くにさくロゴ
1955/12/15 第23回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第023回国会 本会議 第10号
姉妹サイト
 
1955/12/15 第23回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第023回国会 本会議 第10号

#1
第023回国会 本会議 第10号
昭和三十年十二月十五日(木曜日)
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第十号
  昭和三十年十二月十五日
    午後一時開議
 第一 中央選挙管理会委員及び同予備委員の指名
    ━━━━━━━━━━━━━
●本日の会議に付した案件
 日程第一 中央選挙管理会委員及び同予備委員の指名
 海外移住審議会委員任命につき国会法第三十九条但書の規定により議決を求めるの件
 重光外務大臣の国連加盟についての演説及びこれに対する質疑
 奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案(伊東隆治君外十一名提出)
 鉱業法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 日本中央競馬会の国庫納付金等の臨時特例に関する法律案(内閣提出)
    午後五時二十五分開議
#2
○議長(益谷秀次君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
#3
○議長(益谷秀次君) 日程第一、中央選挙管理会委員及び同予備委員の指名を行います。
#4
○山中貞則君 中央選挙管理会委員及び同予備委員の指名については、議員において直ちに指名されんことを望みます。
#5
○議長(益谷秀次君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。
 議長は、中央選挙管理会委員に山浦貫一君、金子武麿君、山崎広君、芹沢彪衛君及び松村眞一郎君を指名いたします。
 また、中央選挙管理会委員の予備参員に中御門経民君、小島憲君、藤牧新平君、岡崎三郎君及び宿谷榮一君を指名いたします。
#7
○議長(益谷秀次君) お諮りいたします。内閣から、海外移住審議会委員に本院議員大橋忠一君、同楠美省吾君、同田原春次君及び参議院議員石黒忠篤君を任命するため、国会法第三十九条ただし書きの規定により、本院の議決を得たいとの申し出がありました。右申し出の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よってその通り決しました。
     ――――◇―――――
#9
○議長(益谷秀次君) 外務大臣から国連加盟について発言を求められております。これを許します。外務大臣重光葵君。
    〔国務大臣重光葵君登壇〕
#10
○国務大臣(重光葵君) 国際連合加入の問題について、概略の報告を申し上げます。
 わが国は昭和二十七年国際連合加盟の申請を行なったのでございますが、同年九月の安全保障理事会においてソ連の拒否権行使のために否決をされました。しかるに、同年の国際連合総会におきましては、圧倒的多数決によりまして、わが国の国連加盟資格を承認された次第でございます。その後、わが国を含む申請国の加盟の問題は、国際連合において行き詰まりの状況を呈しておったのでございますが、本年、第十総会において、加盟問題の行き詰まりを打破すべく、カナダの提案にかかる、わが国をも含む十八カ国一括加盟案が上程されまして、これが圧倒的多数をもって、去る十二月八日に総会において可決されたのでございます。しかるに、加盟問題の解決のかぎは安全保障理事会にありますので、わが国は、安全保障理事会の各理事国に対して、再三わが国の支持を要請しました。いずれもきわめて好意的な回答を得てきたのでございます。しかるに、外蒙の加盟については、国民政府が拒否権を行使する気配が明らかになりましたので、国民政府に対して一再ならずその翻意を促し、かつ、米国に対しても国民政府の説得方を要請して、これがために米国政府は再三国府の説得に当ったのでありますが、国民政府は、ついに決意を動かすに至らず、去る十二月十三日、安全保障理事会において、外蒙に対し拒否権を行使いたしましたことは、きわめて、遺憾に存ずる次第であります。よって、ソ連はこれに対して拒否権をもって対抗をいたしまして、十八カ国一括加盟案は、ついに否決されるに至ったのであります。国府の拒否権行使によって日本加盟が不成立になることになったのは、国府の立場は立場として、われわれとしてはまことに遺憾とするところであります。
 しかるに、ソ連は突如再び安全保障理事会の緊急集会を要請して、十四日朝の理事会は日本及び外蒙を除く十六カ国の加盟案を提出したために、米国は、これに対して、日本を加えて十七カ国の加盟案を提出したのであります。ソ連はこの米国案を拒否して不成立に終らしめましたが、十六カ国案は拒否権を行使するものがないままに成立をいたしたのでございます。ソ連が、最初にわが国を含めた十八カ国案に無条件に賛成しながら、後に至って十七カ国加盟案に対して拒否権を行使して、わが国の加盟を不可能ならしめたことは、きわめて遺憾なことでございます。右十六カ国加盟案成立の後に、米国から日本の単独加盟について提案が行われまして、明朝安全保障理事会においてこれが審議されることに相なっております。よって、最後まで、目的を達するように、関係各国の代表に働きかけてその目的達成に努力を払っておる次第でございます。
 以上。(拍手)
#11
○議長(益谷秀次君) ただいまの演説に対し質疑の通告があります。これを許します。松本七郎君。
    〔松本七郎君登壇〕
#12
○松本七郎君 ただいま重光外務大臣から国連加盟問題についての御報告がありましたが、全く事務的な経過報告だけであって、何ら経綸に触れた報告はなかったことを、はなはだ遺憾に思うのでございます。(拍手)いやしくも、こういう問題を国会に報告される以上は、今後一体どのようにして打開するかという政策を明らかにする義務があると思うのでございます。(拍手)その意味で、私は、この機会に、総理大臣及び外務大臣に若干の質問をいたしたいと思うのでございます。
 時間がございませんから、重点的に質問したいと思いまするが、今度の国連加盟で、最初に問題になり、また日本が期待しておりましたのは、十八カ国の一括加盟がおそらく実現するであろう、この点でございました。これについては米国がずいぶん骨を折ってくれたごとく政府は言っておりまするが、果してどれだけ本気に米国は国民政府を納得させる努力をしたか。(拍手)むしろ、表面はそのような努力をしながら、陰では国民政府をそそのかしたんじゃないかと疑われる節もあるのでございます。(拍手)この点について、本日の外務委員会において戸叶議員から質問をいたしましたところが、外務大臣は、米国大統領が三回にわたって国民政府に親電を送っておる、そのような努力をされておるのであるから、米国は真剣に努力してくれたんだ、こういう御答弁がありました。この点にもまだ私どもは納得できない点がたくさんあるのでございまするが、問題は、もし米国がそれほど真剣に国民政府の納得に乗り出したといたしまするならば、それにもかかわらず、国民政府はついにこのことを納得せずして拒否権を行使したのでございます。このことは私どもが一番注目しなければならぬ点であると思います。この、アメリカ合衆国が国民政府を納得させることができなかったということは、アメリカの威信がアジアにおいてはすでに失墜しかけておることを私は物語るものであると思うのでございます。(拍手)
 こういう情勢を的確につかむことができずに、もっぱら米国の努力にのみ過大な期待をかけていたところに、外務大臣の失態と責任があると思うのでございます。(拍手)今日におけるように、米国の指導権がアジアにおいて弱まりつつあり、一方ではアジア、アフリカの諸小国の発言力がだんだんと増大してきている情勢について今こそ政府は認識を改めるべきときではないかと思います。(拍手)米国との関係を従来同様に持続することは、日本の今後に決して利益をもたらすものではない。日本をアジアの孤児に陥れるものであると思うのでございます。この際、政府は、外交政策を根本的に再検討いたしまして、転換をする必要があるのではないか、これを政府は認めるかどうか、総理大臣と外務大臣からこの点は御答弁をお願いいたしたいのでございます。(拍手)
 また、今度の事件につきましては、聞くところによりますと、情報のつかみ方にも大きなあやまちがあったようでございます。芳沢大使にしろ、あるいは宮崎代理大使にいたしましても、再三、国民政府は必ず拒否権を行使する旨の打電をしたと申します。また、加瀬国連大使にいたしましても、おそらく見通しは五分々々であろうという打電をしたそうでございますが、鳩山総理大臣には楽観論ばかりが到達したといわれております。一体、どこでこのように情報が曲げて伝えられたのか、この機会に、この経過を明らかにしておいていただきたいのでございます。(拍手)
 ところで、私どもは、今後政府がどのような措置をとるかということに最も大きな注目をいたしておるのでございますが、本朝の参議院の本会議における羽生議員の質問に対しまして、鳩山首相は、ただ善処するとのみ答えられております。今回の事態については、私は鳩山首相自身にも重大な責任があると思うのでございまするが、一体どのような具体策を持ってこの責任をとられようとするのであるか、この際明らかにしてもらいたい。
 また、今後は国連における活動も私はきわめて慎重になさるべきだと思いますが、御承知のように、加瀬大使は、あるときは米国の記者には情報を流して日本人の記者には情報を流さないというようなことをやり、とうとう記者クラブからボイコットをこうむつたこともあるのでございます。決して好評とは言えません。この際、外務大臣は加瀬大使を更迭される意思はないかどうか、明らかにしていただきたい。
 また、外務大臣は、本日の委員会におきまして、一体このような見通しができなかったかという質問に対し、見通しは判断が全然できなかった、自分には自信がなかった、こう告白されておるのでございます。しかも、一方、これまで、外務大臣は、よほどのアクシデントが起らない限りは必ず国連加盟はできるとまで断言されておるのでございます。結局は、現在の政府が米国大統領の親電のごときに過大な望みを託して米国にのみ依存したことにあやまちの根源があると思うのでございます。(拍手)本日の国連からのUP特電によりますると、日本代表筋でさえ、今回の安保理事会の決定は日本にとつておそろしい外交上の敗北であると言っている旨を報じてきておるのでございます。さきに本院でも、すみやかな国連加入の決議さえしているのでございます。こういう諸般の事情を考慮いたしますならば、外務大臣の責任はまことに重大でございます。自由民主兄の中からでさえ、この際外相更迭論が強くなっているというではございませんか。(拍手)私は、この際外相自身が進んでみずから辞職すべきであると思いまするが、その意思があるかどうか、明確にしていただきたい。(拍手)また、外相にその気持がないとするならば、大局的に考えて、この際総理大臣が外相更迭の英断に出るべきであると思うのでありまするが、首相の所信を承わりたいのでございます。
 自由民主党の岸幹事長は、本日の談話におきまして、国民政府とソ連の拒否権発動は遺憾である、次回は良識りる行動を期待する、こういう旨を語っておられます。ところで、ソ連側の態度につきましては、マリク・松本会談でも、あるいはまた国連における今回のソボレフ大使の発言によってもすでに明確であります。すなわち、松本・マリク会談におきましては、マリクは、国交回復後は日本の単独加盟も支持する旨を明らかにしておるのでございます。また、ソボレフも、今回の国連理事会におきまして、次期総会で日本加盟には反対しないということを言明しております。こうなりますと、結局、これからの国連加盟問題における最も大切な点は、私は次の二つにしぼられてくると思います。第一は、日ソの国交回復を促進するということ、(拍手)第二は、国民政府が従来の態度を改めること、この二点が中心になろうと思います。もちろん、国民政府と中華人民共和国政府の問題は、根本的な問題としてございます。しかし、現に国民政府が国連において拒否権を持つことのできる理事国になっておる以上は、いかようにして今後国民政府の態度を改めさせるかということが大切な問題になってくるのでございます。政府は、岸幹事長のいわれる良識ある行動を国民政府にとらせるために、どのような対策を持って臨まれるのであるか、政府が声明を出したり、あるいは抗議を国民政府に出すこともその一つでありましょうが、一体どのような具体策を持ち合わしておられるのか、明らかにしていただきたいのでございます。(拍手)
 今回の理事会の決定については、国民政府は、国際世論によって、きびしい非難を受けております。まして被害国である日本として、これは大いに考えなければならぬのは当然でございます。そこで、今後、国連においても、おそらく国民政府と中華人民共和国政府との入れかえの問題がだんだん強く持ち上ってくるだろうと思います。その際に、アメリカがどういう態度に出るか。従来のごとく、国連加盟の問題と政府の承認の問題は別々にするというような態度を固執するかどうか、そういう点の見通しはまだはっきりわかりませんけれども、日本政府としては、今回のこの行動をとった国民政府をあくまで理事国たる資格があると認めるべきかどうか、ここに大きな問題があると思います。われわれは、日本としては、米国その他あらゆる国に働きかけて、この理事国を取りかえる運動を展開すべきであると思うのでございます。(拍手)これについての総理大臣並びに外務大臣の所見を伺っておきたいのでございます。
 また、最後に私がお伺いしておきたいのは、総理大臣も言っておられまするように、おそらく、日ソ交渉において、今後はこの国連加盟問題が正そう重要性を増してくると思います。そういう場合には、あらゆる面において、できるだけ両国間の友好的な雰囲気を高めることが必要であろうと思うのでございます。その一つとして、私は、この前の委員会でも常に外務大臣に言っておりますように、日本におけるソ連の代表部に外交官の待遇をなすべきではないか。この前韓国の問題が出ましたときに、韓国とは正式な国交が回復されておらないにかかわらず、韓国代表部は今外交官待遇を受けておるのでございます。これはどういうわけか、こういう質問をいたしました。ところが、政府の言うには、将来韓国の李承晩政府が朝鮮の統一政府になることを期待するからこの外交官待遇を与、えておるというのでございます。それならば、れっきとした一つの政府を持っておるソ連に、実質的には同じように占領後引き続いて代表部を置いておるソ連の代表部に、なぜ外交官待遇を与えられないか。この質問に対しては、結局それは政治的考慮によるものであるという答弁があったのでございます。政治的考慮を払うことによってこれを左右することができるならば、私は、この大事な時期におきまして、すみやかに政治的考慮をもって外交官待遇を与え、友好的な雰囲気を増進すべきであると考えるものでございます。(拍手)
 以上の諸点について総理大臣並びに外務大臣の明確なる御答弁を求めて、私の質問を終りといたします。(拍手)
    〔国務大臣重光葵君登壇〕
#13
○国務大臣(重光葵君) 私は、アジア諸国の発言権がだんだん重んぜられるという点については、まことにその通りであろうと思います。ただ、今回の日本の国連加入の問題の妨げになった最初の外蒙問題について国民政府が拒否権を使つたということは、まことに遺憾でございます。それを排除するために、十分に予防処置を講ずることが必要でございました。そのために米国だけによったことがいかぬ、こういうのでありますが、決して米国だけによったわけではございません、国民政府に、東亜の情勢を説いて、あくまで友好関係を維持するために拒否権を使わないようにといって、十分に胸襟を開いて、要請を一再ならずやったのでございます。国民政府は、国民政府としての立場をもって、その立場を変えませんでした。
 それから、将来の中共に対する問題についてお話がございました。おそらく、国連を中心とした国際関係は、相当今回の事態によって影響を受けることと私も考えます。それらのことは、今は十分に冷静な判断をもってこれを観察しなければならぬと私は考えております。さような余裕は日本には十分にございます。冷静に観察して、その変化を洞察し、それに応ずる政策を立ててしかるべきものだと考えます。さらに、情報を曲げたではないかということでありますが、私は、私の持っている情報は、正確に議会にも提出し、説明をいたして参っております。それは今日から少しも変ることはございません。しかしながら、この情勢の先展については、むろんこれは刻々観察いたさなければならぬ。また、それによって対策を講じてきたわけでございます。参日ソ交渉は、むろん、今後とも一そう促進をするということに努力をいたさなければならぬと考えております。そこで、今回の国際連合の加入については、実際は、国際連合国の全部が全部日本の加入に異存はなかったのでございます。ただ、日本以外の関係によって、日本の加入ができないように転回をしたのであります。しいて言えば、ソ連が拒否権を使ったということでございます。私は、将来、ソ連が理事会において言った通りに、次の総会において日本が加入をすることには反対をしない、こういう言明を信じまして、ソ連が日本の加入を承認することを期待してやまないものでございます。以上、お答えいたします。
#14
○議長(益谷秀次君) 総理大臣は参議院の予算委員会に出席いたしておりますので、その答弁は適当な機会に願うことといたします。これにて外務大臣の演説に対する質議は終了いたしました。
     ――――◇―――――
#15
○山中貞則君 議事日程追加の緊急動翻を提出いたします。すなわち、この再、伊東隆治君外十一名提出、奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#16
○議長(益谷秀次君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって日程は追加せられました。
 奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。地方行政委員長大矢省三君。
    〔大矢省三君登壇〕
#18
○大矢省三君 ただいま議題となりました奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案について、地方行政委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本法案の趣旨は、奄美群島の復興計画に基く事業で、その経費を国の支弁または特別助成を受ける事業に新たに都市計画事業及び土地区画整理事業を加え、特に今回の大火によって甚大なる災害をこうむった名瀬市の復興を速急かつ効果的ならしめんとするものであります。
 本法案は、本日提案者を代表して床次徳二君より提案理由の説明を聴取、直ちに質疑を行い、討論を省略して採決の結果、全会一致をもって可決すべきものと決しました。
 右、御報告を申し上げます。(拍手)
#19
○議長(益谷秀次君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって本案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
#21
○山中貞則君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、この際、内閣提出、鉱業法の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#22
○議長(益谷秀次君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#23
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって日程は追加せられました。
 鉱業法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。商工委員長神田博君。
    〔神田博君登壇〕
#24
○神田博君 ただいま議題となりました、内閣提出、鉱業法の一部を改正する法律案につきまして、商工委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 原子力の開発は、世界各国において、その平和利用についての研究が推められ、すでに実験、研究の段階か二実用の段階に進みつつあり、これは新たな産業革命を招来するものである)いわれておりますことは、すでに御承知の通りであります。国会におきましても、去る十二月十四日原子力基本法案並びに原子力委員会設置法案が衆議院を通過し、わが国の原子力利用もようやく緒につこうといたしております。政府の原子力利用の構想によりますと、当初三年間は実験用の原子炉の輸入及びその築造に重点を置くように計画され、それに必要な濃縮ウランは、日米原子力協定により、米国より貸与を受けようといたしておりまするが、昭和三十三年度には、国産原子炉として天然ウラン重水型原子炉を築造することになっております。これらのことを勘案いたしますならば、この際ウラン資源を急速に開発する必要が痛感されるわけであります。従いまして、この際、ウラン鉱、トリウム鉱の権利関係を明確にいたしますとともに、合理的な開発を促進するために、これらを鉱業法の適用鉱物として新たに指定しようとするのが、本法案の趣旨であります。
 その内容は、第一に、鉱業法第三条にウラン鉱、トリウム鉱を追加して、法定鉱物に指定するものであります。第二は、ウラン鉱、トリウム鉱を現に採掘しているもの、ウラン鉱、トリウム鉱の取得を目的とする土地の使用権を有している者及び土地の所有者等の出願には、この法律の施行後三カ月以内に優先権を認めるごととし、それに伴う所要の経過措置を設けたことであります。
 本法案は、十二月十日当委員会に予備付託となり、同十四日に本付託と々りました。十二月十三日川野通商産業政務次官より提案理由を聴取し、同十五日質疑を行いました。その詳細は委員会会議録に譲ります。
 十二月十五日、本法案に対する質疑を終了しましたので、討論を省略して採決に付しましたところ、全会一致をもって原案通り可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#25
○議長(益谷秀次君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    [「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
#27
○山中貞則君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、この際、内閣提出、日本中央競馬会の国庫納付金等の臨時特例に関する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#28
○議長(益谷秀次君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって日程は追加せられました。
 日本中央競馬会の国庫納付金等の臨時特例に関する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。農林水産委員会理事吉川久衛君。
    〔吉川久衛君登壇]
#30
○吉川久衛君 ただいま議題となりました、内閣提出、日本中央競馬会の国庫納付金等の臨時特例に関する法律案につきまして、農林水産委員会における審査の概要を御報告申し上げます。
 日本中央競馬会の所有する競馬場設備は、その多くが戦前の建設にかかる木造建築物でありまして、相当程度老朽化しており、不測の災害も予想せられるのでありますが、競馬会は、発足後日浅く、経営の基盤もいまだ薄弱、しかも最近の馬券の売上額は当初予定を多少下回っており、競馬会の経理状況はかなり窮屈であり、これらの設備の復旧または改築に要する資金の調達が困難であります。従って、かかる設備の復旧または改築を早急に行い、保安上の危険を避けるとともに、政府出資財産の保全管理を全からしめるためには、競馬会に対してこの際何らかの特別の措置を講ずる必要があります。
 このような事態に対処する方策として本案が提出されたのでありますが、その内容は、昭和三十一年より五カ年間に限り、競馬会がその設備の復旧または改築に必要な資金を調達することが困難と認められる場合は、年二回以内農林大臣の許可を得て臨時競馬を開催し、その納付金については、その全部または一部を免除することとしようとするものであります。
 競馬会の設備の整備対策につきましては、最近関係県間で検討されておりましたが、十二月十四日には農林水産委員の協議が行われ、次いて同日内閣より本案が提出されました。
 翌十五日政府より提案理由の説明があり、社会党委員より、競馬会の収支、設備等の状況について政府当局に質疑が行われました。詳細は速記録に譲りますが、政府原案に字句の解釈に明確を欠くおそれがありますので、それを明確にするための修正を行うこととし、委員長より修正案を提出いたしました。引き続き修正案並びに原案を採決いたしましたところ、全会一致をもって本案は修正案の通り修正すべ費ものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#31
○議長(益谷秀次君) 採決いたします。本案の委員長の報告は修正であります。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって本案は委員長報告の通り決しました。
 明十六日は定刻より本会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後六時六分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト