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1954/12/06 第20回国会 参議院 参議院会議録情報 第020回国会 電気通信委員会 第3号
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1954/12/06 第20回国会 参議院

参議院会議録情報 第020回国会 電気通信委員会 第3号

#1
第020回国会 電気通信委員会 第3号
昭和二十九年十二月六日(月曜日)
   午後三時二十五分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     島津 忠彦君
   理事
           左藤 義詮君
           久保  等君
   委員
           津島 壽一君
           上林 忠次君
           山田 節男君
           野村吉三郎君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 塚田十一郎君
  政府委員
   防衛政務次官  江藤 夏雄君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       後藤 隆吉君
   常任委員会専門
   員       柏原 栄一君
  説明員
   郵政省電波監理
   局長      長谷 慎一君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○電波行政に関する調査の件
 (電波政策に関する件)
 (放送関係法令の改正等に関する
 件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(島津忠彦君) 只今より委員会を開会いたします。
 電波行政に関する調査を議題といたします。去る三日、委員会で全会一致をもちまして決議いたしました電波政策に関する件について、政府当局から御発言を願います。
#3
○政府委員(江藤夏雄君) 先般マイクロウエーブの問題につきまして、本委員会において御決議を頂いたのでございますが、防衛庁といたしましても、この御決議の趣旨を十分に重んじまして、更に慎重に研究、対処いたしたいと存じておる次第でございます。
#4
○国務大臣(塚田十一郎君) 今伝えられておりますように、問題が防衛庁の話ということでありますと、郵政省といたしましては間接の関係の問題でありますが、勿論問題の性質上、当然郵政省に協議あつて然るべき性質の問題であるわけでありますから、そういう場合には、御決議の趣旨に副うて善処いたしたいと、こういうふうに考えております。
#5
○久保等君 ちよつと防衛庁の政務次官に一言お尋ねしておきたいと思うのですが、今日、本来ならば、この決議をいたしました内容の今までの経過等を考えてみますと、防衛庁長官が非常に、何といいますか、むしろ直接この防衛庁のマイクロウエーブの問題にタツチをしておられたようないきさつがございますので、長官に御出席を願つて、確たるこの決議に対する御所見を承われば非常に幸いであつたと思うのですが、まあ政務次官がおいでになつて、只今一応の見解の御表明があつたわけなんですが、勿論只今のお話は、防衛庁長官のそのままの実は立場で御答弁になつたことだと思いまするが、十分長官もこの決議の内容については、御覧にもなつたことだと存じますしいたしますので、私、防衛庁長官の本日まで出席を頂けないので、防衛庁長官に代つて、政務次官から長官の意のあるところを、御所信として御表明に相成つたことだろうと存じますが、念のためにその点を一つ政務次官に伺つておきたいと思います。
#6
○政府委員(江藤夏雄君) 勿論お尋ねの通りでございます。
#7
○山田節男君 私遅刻をして参りまして、すでに郵政大臣からこの御決議に対する御所見といいますか、決意のほどを述べられたと思いますが、我々はすでに二カ月以前から御要求申上げておる電波法第四条第二項に対する解釈、次に文書による解釈の提出を待たないでこういう決議をしたわけです。あの決議の中には、これは衆参共に電通委員会において、電波法第四条第二項というものは、大臣が、ほかにも解釈し得るのじやないか、それについて肯定するがごとき内閣の法制局の解釈があつた、かようにここで御報告になつているわけです。併し過日の衆参両院におきまする決議は、もう大臣のおつしやつた他の法律解釈によるということは、立法精神に反するということが明瞭にわかる、その上でいわゆる所管大臣が善処される、こういうことになつているのですから、本委員会としましても、或いは衆議院といたしましても、決議文の趣旨から言えば、もはや議論の余地はない。