませんか。まるであんた、自分の持っているものはふところに入れ、さらに自分のふところに入れて、そうして一般にはくれてやるような、そんな体裁のいいようなことばかり言っても内容はなっていないと思うが、そういうところ、体裁悪くはありませんか。大体のところ、これは当然補正予算を組むべきじゃありませんか。今関係法案を出すと言われるが、私は当然補正予算を組んで、そうしてこういう人件費の不用額、そういうものは当然みんな残っている人間がそれだけの仕事をしているのだから、もしそうでないとすると、大蔵当局は最初の予算を組んだときに、これはずさんな予算を組んだということになる、私そう思う。このくらいしか使わない予算を組んでいるのに……。そういうように、今実際働いている人たちは、欠員分の仕事もしているのだから、これは勤勉手当やるとか、期末手当をやるとか、こういうようなものによって、ほんとうに政府が出そう、ほんとうに国民の税金から出してやる、こういうような私は補正予算を組むべきじゃないか、こういう点についてはどういうお考え方ですか。
#24
○政府委員(根本龍太郎君) 補正予算を組めという要求は社会党の……、(木下源吾君「社会党ばかりじゃない」と述ぶ)社会党から要求がございました。しかし政府は財政上諸般の事情を勘案して、現在国会においては補正予算を組むべきにあらず、従って既定経費の節減、流用によって措置をするというふうにきめたのでございまして、従いまして、遺憾ながら木下先生と政府は意見を異にしているわけでございます。
#25
○木下源吾君 それではもう一つ、去年ですね。政府がごまかした例を、今度は現実にきたやつを言っておくが、去年は〇・〇五だね、これは今のようにしてやっぱり各省庁にやれといってやったわけであります。ところが、この〇・〇五というやつは、人事院総裁から、できないところを長官としてやってくれということを、三好長官の方でやっているにもかかわらず、それはそのままでずるずると今までごまかしてしまった。今あなたは、大蔵当局では十分財源があるという見込みであると、こう言われたのだけれども、そのときもそんなようなことを言った。ところが実際においては〇・〇五というものは、いまだに解決つけておらぬ、これは一体どういうふうにお考えになっておられるか。
#26
○政府委員(根本龍太郎君) 昨年並びに本年の夏季手当につきましては、これは法律に基いて支給せよということでもございません。従いまして、〇・〇五程度のことで各省庁の運営においてなし得ることであるならばそれはよろしい、こういうふうにきめたのでございます。従いまして、その始末ができないということは政府としては考えていないのであります。やり得る範囲内においてやっているから、やったところにおいては全部処理したものとわれわれは解釈している次第でございます。
#27
○木下源吾君 今それはこういうふうにせよということは言っておらぬ。今度もそうなんだ、やることができる、こういうふうに逃げるようにちゃんとできている。現実においてはそういうごまかしは通用せぬ。できるというだけで、だから私はできると言うから聞いているので、いやしくもみんな公平にやっぱりせにゃいかぬのです。できるというだけでは不安である。前にもこういう例があるから、それだから、財源が必ず人件費の不用額で、あるいはまた物件費の移用、流用でできるのかというと、大蔵がそうだと言う。私は大蔵を信用することができない。前にこういうことをやっておるから……。あんただって信用することできないでしょう。この点を聞いておるわけです。ただここで一時のがれな答弁をして、あとはどうでもいいという、現にきのうあなたたちの方で閣議決定した、こういうことが言われておりますが、この内容については非常に不安があるのでね、各省庁の職員諸君が非常にこれはがたついておるわけですよ。これを明確にしてやらぬというと、せっかくあんたたちがやってくれたことが何にも効果がないということになるのでありますから、それですから、これは大蔵当局とあんたたちとしっかり話して、必ずやれるのかどうか、そしてそういうことが話し合いの上で、ここで必ずこれはやれるのだ、やれない場合にはこうするのだということを言うてもらわなければ、せっかくあんた方御心配して下さったことが何にもならぬじゃないか、こういうように考えるからお聞きしておるのでありまして、その点については、おれの方はこういうふうにできるので、あとはまかせてあるのだというようなことでは心細いので私はここでお聞きしておるので、その点どうですか、確信がありますか、今度は……。
#28
○政府委員(根本龍太郎君) この法案を決定する場合においては、各関係閣僚も全部賛意を表しておる次第でありまして、なおこのために念を入れまして、この方針の決定の場合、主計局当局に当らしたところ、これは移用、流用ができるから、これはできる、こう見ております。なおまた関係閣僚から、この点についてまだ自分の方はできないから、どうしてくれというようなことは申し出がございません。なお実際これを実施する場合は十五日支給でありまするが、ただいま申し上げたように、人件費の節約、あるいは予算項目の移用、流用が行われるかと思いまするから、それには相当の時間がかかると思います。そうしますれば、その間においてもしどうしてもできないということが万一あった場合においては調整をしなければならぬと思っております。従いまして、政府といたしましては、決して無責任なやり方はいたさないつもりでございます。その意味においてこそ、今回は正式に法律の改正までして、もちろん限度をきめる法律でございまするが、そこまでして、従来のように超勤手当の繰り上げ支給というような不明瞭な形はとらないというような方針で進んでいる次第でございます。
#29
○木下源吾君 今まあ法案が出てくるそうでありますから、その法案のときにまた十分……。それまでにすっかりあなたの方でも、各担当大臣というても、このごろできたばかりの大臣でしょう。そこで内容はわけわからぬです。だから大蔵省の連中にみんなごまかされてしまう。だからそういう点はしっかり、あんた堪能だから、今度の法律案を提案するときに……。ほんとうですよ、〇・〇五でももらった方と、もらわないのとあるのですよ。こういう不公平は、せっかくやっても何にもならぬから、それまでにはっきり一つしていただきたい、こういうように官房長官に希望を申し上げておきます。のみならず、どこまでも補正予算を組まぬで、こういう財源でやるということは、これは私は筋が立たないと、こう思うのである。見解の相違だとあんた言うけれども、初めに国民には、これだけ人を使ってこれだけ払いますぞ、こう言って法律にして国民の前に明らかにしたのである。こういう不用額ができたらば、それだけの仕事は、国の仕事の量と、これを行うところの人間の数、つまり能力、そういうものをみんな計算しておるはずであるのであるから、それを今度は超過して仕事をやらせる、そうしたならば、その人はそれだけ苦労しておるのであるから、それに対して勤勉手当だとか、そういう制度がある、これに対してやるべきだと私は思う。あんたは見解の相違だと言うけれども、そんな、見解も何もありませんよ。これはだれだって常識ですよ。こういうことは苦しまぎれにやっているかしれませんけれども、苦しまぎれにやっているなら、苦しまぎれにやっているのだということを明瞭にしていただかぬと、片一方では国民が親心でと思ってもらうのと、何か自分たちをごまかして使って、ごまかしてもらっているのだと思われるのとは大へんな相違です、能率の上においても……。こういう点は政府は明確にしてもらいたい。それからなおさっき私が言うたことは、これはもちろん全体としてはいわゆる国というもので行けば、これは大蔵省がもうけたとか、もうけないとかいうことは不穏当であります。不穏当であるけれども、経理上技術的にやる仕事の上でも、大蔵省はこういうことをやっているということはだれがみても、あなただってそう思われるでしょう。何か出してくれというと大蔵省は金がない、財源がないとか何とか、まるで高利貸の番頭みたいなことばかり言っている。そうしておって、ふところにはこういうものをこっそりねじこむ、今度でも私言う通り所得税が皆入ってくる。地方財政は苦しい、そこのところへは貸してやる、貸してやるには利息をとる。その金の中から税金をとる。皆国の方でとってしまう。国というと漠然としているけれども、これは大蔵省です。それをまた恩にきせて、出すときにはまるでただでくれてでもやるように恩にきせてやっている。こういうようなことはごまかしです。今度は期末手当の問題が起きてきたから、大蔵省は腹の中でまた何十億もうかるというようなことでニコニコしているのじゃないか。ほんとうです、三十億ももうかっているんです。そういった金を今度は一体どこで使うつもりでいるか、これを聞きたいのだけれども、今日はあなたに聞いてもしようがありませんので、これは大蔵大臣が来たら聞こうと思っているのですが、どこへ使うつもりで、こういうへそくりをごまかしているか。これはあなたはとにかく大番頭だから気をつけておらぬというとけつの毛まで抜かれる。今度はしかし御苦労さまで、ありがとうございました。なるべくがたがたさせないようにしてもらいたい。
#30
○島村軍次君 ただいまの御説明で、閣議決定のことはよくわかりましたが、所要額の調べが出ておりますが、事務的に幾ら要って、ちょっと新聞に出ているのと違っているようですが、その点を一つ明らかにしていただきたい。
#31
○政府委員(根本龍太郎君) 閣議の決定の場合は、きめたのはただいま申し上げただけでございまして、数字の具体的な問題については閣議決定はいたしておりません。これは各省庁において大蔵省と折衝してきめられることと思いますが、しかしながら、おのずからそこには一定の根拠があることと思います。これについて私承知しておりませんので、政府委員の方から御説明いたさせます。
#32
○政府委員(大山正君) 〇・二五ヵ月分期末手当を増額するとして計算いたしました場合、一般会計にありましては十九億四千五百万円、これは一般職の職員でございますが、一般会計が十九億四千五百万円、特別会計が十三億一千万円、その内訳といたしまして、一般職、一般の公務員につきまして一億九千四百万円、五現業関係が十一億一千六百万円、それが特別会計でございます。次に政府関係機関といたしまして、三公社が二十七億五百万円……。
#33
○島村軍次君 ちょっとこの表に出されたのと数字が違っているようですが……。まあ続けてください。
#34
○政府委員(大山正君) それぞれ若干計算の仕方が違っておりますが、概数においては違っておりません。三公社が二十七億五百万円、その他の政府関係機関が二千二百万円、合計いたしまして、政府関係機関といたしまして二十七億二千七百万円になります。次に地方の関係でございますが、これも概算でございますが、地方公共団体の関係といたしまして、義務教育関係の学校職員が二十四億一千万円、なおこの半額は国庫で負担することは御承知の通りでございますが、総計といたしまして二十四億一千万円、その他の地方公共団体の職員が三十四億二千九百万円、合計いたしまして地方公共団体の関係は五十八億三千九百万円で、政府地方合わせまして全体の合計は百十八億二千百万円、概算でございますが、そのような内訳になります。
#35
○島村軍次君 ちょっと伺いますが、そうしますと、政府機関が二十七億二千万円、それから一般職が十九億四千五百万円、特別職が十三億一千万円、これが政府関係のトータルと、こういうことになりますか。
#36
○政府委員(大山正君) ただいまお話のうち、政府関係機関二十七億はその通りでございます。それから一般会計の分十九億、これもその通りでございますが、特別会計といたしまして十三億一千万という数字がございます。
#37
○島村軍次君 今私申し上げた。三つ合わせたのが……。
#38
○政府委員(大山正君) さようでございます。
#39
○千葉信君 官房長官に申し上げたいと思いますが、今日の内閣委員会に、はっきり委員長を通じて出席を約束されている大臣が出席されておらない。これは給与担当大臣と、それから自治庁の長官です。今日は他の議院の方に見えておられるようだし、またこちらの予算委員会等にも出ておられるようですから、事情は一応やむを得ないとしても、私どもの今までの経緯からいいますと、どうも他の議院なり、他の委員会の関係を云々するわけじゃありませんけれども、どうもこの委員会を軽視してる傾向が強いと思います。もし軽視してないとすれば、前の第二十二国会等におきましては、首相初め各大臣が非常に熱心に、まだ委員の出席もないうちに出席をして法律案の審議を促進しておった。ところが閉会になると幾ら呼んでも出てこないことがしばしばある。今度も、今日がこういう格好であるばかりでなく、一昨日も実は内閣委員会を開いて三大臣の出席を要請したが一人もこないんです。そして今日のごときは政府の方から提案してあるといって、行政管理庁の設置法を改正する法律案について早く提案理由の説明を聞いてくれとつめかけてきた。これはまあ官房長官の直接の責任ではないとしても、やはり閣内においてそういう問題について善処する立場をとらなきゃならない官房長官として、十分この点については将来注意をしてもらいたいと思います。もし今後もこういう状態が繰り返されるようでありますと、私ども何かの場合にこういう点を深く心にとめて法案の審議をしなきゃならぬというような格好が出てこないとも限らぬ。この点は一つ私の気持ばかりじゃなく、委員会全体としてもそういう気持ですから、これは恐らく委員長の方からも非公式には御連絡があると思いますが、官房長官の方でも一つ善処を願いたいと思います。
