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1947/01/31 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 財政及び金融委員会 第3号
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1947/01/31 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 財政及び金融委員会 第3号

#1
第002回国会 財政及び金融委員会 第3号
昭和二十三年一月三十一日(土曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○復興金融金庫法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
   午前十一時六分開会
#2
○委員長(黒田英雄君) これより委員会を開会いたします。本日は復興金融金庫法の一部を改正する法律案につきまして審議を進めたいと思います。前回に引続きまして御質疑のおありの方は御質疑を願いたいと思います。昨日委員の方から要求がありました資料はまだできませんか。
#3
○政府委員(愛知揆一君) 只今資料の調製は大体原稿はできましたのでありますが、印刷がちよつと間に合いませんので、今日午後にでもお届けいたします。十二月中の政府支拂の実情、それから石炭金融の実情その他昨日御要求のものは、こちらに大部分原稿ができております。
#4
○田口政五郎君 当局にお伺いしたいのですが、私この前の夏にいろいろとこの貸出先について御説明を求めたのでありますが、今回は非常に詳しい参考資料を提出して頂きまして、この点非常に満足に思うております。
 先ず私が伺いたいのは、今度又百五十億増額になつておりますが、これは、そう長い先までの見通しということは困難かも知れませんが、大体この百五十億の増加でどれくらいまで行けるというお見込なのですか。又なくなつたら増資する、なくなつたら増資するというふうにおやりになるのか、或る程度まで一つ見通しを伺いたいと思います。
#5
○政府委員(愛知揆一君) この百五十億の増資につきましては、実は私共前前からの方針を既定方針といたしまして、事務的に最近の貸出の実情などを勘案して参りますと、実は三月までに三百億程度の増資が必要になるだろう、こういう結論が一應出たわけであります。併しながら昨年末におきまするインフレの相当の原因が復金の融資にありというような実情にも鑑みまして、できるだけ復金からの融資を圧縮しようということで、いろいろの工夫を講じたわけでございます。実はこういうような次第でございますので、百五十億増資いたしましても、漸く三月まで持てるか持てないかという程度のものでございまして、四月以降の分につきましては、案は全然見込まれもいないという状況でございます。その三百億にも達しようという予想を半分に切りました最も大きな原因の一つは、公團の融資につきまして、少くとも新規の公團の融資は復金によらずして、市中金融機関からも借入れるようにいたしたいということを念願にいたしておるのでありまして、この点につきましては、百五十億の増資に基く融資計画から全然抜いて考えておるのでございます。そのためには新規の公團が発足いたしますまでに、具体的な計画を作らなければなりませんし、又公團法を一部改正するというようなことも必要になつて來るかと思うのでありますが、こういう点を背水の陣といたしまして、その所要のものを相当多額に切つて考えておるような状態でございます。尚又從來の増資の際に、多少短期間ではありますが、余裕を見たのでありまして、事務的に申しますならば三月末に六、七十億は余裕を見て頂きたいと思つたのでありますが、この余裕も全部切りまして、今の見込みで申しますと、三月末にはむしろ二、三億の融資不足を生ずるくらいの見込みと考えておるのでございます。
#6
○中西功君 昨日ちよつと当局にお頼み申して置きました歳末融資の資料は、あれは簡單な内訳でも結構ですが、今ここで述べて貰つたら……というのは、私の聞きたいのは、そういう政府支拂の中で総体的に復興金融金庫の融資がどの程度に割合を占めるかということをちよつと知りたいのです。
#7
○政府委員(愛知揆一君) 只今中西委員の御要求の数字は先程申しましたように調製いたしております。この機会に極く概略、昨年末、或いは昨年中の通貨その他の状況について御説明いたします。通貨の発行高は遂に昨年末二千百十一億円ということになつたのでありますが、これは丁度昭和十一年に比べますと大体百倍になつたわけでございます。で、この日銀券の増加額を先ず四半期毎に申上げまするならば、一月から三月末までの間に二百二十三億の増加、四月から六月までの間に二百五億の増加、七月から九月の間に二百一億一それから十月から十二月の間に六百二十七億殖えたわけでございまして、昨年中の合計の通貨増発高は千二百五十六億ということに相成るわけでございます。即ち昨年中に、一昨年の年末に比べて一二〇%、言い換えれば二・二倍増加をしたということになるわけでございます。
 先程申しましたように、この一月から三月、七月から九月に至りますまでは、三ヶ月の紙幣の増加が二百億乃至二百二十億程度でございまして、この間は比較的通貨の情勢が安定しておつたとも言えるかと思うのでありますが、十月から十二月の最後の期に至りましては六百二十五億というような数字になつたわけでございます。この増加の数字を、主として私共の立場から日銀の勘定を通じて、この増加の内訳を見まするならば、一月から三月の二百二十三億の増加の内訳は、財政資金が百六十八億、復金関係が二十五億、民間貸出その他が二十九億というような内容になつております。それから四月から六月までの二百五億の内訳は、財政資金が百五億、復金が七十三億、民間貸出その他が二十七億、こういうようなことになつております。七月から九月は、財政資金が二百二十三億復金が百三十四億、民間貸出は逆に回収が百五十六億ということになりまして、差引き二百一億の通貨の膨脹ということに相成つております。更に十月から十二月までの六百二十七億の内訳は、財政関係が六百五十九億、復金が九十億、民間貸出その他では逆に回収超過百四十七億というようなことでございます。一年間を通算いたしまして、財政資金は、千二百五十六億の全体の通貨の発行高に対しまして九二・八%、それから復金は年間を通じて三百二十二億、パーセンテージにいたしまして二五・六%、民間関係は回収超過が二八・四%でありまして、その他調整差引一〇〇%になるわけでございます。これは日銀の勘定を通じて見た数字でございますので、財政資金にいたしましても、支出の総額、それから歳入の総額を差引いた残りに、財政資金というようなものがなつておりますので、更にその根本の支拂の総額というようなことになりますと、別の数字になるわけでございますが、一應金融的に見ますと、こういうことになるわけでございます。
 一口で申しますれば昨年中の通貨の膨脹の原因の九二・八%は財政であり、次の二五・六%は復金関係である。民間資金は却つて二八・四%も通貨回収に役立つておる。一口に言えばいわゆる財政インフレであるということが言えるのではなかろうかというふうに感ずるわけであります。その原因は申すまでもなく政府の支出が非常に巨額に達しまして、殊に十月から十二月において非常に急激に増加を示しておるわけであります。その政府支出の大きなアイテムをとつて、御参考に申上げますと、十月から十二月の間に終戰処理費関係で百八十億、國有鉄道特別会計の関係で七十七億、これらが大きなアイテムになつておるわけであります。その他食糧管理特別会計で二百六十億というようなのが大きな項目になつておるわけであります。政府支拂の通貨の増発高に対してこの大きなアイテムをとつて見ますると、終戰処理費のごときは四一%に運しておるというような状況でございます。この支出自体が非常に大きなことが第一の原因でございまるし、第二には租税、專賣収入がこのような支出の厖大化に比較いたしまして、それ程増加していないということが指摘されるわけであります。十月から十二月の間で申しますれば租税収入が百六十九億、財産税収入二十億、專賣益金七十九億、合計二百六十八億、この三ヶ月で二百六十八億の歳入ということになるわけであります。ところがこれに対して当初の見込は、租税はその期間で少くとも二百五億取れる筈であつたのでありますし、又專賣については七十九億の実績に対して百四十五億取れる筈に見込んでおつたわけでございます。租税については別途詳しく説明もあることと思いまするし、私の所管でないのでありますが、御承知のような状況でありまして、今後更に大きな問題を残しておるわけであります。
 次に直接の復金の関係でございますが、これは昨年一月から三月までの間に復金債の発行は三十億あつたわけであります。それに対して市中の消化は二億八千百万円であつて、消化率は九・三六%、四月から六月においては八十億の債券を発行して、その消化は六億二千七百万円、消化率が七・八四%、七月から九月において百四十九億の債券を発行して、消化が十三億七千八百五十万円比率が九・二五%、かような状況でずつと推移して参つたわけでございます。これが十一月、十二月においては他の金融情勢を反映いたしまして、百五十億を出したのに対して四十七億七千百万円が消化されておりますので、十一月、十二月では三一・八%が消化されたという状況になつておるわけであります。これらの点から見まして、私共の結論は、復金の貸出は絶対的に減らしたいということ、それから公團金融は先程申したように市中銀行に原則的に移すべきではなかろうか、又復金の貸出が、本当に生産的なものに限定すべきであり、又企業の合理化の実行ということと伴ないまして、いわゆる赤字融資をなくすることが理想である。こういう理想に向いまして、できるだけ急速に推進して参りたいというふうに考えておるわけでございます。尚他のことになりますのでありますが、財政関係におきまして、金融的に見ましても、地方の府縣、市町村の負担というものが非常に大きくなつておりますので、最近のところ、地方債、或いは地方の一時的な資金の融資を必要とするものが非常に厖大になつております。例えば本年度当初におきましては、地方債の発行を要するものは五十六億程度と見込まれておつたのでありまするが、その後公共事業、それから関係方面の命令事項、それから六・三制の事業費といつたようなことが非常に追加されておりまして、而も國の予算では、これは十分見切れないということで、実に六十三億という程度の地方債の追加の要求があるわけでございます。これらの消化でございまするが、預金部を総動員いたしまして、約六十五億程度は、この中で預金部が消化をし切ると思いますけれども、爾余のものにつきましては、市中銀行その他を動員いたしましても、約二十億程度しか消化が見込まれないのでありまして、約百二十億を必要とする額に対して、只今のところ、八十五億税度しか消化の見込が立つておらないというような状況でございます。今後の問題に残つておるわけでございます。
 それから最後に、昨年中の貯蓄資金の蓄積の方でございますが、貯蓄の先ず自由預金の増加を申上げますれば、一月から三月までが二百五十匹億、四月から六月までが二百八十三億、七月から九月までが四百四十七億、十月から十二月までが五百九十六億というような増加を示しておるわけでございまして、年間の増加は、千五百八十億でございまして、年間の通貨の増加高よりも上廻つておる。これがまあただ一つ好い様相を示しておるのではなかろうかと思います。大体御質問に多少範囲外と思いますが、この機会に一應事情を御報告申上げます。
#8
○中西功君 序に一つ、日銀を通じて見た通貨増加の原因という中で、民間資本は結局回収に非常に役立つておるという、ことに、まあ結論はなるのですが、その点ちよつと、この民間資本というとおかしいのですが、この民間側の貸出、それからあれを回収するのと見合つて、結局マイナスになつておるということになるわけですか。その点もうちよつと説明を加えて頂きたい。
#9
○政府委員(愛知揆一君) その点は、日銀と市中金融機関との関係でございまして、日銀から市中銀行が借りておりました金が、一口に申しますと、それだけ返されておるということになるわけでございます。それでこの点につきましては、実情を簡單に申上げますると、現在市中金融機関は、新規蓄積されました資金の中で、半分は大体金融機関のディスクレッシヨンで貸すことができるわけであります。ただその基礎には、御承知の融資準則というものが、この八月から施行されておりまして、甲の一、甲の二というものについては、金融機関の自分の意図で貸出ができる、乙に対してはやや制限があります。丙につきましては、大体一件毎に、当局或いは日銀の承認が要るということになつております。それから後の五割につきましては、現在のところ、大体一割は國債、それから一割が復金債、五分が地方債というようなことで、これは法規的な強制ではありませんが自主的な協力ということで、つまり二五%だけは、國庫といいますか、國家財政的なものの融資となつておるわけであります。あとの二五%については、これは甲の一、甲の二、その他緊急止むを得ないと思われる貸出について、大体当局或いは日銀の承認によりまして、更に金融機関にも融資をいたさせておるわけであります。金融機関の手許といたしましては、先程申しました終戰処理費その他の支拂は、非常に多いのでありますが、その支拂われたものは、通貨の回収ということも考えまして、一口に申しますと、代理受領制度というようなものを採つております。例えび土建の例を申しますと、やはり土建の組合は、非常に大きな現在借入の残をそれぞれの代理銀行に対して持つておりますが、その支拂つた場合に、銀行側とよく連繋を取つて、先ずその債務を銀行に対して返還をさせるということをやつておりますわけでありまして、それで銀行を通じて政府の支拂がある。それが第一次的には、銀行からの借入金に対する消化に充てられる。そうしてその範図内において、更に必要な融資は銀行から普通業者が受けられるというような恰好になつております。概して申しますと、政府支拂の多い時には、金融機関の手許は非常に樂になる。金融機関としては、日銀からの借入金返済ということも当然考えるわけであります。その関係が、昨年の後半期におきまして、相当大きく拂つて來ておるということができるわけであります。それでその辺のところは、市中の資金の需給関係その他の勘案いたしまして、日銀もその間に調整按配をいたしまして、市中に非常な資金の必要がありますような時には、回収を振替えるとか、或いは非常にインフレの様相が激化しており、且つ金融機関の手許も可なり潤沢であるというような時には、借入金の返済を求めるというような措置を行なつているわけであります。
#10
○山田佐一君 市中銀行が日銀から借りている総額はどの位ですか。日銀が市中銀行へ貸出している総額です。
#11
○政府委員(愛知揆一君) ちよつと只今手許に持つておりませんので、後刻お知らせいたします。
#12
○中西功君 自由預金の通貨の半分は、大体銀行が一應自由に貸し付ける。或いは営業できることになつておりますが、それに対して融資準則が一應あるということになつておりますが、その政府の監督というようなものは、どういうように現に行われておるわけでありますか。その半分に対して……。
#13
○政府委員(愛知揆一君) これも実情を申上げますと、昨年の八月以來、毎月、政府と日銀との間に、我々の間で、三巨頭会議と通称言つておりますが、安本長官と日銀総裁と大藏大臣と、必ず毎月、月末或いは月初の時に集まりまして、そうして融資準則の下において、更に如何ようにして融資の規正の寛嚴よろしきを得るかということの具体的な方針を懇談頂きまして、それに基いて、事務的に実行いたしておるわけであります。例えば現在その融資準則については、この一月などは財政資金、いわゆる財政資金というところで枠外と呼ばれておるものが五〇%ありますが、それを五〇%にするのがよいか或いは六〇%にするのがよいかというようなパーセンテージを先ず決めて頂く。現在は五〇%になつておりますが、その月の状況によつてその比率を変更することになつております。それから融資準則の方は現在のところは甲、乙、丙の分け方が決まりまして以來まだ変更されておりませんが、今後必要に應じまして変更するつもりになつております。例えば現在のところでは甲の一、甲の二及び最近は乙までは、貸出すにしても、全部新円で、貸出しを認めるということになつております。それらのこともそういつた会合で決めて頂くことになつております。それから次にそれが如何ように嚴守されておるかどうかということでありまするが、この点につきましては一般的な銀行の監査監督という以上に、特に融資準則の実行がうまく行つておるかどうかということについて特別の監査というものは今やつておりません。併し私共の見るところにおきまして、甲に貸さないで丙に貸すというようなことは、いろいろの関係から現在のところはやろうと思つてもやれないことになつております。なぜかと申しますると、丙については原則的に一件毎に当局の承認を要することになつております。これは全部が東京というわけに参りませんので、或る程度地方或いは日銀等にお願いしておるわけであります。すべて融資準則に違反すれば、これは一般的な銀行行政の問題として相当の追究その他を行ない得ることになつております。現状おいて、これが非常に違反されておるとか或いは融資準則が守られていないということは、私共現在のところではさような虞れはないと考えております。将來の問題としては、或る程度法制的の措遷なども、いずれ必要によつては考えなければならんのじやないかというふうに考えております。尚附言いたしまするが、現在金融行政の法案はいろいろ研究中でございまして、大体この第二回國会中には御審議を頂くことに是非いたしたいと考えておりますが、その金融業法の中に、できるならば融資規正の少くとも根本は法的根拠を置いて頂くような規定を入れて頂きたいものであるというふうに考えております。若しさようなことができますれば、法制的な根拠に基いて当局その他の管理下において、それが嚴重に守られるように更に一層適切な措置が講ぜられるだろうと考えております。
#14
○中西功君 実は十月、十二月、これの政府支拂が箆棒に多いのです。いろいろこれについて噂も飛んでおるのですが。まあ栗栖大藏大臣も健全財政だということをいやという程言つて置きながら、この最後の第三四半期には箆棒な政府支拂があつて、実にこんなふうな支拂があつたのは恐らく前古未曾有だと思うのですが、実は我々でも非常に意外なのでありますが、その反面租税収入の方が随分見通しもない。ないのにこんな大きな支拂がなされておるというわけなのですが、これは僕も具体的な細かいことは知らないのですが、なぜこの期に限つて普通の期の三倍も支拂を特別にしなければならなかつたか。もつとこれを健全財政の建前からもう少し租税の収入状態と見合せて何か延ばす手はなかつたのかという点をちよつとお聽きしたいのです。
#15
○政府委員(愛知揆一君) その点は誠に御尤もな点でございまして、私共非常に問題のある点と思うのでありますが、ただ終戰処理費その他先程例として申上げましたものはいずれも予算上は御審議を願つておる範囲内でありますことは勿論であります。それからどうしても、ともすると終戰処理費その他の支拂は事務的な手続からも非常に遅れ勝ちなものでございまして、その点は常に非難の的になつておつたのでありますが、十月頃から段々事務的の手続を促進することも当局の係官が段々習熟して参りましたので支拂が相当スムーズに運ぶようになつたことが一つの原因だと思います。それからその次には政府としても支拂うべき債務を持つてありながら、これを徒らに、契約はしても支拂は非常に遅延しておるということは、政府と民間だけの関係でなく、延いて民間同志の支拂、その他にも非常にそういつた遅延状況などが起りまして、結局するところ、例えば料金の支拂その他にも非常に迷惑をかけるようなことになるというようなところから、拂うべきものはできるだけ早く約束通りに支拂う、そうして拂つた金が還流して來ることを期待しようというのが、大体年末に近づきましてからの大藏省の考え方でございまして、係官が習熟したということと、それから更にそれによつて拂うべきものはできるだけ早く拂い、還流を期待するというような実質的な意図から相当急激に増加して参つたわけであります。
 それから租税の收入その他が惡いことにつきましては、別途その原因その他について詳細な説明も他の者から申上げると思うのでありますが、おつしやる通り、歳入がないのに歳出の方だけを予定通り拂うというようなことは、或いは問題とも思うのでありまするが、現状においては、先ず支拂うものは支拂わなければならない。又同時に歳入の方も一生懸命取らなければならんというような時に、特にその前者の方に重点が置かれたということは認めざるを得ないと思うのであります。
#16
○中西功君 実は復金の問題について私もつと沢山質問があるのですが、今日は私一人やつても仕様がないから、一つだけお聞きして私の質問を終ります。それはここに融資総額内訳表というのがありますが、その中で代理店貸と、うのがありまして、これが二九・四%というふうになつておるわけであります。その中で興銀、勧銀、中金とありますが、代理店貸というのが、内容はよく知りませんが、こうい形で興銀、勧銀に結局金を仲介させるということから、やはり僕は弊害が出ると思うのであります。この内容並びにそういう弊害はないのかどうか、これをちよつとお聞きしたいと思います。
#17
○政府委員(愛知揆一君) この点は実は弊害というよりも、むしろ実際の必要上から代理店貸を必要とするのでございまして、例えば別にこの資料の中にもございまするように、現在のところ遺憾ながら復興金融金庫の陣容も十分充実しておらない。特に直接貸しをやつておりますのは、主として本金庫の所在地である東京が中心でございまして、その他の部分におきましては、代理店を経由して貸すものが非常に少からざるは、現状として止むを得ないところもあるわけでございます。併しながらその審査その他につきましては、金額の如何、業種の如何によつて同様に愼重に嚴重に審査をしてやつておりますので、現在のところ止むを得ない。又代理店貸であるから心配があるというような御懸念は現在のところはないと考えておるわけでございます。
 それから又ちよつと外のことになるかも知れないのでございますか、例えば商工中金を通じての復金としての代理貸というようなものは、むしろ中小金融の育成ということから申しまして、むしろ中金の代理貸のごときは大いに拡充してよいのではなかろうかというように考えておるくらいでありまして、実情はさような状況でございますことを御了承願いたいと思います。
#18
○星一君 この債券の期限は幾ら、そうして利子は幾らでしようか。
#19
○政府委員(愛知揆一君) 期限は一年でございます。それから利率は、日歩にいたしまして、應募者利廻一銭四厘三毛でございます。そうしてこれには引受手数料と償還手数料が付いております。その引受手数料と償還手数料とを合算いたしまして、実際上の應募者利廻りは一銭六厘六毛八朱ということになります。年利にいたしまして、確か六分八毛八朱くらいであつたと思います。
#20
○星一君 それからこの債券の額面に種類がありましよか。
#21
○政府委員(愛知揆一君) 額面に種類は今のところございません。一種類だけでございます。
#22
○星一君 一種類というと、金額は……。
#23
○政府委員(愛知揆一君) 失礼いたしました。券面額でございましたならば、一万円、五万円、十方円というようにでございます。
#24
○星一君 債務保証の今までしてある金高はここにあつたと思いますが、それは何年でございますか。
#25
○政府委員(愛知揆一君) 支拂保証は一年間でございます。それから序に申上げまするが、この資料にありまする保証の実績は実は非常に少いのでございまして、それは現実に融資されたのみならず、保証の契約が実行されておるものだけを掲げてありますが、話が済んでおりますのは、昨日も申上げたかと思いますが、十二月末までに約三十二億ございます。それからこの一月から三月に約十六億円の保証融資の見込みでございます。
#26
○星一君 この債券は、銀行その他と書いてあつたと思いますが、外に無盡会社だのありましようが、これは個人というか、それ以外の所で債券を引受けた所がありましようか。
#27
○政府委員(愛知揆一君) 個人で引受けたものはございません。銀行、無盡会社、農業会等、いわゆる金融機関に止まつております。
#28
○星一君 この債券及び保証ですが、一年では短かくないか、もつとこれを延長する必要はありませんかということを伺いたい。
#29
○政府委員(愛知揆一君) 只今の保証の融資の点につきましては、支拂保証と損失保証と二つやり方があるわけでございますが、支拂保証については、期限は一ヶ年以上ということで、実際には一ヶ年でやつておりますので、必要に應じて延ばすことも考えてよろしいかと思つております。
#30
○星一君 金融金庫が成るべく自分の力で便宜を與えようとするならば、どうしてもこの債券と支拂保証の年限をもつと延長する必要があると思いますが、如何でしよう。
#31
○政府委員(愛知揆一君) この復興債券の問題につきましては、我々としてもできるだけ期限が長い方が望ましいのでありますが、一方におきまして、これを引受けるという方の者の立場から申しますと、むしろ期限はもつと短かい方がいいという希望も非常にありますので、中には六ヶ月にしてくれというような希望も大分あるくらいな状況でございますので、これを今直ぐに長く延ばすということはなかなかむずかしいことだと考えておりますが、併しながらこの次に増資をお願いしなければならん時期、或いは來年度の予算と関連いたしまして、この債券の條件、或いはその出し方については更に一層研究をいたしまして、何らかの新案を御審議願うようにいたしたいと実は考えております。
#32
○星一君 今金融金庫が金に困るということは、やはり期限の短かいということが大きな故障になつておると思います。期限の短かいのは銀行あたりは満足するかも知れない。銀行とか又無盡会社でも、併し本当を言つて、この日本の産業の復活、復興という上からいえばそんなに短かい期限ではいけない筈ですから、もつと長くする必要が必ずあると思う。今の欠陥は、余り短かいことに私は欠陥がありはせんかと思います。