立法府のいたしました最高の解釈として、殊にこの法律の立法当時、当然この作成に参加したものとして、而も全員一致でもつてああいう意思を国会の意思として表明した以上は、もうこの問題はすべて解消したと私は見ていいんじやないかと思うのです。従つてこれはまあ郵政大臣の下には、まだ正式に具体的な問題とはなつていないということは、これはもう大臣のおつしやる通りであります。問題は事の性質上、そういうことを出願するやに窺われる人物は、或いは依然として大臣の、他に解釈の余地があるということを前提として今後動きを続けるかも知れない。併しこれは大臣においては関知されるところでなし、又本委員会としましても、あの問題に対する法的の解釈というものを、もう極めて明瞭に謳つたわけでありますけれども、この問題について、再び郵政大臣の御所見等を伺う機会が私はないと思うのです。この点は併せて郵政大臣に一つ十分な、あの決議案の趣旨を私は体して善処しなければならない、そういう意味であるということを私は重ねて一つ郵政大臣にここにおいて正式な所管大臣として、まあ下駄を預けたとか何とかということでなくて、これは神聖な立法府のあの法律に対する意見である、全会一致の意見である、このことは一つ深く頭に銘じておいてもらいたいと思う。これについて大臣の何か御所見があれば、この際一つ我々の前において御開陳願いたいと思います。
#8
○国務大臣(塚田十一郎君) 御決議の趣旨は十分尊重して善処するというようにお答えを申上げたわけでありますが、只今山田委員が御発言になつた考え方と少し感じが違うのでありまして、私は法律そのものの解釈としては、依然として考え方は変つておらんのであります。国会においてもいろいろ御意見がおありのようでありますが、私たちは国会の御制定になつた法律をお受取りして、正しくその法律を解釈し、その法律の趣旨に従つて行動するという場合には、やはり政府は政府としての解釈に従つて行動するというのが正しいのでありまして、若しそれが間違つておるというのであれば、最終の決定は私はやつぱり裁判所ということになるのではないかと思うのであります。私どもは或る目的に向つて法を曲げて解釈しようというような考え方は毛頭持つておりませんけれども、法律というものを、行政府が行政の行いをいたします一つの指針として頂いた限りは、やはりその法律の上で解釈し得る正しい解釈の方法というものを絶えず検討して、その線に沿うて行く以外に私は方法がないのではないかと、こういうように考えておりますので、衆議院におきましても、解釈は政府の考え方と違うというお考えのようでありますが、これは一応御意見として承わつておいた程度のものであると私は御了解願つているわけなのであります。要するに解釈の点につきましては、一つそういうような気持であるということだけをこの機会に一言申上げさせて頂きます。ただ御決議の内容につきまして、あの問題に対処すべきものの考え方としては、もう御決議に示されておるところと、先般来本委員会においての御質疑の際にお答え申上げた通り、自分も全く同じ感じでおりますので、恐らく具体的な問題の判断としては、皆さん方の御気持と違う判断というものは出て来ないのではないかと、私は自分もそう思つております。併しさつき善処いたしますとお答え申上げました考え方は、今申上げたような気持においてお答え申上げておるのであるというように一つ御了解願いたいと思います。
#9
○山田節男君 これは非常に郵政大臣としておかしな答弁です。一体この委員会で公衆通信法の第十条の問題、或いは特にこの電波法の第四条第二項に関する政令があるでしよう。これらの一般に亙つた立場から、我々が立法者として見て、今、塚田大臣がおつしやつたようなことがどうも疑わしい。更に一歩譲つてそれはできるにしても、将来のこの電波行政ということからしても、我々は立法と同時に、ポリシーということをこれはもう指示します。そういう点であなたが指摘されたあの法律の中で異なる解釈をされているから、それだけは文書にしてお出しなさい、出しましようと言うて、すでにもう七十数日たつているが、お出しにならん。いよいよ最後の土壇場になつて来て、そこに文書を持つて来ているけれども、どうもこれは非常に難解で説明できないから、一つ法制局の長官でも引つ張つて来なくちや御答弁できないということをあなたはおつしやつた。一体このことは何を物語るかというんです。あなたは、正式にこういう当委員会の全会一致で決議をなさなければならんということについて、当委員会としてあなたのああいつたような御所見に対して我々は異議を申上げている。これに対するあなたは具体的な書類をお出しにならん。そこでこれはいろいろなぜこの委員会で全会一致でああいうことをしなければならなかつたかということは、今あなたがおつしやつたそういう一つの抗弁というか、言い逃れということはできない、これは常識です。