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1947/01/30 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 図書館運営委員会 第2号
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1947/01/30 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 図書館運営委員会 第2号

#1
第002回国会 図書館運営委員会 第2号
昭和二十三年一月三十日(金曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○國立國会図書館法案起草の件
  ―――――――――――――
   午前十一時二十七分開会
#2
○委員長(羽仁五郎君) それではこれより委員会を開きます。本日の議題は國立國会図書館法案についてでありまして、今まで我々参議院の図書館運営委員会、それから両院の図書館運営委員会の合同打合会と、それから現在我我を助けて下さるアメリカ國会から派遣された使節團と懇談の結果、ここに法案の又もう一つ本の案が段々できて参つたわけでありますが、本日はこれについて更に十分の御討議を願いたいと考えておる次第であります。お手許に大体その案の御覧を願つておいてあるわけでありますが、逐條的に或いは問題を中心に御討議を願いたいと思います。


#3
○梅原眞隆君 御審議を頂くのに、逐條的に行くということは周到でありますが、私の希望としては、時間の問題ですから、やはり要点を最初に決定なさつてさうして後の文章であるとか何とかいうことは適当に係の者に委託して、この中における重要な問題を取上げまして、それに関する意見を聴いて貰つたらどうか、こう私は考えます。そこで最初に私は一つ自分の私見を述べさして頂きます。第一の、この上に國会國立図書館の使命を記載するかどうか。こういう問題に関しましては、私はやはり記載をせられることを希望する。そこでその原文は今委員長が示された点に、これは耳に聴いておつただけであるから、嚴格に判断はされませんが、大体氣分としては賛同を表します、併しこれはもうちよつと文章は多少吟味なさる必要があるように私は感ずる。大体意味におきましては私は賛同を表したい。それから第二の問題……。
#4
○委員長(羽仁五郎君) それでは念のために今のをもう一遍読んで……今梅原委員から御発言がありましたのは、國会図書館法案の第一章「設立及び目的」、その第一條でありまして、原案は、「第一條 國立國会図書館は、眞理がわれらを自由にするという確信に立つて、憲法の制約する日本の民主化と世界平和とへの寄與を目標とし、我が國民の安全と幸とを目的とする立法のための資料蒐集調査、並びに國民公共の図書館文化の中心及びその國際的連絡の中心たることを任務とする。」というのが原文でございますが、只今梅原委員からの御発言がございましたが、その点につきましては皆様如何でございましようか。
#5
○梅原眞隆君 今の條目を私は専門家が多少研究して欲しい。第一條にそれを入れていいのか。まず第一條に初めて國立國会図書館という名称が決定されるのであつて、それを先に書いて置くというのは私は変なように感じます。そういう文章は條文を作る専門家の手に託していいと思います。ただあなたの今のお話には大体において賛同を表したいが、余り拾い過ぎて一々具体的に示したりすることは却つて困難が起るのではないか、こういうふうに私は感じております。もつと簡潔に幅の廣い言い方がどうであろうか。最初の、眞理が自由を決定するという文句はいいと思いますが、中に余り具体的に示してあることは却つて廣く言つたようであつて、妙な制限を與えはしないかというように考えまして、氣持としては賛同したいが、多少の條項編成の上の技術としまして専門家にもつとお考え願つたらどうか、こういうふうに私は考えております。
 それから私一應私見を申上げます。第二は法制局の問題でありますが、これは私はやはり新しい図書館の性格としまして、特に國会図書館の性格として、立法ということに役立つということが、私は國会図書館が持つておる重大な性格、使命であると信じておる。從つて私はこれを取り入れるということに実はかなり強く主張したい。そこでこれは在來の在り方或いは世界における図書館の在り方というものに関しては、多少の特異性を持つて來るために、そこにおのずから困難が伴うことを意識する。意識するが、私はやはり多少の困難を伴つておるが故に私は肯定したいと考えるのです。さて大体におきまして私はこれを取り入れるということに可なり強い主張を持つておる。