くにさくロゴ
1954/12/03 第20回国会 参議院 参議院会議録情報 第020回国会 電気通信委員会 第2号
姉妹サイト
 
1954/12/03 第20回国会 参議院

参議院会議録情報 第020回国会 電気通信委員会 第2号

#1
第020回国会 電気通信委員会 第2号
昭和二十九年十二月三日(金曜日)
   午後一時十八分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     島津 忠彦君
   理事
           左藤 義詮君
           久保  等君
   委員
           津島 壽一君
           上林 忠次君
           新谷寅三郎君
           山田 節男君
           野村吉三郎君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 塚田十一郎君
   国 務 大 臣 木村篤太郎君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       後藤 隆吉君
   常任委員会専門
   員       柏原 榮一君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○電波行政に関する調査の件
 (マイクロウエーブ通信網に関する
 件)
  ―――――――――――――
#2
○理事(久保等君) 只今より委員会を開会いたします。
 先ず電波行政に関する調査を議題といたします。
 マイクロウエーブ通信網について質疑のある方は、この際御発言を願います。
#3
○山田節男君 塚田郵政大臣にもう一度御質問申上げるのですが、例の電波法第四条第二項の解釈について、ここで前回、前々回でしたか、資料を出すとおつしやつたときのあの大臣の御意見が、内閣の法制局では正しいというのではないけれども、そういうふうにも解釈ができるというような御説明であつたのですが、併しながらやはり法制局の長官が一緒に来て説明しないと非常にわかりにくいということを昨日おつしやつたのですが、
   〔理事久保等君退席、委員長着席〕
そのことは、これは私は少くとも法制局としては、決して法律を曲解するとか、牽強附会のためということではないと思うのですが、そういう極めて難解な、大臣がお読みになつてもわからないような説明かあつたということになると、どうも私立法府の者として、それはこじつけではないか、かように考えるのですが、今日も正式書面による政府当局の意見というものが本院へ出されないわけですから、併し追つて出して頂けるものとして、もう一遍その辺は、大臣がこういうようなふうにも解されるのではないかというようなことを、法制局が妥当なりと認めた、こういう意味での御発言かどうか、お聞きしたいと思います。
#4
○国務大臣(塚田十一郎君) お尋ねの通りなんでありますが、実は昨日から申上げておりますように、一応非公式な書面の形になつたものが私の手許に参つておる。ただこういうものも、書面にして読みますと、なかなかわかりにくいのでありまして、聞いておると割とはつきりわかるのです。勿論私は何遍もこの書面を読んで、私は大体理解がついておるのですが、ここに書いてある解釈のあれから行きますと、こういうようにも解釈できるというのではなくて、電波法全体を、全条文を総合的に見て、この場合の四条の二項はこう解すべきものであるということをはつきりと表現になつておるようであります。従つて私どもの当初考えておりました考え方と、全く今日の段階においては法制局の意見は一致しておる、こういうふうにはつきり申上げられるわけであります。ただそういうふうな工合でありますので、もう少し向うでも表現の仕方を整備するからということでありますので、書面でお手許へ出すのが遅れておる、こういう事情でございます。
#5
○山田節男君 そういたしますと、まあ大臣が昨年の五月御就任になつた、で、八月に電電公社へ正力氏からマイクロウエーブの施設をして貸与したいということを取り次いでくれというので、大臣から電電公社のほうへそれを御紹介になつた。そしてその後貸与問題が起きて来たので、郵政当局としても、勿論大臣からこういう貸与ということができるかどうかということについて法的に研究を命ぜられたのは、これは私は当然だと思うのです。で、まあその結果と申しますか、やはり法制局の方へお問い合せがあつて、そのときの、これは十月の初旬のように私は記憶するのですが、そのときにやはり郵政省の監理官なり或いは法制局の部長ともこれはいろいろ協議して、電波法第四条第二項の規定は、要するに提供を目的としての無線設備の開設は、これはこの法律では禁止している、これは法制局も然りだ、これは政府の意見とすべきだ、こういうようにあの問題については一応政府の見解がもうきまつたように私は聞いておる。ところがその後電電公社はいろいろな事情でどうもあれを受けにくい。そうしておるうちに今年になりまして、而も昨年以来一年ぐらいたつて、今度は防衛庁長官のところへ行つた。こういうようなことから見て、どうも今大臣のおつしやるような、これに最高の法的な解釈の法制局がそう言うのですから、それは私は事実に違いないと思う。そういたしますと、昨年の十月とそれから今日と、法制局においてすら、この問題に対する見解が違つて来たんだ。勿論法の研究をしてみた結果、そういうことになつたということも言えるかも知れませんが、それが少くとも政府に二重な見解があるということは、事、法律でありますから、立法府としてもこれは非行に重大にしなくちやならないと思う。この点如何でありましようか。
#6
