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1955/12/13 第23回国会 参議院 参議院会議録情報 第023回国会 決算委員会 第3号
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1955/12/13 第23回国会 参議院

参議院会議録情報 第023回国会 決算委員会 第3号

#1
第023回国会 決算委員会 第3号
昭和三十年十二月十三日(火曜日)午
後一時五十七分開会
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     田中  一君
   理事
           青柳 秀夫君
           紅露 みつ君
           白井  勇君
           大倉 精一君
           岸  良一君
   委員
           小幡 治和君
           西川彌平治君
           白川 一雄君
           安部キミ子君
           近藤 信一君
           山田 節男君
           湯山  勇君
           梶原 茂嘉君
           三浦 辰雄君
           市川 房枝君
  国務大臣
   運 輸 大 臣 吉野 信次君
  政府委員
   運輸政務次官  伊能繁次郎君
   運輸省鉄道監督
   局長      植田 純一君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       池田 修蔵君
  説明員
   運輸省自動車局
   長       真田  登君
   日本国有鉄道副
   総裁      天坊 裕彦君
   日本国有鉄道経
   理局長     石井 昭正君
    ―――――――――――――
 本日の会議に付した案件
○国家財政の経理及び国有財産の管理
 に関する調査の件(国鉄の経理状況
 に関する件)(国鉄貨物後納運賃滞
 納状況に関する件)
○委員派遣に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(田中一君) ただいまから第三回決算委員会を開会いたします。
 本日は調査事件として、国鉄の経理状況に関する件及び国鉄貨物後納運賃滞納状況に関する件を議題にいたします。
 まず国鉄から経理状況について説明を求めます。なお、出席の方々は、国鉄石井経理局長、国鉄天坊副総裁、会計検査院上村検査第五局長の諸君であります。国鉄副総裁の説明を求めます。
#3
○説明員(天坊裕彦君) 行政管理庁におかれましては、御承知の通り、一昨年でございましたか、鉄道会館の問題にからみまして、高架下、その他鉄道の財産官理に関する御調査がございまして、それに伴って勧告が出されたわけでございます。その引き続きましていろいろ資材方面の関係、あるいは外郭団体の関係等について御調査がございましたが、今年に入りましてから、今年の六月ころであったかと思いますが、工事関係について調査をしたいというお話がございました。その御調査の結果がこの十月前後に御発表になりました。その御発表の時期に、たまたま運輸大臣の諮問機関として国鉄経営調査会というものが設けられておりまして、そこで国鉄経営に関する基本的な問題がいろいろ論議されておったのでございます。その調査会で行政管理庁の御調査の各項目が議題になりまして、いろいろと世の中をお騒がせした次第でございますが、行政管理庁の御調査も、初めのうちはいろいろと私どもからいたしますと、この御調査の御結論が、いろいろと鉄道の基本政策に対する非常にまとまった、何と申しますか、私どもといたしては承服いたしかねるような根本問題について議論が分れておるようにいろいろ感じておりました。その点について新聞等も非常に大きくこれを取り扱ったようなこともございまして、私どもといたしましても、考え方の違いという点については相当私どもの意見をまとめて、それぞれの機会に行政管理庁に私どもの意見を聞いていただいて参ったつもりでございますが。最後に管理庁といたしまして、結論として運輸大臣に御勧告になりましたところの結論は、これもお手元におそらく資料が参っておるかと存じますが、初めの話とはずいぶん焦点が変って参りまして、私どもといたしましても御勧告に現われたような筋道での御議論については、十分考え直さなければならぬというような問題もたくさんあったわけでございますが、今申しましたようにその途中で、行政管理庁の非常に、私どもからいうと、そこまで言われるようなことについては非常に私ども意見があるというような問題が中心となって、いろいろまあ論争がされたような格好になったわけでございます。
 その勧告のそれぞれの項目につきまして概略御説明申し上げたいと存じますが、相当専門的になる点もございますので、経理局長から説明さしたいと存じますが、御了承願いたいと思います。
#4
○説明員(石井昭正君) 去る十一月十七日でございましたが、行政管理庁の方から運輸大臣あてに「日本国有鉄道の経営調査の結果に基く勧告事項」をお出しになりまして、この勧告をいかに取り扱い、またどういう御結論を出されるかということは運輸省のお仕事でございまするので、私どもといたしましては、運輸省からのいろいろのお尋ねに対して私どもの御意見を申し上げて、勧告事項の御処理の御参考にいたしたいと、かように考えておるわけでございます。
 ただ御承知の通り、だいぶとの問題が事前におきまして新聞紙上等をにぎわしました結果、いろいろ誤解もございましょうし、また私どもの申し上げている真意もあるいはおわかりにくい点もあるかとも思いまするので、この機会を与えていただきましたのを幸いに、管理丁の御勧告の内容に沿って私どもの見解を申し述べさせていただきたいと存ずる次第であります。
 管理庁の御意見につきまして、基本的な問題で私どもが前提として大きく考えていただかなければならぬと思う点が相当あるのでございます。その一つは、私ども考えまするのに、政府あるいは国家、あるいは広く申しますれば国民の皆様が国内の輸送機関の根幹として、旅客並びに貨物の輸送、これを責務として果しております国鉄に対して、一体どういう程度の施設でよろしいか、その施設の規模もそうでございますし、施設の保安度というものもそうでございまするが、そういうものに対してどういう程度のものを御要請になり、また私どももそれを果すべく全力を尽さなければならないか、そういう施設の規模、保安度の上に立ってどれだけの旅客、貨物の輸送を果さなければならないか、輸送量をどれだけ送らなければならないか、また単に数をこなすといっては失礼でございますが、だけの問題でなくして、どれだけのサービスでもってお送りしなければならないか。旅客輸送につきますれば、その混雑度などはどういう程度のサービスまで持っていって、同時にこれも安全になりまするが、安全な輸送にしなければならないか。貨物輸送につきましても、果して荷主さんが送りたいと思うとをに直ちに送れるというサービスが必要なのか、あるいはそうでなくて、ある程度待っていただいても、何とか送れればよいという程度でよろしいのかという問題がございます。これが結局国鉄に対しての国家が御決定になるべき交通政策の基本ではなかろうかと思うのでございます。
 この交通政策の根本をはっきりをめていただいて、初めて国鉄の経営に対するいろいろの御批判も御検討もなさるべきではなかろうかと思うのでございますが、管理庁の御意見が、こういう基本的な政策面に触れるということが、もちろん管理庁のお仕事としてやるべきことかどうか、これは私どものとやかく申し上げるところではございませんが、まあかりにそういう点につきましてやはり何らかはっきりした御見解を持って御批判をいただかなければ、私どもに対する正鵠な御批判が出て参らないのじゃないかと、かように考えるわけでございます。
 その点について管理庁の御意見というものは私どもにははっきりしておらない。ある場合におきましては現在程度の輸送の状況をもって足りるという御観点に立っておるかのようでありますし、また他の場合にはそうでないようでありますし、また施設の安全度につきましても、現在のような状態で全く不安がないという御観点に立っておるかのようでございますし、ある場合にはまたそうでないというような御観点もあるわけでございます。そういう点、私どもといたしましてはきわめて明確に輸送の安全を確保するためには、過去におきます財政的苦悩のために累積されておりますところの老朽施設の取りかえという点が第一点。それから現在早急に解決を迫られておりますところの通勤輸送の混乱あるいは逼迫、あるいは東北、北陸方面におきまするととろの貨物輸送の非常な逼迫、こういうものを緩和いたしまして、そうして経済六カ年計画の裏づけとなる輸送要請、これに即応するための設備の拡張増強という点が第二点。第三点は、経営の合理化、企業の合理化の基礎となる将来の輸送コストの低減をはかるために必要な施設の近代化、すなわち電化でありディーゼル化であり、あるいはいろいろの作業の機械化というために必要な近代化法による鉄道の若返りと申しますか、そういうものが必要である。以上のようなことを実施するためにはどうしてもある程度の資金が必要でございますので、その資金の調達をどう考えるか、そのためには財政健全化ということをどう考えるかという点に私どもの考え方の基盤を置いておるわけでございます。
 それから第二点といたしましては、管理庁の御見解の中で、いわゆる公共企業体というものの性格に対する考え方でございまするが、これはもちろん公共企業体がどうあるべきかということは、これはいろいろ御批判の問題でもございますし、私どもも公共企業体の今のあり方がまことに妥当である、これ以上のものはないというような考え方は持っておらないのでありまするが、そうでなくして、いわゆる財務的な観点から見ましたときに、国鉄が企業体であるかどうかということは、結局自分の企業の力でもって自分の事業の、自分と申しますか、との輸送事業の継続に必要血経済力を自分の企業の中で生み出していく、作り出していくという観点に立っているかどうかということでございまして、との点に対しては、私は現在政府のおとりになっている態度並びにわれわれが考えております感度は、いうまでもなく国鉄は事業の継続に必要な経済力というものは、これは自己の企業の力で生み出していくのだという建前をとっておればこそ独立採算制度として別の企業体になされ、またかつ昭和二十三年度から減価償却制度を採用することをお認めになった、かように考えているわけでございます。この点につきましては、管理庁のお考えは私ども必ずしもはっきりうかがわれないのでございまするが、国の営造物法人であるというような御定義をなさっておりまして、従いましてこれに対する国家投資は回収の必要がないのだという前提になっておられるようであります。この点私どもは、やはり事業を継続していく上におきましては、施設に投下いたしました資本を回収いたしまして、またその資本によって事業の継続に必要な設備を整えていくということが、現在政府が国鉄に対してとっておられる財政政策の行き方であると、また現在もそうやっていただいていると考えておるわけでございます。
