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1947/03/27 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 労働委員会 第2号
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1947/03/27 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 労働委員会 第2号

#1
第002回国会 労働委員会 第2号
昭和二十三年三月二十七日(土曜日)
   午前十一時十一分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○生産管理に關する件
○政府職員の給與に關する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(原虎一君) それではお待たせいたしました、只今から委員會を開催いたします。本日は、先般本院議長の指名によります私外五名が北海道地方の勞働事情視察に指名派遣されました。その結果について御報告を申上げるはずでありまするが、時間の關係がありますので、次囘の委員會に出すことにいたしたいと思います。今日は先日新聞に發表になりました生産管理についての檢察當局の見解について、十分にその見解を聽取しておきたい。今一つは勞働者側のこれに對する如何なる見解を持つているか等を聽取いたしたい。いわゆる一般勞働事情の調査のために委員會を開いた次第でありますから、さよう御承知の上に御進行願いたいと思います。先ず法務總裁から、この生産管理に對する見解を御説明を願うことにいたしたいと思います。
#3
○國務大臣(鈴木義男君) 生産管理を法律の上からどういうふうに見るかということにつきまして、基本的な、一般的な見解を申上げておきたいと存じます。生産管理と申しましても、その名の下に行われておるものの態樣はまちまちでありまするから、その具體的内容を見ることなくして、一概に適法、違法を決し得るものではないのであります。併し普通生産管理と申しますれば、勞働者が要求貫徹のために工場を占據し、設備、資金、資材などをその手に收め、よつて商品を生産、賣却する等、使用者の意思を排除してその所有物を管理處分する事實行爲を指すのでありまして、かかるものは一般的に違法であるといわざるを得ないと考えます。その理由を申上げますると次の通りであります。
 生産管理は爭議權を財産權よりも優位に置こうとするものでありまして、從つて法益權衡の原則に反するのであります。一體同盟罷業、怠業、作業所閉鎖等が、長い歴史を通じ爭議行爲又はその對抗行爲として一般に適法視せられる所以のものは、これらの行爲が契約上の義務、勞働竝びに物的資本の提供というこの契約上の義務の不履行を内容とし、且つこれに止つていて、積極的に相手方の權利を侵害するものでないことにあると思われるのであります。然るに生産管理はこれと全く趣を異にしまして、積極的に使用者の財産權即ち所有權、經營權を侵害するものであります。換言すれば前者はいわば債權の侵害、逆に申しますれば債務の不履行であるに止まつておるに對し後者は物權の侵害に亙つているのであります。元來財産權にしても、爭議權にしても、共に國民の基本的權利と申すべきでありまして、何れを高しとすることもできないのであつて、兩者は適當のところで折れ合い、調査すべきものであります。いわゆる法益權衡の原則であります。この點から考えるときは、勞働者の爭議權としては、使用者の財産權に對して精々その債權的侵害に止まるのが限度と申すべきでありまして、若しこれを超えてその物權的侵害に及ぶことまで認めるとしますれば、財産權に對して爭議權を不當に優位に置くこととなりまして、最早や法益の權衡を失すものと言わなければならないのであります。從つて生産管理は法益の權衡を破るものとして違法をさるべきものであります。
 次に生産管理は勞資の對等の地位の實現という勞働法の精神を破るものであります。そもそも爭議行爲は、勞働法が意圖する勞資双方の對等の立場の實現の趣旨から認めらるべきものというべきでありまして、從つて又その限度に止まるべきであり、決して一方的に強力な立場を附與しようという趣旨に出ているものでないことは明かであると思うのであります。この點について考えまするに、同歴罷業、怠業等は、使用者の勞働者に對する勞働條件その他の給付に對し、これを不滿として勞働者側が團結してその勞働の給付を拒否し又は差控えることによつて要求の貫徹を圖るものでありまするから、言わば法益上の駈引に類するものであります。勞働者としては、經濟上の弱者たる地位を團結力を以て補ないながら、自己の勞働力を適當に相手方に評價せしめようとして、滿足な評價を得るまでその提供を拒否しようとするものでありまして、その意味において使用者と對等の地位を得て鬪う手段であり、且つこれ以上に出るものでないということができるのであります。然るに一方生産管理は、前述の如く勞働者が使用者の意思を排除して工場を占據し、資材を搬出使用し、商品を生産し、賣却するものでありまするが故に、その間使用者としては經營に全く關與することができないにも拘わらず、事業の危險は依然これを負擔しなければならない。今日の如く復雜な經濟機構、變動の激しい經濟情勢下にありましては、經營については特別の才能と識見を必要とするに拘わらず、この點において使用者より劣ると見なければならない勞働者が經營に携わることとなるのでありまして、その結果、商機の把握、經濟變動に對處すべき適當なる措置等について、適切を期待し得るかどうか疑問でありまして、この點、使用者としては常に不安に曝されていなければならないのであります。のみならず使用者としては、經營が順調に行われているかどうか、設備機械の保全、資材の使用等について缺けるところがないかどうか、經營内容その他において不正が行われていないかどうか、等々についても絶えず不安の念を抱かなければならないのであります。これらの報告を徴し得ないのが普通であり、假にこれを得ることができても、その正確かどうかを判斷することができない。又使用者としては勞働者の生産管理により、換え難い得意先を失い、又著しく信用を失墜する虞れなしとしない。生産管理の如き不安定なり事態においては業界は一般にこれと取引をすることを好まないからであります。又生産管理により當然得らるべき資材の割當等も或いは除外されてしまうような苦痛を味わなければならないかも知れない。のみならず生産管理の遂行は、使用者側に對し、裁判上の救濟手段による外、例えば作業場閉鎖というような事實上の對抗手段を失わしめることとなるのであります。かくして使用者は生産管理中絶えず大きな不安と苦痛に曝されていなければならない。假に生産管理中の經營が使用者の經營方計を踏襲し、謂わば事務管理のうちにおいて行われることがあるとしても、使用者としてはこれを監督することができないばかりか、そのように行われることについて何らの擔保がないのでありますから、使用者の被むるべき不安と苦痛には變りないものと言わなければならないのであります。かく考えますれば、生産管理なる爭議行爲は爭議における勞働者の地位を使用者の地位に比し數歩高く、且つ強力ならしめることになる。從つて最早や對等の地位の實現という勞働法の精神は沒却されることになるのでありますから、かかる手段は違法なるものとされなければならないのであります。
 次に生産管理は、治安面から見ましても、これに對し著るしい害悪を與えるべき内在的性質を有するのであります。一體爭議行爲が適法とされるとしても、單に事實行為として放任されるということに止まり、これに對し相手方が事實上適當な對抗手段を講ずることを妨げるものではない。いわんや生産管理においても同樣であります。使用者としては何ら生産管理を受忍しなければならない義務はないのでありますから、假に勞働者が生産管理を行おうとして、工場の占據、倉庫の鍵の入手等を企てても、これを入口で阻止し又は、その引渡しを拒むことができるのは當然であります。又倉庫から資材を搬出しようとする者に對し、これを防止することもできる。それをも侵して勞働者がこれを強行しようとするときは、勞働者として必然的に暴力を行使しなければ到底その目的を達することができない。從つて使用者側が認容しようとしない限り、生産管理への移行の過程において必ず實力鬪爭を伴なうこととなる。これは一つの物體又は空間に對して、二つのものが相爭うことによる當然の結果でありまして、生産管理がかかる内在的性質を有することも亦この違法性の一端を示すものに外ならないと思うのであります。
 こういうふうに、この生産管理は、一般的に言つて、違法な爭議行爲であるとしても、生産管理罪というようなものはないのでありますから、それが何らなかの刑法上の罪、その他の罰條に觸れなければ犯罪を構成しないことは當然であります。併し多くの場合、その行爲は、建造物侵入、業務妨害、窃盗、横領又は文書僞造等の罪に當り、又暴行、傷害、脅迫等を伴うこととなり勝ちのものであるということを御了承願いたいのであります。
#4
○委員長(原虎一君) ちよつとお斷りしておきますが、法務總裁は、他に重要な豫定された會議がありますので、直ぐ他の會議に行かれますのですが、特に法務總裁にお聞きになることがあれば、直ぐ御質問願いたい。
#5
○中野重治君 これは説明があつたんでしようけれども、ちよつと私、聞き落したのですが、二つだけです。
 第一は一般的な行爲でその隣接のところでしたが、爭議權を財産權に優位せしめるものである、その次の言葉ですがね。それが第一。
 それから第二は、この兩者適當のところ、勞働者側と資本家側との兩者適當のところというのが、どういうふうにして定められるか、その基準、これも御説明があつたと思いますが、ちよつと聞き洩らしましたから、その二つだけ。
#6
○國務大臣(鈴木義男君) 前の方は法益權衡の原則と申上げたのであります。法益、法律上の保護された利益、これは今の憲法の建前から申しますと、要するに爭議權も財産權も對等に扱つておりますから。
#7
○中野重治君 その法則を破ると……。
#8
○國務大臣(鈴木義男君) そうです。それから適當なところで折れ合うということは、これは事實問題でありますして、簡單にはちよつとお答えいたしかねますが、それぞれの場合において考えるべき問題であります。
#9
○松井道夫君 先日の議場で、國務大臣から、生産管理は、事務管理の性質を帶びているというような場合には、違法と思わないという趣旨の御答辯があつたと思いますが、只今の御説明によるとなんだかその點が曖昧になつたように思うのですが、如何でございますか。その點を一つ。
#10
○國務大臣(鈴木義男君) この生産管理及び生産管理に似て非なるものの區別が非常にむつかしいのでありまして、個々の具體的に起つた問題になつて見ませんと、はつきりしたことは言われないのであります。抽象的に申せば、生産管理に移ろうというような状態になつた。その時、經營者は、それならばやつて御覽なさい。お委せしましようというような態度で、假にやらせるとすれば、これは一つの事務管理であり、經營の委託であるということも言われるのであります。そうなればこれは生産管理ではないのでありまして、生産管理というのは飽くまで經營者の意思を排除してやろうとする行爲であると、こう定義付けますれば、そういう問題を言うのは野暮なことになるわけであります。併し普通はいろいろな形で、生産管理の名で呼ばれておりますから、私はそういうことを申上げたので、今私の申上げた見地から言うならば、事務管理或いは經營の委託などというものは生産管理ではない。こう御了承願いたいと思います。
#11
○松井道夫君 只今の御説明でちよつと分らないところがあるのですが、要するに一面において個々の犯罪に該當しない限りは犯罪ではない。かような御説明がありました。又一面において、今仰つしやつたような意味で、經營者の意思を排するということを一つの條件とした生産管理は、一般的に違法である。少くとも檢察當局でこれに干渉するということが許される違法な行爲である。刑法上の意味で違法性があるというような意味にも受取れたのでありますが、その點は明かに矛盾であると思います。ただ犯罪性をその中に含んでおる。犯罪を惹き起す契機がそこに潜むからという、これだけの理由で、まだ犯罪行爲になつておらない生産管理的のもの、或いは生産管理に發展する可能性のあるものを彈壓するというようなことは、私は許されないと思うのであります。その點について一つ御見解を伺いたいと思います。
#12
○國務大臣(鈴木義男君) それは仰せの通りでありまして、若し個々の罰條に觸れるような行爲が現れない限りは、決して檢査當局として彈壓を加える、干渉をするということはいないつもりであります。そうお答えすればよろしいと思います。
#13
○委員長(原虎一君) 總裁に對する御質問ありませんか。
#14
○栗山良夫君 私ちよつと他の用件で途中から参りましたので、或いはもうすでに大臣からお話があつたかも知れませんが、一點だけ伺いたいと思います。今お述べになりましたことは、大體この間、本會議でも私承つたのでありますが、實は數日前の新聞に、生産管理というものは原則として、住居侵入罪竝びに業務妨害罪を構成するというようなことを、最高檢察廳において明かにせられたということが報道せられたのであります。このことは結局日本の司法官としてはつきりして意思表示、非常に曖昧になつておりましたものを明かにせられたということについて、これは勞資双方に相當はつきりした影響を與えておると思います。その點はどのような形式でどのような權威を以て發表せられたものか、その點をちよつと伺いたいと思います。
#15
○國務大臣(鈴木義男君) その點はちよつと檢務長官からお答えさせたいと思います。
#16
○政府委員(木内曾益君) 私、今度檢務長官に任命されました木内であります。どうぞよろしくお願いいたします。
 只今のお話は先般全國の檢察長官會同がありまして、その席で檢事總長が訓示されたことが新聞記事に載つておつたわけでありますが、私も新聞記事にはどういうふうに表現されておつたか、今はつきり記憶しておりません。又これは正式に最高檢察廳として發表したものでもなく、新聞社のいわゆる探訪記事に過ぎないのであります。ただ生産管理に關する意見は、只今法務總裁ここで仰つしやつたことと、最高檢察廳の考えておるところは同様でありまするから、さよう御了承を願います。
#17
○中野重治君 生産管理に關する一般的な意見が今お聽きしたようであるとしますと、大阪の裁判所でこの前判斷を下した大和製鋼の合法的な生産管通、あの問題は國務大臣の意見では、その具體的な場合において事務管理乃至委託であつたと大阪地方裁判所が認めたということになりましようか。
#18
○國務大臣(鈴木義男君) その點は具體的な事件に入りますので、非常に議論がデリケートになるわけであります。檢察當局としては又あの判決に對し獨自の考えを持つております。若し説明申上げる必要があれば檢務長官、檢務局長から御説明申上げさせたいと思います。實は十時から行政制度改革委員會がございまして、そちらの方に三十分ぐらい出さして頂いて、その後參るつもりであります。すでに十一時半になるのでありますから、大事な會議で出席をしなければならんので、お許しを頂いて、長官と局長から詳細お答えいたすことにいたしたいと思います。どうぞお許しを願います。
#19
○委員長(原虎一君) 中野委員の質問に答えますか。
#20
○政府委員(國宗榮君) 只今の御質問のありました大民製鋼と申しますのは、民事の假處分になつた事件でございます。私共の扱つておりますのは、昨年の十一月に大阪の地方裁判所におきまして、山田鋼業合資會社の生産管理に關しまする横領の件につきまして、無罪の判決があつたのであります。これは私共檢察當局の意見とは變つておりまして、承服し難い、こういう考えから目下大阪の高等裁判所に檢事控訴中でございます。從つてその判決は裁判所の權威ある見解と私共はまだ見ていないのであります。高等裁判所の判決が如何樣になるまするか、まだその裁判の途中にあります。その判決の結果によりまして、裁判所の意同というものをはつきり知ることができると考えております。
 尚山田合資會社の生産管理を大阪の裁判所で無罪にされましたのは、所有權と經營權と分れておる、そういうような觀點に立ちまして、所有權というものは經營に當りましては、或る限界がある、制限を受けておるのだ、生産管理というものは、やはり勞働者が爭議に當りまして、雇傭者側に強力に主張し得る所の一つの爭議手段である。その限りにおきましては、雇傭者の方においては、勞働法上所有權というものが、經勞と分離いたしまして、制限を受けておるというような判決であつたように記憶いたしております。まだその判決の原文を詳細に今日ここに持つて參りませんので、どういう論議に達しましたか分りませんが、只今申上げたような、大體の觀點から、大阪の裁判所におきましては、これを無罪にいたしたと考えております。
#21
○中野重治君 今の報告によりますと、あの問題に對する無罪の判決というものは、生産管理行爲總體に關するものでなくて、横領に關するものということになりますか。
#22
○政府委員(國宗榮君) 生産管理が爭議行爲といたしまして正當なものであれば問題ないのでありまするが、檢察當局が起訴いたしましたのは、山田鋼業におきまするところの生産管理は、正當なる爭議行爲でないのだという觀點に立ちまして、先程法務總裁から申し上げましたように、生産管理に隨伴いたしまして、會社の物件を自己の物として勝手に使用し處分した、こういう問題がございましたので、これを横領事件として起訴したわけであります。生産管理が合法であるということであれば、横領の問題も起つて來ないのでありまして、そこで無罪という判決を言渡したわけであります。
#23
○中野重治君 そうしますと、今の政府の方で考えている先程説明のあつた生産管理に關しての樣々の考えというものは、一昨年の夏の初めかに吉田内閣で確か生産管理は非合法であるという意味の聲明を發したと覺えております。それとは考え方の根據は違つている。一般的に非合法的な、違法的な性格を内在していると認めているけれども、さつきの説明の通りだとすれば、吉田内閣の場合のあの非合法の聲明とは多少違う、こう理解せねばならんということになりますか。
#24
○政府委員(國宗榮君) 御説の通りであります。
#25
○委員長(原虎一君) 法務廳の方に對する質問はこの程度でいいですか。勞働大臣が見えておりますから、今度は勞働省等の見解等について御質問があれば續けて願いたいと思います。尚勞働大臣には現在の官公廳スト等に對する御質問等があるようであります。
 ちよつと法務廳の方にお聞きしたいのですが、今の中野委員から確かめておりましたが、ちよつと私も了解できない點があるのですが、生産管理そのものが違法であるか、生産管理を行なつた個々の行爲が違法であるかという問題、それから現在行われておる生産管理というべき爭議状態にあるものはどう處理されたかということであります。生産管理そのものが違法であるのか、生産管理行爲の中に含まれる、例えば住居侵入であるとかというような問題が起るから違法なのであるかという問題です。それから第二は、現在生産管理的な爭議行爲が行われているものに對して、處置は如何にせられるのであるかというのです。
#26
○政府委員(國宗榮君) 生産管理が全體として違法であか、個々の行爲について違反であるか、こういうような御質問と承りましたが、生産管理が勞働法上正當なる行爲であるかどうかということを先ず決めなければならんのでありまして、そこを決めてから、その勞働法上正當な行爲でない……。先程法務總裁が御説明申上げました生産管理は一般的に違法性を内在しておるというのは、その意味で申し上げたのでありまして、それだけでは、いわゆる刑法上の違法の問題は起つて來ないのであります。そういう前提がありまして、その個々の行爲について刑法上の違法性というものが今度考えられまはて、個々の行爲が刑罰法令に觸れる場合は、いわゆる犯罪と相成る。こういうことに相成るのであります。
#27
○委員長(原虎一君) 第二の方をもう一遍言いましようか。現在行われておる生産管理的な爭議行爲に對する處置は、從つて、今の解釋から行きますれば、刑法上の違法がなければそのままにして置くということになりますか。
#28
○政府委員(國宗榮君) 刑法上の違法が發生しなければ、勿論檢察權の發動ということはあり得ないのであります。
#29
○中野重治君 委員長のこれに對する答に次ぐような關係になりますが、そうすると、生産管理という名前で呼ばれておる樣々の場合、これは總括して違法性を内包する。併しながら事務管理及至委託された場合、どうぞやつて下さい、よろしい、やるということになつた場合は、これは勿論違法でない。この場合事務管理乃至委託が違法でないということは分り切つたことであつて、問題にならない。
 詰り我々が生産管理をいろいろ問題にしておるのは、委託で、契約で取引的に行つていない場合が多いために、問題になつておる。これは明かになりますね。そうすると、檢察權というようなものを發動することに關しては、問題は違法の點にあるのであつて、併し現在起つておる樣々のケースのは、違法の點がなければ勿論取締るとか干渉するということはない。こう話がなりますから、そうすると、生産管理そのものはなくなつてしまうような氣がする。
 私の説明が不十分だとすれば、事務管理だの委託だのということは問題にならない、これは現在いろいろ問題を惹き起しておるような意味での生産管理問題からすれば、問題にする必要がなくなつてしまう。
 今問題になつておるのは、要するに一方では暴力を揮つたとか無理にねじ込んで來たとかいう、他方ではちやんと勞働組合が正式に……少くとも勞働組合側の言分によれば、正式にちやんと生産管理をやつておるのに、雇傭者が眞夜中に暴力團を連れて來て、それを外からこじ開けて入つて來た。そうして一人や二人の張り番の者では、張り倒されて、どうにもならなかつた。こういう問題が起つて、そこで樣々の問題が起つた。一方では一般的に生産管理は違法性を内在しておる。但し取締るかどうかということは個々の場合について違法性があつた場合のみを問題にするのだ。そうして今、原委員長の問に對しては、違法性のないものについては勿論干渉も何もしない。こういうようなお答えで一つずつ切り離して考えれば、このお答えは呑み込めるように思いますが、日本に現在起つておるこの生産管理全體に關しては、これでは問題が消えてしまうと言わざるを得ない。このことはどうなりましようか。
#30
○政府委員(國宗榮君) 非常にむずかしい問題でありますが、やはり個々の生産管理を具體的に見なければ、抽象的に一般的に申上げることは非常に困難と私は考えております。
 只今の御質問十分理解したつもりでおりますけれども、ちよつと理解の行き難い點も私あるのであります。まあその契約在いは委託によるような場合は、勿論私どもの考えております生産管理の定義の中には入つて來ないのでありまして、これは問題のないことは明らかでありますが、ただこういう事例が嘗つてあつたのであります。組合側の方におきまして、經營者に對して團禮協約を結びたいという交渉をいたしておりましたところが、經營者の方は全然それを相手にしないで逃亡してしまつた、そうしていくら探し廻つても、出て來ない。更に工場の方はそのまま放り放しになつておる。そういう事態がありましたときに、工場は或る注文を受けておりまして、その注文を何日までに造つて依頼主に納めなければならない。そんなときに行われた生産管理の形があつたのでございます。これにつきましても、實は雇主の方から、勝手に工場の物を使用しておるというので、横領又はその他の違法行爲になるというので、訴えて來た事案がありますけれども、かようなものは、これは法律上の関係から申しましても、一種の緊急避難に該當するものであろうと考えるのでありまして、そういうものは、私どもの言う生産管理が行われておりましても、違法性を帶びて來ない。例を申上げれば、この程度に考えております。
 その他の問題については、現に行われております生産管理の態樣はいろいろございまして、これもそう簡單に一つの線を引きまして、これはこうだというふうに抽象的に申上げることは、實はまだそこまで私どものはつきりした考えも進んでおりませんので、ただ先程總裁が申上げましたように、抽象的に一つの理輪というものは考えておりますが、具體的のものになりますというと、先程總裁が御説明いたしました理論によりましても、なかなか補促し難いものがあるのであります。個々の事件の取扱い方は檢察當局も愼重に考えておる。ただ一般的に申しまして、生産管理というものは多く違法性を内在しておるというふうにお答え申上げる外に、ちよつとお答えのしようがないと思います。
#31
○中野重治君 よく分りました。私のさつきの説明が不十分であつたかと思います。これを單純に言いますと、こういうことになります。尚今お話のあつた事例は、私どももよく知つております。且つ今のその點に關する説明はよく分ります。さつきの問題は、事務管理とか委託とかいう場合ならば、これは初めから問題にならない。それから一般的に違法性を内包しておると政府は考えておる。これは大前提ですね。
 それから個々の場合には、違法のあつたものについてのみ檢察する。そうすると、これは生産管理に關する問題ではなくて、悪い事をした奴は取締る。悪い事をしない者はそのままにして置くという問題へ還元されておる。これが一つ。
 それならば、さつき私が言いましたように、生産管理の問題ではないということになるか。或いは生産管理を我我は問題にしてないのだという見地へ滑り落ちそうな危險を、ここでの問題の取扱い方が持つておる。これが一つ。
 もう一つは、さつき栗山委員の方から問題になつたかと思いますが、檢事總長かのこういう話があつたということが新聞に出ております。これについては先程、あれは新聞社の探訪記者の仕事であつて、直接政府の言つたことではないというお話がありました。これはそうであるかも知れない。併しあれを讀みますと、どの新聞記事を通して見ても、同じ問題に力點が置かれて結論として出されておる。どういうことかというと、新聞記事そのものをここに持つて來ておりませんが、私の記憶に間違いはないと思いますが……、幸いここにありましたから、これをちよつと讀みます。「ただ一面違法なる爭議行爲及びこれら爭議行爲に随伴する不法行爲に對する檢察權の行使については、又必らずしも適正とは斷じ難い點がある、勞働運動の過程を見ると、越軌行爲特に違法なる生産管理に對する取締については、今や何ら遅疑逡巡すべき時期にあらずと考えるから、特に各位の御留意を願いたい。」、これはすべての新聞同樣です。そこで違法の行爲若しくは違法の生産管理を取締るについて、遅疑逡巡しておるな、そんな時期ではないということは、二つの問題を含んでおると思います。一つは、違法のものを取締るということを勸めておるのですから、これは分り切つたことである。それは間違いでもないけれども、こういうふうに世間に發表されるような形のものとしてはナンセンスである。
 それから、今や遅疑逡巡すべきときではないということに力點が置かれておる以上は、今まではその點において遅疑逡巡していた。在いは職務怠慢であつたということを裏書することになる。今言つたように、この檢事總長の訓示においても、違法を取締るということならば、これは何ら問題にならないから、こういう聲明が出るということは、今まで職務怠慢であつたかどうかというようなことは別として、生産管理の問題が全日本的にやはり大きな問題になつておる。これに對する見解の發表ということに、どうしても意味は客觀的に落著く。
 そうするとさつきの鈴木さんのお話でも、今のあなた方の御説明でも、それからこの檢事總長の訓示竝びに各新聞一齊發表のことにしても、現に問題になつておる、又現に起つておる生産管理に關して、日本の勞働者階級に取締當局の一つのヒントを與える。中味は、今言つたように、論理的に御尤もであるが、發表することはナンセンスであるようなことを發表して、そうして一つの導きを與えようということにならんわけにはいかんように取られますが、その點はどうでしようか。つまり極めて政治的なものであるように斷ぜざるを得ないように思いますが……。
#32
○政府委員(國宗榮君) 第一點からお答えしたいと思います。
 第一點は結局生産管理の個々の違法なる行爲を罰するということに過ぎなければ、生産管理という問題は消えてしもうじやないか。實際そういうものは當然罰すべきものは罰する。こういうことになるのじやないかというような御質問と承りましたが、結論から申しまするというと正に私もその通りと思うのであります。併しながら生産管理によりまして、個々の刑罰法令に觸れて來る行爲が起つて參ります場合には、どうしてもこの生産管理というものが勞働法上正しいものであるか、そうでないか、ということをはつきりさせなければ、個々の行爲の違法性というものは發生して來ないのであります。前堤といたしましては、どうしても生産管理というものに眞正面に取つ組まなければならん。そこで法律論から申しますれば個々の違法なる行爲は刑罰法令に觸れるからそれは罰する。それだけのことならば生産管理という姿は消えるじやないかということに相成りますけれども、今申しましたように、前堤といたしましては、どうしても生産管理と勞働法上法觀點におきまして眞正面から取つ組まなければならん。從つて生産管理が一體正しいか正しくないかということを先ず前提として決定する必要があるのでありまして、いつまでたちましても生産管理の合法、非合法の判斷というものは消えないものと私は考えておるのであります。
 それから第二點の檢事總長の訓示が新聞に出ておりまするが、先程檢務長官から御説明申上げましたように、檢察長官會同におきまして、總長が訓示をされたものが新聞に出たものと考えております。第一點といたしまして、違法である場合にはこれをやれということは當然な話である。更に遅疑逡巡することなくということは、今日まで一體怠けておつたのか、又遅疑逡巡しておつたのかという點章ありまして、今日この際にこういう總長の訓示をするということは、一つの勞働運動に對しましての何かの刺戟とヒントを與え、同時に政治的なものでないかという御質問の要旨かと思つておりますが、實はこの生産管理の問題は、先程も御質問の中にありましたが、吉田内閣當時におきまして、全面的に違法であるという聲明が出ましたけれども、檢察當局といたしましては、純粹にこれを考えまして、そうしてそれを本當の勞働法上、或いはその他各種の法律の體系、或いは法令から見まして、眞にこの生産管理というものをどういうふうに一體法律上考えべきかという點を非常に苦慮したいておつた次第であります。
 で、ここに現われて參りました生産管理の態様というものの、いろいろそういう個々のケースを集めまして、個々のケースを具體的に檢討して參りまして、そうしてこの生産管理というものは、やはり先程總裁が御説明申上げましたように、一般的には違法じやないかというような結論に到達して參りましたので、實は愼重に取扱つておりましたが、今日はもうこの線で以て一應押し進めてもよろしいのではないか。かような見地に最高檢察廳は到達されたものと考えておりまするし、法務廳の私共といたしましてもさように考えております。現下の生産管理からいろいろ起つております爭議の事態に照しまして、その處理方針につきまして總長が訓示されたものと考えております。政治的な意圖から出發したものではないのでありまして、この事態の處理につきまして、最高檢察廳として檢察官に對しての意思を表示されたものと思つております。
#33
○中野重治君 別のこれに關した問をお伺いしたいと思います。その場合に、先程からお話を聞きますと、生産管理そのものの問題は非常に愼重に扱おうと政府はしておる。生産管理が違法であるかないかというようなことは、これから全體として手落なく調べようとしておるということが分つたことが一つ。それから、併し全體についてはこれから考えて、はつきりさして行くのであるが、それが違法性を内包するものであるという考えは明瞭に發表した。こういうことになりますね。
 そこで次の問題ですが、これは檢察當局その他でも、今の政府の場合は、昭和二十一年六月の吉田政府の出した生産管理非合法説というものとは違つた考えでおるということが先程ありましたが、この間の前橋の日本タイプの爭議の場合の事情を聞きますと、二月二十八日縣廳から瀬渡勞政課長が前田重役の案内で、武裝警官を伴つて工場を調べに來ましたが、その場合は事無く一應引揚げて、別に文句なく、文句を附けるような事情が見付からないで歸つて行つたのであるが、後で縣廳に勞働組合の委員長を呼び出して、そうして縣知事の名前で生管中止を勸告した。その勸告は昭和二十一年六月十三日、吉田内閣當時出された社會秩序維持に關する聲明に違反するものであるという理由で中止を忠告しておる。その場合の群馬縣知事のこの問題の取扱いは、先程の御説明とは食い違つておるということになることになりますか。
#34
○政府委員(國宗榮君) 先程申上げましたが、昭和二十一年六月の吉田内閣當時の生産管理についての聲明でありますが、これは政府の行政府としてさような見解を以ちまして聲明いたしたのでありますが、私共といたしましても行政府の一員といたしましては、さような點につきまして、これを十分尊重しなければならんと考えて來たのでありますが、檢察の動かし方はこれは一面司法につらなつておりまして、從いまして六月の吉田内閣の聲明を以ちまして直ちに檢察の見解とするわけに參りません。檢察は獨自の正しい法律の解釋の觀點から結論を得なければならんという立場に參りまして、それが先程申上儀た總裁の結論に到達いたしたのであります。その點におきましては六月の聲明の筋とは考え方において違つておるということを申上げた次第であります。
 併し政府職員といたしましてはまだ聲明が徹囘されておりません。前橋の縣廳におきましてさような線から勸告されたという點につきましては、これは行政廳でおやりになつたのでありまして、私共の方からかれこれ申上げるわけに行かないと存じております。
#35
○姫井伊介君 議論をするわけでございませんが、ちよつと法務長官から御意見を承わりたいと思います。先程使用者側が團體交渉に應せずして姿を隱した場合に、生産管理が違法と思わないかという御意見がございましたが、その際にそれが緊急事態的なものであるからということをいわれたのでありますが、私は何も緊急事態に持つて行かなくても、勞働組合法のいわゆる正當な行爲であると見て差支えないものであると存じます。要するに一般的に生産管理というものが違法であるかどうかということを定めるのは、これは無理なのであります。いろいろな形態の生産管理があるので、個々の生産管理を見て勞働組合法上正當な行爲であるかどうかということを決すべきである。又その方がいいのじやないか。それ以外の必要はないのじやないか。さように考えるのでありますが、これが第一の點。
 それから生産の増強ということ、或いは企業の圓滑、能率的な經營ということに全力を盡す外他意がない。又それについて何も治安を亂すようなことが、事故が何も伴わない。例えば工場を占據するについても、使用者側も爭議行爲として止むを得ない。そういうことをやられては困るのだけれども止むを得ないとして認めて、別にこれを妨げないといつたようなことであれば、これは勞働組合法上正當な行爲と認めて少しも差支えないのじやないか。それを強いて一般的の立論を以て、生産管理は違法であるという一つの命題を作り出すという必要はないと思います。その點について御意見を承りたいと思います。
#36
○政府委員(國宗榮君) お答えいたします。第一點につきましては、お説の通りに個々のケースにつきましてこれを判斷して行くという方が勿論正しいと思います。
 それから第二點でございますが、只今御設例のような場合におきましては、これはその經營者側もそれに或る程度納得いたしておるのであります。又勞働者側もそれを喜んでやつておるというような状況にありますればお互にそこに、先程來總裁が申上げたような線に觸れて來ないものと私は思うのでありまして、その場合を敢て違法なるものとして取り上げる必要はなかろうかと考えております。併し一應生産管理というものを、私共といたしましては抽象的、まあ理念的に一應纒めて見ませんというと、個々具體的のケースにつきまして出發點がなくなるということに相成りますので、そこにいろいろ考えて總裁から申上げた次第であります。
#37
○中野重治君 先程のお答で、この行政廳關係でしたことについて、檢察廳關係としては、少くとも現在までの状態において直接批評は差控えたいということになつたと思いますが、その點に分りました。それで群馬縣知事のやつたことは、形の上ではとにかく生産管理中止の勸告ということになつております。それで勿論縣知事は勸告する自由を持つておる。そこで、この場合、組合としてはこの勸告を拒否する權利を持つておる。理窟はそうなりますが、實際はそこから後が問題ですね。現に武裝警官を連れて巡視したというような事實があるわけですから、それでこの場合、その後においても、その過程においても、違法があれば、勿論檢察廳はこれを處理しようとする。これは當然だと思いますが、少くともこの知事の勸告に對して、勸告を受けるなり或いは拒否するなりの權利は、組合側に十分保障されておる。こう認めて差支えないかどうか、これが一つです。
 それからもう一つ、先つき問題になつた大阪の大和製綱の問題ですが、あの場合、新聞によりますと、組合の方の副鬪爭委員長などに對して水谷商工大臣の見解として、一昨年六月の吉田内閣の生管非合法政府聲明が未だ生きておるものと考えるという理由の下に商工省としては、省議で、現在の状況からして大和に對して生産資材の割當をしないとの結論に達した、こう發表しております。そうすると檢察廰の方の關係では、あの問題はこれから尚よく調べようとしておる。然るに商工省としては、一方では一昨年六月の吉田内閣の聲明を現實に基礎としておる。基礎としておるにみならず、それによつて商工省としては資材の割當をしないということを發言しておる。これは先つき鈴木總裁の方から、一般的な意味でお話があつた場合の、資材の割當を失うこともあり得るというこの一般論ではなくて、具體的な問題であるわけです。一般的な意味で生産管理が不當と認めらるる場合は、資材の割當をしないこともあり得るということは勿論言い得ることですが、具體的に水谷商工大臣がこういう態度に出たということは、先程からの説明との關係において、どういう工合に檢察廰關係としては理解されるでしようか。
#38
○政府委員(國宗榮君) 第一点の前橋の日本タイプの問題についてお答えいたします。知事から勸告を受けまして、これを拒否する權限がある。事實上これを拒否できると存じておりますし、又拒否しても何ら差支えない。拒否權の保障があればというような御趣旨のようでありましたが、法律上の保障というものはございませんが、事實上としては何ら問題はないと私、考えております。ただ併し……、ちよつと速記を止めて頂きたいと思います。
#39
○委員長(原虎一君) 速記中止。
   〔速記中止〕
#40
○委員長(原虎一君) 速記を始めて。
#41
○政府委員(國宗榮君) 知事の勸告に從わなくとも何ら問題は起らないものと考えております。
 それから第二點の大和製鋼の問題でございますが、商工省におきまして資材の割當をしない、こういう結論に達したというお話でございますが、私はそれは伺つておりませんけれども、併しそれは商工省の資料につきましても行政裁量の問題だろうと私は考えるのであります。生産管理の違法とか或いは合法とかいうものについての直接關係の問題ではないと私は思つておりまするし、又大和製鋼の問題につきましては、詳しいことを承知しておりませんので、ただ私のちよつと聞いた點だけしか分つておりませんが、種々の民事問題が絡んでおるように聞いております。尚、具体的な大和製鋼の事情を伺わなければ、正確な御答辯を申しがたいと存じておりますが、割當の問題は行政裁量の問題と存じております。
#42
○委員長(原虎一君) この程度にいたしまして、勞働大臣の方に對する質問をいたしたいと思います。姫井委員。
#43
○姫井伊介君 全遞竝びに全官公勞の現在の勞働爭議問題が、國民生活竝びに國家再建の上に好ましからざる影響を及ぼすことは、申すまでもありません。苫米地官房長官がラジオ放送をされましたが、これは一方的は政府の立場を説明されたのであつて、勞働組合側の意見というものはまだ公表されていないように思うのであります。ただ新聞などによつて若干知り得るに過ぎない。
 そこでこの爭議の中心、つまり爭議未解決の焦點はどういう點にあるか。勞働組合側の言い分はどうであるか。政府はこれに對してどういう考えを持つておられるか。更にこの問題を至急解決せしむるためにはどんな對策を持つておられますかということをお尋ねいたします。
#44
○國務大臣(加藤勘十君) 只今のお尋ねに對しまして、現在のような事態の起つておりますることにつきましては御説の通りでありまして、政府といたしましても、一刻も速やから問題の平穩を解決を見ることについては、非常に熱望しておるわけでありまして、この點については御説のように考えておるわけであります。
 苫米地官房長官のラジオ放送が政府に一方的な態度の表明であつて、組合側から態度の表明がさなれていない。こういう御説のようでありますが、この點は私どもといたしましては、政府側として從來正式に今までの經過報告がなされたことが一度もないから、經過報告をする意味でありまして、これによつて政府の態度を表明するという性質のものではないのでありまして、ただ單にあくまでも經過報告としてだけ述べられたものであることを御了承願いたいと存じます。
 それから現在どういう點に組合側と政府側との間に喰い違いがあるか、こういう御質問のようでありましたが、この點につきましては、大體のことは新聞等を通じて御承知のことと存じまするが、御承知のように、新給與の二千九百二十圓というものは、新合側から中勞委員提議されまして、中勞委の裁定に基いて、中勞委は三つの點を裁定したのであります。一つは生活補給金として二・八ケ月分を支給するということ。一つは最低賃金制の問題は、理論的にはともかくとして今日の實情においてはそれは考え得られないから、新らしいそういうものを決める給與委員會というものを作つてそこで決定をすべきである、その新給與は一月において決定するようにと、こういう點でありました。
 この勸告に基きまして、政府は當時いろいろな困難な事情もございましたが、中勞委というものの存在を尊重し、その裁定に權威を持たしめるために、これを承諮いたしまして、御承知の通り、二・八ケ月の補給金を出すということ、それから一月を基準として新給與のために臨時給與委員會を作つて新らしいものを決定する、こういう態度を立てることになつたわれであります。そこで一月、中勞委の申入れに基きまして、新給與委員會が構成されることになりましたが、この構成におきまして、中勞委の申入と趣旨に從つて、各組合に代表者を出して頂くように、再三申入れたのでありまするけれども、國鐵の方においては、組合の代表者が正式に参加を承諮されましたが、全逓その他の組合の代表者は、最低賃金制の問題が論議されないような給與委員會では意味をなさん、こういうことから、参加されなかつたのであります。ところが中勞委の裁定は、今申しまするように、一月からということになつておりまするから、どうしてもやはり一月中に出發をしなければならんということから、一月の末に至りまして、甚だ遺憾なことでありましたけれども、他の組合の参加を見ることなくして、國鐵の代表者だけが参加されまして、國鐵側から三名、政府側から三名、これに中勞委から三名、九名の委員が出まして、そうして當時の状況におきましては、時間的にも相當の制約を受けておること、御承知の通りであります。又日本の現在における資料の蒐集の點においても一定の限界のあること、御承知の通りであります。そういう限界のある時間的制約と資料の蒐集の上に立ちまして、この臨時給與委員會が最善を盡して裁定をいたしましたものが、今新聞に報道されておるところの二千九百二十圓の問題でありまして、これにつきましては、一囘、二囘の報告書が出されておりまして、最初、賃金體系の問題については、それ程重要ではなかつたように取扱われたのでありまするけれども、これが途中において非常に重要性を持つて來るようになりまして、報告書の全文に強く採り上げられることになつたわけであります。
 その新給與體系とは、從來の生活給一本という觀念の上に、能率を加味したものを採り入れる。こういう點から、時間差、職種という問題が上つて來たわけであります。そういう點で裁定されたものが二千九百二十圓となりまして、これを政府が正式に給與いたしまする場合に、新らいし給與を支拂う内容を規定したものとして、過日兩院において御承認を受けました法律が制定されたわけであります。この法律の中に規定されたものは、臨時給與委員會の答申に基くものを、それを中勞委の裁定によるものであるという點から、政府としては極力これを尊重してその趣旨に則る内容を規定したものでありまして、それから先に一歩も出ておるものではないのであります。ところが組合側におきましては、二千九百二十圓で食えるか食えんか。こういう問題になつて参りますれば、誰でも二千九百二十圓で滿足すべきものであるというような答えは出せません。恐らく何人と雖もこれでよいと言い得る人は一人もなかろうと思うのであります。そういう點において、そういう滿足することができない、食えないというような賃金を決める場合に、今直ぐに能率給を加味した性格のものでなくて、從來の生活給としての千八百圓ベースをその儘の形において膨らましたもので支給すべきではないか。殊に二千九百二十圓は國會において豫算が承認されておるのだから、當然政府としては支拂うべきではないか。こういう御意見でありました。これに對しまして政府側としては、二千九百二十圓が不滿足なものであるということもよく分るし、又なんとかして勤勞者の生活の安定化を圖らなけりやならんということも十分に考えられる點であるけれども、この新給與の改訂の問題につきましては、將來どうしても日本經濟の再建のためには生産増強即ち勤勞者の生産意欲が増強されなきやならん、これには若干の能率的なものが加味された新賃金體系が定められなければならんという點を一つ了承して貰いたいということと、それから法律によつてそういうように暫定給與の問題が決められ、それには時間差がついておるのだから、その點も一つ了承して頂きたい。こういうように極力お話をしたのでありまするけれども、組合側としては、それはそうであるかも知れんが、これは一月を基準とした一月から三月までのものであるから、もう既に過ぎ去つた期なのだから、從つて今直ぐに能率給を加味しなくとも、それは今後の問題の場合に團體交渉によつて話をすればいいではないか。取敢えず一月から三月までのものは今までと同樣の形において拂つて貰いたい。こういう御意見でありました。併しいろいろ話合いをしました結果、組合側としましては、それでは法律も既に定まつたものであるから、二千五百圓という暫定給與の問題については時間差をそのまま認める。その代り四百二十圓のあとの職種、地域差という操作のできる範圍内において、これをやはり十五割……、時間によつて御承知の通り十五割、十六割、十七割となつているが、これを今度は逆に、四百二十圓操作の場合には逆に計算をして、實質においては千八百圓を膨らまして二千九百二十圓というものが支給されるような形で、これは法律上の操作でできるという解釋に基いてそうしてくれないか。こういう意見でありました。これに對して政府といたしましては、そういうすべてのことを審議するために組合側から十名、政府側から十名というような委員を出して、調整整理委員會というような性質の委員會を作つて、そこで交渉によつて話合つて、その話合の過程において、政府といたしましてはできるだけ組合の希望に近いものが實現するように努力をしたい。こういう申入をしたのでありまするけれども、やはり依然としてその點については話がつかない。結局現在のような状態に立至つておる次第であります。
 これが今日までの最近における交渉經過の内容でありまして、こういう點で兩者依然として話合いがつかず、今日の事態を惹き起して一般社會に不安の念を與えておりますることは、政府としてましてはくれぐれも遺憾な極みでありまして、今日におきましても政府としてはなんとかして妥詰の途を講じたい。このように考えておりまするが、尚その具體的な點につきましては、これは今まで申上げますように困難な事態があるわけであります。
 要するに二千九百二十圓を最低賃金制のそういう賃金體系の一系列として認めるか能率給を加味した新給與體系として認めるか、こういう點に今のところ主として來ておるわけであります。この點において政府側としましては、今日のようなインフレ昂進下において、物價の動搖常なき段階においては、最低賃金制を決めるということは事實上不可能のことであるから、その點はいづれ勞働基準法に基く賃金委員會というものもやがてできることになるわけでありますから、その方で全般の問題については十分に論議し審議する餘地もあることであるから、ともかくこの際は平和的に處理して頂きたい。殊に今日の段階におきまして、爭議行爲が平和に打切られて、平和的な團體交渉によつて話が進められて行くということが最も強く要請されておるわけでありますから、そういう事情も一つ組合側において十分御諒承の上で話合いをして頂きたいと、こういう態度に出ておるわけであります。今後の見透しとしては私共としては何とかこの點についての組合側の御諒承を得たいと、このように考えております。
#45
○姫井伊介君 政府といたしましては、何とかして組合側の諒承を得たいというだけのお氣持で三月まではとにかくとして、四月以降はそれならばどういう方向に向つてこの問題の解決を圖ろうとせられるか。いずれ現在の二千九百二十圓だけでは話の折合わないことは分つておりますが、四月以降の對策について、何か前途に光明を與えなければ、ただ諒解をしてくれただけでは足りないと思います。
#46
○國務大臣(加藤勘十君) 四月以降につきましては、物價の改訂であるとか、その他新事態の發生に伴つて、いずれにしてもその新事態に應じ得られるような體系が整えられて、團體交渉によつてそういうことの話合いをしたい。そと話し合う時期が、或いは四月中にそういう話合いが進められるのか、或いは五月になるのか、それは暫く別にして、とにかくいずれにしても、新事態に應じ得られるような新交渉體系を整えたいと、こういうふうに考えております。
#47
○姫井伊介君 爭議中の賃金支拂につきましては、どういうふうな態度をお取りになりますか。
#48
○國務大臣(加藤勘十君) 爭議中の賃金は支拂われないのであります。
#49
○栗山良夫君 今姫井委員から大體細かく御質問がありましたので、大要盡きておりますが、私は重要な點だけ續いてお伺いいたします。いま加藤大臣の仰つしやつたように、三月までの問題にいま當面しておるわけであります。非常に紛糾の頂點に立ちまして、その影響は公共團體の方までも波及いたしまして、東交の如きも昨日引續きストライキに入つた。この勞働問題が更に進展して行くならば、非常なことになると思いますので、早急に解決を希望するものでありますが、問題はもう少し掘り下げて行きたいと思います。根本問題としては臨時給與委員會の構成或いは答申内容というようなものが發展いたしまして、極めて全官勞の勞働組合の諸君が不滿であつたということが根本問題であります。併しその根本問題、非常に困難な問題でありましたが、それを國鐵の勞働組合が一應呑んだということによつて、政府の方は全官勞の方は組合も、あの程度で何とか呑んでくれるであろうというような、割合に安易な考でこの交渉に一番最初當られたということに、紛糾を重ねられた因があると思います。
 併し更に重要なことは、現在の段階において大臣はこの間も本會議の席上におきまして、二千九百二十圓では生活できないという勞働者、官吏の諸君の言われることを端的に認められておつたようでありますが、そうして而も國の現在置かれておる財政状態、國庫財政の状態等によつてなんとか我慢してくれと、こういうことを仰つしやつたわけでありまして、ここに問題があるわけであります。結局食えないということを前提にして、而もこれでなんとかやつて行けということは、政府が勞働組合に對して大きな政治的な解決を要求されたことになるわけであります。そこで今の組合と政府との間の最も大きな問題になつております三月までの問題も、やはり能率給、時間差、いろいろなものがありますけれども、そこで一應組合側の方が讓り得る一線で、食えないというものをとにかく呑む態勢まで來たのであります。總體的に呑む態勢まで來ておるのであります。そうして而も機は熱しておるわけです。この場合に爭議を收拾するような工合に、大きな政治的な手を政府が打つ用意がないかどうか。結局今私共が眺めておりますと、政府の方が却つて面子に拘わつておる點が非常に濃厚に出ておると思います。そういう點を一つ明らかにして貰いたいということであります。あと二點ばかりありますが、先ずそれを伺います。
#50
○國務大臣(加藤勘十君) 政府が最初國鐵が承認をしたから、比較的他の組合も容易く承認されるのじやないかという點を安易に考えておつたのではないかということういう御説でありますが、少くとも私の考える限りにおいては、すでに臨時給與委員會の出發なり、その審議の過程なり等に鑑みまして、たとえ國鐵が承認したとしても、他の組合の諸君がそれを容易く承認されるというような、そういう安易な考え方は微塵を持つていなかつたのであります。依然として非常に困難な状態ではあるが、併し日本の勞働運動の將來には、尚、豫測すべからざる困難な事態が發生する虞れがあるので、そういう點を一つ考慮して、他の組合の諸君においても、非常に困難であることは言うまでもありませんが、その點を一つ了承して頂きたい。こういう點でお話を進めて來たわけでありまして、決してそんな容易く國鐵がどうだから他の組合はどうというそういう考えは微塵もなかつたということを一つ御了承願いたい。問題は更に突き進みまして、今日の段階において、一月から三月までのものであるから、これをすでに組合側においても實質的にはそういう能率を加味した時間給、時間差の問題も、暫定給與として二千五百圓の分においては認められたんだから、他の點は一つ政府の方においても、この組合の態度をよく呑み込んで、なんとか解決する政治的な手を打つ考えはどうかというお話でありまするが、政府は決してそんな一體面目に促われるというような性格を持つてはならんと思います。言うまでもなくこれは國民への奉仕の機関でなければならん。たまたま使用者側という立場に立つてはおりまするけれども、これはいわゆる私企業、營利を中心とする私企業とは全然その性格を異にしておることは私が申上げるまでもないのであります。從つてここに利害關係があるとか、或いは面目に捉われるとかいうような考え方は微塵もあつてはならんと思います。當然これは國民全般への奉仕者の態度において、今度の問題においても當然話が進められて行かなければならん。こういうことは私がいくら申上げましても、組合側の方においては、過去において何囘かどうも政府には裏切られた、と言つては語弊があるかも知れませんが、どうも政府との話合いにおいて信用ができん點があつたから、從つて今度も信用ができないということ、こういうことが私は非常に大きく支配しておると思うのであります。併しこの點につきましては、私、はつきり申上げますが、先般も組合の代表の諸君と私と、その他話合いがあつた時にですね、その立場の人は、とにかく今まではどうあろうとも、今日においては、この加藤が勞働大臣として諸君に責任を負う。それから又、その加藤の責任については自分が保證をするのだ。ここまで言われたのであります。從つてそれでも諸君が政府を信用せんということでは、それではあまりに非民主的と言いますか、そうではないか、という言葉まで出されておるのです。決して私は便々として時間の經つのを待つておつたわけではないのでありまして、私の立場においては、もう恐らくできるだけの最大限の努力と誠意を傾けてお話しを合いました結果、どうしてもその點についての話合いが付かない。一部には、尚組内の方では、大臣はああ言つておるけれども、事務官僚の方において何か考えておつて、事務官僚の方から牽制されて、大臣が自分の意見をよう言わないのじやないかと、こういうような考え方もあるようであります。併しその點は私は斷言いたします。いかに事務當局が何と言おうと、本當に私が確信を持つて、私が納得行くことであるならば、私は斷乎それは進めます。これだけのことをはつきり申上げまするが、それにも拘わらず、今日の段階においてはこれ以上にどうすることもできんという状態にあるということも一つ御了承願いたいと思います。
#51
○栗山良夫君 そうしますと、現在問題になつております四百二十圓でございますね。これは法律的にできないというお考えなのか。その邊はいかがですか。
#52
○國務大臣(加藤勘十君) それは單に法律的にというよりも、新體系の樹立、今すぐこれが直ちに全面的に能率給であるということは斷じてありません。生活給と能率給を加味した新體系を確立するという、この政治的方針が決定的でありまして、その方針に基いてたまたま法律にそういう形式が現われたに過ぎんと、こういう點でありますから、その點御了承を願います。
#53
○栗山良夫君 そうしますと、職階制とも關係がありますが、少くとも三月までの分については、これは話の模樣によつては、私は政府の方でいくらか讓歩の餘地があると思うのですが、問題はそれですから二つのウエイトを私は伺いたいと思うのであります。即ち勞働組合の方が二千九百二十圓では生活ができないと非常に強く主張しておつたのに對して、國家豫算の建前から結局國に金がないということで、食えないけれどもこの點で總額は行こうということに一應の態度が表明されておる。この方が國家的に見て重要なのか、或いはこの一月と三月分だけの暫定の、而も四百二十圓という額をどうするか、こうするかというような問題ですね。その問題とどちらが重要な問題と考えるか、勞働者の言う方が無理なのか。政府のお考えになつておる方が無理なのか、組合了承を得たいという一點張りですが、この二つの問題がポイントですから、これをどちらかにいたさなければ爭議は解決しないと思います。
#54
○國務大臣(加藤勘十君) 栗山委員の仰つしやることよく分ります。又重要の比重という點から行けば、現在こうした爭議状況にあるそのこと自體が非常に重く考えられなければならんのでありまして、從つてその爭議自體が四百二十圓の配分の問題にだけあるというならば、それはもう比重は初めから問題にならんと思います。これは仰しやるまでもないのです。ただ併しながらそれにも拘らず、そういうことが十分、分つておるにも拘わらず、尚且つその賃金體系を崩すことができないということはですね。もう私がこれ以上の説明をしなくても、この根擔がどこにあるかということは御了承願えることと思います。
#55
○姫井伊介君 この問題は非常に重要な問題であつて、この勞働委員會としても傍觀の態度を執ることはできない。又將來に對する我々の態度も決めなければなりませんから、日を改めてお互の御意見を纏めて、或いは政府若しくは勞働組合にでも勧告するとかなんとかいつたように協力的な……、協力というのは力添えのことなのです、協力的な、協調といいますか、解決的な方向に向つて努力する方法を講じられるように提議します。
#56
○委員長(原虎一君) 姫井委員の御意見でありますが、政府當局に解決を促進するために努力せよということですが、本日の委員會それ自體がそういう意向を含んでおると思いますけれども、勞働委員會が積極的に問題處理の立場に入つて行くという問題につきましては、いろいろ又皆さんの御意見を伺つた上で會議を持ちたいと思つております。さよう御了承を願いたいと思います。
#57
○中野重治君 大變御迷惑ですが、ここに輕犯罪法案が出ております。これについてこの前は勞働者に關する問題で金融財政委員會にわざわざ委員長に駈けつけて貰つて發言をして頂きました。今度はこれは司法委員會に掛かるわけですが、これは組合側としてもこの輕犯罪法案に對していろいろ反對意見も出ております。又私も本會議で質問しておりますし、これについては鈴木法務總裁からも勞働組合をその對象としていないというお話もありまして、加藤勞働大臣からも同樣の趣旨のはつきりしたお言葉があつたのであります。それで手遅れにならぬようにこの委員會として司法委員會に連絡をつけて、何らかの方法を、この委員會において可決乃至否決する前に、適當な方法を講ずるようにしたい、このことを考えて戴きたいと思います。
#58
○委員長(原虎一君) 然るべく一つ當局と打合せをして見たいと思います。お話の點、十分承つて置きます。速記を止めて……
   〔速記中止〕
#59
○委員長(原虎一君) 速記を始めて……本日はこれを以つて散會します。
   午後一時五十七分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     原  虎一君
   理事      堀  末治君
           栗山 良夫君
   委員
           千葉  信君
           山田 節男君
           川村 松助君
           平岡 市三君
           植竹 春彦君
           平野善治郎君
           深川タマヱ君
           早川 愼一君
           姫井 伊介君
           松井 道夫君
           中野 重治君
  國務大臣
   法 務 總 裁 鈴木 義男君
   勞 働 大 臣 加藤 勘十君
  政府委員
   法務廳事務官
   (檢務長官)  木内 曾益君
   法務廳事務官
   (檢務局長)  國宗  榮君
ソース: 国立国会図書館
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