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1955/12/16 第23回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第023回国会 議院運営委員会 第14号
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1955/12/16 第23回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第023回国会 議院運営委員会 第14号

#1
第023回国会 議院運営委員会 第14号
昭和三十年十二月十六日(金曜日)
   午後一時五十九分開議
 出席委員
   委員長 椎熊 三郎君
   理事 荒舩清十郎君 理事 園田  直君
   理事 長谷川四郎君 理事 福永 健司君
   理事 松岡 松平君 理事 井上 良二君
   理事 山本 幸一君
      荻野 豊平君    鹿野 彦吉君
      菅  太郎君    小山 長規君
      薩摩 雄次君    田村  元君
      坊  秀男君    松澤 雄藏君
      山中 貞則君    山本 正一君
      池田 禎治君    栗原 俊夫君
      中村 英男君    野原  覺君
      矢尾喜三郎君    渡辺 惣蔵君
      小山  亮君
 委員外の出席者
        議     長 益谷 秀次君
        副  議  長 杉山元治郎君
        事 務 総 長 鈴木 隆夫君
    ―――――――――――――
十二月十六日
 委員内田常雄君平野三郎君及び岡田春夫君辞任
 につき、その補欠として小山長規君、鹿野彦吉
 君及び小山亮君が議長の指名で委員に選任され
 た。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 委員派遣承認申請の件
 各委員会の閉会中審査に関する件
 裁判官弾劾裁判所裁判員の辞職及びその補欠選
 挙の件
 決議案の取扱いの件
 本日の本会議の議事等に関する件
    ―――――――――――――
#2
○椎熊委員長 これより会議を開きます。
 本日は本国会の最終日でございます。今朝以来、理事会等においてあらかじめ本日の本会議の運営について御相談申し上げました。結論に達したものもあり、意見が一致しないものもございますので、そのまま御協議を願いたいと存じます。お手元に差し上げてあります案件の書類をごらん願います。第一は、裁判官弾劾裁判所裁判員辞職の件、同裁判員後任者選任の件でございます。これは、田中幾三郎君は、さきに訴追委員会の委員でございました。それが今回弾劾裁判所の裁判員になりましたが、裁判をする場合に忌避をされる憂いがありまするので、本人は自発的に自重せられて、委員会へ出ておりません。御承知のように、あの委員会は人数上の制限がありまして、定員に達しなければ裁判を開くことができないというような厳格な規定等もありますので、田中君は迷惑をかけていかぬということから、みずから辞任せられたのであります。そうしてこれは社会党側から出ておる方でありますが、吉田賢一君をその後任に選任したいという申し出がございます。理事会では、満場一致これを認めることにいたしました。御異議なければ、さよう決定してよろしゅうございますか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○椎熊委員長 御異議なしと認めまして、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
#4
○椎熊委員長 次に決議案の取扱いでございます。さきに社会党浅沼稲次郎君外一名から、民主政治擁護に関する決議案が提出されております。前々回の運営委員会からこの扱いについて相談して参りましたが、意見の一致を見ませんでした。昨日の運営委員会では、本日の運営委員会で扱いを取りきめることになっております。先ほどの理事会では、自由民主党では、この決議案を本日上程することには反対だということでございます。社会党は、ぜひ本日上程せよとの強い要求でございます。この問題は、両党意見が一致しません。そのまま議題として御審議を願います。自民党はいかがでございますか。
#5
○福永(健)委員 本件については、いろいろ折衝があったわけでございます。ここにそれらについて繰り返すことをいたしませんが、結論的に、わが党は本件を本日直ちに本会議に上程すべきものでないと考えます。
#6
○椎熊委員長 社会党、いかがですか。
#7
