くにさくロゴ
1947/06/09 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 財政及び金融委員会 第33号
姉妹サイト
 
1947/06/09 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 財政及び金融委員会 第33号

#1
第002回国会 財政及び金融委員会 第33号
昭和二十三年六月九日(水曜日)
   午前十一時六分開會
  ―――――――――――――
  委員の異動
六月八日(火曜日)委員椎井康雄君及
び森下政一君辞任につき、その補闕と
して天田勝正君及び鈴木清一君を議長
において選定した。
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○公聽會開會に關する件
○臨時通貨法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○會計法の一部を改正する法律案(内
 閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒田英雄君) これより委員會を開會いたします。先ず最初にお諮りいたしたいことがございます。
 本委員會に豫備審査のために付託になりました所得税法の一部を改正する等の法律案、取引高税法案、並びに先に豫備審査のために付託になつておりまする製造たばこの定價の決定又は改定に關する法律案、これらは國會法の第五十一條の第二項にありまする「重要な歳入法案については、前項の公聽會を開かなければならない。」という規定に當るように思われるのであります。これにつきまして公聽會を開きたいと思いますが、公聽會は御承知の通り参議院規則六十二條に「委員長は、委員會に諮り、公聽會を開くことができる。」ということがありますので、これによりましてお諮りをいたすことにいたします。これらにつきまして公聽會を開くことに御異議ございませんしか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。
 つきましては参議院規則の第六十七條におきまして「公聽會において意見を聽く利害關係者及び學識經験者等(これを公述人という)は豫め申出た者及びその他の者の中から、委員會においてこれを定め、本人にその旨を通知する。」という規定になつておるのでありますが、これを公告いたしまして申込を取るのであります。又その他の者を選定いたすのでありますが、これを委員會でお定め願うことに規定はなつておりますが、これにつきまして、前例によりまして委員長にお任せを願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(黒田英雄君) ではその點も御異議ないと認めます。それでは、それによりまして、議長の承認を要することになつておりますから、承認を得る手續を取るようにいたします。ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#5
○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて。
 先程申上げました公聽會につきましては、製造たばこの方の公聽會は十七日、それから税法の方は十八日にいたしたいと考えておるのであります。さような手續にいたします。どうぞ皆様は成るべく時間までに、定刻までにおいでを願いませんというと、公述人の時間の關係上遅れますから、どうぞ定刻までにお揃いを願いたいと思います。
 次に本日は臨時通貨法の一部を改正する法律案を議題いたしまして、御審議願いたいと思います。先ず政府の提出理由の説明を求めます。
#6
○政府委員(森下政一君) 只今議題になりました臨時通貨法の一部を改正する法律案の提案理由を簡單に御説明いたします。
 臨時通貨法は、政府が當分の間發行することができる臨時補助貨幣として五十錢、十錢、五錢、一錢の四種を規定しております。この中現在製造しておりますのは、五十錢の黄銅貨のみでありますが、最近の物價情勢から申しますれば、從來の五十錢補助貨幣では、額面價格が低きに過ぎ、日常取引に不便でありますので、これよりも高額面の補助貨幣を發行することが、日常取引の便利増進する所以であると考えられるのみならず、近く物價改訂に伴い、人件費の昂騰及び物件費の上昂が起りますれば、現行の五十錢助貨幣は、一枚當りの製造經費五十錢を超えることを豫想されますので、臨時通貨法の一部を改正して、臨時補助貨幣の種類を増加し、從來のものの外に五圓及び一圓を加え、今後主としてこれらの補助貨幣を製造することによりまして、造幣局の收支を改善し、貨幣製造能力の維持を圖りたいと存ずるのであります。