○国務大臣(塚田十一郎君) この点はこういうように御了解願いたいのであります。問題がもう正式の最終的なものであれば、勿論解釈も当時から最終的なものを考えなければならかつたのでありますが、昨日も申上げますように、最終的に公式のものでない、こういうのですべての扱いがそういう気持でやつておつた。昨日も申上げましたように、私の方の部内にもいろいろな意見があり、それから私の方の係りと法制局の担当の係りとの間に話合いをいたしまして、法制局の係官と私の方の係りの者と同じ意見があつたということは私も承知しておるのでありますが、それは私が納得しないままに、未確定の意見としてまあ存在はしておつた。なぜそういうものを放つておいたかといいますと、まだ正式の問題でないから、まだ自分も納得しないからもう少し検討したらいいだろう、こういうことでそのまま未確定のままで放つておかれたのでありますが、今度いよいよこの委員会から正式の意見を出してくれという要求を受けましたので、これは一応マイクロウエーブをどうするかという問題と別に、この解釈だけはこれは政府の解釈をきめなければならんというので、更に私の方の部内でも幾度か話合いをいたしまして、私も部内の者の考えておる考え方で若干納得できる点もあり、又納得できない点もあり、そこでそれらの審議をいたしました結果を、今度全部もう一度持つて行つて、今度法制局側に正式の回答を出すという考え方で全体的な検討をして頂いた結果、法制局の最終的な意見がそういうように出て来た、こういう状態であります。
#7
○山田節男君 木村防衛庁長官にちよつと伺いたいのですが、前回、前々回の当委員会で例の正力氏のマイクロウエーブの問題につきまして、大臣も非常に魅力を感じている、こういう御発言があつたのですけれども、昨日増原次長、江藤政務次官も大臣の代りにお見えになりまして、いろいろ質問も出たのですが、これは次長、政務次官も、大臣のおりませんことですから、その点はもうはつきり確実だと御発言がなかつたわけですが、木村大臣として、やはり正力氏が提供しようというマイクロウエーブに依然として魅力を感じており、これはいろいろな条件から、この間おつしやつたように早期に完成すること、それから経済的であり技術的にも優秀だという等、いろいろな条件に非常に魅力をお感じになつているように私どもは拝聴したのですが、大臣は依然として魅力をお感じになり、その問題について未だにペンデイングと申しますか、交渉と申しますか話は切らないであると、かように解してよろしゆうございましようか。
#8
○国務大臣(木村篤太郎君) 実は、この前の委員会でも申上げましたように、私といたしましては、防衛庁自体でマイクロウエーブを持ちたい、これは本音です。というのは、御承知の通り我々の方に今度部隊が増設され、いろいろ海の方も空の方も通信関係に相当重点を置かなくちやならん。それと同時に、将来日本の国防ということを考えてみますと、私はどうしても電波兵器にあると思う。この信念は私は崩れません。そういたしますと、防衛庁自体においてこのマイクロウエーブをもつ、即ち速度の点、機密保持の点からいろいろ考えて行くことが私の考え方であります。ところが防衛庁自体としては、なかなか容易にこれは設備を創設することができないのであります。時たまたま正力君からこういう計画があるのだ、その計画を私も素人なりに聞いてみますと、いわゆる三点と見る。中継局が少くて済むのだ、而も山頂を行くとするとその電波の範囲というものが非常に広くなる、海にも連なるし、航空機にも連なる、これが非常に魅力になる。なお一審の私の魅力となつたことは、これができれば防衛庁の専管にする、いわゆる保管を全部委託する、それと同時に政府の方において必要があるという時期が来れば、これを買収に応じてもいいという話であります。これは実現できるかどうかわかりません。併しそういう話でこれはいろいろ計画を話されたものですから、私はこれに対して大いに魅力を感じた、これは今でも私は魅力を感じております。併しながらこれは実現できるかどうかということはなかなか容易なことではありません。従いまして私は防衛庁の者にこれの調査を十分にやれと、慎重に取扱つてもらいましようということで、目下調査中であるのであります。いずれともきまつておりません。そういう事情であります。
#9
○山田節男君 大臣のお心よくわかります。殊に昨日も増原次長に対して他の委員から御質問になつたが、防衛庁の予算の中に千数百億円の計上をしておる。勿論それは必要なものだ。併しかように今大臣のおつしやつたように、将来の兵器、防衛作戦から見て、もう絶対必要なマイクロウエーブを、千五百億円か千六百億円の予算の中から、この建設費といたしまして大体七十億円といたしましても、二カ年計画なら二カ年計画でやればできないことはないと思います。将来防衛庁自身の、やはりアメリカが持つているような工合に自主的なものを国の費用で、国の技術で、国の資材でやるというのがいいのじやないか。殊に日本が非常に遅れておるならともかく、もう今日におきましては、最近非常に発達いたしまして、何ら海外に劣らないということになれば、ここに七十億の金を防衛費からそれにお使いになるということになれば、困つているメーカーも非常に潤うし、又それによる技術の進歩も招くというわけです。そういうことをお考えになるかという質問が一つと、それからもう一歩譲りまして、今日MSA協定によりまして、日本は相当の軍事援助を受けている。これはマイクロウエーブというものを一つの防衛的なものと見ても私は過言ではないと思う。今大臣かおつしやつたように、今日これなくして防衛できないというのでございますから、それならば一歩譲つても、MSAの形で防衛庁が自治的に日本の政府の責任においてこれをやるというようなことも、これはできるのではないかというような実は考えも出るわけなんです。そういうことは全然御研究になつたようなことなくして、徒らに民間会社の提供しようというものに魅力を感じるこれはまあ大臣として政府の今日の緊縮財政を十分御承知の上で、どうもそんなことは無理だろうから、或いはMSAということも無理かも知れんし、又そのときに防衛予算を来年度余計計上するということも不可能だというような御配慮から、そういうことに魅力を余計お持ちになつておるのではないかと、こういうような実は臆測もするわけでございますが、自治的な予算によつてやるということ、或いはそれでできなければMSAによつてやる。これは自治的なものを作ろうということの御研究を今までおやりになつたことはないのでしようか。