あなたが今ここで決議をお読みになつて善処するといつておいて、そうしてそういうことを今おつしやつておる。これは非常に詭弁です。具体的には私はあなたがすでに国会を軽視されているんじやないか、これじやいけません。殊に私は良識のある塚田大臣に対してみんな敬意を表している。それを裏切るようなことを、而もここで善処するということはあり来たりの言葉です。而も我々の言うことは、我々の趣旨に従つてやるということを全会一致できめたのであります。そういうことを今になつておつしやつたんじや、私は大臣が良心的な話をしているということにはならんじやないか。私はむしろそういう言葉は、大臣にこの席において撤回してもらわなければならん。政治問題になる。単にこれは行政府と立法府の法律の解釈の争いなんという、そんなようなケチつぽい問題じやない。これは私は御要求があればもつとこれは深く御説明申上げますけれども、そういう皮相的なものの観察をしてもらうと、防衛庁の長官なり、郵政大臣が悔を千載に残すようなことになる。そういうようなことをしてもらつては困るというのが全員の気持なんです。けしからんですよ。
#10
○国務大臣(塚田十一郎君) いろいろ御意見があるようでありますけれども、私の申上げる気持と少し筋が違つてお尋ねを頂いておるんじやないかと思います。私も事柄自体は、殊に先般十分御説明を伺いまして、よくわかつております。内体的なものの判断として恐らく同じような判断になるであろう、何にいたしましても具体的な問題になつておりませんのですから、先般のああいうような答弁を申上げておるわけでありますが、併し事柄が、国会が法をお作りになつて、行政府がそのお作りになつた法に基いていろいろな行動をいたします場合の関係は、それはどこまでも私が申上げるのが正しいと私は考えるのでありまして、国会が若しもそういうように解釈できるならば、それは違うからというのであれば、国会の御活動というものは、それは法的措置をそのようにはつきりとして頂くということであると思います。私どもは文書の形で出せといわれましたのが遅れたこと自体誠に申訳ないことだと思つておりますが、併しこれは解釈はこういう解釈でございます。法制局もこういう考えでございます。従つて若しも解釈というのであれば、どうか両方を呼出して政府の最後的な解釈を一つ突きとめて頂きたいということを申上げたので、これは文書でお答え申上げると申上げたけれども、必ずしも文書でしなければ政府の考え方が御研究、御確認願えない性質のものじやないと思いますので、これは誠に恐縮でありますが、そういう感じでお答え申上げたのであります。ですからして法の解釈というものについて、立法府と行政府と司法部との関係は、私はやはりどこまでもそうあるべきもので、行政府といたしましては、できておる法を、それを何かの先入観念に捉われて、曲げて解釈したというのであれば別でありますが、私自身は素直に考えて、この法律ではこう考えられるし、又政府のほうの解釈も、専門で担当をいたしております法制局もその通りというのであれば、これは政府の解釈はそうあるということ以外には、私はやはりお答え申上げられない。こういうふうに私としては感じておるのであります。決してそのことが国会の意思を無視しておるとか、国会の権威を軽視しておるとか、そういう気持は私の気持には毛頭ございません。どうかその点は御了承願います。
#11
○委員長(島津忠彦君) ちよつと速記をやめて。
   午後三時四十一分速記中止
   ―――――・―――――
   午後四時五分速記開始
#12
○委員長(島津忠彦君) 速記を始めて下さい。
 次に、放送関係について質疑のある方は御発言を願います。
#13
○左藤義詮君 最近東京と名古屋とに前から非常に問題になつておりましたテレビジヨンが二局漸く予備免許になつたようですが、他にも相当の出願者があつたのですが、それを拒否して二つお許しになつた経過、又今後の東京初め全国各地にテレビ網の問題がございますが、チヤンネル・プラン、その他からどういうようなお見通しであるのか。今回二局を予備免許をなさつたにつきまして、その経過と将来のいろいろな郵政省としての御方針を伺つておきたいと思います。
#14
○説明員(長谷慎一君) お答え申上げます。日本のテレビジヨンにつきましては、御承知のようにテレビジヨンの放送を行うこと、或いは受信の方も単に放送そのものを経て或いは送り、或いは受けるということばかりでなしに、先ほどのお話に出ましたマイクロウエーブとか、或いは電子工業を少しでも日本の実力を培う上においてもテレビジヨンを行うことが有意義であろうと、こういうところから二年前から実施されておるわけでありますが、このテレビジヨンの放送をどこでどういう形に実施しようかということにつきましては、慎重を期さなければならないということで、二十七年の十一月に郵政大臣から電波監理審議会に、東京、大阪、名古屋地域のいわゆるテレビジヨンのチヤンネル・プランについての諮問をいたしまして、審議会が各方面の意見も聴取の結果、答申があつてそれに基いて郵政省として東京に三、大阪に二、名古屋に二というテレビジヨンのチヤンネル・プランを設定いたしましたことは、かねて御報告申上げた通りでございます。その後東京については、その計画に基いて許認可の処置が済んだのでございますが、大阪、名古屋につきましては、やはり日本放送協会によるテレビジヨンが先行して或る程度の準備態勢ができて、商業テレビも十分やつて行けるであろうという見通しができた頃に、商業テレビに対する免許を出すのが妥当であろうと、こういう考え方から先ずNHKの大阪及び名古屋のテレビジヨンに認可を与え、これの増力等の措置も行われまして、只今比較的順調な歩みをいたしておるのであります。そういう観点等から見まして、商業放送もこれに予備免許を与えて建設の準備に取りかからすことも適当な時期であろう、こういう判断が郵政省として下されましたので、今回長いこれの審査の結果でございますが、電波監理審議会に最後的に諮問いたしまして、その答申を得て許可をしたわけでございます。
 今申上げましたように今回の処置の際には、大阪に電波が一波、名古屋に一波だけが残されておりましたものですから、その土地に競願になつておりましたものを、電波法の諸規定に基きまして審査をした結果、結局優先順位をもつて順位をきめた上で、そのうちの一社に割当を行うより方法がない、こういうことで優先順位をきめまして、その一社に認可を与えたのでございます。
 なお今後の見通しはどうか、こういうお話でありますが、国際的にいわゆるVHF、超短波以外のテレビジヨンに使う電波としましては、一応もう一、二波使い得るような形になつております。併し国内事情によりまして、現在駐留軍との関係等でその辺が使えない電波がございます。これらの返還問題もございますが、それらの返還の時期等がはつきりいたしましたならば、確定いたしましたならば、改めてチヤンネル・プランを作りまして、それに基いてやはり許認可と申しましようか、具体的な設置計画を立てて行く、こういうふうに存じております。
 なお東京、大阪、名古屋以外の地域につきましては、現在鋭意それらのチヤンネルのプランを作るべくいろいろ準備をいたしておりますが、日本の地勢その他の関係からいろいろ技術的にも複雑な問題がございますので、只今もまだ慎重を期しておる次第でございます。
#15
○左藤義詮君 そういたしますと、今度免許を得なかつた他の出願者に対しては、駐留軍関係の話合いがつけば又詮議をせられる余地があるということでございますか。それとももう全然二社だけで他のものはもう見込みがないということでございますか。
#16
○説明員(長谷慎一君) お答え申上げます。今回、先ほど申上げましたように、大阪に一社、名古屋に一社許すだけの電波割当しかございませんので、それ以外のものは拒否をいたしております。今後、将来いつのことかわかりませんが、若し使える電波がありました場合には、そのときに申請されました申請者の間の審査ということになると存じますので、今回拒否されました方々がそのままなるかどうかということは申上げるわけには行かないと思います。
#17
○左藤義詮君 まあ一つしかないものを相当の数で争つたのですから、もう物理的に見て一つになることはやむを得ないと思うのですが、今までにも、これはラジオですが、ラジオ東京の場合に競願の数社を、ラジオ東京以外にもございますが、いろいろ斡旋をして一本にして、許可をせられたというような経緯もあるようですが、テレビの場合にはそういうような計らいができなかつたものか。又拒否されたところに現在相当の不満もあるようですが、こういうものを将来なるべく協力して折角テレビをやりたいという熱意を何とかして活かすようなそういうようなお見通しはないかどうか。
#18
○説明員(長谷慎一君) お答え申上げます。いろいろ民間放送或いはテレビジヨンにつきまして競願があつた場合に、それらの調節がいろいろな形で図られたこともあつたように聞いておりますが、郵政省としては関知いたしておらないところでございます。郵政省がどれに免許を与えるべきかということの結論の出ぬ前に、申請者の間に立つていろいろ統合その他をやるということは、必ずしも妥当ではないと思います。今までもそういうことは行われておりませんし、今後もないと存じます。ただ今後一つの許されたテレビジヨンなり放送会社が円満に十分な、健全な発達をするために、役所としてやり得る範囲で若しも御協力申上げることができるならば、それはいたし、我々としても十分注意をして行きたいと、こういうふうに思つております。
#19
○左藤義詮君 マイクロウエーヴは近く九州或いは北海道にも電電公社の手で完成の見込みのように聞いておりますが、これと相応じて福岡或いは札幌等にテレビジヨンのやはり文化の恩恵を普及すべき時期は近いと思うのですが、今これに対しては技術その他で研究中というお話でございますが、相当のまだ時間を要するのですか。或いはマイクロウエーブの施設ができる時分にはもうそれに対する結論が出るのか、どの程度まで今研究が進んでおるのか、今お見込みはどうなつておるのでしようか。
#20
○説明員(長谷慎一君) お答え申上げます。テレビジヨンに使える電波につきまして、全国的にどのような配置にしたらよかろうか、こういうようなことにつきしましては、かねて東京、大阪、名古屋地域の計画を立てるときにいろいろ検討をいたしまして、結局東京、大阪、名古屋地域の計画がきまりまするならば、或る方向づけができますので、それに基いて全国的なものが大体できる。従つて東京、大阪、名古屋地域のチヤンネル・プランをもととして全国的なものを作つて行く作業が残されておるわけでありまするが、実は超短波によるこのテレビジヨンの電波が日本の地勢の関係上、机上で考えたところよりも相当遠くまで参ります場合も出て参ります。案外近くて十分な結果を得ない実情等もわかりましたので、放送協会その他テレビジヨン放送を実際に行なつている方面との協力の下に調査をいたして、その技術的な結果をもとにいたしまして電波の割当をきめて行きたい、こういうふうに思つております。主なる置局の場所等につきましての大体の腹案はすでにできておるのでございますが、どこにどの電波ということになりますと、相互の混信関係を十分考えませんというと、折角のテレビジヨンの放送も混信その他の干渉のために十分楽しめないところが出て来ることも心配がされますので、そういうことのないように調査をしたい、こう思つておりますが、御質問の電電公社によつて用意されておるマイクロウエーブ施設のできる頃までには、当然私どもも結論を得たいということで鋭意準備を進めております。
#21
○久保等君 局長にお尋ねしたいのですが、前々から問題になつておる放送関係法令改正調査委員会のいろいろ動きについては、調査を行なつた資料等も厚いプリントを頂戴しておるのですが、一応現在までの経過の御報告を長官のほうからお願いしたいと思うのですが。
#22
○説明員(長谷慎一君) お答え申上げます。経過を申上げますのには資料をちよつと持つておりませんので、事実等をはつきり申上げることができませんので、その点御了承願いたいと思います。
 大体放送関係の法令を全面的に調査をして、必要ならばその改正の草案を作るということが、国会のほうでもいろいろ御検討になりまして、問題になりましてから早速郵政省内に放送法令関係調査委員会を作りまして、全般的に亙つて調査を進めて来ております。その間におきましていろいろ相当専門的に各方面に亙つて研究をする必要がございましたので、分科会等にも分けましていろいろ検討して参つたのでありますが、又その間におきまして部外のいろいろその道の権威の方々の御意見もお開きいたしまして、この八月の末に大体各分科委員会の報告書というものが一応まとまりました。併しその中にはまだ未決定と申しましようか、結論を得ない、いわゆる論点なり或いは各方面の意見なりをそのまま問題点として並べられておる程度からあまり進んでいない報告などもございますので、いずれにいたしましても大体各分科会としての検討した報告書が提出されましたので、その後この報告書をもとにいたしまして現在までも引続き内容を検討いたしております。その間におきまして国会方面におきましても、いろいろこの問題について御検討なさいまして、委員会その他におきましていろいろ有益な御意見も頂いております。又民間放送連盟、日本放送協会は勿論のこと、そういう方面の意見も十分聞いております。又過去におきまして言論界その他各方面において放送法の改正問題についてのいろいろな意見も開陳されておりますので、そういう資料等も収集しまして、先ほど申上げました調査委員会の分科会の報告書と、それらの各方面の御意見とをいろいろ検討を続けておる次第でございます。従いましてまだそれをどうという結論は出ていないのでございます。
#23
○久保等君 この前の委員会でも一度問題になつたことがあると思うのですが、この調査委員会の構成の問題なんですが、この前承わつたところでは、委員長に郵政事務次官が当られて、なおこの委員会の構成には公益代表といいますか、民間の学識経験者等も含めて構成したいというお話もあつたのですが、委員会での御報告を聞いた限りでは、あの当時まだ具体的にそういつた構成人員の点も十分に完全な構成を終つたという状態ではないというようなお話を伺つておつたのですが、この構成の面の点での経過をはつきり御報告願いたいと思います。
#24
○説明員(長谷慎一君) お答え申上げます。委員会を作りました当初から、これは部内だけでまとめるだけでなく、部外者の学識経験者の御意見を、或いは関係者の意見を十分に取入れた調査をすべきであるということから、部外の方にも御委嘱申上げる形をとつて来ております。現在もそういう考えでおります。併し部外の方に委員会の中に入つて頂いていろいろ具体的に検討、調査をお願いしますのには、やはりその方に一応アウトラインと申しましようか、今まで問題になつておるところはこういうことである、論点はこういうことであつて、これに対する各方面の意見はこうこうであるということを、そういう方々に十分おわかり願うところまで調査を進めてからお願いをいたしませんというと、そういう方々はいずれにいたしましても各界での権威者であられて、お忙しい方でありますので、そういう準備が十分整つた上でお願いをすべきだということで、最初からお願いすることは実は御遠慮申上げて来ておつたのであります。併し委員会としての内部の検討にいたしましても、私どもだけの知識経験では足りない点がございますので、その間にはいわゆる特別委員という形でお願いしては参りませんでしたけれども、いろいろ私どもの調査会の方にお出ましを願つて、御意見を長時間に亙つて伺つたり、或いは御訪問をして伺つたり、いろいろ外部の方の御意見は従来までも頂いておるわけであります。併し先ほど申上げましたように、委員として正式に御委嘱するというところまでは、先ほど申上げました事情からまだ至つておりません。
#25
○久保等君 いずれ正式の委員として委嘱するということも考えておられるのだと思うのですが、いつ頃そういつた運びになるようなお見通しなのか。
#26
○説明員(長谷慎一君) お答え申上げます。この放送法関係の法令の改正につきましては、大臣からもたびたび申上げておりますように、私どももこの通常国会にぜひ間に会せたいということで、いろいろ準備を進めて来ております。併し何しろ放送法関係の法律になりますと、非常に慎重を期して調査並びに改正法の立案に当らなければなりません。更に慎重を期すべきでないかというような御意見を、急いでやるべしという御意見の一方いろいろお聞きいたしますので、私どもといたしましては、この放送法関係の問題は荏苒その準備に日を過ごすという考えは毛頭ございません。できる限り私どもとしては委員会も頻繁に開いていたしておりますが、そういたしまして目標は間に合うならば、或いはぜひ間に合わすように努めまして、次の通常国会と考えておりますけれども、これは大臣のお考えにもよることと思いますが、私どもとしてはやはり拙速よりは、やはり十分に慎重に用意をした上で御審議を願うようにすべきではないかと考えておる次第であります。
#27
○久保等君 非常に事が重要な内容を持つた放送法の改正でありますので、十分に検討をされ、慎重に扱われるということは賛成なんですが、そういう立場から考えてみますと、むしろ私は従来部内に放送法改正調査委員会というようなものが持たれ、而も今日までの経過をお伺いして感ずることは、この放送法関係の問題がやはり何といつても直接利害関係を持ちますのはこれは一般国民全体だと私思うのです。ところが、今までの活溌ないろいろ改正についての意見が出ております旨を静かに考えてみますと、日常こういつた業務に携わつておられる当事者の方面の御意向が非常に強い意見になつて出て来ておるわけなんです。ところが案外そういつた直接こういつた業務に携わつておられない一般国民の放送関係法令に対する声というものが私はさほどに、むしろ出て来るべきものすらが出て来ておらないというような感じがいたすのであります。従つてこの調査委員会というようなものの運営なり或いは又調査委員会の構成なりの問題も、もう少しその規模というか相当肚を据えて取りかかるという形の調査委員会にしなければならないのじやないかという気が私はいたすのであります。特に郵政省の事務次官を委員長にし、その下にいろいろ部内の分科会というようなものが持たれ、それに更に部外者の学識経験者等も加えるという程度の調査委員会は、事の扱いまする内容が非常に重大であるだけに、何か非常に私は事務的な扱い方に流れておるのじやないか。意識しておりますことは勿論そうじやないにいたしましても、どうも客観的に又十分に眺めてみますると、どうもそういう傾向が流れておるのじやないかという気がいたすのです。これだけ重要な問題であれば重要な問題であるほど、一般国民にはなかなかどうも理解しがたい若干むずかしい法令だと思うのです。一般の法律だと比較的なじみやすいのですけれども、放送法だとか或いは電波法だとかいうような問題になつて来ますと、何か特殊な技術者或いは又特殊な人たちが扱うものだと頭からきめてしまう今までの傾向だつたと思うのです。併し今日民間放送が特に非常に活溌になつた状況では、放送という問題、特に民間放送なりNHKの放送という問題になると、これは今日日常の国民生活にとつて欠くことのできない文化施設でもあり又娯楽施設でもあり、或いは又教育その他に非常に重要な関係のある今日、放送という問題と国民生活という問題を考えておりまして、切り離そうにも切り離すことのできないほど重要な、而もそれが非常に国民全体に普遍化されて来ている状態だと思うのですし、更に今後ますますこの関係は強くなつて行く状態にあると思うのです。従いまして法律そのものに対する理解なり、又放送法その他の関係法令の改正に当つても、いわゆる国民を挙げてのやはり私は関心と、それから又こういつた方面の声というものを十分に反映して、新しい事態に即応したような放送法を作り上げて行くということを考えてみました場合には、何かしら、どうも今の程度の調査委員会では、いろいろ当事者関係の意見は聞かれておる、又学識経験者にしても、その道の或る程度非常に造詣の深い方々の御意見は聞かれておる。併し案外国民の素直なといいますか、素朴的と申しまするか、そういつたような声がどうもこの改正についての調査がいろいろなされる過程において吸上げられておらないきらいがあるのではないかと私は実は思うのですが、そういう点で、これはこの前の委員会でも一度問題になつたことがあると思うのですが、調査委員会そのもののあり方についてももう少し根本的に再検討する必要があるのではないかという気がいたすのですが、この点についてどんなふうにお考えですか。
#28
○説明員(長谷慎一君) 確かに放送そのものが一般国民と非常に密接な、或いは一般の国民のための放送という基盤に立つてこの問題を考えなければならないのではなかろうかと、こういうような御趣旨の御意見は私どももその通り御尤もではないかと、こういうふうに考えております。今までも電波法、或いは放送法に基く規則その他いろいろな計画等を郵政省できめます場合にも、努めて聴取者の立場の御意見というものを聞くようにして参りました。併し実際はこの国民と申しましようか、放送を聞く側の、受取る方の御意見というものは実際申上げますと非常につかむことがむずかしいものでございます。私どもいつも苦慮いたすのでありますが、併しそれだけに今お話の出ましたように国民なり、或いはラジオの聴取者、テレビジヨンを見られる人々の御意見を忌憚なく聞きたい、その真意をつかみたいということは、全く今お話のありました通り私どもも考えておるのでございますが、具体的にはなかなかむずかしい問題であるということをいつも悩みに存じておるのであります。
 なおそれらの点も考えまして、この放送関係の法令の改正についていろいろ調査を進めるのに、今の郵政省のやり方だけでは十分かどうかという点につきましては、いろいろ御意見もございますので、私どもとしても今後その点も十分研究して行きたい、必ずしも今のままで万全であると言つて私どもがこだわつているわけではないのでございますので、十分御意見の点も、そのやり方そのものについても研究をしたい、こういうふうに思つております。
#29
○久保等君 まあ私の希望なりそれから考えを若干申上げますと、先般も、この夏全国にそれぞれ各委員手分けをして調査を行なつた際に、各地で懇談会等を持つて放送法の問題についてもいろいろ意見を実は聞いたのですが、そのときに受けた印象は、そういつたような懇談会に出席を実は願つておる人たちは、どちらかと言えば、地方では相当有力者であり、又いろいろこういつた問題についても最もまあ水準の高い人たちだと思うのです。ところがその人たちすらが、案外この放送改正という問題についての、どういつた点を一体改正するのだろうか、又どういつた点を改正する必要性があるのだろうかというようなことについて、殆んど例外なく極めてまあ予備知識が実はないのです。それで民間放送だとか或いはNHKだとかいう特殊な事業を直接日常の業務としている関係者というものは極めて熱心にそれぞれ意見を申しておられるのですが、これはむしろそれぞれの立場の御意見であつて、一つの御意見ではあろうかと思いますが、併し放送法というものが、いわゆる関係当事者だけの法律ではないのであつて、あくまでもいわゆる国民全体の法律だということになつて来るならば、もう少し問題の中心点といいますか、焦点そのものについても、国民の中に十分に浸透して、私は国民の中でもいろいろ意見が十分に闘わされるという姿に持つて行く必要があるのではないかということをしみじみ考えたのです。そこで調査委員会そのものの運営にしても、この際考えてみる必要があるのではないかという印象が私実はいたしたのであります。案外我々はむしろ放送法放送法ということで、どちらかと言えば、或る程度まあ専門的ということも少し言い過ぎかも知れませんが、関係者として比較的具体的な問題等についてまで細部に亙つて検討を加えておるのですが、そのことのためにむしろ大局的に見ると、案外大して価値のないところに頭を突込んで考え過ぎているという傾向がないでもないと私は思うのです。そういつた点、むしろこの前の地方に参つて懇談会等を持つたときに私みずから自己批判したことでもあるのですが、このことはやはり今日いろいろとまあ当事者は御苦心をなさり、又日常いろいろ調査事項についての研究をしておると思うのです。併しこれは国民全体の智恵を拝借するという形でやはり研究して行かないと、この作り上げた放送法というものが案外どこかへ片寄つておつたという結果にならないとも限らないと思う。そこで郵政当局で内部的な調査委員会を、これは勿論持たれることは結構ですけれども、ここでいろいろ論議されたもの、そのものが直ちに政府提出の原案になつて出て来るというような程度では、何か手続的にも極めて軽易に過ぎるのじやないか、簡便に過ぎるのじやないかという気がいたすわけであります。そういう点で事務当局でいろいろと細かい点についての内容を分科委員会式に持たれて検討されることは、これは私はこの放送法の調査段階としてはぜひ必要なことです。併しこれを或る程度制約し、整理をし、いよいよ法律案という形にまででつち上げるのには、何か私はもう少し調査委員会等も広汎な形の調査委員会というような形で、更に一般国民に対する広報活動といいますか、そういつたようなことをもう少し活溌にやられないと調査委員会としての私は任務として十分でないのではないかという気がいたすのであります。この点については、私はそういう今までの経過を見ており、又自分自体が体験して来た中でそういう感じがいたすわけでありますが、この点は一つ、勿論電波監理局長だけに申上げることよりも郵政大臣に説明申上げて、私は政府そのものがこの放送法の改正問題についてもう少し積極的な、而も相当広汎な範囲に亙るしつかりした調査委員会というようなものに発展さして行く必要があるのじやないかということを要望申上げたいと思いますが、まあ電波監理局長今ここにおいでですから、電波監理局長にもその点十分に一つお考えを願いたいと考えるわけであります。
#30
○説明員(長谷慎一君) お答え申上げます。国会の当委員会の皆さんが全国各地においでの際に放送法の改正問題について懇談会をお持ち下さいまして、その内容等も私ども非常に参考にさせて頂いておるわけであります。その点非常に感謝をいたしておるわけであります。只今お話がありましたように、私どもいわゆる放送に関係を持つておる人々は放送法にはどこにどういう問題があるかということは、その人の主張は別といたしまして、大体皆さんわかつておられると思うのでございますが、お話の通りに一般の国民の方或いは直接あまり放送とかテレビジヨンとかに関係を持たれない方はなかなか御理解が行きがたいのであります。従つてそういう方にいきなり放送法の改正が今問題になつておるが、御意見はどうかとお聞きしても、何も出て来ないのは当然でありまして、そういう方々の御意見を伺うのには、かくかくの理由でこういう法律をこういうふうに変えたい、或いはこうしたい、Aという主張とBという主張があるが、これについてどうお考えになるかという工合に伺いますと、具体的に事柄の整理をいたしまして、御説明をし、今お話のありましたPRを十分にやつてからでないと、御意見を伺うことができませんので、そういう準備を今郵政省がやつておるのだというふうに御了解を願いますならば、私ども非常に幸いだと存じます。私どもも郵政省の中に改正の調査委員会というものを作りましたが、これは全面的に法律を改正するのだということの旗上げで作つたのではございませんので、どこにどういう問題があるかということを全部洗つて調べまして、各方面の御意見を整理しまして、整理したあげくに適当な方法で各方面の方々の御意見を伺うようにしたい、こういうふうなつもりでございまして、只今お話の点は私ども参考にさして頂きたいと思います。大臣も曽つてそういうふうな意味で今の委員会というようなものではなしに、更に一歩進めたものを考えたいということもお話になつておられますが、全く同じようなお気持から塚田大臣も言われておるものと私ども了解いたしておる次第でございます。
#31
○委員長(島津忠彦君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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