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1954/12/04 第20回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第020回国会 本会議 第5号
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1954/12/04 第20回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第020回国会 本会議 第5号

#1
第020回国会 本会議 第5号
昭和二十九年十二月四日(土曜日)
 議事日程 第五号
    午後一時開議
 第一 昭和二十九年七月の大雨、同年八月及び九月の台風並びに同年の冷害による被害農家に対する米麦の売渡の特例に関する法律案(福田宮東君外百二十一名提出)
    ━━━━━━━━━━━━━
●本日の会議に付した事件
 鍛冶良作君外一名提出公職選挙法の一部を改正する法律案を公職選挙法改正に関する調査特別委員会に付託するの件(議長発議)
 日程第一 昭和二十九年七月の大雨、同年八月及び九月の台風並びに同年の冷害による被害農家に対する米麦の売渡の特例に関する法律案(福田喜東君外百二十一名提出)
 昭和二十九年八月及び九月の風水害による被害小企業者に対する資金の融通に関する特別措置法案(内閣提出)
 昭和二十九年の台風による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置法案(内閣提出)
 国有の炭鉱医療施設の譲渡及び貸付に関する特例法案(第十九回国会伊藤卯四郎君外六十三名提出)
 農業共済再保険特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 漁船再保険特別会計における特殊保険及び給与保険の再保険事業について生じた損失をうめるための一般会計からする繰入金に関する法律案(内閣提出)
 交付税及び譲与税配付金特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 昭和二十九年産米穀についての超過供出奨励金等に対する所得税の臨時特例に関する法律案(内藤友明君外二十三名提出)
 鍛冶良作君外三名提出選挙区制等調査委員会法案を公職選挙法改正に関する調査特別委員会に付託するの件(議長発議)
 租税特別措置法の一部を改正する法律案(内藤友明君外二十四名提出)
 昭和二十九年度の地方交付税の総額等の特例に関する法律案(内閣提出)
 国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 昭和二十九年度一般会計予算補正(第1号)
 昭和二十九年度特別会計予算補正(特第2号)
 昭和二十九年度政府関係機関予算補正(機第1号)
    午後二時五十三分開議
#2
○議長(堤康次郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 鍛冶良作君外一名提出公職選挙法の一部を改正する法律案を公職選挙法改正に関する調査特別委員会に付託するの件(議長発議)
#3
○議長(堤康次郎君) お諮りいたします。鍛冶良作君外一名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案は、公職選挙法改正に関する調査特別委員会に付託いたしたいと存じます。これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつてその通り決しました。
     ――――◇―――――
#5
○議長(堤康次郎君) 日程第一、昭和二十九年七月の大雨、同年八月及び九月の台風並びに同年の冷害による被害農家に対する米麦の売渡の特例に関する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。農林委員会理事福田喜東君。
    〔福田喜東君登壇〕
#6
○福田喜東君 ただいま議題となりました、私外百二十一名提出、昭和二十九年七月の大雨、同年八月及び九月の台風並びに同年の冷害による被害農家に対する米麦の売渡の特例に関する法律案につきまして、農林委員会における審議の経過並びに結果の大要を御報告申し上げます。
 本年は北海道及び東北の一部に非常に激烈な冷害があり、また南九州等には数次にわたる台風の襲来がありましたことは、各位の御承知のごとくであります。これらの災害にもかかわらず、本年農作物の作況が平年作よりやや劣る程度にとどまりましたことは、不幸中の幸いと申さねばなりません。しこうして、これら被害地の中には、激甚なる被害により、水稲作はもちろん畑作も著しい減収となり、ために飲用食糧にもこと欠く農家もありまして、その惨状まことに同情にたえない次第であります。従いまして、これら被害農家の食糧不安を解消し、もつて生産意欲の高揚を期する必要がございますので、昨年度実施いたしました例にならいまして、本年も政府所有米麦及び麦製品を都道府県及び市町村を通じて被害農家に売り渡すこととし、かつ、その売渡しし価格については、被害農家の購入価格がおおむね生産者が政府に売り渡した場合の基本価格程度となるようにいたし、もつて災害対策につき一般と充実を期そうとするのが、本法案提出の理由であります。
 本法案は昨三日付託となり、同日提案者を代表して私より提案理由の説明をいたしました後質疑に入りましたが、御承知のごとく、本法案の提案者には農林委員全員が含まれておりまして、趣旨内容とも熟知いたしておりますので、質疑も簡単に終了いたしました。次いで、社会党川俣委員より、本法案中、七月の大雨についてはその被害状況がまだ判明しておりませんので、これを含ませることについてはなお研究の余地があるをもつて、これを除くよう修正したいと修正案を提出されました。
 次に修正案文を朗読いたします。
  昭和二十九年七月の大雨、同年八月及び九月の台風並びに同年の冷害による被害農家に対する米麦の売渡の特例に関する法律案に対する修正案
  昭和二十九年七月の大雨、同年八月及び九月の台風並びに同年の冷害による被害農家に対する米麦の売渡の特例に関する法律案の一部を次のように修正する。
  題名中「七月の大雨、同年」を削る。
  第一条中「七月に政令で定める地域内において生じた大雨による災害、同年」を削り、「大風雨等」を「台風等」に改める。
  第二条中「大風雨等」を「台風等」に改める。
  第三条中「大風雨等」を「台風等」に改める。
 続いて、討論を省略いたしまして採決に入り、まず川俣委員提案の修正案について採決の結果、全会一致をもつて可決、次いでただいまの修正部分を除く原案について採決いたしましたところ、これまた全会一致をもつて可決、よつて本法案は修正案のごとく修正議決すべきものと決した次第でございます。
 右御報告申し上げます。
#7
○議長(堤康次郎君) 採決いたします。本案の委員長の報告は修正であります。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り決しました。
     ――――◇―――――
 昭和二十九年八月及び九月の風水害による被害小企業者に対する資金の融通に関する特別措置法案(内閣提出)
#9
○山中貞則君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、内閣提出、昭和二十九年八月及び九月の風水害による被害小企業者に対する資金の融通に関する特別措置法案を議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#10
○議長(堤康次郎君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 昭和二十九年八月及び九月の風水害による被害小企業者に対する資金の融通に関する特別措置法・案を議題といたします。委員長の報告を求めます。通商産業委員長大西禎夫君。
    〔大西禎夫君登壇〕
#12
○大西禎夫君 ただいま議題となりました昭和二十九年八月及び九月の風水害による被害小企業者に対する資金の融通に関する特別措置法案について、通商産業委員会における審議の経過並びに結果を概要御報告申し上げます。
 本年八月及び九月における台風によつて中小企業者のこうむつた損害は、商工業関係におきまして約百二十億円の巨額に上り、これに対する資金の融通については特段の配慮を必要とすることと相なつたのであります。
 次に、本案の概略を御説明申し上げます。本法案におきましては、金融機関が被害小企業者に対し災害の復旧に必要なる事業資金として二十万円以内の貸付を行つた場合において、その都道府県がこれにつき年五分の利子補給を行つたときは、政府といたしましてはその利子補給額の半額をその都道府県に支給することといたしております。従つて、実際の支給は金融機関に対してなされることとなるのでありますが、これによつて被害小企業者は通常の場合よりも年五分だけ低利子で資金の調達ができることとなり、その災害の復旧の促進と経営の安定に資することができると考えられるのであります。なお、予算上の措置といたしましては、さしあたり本年度の補正予算案におきまして二百万円を計上いたしておる次第であります。
 以上の提案の趣旨及び理由でありまして、本法案は去る二日本委員会に付託せられ、翌三日政府より提案の理由を聴取いたし、続いて四日質疑に入り、社会党永井勝次郎君より、特に被害の甚大心地域の商工業者について本法の実施を適用せられたいとの要望があり、政府委員よりその趣旨にのつとり本法の運営に当りたいとの答弁がありました。内容の詳細は会議録を御参照願うことといたします。
 引続き討論に付し、討論を省略し採決いたしましたところ、全会一致をもつて可決した次第であります。
 右御報告申し上げます。(拍手)
#13