そこで國立図書館というものが持とうとする性格から言つて、これが必要であるという私は主張を持つておる。さてこれを実現する方法、順序はどうであるかということに関しましては、現在國会が持つておる現実的な問題に対して相当な注意を要するであろう。國会図書館の設計、成立の上におきましても、非常に急を要する立法機構たる法制局というようなものは最初に取上げねばならず、又それに関しての利用ということに関しましても、政府委員の人にしても乃至は國会議員にしても、これを利用するという方法において余程周到な考案が要るであろうかと、こう私は思つておる。こういう点を顧慮したならば、私は別に法制局を新たに作らなければならんという根拠の大半は失われるであろうと考えておる。こういうふうに私は考えてこれを強く主張したい。それから第三は調査員の問題でありますが、つまり私はこの図書館に専門の調査員を置かれるということは、これは決定してよいことである。唯ここに問題となることは、つまり各委員会に専属しておる専門調査員というようなものとの関係ですが、そこでこれは私は図書館というものが中心になつて、そうして各委員会に専属せしめるという方針が穏当である。それからやはりこういう専門調査員というものは二通りに分けてよいのかということには多少の研究の余地があると実は私は考えておる。過日両院の話に出たのは、大体において各委員会の専門調査員というものをここで纏めて行くというような單一化が主張せられたようにも聞くのでありますが、これは多少のやはり検討の余地があるとこの点は思う。そういうふうに私は考える。これはまあここに取上げた三つに関する私の率直な意見の片鱗を示しておるのですが、詳しいことはもう一遍問題について述べます。次に申し上げたいことは、ここには衆議院の案と参議院の案が出ておりますが、一々ここに照し合わせるということは容易でないから、これを立案なさつたお方から、参議院として衆議院の意見と違つた抱負で可なり強く主張したいという点があると思う。その点を指摘して貰つて、それに対して意見を吐かしめる。こういうふうにお願いしたい。
#6
○委員長(羽仁五郎君) 如何ですか。
#7
○岩本月洲君 今梅原委員の仰しやることで、私共の問題にしておることは皆述べて頂いたのでありますが、今の第一條に入れるという文章は、ここで皆がこれを議論するとなかなか大変ですから、でき得れば委員長が委員の中から指名して頂いて、そうして文章を練つて貰う。それから今梅原委員のいわれたように、後半の文章が余り何も彼も言い盡して却つて制限を受けるということは、私も同感で、削減して幅のある文章にして貰いたいということを希望いたします。それから法規委員会の御意見として昨日非常に強調されました法制局の問題でありますが、これは非常に法規委員會が急ぐというよりも國会そのものが急いでおるのでありますから、この法案が通れば直ぐに法制局の拡充をするといいますか、促進を第一にして貰いたいということは尤もでありますが、やはりこれは梅原委員の御意見のように國会図書館の中に含めてやるということが私の希望でございます。その筋の御意見もあるでしようが、私はそれをやはり希望いたします。それから衆議院の方から廻されて來ました即ち第十七條の専門調査員云々の條項でございますが、これは梅原委員のおつしやるように、國会図書館の中に巾の廣い、廣汎な意味における専門調査員を館長が任命するという、その専門調査員と、現在今ありまする委員会に附属しておる専門調査員というものの振合いがこの條文からはつきりしないと思います。それで研究の余地がありますが、二段にするか、一段にすればこの文章の振分けをはつきり分るようにここに明示する必要がある、これで見ましてははつきりいたしませんから、その点一つ御注意を頂きたいと思います。それからやはり同じことでございますが、一つ法規部の方から何か参議院の草案と、この衆議院の案との間に付きまぜてそうして問題のある点を御審議を願う。これも私お願いしたいと思うのであります。梅原委員の御意見に何か同じ意見になりますけれども賛成をしまして……
#8
○委員長(羽仁五郎君) 他に御意見ございませんか。
#9
○岩本月洲君 それからもう一言ですが、希望といたしましては、明日の合同委員会にこちらの用意する草案は、衆議院と成るたけ歩調が一つになつてすらつと行くように準備して頂くように希望をいたします。
#10
○委員長(羽仁五郎君) それでは只今梅原委員、岩本委員から貴重なる御発言がございましたが、他に御意見ございましようか。
#11
○徳川宗敬君 今御両者の御意見御尤もでございますが、時間の関係もありますから、法制部の方からいろいろ御意見をお聞きになつたら如何でしようか。
#12