 それからもう一つ、金融金庫に金融を頼んで來た人に債券を與えるようなことをしてはどうか、その人が債券を自分で消化することが必要だろうと思うののでございます。そうするにはどうしても年限が長くなければならん。少くとも三年ぐらいにして行つたら、私はその金融を求めて來た人が自己の努力でその債券を消化する。例えば炭鉱などに金を貸してやる場合も、その炭鉱に債券を與えてやることも私は一つのいいことだろうと思います。どうも今のように債券を……、金融金庫が金を貸してやつたのだ、それを炭山からその金を横流しをしておるというような評判も起つたようなことでありますから、やはり私は皆と一緒になつて……なんぼ復興金融金庫が自分の力で日本の産業を復活して見ようなんといつて努力したつてできないことだから……、これは國民と一緒になつて復興、復活する外ない。それにはやはりこの金のことも國民と一緒になつて、そうしてその始末をするということになることが私はいいと思いますが、それにはこの債券と保証の仕方についてもつと研究しなければならん。今までこの研究が余りに私は注意を欠いたと思うのです。何でも政府の力でできるというような考で、協力がなければできないというその協力を欠いた点があつた。今尚復興金融金庫はその協力を欠いておるだろうと思うのです。皆で行くということにするには、私はこの債券なり、保証なり、借入れのことも、我々がここで決めることをもつと私は檢討する必要があると思います。政府にその点はよく研究して欲しいと思います。
#33
○政府委員(愛知揆一君) 御趣旨の点は私共もかねがね考えておりましたので、尚いろいろと研究いたしたいと思つております。まあ貨出先に債券を持たせるということも勿論一つの方法でございましようが、実は現在の復金としては預金を受入れることもできない。預金を受入れないために貸出先のいろいろの実情の掌握ができないというようなことも一つの欠陥であるような状況でございます。尚多方面からいろいろ研究を進めたいと思つております。
#34
○田口政五郎君 復金から金をお貸しになる場合はいろいろな準則がございまして、只今のお話では三巨頭会議なんかで慎重に御審議されるそうでありますが、その点は非常に結構であります。一旦貸した以上はその貸した先がどういうふうにその資金を使つておるか、又使つて如何に産業の復興に効果を挙げておるかというような点はどういう方法で監督といいますか、御調査されておるのでございますか。一般の市中銀行の方から申しますると、余り干渉がましいことになれば金融資本が産業を支配するとかいうような、いろいろな議論も起つて來ると思いますが、復興金融金庫の場合におきましては、融資を受けた事業に対して相当の平素監督といいますか、監視といいますか、関心を以てやられることが必要でないかと思うのですが、この点は如何ような状況でございますか承わりたいと思います。
#35
○政府委員(愛知揆一君) 監査につきましては、実は前回の増資案を御審議願いましたときにも非常に御注意を受けました点でございまして、爾來特に力を入れつつあるところでございます。何分にも、まだ金庫は発足以來日も浅いために、よく回収が悪いということも耳にするのでございますが、原則的に設備資金を貸しておるものでもあり、從つてその期限も相当長期に亘り、現在のところまだ本当に回収について責任を云々すべき時期にまだ來ていないようにも私は思うのでございますが、併しそれにしても融資先の監査についてはできるだけ力を注ごうということで、金庫側におきましても八月の下旬から特に監査部というものを作りまして、融資先の監査に特に力を入れつつあるわけでございます。現在まで取扱つておりまする金庫としての監査の案件は四十三件程ございます。監査の完了したものがその三分の一程ございます。それから特に昨日も申上げましたように、大口の融資は殆んど石炭といつてもいいくらいでございます。石炭につきましては復興金融金庫自体の監査の外に、関係方面との共同の監査に復金も参加いたしております。それで石炭については、大企業殆んど全部を挙げてさような意味で監査の対象といたしておるわけでございます。それからその他化学工業、機械器具工業、水産業、土建業、繊維業、運輸業各般に亘りましてそれぞれ監査を準行中でございます。更に又復金法の第三十一條によりまして関係官は随時復金の融資先を檢査をすることが法律的に許されておるわけでございます。この法律に基いての関係官廳としての監査も随時やることにいたしておるわけでございます。特にその監査は復金から資金の融通を受けたものに対する監査である点において法律的にも異色があるわけでございますが、これにつきましては大藏省、経済安定本部、その他の係官が主務大臣の命令によつて実行することになつております。未だこの規定を援用した非常に大規模な監査はまだ行われておりませんが、この点は随時金庫自体の監査の結果、実情等を見ました上で適宜活動することにいたそうと考えておるわけでございます。
#36
○田口政五郎君 もう一つ伺いたいのは、炭鉱に非常に沢山の融資が出ておりますが、炭鉱業者の中には復金からの借入金は、これは政府が何といいますか、價格調整金といいますか、ああいうふうなもので当然炭價として沸つて貰い得るものを遅れたために、復金に融資を仰いでおるのだ。これは結局政府から炭價の差金を決定してくれたらそれを貰つて返すのだからというので、丁度何といいますか借りておるというよりも政府の方で調整金と差し引きして貰えるものだというような観念でおるということを伺うのでありますが、價格差調整金と炭鉱に対する融資との関係はどういうふうでございましようか。
#37
○政府委員(愛知揆一君) 只今の問題は実は復金としての立場から申しますと、非常につらいところなのでございまして、実は復金の赤字融資ということがよく言われるのでございますが、この赤字融資の中の相当部分はこの價格改訂のズレに伴いまするいわゆるその間の繋ぎの赤字でありまして、一つには将來炭價等が改訂されまするならば、それを見合いにして返すべき金だということが一つあるわけでございます。それから又第二は只今御指摘のような補助金、價格調整金その他の交付が遅れまするために、炭價の改訂も決まりませんので自然それが遅れるわけでありますが、政府から当然拂うべき金が遅れる間の繋ぎの金融で補填しなければならないということも、今金庫として置かれておる立場上止むを得ない問題なのでございます。例で申しますると、昨年の四月から七月までの四ヶ月間に石炭関係の補助金として國庫が交付すべき予定の金が二十七億円もあるような状況でございます。これは何とかして本年度内に現実に交付するように財政当局においても改めて考えて貰つて、促進方を頼んでおるわけでございますが。かような状況でございますので、業者の側から御覧になれば当然政府がくれるものなり、或いは價格を改訂して後で追加して拂つてくれるべきもの、或いは補助金として後で拂うべきもの、必ずしも政府が全部これは拂うべきものでもございませんが、そういうことがあるので、今復金からそれを借りるのは当然のことだという考え方が、或る程度出るのも止むを得ないかと思うのでございます。昨日もちよつと申上げたと思うのでございますが、現に非常石炭増産対策要綱に基きまする炭鉱関係の非常融資というものも、そういつた意味で業者側からの御希望は三十億にも上つておる。これを何とか十億程度に圧縮しようということで、漸く最近話が纏まりかけておる状況でございますから、すべてそれらの論議のときに遅れるものが今申した業者側の立場と政府の立場となかなかマッチしない。そこで出産の方はどんどんやらなければならんということで復金に、ともするとその重圧がかかつて來るという非常につらい立場にあるということは御了承願いたいと思うのであります。
#38
○委員長(黒田英雄君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           岩木 哲雄君
           伊藤 保平君
   委員
           木村禧八郎君
           下條 恭兵君
           玉屋 喜章君
           山田 佐一君
           田口政五郎君
           深川タマヱ君
           星   一君
           小宮山常吉君
           西郷吉之助君
           高橋龍太郎君
           渡邊 甚吉君
           中西  功君
  政府委員
   大藏事務官
   (銀行局長)  愛知 揆一君
ソース: 国立国会図書館
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