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1955/12/14 第23回国会 参議院 参議院会議録情報 第023回国会 逓信委員会 第3号
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1955/12/14 第23回国会 参議院

参議院会議録情報 第023回国会 逓信委員会 第3号

#1
第023回国会 逓信委員会 第3号
昭和三十年十二月十四日(木曜日)
   午後二時十一分開会
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     松平 勇雄君
   理事
           島津 忠彦君
           宮田 重文君
           久保  等君
           柏木 庫治君
   委員
           石坂 豊一君
           石原幹市郎君
           瀧井治三郎君
           津島 壽一君
           西川甚五郎君
           最上 英子君
           永岡 光治君
           三木 治朗君
           山田 節男君
           新谷寅三郎君
           野田 俊作君
           八木 幸吉君
           八木 秀次君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 村上  勇君
  政府委員
   郵政政務次官  上林山榮吉君
   郵政省監察局長 久保 威夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       勝矢 和三君
  説明員
   郵政大臣官房人
   事部長     大塚  茂君
   郵政省郵務局次
   長       渡辺 秀一君
   郵政省貯金局長 成松  馨君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵政事業の運営実情に関する調査の
 件(滋賀県草津特定郵便局に関する
 件)(郵政事業関係問題に関する
 件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(松平勇雄君) これより逓信委員会を開会いたします。
 調査事件に関連する各般の問題について御質疑がございますれば、順次御発言を願います。
#3
○久保等君 私、きのう時間の関係で途中で打ち切ったのですが、例の草津の郵便局の問題について、継続して私若干御質問をいたしたいのですが、この前に一応手元にいただいております調査の結果概要の中を一読してみたのですが、項目として三十五項目ばかりあげられまして、それに対する結果の報告が列挙されておりますが、文面を見ますと、だいぶやわらかい言葉で表現せられて、果して真実が的確に把握せられておるのかどうか、疑念を持つような面があるのですが、しかし一応この文書で理解される範囲内を見てみましても、三十五項目の中で二十五項目ぐらいは、少くとも項目に該当するような事実関係があるというような結論になったような、実は報告になっておるわけであります。ところで、三十五項目の中で二十五項目ぐらいが、少くとも、それをどう見るかという見方によって若干の相違はあるにいたしましても、少くともその内容のほとんど主要な点においては、事実が認められるという結果になっておると思うのです。
 ただ、非常に遺憾に思いますことは、ことさらに何かこの報告の文書そのものが、われわれの強制労働と目されるようなことに対して、その言葉の表現は、特例をやったのだと、特例のやり方が、あるいは熱心のあまり少し度を越したと見受けられるといったような言葉の表現になっておるのですが、これは私はその真相を的確に表現しておる実は報告ではないと思うのです。この前、衆議院の方の委員会における郵政当局の御説明の速記録も私は若干拝見をしておるのですが、一言にしていえば、非常に熱心のあまり起きた問題なんだという言葉で御答弁になっておるのですが、しかし熱心のあまり――それならば従業員を私用に使ったりするようなことは一体どういうことなんだ。あるいはまた非常に使う面においては熱心なあまり、使い過ぎるほど使っている。それを片一方において、たとえば傷病手当といったようなものが当然支給せられてしかるべきものが、一年も二年も放置せられてしまって、従業員の非常に苦しい生活状態に対して、そこに何らの恩情が示されておらないといったような問題は、これは相互関連して考えますと、熱心のあまりといった簡単な言葉では済まされない。いわゆる人権の侵害といったような問題が随所に見られるわけです。そういった点で、この報告書を見てまず痛感されることは、非常に何か局長を擁護するといったような立場から書かれておるのではないかという印象を非常に強く持つわけです。また強制退職を明らかにやっておられたと思う事実を、それは実は慫慂をしたのであって、強制退職をしないのではないのだといったようなことが言われておるのです。こういったことについては、この報告書をどういう気持でお書きになったのか。
 少くとも、これは郵政当局でいろいろ事実報告に基いて、郵政当局としての公正な判断を私はここに集約せられたものじゃないかと思うのですが、この報告の内容は、主としてこれは大阪の監察局から出されてきたものをほとんどそのままここへ書かれたものか、あるいはその報告を相当郵政当局、本省でもって筆を加えて、修正されたものなのか、どうなのか。まあこのあたりを一つお聞きしたいと思うのですが、私はこの前の前々委員会でお願いしたことは、まず大阪の郵政監察局がどういう報告をされたのか、そのなまの報告を一つぜひ御提出を願って見せてもらえないかという、実は要求をいたしたのですが、前の松田大臣も御列席のところで、じゃあ、出しましょうという御返事が監察局長から言明されたのですが、私は数回にわたりその点を念を押して、じゃ、出しましょうということになっておったのですが、その後どうもその点が、何とか一つ勘弁してもらえないかということで、まあ出されて参った報告書がこの結果概要という形になっておるのですが、だから、その結果概要なるものがどの程度いわゆる大阪監察局長から出て参った報告書と、それから郵政本省の監察局で修正せられたものか、一体どこの考え方でこういうふうに、非常に言葉の表現が真相の把握にむしろ誤解を招くような結果に私はなっておると思うのですが、これはどこの主観が主として入っておるのか。
#4
○政府委員(久保威夫君) ただいまの御質問に対しまして、この差し上げました調書をまとめあげました責任者として一言申し上げます。これは大阪の郵政監察局の監察官が実地に調査をいたしまして報告いたしましたものに基きまして、非常に多岐にわたり、詳細にわたっておりましたので、できるだけ簡単に約して、問題点をはっきりしたい、こういった意味からまとめたものでございまして、それに対しては私たちがことさらに事実を、その報告の事実を曲げたということはございません。ただ使いました用語の上においては、お話のように、これがどうという、まあいろいろにお感じになることは、これはまあやむを得ないと思いますが、われわれとしては努めてあらゆる事実につきまして、監察官の報告、並びにそこに参りました監察官の一、この者につきまして、実際にわれわれの疑問とするところも尋ねまして、そして諸般のその当時の情勢を、できるだけ事実というものをはっきりつかみたい、こういう意味からそこへまとめたものでございまして、一切私どもの主観というものを特に入れたことはございません。ただ努めてそれを的確に表現いたしたいと思いましたけれども、その言葉の上の、あるいは監察官の報告のままに何もかもというわけには、これはいかない点もあると思います。そういう点はありますけれども、私たちとして故意に主観をもってどうこうということはいたしたものではございませんことを、まず御返事申し上げます。
#5
○久保等君 そうしますと、まあこの報告書の内容は、ほとんど大阪監察局からの報告のなまのものを載せる、集約したということで、前後重複しておるとか、そういったところを整理したということなんでしょうか。
#6
○政府委員(久保威夫君) さようでございます。
#7
○久保等君 それで私は、それならば、私が先ほど指摘したような若干の問題等についての問題について、本省の監察局としては一体そういったことが、少くとも当委員会で直接いろいろ御説明を願っておるのですから、その場合に相当、私が先ほど指摘したような問題について、まあ私からこれを拝見するならば、先ほども申し上げたように、まことに真相を、むしろ故意に主観を加えて着色をしておるのじゃないかと考えるわけですが、本省の立場から考えた場合には、そういった疑義はお持ちになっておりませんか。
#8
○政府委員(久保威夫君) 私どもは、たとえば一例をとりますと、具体的に入って恐縮ですが、たとえば夜間の募集というようなことでございますが、これは夜間募集という事実、これははっきりあったと認められます。ただこれを、組合のいっておりますのは、これがいきなり強制労働であった、強制したのだ、局長が一方的に強制した、こう申しております。しかしその点につきましては、さらに事実をもって分析いたしまして、それについては夜間募集ということは事実上任意にやっていたものもあったということ、それから一度局長が夜間募集をやらないということをはっきり言い渡したという事実があったこと、それから夜間募集を実際やるに至りましたときには、保険の募集が所定の期日までにできない、こういうために結局、どうしても夜間募集をしなければならぬじゃないかという声が従業員の中から出たこと、それからそういうことをきめます場合に、やはりみんなで、外務員ばかりでなく、主事、局長、みな集まっていろいろ相談した席において、こういうことをやろう、こういうようなきめ方で夜間募集をやったということ、それからまたその期間におきましても、成績のいいものは事実夜間募集をやっていなかったということ、これらの事実がはっきりいたしましたために、私どもは一方的にこれは局長が強制したものではない、こう認めざるを得ないのじゃないかという意味で、まあそこに強制ということでは――一方的な強制ではないと認められる、こういうふうにそこに一応、その問題についての結論としてはまとめたわけでございます。
 ただ、そのやり方その他につきましては、そこに書いてありますように、強制ではなくて、勧める、大いに激励をするというようなことが、勧奨が非常に強かったのじゃないかというようなことが認められる、こういう意味で書いたものでございまして、決して事実を曲げて書いたというのでなく、できるだけ事実――当時におきましてはなかなか事実がつかみにくいような情勢にありましたけれども、これらが事実と認められる、従ってそれによって一応こういうふうな判断ができるのじゃないか、こういうことで、そこにもできるだけ事実に即すように努力して表現を考えたわけであります。
#9
○久保等君 ここで強制労働であったかないかというようなことをお尋ねしたところで、そういったような問題は、事実認定で、非常にむずかしいと思いますが、私は、しかしその場合少くとも夜間募集なら夜間募集をやったことに対しての超過勤務手当というようなものは、当然支払ってないのであるが、そういうことであるならば、強制したかしないかは別としても、そういった場合少くとも局長が人を使っております人事管理の面からいって、そういったことが適切でないことは事実であります。従って、夜間募集をやったことに対するやはり一つの責任というものは、当然局長にあるだろうと思います。だから、それが強制であったから、あるいはなかったからという問題よりも、一体そういったことに対する具体的な責任のある措置がとられておらないという問題に対しては、少くともこれははっきりしておると思うのです。だから、強制であったなかったという言葉だけで、責任があるとかないとかでなくて、そういった事案そのものに対する責任があるのじゃないかと思いますが、それはいかがですか。
#10
○政府委員(久保威夫君) この調査の報告は、所定の必要な項目の示されましたものにつきまして、その事実の有無というものをはっきり調査するという趣旨でまとめたものでございまして、これを一つの資料といたしまして、それぞれ関係当局の方で適当な処置をしていただく。結局、これは一つの調査をいたしました事実の報告というものでございますので、その全部についてそれをどういうふうに措置されるか、それは人事関係の方で措置されるものと存じますので、私どもこの報告は一応できるだけ事実を明らかにするという努力をしたものとして、一応信頼できるものという意味で、まとめてこれを関係の方に提出したわけであります。
#11
○久保等君 私、いろいろ各項目についての問題等についても、特に重要な点については御質問もしたいと思っているのですが、しかしそういったことを一々やりますると、時間も相当かかりますので、この機会に申し上げることは遠慮いたしたいと思いますが、この草津の特定局というものは、従業員も約五十名程度の従業員を擁しております非常に大きな、特定局としては大局だと思います。むしろ特定局という一般の概念は、十名足らずくらいのところが普通の状態だと思います。特に小さいところでは全く二、三名程度でやっておるといったような特定局もあるわけですが、少くとも私は一つのめどが二十人程度くらい、少くとも二十人以上にわたるような局は、これは当然一般の大局の普通局と同じような扱いがなされてしかるべきじゃないかと思うのですが、この場合はどういう経過でこういったような状態におかれておるのか、その間の説明を一つお願いしたいと思います。
#12
○説明員(渡辺秀一君) お答えいたします。おっしゃる通り、五十名あるいはそれ以上の特定局というものは、特定局の中では確かに数は少いのであります。しかし特定局、普通の局につきましてまあおおむねいいますと、もちろん特定局というものは規模の小さい局でありますが、五十名である、あるいは四十名であるから、それを普通局に直さなければならぬといったようなことは、現在私どもの方では実は考えておりませんので、なお敷衍して申し上げますと、現在特定局、普通局ということにつきましては、ほとんどいろいろの制度上差異がなくなっておりまして、まあしいていいますならば、局長の任用関係で若干の差異があるというくらいでありまして、事務の処理その他につきましては、私ども最近は、特に特定局で五十名あるいはそれ以上であったら普通局に改訂しなければならぬというふうには、考えていない次第であります。
#13
○久保等君 それならば、何ですか、今のところは全然昇格といいますか、普通局の扱いに一年度に何局するとかなんとかいったようなことも、やっておらないのですか。全然そういった普通局に昇格というような問題は起っておらないのですか、今日は。
#14
○説明員(渡辺秀一君) 普通局に昇格ということはほとんど、最近数年やつておりません。
#15
○久保等君 あまり大した数、特定局で大局といわれる局はそう大した数でないというようなお話なんですが、二十名以上程度の特定局というと、全国でどのくらいあるでしょうか。
#16
○説明員(渡辺秀一君) 今はっきりした数字を持っておりませんが、二十名以上ということになりますと、相当たくさんな数になると思います。たとえば今特定局が全国では一万三千余りありますが、そのうち二十名以上を拾いますと、おそらく三千前後の数にはなるのじゃないか。あるいはもう少したくさんになるかもしれません。
#17
○久保等君 まあ、私はその真偽のほどがよくわからないのですが、局長任用の問題だけが普通局と差異があるのだ、従って実質的には何ら変らないんだと言っておられるのですが、しかし局舎問題等の点については、これは非常に大きな差異があるのじゃないですか。
#18
○説明員(渡辺秀一君) 局舎問題につきましても、これは本質的に別に差異があるというわけではございませんで、まあ御承知だろうと思いますが、昔は特定局長が局舎の提供義務がございましたが、これはもうずっと前にそういうことはなくいたしまして、国が借り上げております、そして普通局につきましても、もちろん国有というのもたくさんございますが、そうでなくて、一般の人から借り上げたものもございまして、現在におきましては、局舎問題につきましても、本質的に普通局、特定局というものについて差異はないものだと考えております。
#19
○久保等君 その借り上げたという局舎は、おそらく、前に特定局だった局がその後普通局になって、それがそのまま借り上げという形になっておる局だと私は思うのです。本来ずっと前から普通局であったという局で借り上げておる局というものは、おそらくないのじゃないかと思うのですが、その点いかがでしょうか。
#20
○説明員(渡辺秀一君) これはたとえば地方の自治団体等で局舎を建てまして、そして国が借り上げるといったような例は、これは前からございまして、おっしゃるように、特定局の中から普通局になった局だけではなく、そのほかにもそういった局はあると存じます。
#21
○久保等君 私はやはり、局長の任用の問題では若干違った手続をとっておられるという話なんですが、今度のこの章津の問題なんかも、そういう問題が一般の普通局と同じような扱いがなされておった場合には、まあこういったような問題は比較的起り得ないのじゃないか。まあ、いわば最初から局長がずっと世襲的にやっておった。それでまあこの局長の場合は、私はあまりよくそういった事情は知りませんが、おそらくそのはえ抜きの局長がずっとやっておったという世襲的な、実質的にはそういう形のものが今日まで持続された、そういったことも一つの今度の問題を作った原因になっておるのじゃないかと思うのですが、どういう経過だったでしょうか。
#22
○説明員(大塚茂君) 今度の草津問題こついて見ますと、多少従業員の使い方といいますか、そういう点においてそういうくさみが残っていやせぬかという点もなきにしもあらずでございますが、全般的に見まして、局長の任用制度が自由任用制度なるがゆえに、特定局長といいますか、世襲的な弊風といいますか、そういうものが残っておるというふうには私ども考えておりません。
#23
○久保等君 ところで、ちょっと方向を変えた御質問を申し上げたいと思うのですが、私も昨日の委員会で、新しい事実をさらに調査するといったようなことで、目下調査員を現地に派遣しておられるというお話を伺ったのですが、この月の半ばごろぐらいに、その調査の結果が何らか出てくるのじゃないか。またそのことによって、この問題の処置を考えてゆきたいという御説明もあったので、目下いわばそういう点では調査中という形にもなっているかと思うのです。しかしこの前衆議院の方で労働基準局の係官からの説明によって、私速記録を拝見したのですが、司法処分に当ると目されるような事項も相当羅列された説明がなされているのですが、そういう点から見ますと、非常に客観的に見ました場合には、私は相当ひどい強制労働その他の問題があるように見受けられるわけですし、それは単に主観とかなんとかいう問題ではなくて、今日相当明確になって参っていると思うのですが、そういったような事態から考えますると、この問題について、むしろ私は行政監督の面にある郵政当局そのものが、この問題について、あまりにも何か消極的な態度で今日まで推移したということになっておると思うので、こういうことでは、今もお話にあったように、一万数千に上る全国の特定局、これの人事管理という問題、また従業員をどう使っていくか、また従業員のどういう協力を得るかという問題については、非常に重要な一つの私は問題を提起しておるのじゃないかというふうに考えるわけです。少くとも今度のこの問題が、あれだけ大きく一般に国民の間にも反響を呼んだ問題が、非常に何かぬるま湯に入ったような、はっきりしないような形で私は推移することは非常に遺憾だと思うのです。そういう点で、まあ大臣もここに御出席になっておりますが、新大臣から私はこの問題に対してぜひ一つ、それこそ郵政当局としてはきぜんたる私は態度で、厳重にこの問題については御処置を願いたいと思うのですが、その点について新大臣のお考えを一つ承わりたいと思うのです。
#24
○国務大臣(村上勇君) ただいま事務当局から御説明がありました通り、現地に、その真偽のはっきりしたものをつかむために、一応第一課長を調査に出張せしめておりますので、その報告を待って、はっきりしたものがつかめ次第に、御指摘のような処置をいたしたい、かように思っております。
#25
○久保等君 まあ、そのことは若干、この前人事部長の御説明で、私もふに落ちないことは、労働基準監督署なり、あるいはまた法務局なり、こういった方面の結論が出てから一つ考えたいのだというような御説明があったのですが、私はそれではやはりないと思うのですが、どういう司法処分がなされるかどうかは、これはまあ関係の方面のやられることですから別として、少くとも私は真相を十分に究明せられて、行政処分は当然行政処分として、郵政大臣がその結果に基いて、それに相応したというような態度ではなくて、当然相並行的にといいますか、郵政当局は郵政当局として、私は厳重なそれに対する適正な処分がなされなければならないと思うのです。この前も私は申し上げましたように、単にこの問題は、今日こういう事態にまで問題を持って参ったということは、私は郵政当局にも責任があるのじゃないかというふうに実は考えるわけなんです。しかも、この前の委員会で言われましたことは、あまりそう大した実は問題はないのですと言われて、問題をいろいろ具体的にあげられておりますけれども、それに対して、それほどの事実はないのだというお話もあったのですが、それがだんだん経過を経て、司法処分というふうなことが具体的になされてくるというような状態になって参りますると、これは郵政当局で監察局が中心になって調べられた結果と、それから第三者の機関が調べられた結果とは、相当具体的な事実についての差異があったということを証明するものだと思う。まあそうなってくると、調査そのものに対しての郵政当局の、結果的には、非常に何か私どもが、先ほど来申し上げておりまするように、ことさらに局長をかばうといったようなことがあったということを裏づけることになると思うのですが、そういう場合においては、これは当然それぞれまた関係者に対する責任の問題に発展して参るかと私は思うのです。それで少くとも郵政大臣としては、私はそういう司法当局、あるいは労働省あたりの機関の決定を待つことなく、すみやかにやはり私はこの問題を処理して参る必要があろうかと思うのですが、大臣はその点についていかがお考えでしょうか。
#26
○国務大臣(村上勇君) 慎重に検討した上で、行政措置をとらなければならないというようなことになれば、あえて労働省やあるいは法務省等の見解を待つまでもなく、断固としてその措置をとって参りたい、かように思っております。
#27
○久保等君 私、その問題についての質問は、きょうはこれで打ち切ります。
    ―――――――――――――
#28
○委員長(松平勇雄君) 他に御発言はございませんか。
#29
○新谷寅三郎君 この問題についてですか。この問題についてでなければ……。
#30
○委員長(松平勇雄君) この問題でなくてけっこうです。どうぞ。
#31
○新谷寅三郎君 これは別に法律に関係する問題でもなし、また今やっておられる行政措置がいいとか悪いとかいう問題でないのですけれども、私はこういう感じが抜けないのですが……。郵政省が貯金とか簡易保険を持っておられまして、それで今大体国の財政資金の非常に大きな部分を、郵便局の窓口を通じて全国的に集めておる。ところが、一方、たとえば簡易保険の保険金額の引き上げのような問題、これはまあだんだん経済情勢も変り、貨幣価値も変ってくると、ある程度引き上げていかないと、被保険者の方もこれじゃもの足りない、もう少し考えてくれというような声も起ってくるわけですね。ところが、そういう問題が起りますと、政府内で必ず大蔵省から反対があるのですね。これはまあ一方、銀行とか、保険会社等の意向を汲んでの反対かと想像するのですけれども、一体そういう問題に対して、私は銀行、保険会社等と簡易保険、郵便貯金等とは、ある程度対象が違うと思うのです。必ずしも一致しないのです。一致する部分も都会なんかにおいてはありましょうけれども、保険や貯金でねらっておられる対象というのは、もっと山間僻地の、ほかに金融機関も何もないというようなところからでも、サービスをやって零細な資金を集めてこようというところで、非常に郵便局が努力をしておるわけですね。で、それにもかかわらずそういうふうな反対がいつも起って、政府の方針もついそれに制約せられがちなような気がするのです。で、私はやはり今日本の国の財政を考えますと、どうしてもそういうふうな公けの立場で使えるような財政資金というのがもっともっとほしいだろう、また、ないと国の復興にも差しつかえるのじゃないかという気がするのですが、それにもかかわらず、いつも必ずそういった、何といいますか、牽制するようなものが行われまして、あまりすっきりした格好じゃない。これは私は郵政大臣というよりも、国務大臣としてお考えになる必要があると思うのです。たとえば郵便貯金につきましても利率のごとき問題は、これは全般的に影響するので考えなきゃなりませんが、貯金についてももっと預金者の便宜をはかるような方法を講じて零細な資金でも郵便貯金にどんどん預けてくれるというような方向でものを考えてもらわなきゃなりませんし、これに対しては銀行等の反対があってはならないと思います。それから簡易保険についても、だんだん保険会社のやっておる生命保険等が、簡易保険に類したようなものもあるわけですから、あまり窮屈に保険金額を制限することはかえってそういう被保険者にとりましては、何といいますか、不便な結果になり、保険の成績を伸ばし得ず、従って、その結果は財政資金に響いてくるということで、どうも全体から見ますると、ある程度は関係はございましょうが、それによって悪い影響を受ける面よりも、国全体としてはいい影響を受ける部分の方がずっと多いであろう。従って、ますまます貯金を伸ばし、保険を伸ばしていくというところに、当然郵政大臣としては御努力になっておると思うのですが、政府としてはいつもそういう問題については割り切れないような問題があるのです。あるいは近い機会に、そういったものについて法律案等の提案があるかとも期待するのですけれども、郵政大臣のお考えを伺うと同時に、政府としてそういった問題に対しては今後どうしようとしておられますか。やはり従来のように銀行や保険会社等と見合って、適当なところで妥協していくんだというところで足りるのでございますか、この辺のお考えを少し、きょうは懇談的でけっこうですから、あとでどうこう言いませんから、大臣の率直な御意見を伺いたいと思います。
#32
○国務大臣(村上勇君) まったく御指摘の通りであります。いろいろと、私も今までの、現在のあり方については、いろいろ矛盾があると思います。郵便貯蓄をうんと伸ばしてもらわにゃいかぬといいながら、市中銀行の利子に対する税を免除する、こういうようなことなんかも、これとどちらも同じようなものでありますが、郵便貯金の方は、その金があらゆる日本の国の復興、繁栄にこれはつながっておる。公共施設その他にも費用を出す。そういうような事柄につきましても十分考えて処置しなければならないと思いますし、また保険の問題につきましても、一番いわゆる勤労大衆国民に最も身近な親しみのあるものは、私は郵便局の窓口から呼びかけていく簡易保険じゃないかと思います。これらにつきましても、ただいま御指摘のような、相当貨幣価値も違ってきておりますし、これを適正なところまで引き上げて加入者の利益をはかるということも大事じゃないか。この点についてはいろいろと、前回これの引き上げの際にもずいぶん、私は局外者でありましたが、非常な各方面からの反対の声もあったようでありますが、国会はこれは今日の状態にまで引き上げた。しかしまあ今日のこのままでいいかと申しますと、私はもう少しこれを引き上げる必要があるんじゃないか。日本の金融界あるいはまたそういう業界をあまりに刺激することは避けなければなりませんが、少くとも現状では、国民の、いわゆる一般国民の要請にこたえ得ないんじゃなかろうか、かように思っておりますので、特に国会方面でも十分御意見を聞かしていただき、また各方面の御意見等も承わりまして、私どもといたしましても保険の増額あるいはこの郵便貯金を予定以上に持っていかなければならないと思っておりますが、ことしはいろいろなことが多々ありまして、当初の予定より下ったというようなことはまことに遺憾でありまして、いろいろとこれが対策を講じつつあるのでありますが、これはまことになまぬるい措置だといってお叱りを受けるかもしれませんが、とりあえず郵便貯金の使途について、それがどういう方面に使われておるかということを、婦人団体その他の団体を通じ、また事あるごとにそういうようなことを広く御認識をいただきまして、国土建設郵便貯金増強運動というようなものも、各省と連絡をとって、積極的にこれから推進していきたい。いろいろ連絡中でございますが、私としてできる限り、この貯蓄の増強については御協力をお願いしたいのであります。私どもも十分努力いたしますが、ぜひ一つ国会におきましても御協力をお願い申し上げます。
#33
○新谷寅三郎君 よく御存じのようですから、重ねて申しませんけれども、私は貯蓄増強運動ですね、あれを見ておりまして、まあ悪い言葉でいいますと、大和魂を押しつけて、それで何でもかんでも無理やりにやらせるのだという行き方では、このごろはもうなかなか成功はむずかしいと思うのですね。やはり貯金にしましても、保険にしましても、そこに資金を吸収していこうと思えば、実質的にやはりそれだけのサービスの改善をして、遠いところの銀行に持っていくよりも、近くの郵便局に預けた方がずっとわれわれはいいんだということで、自然に集まってくるようにならなければならないと思うのですね。
 それから今お話しになったような事柄でも、実行方法の面ではわれわれは関知しませんけれども、郵便貯金なんかについてもっと特例に預金者に対する便宜をはかって、そうして簡易保険というのはずいぶんサービスしておりますが、貯金についてももっとサービスをよくすることによって、多少経費がかかるかもしれませんが、まだまだ伸び得る余地はあるだろうと思います。ですから、そういう方法を講じられてむしろ積極的にやっていただきたいと思うので、他のいろいろの機関からも苦情はむろんあると思いますけれども、どうしても郵便局を利用しないとほかに機関がないというところが、日本でもずいぶんたくさんあるわけです。そういうところは、もっともっと伸ばしていかれれば、伸びていくと思いますので、どうか一つ次の国会には、貯金、保険とも、大臣の新構想で思い切って措置をしていただくように希望いたしておきます。
#34
○久保等君 私は一つ貯金局関係の問題で……。最新貯金原簿事務の機械化問題が進捗しておるやに聞いておるのですが、東京、あるいは東京に近い長野、甲府、あるいは仙台、こういった所に今日そういったことを拡張していこうというような計画があるそうでありまするが、それの状況を一つお伺いしたいと思うのです。
#35
○説明員(成松馨君) 貯金事務の機械化につきましては、実は東京地方貯金局で、東京都記番号貯金通帳の一部を、すでに二十八年度から実施いたしておるわけでございます。
 御承知のように、戦争前は東京都記番号の貯金通帳が東京地方貯金局にかたまってあったのでありますが、戦時の措置といたしまして、普通通常貯金につきましてはこれを仙台の地方貯金局と甲府の地方貯金局に疎開させまして、通常貯金につきましては原簿が三つに分れておるわけでございます。で、現在東京地方貯金局でやっております機械化の対象となっております仕事の量は、東京地方貯金局の原簿のうちで約五四、五%が機械化の対象になっておるのでございまするが、この機械化の仕事を能率的に動かすためには、もう少し対象となる仕事の量をふやしていかなければならないという問題が一つございます。で、そのためには、現在東京地方貯金局で機械化でない手作業でやっておりまするものをも、機械によって仕事をやっていきたいという問題以外に、もともと東京地方貯金局にあった原簿が仙台と甲府とに分散しておりますので、本来からいけば、これも東京地方貯金局に持ってくるべきではございまするけれども、いろいろの事情がございまして、これをそのまま持ってくるということはちょっとできかねる事情でありますので、これから新たに貯金をして通帳を発行するもののうち、従来のやり方ならば、仙台の地方貯金局もしくは甲府の地方貯金局に持って行くもののうち、毎年二分の一ずつを仙台、甲府へ送らないで、そのまま東京地方貯金局へ残しておこう。こういう考え方が現在私どもが持っておる考え方でございます。
 で、そういうふうにいたしますと、仙台、甲府等につきまして仕事の量が若干減って参りますので、その面で定員的にも措置をしなければいけないと、こういう問題になるわけでございまするが、その点は、自然退職とにらみ合せて、適当にこなれていくのではないかという感じを持ち、またかりに過員となりましても、人事措置については別の問題として処理していきたい。ただ甲府につきましては、現在五百五、六人の局でございまして、これが毎年五分の一ずつ東京へとどめるとしましても、五年たちますと、仕事の量ににらみ合せまして、かなり定員が減ってくるわけでございます。で、貯金局を置く以上ある程度の規模を持たせたいというわけで、これも戦時中疎開の措置としまして、東京都記号の積立貯金が長野にございますので、その長野にある積立貯金を、二年後、毎年その半分くらいずつを甲府に移して、甲府の規模をある程度の大きさに保っていきたい、こういう考え方を持っておるのが私どもの構想でございます。
 それで、機械化それ自体の問題につきましては、現在の東京地方貯金局でやっておる機械化の仕事の量をふやしていきたいということでございまして、仙台、長野、甲府それ自体を機械化の対象にしようという考えは持っておりません。
#36
○久保等君 この機械は何台くらいお使いになっておるのですか。それからまあ、機械というても、私よく現物を知りませんので、何か聞くところによると、全部で二、三千万円くらいの金額に上るような機械だそうですが、その機械も何かアメリカから持ってきておる機械だそうですが、しかもアメリカから借りておるとかといったようなことだそうですが、この機械の問題について若干御説明を一つ願いたいと思うのです。
#37
○説明員(成松馨君) 機械は、今お話がありましたように、アメリカのIBM会社から借りておるのでありまして、その使用料は年額約三千三百万円でございます。使っております機械は一組といたしまして、相当いろいろな――御承知のように、貯金事業は非常に複雑な精緻な作業でございますので、それを機械によってやります場合に、各種の機械を使っておるのであります。大体十二、三種くらいになっておりまして、一例をあげてみますると、手動穿孔機、あるいは手動穿孔検査機、あるいは集団合計穿孔機とか、分類機、計算穿孔機、照合機、会計機といったように、たくさんございまして、ことに穿孔機等が相当たくさん要りますので、これらも合せますと、正確な数字はちょっと記憶しておりませんが、七十台前後くらいになるのではないかと記憶いたしております。
#38
○久保等君 その機械化を今後やっていく一つの方針なんですが、ただいまのお話だと、借りておるということなんですが、まあ何か一時的に試験的にやっておるといったような印象も受けておるわけなんですが、借り上げておるという経緯も、どういう事情で借りておるのでしょうか。
#39
○説明員(成松馨君) この貯金事業を機械化する場合に、どういうようにして機械化すべきかということを一応研究いたし、その次に、しからばどういうような機械を使ったならばこういう仕事を機械化するのに役に立つかというようなことが研究されまして、それはたしか二十四、五年ころから研究が続けられたのであります。その結果、やはりどういう機械が一番適するかということにつきましては、権威者によく調査しまた研究をしてもらう必要があるというところから、貯金局内に部外の学識経験者数人を委嘱いたしまして、研究していただいたのでございます。その結果、アメリカのIBM会社の機械が適当であろうというところで大臣に答申がありまして、それを採用することになったのでありますが、これはたしか買うということでなくて、貸すということを目的としている会社のようでございますので、従って、これをそのまま借りておるという経緯になっております。
