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1954/12/02 第20回国会 参議院 参議院会議録情報 第020回国会 議院運営委員会 第3号
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1954/12/02 第20回国会 参議院

参議院会議録情報 第020回国会 議院運営委員会 第3号

#1
第020回国会 議院運営委員会 第3号
昭和二十九年十二月二日(木曜日)
   午前十時四分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員小笠原二三男君辞任につき、
その補欠として大和与一君を議長にお
いて指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     寺尾  豊君
   理事
           伊能繁次郎君
           加賀山之雄君
           矢嶋 三義君
           天田 勝正君
           寺本 広作君
   委員
           大谷 贇雄君
           剱木 亨弘君
           榊原  亨君
           高橋  衛君
           松岡 平市君
           横川 信夫君
           横山 フク君
           上林 忠次君
           小林 武治君
           高橋 道男君
           森田 義衞君
           阿具根 登君
           菊川 孝夫君
           藤田  進君
           大和 与一君
           田畑 金光君
           戸叶  武君
           三浦 義男君
           鈴木  一君
  ―――――――――――――
   議長      河井 彌八君
   副議長     重宗 雄三君
  ―――――――――――――
  政府委員
   内閣官房副長官 谷口  寛君
   法務政務次官  長谷山行毅君
   文部政務次官  天野 公義君
  事務局側
   事 務 総 長 芥川  治君
   参     事
   (事務次長)  河野 義克君
   参     事
   (委員部長)  宮坂 完孝君
   参     事
   (記録部長)  丹羽 寒月君
   参     事
   (警務部長)  佐藤 忠雄君
   参     事
   (庶務部長)  渡邊  猛君
  法制局側
   法 制 局 長 奧野 健一君
  説明員
   法務省保護局長 齋藤 三郎君
   厚生省保険局長 久下 勝次君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○常任委員長の辞任及び補欠に関する
 件
○常任委員の辞任及び補欠に関する件
○議院運営小委員の補欠選任の件
○庶務関係小委員の補欠選任の件
○医師法、歯科医師法及び薬事法の一
 部改正により同法の施行時期を再度
 延期することなきよう準備すること
 を政府に勧告する決議案の委員会審
 査省略要求の件
○竹島問題に関する緊急質問の件
○青函連絡船遭難緊急処理に関する緊
 急質問の件
○中央更生保護審査会委員任命につき
 本院の承認を求めるの件
○公安審査委員会委員任命につき本院
 の承認を求めるの件
○検査官任命につき本院の承認を求め
 るの件
○日本銀行政策委員会委員任命につき
 本院の同意を求めるの件
○社会保険審査会委員任命につき本院
 の承認を求めるの件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(寺尾豊君) 会議を開きます。
 常任委員長の辞任及び補欠に関する件。
#3
○事務総長(芥川治君) 人事委員長の松浦清一君が辞任せられまして、その後任として平林太一君を推薦されております。
 厚生委員長上條愛一君が辞任せられまして、その後任として加藤シヅエ君が推薦されております。
 決算委員長小林亦治君が辞任せられまして、その後任として山田節男君が推薦されておりますことを御報告申上げます。
#4
○委員長(寺尾豊君) 以上の通り決するに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(寺尾豊君) さよう決定いたします。