○山本(幸)委員 ただいま自由民主党から態度の発表がございましたが、お説のように、昨日来本件の扱いについては、議運並びに党と党の間における折衝、話し合いが続けられて参ったわけであります。そこで私は、そういう経過等からかんがみて、もはや内容には触れる必要がないと思います。あるいはその他の理由等も省略をいたしたいと存じますが、結論的に申し上げると、この種の問題については、むしろ本会議に本日上程せられて、そこで与野党間の政権移動等に関する問題を堂々と論議されることがよろしいのではないかと考えておりますので、どうか一つ本日本会議に上程せられんことを望みます。
#8
○椎熊委員長 議論は数日来やっておりますし、今朝来の理事会でも、かなり深刻な論議もございました。ここに両党間の話が明確に対立したわけでございます。
#9
○福永(健)委員 ちょっとわが党の立場を明らかにしておきたいと思いますが、これもごく簡単に申し上げます。本日本会議にかけて堂々と議論を戦わすべきであるという発言を山本君がされましたが、わが党は、そういう点について議論をすることを避ける意思は毛頭ないのでございます。むしろわが党においては、直ちに本会議にかけるよりも、さらにもっとつぶさに検討する方法をとるのが、より適当であろうという考えもあるのでございます。決してこの種問題について本会議等において議論を避けたいというがごときものでないことを明らかにしておきます。
#10
○池田(禎)委員 昨日来、すでにいろいろな議論が尽されておりますが、私は、この国会は二大政党対立という、一つの日本においては画期的な現象を呈した議会であり、かつまた今までにおいても比較的円満に運んで参った。本日閉会を迎えるにあたって、今福永さんの話によると、つぶさにというが、御本知のように国会の期日は本日しかない。もっとありまするならば、私どもは与野党において検討されることもあえていとわないところでありますけれども、何と申しましても、会期は本日限りで延長されない。こういう状態にありますので、せっかく二大政党対立の姿であり、ことに新しい一つのルールをお互いが研さんをしながら作ろうというときにおいて、これが許されないということは、私は二大政党対立の趣旨という上からいきましても、国会運営の新しい軌道を作ろうというわれわれの構想からいっても、はなはだ遺憾なできごとである。私は、もし社会党の提案するところのその趣旨において異論があるなら、それこそ堂々と与党の中から代表をお出しになって、そうして言論の府は、あくまで言論を通じてその批判を国民にゆだねる、こういう形において行われることが、真の意味の二大政党対立の姿であり、それが言論の府たるところの国会の正しい姿であらねばならぬと思う。こういうことを思うとき、もしこれが多数の力によって提案されないということになりますならば、われわれが二大政党対立の美しい姿を残そうという、せっかくの構想もむだになるという結果を見ることであって、はなはだ私は遺憾にたえない、こう思うのであります。社会党としては、ぜひともやらしてもらって、もちろん異論があるならば、自由民主党においてもその所見を堂々と国会を通じて国民の前に披瀝する、これが真の政党の本然の姿であり、二大政党対立におけるところの美しい姿ではないか、こういうことを思って、非常に私は遺憾にたえない。そこで、何としても一つ上程されるような運びに御同意を願いたい、こう思うのであります。
#11
○椎熊委員長 大体議論は尽きておるようでございます。この案件の処理の方法ですが、こういうふうに全く対立して参りますと、勢い議会政治の基本的な考え方で取りきめるより方法はないのですが、いかがでございましょうか、採決できめますか。結論的には御想像ができるかと思いますから、どういたしましょう。なるべくそういうことをとらずに今日まで来たのですから……。
#12
○長谷川(四)委員 この問題につきましては、今日まで本委員会において相当議論が尽されたと思いますが 本会議でなければ必ずしも議論を全からしめることができないという池田さんの御見解は、大いに間違いである。そんなことは別にいたしましても、今日までいろいろと会議を続けて参りました。もう社会党の皆さんは、これを本日提出すべし、われわれは今日になって提出する必要はないということでありますから、どうか採決を願います。
#13
○椎熊委員長 それでは採決いたします。民主政治擁護に関する決議案、本案を本日本会議に上程するに反対の諸君の挙手を願います。
  〔反対者挙手〕
#14
○椎熊委員長 反対多数。本日の本会議に上程することに反対が多数でございますので、上程せざることに決定いたしました。
#15
○山本(幸)委員 採決は、今委員長の宣言通りになったと思うのでありますが、この際、やはりこういう問題を今日まで審議してきた経過等にかんがみて、事態を明らかにするために、私どもは本会議において衆議院規則百十二条の規定に基いて、議案として追加される動議を提出いたしますので、その点御了承願いたいと思います。
#16
○椎熊委員長 ただいまお聞きの通り、社会党は、本案件を日程変更して本日の本会議に上程すべしとの動議を提出されるということであります。これらの扱いにつきましては、後刻事務総長から御説明を願います。
