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1947/07/02 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 運輸及び交通委員会 第13号
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1947/07/02 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 運輸及び交通委員会 第13号

#1
第002回国会 運輸及び交通委員会 第13号
昭和二十三年七月二日(金曜日)
   午後一時四十七分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○港域法案(内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(板谷順助君) これより会議を開きます。
 港域法案が昨日衆議院の本会議を通過したそうでありまするので、本委員会に本付託になりましたので、この際、質疑を一旦打切つたのでありますけれども、引続いて質疑を許します。
#3
○丹羽五郎君 私はこの港域法案に重大な関係を持つておりまする港則法案の中のことにつきまして、これは昨日も上程しまして、國会はこれを認めたのでありますが、その中のことについて、一應政府の意見を聽いて、この法の運用を誤らないようにして行きたいという考えから質問をいたしたいと考えております。過日港則法を審議しました折に、第三條一項の一番末尾にありまする「主としてろかいをもつて運轉する船舶をいう。」ということについて、私はこれには相当意見があつたのでありますが、諸種の法案の運行上、意見は或る程度に私は止めて置いたのでありますが、今度私共はこれを審議をいたしますし、この港域法の運用に関係いたしまして非常に重大な関係がありますから、政府の意見と立法の精神をもう一遍質して見たいと思います。過日私は、この第三條において『この決法において「雜種船」とは、汽艇、はしけ及び端舟その他ろかいのみをもつて運轉し、又は主としてろかいをもつて運轉する船舶をいう。」ということの、この政府の用語の使い方が誤つていはしないかということを言つておつたのですが、まだ七月十五日までありまする開港港則の第四十五條には、舟と船舶とを明らかに分けておるのであります。この開港港則の四十五條におきまして、「本令ニ於テ雜種船ト稱スルハ汽艇、艀船、端丹及櫓櫂ノミヲ以テ運轉シ又ハ主トシテ櫓櫂ノミヲ以テ運轉スル舟ヲ謂フ函館港ニ在リテハ烏賊釣漁業ニ使用スル船舶ハ之ヲ雜種船ト看做ス」と言つて明らかにこれを区別をしておるのであります。それが今度の法律になりました港則法によりますと、「主としてろかいをもつて運轉する船舶」ということにこれを書いておるのであります。私はこれを恐らくこの法の改善じやなく、改悪だとかように考えておりますが、この船舶と舟との定め方ということは、あとで私共が審議をいたします港域法にも重大な関係があるので、先日はちよつと政府委員の答弁は少しその意を得なかつたのですが、この開港港則の四十五條にかくのごとくはつきりして舟と船舶とを分けておるのに、今度の新法の港則法では何でこれを船舶というような言葉を使つたのか、もう一度その点をお尋ねいたしたいとかように考えております。
#4
○説明員(猪口猛夫君) お答えいたします。今丹羽委員から御質問のありました点は誠に当然な点でありまして、立案者といたしましては当然現行の開港港則施行規則、この規則に舟という文句を使おうとしておるのでありますが、この法律の体裁の上から成るべく余分な文字は使いたくないというのが大きな原因でありまして、全部これを若し從來の通りに、現行の通りに舟といたしますると、すべてあとの條文に舟又は船舶、舟又は船舶と必ずいわなくてはならんというような点もありまして、ただ用語の統一上から船舶という言葉に統一したというだけであります。
#5
○丹羽五郎君 そういたしますると、用語の統一をしたいために舟と船舶との分け方を一應すべてを船舶としたという説明でありまするが、これをやることが海上衝突予防法からいつても非常ないろいろ不利なことが起つて來はしないか、かように考えておるのであります。今度定まりました港則法の第四條には「船舶は、特定港に入港したとき又は特定港を出港しようとするときは、命令の定めるところにより、港長に届け出なければならない。」ここに船舶というはつきりした言葉が書いてあります。併しこれは第七條によつて幾分、「雜種船以外の船舶は、」ということで、港長にかような雜種船に等しいものは届け出はしなければならんが、移動に対しては届け出をしなくてもいいというような法律にはなつているのですが、こういうところに船舶という明らかなことを書いているならば、私は船舶の定義をこういうところで、みずから作つた法案でみずから首を締めるという錯誤を來している、こう考えるのです。これを前の開港港則の第四十五條そのままをこの第三條にお使いになれば、そういう矛盾は起つて來ない、かように考えるのですが、ただ用語の統一をしたいという單なる作文式の意味で法律を作るということは非常な危險が起つて來る。今度は海上衝突予防法から見て行きますと、こういうことが事件の解決には非常な大きな障碍にもなつて來るのであります。実は私この点を非常に杞憂して今日再びこの点を申上げて置くのですが、政府委員はこれに対してやはり船舶と舟というものとをはつきり区別する意思があるかどうかということを追つてお尋ねしたいと思います。
#6
○政府委員(山崎小五郎君) 御説のように船舶と舟というものを区別した方が適当な場合もございますが、法律の用語につきましては法制局等の立場もございまして、それを統一した方がいいのか、或いは別に使い分けた方がいいのかということも、実際の立場と法律の系統の立場の方ともよく相談をいたさなければならんと思いますので、御趣旨の点は十分研究いたしまして、法制局と今後の打合せ或いは調査をして行きたいと思つております。
#7
○丹羽五郎君 私別に責めたり揚げ足を取るというのではないが、今山崎政府委員のお話では、法制局云々というお話であつたが、現在施行されておるところの開港港則におきまして、明かに船舶と舟というものを分けておるのであります。それならこれはどういう立法の精神で法制局がそれに対してこれを船舶といえと言つたのか、その点をお尋ねしたい。
#8
○政府委員(山崎小五郎君) まあ結局舟も船舶の一種と見たのではなかろうかと思いますが……
#9
○丹羽五郎君 そうすると現行法の開港港則の四十五條に舟と船舶とを分けておることは、これは一体どういうわけですか。法制局がこれはいかんから船舶にしろということを言つたのですか。
#10
○政府委員(山崎小五郎君) これは法制局といましては、やはり同じ言葉の中に成るべく法律用語として使う言葉は統一したいという一方的な、立法者としてはそういう希望もありますので、又私共としましては今丹羽委員から御質問のありましたような点もありますけれども、これを船舶といいましても、その船舶の内容が定義してありますので、非常にこのために実際的に困るというふうな実情も少いと思いましたので、これで大体了承しておるのであります。
#11
○丹羽五郎君 現在施行されておる諸般の海事法令を見ますのに、全部舟と船舶とを分けております。今度の港則法だけにこういうことをやつているということに、私非常な矛盾があると思いますが、もう一遍立法者、政府委員として、今後は舟と船舶というものに向つてははつきり区別をして、この方の運用をやるかどうかということについて政府委員のお答えを得たいと思います。
#12
○政府委員(山崎小五郎君) 今いろいろ注意もございましたので、できるだけ、そういう御趣旨に副うように一つ政府としても善処したいと思います。
#13
○丹羽五郎君 私は実はこの間の港則法において、この「船舶をいう。」この点を修正をさせる考えでおつた。恐らく、その修正は成立つておりましよう。併し、いろいろこの法案の運行上実は早くこの点を打切つておつたのでありますが、政府委員として、私は向後、船舶と舟というものの定義をかつきり私は持つてこの法の運用に当らなければ、私は今度の港則法の第四條で突つ掛かると思う。第四條や第七條によつて、いろいろ書いてありますけれども、第四條によりますならば、猟をして行く船、或いは、塵埃を運ぶ船、或いは糞尿を運ぶ船も、或る場合には港長に届出でをしなければならんということにもなつて來ると思います。だが第七條でこの点は軟くしておりますが、こういうことは、又政府は、一つの作文を作るということでなく、私はこの立法の精神を十分によく含味して、私は今後海上におきます法規の立案には特に注意をして貰いたい、とかように考えまして、この質問はこれで打切ります。
#14
○委員長(板谷順助君) 尚この際諸君に御報告申上げますが、この港域法案については、衆議院において一部修正をされまして、即ち「附則に次の一項を加える。運輸大臣は、政令の定めるところにより、船員法第一條第二項第二号の適用について、当分の間、特に港を指定し、この法律の定める港の区域と異る区域を定めることができる。」その理由といたしましては、「港域法案の定める港の区域は、船員法第一條第二項第二号に規定する港に全面的にこれを適用することは、必ずしも適当でないと認められるので、若干の例外的措置を講じ得るよう修正する必要がある。」これ修正案を提出する理由である。衆議院はこの修正を可決をいたしまして、本委員会に廻つて來た次第でありますから、とうかこの修正案につきましても、質義がありましたならば、御申出でを願いたいと思います。
#15
○新谷寅三郎君 先般の委員会でこの点についても若干質疑があつたわけですが、私も衆議院の修正案のようになつた方が船員法の適用から行きまして、実際効果的であると思うのです。この点について、政府委員のお考えを伺いたいと思います。
#16
○政府委員(山崎小五郎君) お答えいたします。これは実を申しますと、船員局の方から御説明申上げた方が適当かと思いますが、私の方といたしましては、折角港域法ができました以上は、あらゆる港の港域というものは、成るべく一致さした方がよろしいと思いまして、関税法その他開港の港域につきましても、この港域法と一致するように努力いたしまして、話が纏つたわけでございますが、ただ船員法の港につきましては、少しこの港で実情に即しない港が二、三あるということを聞いておりまして、この港域法を出しました趣旨が、飽くまでこれを適用することが不合理な港までも、無理に適用させるということは、まだ行き過ぎかと思いますので、私の方といたしましても、あの修正を適当と存じております。船員法につきましては、特別に労働委員会等にお諮りになつて、この港域法の港を適用し得ない港は、特別な港域を定めることになると思います。
#17
○新谷寅三郎君 政府当局のお考えはそれで分りましたが、初めにお話のように、成るべくいろいろの海事法令にいわゆる港の区域というものは一本の方がいいというのは、これは誰しも首肯し得るところであります。ただこの港域を以て現在の船員法にそのまま適用して参ると、今政府委員からの御説明のように、多少問題になる港もあると存じます。これは、船員法の適用の方の関係で調整して行きますか、或いは港の方の区域で調整して行きますか、その間成るべく早く両者の調整を取られまして、自動的に港域というものについてはあらゆる海事法令を作つて、一つの港域として行くように至急お考えを願うというようにして頂きたいと思います。それからもう一つ序でに御質問したいことは、この海上保安廳法との関係においてでありますが、ここで、各法案の名前を挙げ、各港の名前を挙げ、又この港域というものを明確に定められることになりますと、いわゆる陸上の水上警察署、これは恐らくは、海上保安廳との関係におきましては、水上警察署が水上における警察権を行使し得る限界というものは、いろいろ海上保安廳設置法の時も御説明がございましたが、大体その港湾というものに限られて行くのじやないかと思います。その場合に、この港域につきましては、海上保安廳か、みずから警察権を行使する場合もあるし、場所によつては、水上署が警察権を行使するということも出て來ると思いまするが、水上警察署のある場所におきましては、この港域ということにつきまして相当の拘束を受けるといいますか、逆に言いますと、その範囲までは水上警察署が活動ができるのだというような実際的な効果を狙つておられるのでありましようか、或いは單に運用の方針として何かお考えになつている点がありましよか、その点お伺いしたいと思います。
#18
○政府委員(山崎小五郎君) 御質問の第一点の船員法の港についても、早くその具体案ができて、海上港域法との港の調節といいますか成るべく一元化といいますか、努力をせよという御趣旨でありますが、誠に御尤もな趣旨でありまして、我々も船員法の港が相当調査研究されまして、第一の案ができますれば、十分その関係等の調節を図りまして、合理的な港の一元的港のできるように努力したいと思います。それから港域法ができまして、その結果、港域法が定める港においては、水上警察が仕事をして、何か水上警察の仕事の限界を、この港域によつて定まるかどうかという御趣旨であろうと思いますが、海上保安廳法で大体陸上の警察は飽くまで陸上で、海上の警察は飽くまで海上保安廳でやるということの建前になつておりまして、先ず海上と陸上の境の問題があるのでございますが、特に港におきまして河川と港湾の繋がつておるところは、どこが陸と港との境であるかという点が一つ問題でございまして、この港域法によつて陸に入るべき河川と港湾との境が決まります。それから港の中におきましての水上警察と海上保安廳との関係でございますが、これは私共の建前としましては、この港湾域法で定めた港の中は水上警察に重点的にやらせるとか、そういう趣旨ではないのでありまして、飽くまで水上警察と海上保安廳との陸地の接続地帶におきまする仕事の責任というものは、第一次責任は飽くまで海上保安廳にありまして、水上警察の方はそれに対する協力関係であるというふうに考えております。実際問題としましては、まだ海上保安廳が出発して間もないのでありまして、相当水上警察の方に当分の間は活動を願わなければならん実情にございますが、方向としましては、飽くまで海上におきまする警察は先ず海上保安廳が指導的責任を持つという建前で進んでおります。
#19
○新谷寅三郎君 もう一点お伺いしたいのですが、これはここで港の名前を掲げ、又その区域を決めるという大きな実益は、政府委員からの御説明のように一つは港則法との関係であり、もう一つは海上保安廳との関係であらうと思うのであります。港則法の関係から行きますと、開港につきましては勿論これは区域を定めなければならん。併し開港以外の港につきましては、ここで港の区域を定めるといいましても、先般の委員会でいろいろ質疑應答がありましたように、実際上はこれ以外にまだその港というものが事実としては存在するのじやないか、というようなことも考えられるのであります。ここにこうして名前を掲げられるというふうになりますと、港則法において何かこれに関する特別の規定があるかといいますと、港則法関係でも殆んど開港以外の港に適用されるべき実質的な規定が殆んどないのであります。大体におきまして、港則法では特定港に関する規定が主であります。開港につきましては大体において区域を決めるという規定をあるのでありますが、それ以外の面については余りこういつたことをおやりになつて、而も港というものを限定し、これだけが港である、その区域はこうであるというような意味で、港域法を制定する実益が余り港則法関係からは出て來ないのではないかという気がするのです。それで若し意見を申上げるならば、ここに掲げてある港の区域はその通りだという意味にしか考えられないので、尚他にも実際上は港もあるだろうということからいいますと、そういうふうな規定の仕方の方がいいようにも考えられるのであります。この点について勿論檢討された結果だろうと思いますが、御意見があれば、政府当局の御意見を伺つて見たいと思います。
#20
○説明員(猪口猛夫君) 御説明いたします。今お話のありましたことは御尤もでございまして、港則法に規定されておりまする特定港以外の港につきましては、全く実質的に殆んど港則法でおやりになるということはないと思います。併しそれは実質的の問題でございまして、飽くまでも港則法の中では航法上重大な事項がありまして、いわゆる港の中で歩くときには海則を通らなければいかんとか、或いは港の中では、今予想されておりまする水質の汚濁防止なんか適用されますと、港の中では油を棄ててはいかんというようなことを適用されまして、相当特定港以外でも重要な問題があると思われます。併しこれだけの港に一應限つた理由といたしましては、現在すでに港湾建設の面から、港湾埋立の面から、そういう建設的の面から、港というものがすでに四百四十六港ばかり指定されておりまして、すでに社会通念的にも或いは内務省の告示にも一應港というものははつきりされておりますので、それにつきましてはこの機会にはつきり規定を決めた方がよかろうというので大体その四百四十八港、現在いろいろの意味におきまして港と指定されている港につきまして、よく研究した上で区域だけを一應決定したわけであります。
#21
○丹羽五郎君 今政府委員の答弁の中に、現在の港は四百四十八港ということでございましたが、四百十八港の誤りじやないですか。
#22
○説明員(猪口猛夫君) 只今私の四百四十八港と申しましたのは四百四十六港の誤りであります。四百四十六港と申しますのは、現在この港域法が制定される迄、現行開法港則で決められている港、それから内務省告示による港全部合せますと四百四十六港あるわけなのであります。それを今度関税法に基きまして開港指定がありましたが、その際内務省告示では港法に港を指定しているのがダブつて一つに纒められ開港指定になつているものがあります。そういうものを整理いたしまして四百十八港になる、港域法では四百十八港の港域を決めているわけであります。
#23
○丹羽五郎君 先つき新谷君の質問は、全部の質問において御尤もだと思うのですが、一体政府は港というものの定義についてもう一度説明を私は聞きたいと思う。これは先程申上げた船舶と港の定義というものは、この港域法を定めるには重要な案件だと考えておりますので、もう一度港の定義について説明を願いたい。
#24
○説明員(猪口猛夫君) 今般港域法が制定されますので、恰かもこの港域法が港を定義付けるような恰好に見えるのでございますが、又港というものが平面的のものであり、一つの区域を持つたものであるという見地からいたしまして、港域法によりまして港の区域が決められたもののみが港と一應理論付けられるようにも見受けられる次第でございます。併し関税法におきましても、或いは船員法におきましても、船舶安全法におきましても、それぞれの法律におきまして、港という言葉が出ておるわけでございます。当然そういうそれぞれの法律におきましては、その適用すべき港というものを指定するか、指定するのが当然だと思われるのでありますが、それがただ社会通念上の港として取扱われておる現状におきましては、一應この港域法が出るというと何となしに港というものが限定されたような感じを受けます。併し私違も一應それくらいに解釈したいと思いますが、それぞれの法律において必要があれば、それぞれの法律を改正して、これによらない港の区域なり、或いはこれ以上の港を指定するなりすることが、当然他の法律で考えられなければならないものだと考えております。要するにこの港域法は、港というものを正面から定義付けたものではなくて、現在あります先程から申しました港というもののエリヤを、いわゆる社会通念上いう港の中の一部の港につきまして、エリヤの区域を決めたという工合に私達は解釈いたしております。
#25
○丹羽五郎君 この港域法と港ということについては、一番これは重大な関係で、只今政府委員のお話のごとく、エリヤが港のすべての基本をなすということは、これは私非常に大きな誤りだと、かように思います。イギリス当りにおいても港の、港ということについての眺め方は大分又通念的に、今の通念というのは日本國内における通念か、外國船舶と入る世界通念か、日本國内の通念かということについても、これは変つて來ますが、私はここで港域法なんかを拵えて、いろいろ今後立派な日本の港というものを対外的に現わして、そうして外國の信任を得て行くということについては、余程この場合政府においても常識的な港でなくして、法的の日本の港として港々にそれを区分して行くというようなことに、私は一應法律を認める以上は、対象となるべき港に対して、その観念がちつとも定まつていないようなことでは、法律そのものが私、非常に薄弱になつて來やしないかと思う。今日ここで港の定義を政府委員にお尋ねすることは、これ以上お尋ねして見たところで明快なお答えは、エリヤということが一番重点であり、港は、エリヤによつて港を定めるべきものでないということで、この点は少し考えが変つておりますが余程この港域法なんかを御立案なさる折は、もう少しその点を十分、ただ法律で括くるというのでなく、港という本当の観念的なものは、私ここで立法者としては持つて掛かるということが一番必要だと、かように考えまして御注意を申上げる次第であります。
#26
○小林勝馬君 私遲く参りましたので、皆さんからすでに御質問あつたかと思いますが、衆議院の修正案に対してちよつと御説明願いたいと思います。
#27
○政府委員(山崎小五郎君) 先程御説明申上げましたが、御質問でございますから、もう一度申上げますが、我々の港域法を作ります時の気持を申しますと、折角港の港域を定めました以上は、それが総合的に関税関係の港におきましても、或いは港則法の港におきましても、或いはできれば船員法の港におきましても、その区域が一致しておる方がまあ理想的だと思いまして、てきるだけ努力いたしましたが、幸い関税関係の開港の方との関係については、両者共具体的な御意見が一致しましたが、船員法につきましては、私共承わりますところによりますと、二、三このまま適用したのでは無理がある、尚もう少し研究をしなければならんのもあるそうでございまして、止むを得ずこの港でこのまま適用できないものにつきましては、例外的に港の区域を指定して貰うということになりました次第であります。いずれ又船員法関係におきましても、港がこの案ができますれば、十分我々といたしましても相談いたしまして、できるだけ港というものが多種多樣にならないように努力はいたしたいと思います。