  ―――――――――――――
#6
○委員長(寺尾豊君) 常任委員の辞任及び補欠に関する件。
#7
○参事(河野義克君) 日本社会党第四控室から、人事委員の高田なほ子君、厚生委員の千葉信君、予算委員の森崎隆君、議院運営委員の小笠原二三男君が辞任せられまして、人事委員に千葉信君、厚生委員に高田なほ子君、予算委員に小笠原二三男君、議院運営委員に大和与一君を後任として指名せられたいというお申出が出ております。
 日本社会党第二控室から、厚生委員の上條愛一君、外務委員の加藤シヅエ君が辞任せられ、厚生委員に加藤シヅエ君を、外務委員に上條愛一君を後任として指名せられたいという申出が出ております。
 今、総長からお諮りした常任委員長変更に関する件でありますが、これは本会議で常任委員長の辞任の許可があつた後に決定するということになります。
#8
○委員長(寺尾豊君) 以上の通り決することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(寺尾豊君) さよう決定いたします。
  ―――――――――――――
#10
○委員長(寺尾豊君) 議院運営小委員補欠選任の件。
 庶務関係小委員の補欠選任の件。
#11
○参事(宮坂完孝君) 日本社会党第四控室から、庶務関係小委員は小笠原二三男君が辞任せられて、矢嶋三義君が推薦されております。又大和与一君が復帰された関係上、議院運営小委員に推薦されております。
#12
○委員長(寺尾豊君) 以上の通り決することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(寺尾豊君) さよう決定いたします。休憩いたします。
   午前十時六分休憩
   ―――――・―――――
   午後二時四十三分開会
#14
○委員長(寺尾豊君) 開会いたします。
 常任委員の解任及び補欠に関する件。
#15
○参事(河野義克君) 日本社会党第二控室かう、予算委員の山下義信君が辞任されて堂森芳夫君が後任として指名せられたいという申出が出ております。
#16
○委員長(寺尾豊君) 以上の通り決するに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○委員長(寺尾豊君) さよう決定いたします。
  ―――――――――――――
#18
○委員長(寺尾豊君) 決議案の委員会審査省略要求に関する件。
#19
○事務総長(芥川治君) 湯山勇君外四十二名発議でお手許に今お配りいたしました印刷文にある決議案でございます。
 医師法、歯科医師法及び薬事法の一部改正により同法の実施時期を再度延期することなきよう準備することを政府に勧告する決議案、該決議案につきまして発議者より委員会審査省略の要求書が出ておりますことを御報告いたします。
#20
○委員長(寺尾豊君) 本決議案の委員会審査省略の件につきましては、理事会においていろいろ御相談を願いましたが結論を得るに至りませんでした。従つて本委員会において御決定をお願い申上げます。
#21
○矢嶋三義君 委員会審査省略要求を発議いたしました一人として、又これを発議しました会派を代表いたしまして、簡単に申述べます。
 第一点は、三十一年四月一日まで実施期日が延期された。これは三年前から三十年一月一日実施ということは法できまつておつたわけでありますが、十分の準備態勢が整わないで三十一年四月一日実施と改められた。従つてこの轍をふむことなく、この一年三カ月の猶予の期間に十分の態勢を整備することの必要を痛感し、本日法律案を本会議にかけるのと時を同じうしてこの決議案を上程いたしたいと思います。ついては時間的な関係もありますので、委員会審査省略をして頂きたい。こういう立場で提議いたした次第であります。御審議を願いたいと思います。
#22
○委員長(寺尾豊君) 簡単に、それじや賛否を明らかにして頂きましよう。
#23
○伊能繁次郎君 只今矢島委員から御提案になりました件につきましては、私どもとしては厚生常任委員会において本案が決定せられました経緯に鑑みまして、本決議案を審査省略して上程することにつきましては反対でございます。
#24
○加賀山之雄君 緑風会を代表いたしまして、この決議案上程に反対するものであります。
 理由は簡単でございまして、本来、非常にこの法律案の実施期日が問題になつたようでありますが、この内容に関するようなことで、これは本委員会でもともと審議するの当然と思います。その意味におきまして、この審査省略の決議をなすことに反対であります。
#25
○寺本広作君 先ほど矢島委員からお話がありました通り、この医薬分業に関する法律はすでに三年間実施の準備が整えられて来たはずのものだと思います。この法律の施行期間の延期に関する法律も、前の国会から継続審査になつておつて、相当委員会では詳細に討議されておつたものと思います。併し当議運の委員会としては、ここに書いてありますようなこの法律の実施に至らない原因がどの程度に政府に責任があるのか、ここでにわかにきめかねる問題であると思います。又今度延期になることが実施準備に必要な期間を置くという趣旨であるか、又は法案の趣旨について再考をするための期間であるのか、そこいらもこの委員会としては、今直ちにつまびらかにし得ないと考える次第であります。いずれにいたしましても議会運営の重要事に忙殺されております当委員会としては、今この決議の実質的な審議をするということは不可能であると考えますので、審査を省略して本会議に持込むより、厚生委員会に差廻して十分審議を尽してもらうことが適当と思いますので、私のほうは審査省略反対であります。
#26
○天田勝正君 社会党第二控室を代表して、今度の審査省略することに賛成いたします。
 その理由はこれ又簡単でありまして、これも今反対者の御討論の理由の中に言われましたけれども、本法律は、すでに三年以前から三十年の一月一日から実施するということが決定し、且つ政府側においても、これに対応する準備をなすつておつたことだと思うのであります。ところがかような延期法を厚生委員会において通過せざるを得なくなつたその最大の原因は、この決議案に盛られておりますように、この受入態勢が整わないというところにあるのでありまして、これは理事会等での議論の過程におきまして、元来これが議員提出であるのに、かような決議をするのは如何であるかという議論があつたわけであります。けれども、それは、成るほど形においてはさようでありましても、その原因というものは、やはり政府の怠慢と言わざるを得ないのでありまして、そういうことからして、仮にこの決議案を出しても更に差支えないのみならず、大体かような簡単な決議案であつたならば、大かた本院の慣例からいたしましても、委員会の審査を省略して来たという実績に鑑みまして、ここでこのものだけを更に委員会で又審議し直すということは、これはむしろよき慣例ではない。こう私どもは考えますので、直ちに委員会の審査を省略して本会議に上程する、かような措置をとつて頂きたいということをお願いいたしたいのであります。以上の理由によつて賛成いたします。
#27
○委員長(寺尾豊君) 採決をいたします。
 本決議案の委員会審査省略の要求を認めることに賛成の諸君の挙手を求めます。
   〔賛成者挙手〕
#28
○委員長(寺尾豊君) 少数でございます。よつて審査省略要求は否決せられました。
#29
○委員長(寺尾豊君) 次に緊急質問に関する件。
#30
○事務総長(芥川治君) 民主党の団伊能君から竹島問題に関する緊急質問の要求がございます。所要時間十五分間、大臣は緒方国務大臣、法務大臣、防衛庁長官。最近の本会議を希望されております。
 社会党第四控室の重盛寿治君から、青函連絡船遭難緊急処理に関する緊急質問の御要求がございます。所要時間十五分間、大臣は緒方国務大臣、運輸大臣、大蔵大臣でありますが、同じく最近の本会議を希望されております。
#31
○委員長(寺尾豊君) 両君の緊急質問を認むることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○委員長(寺尾豊君) さよう決します。
 休憩いたします。
   午後二時五十四分休憩
  ―――――――――――――
   午後四時二十五分開会
#33
○委員長(寺尾豊君) 再開いたします。
 速記をとめて。
   〔速記中正〕
#34
○委員長(寺尾豊君) 速記を始めて。
 中央更生保護審査会委員任命につき本院の承認を求むるの件。
 公安審査委員会委員任命につき本院の承認を求めるの件を議題といたします。
#35
○政府委員(長谷山行毅君) 中央更生保護審査会要員の任命について両議院の事後の承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明申上げます。
 犯罪者予防更生法に基く中央更生保護審査会は、昭和二十七年八月一日任期を二年と定めて任命した委員の土田豊君が、本年の七月三十一日を以てその任期が満了となつたものでありまするが、たまたま国会閉会中のために、犯罪者予防更生法第五条による両議院の同意を得ることなく同人を再任いたしたので、同条第三項の規定により両議院の事後の承認を求めるため本件を提出いたしたような次第でございます。
