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1955/12/14 第23回国会 参議院 参議院会議録情報 第023回国会 内閣委員会 第6号
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1955/12/14 第23回国会 参議院

参議院会議録情報 第023回国会 内閣委員会 第6号

#1
第023回国会 内閣委員会 第6号
昭和三十年十二月十四日(水曜日)
   午後二時五十九分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員西川彌平治君、中川幸平君、
三木與吉郎君及び松本治一郎君辞任に
つき、その補欠として遠藤柳作君、植
竹春彦君、大野木秀次郎君及び吉田法
晴君を議長において指名した。
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     小柳 牧衞君
   理事
           長島 銀藏君
           野本 品吉君
           千葉  信君
           島村 軍次君
   委員
           井上 知治君
           植竹 春彦君
           木村篤太郎君
           田畑 金光君
           吉田 法晴君
           堀  眞琴君
  国務大臣
   国 務 大 臣 河野 一郎君
  政府委員
   行政管理政務次
   官       宇都宮徳馬君
   行政管理庁管理
   部長      岡部 史郎君
   行政管理庁監察
   部長      岡松進次郎君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       杉田正三郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
○行政管理庁設置法の一部を改正する
 法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(小柳牧衞君) これより開会いたします。
 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題に供します。
 前回に引き続きまして質疑をお願いいたします。
#3
○千葉信君 委員会の開会がずいぶんおくれましたが、どうも大臣も政務次官も、もう少し法律案の審議について熱心に出席するように今後の注意を促しておきます。
 この間の審議に引き続いて御質問申し上げますが、まあ具体的に問題に入って行くことにしますと、今度の法律の改正によってその監察を行う対象を拡大することになりますが、その拡大は政令によって行なっていく、政府としては法律案提案までにそれぞれ検討を加えられたと思うのですが、政令で指定する会社もしくは銀行としましては、一体どこを今予定されておりますか。
#4
○政府委員(宇都宮徳馬君) お答えいたします。ただいまお叱りをちょうだいしましたが、参議院の予算委員会に出ておりまして、無理をしてこっちに参りました。
 御質疑の点でございますが、差しあたり政令で指定いたします法人は開発銀行、輸出入銀行、開銀、輸銀、そこらあたりを考えております。
#5
○島村軍次君 それに関連して、差しあたりということなんですが、政府のお出しになった資料によりますと、きのう質疑があったか知りませんが、差しあたり二つということでありますが、その他にもちろん日本銀行以下、各金庫、会社等については当分の間やらないというお考えであるか、二つに限定するかどうかということを、もう少しはっきりお伺いします。
#6
○政府委員(宇都宮徳馬君) 現在の管理庁の監察調査能力からいたしまして、当分の間二つに限られるであろうと予想いたしております。
#7
○島村軍次君 そこで行政管理庁設置法によりますと、管理庁の業務は第二条によって相当広汎なものになっておりますが、これを本庁及び管区監察局並びに地方監察局ごとの内訳の人員を今説明ができますればしていただくし、なお、今内訳の説明ができなければ、あとで資料で御提出を願いたいと思います。同時に二条によって、項目別にどういう人員の配置になっておりますか、第三条によりますと、「長官官房及び左の三部を置く、管理部、統計基準部、監察部」になっております。おそらく業務もこれに従ってお分けになっておるだろうと思います。すなわち第五号を見ますと、監察部においては、第二条第十一号から第十三号までに掲げる事務を扱うとなっておりますが、監察部の事務は一体どういうふうになっておるのか、それもあわせて御説明願いたいと思います。これに関連して、今回特にこの臨時国会に、会期のきわめて切迫しておる間に、年度の途中で政府はすでに行政機構の改革をお考えになっている矢先に、突如としてこの問題だけを取り上げてお出しになりましたその理由と根拠を一つお示し願いたいと思うのであります。
#8
○政府委員(宇都宮徳馬君) 最初の御質問にお答えしますが、管理庁の全員は千五百九十三名で、中央に百五十三名、監察関係は地方に千三百三十名おるわけでございます。詳細につきましては監察部長に説明いたさせます。
#9
○政府委員(岡松進次郎君) 今、政務次官のお答えになったと同様でございますが、繰り返して申し上げます。行政管理庁は、管理部、統計基準部、監察部、全部で千五百九十万名、そのうち監察部は千四百八十三名になっておりまして、その内訳は中央に百五十三名、これは定員で申し上げます。それから地方は現在八管区と四十一地方監察局がございます。それを合わせまして千三百三十名、合計千四百八十三名が定員になっております。そのうち管区は、今正確な数字はちょっとわかりませんが、千三百三十名のうち管区の人員は四百五十名ぐらいと思っております。
#10
○政府委員(宇都宮徳馬君) 最後の御質問にお答えいたしますが、この管理庁設置の改正のうちで、行政審議会委員の定数をふやす問題については御理解願えると思います。最後の監察部の調査の範囲を広げる問題でございまするか、これは特に最近住宅政策の監察をいたしておりまして、それに関連して、どうしても住宅公団の監察をいたさねばならぬというような必要がまず起っておるのでございます。それともう一つは、最近公団、公庫等が非常にふえまして、公社を監察する以上は、監察に関連して調査する場合は断然公団、公庫等もいたさなければならぬ。また政府関係機関は、巨大な財政資金をもちまして、公社はやはり監察に関連いたしまして調査することは、これは当然いたさねばならぬものでございまするから、従って公団を監察する緊急の必要に伴いまして、他の公団、公庫、それから政府関係機関を入れたわけでございます。
#11
○島村軍次君 地方監察局の業務の問題でありますが、これは第何条かにあるだろうと思いますが、地方監察局は監察業務だけを扱っておるのでありますか。もちろん庶務とか、会計の一部分はあるだろうと思ひますが、地方監察局の千四百八十三人は全部の者が監察業務に携わっておると、こういうことでありますかどうか、その点を一つ。
#12
○政府委員(宇都宮徳馬君) お答えいたします。ほとんど全部が監察の業務に携わっております。そしてただ管理部の委託を受けまして定員の調査等を行なっております。
#13
○島村軍次君 そこで一体最近の予算の執行とか、あるいは業務の執行等について問題になりますことは、各省ごとに監察業務を強化して、そしてみずからの手で十分に内部監査を行うべきたという意見が相当強いようでありますが、それに対して行政管理庁としてはどういうお考えをお持ちになっておるか、また行政管理庁の行う監察は内部の監査とどういう点が違っておるのか、その点を一つ御説明願いたいと思います。
