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1947/03/26 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 図書館運営委員会 第5号
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1947/03/26 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 図書館運営委員会 第5号

#1
第002回国会 図書館運営委員会 第5号
昭和二十三年三月二十六日(金曜日)
   午後三時二十六分開會
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  本日の會議に付した事件
○國立國會圖書館長の挨拶紹介の件
○國立國會圖書館職員規程の件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(羽仁五郎君) これから委員會を開きます。最初に御報告いたしておくことがございます。御承知のように、先頃皆様の御盡力が實を結んで、國立國會圖書館々長として、金森徳次郎君が任命せられたわけであります。参議院においては、参議院議長から新館長を、本委員會に御紹介に相成るはずでありましたが、御病氣でありましたので、餘り遅れることも避けなければならんので、去る三月三日に私からこの委員會の皆さんに館長を御紹介申上げることをいたしました。その時に、皆様のお集まりが十分でございませんでしたので、正式の委員會でなく、徳川理事、それから堀委員だけお會いになりました。その時、金森館長から次のような御挨拶がございましたので、それをここで御紹介を申上げます。
    金森館長の挨拶
 「お許しを得まして、御挨拶申上げます。今囘圖らずも國立國會圄書館の館長の任命を受け、私としては経験もなく、抱負も、その方面では完熟していないので、自分の行く道については、みずから顧みて責任が餘りにも重大過ぎるという感想もいたしております。
  併しながら、私は國會が圖書館を持つこと、各官廳、及び一般國民に對する任務の重いことは、平素からよく理解しておりまして、國立國會圖書館法の前文にある「眞理がわれらを自由にする」ということは、全く心の奥から理解し得るところであるわけであります。從つて甚だ力の乏しきをも顧みず、この任務をお受けすることにいたしたわけでございまして、これは一に兩院の圖書館運營委員會及び兩院全體の御支持を得なければ、今後の仕事は微力であり、孤立無援の私にとつては到底できないことでありまして、何分共今後の御支援を仰ぎたいと思つております。只今のところは人も一人も未だ得ていないし、場所も組織も考慮中でありますが、漸次各方面の御意向のあるところも察し、又自分の責任上の自覺により、成るべく早く相當の道行きを始めまして、皆様方の御支持を一層得たいと考えております。御挨拶といたします。」
 以上のような御挨拶がございました。それから私から大體第一囘國會以來、参議院の圖書館運營委員會がどういうことをして來たかということをずつと御報告申上げました。なかんずく昨年の十二月米國からの圄書館使節が來られましてからのことなど、詳しく報告申上げたわけであります。
 こういうふうな御挨拶の趣旨に基いて、我々の委員會としても館長を支持して、立派な國立國會圖書館を建設するということに進んで行きたいと考えております。
#3
○小林勝馬君 お話の途中ですけれども、今日金森さん見えることになつておりますか。
#4
○委員長(羽仁五郎君) 見えます。金森館長がこれからお見えになります。そうして今日お諮りいたしたいことは、國立國會圖書館職員規程の件でございますが、これについては館長から説明をして頂きたいと考えております。
#5
○國立國會圖書館長(金森徳次郎君) 國立國會圖書館の職員規程を大略御説明申上げたいと思つております。圖書館の館長はでき上りましたけれども、法律の豫想しておりますところの中味の制度は、これから館長の手で起案をいたしまして、兩院の運營委員會の御承認をお願いする、こういうふうになつておるわけであります。
 いろいろの組立の中で先ず私共の立場としては、人を設けますことと、豫算を定めますことと、極く基本的な制度を立てますことと、場所を設けて直ぐに仕事のできるような段取をいたしますことと、こういうようなことが相次いで出て來るわけであります。その中でも職制を設けまして、これを中心として豫算等の面にも及ぼし、仕事も固めていくということが第一であるわけであります。今御覧に入れますような職員に關する規則を定めまして、第一條に、竝べてありまするように、七つの職務を作つたわけであります。併しこれとても官僚らしくない、できるだけ普通の名稱を用い、そうして組立もできるだけ簡単にしたいという考えでこの七つが定められてあります。
 第二條以下におきまして幾分細かいことが定められておりまするが、大體これらの職員がどんなことをするかということを最小限度と申しまするか、とにかくこれがなければならないという程度の限られた定義を加えたわけであります。
 尚これに伴いまして、いろいろな部局の組立というようなことも自然考えなければならんわけでありまして、それはいずれも考えてはおりまするけれども、併し豫算の方との關係もございまするので、餘り深入りしたことは今決めかねる事情であります。これらの簡單な職制も併せ、豫算の方も同時に大藏省その他の方面に下打合せをし、且この委員會の御審議をも漸次仰ぎたいというように考えております。大略さような御説明を申上げます。
#6
○委員長(羽仁五郎君) ごの國立國會圖書館法第五條によりまして、この種の規定は館長が委員會の承認を得てこれを定められることになつておりますので、只今の御説明があつたわけでございますが、如何でございましようか。
#7
○小林勝馬君 この専門調査員と調査員というのは、どういうふうなあれで分れておるのでございますか。
#8
○国立國會圖書館長(金森徳次郎君) 専門調査員と申しますのは、法律の方に豫想されておりまするが、格の高い方はまだどういう方をという豫想をしておりませんので、それのはつきりしたことは今申し上げるのは不便と思いまするけれども、大體局長なんかよりも少し高いか、或いはこれと劣らないような専門家というふうに考えております。つまり一代の學問調査の上におきまして相當名の知られた方がこれにお就きになる、實際の働きもこれもいろいろ考えられまするけれども、多分一人でいろいろな意見を立てられまして、國會側のいろいろな御要求につきましても、顧問のような役目をすると同時に、中の方の仕事の上におきましても、相當重要なことをするというふうに考えます。
 調査員と申しますのは、これは普通の調査職員でありまして、大體この國會圖書館の職員は書物を扱います方の人を司書と言い、それから現實に調査の仕事をされる人を調査員と言い、それから行政を擔任する人を参事という。こういう三つの簡単な分け方をしております。主事というのはもつとそれらの手傳いになるような方を豫想しております。
 そういうわけでありますから、專門調査員と調査員というのは非常に違う意味になつております。專門調査員というのは法律の方でその名前を定めておりまして、調査及び立法考査局の中にこれが置かれる。こういうふうな定めになつております。
#9
○小林勝馬君 そうすると普通議會にあるような鑛工業專門とか何々專門とかいう專門調査員ではなくて、今館長の御説明では、調査員は格の高いものというような意味に承りましたが、そうすると司書の本を扱う方は格の高いのも何も一緒で、行政の方の参事、主事は二つに分れておるのでありますけれども、本の方は一つでいいのですか。
#10
○國立國會圖書館長(金森徳次郎君) これは法律の中に專門調査員というものを設けることが初めから豫想されておりまして、特に調査及び立法考査局にそういう人を置くという定めがありますので、それで專門調査員という名前を作つわけであります。
 司書の方などにつきましても、固よりその資格の高い人が配されるわけでありまして、司書という名前は大體一級官或いは二級官というものが區別できますならば、その双方に當るような地位と考えております。
 專門調査員というのはやや特殊なものでありますけれども、法律の方で格別なものとして扱つておることと考えております。法律の第十六條のところの第二項におきまして、「館長は、更にこの局の職員に、兩議院の常任委員會の必要とする廣汎な關連分野に專門調査員を任命することができる。この專門調査員の待遇は、行政及び司法の各部門の一級官吏と同等とする。」こういう言葉があつてそれから導き出されておるわけであります。
#11
○衆議院参事(酉水孜郎君) ちよつと私から補足さして頂きます。司書、調査員、参事、これがまあ大體圖書館職員の區分になると思います。それで專門調査員は、只今館長から御説明ございましたように、大體非常に高い專門的な知識を持つておられる方を法律の規定によつて置いたのでございまして、本來ならば司書、調査員、参事、この三つの區分でよかつたのではないかと思うのでありますけれども、特に法律の中に規定されております關係上、ここに擧げたのであります。從いまして、司書と申しますのは、大體行政官廳の一、二級官に相當する地位の人たちを全部含みます。それから参事も同様一、二級官に相當する者を含みます。專門調査員は法律の規定にありますように、一級官の待遇を受ける者、調査員の方は、凡そその考えといたしまして、二級官に相當する地位の者を含む。それでこれらの各區分にもう一つ三級官に相當する分が當然あるのでありますが、それは全部主事として取扱うようにいたしたい。で、主事として司書の本を司る者もございますし、それから又調査員として將來伸びて行く者もございますし、それから参事として行く者もある。こういうふうな解釋をして、三級官に相當する者は一切主事の中に含めたのでございます。そういうふうな建前で構成しておるのであります。
#12
○小林勝馬君 そうすると副館長の次は專門調査員で、その次が司書、参事というような順序になるわけですね。
#13
○衆議院参事(酉水孜郎君) これは實は圖書館の建前が本の整備、資料の整備、こういうところに重點がある、こういう解釋。それから從來司書、いわゆるライブラリアンという人たちの地位が不當に低かつたというようなことも考慮いたしまして、圖書館の建前といたしましては、本の方に、或いは資料の方に、專門に掛かる者を一番初めに持つて参りまして、それから專門調査員は本來ならば調査員としてそこに竝べていいんじやないかと思つたのでありますが、法律にあります關係上、こういうふうな竝べ方をしたのであります。
#14
○委員長(羽仁五郎君) これは或る意味で、やはり國會圖書館として國會議員の要求に應じて、いわゆる立法の基礎調査をする仕事が非常に重大である。そういう意味で特に專門調査員というものを置かれておると解釋することができるのじやないかと思います。この調査員というのは或る意味で專門調査員の助手、まあ大學で言えば、專門調査員が教授で調査員が助教授というような意味合で、解釋してよいように思います。
 こういうふうな規定を特に設けられたことには二つの意味があると考えられるのですが、一つは單に参事、主事というふうにだけしてしまつて置くと、いわゆる官等の關係で、學問上は非常に優秀な方であるのだけれども、そういう方を得にくいということがあるんじやないか。今一つはやはり國立國會圖書館においてはかなり立法の基礎調査をされる方を優遇するという必要がある。そういうふうな二つの點がこの條項に盛られておると考えます。
#15
○小林勝馬君 この第四條の「館長又は局長の名」というのは、これはミスプリントでしようね。「名を受け」とありますが、これは「命」でしようね。
#16
○金子洋文君 圖書館の機能の點から考えますと、專門調査員というものの役割は非常に重大だと思うのです。であるから三の司書との比重をどういうふうに考えるべきか。司書という言葉が圖書館に使われているかどうか知りませんが、一般に通じない言葉ですね。我々小説や芝居を書いておるけれども、司書という言葉は使つたことがない、書いてもわからない。こういう言葉を使つてよいかどうかということが一つの疑問です。
 それから議員にサービスする圖書館として、この司書が專門調査員の上に行くものかどうかという一つの疑問が起るのですがね。それは如何なものでしようか。
#17
○國立國會圖書館長(金森徳次郎君) 司書という名前は、日本でかなり長く使われている言葉でありまして、役人の方では司書官という官の字を附けます。大體ライブリアンという言葉を飜譯すると、日本では司書という言葉になる。
 それから專門調査員と司書との順序は、これは別に格式が變るわけではございませんで、司書というのは上から下まで一級二級に亙つております。四と五の專門調査員が併せて一級二級の段をやつておるくらいで、あまり深い格式の區別でやつたのではございません。
#18
○委員長(羽仁五郎君) それでは外に御異議ございませんでしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○委員長(羽仁五郎君) 御異議ないものと認めます。それではこの國立國會圖書館職員規程は、この委員會においては異議なく承認せられました。
#20
○小林勝馬君 大體この案そのものは濟みましたけたども、第九條を消してありますが、九條以下のやつは當分作らないお見込みですか。それとも先般からお話しになつておりました赤坂離宮なんか拜借していろいろな事務を起こすことになれば、こういうものが必要になるのじやないかと思いますけれども、こういう見通しを一つ御説明頂きたいと思います。
#21
○衆議院参事(酉水孜郎君) 第九條でございますが、これは、議院の中の衛視というのは、非常に警察権なんかを持つておりまして、特殊な立場、責任というものを持つております。それで赤坂離宮を使うようになりました場合には、當然やはり守衛の關係が必要になつて來ると思うのでありますが、ちよつとこの性質が違いますので、第九條は、いよいよ向うの方に移らなければならないときに改めて守衛についての規程を考慮したいと、こういうふうに思つておるわけでございます。
#22
○小林勝馬君 分りました。
#23
○委員長(羽仁五郎君) それでは速記を止めて。
   午後三時三十五分速記中止
   ―――――・―――――
   午後四時二十九分速記開始
#24
○委員長(羽仁五郎君) 速記を始めて、本日はこれにて散會いたします。
   午後四時三十分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     羽仁 五郎君
   理事
           徳川 宗敬君
   委員
           金子 洋文君
           堀  眞琴君
           山田 佐一君
           小林 勝馬君
   國立國會圖書館
   長       金森徳次郎君
   衆議院参事
   (調査第二課
   長)      酉水 孜郎君
ソース: 国立国会図書館
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