 それからはなはだどうも申し上げにくいのでございまするが、行政管理庁の御調査の内容につきまして、これは私ども決して間違いであるというようなことを申し上げるわけではございませんが、しかし責任のある官庁として数字をあげてわれわれに御指摘いただく、俗な言葉で申せば、おしかりというのは少し……、御調査については軽卒な点がいろいろあるんじゃないかという感じをいたしておりますし、また個々の実例も多々あるのでございます。この点会計検査院の方でもいろいろ私どもの方の仕事のやり方をお調べになるときには、事案の対象というもの並びにそれに基く数字につきましては、必ず私の方に公文書をもって御照会になりまして、これで間違いないかということを一応その点を御確定になった上でいろいろ御指摘なり御批判をいただいております。ところが管理庁の方は、もちろんお仕事のやり方も違うのございましょうが、そういう点については一方的におやりになりまして、私どもの方からいろいろ申し上げなければならないこと、またいろいろ誤解に基くと思われることについて御訂正をいただくような機会がほとんどない、その結果の数字をもって世間に御発表になり、またわれわれの方へ御指摘になっているという点は、これは監察の御方法としては、私ども決してありました事柄につきまして申しわけのない点について弁解を申し上げる気持はさらさらないのでございますが、たとえば率直に申しまして、たとえば五あることが十あるというようなふうなことになって、世間を疑わせて、またいろいろの誤解を抱くということは、これはまあ一朝、市井の経済評論の方々がおやりになるのでありますれば、私どももとやかくは申し上げたくないのでございまするが、いやしくも責任のある官庁として外へお示しになるというには、少し私どもといたしまして御慎重に御検討を願う機会をお持ちになるべきではなかったかという感じをいたしておる次第でございます。
 それで行政管理庁が実はさような大問題――に大問題というのもおかしいのございますが、世間をお騒がせいたしました大きな問題は、国鉄の経営は赤字だといっているが黒字であるというのでありまして、その点いろいろの御意見がありまするが、結局黒字説の一番大きね根拠は、減価償却費は百七十億乃至二百億円で足りるのだ、国鉄が言っておるような額は、のちろん現在やっておりますところの第一次再評価ベースというような程度でも過大であるという点、それから黒字の経営ができた根拠といたしましては、輸送量の増加によって運賃が安くても十分まかなえるんだという点と、それから最後に、施設は安全である、国鉄が主張する緊急取りかえというような施設の老朽は認められない、こういう点が主たる点でございまして、これらを総合いたしまして、管理庁は十分現行の運賃でやっていける、国鉄が運賃値上げを言うのははなはだ不都合だというような御趣旨がうかがわれるような事前の御発表があったようでございまするが、これらの四点につきましては、今回の勧告について何らの御説明もないわけでございまして、従いまして率直に申しますと、世間をお騒がせした問題につきましては、今度の御勧告の中で取り上げられている問題と全く別のことであるということになるような感じをいたしております。
 なお、経営の刷新合理化につきましては、国鉄といたしましても従来からいろいろ努力をいたしておりました。もちろん、われわれの努力の足らざる点、並びにあまりに機構が大きいためになかなか行き届かない点もございまして、常日ごろ皆様からいろいろお小言をちょうだいいたしまして、私どもも十分反省をいたしておるわけでございまするが、なお今後ともこの点につきましてはできるだけ力を尽して御趣旨に沿うようにやって参りたいと思っております。また、いろいろ当委員会で御指摘がございました外郭団体等の問題につきましても、過般来私どもといたしまして、一応の整理刷新の方法を確立いたしまして、その方向に向って邁進して参りたい、かように考えておりまするので、御了承を得たいと思う次第でございます。
 ただ行政管理庁の御指摘の中の事項には、もちろん私どもといたしましてむ当然認めておりますが、いろいろほかの観点からどうにもならないというような問題も多々あるのでございます。一例を申し上げますれば、志免炭鉱のごとく、現在私どもが炭鉱を自営するというようなことでございますれば、もちろん私どもも異議なくその必要はないという結論に到達いたすのでございます。現に引き続き持っておりますもので、今日これを処分いたしますということにつきましても簡単に参らない、あるいは労働問題その他も考えなければならぬし、あるいは売却というような場合には、その価格という点でもつて妥当な売り払いができるかどうかという問題もございましょうし、あるいはまたそうでなくして、出資して別会社にするというようなことについては、やはり根本的に政府の政策として御決定を願う、あるいは法的整備も必要とするというようなものもございまするので、こういう点についての御勧告としては、もちろん私どもも前々から考えておったところでございまするが、今直ちに御勧告の趣旨に沿って行い得るというわけにも参りかねるような実情にあるものも多々あることと御了承願いたいと思うのであります。
 勧告のグループは大体三つに分れておりまして、第一点は、公共企業体制度の問題でございます。これはまあ経営委員会が現在ではあまり積極的に動いておらないということでございます。この点と、それから役員の構成任免という点につきましては、現在運輸省において国鉄経営調査会で御審議中でありまして、いずれ運輸省の方でも何らかの御見解をおまとめになると思うのでございまして、私どももいろいろ御検討願って、もっといい姿になっていくということにつきましては、何ら申し上げることはないと思うのでございます。
 ただこの第一のグループである公共企業体の制度の運営については、「財務上与えられた広汎な自主性は、その運営が適切でなく」云々という言葉がございまするが、この内容はいろいろございますが、第一は修繕費を毎年業務費に流用しておるということと、減価償却の算定が耐用年数をまあ短かくしておるという点とにあるようでございます、御説明の報告を拝見いたしますると。しかしまあ私どもといたしましては、この点については後ほど減価償却費の方にも出て参りますので、御説明申し上げたいと思いまするが、むしろ私どもは、現在その財務運営上広範な自主性が許されていないのじゃないか。御承知のように公共企業体になりましていろいろ私どもが自主的な観点で、政府からのいろいろの制約なくしてでき得るようになった点も数々ございまするが、財務上の観点については、非常にまあ枝葉末節といってはどうかと思うのでありますが、そういうこまかな点については若干いろいろ自由になったと申しますか、便宜になった点はございまするが、根本的な点につきましては、予算の作成あるいは運賃の決定、あるいはいわゆるいつも労働問題となります給与総額の問題、その他ほとんど旧国有鉄道今計時代とあまり変ってないというような結果ではなかろうかと思うのでございます。従って決算につきましても、やはり運輸省で決算の御承認をいただきまして国会にも御報告になっていることと思うのでございます。そういう点で、私ども必ずしも財務運営の自主性が広範であるというふうには考えられていないのでございまするが、この点につきましては、制度の問題としていろいろ御検討を願いたいと考えておる次第でございます。
 問題の重点は勧告事項の第二のグルーブでございます。そこで毎年多額の修繕費が業務費に流用されておるという問題でありまするが、これはおっしゃる通り、国家予算に比較いたしますると多額の金額が修繕費から業務費に流用せられております。この点につきましては、まあ簡単に御説明申し上げますと、これは占領軍下におけるまあ実情に即しない予算査定に端を発したものでございまして、つまり昭和二十三年度までは業務費の予算と決算はほぼ一致していたのでございます。昭和二十四年には物価は前年に比して四〇%ばかり上っておりますのに、業務費の予算は百三十一億円から七十七億円に四〇%ばかり減額されたわけでございます。これはまあ当時御承知かと思いまするが、鉄道関係の占領軍の担当官には相当むちゃくちゃをやる人がおりまして、そしていわゆる有無を言わさずこういうことにいたしたのでございます。そこで大蔵省におかれましても、これでは仕事がやれないということは十分御承知いただきまして、そこで一応まあ占領軍の方を通過するには修繕費の方へその金額を回しておいた方がよかろうということでスタートをしたわけでございます。そういうわけでございまして、そのままの形がその後占領治下が過ぎ去った今日まで継続しておったということにつきましては、これは形式的には大へん申しわけないと存じますが、それでいわゆるむだづかいをして、不都合な支出をしているという御判断に直結するのは、いささか早計ではなかろうかという感じがいたすわけでございます。私どもの業務費はほとんど御承知のように現場の作業、営業運転に必要なものでございまして、機関車の水の代金、あるいは乗車券の紙代、印刷代あるいはシートロープの代金、あるいは駅舎の光熱費というようなものでございます。一般会計のいわゆる庁費に相当する部分は大体一四%くらいではないかと思っております。従いましてこの業務費を非常に圧縮いたしますと、運輸事業そのものができないわけでございます。私経済で申しますれば、なるほど家に雨が漏って屋根を修繕しなければならないが、それより前にやはり水道料、ガス代というものは、これは払ってゆかなければ生活ができないというのと同じようなことではなかろうかと思うのです。その意味におきましてやむを得ず修繕費も必要な経費はもっとふやさなければならないという主張はいたしております。にもかかわらず予算面から申しますと、ある程度の流用を今日までさしていただいてきたわけであります。行政管理庁におきましても、諸般の事情は十分御承知の上でございます。御承知の上でこういう御指摘をされておりますことは、結局形式を直せという点に御趣旨があるのじゃないかと、かように考えておる次第でございます。業務費自体につきましては、大勢的に見て毎年圧縮されておるということを管理庁自体も報告書の中でお認めになっているわけでございます。
 それから工事経費においてもいろいろな不急な工事があるのじゃないかという御指摘でございますが、これはいろいろ見解の相違ではなかろうかと思うのでございますが、管理庁が御指摘になっておる一番大きなものは、札幌の用品庫の取りかえ工事でございます。この倉庫は五十年もたっておりまして老朽をいたしております。御承知のように北海道のような気候のところでございますので、どうしても新しく建て直さなければいけない。年間数十億の資材の保管をいたしておるわけでございますから、あるいは雨漏りなりあるいは火事の心配というような点も十分考えなければならないわけでございす。そこでこの倉庫を新しく新築いたしますに際して、北海道の中の資材の集中管理をはかるために、近代的な倉庫構造に作りかえまして、今までの古い倉庫を十分整理いたしまして、これによって倉庫面積は全部で一四%減少しております。そうして用品経費が一年間に七百万円節約される見込みでございます。またこの用品庫の土地を移しましたために、駅前のいい土地があきまして、それを売却いたしますことによって約一億円近い収入を上げるということが考えられておりまするので、従いましてそういう改築は、私どもとして見るならば、むしろ経営の合理化であり、妥当な工事であると考えておるわけでございます。倉庫自体を作ることが不急工事であるというような御指摘は遺憾ながら承服いたしかねる点でございます。
 それからいま一つ、この際特に申し上げておきたいととは、何か国鉄の資産についての台帳の整備などがほとんどなっていない。極端に言えば、台帳なんかないのじゃないかというようなお考えになられておる向きも実は少くないようでございます。私ども大へん驚いておるわけでございまするが、この点につきまして御説明申し上げますと、私どもの方では固定資産に関します財産関係の台帳といたしましては、固定資産原簿というものを備えつけております。それから同時にこれと別にその財産の管理、保守を担当しております現場、たとえば保線区、建築区、電力区というようなところにおきましては、その保守を担当する施設につきまして必要な保守台帳あるいは図表などを備えつけてこの管理をいたしておるわけでございます。これらの台帳並びに図表はこの両方とも戦争中戦災によって焼けたものもございますし、また終戦に際してわざわざ焼却いたしたものも確かにございますが、昭和二十二年度から二十三度末にかけましては実地調査を実施いたしまして、数量の把握は行なっておりまして、そうしてある程度過去の資料によりましてわかりますものは、その資料によりまして取得額を整備したわけでございます。従って昭和二十三字度以降につきましては、ある種の資産についてはどうしても過去の資料が手に入らないためにいつ取得したかという取得年度が不明なものはございます。これはどうも遺憾ながら戸籍を失ってしまったようなものでございますので、何ともわかりかねるのでございまするが、それ以外のものはすべて財産台帳も保守台帳むちゃんと整備をいたしております。従って現在持っております財産の台帳がないとか、あるいは整備されておらないということは全然事実無根のことでございます。
 じゃなぜ行政管理庁が施設台帳が不整備であるというような御指摘になったかという点でございまするが、これは管理庁の方のくわしい報告書の方を拝見いたしますと、昭和二十七年度に私どもの方が帳簿様式を改正いたしまして、旧帳簿から新帳簿に移します際に、二十七年度以前の事項は、最後のしりだけを新帳簿に転記いたしまして、その後の移動を新帳簿にあげておるわけであります。従いましてもし過去の経歴からずっとごらんになるのならば、旧帳簿と合せてごらんいただけば会服部がおわかりになるのでありまするが、仙台鉄道局をごらんになりまして、新帳簿だけをごらんになって、旧帳薄も合せごらんになることをなさらずに、二十七年十月日以前の財産移動については記帳がないという御指摘をなすつておるわけでございます。それからまた大阪鉄道管理局を御調査になりまして、施設台帳の写しを持っております。多分これは管理局だろうと思いますが写しの方をごらんになって、そうして施設の改良、耐用命数等の延長状況等は記録してないと御指摘になっておるのでありますが、原簿でありますもとの施設台帳には、施設の改良工事を施行しておれば必ず記帳しておるわけでございます。またその竣工年月日も記帳しておりますが、局などで持っております写しの方は、それは決算のときにまとめて一括記帳するというようなやり方をいたしております。そういうやり方がいけないということであれば別でもございまするが、そのいわゆる一括記帳を待っております問の間隙にこれを御調査になって、記帳されていないと御指摘をされているわけでございます。そういうわけでございますので、私どもの方といたしましては、財産の現況の把握等について必要な帳簿は十分備えつけてあるということを御了承いただきたいと存じております。
 次に問題は、減価償却の問題でございまするが、この問題につきましては実はいろいろ世間をお騒がせしておるわけでございまするが、ただいままでに管理庁がいろいろお話しになりましたものと、現在管理庁の方で御説明になっていることと、だいぶお変りになっているように私どもは拝聴いたしております。で、現在は私どもの方と管理庁の方との御意見の相違は、償却費に計上せられたものは、その使途が取りかえに限定されなければならない、いわゆる減価償却費の使途は限定さるべきであるという点が違っておりはしないかと考えておったのでございますが、実は午前中衆議院の運輸委員会で管理庁の方の御意見を拝聴いたしますと、その点も必ずしもそうでないようでありまして、結局その減価償却費によって計上されました資金の使途は、これは財務政策の問題である、何に使うということはそのときによって決定さるべきである。しかし、第一義としては取りかえ資産の保持というものに重点を置くべきであると考えるという御説明でございますが、そういうことでございますると、私どもの方の考え方と管理庁のお考え方と、食い違いはほとんどないと申し上げても差しつかえないと思うのでございます。そうすると問題は結局どうなるかということでございまするが、そういたしますと、理論の問題としてはほとんどそう大きな相違はないのでございまして、問題は実額の問題になってくるかと思うのであります。
 で、もう一つは耐用命数の問題でございまするが、この意につきましても私どもの方の意見と管理庁の御意見と、これも大差ないのでございます。ただ管理庁の御意見が、あたかも現在私どもの方がやっております第一次再評価ベースに準拠いたしました減価償却、正確に示しますと、減価償却費と特別取りかえ補充費と、二つに分けて決算をいたしておるわけでございまするが、これを総称して申しますると、減価償却とみなさるべき金額で、その金額が第一次再評価べースをほぼ基準として計算しておりますが、それに対して耐用命数その他の取扱い方なりが不当であるかのごとき印象を与えておられるのでございまするが、事実はそうではなくして、正当な減価償却費が計上せられた場合における資産の内容の問題、あるいはその耐用命数の問題ということに解釈されるようなただいま御意見のように私ども拝聴しております。それでありますれば、私どもも決して、正当な減価償却費が計上せられた場合におきましては、耐用命数その他について法人税法に準拠しておる現在の国鉄の耐用命数のとり方が検討の余地があるということについては、それは私どもも否定しておらないのでございまして、いろいろな専門的な機関で御研究を願うなり、あるいはこれは政府の権威ある御指示を得るなり、これは当然であろうと思います。
 ただ現在私どもの方では、そんなことよりも何よりも、非常な低いべースで減価償却費を計上されているということに問題があるのだということが初めからの主張でございますので、この点については管理庁の方の当初の御意見では、現在の減価償却費でも過大償却であるというような御発表もあったようでございますが、
  〔委員長退席、理事大倉精一君着席〕
 今日の勧告の中では若干そういう点がううかがわれるようなところもございまするが、はっきりとそういうことを申されてはおらないのでございます。結局私どもから見ますると、国鉄の適正な減価償却費は、この資産と、それから盗難の内容について耐用命数等を考慮して、果して幾らが適当であるかということになってくるかと思うのであります。この点につきましては、現在私どもも資産再評価の途上でございますが、過去におきますところの資産の推定額というものにつきましては、償却盗難が一兆八千億ということを申し上げております。また行政管理庁もこの一兆八千億という資産の総価額については必ずしも正確とはおっしゃってはおりませんが、でたらめなものというふうにもおっしゃっておらないのであります。現に私どもの方ただいま再評価を実施しております。全部完了いたしませんが、一部推定が残っておりまするが、それて突き合せて見ましても、再評価額はおそらく一兆九千億台にとまるのではないかという数字が出ております。私どもとしましては一兆八千億、償却資産の一兆八千億という数字はほぼ正確をつかんでおる額だと、かように考えておる次第でございます。そういたしますと、その償却資産の価額に対して、もちろん資産内容はいろいろございますが、そういうものに対していろいろ具体的なお考えでもって耐用命数を決定していただく、この耐用命数についてももちろん物理的な耐用命数、修繕費を幾らでもかければもっというような意味合いじゃなくして、経済的な耐用命数、ある場合には陳腐化、あるいは事故による滅失というようなこともお考えに入れての耐用命数というものを御算定になって、初めて妥当な適正な減価償却費というものがおきめになれると思うのでありまして、そういう御作業をなさって、国鉄の減価償却費が二百億をもって足れりというお話ならば、これはまた御議論の基礎についていろいろ拝聴しなければならぬかと思うのでありますが、そういうことでなくして、国鉄の減価償却費は百七十億ないし二百億で足りるというきわめて推定に基いた御議論をなさっておるというととは、何としても私どもとしては了承するわけにはいかない御推論だと思っておるわけであります。ただしそのことは勧告では明確にはお出しになっておられません。
 それから次に施設の実態の問題でございますが、この点につきましては、私どもの方では緊急取りかえということ、これは前々御説明申し上げておりまするように、決して現在あすにも施設がつぶれるということを申し上げておるのではないのでありまして、これは従来から私どもの方の資金不足のために、取りかえをしなければならない施設がだんだんと累積してきている。しかし資金のワクが一定できめられておりますので、その中からあるいは取りかえに回せるものは若干は優先的にやらなければならぬものはやる、しかしまた一面輸送力の増強ということが目下の急務になっておりますし、ことに朝鮮動乱勃発以後、旅客にいたしましても貨物にいたしましても非常な増強を示しておりますので、混雑なりあるいは貨物の輸送不足というものをそのままにもしておけないという状況にございまするので、その観点から工事経費の配分を決定いたしまして国会の御審議を願って、その御承認を得て工事をやっておるわけでございます。その結果といたしまして、取りかえに必要な施設が、取りかえをしなければならない施設が累積はしております。しかし私どもはそれをほったらかしておくという気持は毛頭ないのでございまするが、何分にも資金のワクが小さいものでございまするから、このままほうっておいては大へんなことになるというので、昭和二十八年以降毎年予算の編成に当りましては減価償却費の増額をお願いしたわけでございます。ところが昭和二十八年以後毎年いろいろの御事情で政府の方ではお認め願えない。そのお認め願えないのが、管理庁の言うように減価償却費が十分であるという御判定ではなくして、減価償却費の増加を行うためには運賃の改正ということに立ち至る。それはこの際政府としてとるべきではないという御判定のもとに、減価償却費の不足は認めるが、しかし現在、今回はそれを回すわけにはいかない。いわば簡単に申しますれば、しばらく待て、次の機会にというような御趣旨で毎年過ぎて参ったわけであります。従いまして私どもといたしましては、このままますます国鉄が窮地に追い込まれるという考え方をとっておらない。必ず次の機会には御理解ある措置がいただけると、かように考えております。
 そのためには、たとえばことしこの施設を取りかえなければならない、あるいは来年までがまんできるかという判定で、もし来年までがまんできるというならば、その取りかえば一年待たしておきまして、当面急務に迫られておりますところの旅客輸送、たとえば通勤輸送の場合で申しますればホームの拡張とか、延伸とか、そういう方へ資金を回して参りたいという実情でございます。そういうわけでございまするのでそういうものがもう今日相当累積しておる。従ってここ一、二年間に取りかえなければならないと考えられるものが、いろいろ諸施設を通じまして約七百八十億、まあそれほどまで緊急ではないが、少くとも五、六年の間には取りかえなければならないものが残り九百億近くあるということが、私どもの方の緊急取りかえの必要性でございます。これに対して管理庁の方は、現化汽車が安全に動いているということはその必要があまりないのだというような御見解を当初お述べになったようでございます。この点については橋梁、隧道あるいは橋脚等につきまして、先般国鉄経営調査会の方におきまして、大学の教授その他の専門家を御委嘱になりまして、実態を御調査になりまして、その結論も先週の経営調査会の席上に報告が御提出になっておるようでありまして、それによりましてもやはり国鉄当局の言い分と申しますか、言っておることにはそう間違いはないのだというような御判断であったように聞いておるのでありますが、管理庁といたしましても、こういう隧道、橋脚、橋梁のほかには、まだ私どもとしては電気設備その他の設備がございます。そういう設備全体を御通覧になった上でもってそういう御結論を下したのだといえば、そうでないのでございまして、電気設備等については何も御調査になっておらないわけでありますが、そういう御調査になっておらないということ自体について私どもとやかく申し上げるわけではございませんが、しかしもし全般的な御判断をお下しになるならば、やはり少くとも電気設備等もごらん願ってしかるべきではなかったかと思っておる次第でございます。
 次に減価償却費の取扱い方につきまして、いろいろ償却資産の内容を、たとえば車両を取りかえ資産にしたらどうか、あるいは隧道、プラットホーム等を永久資産的な取り扱いにせよというような御意見も出ておりまするが、これらはいずれも経費の計上の仕方の相違でございまして、むしろ私どもといたしましては償却費によってこれを整理いたしまする方が企業の安定性、並びに運賃というようなものはそう毎年々々変えるというべき筋合いのものではないのでありまして、また事実取得法でやるとかいうことは、結局減価償却制度をとらない以前の形に、古い形に逆行するわけになります。費用のいわゆる均等配分という観点から見まして、私どもはあくまで償却費で、減価償却でこれを整理するということで差しつかえないのでは倣いかと思っておる次第でございます。問題は結局減価償却費というものの考え方の相違が非常に大きなように今まで考えられておったわけでございまするが、今日の段階では私どもの主張しておりますることとほとんど大差のないような御結論になっておるように私どもは考えるわけでございまして、問題はそれでは一体実際の額が幾らが適正であるかという問題、その前提として各資産についての耐用命数の考え方の問題に帰着するだけの問題になったのではないかと思っております。
 それから修繕費でもって資本投下となるようなことをやっておられるという御指摘でございまするが、この点は見解の相違と申し上げるほかはないのでございまするが、私どもはまあ当然修繕費をもって整理してもいいというつもりでやっておったわけでございます。ただこれが資本経費として整理しなければならぬというお話でございますれば、これは結局単年度におきましては、その当該、当初年度におきましてはある程度の相違は来たすかもしれませんが、その後長い目で見れば、結局やはりこの資産の維持に伴う減価償却費というものの計上が必要になってくるわけでございまして、経費に及ぼす影響につきましては変りないということになってしまうだろうと思っております。
 それではなお御説明申し上げたいこともございまするが、少しお時間を取り過ぎたようで申しわけございませんので、また御質問の機会に御説明さしていただくことにしたしまして、第三のグループは経営の刷新、合理化でございまするが、この点につきましては、外郭団体についての御調査は、これは昭和二十八年度におやりになった御調査だけが資料でございまして、その後別にあらためての御調査はございません。ただ工事会社につきましては、工事会社のいわゆる外郭団体と申しますか、そういう方面につきましての御調査は今回が初めてで、この点に対してはいろいろの御結論が出ておりますが、この点は先般申し上げました。私どもの方でも十分改善をいたしたいと、かように考えてこの前施策を改め、御発表いたしたような次第でございます。
 それから車両の新造工事につきましては、これは将来の問題としての御提案でございまして、過去のことについて、今までのことについていろいろおっしゃっておるわけではございません。それから被服工場、製材場、志免炭鉱というものにつきましては、これは先ほど申し上げた通り、私どもとしてもずいぶん合理化しなければならないという観点をもって対処いたしておりまするが、いろいろの事情で簡単にできかねるものも相当あるわけでございます。
 共済組合の物資部職員の問題につきましては、これは過去におきまして従事させておりました者が三千人以上ございましたが、年々圧縮をはかっておる次第でございまして、また建前といたしましては、こういう施設に対して政府の職員をもって組合の事務に従事させるということも必ずしも不可能ではないのでございますが、また一般他官庁にもそういう例があるのでございまするが、私どももこの人数を圧縮するという方針でやっておりますし、今後もその方針で進めるつもりでございます。ただ七十五億円の交付金は、これは組合の方で定めた給付に対する事業者負担額でございまして、これをもって事務費にかえるわけには参りかねるものでございます。それから共済組合の物資部の運賃の割引についての御指摘もあったようで、ございまするが、これも近く改正をいたしたいと考えております。
 それから鉄道公安官制度についてでございまするが、これは私どもの方も社会情勢の推移と相待って逐次縮減して参っております。ただ現在いろいろ通常警察の力が整備したからそれにまかせればいいではないかという御意見もございまするが、通常警察の方では事故の捜査というような、事件の捜査ということについてはもちろん能力もおありだし、いろいろやっていただけると思うのでありまするが、いわゆる防犯的な立場におきましての御協力という点につきましてはいささか私どももまだ万全、全部これにお願いできるかどうかという点については、通常警察力の問題もございまするが、やはり相当検討を要するのではないか、私どもの方のこの公安職員というものにつきましてはむしろ防犯的な、つまり荷物を盗むどろぼうをつかまえるのが目的ではなくて、むしろどろぼうが入るのを防ぐのが目的である。事故につきましては事故を起す前にそれを防ぐということが目的であるしというふうに考ておりますので、またそれこそ鉄道の自衛上しなければならない仕事だと思っております。従いまして公安官という制度を、もってそれをやるかどうかという点について、これはまたいろいろ御議論もあるかと思いますが、私どもとしては、一応現状の制度でやっていく方がより効果的であるというふうに考えております。ただ人数につきましては、終戦直後とだいぶ事情が違いまするので縮減をして参りたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
 なお工事の単価につきましていろいろな数字が出て御指摘がございまする炉、この点につきましては先ほど申し上げましたように私どもは決してそういうことが全然なかったということは申し上げかねますが、しかしながら、管理庁が御指摘になる数字そのものが私どもの方として納得して、卒直に申しますとおそれ入りましたと申さなければならないようなお調べの仕方でもって出ておる数字とは申し上げかねる点が多々ございます。この点につきましてはまた具体的に御質問によって御説明申し上げる機会もあるかと思いますが、そういう点につきましては私どもはやはり監察のお仕事のやり方としては、もう少し一段と御慎重を期せられた上で御発表願えたら仕合せだと感じておる次第でございます。
 大へん長いこと御説明申し上げておわかりにくかった点も多々あるかと思います。これをもちまして説明を終らせていただきたいと思います。
#5
○理事(大倉精一君) 以上で国鉄側の説明は終りました。
 この際、お諮りいたしますが、国鉄側は運輸委員会に出席のため一時退席されまして、運輸委員会で質疑応答終了後再び出席の予定でございますので、大体その時間が三時半から四時半ごろになる見当でございます。従って国鉄側に対する質疑はその際に譲りまして、引き続を運輸省側の説明を求めたいと思いますが、御了承願えますか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○理事(大倉精一君) それでは御異議ないものとして、運輸者の方から御説明を願います。
 速記をとめて。
   午後二時五十九分速記中止
     ―――――・―――――
   午後三時十六分速記開始
#7
○理事(大倉精一君) ではただいまから運輸大臣から行政官理庁の勧告に関連して国鉄の経理状況について説明を求めます。なお、運輸省からは吉野運輸大臣、植田鉄道監督局長、眞田自動車局長、会計検査院からは池田事務総長、上村検査第五局長が出席されております。