#14
○政府委員(宇都宮徳馬君) これは行政管理庁の監察部は政府の部内監察として全体の部内監察をいたしておるのであります。もちろん各省庁等の部内監査、そういうような点もありますけれども、政府全体の立場からいたしておるのでありまして、そういう他の部内監察等の重複というような点は、今後行政改革等の場合十分考慮いたすつもりであります。
#15
○島村軍次君 重複の監査を行なっておるということは、今、政務次官が肯定されたところでありますが、さらに会計検査院との検査等の間の重複検査も管理庁としてはお認めになっておりますか。
#16
○政府委員(宇都宮徳馬君) 会計検査院の検査は、予算通りにお金が使われておるかどうかということの検査でありまして、行政管理庁がなす監察は、そのお金が有効に使われているかどうかという効率面を考えて監察、調査をいたすわけでございまして、同じようなことを調査する場合でも目的が大いに異なっておる、かように考えております。特にまた会計検査院は事前調査等をいたしておりますが、本来の職能は決算調査、かように存じております。
#17
○島村軍次君 そこでただいまの点からこれを要約して考えまするというと、内部の検査等と重複する点がある、また会計検査院等の調査等についても重複しておる点がある、しかし目的がちがうのだから、ある程度までやむを得ぬという御説明でありますが、そこでただいまは政務次官の話によりますと、それらの調整の問題は今後行政機構の改革の際にあわせて調整を考えるということでありまするので、この際は、むしろ一部分を住宅公団の必要のみによって全体の監査の機構を改正すべき筋合いであって、すなわち行政機構と相関連して問題を措置すべきではないかと思うのでありますが、たびたび論ぜられておるように、本国会は地方制度改革に関する、地方制度の財政に関する問題が主体であるにかかわらず、特にこの問題を大きく取り上げられましたことに対しては、ただいまの説明はある程度まで了解できるのでありますが、どうも十分な行政全般について考える際には、行政管理庁そのものの内容についても一つ相当の検討を私は加える必要があるのじゃないか。また各地方にある管区及び地方監察局の機構の改善、あるいはまたこれのやり方等についてもなお相当の改善が必要だと思うのであります。特に末端の受ける団体から申しますると、一年中ほとんど会計検査院の監査を受け、あるいはまた大蔵省の予算執行に関する監査を受け、さらにまた行政管理庁の監査を受けて、一年のうちで半分以上を監査の応待に明け暮れておるという非常に不平の声がずいぶん出ておるのであります。もちろん私は監査をゆるやかにせいという議論ではないが、ただいま申し上げたように、それらの点を考えますというと、これらを総合的に考えるべきであって、しかもまた内閣の各省が責任を持ってやる場合における監査等と照らし合わせますというと、国家の行政組織の上に効率的な監査方法を考えるのには、全般を通じた上で監査機能をすっきりしたものにすべきではないかと考えますが、その点を承わってみたいと思います。
#18
○政府委員(宇都宮徳馬君) 特にいろいろな監察、監査、検査等が重複して非常に相手がめんどうを感じるのは、地方自治体を対象にする補助金の監察、監査、検査等であろうと存じます。現在の私どもの方針といたしましては、むしろそういう地方自治体を対象にするような非常に重複の多い監察よりも、むしろ政府関係機関であるとか、公社、公団あるいは公庫というような、比較的そういう検査、監察、監査の重複しない、しかもそれを厳重に政府が監督し、監察することが国民の要望である、こういう方面にむしろ力点を入れて行くというような観点から今度の改正案が出されたわけであります。
#19
○島村軍次君 会期はもうあと二日でありますが、しかも参議院が先議になっておるようでありますが、今申し上げたような重大な問題が、この間検討を要する事項がたくさん残っておると思います。しかるにこの法案に対しては、所管大臣は提案の説明をされたのかどうか存じませんが、所管大臣がほとんど出席されず、政務次官がかわっておやりになるということに対しては、これはまことに遺憾に思うのでありますが、本法案については御熱心さが所管大臣足らぬのじゃないかと思いますが、政務次官に聞いてもわからぬかもしれませんが、その点に対する御観察はいかがですか。
#20
○政府委員(宇都宮徳馬君) どうも政務次官を代理せしめることは大臣の熱心が足らぬという御意見でありますが、大臣は非常に熱心であります。どうしてもこれを通したいという非常な希望を持っておるということを申し上げておきます。ただ非常に忙しいのですから、あちらこちら引っ張られまして、私が代理といたしまして、はなはだ遺憾に存じます。
#21
○島村軍次君 大臣は新聞紙上等では行政機構の改革はぜひやりたいという非常な大きなスローガンでおやりになっているようでありますが、むしろこの際は通常国会において行政機構の改革とあわせてお考えになるべきじゃないか、かように私は存じますが、もし政務次官で御答弁ができねば、あらためて大臣の御出席を求めてその点をはっきりしていただきたいと思います。いかがですか。
#22
○委員長(小柳牧衞君) さっきから大臣の出席を求めておりますが、今ちょうど本会議の方へ出ておるそうでありまして、後刻見えるとは思いますけれども、さような状況です。
#23
○島村軍次君 一応その程度で、御答弁がないようですから一応保留しておきまして。
#24
○委員長(小柳牧衞君) 承知しました。
#25
○千葉信君 先ほど島村委員から、私の質問に対する関連質問で、行政監察に対する問題について御質問がありましたが、これに対して政務次官の方から、行政審議会の方の委員をふやすということについては御納得願えるようですがというお話がありましたが、この点は少し勘違いしておられると思います。今の状態から見ますと、まだ委員会としてはその点についても質疑の途中ですし、私などは納得するどころじゃない、非常に問題があると考えております。そちらの方には御答弁がありましたから、その問題に関連して御質問申し上げたいと思うのですが、政府の方では、今回の改正法律案において行政審議会の委員をふやすというように考えておる。大体そういう審議会でどういう問題を審議するかということははっきりしていますが、しかしこの前、人をふやせばふやすだけなかなか結論は出にくいものという常識論から御質問を申し上げました。きょうはそうじゃなくて、そういう行政審議会の人数をふやして行く、そうして機構の改革をやるのだというそのお考えについて、これはまた常識ですが、だれが考えても行政審議会に問題をかけて審議をする場合に、いきなりそこで皆さん方に行政機構の改革について、政府の行政機関の内部について、どういうふうにしたらいいかということについて、皆さんの方で御審議願いたいという態度はないと思うのであります。やはり行政管理庁としてはどういう点に仕事の重複があり、どういう点に機能の非能率的な原因があると思うか、従ってこういう点とか、それからこういう機構について行政審議会としては十分御審議を願いたいということに私はなると思うのであります。そういうことになりますと、やはりここでこの法律案がもし成立するということになりますと、行政管理庁としても何らかの具体案をその行政審議会にかけるという御方針がなければ、先ほども島村君から話がありましたが、無理して臨時国会に出してくるはずがないと思います。何かの無理をしなければならない条件があるから、もしくはそういう無理をしなければならないような切迫した問題を行政管理庁として持っているから、だから臨時国会にこの法律案を急いで出したのだということも考えられると思うのです。まあそういうことになりますと、この行政審議会にどういうものを管理庁としてはかけるべきかということをもうすでにお考えだと思う。まあ大臣がおいでになれば、大臣から例の調子での御答弁があろうかと思うのでありますが、政務次官が代理でおるのですから、大臣はどういう腹案を持っておられるのか、行政管理庁はどういう構想を持っておられるのか、この点をお尋ねいたしたいと思います。
#26
○政府委員(宇都宮徳馬君) 審議会の委員をふやしまして、そうして行政改革に関する諮問をいたす以上、すでに行政管理庁としては何らかの腹案を持っているのじゃないか、こういうお話のようでありますが、まあ諮問機関というのはいろいろな性格がありまするが、とにかく諮問すべき問題について、識見、良識ある人を集めるわけですから、もちろんこれは官庁で独自で立案していいわけですけれども、しかし国民の中の有能良識ある人を集めて、その御意見を聞くわけですから、その場合に聞き方はいろいろありますが、行政改革全般についてあなた方の御意見はないかというような聞き方も、これはもちろんあるのでありまして、現在行政管理庁としては、まずそこにどういう案を出すかという腹案を持っておりません。
#27
○千葉信君 政務次官じゃ大臣の代理は勤まらぬようですね。大臣は今までいろいろな機会に行政機構の改革について、はっきり腹がきまったかどうかは別として、おれはこういうふうにやりたいと、具体的な問題まで言っておるのです。堂々と発表しているのです。まあ行政審議会とか、いろいろな諮問機関にどういうふうに問題を投げかけるか、その投げかけ方については、これは今あなたが言われたようにいろいろなやり方があるでしょう、それは私もわかるのです。そうじゃなくて、今度の場合はあなたはそんな諮問機関に問題を投げかける、こうだといって、それで答弁は終ったと思うかもしれないけれども、そんなものじゃない。もっと問題は直接的な具体的な問題だと思う。それについて大臣がはりきり公言しておられる内容さえもあるのです。これじゃあなたに大臣の代理としてわれわれはここで聞くわけにいかぬと思う。ぜひ大臣の出席を要求しなければならぬということになると思うが、どうですか、御意見……。
#28
○政府委員(宇都宮徳馬君) 大臣がいろいろ個人的に発表しておられることは聞いております。しかしながら、行政管理庁といたしましては、管理庁という役所といたしましては、とにかくどういう成案をもって、そうしてこの諮問機関に諮問するかという方針はきまっておらぬということを正直に申し上げているだけでございます。それでこういう審議会のようなものができまして、そうして成案が大臣も言っておる通りに大体一月中にはできるだろう、こういうわけで全く行政改革の成案を得る準備の段階でありまして、準備のための法律を出しているわけでございますから、まあこの点は一つ十分了解を願いたい、かように思います。
#29
○千葉信君 答弁にはならぬですね。こういう格好じゃ常識で考えても、どこの省庁の大臣でもそうだと思う、長官でもそうだと思う、たとえば行政機構の改革について、どこに改革する必要があるかということについて、大臣一人の考えで重要な問題をぽかっぽかっとか思いつきでやっておる、そうじゃないでしょう、やはりどういう欠陥があり、どういう改革の必要があるかということについて、行政管理庁の長官はやっぱり行政管理庁でいろいろ調べたり、行政監察をしたりしたその結果に基いて考えるのが、当然良識ある大臣の考え方だと思う。それなしに、今あなたの答弁からいうと、行政管理庁は行政機構の改革については必要を認めるか認めないかは別として、何も腹づもりを持っていない、考えもない。大臣が言ったことは、そんなものはいいかげんだということになる。大臣は大臣で言うけれどもという格好で、自分の腹づもりで思いつきを発表しておる。発表することがどんなに良心からかりに出発したものとしてもですよ、責任はある大臣が発表した談話というものは、国民に対して相当に刺激を与える。国民に対して相当な動揺を与えます。そんな国民に刺激を与え、動揺を与え、もしくは場合によっては不安さえも与えるような言動が、そんな格好で発表されているとは私は思わなかった。これは常識だと思うのです。ところが今あなたの答弁を聞いていると、まさに大臣の代理は絶対勤まらぬというような格好の答弁をしておる。それじゃとうていここではこの問題の審議は先には進めません。私は先ほど委員長にも申し上げましたが、だいぶ出席をお待ちしてですね、少し時間も延ばしておりましたが、やっぱり今のような御答弁しか得られないのならば、大臣の出席を要求する必要があると思うのです。
#30
○委員長(小柳牧衞君) 今呼んでおります。使いを出しましたからちょっとお待ち下さい。ほかに政務次官に対しての御質疑がありましたら……大臣も間もなく見えると思いますが。
#31
○島村軍次君 そこで設置法の第三条の二に「行政管理庁に、地方支分部局として、管区監察局を置く。」とありますが、行政管理庁の業務の運営上、現在の段階ではこの管区の監察局というものは、行政機構改革の面から廃止したらどうかと思いますが、こういう問題について御検討されておりますか、どうですか。
#32
○政府委員(宇都宮徳馬君) この管区監察局も地方監察局もこれは官庁の地方出先機関の一つであります。地方出先機関の問題については、今度の行政改革の場合に全面的に検討いたすつもりでおります。管区を今廃止するとか、あるいは地方局を廃止するとかいう成案は現在持っておりません。行政改革の際に地方出先機関の一つとして検討いたすつもりでおります。
#33
○島村軍次君 行政機構の改革のときに検討するということでありますが、区監察局については、ただいま申し上げたように、内部に廃止の御意見等があるかどうか、またそういう問題について、行政機構の改革の場合には検討するということであれば、廃止等の下心があるかどうかということについて、率直に一つ御意見の御開陳を願いたいのであります。
#34
○政府委員(宇都宮徳馬君) この管区あるいは地方局の廃止について、廃止の下心があるかどうかという御質問でありまするが、現在下心はありません。検討いたそうと思います。
#35
○島村軍次君 地方監察局は各府県ごと、特に北海道には三カ所置いて、あと府県ごとに置いておりますが、大体一カ所の地方監察局の吏員は、何人から何人ぐらいになっております。
#36
○政府委員(岡松進次郎君) ただいまの組織は、各府県に地方監察局がございます。ただ管区の所在地には地方監察局がございませんので、管区という各前をとってございますけれども、一部分地方局の仕事をやっているわけでございます。従って、あるいはお考えになっていることと違うかもしれませんが、三段階になっているわけでございます。たとえば東京の地方局があって、東京の管区があるのではない。それから北海道には三カ所ございますが、今大体地方局は二十名前後でございます。管区は五十名から百名までの間でございます。
#37
○島村軍次君 私のお聞きしたい点はそこなんで、重複はしておらぬということでありますが、管区の監察局と、それから各地方監察局との間の権限については、具体的に言えばどういう点が違っておるのでありますか。ただ表面的に、たとえば管区監察局は地方監察局を監督するとかというような程度でなくして、もっと具体的に一つ御説明を願いたいと思います。
#38