#10
○国務大臣(木村篤太郎君) なお付け加えて申しまするが私はそういう正力君の計画に魅力を感じたのがもう一点あります。というのは、二カ年以内にやるということであります。これに大いに私は魅力を感じたのであります。実現できるかできんか、それは私は関知しません。そういう話であります。そこで今お説のように、政府自体でやる。MSA援助その他でもつてやる。MSA援助では絶対に私は受けられないものと思つております。然らば余剰農産物のあの金はどうなるかということが問題になるわけでありますが、これも我々の関係する範囲においては、なかなかむずかしいのです。ここでちよつと言うを憚かりますが、実際のところこれでもつて或る程度の私は日本で船も作らせたいという考えで当面苦慮しておるのです。これもどうも実現が可能か、何とも言えません。従いまして今度直ちにそれでもつてマイクロウエーブを作り上げるということは、どうもむずかしいのじやなかろうか、私はこう考えておるのであります。その点も研究しないではありませんが、いよいよ我々が本格的にやろうということになれば、その点も十分に今後研究して行きたい、こう考えております。
#11
○久保等君 私、時間がほかの委員の方の関係もあるようですから、ただ二、三点質問いたしたいのですが最初に、実は昨日も長官が見えられなかつたのですが、先月の二十五、六の両日の亘る電通委員会でも特にこのマイクロウエーブの問題について当委員会が重要視し、長官の考え方を十分にお聞きしたいというので実はお呼びをいたしておつたのですが、一向にお見えにならないために、第一日も長官に対する質問はできない。第二日目の日には遂に委員会は流会に終るというような結果になつたのです。昨日も、予算委員会に御出席中は別としても、終られてすぐ帰つてしまつたということについては私はこれは単に一電通委員という立場でなくて、長官が電通委員会なり国会に対して、少くともどういう考え方を持つておられるか。たまたままあこの際マイクロウエーブという問題であるから、その問題について触れたくないんだ、又答弁したくないんだという気持であつたのかどうか知らんけれども、この前の十一月二十五、六の両日においても全然出席せられなかつたということについて、私は長官から一応この席上において弁明があつて然るべきたと思うのです。その点を一つ先ず最初に承わりたいと思うのです。
#12
○国務大臣(木村篤太郎君) お答えいたします。決して私は国会を軽視しておるわけではございません。私の国会に対する行動をこれまで詳細にお調べ願いたい。私はできる限り各種の委員会に出席いたしております。二十六日、二十五日、これは私は記憶がありませんからよくわかりませんが、昨日は私は予算委員会において朝から要求があつて出席いたしております。そこでその代りの者を、政務次官、次長を出しております。政務次官、次長でお聞き取り下さればわかるのじやないか。私の考え方はこの前の委員会において述べております。又衆議院の電通委員会においても私は重ねて同じことを言つておるのであります。私の気持は了承されたものと考えております。従いまして詳細な点は次長並びに政務次官にお聞き下さればいいと考えておる。かたがた昨日はよんどころなき用事が五時半から前から予定されておつた。それで幸い予算委員会が終つたから私は帰つたわけであります。
#13
○久保等君 まあこの問題については、今日は本日の議題から外れるから、私はあまり申上げたくないんですが、併し少くとも長官が国会に対する誠意を持つておれば、やつておるんだと言われることは、これは私は他の面における行動としては、私はそういつた問題については詳しく存じませんし、又そういうことは別問題だと思うのですが、少くも当委員会で二十五、二十六の両日長官に連絡をつけて、出席してもらいたいというふうに要請したことは、これは委員長からも連絡をいたしてあるのですから、長官に記憶があるとかないとかと言われる程度にしか長官が関知しておらなかつたとするならば、私はそのこと自体についても非常に不誠意だと思う。同時に昨日の問題のついては、特に今までの経過からいつて、次長なり或いは政務次官ですべて答弁に当つて十分だというふうに若し認識せられておつたとするならば、これ又極めて私は甘かつたと思うのです。少くとも長官が今までの電通委員会で出てもらいたいという要請があつて出席せられたのは、僅かに一回です。併し、最初の一回だつて連絡をとつてすぐ出て来られたのじやなく、なかなかどうも出たくないとか何とかいうようなお話も承わつて、それから再三要請して初めて出て来られたのがこの前のたしか十月の十二日であつたと私は記憶しておる。そういうことについては、私は今後一つ国会の運営の上からいつて、特に電通委員会の円満な、而も円滑な運営を考えた場合には、一つ積極的に御協力を願わなければならん。このことだけは時間がありませんから極めて簡単で、或いは私がいきなりかみつくような御質問を申上げるので、長官はどういうように印象づけられておるか知らんけれども、私は非常に遺憾に存じておるわけです。ですからその点については、今後更に当委員会においても、私は何回か機会に応じて御出席願う機会があろうかと思うのですが、その際には一つ万難を排して御出席を実は願いたいと思う。
#14
○国務大臣(木村篤太郎君) 私は只今申上げておるように、国会の委員会については、できるだけ出席しておるはずであります。ただ、申上げたいのに、我々としても政務にも非常に多端であります。殊に予算関係その他について省議も開かなくちやならないし、又外交折衝もやるわけであります。従いまして委員会でおきめになつたその日に我々は必ず出席するということは、これはお約束はできません。それはあらかじめ御連絡をとつて頂きたい。而うしてそれも我々といたしましても万やむを得ない日があるのであります。今思い出しましたが、二十五、六日、これは外交折衝があつてよんどころない事情があつたと私はほのかに記憶を呼び起しております。決して委員会を忌避しておるわけではありません。十分御連絡下さいまして、我々出席可能においてはできる限り出席いたします。
#15
○久保等君 まあ御答弁は必要ありませんが、私いずれにしても、それは長官のお忙しいことはよくわかつていますし、私ども、だから電通委員会に出席をお順いした際に、必ずいつも出られるというふうには考えておらない。併し、少くとも二十五、十六両日においてもどこへ行かれたか、一体出られるのか出られないのかわからないという状態で、特に二十六日の日は委員室をずつと開いておつたが、長官見えないために、この電通委員会が開会に至らなかつたというのが事実です。だから出られない場合には出られないんだ、こういうかくかくの用事があるから出られないんだという点を一つ明確に御返事を頂けば、私どもは決してそれでも出なければ困るんだというようなそういうことを申上げておるわけではないのです。少くともそういつた理由を明確にしてもらう。この点は二十六、二十五の両日共に何らその点が明確に御返答が頂けなかつたという点なんですから、これはそういつたことの今後ないように、ぜひ一つ私は誠意を持つて御返事を願いたいというふうに考えるのです。
 時間がございませんから次へ進めて御質問申上げるのですが、長官が特に今度のマイクロウエーブの問題についての魅力を感じておられる理由は、この前に承わつて私ども長官のお考え方の結論的なお考え方は一応わかつておるのですが、併しその魅力を感ぜられた根拠というものは、これは極めて我我には理解せられないし、又今日も、先ほどの御答弁によつても私ともには一向わからない。それでやはり何かしらほのかな魅力か期待かを持つておられるような御説明があつたのです。併し、少くとも長官が先ほども言われているように、防衛庁の通信というものは非常に重要であるからして、従つて防衛庁としては、全く防衛庁独自のマイクロウエーブの施設を持ちたいのだと言われておる、その本心から行くならば、私はなお更その防御通信というものは、今後如何なるものか、或いは、ましてや外国からのとかくの干渉なり、或いは又支配なり、御厄介にならなければならないような防衛通信であつてはならんということは、これは私は素人が考えても当然そうなければならんと思う。ところが長官の先ほど言われた防衛庁自体で通信を持ちたいの、という考え方の中に、外国から資本を入れる、外国から技術を入れる、或いは外国からいろいろと、勿論そうなれば技術者も来てもらつてその施設に協力をしてもらわなければならん。又その施設そのものの所有権も、そうなつて参りますならば、当然第三国、或いは日本以外の国の支配権というようなことを容認せざるを得ないような紐が将来につくことも考えられるのです。そういうことは長官の先ほど言われる、日本の防衛庁自体で持ちたいのだという考え方と矛盾するかしないか。一体長官はそういつた場合に矛盾しないと考えられるかどうか、私はこの点ちよつと伺いたい。
#16
○国務大臣(木村篤太郎君) お答えいたします。我々は外国の紐つき、若しくは外国の支配下にあるものを持とうとするものでは決してありません。併し外国の資本が入つたから、外国の技術が入たからと、それ自体、たけで断じて持とうというのではありません。資本が入り、技術が入つてもそれが日本の完全なる管理下に置かれ、何ら支配下に置かれないということであれば、私はいろいろ財政上の都合を勘案しても差支えないと考えます。
#17
○久保等君 マイクロウエーブは正力さんもいろいろやつておる問題ですが、この問題は昨年一度、電電公社に郵政省を通じて作つて実は貸与したいという話があつたのですが、そのことは、勿論今度の防衛庁に対するお話と内容はやはり大同小異なんです。即ちアメリカからの外資を入れて、アメリカの技術によつて、アメリカの機器によつて、それで日本のマイクロウエーブの施設を持ちたいのだという話があつたのですが、その事実は御存じなんですか、どうなんですか。
#18
○国務大臣(木村篤太郎君) 郵政省に対してどういう話があつたか、それは聞いておりません。
#19
○久保等君 全然そういう事実があつたという、電電公社にそういう施設を作つて貸与するというような問題について、或いは又それに関連するような事項については、長官は何も御存じないというように承わつてよろしゆうございますか。
#20
○国務大臣(木村篤太郎君) 私に対しては、防衛庁に対しての話であります。
#21
○久保等君 それではそういう事実を知らないというお話でございまするが、そうなればアメリカ自体が又どういうマイクロウエーブの施設を世界的な規模においてやろうとしておられるか、そういつたことについても長官は全然何ら御承知ないというふうに理解してよろしゆうございますか。
#22
○国務大臣(木村篤太郎君) 私は、アメリカがどういう計画を持つているかということについては、調べたことがありません。
#23
○久保等君 そうしますと、特に今度のマイクロウエーブの問題に関連して、勿論これに直接防衛庁が現段階において参画すべき、或いは又関係すべき段階にも及んでおらないし、又そういう今まで経過もないようでございますけれども、少くともアメリカのこのマイクロウエーブ施設についての問題で、いろいろとまあ正力氏との間に文書の往復があつた。これはまあ正力氏自身が直接その受信人になつたり、或いは又交渉の相手になつておるかどうかは別としても、まあ関係者が少くともこの問題について、いろいろ折衝せられておることも御存じあるのかないのか。
#24
○国務大臣(木村篤太郎君) 深いことはわかりません。ただ正力君は自分の秘書何がしをもつて、アメリカのほうと交渉をしておるということだけは知つております。
#25
○久保等君 まあ私いろいろ御質問を続けてお伺いをいたしたいと思うのですが、それではまあ時間もないようでございますから、ただ一点だけお伺いしたいと思うのですが、昨日も次長に、少くともアメリカからの技術なり或いは資本なりを入れて、日本に重要な防衛通信の施設をするというようなことになるならば、まあ非常に重要な、あらゆる意味においてこれはまあ重要な問題です。特に日本の国内における通信機械の生産、こういつたような問題についても、将来は日本の国内産業の問題とも関連する重要な問題である。それから又日本の国内におけるこういつた方面の通信の技術水準のやはり問題にも非常に重要な関係のある問題だというような点も挙げられまして、少くとも防衛庁が外資により、又外国技術によつて、日本の国内に通信施設を持つか持たんかという問題については、あらゆる角度からこれは十分に検討がなされなければならん。ところが、昨日の増原次長の御答弁でも、よくは自分にはわからない、今度の正力さんのマイクロウエーブの問題についても、自分にはよくわかりませんし、従つてこういつた問題について、具体的な比較検討等を行うというようなことも、今までやつたこともない。それから又郵政なり電電公社当局に対しても、そういつた点についての資料の提出を求めるなり、或いは又意見の開陳を求めるなりして、比較検討をやつたこともないという実はお話だつたのです。その点は事実かどうか、一つ長官のほうから私もう一遍確認を願いたいと思うのです。
#26
○国務大臣(木村篤太郎君) その点については、私は技術の点について、先ず技術研究所長に調査するように命じておきました。又通信のほうについては、陸幕、海幕、空幕のほうにも命じておきました。内局の方には、増原次長をもつて内局の方に調べるようにということを命じております。併しこの結果については、これはなかなか容易ならんものであろうと思つております。早急は結論は私は出ないと、こう考えております。
#27
○久保等君 それでは何ら私は具体的には、今の段階では、具体的な問題については、国内とそれからアメリカの今いつた技術の問題、或いは又アメリカの力、力というか、アメリカの資本を入れて、而もアメリカの注文を受けておるような形でのまあ方法で施設した場合との経済的な比較、まあいわば経費の問題ですが、こういつたようなものの比較についても、全然まだこれを検討するという段階には至つておらない……。
#28
○国務大臣(木村篤太郎君) 只今検討中であると思いますが、なかなかそういうことの結論は私は早急には出ないと思います。
#29
○久保等君 それでは、私は質問はまだ幾つかございますが、一応今日の議事の進行に協力を申上げる意味で、私自身のまあ今日の質問は、以上でもつて打切つておきたいと思います。
#30
○上林忠次君 本委員会で見聞されますところの防衛庁のこの電波施設、これに関しまして民間の会社に一部依存する、或いは民間の会社が作つた施設をこちらの専属管理に移すというような話につきまして長時間審議されておりますが、委員会の審議の状況、質疑応答の状況を伺いますと、この問題は日本の将来の防衛通信施設、又日本の電波関係の産業の将来、或いはこういうような事業の将来の国家百年の後のことを考えますと、相当大きな問題であろうと思うのであります。防衛庁におかれましても、郵政省におかれましても、この問題に対してはもう少し検討するところがなければならん。どれだけの将来施設をして、それにはどのくらいの金が要ると、而も日本の現在のこの種の技術の水準はどこまで行つているか、わざわざこの際外国の資本を入れて、又技術を入れてやるというのはどうかというような問題もありますし、又こういうような防衛庁の機密を保持すべきこの防衛庁の通信網として、今これまで審議されておりますような、ああいうような、防衛庁長官のお考えになりますような、一民間会社の施設を利用するというようなことは、大きなこれは国家の将来の問題であろうと思うのであります。慎重に取扱うべき問題でありまして、防衛庁長官の根本的な大きな計画も十分検討されずに、これは興味のある問題だというようなことでこの問題をお考えになつているということに、余りに軽率じやないかと私は考えるのであります。これらの長い間のこの委員会におきます審議の気持をくみまして、私この際、この委員会として一つこの問題に対しましての決議をする必要があるのじやないか、こういうわけで動議を出す次第であります。
 決議案を一応読んでみます。
   我国電波政策に関する決議
  最近のマイクロウエーブ技術の進歩は、まことに著しいものがあり、電気通信網の根幹をこれによつて形成せんとするのが今日における世界の趨勢である。
  我国における現況を観るに、最近この技術は著しく進歩し、今日においては既に欧米に比して何等遜色なく、現に本邦縦断の大幹線を近く完成せんとする段階に達している。
  然るに、政府当局の説明によれば政府は、防衛通信網の整備に当つて、一民間会社の企画する、外国資本及び技術導入による、全国にわたる大規模なマイクロウエーブ施設の提供を期待しているやに推察されるが、右は電波関係法令の立法精神に悖ること明らかであり、且つ、現在の日本のマイクロウエーブ技術の発達及びその実績等に徴して外国のそれに依存する必要は毫も認められないのみならず、外国資本及び技術依存によつて生ずる防衛通信の自主性ひいては国家の独立性に対する影響を考慮するときは絶対にとるべき策ではない。
  よつて、政府は、本委員会の右の見解を尊重し、我国通信政策及び電波政策上禍根をのこさないよう善処すべきである。
  右決議する。
 以上のような決議案の動議を出しますが、防衛庁の機密を保持する上におきましても、防衛庁として自己の自主性を持つた施設をし、これを管理して行くということは、先ほど長官からもお聞きしたんでありますが、我々現在あります電電公社の施設を利用するということも考えないことはありませんが、終局においては、どうしてもこれは機密保持上、将来の防御に対しまして一番の重要な通信施設に対しましては、これは防衛庁が自分で持つべきだということは確信しておるのであります。又日本の技術におきましてそれができるんじやないかというようなことも確信するのでありますが、一方こういうような電波事業全体から考えましても、これが外資導入或いは技術の導入、このやり方をいろいろあろうと思いますが、やり方次第では、日本のこういうような事業が外国の資本で覆えされてしまう、我々民族の事業として将来やつて行く余地がなくなるというようなことがあるならば、日本のこの種産業、この種事業としてこういうようなことが大きな禍根を残すんじやないかと考えておるのであります。今の電波関係の法令から考えましても、こういうことはでき得ないものじやないか。又そのときの立法精神から考えましても、こういうことがないように、我々の国の電気通信産業を調整して行くというところから、ああいうような法規で、防衛庁長官のお考えになつておりますようなこの種の事業を今されんとしつつありますような、ああいうような方向に導かないというところから立法されたと思うのであります。これに対する解釈もまちまちということを聞いておりますが、日本の将来百年の御計画を十分お考えになりまして、電気通信網の完成をみたいと思うのであります。