#17
○福永(健)委員 動議をお出しになることは、われわれ別段どうこう申し上げることではございません。従ってそうした動議をお出しになります場合においては、議院運営委員会において成規の手続に基いて結論を見たにもかかわらず、そういう動議をお出しになるということになりますれば、私どもは本会議において、その動議に反対せざるを得ないことを明らかにしておきます。
#18
○椎熊委員長 次は、外務大臣に対する不信任決議案が出ております。すなわち、重光外務大臣不信任決議案というのごすが、案文を朗読いたします。
  本院は、外務大臣重光葵君を信任せず。
  右決議する。
理由書は、そこに付してございますので、朗読を省略いたします。
 本決議案を本日の本会議に上程するやいなや。これは先刻の理事会においては、両党意見が一致いたしまして、本日の本会議に上程しようということに決定しておりますが、いかがでございますか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○椎熊委員長 御異議ないようでございますから、本決議案は、本日の本会議に上程することに決しました。
    ―――――――――――――
#20
○椎熊委員長 次は、各委員会の閉会中審査に関する件でございます。お手元に表を差し上げてございますが、各委員会の閉会中審査の申し出の案件が出ております。こらんの通りでございます。この通り認めるに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#21
○椎熊委員長 それではこの表にあります通り、各委員会の閉会中審査申し出を認めることに決定いたします。
    ―――――――――――――
#22
○椎熊委員長 次は緊急上程の議案についてでございます。内閣委員会から、行政管理庁設置法の一部を改正する法律案が上って来ました。参議院送付でございます。これは社会党反対、自由民主党賛成。地方行政委員会の地方財政再建促進特別措置法案、これは第二十三回国会内閣提出でございまして、参議院で継続審査をしたものです。今回それが回付されて参りました。本件につきましても、社会党は反対でございます。逐次上程するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#23
○椎熊委員長 さよう決定いたしました。
 なお、砂利採取法案、これも継続審査をしておった問題ですが、まだこちらに回付されていないそうです。参議院では、回付したら本日衆議院を通過さしてもらいたいという要望であります。その点はいかがいたしましょうか。これは両党賛成の問題なんです。
#24
○野原委員 両党賛成だから、問題はないようですけれども、次の通常国会も間近にありますし、本会議開会中に上れば、もちろん上程をして決定してもらったらいいと思いますが、開会中に上らない場合、途中休憩その他の方法をとるということは、私ども反対いたします。
#25
○福永(健)委員 野原君のお考えの通りですと、参議院で継続審査にしておいてもらわないといけないので、参議院では上げてくると言っておりますし、上った以上はこちらでけりをつけないと廃案になりますから、その点を話し合いしなければなりませんが、参議院へは、できるだけ早く上げてもらうということの交渉をいたしまして、やはり向うが上げてくるということなら、どうしても本院で議決をしなければいかぬと思います。
#26
○荒舩委員 どうですか、野原さんの言うことでいくと、たしかに廃案になってしまうのだし、きょうは最終日でもあるのだしするから、それが映るとすれば多少待ってもこちらで審議することがいいのじゃないですか。
#27
○椎熊委員長 ちょっと速記をとめて……。
  〔速記中止〕
#28
○椎熊委員長 速記を始めて下さい。
 次に、本日上程されます外務大臣不信任決議案の扱いで、ございます。趣旨弁明は、社会党片山哲君、これに対して討論の通告があります。反対討論は、自由民主党の江崎真澄君、賛成討論は、社会党の穗積七郎君、このほかに小会派岡田春夫君から通告がございましたが、理事会においては、二十名以下の小会派のこの種の発言は、本日のところ遠慮してもらいたい、認められないということに決定しております。本委員会はいかがいたしましょうか。
  〔「発言の要なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○椎熊委員長 理事会決定通り、岡田春夫君の発言は認めないことに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○椎熊委員長 異議なしと認めます。よってさよう決定いたしました。