○政府委員(岡松進次郎君) 私から実際問題としてそれでは御説明申し上げます。われわれ監察をやります際には、中央で一定の監察計画を立てまして、それを慎重審議いたしまして、それを各管区並びに地方局に流すわけでございます。従いまして、地方局はその監察計画に基きまして調査をいたしまして、それを一応管区で、たとえば東京で申しますれば、東京の管区が管轄しております範囲の地方局の監察結果がまとまって参ります。それを一応管区でもって大体その管内の地方監察報告というものを作るわけでございます。それが中央に参りまして、中央におきまして全国的な調表を元にいたしまして監察計画を作るわけでございます。従いまして、東京管区で申しますれば、東京都内の仕事は東京管区が、地方局と同じような立場において調査いたしまして、しかもその管内の地方局の指導監督、具体的に申しますればそういうふうな監察項目について、こういう点を重点に調べてほしいということを、管区の管内の統一をはかる。こういう仕事をやっております。
#39
○島村軍次君 大臣の出席があるのですか、どうですか。
#40
○委員長(小柳牧衞君) 間もなく見えます。また使いを出しております。
#41
○島村軍次君 きわめて出席が少いようですから、一応休憩されたらどうですか。
#42
○委員長(小柳牧衞君) しかし大臣がすぐ見えるので、このままで……その方が経済的だと思います。
#43
○島村軍次君 社会党の諸君の大臣の出席を求めた人が退席されたのですから、大臣が出ても困ると思いますから、ちょっと休憩されたらどうですか。
#44
○委員長(小柳牧衞君) 休憩しますか、どうしますか……。それではこのままちょっと休憩いたしまして、大臣が見えたらすぐ開会いたします。
   午後三時四十二分休憩
     ―――――・―――――
   午後三時五十九分開会
#45
○委員長(小柳牧衞君) それでは休憩前に引き続いて会議を開きます。
 大臣もお見えになりましたから、どうぞ御質疑を願います。
#46
○田畑金光君 政務次官からこの間の委員会での質問に対する御答弁を通じまして、この法案の趣旨については大体内容を理解することができたわけでありますが、この機会にさらに河野担当国務大臣にお尋ねしたいと思うわけであります。
 その第一の点は、今度のこの改正法案の中には二つの内容が含まれておりますが、その一つの行政審議会の委員を従来十五名であったのを五名増員するということになったわけであります。その理由を承わりますると、今までの委員の構成が非常に片寄っていた。そこで委員の構成をさらに権威あるものにして、当面する行政機構改革の問題等に対し、しかるべき答申を政府としては期待をしておる、まあこういうような趣旨のお話しがあったわけであります。さらに政府としては来年度の機構改革についてはどういうお考えであるのか、これに対しまては、来年の一月を目標にして政府としては行政機構改革の構想をまとめたい。まあこういうような話しもあったわけであります。そこでお尋ねしたいことは、現内閣はその重要政策の一つとして、行政機構の改革を取り上げておられまするが、行政審議会の委員を今回増員されて、すみやかにこれに諮問されるよしをわれわれは承わったのであります。で、河野さんが行政管理庁長官に就任されたのも、政府の機構改革に対するなみなみならぬ熱意の表われである、こういう工合に見られておるわけであります。昨日の夕刊等にもいろいろ新らしい構想の発表がなされておりますが、この際政府の行政機構改革に対する所信を承わっておきたいと思います。
#47
○国務大臣(河野一郎君) お尋ねにお答えいたします。最初に委員会の構成について申し上げたいと思います。従来十五名の審議会をもってやって参ったのでございますが、この十五名の委員の諸君をお願いいたしました際に、当時の目標とするところが科学技術庁の設置というようなことが非常な大きな眼目でございまして、従って原子力の問題ないしはこれと相関連して技術庁を設置するというところにありましたものでございますから、これに非常に関係の深い、もしくは権威のある方方をお願いをして、今の委員の諸君が選ばれておるように私は思うのであります。でございますから、今回政府で意図いたしておりまする行政の全般の改革をいたそうといたしまする際に、現在の委員の諸君をもっていたしましては、片寄る、片寄ると申しますと少し言葉が足りないかもしれませんが、他の方面のことも十分関係のあり、御研究になっておられる権威のある方々をお加えする必要があるだろう。一説には今の十五名をこの際全部一つ考え直してというような意見の方もありますけれども、私といたしましては、現在の方々は従来の例を前長官から承わりますと、審議会としてはまれに見る熱心に十分御勉強いただいておる方々で、いずれも行政機構の立案には非常にりっぱな方々であられまするし、非常に適任の方々だということを承わりますので、私はこの十五名の方に加えるに、他の方を、勉強しておられる方を加えて行きたいという考えから二十五人にして行きたい。しかも仕事の分量が非常に多岐にわたりますので、十五名では少し少いというようなこと等も勘案いたしまして、委員の数をふやしたいというので、この際御審議を願っているわけであります。
 で、そういうふうにいたしまして、それでは第二段にどういうふうなことを考えて、この際政府は行政機構の改革をしようとしているのか、その大本はどういうところにおいているのだというお尋ねでございますが、これは総理からも本会議でごあいさつを申し上げました通り、また私も補足し申し上げましたる通り、総じて申しますれば、占領中に占領軍の指導によって負荷せられましたる各種の機構、もしくはそれの示唆によって改められたる機構というようなものが、必ずしも現在の日本の政治のあり方の上において妥当でないものがありはせんだろうか。もう少し国民の側から考えまして親しみやすい、たとえて申し上げますと、私が担当いたしおりまする農林省で申しましても、その名称を考えましても、名称が必ずしもすぐに体を表わしていないというようなきらいのものがあるわけでございます。それから時代の変化によりまして、占領中の行政が、今や自立日本の行政の面において変革をして行かなければならぬ面もあると私は思います。そういうふうな観点に立ちまして、これからの日本の政治行政を運用して参ります上におきまして、もっとも能率的に、そうして国民の側から見れば親しみのある、しかも親切にものの運べる行政機構に変えたいということをおもなる眼目にいたしております。ただ、この際つけ加えておきたいと思いますることは、従来行政機構の改革をやります場合には、行政整理を必ず意図いたしてやっているように考えますが、今回われわれが考えておりますところのものは、行政整理は全然これを目途としていないというところを、あらかじめ御了承おきいただきたいと思うのでございまして、はなはだ雑駁なお答えでございまますけれども、前段申し上げましたような趣旨で、ここに案を付して次の通常国会にこれを提案いたしたいと思っている次第でございます。
#48
○田畑金光君 御答弁の内容は、前段と後段に分れておりまするが、だんだんにお尋ねすることにいたして、今の後段のお尋ねの中には、重大な一つの態度が表明されていると思います。それはいわゆる行政機構の改革に伴い、従来人員の整理という問題が起きて参りましたが、政府の今回考えている行政機構の改革の中には、人員整理はないというお話でふりまするが、それは基本的な方針として、態度として承わっておいてよろしいかどうか、あわせてお尋ねをします。
#49
○国務大臣(河野一郎君) 行政整理を目途としてこの行政改革をやろうとは考えておりません。ということは、はっきりこれは総理からも申しておりますし、私からも申し上げることができます。この行政整理はそれによって整理されるものは一人もないか、絶対にないということになりますと、その結果は今ここで一人もということは、どういうことになるかもしれませんが、それを目途としてやろうとは考えておりません、ということだけははっきりと申し上げることはできると思います。
#50
○田畑金光君 行政整理を目的としての機構改革でないという考え方はよくわかります。また先ほど河野大臣のお話の、今回の行政機構に対する改革の意図と申しますか、基準と申しますか、目途というものについて抽象的に御議論はわかるのです。占領行政、あるいはさかのぼって戦時中の行政が、世界の情勢の変化等に応じて、わが国自体としても考えなければならぬ、これだけは、この限度について抽象的な議論としてはよくわかりますが、この占領行政を一貫して流れてきたものは、いろいろな批判はあっても、大きな柱としては大きな方向としては、日本の民主主義的な建設を進めて行こうとする一つの理想というか、理念に伴っていたのです。ところが最近の吉田内閣以来の占領行政是正の名に便乗した動きというものが、いわゆる日本の民主主義というものを進めて行こうとするのか、それを阻止しようとするのか、あるいは逆行せしめようとするのか、そこに問題があると思うのです。たとえば清瀬文部大臣が今度文教制度審議会でありますか、で考えられておる構想等を見ました場合に、吉田内閣がかって文教制度についていろいろ手を加えたが、一皮むくとするならば、それは対日教組対策であった。日教組対策のために地方教育委員会を設けて、そうしてここで押えつけようとする露骨な意図を現わしたのだ。ところが、それできき目がなかったということがだんだんわかったのかどうかしらぬが、今度は現内閣の場合は、同じ文教制度の改革の名において地方教育委員会を廃止する。すべてが時の政権を維持するための考え方から出発しているのです、この機構の取り扱い等は……。そういうことを考えたときに、お話のように占領行政の是正、なるほど名前はけっこうだが、一体是正というのだが、どういうふうな点を是正して行こうとするのか。もう少し掘り下げて具体的に、しかもそれがどういう方向に日本の今後の行政機構を持って行こうとする所信であるのか、この辺をお聞かせ願いたいと思います。
#51
○国務大臣(河野一郎君) お話でございますが、そういう目標はどなたも御異存のないことと思うのでございまして、私としましても、この際委員の数をふやして、そうして普遍的に各方面の委員を加えて、その委員の意見を十分伺って、機構の改革の資料にいたしたいと考えておりますことは、片寄ってはいけないということで今回この処置に出て、そうして委員の数をふやして、機構の改革について各方面の意見を十分伺ってやりたいと申しておりまするところのものは、今御指摘になりましたように、一部のものの考えでは間違うといかぬから、各方面の意見を聞こうということに申し上げてお願いをいたしておる次第であります。そういう意味で御了承願いたいと思います。
#52
○吉田法晴君 ちょっと関連。先ほど河野大臣は行政整理を目途としておるものではない、こういうことを言われましたが、それにつけ加えて、結果においてどうなるかということは別の問題だと、こういうお話があったと思うのです。その点は、第一次的な目途としては行政整理を目途としてはおらぬけれども、行政機構の能率化という名前を掲げられるか、あるいは簡素化という名前を掲げられるかしれませんけれども、今、田畑君からお尋ねするような行政委員会といったようなものを整理する云々というあれがもしあるとするならば、さしあたり審議会にかけるのはその制度、それらのものであるかもしれませんけれども、しかしその制度について改革を行い、あるいは拡大でなくて圧縮ということになりますならば、そのあとから第一次の目途というものは人員整理でなくても、第二次には、あるいは今のお言葉でいうと、結果的にはこれは出る可能性があるのじゃないか。そこ行政整理ということを初めから言うと非常に刺激を与えるから、そこは今は言わぬのである。しかし結果においては、機構の改革その他を行うならば、結果においては、二段においては、あるいは最後においては行政整理が出るかもしらぬ、こういうお言葉ですけれども、私どもは相当出ると思うのですが、その辺どういうように考えておりますか。
#53
○国務大臣(河野一郎君) お答えいたしますが、一人も出ないか、一人も出さないかとおっしゃったから、そこで言葉じりをとらえるようでございますが、私が申し上げたことに対して、一人もそれなら出さないのかとおっしゃったから、私は一人も出さないという答弁をしにくいものでございますから、精神と精神で話し合いをいたしたいということで申し上げたのでございまして、私は決して今回の行政整理はそういうことを目途としておりませんということを申します、私のお答えを申し上げておりまする趣旨は、行政整理をして、そうして失業者が出るということになれば、また国家は別の方向において失業者に対する対策をして行かなければならぬような政治は私はやるべきではない、こういう私は考えなんでございます。だから行政整理をするならば、おのずからする時期がある。民間の産業なりがもう少しいんしんになりまして、そうして役人をやめても、いつでも民間に行って働く職場があるというときなら、当然そういうことを考えてもよろしいけれども、まあ意見は違うかもしれませんが、考えてもよろしいが、今はそういうことをなすべきときでない。政府が少くとも一方において大きな失業対策を、失対事業であるとか、失業対策の措置を講じなければならぬときに、お役人の方において失業者を出すというようなことをするということは、妥当な政治とは私は考えません。でございますから、今回の行政機構の改革は、なるべく失業者の出ないということを十分注意をしてやって行くべきだという私の考えなんでございます。そういう意味からいたしまして、私はこれを目途といたしておりません。そうでなく、それはそういうことをやるべき時期ではないのだ、時期でないからやっちゃいかぬかというと、今の行政機構をこのままにしておくことは許されませんから、そこで行政機構については、先ほど申し上げたような意味合いにおいて、これは民間の人が、国民の側から見て非常にわかりやすい、親切だ、そうして能率の上る、むやみに課長の数が多いとか、事務が繁雑だ、判の押し方が多いとかいうようなものについては、すみやかにこれを直した方がいいのじゃないか、こう思いますので、そういうところをなるべく簡易化して行く必要がある。その結果、それならば失業者が出るが、失業者として出す必要はない。つまり課長にならなくても、課長と同様な待遇をして、十分行政に協力さす方法はあるだろうというような道はないだろうかというようなことについて工夫をして行ったらどうかというようなことを私は考えておるわけでございます。
#54
○田畑金光君 それで河野さんにさらにお尋ねしたいのですが、お話の趣旨はよくわかりますが、今度行政審議の委員をふやされて、さらにその答申を待って機構改革というものを考えておられると思うのです。そうしますと、通常国会に入って、来年の一月の下旬には再開されると思うのですが、いつごろまでをめどにして機構改革の成案を得られ、さらに通常国会に提案されようとするスケジュールであるのか、その辺を承わっておきたいと思うのです。
#55
○国務大臣(河野一郎君) 私といたしましては、委員会の方は正月中ぐらいに終っていただいて、そうしてそれをなおよく政府部内において調整いたしまして、二月中には国会に提案できるようにいたしたいということを一応のめどにいたしておるわけでございますから、これはお許しを願いたいのでございますが、一応めどということでお許し願いたいと思います。
#56
○田畑金光君 それで伝えられるところによりますると、いろいろ河野さんは構想を持っておられるようであります。さらにまた与党でもこの問題についてはいろいろな検討をなさっておるようであります。しかしわれわれが発表される構想を通じて心配することは、日本のせっかく民主化するための行政機構として取り入れた諸制度を、これを大きく根本的に変更する、後退させる、こういう危険を感ずるわけであります。そこでまあいろいろ水かけ論になりまするが、お話のように行政審議会が十五名で構成をされていた、いささか片寄ったというか、そういうきらいもなきにしもあらずであるので、今回五名をふやしたのだ、今までの行政審議会の構成を見ますと、私がお聞きしたところでは、行政機構等についてほんとうに政府の期待する権威のある答申が得られるかどうかということをいささか疑問に思うのですが、河野さんどういうお考えであられるか、さらに新しく五名を追加されるとするならば、どういう面から補充をされようとする構想を持っておられるか、承わっておきたいと思います。
#57
○国務大臣(河野一郎君) 先ほどお答え申し上げました通りでございますが、新たに加わっていただこうと考えておりまする方面は、言論界、それから元役所に勤めておられました人というような人、それから他の産業すなわち農業関係の方面の人に加わっていただこう、こう思っておるわけでございます。
#58
○田畑金光君 そうしますと、今までの十五名はそのままにしておかれようというわけですか。
#59
○国務大臣(河野一郎君) 大体どの人をお引き願って、どの人にお残り願うというと、かどが立ちます。しかも先ほど申し上げました通り、前長官の引き継ぎといたしまして、この審議会は非常によく御勉強になっておりますし、非常に真剣に御討議願っていただいておりますということを承わっておりますので、実は全部変えてということになりますれば、またこれは別でございますけれども、非常に皆りっぱな人でありましたということでありますから、それに新たに加えて行きたい、こう考えております。
#60
○田畑金光君 前長官からの引き継ぎでは非常に熱心に出席を願った、研究も願った、だから一つこれはそのまま引き続いてやってもらう、行政管理庁設置法の第七条に、行政審議会の任務と委員の任命について書いてありますが、「委員は、学識経験のある者のうちから、内閣総理大臣が任命する。」、こうなっておるのです、それはまあお話の、熱心であり、よく勉強されて、いずれも学識経験者であると思いますけれども、一体その委員の各位がほんとうに行政機構という問題と取り組んで適材であるかということは、私はいささか問題があるのではないかと思う、それで私はもう一度試みに、岡部管理部長がおいでになるから、現在の十五名の委員の名前をこの際聞かしてもらいたいと思います。その十五名について発表して下さい。
#61
○政府委員(岡部史郎君) 行政審議会の委員につきましては先般も申し上げましたが、重ねて申し上げることにいたしますが、岸喜二雄さん、安西浩さん……。
#62
○田畑金光君 この間、現在その各位のやっておられる仕事も発表されたでしょう。
#63
○政府委員(岡部史郎君) それじゃ詳しく申し上げます。
 会長は日本銀行政策委員をしておられる岸喜二雄さん、それから委員の方は、東京ガスの副社長の安西浩さん、日本化学工業協会副会長の池田亀三郎さん、公共企業体等仲裁委員会委員長の今井一男さん、元茨城県知事の今井久さん、東京工業大学長の内田俊一さん、三菱レーヨンの社長の賀集益蔵さん。三菱地所会社の取締役の金子源一郎さん、専修大学学長の木村国治さん、前東京高等検察庁検事長の佐藤博さん、それから愛知用水公団副総裁の進藤武左衛門さん、東京大学教授の杉村章三郎さん、一橋大学教授の田上穣治さん、前東京都副知事の春彦一さん、経団連の事務局長の堀越禎三さん、この十五人の方でございます。
#64
○田畑金光君 今、河野さんお聞き願ったかどうかしりませんけれども、今の審議会の委員はいずれもりっぱな経歴の方々であることは私も十分認めますが、問題は行政審議会の委員にそういうような人方だけでいいのだろうかと私は思うのです。ガス会社の重役さんであったり、あるいは三菱レーヨンとか、三菱地所の重役さんであったり、あるいは経団連の事務局長、元のやはりこれは東京電力の重役さんであったり、日銀の政策委員の方であったり、どうもこれは財界の機構の建て直しには私はほんとうに適材であるかもしらんが、国の全般的な近代的な行政制度、行政機構の問題を取り扱うには、これはこういうふうな代表も必要でしょう、ちょっと多過ぎやしませんかね、これは……。そういうことを考えたとき、私はもちろん、たとえば行政法の大家とか、あるいは大学の先生方で常時こういう問題を取り扱っておる方々とか、こういう人方は確かにりっぱな見識を持っておられるし、われわれは傾聴しなくちゃならぬと思うのですけれども、今までの政府の審議会とか、あるいはいろんな委員の構成というのは、ほとんど全部がこういういわゆる財界の大立者とか、古手の役人、こういう人方によって占められておるのです。五名の追加がどんな人かというと今お話によりますと、言論界、役人をやっておられた方々、古手の役人でしょう、はっきり言うと古手の役人、農業関係者、そういう人方だけで一体行政機構の改革の構想を、ほんとうに公正な立場においてまとめられるかどうかということを私は疑問に思うのです。もう少し私はこういう委員等については国民的な視野に立って選考されてしかるべきじゃないかと思うのですが、この点はどうでしょうか。
#65
○国務大臣(河野一郎君) 私もそういう意味におきまして、先ほど申し上げる通りに、今までの委員の方につきましては少し財界の関係者が多い、というのは、これが技術庁の設置に関する問題であったから、もしくは原子力関係の取扱いかその中に入っておりましたから、こういう人が選ばれたのだと思っておるのでございます。しかし今回はそういうことでございませんから、それに加えるのに、先ほど申し上げましたように、その方面で選考して、その他各方面も十分考えましてやって行きたいと、こう思っておるわけでございます。
#66
○田畑金光君 どうも、何ですね。ちっとも反省の色もないのですね。
#67
○国務大臣(河野一郎君) 反省しております。
#68
○田畑金光君 少しは考えられたらどうですね。こういう財界とのくされ縁というか、こういうつながりだけは、あるいはまた古手官僚、官僚でもりっぱですよ、くさしておるわけではないのですが、古手官僚だけ寄せ集めるということはよくない。私はやはり国民的視野に立って、国民各層の立場からほんとうに公正な結論を得たいという、そういう考え方をしてもらわなければならないと思います。
#69
○国務大臣(河野一郎君) 先ほどから申し上げておりますように、私は全く同じ意見でございまして、同様の視野に立ってやることを初めから考えて、今回の増員の設置法の改正案をお願いいたしておるようなわけでございまして、今までのような仕事はよろしいと思いますが、今回の処置につきましては、十分広く各方面の大学の先生であるとか、ないしは経験者、役人の経験のある人もむろん、私はその中でももっとも信頼するもので、この人ならばおそらくお受けいただければみなさんも御共鳴願えるという人を実は見当つけておるわけでございまして、その他言論界方面でもぜひわずらわして願おうと思っておるわけでございます。
#70
○田畑金光君 一つその点は詳しくは申し上げませんが、幾ら言ったってなかなか馬耳東風というのが従来の歴代の保守内閣の態度でありますから、ここで幾ら言っても聞きごたえはないかもしれませんが、少しは一つ考えてもらいたいと、こう思うのです。それから今回行政管理庁の監察に伴って調査の対象を広くせられたわけです。先般行政管理庁が国鉄等について勧告を運輸大臣に出した、こういうこともこれは相当に国民の世論もある面から言って歓迎しておる点だと、こう思うわけです。ただ私たちの心配することは、行政管理庁という内閣の行政機構の中にある一つの機構が、政府都内の各関係機関を監察する、調査ずる、なかなかこれは一つの能力と申しますか、実際政党政治のもとにおいては限界があるだろうと、こう見ておるのです。行政管理庁という機構がありますが、実際その機構が定められた目的を忠実に達成し得るかどうかということは、大きな政党政治というワクの中において非常に制限されておる、制約されておる、こう考えるわけなのです。その点に関しまして、行政管理庁の機構というものをだんだん広げて、あるいは調査対象を広げて行くということになって参りますると、その点が一番にこれは問題になってくる点だと思うのですが、河野さんはどのようにお考えになっておられるか、この点お聞きしたいと思うのです。
#71
○国務大臣(河野一郎君) 私はお答えを少し逸脱するかもしれませんが、会計検査院が従来いたしておりました、また今後も厳重にやって行かなければなりません仕事、これとこの行官のいたします仕事とはおのずから方向が違うべきだと思います。会計検査院は金銭の収支についていたします。行管といたしましては、金銭の収支はさることながら、これは別問題といたしまして、行政機構がその目的が完全に達成されておるかどうか、行政が完全に行われておるかどうかというような点で、その手段方法が一体いいか悪いかということを十分考えなくちゃいかぬ。特に全般にわたって会計検査院のようにやろうということは、とうていこういうことはむりでございまして、世間でいう俗な言葉で申せば抜き取り検査というようなふうに、いつでもどこでもやるというようなふうにして参ることが、今日決算委員会でしばしば問題が出ますように、なるべく政府自身が十分理解しでいたさなければならぬというような点、または昨日も閣議で私は申したのでありますが、予算の運用等がままおくれがちになつておる、そういうことは一体どこに原因しているかというようなことも事務的に十分これを調べて、そうしてこれは総理の方にあります機関として行政を正しく運用して参るというような意味で調べるということでやって行くのだ、ただいま政党内閣下においてはというお言葉でございますが、政党内閣にいたしましても、その政治をよりよくして、政党の権威を高からしめる意味においては、総理の付属機関といたしまして、補助機関といたしまして、総理の行政運用の補助機関といたしまして、これを十分活用して参るということが必要じゃなかろうか、こういうふうに考えているわけでございます。
#72
○田畑金光君 最近の行政内部における綱紀の弛緩、こういう点、あるいは政党政治に伴う各般の堕落等を考えたとき、まあ行政管理庁等の任務というものはいよいよ重要であることも理解できるし、それだけにまた時の政治権力によって正当な権利の行使が阻止されることをわれわれおそれているわけであります。われわれといたしましては、むしろ会計検査院のように、政府に独立する権限を持っている機関が常駐されて、そして政府各部内の行政機関全般に、あるいは政府関係機関等について十分なる検査を実施することが望ましいことだと、この思うのです。こういうような問題についてはまた別の機会に質問するわけでありますが、たまたま昨日の夕刊によりますと、十三日の閣議で河野行政管理庁長官が、民間の達識者を中心とした査察制度を設けて、国の行なっておる工事等の促進をはかって行きたい、まあいろいろ内容についても新聞に書いてありますが、これは一体どういう構想を考えておられるのか、一方には行政管理庁というものの機構を広げて行く、また他面においては今いったような民間人による査察制をやって行こうとする考え方、また官庁の中にはすでに監察機関もあり、また一方には独立した会計検査院というものがある、どうもばらばらに運用しているように見受けるわけでありますが、むしろこういう面についても、機構改革とともにこのような機関についても十分統合されて運用するという考え方が一般論としてはうなずけるわけですが、この民間人の査察制というものはどういう内容のものか、行政管理庁の権限とどのように関連するのか、この辺の事情をお聞かせ願いたいと思います。
#73
○国務大臣(河野一郎君) 私この機会に潜越でございますがはっきりと私の考えておりますことをお聞き取りいただきたいと思います。
 会計検査院は、先ほども申し上げましたように会計の金銭の出入りの事後処理、事後における監査であって、これは金銭収支が公正に行われておるかどうかということだと思うのであります。その意味において会計上に間違いがあるかないかということにあります。しかもそれが不正不当に支払いがなされておりはせぬかということを思うのであります。行政管理庁で行いますところのものは、金銭の収授に公正であるかないか、もちろんそれも結果においてそういうことにも及ぶかもしれませんが、それよりもむしろ行政そのものが一体これでいいのか悪いのかということで、むしろ政府の部内においてこれを一つ十分調査をして、そして建設的に積極的に悪いと思うことは直す、是正する資料を作って行くというところに重点をおいて行くべきだ、こう思うのであります。さらに、ただいま御指摘の、昨日閣議において私が発言いたしましたのは、実は主として建設省、農林省、これらの土木事業を中心にいたしまして、今回の場合を見てみましても、土木事業は必然的に繰り越しになり、事業がその年度内に完遂がおくれておるというようなこと、ないしはまた道路の改修等が果して設計がこれでいいかということ、たびたび同じ場所の改修をやっておるということで、果してこれで設計がいいかどうかということ等について、役所の内部だけの独善的な考え方ではないんじゃなかろうかというようなことを気づきましたので、そこで私は実は衆参両院のそれぞれの当該委員の諸君に、一つ御指導、御協力をという気もしておったのでございますけれども、他の方面からの御注意もございまして、加えて民間達識の人にも御協力を願って、そして現在政府の企画いたしておりますもの、施行いたしておりまするものについて建設的な御協力、御示唆をちょうだいするようにして行こうじゃないかという意味で、ああいうことをやって行こうということにいたしたわけでございまして、その間に事務の混淆、行いますることについての煩瑣ということは私は確実に分けて行かれると思っておるのであります。しかし現在行管がやっておりますることは、結果において金銭の出納等に及ぶ場合もあるかもしれません、しかしその目途とするところはおのずからはっきりと行き道が違っておる、こういうふうに考えております。
#74
○田畑金光君 今の河野さんのお話を承わっておりますと、民間人を中心とする査察制というようなものは、行政管理庁の設置法第二条の「(所掌事務及び権限)」の十一号を見ますると、こういうことが書いてあるのです。「各行政機関の業務の実施状況を監察し、必要な勧告を行うこと。」、とさらに十二号には、「前号の監察に関連して公共企業体の業務及び国の委任又は補助に係る業務の実施状況に関し必要な調査を行うこと。」、私は行政管理庁の権限の中によく盛られておると考えるわけであります。さらにそれに屋上屋を架されると申しまするか、今、政府は行政機構というて、たとえば行政委員会等についても整理統合して行くという方針をとっておるのですね。そういうさなかにおいて、さらに民間人による査察制度、しかもその民間人というのは、先ほど私が指摘したような行政審議会委員に見られるように、こういう片寄った構成であって、ある意味においては、高級と言っちゃ失礼だが、高級退職官僚というか、あるいは第二線におられるかっての財界の人方、こういうような人方の就職あっせんのような結果になるおそれも多分にあるのですね。一体そういうことを考えた場合に、せっかく今行政を簡素化、合理化して行こうとする方向に向っておる、しかも行政管理庁というものの機関がある、会計検査院というものの独立した機関もある、そういうときにこの問題、どうもこういうふうな民間人による査察制度を設けるということはいささか思いつき的なきらいが強く感じられるわけです。で、承わっておきますことは、これが閣議の決定までみたのかどうか、さらにこれを河野構想としてようやくまとまっている。次の通常国会には単独法として出される御方針であるのかどうか、もう少し一つ詳しく御説明願いたいと思うのです。
#75
○国務大臣(河野一郎君) 単独法として次の国会に出そうというような意図は毛頭考えておりません。思いつきであるかもしれません。しかし私は言葉を返すようでございますけれども、この機会に、官民を問わずあらゆる人の御協力を得て政治をよりよくし、国民のためによりよい方途に持って行くということが必要であろう。ときによれば無用の誤解も、実際にその中に入ってもらうことによって理解を得ることもあるだろうというような点等も考えまして、そうして私はこの措置に出たことがいいのじゃないか。また、ないしは全国非常に多くの工事場がありまして、そこに全部にわたってやるということは毛頭できません。できませんが、いつどこの場所にだれか民間の人が調べにおいでになるかもわからぬから、全国の諸君は十分一つ緊張してしっかりやっていただきたいということの激励の意味にもなると思う。また行かれた結果、非常に成績をあげておれば、民間の方々の御理解を得ることにも役立つだろうというような意味合いからもぜひやってみたい。今日とかく綱紀の弛緩でありますとか、官僚の独善でありますとか、いろいろの非難は十二分に承わるのでありますが、はたして非難が非難に当るというならば改善しなければなりませんし、いいところがあるならばおほめいただくということが必要であろうというような意味合いから、民間の方々の御協力を得ようということでございまして、今申し上げました通り、一応衆参両院の委員のそれぞれの、たとえば農林委員、建設委員、運輸委員、その他委員の方方の議会後における御視察、御監査ということにも考えたのでございますが、それと合わせて民間の方々も一緒に一つ御協力願おうじゃないかというふうに考えているのであって、いたずらにただいま御指摘のように、失業救済のような、それによって地位を与えるようなということは毛頭考えておりませんで、それを是正すべき点があればいつでも是正して、そうしてよりいいものにしてやって行くように御協力たまわりたいと思うのであります。初めから今お話のように、そういうことをやってまた変な人間に仕事場を与えるだろうとか、また同じようなことをやらせるだろうか、はなはだ失礼な申し分でございますけれども、私は私に関する限り、委員の申請をいたします際に、財界であるとか、そういうものに重点をおいて従来委員を選考したことはないつもりでございます。これはお互いに長い国民に責任をとって政治をやっております上から申しまして、一つ十分反省すべき点は私も反省するつもりでございますから、どうか初めから非難をちょうだいしたり、従来の例がこうじゃないか、ああじゃないかといってぶちこわしのようなことばかりでなしに、一つ御協力をたまわりまして、そうしてやってみたらどうだ、うまくやれよということに願うわけにいかぬものでしょうかということをお願いしたい次第でございます。
#76
○田畑金光君 河野大臣のお考え方はよくわかりましたが、ただ私の心配することは、構想はいいのですけれども、どうも最近政府の大官の言葉等を見ていると、思いつきのような話が相当にあるように見受けるわけなんです。たとえばもう一つ、これも昨日の夕刊に出ておりますが、福島調達庁長官が十三日の記者団会見で、調達庁と防衛庁の合体問題、あるいは砂川の補償問題などについて語っておるのです。その中で、たとえばこういうことを言っておるのですね、「調達庁と防衛庁の合体は私の方から政府首脳にぜひ合体すべきだと強く進言していたが、政府もそのつもりになったようだ。根本官房長官もはっきり合体さしたいと言っている。河野農相の行政改革案に織り込まれるかもしれない。次の国会に法案が提出され、四月一日から合体ということも考えられる、従って私の後任の問題も合体という新情勢を考慮してきめられることになるだろう。」、あとのその後任の問題なるものは、新聞によると、安田さんという人が新聞辞令で出ておる。こういう機構の改革のあとでなければ後任の問題なんかきめられぬだろうと、こう言っておる。これは新聞の真偽をただすのは別ですよ、ただ防衛庁と調達庁が一緒になる、これは考えられるわけです。あるいは防衛庁が国防省になるかもしれない、その節は一本になるかもしれないと考えられるかもしれないが、こういうようにそれぞれの機想が発表されておる。さすれば、これは善意に解釈して先ほど私が御質問いたしました査察制度等についても、しばらくこれは河野さんの構想であるからして、行政管理庁担当の国務大臣の考え方であるからして、われわれは一つの構想をはっきりと見通しを立てて持っておられると、こう考えておるわけです。ところが遺憾ながら、今お話を承わりますと、次の国会に法案として出す意図はさらにないというようなお考えでありますと、これは行政措置としてそのような考え方を持っておられるのか、あるいはわれわれの考えておることはこれだけりっぱな構想を持たれるからには、次の通常国会に一つの立法措置として一つの委員会的なものを出される、設定されるものだと期待しているのです。だからその点はどうなのか、これをお尋ねしておるわけなんです。同時にもう一つ、今私読み上げましたこの福島調達庁長官の構想等について、政府部内でどんなお話になっているか、お話願いたいと思います。
#77
○国務大臣(河野一郎君) あとの、今の福島君の談話については全然そういうことは私は聞いたことはございません。それは福島君が独自に、まあそういうことを根本君とどういう話をしたかも私は聞いておりません。それに関する限り全然それを言うことについてはまだ白紙でございます。
 それから第一の点につきましては、査察の制度は、査察という名前も戦前に使いました言葉で、昨日もそのことについて言いましたが、名前も考える必要があるだろう。しかし構想としてはこういうようなことをやろう、それは臨時のことであって、決して恒久制度として置こうとは考えておりません。それは必要のあるときに随時やるべき措置であって、行政機構の一環として考えてはいないのでございます。従いまして、今の点については法的措置を講ずるというととは考えておりませんと先ほど申し上げたのはそのわけでございます。これは昨日の閣議におきましては、閣議の大体閣議というのは法律的にはどういうことになるかあれですが、閣僚全体の了解のもとに、その機構もしくは実施に当っては行政官理庁長官において案を立てて、そうして明年度においてこれをやろうじゃないか、その前にもって各それぞれの大臣は、それぞれの職場に対して、こういう制度を置いて、こういうふうに検討してもらうことにするから、十分間違いのないように一そう注意してやって行くように、各職場に伝達してやろうじゃないかということにいたしておるわけでございます。
#78
○田畑金光君 私は河野大臣に対する質問はこの辺で終りまして、なお行政機構の問題については質問する事項も相当ございますので、これはその他の法案の関連でやることにいたしまして、本日のところは大臣に対する質問はこれで取りやめることにいたします。
#79
○委員長(小柳牧衞君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#80
○委員長(小柳牧衞君) 速記を始めて。休憩いたします。
   午後四時五十七分休憩
  〔休憩後開会に至らなかつた〕
ソース: 国立国会図書館
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