○委員長(羽仁五郎君) 御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(羽仁五郎君) 只今梅原委員、岩本委員の御発言になりましたのは、大体問題が四つございまして、第一條の問題、趣旨においては御賛成である、その字句を研究すべきである。第二は法制局の問題、大体國会図書館の中に置かれるべきである。三、専門調査員の問題、これについてはもう少し具体的に研究する必要がある。それから第四に、参議院の案について法制部部長からの発言を求められておる。大体四つのことであると思います。
#14
○山田佐一君 法制局の問題でありますが、今後國会図書館が一つになりますが、やはり衆議院の法制局或いは参議院の法制局として二つに分れますか、一つになりますか。
#15
○委員長(羽仁五郎君) それは今まで両院法規委員会で研究して來られたのも、従來両院にございましたのを一つにして、そうしてそれを充実するということで進んで來られたのであります。それで両院法規委員会では、現在もまだそういうお考えが可なり残つておるようでありますから、図書館運営委員会といたしましては、それが図書館の中に入つた方がいいのではないかということに今御討議になつているわけでありまして、将來大体一つに統一されることが望ましいのではないかと考えられておるのであります。
#16
○山田佐一君 そうすると二院制度というものが根本からどうだかというような疑いがあるような氣がいたします。立法されるものは、衆議院と参議院同じ方向のものができて來るというような氣がいたします。できればそれで結構ですが、そういう工合に運営して行けますものでしようか。
#17
○委員長(羽仁五郎君) そういう御意見も実は今までの討議の中に可なり有力な御意見としてございましたですね、その御意見を、今まで出ております御意見と併せて整理いたしますと、國会図書館の中に法制局というものがある、併しこれは主として学問的な意味の法制部である、それからその他に両院に從來通り法制部というものがある、これは実際は本会議乃至或いは委員会における立法と密接な関係を持つという、これがいいのじやないか、そういうふうなお考えであつたのであります。
#18
○梅原眞隆君 ちよつと速記を止めて頂きたい……。
#19
○委員長(羽仁五郎君) 速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#20
○委員長(羽仁五郎君) 速記をどうか始めて下さい。
#21
○小林勝馬君 私はその法制局の問題は、先程梅原委員からお話の通り賛成する者でございます。尚、今この法案から例の議院運営委員会に出ておりまする百三十一條の法制局を別個に作るということになれば、この法案の趣旨が弱くなる。いわゆるこの法案としては絶対に法制局を含んで行つて、我々としてはその線に進んで行けば間違いないと私は思いますから、百三十一條の問題はこの法案と別個に考えるべきじやなかろうかと私思うのでございますが、一應この法案を我々としては審議して、通過させることに努力して、尚又百三十一條の問題については、後刻委員長なりなんなりから了解をして頂きたい、こういうふうに思うのでございます。
#22
○委員長(羽仁五郎君) 小林委員の御発言は、國会図書館の中から法制部というものを取り去つてしまえば國会図書館の本質に関係して來る。何にも残らなくなつて來るという点の御意見があつたようですが、これは非常に貴重の御意見だと思います。それから山田委員からの先程の御意見は、國会図書館の中へこの法制部を入れて、そうして從來の衆参両院にあつた法制部はその儘存置せられることは望ましいという御意見であつたと思います。ちよつと速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#23
○委員長(羽仁五郎君) 速記をどうぞ。
#24
○梅原眞隆君 そこで法制局を別個に置くかどうかということは相当に研究の余地のあることなんです。大体におきましては國会図書館に、つまり高度に採り入れて、一方の法制局というものは矢張り解消する。そうしてその國会図書館に持つておる法制局というものに、両院の立場からそれをサーヴィスし得るような機構を考え出して行けば、私は大体において運営の全きを期し得るであろうかという考えを持つておる。そういうふうに一つ御審議願つたらどうかと思います。
#25
○山田佐一君 それで結構です。
#26
○委員長(羽仁五郎君) 國会図書館における専門調査員は、議院の委託に應えてその立法のことを扱うわけですが、逆に専門調査員が自から立法し、又はそれにインフルエンスを與えるということは許されていないので、山田委員の御心配になりましたような点は、今梅原委員の仰しやいますように、大体解決されるのではないかと思います。それじやその点について御意見がございませんか。そういたしますと、只今まで出ておりました問題のうち、先程の徳川理事からの御発言によりまして、法制部長から御発言をして頂くことにいたします。
#27
○参事(川上和吉君) 先程梅原委員なり徳川委員からお話しの点で、衆議院の案と私どもの方で整理いたしました点の比較でありますが、大きく分けまして、実態は違わないが、字句が違つておる。字句の違うのはむしろ英文の原文に忠実にしたというような点もございますが、字句の点と、それからもう一つ法律上の問題を含んでおる点と、二つあります。字句の点は細かくなりますので、一應説明を省略させて頂いて……。
#28
○委員長(羽仁五郎君) それは委員長にお委せを願つて……如何でしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○参事(川上和吉君) それでは法律上の問題になる点だけを拾つて申上げます。先ず第一に、元の印刷の條文で御説明いたしますが、第二條の法律の施行の点でございますが、これはちよつと委員長に伺うのですが、衆議院案の、「公布の日からこれを施行する、」ということで考えると、向うの方と了解がつきますれば、これは法的に問題ないのでありますが、これは向うの案と違いますが、よろしうございますか。
#30
○小林勝馬君 これをちよつと読んで見ますと、こちらの修正の方には館長の任免に関する何々というのを追加してありますが、こういうのはもう要らないのじやないですか。
#31
○参事(川上和吉君) 私は要りませんと思います。ただこれは向うの勧告に忠実にいたしますればこういうことかというので書きましたので、この点は又後で少し違つた点があると思つて御注意申上げますので、「公布の日からこれを施行する」ということであればこれは今の図書館法と同じように実際の施行にはならんのでありますが、形式には差支ない。この点さえお含み願つて置けばよろしゆうございます。ただ元の印刷だと意味が違いますが、ただその点は向うのものと違いますので、ちよつと御注意申上げて置きます。
#32
○小林勝馬君 元の印刷とは全然意味が違うから衆議院の訂正で結構かと思いますが。
#33
○委員長(羽仁五郎君) ほかに御意見ございませんか。それでは御意見ないものといたします。
#34
○参事(川上和吉君) それぢやその次に第三章のことでありますが、第三章の第十二條の國立國会図書館の職員の点でありますが、これは原案では國会職員法の規定に準拠して館長が任免するということでありますが、どういう職員が置かれるか、どのくらいの人数であるかという点が出ておりません。或いは原文の意味は、すべて館長が決定するのだ、こういう趣旨かと思いますが、今の國会図書館法と関連しましてそれでは動きませんので、ここは前に私の方で條文を差上げましたように、例えば参事、主事の定員は図書館運営委員会の議を経て決めるというような條文を補なわなければならんかと思いまするが、この点であります。
#35
○小林勝馬君 ちよつとお伺いいたしますが、十二條は修正したのはどこにあるんですか。
#36
○参事(川上和吉君) 修正は、実は長くなりますが、前の案の十二條から十五條までで、今の十五條は新しい問題としてよろしうございますが……。

#37
○委員長(羽仁五郎君) この点につきましては。今法制部長の発言の趣旨も誠に尤もでありますが、この國会図書館法でやはり御決定を願うのは、國会図書館の本質的な点であつて、只今のような点は或は後に補つて行くことがよくはないかと思います。
#38
○小林勝馬君 結構です。
#39
○委員長(羽仁五郎君) と申しますのは、國会図書館の中の部局について、又それがどれくらいのスタツフで行われるかということについては、館長の意見もかなりやはり必要のことでありましようし、又それを動かして行く運営の上からも、館長と我々図書館運営委員会との懇談において、その規定を十分審議して行つた方がいいのじやないか、根本的な点は、國会職員法の規定に準拠して館長が任免する……。
#40
○梅原眞隆君 この國会図書館法というものは当然変るべき性質のものでありましよう。こういうものができれば……。
#41
○参事(川上和吉君) お話の通りその点もございます。
#42
○梅原眞隆君 そこでこの図書館法によつて、こういう参事とか主事というものを書かずに、これは國会職員法の中に織込んだ方が私は穏当じやなかろうかと思う。
#43
○参事(川上和吉君) その点は実は今の國会法規の建前が、そういう点は、今の事務局が、國会法なり議院事務局法にできておりますので、國会職員法にはそういう点の規定がないのです。それでありますから、今委員長のお話がありましたが、その規定を置きませんと、もう一遍法律を出さんと、これは動かんということになります。
#44
