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1955/12/16 第23回国会 参議院 参議院会議録情報 第023回国会 運輸委員会 第6号
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1955/12/16 第23回国会 参議院

参議院会議録情報 第023回国会 運輸委員会 第6号

#1
第023回国会 運輸委員会 第6号
昭和三十年十二月十六日(金曜日)
   午後二時二十六分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     左藤 義詮君
   理事
           木島 虎藏君
           仁田 竹一君
           片岡 文重君
           早川 愼一君
   委員
           岡田 信次君
           川村 松助君
           三木與吉郎君
           一松 政二君
           内村 清次君
           大倉 精一君
           大和 与一君
  国務大臣
   国 務 大 臣 河野 一郎君
  政府委員
   行政管理庁監察
   部長      岡松進次郎君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       古谷 善亮君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○運輸事情等に関する調査の件
 (日本国有鉄道の経営についての勧
 告に関する件)
 (報告書に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(左藤義詮君) これより運輸委員会を開会いたします。
 運輸事情等に関する調査についてお諮りいたします。本件につきいまだ調査を完了するに至っておりませんが、未了報告書を議長に提出することとなっておりますので、これを提出することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(左藤義詮君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
 なお、報告書の内容及び手続等は委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(左藤義詮君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
 ちょっと速記をとめて下さい。
  〔速記中止〕
#5
○委員長(左藤義詮君) 速記を始めて。
 運輸事情等に関する調査中、日本国有鉄道の経営についての行政管理庁の勧告に関する件を議題といたします。
#6
○内村清次君 河野行政管理庁長官は、との委員会の出席に対しまして、委員長から通知を受けられましたか。
#7
○国務大臣(河野一郎君) 受けました。
#8
○内村清次君 もう三日間ですが、なぜ御出席になりませんか。
#9
○国務大臣(河野一郎君) 私、はなはだ申しかねますが、今回この臨時国会に自分の所管の法律を二つ出しておりますので、これに関する委員会が衆参両院にわたって開催され、それに予算委員会の出席も要求されまして、これらについて出席しておりましたのでございます。
#10
○内村清次君 法案に対しまして所管大臣が委員会に御出席になることも当然でございましょうけれども、それだけで大臣の時間が全部つぶされておるとは私たちは考えておりません。もちろん運輸委員会におきましても、決算委員会におきましても、あなたの所管の大事な問題が出ておりますし、特に運輸事情の調査といたしましては、大臣の御出席を要望する運輸委員会の、何と申しますか、全員ほとんど一致の委員の希望というむのは、もうすでに三日前に表明されてあるはずと思います。それで出席さえされたならば、大した時間はとらないと思ったのです。それに、何回言っても、おいででない。あるいは院外においでになるというようなことで、委員長も相当迷惑したと思っておりますが、こういうようなことが許されることでございましょうか。
#11
○国務大臣(河野一郎君) ただいまお答え申し上げました通りに、たまたま折あしく他の委員会に出席しておるときに伺いましても、御承知の通りに、その委員会で質問応答をしておりますときに、自由にその委員会をはずしてこちらへ来るということは、慣例上いたしておりませんので、非常に御迷惑かけて申しわけございません。決算委員会には、ちょうど時間の都合がつきましたので、出席いたしましたところが、決算委員会はもうよろしいということで、私は引き下りました。たまたま運輸委員会の方はそういう時間の繰り合せがつきませんので、今のようなふうになったと思うのであります。あらゆる委員会は一応時間の繰り合せをつけて出席しておるということでございます。
#12
○内村清次君 あなたのお言葉のうちに聞き捨てならぬ言葉がございますが、もちろん法案に対する責任大臣ですから、そこで質疑の際に途中ではずすというようなことばできないことは、これはもう当然のことでしょう。それを当然のようなことで私たちにおっしゃることは、またこれはちょっと奇異に感じます。私たちが要求しておるのは、委員長と、一昨日あたりは、午前中に出席をするという約束をしておられたはずです。それでもってことに委員会を開かれてみると、今ちょっと外出した、こういうことでしょう。だから、私たちは、外出をされるようなことも、それはもちろん大臣ですからいろいろ政務もあるでございましょう。しかしながら、前日約束しておいたその時間に運輸委員会に御出席にならないということは、あまりに委員会を御軽視になっておる態度ではないか。それからもう、きのう、きょうでございますよ、きょうはもう最終日でございますね。大臣はここにようやく、これはもう委員長がほんとうに努力をして、大臣が出席された、こういういきさつでございます。そしてただいまのような御答弁を聞きますことば、はなはだ私たちとしては腑に落ちません。ほんとうに運輸委員会でも大事なあなたの所管の勧告の問題が出ておりまするからして、御出席にほることが当然だろうと思うのですが、そういう御態度で国会のことを見ておられるか、委員会を平等に考えておられるかどうか、この点が私たちは腑に落ちませんが、どうお考えでございますか。
#13
○国務大臣(河野一郎君) 私が運輸委員会を非常に軽視しているようなことでございますが、決して委員会に区別もなにもいたしたことはございません。私も、議会の尊重していかなければならぬことは、決して人後に落ちるとは考えておりません。できるだけ私は院内に時間をもちまして、あらゆる努力をして他の委員会をみな回っているのでございまして、決して怠けて遊んでいるというようなことをしたことはないのであります。たまたま、折あしく時間のあれがなかったことは遺憾でございますけれども、この委員会で今のようなおしかりを受けますことははじめてで、他の委員会でおしかりを受けたことはないのであります。どこの委員会でもおしかりを受けるならば、これは議会軽視ということになるかもしれませんが、私はしかしそういうことは決して考えておりません。
#14
○内村清次君 私は決してあなたをしかるとかなんとかいうことでなくて、そういうような私の気持ではございませんが、もう行政管理庁長官の御出席を要望するととは、この国会が始まりましてから、しかも行管の勧告の問題が出ましてから、もうこれはみなそういう気持でおったわけです。決してしかるのじやありません。しかしその間、その間に報告を受けます委員長の態度に対しまして、またその手続に対しましても、私たちは、河野行政管理庁長官は確かに忙しいに相違ない。忙しいに相違ないけれども、運輸委員会を軽視していらっしゃるというような気持が起きたわけでございます。しかる意味じゃございませんけれども、しかしそういうただいまのような御答弁では、私は軽視していらっしゃったと認定せざるを得ないのでございますが、以後一つ運輸委員会は所管外の委員会であるというようなお考えを持たずに、委員長の要求がありましたときには出ていただきたいと思います。私たちはそのために、全くもう三日間というものは待ちぼうけです。この点は河野大臣も御反省いただきたい。
#15
○国務大臣(河野一郎君) 了承いたしました。今後十分機会を得て出席することにいたします。御了承願います。
#16
○片岡文重君 関連して。大体内村君からわれわれの意図するところは伝えられたようですけれども、これは少し出過ぎるということになるかもしれませんが、どうなんですか、農林大臣をやられ、給与担当大臣をやっておられる。それで行政管理庁長官を兼ねておられる。しかもこの三つはいずれもきわめて時節柄多忙な問題を含んでおられる所管です。そこで鳩山内閣の中でも決して人材がないわけでもないでしょうし、河野さんが一人でこれを所管をされなければ任務が遂行できぬということでもなかろうと思うのですが、特に行政管理庁としては、ひとり運輸省関係ばかりでなしに、他の管庁にも今後どんどん監察の手を伸ばされる思う。その場合に、今運輸委員会に対してとられているような態度で行かれるということは、各委員会ともはなはだ迷惑すると思う。そういう点等を考えて、軽視する意思はないといわれても、結果においては軽視をしていると同じ状態にわれわれはおかれている。今長官は他の委員会でしかられたことはないとおっしゃるけれども、しかられないのは当然です。他の委員会には出ているとおっしゃった。出ておられないのは運輸委員会だけということになれば、軽視しておらぬといっても、軽視していることと同じじゃないかと思うのです。本論に入る前に、こういうことで時間をとるのははなはだ不本意ですけれども、この際一つ所管がえをされても、もっとゆとりのある方もおられるでしょうし、出席のできる人もおられるでしょうから、そういう方法でもとられて、行管長官というのは担当を専門にされて、真劒な態度をとられたらどうかと思うのですが、河野さん、その点どういうふうにお考えになりますか。
#17
○国務大臣(河野一郎君) 御意見でございますが、私から答弁することは適当でないと思います。
#18
○片岡文重君 総理大臣の任命にかかる事項だから、適当でないというお考えかもしれませんけれども、長官として現にとの運輸委員会に対してこれだけの迷惑をかけておられるのですから、今後のわれわれの委員会運営上に、他の委員会においても同じようなことが起ることはきわめて明瞭であるので、長官としても何らかの措置をとるべきであると考える。ですから、長官としてこの点をどう考えられるかを私はお尋ねしておりますから、答弁のできないというととはないと思うのですが。
#19
○国務大臣(河野一郎君) 私の考えはありますけれども、私は総理大臣の命令によって行政管理庁長官をやれということで、私は命令を受けてやっておるのであります。私が不適当であるから信任されないのなら、これは別であります。そうでない限りは、私はわが内閣におきましては行政機構の改革をお前やれということで、命令によって私はやっておるものでございまして、他の者を、もっとほかの人でやったらどうかというととは、総理大臣におっしゃっていただきたい。私としてはそれを伺っても答弁のしようがない、こういうことでございまして、それから大体能力がないからお前やめちまえ、お前は忙しくて迷惑かけるからやめちまえということなら、これは別の方でしていただくなら別でございますが、これは私がとやかくの意見を述べましたところが答弁にならないと思いますから、そうでないと、お答え申し上げたのでございます。
#20
○内村清次君 そこで御質問申し上げますが、との国鉄に対する勧告の問題に対しましては、これは前長官からお引き継ぎを受けられましたか。
#21
○国務大臣(河野一郎君) 引き継ぎを受けております。
#22
○内村清次君 そうしますと、話に聞きますと、まだその内容の点につきましては、十分省議が決定しておらないから、どうも答弁ができないというような御態度のようでございますが、そうでございますか。
#23
○国務大臣(河野一郎君) 法律上の問題もあったようでございますし、決算委員会でいろいろお話もありましたので、非常に問題は大事なことでございますから、いずれよく意見を取りまとめまして、私も勉強いたしまして御答弁をいたしましょう、こういうことを申し上げたのであります。
