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1954/12/06 第20回国会 参議院 参議院会議録情報 第020回国会 運輸委員会 第2号
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1954/12/06 第20回国会 参議院

参議院会議録情報 第020回国会 運輸委員会 第2号

#1
第020回国会 運輸委員会 第2号
昭和二十九年十二月六日(月曜日)
   午前十一時十分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員村尾重雄君辞任につき、その
補欠として三木治朗君を議長において
指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     高木 正夫君
   理事
           一松 政二君
           三浦 義男君
   委員
           川村 松助君
           黒川 武雄君
           松平 勇雄君
           三木與吉郎君
           村上 義一君
           大和 与一君
           三木 治朗君
  政府委員
   運輸政務次官  岡田 信次君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       古谷 善亮君
   常任委員会専門
   員       田倉 八郎君
  説明員
   運輸省鉄道監督
  局国有鉄道部長  細田 吉藏君
  ―――――――――――――
 本日の会議に付した事件
○日本国有鉄道法の一部を改正する法
 律案(第十六回国会本院提出、衆議
 院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(高木正夫君) これより委員会を開会いたします。ちよつと速記をとめて。
   午前十一時十一分速記中止
   ―――――・―――――
   午後零時十四分速記開始
#3
○委員長(高木正夫君) 速記を初めて。
 それでは国有鉄道法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 先ず発議者大和与一君から提案理由の説明を願います。
#4
○大和与一君 只今議題となりました日本国有鉄道法の一部を改正する法律案につき、提案者を代表いたしまして提案理由を簡単に御説明申上げます。
 現行日本本国有鉄道法におきましては、国有鉄道の職員は、地方公共団体の議会の議員(町村を除く)を兼ねることが禁止されているのでありますが、かかる措置は実情に副い得ないものがあり、且つ憲法によつて保障された公民権である被選挙権を不当に制限している虞れがあると考えられるのであります。
 即ち第一に、国有鉄道職員の居住状況を見ますると、全国を一貫する厖大なる輸送業務に携おつている関係から、分岐駅、繰車場、工場或いは一定距離間に所在する組成駅等においては、その構内に幾多の業務機関が設置され、当該市町村における職員居住の割合は他に比して極めて大であり、所によつては職員数がその大半を占める個所さえあるのであります。
 かかる個所において、市なるが故に国有鉄道の職員が、全く地方自治に参与することができないということは、地方自治の本旨に反するものといわなければなりません。ちなみに国鉄職員で現在市議会の議員を兼職している著は全国七十七名の多数に上つているのであります。
 なお、最近政府が慫慂している町村の合併が促進されるならばますますその数は増加することが予想されます。
 第二に、国有鉄道の職員が地方議員を兼職した場合業務に及ぼす影響が大であるかのごとく考えられるのでありますが、単に職員ばかりでなく、市議会の議員としてその職務に専従している人は極めて少く、他に勤務を持ち、或いは家事のかたわらその責務を果しているのが通例であろうと思われます。勿論、職員は直接又は間接に旅客、貨物の輸送に従事する重責を担つております。併しながら市町村の行政区域は比校的狭く且つ、交通機関の発達いたしております現状におきましては、何ら業務に支障なく議員たるの責務を果しつつあることは既往の実績が雄弁にこれを物語つているところであります。
 第三に、同じ公共企業体の職員である專売公社の職員には議員兼職に対する何らの制限規定もなく、電信電話公社職員は市議会の議員まで兼職が認められている現在、国鉄職員なるが故に、町村議会の議員のみにとめておくことは、過去の政治的慣習を無視するものであるばかりでなく、一貫性のない極めて不均衡な取扱いであるといわなくてはかりません。かかる問題は法律によつて抑制すべき事柄ではなく、有権者の自由にして民主的な判断に待つべきものであると思考いたします。
 以上の諸点より、国鉄職員に対する職員兼職の制限規定は本法律より削除すべきが当然ではありますが、本問題の今日までの経緯に鑑み、少くとも市議会までは兼職を認むべきが妥当と考え、右のごとく提案いたした次第であります。
 何とぞ慎重御審議の上、速かに可決あらんことをお願いいたします。
#5
○委員長(高木正夫君) これにつきまして、専門員から従来の経過を御報告申上げます。
#6
○専門員(古谷善亮君) この問題におきまする調査いたしました結果を御報告いたします。
 お手許に刷り物にして御配付申上げておきました最後の(5)というところを先ず御覧願いたいと思います。申上げますが、今町提案になりましたこの法律案は、第十六国会におきまして参議院議員より提案になりました。参議院では国鉄の職員が無条件に市町村会議員を兼職できることにいたしますことは、国鉄の職務上妥当を欠くものがあるということで、総裁の承認を得たものについては、差支えないということに修正いたしまして、昭和二十八年七月三十日可決になりまして、衆議院へ送付いたしたものでございます。衆議院におきましては、第十六、第十七、第十八及び第十九の国会におきまして、引続き継続審査事件としてお取扱いになりました。去る十二月の三日に可決いたしまして、当参議院の方へ送付されたものでございます。これがこの法案の経過でございます。
 そこで国鉄職責の議員兼職の件につきましてはいささか経過があるのでございまして、その経過につきましては、お手許に差上げました(1)から(4)までに書いてある通りでございますが、これは詳細に書いてございますので、御覧おきを願いたいと思います。
#7
○委員長(高木正夫君) 速記をやめて。
   〔速記中止〕
#8
○委員長(高木正夫君) 速記をつけて。
#9
○村上義一君 本問題につきましては、かなり長い歴史がありまして、殊に国鉄の従業員に対して別個の取扱いをして来た理由は、操車場とか或いは工場とか機関区とかいうようなものが密集しておる地点におきまして、従業員が一般市民中に含む割合が非常に多く、自然その議員たる数が非常に多くなつて、市政を左右するというようなきらいがあるということが原因であつたように記憶するのであります。併しながらその後市町村の合併促進の方途を政府も講じまして、かなり実情は変化して来ておると思うのであります。最も問題になつたのは、埼玉県の大宮であつたと記憶するのでありますが、現在大宮では人口、又鉄道職員その家族の数の割合はどんなふうになつておりますか、一応伺いたいと思います。
#10
○説明員(細田吉藏君) 大宮の人口は約十三万五千人でございまして、そのうち鉄道職員並びに職員の家族合せまして約四万人でございます。市議会議員の定数は三十六でございまして、うち鉄道職員で現在市議会議員をいたしております者が八名になつております。
#11
○委員長(高木正夫君) 他に御質疑はこぎといませんか。別に御質疑もないようでございますから、これより討論に入ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○委員長(高木正夫君) それでは御異議ないものと認めまして、これより討論に入ります。
#13
○村上義一君 提案者の御説明の一、二、三項目いずれも至極同感であります。特に十六国会ですでに参議院は一部修正の上通過しておるのであります。そのままを今回衆議院が決議をして回付して参つたのであります。これは十分認むべきものだと思いますので、賛成いたします。
#14
○一松政二君 私は本案に賛成いたします。
 従来随分いろいろないきさつがありましたけれども、これは事情の変化及びその弊害を考えて特別に制限措置がとられたのでありますけれども、だんだん職員諸君なり、地方の事情なりが変つて参りまして、これを修正しても、今庫で恐れられておつたよらな弊害はないということが漸次明瞭になつたので、すでに前回参議院から修正案を出して、そうして衆議院が可決して参つたのでありますから、私は当然賛成すべきものであると考えて賛成いたします。
#15
○三木治朗君 私も本法案に賛成いたします。
#16
○三浦義男君 私もまあお三人の方が御賛成になりましたと問題意において、この問題には賛成であります。
#17
○委員長(高木正夫君) ほかにございませんか。別に御発言もないようでありますので、これより本案の採決に入ります。本案を原案通り可決することに賛成の方の御挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#18
○委員長(高木正夫君) 全会一致でございます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお本会議における委員長の口頭報告の内容等事後の手続は、慣例によりまして委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○委員長(高木正夫君) 御異議ないものと認めます。
 次に本案を可とせられた方は、例により順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    一松 政二  三浦 義男
    松平 勇雄  川村 松助
    三木與吉郎  三木 治朗
    村上 義一  大和 与一
    黒川 武雄
#20
○委員長(高木正夫君) ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#21
○委員長(高木正夫君) 速記を始めて。
 それでは本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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