 以上私動議を出しまして、皆様の御賛同を得たいと思うのであります。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#31
○委員長(島津忠彦君) 只今動議を議題といたします。御意見のある方は御発言願います。
#32
○山田節男君 今緑風会の上林委員からの御動議のこの決議案に対しましては、私は日本社会党を代表いたしまして賛成の意を表するものであります。
 実は今日までの当委員会におきまして、塚田郵政大臣並びに防衛庁の木村長官のいろいろ御意見を承わりまして、郵政大臣の御見解は、我々立法者の、この法律を作つた、電波或いは電気通信関係の法を作つた者として、これは非常に由々しき問題であるということを思うのであります。そうしてなお、木村長官が一民間会社のマイクロウエーブを提供するものを、これを管理して自分で使いたいということは、これは非常に私は悔を千載に残すものであるいうことを確信いたすのでありまして、その点から私は只今御提案になりました決議案に対しまして満腔の賛意を表するものであります。
 つきましては、実は先ほど来、前回以来郵政大臣並びに木村防衛庁長官のお話を聞いておりますと、この問題に対するバツク、背景というものをよく御存じでないのじやないか。それからもつと突き詰めていいますと、このマイクロウエーブを盛に振り廻しておられる正力氏が、この問題の本質といいますか、バツク・グラウンドを御存じないのじやないか、かように私は憂いますので、甚だ異例なことになるかも知れませんが、私はこれに賛成する趣旨として、内容として、この問題になつておる点のバツク・グラウンドを説明することを、委員長に許して頂きたいと思います。よろしゆうございますか。
#33
○山田節男君 私賛成の討論をしておるのです。賛成の討論をしておるのですが、その内容を、ちよつと私異例ですけれども、説明さして頂きたいということを要求しておるのです。よろしゆうございますか。
#34
○国務大臣(木村篤太郎君) 私は予算委員会に行つていいですね、予算委員会に又遅れちやつて文句言われるのですが……。
#35
○山田節男君 大臣、五分くらいでいいのです。これは重要な問題ですからそれであえてこういうことをするのですが、大臣、ちよつと五分……。
#36
○国務大臣(木村篤太郎君) では五分だけ。
#37
○山田節男君 それじや本当にはしよつて申上げますが、この問題の重要性について、実は私一九五一年に新谷委員と寺尾委員とアメリカに参りまして、電気通信の関係をつぶさに調べたわけです。事の起りはそこにあるのです。それ以来でありますから、これは郵政大臣或いは防衛長官として是非御了解をされないと判断が非常に複雑になつて来るので、私はあえてこういうことを申上げるのです。
 実は私は一九五一年八月末当委員会の新谷、寺尾両委員並びに衆議院の関内、長谷川両代議士等と共にアメリカ政府の招きで、アメリカの電波通信事業を三カ月に亘り視察しました。
 先ずワシントンでは連邦通信委員会(FCC)のお世話でアメリカにおける電気通信事業の法律、行政等の全般に亘り勉強し、それからニユーヨークに赴き、同地で二週間滞在し、電信、電話、ラジオ、テレビジヨン等についての実際の運用や、調査研究並びに通信機器工場等を実地に見学しました。ワシントンの国防省(ペンタゴン)における欧洲とアジア両面に対する電波通信施設の驚異すべき進歩に感嘆し、ニユーヨークではラジオ、テレビ放送事業の進歩発達、電話サービスの迅速にして至れりつくせりの有様に驚いたのです。なかんずく私の最も印象づけられ今日もなお、私の脳裡を離れぬことは、同年十月五日、世界第一の電気、電波通信工業の大会社RCAの社長サーノフ将軍と会談したことです。同氏は、第二次世界大戦後における電子管(エレクトロニツク)科学の異常なる発達は、電気通信に画期的変化をもたらしつつある。原子力は兵器としても又平和的に利用することにおいても、一大革命を招きつつあるが、電子管科学と原子力研究利用の発達は人類文明に新しい時代を創造しつつある。テレビの進歩普及は諸君のごとき政治家にとつて、選挙運動や政治の動向についても大きな転換期を迎えつつあるのだ。アメリカは今、ヴオイス・オブ・アメリカ・(VOA)システムにより、世界中をラジオでつなぎ、アメリカ文化の宣伝に努めているが、将来はこれと平行してテレビジヨンで世界をつなぐヴイジヨン・オブ・アメリカを計画しているが、これも長い夢ではなく、技術的にも自信があるから、その実現は近いと申してゐました。
 我々は、アメリカの驚くべき電波工業の発進を見、我が国将来の電気通信工業に対し、多大なる抱負を持つて帰朝しました。時あたかも、読売新聞社長正力松太郎君が電波監理委員会へテレビジヨン開設の申請をして、盛んにあらゆる手を尽して、その免許獲得の運動をしているところでした。一般に宣伝として配付したパンフレツトを見ると、テレビと共にマイクロウエーブ中継でフアクシミル(模写電送)やテレ・プリント等の事業をも計画していることがわかりました。当時の富安電波監理委員会委員長は、某方面(GHQ)の圧力によりテレビの標準方式を正方君が申請しているごとく、アメリカ式にするよう二十四時間以内に決定せよとのことでありました。テレビの標準方式はいろいろあるのでありまして、鉄道で申せば広軌か狭軌かということをきめるのであつて、慎重に比較検討して、日本の国情と、又いずれ将来問題となる天然色テレビ放送の時代をも考慮して、大事なテレビ標準方式をきめるべきで、軽々に定めるべきではないことを強く主張し、私は富安委員長に強く進言して、翌年一月公聴会を開かしめ、多数の斯界の権威者の陳述を求めたのですが、この多数の意見は、将来の天然色テレビへ移行の場合をも考慮して七メガサイクルにすべしというのでした。アメリカのこの方面の最大権威者ドナルド・フインク氏は、私に宛てた書簡において七メガが有利であると、同じ意見を証言したのであります。電波監理委員会は、この専門家多数の輿論を無視して、六メガ、即ちアメリカ標準方式を採用することに決定したのです。