#24
○内村清次君 そうしますと、運輸委員会でもやはりそういうお気持でございますか。
#25
○国務大臣(河野一郎君) 二十日の日に決算委員会を開会するからその席上に答弁をせえということで、いたしておりますので、二十日までにその準備をしてこようということで、本日この国会が終了いたしたらば、いずれ明日からでもよく勉強して出ようという心がまえを持っております。
#26
○内村清次君 運輸委員会もやはりそういうお気持でございますか。
#27
○国務大臣(河野一郎君) そういうことでお許しをいただきたいと思っております。
#28
○内村清次君 そうしますと、私たちが質問をいたしましても、その態度に変りないというわけですね。
#29
○国務大臣(河野一郎君) 問題によってお答えはできると思います。
#30
○内村清次君 それでは、この勧告というものは、いわゆる国鉄の経営機構その他に対しましての勧告でございますが、これは大体本質といたしましては、コーポレーションをどうしようとするお考えであるか、その点を一つまずお伺いいたします。
#31
○国務大臣(河野一郎君) 今回の勧告は、調査の結果、あの勧告自体の精神が国鉄を国営に戻すべしというような点まではいっているとは考えておりません。またそこまですべきものとは考えておりません。
#32
○内村清次君 そうしますると、いわゆる公共企業体をよくしていとうというお考え方でございますか。
#33
○国務大臣(河野一郎君) 元来、行政管理庁の使命もしくはその勧告は、現在の機構の範囲内において、それを能率的によりよくしていくための勧告をするととが本旨であると考えます。これを、ただいまお話のありましたように、今のは悪いから国営にすべしというか何というか、そのようなことはむしろ総理大臣に上申するという方法をとるべきじゃないかと思っております。
#34
○内村清次君 そうしますと、このコーポレーションの経営、しかも特に経費の問題、この問題に対しましては一切お口添えは、勧告の精神というものは、特に経営の経理の問題に対しましてはお口添えはなかったわけでございますか。
#35
○国務大臣(河野一郎君) それは運輸大臣の監督権限において、運輸大臣にそういうことを御注意申し上げたということでございます。
#36
○片岡文重君 先ほどの所管の問題ですが、私は河野さんが器量がないから、手腕がないからということを申し上げているのでは毛頭ないのであって、時節柄きわめて多忙な――三省を一人で所管されることが、お一人で多忙に苦しまれ、追われるということだけにとどまらず、それに関連をする各委員会が非常な迷惑をこうむるから、従って、国政審議の上に重大な支障を来たすことなしとしないから、そういうことでは困るから、内閣として何らか考えることが私は適当であろうと思う。しかし総理大臣の任命事項であって、自分の一存では行かないというお考えは、おっしゃられるまでもなく、当然でありますけれども、当の関係者である長官として、何らかお考えがあってしかるべきであるが、もしそれができぬとすれば、私はこの際私どもの意見として、総理大臣にこういう意見があったということを伝えられて、強く要望して、私は所管の上にもう少しバランスのとれた配置をしていただくことを要望しておきたいと思います。
#37
○国務大臣(河野一郎君) 実は私もだんだんこういうことのあることを憂えまして、年末手当の問題が片づき次第、給与担当の仕事はこれをやめさしていただきたいということを閣議に申し入れをいたしまして、閣議も大体これを御了承得ておるのでございます。従って、次回の閣議等においては、給与担当はこれを他の閣僚にかわっていただくということになっておる予定でございます。ただ、行政機構の改革を担当する問題につきましては、総理から特別に御下命を受けて、私はその任にあらずと思って辞退をいたしたのでございますけれども、特別命令を受けましたので、これは今やめるわけにはゆかないという事情にありますので、先ほどああいうお答えをいたしましたのでございまして、十分にいかぬかもしれませんが、できるだけ、現下の情勢から参りまして、行政機構の改革は全力を尽くしてやってみたい、こう考えておるわけでございます。いろいろ御意見もございましょうが、御協力を賜わりたいと思います。お願い申し上げる次第でございます。
#38
○片岡文重君 御協力を申し上げるのに私どもやぶさかでありませんが、逆に委員会に対して長官の御協力を切望する次第です。行政管理庁長官として、前長官から引き継ぎを受けておられるというお話でございましたが、国鉄というより、むしろ運輸行政を管理庁として一番先にとり上げられた理由はどういうところにおありですか。
#39
○国務大臣(河野一郎君) これは引き継ぎ事項にも入っておりませんので、はなはだ相すみませんが、今私はお答えをする材料を持っておりません。
#40
○片岡文重君 どうも質問の矢先をこう折られたような感じがしますが、巷間伝えられるところでは、私どもとしてあまり快いうわさでもありません。しかしその点について聞いておられないということであるならば、あまりいいうわさではありませんから、あえてここで申し上げません。別の機会でまた伺うごとにいたしましょう。
 勧告に対する運輸省の措置は、しからば、管理庁として今日満足すべき状態にあるのかどうか、その点を一つ……。
#41
○国務大臣(河野一郎君) まだ運輸省から勧告に対する回答に接しておりませんから、回答をちょうだいした上で、よく検討したいと思います。
#42
○片岡文重君 まだ正式な回答には接しておられないということですが、新聞その他によって報ぜられるところによれば、管理庁と運輸省との間には、きわめてという言葉は強過ぎるかもしれませんが、少くともあまりいい状態で話が進められておるようでないようであります。むしろ対立という言葉をもって表現した方がいいような状態で、今日やりとりされておるようでありますが、そういう状態、つまり正式な回答は受けておらなくても、今日の進行状態が満足すべきものであるかどうかをお尋ねしたいと思います。
#43
○国務大臣(河野一郎君) 管理庁の方から、前任者の時代に正式な勧告はいたしてあるのであります。ところが、それに対する運輸省からの回答にはまだ接していないのでございます。今両者の間があまりいい状態に広いということでございましたが、現在運輸省とわれわれとの間に対立であるとか、抗争であるとかいうことは全然ございません。私はいずれ、この勧告を中心に、運輸大臣と一ぺんゆっくり話し合ってみたいと考えておりますが、何分組閣早々で、新運輸大臣とこの問題についてまだ話し合いをする機会を得ておりません。なるべく早く一つやってみたいと思います。
#44
○内村清次君 大臣にお尋ねいたしますことは、この勧告はもちろん、これは法律権限によりまするところの、行政管理庁の権限によってお出しになったと存じます。先ほどから伺いますると、コーポレーションをよりよくしようというような精神も流れておるということでございます。問題はよりよくしようとするならば、やはり管理庁のスタッフがより高いところからこれを見て、公平無私な態度からとれをよりよくしていかなければならぬというような、確固たる信念のもとに、しかもこれは責任大臣としての大臣の名において出されたと私たちは考えておりまするが、しかしこの内容の具体的な問題を検討いたしました結果において、もしこれがその手続においても、あるいはまたは監査の方法においても、その後よりよくしようという精神においても欠けておるというような場合が出ました場合においては、これは河野長官はどういう御態度に出られるのであるか、その点を一つ伺っておきたいと思います。
#45
○国務大臣(河野一郎君) そういう場合があろうとは想像いたしませんから、それを想像しての答弁はこの際差し控えておきたいと思います。
#46
○内村清次君 そうすると、確固たるやはり決意と同時に、また態度で出されたというわけでございますね、その点はあげて大臣は責任を持っておる、勧告自体においても責任を持つ、こういうことでございますか。
#47
○国務大臣(河野一郎君) むろん私は、前任者においてもその精神においておやりだと考えております。
#48
○内村清次君 私は前任者のことは聞いてはおりません。まだ所管に対しましては不勉強な点はあるかもしれません、先ほどからの答弁からしますと。しかし一応勉強して省議をまとめた上でのお話もありましょうが、現在の責任ある長官としては、万一の場合にはいさぎよく責任をとるというような態度でありますか。
#49
○国務大臣(河野一郎君) むろん、さようでございます。
#50
○片岡文重君 話は少し前後するようですが、前任者に対する責任についても当然負わなきゃならぬという今内村君に対する長官の答弁は、当然であろうと思いますが、このたびの行政管理庁の運輸省に対する勧告、正式な勧告が出るまでの間に、若干両者の間に意見のそごがあったようでありますけれども、それにしても、時節柄運輸省所管、特に国鉄に対する国民の関心がきわめて深いときであったのですから、この国民の関心の深い問題を取り上げて行政管理庁が勧告を行う場合には、きわめて慎重な態度をもってなされるのが私は妥当であったと思うのです。しかるに、この発表の経緯を見ますると、その点はなはだ不手際であり、そして国民によけいな憶測をさせることになったのじゃないかと思うのですが、長官としてこの点どういうふうに見ておられますか。
#51
○国務大臣(河野一郎君) いろいろ見方もあることと思いますけれども、私はその間の経緯につきましてはまだ十分に了承いたしておりませんけれども、その間に落度があったとは考えておりません。
#52
○片岡文重君 落度があったか拾いかは、見方にもよるとは思いますけれども、しかし新聞、ラジオ等の論説に取り上げられた点、またその内容等を見ましても、この勧告を行うまでの間にはなはだしく不必要な論議をまき起しておるということは、否定できないと私は思うのです。で、国民の国鉄でありますから、この国民の国鉄という立場に立って管理庁が良心的な検討をし、批判を加えられることについては、私どもとして賛成であります。けれども、それだけに、管理庁としてはこの勧告を行うような場合には、もっと両者の間で十分な打ち合せをし了解のついた上で、よけいな揣摩憶測をする間隙のないような状態なり方法において勧告はなさるべきではなかったか。それが事後において見るときに、必らずしもそうじゃなかったと思われる。そういう不手際な点について長官はどうお考えなのか、こういうお尋ねをしておるわけです。
#53
○国務大臣(河野一郎君) 私も当時閣僚の一人として、閣議でしばしば、当時の運輸大臣と行管長官との間にこの問題についてお話し合いをしておられることを私は見聞いたしておりました。ところが、これが新聞に出まするときには、非常に抗争が閣議においてあったように新聞に出ておりましたけれども、しかし、私が見聞しておりますととろによれば、対立も抗争もなかったのであります。非常に両者の間に円満に話し合いが進んでおったのであります。これが新聞に出ましたが、新聞の記事は当時誤っておりましたということは、私は見聞しております。今後こういう問題については、特に慎重にいたさなければいけないということを私は感じます。
#54
○片岡文重君 閣議における両相の間は円満に話し合いを進めておられたということを見聞しておられるというのであるならば、その点については河野長官の御説明を私は信用いたしたいと存じます。しかし、実際において、当初行政管理庁としては中間報告という言葉を用いられておるようでありますけれども、第一次公式発表ではなくとも、世間に第一回に発表される、新聞等によって発表されてから、正式な勧告として運輸省に出されるまでの間において、数字もしくは内容等について相当な訂正がなされておるということも事実である。こういう点は明らかに、不手際を通り越して私は落度ではないかと、こう考えるのであります。そういう点について、これは両相の話し合い以上の問題になりはしないか。学者その他によって良心的にこの国鉄経営の内容に建設的な批判をしておる人々にとっては、膨大な企業経営の内容を察知するためにはあらゆる資料を参考として使うことでしょう。権威ある国家の機関としての行政管理庁の資料を、十分な資料として使うことは当然のことです。それが数次にわたって改訂され、そして国鉄との間に意見の調整が必ずしも一致しておらないということになれば、部外の者にとって相当な疑問を持つに至るのは当然であるということになれば、これは両相の間柄において政治的な話し合いが円満になされておったとしても、事実ははなはだ不手際であり、むしろ私は落度であるとさえ考えられるのですが、長官はこの点、どういうふうにお考えになりますか。
#55
○国務大臣(河野一郎君) ただいま私が申し上げた通りでございまして、今お話でございますと、新聞等に間違って訂正された記事が出ておるというようなことでございますが、これはどの場合をおさしになってのお話かわかりませんけれども、新聞の記事を一々役所の方で訂正を発表したものならば、訂正をしなければなりませんけれども、記事を、書かれるものを見て、毎日これを内部と違うからといって訂正すれば、訂正したことが発表したことになりますので、そういう措置は従来慣行上もとられていないと思うのでございます。その当時の事情はつぶさにいたしておりませんからわかりませんけれども、今後は十分慎重に取扱いをするということをこの機会に申し上げて、御了承を得たいと思います。
#56
○片岡文重君 新聞等によって訂正をされるとか、あるいはミスプリントがあったということなら、それは私どもとしてここで取り上げるべき事柄ではなかろうと思うのです。そうではなくして、世間に漏れた第一次から正式に勧告をされた内容に至るまでの間に、数字、内容等が訂正されておる。そういうことは、発表されるといなとにかかわらず、事柄が事柄であるだけに、もっと慎重に取り扱うべきではなかったか、こういうことを申し上げておるのです。
#57
○国務大臣(河野一郎君) 先ほど申し上げましたように、当時私は在任いたしておりませんでしたし、この問題についてはいろいろ御議論もおありのようでございますから、先ほど申し上げましたように、十分勉強して参りまして、当時の事情もよく調べて参りまして、いずれかの機会を得て一つ十分にお答えするようにいたしたいと思います。いろいろお話もあるようでございますが、もしそういうことでございましたらば、はなはだ申しかねますが、書面等でいろいろ御注意いただきますれば、それらについて十分勉強して出て参りますから……。今私のやっておりません時代のことでございますから、あらゆる角度からいろいろお話がありまして、そのつど話が行き詰ってしまいますから、一々政府委員の話を聞いてお答えをしてみたところで、私も腹にないことをお答えするようで工合が悪いのでございますから、もし一つこういう点、こういう点、こういう点ということを御注意いただきますれば、それらについて十分取り調べをし、そうして私が責任をもってお答えできるようにいたしたいと思いますから、どうか一つそういうことにお取りなし願えれば、大へん仕合せと思う次第でございます。
#58
○大和与一君 一応勧告が出てしまったのだから、運輸大臣からいずれ返事が来るのだから、それまで待つほかはない。そうすると、大臣が研究をされるというのは、大体いつまでにおやりになるつもりですか。
#59
○国務大臣(河野一郎君) 勧告が出てしまったのだからということを私は申したのではないのでございます。勧告はりっぱに、正式に勧告してある。これに対する運輸省からも回答が来るものと私は期待しております。ただし、その間の事情は、前任者の時代のことでございますから、その間の経緯につきましては、十分調査もし勉強もしてみたいと思います。なお、しかし非常に広範にわたるごとでございましょうから、勉強するといいましても、前任者の時代のことでございますから、御注意いただけば、それについてよく特に勉強して参りますからと申し上げるのです。いつまでにと申し上げるととは、大体先般の決算委員会の御注文もありますから、あれについては二十日といろお約束をいたしました。しかしこれについて、こちらの方の次回に委員会をお開きになる御都合もございましょうし、また勉強して参ります。一つ勉強して参る範囲をお示し願えれば、その点について特に勉強して参りますということをお願い申し上げたのであります。
#60
○大和与一君 私の質問したいのは、新大臣が行政機構の改革全般について非常な構想をお持ちになるだろう、これは一応やってもらいたいと思います。その場合には、やっぱり今回の勧告の内容を正確に知っていないと、運輸省に対する一つの構想についても、万が一にも十分でないところがある、こういうことがあっちゃいかぬから、ちょっとお尋ねしたわけです。
 従って、私は要点を二、三言いますが、一つは財政の権限が大幅に与えてある、こういうふうに出ておりますが、これは御承知の通り、日本国有鉄道法の改正をやって、ようやく運輸大臣と大蔵大臣が話し合いをしてきまったら予算の流用もできる、この程度にしかなっていないので、かねて仲裁委員会の裁定を見ても、いかにこの権限がないか、国鉄自体が独立採算制だというけれども、こんなものは口ばっかりで、全然実体がないということは、ほとんどすべての人が知っておるはずなんです。これが第一点。
 それから第二点は、減価償却の問題については、新聞の社説にはほとんど国鉄の言っていることを支持している、こういう事実があります。それから第三点は、監察部長がこういったのだから、やったことはうそじゃないと、こう言うのですけれども、技術陣は、国鉄は日本一番です。それに対してほんとうに行管がそれだけの十二分の準備をされてやったのならいいのだけれども、それがもし不十分だったとすると、国鉄技術陣に対して、正々堂々と対等の立場で話し合いをする資格もないのじやないか。たとえば最近のことをあげると、国鉄経営調査会は、行管は老朽施設なんかだいぶ回復したと言っているけれども、専門家の第三者に調べさしたら、冗談じゃない、そんな前時代的なことはない、何たるこっちゃ、こういうことをつい最近答申しつつあります。こういう事実を知ってみると、そうなると国鉄はやはり公器なんだから、これに対してやるのはいいんだけれども、十二分に全体の大所高所から配慮をされて、準備も十二分に万全を尽しておやりになってもらわぬと、困る。こういう気持は、これは率直に私は、どれにとらわれるというのでは安くて、申し上げることができると思います。ですから、決してやったことをいかぬといって、だれもどうしろとうしろということは言わないけれども、新大臣は全体の行政機構の改革の構想から考えましても、国鉄機構の改革についても正確なる認識を持って、しかも今言ったもしも行管の準備が不十分だった点があったら、これはあやまちは改むるにはばかることなかれですから、十分に民の声を聞いて、そして最も正しい結論を出していただきたい。これをお願いしたいと思うのです。だから、この返事を、二十日以後にまたお会いできたら、ぼつぼつ聞きたいと思います。
#61
○国務大臣(河野一郎君) お話しになりますること、私しごくごもっともと思います。私も新聞を見ておりまして、国鉄がさらに権威者に鉄橋、トンネル等の調査をさして、それの答申も得ておられる、その新聞も私は読んでおります。これは行管の方の勧告の方については、まだ私不案内でございますが、これはもう一ぺん行管をして再調査をする必要があるんじゃなかろうか、行管自身としてももう一ぺん一つやってみる必要があるんじゃなかろうかというふうに考えるぐらいな反省は、私自身で持っております。
 今の行政機構の改革の点とこの今の勧告との関連はどうか。この勧告の認識において、行政機構の改革の基礎にするということについてのお話は、これは私はそういうふうに考えていないのであります。これは先ほど申し上げましたように、現在の機構をよりよくするための勧告であるという、そのための調査であるということでございまして、これを通じて国鉄を国営にすべきであるとかないとかいう結論が出る、これを通じて出そうというような考えは、私は持っておりません。持っておるならば、これについて私はもう少し勉強をいたします。しかし私の考えておりまするところのものは、もう少し大所高所から立って、そしてやるべきだ、各行政機構について全面的に勉強する、大所高所から考えるべきだ、細部にわたってはそれぞれの専門家の意見を十分に聞いてやるべきだというふうに考えておるのでございまして、この結論によって考える。全然私自身が無視をする――無視をするということも言い過ぎかもしれませんけれども、これを基礎にしてやるということを現在考えておるならば、もう少し勉強しておるはずでございますから、その点はさよう御了承をいただきたいと思います。
#62
○大倉精一君 ちょっとお伺いをしておくのですが、行政管理庁の設置法の第二条に基いていろいろ御検討をなさっておると思うのですが、この第二条の十二号には、公共企業体の業務についてのことが書いてあるんですが、ここには勧告という任務が与えられていないのですが、との場合、今度の勧告というのはどういうような根拠からされておるのか、そしてまたその勧告の意義はどういう意義かということを、ちょっとお伺いしてみたい。
#63
○政府委員(岡松進次郎君) 第十二号は……。その前に、勧告と申しますのは、二条の十一号によりまして、政府の行政機関を監察して勧告するということになっております。従いまして、勧告は政府の行政機関にするということを建前としておりまして、しかしながら、その政府の行政機関の業務を監察いたしますに関連いたしまして、従いまして、その政府の行政機関の指導監督という面を改善するためには、それに連なるいわゆる公共企業体を調査しなければならぬ、関連して調査するということになりまして、その結果をいわゆる政府機関であります運輸省に勧告するという建前をとっております。
#64
○大倉精一君 今の行政機関の指導監督という面に関連をしてお答えになったんですが、そうしますと、この勧告というものは、どの程度までこの指導監督に対しての勧告がで送るものか、勧告の限度ですね、そういうものについてお伺いをいたします。
#65
○政府委員(岡松進次郎君) これはいわゆる監察の内容にもよります。従いまして、監察の結果、将来の改善のために制度その他を変える方がいいという意見を助言する場合には、そういうような意味の勧告もできるのではないかと考えております。
#66
○大倉精一君 そうしますと、この国鉄というコーポレーションの制度そのものを云々するという、そういう勧告もできるというようなふうに承わったのですが、さようでございますか。
#67
○政府委員(岡松進次郎君) 今申し上げましたように、今のコーポレーションを国営にするという、いわば問題はただ単にわれわれが扱っております勧告権を将来どうするかという問題と、大きくいえば関連すると申しますかが、大体監察はいわゆる業務の改善ということを主眼としておりますから、そういうことを意図することは、監察としては将来あまり意図することはないのじゃないかと思います。理論的に申し上げますれば、法律改正ということも勧告できるということは、理論的には申し上げられると思います。
#68
○委員長(左藤義詮君) ちょっと……。河野大臣、今衆議院の本会議がもうすぐ始まるようでございますが、朝からずっと昼飯も食べていないようですから、いかがでしょう、もし大臣に御質問があれば、次の機会にまたあれしまして……。
#69
○大倉精一君 大臣に質問したいと思って来たのですが、勉強していないとかいうことなので……。
#70
○委員長(左藤義詮君) その点は、大臣も一つ……。
#71
○国務大臣(河野一郎君) そういう法律のことは私あまり、不案内でよくわからぬのですよ。
#72
○大倉精一君 時間はあまりかかりませんから……。
#73
○委員長(左藤義詮君) それでは、できるだけ早く……。
#74
○大倉精一君 それでは、これは大臣からというのがほんとうなんでございますが、今の御答弁で、勧告は法律改正まで及ばないというふうに考えていいのですか、あるいは法律改正まで勧告の内容は及ぶというふうに考えていいのですか。
#75
○政府委員(岡松進次郎君) この前いろいろ大倉委員からもお話がありまして、議会にその提案権があるとかないとかいう御議論があるようであります。現在におきましては、内閣に法律提案権があるということに国会法でもなっております。それはその法律改正案も準備する主管大臣ですから、そういうことを勧告するということもいえるのでははいか、こういうふうに考えておる次第であります。
#76
○大倉精一君 との勧告の内容は、たとえば一の経営委員会にいたしましても、二の役員の構成、任命にしましても、すべて法律改正が伴うと思いますけれども、そういうように解釈してよろしゅうございますか。
#77
○政府委員(岡松進次郎君) その勧告は、もちろんこうしろということではございませんが、そういうことを御検討願いたいということでございますから、運輸省で今後そういう面を改正しようとしまする際には、法律改正が伴うと御承知を願いたいと思います。