#28
○小林勝馬君 了承いたしました。
#29
○委員長(板谷順助君) 小泉君港域法の質疑をまだ継続しておりますが、何か、御意見がありますか。
#30
○小泉秀吉君 修正を込めての質疑ですか。
#31
○委員長(板谷順助君) 修正案を先き報告いたして置きましたから、この修正案についての質疑がありましたならば、この際お申出を願いたい。
#32
○小泉秀吉君 私は修正を込めてなら話は分りますけれども、修正をしないとこの間申上げたように大分議論があります。
#33
○委員長(板谷順助君) 外に御質疑ございませんか。
#34
○小泉秀吉君 ございません。
#35
○委員長(板谷順助君) 如何ですか外に御質疑ありませんか。御質疑なければ質問はこれにて終了いたしまた。これより討論に入ります。意見がありましたら一つお願いします。
#36
○丹羽五郎君 今回政府から出されました港域法案でありますが、これは過日この委員会においても決議いたしまた港則法第二條を定めるには、どうしてもこの港域法をここで片付けなければ港則法の運営ができないという立場におきまして、現在政府から出しましたこの港域法案の内容をよく見たのでありますが、私共はこれによつて進めて差支ないものだと、かように考えております。
#37
○委員長(板谷順助君) 外に御意見ありませんか。討論は終結いたしました。これより採決に入ります。先ず衆議院の修正案、即ち「運輸大臣は政令の定めるところにより、船員法第一條第二項第二号の適用について当分の間特に港を指定し、この法律の定める港の区域と異る区域を定めることができる。」この修正案について賛成の諸君の挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#38
○委員長(板谷順助君) 修正案は大多数を以て可決いたしました。
 次に、後の原案について賛成の諸君の挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#39
○委員長(板谷順助君) 大多数を以て可決すべきものと決定いたしました。尚只今可決いたしました法律案につきましては、委員長が本会議におきまする報告は、例によつてお委せ願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○委員長(板谷順助君) 御異議ないと認めます。それから議院に提出する報告書について、多数意見者の署名を附することになつておりますから本法案を可とせられました方は順次御署名をお願いいたします。
   〔多数意見者署名〕
#41
○委員長(板谷順助君) 尚この際諸君にお諮りいたしますが、衆議院においては運賃法案が修正案通り委員会を通過したそうであります。本月の本会議に緊急上程するということになつておるのでありまするが、まだこの委員会においては予備審査であつて、まだ正式の付託にはなつておらんのであります。そこで本日衆議院を通過いたしましたならば、明日は午前十時から開会いたしまして、尚質問を継続いたしたいと思います。
 尚又委員諸君の態度も決めてこの会議にお臨みあらんことを希望いたします。今日はこれで止めますか。
#42
○丹羽五郎君 一應これで懇談会に移つて進んで見たらどうですか。
#43
○委員長(板谷順助君) それでは本日はこれにて散会いたしまして、後は懇談会に移ることにいたします。
   午後二時十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     板谷 順助君
   理事
           丹羽 五郎君
          橋本萬右衞門君
           小野  哲君
   委員
           カニエ邦彦君
           小泉 秀吉君
           鈴木 清一君
           加藤常太郎君
           水久保甚作君
           小林 勝馬君
           飯田精太郎君
           新谷寅三郎君
           早川 愼一君
           中野 重治君
  政府委員
   運輸事務官
   (海上保安廳保
   安局長)    山崎小五郎君
  説明員
   運輸事務官
   (海上保安廳保
  安局海務課長)  猪口 猛夫君
ソース: 国立国会図書館
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