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1954/11/30 第20回国会 参議院 参議院会議録情報 第020回国会 本会議 第1号
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1954/11/30 第20回国会 参議院

参議院会議録情報 第020回国会 本会議 第1号

#1
第020回国会 本会議 第1号
昭和二十九年十一月三十日(火曜日)
   午前十時五十五分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第一号
  昭和二十九年十一月三十日
   午前十時開議
 第一 議席の指定
 第二 常任委員長の選挙
 第三 会期の件
 第四 国務大臣の演説に関する件
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議長(河井彌八君) 第十九回国会閉会後の諸般の報告は、朗読を省略いたします。
    ━━━━━━━━━━━━━
#3
○議長(河井彌八君) これより本日の会議を開きます。
日程第一、議席の指定。
議長は、本院規則第十四条により、諸君の議席を只今御着席の通り指定いたします。
――――◇―――――
#4
○議長(河井彌八君) この際、新たに議席に着かれました議員をご紹介いたします。
議席第百八番、全国選出議員大谷贇雄君。
〔大谷贇雄君起立、拍手〕
#5
○議長(河井彌八君) 議席第二百三十番、全国選出議員八木秀次君。
〔八木秀次君起立、拍手〕
#6
○議長(河井彌八君) 議席第百十三番、全国選出議員平林剛君。
〔平林剛君起立、拍手〕
#7
○議長(河井彌八君) 議席第八番、全国選出議員柏木庫治君。
〔柏木庫治君起立、拍手〕
――――◇―――――
#8
○議長(河井彌八君) この際、お諮りいたします。岡崎眞一君から、海外旅行のため会期中請暇の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ声あり〕
#9
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて許可することに決しました。
――――◇―――――
#10
○議長(河井彌八君) 日程第二、常任委員長の選挙。
欠員中の図書館運営委員長の選挙を行います。
#11
○上林忠次君  委員長の選挙は、成規の手続を省略いたしまして、議長において指名せられんことの動議を提出いたします。
#12
○矢嶋三義君  私は、只今の上林君の動議に賛成いたします。
#13
○議長(河井彌八君) 上林君の動議に御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ声あり〕
#14
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて議長は、図書館運営委員長に杉山昌作君を指名いたします。(拍手)
――――◇―――――
#15
○議長(河井彌八君) この際、お諮りいたします。内閣委員長小酒井義男君、地方行政委員長内村清次君、労働委員長栗山良夫君から、それぞれ常任委員長を辞任いたしたい旨の申出がございました。いずれも許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ声あり〕
#16
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつていずれも許可することに決しました。
――――◇―――――
#17
○議長(河井彌八君) つきましては、この際、日程に追加して常任委員長の選挙を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ声あり〕
#18
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。
#19
○矢嶋三義君  常任委員長の選挙は、成規の手続きを省略いたしまして、いずれも議長において指名せられんことの動議を提出いたします。
#20
○上林忠次君  私は、只今の矢嶋君の動議に賛成いたします。
#21
○議長(河井彌八君) 矢嶋君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ声あり〕