#8
○国務大臣(吉野信次君) 前大臣から私も引き継ぎを受けまして、行管の方から国鉄の経営についていろいろな勧告が参ったわけであります。私も一通りその勧告を読んでみたのでありますが、中にはきわめてもっともであるという点もございますし、また中にはなかなか問題が根本的な点などもございます。しかし国鉄としていずれにいたしましても、公共企業体というもので出発をして今日まで六カ年たっておるわけでありますが、その間十分満足な成績をあげておらないということだけは事実でございますから、そこで私もあの行官の勧告にこたえる意味もあり、また国鉄というもののこれからの経営というものを改善する、こういうつもりで今せっかくいろいろな問題につきまして研究を重ねておるところでございます。
#9
○理事(大倉精一君) 運輸大臣に対しまして御質疑のある万は順次……。
#10
○山田節男君 今の吉野運輸大臣の御所見わかるのですが、三木運輸大臣のときに、就任早々国鉄の制度の整理といいますか、それから能率の増進、こういったような方面に非常な御注意を持たれて、たとえば三木運輸大臣の肝いりで何か経営調査会を作られた、これはもうすでに設立されてから相当の月日がたっているわけです。今どういうような過程にあるか、この経営調査会がどういう段階にあるかということをちょっと……。
#11
○国務大臣(吉野信次君) その点も承知しておりまして、六月に設けまして、つまり期間を切って十二月までにということでございます。それで今大体この二十日前後には一応の意見がまとまるという段取りになっておりまして、私の方も議会関係もございますものですから、非常に急いでその辺の意見のとりまとめをお願いする、こういう段取りでございます。
#12
○山田節男君 それから今回国鉄の経理等について行政管理庁から勧告案が出ておるわけです。それに対して国鉄当局も、反駁といいますか、をやられておるわけです。運輸大臣としては今お話を聞くと、そういうところもあるか、しかしそうでないところもあるというような御発言ですが、こういった行政管理庁といういわゆる行政組織法によって一つの地位と職権を与えられたものが発する勧告書に対しては、これは運輸大臣とすれば相当重要視されなくてはならぬし、重要視されておると思うのですが、今、ただどっちも言い分があるというような程度では、これは運輸省の具体的な見解の発表にならない。少くとも行政管理庁のこういう点については正しい、国鉄のこういう点については正しい、しかしながらこういうように何といいますか、国鉄のこれは経理を土台としての運営は、たとえば外郭団体の問題にしても具体的にこういうようにやるべきだという、これは政府の命令ではなくして、政府としての一つの勧告案の形か何かの形で表わされなければねらんと思うのですが、そういったことをやられる御意思があるかどうか、大臣から伺っておきたいと思います。
#13
○国務大臣(吉野信次君) お話しの通りやりたいと思っております。やらなくちゃいかぬと思っております。ただ今お話しのありましたように、具体的の一々の項目についてこれはどうだああだということは、まだ公式に申し上げる段階にはなっておらぬというだけのことでございまして、いずれあれの項目につきまして、私の方の意見を石こう式にかためてお示しをする、こういうつもりでおります。
#14
○山田節男君 これはいろいろ行政管理庁それから国鉄から出した御意見を体して、国会としてもこれは相当な意見があると思うのですが、根本的にいえば、公共企業体のあり方というものにまでいくのではないかと思うのです。従ってそうなれば、公社法として一番にこの国会で審議通過した日本国有鉄道公社法というものがともかく問題になるわけです。で、われわれは次に専売公社、三番目に日本電信電話公社につきまして、特に第三番目の日本電信電話公社法については、国鉄並びに専売公社法の欠陥をこれは非常に研究しまして、最後にできただけに、われわれとしてはこの公社法には非常な政府の監督という立場、それから自主的な経営委員会、それから予算総額の問題というような自主的経営について相当ワクをかぶせたわけです、御承知の通り。ですから政府としては今運輸大臣のおっしゃる気持があれば、よくこれは国鉄としても緊急な問題になったわけですから、でき得べくんば、次の通常国会に法の改正の形式において出すか、法の改正並びに運輸省としての国鉄に対する一つの強い示唆といいますか、勧告でもよろしうございますが、そういうものを一つこれは厳に出されるべきではないかと思うのですが、次の国会に間に合うように御準備をなさっておるかどうかという点を承わっておきたい。
#15
○国務大臣(吉野信次君) そのつもりでやっております。つまり次の通常国会に提出をしなけりゃならんだろうと思いまして、今はせっかく急いでおります。
#16
○理事(大倉精一君) ほかに御発言ございませんでしょうか。
 私からちょっとお伺いしたいんですが、ただいまの国鉄の方の説明によると、いろいろ技術的な面について反駁もあったようでありますが、私はその中で非常に重要に感じたことは、勧告の第一項にあるように広範なる自主性ということに対して反駁しておられました。その内容は財務運営について国鉄は自主性がないという反駁がございました。特に予算あるいは運賃あるいは給与等ですね、こういうものに対してもほとんど国鉄に対して自主性がない。こういう意見を述べておられましたが、国鉄の自主性というものに対して運輸大臣としてどういう工合にお考えになっておるか、もっと端的にいえば、国鉄の自主性というものはもっと広範に認めるべきだと、こういうふうなのか、あるいはある程度制約を付すべきであるとお考えになっておるのか、もしそういうような御意見があれば、この際お聞きしたいと思います。
#17
○国務大臣(吉野信次君) その点、適切なお尋ねでございますが、大体今の国鉄は御承知の通りあれは国有国営の形式なんですね。ただそれを前のように官僚組織でやらないで、公共企業体組織でやりたい、こういうふうになっておりますので、その点におきましては、今お示しになりましたいわゆる自主性というものを原則的には認めておるわけであります。しかし具体的に今御指摘のあったように、予算の関係その他の関係において、どうも民間会社の普通の会社の場合に比べれば、これはいろいろな方面において制約を受けておるわけでございますから、その面からいえば、せっかく自主性をやるといって自主性を与えたことが、十分でないという感じになるわけでありまして、要するにその辺のととろは程度の問題であろうかと存じますので、私といたしましては、いずれにいたしましてもこの国鉄というものの経営が国家民心のために安全によりよくサービスをするにはどういう方法が一番よろしいだろうかという公共企業体としてのあり方、そういうものに主として力を入れて検討してみたいと、こう考えております。
#18
○理事(大倉精一君) そこでちょっと運輸大臣にお尋ねしたいのですが、今も山田君が言ったように、結局は公共企業体としてのあり方というものにぱっとぶつかってくる、あとは技術的ないろいろな問題があろうかと思いますけれども、国民としても一番大きな関心を持っておるのは、国鉄のあり方というものに対して非常に関心を持っておる。あるいは国営にすべきである、あるいは民間の経営にすべきであるというようないろいろな意見があると思う。その中でやはり公共企業体として、この行政管理庁から勧告もあるように、広範な自主性を与えて能率的経営を期待したのであるが、その遺骨の実績に徴すれば所期の成果をあげ得たものとは考えられない。だから政府において指導監督をもっと強化すべきだというような勧告があるわけです。この辺が私は最も根本的な大きな問題だと考えておるのです。従って勧告の精神を貫いておるものは、やはり指導監督を強化すべきである。自主性にさらに制約をある程度加へるべきであるというような精神が一貫しておるように私は思うのですが、こういう勧告を受けられたので、運輸大臣としても、この点は非必中に大きな問題だと思いますが、さらにこういう勧告について一応御承知になっておるかどうか、伺っておきたいと思います。
#19
○国務大臣(吉野信次君) 行菅の監査に流れておる一部の思想に、確かに今言ったような面も受け取れるんでありますが、私としてはさっきも申しましたように、公共企業体というものとして、いかにしたならば一番よく民衆というものの利益に合致するかということが眼目でございまして、それをやるために、つまり国家の監督権というものを強化するがいいか、あるいはそうでない方がいいか、
  〔理事大倉精一君退席、委員長着席〕
 現在のままでいいかということは、むしろ第二義といっては悪いのでざいいますけれども、その一つの大目的を手段として考えておりますので、今ここでそのことが国家の監督権を強化したがいいかどうかということを具体的に申し上げるまでの実は段取りになっておりません。
#20
○委員長(田中一君) ほかに。
#21
○大倉精一君 もう一つ関連してお伺いしておきたいんですが、たとえば今の国鉄総裁の権限ですね、総裁の権限等について何かお考えがあったらお聞かせしていただきたい。
#22
○国務大臣(吉野信次君) 実はそれらの問題につきましても、私個人でいろいろ考えておることもございますが、全般の問題として経営調査会などにもいろいろのことも諮問しておりますし、答案をまとめておる最中でございますから、今ここで私の考えは述べない方がいいと思いますから、御了承を願いたいと思います。
#23
○委員長(田中一君) ほかに御質疑ございいませんか。――御質疑ないようであります。
    ―――――――――――――
#24
○委員長(田中一君) それでは次に、国鉄貨物後納通貨滞納状況に関する説明を求めます。
#25
○国務大臣(吉野信次君) 後納貨物運賃の滞納の問題につきましては、国有鉄道と十分連絡してせっかく解決の努力をしております。その結果納入状況は漸次好転いたしておりまする状況でございます。
#26
○大倉精一君 私は決算委員会という立場から、この問題について若干運輸大臣のお考えを求めたいと思います。まず第一番に端的にお伺いいたしまするが、通運事業者が鉄道の後納運賃を滞納しなければならない、この滞納が累積をしてきたという原因について運輸省としてはどういう工合にお考えになっているかということについて、まず総括的に伺いたいと思います。
#27
○国務大臣(吉野信次君) その法律の建前は、一定の条件があれば、ああいう運送業者にも許さなければならない建前になっております。許すときには十分いろいろの諸般の情勢というものを勘案いたしまして、そう無謀な競争をやったり何かしないように、またせっかく運送の営業の免許といいますか、正式の免許ではないかもしれませんが、そういうものを得ましても成り立たないようにならぬように、といって十分注意をして許すことにはなっているのだろうと思います。その後やはりいろいろの経済上の情勢などもございまして予期の通りにいかないで、そうして当然納むべを運賃というものを滞納しておる、こういう結果になっておるのだ、こう考えております。