 次に新しい五圓及び一圓の補助貨幣は、それぞれ百圓及び二十圓まで法貨として通用する旨の制限を設けました。
 以上が今囘の臨時通貨法改正の理由でございます。何卒御審議の上、御協賛あらんことを希望いたします。
#7
○委員長(黒田英雄君) 引続き會計法の一部を改正する法律案を議題にいたしまして、政府の提案理由の説明を求めます。
#8
○政府委員(森下政一君) 會計法の一部を改正する法律案提出の理由を御説明申上げます。
 今回改選しようといたします職は二點でありまして、その第一點は、都道府縣の吏員の取扱う國の會計事務の範圍に關するものであります。即ち都道府縣の吏員は、現在會計法第四十八條の規定によりまして、國の歳入歳出及び契約等に関する事務を取扱つておるのでありますが、會計事務取扱の實情からいたしまして、その範圍を擴張して、歳入歳出外現金、物品等に關する事務をも併せ行うこととするのが適當と存じられますので、これに關する改正をいたそうとするのであります。尚この改正に伴い、地方自治法に基いて將來設けられる特別市の吏員に對しましても、都道府縣の吏員と同様に、國の會計事務を取扱わせることができることにいたし置くことが適當と考えられ、これに關する措置をも、この際併せ行うことといたした次第であります。
 第二點は、國の會計事務の一部を特別調達廳の役職員にも取扱わしめる途を開こうとするものであります。特別調達廳は、今國會に上程いたしましてすでに御審議を願つておりまする國家行政組織法が成立いたしますれば、特別調達院となる筈でありまするが、その特別調達院の役職員にも取扱わしめる途を開こう、こういうのであります。同廳は、昭和二十二年法律第七十八號を以て公布の特別調達魔法に基いて設立されました特別の法人でありますが、その實質は殆んど官職同様のものであります関係上、同職が特別調律廳法に基いて行う業務の途行上必要とする國の會計事務は、これを同廳の役職員に取扱わしめることが適當と考えられますので、これに関する改正措置を講じようとするものであります。
 以上の理由によりましてこの法律案を提出いたしました次第であります。何卒御審議の上、御賛成あらんことをお願い申上げます。
#9
○委員長(黒田英雄君) この両案につきまして御質疑のおありの方は、御質問を願いたいと思います。
#10
○深川タマヱ君 通貨法の方でございますけれども、百圓までは法貨として通用を許すという意味は、どんなのでございますか。
#11
○政府委員(伊原隆君) お答え申上けます。これは補助貨幣でございますので、一定限度までしか強制通用力がございませんので、法貨として通用いたします強制通用力の範囲を二十枚、即ち百圃までというふうにいたしたわけでございます。
#12
○委員長(黒田英雄君) ちよつと私からお尋ねいたしますが、これは大きさとか形はどういう……。
#13
○政府委員(伊原隆君) 見本を持つて参りました。
#14
○委員長(黒田英雄君) 速記中止。
   〔速記中止〕
#15
○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて……。
#16
○深川タマヱ君 米の配給所なんかへ行きますと小さいのが要るらしいのです。お魚でも野菜にも……。
#17
○政府委員(伊原隆君) おつしやつたように配給とか新聞を買いますとき等は、やはり五錢とかというふうなものが要りますのですから、五錢等につきましては先般新らしい模様の日本銀行券を出しましたわけでございます。
#18
○伊藤保平君 これは五圓の紙幣とこれと、どつちが利益がありますか。硬貨にして利益になるようなことがあるのですか。
#19
○政府委員(伊原隆君) これはいろいろ考え方はございますが、現在は御存じのようにこの硬貨は五十錢だけしか作つておりません。併しながら段々物價の改訂等によりまして、取引の單位が大きくなつて参りますから、この際五圓とか一圓の硬貨も作つた方が取引上便利じやないかということを考えましたようなわけであります。おつしやる通り、日本銀行券の方も五圓のお札が出ておりますが、これも月々、相當増加をされて大體二千萬圓近くずつ増加をいたしております。両方併せて通用したら如何かというふうに考えております。
#20
○伊藤保平君 經費はこれの方がかかるのですか。
#21
○政府委員(伊原隆君) お答え申上げます。只今五十錢か出ておりますが、出ております五十錢は、今の賃金べースでありますと四十五錢の経費であります。これが三千八百圓べースになりますと六十五錢になりまして、五十錢を超えます。尚一圓は今度の新賃金ベースで六十九銭、それから三圓は七十二錢ぐらいでできるのであります。それから紙幣の方はお説の通り五圓は大體十六錢ぐらいで新賃金ベースでもできますから、高くなりますが、まあ耐久力、その他から考えますと、どつちがどうというふうには分りません。
#22
○小林米三郎君 この硬貨はどのくらい造るのですか。
#23
○委員長(黒田英雄君) 説明員でよろしいですか。
  (「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○委員長(黒田英雄君) では前尾造幣局長。
#25
○説明員(前尾繁三郎君) 造ります枚數は、結局取引の實情はどういうふうに變つて行くかということにもかかるのでありますが、一圓から申しますと、獨立採算制の關係がありますので、赤字を出しては相成りません。この法案を通して頂きまして直ちにかかりましても、技術上の關係から只今のところ一圓は十一月からでないと出ないのであります。それから五圓の方は十月から造り得るような状況にあります。従いまして現在考えております枚數は、造幣局の大阪の本局におきまして五圓を、製造枚數にいたしますと、十月から一億二千八百萬枚、従いまして金額にいたしますと六億四千萬圓。それから一圓は東京支局竝びに廣島支局で造りますので、八千四百萬枚、金額にしまして八千四百萬圓ということになつております。從いまして一圓なりの需要がどういうふうな推移をするかということによつて、この製造計書も成る程度考え直さなくちやならんようなわけです。又採算から言いますと、これで参りますと三億以上の黒字になつて参りますから、只今の製造計畫から申しますとそういうふうになつておりますので、その方でいろいろ按配して行くということに相成つております。
#26
○石川準吉君 新賃金べースになりますと五十錢貨の方は六十何錢かかると、こう言つて、却つて硬貨の方が高くなりますが、コスト高のままで行くのですか。別に五十錢貨を改良して何か安くするようなことを考えないのですか。
#27
○説明員(前尾繁三郎君) 只今のところ一圓、五圓を造り出しました場合におきましては、五十錢は硬貨では造らずに、札の方で行こうというふうに考えております。
#28
○委員長(黒田英雄君) 十錢の硬貨は今造つているのですか。
#29
○政府委員(伊原隆君) 只今のところ硬貨は五十錢以外造つておりません。
#30
○委員長(黒田英雄君) 一錢銅貨は……。
#31
○政府委員(伊原隆君) 一錢銅貨は造つておりません。
#32
○委員長(黒田英雄君) 五十錢以上を造つているのですか、今は……。
#33
○政府委員(伊原隆君) 今は五十錢だけ造つているのです。
#34
○委員長(黒田英雄君) 一錢、五錢、十錢は造つていないのですか。
#35
○政府委員(伊原隆君) そうです。
#36
○小林米三郎君 進行を願います。
#37
○委員長(黒田英雄君) 如何でしよう。これについてはもう御質問ありませんか。質疑終了として御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○委員長(黒田英雄君) それでは質疑終了にして置きましよう。會計法の方はまだ御質問はありませんか。
#39
○石川準吉君 これはまだ書類を見ておりませんから……。
#40
○委員長(黒田英雄君) これはこの次にやることにいたします。それでは本日はこの程度にいたしまして、明日午後一時から開會いたすことにいたします。明日は税法その他澤山ありますから、どうぞおいでを願いたいと思います。本日はこれにて散會いたします。
   午前十一時三十三分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事      伊藤 保平君
   委員
           玉屋 喜章君
           西川甚五郎君
           田口政五郎君
           深川タマヱ君
           星   一君
           赤澤 與仁君
           石川 準吉君
           九鬼紋十郎君
           小林米三郎君
           小宮山常吉君
           高橋龍太郎君
           中西  功君
           栗山 良夫君
  政府委員
   大藏政務次官  森下 政一君
   大蔵事務官
   (理財局長)  伊原  隆君
  説明員
   造 幣 局 長 前尾繁三郎君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト