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1947/06/28 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 農林委員会 第17号
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1947/06/28 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 農林委員会 第17号

#1
第002回国会 農林委員会 第17号
昭和二十三年六月二十八日(月曜日)
   午後一時四十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○指定農林物資檢査法案(内閣提出)
○食糧確保臨時措置法案(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(楠見義男君) それでは只今から委員会を開会いたします。最初に指定農林物資檢査法案を議題にいたします。この問題につきましては六月二十五日及び二十六日の両日に亘つて説明聽取並びに質疑を重ねたのでありますが、尚残つておることもあると思いますので、本日更に質疑をいたしたいと思います。最初に一昨日の御質問の結果、現在やつておる事項についての内容を書類として提出されておりますので、この書類について説明員の加藤事務官から報告を聽取することにいたします。
#3
○説明員(加藤泰守君) 本日配付さして頂きました指定農林物資の檢査法案の資料についてちよつと御説明申し上げます。法案の別表に掲げられております指定農林物資は、本日の配付資料のごとく、從來すべてについて檢査制度が取られております。その一は都道府縣知事から委託を受けて食糧事務所が実際檢査を行なつておるもの、これはわら工品、いぐさ製品、麻類、除虫菊、みつまた、こうぞ、なたね等、それから都道府縣知事が実際檢査を行なつておるもの、これは木材関係、薪炭関係、それから加工水産物関係、牛乳、バター、しいたけ、あべまき樹皮、民間國体が檢査を実施しておるもの、但しこれは物價統制令で裏付されております関係上、強制檢査と同一の結果を生じておるものであります。これは、れん炭、豆炭は全國れん炭工業協同組合、たどんは日本加工燃料工業会、しいたけはしいたけ組合、眞綿及び眞綿製品は日本眞綿商工業協同組合、食料びん詰は日本罐詰研究所、ソースはソース工業協同組合、食酢は食酢協会、種こうじは種こうじ協会、育兒菓子は栄養協会、寒天は地方賣格査定委員会で檢査を実施しております。以上の檢査制度を法律的な問題について申しますと、わら工品は昨年の農林省令九十七号で指定物資檢査規則、こういうものができておりまして、これに基いて檢査が行われております。い草製品から亞麻種までは都道府縣の條令で一應やつておることになつております。それから木材関係は木材需給調整規則、これが昭和二十二年農林省令第四十五号、これに基いて各府縣の檢査規則が出されております。本日配付させて頂きました資料の中に、北海道の例としまして北海道薪炭檢査規則を加えて置きました。それから木炭関係は薪炭配給統制規則、これが昭和十八年農林省令第二十四号でございますが、昨年十月に一部改正になりまして、そのときに檢査の指定を受けております。それから加工水産物については、前述の指定物資檢査規則でやはり行なつております。牛乳、バター、しいたけ、あべまき樹皮等は、府縣の檢査條例でやつております。
 それから別表に掲げていないで、法律に基いて國営又は國の委任によつて府縣営の檢査を実施しておるもの、これは一應御参考までに書いて置きました。主要食糧については、食管法に基く主要食糧檢査例による國営檢査、生糸については蚕糸業法に基く國営檢査、蚕種、繭、桑についてはやはり蚕糸業法に基く都道府県の檢査。それから味噌、醤油、罐詰、砂糖、こういうものはやはり公團で檢査を実施しております。これは公團取扱物資でございますから、公團が買上の際に一定の檢査をしております。
 それから從來府縣営檢査を実施していたもので公定價格のないこと、数量の少ないこと等の理由で別表に掲げなかつたものは、からし、はつか、りんご、かんきつ、生柿、櫻桃、梨、栗、果樹砧木、観賞植物、こんにやく、かんぴよう、わさび、梅干、杞柳、竹、鶏卵、野菜類及び野菜漬物類、製帽用の價田でございます。現行の檢査制度は、今述べた通りでございます。この檢査制度の歴史は、前に配付して頂きました現行檢査制度という書類の中に、一應檢査をいつから実施しておるかということをちよつと書いて置きました。都道府縣の場合について申しますと、都道府縣のは大体最初に行われましたのが、米について明治三十四年であります。これ以後逐次増加しまして、先程述べました民間團体がやつておるもの以外は、殆んど都道府縣がこれを行なつておりました。この都道府縣の檢査と申しますのは、元の地方官々制の第五條に、地方長官は部内の行政事務を処理するという、部内の行政事務という言葉で現わされております通り、内部責任の形で檢査事務が委任されておりました。それが地方自治法が服定されましたときに、やはり百四十七條の第一項に、都道府縣知事は部内の行政事務を掌理するという規定が載つておりますから、それで内部運営の形で事務が運営されておりました。ただ都道府縣の檢査規則、元の檢査規則と申しますのは、独立命令でございました関係上、昨年の新憲法施行と共に施行された命令の効力に関する法律に基きまして、昨年の十二月三十一日までは、法律と同一の効力を有するように規定されておりましたのでありました。規格の点につきましては、提案理由のときに政務次官から御説明がありました通り、明治四十三年の農商務省令第六号の第三條で規格を定める場合は、都道府縣知事は農林大臣の認可を受けるというふうに規定されておるのでありますから、これによつて統一されて來ておるのでありますが、これもやはり昨年の十二月三十一日を以て失効いたしましたので、現在い草製品とか、麻類とか、牛乳、バター、そういうものにつきまして、都道府縣知事の規格を定める場合に、農林大臣がこれを規制して行くということができなくなつたわけでございます。大体この資料につきましての説明は以上の通りでございますが、條例の一例としまして、やはり本日配布願いました資料の中に、茨城縣の農作物檢査條例が入つております。それを御覧願います。
#4
○委員長(楠見義男君) 質疑を御継続願います。
#5
○島村軍次君 只今の御説明によりますと、新憲法施行によつては、かくのごとき法律を出すということに対する根拠、法令としての疑問があるように承わるのですが、その問題に対する考え方と、それから特に農林だけの指定檢査をやるということに対しては、統制物資でありますと、その他の法律第一條に書いてあるような目的達成のためには、これと同じ種類の物資が外に相当あろうと思いますが、これらに対しては國全体、政府全体としてはどういうふうな取扱をやつておりますか。この点をちよつとお伺いいたしたいと思います。
#6
○政府委員(平野善治郎君) 只今島村さんのお尋ねでございますが、新らしい憲法の下において、こういう規則を作ることは質疑があるように思うかということでありましたが、これは只今のところ私共は止むを得ないこととして、憲法上においても差支ないものとしております。
 尚この檢査をするものは、重要物資として指定せられたもの、或いは價格の統制を行うというものを対象として檢査をしておりますので、同じ農林物資でありましても、そういう指定のないもの、或いは統制の必要を只今のところ要しないものにつきましては、この法案の対象としておらないわけであります。
#7
○島村軍次君 只今の御説明では了解できませんが、私の聽かんとするところは、新憲法第何條に根拠を持つか。もう一つは、重要物資であるということは、農林物資と同じような性質を有するものは外にも沢山あろうと思います。商工省所管についてもあろわけであります。まあ商工省所管が主体と思いますが、その他の物資については、例えば石炭の國管という問題がありますけれども、石炭には檢査は要らんかも知れんけれども、そういうものとの釣合の関係、一口に言えば、この檢査規則によつと農業者だけに強制措置を構ずるという非難に対しては、どう農林省がお考えになりますか。
#8
○政府委員(平野善治郎君) 只今島村さんに重ねての御質問でございますが、憲法のどの條項にということにつきましては、只今私はつきり調査をしておりませんので、詳しく調べて、後の機会にお答えしたいと存じます。
 尚又農林物資だけが重要物資として、或いは統制させて、こういうふうに檢査を受けて、その他の重要な物資であつても、商工省或いはその他の省所管のものに檢査を行わないということは不公平ではないかというお尋ねのようでございますが、若しそういうことがありますれば、農林物資と釣合の取れるところのいろいろなその他の物資につきましても、重要度が同じであれば、やはり同じ程度の檢査をして、権衡の取れるようにすることが望ましいと考えております。同農林の必要な物資でありまして、特にそういうものがありますれば、將來とも農林物資と不権衡にならないように、的確な檢査をしたものを入手するように、これは政府部内で折衝して見たいと、こう考えております。
#9
○島村軍次君 前回の質問の要旨、二、三の方の質問の要旨は、自由の原則に立つべき際に、特に指定農林物資の檢査法を出して強制することに対してはいかんという意見が相当強かつたと思うのであります。米の場合におきまして、考え方は二つあると思うのでありますが、從來の品質本位で考えたときには、檢査は府縣ごとに、自分の國の製品の声價を高めるためにやつた。その事柄の自由の原則に立ちますと、各團体とか業者自身が自治檢査をやるべしという筋合になると思うのでありまして、從來やつておつたものを、そのまますべてをこれに移すということに対しては、賛否の問題は別として、一應これに対しては生産業者の納得させねばならんと思うのであります。特に一つの檢査法という法律を出される以上は、それに対しては、なぜこういうものをやらなければならんかということに対する、政府のこの間の提案理由の説明では、どうもはつきりせんところがあるように思うのでありますが、それに対して具体的に今少し御説明を願うようなわけに参りませんか。重ねてお伺いいたします。尚他省の関係は、今後必要があれば、こういうものをやらせるということでありますが、これはこれから御研究になるということでなくして、御提案前に、そういう問題は予じめ十分の御檢討があつた筈だと思うのでありますが、これは事務当局の方で、若し折衝の経過が分りますれば一つ聽かして頂きたい。
#10
○政府委員(平野善治郎君) 只今島村さんのお尋ねは、自治檢査をどうしてこういうふうに直すか、よく生産者に理解をさせなければならんじやないかというお尋ねでございました。これは御尤ものことでありまして、私共といたしましても、本法案が通過を見ましたならば、この法案につきまして熱心にその滲透のために努力をしたいと考えている次第であります。尚先程の提案理由では不十分であつたというようなお話でございましたが、この前に申し上げました通り、いろいろな重要物資並びに統制の止むを得ない物資につきましては、全國的に統一のある規格を定めて、これに基いてできるだけ公正な檢査を実施したいという意味合から、自治檢査をこういうふうに書いたような次第であります。尚他省の物資につきまして、事前にいろいろ打合せ等のあつた事務的の問題につきましては、説明員から説明をいたさせたい、こういうふうに考えます。
#11
○説明員(加藤泰守君) 只今島村委員からの御質問に対して御説明いたします。先程の憲法の條文の、どこに根拠があるかという点につきましては、新憲法の第二十九條の第二項に「財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める。」こういう規定がございます。この法律の目的としましては、提案理由の御説明の時にも政務次官から述べられました通り、取引の迅速とか、安全とか、品質の向上ということが少しでも公共の福祉に役立つ、そういうことを図ることが少しでも公共の福祉に役立つということを考えたために、この法律を制定して行きたいと考えたのでございます。それから別表に掲げました物資の範囲につきましての御質問は、御趣旨の通り重要と私われる物品について、金部この法律の目的に副うて法律して行きたいと考えたのでございますが、現在の統制経済下におきまして、特に價格の問題とか、或いは配給制度の実施的な効果を望むために、そういう経済統制の実質の裏付を図るために、或る点では臨時立法として、この法律が提案されたのでございますから、別表の物資につきましても、現在配給を実施しているもの、或いは少くとも價格統制を行なつているものに限つたわけでございます。但し價格統制を行なつているもの、或いは配給統制をしているものの中でも、例えば野菜のごとく檢査を実施しているために、品質が落ちるというようなものにつきましては、この法律の適用から除外してございます。以上であります。
#12
○北村一男君 この法律については、私は余り賛成でありませんし、又他の委員の方々も心から賛成でない方々が多いと思いますから、政府においては、一遍この委員会の意のあるところを汲まれて、案を練り直して出されては如何かと思うのであります。その点について政務次官の御見解を伺いたい。
 それから只今説明員から、島村委員の憲法論に対して、公共の福祉を以て答弁されましたが、私、実は昨年前の平野農林大臣に対して、米價決定に対する問題が憲法違反にならんかということを伺つたことがあるのですが、当時の平野農林大臣は、自分は憲法に詳しくないから、答えることができんという仰せでしたが、今そういう論を以てお考えになるということになると、私はもう一遍この機会にそれを繰返して承わつて置きたい。即ち公共の福祉という言葉を以て國民を仰え付けることは、全体主義の考え方だと私は考える。もうすでにこの憲法は個人主義であります。即ち利己主義ではないところの個人主義を基調としているのであるから、公共の福祉という考えを以て、いつまでも、引合わない値段でも、或いは國民の迷惑になるようなことでも、続けるということは、これは公共の福祉の名において、つまり全体主義の考えに立つて事を運ぶのだと私は考えざるを得ない。その点が一つであります。
 それから憲法においては基本的人権を保障しておるが、このすべて檢査をして價格を決めるその價額が、果して基本的人権の中に保障されている國民の財産に対する保障がなされているかどうか、この点について当局はどうお考えになつているか、私はやはりこういうことを強行なさることは憲法違反である。こういう考えを一應持たざるを得ないのでありますが、この点につき御見解を承わりたい。
#13
○政府委員(平野善治郎君) 只今の北村委員からのお尋ねでございますが、第一点は、この法案は余応一般が好んでおらないようだから、これを練り直して見たらどうかというお尋ねでございましたが、政府といたしましては、諸般の事情を考慮いたしまして、只今のところこの法案を御審議、御採決を願いまして、これによつて指定物資の檢査をして行く方が適当であると考えてお願いをしておるのでありますから、只今のところこの法案で進んで行きたい。こういう意向でございます。
 尚憲法の問題でございますが、私も憲法のことについてはまだ詳しくは存じておりません。併し只今のお話は、こういう檢査をして、そうしてやることが基本的人権を害して、そうして財産権の侵害ではないかというような点でございますが、而しこういう統制をいたします事情も、これは止むを得ない事情でございまして、議会の協賛等もお願いをしてやつておるのでございますし、又價格の決定につきましても、これは國全体の公平な立場か見て適切な價格を定めて行つて、生産者にも著しいところの不公平を掛けないように取計らつて行ける、こういうふうに考えますので、この法案が施行されましても、基本的人権或いは財産権を侵すというようなことがない、こういうふうに私は考えております。
#14
○委員長(楠見義男君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#15
○委員長(楠見義男君) 速記を始めて……それでは、指定農林物資檢査法案についての質疑は、こう程度にいたしまして、食糧確保臨時措置法案を議題にして御審議願うことにいたします。本日は主として食糧確七、特に食糧増産に密接不可分の関係にある農村必需物資の確保問題について御審議をお願いしたいのでありますが、只今出席せられております政府側の関係者は、安本から生活物資局の木村次長、それからリンク制の問題の中心になつておられる直江さん、それから生産局の竹内さん、機械課の堀さん、それから商工省からは生活物資局長の細井さんと繊維局長の鈴木さんがお見えになつております。どうかこれから御質疑をお願いいたします。
#16
○島村軍次君 昨年この米の生産の臨時措置法でありましたか、提案になつたときに、農家に対しては供出を強要しておいて、生活物資に対する裏付がないことに関して、繊維、石油、その他の必要物資に対する安本及び商工省繊維局等の御出席を願いまして、いろいろ質疑應答を重ねたのでありますが、その際の御答弁の中で、一つの例を挙げて見ますると、例えば繊維関係においては、小賣についても卸についても、自由の原則に從つて選挙の制度を確立して行く。そうしてその選挙に登録された者が小賣業者となり、或いは卸業者となるという原則をお立てになつたのであります。これは安本の方の一般物資も同樣であると思うのでありますが、その原則に從つて決定さるべきものであるに拘わらず、今回のこの繊維の登録の更新につきましては、何ケ月ごとでありましたが、これを登録替えをやるという前提をお取りになつて参つて、繊維については七月一日から登録替えをやるということになつておるようであります。ところがその原則が必ずしも農村の必需物資に対しては原則が取られておらない。而も今日承わるところによりまするというと、論難の中心になつておりまする点は、第一に諮問委員会の制度が必ずしも自由の原則に從つた選挙制度によらない。特に卸業に対してそういう点があるということ、及び第二に、その登録をやる際に、既定の業者の七割を予め優先権を與えるということを決定されておるようでありますが、これは明かに商工省の通牒か、省令か、いずれか知りませんけれども、昨年の答弁と異るのみならず、なかんずく協同組合の発足に際しまして、農業会が解体後におけるその取扱いは、直接生産に関係のある協同組合をしてやらしめることを我々は、主張いたしたのでありますが、十分にこの点に対しては考慮するということであつたに拘わらず、必ずしも今回御決定にならんとする事項は、それに合致していないと思うのであります。この点はゴムの場合、その他農機具、順次起つて來るすべての問題に関係を持つ重要な問題だと思うのでありますが、一つ私の例として繊維を申し上げたに過ぎないのでありますが、それに対する関係の御当局の御説明を先ず伺つて見たいと思います。
#17
○政府委員(鈴木重郎君) お答え申上げます。私、繊維局長でございますので、主として繊維関係の制度につきまして御説明申上げたい思いますが、衣料品の配給機関といたしましては、只今御指摘のありました、末端におきましては小賣店、仕入れにつきましては問屋制度があるわけでございまして、一般の消費者の投票によりまして選定をいたしましたのは小賣店だけでございますが、その小賣店につきましては、昨年今回の新制度ができました際に、怱々の際でもございまして、その趣旨の徹底が欠けるような面もございましたので、特に農林当局からの御意見もございまして、從來いわゆる衣料品の配給を扱つておりました約三千の農業会につきましては、これは一般小賣店といたしまして登録し、從來そういつた一般衣料品を扱つておらない、それ以外の約一万に近い農業会につきましては、特に農村供米報奬用、その他の農業特殊配給の物件だけを扱う必要もあると、こういうふうなお話がございましたので、特に投票によつてそれを選定する時間的余裕もなかつた関係もございまして、極めて暫定的な措置といたしまして、取敢えず得票によらずして、而も小賣業者の数につきまして、適当と認められておる業者数以上に、その業者数如何に拘わらず、例外的に、暫定的に登録をいたしたのであります。今回これの小賣店制度を再檢討すべき必要がございますので、これにつきまして、從來の原則に從いまして、衣料品の更新及びに追加をいたすように取計らつたのでございますが、その際いわゆる從來の得票に拘わらずして、即ち消費者の意向如何に拘わらず登録をいたしました小賣店につきましては、この際全面的に投票をもう一度受け直して頂きまして、更に信認をすることにいたしたのであります。從來投票によつて登録して受けておりました配給機関につきましても、昨年來の実績に徴しまして、必ずしも十分の配給機関としての機能を発揮し得なかつたと認定のできるようなもの、即ちその取扱実績等に鑑みまして、いわゆる平均取扱数量の一割、これに充たない者につきましては、この際改めて、消費者の意向を調査することが必要であると考えまして、從來の登録店の中で、実績を十分に持ち、又成果を挙げました者は、今後におきましても衣料配給機関として、十分その職能を発揮し得るものと認定をいたしまして、七割程度の者はそのまま更新することといたし、更にその七割以外の三割程度の者並びに新規希望の者、更に今回供出量等の増加も或る程度見込みまして、約一割程度の増加をする等、更に配給機関といたしまして、必ずしも消費者の数如何によらず、農村等におきましては、小賣店を必要といたしますので、そういう場合には地方長官の認定によりまして、全体の適限業者数の五%の範囲内において、地方長官の認定に基きまして必要な小賣店数を設置するようにいたしたのでございます。今回問題になつております農業会につきましても、今申上げましたような経緯に鑑みまして、從來一般衣料品を扱つていない農業会において、或る部分で昨年來登録によらずして、暫定的に枠外登録をいたした関係もございまして、この際は消費者の意響を一應参酌して、その登録すべきか否かを決定いたしたい、こういうことによりまして昨年枠外登録をいたしました農業会その他の機関につきましても、すべてそういうふうに考えた次第でございますが、尚本年のこの方針につきましては、必ずしも業者を殖やす必要がないというような意響も関係方面には相当あつたのでございますが、やはり新規業者の新設を認める必要もございまするし、又或る程度の供給量の増加も見込まれるわけでございまするし、更に物價改訂等に伴いまして、相当の資金も必要といたしまするので、只今申し上げました程度の業者数の増加することは、却つて配給の円滑を期し得ると、こう考えまして、そういうふうにいたした次第でございます。
 次に卸賣商についてでございますが、これも昨年從來の実績、或いは経驗、或いはその業者の能力、設備といつたような点を十分考慮いたしまして、これは中央の委員会において審議の結果、登録いたしたのでございますが、これらの卸賣商につきましても、同樣に卸賣商としての機能を十分発揮し得なかつたもの、例えば登録は受けましたが、一反の品物も取扱つていないというような業者も中にはあるのでございます。こういつたような業者は登録店としての機能を発揮し得なかつたものと認定いたしまして、小賣店と同樣に大体七割程度のものは更新をし、残余のものは更に再審査をする、更に同樣に新規希望者等も併せまして審議をいたしまして、これはそれぞれ場合によりまして、多少供給力の殖えるもの、或いは殖えないものがございますが、業種別、品種別に、これらの供給、需給の関係の見通しを付けまして、その限度内において、いわゆる適限業者数を各檢討いたしまして、再審査することといたしたのでございますが、これにつきましても同樣に、例えば農業協同組合の連合会が、その衣料卸賣商としての申請をせられるか、どうかという問題もあるわけでございますが、これにつきましては、從來の考え方は特に変つておらないのでございまして、昨年もこの小賣店と同樣に、この問題は関係方面と十分に審議したのでございますが、小賣店につきましては、先程申上げましたような末端配給の現状に鑑みまして。例外的に、暫定的な取扱いをすることの承認を得たのでございますが、それ以上の段階、即ちこの卸賣等の段階におきましては、農業会等の機能を、この卸賣商として認めることにつきましては承認を得られなかつたのでございまして、それに対する考え方は今日も変つておらないのでございます。ただ実際の問題といたしまして、現物を各府縣において、入手するためには、各個々の小賣店が個々の問屋と取引をするよりも、やはり協同で荷受した方が便利であり、又輸送の面から言いましても、能率的でございまして、そういう点から言いまして、いわゆる協同荷受の機構といたしましては、各府縣において登録小賣店の連合体の協同荷受は、事実上の問題といたしまして承認をいたしているのであります。今回我々といたしましては、このいわゆる協同荷受機構を、何らかの形において制度化し、これに対する金融、その他の問題もございまするし、又取引の責任の問題もございまして、何らかの形において制度化を考慮いたしたのでございますが、この共同荷受機関としての制度化は、今日のところでは尚関係方面の承認を得られないままに、尚研究を続けておる状況でございます。
#18
○島村軍次君 只今の御説明は、前回の御説明を繰返えされた程度でありますが、その点を私は申上げておるのでなくして、前回の場合には、今度更新する際には、自由の原則に基いてやるというために、農業会はむしろ現在では、八月十四日の解散を眼の前に控えており、すでに協同組合が全國で一万幾らできております。農業会々々々とお話になりますが、農業会の方はその筋にお話になる必要は勿論ないのでありまして、これは維繊局長よく御存じだろうと思います。そこで協同組合が発足した場合においては、その中間機関が丁度空白時代になるから、そこで実績本位をやられるというだけでは、これは枠に嵌め過ぎて、既住における農業者のため取扱つておつた、それが数字的に表面に出ておらんものが隠れてしもう、そうして協同組合が新らしく今日やらんとすう場合においては、自由な原則に從つて、それを認定するたことの措置を講じて貰いたいということをお話申上げたところ、それは十分考慮して、さように取計らおうということをお話しになつたことを記憶いたしております。そうして今回の問題に対しては、その自由の原則に從うならば、七割という業者の既住の実績を認めるということに対してお決めになること、それ自体は、即ち轉換期における協同組合の從來あつた実績なり、或いは空白時代のものにかこつけて、そのものをオミツトするということの結果と相成るのでありまして、その点に対しては、これを七割でなくして、自由の原則に從つて、頭から選挙の制度を採つて貰いたい、こういう希望が非常に強いのであります。これに対する御見解を一つ伺いたい。
#19
○政府委員(鈴木重郎君) 昨年も、農業会それ自体を幾ら小賣店として見るという考え方ではございませんので、やはり消費者の組織しておる消費組合的機能として、農業会を暫定的に登録いたしたのでありまして、只今御指摘のように、現在では農業協同組合として新発足いたしておるわけでございます。この農業協同組合が、つまり小賣店そして発足するに際しましては、同じような立場において、消費者の意向を反映する登録を基準として、これを推定いたして行きたいと考えております。今御指摘の中に、七割というものをすでに現実の既成事実として認め、その三割を更に今回殖えます一割五分の範囲内において競爭することは、農業協同組合の、いわゆる自由競争の限度に制約を受けるのではないかという御指摘でございます。この点は私共といたしましては、すでに今日、いわゆる既成事実として立派に配給機能を達しておりますこのものを、ただ形式的に更に投票いたしまして、徒らに時間と経費を掛け、その間におきます実際の問題としての配給の停止をするということは、極めて今日の逼迫した衣料配給の実状に鑑み、又実際現在配給の途中にあるわけでございますから、これを全面的に停止することは極めて困難でございまして、從つて現在あります中の七割以上も成果を挙げたような業者は、今日においても配給機関として十分その機能を発揮すべきものと認定をして、そういう線を引いたのでございます。從つて今日若しこれを全面的に選挙により切替えるということになりますと、昨年の実情についても、御承知の通り昨年は、六月から本年十一月まで全面的に配給停止をいたし、又現実に登録ができましても、割当というものが実行できたのは本年一月に入つてからでございまして、その間約半年近い配給の停止をいたしてのでございます。そういつたことは、今日のところとしては、昨年度の配給の物件も今日尚配給の途中でございますし、新年度の物件も着々と、無論農業用の供米報奬にいたしましても、或いは水産リンク物資にいたしましても、一般家庭用配給物資にいたしましても、現在配給途上にあるのでございまして、これらの配給機能を一日も停止することを避け、又十分に過去の成果に徴しまして、成果を挙げておりますものは、七割以上程度のものは十分その機能があるという認定をいたしまして、七割という線を引いたのであります。從つて今後に起きて参ります新規のものは、その機能なり、配給の混乱を生せしめないで、今後やはり新らしい業者、或いはそういう新らしい組織の十分進出し得るために、三割程度のものを、更に今回殖えますものを含めまして、消費者の意向を投票によつて判定したい、こういうことにいたしたのでございます。尚供給量が殖えるに從いまして、もとよりこれらの業者数は殖えるのでございますが、現状といたしましては余り多くは期待できませんので、こういつた線から三割、七割という線を引きまして、その限度内において消費者の意向を参酌して決めて行くということによつて、十分これは一般的に開放しておる、こう考えておるわけでございます。
#20
○委員長(楠見義男君) 大変申訳ありませんが、外の委員会で今採決に入ろうとしておるので、速記をちよつと貸して呉れということですから、二十分くらい要るそうですが、その方へ廻しますから、又参りますから、その間速記はございませんが、御了承願います。速記を止めて……。
   午後二時四十五分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時二十八分速記開始
#21
○委員長(楠見義男君) 速記を始めて。維纖局長の答弁が残つておりますから……。
#22
○政府委員(鈴木重郎君) 卸賣商の選定方式につきまして、現在は審査委員会の審査でやつておりますが、これを小賣店の登録によつて卸賣店を決めたらどうかという御意見もあつたのでありますが、これも一つの選定方式ではありますが、御承知の通り、衣料品の卸賣商と共通の面で、いわゆる指定繊維資材の卸賣、いわゆる販賣業者があるのでありますが、これらはやはり生産業者から直接に需要家に渡る部門も相当にあるわけでございまして、衣料品については、生産から卸、小賣という段階規正をされておりますが、その間において同一業者の関係もございまして、現在のような諮問委員会の構成をいたしておりますが、尚特に小賣店の登録、小賣店の希望を十分に反映させるという方式につきましては十分檢討いたしたいと、こう考えております。
#23
○島村軍次君 商工省の繊維局長は非常に意見が強いようであります。お立場上御尤もだとも考える点もありますが、何も我々は好んでこり問題を取上げておるわけではないのでありまして、協同組合の丁度発足時期でありますので、この際農村の必需物資配給のために実施の期間を、あれは地方長官で九月までか延し得ることになつておると思います。延して、その間に協同組合もはつきりして來ますし、連合会の筋もはつきりして來ると思います。これを一つ是非そういうふうにお願いしたいと思います。
 それからもう一つは、これは通牒でありますから、局長がそういうことでお計らいになれば、別に面目の問題をお考えになる必要はないので、配給はすでに登録店があるのですから、これは是非やつて頂きたいと思います。
 それから特に附加えて申し上げたいと思いますのは、農林大臣に只今來て頂いて、わざわざ米價問題の、還元米價等の問題が非常にやかましいのは、要するに物價の改訂に当つて、農家のこの頃の経済状態が非常に急迫しておるということなんです。繊維局長は農家の懷勘定をどうお考えになつておるか知りませんが、とにかく金融上には恐慌時代をすでに現出しておる。而も政府の発表したことに対して信頼がないのに拘わらず、一割増産をやつて行かなければならん。一割増産をやるのに何らの手がないというように、非常に物資の確保と関連を持つておるのです。今一番の生産増強の途は、米を作ることと、衣料品を配ること、これは農村では一番大きな重要な要素になつておることに対しては、特に御考慮を願いまして、配給物資に関しての配給機構と直接の関係を持つことですから、協同組合の健全なる発達と、そうして現在までやつておる仕事の弊害を是正する意味においても、是非この点を考えて九月まで延して貰いたいと、こう思います。今日は御答弁は頂かんでも、これは政治解決で……。事務的ではなしに政治解決でお願いして置いた方がよかろうと思いますから、よく御考慮の上で、一つ我々の希望を達成するように、解決の程を特にお願いいたします。
#24
○委員長(楠見義男君) 商工省は繊維局長と生活物資局長、安本の方は生活物資局の木村次長、それからリンク関係の直江さん、それから生産課の竹内さん、機械課の堀さん、これだけお見えになつております。
#25
○池田恒雄君 先程出ました実績というのは何を指しますか。
#26
○政府委員(鈴木重郎君) これは小賣店につきましても、問屋についても同樣でありますが、毎月取扱つた品目の数量及びその金額等を年別に集計いたしまして檢討いたしておりますが、今までの取扱高を一應実績を申上げたのであります。
#27
○池田恒雄君 それは切符で集計されておりますか。
#28
○政府委員(鈴木重郎君) その通りでございます。
#29
○池田恒雄君 その切符ですが、一業者に集まつた切符実績を見まして、その実績で、それだけでその商店なら商店の経営はやり得るような状態ですか。
#30
○政府委員(鈴木重郎君) それがいわゆる業者数を決める場合の、品目別に取扱う金額の限度を一應推定をしておるわけでありまして、例えば綿布であれば何千万点、或いは作業衣であれば何千万点といつたような、大体の小賣店なら小賣店として成り立ち得る限度のものを想定いたしまして、適限業者数を決めておるわけでありまして、即ち昨年は二千人に一店舗、消費者二千人に対して一つの店というような点を考慮して、その程度扱えば、大体平均的に言えば、配給店としても機能が発揮できるし、又事業としても成り立ち得るというところからその限度を立てて、それを基本として適限業者数を算定しております。
#31
○山崎恒君 大体島村さんから質問されたので、それに関連しておりますが、先程來の局長の御答弁では、先ず七割と三割を決定したのは暫定措置として、とにかく從來の業者の能力、資金の面或いは設備の面を十分に活用するのに、大体七割を優先的に認めたと、こういうようなことでありますが、配給登録の要項があるでありましよう。その要項には登録の更新についてどういうふうになつておりますか。その点拜承したいと思うのであります。
#32
○政府委員(鈴木重郎君) ちよつと御質問の……、配給の要項において何かする……。
#33
○山崎恒君 登録の更新について要項があるわけですね。その要項には更新は一ケ年とか、六ケ月とかいう規定が織込まれておると思うのですが、それはどうなつておるのですか。
#34
○政府委員(鈴木重郎君) これは小賣店につきましては、衣料配給規則に、それらの必要に應じて期限を附することができる。又能力のない場合は取消すことができるといつたような規定があるわけでございまして、それに基いて運営をいたしておるのであります。で昨年登録をいたしましたときには、小賣店につきましては有効期限を六ケ月、こういう期限附で昨年の登録はいたしたわけであります。それで実際から言いますれば、三月頃、時間的に言えば当然無効になつて來るのでありますが、ただ配給の現品が相当遅れておりましたので、今日まで暫定的にそれを続けておる。こういう方法を取つたのであります。
#35
○山崎恒君 商工省の考え方は、登録のために一時配給を中止しておつた。そのために再び登録の仕直しをやることは煩雜であり、非常に煩わしい手数が掛かるというので、先ず七割というものをこの際優先的に認める。かような答弁のように承知しておりますが、それで差支えないのでありますか。さようなことになりますと、成程商工省の考え方は、一應私共頷けるのでありますが、ただ一方的の解釈であつて、消費者本位から考えるというと、要するに從來登録されておるものが、必ずしも消費者に信任があるかどうかというような点は私共疑問に思うのであります。さようなために農林省関係の登録するところのものについては、殆んど六ケ月ごとに更新しておるというような、例えば鮮魚介でも、或いは野菜でも、登録店は大体六ケ月ごとに更新しておるというような実例があるので、商工省のみが單にこれを煩雜であるから延ばす。そうして頭から七割は既得権者を認めるという方法は、單に一方的の解釈であつて、私共が考える範囲では、消費者は必ずしも最初信任したが、選挙ですから信任しないというような場合も相当あろうと思いますが、それと例えば商工省としては、登録されておる店舗で登録仕直しをやるというと、手持品の移動というようなことが煩わしいというようなことに帰すると思いますが、配給物資については店舗に品物が着きますれば、殆んど消費者は短期間の中に取つてしまう、こういうような関係で、商工省が考えておる程さようなストツクは多分にある筈はないと思います。さような点を私は考えて、どうもこの問題をもう少し、自由な消費者の氣分というものを十分織込んで一つ考えるべきだ、こう思うのであります。
 今一つは、先程からも質問されておるのですが、今回のこの七割、三割の問題は、繊維局長の答弁では、農林省とも了解で済んで出したというようなことを言うておるのですが、農林省の方で聽きますというと、必ずしもそうではないというような意見も伺われるのであります。この点はどうも農林省の総務局長も見えておられますが、一つお立会で御答弁を願いたい、こう思うのであります。
 それと、この登録業者の資確を審査する機関でありまするが、中央地方にいずれもこの審査機関があるのでありまするが、私共は消費者としまして、地方では農業会の代表、或いは消費者の代表としてそれぞれ農民代表も出ておりますが、中央の方では農林省がこれに加わつていないということを聽くのですが、各省から大体一名ずつの委員が出ておるにも拘わらず、殊に商工省と農林省との重要な役割を演ずる、而もイコール増産に関係あるところのこうした繊維を決めるのに、農林省から委員が出ていないというのは、不可思議な問題であつて、この点も一つお聽かせ願いたい、こう思うのであります。
#36
○政府委員(鈴木重郎君) 無論今御指摘のありましたように、現在あるものが必ずしも全面的に消費者の意向を反映しておるとは言い難いと存じますが、大体仮に千軒の小賣店がありますれば、今回残るのは七百軒であり、今後新らしく登録するものが大体四百五十軒くらいある勘定になるわけでありまして、ただ七百軒程度のものは少くとも今日までの事実においては、相当需要家がそこにおいて衣料切符による仕入をしておるという事実は、少くともその消費者がその店舗に対して配給店としての機能を認めて取引しておると認定せざるを得ないのであります。從つて今後今まで少なかつたところこそ、消費者の氣持が反映しておらない、そういう趣旨でその三百くらいのものは更に審査をし、更に新らしい新規の業者等を加えまして、例えば今日千軒ある中で七百軒は既登録で、今後四百五十軒程度のものが新らしく登録されるわけでありますので、その際改めて自分達が希望していた店が嫌であるならば、無論外の小賣店を選定することもでき得るし、又御承知の通り自分が選定した小賣店でなければ品物が買えないわけではなくして、全縣下におきまするすべての小賣店を自由にみずから選択ができるわけでありまして、その点は小賣店としてのそういう特定の店、自分の選定した寺に拘束されるわけではございませんので、その点は今の御趣旨に大体むしろ合致しておると私は考えておるのであります。
 それから農林当局との事務連絡の了解の問題でございますが、今までこういうふうな方式で進むことにつきましては、大体了解を得、特に異論も承わつておらないのでございます。
 それから中央の委員会の委員の構成、これは私はちよつと名簿を持ちませんが、仮に消費者の方面として、中央の審査委員会に農林当局の方を御参加願うことが若し必要だという御意見でございますれば、この点は農林当局と打合せまして、私、入つておるのではないかと存じますが、御賣商の中央諮問委員会の委員として、若し参加しておられない場合は、入れるようにしたいと思います。
#37
○北村一男君 只今各委員がこもごも農村の立場に立つて、衣料の配給小賣店の登録問題をお諮になつたのでありますが、その裏を返して言えば、誠に私は毎度申し上げるので恐縮でございますが、農林省の熱意が欠けておる、こういうふうな断定が成立たんことはないと思います。併しながら物を握つておる官廰というものは非常に強い力を持つておる、これも亦事実であります。殊に衣料品など、今國民の、非常に欠乏し、希望しておる物を握つておられる官廰が強い力を持つておるということは、これは爭うべからざる事実であります。そこでいろいろ各委員から希望を述べられ、繊維局長もこれを諒とされましたから、どうかその線に沿えて、でき得れば登録の遣り直し、つまりそんな七割、三割で分けんで、今一遍やつて見る、こういう線で御解決願いたいと思います。聞くところによると、農業協同組合を入れて選挙をやるというと、協同組合に皆投票が集まるというような御懸念があるかのように聞いておりまするが、これは或いは事実に当つておらんかも知れんけれども、併しながら集まつたらこれを優先的に選ばれることは、私は当然の御措置と考えております。そういう線に沿うて一つお進み願いたい。これは私、何も御答弁を求めるのでなくて、希望であります。
 その次に、衣料品については先ずそういう線に行つて頂くとして、ゴム製品についてお伺いしたいのですが、私、昨日実は郷里へ帰つて農業会の者に聽きましたのでありますが、配給のゴム足袋などについて、旧品と引換えでなければならんということが、今まであつたようでありますが、この報奬物資のゴム製品についても、旧品を引換えに出さんと貰えないというような御措置を取つておられるというのは、これは事実であるかどうか、事実であるならば、私は甚だ不都合と考えるのでありますが、その点について伺いたい。
 それから今、衣料も非常に欠乏しておりまするが、これに劣らず欠乏いたしておるのは、ゴム製品であります。リヤカーのタイヤ、チユーブ、それからゴム足袋、こういうものは非常に欠乏いたしておりまするが、この状態で、この生産の事情で、農村に僅かの量を御配給になつて、これでよろしいとお考えになつておるかどうか、安本御当局と御意見を承わりたいと存じます。
#38
○政府委が(細井富太郎君) 只今の御質問のゴム製品の問題でございますが、御承知の通りゴム製品で特に農家の方に行つておりますものは、主として地方足袋であります、その外、リヤカー、自轉車のタイヤ、チユーブが行つております。その外、特殊の物につきましては、特に漁業関係の方が多いと思いますが、ゴム長等も行つております。ゴム製品を配給いたします場合に、古品を回收するという関係で、今古品を更に再生いたしまして活用する意味から、古品の引換えをお願いしておるというような状況で、物によりましては進んで参つたのであります。特にこれは強制的にやるような立場にできておりません。特に地下足袋のごときものは、なかなかこの古品の回收と申しましても、自轉車のタイヤ、チユーブ、自動車のタイヤ、チユーブのようになかなかうまく行かない点もございますが、できるだけこの古ゴムを活用するという意味から、そういうようにしております。特に強制しておるというような筋合ではございません。尚ゴム製品の新規の増産はなかなか他のゴム関係の需要と睨み合せまして、本年度におきまして若干の増産を期待しておりますが、十分な点に参りませんので、補修用の枠を相当確保いたしまして、本年度におきましては補修という面に相当力を入れて見たいというふうに考えておる次度でございます。特に農村で必要とされておりまするリヤカーのタイヤ、チユーブのごときものは、私共といたしましても、もつと増産したいのでございますが、これは資材の面で申しますと、ゴムの方は現在輸入関係で順調に行つておりまして、若干の余裕はございますが、繊維関係が非常に、特にゴム製品に使いまする繊維製品が特に窮屈でございます。安定本部におきましても、その点十分このゴムにバランスしただけの繊維の枠を組むということが非常に困難なようなことでございまして、十分な増産ができないというふうな状況にありますことを御了承願いたいと思うのであります。
#39
○北村一男君 私は今古品の例を採つたから、古品に主とした御答弁を頂いたようでありますが、自轉車の新品も最近は殆んど配給がないのでありまして、農村では非常に必要といたしております。それから私のお尋ねしたのは、農村にこれだけの量を配給して、そうした他の面でバランスがとれて、それで十分だとお考えになつておるかどうか。その点もう一遍お答え願いたいと思います。
#40
○政府委員(細井富太郎君) 私共、生産をして供給しておるものの側から申しましても、各需要部門のお話を承わりましても、農村関係は特に十分でない、非常に困つているということを承わつておるのでありまして、できるだけ安本とも打合せまして、その枠の増大に協力したい、こういうように考えております。併し大体安定本部におきまして、各部門別の枠を策定されますので、全体のバランスといたしましての見方は、ちよつと私共からお答えいたし兼ねるのであります。
#41
○説明員(木村武君) 只今御指摘のような状況にある、殊にゴム製品につきましては、非常に困つておるということを私共いろいろ聞かされておるのでありまして、特に本年度は、先般ちよつと保留いたしましたが、リンク物資の配給計画量におきましても、画期的にゴム製品に特に重点をおきまして、今度は何が一番殖えたと申しますと、ゴム製品関係が一番殖えておるのであります。数字を挙げて申しますると、麦、馬鈴薯の供出リンク物資は昨年は三十万足、今年は六十五万八千足、米、藷の供出リンク物資は、昨年は八十五万七千足でありましたが、今年は二百八十万七千足、約四倍以上供給しております。その他薪炭、加工炭などにおきましては、昨年は十三万六千三百足でありましたものを、これを四十万足、合計いたしましてリンク物資は、石炭関係も入つておりますが、昨年は二百七十六万九千三百足でありましたものを、今年は約三倍近くの六百五十七万六千一百足、こういう数字に殖やしております。その他のゴム靴、それから自轉車のタイヤ、チユーブというようなものにつきましても、今生活物資局長からお話がございましたように、ゴムにつきまして、非常に重要な再生産物資であるということを強調いたしまして、それが認められまして、相当ゴムが入り過ぎたと言つてはおかしいのでありますが、むしろ予定よりもうまく行つておるので、却つて今度は繊維製品で困るというくらいになつたのであります。そういうふうな状況であります。
 それからもう一つ、お尋ねの他の部門とのバランスの問題でございますが、これは実は極端に申しまするならば、今申上げました関係で、殆んどもういわゆるリンク物資関係に地下足袋などは大部分が取られるというような状況になつておるのでありまして、而も今の農産物の供出関係にその中の約半分が参るわけであります。バランスが取れて、而も重点が相当置かれておると、こういうふうに御了解願いたいのであります。
#42
○北村一男君 そうすると、今後増産になる分について、農村に相当量御配給になるという御氣持と解してよろしうございますか。
#43
○説明員(木村武君) さようでございます。
#44
○岡村文四郎君 大分長いこと各委員から配給物資、殊に衣料品について北村さんからも御熱心にお尋ねがあり、繊維局長から御答弁がありました。私先ず以て先に信念をお話申上げたい。それは御承知のように、農村が各方面から虐げられている。殊に政府からは如何なる状態に置かれても、農村程虐げられる目標になつているものはないと思います。そこで何とかこの面を多少共緩和して貰うべく努力をいたしておりますが、ますます深刻の度を加えて、一向それが軽くなるようになつておらんのであります。そこで先程農林大臣からのお話に、農村に金があるとか、ないとかいう見方を或る方面でしておるようで、非常に迷惑を被むつて、その資料の蒐集に奔走いたしておるようでありますが、二年の間に農村を裸にしたのは衣料物資であります。それと本年の所得税によつて農村は殆んど裸にされたのであります。それは所管省で威張つて握つておられる商工省の甚だ監督不行届にために、かような現況になつていることは見逃がし得ない事実であります。そこで今度指定配給店に対します登録制の問題で、七、三ということを今度の更新期にお示しになり、その準備をされておるようでありますが、私は腹の底からこれは断然認めることができない。如何なることがあつても全部元通りに、当然元通りにすべきであると考えております。それは全部とは申し上げませんが、私の知つておる範囲には、登録店になりたくて実に奔足した。丁度金のある候補者が地方議員、或いは國会議員に立候補したと同じであります。いや風呂敷を持つて行く、シヤツを持つて行く、足袋を持つて行く、靴下を持つて行くというふうにしたものは、実に今見てみると、あんなのが一体配給店だろうかと思われるような配給店がある。そうして元々衣料の配給をしておつた者がオミツトされて、轉業しておるというものが相当あります。実にそれは指定点としては駄目なんだ。今度は精々十分に監視をし、監督をして、そうして選挙をすべきであると考えております。そこで農村は主として協同組合に指定をして貰うべく考えておりまするが、どうも今までの繊維局長の御答弁をよく考えて見ますると、腹の底から、口では協同組合であろうと、一般業者であろうと点数の多い、地方の人の要望のある者は入るんだと、こうおつしやつておりますが、どうも本当に聞いて、そうでございますかと安心するわけに行かんのでございます。なぜかなれば、七、三の割合でやりますと、三に対する歩増しをして、四十五の割合になるようでありますが、これには相当の数が制限があります。今度の日本全國の協同組合が立つて、指定をして貰うべく奔走をいたしますると、その数からオミツトされることは事実であります。そこでそういう粉わしい、腹の底にどうしても何かあるということを見ながら、言葉の先でごまかされるのを黙つておつてはいかん。これはどうしてもこの際全部解消して、総選挙を行なつて貰うことができるかできないかお伺いいたします。それからあらゆる面に、農林省は農村に関係いたしますことは相談して貰うことになつております。今まで聞いたところでは、單なる諮問機関のような扱いで、こういうようなことでは誠に困つたものであります。そこで安本もしつかりしてやらなければいかん、公正な立場で判断してやるのが今の安本の立場であります。繊維局長のように、そういうのでどんどん押したのでは、これは立つていかん、商工省も安本もいかんと思う、農林省も駄目、そういうことでなく、本当にどこから見ても公正な立場で、万民が見て当然なりという処置を取る意思があるかどうか、それをお伺いいたします。
#45
○政府委員(鈴木重郎君) 農村衣料の配給確保につきましては、先般來縷々御説明がございますし、私共もこの安本の計画によりましても、御承知の通り極めて重点配給をしておることは当然であります。今回の衣料小賣店登録更新追加につきましては、先般も申上げたような経緯で、今日のところ全面的な総選挙をするところまでは考慮いたしておらないのであります。先程御説明申し上げたような趣指で、現在手続を進めておりますことを御了承願いたいと思います。
#46
○岡村文四郎君 そうしますと、特に念を押して置きますが、相当の数を得ました協同組合は、四十五になろうと、五十になりましようと、これは指定配給店として貰えるか貰えないかをはつきりお伺いしたい。
#47
○政府委員(鈴木重郎君) これは先程申した通りの、適限業者の数を一應想定いたしております。昨年のように大体二千人一店舗という大体の基準を持つておりますその限度内で、今申し上げましたように、現存の新規に登録するものが大体四割五分くらいに相当するわけでありまして、その範囲内におきましては、得票が集まつたものは当然登録されるわけでありますし、又一定基準に達しない投票数の少かつた場合におきましても、地方長官が各農村の配給機関として適当だと認定した場合には、その得票の数に満たないものでも当然登録をすることになつておるわけであります。
#48
○岡村文四郎君 山崎さんからお話になつたことですが、昨年総務局長はまだおいでにならないで、課長がおいでになり、課長がはつきり、衣料物資の配給については、まだ議が纏まつておりませんとおつしやつております。総務局長のお話では、協議が纏まらなければ、主管省が勝手におやりになるだろう。こういうお話でありましたが、安本ではこれをどう考えておるか、そういう議が纏まらないというので、安本はその通りやつておるが、なつておらんと思う、安本はそうかと言つて、木村次長は默つておつては困る。
#49
○政府委員(木村武君) 私逃げるわけでございませんが、私の方には次長が二人おりまして、纖維品関係は私はやつておりませんので、抽象的お答えしかできないのですが、おつしやる通り各省の調整をやるのが私共の役所でありますので、この問題は非常に重要な問題でございますし、私共の方でもいろいろ問題にいたしております。もう一度よく農林省、商工省とお話合いいたしたいと思います。
#50
○岡村文四郎君 尚一層お願いして置きます。お聞きの通りのわけで、私はこのままで行くと、農村の配給についても負けだと考えておりますし、遺憾なく一つ商工省、農林省と安本で、決して不都合のないように、このことを重ねてお願い申し上げて置きます。
#51
○政府委員(平川守君) 只今お話でございましたが、衣料品の配給につきましては、商工省の方からも御相談を受けまして、これに対しては需要者の又農村の立場からいたしまして、いろいろ意見を申し上げまして、我々の希望する点も相当に採入れられてできておるわけであります。併しながら勿論商工省としてのお考えもありますので、その間においては、私共の申すことが全面的に必ずしも採入れられるわけでないと思いますということを申上げたわけであります。只今の案におきましては、小賣店舖の問題については一應纖維局長からの御説明があつたようなやり方で、協同組合としても大体の目的は達成するじやないかということで話合を附けております。尚その他卸賣等の問題につきまして、こちらの意見のまだはつきり採入れられない部分もあります。そういう点についても尚商工省と折衝いたしております。その点について恐らく総務課長が決つておらんということを申したかと思います。又我々の方から運用の実際について、いろいろ申したことは確かであります。
#52
○山崎恒君 農林省の総務局長にお聽きしようと思つたのですが、今の御答弁で、御相談があつた、大体了承したというようなお話であるし、協同組合が大体この選に入るだろうというような御説明ですが、そうしますというと、商工省の七割、三割というのは、総務局長は農林省としてこれを了承したかどうか、この点はつきり一つお聽きしたい。
#53
○政府委員(平川守君) 七割、三割というのは、先程御説明がありました通り、実際の票数が殖える関係において新たに登録する店舖の数は非常に殖えます。実際において四割五分程度に行くだろうというようなことからいたしまして、政府としては、協同組合の実力のあるものに相当数、殆んど我々の希望する程度登録し得るであろう、それだけの余裕の数は十分新規の登録数があるだろうというふうに考えまして、小賣店の問題については了承いたしました。
#54
○山崎恒君 総務局長は、総務局として希望する程度は入り得るだろうというようなことをおつしやるのですが、そうしますと、大体どの程度の数が入る見込か、そのお見込を御説明願いたい。
#55
○政府委員(平川守君) 只今の新らしい登録をいたします店舖の数は、二万数千に確かなると存じます。協同組合の数から考えまして、この中で一万程度のものが入ることはできるじやないかというふうに考えております。
#56
○池田恒雄君 重ねて纖維局長にお伺いしたいのですが、話が細かいので甚だ迷惑かも知れませんが、先程の纖維局長の説明では、大体二千人くらいのものを一店が取扱うというような数を目論んで計画配給をやつたわけであります。ところが前に、纖維局長が説明されました時に、今までそういうふうにして登録された商店の中には、反物を一反を賣つておらないような店もあつたというような説明であつたのでございます。すると大体私は局長の説明では、二千人に一応舖というようなことで、大体これで経営は立つて行くものだ、これは要するに一戸前のお得意であり、一戸前の店が立つところの一つの配給品があるのだと思うのですが、そうすると、大体どの店も多少の甲乙があつても、全然実績が落ちて行くというようなことはないのじやないか、計画配給であるならば、そういうことがないのじやないか、そう思うのですが、どういう関係から、そういう落伍者が出て來るのですか。
#57
○政府委員(鈴木重郎君) 小賣店の数は、先程お話のような基準で決めたのでありますが、小賣店でありながら、一点も物件を扱わなかつたというような数字を申し上げたのではございませんので、実績零というのは、卸賣業者についての事例でございます。小賣店の配置につきましては、大体消費人口の分散配置、人の数といつたような点を考慮して地方長官で選定をするのでありますが、先程申し上げた通り、消費者は自分の選定をした小賣店からのみ品物を買うのではなくして、やはり自由に選択をして買うのでありまするので、やはりサービースのいい、能力のいい、優秀な品物を円滑に配給して呉れる店を選定するのは当然でありまして、その結果数量に差が出て参つております。殊に同じ店におきましても、優良な店では数万人、或いはそれ以上の顧客が集まつておるところもございまするし、又極めて少い店もあるわけでありまして、それはやはりその消費者等の選定によりまして、自由に小賣店を決めまするので、おのずからその差が出て來るということでございます。ただ東京都におきましては、自己の登録した店以外では買えないという暫定的な措置を取りましたが、これは本年度から全國的に同樣に、どこの店でも買えるという方式を取ることにいたしたのであります。つまり消費者には買うべき店を制限する、他の面から制限するということは、今日のところ法規的根拠も実はないわけでありまして、そういう意味からもやや行き過ぎであつたとも考えられまして、東京都におきましても、本年は自由に小賣店を選定することができるようにいたしました。
#58
○池田恒雄君 それから実際において登録して販賣しておる店は、これは衣料の專門店ですか。それとも又衣料と他の品物とを一緒に賣つておりますか。これが一つ。もう一つ、今の局長の説明で、その店の能力というのはどういうことを指しておりますか。
#59
○政府委員(鈴木重郎君) 衣料小賣店につきましては、無論專門店もございますし、他の商品と兼営をいたしておるものもございます。又これを扱う品目にいたしましても、品種によつて特定の專門のものもあり、廣く衣料品全般に亘る店もありまして、これは必ずしも一定をしておりません。能力の判断は昨年度におきましては、小賣店にいたしましても、或いは問屋の選定につきましても、そこの、例えば資本金或いは店舖の設備、倉庫の設備の内容、或いはそこの会社を構成しておる職員、例えば衣料專門の知識経驗者が從業員として確保されておるかどうか、そこれら資力、信用の問題でございまして、例えば金融機関方面との信用の程度如何、或いは取引先、即ち生産者、或いは消費者との取引の状況の判断、そういうたような綜合判断から、小賣店としての能力ありや否やということをいたしたのであります。
#60
○池田恒雄君 次にお伺いしたいのは、鉱山等に切符外の特別配給がありますが、あれの配給がどうなつておるかということと、それから全國の登録した小売店の数を一つと、もう一つは都会たると、農村たるとを問わず、店の数は同じかどうか、この三点をお伺いします。
#61
○政府委員(鈴木重郎君) 工場、鉱山等に、切符によらずして配給した衣料品はございません。それから小賣店の数でございますが、これは大体におきまして、農村も地方も通じまして二千人に一店舖という基準で決めたのでありまして、從つて場所的に言いますれば、同一市町村内にも沢山のものがあり、或いは非常に少い農村もあるということは当然でございます。総数は大体三万八千でございます。これはいわゆる登録によりまして選定したのでありますが、それ以外に先程お話になりましたように、農業会が約一万三千ばかりあります。ただその農業会の約一万三千の中の三千は、本來の一般衣料小賣店として從來扱つておつたものであります。
#62
○池田恒雄君 都会も農村も同じ率ですね。これは少し問題じやないか。都会と農村の店舗の持ち方が同じということは……。
#63
○政府委員(鈴木重郎君) その点については、私は御質問の趣旨を了解し兼ねるのですが、要するに配給店としては、二千人に一つあれば大体配給できるだろう、こういう程度でございまして、どういう点に問題があるか、分り兼ねます。
#64
○池田恒雄君 数量の計算としては、私は余りそういうことは專門でありませんから、そういう数の出し方は分りません。つまり二千人に一店舗の、一戸前の、つまりお得意として一つとすれば、それはそれで結構です。併しこれは平均であつて、ところがそれを登録した結果において、第一点に説明を頂いた通り、実績の挙つたものと、それから下つておるものとがある。これはその商店の立地的な関係にあると思う。それはそうでしよう。そういうことが出て來ておる。これはその消費者のおるところの立地的な関係によつて商店のあり方が変つて來ると思う。そうすると都会のような場合には、確かに優勝劣敗で、東京は昨年自由な選択を許さなかつたから、その実績は現われなかつたのでしようが、どんどん或る一定のいいところの市街地に切符が集中されて行くと思う。これは明らかなことだと思う。ところが農村のような場合は、これは取扱う品目によつてそうでない場合と、ある場合と二つの場合が考えられる。この点は都会でも同じことですが、農村の場合明瞭に出て來るのじやないか、こういうふうに考えると、私はそういうふうになりますから、どこでも同じような数であつてよいということにはなつて來ないのではないか。だからその地方の産業や何かの状態によつて考えるべきではないかと思う。これは公團の場合も同じだと思う。公團の場合は、御承知のように集中的に住宅ができておりますから、そういうところで一々店舗の置き方は違つて來るのじやないか、もう一つは、或る地帶では專門では事実上成立しないというところが出て來ると思う。從つてここの二千人という計算が一戸前のお得意だという計算も、そこでは妥当性がなくなるということも考えられると思う。どうでしようか。そういう意味合いです。
#65
○政府委員(鈴木重郎君) この二千人に一店舗というのは、お説の通り総平均でありまして、從つて消費者の配置の状況、立地條件、或いは交通事情等を当然考慮されて、而して結果から見れば、何万という取扱の店もあれば、或いは数千のところもあるということは、必然的にそうなるわけであります。專門店についても、無論或る一定の品目を、二千人のみしか配給しないということであれば、当地成り立たない場合がありますが、そこの專門店は專門店としての特異性があるわけであつて、特殊の品目であれば、多数の需要者がその店に集まる。一般品であればその近くのお客さんしか集まらんということによつて、自然にそれが行なわれて來るわけで、ただ制度としては、特に專門で特殊品目を限定した小賣店は原則としてやつておりません。一般衣料品店として登録いたしますので、すべての衣料品は或る業者が扱い得る。ただ併しおのずから寢具は寢具、作業衣は作業衣というふうに、おのずから特異な專門的な品目があるというをとを申上しげたのであります。もとより御賣問屋については統制品目別、專門品別に分れておることは当然であります。
#66
○池田恒雄君 そうすると、その店の能力というのは、切符の集まつた数だけでは尺度にならんわけですね。そうでしよう、專門店というやつは切符を沢山集めなければ、それ自体経営が成りたない。ところが百貨店の場合は、その衣料品の販賣は赤字になつても、これはサービスの、一つのサービス・セール、そういうのでやつても百貨店は立つて行く。併しその場合、百貨店それ自身は衣料品の配給が少く、赤字を出しても、特別のサービスでやつても、そのことは損害にならない。サービスということが能力の一つに考えられるならば、そういうところでも結構だということになつて行くのじやないかと思うのですがね。そうなりますと、私は一方において、專門店を存在させて、そういう專門店が立地的に存在して、そういう趣旨で沢山の切符を集めるようになれば、そうでない、いわゆる田舍においては、百貨店でない荒物屋とか、その外沢山いろいろの品物を賣るところは、そういうところの衣料品の切符の数は少くなる、少くなかつたからと言つて、その店のサービースが悪いとか、能力がないということ、或いは金融能力がないということにもならんと思うのですがね。どうでしよう。
#67
○政府委員(鈴木重郎君) 結局需要家の便利のための配給機関としての機能を発揮すればいいわけでありまして、從つて今御指摘のような、農村において、その数量が少い、併し配給店としては必要だという場合には、先程申上しげた通り、仮に更新される場合においても、その得表点数に拘わらず、地方長官の認定で当地登録の更新を認められるように認めております。
#68
○池田恒雄君 では農村では、この数とは別途に地帶的に考えて、そうして地方長官が数を決めていいわけですか。
#69
○政府委員(鈴木重郎君) だからその数は先程申し上げた通り、適限業者数というものは本年度の一割増、そういうような事情を考えて、総数の五%の範囲内において決める、これが総数でございまして、これがその総数の枠を超えて、地方長官が認定することはないようになつております。
#70
○池田恒雄君 そうすると要するに二千人という平均数に縛ばられて、農村もそれで押されるということになるのですね。そうでしよう、そうなるのでしよう。減らすならば別だが、都会は四千人とか、五千人にしちやつて、農村は二千人というなら分るがよ、都会は大体二千人で取つちやつて、農村もするということになれば、地方長官の裁量の余地がないでしよう。数字の上でそんなことを言つたつて無茶ですわ。決ねておるのだもの、二千人と……裁量の余地がないのです。
#71
○政府委員(鈴木重郎君) 裁量の余地というのは、二千人に幾らとか、五百人にいくらということでなく、店の数でございます。結局現在もその各農村におきましても、小賣店があるわけであり、又仮にそういう人達が適当な実績と言いますか、実績の七割以内に仮に入らなかつたという場合において、当然これを投票を得て、更に登録店としての事業を営もう、廃業しようというならこれは別でありますが、そうでない限りにおいては、そこには他に小賣店がないために、消費者のために小賣店を認めて行くという方針であります。從つてそれが二千人であろうが、五百人であろうが、場合によつては三百人、百人でも、そこに配給店として必要だという地方長官が認定をして、申請があれば登録するわけで、総数が千点の店があつたところならば、本年は四百五十が、仮にそういう観点から決めても差支ない、こういうことを申し上げておるわけであります。
#72
○池田恒雄君 それは分つたが、適限数というやつは二千人基準で、全國的に算出されておる。それではどうにもならんでしよう、そういう話は何遍喋べられても駄目なんだ。二千人と決めておるのだから裁量の余地はない。それは子供の算術でも分る。ごまかしに喋つても分らない。裁量するならば、裁量するように、裁量する余地を與えなければならない。それから立地條件も、それを明確にしてやらなければ、地方長官の何の尺度で、何で判断をする。そんないい加減な答弁をやつても、指導にも何にもならん。それはいいとして、何遍繰返しても、あなたはここでどうにもならんのだから、それはいいとして、いいかい、もう一つ大問題なんだ。それはね、先つきのあなたの説明から言うと、二千人の基準というものができておるということになると、消費組合、購買組合というやつ、これは二千人の消費者を組織化した場合には、法律の形式論は別だよ、法律の形式論は別だが、実質論としては、自働的に配給店たる権利が発生するのだね、そういうことになりませんか。あなたの配給の根本的理論から言うと、法律の形式論は別だよ。
#73
○政府委員(鈴木重郎君) お答えするのですか。
#74
○池田恒雄君 ええ。
#75
○政府委員(鈴木重郎君) 当然登録小賣店にはならないのでありまして、これは実質的に、今お話しのように、登録申請の更改等の際において、そういう登録の基準を仮に二千点というような基準で決められた場合においては、今申し上げたようなその得票が仮に二千点あれば、それを登録するだけでありまして、登録の更改、或いは登録をするという時期がない限りは、当然その消費組合が衣料小賣店になるということは考えておりません。
#76
○池田恒雄君 それは形式論だ、俺は実質的なことを聽いておるのだよ。それは形式論だよ。実質論を聽いておるのだよ。法律はそう規定しておるが、実質はそういうことを狙つたおるのじやないかと思うのです。
#77
○政府委員(鈴木重郎君) その通りです。
#78
○池田恒雄君 それならば……。
#79
○委員長(楠見義男君) 速記を取る関係があるから、発言を求めて下さい。(笑声)
#80
○池田恒雄君 それならそういう制度を立てるということを考えなければならんが、今の法律の形式の通り押して行かなければならんのですか。法律を改正するとか……。
#81
○政府委員(鈴木重郎君) 結局適限業者数の決め方として、そういうふうに、すでに現在そういう住民としては自己の選定いたした登録店があり、又それに対する配給店として、当然それだけの所定の数が予想され、又それに対して配給店としての機能を発揮できるということを予定しておりますので、その中の一部が仮に消費組合という形で脱落をして行く場合は、それだけ得票数が減つて行くわけでありまして、適限経営という、店の数が殖える必然的結果は出て來ない。
#82
○池田恒雄君 形式論を言つておるのじやない。それからねえ、その方式で行くと、ええかい、店、それから非常に場所のいい店とか、立地的な條件のいい店とか、そういうふうなところが残る可能性がありますね、七割という限定をしながら……そうすれば私は余りその一部の少数の業者だけを擁護することになるのじやないかと思いますが、そういう欠点はありませんか。そういう樣式で行くと……。
#83
○政府委員(鈴木重郎君) 決して業者の擁護という観点から考えておるのでは全然ございません。しばしば先般來申上げましたようなところで、配給機関としての機能が発揮できるかどうか、消費者のために便益であるかどうかということを考えて、その結果として立地的條件がいいということは、消費者にいいという、消費者にも便利であるというふうなわけでありますが、それによつて既存業者を擁護するという考えは全然考慮しておりません。
#84
○池田恒雄君 結果としてはそういうことになるのじやないかね。実際上商賣のやれない人が出て來るのだから、そういうことが結果として出て來る。もう一つは、今はね、食糧の計画生産に関する法律の審議をやつておつて、この問題がその過程において問題になつておるのだが、食糧の計画生産をやる場合、こういうものは計画物資の中に入る。その計画物資の配給ということと、商工省当局の物の配給ということは、何らか考慮して立案されておるのですか、こういう法案が出るとか、出ないとかいうことを無考慮に、商工省はいろいろな配給計画を立てるのですか。これはこの法案とは直接絡んで大きな問題になるのですがね。
#85
○政府委員(鈴木重郎君) 現在審議されておる法案とは、この配給制度は関係がございません。この制度はすでに從來から実行しておるものであります。ただ新らしく法案が実施され、それに基いて配給制度が新規に考慮される場合において、從來の共存の制度と、その調整を図つて行くということは当然でございまして、この点について必要な考慮は十分いたしたいと考えております。
#86
○山崎恒君 非常に纖維の問題で御深切な答弁を得たのでありますが、結局この七、三の問題については、農林省の総務局長も一應は了承したというような点を伺つたのでありまするが、先ず第一に、これは答弁を要しませんから、希望意見で申し上げまするが、地方廳に七、三の問題で、商工省から通牒を出してある写しを一つ御配布願いたい。これが一つ。それから大体七、三の問題は窮極するところの答弁の要旨では、非常に登録の点について、すでに第一回のときに実施したときに六ケ月も配給停止をいたしておつて困難を呈した。そのために今回これをやるというと再び困難を招く、そういう虞れがあるので、こうした方法を採つたというような御意見でありすが、先程私が質問申し上げましたように、私共といたしましては、強ち消費者が必ずしも頷いておるところの方法じやないだろう。とにかく消費者としては一回登録して見見が、一回やつて見たがサービスが悪い、あそこは不深切だ、或いは品物がないというようなことで、登録を仕直したいという希望者もあると思いますので、とにかく願わくばこの通牒を出したのでありまするが、これを一つ延期するような方法を御研究願いたい。これは希望意見でありまするが、そういうことによつて、一つ今少し研究をして頂いたらどうか、こういうような希望を申上げるのであります。それと農林省の方にも希望いたしますが、こうした問題については、現在は主管省の商工省が持つておるのでありますから、先ず一つこちらから、積極的に商工省から声が掛からなくとも、農林省としては、そうした問題はとにかく農民の立場から一つ積極的に商工省に呼び掛けて、農村の意見を反映するような方法を採つて頂きたい、さようなことでないというと、各省ごとに分裂したおのおの政策を取られることは、消費者として農民として非常に迷惑する、かように思いますので、とにかく纖維の問題につきましても、繭を作るのがやはり百姓であつて、結局これが加工されたものが商工省に握られるというような立場で、とにかく元を作る農民の氣持を買つて頂いて、でき得れば一つこの点を御研究願つて、延ばせるなら延ばして頂きたい。
#87
○委員長(楠見義男君) では、本日はこの程度で散会いたします。明日は本会議がなかつたら、午前十時からやります。
   午後五時三十四分散会
 出席者は左の通り
   委員長     楠見 義男君
   委員
           太田 敏兄君
           門田 定藏君
           羽生 三七君
           北村 一男君
           柴田 政次君
           西山 龜七君
           平沼彌太郎君
           佐々木鹿藏君
           竹中 七郎君
           石川 準吉君
           宇都宮 登君
           岡村文四郎君
           島村 軍次君
           寺尾  博君
           徳川 宗敬君
           藤野 繁雄君
           松村眞一郎君
           山崎  恒君
           板野 勝次君
           池田 恒雄君
  政府委員
   農林政務次官  平野善治郎君
   商工事務官
   (纖維局長)  鈴木 重郎君
   商工事務官
   (生活物資局
   長)      細井富太郎君
   農林事務官
   (総務局長)  平川  守君
  説明員
   農林事務官
   (大臣官房文書
   課勤務)    加藤 泰守君
   総理廳事務官
   (経済安安本部
   生活物資局次
   長)      木村  武君
ソース: 国立国会図書館
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