○委員長(羽仁五郎君) 併し余り國会図書館運営委員会が現在何もかも決定してしまうと、將來仕事がなくなつてしまうと……、館長と図書館運営委員会とでそういう問題について、將來十分御研究を願つて、万全のものを作るという方がよくはないかと思います。
#45
○参事(川上和吉君) ただ一時は館長と副館長だけができて、外のスタッフは一人もないという状態が出るのでございますが……。
#46
○小林勝馬君 そうです。これで行けば……。
#47
○参事(川上和吉君) その点でよければよろしうございます。
#48
○小林勝馬君 今の十二條、十三條は、今法制部長がいわれるようになつておつて、これは工合が悪いのです。やはりこれを入れておかんと、運行ができなくなります。
#49
○委員長(羽仁五郎君) そうすると、大体の案を一應読み上げて見て頂きましよう。
#50
○参事(川上和吉君) 第十二條に「國立國会図書館に、参事及び主事を置く。その定員は、館長が、両議院の図書館運営委員会の承認を経てこれを定める。支所の職員には、前項の職員の外、必要により関係各廳の官吏を以てこれに充てることができる。第十三條参事及び主事は、館長が両議院の議長の同意を得てこれを任免する。参事は上司の命を受けて館務を掌る。主事は、上司の指揮監督を受けて事務に從事する。第十四條副館長その他の職員は、國会議員又は官吏と兼ねることができない。但し第十二條第二項に規定する職員はこの限りでない。」或は第十五條に「國立國会図書館に、調査員及び司書員を置く。館長が参事の中からこれを命ずる。調査員は、上司の命を受けて調査を掌る。司書員は、上司の命を受けて図書の技術的処理を掌る。」
#51
○徳川宗敬君 今読まれた程度なら、入れておいても差支えないと思いますが、いかがですか外の方の御意見は。
#52
○委員長(羽仁五郎君) 御異議ございませんか……。それではその字句乃至その微細な点についてはお委せを願うことにして、大体そのように御決定を願つてよろしうございますか。ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#53
○委員長(羽仁五郎君) 速記を始めて下さい。
#54
○梅原眞隆君 私はどつちかというと、國会職員法の規定によるということで幅を持たしておいて、そうして今仰しやいましたようなことを早くやつたらどうかという希望を持つているのです。でこれを余り出しすぎると、外との釣合も研究の余地があるだろうと思うのです。

#55
○小林勝馬君 それは委員長と法制部長に一任して適当に考えて見てくれませんか。
#56
○梅原眞隆君 それはあなた方にお委せしましよう。
#57
○委員長(羽仁五郎君) それでは只今の問題は一應御決定になつたようにさつき承りましたが、只今梅原委員からの御異議がございまして、決定ではなくて、この問題については委員長に御一任を願うことに……。
#58
○参事(川上和吉君) その次に今の法制局と、それから専門調査員の点が、これは法律的にも問題がございますが、これはちよつと省略して後にいたしまして、殊に専門調査員は國会法との関係もございますが、これは後にいたしまして、先の簡單な方を申します。第二十條でありますが、これは法律でなければできぬことはございませんが、非常に各省の、何と申しますか財政経理の建前の例外になりまして、この点は他の非常に大きな先例と申しますか、なりますので、これは余程愼重にお考えを願つて……実はまあこれがなくても支障がない。図書館の実力の問題になるかと思いますが、この点をお考えを願いたいということを御参考に申上げておきます。これは主として各省に置く図書館に関係を持ちますから、これは各省間の人の意見も、かなりこの点の、まあ自主性と申しますか、いうような点もあるかと思いますが……。
#59
○委員長(羽仁五郎君) 國会図書館の支所である各省の種々な機関にある図書館の予算は、そつちの予算の中で図書館という題目で明白にするものである。そういうことですね。
#60
○参事(川上和吉君) その前段はよろしうございますか。その下の方ですね。
#61
○委員長(羽仁五郎君) 他に流用しないということ、これは両方とも非常に進歩的な規定で、私としてはこれをこのまま活かしておいた方がいいと思います。それで今までのいろいろな慣例とはどうか分らないのですが、むしろこれはいいんじやないかと思いますが、皆さんの御意見はいかがでしよう。
#62
○参事(川上和吉君) 外の石炭増産についてもこういう恰好の法案が出てきます。或る重点部門というのが沢山あるから、その都度これは重要だといつてやられると妙なことになるので、そこの先例として余程愼重にお考えを願つて御決定を願いたい。
#63