#40
○久保等君 まあ、しかし、当然機械化という問題を一つの方針として決定せられて、今後継続的にずっとやっていこうというお考え方であるならば、そういった問題もやはり懸案の問題として考慮される私は問題だと思うのですが、果して適正な借料であるかどうかも私十分な知識を持っておりませんけれども、しかしこの借料そのものも三千三百万円程度の相当な金額になりますと、そういった金額と人件費の問題との相互関連を考えていった場合にも、このことによって、先ほども御説明があるように、やはり人の数の問題にも重要な影響のある問題でありますし、また人の配置転換といったような問題も起きてくる可能性があるとう思のですが、ただいまの御説明では、一応毎年退職をされる人等を見合せた場合に、あまり配置転換あるいは行政整理といったようなことは考えられないかのような御説明なんですが、先ほどの御説明でも、甲府あるいは仙台等が五年後の状態はどうなるか、もうそういった地方貯金局はなくしてもいいのではないかというような事態も起きてくるような危惧を私は感ずるのですが、方針として、そういった地方貯金局を行く行くは縮小された場合には、当然なくなってしまうのではないか、なくしてしまわなければならぬのじゃないかといったようなことは、絶対あり得ないものなんでしょうか。そういった見通しは、どういうお見通しなんでしょうか。
#41
○説明員(成松馨君) 私どもといたしましては、現在ある貯金局をそれ以上減らそうという考えは持っていないわけでございます。そういう考え方からいたしまして、ただ、存在させる以上はある程度の規模にはしておいた方が、いろいろ仕事の面でもやりやすいし、また能率的でもあるというところから、長野の積立貯金はこれを甲府へ持って、いってある程度の規模を確保しよう、こういう考えを持っておるわけでございます。
#42
○久保等君 人員の面については、私はやはり、ただいまのお話にもありましたように、五年間の計画で五分の一ずつくらい機械化をやっていかれるという御方針だそうですが、やはり機械化に伴って常に問題になって参りますることは、人の問題だと思うのです。とかく能率を考慮し機械化をやっていくという問題は、これはあらゆる業種において起って参る問題だと思うのですが、その場合に考えなければならない点は、その現に配置されておりまする人員をどうするかという問題、これは数が多い少いは別としても、常に随伴する問題だと思うのです。その考慮が事前に十分になされて、しかる後に機械化といったような問題が具体化して参らなければ、機械化をやるという方針をきめてからそれに伴う人員をどうするかということを考えて参りますると、常に無用の摩擦を生じてくるわけですし、いわゆる労働不安といいますか、そういう問題が非常に問題になるわけでして、この場合も人員その他の面では、そう膨大な人員ということではないでしょうけれども、やはりその点が問題になるのです。従って、計画等は事前に十分に、やはりその職場では従業員の納得されるような形で、その実情なり考え方なりといったようなものを理解をしてもらって、協力をさせるということが必要だと私は思うのです。しかも、とかくそういったことをやったとはいっても、形式的に、いわば実施する直前に、しかも方針を決定してしまって実施する直前になって、案を示して、とかく問題を起しておるようであります。今度のこの問題についても私はあまり深い事情は知りませんけれども、そういった面があるやに見受けられるわけなんですが、今後こういった問題を実際実施する場合には、そういった点について格段の配慮を願わなければならないと思うのですが、その点についてはどういう御方針で今までやってこられておるのか、承わりたいと思います。
#43
○説明員(成松馨君) この問題を私ども考えまして、実施案を作りまして、いろいろ組合諸君にも話をしたのでありますが、その間にいろいろの組合からの意見等もございましたが、結局両方誠意をもって今後話し合いを続けていこうという状態になっております。
#44
○久保等君 十分に話し合ってやっていかれるということでございまするから、私もぜひそう願いたいと思うのですが、ただいまの問題も、私ただいま手元に資料を持っておりませんし、またいただいてもおりませんが、ただいまの貯金事務の機械化問題に関連して、先ほど伺った御説明でも、五カ年程度の一応計画でやられるような御説明であったのですが、それに関係した何か少し資料を御提出を願いたいと思うのです。どこについてどの程度の人員の操作を考えておられるのか、業務面の新規預入なんかもその五年間にどの程度のお見通しを持っておられるのか、そういったものについての資料をお出し願いたいと思うのですが、これは委員長の方から一つお願いをいたしていただきたいと思うのですが、よろしゅうございますか。
#45
○委員長(松平勇雄君) よろしゅうございます。
 他に御発言はございませんか――別に御発言もなければ、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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