#28
○大倉精一君 直接担当の局長からお伺いしたいと思います。
#29
○説明員(真田登君) ただいま大臣からお答えしましたのと大体同じことを申し上げることになるのでありますが、やはり現在一番大きな原因になっておりますのは、経済不況の深刻化に伴います対荷主債権が回収困難になっているということでございますが、ただ個別的に見ますと、これに対処していきますところの経営政策の不備あるいは資力、信用が不足なために、十分な打開ができないでいるという状況でございます。
 なお、従いまして今後免許に当りましては、資力、信用あるいは事業の経営能力の適否について十分注意して、今後そういった弱い業者が出ないようにして参りたいと思います。
#30
○大倉精一君 今後そういう弱い業者が出ないようにということは具体的にどういうような方針をおとりになりますか。
#31
○説明員(真田登君) 免許申請の審査に当。まして、先ほど申し上げました資力、信用が十分ある、また経営に対する能力も十分あるということがまず事業者としての要件でございますが、なお、一般的には需要供給の関係といったものが、個々の事業者について、個々の駅についてバランスがとれたものであるようにということも必要になって参るわけでございます。
#32
○大倉精一君 資力、信用の点はあとからお伺いすることにして、その駅に対してバランスがとれるようにという方針でございますが、需要供給のバランスというものを判定する根拠、基礎というものはどこに置かれますか。
#33
○説明員(真田登君) その通運事業をやっていきますためには、ある程度荷筋といいますか、荷物を獲得し得る能力、そういったものがその地区で大体わかっておるわけでございまして、かりにかなりのトン数をそこの駅で扱っておりましても、他の事業者が入ってもそう簡単に荷物がとれない場合、あるいは一般的にかなりトン数があるから、もう一業者また投入しても事業者の経営が成り立っていくだろう、そういうことを個々の駅について実際の荷送りの状況等を調べて、そうしてここに一業者投入する余地があるかどうかということを審査するわけでございます。
#34
○大倉精一君 その問題が私は非常に重要な問題だと思うのですが、ここに免許基準という法律もありますが、免許基準という法律の中身というものは非常にばく然としておって、これは私は作文にひとしいものであるといっても差しつかえないと思います。ここにいろいろな要素が錯綜してきて、ほんとうの意味におけるところのいわゆる公正なる競争をしてこれらの改善を期する、こういうような競争が行われないような結果になってきておる。つまり今までの免許というものが、非常に何といいますか、公正なる判断のもとに行われた免許というものでなくて、そういうと非常に極端になるかもしれませんが、そうでない場合がたくさんあった。そういうことから運輸省の期待しておられるところの正当なる競争ではなくして、不当なる競争がどんどん発展してきて累積してきている、そういう結果が後納運賃の滞納をしなければならぬというような経営状態に追い込められている。むろんこれは経営のまずさからもあることでしょう。あるいは一般経済算の不況からもくることでしょう。くることでしょうが、根本的には私はそこに問題があるのではないか。資力、信用は十分であるといったこういうものが、ちょっとした経済の不況によって直ちに後納運賃も滞納しなければならない、倒産しなければならぬ、これは必ずしも私は資力、信用十分なものとはいえない。特に通運事業というようなものが一般の経済界の変動に対して敏感に働くかというと、そうではないと思います。この事業に関する限りただ運賃の未収入がふえるとか、そういう形態が出てくる、あるいは不渡り手形がたくさん出てくるというようなことがあるのでしょうが、根本的に私は運送の免許というものにさかのぼらなければ、この後納金というような問題に対してやはり解決することはできないじゃないか。ですから今一がいにこの後納金を滞納しているこれらの業者に対してどんどん厳重に取り立てをやる。これは返さなければなりませんから返すには間違いないが、また回収しなければならぬ。しなければならぬが、それはやはりその可能な方法によって回収をしていくということと、それから今後そういうことが起らないようにするにはどうしたらいいか、こういうことが問題に私はなってくると思う。そこで免許というものに対して今後の考え方なり、あるいは施策なりを持っていたら、この際明らかに説明願いたいと思います。
#35
○説明員(真田登君) ただいまの通運事業法は二十四年の十二月に成立いたしまして、二十五年の二月から施行されておるのでありますが、その後かなりの年月がたっております。諸般の事情も変ってきておりまするので、この免許基準について現行法が妥当であるかどうか検討いたしておりまして、できるだけ早い機会にいい結論を出して考えたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#36
○大倉精一君 その改正の内容についてお漏らし願えるならば、この際お漏らし願いたいと思います。
#37
○説明員(真田登君) 現在の免許基準が非常に抽象的だというお話でございまして、需給関係等について、はっきりした規定も書いてございません。それからまた自由裁量的な表現がなくて、右の基準に合った者は免許しなければならない、というふうな非常に厳格な基準になっております。最初通運の複数化をいたしますときには、この複数化を急ぎましたために、この基準に合ったものはできるだけ早く免許するといったような方針で複数化をやりまして、ほぼ重要な駅については複数化が完成した状態になっておりますので、今後はそういった基準に合ったものは必ずやるという意味でなしに、もう少し幅のある考え方でなければ、実際には今の需要供給といった場合困ってくる面があるのじゃないか、そういったことも考慮して条文を改正して参りたい、こういうように考えております。
#38
○大倉精一君 現在のこの複数化は一応限界に達した、公益のための複数化は一応終ったということは、おそらく二年ばかり前に私は聞いたような記憶があります。その侵そういうような、終ったと考えられるととろの複数化の進行はございませんですか。
#39
○説明員(真田登君) 複数化と申しますのは、結局今まで日本通運なりあるいは統合会社がやっておりました駅に、新規な事業者が入って、二つ以上の事業者がそこの駅で通運の取扱いをするということでございますが、その後も駅の情勢の変化によりまして通運の申請があり免許された駅もございます。全然その免許がとまっておるのではござといません。
#40
○大倉精一君 そこで今お伺いしたととろの、通運事業法の改正の問題についてお伺いするのですが、現在のこの通運事業法の免許基準によりましては、なるほどこれは抽象的な文句であります。文句でありますが、これを厳格にやっておれば、私は現在のような混乱と言っては大げさかもしれませんが、そういうものは起ってこないような気がする。たとえば資力、信用の十分ある者であるとして免許した者を、国鉄の方ではそれを信用せずに半年間くらい実績を見なければ後納運賃契約をしない、こういうような実態があるわけです。ここらあたりがどうも基準の内容と少し違った基準に筋ができておるのじゃないか、あるいは基準、この第六条の一項に、「一般の需要に適合するものであること」、こういうこともあるわけです。こういうのを厳格に私はやっておれば、そういうような現象は起ってこないのじゃないか。で、ここでたとえば今御説明があったように、今度は選択できるようにする、免許してもいい、免許しなくともいいという工合にするとおっしゃるのですが、これは一つ問題が起きるかもしれませんが、この問題は別としまして、今後結局この中身ですね、運輸大臣は中身をさらに一体的におやりになるような何かその方法、いわゆる法文を直すとか何とかいうようなふうなお考えはないかどうか、もっとはっきり何かどっかから見てもこうだという基準を中身に挿入、含むというような、そういうお考えはないですか。
#41
○説明員(真田登君) 最初の、免許基準をちゃんと適用しておれば今のような混乱はあるいは起らなかったであろうというお話につきましては、先ほど申し上げましたように、複数化を非常に急ぎました際に、あるいはそういった点にわれわれの方で疎漏がございまして、多少弱い事業者がまじっていたということは、これは事実として現われてきておりますので、この点は仰せの通りだと思います。
 それから今後の免許基準の改正につきまして、免許してもいい、しなくともいいというような、そういったつもりはないでありまして、やはり基準にそういったこの選択をし得る余地を書くということでありまして、たとえば道路運送法を改正いたしました際にもいろいろの基準を書をまして、最後のととろにその他その事業をやるのが適切であるというふうな項目を入れておるのでございますが、これが二つの事業者が同じような申請を出して、どちらも能力としては認められるが、今までのいろいろな受け持ち地域と申しますか、その事業の実際の過去の実績等から見まして、片方の事業者にやらした方がより適切であるというふうな場合に選択の余地を残す、そういう意味で、公益上必要であるのみならず、その事業者に認めることが適切であるといった言葉を入れることによりまして、そこに裁量の余地を残す、こんなふうな考え方をいたしましたのですが、今度通運事業法について考えますときにも、そういったことを参考にしながら条文について考えて参りたい、こう思っております。
#42
○大倉精一君 そこで一つお伺いしておかなければならぬことは、今度どういう基準ができるかしれませんが、この根本としてはやはり不当競争を起さないことだろうと私は思うのです。そこで不当競争を起さないという認定のもとに免許される、その結果不当競争が起ってきた、その事業者が非常に苦しくなってきた、後納金も納められぬようになってきた、経営がどうも左前になってきたというようなことが将来起るかもしれません。私は起り得ると思います、そういうことは。そういった場合に運輸省として、いわゆる免許をした責任ある運輸省として、そういうような事態に対してどういうような処置をとりますか。
#43
○説明員(真田登君) ただいまのお話、一たん免許した事業者が非常に苦しくなった場合にどうするかというお話でございますが、われわれが免許いたしますときには、その時の経済状態その他を考えて、成り立っていくと思って免許するわけであります。ただその後の情勢によりまして、不当な競争と申しますか、経済不況のために荷物が減った、その荷物を取り合いするためにいろいろな競争を始めると、こういった場合でございますが、ほうっておけば、何と申しますか、お互いにダンピング等のことをやって、どっちか弱いものが倒れるという格好になるわけです。で、現在運賃につきましても、各方面で運賃のダンピングが行われているのじゃないかというお話を聞きますものですから、これにつきまして事業者に勧告いたしまして、最近は自主的に自分たちの運賃は自分たちの手で守ろうというふうな動きになってきております。なお、一度滞納いたしましたものにつきましては、事業の監査等を行いまして、その経営の内容を十分監督いたしまして、できるだけ合理的な運営をやっていくように指導いたしております。その他現在の後払いの保証制度等につきましても、通運事業者の間でお互いに助け合う制度でやっていきたいということで、これについても研究いたしております。
#44
○大倉精一君 この不当競争ということなんですけれども、経済情勢の変化によって当然競争が起る、そうして経営能力の較差もある。そうして弱小の経営者はこれはつぶれていっても仕方がないということになれば、これは免許という制度をしいたこと自体がちょっと疑問を持たれてくるようなことになると私は思うのです。通運事業はやはり公益事業であるから、そういう自由競争をやらしてはいけない。公益のためには正常なる競争をやらして、サービスの向上に資して、公益のために、大衆のために利益になるようにしなければならぬ、こういうことで免許されていると思うのです。免許制度をしいていると思うのです。それがちょっとした経済不況のために不当競争が起り、そうして弱いものはつぶれていくのだ、こういうことになって、それは仕方がないということになれば、むしろこれは免許制度なんかやめて、やりたいものはどんどんやらせればいい。で、業者は自分の利潤追求の本能からここで商売をやっていったらやっていけるかいけないかということは、自分でやはり判断をしてゆくものと思う。ですから私はこういう工合に非常に運賃ダンピングが起り、不当競争が起る、ひいては国鉄の運賃の滞納を起した、そういう事態は運輸省の私は責任であるというふうに考えても過言ではないのじゃないか、まあそう言えば言い過ぎかもしれませんが、運輸省としても責任を持って、こういうような事態に対しましては何らかの具体的な措置を講ぜられなければならぬという工合に私は思う。そこで通運事業は、日通なんかはいいのですが、その他にも免許されたところの通運事業者に対して運輸省としては何か育成されるところの具体的な計画なり、方策がおありになるならば、どうぞお聞かせ願いたいと思います。
#45
○説明員(真田登君) 先ほど終りに少し触れましたが、今の滞納ができました事業者等につきましては、これは国鉄の方でわかっておるわけでございますので、われわれの方で国鉄と連絡いたしまして、すぐ陸運局にこれを通知いたしまして、陸運局からその滞納しておる事業者の業務内容をよく監督してもらって、そういった経営の内容についても指導いたしますし、それから現在、これも先ほど触れましたが、鉄道の運賃を後払いいたしますのには保証が要るわけでございますが、その保証について現在では銀行に保証料を払って保証してもらっておりますが、これをもし通運事業者の団体によって保証するようになりまして、その保証料というものがまた通運事業者に戻ってくるというふうに考えられますので、そういった機関を設けてやりたい。その他一般的に自動車関係といたしまして、租税その他の関係で非常に苦しんでおりますので、そういった点についても、できるだけ発達期にある自動車が伸びがとまらないようにということで、各方面にお願いをいたしておるような次第でございます。
#46
○大倉精一君 運輸大臣にお尋ねしたいのです。これは前の石井運輸大臣並びに三木運輸大臣にもお尋ねしてきたわけですが、こういう通運事業者あるいはハイヤー、タクシー、あるいはトラック業者、こういう業者がえてして不当競争を起しやすいというととは、従業員の労働条件の問題が非常に大きな内容があると思う。つまり通運事業あるいはハイヤー、タクシー、あるいはトラック業者の労務費の占める割合が非常に大きなものである。極端な言い方をするならば、これらの業者はこういう従業員の頭をはねて、はねてといえば誤弊があるかもしれませんが、そういう商売をやっておるものであるといっても過言ではないと思う。そこで私は免許をする場合に、従業員の労働条件というものを規制をしてゆくということが一つの大きい問題ではねいか、法律の中で規制ができなければ、何かの方法によって、この労働条件というものをやはり一つの水準を保たせるようにする、そこにおいて私は初めて公正なる競争ができ、資力、信用のある業者が出てくる。今のようなそういう労働条件、あるいは従業員の問題は、これは労働省の所管だから運輸省は知らぬのだ、こういうようなことで放任しておけば、私は根本的にはとの不当競争というものを改善させることができないと思う。諸外国の例にもあると思う。やはり一つのその地方におけるととろの基準労働条件というものを守らせるというような、そういう措置をしなければならぬと思いますが、そういう点についての大臣のお考えについてお伺いいたします。
#47
○国務大臣(吉野信次君) お話の通り従業員の労働条件の基準というものをきめるということは非常に必要だろうと思います。ただそれを免許の条件にするかどうかということになりますと、これは要するに従業員の組合を組織しておるかどうか、あるいは組織しておって組合員の力がどうかという問題にも非常に影響を持つと思います。もしそれがりっぱな組合であれば、これはいわゆる組合の団体交渉の一つの重要な問題でありますから、そういうととろにあまり行政権が介入をするのはよろしくない、こう思うのです。しかしもし組合が非常に弱いものであって、あるいはもし組織してないという場合には、これはそのまま放っておくわけに参りませんから、今お話のような点について行政権の介入することもやむを得ないのだ、こう思います。原則的にはどちらとも申し上げかねるのでありますが、要するに実際の事情に応じてやらなければならぬ、こう考えております。
#48
○大倉精一君 私がこういうことをお尋ねするのは、こういう不当競争のために国損を及ぼすという、こういうことを決算委員会が取り上げておりますので、将来そういうことをなくするためにどういうことをしたらいいかということをお尋ねしておるわけであります。今の御答弁は一般論であって、そういうものは労働組合を結成して取ればいいじゃないかというお考えだと思いますが、私どもそうばかり考えられないと思います。特に日本の場合におきましては、労働組合といっても、企業別に組織されておる。そうすると、企業の較差によってそういう労働組合のごときも標準賃金は取れないということは当然の話であります。特にこういう通運事業なりトラック事業、ハイヤー事業におきましては、労働条件というものが一つの不当競争の条件になってくるのである。だからこれを規制しなければならないということはすでにILOでも取り上げられておる問題でございます。従ってこういうような免許あるいは許可をするよう血、そういうときにおいては、やはり労働条件というものを基準におくということも、そういう論議もILOの方でされておるわけであります。それで最近の事情というものは労働条件というものが不当競争の根本的な原因であるということを私は意味しておると思います。今の運輸大臣のそのお考えだけではやはりできない、何らかやはり運輸行政からいって、こういう問題に対して手を打たなければならぬと私は思うのですが、重ねてお伺いいたします。
#49
○国務大臣(吉野信次君) お話の通り運送業者のうちにも組合員が非常に強固な、力の強いものもございますし、また比較的小さいものは弱いものもございますから、一律には申しかねると思います。ただ私の一般論として申し上げたのは、組合が非常に強力である場合には、これはやはり団体交渉で取るのが本筋でございますから、それだから一律に条件を作るのがどうかということを申し上げたのでありまして、しかしそれでもってもし御指摘の通り現実の問題として、組合というものがあまり強力でないというようなものがあれば、これは適当に行政指導か何かの方面において、そういう点もわれわれとしては考えなければならぬというふうに考えます。
#50
○大倉精一君 これはちょっと私の言うことと本筋が違うわけですが、一般の組合員としては労働組合を作って自分だけ労働賃金を取ればいいじゃないかということになるわけです。しかしながら、現在の状態というよりも、むしろ事業の実体からいって、そういうことだけで解決できないと思う。たとえば日本通運株式会社という大きな会社がある。そこの組合がある。強いかどうかわかりませんが、それは企業の能力からいって相当のむのが取れるわけです。ところがその他の小さな運送屋はいかに組合が強くても限度がある。限度というのは何かといえば免許にさかのぼるわけです。その免許する場合に、そういうような一つの行政指導なり措置なりがとられておれば、やはりおのずから資力、信用の不十分なものは事業ができないことに取りますから、当然そこに資力、信用の十分なものができてくるわけです。いつかの委員会の答弁には、資力、信用が十分であれば当然労働条件も十分にやれるものであると考えるというような答弁がございましたけれども、これは私はまことに皮相な考えであって、そういうことだけでは私は解決で速ないと思う。ですからこれは免許にさかのぼって、免許する場合に何らかそういうようなことをお考えになり措置をされなければならぬ、そうすれば私はほんとうの意味のサービスの競争ができて、大衆のための競争ができる。そうでなければ、労働条件さえ切り下げればいい、あそこと競争するためには荷物を安く、運賃を安くした分は、労働者の賃金を下げればいい、こういう考え方でやられておると思うのですが、そういうことになれば、これはもう際限のない不当競争が起り、まことに混乱状態が起る。ですから私はこの通運事業なりあるいはハイヤー、タクシーなり、あるいはトラック業者の根本問題は、人間の問題を解決する、人間の問題を解決しない限り、私は現在のこういう状態は解決できない、こういう観点からお尋ねしておるわけです。ですから今のあなたのおっしゃる労働組合さえ強ければということは、もはや当らないと思うのですが、いかがですか。
#51
○国務大臣(吉野信次君) 私の言葉が少し足りなかったと思います。お尋ねが免許のとき条件付ならどうかと、こういうお話だったものですから、そのものに関して少しとらわれまして実は御答弁申し上げたのです。しかし実質的に、お話の通りに、その公正なる賃金というものを全然支払い得ないような業者に大体免許をするのがいいかどうか、これが問題なんで、もし公正なる賃金を支払えないような弱小のものならば、これは労働学者の言ういわゆる寄生虫的産業というやつであって、こういうものを許しますと、社会全般が非常に迷惑するわけでございますから、私もまだ多少就任早々でございまして、よく存じませんが、お話の点はよくわかるのであります。そういうような寄生虫的の、つまり企業として公正な世間並みの賃金を払えないというようなものは、これはやっぱり免許をしてはいけないのじゃないかというふうに私は考えております。
#52
○大倉精一君 そういうようなことは前からも関係者から御答弁が私はあったと思うのです。ただそれが実証されていないというところに問題がある。そういうようなことをお考えになっておれば、それを実現するだけの方策を講じなければならぬと思うのですが、そういう方策についてお考えになる用意はおありでございますか。
#53
○国務大臣(吉野信次君) それは何といいますか、行政法上には免許かどうか少し疑問がございますが、かりに営業免許に至るもののようですな、法律をちょっと読んでみますと。それですから、そういうことの権限を持っておるのですから、私はやっぱりその権限というものを運用する上において、適当に行政上の指導で、ある程度大部分の目的は達せられるのだと、こう思います。
#54
○大倉精一君 自動車局長にお伺いします。今までもそういうことがあったと思うのですが、免許申請のときに労働条件なり何なりというものが申請の中に入ってきておると思うのです。そういうものに対してどういうふうに扱われておったか、さらにまた免許されてから、との免許申請に書いてある基準にはなはだしく相違しておるところの労働条件で営業しておるという場合には、どういうふうな処置をとられるお考えか。
#55
○説明員(真田登君) 免許申請が出て参りますときには、その事業計画の内容も一緒にわかるわけでございますが、その際に実際の業務の状況と必要な人員との関係、あるいは一人当りの給与等が非常に少く見積ってあることがないか、そういったようなことも全般的に見まして、その計画が非常にそういった点で間違っております際には――他の部分についても同じでございますが――計画ずさんとしてそういったものについては免許しないという考えをとっております。
 また実際に免許を受けてからにつきましては、通運事業につきましての監査というものがございまして、これで個々に監査に参るわけでありますが、その際にそういった内容、もちろん労働関係だけではございませんが、全般的に監査いたしまして、事業確保の勧告なり命令なりを出して、事業の円満な遂行をやらせると、なお、これは経営だけの問題ではございませんが、最近事故等が非常に起っております原因は、やはり労働条件が苛酷であるというふうなお話もございますので、われわれの自動車関係事業全般について、事業の監査を定期的にやりまして、特に労務管理等につきまして事故防止の見地から考えていこうと、こういうふうに考えてやっておりますので、今のようなお話もそういった面からも、ある程度解消できるのではないかと、こういうふうに考えております。
#56
○大倉精一君 今の御意見だというと、やはり労働条件というものが非常に重要な要素であるという御意見には変りがないと思いますが、結局それをやはり私は今度の通運事業法の改正の中に、法案の中にかりにうたうことができなくても、何らかの方法によってこれを措置しなければならぬと私は思うのです。今も局長のおっしゃったように、交通事故の大半がこの労働条件に起因するのだということは、すでに警視庁でも認めておることでございまして、特に交通の関係はこの労働条件に対して特に大きな関心を払ってもらいたいと思います。決算委員会で問題にしておるところの後納運賃の滞納という問題も、しょせんはこの不当競争から起ってきておる。不当競争の原因は労働条件である。労働条件というものであって、同時に免許というものから発生してきておるということで、私はこの決算委員会で問題にしておるところの後納運賃滞納については、運輸省としても相当責任を感じてもらわなきゃならぬと思う。そこで結論的に現在われわれが今決算委員会で問題にしておるところの後納運賃の滞納について、その処理について国鉄当局としてもいろいろお考えになっておると思うのですが、運輸省としてはどういうふうに解決を指導されるお考えであるか。これについて一つお伺いしたいと思います。
#57
○説明員(真田登君) 先刻大臣からお話がございましたように、後納運賃の支払い状況は非常に好転して参りまして、国鉄から出ております資料を見ましても、棚上げしました分を除きましてはほとんど一〇〇%、九九・九九とかというふうな率まで納入いたしておりまして、棚上げ額につきましては、その事業者の経営状況等を勘案して返還計画を立ててやっておりまして、これも順調に進んでおるようでございますので、との現在の事業者についての滞納処理の問題は、現在の状況で進めばうまくいくのではないかと思います。なお、今後起り得る問題につきましては、今後の免許事案処理等につきまして、十分先ほどからお話のございましたような点について考慮いたしまして、今後出てくる事業者については、そういった間違いのないような方法で事案処理をされて参りたい、こういうふうに思っております。
#58
○大倉精一君 それと私の聞いておきたいことは、今後こういうととの起らないようにするというには、やはり事業の経営の灘全化をはからなければなりません。これはいろいろの方法があると思うのですが、その当面しておる最も重要なことは、やはり自家用車の進出というものから業者が非常な脅威を受けておる。あるいは運賃ダンピングをやっておる。運賃の取扱い料金を正当なる運賃取扱い料金に引き戻す、こういうような方法をとられるということがなければならぬと思います。こういうような問題について何か対策をお考えになっておるかどうか。
#59
○説明員(真田登君) 運賃のダンピング等に対する方策につきましては、先ほども申し上げましたが、やはり事業者同士の間でまず自分たちの運賃を守るということが必要でございますので、その自発的な結合をまず希望してやらしております。
 なお、先ほどお話がありました自家用車が営業類似行為をやることによって事業者の荷物を奪う、あるいはその運賃を乱しているという点は十分われわれの方でも承知いたしておりますので、これにつきましても、随時駅頭に出まして、その運んで来る人たちを調べまして、そういった同家用車で営業類似をやっておる人は直ちにその車についていろいろの処分をするとか、その他の方法によりましてそういうことのないような方策を逐次やっておるわけでございます。何分にも非常に多いういった違反行為をするまでは、つかまえることができないものでありますので、必ずしも十分な効果を上げているとまでは申し上げられませんが、今までやりました駅頭につきましては、か触りの成績を上げたということは各陸運局の方からの報告で聞いております。
#60
○大倉精一君 最後に一つお伺いしておきたいのですが、この自家用車の類似行為というのは非常に大きな問題になってきておるのですが、何かこれを阻止するために法案を作るとか、あるいは何か措置をするとかというようなお考えはございませんか。
#61
○説明員(真田登君) 自家用車が輸送秩序を乱しておるという問題につきましては、これはかなり前からやかましく言われておる問題でございまして、また日本だけでなくて諸外国でも自家用車の営業行為に悩まされておるというのが実情のようでございます。これにつきまして現在では車両の使用は単に届け出だけでよろしいということで、実際に善意で自家用車を使用する人たちはそれによって簡単に車を使えるわけでございますが、悪意でいわば自家用車と称して営業類似行為をやろうとする人をつかまえる方法は、最初車を使用する際にはないわけでありますが、ただ外国方面の法制には自家用車の使用許可というようなものもあります。ただこれは鉄道と自動車との輸送調整といったような問題で、鉄道が自動車に食われてどうにもならないというような状態になりましたときに、日本でもございますが、自家用車が全部の車の八七・八%を占めていて、営業車が十何パーセントしかない、その自家用車がつかまえまければといいますか、自家用車の活動をある程度規制しない限り、鉄道と自動車との調整ということは不可能である、そういった面から自家用車の使用許可というふうな制度がとられてきておるわけでありまして、ただ単に営業車と自家用車との間の問題としては出ていないという問題でございますが、いずれにしても現在では、すでに営業車と自家用車の問題と、それから自動車と鉄道という問題が両方とも表面に出てきておりますので、われわれの方面でもその自家用車の使用についてどういうふうに規制したらいいかということについて研究はいたしておりますが、何分にも何かの規制をすることは、善意の自家用車を使用することが不便になるという結果にもなるものでございますので、なかなかむずかしい問題である。全体として考えなければ、急激に自家用の使用許可というところまで持っていけるかどうか、われわれとしてはまだ結論はなかなか出ない状態でございます。
#62
○委員長(田中一君) ほかに質疑はございませんか。――質疑がないなら、運輸大臣及び運輸当局に対しまする質問はこの程度でよろしゅうございますか。――では御異議はないものと認めます。
 今の運輸大臣並びに運輸当局に対する質疑はこの程度にいたしまして、この問題は今後運輸当局の善処によって、行う仕事を監視するという意味を確認して、打ち切ってよろしゅうございますか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#63
○委員長(田中一君) ではさよう決定いたします。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#64
○委員長(田中一君) 速記を始めて下さい。
 では、委員派遣に関しましてお諮りいたしますが、議運では毎年年末年始の委員派遣は取りやめてくれというような申し合せがあったように聞いておりますが、当決算委員会におきましては、審議の前に実態の大部分の調査をしておかなければ、お互いに内容にわたって審議ができない、不十分だという点がありますので、決算委員会に限っては自然休会中に例外として派遣を許してもらう、こういうことを先般の委員会で諮りましたととろ、皆さん方から御承認を得たものですから、それを議運委員会に申し入れをしたい、こう考えております。
 そこでこの申し入れに関する趣旨手続等は委員長に御一任を願えれば、さように取り運ぶことにいたしますが、いかがでしょうか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#65
○委員長(田中一君) 異議ないものと認めましてさよう決定いたします。
 本日はこの程度で散会いたします。
   午後四時二十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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