○委員長(羽仁五郎君) そういう意味の先例にはならないと思う。將來はこういう規定は要らなくなる。日本が進歩すれば流用は絶対しなくなる。だからこういう規定をやることによつて到る処でお互いに流用し合うということにはならない。段々流用することがなくなつて、こういう規定は必要がなくなるでしよう。これはよくはないかと思うが、いかがでしようか。殊に創設期でもありますしね。それでは御異議ございませんとして、次に……。
#64
○参事(川上和吉君) これは同様の問題がありますが、第二十七條の点ですが、これは今までの建前から申しますと、すべて歳入歳出は予算をくぐることになりますが、これは予算をくぐらないで、金銭を支出することができるという形でありまして、これも法律でやるとできるが、新例であり、今新例を開くのも一つの案だと思う。併し今までの建前からいえば、これは両議院の図書館運営委員会とありますが、むしろ國会の承認ということであればこれはよいと思うのです。その点はいかが考えるか、その点も御参考までに伺います。これは旧憲法の時分だと、憲法上できないことになつておりまして、予算を通さなければいかんということになる。今度は法律で書けばできるという点で憲法上の例外にはなりませんが、可なり重要な点であります。これも愼重にお考えを願いたいということを御注意申上げて置きます。案としては國会の承認ということであれば、これは……。
#65
○委員長(羽仁五郎君) 分りました。この点は十分討議された点でありまして、從來の日本の図書館が非常に進歩しなかつた一つの理由は、この支拂が非常に遅れるということが図書館の悪弊になつておるのであります。このために優良な図書を集めることができない。國会図書館は十分な資料を急速に國会図書館の必要に感ずるために蒐集するというために、これは米國のコングレスライブラリーでも、他の一般で二週間支拂ひがかかるものは一週間で支拂うように実行されているようであります。我々としても國会図書館が支拂を非常に迅速にやつていくということをしたいというような了解でこれができておりますので、これが両議院図書館運営合同委員会の承認という点は、或いは國会というふうになるか、この点についても如何でしようか。委員長に御一任を願えますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#66
○委員長(羽仁五郎君) そのようにいたします。
#67
○参事(川上和吉君) それからその次の條文の二十八條でありますが、これは会計法によつて運用すればよろしい問題で、会計法と別個に、ここにあります支出官によつて支出するということを書きますると、会計法との関係が非常に不明確になりまして、大体この通りのことは会計法でできるわけでありますから削除された方がよろしい、削除された方がよろしいというよりは、置かれることが非常に会計法との関係が混雑をいたすという点であります。
#68
○委員長(羽仁五郎君) 今の点もやはり今まで討議せられた点で、その討議の結果がこの條文に現われておるので、日本にそういう悪弊があつたというわけではありませんけれども、やはり新らしくできる國会図書館において國民の納税に基く多額の金を以て相当の資料を扱つて行くという、そういう実質的な点からこの原案ができておるので、私としてはこれはどうも削ることには余り賛成できないのです。会計法との関係は若干或いは困難が來るかも知れませんが、こういう方向に一つ進んで行つて、支出官の責任というものを非常にはつきりして置く方がいいのじやないかと考えるのですが、この点についても尚私共十分研究して見ますが、大体御一任願つたらどうでしよう。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#69
○委員長(羽仁五郎君) それじやそういうふうにいたします。速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#70
○委員長(羽仁五郎君) 速記を始めて下さい。只今貴重な御討議を願つた結果を、委員長と理事とで整理をいたしまして、進めて行くことにいたします。
 本日はこれで散会をいたします。どうも有難うございました。
   午後零時三十三分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     羽仁 五郎君
   理事      徳川 宗敬君
   委員
           山田 佐一君
           小林 勝馬君
           岩本 月洲君
           梅原 眞隆君
  事務局側
   参     事
   (法制部長)  川上 和吉君
ソース: 国立国会図書館
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