○議長(堤康次郎君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
 昭和二十九年の台風による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置法案(内閣提出)
#15
○山中貞則君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、内閣提出、昭和二十九年の台風による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置法案を議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#16
○議長(堤康次郎君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 昭和二十九年の台風による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置油案を議題といたします。委員長の報告を求めます。水産委員長田口長治郎君。
    〔田口長治郎君登壇〕
#18
○田口長治郎君 ただいま議題となりました昭和二十九年の台風による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置法案につきまして、水産委員会における審議の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本年八月以降において数次にわたつて台風がわが国を襲い、各地に猛威を振つたことは、御承知の通りであります。この数次にわたる台風によつて、漁港、漁船、漁具等の漁業施設について甚大なる被害を受けた次第であります。これら著しい被害を受けた漁業者等に対し、この際低利の復旧資金の融通を促進する措置を講じようとするのが、本案の提案理由の概要であります。
 次に、法律案の要旨を申し上げます。
 まず第一点は、被害漁業者等に対して、農林中央金庫その他の金融機関がする漁船等施設の復旧資金について、地方公共団体が利子補給及び損失補償を行い、国がこれに対し補助する等、これまでの災害特別措置法とほとんど同様であつて、昭和三十年六月三十日までに貸し付ける資金とし、政府が補助する復旧資金の総額は十五億円を限度といたしたことであります。
 次に、第二点としては、特に今回は特定の着業資金についても復旧資金として融資する道を開いたことであります。
 最後に、第三点としては、昭和二十八年台風第二号または同年六月及び七月の水害に対する二法律の一部をそれぞれ改正して、これらの法律による被害漁業者で再び本法案による台風によつて連続的に被害を受けた者に対しましては、その者が貸付を受けている経営資金の償還期限を延長する措置をとつたことであります。
 本案は去る十一月三十日政府から提出ざれ、水産委員会に付託されたものでありますが、委員会としては、災害が発生した当初から、閉会中においてもしばしば委員会を開き、これが対策について真剣に検討いたして参つた次第であります。また十二月二日及び本日の委員会において慎重審議いたし、特に今回の災害をこうむつた地方は、たび重なつての災害である関係から、高率の補助を必要とすること、あるいは農林漁業金融公庫からの融資等について政府は積極的に考慮すべきである等の意見が述べられ、政府もこれが趣旨について了承いたした次第であります。
 質疑を終了し、討論を省略して採決の結果、本案は原案通り全会一致をもつて可決すべきものと決定いたした次第であります。
 以上御報告申し上げます。
#19
○議長(堤康次郎君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
 国有の炭鉱医療施設の譲渡及び貸付に関する特例法案(第十九回国会伊藤卯四郎君外六十三名提出)
 農業共済再保険特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 漁船再保険特別会計における特殊保険及び給与保険の再保険事業について生じた損失をうめるための一般会計からする繰入金に関する法律案(内閣提出)
 交付税及び譲与税配付金特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 昭和二十九年産米穀についての超過供出奨励金等に対する所得税の臨時特例に関する法律案(内藤友明君外二十三名提出)
#21
○山中貞則君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、伊藤卯四郎君外六十三名提出、国有の炭鉱医療施設の譲渡及び貸付に関する特例法案、内閣提出、農業共済再保険特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案、漁船再保険特別会計における特殊保険及び給与保険の再保険事業について生じた損失をうめるための一般会計からする繰入金に関する法律案、交付税及び譲与税配付金特別会計法の一部を改正する法律案、内藤友明君外二十三名提出、昭和二十九年産米穀についての超過供出奨励金等に対する所得税の臨時特例に関する法律案、右五案を一括議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#22
○議長(堤康次郎君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#23
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 国有の炭鉱医療施設の譲渡及び貸付に関する特例法案、農業共済再保険特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案、漁船再保険特別会計における特殊保険及び給与保険の再保険事業について生じた損失をうめるための一般会計からする繰入金に関する法律案、交付税及び譲与税配付金特別会計法の一部を改正する法律案、昭和二十九年産米穀についての超過供出奨励金等に対する所得税の臨時特例に関する法律案、右五案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。大蔵委員長千葉三郎君。
    〔千葉三郎君登壇〕
#24
○千葉三郎君 ただいま議題となりました国有の炭鉱医療施設の譲渡及び貸付に関する特例法案外四法律案につき、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。
 まず、国有の炭鉱医療施設の譲渡及び貸付に関する特例法案について申し上げます。
 終戦後、全国炭鉱六百十八のうちの過半数に当る三百四十一の中小炭鉱においては、病院らしい設備を持つものきわめて少く、ことにこのうち二百七十七炭鉱は、まつたく無医炭鉱ともいうべき状態にありました。従つて、これら炭鉱に働く約二十万人の従業員及びその家族は、はなはだ不安な状態に置かれておりましたので、政府においても中小炭鉱を主とする医療救済施設の建設を計画して、昭和二十三年に産業復興公団が指定を受けてこの実施に当つたのであります。この産業復興公団が建設した炭鉱医療施設は全国三十五箇所を数え、これら施設における医療業務とその運営については、当初財団法人炭鉱福利協会を指定して担当させる方針でありましたところ、同協会が閉鎖機関に指定ざれたために、関係官庁は各施設所在の府県知事に対して経営を暫定委託し、各府県知事はこれに基いて地元市町村または適切なる公益団体に再委託して現在に至つております。しかして、現在各施設ともに当該施設に賦課される売払い代金及び貸付使用料の高率負担が社会保険を基準とする公益診療の発展助長を著しく阻害している状況にあります。ついては、現在までその運営に努力しつつある地方公共団体等の負担軽減をはかることがきわめて適切であると思料いたされますので、この法案は、これら地方公共団体等に対し時価からその六割を減額した対価で譲渡または貸付できるものとし、またその譲渡を受けた者がその売払い代金を一時に支払うことが困難であると認められるときは、十年以内の延納の特約をすることができることとし、さらに地方公共団体等が産業復興公団との契約により支払うべき売払い代金または貸付料にかかる債務のうち一定部分を免除する等の措置を講じようとするものであります。
 本法案は去る十九国会大蔵委員会に付託されて以来継続審議中のところ、今国会においては、去る十一月三十日大蔵委員会に付託せられ、慎重審議の後、本四日自由党の大平委員より修正案が提出いたされました。修正の第一点は、炭鉱の医療施設の譲渡または貸付を受けた者が他の用途に転用したりまたは転売することを防ぐため、用途を明確にしたことであり、修正の第二点は、この法律施行前に国または公団から譲渡を受けた者と、この法律の規定により減額譲渡を受ける者との間の均衡を考慮して、この法律施行前に譲渡を受けた者の買受け代金にかかる債務のうち、この法律施行の日以降支払い期日の到来するものについて軽減措置を講ずるように修正しようとするものであります。
 本案及び修正案につきましては、討論を省略して、ただちに採決に入りましたところ、修正案及び修正部分を除く原案はいずれも起立総員をもつて可決いたされました。
 次に、農業共済再保険特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
 この法律案は、昭和二十八年度におきまして風水害、冷害等が異常に発生したことによつて農業共済再保険特別会計の農業勘定に多額の支払い財源の不足を生じ、これを補償するため、すでに二十八年度及び二十九年度におきましてそれぞれ八十五億円及び五十五億円の財源措置が講じられたのでありますが、今回支払い保険金が確定いたしました結果、さらに十二億円を限つて一般会計からこの会計の農業勘定に繰入金をすることができることといたそうとするものであります。