 そこで趣旨弁明には時間の制限は別段ございませんが、慣例上、討論時間の制限をしております。理事会では、いずれも十五分程度ということに両派一致しております。その通り決定するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#31
○椎熊委員長 御異議なしと認めまして、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
#32
○椎熊委員長 閉会中委員派遣の申請がございます。内閣委員会から、駐留軍の板付基地実状調査のために五名派遣したいということであります。北れい吉君、高橋等君、福井順一君、茜ケ久保重光君、石橋政嗣君、以上五人ですが、これは特に委員長から、十七日より三日間で、遠距離のところであるから飛行機で行きたいということでございます。先刻理事会でお諮りいたしましたところ、そういうことは他の委員会との均衡がとれないから、飛行機の利用は認められないということで、先刻山本委員長と非公式の会談をいたしましたところ、三日間だから、もし飛行機で行かなければ間に合わぬというのであれば、正月の休会中に行ってもらうわけにいかぬかという話もいたしました。しかるところ山本委員長は、それは名案ではあるが、とりあえず出したんだから、飛行機が許されないならば許されないでけっこうだから、一応十二月十七日より三日間許可を願いたい、こういう申し出でございます。さよう許可するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○井上委員 現実に三日間許可を与えましても、行って帰ってくるだけで三日かかってしまって、中一日しかないことになる。
#34
○山本(幸)委員 ここでは今委員長が言われたように、他の委員会の派遣との関連からいって、それは許されないということになっておりますが、すでにこれは議運等と連絡せずにやったことが手落ちであろうということはわかるけれども 当該委員会で決定すると同時に、向うへあした立つという電報を打っておる。従って飛行機の出張が否決されれば、汽車で行くといっても、電報の時間等の関係から、おそらく汽車では間に合わぬと思うから、自分で飛行機賃は負担して行かれるであろうということを私は大体想像しておる。そういうような幅を含んで了承するということにしてもらいたい。
#35
○椎熊委員長 それでは、内閣委員会から申請のありました板付基地の実状調査のため十二月十七日より三日間、委員を派遣することに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#36
○椎熊委員長 異議なしと認めまして、さよう決定いたしました。
 なお、建設委員会、商工委員会から、同一目的をもって、佐久間ダムの状況を実地調査のために委員を派遣したい、いずれも五名ずつ出してもらいたいということであります。そこで先刻の理事会では、現地の状況等、あまり迷惑をかけてもいけないだろうし、多人数が行くということがそれほど必要があるかどうか、各委員会とも三名ずつ、合計六人で、しかも分離した行動をとらずに、向うの都合もしんしゃくして同一行動でやってもらいたい、そういうことを理事会では一応きめましたが……。
#37
○福永(健)委員 それでは、お申し出の通りでは従来の慣例その他からいって少し多人数であり、それからまた違った委員会が同じところへ、目的が違うことではあるが、幾つも行かれるということも考慮を要するので、先ほどのお話もありましたが、若干人数等を制限していただくことを運営委員長と当該委員長と話し合いをしていただくことでけっこうですから、今まで出ております話の趣旨によって、委員長に人数等はわれわれ一任したいと思います。
#38
○椎熊委員長 わかりました。それでは商工委員会から四人、建設委員会から三人、合計七人、三日間委員派遣を承認することに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○椎熊委員長 さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
#40
○椎熊委員長 議事日程の順序について事務総長から御説明願います。
#41
○鈴木事務総長 ただいま御決定になりました順序を申し上げます。最初に、裁判官弾劾裁判所裁判員辞職の件を議題といたしまして、辞任を許可して、そのあとその補欠選任の件は、先例に従いまして選挙の手続を省略して、議長指名にお願いする。それから決議案に入りまして、外務大臣の不信任決議案は、これは先決問題でありますから、第二番目にお願いいたします。これには先ほど申されました通りに、趣旨説明は片山さん、反対討論は江崎さん、賛成討論は穂積さん、おのおの十五分ということになっております。その次に、ただいま社会党の方から、民主政治擁護に関する決議案が、委員会の審査を省略して議事日程に追加して上程すべしとの動議が書面をもって提出されております。これは規則上討論を許さず、また趣旨説明は許さないことになっておりますので、この動議を議長発議で採決する。その場合に、社会党の方から記名投票によってこれを採決してほしいという申し出がございます。もちろん不信任の方も記名投票になることと思います。
#42
○椎熊委員長 今の動議の採決は記名投票、それから外務大臣の不信任決議案も記名投票でございます。
#43
○鈴木事務総長 それから日程に入りまして請願を議了いたしますと、緊急上程として、行政管理庁設置法の一部を改正する法律案、地方財政再建促進特別措置法案の二件を上程いたします。そうして参議院の方から砂利採取法案が参りますれば、ここで上げていただく。最後に、閉会中の委員会の審査事件を議決いたしまして、一番最後に議長さんのごあいさつがございます。
#44
○椎熊委員長 それでは大体御相談申し上げる点は以上でございますが……。
#45
○福永(健)委員 先ほど、参議院から回付を予想されております砂利採取法案等の関係もありますので、今事務総長の言うように、それが済まぬうちにあいさつを先にしてしまうと、ちょっと妙なことになりやせぬかと思うが、やはり休憩しておいて、あいさつはあとですね。
#46
○椎熊委員長 参議院から回付される問題等を勘案して、あるいは休憩する場合があるかもしれませんから、御了承を願います。
 そこで、本日は最終日ですし、いろいろまた大きな問題も扱っておりますから、議運は散会せずに、休憩としておきたいと思います。
    ―――――――――――――
#47
○池田(禎)委員 本日の各新聞が取り上げております衆議院職員の積立金の横領事件といいますか、費消事件といいますか、これは私ども聞いて事の意外に大きいことに驚くと同時に、こういうことが相次いで行われておるということについて、衆議院の経理事務というものがまことに乱脈をきわめておると思う。さきには衆睦会事件があって、これもすでに検察当局なり、あるいは東京都の経理の監査を受けておる。今回においても約一千万円を越えるところのいわば公金の費消事件である。こういうことは、私は、さなきだに衆議院というものについて国民がいろいろな眼をもって見ておるところへ、議員など何ら関知されないあらゆるこういう団体等があって、それは本来の趣旨から申しまして、最も正しく運営されておりますならば、もとより干渉する必要もなければ、われわれはとやかく申しません。こういう事件が相次いて起るということは、まことに遺憾しごくでありまして、この点につきまして、事務総長はどういう考えを持っておるか。あるいはまた委員長としても、当然本委員会として、こういうことにつきましては、どういうふうに将来院内の取締り等行なっていくか、こういう点の所見を私はただしたい。ことにこの問題につきましては、これは私は許すべからざることであると思う。公務員であるところの者が、こういうところに多くの時間を空費して、そういうことのために数百万円の穴をあけておる。これは私は許すべからざることであり、従って断固として処分すべきであると思う。将来こういうことのなからぬように、また事務総長も、今度新任されて早々ではあるが、あなたが就任されたときの私どもの意見というものは、国会の中のあらゆる綱紀の粛正をはかるべきである、人事についても厳正公正たるべきである、そういうことを、あなたが事務総長の期間のうちにおやり願いたいという条件を私は希望として付しておる。こういう点につきまして、あなたは就任早々ではあるが、こういう問題、将来どうするか。これは私は当然司直の手にゆだねるばかりでなく、国会の内部を粛正して、断固としてやってもらいたい。こういうことに対しての所見を伺いたい。委員長もまたこの点につきまして、将来どういうふうになさるか、お考え方を承わりたい。
#48
○野原委員 関連がありますから……衆議院の最高責任者は衆議院議長だ。ですから、事務総長は職員統括の責任者として、責任の所在なり、今後の処断の方針なり、どのようにして一体綱紀を粛正していくのか、事務総長としてはっきり私どもは承わりたいわけでありますけれども、同時に私は、衆議院議長の、まことにこの忌まわしい最近の事務局内のこれらの問題に対して、どういう御所見を持たれて臨まれようとしておるか、議長の御見解をも承わりたい。あわせてお尋ねいたします。
#49
○鈴木事務総長 ただいまお話のありました互助会の事件につきましては、皆様方に大へん御心配をおかけいたしまして、また職員等の間にも迷惑をかけまして、まことに監督者として申しわけなく存じます。その点を……。
 なお、今回の事件につきましては、これは役所自体の仕事ではなく、会計課の職員がこの会の経理に当っておりましたものの、役所本来の仕事でない点については、一応御了解いただきたい。その互助会というものは職員有志の団体でありまして、毎月積み立てを行いまして、十一月に決算して、十二月に支払うことになっておるのであります。これはもちろん年末、越年等のために貯蓄しておるものと思いますが、その加入者は約千名でございます。その管理は、規約上は職員組合の厚生部がやることになっております。しかし実際は、各部課の中から一名くらいの理事が出ておりまして、これが管理をいたしておるような次第でございます。その経理も、従前は会自体で行なっておったのでありますが、昭和二十四年ころと思いますけれども、会計課の所属になっております。今回事件を起しました山本君と志賀君のところでもっぱら経理をされておることになっておったようであります。従いまして、職務上、会計課長とか、あるいは庶務部長がこれを全然監督する権限もございませんし、また内容についても承知いたしておらなかったのであります。しかし本年の十一月二十五日に、その互助会の理事会が開かれまして、決算報告を済まし、十二月十日に支払いすることに一応その理事会においては決定しておったのでありますが、その十日になりましてもその支払いができない。従いまして、十三日にその日をまた延ばしたわけでありますが、その十三日になりましても支払いが可能でないということがわかりまして、十六日にまた日を変えたわけであります。そのころから理事会やあるいは会員の諸君の間に、経理上不正あるいは焦げつきがあるんじゃないかという疑いが強くなったように見受けられます。そこで理事の方々がいろいろと調査されておったような次第でありますが、私といたしましても、本来は、互助会のことにつきましてはタッチしないのが本来でありますけれども、事務局の当局といたしまして、直ちにその点を聞きましたので、二、三日来部課長が集まりまして、いろいろと深更に及ぶまで協議をしたのであります。現在においては、その経理は互助会のものでありますために、われわれとしては、それをどうこうできないわけでありますので、一応十二月分の集めた徴収分だけは、そういうものの支払いに使って、また一そうけががないようにと、これだけは、職権ではございませんけれども、ただ好意的勧告をいたしまして、これを厳重に会計課に保管するようにいたしました。一方庶務部長といたしましては、理事を招集しまして、いろいろな点について協議して今日に至ったわけでありますが、その事態を調査した結果によりますと、今回返却すべき元本、利子合せまして千九十五万円に相当するものであります。そうして元本は千二万四千円になっておるわけであります。しかるに現金といたしまして約三百万円、それから期末手当から返るであろうと計算いたしました回収見込額が約百七十万用、これを差引いたしまして約六百三十万円というもの穴があいておったわけであります。その穴を調査いたしました結果、山本君個人の費消したものが約三百二十万円、志賀君が費消したものが約百九十万円、その中には友人あるいは部外の貸金といたしまして百五十万円があると聞いております。そのほかに百二十万円の使途不明のものがございます。このような実態が私どもに明らかになりまして、十二月の互助会の支払いが不能であることが明瞭となりましたので、理事会へもこの旨を明らかにして、その善後策を講じてもらった方がいいと考えまして、一昨晩八時には理事の参集を求めまして、庶務部長からその実態を明らかにいたしまして、理事に事態の収拾方を移したのであります。理事会は、昨日に至りまして債権者大会に事態の収拾を移すことになりまして、昨晩債権者大会を開きまして、両人を告訴する手続をとることに定めるとともに、今後代表委員をあげまして、収拾することにきめたようであります。
 以上が今日までの経過でございますが、私といたしましては、今後この種のようなことが再び繰り返されないように、なおただいま御発言がありましたように、われわれ国会職員といたしましては、外部なりあるいは議員さん方から信用していただけるようなあり方を考えておるわけであります。なお、今回事件を起した者につきましては、慎重調査をした上で、十分処断いたす覚悟であります。
#50
○椎熊委員長 私に対するお話もございましたので、一言申し上げます。今朝の新聞を見て、実は驚いた次第であります。かねてから、とかくのうわさは聞かないわけではございませんが、このような事態であるということは、ただいまの事務総長の説明を聞いて、初めて明確に私は知ったわけでございます。まことに国家最高の機関たる国会、しかもその職員の内部においてそういう事件が起ったということは、遺憾にたえません。ただ議運の委員長としてどうするかとのお問いでごさいましたが、運営委員会の本来の性質、権限等から考えましても、職員組合自体でやっておる事業の内容、その事業の会計等に関係することはできないのではないかと、私は法律的に詳しくは存じませんが、今のところそう思っておるのでございます。私のおそるるのは、職員組合の事業とか、そういうものではなくして、国家の予算でやっておる国会自体の内部に、もしこれと似たようなことがいささかでもありとすれば、これは私どもは黙視することができません。今回の事件も、しかしながら国会としては職員組合だから知らないのだというわけにもいくまいと存じまして、今朝来理事会等をも開きまして、この善後措置についていろいろ協議をいたしておったのであります。何分にも事件の内容は、刑事事犯であるかのようにも私にも思われますので、一日も早く事態の内容を明白にし、責任の所在を明らかにする、そういうことが今の段階では主眼でなかろうかと思っております。運営委員会の権限範囲内においてできまする十二分の努力をもって、一日も早くこの事態を明確化したいというのが、私のただいまの念願でございます。本日のところ、これ以上申し上げかねるのでございます。御了承を願います。
#51
○益谷議長 今回の事件を聞きまして、国会の信用の上から、国会の職員の信用の上から、まことに遺憾に考えております。今後かようなことが起らないように、各自十分に自粛して参りますように、事務をして十分に、何と申しまするか、人事とか、会計の方のことについては、議長は直接関係がないようでありまするが、しかしながら、われわれやはり国民の信用をつなぐ意味においても、今後相ともに十分の注意をして、不祥事の再発しないように努力いたしたいと考えております。
#52
○山中委員 その内容については、今後委員長を中心に一応御相談、御検討になるでありましょうから申し上げませんが、今日の東京タイムズを見ますと、予算委員会の部屋を使って債権者大会ですか、何か大会をやっているようです。国会の職員は、ここは職場ではあるのですが、あなた方がここを使用する場所では私はないと思います。議員お互い同士におきましても、国会活動の議員本来の仕事のための会合以外は、全部議員会館等の部屋を使っておる。今回のような重大な問題のときに、しかも写真を見れば、普段閣僚がすわる腰かけ等に、理事者側ですか、そういう者がすわってやっている。私どもは、先般の社会党の組みかえ要求に対する質疑等の形式についても、実際に政治の責任ある立場にない方々にあすこにすわってもらって質疑をする形式はどうかということすら検討をしようとしておるときであって、あの写真を見て、われわれは実に遺憾に思ったわけですが、一体だれがこういうことを許可したのか。また予算委員会のような部屋、あるいは国会の中の部屋を、職員のそういう会合に使用せしめたことについて、事務総長はどういう考えを持っておられるか、その点をお示し願いたい。
#53
○鈴木事務総長 今のお尋ねの点でございまするが、国会職員は、この国会に奉仕している関係で、会議を開くときには、もちろん皆様方の御使用に支障を来たすようなときには許可いたしませんけれども、従来の慣行といたしましては、使用しても皆様方に支障のない、たとえば本会議の散会後とか、そういうようなことでありますれば、その会合は何千人、何百人という人が入る席がございませんので、今までは慣例といたしまして、夜おそくそれを許しておったようでございますが、今のお話もございますので、今後は十分そういう点を注意いたしまして、適当の場所を考えるようにいたします。
#54
○園田委員 それに関連して、今の事務総長の答弁を聞いておると、使った使わぬということよりも、議会の議場、委員会を行う会場に対する職員の心がまえが全然違っている。すなわち、議員みずからが使うために作った議員会館の会議室さえも、議員をもって構成した各党から出ている幹事の承認を得て使っておって、決して事務的に処理をしていない。本会議の議場は全議員が集合して会議を行うというときでさえも、議場を使うか使わぬかということが問題になった。それにもかかわらず、ここの職員が数が多いとかどうとかという理由で、議員が使うことに支障がない、だから使っておったなどということは、それはわれわれは前例とは認めない。そういうことをやっておるとすれば、それは過去にさかのぼって検討しなければならぬ問題だと思います。これは山中君の質問に関連をして、私は、議員会館あるいはその他議場並びに委員会の実情に対する心がまえが違っておるから、あわせて質問をし、注意を与えます。
#55
○山中委員 それはだれが許可をしたかということで、今園田さんの指摘されたように、たとえば国会に関係する建物で国会図書館があります。たとえば羽衣の間を常時相談をしておるのです。外来の賓客等が使用をする場合、あるいはいろいろ地方の人々が集まって使用する場合も、一々許可を受けておる。わずらわしいようなことですが、国民のために建てられた建物を使用するには、それだけの慎重さがなければならぬのは当然である。あなたの今のお話を聞くと、全然そういう基本的な考え方に間違った点がある。委員会が開かれていないから、あるいはあいているから、そういう考え方でこの議事堂を国会議員以外の、しかも国政に直接関係のない使用にゆだねるということは、絶対あってはならぬことだと思うのですが、そういう考え方については、一体事務総長どうなんです。あなたのお考えが間違いだと私は思う。
#56
○鈴木事務総長 お答え申し上げます。これは職員組合ができまして以来、長年にわたってそういうふうになっておりまして、たとえば委員室を使うときには、委員会にその日が支障があるかどうかということを確かめまして、支障がないということになれば、その室を保管している者が、差しつかえないといって、今まではやって参ったのでありますが、しかし今の御意見がございますので、その他の場所を考えまして、今後はそういうふうに使用しないようにいたします。
#57
○山中委員 私の意見があったから私の意見で、ほかの人が何ら異議を差しはさまないからそういうふうに今後するということでは、私はあなたの総長としての資格を疑う。この国会議聖堂は、国会議員の会合以外に、あいておるならばあかしておくべきなのがこの建物なのです。あなたの考えは根本的に間違っている。これは私が言ったからそうするというのでなく、あなたの考えを改めたということをおっしゃっていただきたい。間違いです。総長どうですか。
#58
○鈴木事務総長 今考えまして、今までの慣例上に従ってやっておりましたけれども、御意見を拝聴しまして、その方が正しい、こう思いますから、今後はそう改めます。こういう意味であります。
#59
○池田(禎)委員 山中君から話されましたが、私もそうであって、これはかって社会党から、あるいは自由党、民主党が分かれているときから、本院を使わしてくれ、あるいは予算委員室を貸してくれといったときに、そういう申し出があっても、本委員会は否決している。星島二郎さんのユネスコの問題でも、本委員会としては、各党の超党派でやるような国際的な行事といえども許可をいたさなかった。やはり職員といえども、そこをお考え願わないと、私はくどくは申しません。山中君が十分申し述べられましたから打ち切ろうと思いますけれども、そういうことがあっても、本委員会は使用を許さなかったということだけは銘記していただいて、権威あらしめるため、将来職員といえども、あいているからといって使用することは私は厳に慎しんでもらいたい。
#60
○野原委員 ただいま互助会の問題が取り上げられたのでありますけれども、私は、衆睦会についても相当問題があるように聞いておるのであります。そこで、本日は時間等の関係もありますから、これ以上私は追及はいたしませんが、議長並びに委員長から御所見の開陳もありましたし、事務総長としても非常な決意をもって綱紀の粛正に当る、こういうこともございますので、ここで私は議運の委員長に要望をしておきたいことは、衆睦会、それから職員の中に設けられておる消費組合、互助会、これらの寄付行為、それから定款あるいは規約等、その他運営状況等がよくわかる資料をすみやかに理事会並びに委員会に提出されんことを、これは委員長に一つ要望いたします。
#61
○椎熊委員長 ただいまの野原君の意見に対して、事務当局へ強く申しつけます。
#62
○渡辺(惣)委員 関連して……。事情が違うので、この際聞いておきたい。やはり綱紀粛正の問題と関連するのですが、事務総長に一つ特に聞いておきたいのです。衆議院の事務当局は、議員の宿舎を買収する計画を立てて、第三者の建物を買収する交渉をした事実がありますか、どうですか。
#63
○鈴木事務総長 私は、その点について何も存じておりません。
#64
○渡辺(惣)委員 それじゃ聞きますが、清水谷アパートというアパートに対して、議員宿舎を作るということで、院内の運営委員長か何かの名前で、それを買収することを適当と認めるという公文書か何かを出しているという事実があるのですが、そういう事実を一体事務当局は承知しているかどうか、この際承わっておきます。
#65
○鈴木事務総長 全然存じておりません。
#66
○福永(健)委員 それはにせかもしれぬぞ。
#67
○鈴木事務総長 今のところは存じておりませんから、調査の上お答えいたします。
#68
○渡辺(惣)委員 たとえば運営委員長とかなんとかいう名前で、そういう文書を発行した前例がございますか、どうですか。
#69
○鈴木事務総長 それも存じておりませんので、調べた上お答え申し上げます。
#70
○渡辺(惣)委員 これは外に広がっておる話で、いろいろ問い合せてきたりしておりますので、事情を一つこの機会に究明してもらいたいと思います。
#71
○池田(禎)委員 それは庶務小委員会に出していただきたい。
#72
○椎熊委員長 それではこの問題はこの程度にいたします。
 本会議の開会時間は三時半でいかがでございますか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#73
○椎熊委員長 それでは本日の本会議は三時半。その際両党の都合を聞いてベルを鳴らします。
 暫時休憩いたします。
   午後二時五十四分休憩
  〔休憩後は開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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