#78
○大倉精一君 これは先般私が質問してお答えいただけなかったのでありますが、ぜひ大臣からお答え願いたいと思いますが、端的に申しまして、今度の勧告全体を通じまして非常に重要なことは、国鉄の企業体そのものが現状のままでいいか悪いかということにぶつかると思うのです。そこで管理庁が国鉄を国営にしろと言うことは、一見範囲外であり、現在のままの公共企業体においてどうしたらいいかということを考えるとなれば、現在の公共企業体として、私は端的に申しまして、広範なる自主性というものに対して、監査の結果あるいは研究の結果、どういう結論をお出しになっておるか。あるいはこの自主性というものをさらに拡大強化すべきである、あるいはこの自主性というものはやはり制約すべきである、ひいては国鉄の総裁の権限というものは今のままでいいのか、あるいはさらに広範な権限を与えるべきであるかというようなことが、やはり最終的の結論として考えを持っておられなきゃならぬと思うのですが、との点について一つ、大臣のお考えを伺いたいと思います。
#79
○国務大臣(河野一郎君) 私は、先ほど来申し上げますように、勧告案自身もまだ読んでいないのであります。従って、勧告の内容がどういうふうになっているかということは十分勉強しておりませんから、よく勉強して、また出直して参りたいと思います。ただ、しかし勧告の精神はどこまでも国鉄の経営をもう少し改善するようにと、現在の機構においてするように、またさらに現在の機構のうちにおいて、こういう点についてはお考えになったらどうかということの御注意を申し上げている程度のものであると思うのであります。ただ国鉄の現状をかんがみて、一般国民大衆は、現状のままでよろしいといっている人よりも、根本的に変えた方がよろしいという世論が多いことは、私はそういうように自分では感じております。この勧告のいかんにかかわらず、そういうように感じておるのでありまして、従って、各方面の意見も十分徴して、そうして国鉄の経営をどういうふうにしたらよろしいかということは、今回の行政機構の改革の際に十分に問題にしなければいかぬだろうというふうに考えております。
#80
○大倉精一君 そうしますと、今度の行政機構の改革の際においては、この勧告を基礎にするのではなくして、やはりこういうようなものを総合しながら国鉄のあり方そのものを根本的に考えなければならぬ、こういう工合に受け取ってよろしゅうございますか。
#81
○国務大臣(河野一郎君) 具体的の問題につきましては、審議会の委員の諸君の意見を十分尊重もいたしますし、従来いろいろ参考とすべき成案もいろいろございますから、これらを取りまとめて結論を出すことになると思いますが、ただいま申し上げましたことは、世間でこういう声がある、私もその声には相当に耳をかさなければならぬということを申し上げたのでありまして、今度の行政機構を改革する際に、国鉄についてどうするかこうするかということは、その際に意見を申し上げたいと思います。
#82
○大倉精一君 これからお調べになってということでございますので、これ以上申し上げても仕方がないと思うのでありますが、ただ、私は大臣にこの際申し上げておきたいのは、どうも腕に落ちない点がある。私も国会生活二年半で、まだ一年生で、よくわかりませんが、しかしながら各委員会において、大臣お忙しい際においで願う。その場合には、案件についてもあらかじめ通知を申し上げておると思うのでありますが、従って、大臣はここへおいでになって、すでに答弁の御用意をなすっておられなければならぬと思うのであります。それがなければ、前もって研究の時間を与えてもらいたいとかなんとかいって、出席を延期するとかしなければならぬ。われわれはここで、当然答弁の御用意があり、そうして出席応諾もあり、ここへ出席して答弁になるものだ、こう考えておるのですから、どうもその辺が非常に、きょうの決算委員会でも、さっぱり勉強しておらぬから、これから勉強して庁議をまとめてから来る。私は非常に奇異に感じた。庁議をまとめてから来るというなら、一体庁議はまとめていないのかおるのか、まとまっておるのを大臣はご存じないのかということを非常に疑問に思ったのですが、私はこの際あまりそういうことを追及してお答えを求めるわけではないのですが、その答弁の用意をなすっておられるのが当然だと思います。それにもかかわらず、こういうふうなことでは非常に遺憾だと思います。
#83
○国務大臣(河野一郎君) それにもかかわらずと仰せられますけれども、来るとき、何の質問があるかわかってくるのではありません。どういう議案について審議するから出て来いということで、来ておりません。ここへ参りましてこの問題を審議するからということで、委員長から出席を要求される場合に、何の問題についてという場合もあります。しかし、ない場合が多いのであります。でありますから、その点は、国会の慣例としてもそういうふうになっていないのであります。
#84
○大倉精一君 百歩を譲って、かりにそういう通知がなかったとしても、行政管理庁長官が運輸委員会においでになるということは、これはもう行政管理庁の今回の勧告にきまっておる。ほかのことでおいでになることはないと思います。大臣、いかがでしょう。
#85
○国務大臣(河野一郎君) そういうふうに考える場合もあるということでございます。それは委員会に出てみなければ、何の問題の質問があるかわからないことがあるのでございます。決算委員会に私が呼び出されていって、ああいう問題が決算委員会で出てくるとは、これは想像もつかぬと思います。
#86
○大倉精一君 私は決算委員会の例を今引っぱったのですが、運輸委員会に関する限りは、きょうここにお出でを願うということは、これは国鉄に関する行政管理庁のあのセンセーションを起したところの勧告に対してお尋ねをする、それ以外にないわけです、だれが考えても。それを、何を聞かれるかさっぱりわからぬということは、どうもこれは国会を、さっきのお話ではないが、少しそれはなめられているのじゃないかと思う。
#87
○国務大臣(河野一郎君) それは、今のお尋ねがございましたから、そう申し上げたのであって、出て来るときに知っていて出て来ているだろう、何を聞くかぐらいわかっているから、勉強して来たらいいじゃないか、こういうお話でございますが、実は先ほども申し上げた通り、非常にこの国会は私の所管のことが多うございまして、ことに初めの前半期は、年末手当の問題で、これは寸暇もないほどあちらこちら飛び回っておりました。そのあとの段階におきましては、法案が二つありましたので、その法案のためにやっておられなかったというような事情でございまして、私も不敏ではございますが、一委員会に来て、答弁ができませんと、率直に私はものを片づけますから、ここで知りませんと申し上げたのでありまして、知っているようなふりをしてもしょうがないから、知らぬと申したのでありますが、こういう不用意で委員会に出て来るつもりはないのでございます。
 しかも行政管理庁につきましても、今の勧告は前任者の時代に出ているので、この勧告の出ている跡結末をするためなら、私は行政管理庁なんか絶対に受けるつもりはございません。しかし行政改革をやるのだ、だから行政長官を受けろ、こういうことでございましたから、それは一つそういう御命令ならやむを得ませんから受けましょうというので、私もお受けしたのでございまして、この勧告の跡始末を今ごろしようというようなことは、全然私は考えていないのでございまして、これはいずれ運輸省の方から御回答がございましたらば、その御回答によってこの問題の処理をするということで私はいいのだと心得ておりましたので、勧告の出し方がよかったとか悪かったとかいうことは、これは一つはなはだ口が過ぎるかもしれませんが、決して前任者のやりましたことを責任を負わぬとは申しません。負わぬとは申しませんけれども、この回答が運輸省からいずれあると思いますから、その回答の取扱いを一つごらんいただいて、その上でいろいろ御意見を拝聴する。もしくは、回答に対しての、運輸大臣の方からどういう回答をするかということのお話はともかくとしまして、これを出しましたものは、どうもはなはだ申しかねますけれども、私をおしかりになりましても、責任は持ちますけれども、どうも今さら私がどうもしょうが安いのでありますから、勉強しておらぬことのお小言は甘んじてちょうだいいたしますが、これは勉強して出直しますということで御了承願いたい。
#88
○大倉精一君 私は別にこれを追及するつもりはございませんが、まあ大臣も党務や政務で大へんお忙しいということは、大へん御苦労だと思うのです。思うのですが、やはり行政管理庁の今回の勧告が国会において大きな問題になつている以上は、これに対しましても、たとえ前任者のやったことでも、十分に関心を持っていただいて、そうして責任を持っていただかなければならぬ。従って、お忙しいところまことに御苦労さんですけれども、一つ勉強をしていただいて、われわれの期待に沿うように御努力を願いたい、こういうことを要望しておきます。
#89
○国務大臣(河野一郎君) 承知いたしました。
#90
○内村清次君 私も、繰り返して言うようですけれども、先ほど大臣は、勉強するその目標を、一つ要点を知らせてくれというところで、大和委員からその三点を特に発言を求めた。私たちも同感です。あの点は一つよく勉強していただきたい。と同時に、最初の大臣の発言のように、よりよきコーポレーションにするとすれば、これは一つその点からよく勉強していただきたい。と同時に、先ほど言われましたととがちょっと気にかかりますが、機構の改革をやる、これは行政機構の改革として鳩山内閣の三大公約の一つでありましょうが、そこで一つ首切り大臣にならないように、この問題では首切り大臣に……。これはよく考えてもらわないと……。
 そこで、この勧告の内容にもそれはありますが、確かに人員の配置の問題もございますが、この点はよく御研究なさって、現在の国鉄の人員がほんとうに首切りの対象になるような、あるいは労働強化の対象になるような事態であるかどうかということを、一つよくお考え願いたい。現に実は労働強化の点は、非常な予算その他の苦しさから、内部的にそれを圧迫している事実がたくさんあるのです。あるのですから、こういうことはよくお考えになりまして、そうしてよりよき機構に改革をしていくというならばいいんですけれども、首切り大臣にならないように、この点もつけ加えて私はまあ勉強していただきたいということを要望しておきます。
#91
○国務大臣(河野一郎君) この機会に一言申し上げておきたいと思うのでありますが、これは他の委員会ではたびたび申し、本会議でも申したのでございますが、今回の行政機構の改革は人員整理を目途といたしてやらぬということを、はっきり私は申し上げて差しつかえないと思います。決して、人員整理をして失業者を出すというようなことは、今その時期ではない。人員整理をする組織があれば、その組織を人員整理をするのには、する時期がおのづからある。一方において人員を整理して、一方において失業対策事業を拡充するというようなことは、正しい政治のあり方ではないと私は思いますので、今の時勢はそういうような時勢ではないと考えておりますから、私の意図いたしまする行政機構の改革は、いろいろ世間には非難があるようであります。人員整理を目途としない行政機構改革をやったって仕方がないというような御発言は、この両院の間にもだいぶあります。昨日も現に参議院において八木さん等からその御発言がございました。しかし私は、今申し上げました通りに、人員整理を目途として行政機構改革はやるべきではない。これはおのずから時期がある。民間産業に吸収のできるときにやるべきであって、今その道を選ぶべきではない。従って、それはその時期にやるべきだ。今回はその必要からやるのではないということを、はっきり政府は明示してそうしてやるべきだということを考えておりますから、その点、御了承いただきたいと思います。
#92
○委員長(左藤義詮君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#93
○委員長(左藤義詮君) 速記を始めて。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後三時三十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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