 次に、漁船再保険特別会計における特殊保険及び給与保険の再保険事業について生じた損失をうめるための一般会計からする繰入金に関する法律案について申し上げます。
 この法律案は、漁船損害補償法の規定により漁船の拿捕、抑留等の事故を保険事故とする特殊保険及び漁船乗組員給与保険法の規定により漁船の乗組員の抑留を保険事故とする給与保険につきまして、二十八年度ないし二十九年度においてそれぞれ保険事故が異常に発生いたしましたため、漁船再保険特別会計の支払い財源に、すでに行いました第一次繰入額以外に、さらに特殊保険勘定においては約九千四百万円、給与保険勘定においては約千五百万円の不足が予想されますので、この不足金を一般会計からの繰入金をもつて補填いたそうとするものであります。
 次に、交付税及び譲与税配付金特別会計法の一部を改正上る法律案について申し上げます。
 この法律案は、今回政府におきまして、主として警察費にかかみ財源所要額の是正をはかるため、昭和二十九年度における地方交付税の総額を変更することとし、その所要額を補正予算に計上いたしますとともに、別途提出の昭和二十九年度の地方交付税の総額等の特例に関する法律案において、昭和二十九年度に限り、地方交付税法第六条の規定にかかわらず、所得税及び法人税の収入額のそれぞれ百分の十九・八七四並びに酒税の収入額の百分の二十をもつて地方交付税とすることといたしたのでありますが、これに伴いまして、同年度において一般会計から交付税及び譲与税配付金特別会計に繰入れる金額につきまして所要の改正を行うとともに、関係規定の整備をはかろうとするものであります。
 以上の三法律案につきましては、審議の結果、本四日質疑を打切り、ただちに討論に入りましたところ、社会党を代表して井上委員は、農業共済再保険特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法立案につきましては附帯決議を付しで賛成の旨を、他の二法案につきましては、いずれも原案に賛成の旨討論せられました。次いで、右三案及び附帯決議案について採決いたしましたところ、いずれも起立総員をもつて原案の通り可決いたしたのであります。
 附帯決議の内容は、昭和二十九年度に予想される本特別会計の農業勘定における不足金に対する補填措置としては、できる限り政府資金の導入によることとして、極力金融機関からの融資を避けるとともに、今後の恒久的措置としては、農業共済基金の大幅の拡充をはかられたいというのであります。
 次に、昭和二十九年産米穀についての超過供出奨励金等に対する所得税の臨時特例に関する法律案について申し上げます。
 この法律案は、食糧需給の現況にかんがみて、昭和二十九年産米穀の供出等を促進するために、超過供出奨励金、早期供出奨励金に対して所得税を課さないこととするものでありまして、これは前年並びに前々年と同様な措置を講じようとするものであります。
 この法律案は、審議の結果、本日質疑を打切つて討論に入りましたところ、内藤委員より、昭和二十九年度農業所得税については、前年に比較して急激なる増加となる場合があることが認められるので、政府は課税上特段の考慮を払われたいとの附帯決議案が提出されました。次いで採決に入りましたところ法律案及び附帯決議案いずれも起立総員をもつて原案の通り可決いたしました。
 以上御報告を申し上げます。(拍手)
#25
○議長(堤康次郎君) 五案を一括して採決いたします。国有の炭鉱医療施設の譲渡及び貸付に関する特例法案の委員長の報告は修正でありまして、その他の四案の委員長の報告は可決であります。五案は委員長報告の通り決定するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて五案は委員長報告の通り決しました。
 この際暫時休憩いたします。
    午後三時二十三分休憩
     ――――◇―――――
    午後七時四十六分開議
#27
○議長(堤康次郎君) 休憩前に引続き会議を開きます。
     ――――◇―――――
 鍛冶良作君外三名提出選挙区制等調査委員会法案を公職選挙法改正に関する調査特別委員会に付託するの件(議長発議)
#28
○議長(堤康次郎君) お諮りいたします。鍛冶良作君外三名提出、選挙区制等調査委員会法案は、公職選挙法改正に関する調査特別委員会に付託いたしたいと存じます。これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつてその通り決しました。
     ――――◇―――――
 租税特別措置法の一部を改正する法律案(内藤友明君外二十四名提出)
#30
○山中貞則君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、内藤友明君外二十四名提出、租税特別措置法の一部を改正する法律案を議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#31
○議長(堤康次郎君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 租税特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。大蔵委員会理事内藤友明君。
    〔内藤友明君登壇〕
#33
○内藤友明君 ただいま議題となりました租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、大蔵委員会の審議の経過並びに結果について御報告申し上げます。
 この法律案は、従来の課税の経緯にかんがみまして、医師及び歯科医師の社会保険診療等による所得に対する所得税または法人税について特別の措置を講じようというのであります。
 この内容は、社会保険診療による事業所得の計算上、その医療にかかる必要経費は、所得税法第十条第二項の規定にかかわらず、支払いを受ける金額の百分の七十二にすることができるようにするのであります。
 その特別措置は、昭和二十六年及び二十七年分の課税について政府が閣議決定によつて行政措置で実行したものと同様の措置でありますが、ただ、行政措置のみで実行することは、法律上幾多の疑義があり、また実際にはなはだしい紛糾が起つたのであります。よつて、さしあたり経費率を法定することがきわめて妥当であると考えたのであります。なお本法施行によりまして税収入にはさしたる影響のないことをつけ加えて申し上げます。
 本法律案は大蔵委員全員から提案されたものでありますが、審議の結果、本日午後質疑を打切り、ただちに討論に入りまして、私から
   附帯決議
  本法律案は、社会診療報酬の適正化の実現までの暫定措置であるから、政府は速に之が実現をはかるよう善処せられたい。この附帯決議案を提出いたしました。
 次に、採決の結果、本法律案並びに附帯決議案は、起立総員をもちまして、いずれも原案通り可決いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#34
○議長(堤康次郎君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
 昭和二十九年度の地方交付税の総額等の特例に関する法律案(内閣提出)
 国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
#36
○山中貞則君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、内閣提出、昭和二十九年度の地方交付税の総額等の特例に関する法律案、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案、右両案を一括議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#37
○議長(堤康次郎君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 昭和二十九年度の地方交付税の総額等の特例に関する法律案、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。地方行政委員長中井一夫君。
    〔中井一夫君登壇〕
#39
○中井一夫君 ただいま議題となりました昭和二十九年度の地方交付税の総額等の特例に関する法律案につき、地方行政委員会における審議の経過並びに結果の御報告を申し上げます。
 まず、本案提案の趣旨及び内容の概略をきわめて簡単に申し上げます。御承知のごとく、昭和二十九年度分の地方交付税については、総額を所得税及び法人税の百分の十九・六六並びに酒税の百分の二十とし、本年度予算一千二百十六億円を計上してありますが、警察法の改正に伴い地方公共団体側から警察費所要額の算定につき論議が現われましたので、政府関係当局は、共同調査をいたしました結果、五十六億円の不足額を認定し、今回の国の予算補正にあたり警察費の算定がえを行い、措置を要する額四十億円を地方交付税の総額の一千二百十六億円に追加することとし、合計一千二百五十六億円をもつて本年度の地方交付税の総額と改め、その結果、昭和二十九年度地方交付税の所得税、法人税及び酒税に対する既定割合を変更せんとするのであります。また、交付税の種類ごとの総額についても、すでに決定済みである普通交付税の額には変更を及ぼさず、四十億円の増加額をすべて特別交付税をもつて所要警察関係費の調整をはかるため特例措置を講ぜんとするものであります。
 本案は十一月三十日本委員会に付託され、十二月二日塚田国務大臣より提案理由の説明を聴取、四日質疑終了、討論に入りましたところ、委員北山愛郎君及び中井徳次郎君はそれぞれ日本社会党を代表して政府原案に反対の意を表明し、委員加藤精三君は自由党及び日本民主党を代表して賛意を表明し、採決の結果、多数をもつて政府原案の通り可決すべきものと決したのであります。
 なお、加藤精三君は、自由党及び日本民主党を代表して、原案に対し附帯決議を付すべしとの動議を提出し、採決の結果、これまた多数をもつて可決せられました。
 附帯決議は
  警察費の不足額四十億円を是正するための地方交付税の率の修正について、今回政府がとつた措置は、地方交付税制度の本旨にかんがみ、適当であるとは思われない。よつて政府は、昭和二十九年度の地方交付税の清算に当つては、右地方交付税制度の本旨に基く措置をとるよう速やかに改正法律案を提出すべきである。
ということであります。
 引続き、ただいま議題となりました国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案について、地方行政委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、今回公職選挙法の一部が改正されることになつたのに即応いたしまして、国会議員の選挙等の執行に関し、国が負担する経費で都道府県及び市町村に交付するものの基準を改正することなどの必要が生じましたので、政府より提案されたものであります。その内容につきましては、政府より配付せられましたところの議案に基き御承知ありたく、これを省略します。
 本案は十二月三日本委員会に付託され、本四日石村自治政務次官より提案理由の説明を聞き、慎重審議いたしましたが、本案の趣旨はおおむね妥当と認められますので、同日質疑を終了、討論を省略、採決に付しましたが、全会一致をもつて可決すべきものと決した次第であります。
 右御報告申し上げます。(拍手)
#40
○議長(堤康次郎君) これより採決に入ります。
 まず、昭和二十九年度の地方交付税の総額等の特例に関する法律案につき採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#41
○議長(堤康次郎君) 起立多数。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。
 次に、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案につき採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
 昭和二十九年度一般会計予算補正(第1号)
 昭和二十九年度特別会計予算補正(特第2号)
 昭和二十九年度政府関係機関予算補正(機第1号)
#43
○山中貞則君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、昭和二十九年度一般会計予算補正(第1号)、昭和二十九年度特別会計予算補正(特第2号と、昭和二十九年度政府関係機関予算補正(機第1号)、右三件を一括議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#44
○議長(堤康次郎君) 山中君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 昭和二十九年度一般会計予算補正(第1号)、昭和二十九年度特別会計予算補正(特第2号)、昭和二十九年度政府関係機関予算補正(機第1号)、右三件を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。予算委員長倉石忠雄君。
    〔倉石忠雄君登壇〕
#46
○倉石忠雄君 ただいま議題となりました昭和二十九年度予算補正三案について、その審議の経過並びに結果について御報告申し上げます。
 本補正予算は、今月二日より審議を開始いたしまして、本日討論採決を行つた次第であります。
 まず一般会計における予算補正額を見まするに、歳入及び歳出とも二億九千一百万円の増加であり、補正後の昭和二十九年度一般会計予算額は九千九百九十八億七千九百万円となつております。今回の補正予算は、災害復旧、社会保障、地方財政関係等の費用を主とした補正増加を内容とするものでありますが、現下の諸情勢に対応し必要欠くべからざるもののみを計上いたしたのであります。
 御承知のごとく、本年度当初予算は三派共同修正によつて成立いたしましたが、その後の金融、財政、貿易、物価等の経済諸指標はおおむね所期の効果を示しております。しかしながら、一面において災害の発生、失業者の増加等がありましたので、当初予算の基本方針を踏襲いたしながら、真に必要な諸経費だけを計上いたしたものがこの補正予算であります。
 すなわち、まず当面最も必要な本年度の災害復旧費六十九億円を計上し、また、緊縮政策に伴う社会的摩擦を救済するために、最近の生活保護受給者、失業保険受給者あるいは失業対策事業の実績、状況等にかんがみて社会保障関係費百十七億円を増加し、地方財政関係費といたしましては、義務教育費国庫負担金、地方交付税交付金、警察費補助、地方譲与税譲与金等の増加八十四億円余を計上いたしているのであります。その他、新規の政策的経費といたしましては、主として炭鉱地帯の失業者を吸収するため緊急就労対策事業費が計上されております。
 これらの歳出増加領の総計は三百八十億余万円でありまして、一方これに対して歳出の減少が三百五億余万円見込まれている次第であります。そのうち歳出の節約による分が百五十三億余万円でありますが、この節約は、当初予算成立の際の三派共同修正の趣旨を尊重いたしまして、災害復旧費を除き、すべての経費にわたつている次第であります。次に、歳出の不用額として百五十一億円余が見込まれておりますが、その内容は、輸入食糧の値下りにより不必要となりました価格調整補給金九十億円、大蔵省証券発行の必要がなくなりましたための国債費の減二十七億円余、外航船舶建造資金貸付利子補給の不用額二億円余などがおもなものであります。以上歳出の増加額三百八億余万円から歳出の減少額三百五億余万円を差引きました二億九千余万円が歳出の純増加となつている次第であります。
 歳入につきましては、繊維品消費税法案の不成立による歳入欠陥金の減少十九億円等、減少の総計額は百五十六億円に達しているのであります。一方、法人税の自然増収は百五十億円、その他の収入の純増は九億五千万円となつているのであります。歳入の増減を差引きますと、純増加額は二億九千余万円となり、歳出増加額に見合つている次第であります。八十五億円、高級タバコの売れ行き不振による専売益金の五十二億円の減少、交付税及び譲与税配付金特別会計よりの受入
 以上は一般会計歳出入の補正の内容でございますが、特別会計政府関係機関予算におきましても、一般会計の補正に関連した補正がおもなものであります。
 国有鉄道の予算におきましては、第十五号台風及び洞爺丸等の海難による被害等災害費の増加に加えまして最近はまた貨物収入の減少が四十五億円見込まれ、その他工事勘定の収入において公社債の未消化二十七億円の穴を生じておる次第であります。これらに対しまして、借入金の増三十二億円、減価償却費の減少、物件費の節約等によつて収支バランスがはかられておるわけであります。
 さらに、地方財政について申し上げます。前に申し上げました通り、今回の補正による地方への負担金、交付金等の増加額は八十四億円余でありますが、このほかに公共事業の負担金を地方債証券で納付し得ることとなつたこと、また資金運用部からの借入れも一応三十億円を予定いたしておることなどを考慮いたしますれば、地方の財政難をある程度緩和し得るものと思われるのであります。また、政府の答弁によりますれば、二十八年度までの赤字に対しましては地方財政再建整備法案の準備をいたしており、三十年度予算において適当な方法を講ずることとなつておりまするが、本年度につきましては、以上の補正により赤字を出さないよう地方自治体側の努力を要請いたしたいとのことでありました。
 なお、委員会の審議におきましては当面の緊迫せる政局問題、外交、経済その他の問題につき活発なる質疑応答が行われたのでありまするが、これらの詳細は速記録をごらん願うことにいたします。
 質疑は本日をもつて終了いたしました。討論に先だちまして、中曽根康弘君より吉田内閣総理大臣問責決議案が提出されまして、多数をもつて可決いたしました。
 なお、両派社会党並びに労農党より予算の編成がえを求めるの動議が提出され、政府原案と一括討論に付し、採決の結果、組みかえ動議は否決され、政府提出の原案が多数をもつて可決された次第であります。
 なお、原案の可決に際しまして、次のごとき附帯決議案が自由、民主両党からそれぞれ提出されました。すなわち、自由党の予算案に対する附帯決議の内容を申し上げまするならば
   予算案に対する附帯決議
 一、政府は累年災害を受ける被害地域を救済する目的を以つて必らず通常国会において適切なる立法化を行うべきである。
 二、政府は中小企業の年末金融につき早急に遺憾なき措置を講ずべきである。
 三、政府は地方公共団体の年末融資につき速やかに適切なる措置を講ずべきである。
 次に日本民主党の附帯決議の内容を申し上げまするならば
   予算案に対する附帯決議
 一、政府は、災害予算の配分及び工事実施につき、従来の運営に省み努めて厳正かつ重点的に行使し、もつて実効を期すべきである。
 二、政府は、累年災害を受くる地域の被害復旧に対し、通常国会において適切なる立法化を行うべきである。特に、本年度災害激甚地の救農事業を徹底して民生を安定し、農業再生産の確保に遺憾なきことを併せ期すべきである。
 三、政府は、中小企業の年末金融につき、速かに適切なる措置を講ずべきである。
 四、政府は、地方公共団体の年末融資につき、速かに適切なる措置を講ずると共に、既往赤字の克服と、将来の健全財政確立に資する抜本的施策を講ずべきである。
 以上であります。この二つの附帯決議はともに多数をもつて可決された次第であります。
 以上、委員会の経過並びに結果を御報告申し上げます。(拍手)
#47
○議長(堤康次郎君) 昭和二十九年度一般会計予算補正(第1号)外二件に対しては、佐藤觀次郎君外十五名から三件の編成がえを求めるの動議が提出されております。この際その趣旨弁明を許します。稲富稜人君。
    〔稲富稜人君登壇〕
#48
○稲富稜人君 私は、両社会党並びに労農党を代表して、政府提出の昭和二十九年度予算補正案に反対し、ここに新たに政府案に対する組みかえを要求するの動議を提出いたしまして、その理由の御説明を申し上げたいと存ずる次第であります。(拍手)
 まず、私は、両派社会党が勤労国民大衆の熱望にこたえて作成いたしました組みかえ要求の内容をここに明らかにいたしたいと存ずる次第であります。
 一、歳出補正については左記の通りとする。
  1 災害復旧事業費(救農事業費、災害対策用種子確保補助金などを含む。)については、失業対策事業をかねて復旧事業総体のおおむね三割を実施することを目途として、百六億円を計上して、政府案より三十七億円増額する。
  2 地方交付税交付金については、赤字補てんのため、十億円を新規増額する。
  3 公務員並びに地方公務員および公共企業体職員の一部に対する年末手当については、〇・二五ケ月分を増額するため、七十八億円を新規計上する。
  4 中小企業に対する緊急融資のため、一般会計投融資として二十億円を新規計上する。
 二、歳入補正については左記の通りとする。
  1 保安庁費のうち艦艇貸与延期分を含む不用額六十億円を減額する。
  2 防衛分担金の内同項目の過年度くりこし分に相当する額より八十五億円を減額する。
  3 本年度年末手当のうち、二万円以下所得に対しては減免税措置を講ずる。これによる勤労所得税減収は、酒税、砂糖消費税、ガソリン消費税、揮発油税の自然増収によつて補う。
 私たちは、何ゆえに政府原案に反対し、ただいま朗読いたしました動議を提出しなければならなかつたか。その理由の第一点は、政府の予算補正の方針なるものがあまりにも不誠実であるからであるのであります。(拍手)すなわち、吉田総理並びに小笠原大蔵大臣はしきりに予算補正にあたつては一兆円のわくを堅持したことを力説しておられるのでありますが、本年度における一般会計の歳出規模は、防衛関係費五百六十八億円を中心とする過年度繰越し予算一千二百七億円と本年度九千九百九十六億円とを合計して、実に一兆一千二百億円を越えておることは、すでに御承知の通りであるのであります。(拍手)本年度第一、第二・四半期は、過年度分財政支出があまりにも莫大であつたため、財政の対民間収支が政府の予想に反して財政の散超となり、政府が今年当初以来強行して来た苛烈きわまりなき殺人的金融引締めのデフレ効果を相殺してしまつたことも、すでに御承知の通りであるのであります。(拍手)このように、デフレ政策は、莫大なる被害を国民に与えただけで、何らの成果をあげていないにもかかわらず、この予算補正に際しても、政府が相かわらず一兆円堅持というお題目を振りまわしているゆえんは、吉田政府自身の責任で引起してしまつた現在の経済不況の跡始末を、補正予算において良心的にこれを支出して処理するだけの誠意を何ら持ち合せていないという証拠であると言わなければならないのであります。(拍手)
 さらに、政府原案に反対する理由の第二点は、補正の内容があまりにもずさんであり、かつ独善的であつて、民主的な国会運営に対する否定的な要素を多分に含んでおるからであるのであります。すなわち、政府は、歳出増加の財源として、予算の節約領と不用額並びに法人税の自然増収額を国民に示しておるのでありまするが、何ゆえにこれだけ節約ができたのか、また何ゆえにこれだけの不用額が生じたのか、さらに法人税以外に自然増収がもつとあるのではないかと国民が最も関心を持つておる点、すなわち、現在あまりの重税に苦しんで、少しでも租税の軽減されんことを渇望しておる国民の質問には何ら回答を与えでいないのであります。かくして、補正予算はまつたく官僚独善と与党独裁の合作で行われたのであると言つても過言ではないのであります。(拍手)
 また、歳出面を見ますと、災害復旧については何ゆえに初年度に二割五分程度の経費しか計上しなかつたのか、何ゆえに国民の要望しておる総額の三割程度の経費の計上をしなかつたか、さらに、社会保障関係では、一見するところ相当な経費を計上していると見せかけておりながら、その内容を検討するならば、実は既往の赤字補填経費の計上がおもであつて、ますます不景気が深刻となり、失業もふえ、生活窮乏者も増加して来ると予想される明年一月―三月、すなわち第四・四半期に当然予想される惨状に対しては、何ゆえに十分なる救済予算を計上しなかつたのか、さらに地方財政関係についてこれを見まするならば、地方財政の赤字についての根本問題はさておき、今回の補正におけるがごとき二階から目薬にも足らないような少額の支出では、地方財政の運営はどうにもならないというような現状であるのであります。(拍手)
 また、政府は、公務員諸君が給与のベースアップ並びに年末手当の増額を求めておる血の叫びを、単に労働攻勢なる一言でこれをしりぞけ、これに対して何らの予算措置もとらないばかりか、このような公務員諸君の叫びに代表される勤労国民全体の生活窮乏の声を黙殺せんとしておるのであります。
 さらにまた、一般会計以外の予算についての補正についても、当面最も緊急であるべき中小企業金融についての財政措置を何ゆえにはつきりととらないのか。また輸出造船に対する海外からの発注が殺到しておるにもかかわらず、何ゆえ輸出入銀行に対する財政投融資を増額して輸出振興の道を切り開かないのか。かくのごとく、これを列挙いたしまするならば、実に今回の政府の補正内容たるものは、まことにずさんきわまりなしと言わざるを得ないのであります。(拍手)
 そこで、われわれ両社会党並びに労農党は、私が前に申し上げましたような政府原案に対する共同組みかえ要求の動議を提出せざるを得なかつたのであります。私たちが組みかえ要求をしておりまする支出増額は、わずかに百四十五億円にすぎないのであります。
 支出増額の第一点は、災害復旧事業費並びに救農事業費、災害対策用種子確保補給金を合せて、政府査定の災害復旧経費総額の三割を確保したいという、きおめてささやかな希望であるのであります。昨年度災害復旧に際しては特別融資のから約束でだまされた罹災国民は、今回こそは一般会計において確実に三割相当額が予算面に明らかに計上されることを望んでおるのであります。
 増額の第二点は、この災害復旧費が政府原案より三十七億円上まわることによつて生ずる地方財政の負担増加分について、約十億円ほど政府がめんどうを見てやる必要があると認めた点であるのであります。
 第三点は、公務員諸君に対して、わずか〇・二五箇月分ではありますが、年末手当を増額して、年間を通じての低い給与べースに対する補いとしたいのであります。ここに国会が公務員諸君に対して苦しい国家財政の中からあえてこのような手当増額をせんとするゆえんのものは、公務員以外の全勤労者諸君に対しても資本家諸君が誠意を持つて年末手当について十分善処すべきであることを示したい念願にほかならないのであります。(拍手)
 第四点は、中小企業に対する緊急融資二十億円であります。現在中小企業金融公庫の月平均融資ベースは十七億円程度でありますから、この二十億円とはわずかに一箇月分の融資わくを増額するにすぎないのであります。われわれは、このように最僅少限度必要な金額を最小限度必要な項目についてのみ増額したのであります。その財源としては、保安庁費の中から、米国よりの艦艇貸与が延期になつたので明らかに不用となつた相当領も存在するはずでありますので、六十億円を削減し、防衛分担金から同経費の過年度繰越金の範囲で八十五億円だけを削減することにいたしたのでありますから、当面の支出には何ら支障は来さないのであります。
 なお、約七十八億円を計上いたしました公務員年末手当に対しては、特に二万円以下の所得に対して勤労所得税の減免税措置を講じて、いわゆる年末調整という大幅な税金天引きよりまぬがれしめ、手当を実質的に増額する一方、この七十八億円の財源としては、政府がいまだに隠しておりまする酒税その他大衆課税とされている間接税の自然増収額をもつて優に償い得るのであります。
 これらの組みかえによる補正修正はわれわれとしても非常に不満足なのでありまするが、現政府のごとき不誠意きわまる内閣にこれ以上の多額の増額補正を要求して、いたずらに時間を浪費することは、現在の私たちとしては忍び得ないことであるのであります。われわれは、ここ二、三日のうちに、もつと重大なる案件をぜひ通過せしめなければならないのであります。従つて、われわれは、そのくらいの組みかえでがまんしたのであります。よつて、すみやかにこの動議に御同意されんことを要望いたすのであります。
 最後に、私は、ここ数日のうちに運命のきまらんとする吉田内閣に対して、あえて補正予算の使途について警告を発したいと存ずる次第であります。(拍手)政府は、昨年度災害復旧予算の補正にあたつて、保守三派の要望にこたえて百七十五億円の特別融資を行うことを公約されたのであります。しかるに、私たち両社会党は、これがあまりにも欺瞞的であることを見破つて反対いたしたのでありまするが、保守三派は多数をもつてこれを通過いたされたのでありました。しかるに、その結果はどうであるか。政府は、この公約を破棄しまして、そのうちわずか四十億円を支出されているのにすぎないのであります。しかも、この四十億円は、大蔵大臣と地元でありまする愛知県に十億円と三重県に十億円が出され、残り二十億円が数府県に散布されているというような現状であるのであります。政府は、かくのごときから公約をもつて地方罹災者に対しては政府の責任において復旧のすみやかならんことを督励し、しかるに、その後においてこの公約を破棄して、罹災者及び地方公共団体を失望させておるというのが現在の実情であるのであります。かくして、地方の負担は被害以上に大きくなり、国民は政府にだまされたと恨んでおるのであります。このような結果は、今回もまた政府にだまされるのではないかという、これが国民の政府に対する偽らざる疑惑であると存ずる次第であります。(拍手)
 顧みまするに、吉田内閣は数年間悪政の限りを尽して来られたのであります。わが国の憲政史上、これほど国民にきらわれ、これほど国民に飽かれた内閣もまた数多くないかと存ずる次第であります。(拍手)しかるに、今度私たちのこの要望に応ぜられることは、吉田内閣といたしましては、唯一にしてしかも最後の善政を行い得る機会であると存ずる次第であります。(拍手)この意味におきまして、どうかこの動議に賛成されんことを切望いたしまして、私の動議提出の趣旨弁明といたす次第であります。(拍手)
#49
○議長(堤康次郎君) これより討論に入ります。高橋圓三郎君。
    〔高橋圓三郎君登壇〕
#50
○高橋圓三郎君 私は、自由党を代表いたしまして、政府提出の昭和二十九年度予算補正三案に対し賛成の意見を述べんとするものであります。
 今回の補正予算の主たる内容は、本年度発生災害の復旧促進と、社会保障関係費の充実をはかるとともに、第十九国会における三党共同修正等に伴う所要の補正を行う点にあるのでありまして、この補正予算自体は独自の性格を持つものとは言いがたいのであります。しかしながら、しさいにこの補正予算案全体を検討いたしますれば、そこには見のがすことのできない重要な点が相当発見されるのであります。今これらの点を検討いたしながら、以下私が政府原案に賛成の意を表する理由を簡単に申し上げたいと存じます。
 賛成の理由の第一は、今回の補正予算案が、財源のほとんど全部を既定極貧の節約または不用額等に求め、一兆円予算のわくをあくまで堅持しておるという点であります。
 申すまでもなく、朝鮮動乱以来のわが国経済は、物価の漸騰に伴いまして、ともすれば悪性インフレに陥るの危険がきわめて大きかつたのであります。物価の高騰は輸出の不振をもたらし、国際収支の悪化を招き、国民経済の前途に大なる不安の影を投ぜんとしておつたのであります。政府は、わが党の方針に基き、本年度当初予算を編成ずるにあたりまして特にこの点に意を注ぎ、物価の引下げのため厳として緊縮財政の根本方針を確立し、いわゆる一兆円予算を編成いたしたのであります。爾来金融引締め等の政策と相まつて、この方針を厳固として推進して参りました結果、わが国経済全体に著しい好影響を現わし、現にわが国の国際収支は著しく改善の跡を見せ、手持外貨も逐次増加するに至つたのであります。元来、あのままの状況で参りますならば、今年度内には約九千九百万ドルの赤字が予想される状態であつたのであります。しかるに、今春あたりから漸次好調を示し始めまして、逆に六月以降は黒字に転じました。この調子をもつて参りますれば、年度間の収支じりは一億ドル以上の黒字となることがほぼ確実であるとの見通しを得るに至つたのであります。このことは、政府並びにわが党の方針がまつたく時宜にかなつたものであつたことを如実に物語るものであります。私は国民とともにまことに欣快にたえないのであります。(拍手)
 しかるに、政府のかかる緊縮方針に対し、それが中小企業その他に重大な脅威を与えるものとして、当初においては相当の反対があつたことも事実であります。ことに野党の諸君は激越な口調をもつて極端に非難をされたのでありましたが、現実に前述のような経済回復の著しい結果を見たのであります。当時これに反対せられました野党の諸君は今日はたしていかなる感想をお持ちになつておるか、伺いたいと思うのであります。今回の国会を通じて、野党の諸君の経済問題に関する論議がとかく生彩を欠くの観あることは、またきわめて当然と言わなければならぬと思うのであります。(拍手)かかる政策の成功は、一つは国民諸君の間に政府の措置に対して漸次認識が深まり、初めは相当苦しい立場にあつた中小企業者諸君の間にも、国家の危局をようやく認識せられ、一時の困苦を忍んでも国家経済の自立をはからなければならぬという強い決意がわいて来た結果であると思います。かくて政府のこの政策に対する国民の支持の声が漸次強くなつて参つておりますることは、われわれのまことに喜びにたえざるところであります。(拍手)しかしながら、世上の一部には、なおこの政策の転換を求むるの声がないではありません。しかし、この重要なる国家の基本的な政策がようやくその実績を収め得るの緒につき、国民もまたその政策の真意を理解して、そうして一致協力この大目的を達成せんとする今日にあたつて、経済の根本方針を軽々しく変更いたすことは、この自立経済達成の国民的希望を失わしむるものでありました、われわれは国民とともに断じてこれを承認することはできないのであります。(拍手)種々の困難な事情にありましようけれども、なおしばらくは現在の方針をあくまで堅持することが、真に国民経済の発展を願う者のとるベき態度であると、かたく信じて疑わざるところであります。(拍手)
 この意味から、今回の補正予算案が所要の経費の財源を不用経費または経費の節約等に求め、あくまで財政規模の膨脹を抑制せんと努力して参りましたことは、われらの心から賛意を表せざるを得ないところであります。
 賛成の第二点は、災害復旧並びに農村救済に関する深い考慮が払われておる点であります。すでに御承知の通り、北海道における稀有の大暴風雨を初め全国的に襲来した災害については、その復旧のため予備費の支出等臨機の措置によつてその促進に努めて参りましたが、今回これが予算の提出を見ましたことは、全国の被災者各位とともに私どもの大なる喜びといたすところであります。また、冷害等による農作物の被害に対し、救農土木事業として、今回の補正予算とは別に、一般会計及び特別会計の予備費から二十二億円の支出を計上いたし、もつて農民の賃金収入の増加をはかつておりますほか、二十八年度災害により生じました農業共済再保険特別会計の赤字補填のため一般会計から十二億円を繰入れることといたしておる点は、農民生活に対する政府の深い理解の現われとして、満腔の賛意を表するところであります。
 賛成の第三点は、社会保障関係経費の増加をはかつておる点であります。財政健全化の推進は、社会的に、また経済的にも多少の影響の起ることは避けがたいところであります。大局的好転の反面に、局部的に若干の摩擦を生ずることは、けだしやむを得ないところであります。すなわち、失業者、生活困窮者の増加を見ておりますことは否定できないところであります。政府はこれについて十分の考慮を払うことは当然であります。政府は、今回の補正予算において、生活保護費七十億円、失業対策費三十七億円、合計百七億円を計上いたしましたことは、緊縮財政の根本方針を堅持しつつも、なお社会保障諸施策にいかに強い熱意を有しておるかを示すものでありまして、私の深く同感にたえないところであります。(拍手)しかも、特に緊急就労対策事業として別に九億円を計上いたしておりますことも、失業問題を政府がきわめて重視しておる証左と見てさしつかえないのであります。
 賛成の第四点は、地方財政に関するものであります。わが国の地方財政は近年一般に困難な状態に置かれており、自治確立上心配にたえないものがあります。もとよりこれは自治体自身の努力にまつべきものも少くないのでありますが、本補正予算が特に義務教育費、地方交付税交付金、都道府県警察費補助等の増額、並びに地方譲与税譲与金の不足補填をはかつておりますことは、政府が地方財政に関し多大の考慮を払つているものとして好感が持てるのであります。
 以上の四点から、私は政府提案の補正予算案に全幅的に賛成をいたすものであります。(拍手)特に法人税の税収が予想外に増加の結果を見せておりますことは、前述来の政府の経済政策が成功を収めつつあることの証左であるとして、まことに同慶にたえないのであります。
 なお、社会党の諸君より本補正予算案の編成が之を求むるの動議が提出されております。佐藤觀次郎君外十五名の諸君より提出され、先ほど稲富君の御説明になつた編成が之を求めるの動議でございますが、この動議に関しましては、私は根本的な立場より反対せざるを得ないのであります。この動議は、これまでしばしば提出せられましたものと同巧異曲であり、いわば恒例によつて御提出になつておるものであろうと思います。(拍手)この案の内容は、国家存立の基本要件である国の自衛権を放棄するという観念を根本観念として、国家の自衛力を廃止し、犠牲にして、その経費をもつて、いたずらなる人気取り政策のために散布、浪費せんとするものでありまして、私どもはかような案には絶対に反対をいたします。(拍手)
 以上、私は、昭和二十九年度補正予算案原案並びに自由党、民主党提出の附帯決議に対する賛成、及び社会党佐藤觀次郎君外十五名の方々より提出されました本補正予算案の編成がえを要求するの動議に反対の演説を終ります。(拍手)
#51
○議長(堤康次郎君) 横路節雄君。
    〔横路節雄君登壇〕
#52
○横路節雄君 私は、日本社会党両派を代表いたしまして、ただいま議題となつております昭和二十九年度一般会計予算補正(第1号)、特別会計予算補正(特第2号)、政府関係機関予算補正(機第1号)の政府原案に反対し、社会党両派並びに労農党が提出いたしました組みかえ動議に賛成の意を表明するものであります。(拍手)
 今回政府が提案いたしました予算三案について見まするに、さきの第十九回国会で予算を審議する際に指摘したように、昭和二十九年度予算の特徴の第一点はMSA協定によつて再軍備を決定した軍事予算であり、従つて第二の点は、独立国の予算ではなくて、アメリカヘの従属予算であるということであります。(拍手)われわれは、この予算の本質を離れて補正予算を討議することはとうていできないのであります。一体だれが再軍備を強行させているのか、デフレ政策実現にだれが躍起となつているのか、この点をまず明確にしておく必要があるのであります。
 二十九年度の上半期の財政は、昨年同期に比し、法人税において二三%の増、源泉所得税において一六%の増となつており、全体として昨年より徴税強化の跡歴然たるものがあり、収入はむしろ上まわつておるのにかかわらず、軍事予算の支出増加が著しく、九月末の予算現額に対する支出済額の割合は、防衛関係費、防衛庁費もそれぞれふえており、特に著しいのは軍人恩給で、昨年上半期の支出割合一六・二%より三八・二%と飛躍的な増加を示しているのであります。軍事費支払いの増加は、アメリカがドル払いの軍事費支出を極力節約するとともに、日本側の防衛支出金、防衛庁費等、できるだけ精一ぱいに使おうとしているために、軍事費支出の増大は逆に財政的面からデフレ方式がくずれそうになつたために、その結果全体として通貨の収縮政策を強行するためには、金融引締めをそれだけより強化する必要に迫られたため、財政投資削減と相まつて、昭和二十九年度上半期のデフレ政策は、その犠牲の中心を平和産業なかんずく中小企業と労働者に向ける結果となり、倒産、失業、賃金引下げが大量に発生する原因となつたのであり、ここにMSA協定による再軍備予算の本質があるとわれわれは断ぜざる得ないのであります。(拍手)
 次に、私は、このMSA協定に基く再軍備は、必然的にアメリカの過剰農産物を買いつける義務を吉田内閣が負わされ、ここに政府は食糧増産に対する積極的な意欲を失つた点をまず指摘したいのであります。現在のアメリカにおける農産物過剰はきわめて深刻なものがあり、アメリカの中間選挙において敗れたアイゼンハウアー政権にとつて残された最大の問題は、農産物の過剰生産が景気後退に拍車をかけ、あるいは恐慌招来の急先鋒ともなりかねない現状であります。従つて、アメリカが武器援助をえさにして過剰農産物を売りつけんとしておるのであつて、この自明な理を、なぜ吉田内閣はアメリカ政府のとつておる自国の農民保護政策に追随して国内の食糧自給方針から食糧輸入主義、アメリカの小麦依存主義に変更したのでありましようか。なるほど、日本が侵略戦争の準備をしていた時期においては、食糧自給は戦争経済への一課題であつたのでありましよう。しかし、今日の地位において食糧自給への方向は、逆に戦争に巻き込まれないための可能なる努力であり、経済自立への第一の課題であると言い得るのであります。輸入食糧依存政策は、軍需生産への傾斜とともに、日本経済を救いがたい不健康なものとして、さらに低い米価が代表する農村の不況、低い米価にしお寄せをした低い労働賃金政策と相まつて国内市場を狭め、海外市場なしにはやつて行けなくすることは明白であつて、やがてソーシャル・ダンピングの方向にひん曲げる力が次々と作用して、その決定的な力となろうとしているのであります。このことは、MSA小麦協定が日本経済をして再び侵略的な性格を帯びさせるものと言つても過言では断じてないのであります。
 私は、以上の二点についてその矛盾を指摘したのでありますが、この立場に立つて、災害復旧費以下について申し述べてみたいと思うのであります。
 戦後九年間、農業は毎年のように自然の猛威にいためつけられ、その被害は年を追つて大きくなり、特に昨年の凍霜害、水害、冷害に引続いて本年五月の暴風雨、八月、九月の台風並びに冷害と、多くの災害は主として北海道、東北、南九州の農漁村を襲い、農漁民をより多く貧困と絶望に陥らせました。特に北海道は、冷害の上にさらに十五号台風によつて、いまだかつてなき深刻な様相を呈しているのであります。一体この種災害は避けられないものでありましようか。いかなる天候不順も、多量の降雨も、台風も、技術的観点からすれば、その被害を最小限度に食いとめることは不可能ではないのであります。その技術的に可能なものがなぜ事実上不可能なのでありましようか。台風予報のための定点観測の費用は一体だれが削減したのか。科学的な機関を無視した行政が行われるところに、洞爺丸の災害を含む第十五号台風の広汎な被害が生れたのであります。まさにこの悲劇はあげてアメリカの強制による防衛力増大のための軍事費拡大によつて起つて来たことを銘記しなければならないのであります。
 水害発生の原因に、さらに山林の荒廃があり、河川の荒廃があります。本年度当初予算における公共事業費の削減は、こういう意味においてまつたく根本的な施策を誤つているのであります。特にまた、河川行政をめぐる建設、農林両省のなわ張り争い、災害復旧工事並びに防災事業をめぐる官庁のセクシヨナリズム、また、高級官僚と大土建資本と政治権力との結託は無視できない利益を独占しており、地方権力と地方土建資本との結託による厖大な国費の濫費は、全国的な常識となつているのであります。しかし、このために、実際に災害を受け、早急に復旧をしなければならないまじめな農民の多くの諸君が必要以上の多くの予算の削減を受けている現状については、われわれは断じて黙視することはできないのであります。今回の予算は、本年度二割五分となつておりますが、これは当然三割に引上げなければならないのであつて、昨年の水害の例を見ても明らかであります。日本社会党両派が三割による百六億円を計上して、救農事業費及び災害対策種子確保補助金を含んでの政府原案より三十七億円増額したのはここにあるのであります。
 今日各地方自治体で叫ばれておる地方財政の危機は、すでに昭和二十六年から叫ばれておりましたが、二十八年に至つて財政事情は急激に悪化し、さらにMSAデフレ政策の影響は、今年に入つて地方自治体そのものを崩壊させるほど深刻さを現わして来たのであります。従来は、赤字と申しましても、単独事業の打切りとか翌年度予算の繰上げ充用とかで、何とかやりくりができて来たのでありますが、今年はとうとう職員の給与にまで手をつけざるを得ないはめに追い込まれているわけであります。法律にきめられた定期昇給の期間を延長したり、またこれをストツプのやむなきに至り、遂には職員の給料遅配が始まつたのでありまして、地方公務員の月給が遅れたり切り下げられたりすることは、昭和五年、六年ごろ行われた浜口内閣の官吏減俸令以来のことで、まさに未曽有の深刻なる事態を現わしたと言うべきだと思うのであります。(拍手)昭和二十六年度の赤字は百一億、二十七年度は三百億、二十八年度は四百六十億円の巨額に達しておるのでありまして、この赤字は従来とも政府の施策の欠陥によるのであつて、とりわけ二十九年度は市町村自治体警察の廃止に伴う都道府県警察の増大であります。今回政府が地方交付税交付金について四十億円の増加を見て都道府県警察費の増額に充てておりますが、これはまつたく過小であつて、今回社会党両派の修正案十億円の増、さらに起債四十億円の増をもつてもなお少きに失するきらいがありますが、警察費の地方財政圧迫の現状からして、これをやむを得ざる措置といたしたのであります。
 次に年末手当についてでありますが、政府は昨年八月人事院より給与改訂について勧告を受けるや、八月実施を本年一月に延期し、昨年の十二月に地域給覆それぞれ五%ずつ減じて一月一日より実施して来たのであります。従つて、それのみを考えても、実質賃金は五%減額であり、年間を通じて大幅な削減となつて来たことは明らかであります。さらに、経済審議庁が出している日本経済指標によつても、ごく最近の統計によつて、都市家計支出は昨年の八月に比べて本年の八月は支出増となり、とりわけその五〇%を占める飲食費は昨年同期に比べて五・五%の増を見ているのであります。また産業別現金給与月額におきましても、一万六千七百三円より一万七千四百十九円と五・五%の増を見ているのであります。吉田内閣は綱紀粛正を叫んでおりましたが、一部の高級官僚は政界の一部と結託して、どろ沼のような汚職の中にはまり込んで国費を濫費している反面、まじめな薄給な中堅職員についてその実態に即した給与改善をしないのは、一体どういう理由なのでありましようか。政治的な圧力をかけてべース改定をさせないばかりか、五月十八日人事院勧告の地域給についてもこれを実施させる意思がまつたくないのは、法律を無視するものであると同時に、これまでにして再軍備強行のためにベース改訂を押えるとは、まつたく自主性を喪失したものと言わなければなりません。(拍手)ここに社会党両派が一月の〇・二五分七十八億円を計上したのは当然であります。
 再軍備予算の、平和産業、とりわけ中小企業へのしわ寄せは、労働省調査による不完全な統計の一つ、企業整備状況によつて見ても、本年の一月から八月にかけて、全国の六十余の事業所から十八万以上の労働者が解雇されたのであつて、これは昨年同期に比べて二倍近い増加となつているのであります。特にその中には製造業者が六四%を占めているのであつて、また政府の統計によりますと、完全失業者は一月以来増加を続けて八月には十七万、失業保険受給者も昨年より三割以上ふえて六月には四十六万という記録であります。しかも、見のがすことのできないのは、完全失業の増大と並んで、部分失業の増大もまた最近の目立つた現象であり、多くの産業企業に一般化しつつある生産縮小、操短体制、休日増加、残業規制などによる実質収入の大幅な減少、さらに賃金不払いの驚くべき激化によつて、ますます多くの就業労働者が部分失業の状態に置かれておるのであります。特に中小企業傘下の労働者に最も多くのしわ寄せが来ておることは明白であります。ここに中小企業に対して緊急のため一般会計投融資として二十億円を新規計上いたしたことは、当然の処置と言わなければならないと思うのであります。(拍手)
 これの経費として、歳入補正のため、保安庁費のうち艦艇貸与延期分を含む不用額六十億円を減額する。二番目、防衛分担金のうち、同項目の過年度繰越し分のうち、これに相当する額により八十五億円を減額したことも、不要不急の分として適当な方法であり、また公務員の年末手当のうち、二万円以下の所得に対しては減免税の措置を講ずる。これによる勤労所得税の減収は、酒税、砂糖消費税、ガソリン消費税、揮発油税の自然増収によつて補うことにしたことは、上半期の徴税の実績から見ても明らかであります。
 最後に特に私は申し上げたい。われわれ日本社会党並びに労農党が共同提案した組みかえ動議は、現下の軍事予算によるデフレ政策によつてあえいでいる農民、漁民、中小企業勤労者にとつて、決してその要求を十分に満たすものではありませんが、しかし、吉田内閣不信任案の提出、解散、総選挙後における吉田内閣の瓦壊、われわれ社会党両派による政権の樹立、第二次の補正を確信して、これらの諸君の年末を控えての最低限の要求にかなえるものであります。多年国民に対して暴政をもつてしいたげて来た吉田内閣は、この際国民への愛情を呼び起し、国民に対するざんげの気持を込めて、われわれの提出する組みかえ動議に賛成されんことを期待してやまないものであります。(拍手)
 私は、以上をもつて政府の提出した予算案に反対し、社会党両派並びに労農党が提出の組みかえ動議に賛成の討論を終る次第であります。(拍手)
#53
○議長(堤康次郎君) 山本勝市君。
    〔山本勝市君登壇〕
#54
○山本勝市君 日本民主党を代表して、ただいま上程されております二十九年度の補正予算に対し、委員長の報告の通り、自由党、民主党の附帯決議を含めて政府原案に賛成の意見を表明いたします。(拍手)
 賛成の理由は、ここでこまごまと申し上げる必要はないかと存じます。ことごとく時局やむを得ざる最小限度の予算と認めるからであります。ただ、この機会において、私はこの予算を編成された政府の考え方について二、三の問題を指摘したいと考えるのであります。
 第一は、物価政策の根本方針に関する政府の不明確な態度についてであります。政府は、一方においては、インフレの傾向を抑制して通貨価値の安定を確保するのが政策の中核であるとたびたび繰返しておりますが、また一方におきましては、日本の物価水準をだんだんと引下げて行つて、国務物価水準までさや寄せをして行くのだともたびたび繰返しておるのであります。私は、第十九回国会以来、このインフレを抑制して通貨価値の安定を確保するという目標と、物価をだんだんと下げて行つて国際物価にさや寄せをするということとは同じものではない、これは違つた二つのものである、たとえて言えば、交通におけるゴーとストツプとバツクと三つの場合があり得るのでありますが、昨年の今ごろの補正予算の政府の説明あるように、だんだんとインフレの傾向があるからこれを抑制しなければならぬ、そうして通貨価値を安定しなければならぬということは、要するにインフレを抑制して物価を安定してストツプをしようということであり、物価をだんだんと下げて行つて国際水準にさや寄せをしようということは、いわゆるデフレ政策であつて、物価から言えばバツクの政策である、この二つの点が不明確であるからというので、たびたび質問もし反省も求めたのでありますけれども、今回の補正予算の説明にあたつても、なおかつこの根本的な目標が明確を欠いておるということは、はなはだ遺憾であります。
 第二に申し上げたいことは、財政規模に関する一つの錯覚であります。よく一兆予算、一兆予算と申します。あるいは、一兆のわく内に食いとめた健全予算であり、緊縮予算であり、その結果インフレが抑制され、物価が幾分下つたということを言つておるのでありますけれども、言うまでもなく、財政規模を問題にする場合には、一般会計の数字だけを問題にすることはナンセンスだと私は思います。必ず、財政規模を問題にする以上は、一般会計と特別会計とを含めて、その重複を除いた予算純計を問題にしなければならぬ。ところが、予算純計を問題にしてみますと、昨年の今ごろと今年の今日とを比較してみますと、二千二百十五億もふえておるのであります。予算純計は今日二兆一千五百十六億に達しておるのであります。これを、ただ一般会計の一兆のわくだけをしきりに問題にしておるということは、世の中に大きな錯覚を与える。その結果、実は、今日インフレの傾向が抑制された、あるいは物価が幾分下つたということは、財政の結果下つたというよりも、むしろ極端な金融引緊め政策の結果下つたのである。財政の上には多くのインフレ要因を含んでおるのでありますけれども、それは多くの犠牲を伴つた金融引締めの政策がともかくも効果を奏してインフレが抑制されたということになると思うのであります。ところが、この金融引締めの結果は、申し上げるまでもなく、不渡り手形の増加とか、あるいは投げ売りとか、倒産とか、失業の増加等々によつて大きな犠牲を伴つておることは、ここに繰返すまでもありません。国際収支の改善を大蔵大臣は財政政策の成功の結果のごとく言つておりますけれども、私どもの考えでは、国際収支の改善の大きな理由は、財政政策の成功の結果ではなくて、むしろ国際的な世界の経済情勢の変化に基くのである、まず輸出が増加したということは、ポンド地域における輸入制限が緩和されたから、あるいは中南米における景気が好転したとか、あるいはリンク制その他によるいわば出血補助政策というふうなものが主として大きく働いて輸出が増進し輸入が押えられたのは、たとえば食糧の輸入価格が下つたというふうなことで、輸入に支払う支払いが減つたというふうなことが大きな原因になつておるのであつて、決して財政政策の成功の結果ではないし、また物価が下つたということが大きな原因ではない、こういうことを注意しなければならぬと思うのであります。
 それから、第三に私は申し上げたいことは、どうも現内閣の方々の中に日本経済の再建の根本的な障害に対する対策が欠けておるということであります。この日本経済の再建のための根本的障害というものを除かなければ、どのように努力をいたしてみましても、日本経済の再建は不可能だと私は思う。現に、若干国際帳じりがよくなつたとか、あるいは物価が下つたとか、あるいは不渡り手形が少くなつたというふうなことで、大蔵大臣の説明ははなはだ楽観的に響いたのでありますけれども、しかし、たとえば今後三年後において地方財政がどういう状況になるかということを考えてみただけでも、われわれは戦慄を覚えざるを得ないのであります。(拍手)また、今回の災害予算でうなずけることでありますけれども、今年のような珍しく災害が少かつたと政府自身が言つておる年でも相当大きな災害を受けておる。少しく雨が降れば大きな災害を伴うということは、言うまでもなく、木材が濫伐されて山が荒れておる、川が荒れておる、堤防がゆがんでおる、土地がゆるんでおるということであります。国土の荒廃を物語るのであります。工場における鉱工業の生産指数が戦前に比べて何十パーセント上つたとか、消費水準が戦前に比べて何パーセント上つたとかいうふうなことで喜んでおるそのもう一つ奥に、係数で表わすことのできない国土の荒廃という事実をわれわれは見のがすことはできないのであります。(拍手)また、鉄道の老廃、船の老廃、電力設備の老廃、要するにわれわれの経済の基盤がだんだんと弱体化しつつある。経済の基盤がだんだんと弱体化しつつある上に辛うじで鉱工業の生産と消費水準と国際帳じりが幾分よくなつたというようなことで、われわれは楽観することはできない。
 ほんとうの意味において日本経済の再建をはかるためには、何といつても、外国の援助をまたずに、しかも資本の食いつぶしをしないで、われわれ民族の底力を十全に発揮して働き、貯蓄をし、創造的活動を完全にして行く以外に方法はないが、これらのわれわれの活動や貯蓄やないしは創造的活動を妨げておる一番大きな問題は、私は占領中に占領軍の都合上つくられたところのもろもろの制度や法律であると思うのであります。地方制度にいたしましても、教育制度にいたしましても、税制にいたしましても、万般の制度を、少くとも日本弱体化のために占領初期につくられた制度だけはこれを改めるのでなかつたら、どのような政府が出て、どのような努力をしても日本の再建はむずかしい。ところが、私は皆さんに申し上げにくいことでありますけれども、この占領政治の遺物であるところの諸制度を改革するということは、口では簡単に言えますが、容易なわざではありません。少くとも占領当時これらの制度をつくるために占領軍の命令を受けてその当面の責任に当つた方では、私は、たとい吉田さんでなくても、これを改めることは困難だと思うのであります。あれは占領軍に言いつけられてやつたことであつて、国会の説明は自分の腹の中になかつたことだから、うそだから取消してくれというようなことは、言えることではありません。少くとも、これを改革するには、当時責任の地位になかつた大政治家が出て来て、国民に向つて、(拍手)国民に向つて事の真相を明らかにして、国民に納得させて、その国民の納得の上にこれを改革するのでなかつたら、これは困難である。困難ではあるけれども、これをやらない限りは、日本経済の再建はむずかしい。労働法規の一点を考えただけでも、あるいは先般保利農相が申しました――食管制度は必ずしも占領法規の遺物ではありませんけれども、食管制度の行き詰まりを断言した保利農相が、これが改革は強大な政治力なくしては不可能だということを言い切つておる。保守勢力の結集と同時に、当時責任の地位になかつた人が出て来て、保守勢力の結集と相まつてこれを改革するほかはなかろうというのがわれわれの考えであります。
 与えられた時間が参りましたので、これで終りますが、社会党の提案いたしました組みかえ案に対しましては賛成いたしかねます。(拍手)
#55
○議長(堤康次郎君) これにて討論は終局いたしました。
 これより採決に入ります。
 まず、佐藤觀次郎君外十五名提出、昭和二十九年度一般会計予算補正(第1号)外二件の編成がえを求めるの動議につき採決いたします。佐藤觀次郎君外十五名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#56
○議長(堤康次郎君) 起立少数。よつて佐藤觀次郎君外十五名提出の動議は否決されました。
 次に、昭和二十九年度一般会計予算補正(第1号)外二件を一括して採決いたします。三件の委員長の報告はいずれも可決であります。三件を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#57
○議長(堤康次郎君) 起立多数。よつて三件とも委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
 本日はこれにて散会いたします。
    午後九時十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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