#22
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よって議長は、内閣委員長に荒木正三君、地方行政委員長に中田吉雄君、労働委員長に藤原道子君を指名いたします。(拍手)
――――◇―――――
#23
○議長(河井彌八君) 日程第三、会期の件。
本院規則第二十二条により、議長は、衆議院議長と協議の結果、会期を九日間と決定いたしました。議長が協定いたしました通り会期を九日間とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ声あり〕
#24
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よって会期は、九日間と決定いたしました。
議事の都合により、これにて午後四時三十分まで休憩いたします。
   午前十一時一分休憩
――――◇―――――
   午後四時五十四分開議
#25
○議長(河井彌八君) 休憩前に引続きこれより会議を開きます。
この際、新たに議席に着かれました議員をご紹介いたします。議席第百五十九番、全国選出議員大倉精一君。
〔大倉精一君起立、拍手〕
#26
○議長(河井彌八君) 日程第四、国務大臣の演説に関する件。吉田内閣総理大臣。小笠原大蔵大臣から発言を求められております。これより順次発言を許します。吉田内閣総理大臣。
〔国務大臣吉田茂君登壇、拍手〕
#27
○国務大臣(吉田茂君)  第二十回国会に当り、ここに政府の所信の一端を述べる機会を得ましたことは、私の最も喜びとするところであります。
私は九月二十六日、羽田を出発して五十余日に亘り、カナダ、フランス、西ドイツ、イタリア、ヴアチカン、英、米の七カ国を歴訪し、昨年、皇太子殿下ご訪問に対する歓待ならびに終戦後我が国に寄せられた各国の好意及び援助につき、謝意を表すると共に、右各国と我が国のとの間に横たわる各種の問題について、相互に隔意なき意見を交換し、相互の理解を深め、以って今後一層の親善関係増進に資せんとしたのであります。
カナダ、フランス、西ドイツ、イタリアの各国においては、通商貿易の均衡拡大につき意見を交換し、経済上のますます緊密な関係を維持発展せしむること、速やかに通商航海条約の成立を図ることにつき強く要望いたしましたのであります。
イギリスにおいては、我が国のガット加入及び通商航海条約の締結に対して好意的考慮を要望し、また先方よりは、平和条約第十六条の戦時ふ虜救出に関する義務履行の要求に対し、早急にこれを履行すべく努力する旨を答えておいたのであります。
米国においては、日米両国の友好的な協力の精神を相互に確認したほか、東南アジアの経済開発促進につき懇談をいたし、又余剰農産物一億ドルの受入につき意見の一致を見たほか、旧小笠原諸島住民の帰還問題につき申し入れをなしましたのであります。
又戦犯者釈放についても関係国に対して、これが早期解決方を要求いたしました所、それぞれ好意ある考慮を約束してくれたのであります。
今回の旅行を通じて私の受けた強い印象は、列国の日本に対する関心と期待は、敗戦後の今日も戦前に比べて決して薄らいでおらないということであります。この点について、我々は決して民族的自信を揺るがしてはならんと考えるのであります。同時に、私の心を強く打つたことは、訪問した諸外国においては、戦後の復興のまことに目覚しきものがあり、わけて貿易の自由化と通貨の交換性回復という国際経済の大勢に副つて、政府、国会を問わず真剣な努力が払われておるということであります。今後の日本は、経済自律への真剣な努力と国際的な友好協調とにその進むべき道があることは申すまでもありませんが、それには先ず何よりも我が国内の政治、経済の体制の確立こそ根本的な条件であり、これがあつてこそ、初めて我が国も国際社会に復帰しうる資格が生ずることを痛感いたして参つた次第であります。
更に注意を新たにせねばならんことは、今日の自由諸国を通ずる最大の問題は、共産主義に対する対策でありますが、これらの自由諸国は我が国に対しても、旧敵国関係の感情を一掃して、我が国を自由諸国側に引入れんとする考えより、我が国に対し親善関係を作らんとするものの最も深いものがあることを看取せらるるのであります。他面、共産側の浸潤政策の目標が、日本にあり、日本を含むアジア諸国にもっとも強く向けられておるという事実に十分思いをいたさなければならんと存ずるのであります。私はこの対共防衛のためには、東南アジアの経済を開発し、以ってこれら諸国民の生活が向上することの急務なることを過般ワシントンにおいて力説したのであります。その後漸次私の希望が具体化の傾向にあることは誠に喜ぶべきことであると考えるのであります。懸案の賠償問題も、先般ビルマとの間に平和条約と賠償協定を締結したことにより、解決の端緒を開いたことは誠に欣快に堪えないところでありまして、これを先例として今後フィリピン及びインドネシアの各国との賠償問題をも漸次解決し、かくして東南アジア諸国との経済協力と親善強化を推進し、一面以って共産攻勢に対し間隙なからしめたいという考えであります。
今回提出の昭和二十九年度補正予算につきましては、大蔵大臣から説明いたしますがm予算関係法律案及び予算案の前国会における修正等に伴いまして、歳入歳出につき所要の補正を行なうほか、本年度発生災害災害の急速な復旧、経済健全化に伴い社会保障関係諸費の充実、警察費等その他地方財政の財源不備を補填せんとするため、地方交付税交付金の増額等、必要最小限度の経費に限り補正を行なうことにいたしたのであります。他面、財源といたしましては、主として規定経費の節減等により賄うこととして、極力財源規模の圧縮に努めた次第であります。財政経済の基本方針としては、当面あくまでも緊縮方針、均衡財政を堅持すべきことは改めて申すまでもありませんが、その成果が漸く上つて参つた今日、この基本方針から生ずる摩擦を除去し、且つ、国民経済と国民生活の堅実なる発展を図るため、この際積極的な諸施策を講ずる所存であります。即ち引締政策を堅持しつつ、生産と貿易の拡大を総合的、計画的に進め、以って産業の繁栄を図り、同時に中小企業の積極的育成策ならびに失業対策、生活保護等の社会保障諸施策に万全を期する覚悟であります。
なお、政府は補正予算のほか、これに関連する所要の法律案を提出いたす所存であります。
切に各位のご協力を希望いたします。(拍手)
#28
○議長(河井彌八君) 小笠原大蔵大臣。
〔国務大臣小笠原三九郎君登壇、拍手〕
#29
○国務大臣(小笠原三九郎君) 政府は、ここに昭和二十九年度補正予算案を国会に提出してご審議を煩わすことといたしました。
今回の補正予算案の編成に当りましては、本予算編成後に生じました諸事情に基づき、本予算に対して所用の調整を加えるにとどめたのでありまして、従来の政策全般を貫く基本的な構想は何ら変更していないのであります。従いまして、補正の項目も、本年度発生災害復旧費、社会保障関係費、地方交付税交付金など、必要最小限殿経費に限つてその所要額を追加計上いたしますと共に、その財源は主として既定経費の節減により賄うこととし、総額は本予算同様一兆円の枠を堅持いたしたのであります。即ち一般会計の歳出の追加額は三百八億円であり、これに対し、歳入の増加額は三億円でありまして、その差額三百五億円は歳出の節減等により賄うこととし、これにより昭和二十九年度一般会計予算総額は、歳入歳出とも九千九百九十八億円と相成るのであります。
次に、その内容について概略御説明いたします。
第一は、災害復旧事業費であります。本年度発生災害の復旧ならびに冷害対策につきましては、現在まで予備費支出等を以つて措置して参つたのでありますが、今回、本年度内の復旧事業費として、予備費充当額のほかに六十九億円を新たに計上して、その復旧の促進に努めることといたしております。
第二は、社会保障関係経費であります。経済の健全化の推進に伴う社会情勢の推移に鑑みまして、生活保護及び失業対策費につき、それぞれ七十億円及び三十七億円を追加計上いたしますと共に、公共事業費節約額の一部の組替等によりまして、新たに緊急就労対策事業費九億円を計上し、失業者、生活困窮者などの生活の安定に資することにいたした次第であります。
第三は、地方財政に関する措置であります。先ず地方交付税交付金でありますが、本年度におきましては、法人税の自然増収に伴う増加と、本年度に限り所得税及び法人税の収入見込み額に対する定率を若干引上げることによる増加とを合わせて四十億円を追加計上いたしましたが、これは都道府県警察費の不足を補填するものであります。又地方譲与税譲与金につきましては、本年度に限り譲与税額が法定されておりまするが、他面税収の減少が見込まれますので、不定財源を一般会計から補填するため、三十五億円を計上いたしたのであります。なお、義務教育費国庫負担金につきましては、前年度の不足額を補填するため、八億円を計上した次第であります。以上のほか、所要の経費につきまして、必要最小限度の追加補正をいたしました。これらの歳出の増加に対する財源は、主として既定経費の節減により賄うことといたしたのであります。即ち法律案の不成立による繊維品消費税の歳入欠陥その他歳入の減少の見込まれる半面、法人税等の増収が予想されますので、差引歳入の増加額三億円のほかは、物件費、施設費等、既定経費の節減等三百五億円を以ってこれに充てることといたしたのであります。
以上のほか、特別会計及び政府関係機関の予算につきましては、日本国有鉄道、日本専売公社その他必要最小限度のものに限り補正予算を提出いたした次第であります。何とぞ政府の方針を諒とせられ、本補正予算案に対して、速やかに御賛成あらんことをお願いいたします。
なお、この機会に、我が国経済の現況とこれに対する今後の方針につき一言申述べておきたいと存じます。政府は、昭和二十九年度予算の編成に当りまして、国際収支の均衡を回復し、経済自律の基盤を確立するために、通貨価値の安定を図り、経済の健全化を推進することを以て、財政経済施策の中核とすることといたしたのであります。これに伴い、昨秋以来、政府は財政規模の圧縮、金融の引締めを中心とする一連の経済健全化政策をとって参りましたが、本年二月以降、漸次その効果が現われ、物価の下落、国際収支の好転に見られますように、今日までにおおむね所期の成果を挙げ、日本経済は全体としてかなりの改善を見つつあると申し得るのであります。
即ち、卸売物価につきましても、本年二月を境として逐月下落を続け、最近においてはピーク時に比べて約七%の低落を見ておるのであります。一昨年来騰貴を続けておりました小売物価も、本年初頭より漸く横這い乃至下押し傾向を示して参りました。又金融の基調も正常に復し、市中銀行の本年十月に至る一年間の対民間貸出の増加額は前年同期の四七%にとどまっており、他面郵便貯金、定期預金などの貯蓄性預金は順調に増加しいたしております。日本銀行券の発行高も、財政資金の撤布超過にもかかわらず順調な推移を示しており、八月半ば以来常に前年同期を下廻る状況であります。これらの事実は、経済健全化政策の浸透と国民の通貨価値に対する信用度の向上を物語るものであり、一年前に憂慮されておりましたインフレ気構えは、おおむね解消したと思われるのであります。
このような通貨及び物価事情の好転に伴い、輸出は三月以来毎月伸長を示し、本年度上半期の実績は、前年同期に比し二七%の増加と相成つております。一方輸入は、金融の引締め、不要不急品の輸入抑制などの措置により三月以来漸減し、上半期は前年同期に比べて七%減少いたしたのであります。
このような輸出の増加、輸入の減少によりまして、特需収入の相当な減少にもかかわらず、国際収支において、赤字は一月の八千八百万ドルから逐月減少し、六月には遂に一千百万ドルの黒字に転ずるに至りました。以後七月千八百万ドル、八月三千八百万ドル、九月三千九百万ドル、十月五千三百万ドルと黒字を続けておるのであります。もとより、経済健全化政策のこのようなかげには、施策の進展に伴う摩擦的現象として、手形の不渡り、失業等の事例も見受けられるのでありますが、政府といたしましては、今後とも能う限り善処する所存であることは、改めて申し述べるまでもありません。今日、世上一部においては、安易を求めるのあまり、現在政府がとつております施策の緩和を望む方向もみられるのでありますが、諸般の事情の好転にもかかわらず、なお我が国経済の前途には楽観を許さぬものが多々あるのであります。
昨年来の米国における景気後退の現象は、本年半ばを持ってほぼ終息したと考えられますが、英国、西独その他西ヨーロッパ諸国におきましては、それぞれ自国経済のインフレ傾向を抑圧し、国際競争力の培養に努め、通貨の交換性回復、貿易の自由化などに向つて着実な歩みを続けているのでありまして、今後の海外市場における競争はますます熾烈を加えることを覚悟いたさねばならないのであります。我が国の国際収支は最近著しく好転して参ったとはいうものの、その背後にはボンド・ユーザンスによる支払の繰延べ、金融のための輸出、一部オープン勘定地域に対する債権の累積等の問題もありまして、今後特需の減少に対応する正常輸出の伸長、外貨収支の実質的改善などには、なお幾多の努力を要するのであります。従つて、政府といたしましては、現行為替レートを堅持することは勿論、今後とも財政規模を圧縮し、金融引締めの基調をゆるめない方針であります。
併しながら、経済健全化政策は、終局において外国貿易の発展を図り、経済規模拡大のための基盤を育成せんとするものであります。従いまして、国民各位におかれましても、貯蓄の増強、生産性の向上、コストの引下げ等につき、今後一層工夫努力を払われ、我が国経済自律の基盤を確立することに努められたいのであります。更に、我が国の国際収支の均衡が一に輸出の伸長如何にかかっている事実に鑑み、海外における既成市場を育成して参ると共に、ビルマ賠償問題の解決を契機として、経済外交を強力に推進し、東南アジアをはじめとして新らしい市場の開拓に努めるは勿論、中共、ソ連圏との貿易についても、自由主義諸国との国際協力の線を守りつつこれを伸長せしめたいと考えております。
以上、申述べましたような苦難に満ちた道を通ることにより、初めて我が国経済の安定した拡大均衡は達成せられ、過渡的な摩擦犠牲も解消して、我が国経済の真の繁栄は築かれるのであります。万一にも、安易について従来の施策を緩和いたすならば、一年有余に亘る我々の努力は水泡に帰すこととなるのであります。国民各位におかれましても、政府の意のあるところを諒とせられ、今暫く乏しきに耐え、なお一層の御協力を賜りたいと存ずる次第であります。(拍手)
#30
○議長(河井彌八君) 只今の国務大臣の演説に対し、質疑の通告がございますが、これを次会に譲り、本日は、これにて延会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ声あり〕
#31
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。次会は、明日午前十時より開会いたします。議事日程は、決定次第公報を以て御通知いたします。
本日は、これにて散会いたします。
   午後五時十六分散会
――――◇―――――
○本日の会議に付した事件
一、日程第一 議席の指定
一、新議員の紹介
一、議員の請暇
一、日程第二 常任委員長の選挙
一、日程第三 会期の件
一、日程第四 国務大臣の演説に関する件
――――◇―――――
昭和二十九年十一月三十日(火曜日)
   ○開 会 式
 午後一時五十七分 参議院議長、衆議院、参議院の副議長及び議員、内閣総理大臣その他の国務大臣、最高裁判所長官及び会計検査院長は、式場に入り、所定の位置に着いた。
 午後一時五十九分 天皇陛下は衆議院議長の前行で式場に出御、玉座に着かせられた。
   〔諸員敬礼〕
 午後二時 衆議院議長堤康次郎君は式場の中央に進み、次の式辞を述べた。
   式 辞
  天皇陛下の御臨席を仰ぎ、ここに第二十回国会の開会式を挙げるにあたり、衆議院及び参議院を代表して式辞を申し述べます。
  現下内外の情勢を勘案し、われわれはすみやかに、国民生活の安定を図るため、社会保障の充実と国内産業振興の方策を樹て、進んで国家繁栄の道を開かなければなりません。
  ここに開会式を行うにあたり、われわれに負荷された重大な使命にかんがみ、日本国憲法の精神を体し、おのおのその最善をつくして任務を遂行し、もつて国民の委託に応えようとするものであります。
 次いで侍従長は御言葉書を天皇陛下に奉り、天皇陛下は次の御言葉を賜わつた。
   御 言 葉
  本日、第二十回国会の開会式に臨み、全国民を代表する諸君とともに、親しく一堂に会することは、わたくしの深く喜びとするところであります。
  わが国が、独立国家として友邦諸国との国交を回復してより二年有余、国民の努力により、世界の信頼と友誼を得つつあることは、諸君とともに喜びに堪えません。
しかしながら、わが国が、真に民主的文化国家として発展してゆくためには、今後なお幾多の努力を要します。
わたくしは、ここに、全国民が思を新たにして国運の隆盛と世界平和のため一段と努力することを望みます。このときに当り、わたくしは、国会が国権の最高機関としての使命を遺憾なく果し、また、全国民が憲法の諸原則をよく守り、互に協力して各自の最善を尽すことを切に望みます。
   〔諸員敬礼〕
 衆議院議長は御前に参進して、御言葉書を拝受した。
 天皇陛下は参議院議長の前行で入御。
 次いで諸員は式場を出た。
   午後二時六分式終る。
ソース: 国立国会図書館
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