 お手許の履歴書で御承知の通りに、土田君は大正十年に高等試験外交科試験に合格して、同十一年に東京帝国大学法学部法律科卒業後、同年四月領事官補となり、爾来、大使官参事官、大使官書記官、或いは総領事として中華民国、或いはフランス等各国に駐勤し、昭和十九年の十一月には特命全権公使として中国に駐剳を命ぜられており、外務本省においては官房及び通商局、東亜局各課長、局長心得等を歴任し、昭和二十四年三月退官したものであります。
 同人は、多年外交官として活躍し、渉外事務の堪能者であり、特に戦犯関係に深き理解と熱意を持ち、刑余者の保護事業にも関係していた関係より、二十七年の四月中央更生保護委員会の委員に任命されたものであります。その後官制の改正により右委員会は中央更生保護審査会となつたのでありまするが、再任されて今日に至つたものでありまして、刑の軽減及び仮出所等に関する審査の事務を行う当審査会の委員として最適任者であると存じます。何とぞ慎重御審議の上、速かに御承認されるようにお願い申上げます。
 次に公安審査委員会委員の任命につき、両議院の事後の承認を求める件について提案理由を御説明申上げます。公安審査委員会委員山崎佐、同阿部真之助の両君は、公安審査委員会設置法により、昭和二十七年八月一日任命され、同法附則第三項により同日付を以て任期を二年と定められ、又委員挾間茂君は、昭和二十八年七月二十三日前委員廣瀬久忠君の辞任に伴う後任として任命せられ、それぞれ本年七月三十一日を以てその任期が満了となつたものでありまするが、たまたま国会閉会中のため公安審査会設置法第五条第二項により、両議院の同意を得ることなく同人を再任いたしたので、同条第三項の規定により、両議院の事後の承認を求めるため本件を提出いたした次第でございます。
 お手許の履歴書で御承知の通り、山崎君は、大正二年東京帝国大学校科大学を卒業、同年八月司法官試補となり、大正十一年東京控訴院判事を退職するまで判事としてその職にあり、退職後は弁護士として現在に至つておりますが、昭和二十二年全日本弁護士会理事長に就任し、爾来日本弁護士連合会人権擁護委員長、最高裁判所民事規則制定諮問委員、選挙制度調査会臨時委員、第一東京弁護士会会長等を歴任し、特に人権擁護問題を含む一般社会問題については深い理解と熱意を持つておるのでございます。
 阿部君は、明治四十一年東京帝国大学卒業後、満州日日新聞記者となり、その後明治四十四年毎日新聞本社に入社し、社会、整理、政治、学芸等の各部長、主幹、主筆、取締役を歴任し、退社後は同社の顧問、社友となつており、現在社会評論家としての言論、文筆による業績の顕著であるということは、御承知の通りであります。
 挾間君は、大正八年大学卒業後内務省に入り、地方及び中央の勤務を経て、昭和十一年同省衛生局長となり、爾来茨城県知事、内務省土木局長、地方局長を歴任し、昭和十五年七月内務次官となり、同年十二月退官し、昭和十九年に日本出版会会長に就任し、昭和二十年退任した者でありまするが、最近においては町村合併推進本部委員として町村合併推進計画に参与し、地方行政の民主化に努力しております。
 以上申述べました三人は、いずれも人格高潔てあし、閲歴識見から見まして、団体の規正に関し公正な判断をすることができ、且つ法律又は社会に関する学識経験を有する者であると認められますので、公安審査委員会の委員として最適任者であると存じます。
 何とぞ慎重御審議の上、速かに承認せらるるようお願い申上げます。
  ―――――――――――――
委員長(寺尾豊君) 次に、検査官任命につき本院の承認を求めるの件。
 日本銀行政策委員会委員任命につき本院の同意を求めるの件。
#36
○政府委員(谷口寛君) 検査官佐藤基君は、去る八月二十二日任期が満了し、その後任として同月二十五日山田義見君を任命いたしましたので、会計検査院法第四条第四項の規定により、両議院の承認を求めるため本件を提出いたしました。
 お手許の履歴書で御承知のように、山田君は、大正十二年三月大学卒業後直ちに大蔵省に入り、熊本及び大阪の各税務監督局直税部長又は総務部長、本省為替、主税、理財各局の課長、名古屋地方専売局長、大阪財務局長、印刷局長等の要職を経て、昭和二十一年一月大蔵次官となりましたが、翌二十二年二月退官、同年六月、日本勧業銀行副総裁、同二十五年五月同行取締役会長に就任し、本年八月検査官に任命されるまで引続きその職にあつた者であります。
 以上、申述べましたように、同君はその閲歴から見まして検査官として最も適任と存じます。
 何とぞ慎重御審議の上、速かに御承認されるようにお願い申上げます。
 次に、日本銀行政策委員会委員荷見安君は、七月二十八日任期満了となりましたが、国会閉会中のため、その後も引続き同委員会委員に在任しておるものでありますが、同君を再び同委員会委員に任命いたしたく、日本銀行法第十三条ノ四、第三項の規定により、両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。
 荷見君は、お手許の履歴書で御承知の通り、大正五年五月大学卒業後農商務省に入り、その後農務局の各課長、米穀部計画課長、米穀部長、米穀局長、馬政局長官の要職を経て、昭和十四年五月農林次官となり、翌十五年八月退官後は、農林中央金庫理事長、日本蚕糸統制株式会社理事、日本銀行参与等の職にありましたが、昭和二十四年六月十七日、日本銀行政策委員会委員を命ぜられ、翌二十五年七月二十九日同委員会委員に再任、本年七月二十八日任期満了となつたものであります。
 右に申上げました経歴からも明らかなように、同人は農業に関し優れた経験と識見を有する者でありますので、日本銀行法第十三条ノ四第二項第六号の規定による委員として、今回政府において同人を再任しようとするものであります。
 何とぞ慎重御審議の上、速かに同意せられるようお願いいたします。
#37
○委員長(寺尾豊君) 次に、文化財保護委員会委員の任命につき本院の同意を求めるの件。
#38
○政府委員(天野公義君) 文化財保護委員会委員任命につき両議院の同意を求めるの件について御説明申上げます。
 文化財保護委員会委員内田祥三君は、去る十一月三十日任期満了となりましたので、同君を再び同委員として任命いたしたく、文化財保護法第九条の規定により両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。
 内田君は、お手元の履歴書で御承知のごとく、明治四十年大学卒業後、大正五年東京帝国大学助教授、同十年には同校教授に昇任、同校工学部長等を勤め、昭和十八年には東京帝国大学総長に任ぜられ、同二十年十二月官を辞するまで二十有余年に亘り幾多子弟の薫育に当つて来た者であり、又同人は我が国建築学界における第一人者であり、我が国文化財の保存及び活用並びに調査研究に当ることを職務とする同委員会委員として最適任者であると存じます。
 何とぞ慎重御審議の上、速かに同意されるようお願い申上げます。
#39
○委員長(寺尾豊君) 次に、社会保険審査会委員任命につき本院の承認を求めるの件。
#40
○説明員(久下勝次君) 私から御説明申上げます。
 社会保険審査会委員に簗誠君者を去る九月一日付で再任いたしましたので、社会保険審査官及び社会保険審査会法第二十二条第三項の規定によりまして、両議院の事後の承認を求めるため本件を提出いたしました。
 お手許の履歴書で御承知の通り、簗君は、大学卒業後内務省に入り、長野、大阪、京都各府県の健康保険課長を経て、社会局保険部の事務官となり、官制改正で保険院に移管後は、同院社会保険局、総務局の各課長及び本省人口局、健民局の各課長を歴任し、昭和二十四年退官後は、司二十七年六月から同二十八年六月に至るまでの間厚生省設置法に基く社会保険審査会委員となり、同年九月一日社会保険審査官及び社会保険審査会法に基き任期一年を以て社会保険審査会委員に任命され、本年八月三十一日任期満了となつたものであります。
 以上申述べましたように簗君は社会保障に関する識見を有し、且つ法律及び社会保険に関する学識経験を有するものと認められますので、社会保険審査会委員として最適任者として政府において任命いたしたものであります。
 何とぞ慎重御審議の上御承認をされるようにお願い申上げます。
#41
○委員長(寺尾豊君) 以上であります。
#42
○天田勝正君 私先ず総括的なことをお聞きしたいので、従つて官房副長官にお答え願いたいと思います。
 いずれの説明を聞きましても、これこれのかたがたはそれぞれ閲歴が極めて立派であつて最適任と思うからと、こういう説明なんです。このことは前から、ここで私幾たびか議論したことがあるのですけれども、これら個々に対していいとか悪いとか言うよりか、その閲歴が立派だというのを見るというと、今日のうち阿部真之助君のを見れば、これは確かに閲歴が立派だと思うが、併しほかの立派というのは、みんな役人として立派だというだけなんです。高等官何等になつたということなんです。こういうことは一体どうしたのかというと、しばしばここで議論したことなんです。そこでそういう同じような人の中では立派かも知れませんけれども、社会にその他でも同格の立派な人は、私たくさんあると思う。個人の人がどうこうというのではございません。どうして役人ばかりを選ぶか。このことは私は基本的に幾たびか聞いておかなければならないと思うので、而も役人でなければならないということは一つもどの法律にもないのであります。この際、私はこの点を、この前にも官房長官が出られて、お伺いしたけれども、一向こんにやく問答で明瞭でない。この際私、明瞭にして頂きたいと存じます。
 先ずそれをお聞きします。
#43
○政府委員(谷口寛君) 只今承認を求めておりまする人事案件につきまして、総括的な御意見を拝聴いたしたのでございます。
 御意見の通り政府といたしまして、適任者を役人の中からのみ選考するというような考え方を持つておるはずもございませんし、又そのような意味で今回の人選がなされたわけでもございませんが、広く人材を求めるという観点から慎重研究をいたしました結果といたしまして、それぞれの承認の人選が出て参つておるのでございます。結果的に役人の経歴のかたが多いということには相成りまするけれども、役人でなければ選考しないというような考え方は毛頭持つておりませんので、よろしく御承認を頂きたいと思います。
#44
○天田勝正君 それは、そういう考え方はあなたが持つておられなくても、偶然の一致かどうか知りませんけれども、全部そうなんです。だから私の言うのは、どうしてもその考え方がなくても、つい近いものが頭に浮かぶから私そうなつたのだろうと思う。例えば公安審査会委員にいたしましても、ここに阿部真之助君がいる。このかたは、それこそ説明の道も何人もその業績を知つておつて、而も毎日記者以来社会の信任を担つておる、ほかの人と見比べた場合に光りこそすれ、この人をこう、ここへ並べて来れば、私はちつとも落ちていないと思う。そういうどの委員にでも任命できるような人が私はたくさんあろうと思うから聞いておるのです。ほかの閲歴、高等官一等などと出て来て、みんな閲歴は立派なかたでございましよう。併しいずれの人たちを御覧になつても、私は阿部さんほど社会に貢献してないと思う。それは役人のときは、確かに聞えた人はございます。名前を引いては言いませんが、併しそれをぱつたりよすと、一向世の中に名前が聞えてないというような人もこの中にはあるのです。だから社会全般から拾う気になりさえすれば、私は決してこれらの人に見劣りのしない人たちが得られると思うが、然らば今回はこうして持出したにしても、今後は一体どういう基準で、むしろこの際役人ばかりはやめるというくらいの強い意思を持つて御選考にならなければ、いわゆる官僚国家というものは私は払拭できるものじやないと思つておるからお聞きするのでありまして、だから今回すでに事後承諾をする場合に当つて、とやこう言うのじやなしに、今後どういうつもりでおるかということをこの際改めて聞いておきたい。
#45
○政府委員(谷口寛君) 先ほどもお話し申上げましたように、国会の御承認を経て任命する人事案件につきましては、広く人材を求めるという観点で今までもいたしておるわけでございまするが、結果的に御指摘のような点が非常に目立つて参るということにつきましては、その通りでございます。今後の人選につきましては、御意見の点等も十分考慮いたしまして、広い視野から人選をいたすということについて、篤と研究をいたしたいと考えておる次第でございます。
#46
○天田勝正君 今度は長谷山政務次官にお伺いしますが、本日中央更生保護審査会委員の再任に土田君がここに出ております。士田君は私個人とすれば暫く同じ部屋で仕事をしたこともあつて、極めて懇意でございますけれども、前回もこの委員会において問題になりまして、どうも単に役人上りのみならず、法律家といいますか、そういう役人、且つ法律を専門とする役人、こういう人たちをずらつと並べたのはどういう訳か、どだいこうした中央更生保護審査会委員などという仕事は、むしろ愛情が最も大切であつて、社会事業家がここに前までなつておつたのを、それらの人たちをやめさしても、役人且つ法律家を余計任命する。こういうことがここで議論されたのです。それでそういう意味から私は法律家以外からとつたということはいいことだと思うのであります。併し法律家が少し議論になると、今度少々店の違つたところの又役人を持つて来ると、一体今官房副長官とも議論した通り、どうも私らにはわからないのです。それでこういうふうに、ここべ役人を並べてみれば、私も土田君とは懇意だから、よくその人柄を知つておつて、決して不適任とは思わないけれども、特にこういう仕事にはこうした交代期があつたらば、もつと私は社会事業に一身を投げ込んで愛情を惜しみなく注いだ人たちを選んで頂きたい、こう思うのですが、どうしてもこの前も議論がありながら、再び、そういうことをせずにこうやつて来たのはどういうお考えでございましようか、承わつておきたい。
#47
○政府委員(長谷山行毅君) お答えいたします。中央更生保護審査会の委員を任命するについて、只今御意見のありましたような人々のうちから、広い視野において選ばなければならないという御意見に対しては、私もさように考える次第であります。本件の土田君の場合におきましては、土田君は外務省で役人をやつておられたのでありますが、同君の性格その他識見からいたしまして、この戦犯関係の問題につきましては、特に非常に熱意を持つておられまして、今回もこれは再任の承認を、得ることになつておるわけでございますが、今までも対外折衝において、又外務省との折衝等において、非常に功績を挙げておられ、非常な適任者いう見解からして更に再任したような次第でございます。その点御了承願います。
#48
○天田勝正君 本日のこの承認案件、実に数々ありまして、一挙にこれを軽々しく承認するというわけには、私は会派の意見等もあつて工合が悪うございますので、私としては他の質問のかたがおありでございましようけれども、その質問の後には、会派へ一応持帰つて相談して再び委員会にかけて頂く。こういう処置をとつて頂きたいと存じます。
#49
○菊川孝夫君 天田君の御提案結構だと思いますが、一言質問といいますが、資料を要求しておきたいのであります。履歴書などが附いておりますが、今政務次官や官房副長官はちよつと直ぐお答えに困るだろうと思いますし、数も多いですから、各委員の給与、手当、月額になつておるか、年額になつておるか、これを一つお出し願いたい。それからその間、いずれも高額の恩給をとつているような、次官の恩給というようなものをとつている人があるが、その間において恩給はどういうふうに処置するか、この二つを資料として何委員は何級何号、恩給はその間どうなるかということを資料でお出し願いたいと思います。
 あとは天田氏の御意見の通り一遍会派へ帰つて一つ相談して……。
#50
○寺本広作君 提出されております各委員のかたは再任のかたが相当多いようでありますが、先ほどの御説明では新任のときの説明と同じような古い履歴の御説明が大部分で、委員としての在任中の業績に触れられた部分は少いように思います。先ほど天田委員から問題にされました土田さんの点など、成るほど長谷山さんの御説明の通り、このかたは戦犯関係に熱意と理解を持つておられるという御説明、なお重ねて渉外事務を担当しておられたようなお話であります。履歴書を拝見すると、昭和二十七年四月二十五日占領治下でこれは任命になつたので、任命になつたときは成るほど非常に意味があつたろうと思うのです。今日でもなお更生保護委員で渉外事務とか、そういうのが必要であるのかどうか、今日ではもうすでにそういうものはなくなつておるのではないか。そうすると任命当時の任命理由というのがなくなつておるのではないかというような気が非常にするのです。そこらのところを一つ承つたらどうかと思います。
 なお公安審査委員についても前の人をそのまま再任するようにして来ておりますが、公安審査委員会の設置法を見ると、団体等の規正に関し識見を持つておる者というようなことが書いてありますが、そのかたがたが前の任期に御在任中に団体等規正に関して識見を現わされるような事件があつたのかどうか、そこらのところを承われば審査の参考になろうかと思うのでございますが……。
#51
○委員長(寺尾豊君) 資料として提出すると申しております。
 ほかに御質問等ございませんか。
#52
○戸叶武君 今の土田さんの問題は私たち説明を聞いたのですが、やはり資料として頂くだけではなくて、何かこれだと土田さんの役割は戦犯関係に全比重をかけてやつておるようにしか私たちは印象を受けられない。中央更生保護審査会の委員というものの役割がそういうところにばかり重点がおかれるのじや、これは一つ問題じやないかと思われるのです。この前の段階において土田さんに切り換えられた時分には、そういうことが或るところまで必要であつたかも知れませんけれども、今のときにおきましてはそういうことは余ほど薄らいで、又土田さんをおかなければ外務省との連絡なり折衝ができない性質のものか、そういうことも一つの問題になるので、委員会というものが独立したところの職能を果すのに何か官庁関係の出先機関的性格を持つたところの紐付でなければ動きがとれないような形になつては、委員会というものの今後の性格というものが問題になるのじやないかと思うので、その点をも含めて十分説明してもらいたいと思います。
#53
○説明員(齋藤三郎君) 中央更生保護審査会は当初発足いたしましたときと途中で改組になりました。当初は日本の免囚保護の総元締といつたような性格を持つておりましたが、途中でそれが変更になりまして、現在の法律上の任務と申しまするものは、恩赦のことを調べて、そうしてそこで一応の決定をして閣議に提出するというのが一つでございます。
 それからもう一つは、戦犯者といわれておる人々の処置に関する法律第百三号によりまして、この委員会が審査をいたしまして、そうして関係国に勧告をする、大臣を経由して勧告いたすのでございますが、それが一つの仕事になつております。
 もう一つは、各地方々々に全国八カ所の地方委員会がございまして、そこで仮釈放の許可や仮釈放の取消をいたしております。そういうものに対して不服のあつた場合は、この審査会で更に審査する。こういう三つの仕事になつておりまして、現在巣鴨には六百八十七名今日在所しております。この人人は申上げるまでもなく一日も早く釈放いたしたいと思つて努力をいたしておりますが、条約によりまして関係国の同意がなければ、日本政府だけではこれを釈放ができないということになつておりまして、その関係国の同意を得るためには、この審査会が関係国に十分いろいろな調査をいたしまして勧告いたす、こういうことになつておりまして、六百八十七名の人に対しましてはすでに勧告もいたしておりますが、併し関係国ではいろいろな材料を出せ、こういうことを申しておりまして、現にオランダなどでは三カ月ごとに、巣鴨のなかにおきまする成績等を報告いたしております。そういうような関係で、勢い外交官的な感覚と申しますか、そういうものもこの委員会に一つの必要なことになつておりまして、なお土田委員は昨年年末でございましたか、関係国を廻られまして、各地各国のそういつた関係機関といろいろ大使館、公使館のかたと御一緒に御折衝になりましたような事情もございます。
#54
○戸叶武君 それでは、戦犯関係に全比重を重点的におくというふうに解釈してもいいのですか。
#55
○説明員(齋藤三郎君) 現在この審査会は五人で構成されておりまして、こういつた外交的な感覚をお持ちになるというか、そういう経験のあるかたは土田さんお一人でございます。その他恩赦等に関しましては、やはり法律の専門、長い経験のあるかたが、この前御承認を頂きまして委員になつておられます。こういうことであります。
#56
○天田勝正君 私はさつき幕引のことを申上げたのですが、今のことは質問と少し違うのだ。今の説明というものは、この前にちやんと説明を聞いておるのです。それは私ども承知しておる。それから委員会の性格が変つたということも承知しております。けれども、そうであつても、この仕事は愛情が第一なんだ。外交の技術上の問題なんかは通訳を頼めば用が足りるのです。世界中の外交を見たつて、そんな別に外交の専門家でなければできないということは、まずい外交をみんなやつているので、どちらかといえば、そうでない外交のほうが成功していますよ。だからそういうことで、役人がそういう専門などということは、はなから考えるのがおかしいじやないかという観点に立つて御質問したり私も申上げている。ですから、私はこれ以上のことは言いません。言い放しでいい。適切な資料の要求等も、他の委員からあつたのですから、そういうものを出して頂いて、更に聞くべきところは又聞きたい。こういうつもりでおります。
#57
○委員長(寺尾豊君) ほかに御質問等ございませんか。
 では、先ほど委員から要望の資料等を出して頂き、更に審議をいたすことにいたしたいと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#58
○委員長(寺尾豊君) さよう決します。
  散会いたします。
   午後五時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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