 それから次に期末手当の問題についての質問に移りたいと思いますが、まあ長官が今日代理でこられておるようですから、本人がいないから本人をほめるわけにいかないので、代理の方をほめておきますが、今回の期末手当の経過の中には、かなり担当大臣は熱心に努力をされた、おそらく官房長官も実施に努力されるだろうと思います。この努力に対しては私ども深く敬意を表しますが、ただ私考えますのは、百尺竿頭一歩を進めながら、しかもなおわれわれとしては靴の底をかく患いが今度の措置に感じられたので、先ほど木下源吾君等からも、いろいろ予算関係等について質問をいたしましたが、私の具体的にお尋ねしたい点は、その閣議決定の中で、関係諸法律の改廃の手続を行うという御決定があるようですが、その点が実は問題があったのです。政府の方では関係諸法律の改廃ということを今のところきめておられるが、具体的にはどういう措置を講じようとしておられるのか、その法律案の内容等をここでまず承わっておきてたい。
#40
○政府委員(根本龍太郎君) 私詳しいことはよく存じませんが、大体のところ、一般職の職員の給与の法律案は一部改正をお願いしなければならないと存じます。それからもう一つは、法律はこれだけだということでございまして、あとは運営の面において大蔵大臣の承認といいますか、これの点があると存じます。
#41
○千葉信君 そうしますと、一般職の職員の給与のこれは暫定的な法律ですが、その法律の第十九条を改正するわけですね。
#42
○政府委員(大山正君) 私から御説明いたします。法案につきましてはまだ御決定になっておりませんので正確なお答えはできませんのですが、ただいま事務当局で考えております案では、お話のように、一般職の職員の給与に関する法律の十九条の四、すなわち期末手当の率を変える、恒久的な制度といたしまして一応給与法を変更まして、ただ本年度に限りましては、先ほど来官房長官の御説明にもありましたように、予算で、制度としては出るところと出ないところがある。各省庁によって率をきめざるを得ないということがございますので、それを付則に書きまして、なお十五日に支給が間に合わないところがあるかもしれないので、増額分については十五日から五日以内に払えばよろしい、そういう意味の法律案を起案いたしております。
#43
○千葉信君 今、事務当局の方でお考えになっておられる内容は私もわかりますが、実はこの分で官房長官に担当大臣のかわりにはっきりと念を押しておきたいことは、いろいろ私どもが聞いているところでは、今、大山君の言われたような方法ではっきり現在の給与法の十九条を変えるというお考えと、それからもう一つは、今年度だけの特例法案という格好で行こうという意見とが、二つが実際に行われれば行われる可能性もあるやに思う。しかもその考えは今も大山君の方から、事務当局としては考えているだけであって、まだ閣議にも決定されていないという御答弁から言いましても、やはりその二つ、いずれかの可能の方法を取るであろうということが予想される。そしてその場合に起ることは、もしも今の事務当局で考えているような方法で行くならばいいけれども、そうでなくて、特例法案という格好で本年限りのこれは措置であるぞという格好でもし行きますというと、私はかなり問題が起ってくると思う。まず第一は、もう今の給与法自体が特例法といってもいいような臨時立法です。これは官房長官も御承知でしょうが、本来公務員法によって、給与準則によらなければならない性質のものを暫定的の公務員法の第二十八条によって、第二十九条でしたか、第五項によって、御承知のように暫定的な給与法を今取られているわけですけれども、給与法自体が暫定的な法ですから、その上になおさらもう一回給与の関係の特例法で行くというようなことになりますと、これは非常に法律の形態としておかしいことになるし、そればかりでなくて、もう一つは、やはり今の給与法を改正したという場合と特例法で行った場合に起る結果としては、先ほど地方公務員等の関係については、政府の方から必ずしも適切な私は措置を取られようとしていない、単に注釈を加えて短期融資をする場合があるかもしれないという取りきめだけである。こうなりますと、国家公務員の給与に準じて取り扱うという地方自治体の措置に、やはりある程度の軽重の差がかかってくると思うのです。そういう点から行きますと、最も好ましいやり方は、特例法などという措置を取らないで、やはり給与法そのものがあるのだから、この給与法の改正で行くという方法をぜひ取ってもらいたい。これはまあ官房長官に、代理で来られた方にその点についてあまり深い責任を期待することはできないかもしれない。しかしまあせっかく今日ここに来られたのだから、この点は十分に私としては善処してもらいたい。これはまあ官房長官に申し上げておきます。
#44
○政府委員(根本龍太郎君) 御趣旨はよくわかりました。私は個人というか、立場においては全く同感でございまして、そういう意味において内閣において私は推進して参ったつもりでございます。
#45
○千葉信君 それから官房長官に申し上げておきますが、今回の政府のこの閣議決定の内容の中には、私の知る限りでは重大な誤まりがある。それからまたそれぞれ大臣が公約をしたり、団体交渉に応じたその答弁は重大なミスをおかしている。しかしここでそれを取り上げることは問題の結末に必ずしも有利ではないという状況でありますから、私はその分については今日は触れませんが、政府は公約した以上、それから閣議で決定した以上、かなり困難な問題があってもこれはぜひ実行してもらうということを、この際官房長官にはっきりここで答弁をいただきたい。そのかわり私は今申し上げたような点については、これ以上具体的にも触れるつもりはありませんし、これ以上この問題は質問するつもりはありませんから、はっきり公約を守るということについて、閣議の決定を実行するということについて、官房長官から約束をこの際もらっておきたいと思います。
#46
○政府委員(根本龍太郎君) 閣議決定の事項は全内閣の責任においてやることでございますから、これの実施については全閣僚が協力して実現に邁進するように注意いたします。
#47
○委員長(小柳牧衞君) ちょっとお諮りいたしますが、今、官房長官は閣議を控えて大へん急いでおられるそうでありますから……。
#48
○田畑金光君 十二月の五日の朝かと思いますが、田中副官房長官から官公労の代表を呼んで、いわゆる警告文なるものが手渡されているわけであります。それを読んで見ますると、たとえば第一項に、最近官公庁の職員団体は期末手当増額その他待遇改善要求実現のため、いわゆる実力行使を実施しているが、その状況まことに遺憾にたえないものがある。もしかような行動が今後も持続せられるならば、政府としても法に照らし断固たる措置を取らざるを得ない、以下五項目にわたっておりますが、新聞で拝見いたしましたところ、次官会議の申し合せのように聞いておるわけであります。しかし官房副長官からこれが発せられた以上は、閣議においても審議され、閣議の決定としてこれが出されたと思いますが、閣議の決定であるのかどうか、まず第一にそれを承わりたいと思います。
#49
○政府委員(根本龍太郎君) 国家公務員の責務というものは、御承知のように国家公務員法その他によって規定されております。従いまして、それを順守してもらうということは当然のことでございます。従ってこれは改めて閣議決定する必要はございません。けれども、従来こういう点について非常に各省ともやり方が、意識の統一を欠いておる点もある、なおまた非常に乱れておる点もありますので、閣議において報告されて、次官会議においてこういうふうに取り締りについて意識を統一すべきであるということについてお諮りし、その点が了承されたことは事実でございますが、閣議決定という事項ではございません。これは閣議決定にかけなくても当然のことであります。
#50
○田畑金光君 閣議決定事項ではなくて次官会議の申し合せとして発せられた経過はわかりましたが、今回の年末手当をめぐる官公庁労働組合等の行動に対しまして、政府が法に照らして断固たる措置をとる、こういう高圧的な態度で臨むということは非常に遺憾であると考えるわけであります。ことにこのような警告が発せられるとするならば、当然政府は国家公務員法、あるいは公共企業体労働関係法に基いて、具体的な行動の事実を通じて真に法に違反するかどうか、あるいは国家公務員の職責に反するかどうか、こういう事実に基いて行われるべきだと考えますが、そういう事実があったのかどうか。さらに今日までの一連の行動を通じまして、政府は断固たる措置をとるという表明をなされておりまするが、断固たる措置をとるという政府は今後何か具体的な方法をお考えになっておるのかどうか、この点を承わっておきます。
#51
○政府委員(根本龍太郎君) 御承知のように、すわり込みとか、あるいはまたピケラインと称して、登庁する人、あるいは一般国民が官庁に対して陳情、あるいは業務をもってくるときに、これが阻害されておる事実はございました。こういうことは取り締らなければならないということでございます。なお具体的な問題については、おのおの管理者であるところの各省の事務次官において要請されますれば、それに基いて取り締る、法に照らして取り締るということになると存じます。
#52
○田畑金光君 お話しのようなピケラインを張ったとか、あるいは民間人の出入りについて正常なあり方を逸脱したとか、こういうようなことは一般の行動を通じて、ことに政府筋からのそういう一方的な見解の表明がなされたというに過ぎないと見ておるわけです。政府は第二項によりますと、つとめて公務員の意見等も徴し、他面においては政府の立場をも説明し、相互の理解と協力によって現下の局面に対処して行こうと思っておる、こういうことも述べているわけでございます。そういう政府のなすべき点について、十分であったとお考えになっておられるのかどうか。ことに御承知のように、国家公務員法によって、公務員の罷業権はもちろん、団体交渉権においても大きな制約を受けており、現に禁止を受けておる。公共企業体においては、ようやく団体交渉権が認められているにすぎない。これはそれの代償として人事院の勧告を政府は忠実にのむという保障があって、当然そこにバランスがはかれるわけであります。公共企業体においては仲裁裁定を常に政府が忠実に守ってあげるという、こういう態度があって初めて公共企業体法も生きてくるわけです。政府はこの第二項にあるように、相互の立場を堅持しながら、理解協力を求めるというような態度をとってきたのかどうか。今回の年末手当闘争が、ある面において活発化したというその事由は、当然政府が守るべき〇・二五の引き上げについて、人事院のなされたこの勧告を尊重する、予算上の措置をとり、法律上の措置をはかる、こういう積極的な意欲が示されるならば、年末の騒々しい事態も避け得たと思うのです。そういうことをとったか、とらぬか。政府みずからがとることを忘れて、こういう文書によって警告を発するということは、まことにこれは権力的な労働政策をよく表わしておるにすぎないと考えまするが、お尋ねしたいことは、政府は自分のやることをやっておるのかどうか、公務員の、職員団体との話し合いをなさったのかどうか。そういうことをやっても、なおかつ御心配のようなピケラインを張って業務の正常な運営を阻害した。だから法に照らして処断するとおっしゃるのか。そのような前提条件はすべて考えないで、考慮の外に置いて、こういうような文書を発せられたのか、その辺の事情を承わっておきたいと存じます。
#53
○政府委員(根本龍太郎君) 人事院の勧告、あるいは中労委の仲裁裁定等、これは御承知のように、その裁定が直ちに無条件に実施されなくちゃならぬということではないのであります。すなわち予算上、資金上許すということが前提条件でございまして、従いまして、従来政府のとって参りましたことは、違法は絶対やっていない、はっきりしております。ただしその実際とったことが、労働組合諸君の満足することとならずして紛争が起きたという事実はございます。また国家公務員が自分の要求することが満足に実施されないという理由をもって、国家公務員たるところの義務を逸脱してやった行為が合理化されるとは思いません。やはりその点は法によって、法治国である限りにおいてそれを守る義務があるものとわれわれは考えておる次第でございます。
#54
○田畑金光君 長官のお話しは、常に法の形式面のみを追うておるように見受けられるわけであります。今のような考え方では、国家公務員法のこの精神も、公労法の精神も全く真実というものを理解しない態度であると考えるわけです。なるほどお話しのように、公労法に基いて仲裁裁定は直ちにそのまま政府は実施しなければならない。そういう拘束的なものではないかもしれない。それは予算上、資金上云々というただし書きによって、まず私は今回の問題を具体的に取り上げて考えました場合に、人事院の勧告は昨年もことしも給与のベース・アップについては態度を保留しているのです。ただ民間給与その他の経済情勢の趨勢にかんがみて、本年度は年末手当において〇・二五ヵ月を支給するようにという勧告を出されているわけです。一体〇・二五の財源措置ができないのかどうか、政府としては予算上、法律上の措置ができないのかどうか。一般の世論も、それくらいは政府も公務員の要求を聞く前に積極的に手を打ったらどうだ、これが一般の世論だと思うのです。にもかかわらず、政府はやろうとするのか、やろうとしないのか、さっぱりあいまいたる態度で、院外における公務員のほうはいたる要求、院内において社会党から強く実施を要請されてようやく閣議決定まで至った。こういうことを考えたとき、そういう過程において、院外における公務員の年末闘争というものは、政府の態度に相呼応して自然発生的に出てきたものであるとするならば、あなた方のように、単にこういう一片の通牒で警告を発するというようなことが、決して公務員をしてその本来の使命を能率的に忠実に全うせしめるゆえんではないと考えますが、この点は政府としては何ら反省の余地がないのかどうか。政府としては公務員方の精神に照しても、公労法の精神に照しても、何ら反省するものがないと考えておるのかどうか、これを重ねて承わります。
#55
○政府委員(根本龍太郎君) 今回の期末手当を取り上げたのが院内の勢力の圧力、あるいは官公労の実力行使によって、それに屈したということは断じてございません。政府は独自の見解をもってこれをなすべきものと存じ、かつそれに必要なる措置を講じたということでございます。なお、政府といたしまして、人事院の勧告その他の中労委の裁定等は、これは極力尊重してやっているつもりでございます。今後もまたその方針で進みたいと思います。
#56
○田畑金光君 長官の答弁は一応政府の立場の答弁として承わっておきまするが、もう少し公労法の精神や、あるいは国家公務員法のできたいきさつをよく考えられて、こういう一片の文書によって威圧を加えるようなことは、第三次鳩山内閣の門出としてはよろしくない、こう思いますので、十分御留意を願いたいと思います。
 さらに、もう一つ私はこの機会にお尋ねしておきたいことは、現内閣は三つの大きな政策を掲げて船出をされたわけです。その中で税制の改革という問題を取り上げておるわけです。その税制の改革の中で一番問題となっておるのが勤労所得税の問題だろうと考えます。源泉所得税の問題だと考えております。勤労者の源泉所得税が不当に重いということは、もはや一般世論であると思うわけであります。昭和三十年度の年度当初、予算を見ましても明確にこれは数字の面に出ておるし、実際にまた勤労所得老の税金をその価の申告所縁者の税金等と比較してみたときに、大きな違いがあることも事実だと考えておるわけです。この根本的な税制の改革の問題について私は別に触れようとは思っておりませんが、社会党が近く年末手当五千円まで減税するという特例法を出すことを予定しているわけです。この点については、社会党として提案するよりも、与野党一致の提案として出したい、あるいはむしろ政府の側からこういう措置をとってもらいたい、こういうわけで、今までいろいろな折衝上おくれていたわけですが、減税あるいは税制改革ということを一つの大きな政府の方針としておられる内閣であるといたしますなら、まあ五千円の年末手当に免税措置をとるぐらいは、これは当然なことと考えますが、この点について内閣においてどういう見解をとっておられるのか。承わりますと、与党においては五千円の免税をとるか、〇・二五の引き上げ措置をとるか、いずれか一つしかできない、こういうようなわけで、結局問題はめぐりめぐって、〇・二五に引き上げることにきまったわけですけれども、この減税措置について何ら触れられていないということは非常に遺憾だと思いますが、この点について政府はどういうふうな見解を持っておられるか、承わっておきたいと思います。
#57
○政府委員(根本龍太郎君) 私から答弁するのはちょっと違いますが、これはまだ税制改革の案がまとまっておりません。税制審議会の御答申を得、さらにこれについて本格的な検討を加えるという方針はきまっておりますけれども、具体的な問題については何ら触れておりません。従いまして、ただいま御指摘の点も閣議の議題にはなっておらない次第であります。なお、税制問題等については、おそらく今後通常国会において、予算編成の場合に同時にこれは考えらるべき問題だと思います。
#58
○田畑金光君 まあ税の問題は長官に申し上げてもどうかと思いますので、その点はまた適当な機会に大蔵大臣その他に質問したいと思いますが、先ほどこの〇・二五の手当増額支給についての説明の中で、官房長官から読み上げられましたこの「(注)」であります。「さし当り資金繰り上必要やむをえない地方団体には短期資金の融通を行うことがあること。」、この問題であります。本日の朝刊を読みましても、知事会は声明書を発表して、今回の閣議決定のようなことではとても地方団体は〇・二五の増額支給はできない、こういうことを申しておるわけです。こういうように、単なる短期の融資措置によってやれと言うても、これは今の赤字をかかえた地方財政では、あるいは地方団体では、実際実行するということは不可能であろうと、こう見るわけであります。この「(注)」の内容が、どうもわれわれとしてはあいまいで不明確で、どういうことを政府は予定しておられるのか了解がつきかねるわけであります。この「(注)」は、結局今回赤字の府県、あるいは資金上やりくりの困難な府県が短期の融資で〇・二五の財源措置をはかったという場合、それの財源については、あるいは次の通常国会に提案されるであろうと予測される補正予算の場合にめんどうをみてやろうというのか、あるいは昭和三十一年度の地方財政計画の中に、これは別口として、明確に政府の責任において処理しようとするお考えであるのかどうか、この点をはっきり承わっておきたいと思います。
#59
○政府委員(根本龍太郎君) そういう具体的な問題になりますと、地方財政計画とどうかという問題等については、これはおそらく自治庁長官において御審議に際してお答えになることと思います。政府といたしまして、これを決定した当時は、御承知のように支給日が十二月の十五日になっておりまするので、その際において、各地方自治団体が政府と同様に期末手当を増額するということを、県議会なり、市議会なり、あるいは町村議会において決定され、その支出のために年末の資金が足らない、その操作のために、ぜひこの点は政府から出してほしいという場合においては応ずることができるということを規定しただけであります。私からお答えするのはそれだけであります。
#60
○田畑金光君 今の御答弁は、官房長官としての立場上、その限度しか説明できないという意味なのか、この「(注)」は、自治庁長官としての立場からいうと、もう少し深い内容を持っておるのかどうか、どうです。この点は……。
#61
○政府委員(根本龍太郎君) どうも今日は、私は閣議決定した状況をごく簡単に説明してくれというので私は出て参ったわけでありまして、今説明したことは、政府が決定する際においてとった解釈でございます。今御質問の地方自治団体の長の諸君が非常に不満であるとか、それのやりくりをどうするとかということについては、私からどうも申し上げる筋じゃないと思いますので、そういうことは、やがて本委員会なり、あるいはまた地方行政委員会等において同じような御質問が行われるでありましょうし、それに対して自治庁長官にただしていただければ幸いだと思う次第であります。私としては、今申し上げた以外に申し上げることはありません。
#62
○委員長(小柳牧衞君) お諮りいたしますが……。
#63
○田畑金光君 ちょっと待って下さい。もう一つお伺いしたいと思うのですが、今度の臨時国会の最大の問題は地方財政の赤字の問題でしょう。地方財政赤字の問題については、特別会計の補正予算措置で提案されたが、それに今度〇・二五ヵ月の期末手当を増額支給するとするならば、新たに地方財政にはこういう一つの圧力が加わってきたわけなんです。この「(注)」というものは、これは地方財政にとっては最も大事な問題を含んでおるわけです。しかも、こういうような問題は地方自治庁の長官でなければ答えられぬというはずはないと思う。あくまでも、こういう重大な問題は閣議決定においてなさされたのだから、閣議において、地方財政に対するしわ寄せ等のないよるに、あるいは現在赤字を出しておる地方財政でもって支出をするならば、どういうめんどうをみるべきか、当然これは論議されてこの注書きができておるとわれわれは見る。地方自治庁長官でなければ答えられぬ、そんなことは私は内閣の建前から言っても納得ができぬです。単に本日あなたは閣議決定の表に出た文章だけを説明するためにおいでになったとすれば、これは当委員会に対する軽視の最も端的な現われだと思う。先ほど来われわれが申し上げているように、今日は関係大臣が出席して明確にこの文書の内容について説明をするという約束になっていたはずなのに来てくれない。その来てくれない理由は、無理もないと思う点もあるから、われわれはこれ以上追及はしませんけれども、少くとも閣議においてこういう文書が出たとするならば、その内容について、しかも地方財政の今後の問題について十分論じていないはずはないです。その内容についてあなたが答えられぬはずはないと私は考える。もう少し詳しく、地方財政についてどう対処されようとするのか承わっておきたいと思います。
#64
○政府委員(根本龍太郎君) 「(注)」は御承知の通りに「(注)」でございます。すなわち政府も地方自治体におきましても、これはおのおの独自の決定機関を持っておる次第であります。政府といたしましてはこの措置をとる、これに応じて地方自治体において資金繰り、あるいは流用の措置をもってやっていただくということであります。その前提に立って、年末において資金繰りが困った場合には、政府はめんどうをみることができるということでございます。
#65
○委員長(小柳牧衞君) お諮りいたしますが、給与担当の自治庁長官にまたきてもらわなければならないと思うのですが、官房長官は閣議の関係で急いでおられますから一つお含みの上……。
#66
○田畑金光君 一つ要望でありますが、この問題は非常に重大で、この「(注)」の精神がどうあるかということによって地方公務員の年末手当の増額ができるかどうかという問題に通じますので、すみやかなる機会に関係大臣を呼んでいただきたいと思いますが、その出席のもとに改めて質問を継続いたします。
#67
○委員長(小柳牧衞君) 承知いたしました。ほかに質問もございませんでしょうか……なければ本日はこれで散会いたします。
   午後零時四十一分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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