 さて、テレビの免許ということになりますと、民間放送の正力君と公共放送の日本放送協会その他民間放送の二、三が出願していました。当参議院電通委員会におきましては、日本の経済事情や社会状態を勘案し、テレビは公共放送とすべきであるとの意見が支配的でした。欧洲諸国は殆んどテレビは公共放送の経営体になつている事情を研究してみても、貧弱な領土の狭い我が国でアメリカと同じくテレビの商業放送をやることは、あまりに冒険であり、アメリカの商業放送テレビの弊害を実地に見た者として、私は、日本でテレビを始めるのなら英国やフランス又はオーストラリア諸国のごとく公共放送とすべきことを強硬に主張しましたが、輿論も又私と同じものが多いかつたのです。然るに電波管理委員会は、国会や輿論を無視して、正力君の出願したテレビ商業放送を最初に免許を与えたのです。輿論はごうごうとしてこの処置を非難したものです。その後間もなく電波監理委員会は廃止されたのです。
 私は、ここで何故正力君のテレビ免許申請の経過を殊更詳しく述べるかと申しますと、只今当委員会で問題となつているマイクロ・ウエーブ中継所設置問題と非常に関係が深いと申しますか、不即不離の関係にあるからです。ユニテル社の機関誌テレ・テツクの一九五二年二月号五十七頁を見ますと、この正力氏の計画し政府へ申請したテレビの東京放送局(NTV)は、ユニテル社が企画しているグロバール・マイクロウエーブ・システムのアジアの第一ステーシヨンであることか明記してあります。換言すれば、NTVは、テレビでもつて、自由諸国家をつなぐ、即ち前述のヴオイス・オブ・アメリカと並行してヴユー・オブ・アメリカの一環であると思われるのであります。私は、NTVが何故マイクロウエーブ中継施設を電電公社や防衛庁へ手を代ヘ品を変へて話を持ちかけるか、その背景を知る必要があると存じます。(地球)をテレビで巻く計画をしているのがいわゆるユニテル社であります。同社はハルステツド、クロスビーの両企画者、中継所設計者であるダシスンキー博士及び弁護士のホルシユーセンが中心であります。この連中は日本へ何遍も来ています。ユニテル社は、日本の地理的状勢を詳細に調査して、東京を中心に二十二個の山上マイクロウエーブ中継所で北海道から九州南端まで結び、このマイクロウエーブ中継を利用して、テレビはもとより電話、印刷電信、レーダー、航空通信、ラジオ等いろいろなものに利用する設計になつていて、五年にしてこの全工事を完成するプランを立てています。このユニテル社の計画書を見ますと、正力氏が実現せんとするマイクロウエーブ中継は、その間のユニテル社との交渉を見ますと、ユニテル社計画の世界を囲むテレビ網の一環であると判ぜざるを得ないのであります。
 ついでに申しますが、このユニテル社のグローバル、マイクロウエーブ・システムは、アメリカ、アジア、アフリカ、地中海、ナルコム、(北大西洋)スカンジナビヤの六つのネツト・ワークのブロツクに区分し、北大西洋はグリーランド、アイスランドを経て英国へつなぐのであり、マイクロウエーブのほかに超過電力のVHFを利用し、又はコアキシヤル・ケーブルを利用して長距離の海上中継をやるのです。この方面は技術的にも可能なことは確かですが、アメリカから日本へつなぐのにはアリユーシヤン群島から、千島列島かソ連領である今日、如何にして北海道の北端を中継するか、この海上距離の長大なることから、末だ結論的なものはないやうです。このユニテル社の地球を廻るマイクロウエーブ中継は、マウンテン・トツプ(山頂設置)式マルテ・チヤンネル・マイクロウエーブとFMタイプの超高電力のVHFの無線中継でやろうとする共通の方式を採用するようにしています、更にそれでも中継のむずかしい場合は定時に高空に飛行機を飛ばし、又は気象観測船を海上に配置して電波を中継せんと計画しています。又最近では、電波を月に反射せしめて長距離到達も可能であるといわれるようになつたので、或いはこの方面から電波の長距離中継が実現するかも知れません。
 時間が短いので系統的に評しく説明して、塚田郵政大臣並びに木村防衛庁長官に、マイクロウエーブ問題の中核を納得して頂けるようにできないことは大変残念であります。いずれ、木村長官が御要求されるように、機を見て、資料を示してくわしくお話したいと存じます
 以上簡単に述べましたが、NTVがマイクロウエーブ施設を、アメリカからの借款で建設せんとして、電電公社に貸与せんとする申入れが拒絶されるや、今度は手を変えて、防衛庁へ、そのマイクロウエーブ施設の管理を一部委ねる形においてこれを建設せんとする意図を持つていることは明らかであります。
 これはもう将来の国策から見ても、我々よほど慎重にしなければならん。これを私は非常に痛感しておりますので、実はこのような決議文を出されたことについて、私は政府に鮮烈に一つ御反省を願わなければならんのじやないかと思うのです。かような趣旨から私は本決議案に関しまして満腔の参意を表さる次第であります。
#38
○久保等君 私の只今の上林委員の動議に賛成をするわけなんですが、養成の趣旨は、あまり前委員の方の趣旨にダブらないように簡潔に申上げたいと思いますし、又決議案文の内事も、大体我々の賛成の意を尽しておるように考えますので、あまり多くを申上げませんがただ二、三点を挙げて養成の趣旨といたしたいと思うのですが、第一点の法律的な解釈の問題については、これは本日の午前中、衆議院の電通委員会でやはり決議がなされたようでありまするが、少くとも郵政大臣の解釈しておられるような解釈というものは、私は電波法の第四条の第二項にいたしましても、電波法のそれこそ大精神からいつて、到底許されないものだと考えるわけです。まあむしろ郵政大臣の解釈が、電波法第四条第二項をまあどういうふうにして一つくぐつて今日問題になつておりまする正力氏の立場から考えてやり得るように解釈をするかという、全く法の盲点を衝く立場からするならば、或いはそういう論議も成り立つかとも思うのですが、併し少くとも電波法の基本的な、又大局的の立場から考えた場合には、到底郵政大臣の解釈というものは、これは成り立たないと私に考えるわけです。而もこれは単なる一、二の解釈ではなくて、少くとも衆議院の電通委員会においても、そういつた決議がなされる点を考えてみまするならば、私は非常にこの点について、十分に政府の、特に郵政大臣の私は再考慮を願わなければならないと考えるわけです。まあいろいろ細かい法律的な問題についての意見は私申上げることをこの際差控えますけれども、結論として、少くとも電波法第四条の第二項というものの解釈についてに、この際一つ統一した考え方をぜひ一つ政府に要望いたしたいと思いますし、まあいろいろ経過を辿つて参りますると、郵政当局の内部においても、いろいろと意見があつて両論相分れておるという経過であります。併し特に昨年の十月の九日の日に郵政当局と、それから法制局との間での打合せにおけるまあ話の結論としては、そのときの結論としては、やはり私どもの主張しておるよう、に無線の設備だけを提供するということも第四条第二項は禁止しておるんだというような私は結論が出たというふうに承わつておるのですが、併し先ほどの郵政大臣の御答弁ではまあそれは要するに今日までの過程の一つの段階であつたというような御答弁がされておるが、そういたしてみますならば、少くとも長い間電波行政に携わつておられる専門の事務当局の考え方というものは、やはり電波法第四条第二項の解釈の問題については、なるほど法律の形式的な面における若干の不備は認められるといたしましても、精神なり内容というものについては、これは一貫した、電波法第四条第二項も勿論禁止をしておりますけれども、内容が殊に極めて普遍妥当性のある解釈だろうと思うわけです。而もまた当委員におきましても、前々からこの問題について幾たびか論議をしておりまするが、結論としてやはり当委員会でも、この電波法第四条第二項の問題については、郵政大臣の解釈の仕方に対しては疑義を持つておるわけです。そういう点も考え併せまして、この際、私は当面の問題として、この電波法第四条第二項の解釈の問題については、ぜひとも我我の基本的な大局的な立場からする解釈、これをぜひ政府においても私は十分に一つ尊重を願わなければならないと考えますし、将来法律の形式的な体裁の面の整備は、私は今後の問題として、十分に政府自体から真剣に御考慮を願いたい。法律の改正問題ついては将来の問題として、併し早急にこれが形式的な面における不備な面は整備をするように、政府にも強くお願いを申上げたいと思うわけです。
 それから更に今日問題になつておりまする防衛庁の通信の施設をどういう方法で今後設置して行くかという問題に、いては、特に今度の正力氏の考えておられまする構想による日本の防衛通信の施設を整備して参るという考え方については、誠にこれは重大な問題だと存じます。従いましてこの問題は更にそれこそ日本の国家的な、而も百年の将来を見通されての立場から判断をしなければならない重要な問題だろうと思うわけでして、いやしくも外国の資本、外国の技術、外国の一切のそういつた支配による防衛通信を日本の国内に設置するというようなことは、もう私は言語道断だと考えるわけです。而もまあその背景については、今日まで話の進められて参つた経過とその背景については、山田委員の方からも、極めて簡単ではございましたが御説明もあつたようですが少くとも一今度のこのマイクロウエーブの正力氏による設置の問題も、ユニテル社の機関誌の報道するところによつても、その第一目的として挙げられておりますることは国際的な見地から必要に応じて反像機を使用している諸国民と情報を提供し、総合し、教育することにあるという、いわば世界的な計画に則つてその一環として日本の国内にもいろいろ、まあ方法はその国の特殊事情も考慮して、日本の場合には正力氏のいわば民間会社よつてこれをやらせようという計画となつて現われて来ておると思うのですが、そういう背景等を考えてみました場合には、これは到底こういつた問題について、いわゆる木村長官の言う簡単に魅力を感じたというような考え方でこの問題を処理されるというようなことがあつては絶対実はならないと思いますし、そういう点で私は当面のマイクロウエーブ、防衛通信のマイクロウエーブの設置の問題について、今日のようなむしろ蠢動というか妄動といようなことを許すこと自体が誠に重大な問題だと思いますし、そういう観点からぜひこの決議案の内容そのものについては、極めて抽象的に謳われておりまするけれども、言わんとする趣旨は、私只今申上げたような簡単な経過からも分に御理解願えると思いますが、時間の関係もございまするので、簡単でございまするけれども、以上をもつて私は上林委員の提案にかかる決議案に衷心より賛成の意を表するものであります。
#39
○委員長(島津忠彦君) お諮りいたします。上林委員提出の動議の通り決議することに賛成の方は挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#40
○委員長(島津忠彦君) 総員挙手と認めます。よつて本件は全会一致を以て決定いたしました。
 ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#41
○委員長(島津忠彦君) 速記を始めて。
 本日にこれにて散会いたします。
   午後二時二十五分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト