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1953/03/22 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 農林委員会 第18号
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1953/03/22 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 農林委員会 第18号

#1
第019回国会 農林委員会 第18号
昭和二十九年三月二十二日(月曜日)
   午前十時五十六分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     片柳 眞吉君
   理事
           宮本 邦彦君
           清澤 俊英君
           戸叶  武君
   委員
           雨森 常夫君
           川口爲之助君
           佐藤清一郎君
           重政 庸徳君
           関根 久藏君
           北 勝太郎君
           河野 謙三君
           江田 三郎君
           河合 義一君
           松浦 定義君
           鈴木  一君
  政府委員
   農林政務次官  平野 三郎君
   農林省畜産局長 大坪 藤市君
   食糧庁長官   前谷 重夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       安楽城敏男君
   常任委員会専門
   員       中田 吉雄君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○本委員会の運営に関する件
○農林政策に関する調査の件
 (清掃法案に関する件)
 (糖業に関する件)
 (昭和二十八年産米減收加算に関す
 る件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(片柳眞吉君) 只今から農林委員会を開きます。
 最初にお諮りいたしたいのでありますが、これから申上げますが、これから申上げまする法律案及び承認案は農林政策に深い関係を持つておると思われますので、その取扱いについて御協議を願いたいと思います。
 第一は、地方税法の一部を改正する法律案でありまして、この法案につきましては、すでに一応の説明を聞いたのでありますが、これを連合審査を申入れるか、或いはそこまで行かないで当委員会から適当の申入をするか。特にこれは農業協同組合の非課税という根本問題の意見が出ておりまして、この点が第一の問題であります。なお農林大臣の出席もこの問題については求めておる次第であります。
 第二は、農産物の購入に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件でありまして、この件も当委員会におきまして、外務及び農林当局から一応説明を聞きまして、必要に応じ外務委員会に連合審査を申入れるかどうかを御相談を願いたいと思います。前例としては国際小麦協定の承認の場合においては連合審査をやつております。
 第三の問題は補助金等の臨時特例に関する法律案でありまして、これにつきましても、今特別委員会で審査をやつておりまするが、これ又連合審査まで持つて行くか、或いは適当に申入をいたすかどうかという点をおきめを願いたいと思うのであります。
 それから第四は、行政機関職員定員法の一部を改正する法律案につきまして、この問題につきましても近く行政管理庁及び農林当局から説明を聞きましてこの措置をきめて行くわけでありますが、以上の四件につきまして、この取扱い方につきましておきめを願いたいと思うのであります。特に案件の性質上、今月中に処理することを要すると存じまするのは、最初の地方税法の一部改正案、それから補助金等の臨時特例に関する法律案、それから行政機関職員定員法の一部を改正する法律案、これは二十九年度の予算との関係もありまして、今月中に態度を決定すべきではないかと思います。なお農産物の購入に関する日米両国との協定の件も、アメリカの会計年度の関係で六月までに小麦五十万トン・大麦十万トンを買うということになつておりますので、これもやはり早いほうがよろしいのではないかと存ずるのであります。
 以上の四件につきまして御相談を願いたいと思います。ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#3
○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて。
 それでは御相談の結果、第一の地方税法の一部を改正する法律案につきましては、先づ農林大臣の出席を求めて質疑をいたした上で態度を決定して参りたいと思います。
 それから第二の農産物の購入に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件は、やはり関係当局から説明を聞きまして、大体は連合審査に持つて行きたいというようなことで御了承願いたいと思います。
 第三の補助金等の臨時特例等に関する法律案につきましては、これは特別委員会もできておりますので、且つ又農林委員のかたも向うに実際上委員として出ておられますので、こちらから申入を行うということで一応試案を作成して見るということで御了承願いたいと思います。
 それから行政機関職員定員法の一部を改正する法律案につきましては、関係当局の説明を聞いた上でその後の措置を決定して参りたいというふうに決定いたしましたので御了承願いたいと思います。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(片柳眞吉君) 次に、清掃法案に関して、先般厚生委員長に申入れておきましたが、本法律案が衆議院において相当大幅に修正せられました結果、前の申入を改訂する必要がありますので、お配りいたしましたように、改めて申入することにいたしたいと存じます。
 一応朗読いたします。
  昭和二十九年三月二十三日
        参議院農林委員会
  参議院厚生委員長 上條愛一殿
  清掃法案に関し改めて申入
 去る二月二十六日附を以て清掃法案について御配慮をお願いいたしておきましたが、本法律案が、衆議院において相当大幅に修正せられましたことによつて、右申入を左記のように訂正の上格別の御配意煩わしたく改めて申入れます。
    記
   清掃法案に関する申入
  目下貴委員会において御審査中の清掃法案について、御承知の通り、我が国の農業は、古くから、その慣行上、或いは都市衛生の要請によつて、相当多量の都市屎尿及び塵芥等を利用し、その供給を前提として農業生産及び農家経済の現状を維持している現実にあるにかんがみ、本法、特に第七条、第十二条、第十五条、第十八条の運用に当つては、厚生、農林両当局において十分協議を遂げ、完全な了解の下に之を実施し、農業上支障を来たすことのないよう、遺憾なく御措置願いたく
  右当委員会の総意を以て申入れます。
  以上でございます。
 御了承を願いたいと思います。御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(片柳眞吉君) 御異議ないものと認めまして、さよう決定いたします。
  ―――――――――――――
#6
○委員長(片柳眞吉君) 次に、前回の委員会におきまする話合によりまして、最初に砂糖の件を議題といたします。
 先づ農林当局から、先般の申入に対し、その後における検討の経過及び結果につきまして報告を聞きたいと存じます。
#7
○政府委員(前谷重夫君) 先般の当委員会におきまして、いろいろ資料御希望もありまして、これにつきましては、目下鋭意資料の作成をいたしているわけでございます。その後、先般の金曜日でございましたか、その後の進行状況について時々御報告する。こういうことになつたわけでございます。我々といたしまして、省内でもいろいろ議論をいたしておりまするし、又関係省におきましても、いろいろ御議論がありますので、まだ先般当委員会におきまして御説明を申し上げた以上に進展をいたしておらないのでございまして、できるだけ早くそういう点についての具体的な事情につきましても申上げたいと存じますが、本日におきましては、まだ進展の具体的な状況につきましては申上げる段階に至つておらないわけでございますが、先般も申上げましたように、恒久対策といたしましての輸入につきましては、できるだけ速かにやりたい、できますれば私も本日或いは明日中には更に通産省に出かけて折衝いたしたい、かように考えておるわけでございます。
#8
○河野謙三君 その後話が進まないというのは、要するにこの間政務次官が言われたように、二十九年度の外貨割当についての基本的の決定をまだ見るに至らないからきまらない、こういうことですか。
#9
○政府委員(前谷重夫君) 外貨割当の点もございますが、又基本的にいろいろ考え方につきましてもそれぞれ検討を要し、又意見も調整しなければならない点が多々ございますので、両方の意味におきまして進展しない。と申しますのは、一つは先般の金曜日の当委員会のあと、土曜日、実は申訳ないのでございますが、我々は食糧対策審議会にかかつておりましたので、そういう事務的な事情もございましてまだ進んでいない、こういう点もあるわけでございます。
#10
○河野謙三君 長官は過日の委員会で政務次官の答弁を端で聞いておられたのでありますが、少しく待つてくれという理由の全部は、外貨割当がまだ決定を見ないから待つてくれと、こういうことが回答を待つてくれという全部の理由のように答弁されたように思うのですが、これはお聞きになつたと思うのですが、そうだとすれば、一応外貨割当が決定するまでに、例えば七十万トンに削られた場合はどうする、八十万トンに削られた場合はどうする、もつと極端に六十万トンに削られた場合はどうする、これらのそれぞれの段階別に一応の作業はできているんじやないんですか。私はその作業をした結果を知らしてくれというのではないんです。だからその作業ができておれば、外貨割当が決定すれば、これは今月中には遅くも決定するでしよう。決定しますから、すぐにそれに対しての対策というものは発表されるんじやないんですか、そういうことになつていないんですか。
#11
○政府委員(前谷重夫君) 勿論先般も申上げましたように、外貨割当の見通し、更に外貨割当の場合におきまするその数量の輸入の方式、つまりバーターの場合でございますとか、或いはスウイツチの場合、或いはストレートの場合というふうな、トータルとしてきまりましても、その間の各輸入方式の量的関係というものをどうするかということも問題が残つておるわけでございますが、同時にこの問題は、これは河野委員もよく御承知のように、政策の根本にも触れまするし、又他物資も同様な事情でありまするものもございますし、そういう問題との関係もございますので、いろいろ我々としても検討いたしておりまするが、そういう根本的な問題につきましても意見の調整を要する点もあるわけでございます。
#12
○河野謙三君 そうしますと、こういうことだけははつきり言えると思います。例えば七十万トンとか、六十万トンに削られた場合は、これは従来の全く手放しの自由放任の形態では砂糖の市場は放つておけない、これは仮に百万トンなり、九十万トンなり、九十五万トンの場合は今までの現在通りの形でやつて行ける。その方法もあるだろう。併し八十万トンなり、七十万トンなり、六十万トンに削られた場合は現在の粗糖の取引方法ではいけない、こういうふうな二つに分けての考え方は政府では統一しているんですか。予算委員会等で愛知通産大臣等もそういうふうな答弁をしておられますが、農林省もそれは同様ですか。
#13
○政府委員(前谷重夫君) 数量が相当量減額になりまする場合におきまする問題と、それから数量が相当量輸入される場合との場合におきましては、おのずから段階が違うかと思います。ただ先般の通産大臣の予算委員会における御言明は、私はまあ新聞等で拝見いたしたわけでございますが、そういう一つの考え方もあり得るというふうに考えるわけでございますが、これは輸入全般の問題としてお考えになつておられることだろうと思うわけであります。ただ申上げておきたいのは、例えば一定の数量の輸入量がございましても、これを全般的にバーターとか、或いはその他の方法でやりまする場合と、それからドルのストレートの場合におきまして、やはり原糖の輸入価格というものが大分違つて来ると思います。砂糖のバーターなり、スウイツチで相当量やるといいます場合におきましては原糖の価格も相当高くなる、その場合におきまする国内の購買力なり、国内の価格の水準との関係で、又問題が超過利潤の問題としてどの程度の超過利潤が生ずるかというふうな、こういうふうな問題もあろうかと思います。我々といたしましては、いろいろな場合を想定して検討をいたしておるわけでございますが、まあ統制というふうな、これはその統制なり管理なりの範囲の問題、考え方の問題もございまするが、こういう問題につきましても非常に政策の根本的な問題もございまするし、又或る一つの物資だけでこれをやつて行くということ、又その物資の中でも、一部分で以てやつて行くというようなことにつきましては非常な大きな問題点があろうかと思います。又それの行政的、技術的な面におきましても非常にむずかしい点があるわけでございまして、そういう点もいろいろ検討をいたしおる次第でございます。
#14
○河野謙三君 まあ検討されておることは新聞紙上で承知しておりますし、又我々新聞を通じなくてもよくわかつておりますが、ただ、今の社会には、いわゆる目に余る社会悪というものが非常に多いんですが、その中で最も私は大きな社会悪は砂糖の問題だと思います。これはお認めになると思います。そういう問題を目の前に置いて、而も必需品である砂糖について、これだけ社会悪が目の前にさらされているのを見ながら、これについてただ検討している、検討している、一週間や十日はいいけれども、今日までこの問題が出まして以来何日たつているかと言うんです。下手な考え休むに似たりということがありますが、私はあえて下手とは言いませんけれども、そういう諺もあるんですよ。でありますから、私はそろそろ結論を出してもらわなければ困ると思います。これは大臣がここへ出て来ないので、何か君は長官をいじめていると、私はいじめているんじやないんですから、その点をよく御了承願つてもらわなければ困るんですが、何とか一つ早く結論を出してもらいたい。私はほかの委員の御質問もあると思いますから、最後に一つお尋ねしますが、この間申入の別の条項に、粗糖の割当について、今後過剰設備をもう少し整理するような粗糖の割当方法を考えてもらいたい、こういう申入をしましたが、これは何も今の外貨割当の問題や今後の取引機構の問題ではないんですから、これに対して回答が遅れているのはどういうわけですか、これを一つ御説明願いたいと思う。
#15
○政府委員(前谷重夫君) 只今のあとの点でございますが、粗糖の割当をどういうふうな割当方式でやるか、こういう御質問でございますが、これが現在の過剰設備と関連してどういう形でその能力を見て参るか、こういうふうな問題かと思いますが、粗糖の割当の方式如何によりましては、今後も過剰設備が起る虞れがあるということが想像されますので、そういうふうなことのないように粗糖の割当方式は考えて参りたいというふうなことは、この前も申上げたわけでありまして、ただ将来の過剰設備を抑える、これは粗糖の割当方式によつて更に過剰設備を造成するという恐れがございますので、これはそういうことのないようにいたさなければならないということに考えておりますが、現在できております過剰設備をどういうふうな形でするかということは、これは能力査定を如何なる基準によつて、如何なる方法でやるかというふうなことになるだろうと思います。ただこれは河野さんも御承知のように、やはりこの能力の、製糖会社に粗糖を割当てる場合の問題でございますが、同時にそれは全般的に申しますると、例えば政府等において粗糖を直接輸入するというふうな方式が考えられるといたしますれば、そういう問題とも関連するわけでございまして、必ずしもこれが別途に切離されての問題にもならない場合もあるわけでございます。そういう点も考え合せまして、そうして今検討いたしておりますが、この能力の査定につきましては、従来から能力の査定委員会がございまして、その査定の基準によつて能力の査定を見ておるわけでごいます。この基準を更に検討するかどうか、こういう問題になるわけでございますが、我々も御趣旨のように今後の能力が粗糖の割当のために能力が殖える、こういうことはこれはもう絶対に避けなければならない、かように考えますので、そういうことのないようには処置いたしたいというふうに考えております。
#16
○河野謙三君 そうすると、農林省では今のところ将来これ以上設備が殖えないようには十分考慮しておる、併し現在までできました二百七十万トン乃至二百八十万トンのいわゆる日本の必要量に対して三倍近くの過剰設備についての整理につきましては何らお考えになつていない、これはもう現状を認める、ただ将来だけだと、こういうことですか。又将来過剰設備がこれ以上生れないようにするためには、かねて通牒か何か出されましたか、本年三月以後の設備につきましては、割当の場合に設備の対象にこれは絶対にしない、全然しない、これを零に扱う、こういうこと以外には何もないのですか。
#17
○政府委員(前谷重夫君) 現在ありますこの過剰設備をどうするかということは、これは原糖の能力割当を如何にするか、こういうふうな問題よりもむしろ現在の過剰設備の処理ということになりますると、これはもう企業整備か、何か別途の建前からやらないと、能力査定というふうな面からどうこうするということにはなかなか非常にむずかしいのじやなかろうか。能力査定は、それによりまして各社間の一つの均衡のとれた形になるということが従来やつて参りました主眼でございまして、又同時に今後能力割当をすることによりまして増設が行われるということを防止する、こういうふうな建前から検討いたしておるわけでございます。現在ある設備をどうするかということは、これはまあ企業整備のような問題と関連して、非常にむずかしい問題になりますので、そういう点については、これは能力割当とは別個の問題として考えなければならないというふうに考えておるわけでございます。
#18
○河野謙三君 私は現状の設備は、これは公平なバランスの上に立つて本当の意味の自由経済の下にでき上つた製糖設備じやないと思うのです。これはまだあなたのほうから資料を頂かんけれども、例えば名古屋精糖の神戸工場が、非常に苦しい外貨のやりくりの中から過剰設備である名古屋の神戸工場を造るために先ず外貨をとつた、これがすでに非常な不公平ですよ。その上にこの間私が指摘いたしましたように免税措置をとつている、非常にこれは政治的な恩恵ですよ。そういうことによつてでき上つた工場が、既成の事実として将来の粗糖の割当をする場合に能力の基礎に計算されるということは、これは公平だと思いますか。私は別にどこの製糖会社も知らないのです。砂糖に私は関係ない、食うのは甘いのは好きでありますけれども、砂糖とは関係ない、ないけれども、長年孜々営々として労使一体になつて築き上げた製糖会社ですよ、最近のアプレの会社はたまたまそれが政府の要人と関係が深かつたために、政治的に特殊の恩恵を受けて、そうしてこういう大きな一つの勢力ができ上つた、而もそれは国全体から見れば非常に国の経済にはマイナスな過剰設備であるという事実の上に立つて割当を考えた場合に、これを単に既成の事実として本年の三月までの能力はこれは認めるということは、私は最も公平を期せなければならないところの行政庁としての私はお立場じやないと思います。でありますから、それやこれやと考慮して、過剰設備の整理につきましては過去に遡らなければいけないと思います。長官一体どうお思いになりますか。
#19
○政府委員(前谷重夫君) 只今の名古屋精糖の輸入の問題は、特に名古屋精糖に対して特恵的な形で与えられたということではないように私は承知いたしているのでありまして、これは免税の場合におきましては企業合理化促進法の一つの制度の下でのそれの適用でございますし、これは一昨年頃の問題かと思いますが、詳細なことは承知いたしておりませんけれども、輸入につきましては、この一社のみならず、ほかにもその当時希望があつたものは大体その適用を受けたのじやなかろうかというふうに考えておりますので、特にこれが政治的な恩恵云々というものは考えておらないわけでございます。我々といたしましては、如何にすれば各工場間におきまする公平なる処置ができるか、而もこれにつきましては能力査定委員会なり、又、割当基準につきましては、それぞれ業界の意見も徴してやつているわけでございます。
#20
○河野謙三君 それは長官、名古屋精糖の神戸工場の機械輸入のことについて、あなたは何もそういう抗弁をする必要はありません。あなたはそういうお立場じやないのですよ。これはあなたそんなことを私は抗弁する必要はないと思います。この間も政務次官が言つているじやないですか、将来において気を付けます。将来において気を付けるということは、今まで悪かつたということなんです。これは私はこれでやめますけれども、産業の合理化のために免税措置をとつているんです。これだけ過剰設備を持つている糖業界に、アメリカから何の必要があつて貴重な外貨の割当をして砂糖の機械を輸入する必要がありますか、それに更に免税する措置をとる必要がありますか、而もまだあなたのほうから明細はもらわんけれども、ほかの製糖には関係がありますか、名古屋精糖だけ特にそういうことをやらなければならない理由はどこにありますか、これはあなたの答弁の範囲じやない。併し私はこういうこともある。あるから粗糖の割当については、将来のみならず過去におきましても、この実績について再検討する必要があるのじやないか、こういうふうに言つている。私はあなたから名古屋精糖の弁明を聞こうとは思わない。あなたも随分そんな余計なお節介をするものだと思う。そんなことはあなたの関係じない。私はあなたを責めているのじやない。そういう事実を、たとえ過ぎ去つたものでも、そういう過去においての悪というものは今後の行政において大いに修正して行かなければならん。これを私は言つている。詳細はデーターを要求してありますから、製糖工業に今まで政府の資金なり、例えば開発銀行の金がどこか出ているか出ていないか、その他政府斡旋の金がどうなつているか、それから設備について外国から輸入した会社が幾らある、その場合にどこの工場は免税措置を受けている、どこの工場は免税措置を受けてない、こういうことについて過日資料を要求しましたが、これはすぐわかることでありますから、通産省と連絡の上で明日の委員会まで一つ出して頂きたいと思う。私は同じことを押問答しても仕方ありませんから砂糖の問題はこれで終ります。
#21
○江田三郎君 今の長官の答弁で行きますと、二十九年度の基本方針はまだきまらん、こういうことなんですが、細かい具体的なことはきまらんとしても、基本方針の基本とも言うべきものはきまつたのかどうか。新聞で我々が見るというと、政府の方針として要綱統制というものが確定されたように出ておつたのですが、あれもまだきまつていないということなんですか。
#22
○政府委員(前谷重夫君) 要綱統制なり、基本的な考え方はきまつておりません。実は新聞におきましても、通産省でそういうふうな考え方があるということで連絡をいたしたわけでございますが、通産省のほうにおいても、いろいろ検討をしている模様でございまして、それの採否なり、具体的な考え方なりについてはまだ決定いたしておらないようでございます。
#23
○江田三郎君 ちよつと重ねて念を押しますけれども、新聞に出た要綱統制ということすらもきまつていないということですか、これははつきりしておいて下さい。
#24
○政府委員(前谷重夫君) 具体的に砂糖につきましては、まだ我々といたしましても、農林省で省議でまだ決定する段取りに参つておりません。それから通産省のほうの要綱統制のことが新聞紙上に出ましたので連絡をいたしましたが、通産省におきましてもまだその段階、検討はいたしているようでございますが、決定したというふうな段階ではないようでございます。
#25
○江田三郎君 河野君のほうから、下手な考え休むに似たりということをさつき言つておつたのですが、一体あの新聞を見ると、少くとも要綱統制というものは決定的なように誰でも受取つたのですがね。併しそれがまだきまつていないということになると、一体何をしているのかという大きな疑惑を持たざるを得んので、或いはテスト・バルーンばかりあげて様子を見ている、そういう意味でやつているのかとも思えますけれども、いずれにしてもそういうようなことがきまらないために、一時清算相場五十三円という台も出ておつたようですけれども、又その後値上りしている。今日あたりの気配で行くと、又もつとはね上るのじやないかというようないろいろな噂が出て、これは国民として迷惑至極ですよ。なぜ一体要綱統制を、誰しもきまつたように受取るが、要綱統制さえきまらんのですか、これはあなたのあれでなく閣議でやることだから仕方がないですが、どうも私腑に落ちない点が出て来るのです。政務次官が見えたから政務次官に聞きますがね、この間新聞に出た砂糖とガソリンについては政府は要綱統制を行う、こういうことが決定したようにどの新聞へもはつきり出たのですが、あれは嘘ですか。
#26
○政府委員(平野三郎君) 新聞のことは全く承知いたしておりませんが、政府としてはまだ何ら新聞に発表したこともございませんし、いろいろの検討を続けている段階で、新聞記事につきましては関知いたしておりません。
#27
○清澤俊英君 そこで心配になりますのは、先般砂糖の問題について農林省の一つの取扱い方として、五つの項目を提出せられましたが、あれは今のような工合で、砂糖対策というものが全然ない場合には、行政措置としてあれでも一つおやりになる決心があり、又でき得る性質のものですか、どうですか。
#28
○政府委員(前谷重夫君) 先般当委員会に対しまして御説明申上げましたのは、臨時応急の対策と恒久的な問題について検討をいたしているということを申上げたわけでございまして、臨時応急の対策につきましては、あのラインで以て進めて参りたいということでございます。
#29
○清澤俊英君 今一度はつきりさせておきますが、どうしても今のような工合で問題が片付かん場合には、近く何らかの時期にそういう方法を講じられるということなんでしような、これははつきりしておきたいと思う。
#30
○政府委員(前谷重夫君) 応急対策につきましては、この前申上げた方向で以て今各省と折衝いたしているわけでございます。
#31
○清澤俊英君 折衝ですか。
#32
○政府委員(前谷重夫君) 方式につきましては通産省との間におきまして検討を、大体了解は付いているわけでございますが、具体的な輸入の問題につきまして、大蔵省との間に為替等の関係におきまして折衝をいたしている、こういう段階でございます。
#33
○清澤俊英君 そうすると、まだこれも最終的には決定しておりませんですな、簡単でよろしうございます。
#34
○政府委員(前谷重夫君) インドネシアと台湾からの輸入、その方針は我々としては通産との間におきまして話合を進めているわけでございますが、為替なり、通商上の問題、先方との交渉という問題で、最終的に何万トンどの時期に入るということが決定いたしておらないわけでございます。
#35
○清澤俊英君 もつとはつきりしてもらいたいですがな。大蔵省がまだ承認しないから、これもまだ未決定だというのですな。簡単でいいです。大蔵省がいいというならばそれでやりますならやる、こういうふうに簡単に言つてもらいたい。
#36
○政府委員(平野三郎君) ちよつと私からお答え申上げますが、只今長官が申上げました点は、応急対策につきましては、趣旨はこの前御説明申上げた通りであつて、あの通りやるということでございます。ただ台湾から五万トンの予定が三万トンになるか、四万トンになるかということは、相手のあることでございますから、はつきりここで申上げかねますが、要するにあの方針は決定いたしているわけであつて、すでに着々実施中であるということでございます。ただ恒久対策につきましては只今検討いたしている、こういうことであります。
#37
○清澤俊英君 そこでこれはちよつと問題は別になりますが、只今も江田君が言われている統制とか、何とかの声を聞いただけで、直ちに砂糖の値段が反撥してはね上るというようなことが、得てその急速な態勢がとられるのはどうも清算取引の関係じやないかと考えられます。而も最近は株がだんだん悪くなつて、株式投資がそういう砂糖の思惑に向いている、こういうようなことは市場一般の声として聞かれるとき、これだけ問題になつている砂糖の値段を上げる基盤とも見られる清算取引を、一時でも農林省は停止すべきようなことを通産省に申入れるくらいのお考えはないのでございますか、先般来長官とはしばしば清算取引について質問応答をやつておりますが、どうしても需給調整上必要ないというのが長官の考え方ですが、実際に新聞を毎日見てみますと、我々が見ております場合でも、又一部の業者の中からでも、清算取引は無謀な暴騰と思惑を高進するだけであつて、あれをやめてもらいたいというような声が現に出ておるのでありますが、この弊害に対してどう思つておられるかということと、私は農林省としては一応清算取引を停止すべく通産省のほうへ御交渉あることが正当じやないかと思うのですが、この点どう思われますか。
#38
○政府委員(前谷重夫君) この取引上の関係でございますが、これは現在の自由流通の形におきまする一つの相場の建て方の問題でございまして、これにつきましては、過当投機に走るということは、これは思わしくないわけでございまして、これにつきましては我々としても自粛を要望するわけでございますが、この制度自体をどういうふうにやるかということは、これは今後の将来の見通しとも関連して非常に私は慎重に検討しなければならん問題だというふうに考えておるわけでございまして、今直ちにこれをどうするというふうにまで検討が進んでおりませんので、ちよつとこれにつきましては、今どうするということを申上げかねると思います。
#39
○清澤俊英君 次官、どう思つていますか、清算取引の問題……。
#40
○政府委員(平野三郎君) 清算取引につきましても、政府部内におきまして只今検討いたしておるわけでございまするが、まあ砂糖のように殆んど大部分が輸入品であつて、国内産というものは僅か五%以下であるというようなものにつきましては、やはり必ずしもああいう取引が必要ではないという意見も有力にございまして、この砂糖行政の根本的な只今改革と申しまするか、この面と併せて検討いたしておるわけでございます。
#41
○清澤俊英君 私は政府部内がどう考えておるということじやないのです。農林行政を預かつておいでになる次官としてどう考えておいでになるか。私は農林委員として、清算取引のごときものは砂糖市場を混乱さして思惑を助長するだけの効能を持つておるので、一ときも早く停止すべきだという考え方なんです。あなたのお考えはどうなのか、こういうことをお伺いしたい。
#42
○政府委員(平野三郎君) 私といたしましても、只今慎重に研究いたしておるわけでございます。
#43
○河野謙三君 さつきの江田さんの質問に関連いたしますが、新聞に出ました要綱統制とか何とかいうのは、あれは一体全部デマだというんですか。それともあの種のことは或る程度きめておるけれども、まだ発表ができないと、こういうんですか、どちらなんです。あれは全然デマですか、それとも発表の段階に至つていないと、こういうんですか、これを一つはつきりしてもらいたい。
#44
○政府委員(前谷重夫君) あの新聞を私も拝見いたしたわけでございますが、通産省のほうにおいて云々とございましたので、通産当局にその点を確めたわけでございますが、通産当局といたしましても、検討中であるが、あれを決定したということはないというふうに承わつておるわけでございます。
#45
○河野謙三君 政務次官、政府としてどうですか、ああいうことは全然話題に上つていないのですか。(江田三郎君「あなたの名前が出ておるじやないか」と述ぶ)それとも発表はまだできないと、こういうんですか、政務次官から伺いたい。
#46
○政府委員(平野三郎君) 発表できないということでなく、新聞紙上においてちよつと見ることは見ましたけれども、全く関知いたさないことで、承知いたしておらんわけでございます。
#47
○河野謙三君 関知してないつて、あなたは全然ああいう相談にも乗つていなければ、ああいう意見もあなたの耳に入つていない。ただ新聞を通して見ただけだ、こういうことですか。
#48
○政府委員(平野三郎君) 政府部内におきましては、愛知通産大臣と密接な連絡をとつてやつておりまするし、又与党の政調会等におきましても、しばしば会議を開きまして協議をいたしておるわけで、いろいろの意見が出ておるわけです。そのうちの一部が新聞に出たのじやないかというふうに考えまするけれども、そういう段階で承知いたしておる程度でございます。
#49
○河野謙三君 政府として統一された意見じやないけれども、愛知通産大臣の意見だと、こういうことですか。あなたが通産大臣といろいろお話になつておる過程において、それはわかつておいでになると思うが、愛知通産大臣としてはああいう意見を持つておる、こういうことですか。
#50
○政府委員(平野三郎君) 今お話の新聞記事がどの部分であるか承知いたしておりませんので、愛知君がその意見だかどうだかということは、ここで申上げかねるわけでございます。
#51
○河野謙三君 そんなら愛知さんはどう言つておられますか。それを一つここで話して下さい。
#52
○政府委員(平野三郎君) 愛知君としてもいろいろな意見を持つておられ、いろいろな角度から検討をいたしておられるようでございます。
#53
○河野謙三君 検討は勿論するでしよう。これは目下の政治上の重大問題です。あなたも検討されるし、愛知君も検討される、いろいろ検討されておりますが、例えば平野さんはこういう意見だということもあるでしよう。愛知さんは一体あなたにはどういう意見を開陳されておりますか。これは政府の意見じやなく、愛知さん個人としてどういう意見を持つておられるか、あなたと愛知さんとの話合の上において……。これは別に差支えないでしよう、お話になつても……。
#54
○政府委員(平野三郎君) 愛知通産大臣の考え方につきましては、愛知君を呼ばれて一つお聞きとりを願いたいと思います。
#55
○江田三郎君 関連して一つ……。要綱統制なんというものは知らんと、そういうことなんですけれども、それでは私改めて聞きますが、我々が新聞を通じて受取つた要綱統制というものは、配給制度等の直接の統制をやらないで、強力な行政指導で以て統制と同じような、実際的な効果を挙げて行く、これを狙いとすると、これを要綱統制と言うらしいんですが、そういう要綱統制のやり方には政務次官は賛成なのか、反対なのか、これはあなたの意見ですから言えるでしよう。
#56
○政府委員(平野三郎君) はつきり申上げられることにつきましては、配給統制的なことは絶対にやらないということだけは明確に申上げられると存ずるわけでございますが、なおその他の点につきましては、ここで申上げられることは、食管その他の特別会計において買入を行なつて、その線を通じて調整を図つて行くということについては意見が一致いたしておるわけでございます。
#57
○江田三郎君 だから食管その他の政府機関で粗糖の買入を行う、そうして配給制度はとらないが、その政府買入を通じて強力な行政指導によつて混乱をさせないようにやつて行く、これだけはいいわけですね。
#58
○政府委員(前谷重夫君) 只今も食糧特別会計その他の政府買上という線において検討いたしておるわけでございますが、要綱統制なり、配給統制或いは需給調整、これはそれぞれのものに応じ、それから又そのものの関係します業界と申しますか、流通段階等の組織との関連もあろうと思います。要綱統制的な一つの行政指導によつてそういう目的が果し得る場合と、そういう組織なり、そのものの性質なりからいたしまして、性質と申しますか、そのものの事情からいたしまして、そういうことが困難の場合、これはそれぞれものの状態によつて私は異つて参るというふうに考えております。
#59
○江田三郎君 いろいろなことを聞いても、何かはつきりしないから私も余り聞きませんけれども、とにかく砂糖の扱い方というものに対しては国民が非常に迷惑しているだけじやなしに、我々としてもどうも割切れない感じを受けるわけです。たびたびこの委員会で問題になりましたように、製糖資本の利潤というものは我々がちよつと概算しても年間三百億以上になる。今の日本の事業の中でこれほど大きな利潤を而も簡単にあげる事業というものはないわけなんです。而もその製糖資本に対して一体政府は今まで何を与えて来たか。これは河野君の指摘されるような、機械の輸入のためのいろいろな便宜もありましようし、そういうことだけでなしに、例えば消費税一つとつてみてもですよ、三カ月分の消費税の延納ということは、トータルにすれば一億を突破するわけです。なぜこういうことをするかと言えば、あなたはこの間の答弁の中では、消費者から回収するのに時間がかかると、こう言われますけれども、実態は一体どうですか、製糖資本はみな問屋から保証金をとつてるじやありませんか、取引は今まで現金じやありませんか、前金をとつているじやありませんか、百億以上のものを国のお金を只で使つてるじやないですか。そういう金を使つてあらゆる保護を与えられて、そうして過剰投資をやつて、必要な三倍もの過剰投資をやつて国民に対して重大なマイナスを来たしてるじやないですか。こういう要綱統制ということは出ても、出たかと思うと引込んでしまう。何かやろうとしてもやつぱり依然としてそういう製糖資本との腐れ縁が切れない。牽制を受けてるじやないですか、少くとも我々はそう受取らざるを得ないじやないですか。而も今度の要綱統制を見ても、これは新聞によつていろいろ見方が違いますけれども、或る新聞によるというと、ドル・ストレートで入れるものは、これは政府買上にして政府が消費者に対して配るようなことをする。併しながらバーターやリンクについては今まで通りに製糖業者に対して原料割当をするんだということが出ておる。この問題についてはもうこの委員会でも大体もう意見が出たはずです。業務用の砂糖というのは一体誰が使うのか、大きな部分は菓子屋でしよう。一体日本の菓子について精糖を使わなきやならん、それほど日本の経済というものは豊かなのかどうかということです。若し耐乏生活ということを本当に考えているなら、粗糖を使つて結構菓子はできるじやありませんか。それをなぜこの機会に及んでも原料というものを、粗糖というものを原料として製糖会社に独占をさして、高い手数料をかけて高い利潤をとられて、白砂糖を使わさなければ菓子を作らせないのか、誰だつて疑問に思いますよ。どうも砂糖行政を通じて一貫して受ける我々の印象は、あなた方がこの製糖資本というものに対して屈服してるんじやないか、製糖資本の中の名古屋精糖、自由党の某要人との関係を云々される、そういうことも今までのあなた方のやり方をずつと一貫して見ているというと何か裏付けられるような気がするじやありませんか、非常に不明朗だ。答えは要りませんけれども、非常に不明朗だということだけ申しておきます。
#60
○政府委員(前谷重夫君) ちよつと私の言葉が誤解をされたのではないかと思いますが、超過利潤を取得する者に対してどう処置するかという問題と、それからそれの末端の配給を如何にするかという問題と、こう問題が二つあるわけでございまして、要綱統制の問題はこれはどういう解釈になりますか、つまり配給統制を要綱統制でやるということになりますると、現在の流通段階なり、いろいろ一般消費者の組織なり、これは生産資材と違いますので、要綱統制という形で以てそういう方法はむずかしいという点があるということをこれは御了解願わなければいかんと思います。つまり超過利潤をどうするかという問題と、それから配給の問題とは、これは二つの問題として考えられると思うのです。そういう意味で要綱統制ということについては、そういう要綱統制がなし得るものと、それから非常に困難なものと、これはそのものの性質によつて相当あるのではないか、こういう趣旨を申上げたわけでございまして、超過利潤の問題とはこれは別個に考えるべきではなかろうかというふうな意味で申上げたのです。その点だけ一つ御了解願いたいと思います。
#61
○江田三郎君 ちよつともう一言だけ言つておきますけれども、私どもはどう説明をあなた方のほうでされたところで非常に割り切れない印象を受けます。そこで私はあなた方の今後の行き方をもう暫らく見ます。その模様によつては私どもはあなた方と新たな角度から対決をするということだけを申上げておきます。
#62
○河野謙三君 関連して……。先ほど政務次官から、農林省が食管の特別会計て買うことだけは一致した、こういうことをおつしやつた。そういうことですか。
#63
○政府委員(平野三郎君) 「食管その他の特別会計」と申上げたわけでございまして、食管と限るわけではないわけであります。
#64
○河野謙三君 先ほどは「その他」がなかつたと思うのですが、それはどつちでもいいや。そうすると、それは全量を買上げるのですか、ストレートの分だけ一部買上げるということですか。その一致したというのは。買上げる内容というのは、全量買上げるということですか、一部買上げるということですか。
#65
○政府委員(平野三郎君) 先ほども「その他」と申上げたつもりでございます。速記録を調べて頂けばはつきりすると思いますが……。なお全量か一部かということは、いろいろバーターの関係とか、リンクの関係とか、いろいろございますし、外貨予算の収支の決定を待つて見なければわからない部分もございますので、それらの点を検討いたしておるわけでございます。
#66
○河野謙三君 そこで、全量買上かそれもわからん、初めは大分わかつたような話ですが、しまいにはいつもぼやけるのですが、僕は大体今まで江田さんも言われましたが、砂糖の問題について政府は少し態度がおかしいと思う。我々国会は国民を代表し政府と共にこの砂糖のことを憂える立場にある。あなた方と立場は変らない。それを、如何にもここへ来て我々と砂糖の問題で対決をするような態度、何とかかんとかしてごまかそうと、いうような御答弁は僕は非常に迷惑だと思う。どうもあなた方としても心がけが違いはしないかと思うのですが、そうじやないですか。そこで平野さんに伺いますがね。「食管特別会計又はその他」というのですが、これは新聞に出ておりましたが、池田さんは食管でやるのに反対だ、こういうことを言つておるそうですが、政務次官の従来の主張は食管でやるべきだという、こういう御主張ですか、これだけ伺つておきたい。
#67
○政府委員(平野三郎君) 決してごまかそうとか、そういうようなことは毛頭考えておらんわけでございまして、砂糖の問題に対しまして、本委員会におかれて特に御熱心にいろいろ御高話を拝聴いたしますることは、政府といたしましても肝に銘じましてその御趣旨を体して努力をいたしておるわけでございまして、本委員会の御要望に副い、又その御熱意に対して真に敬意を表しておるわけでございまして、全く同じ考えの下に進むつもりでおるわけでございます。只今のお尋ねの食管についてはどうかということでございますが、これは砂糖という問題だけを考えまするならば、そういうふうにも考えられまするが、御承知の通り砂糖と同じような立場にある他の種目もありまするわけで、そういうものを一貫して考えるという考え方もございます。そういう点から食管でやるということも一つの方法でありまするし、又別の特別会計を作るということも構想としてはございまするし、そういう点において検討いたしておるわけでございます。
#68
○河野謙三君 大蔵省と農林省の繩張争いですね、そうではないですか。
#69
○委員長(片柳眞吉君) では砂糖の問題は今日はこの程度にいたします。
  ―――――――――――――
#70
○委員長(片柳眞吉君) 丁度政務次官と長官がおいででありますから、次に昭和二十八年産米減収加算に関する件に入りたいと思います。この件につきましては、去る三月五日政府に対し再考を求め、これに対して三月九日農林大臣及び大蔵大臣から回答がありまして、更に重ねて政府の意図を確めるため、農林大臣の出席を要求しておりましたところ、その都度予算委員会に出席のため、当委員会には出席が得られない間に、去る三月十一日農林省告示第百三十三号を以て、先般お配りいたしました資料の通り決定されたのであります。この点は甚だ遺憾に存ずるわけでありますが、政務次官、長官も御出席でありまするから、御質疑があれば御質疑を願いたいと思います。
#71
○河野謙三君 この機会にちよつとお伺いしますが、私はこの減収加算の問題との関連において、一体十五日の配給の前提になる国内産米二千百万石は集まるかどうか、こういうことを過日お尋ねしたのですが、集まるような、集まらないような話があつたのですが、一体只今のところの見通しはどうですか。私は減収加算を本委員会で要求したような額でやることによつて二千百万石が集まると私は断定しているわけじやありませんが、供米の促進につきまして、この減収加算の問題が扱い方如何によつては、これは或る程度供米の促進になる、こういうふうな私は考えを持つておるのです。然るにそれらのことは一切考慮に入れないで、政府は只今委員長から御説明がありましたように、決定されましたが、一体米は集まりますか、二千百万石集まりますか。
#72
○政府委員(前谷重夫君) 本年度の政府の買入につきましては、当初只今のお話のように二千百万石の目標を立てまして鋭意努力をいたして参つたわけであります。現在の状況を申上げますると、これは三月十日現在でございますが、千九百六十四万石ということでございますが、これは買入でございますので、検査との関係は少し遅れて参つております。二月中の状態を見ますると、二月中の各旬の状態は余りかんばしくございませんでしたが、三月の上旬におきまして、約十一万何千石というふうな数字が挙つて参りまして、だんだんに二月よりも三月におきまして状況は好転をいたしております。現在我々といたしましては、各府県に参りまして、各府県といろいろお打合せを願い、そして御努力を願つておりますと同時に、生産者団体にもいろいろお話をいたしまして、生産者団体といたしましても二千百万石を目標に、その後それぞれ集荷につきまして御努力を願つておるわけでございます。只今のお話のように、二千百石万は非常にむずかしいとは思いますが、我々としましては是非これを達成したいというふうな、少くともその程度のものは何とかできるのじやなかろうかということで各府県といろいろお打合せをいたしております。更に各府県につきましても、二千百万石をベースにいたしまして、各府県の目標額を更に増加いたしまして、三月からいろいろそれにつきましての促進をお願いいたしておるわけでございますが、御承知のように、需給計画といたしましては、本二十九米穀年度といたしましては、これは消費地の十五日配給というものは実施できる。ただ国内の集荷の状態によりますと、昨年度のようには、内地米と外米の比率は昨年度のようには参らんかと考えております。先般河野さんからお話のございました内地米、準内地米を通じて外米よりも少くないようにやつて行きたいということで、現在そういう計画で進んでおります。これは私何とかやれるというふうに自信を持つておるわけでございます。
#73
○河野謙三君 そうしますと、もう三月の末になりましたが、今頃まだ千九百六十四万石だと、それではこれから又集まる、二千百万石は集まるという前提で一切の食糧配給の作業をしておられるのですか、集まるということでしておられるのですか。
#74
○政府委員(前谷重夫君) 先ほど申上げましたのは三月十日現在でございまして、まだ二十日現在の数字はつかんでおりません。それで各府県に具体的にその府県の消費量、それから県外に対する搬出量というものを具体的にきめまして、同時に各府県におきまする集荷の需給計画を前提といたしました集荷の目標をきめまして、それにつきましては各府県におきましてそれを責任を持つて遂行するというふうに各府県のお約束を頂いておるわけでございます。従いまして現地の各府県の当局の御努力によりまして需給計画は達成できる、と申しますのは、当初の計画の場合におきまする配給辞退と申しするか、需給計画につきましても、更に個々の県につきまして更に詳細に亘つて参りまして、そうして個々の府県の需給計画の下に積上作業をやりまして、その積上作業の下におきまする各府県の集荷目標というものを決定して参る。これは実は二月に入りまして、各府県と個別にいろいろ時間をかけまして御相談をいたして積上げたわけでございます。この積上げた需給計画に基きまして、そうして現在の配給を続けておるわけでござまして、そういう意味におきまして、我々としましては具体的な各府県の全国的なべースでなくして、各府県の積上作業によりまして需給計画を立てて行く、この需給計画は遂行できるというふうに考えておるわけでございます。
#75
○河野謙三君 二千百万石集まるということですか。結局いろいろ申されましたが、二千百万石はどこまでも集まるし、集めるということですか。これは責任をとつて頂きたい。私が政務次官に伺いたいのは、一体今の米ぐらい政府は不経済なことをやつておることはないと思う。内地米を集めることに対しては大して努力もしないでいて、こういうような減収加算については細かなことを言つておつて、これは要するに内地米に対して本当の腹の底は集荷に対して努力をしていないということです。若し足らん場合は外米を入れる、ところがその外米はどうです、べら棒に高い金で補給金をたくさん食つて、そうして配給をしたところが、外米の配給辞退は減つておりますか、殖えておりますか。非常に国家の財政負担によつて入れた外米を配給辞退しておる。それでもなお且つ内地米の集荷に対して努力していない。あなたはいろいろ努力しているけれども、それは本当の努力ではありません。農民に対する真の努力じやありません。そういうことをしておいて、無駄な外米を入れて、そうして表面は十五日の配給、東京の現在の配給はどうですか。内地米は五日か六日でしよう、それで準内地米というのでごまかして、準内地米で八日とか九日ということでやつておるじやないですか。ところがそれは三月だ。五月や六月で、曽つてこの委員会で申上げましたが、五月、六月で東京、大阪の大消費地の内地米と外米との配給比率は、内地米が外米より下廻ることはありませんか、これを本当に保証するかどうか。ただ十五日の配給を保証しろというのじやありませんが、量と共に質であります、国民の要求しておるのは……。それにつきまして改めて伺いますが、一体五月、六月におきまして、消費地におきましても内地米が外米よりも配給が下廻るということは絶対ありませんか、これを保証するかどうか。それから今の外米の配給過程におきまして、配給辞退が一体どのくらいあるか。若し配給辞退が非常に多いとするならば、そういうふうな事情にありながら、なお且つ内地米の集荷に対して努力もしないで、ただ十五日の配給というところでごまかしておるところの現在の政府の食糧政策、特に米の政策につきまして政務次官は私はお考にならなければならんと思う。それでもいいとおつしやいますか。政務次官は行政官ではない、政治家としての平野さんとして一体いいと思いますか、こういうふうなごまかしの米の政策というものはいいと思いますか、国家の財政上から言つても私は非常なマイナスだと思う。これについての御見解を伺いたい。
#76
○政府委員(平野三郎君) 本年度の目標である二千百万石確保を是非達成したいということで、政府といたしましてはあらゆる努力を傾注いたしておるわけでございます。
#77
○河野謙三君 どういう努力をしておるのか、その努力を具体的に聞きたいと思います。
#78
○政府委員(平野三郎君) これは一例を申上げますならば、実は昨日岐阜県へ行つて参りましたが、岐阜県では節米供出運動というのを展開いたしておりまして、各戸において一握りずつの米を節米して出す、こういうことで県庁から各事務所を通じて鞭撻督励をやつております。岐阜県のごときは御承知の通り本年は不作の県の中でも特に非常な不作の県であり、大体消費県でありまするが、そこへなおあと最小限度一万石は引受けると、そういうようなことを言つておりましたが、こういうふうな、これは一例でありまするけれども、あらゆる努力を傾けておるわけでございます。又この目的が現在のところにおきましては達成し得るという確信の下に需給計画を立てておるというわけで、従いまして、この計画に齟齬を来たすことはないという建前で進んでおるわけでございます。併しながら本年は御承知の通りまあ非常な大凶作の年でありまするから、その点において消費者のかたがたも或る程度の御辛抱は願わなければならん、かように考えて最善を尽しておるわけでございます。配給辞退の数字につきましては、私よく承知いたしておりませんので長官からお答えいたします。
#79
○政府委員(前谷重夫君) 配給辞退の問題でございますが、これは傾向としては昨年度よりも減つております。昨年度におきましては外米の配給辞退は十二万トン程度であるということになつておるのでございますが、今年は現在までの状態から見ますと、それよりも低目になつております。それから六大都市或いは消費地における配給の問題でございますが、当初から我々は一定の各府県下におきまする需給計画を立てまして、同時にいわゆる生産県からの県外の配給と申しますか、県外に対する搬出は幾らということを生産県との間に協定をいたしまして、その協定に基きまして一年間の月別の計画を立てておるわけでございまして、我々といたしましては現在の状態、つまり内地米、準内地米を併せまして普通外米よりも下らない数量を配給するということで、現状からそういう目標の下にやつておるわけでございます。現状の形を維持し得るというふうに考える次第であります。
#80
○河野謙三君 まあ前谷さんの今おつしやつたそういうつもりでやつておるとかそういう目標でやつておるとかいうようなことじや、毎日配給を受けておる台所の側から行くと、そういうことじや納得行かんのですよ。ほかのことと違つてこういう問題こそ政府がはつきりと、米ですよ、問題は……。私はいつも言うけれども、空気と水に続いて国民生活に一刻も切り離すことのできない米の問題ですよ。でありますから、そういうことくらい、而も来年のことを言つておるのじやない、五月、六月は一体どうなるかということです。この私の質問に対して、そういうつもりでやつておりますとか、そういう目標でやつておりますとかいうようなことじや、これはいかんですよ。それを絶対やるためには今から私は全国的に各府県の配給率を平均にしなければいかんと思つている。そういう作業より、今からやらなければ間に合いませんよと私は申上げておきます。それは別として、平野さん、今あらゆる努力をしておられると、その一つの例が岐阜県におきましては節米運動をやつておると、これは国民の側のやつておることだ、政府の側で一体何をやつておるか。政府の側であらゆる努力をして、集荷の目標である二千百万石達成に向つてあらゆる努力をしておるというのなら、その努力の中に、例えば今問題になつているところの減収加算の問題も集荷目標を達成するための努力の大きな私は一つの課題だと思う。そうでしよう。これはその問題と違いますか。私はこれくらい大きな集荷目標達成のために具体的な目標はないと思う。そういうものに対してですよ。ただ一片の大蔵省のほうの財政当局の意見等によつてだ。そして農林省が軽く簡単に片付けられる。こういうことでは、私はどう考えたつてあなたがあらゆる努力、あらゆる努力と言つておるが、あらゆる努力というのは一つ一つ伺いたいんだ。三つばかり聞かして下さい。十も二十も要らんから主なるものを三つばかり上から聞かして頂きたい。私はそれをお願いしたい。
#81
○政府委員(平野三郎君) 本年度の異常な不作の中にもかかわらず、供出数量を確保するということのために、減収加算につきましても五百五十五円というものを支出するということにいたして、これもなかなか簡単にきまつたことではございませんで、いろいろまあ努力の結果でございまして、やつておるわけでございます。なおお話の、いろいろの点につきましては確かに現在の食糧管理制度そのものの中に相当改善すべき点があるということも考えられるわけでございまして、従つて来米穀年度には何等かの改善をいたしたいということで、これも根本的に只今審議会を設けまして検討いたしておるわけでございます
#82
○河野謙三君 私はこれ以上お尋ねしません。これ以上言うと何か私の真意を疑ぐられて、私の友人である平野さんに対して何か私がいじめておるように、又前谷さんを私が何かいじめておるように誤解されますから、伺いませんが、もう少し具体性を持つて我々に臨んで頂きたいと、こう思います。
#83
○河合義一君 私もあとで河野委員から言われましたことを実は言いたかつたんであります。で、政府が努力している、努力していると申されますけれども、あの岐阜県の話、平野さんは岐阜のかたでありましようが、御郷里の岐阜県のことだけを述べられまして、これが政府の努力の一つであるというようなことはどうも私は受取れない。減収加算を米価審議会できめただけのやつだけでも、一つ実際に農民に支払つてもらうと、こういうことでしたら私たち受取れますけれども、民間側の努力を挙げてこれを政府の努力などと言われるのは、私は平野さんの良心を疑わざるを得ないのです。ほかにも何か御計画がありますか、その点を承わりたい。あるんならば一刻も早くそれを実現してもらいたいと思う。減収加算のごときは速刻私は米価審議会できめただけは、残りの分をやつてもらいたいのです。それについての御意見を承わりたいのです。
#84
○政府委員(平野三郎君) 岐阜県の例は、何か例を示せということでありますので一例を申上げたので、(「それは政府じやないよ」と呼ぶ者あり)これも勿論県においてやつておるのでございますが、政府の督励に基いてやつておるわけでございまして、他の府県それぞれ政府としてはいろいろな手段を通じまして鞭撻督励をやつておるわけでございます。先般行いました代表者供出制度等もその一つでありまして、これも相当の効果を挙げておるわけでございまするが、あらゆる努力を払つておるわけでございます。
#85
○川口爲之助君 減収加算の問題ですが、これはすでに話が出ておると思いまするが、この減収加算はいわゆる凶作農家の被害を救うために支払われるものだろうと思います。ところが全国の作況指数を見ますると、五四%から一一七%ですか、平均八四%こういうことになつております。この作況の開きに対して減収加算額が、農林省案によると、或は審議会の案によるかわかりませんけれども、どういうふうに按配支払われるものであるか、その点を一つ伺つてみたいと思います。
#86
○政府委員(前谷重夫君) 減収加算はこれは現在の価格決定の方式によりまするパリテイ方式におきましては、パリテイの価格変動のみで数量変動が織込まれない、こういう方式上の問題として取上げられておるわけでございまして、只今の川口さんのお話の凶作農家に対する救済というふうな端的な目標のために行なつておるわけではないわけでございまして、価格の形の体系といたしまして、そういう数量変動を如何に織込むか、こういう建前から出発いたしております。従いまして、これは御承知のように全国一本の価格ということになつておりまするので、地方的にその価格の偏差ということはいたしておらないわけでございます。
#87
○鈴木一君 米価審議会の運営と言いますか、性格についてお尋ねしたいのですが、メンバーになつておるかたがたは一応斯界の、立場はそれぞれ違うと思いまするけれども、相当の権威者であると私たちも思つておりますが、この人たちが相当長い時間を費やして出た結論に対して、そのまますつぽり尊重するわけには行かないものかどうか。勿論これに対する財政的な裏付もあるわけでございまするけれども、今回の減収加算の問題なんか僅か金額にして十億ぐらいのものだと思いますが、こういうふうな僅かの金額の問題、而もこれを出すことによつて、先ほど河野委員からいろいろお話があつたように、政府としても国民としても有利な点もたくさんあると思いますので、とにかく一応諮問機関ではあつても、相当の権威者が、而も政府のほうが任命した相当の権威者が集まつてそれぞれの角度から自分の意見を闘われて、きまつた結論に対してすつぽり採用するという、取上げるというようなわけには行かないものかどうか。今後肥料の需給安定法にも委員会があるわけでございまするが、勿論性格や内容は違うと思いますけれども、折角そうして衆智を集めてできた民主的な結論でありますから、それをそのまま取上げるというふうなわけには行かないものかどうか、政務次官からお答えを頂きたいと思います。
#88
○政府委員(平野三郎君) 米価審議会の問題でございまするが、これは食管法の定むるところによりまして、政府が委員を任命いたしてやつておるわけでございまするが、これはやはり生産者の代表、それから消費者の代表、それから又中間の代表のかたがたというふうに、主に三つに分れておるわけでございまするが、自然立場々々というものがございまするから、生産者の代表のかたがたは成るべく米価の高きを欲するという意見になりまするし、消費者のかたの立場から言いまするならば、米価の低きということになるわけであります。その間中間の方々が御調整を願うというのでありますけれども、どうしてもそういうふうになるわけであります。従いまして常に米価審議会は、消費者価格は非常に安く、生産者価格は非常に高くという結論が大体出るという傾向がございます。従つて政府といたしましては、経済全体の立場から、これに政府の見解を加えて行くということが最も公正妥当なやり方であるということで実はやつておるわけでございます。
#89
○政府委員(前谷重夫君) 只今の数字の問題でありますが、現在政府が決定いたしました金額でございまして、十一億ほどの支出になるわけでございます。それで米価審議会の御答申のように四百三十二円ということになりますと、九十億以上の支払いになる。只今の数字はちよつと誤解かと思います。
#90
○鈴木一君 数字の点は私の記憶違いですから、よくわかりました。いずれにしても九十億といつた数字は防衛費全体から見れば大した私は数字ではないと思うし、国民経済全体のことを考えるならば、これは政務次官と議論してもしようがないと思いますけれども、もう少し防衛費のようなものは、削るべきところは削つて、こういうところに廻してもらうというようなのが本当の政治的な配慮ではないかというふうに考えるわけでありますが、いずれこの問題は又別の機会に意見を申上げることにいたしまして、質問を終ります。
#91
○松浦定義君 この減収加算の問題は、従来から随分問題になつておつたのですが、当時五百円しか渡らない、であるから千円という形で、あとの五百円は暫定的にその後の世相の結果を見てからということで見ておつたのですが、結果において五十五円しか支払いができないというその後の実情が、政府側としてはつきりと確認された、こういうことですが、昨年の九月二十二日の委員会だと思うのですが、そのときに私は長官並びに農林大臣から、この五百円、例えば暫定的であつてもこの五百円、更に又その後の数字の結果によつて増額される面については地帯別の考慮がされないかということのお尋ねに対して、これは米価一本であるからそういうことはできないのだ、こういうお話であつたのです。そうしますと、今川口委員からの御指摘も、そういう点について政府の善処が足らないという御指摘であつたと思うのですが、この名前がやはり減収加算であるのです。そうしますと、当然これは減収しないものにはやらないでもよいという、政府のその当時の考え方と私は一致すると思うのですが、この表で見ますと、一〇〇パーセントを超したものが、去年、つまり二十七年度と何ら変らない成績を上げたもの、或いは又それよりもよくその当時、去年よりもよくなつたものが少くとも私は数府県以上あると思うのです。そうしますと、そういうものにも一律に五百五十五円支払つておるわけなんですが、この減収加算というこの名前は、そういうものを支払つても、何かこれはこのことによつてどうするわけではないのですから、私どもの委員会として今日いろいろの農民のかたの意見を代表して質問しておる立場を非常に私どもは、何と言いますか、非常に欺瞞をした言葉を使つておる、そうせざるを得ないような結果に政府は私どもをして追い詰めておると思うのですが、どうしてもこの減収加算という名前は正当なものだとお考えになつてこの処置をとられておりますか、この点を一応お伺いいたします。
#92
○政府委員(前谷重夫君) 言葉の問題でございますので、非常に誤解を受ければどうかと思いますが、御承知のように、この減収加算というのは一種の豊凶係数、従来豊凶係数というような言い方もいたしておるわけでございまして、豊凶係数の場合におきましては、御承知のように、現在の価格の立て方がパリテイによります価格変動のみを以て価格の調整作用になつておりますので、そこに数量的な変動があります場合の基本価格の立て方の方式論として従来から検討されておつた問題でございます。ただ減収加算という名前が適当かどうか、これは実はその当時におきまする豊凶係数という名前を使うかどうか、或いは減収加算を使うかどうか、こういう問題でございますが、豊凶係数と言いますと、豊の場合においても価格をその変動に応じて引下げる。こういうふうな形にもなりますので、むしろこれはパリテイ価格を中心といたしまして、その数量が減つたために生産費が上る。こういう趣旨におきまして、そういう意味合からいたしましてそういう名前を付けたわけでございまして、これは飽くまで基本価格の形成の一つの方式論の問題として取扱つておるわけでございまして、減収だからこれだけ減収地方にやる、こういう趣旨ではございませんことを御了承願いたいと思います。
#93
○松浦定義君 どうもこの名は体を現わすということがありまして、こういう問題ははつきりしておくべきだと思うのです。これが若しそういうような説明を聞けば、成るほどと思われるような人も或いはあるかも知れないけれども、名前を見ただけでもはつきりするということでないと、こういう稀有な冷害に会つた農民というものは、今度はこういう問題について政府はごまかさない、ごまかさないということによつて、二十九年度の生産意欲も向上して来るようになる。そういうことがはつきりしないから、ごまかされるということになると、先ほどお話の、平野政務次官が岐阜県の例を挙げましたが、私も岐阜県の出身だ。だから岐阜県の農民の気持は私もやつておつたからよくわかる。そういう形で、恐らく来年度もそういう考え方が現われて来るかということを考えますと、私はこれは男か女かということをはつきりしてやるのでなければ、ただ人間だということではやはり困るのです。そういうことから言つてこの名前は不適当である。で、それならば、この不適当であるということを実際面でどういうふうに扱われておるかというと、去年は恐らく減収であつた。この減収に農家に対して飽くまでも見舞金のようなそういう措置を講じているか、或いは又保険金等でそれを支払つてカバーしているという別の方法があるということを言われたけれども、それは当然です。そういうことで以て、この昨年の問題を律するということは不適当と思うのですが、私の要求したいということは、先ほど鈴木委員からもお話がありましたように、無論我々が信頼した委員会の結論に対しては当然守られるものである。今後そういう政府が要請した委員会の自主性においても、農民が疑惑を持つということが非常に困ると思うのですから、どうしても委員会の出した線を実施するということになりますと、四百三十二円というものは当然政府が支払わなければならない。ところが五十五円でありますので納得いたしませんが、例えば平野政務次官が岐阜県に参りまして、飯米まで割いてでも供出するという意欲がある。その意欲は非常に結構だと思うのです。結構であるのですが、そのとき今度の五十五円で納得したかということをお聞きになつたのかどうか。五百円だけ払つておつたのだが、あと五十五円の追加しかやらないのだが、それでも飯米まで割いてくれる岐阜県の農民であることを希望するのですが、私も当時やつておつたから、そういうことで了承しておるかどうか、そのほかに何かそういうものについての要望があつたかどうか、このことを一つお伺いしたいと思います。
#94
○政府委員(平野三郎君) 農業団体、特に農業協同組合の連合会でありますとか、或いは農業委員会の全国の連合会等からは、米価審議会が決定いたしました通り減収加算を支払つてくれという御要望を昨年来しばしば陳情を受けておるわけでございまして、私といたしましても、よくその間の事情は承知いたしておるのでございます。併しながら、現在におきましては、全国の賢明なる農民の各位におかれては、日本経済全般の立場から、この政府のとつた措置が適切妥当であるというふうに御理解を頂いておるものと信じておるのでございます。
#95
○松浦定義君 それは今の平野政務次官の言葉は行き過ぎも甚だしいと思うのです。そういう考え方は……。そうしますと、それではこの農林委員会の意見というものは、全国の農民がそういうふうに御協力をしておつてくれると解したことによつて、どんどんと農林行政をやつて行つて、農林委員会がそれらを代表して来ているという線ははつきりしておるのだが、そういう点については何ら取上げないのですか。我々農林委員会の意見というものを全然無視して、全国をバツクとした意見が非常に協力してくれるという考方に立つて、農業政策というものを推進しておる。特に食糧行政はそれによつて間違いないのだという考え方によつておられる、つまり我々の農林委員会の意思というものは無視されておると解釈していいのですか。
#96
○政府委員(平野三郎君) 決して無視はいたしておりません。本委員会におかれましても、政府が措置を決定いたしましてから、再考する余地はないかと、こういう実はお申入を頂いておるわけでございまして、本委員会の御意向は十分承知しているわけでございます。又衆議院におかれましても、丁度政府がこの措置を決定いたしまする当日、農林委員会において、本委員会と同様の、即ち米価審議会の決定通り支払うべきであるという御決議をせられまして、政府にお申入せられているのでございまして、衆参両院共、農林委員会におかれましては、全国農業団体の御要望と同じ趣旨の御意向であるということはよく承知いたしているわけでございます。従つてまあその通り執行はいたさないわけでございまするけれども、その御意見は十分に尊重いたしまして、政府としては処置をいたしているわけでございます。
#97
○松浦定義君 今の政務次官の答弁では私は納得できないのです。まあいろいろ他の委員の意見もあると思うのですが、大体これは五十五円じやなくて一俵二十二円です。一俵二十二円しかもらえないものに、全国の農林団体が、或いは又農民が大会を開いてまでこの要求をしているのです。問題は二十二円や三十円では解決しているものではないのですが、今のそうした政府の考え方に対して、何とか是正をするために、或いは又それがために百円でも二百円でも追加したらと思うのですが、そういう点をお考えにならないで、私どもは五十五円で納得したと、両委員会においても、我々の意思に対して或る程度の御意見はあつたけれども、何とか云々ということで片付けて、そうして結果的にこれより出ないという結果になつたときは、やはり我々も了承したかのように、責任の一端をこれは受けなければならないわけです。そういうことじや非常に私ども困ると思うのですから、飽くまで私は既定方針通り四百三十二円というものは要求するんだ。了承しないと、なお今御答弁等もありましたので、なお更この線を強く支持しなければならないというように考えておりますから、是非他のほうへ出て御発言になる場合も、衆議院ではどうかは知りませんけれども、参議院におきましては、やはり今のお考え方にはどうしても納得ができないという一人もあると、若し他のほうで御賛成の御意見もあるならば、こういう一人もあるということで、私は強く実施を要求しておきます。
#98
○清澤俊英君 只今の松浦君の発言の中にありました答弁に対して、次官は参議院の意向も参酌して今の四百三十二円ですかを支払わなければならないと、衆議院も審議会決定の通り支払わなければならないという話なので、政府は十分考慮したと言われるが、農林省としては、どういう手続をとつて政府にそれを交渉せられて発表になつたのであるか、それが一つ。それから今一つは、只今次官が言われた通りに、本五十五円の決定に対しては、純然たるパリテイ計数だけではないと思うので、先般も同僚の森田委員が発言せられた通り、この決定には多分の財政的な意味合を含んでいる。同時に政府としては、財政面も考えていると同時に、物価体系等も考えておられることはよくわかつている。結局これをきめられた根本は政治的考慮が非常に多かつたと思うのです。その政治的考慮の多かつたことが、今も次官はいろいろ財政その他の面で、こういうものは決定しましたと言われるごとく、それが真相だと思うのです。そういう事情にあるこの決定を、仮に農林省が全農業団体並びに衆参両院の農林委員会の意向を反映しているならば、それを政府と折衝したあとで、どうしてもうまく行かなかつたならば、少し待つてくれぐらいのことを言うて、今一度我々に御相談をして頂くぐらいのことが誠意ある措置じやないかと考えるのであります。私はそれがどうしてとれなかつたか、それを第二点としてお伺いしたいと思う。第三点としては、これは減収加算とは別の問題でありますが、いろいろ農民に節米運動を願つて、そうして相当の成績を挙げているというか、これを何か妙な言い方をしておられますが、実際農村に入つてみますれば、その節米運動自身の後ろには、昨年の凶作を通じ、現実の仕入等に悩まされている農民は大体はこの春先の営農資金に困つている。これはあなた方がぐずぐず言わないでも何らかの形で出さなきやならん、飯米を急いで何とかしてでも生きて行かなきやならん恰好になつている。それが足らないで折角開放された土地まで担保にして営農資金を作つている、こういう状態が現に出ているのです。それを簡単な取扱いをしておられる私は平野さんの心境がわからんと思うのです。米が出るということはあながち国民が困つているから、或いは政府が頼んだからそれに協力するという意味合ばかりでなく、その半面には、そういう深刻さを持つているということに対してどういう御認識を持つておられるか、これは重大な問題ですから、はつきり御答弁をお願いしたいと思います。右三点お願いします。
#99
○政府委員(平野三郎君) この減収加算額の決定に当つて農林省としてはどういう努力をしたかという……。
#100
○清澤俊英君 努力じやない、政府にどういう申入をしたか。
#101
○政府委員(平野三郎君) それは農林省も政府の一機関でございまして、ここで私が申上げたことは政府全体を代表しての立場から申上げているのでございまするから、政府の意見としてお聞取りを頂きたいと存じます。なお農林省ということになりまするならば、政府部内におきまして大蔵省その他と折衝し、最終的に政府の見解は閣議において決定されるわけでございまするが、その間におきましては、農林省の事務当局としては米価審議会の答申案というものをそのまま実行して欲しいというような申入の努力も幾多いたして参つたわけでございます。ただ政府として最終的に決定いたしましたところは、食糧管理法の定めるところによりまして、この米価審議会の中にはいろいろ少数意見もございまして、その少数意見の分散度を加味する算定方式が妥当なりという考え方から、これを五百五十五円に決定をいたしたのでございます。これが主たる理由でございます。ただそのほか財政上の理由もございまするし、又政治的にはこの減収加算というものが豊作農民のために資するところがあつても、凶作農民のためには比較的資するところが少いと、こういうような意味も若干あるというような経緯でございます。なお又それが決定に当つて国会に対して報告をし、協力を求めなかつたという点でございまするが、これは食糧管理法の定めるところによりまして、米価は米価審議会の意向を聞いた上で政府が決定するということになつておりますから、政府としては法律に忠実に従つて努力をいたしたというわけでございます。なお又米価審議会には国会議員のかたがたも多数入つておられるわけでございまして、政府としてはその点特に一々中間的に国会のほうに御報告を申上げるということは別に御要望もなかつたのでいたさなかつたというわけでいるわけでございます。なお節米運動等について、これは単に農民の供出のための協力のみではなくして、真に経済的に農民が困つているから、そういう深刻な関係を認識しているかということでございますが、私どもも十分その点は認識をいたしているわけで、農民各位の御協力に対しては心から感謝をいたしているわけでございまして、その深刻な点に対しましては政府として今後更に一層努力いたさなければならんということを痛感いたしているわけでございます。
#102
○戸叶武君 今の説明を聞いていると、減収加算の問題に対していろいろ悩みがある点はわかります。併しこの減収加算というものが何のためになされているかというのを非常に明確化していないで、まあ豊作農民は益するけれども、凶作農民を助けるところが少いとか何とか言つておられるのも、事実上においてこの減収加算というものの政治的配慮というものが供出と結び付いておると思うのです。河野さんも先ほど質問いたしましたように、最終的な当面の問題としては、政府が求めているところの供出数量をこれによつて可能ならしめるかどうかというところに結論はあるので、その問題に対する答弁がもつと明確に出てよいのにもかかわらず、まあああでもない、こうでもないと大切なところが非常にぼかされているのですが、その問題もう少し、これはなかなか推定だからわからないとか、何とかといつた逃げ手はあると思いますが、もつと確信を持つてその点を御答弁を願いたいと思います。
#103
○政府委員(前谷重夫君) お答え申上げますが、只今の戸叶さんの御意見でございますが、勿論我々といたしましては、米価が供出の関係に非常に影響があるということは十分了承いたしておるわけでございますが、当初の考え方といたしまして、現在もそうでございますが、この減収加算、豊凶係数の問題は、従来から米価算出の方式論としていろいろ御議論があつたわけでございまして、又我々も米価算出の方式論としてのパリテイ方式に対する修正的な修正係数といたしまして、そういう御意見が従来からも米価審議会その他に出ておつたわけでございます。そういう意味からいたしまして、米価の建て方と申しますか、決定の方式論として考えて参つたわけでございまして、勿論これが供米その他にも無関係ではない、影響するところがあるというふうに考えておるわけでございますが、供米等につきましては早場奨励金の問題なり、或いは又超過供出奨励金の問題、或いは又集荷奨励金の問題というふうに供出面に対する奨励施策は別にとつておりまするので、減収加算の問題は一応の価格の問題と、基本価格の算定の方式の問題というふうに考えまして、そうしてその方法論をいろいろ検討いたしまして決定いたしたわけでございます。
#104
○河野謙三君 さつき前谷さんから、松浦さんの減収加算の問題の質問に対して、これは松浦さんも誤解があると思う。要するに減収加算という名前だから、要するに減収した農家に対してやるのが減収加算じやないか、これは一般の人もそういう誤解があると思うが、これはまあ私はその場合は前谷さんのあなたの答弁の通りだと思う。そこで減収加算というものは、減収した場合には、そのときの米価というものは自由市場において上る、豊作の場合には供給量が殖えるから市価が下る、これを要するにアジヤストするために豊凶係数というものを考えたのでしよう、そうでしよう。そうだとすれば、私はここに一つの矛盾を感ずるのだが、麦のような自由な取引になつておる場合には、これは私は当てはまると思うけれども、米のように価格統制、配給統制が完全に行われて、米の全量は政府が買上げて、そうして価格を決定して配給しておる。こういうものに私はこの豊凶係数の減収加算というものを考えることはちよつと理論的に私は矛盾があると思うが、一体将来これはどういうふうに扱われるつもりですか。
#105
○政府委員(前谷重夫君) 只今の河野委員の御指摘のように、この減収加算の持つ意味がどういうことかということはいろいろ議論があつたわけでございます。それで一つの考え方といたしましては、只今のお話のように数量の状態に応じまして価格変動が起る、その価格変動を反映するためにこの調整をするのだ、こういう議論もあつたわけでございますが、只今の御指摘のように、そういう考え方は現在の麦については或る程度妥当いたしましても、米については妥当ではなかろう、現在考えておりまするのは、現在の減収加算と申しますか、豊凶係数の考え方は、先ず平年並の収入維持と所得維持という立場から出発すべきじやなかろうか。そうして平年並の所得を維持するために、このパリテイ方式にどの程度、これは完全とは言いませんけれども、どの程度に修正を加えるべきであろうか。こういう点から出発をいたしまして、従つて米価の問題も出て参つたわけでございまして、数量変動による価格変動をこれで以て反映するという立場を実はとらなかつたわけでございまして、平年並の粗収入を維持するには如何なる方式でパリテイ価格に加算すべきか、修正すべきか、こういう立場から検討いたしたわけでございます。
#106
○河野謙三君 それは私は初めて伺うのだが、私が申上げたところの減収によるところの価格変動、これを調整するための減収加算でなくて、農家の平年収入を確保するための措置であると、前段に申上げた要素というものは全然考えていないのですか、入つていないのですか、私はそうではないと思うが、入つていないのですか。
#107
○政府委員(前谷重夫君) この問題は実は米価審議会の小委員会において非常に議論があつたのでございますが、三つ考え方がございまして、普通の場合におきますると、生産費の考え方をとつて参りますると、当然収量が減れば生産費が高くなる、その生産費をカーバーするという考え方で行くべきであるという一つの考え方、それからもう一つの考え方は、河野さんからお話があつたように自由経済界におきまする需給変動によつて生ずる価格変動をどう現わすかという、こういう考え方、それから現在パリテイ方式としてとつております価格パリテイ方式に所得パリテイ方式を加味しているこの所得パリテイ方式を、更に演繹してできる限り平年並の所得を維持するという考え方に発展さして行くということ、この三つの考え方があつたのでございます。そして現在の価格の立て方を基礎にいたしまして、いろいろ御議論を願いまして、只今の数量変動は、米のような統制価格の場合においてそういう考え方はおかしいじやなかろうか、又生産費の方式には現在生産費の方式をとつておらないから、生産費の方式そのままの考え方で押し通すということも問題がある。従つて現在のパリテイ方式に所得パリテイ方式の考え方を盛つて、やはりその観念として行くべきが、現在の価格の構成の立て方においてはそういう考え方が妥当じやなかろうか、まあこういう御議論になつたわけでございます。
#108
○河野謙三君 これは非常に重大な問題で、麦の価格の決定にも非常に関連がありますので、これは改めてこの問題について委員長から政府との質疑の機会を与えて頂きたい、こう思うのですが、ただそれは今の御意見は政府の意見であつて、同時に米価審議会の一致した意見であるかどうか、これだけ伺つてあとのいろいろな疑問は改めてお尋ねします。
#109
○政府委員(前谷重夫君) 米価審議会の小委員会におきましては、その基本観念を如何に持つて行くかということについて三回か四回会合して御議論されたのでありますが、ただ米価審議会全体といたしましては、その出た方式論の結論について御議論が出まして、根本的な考え方がどうあるべきかということにつきまして、正式の米価審議会としての意思表示がございませんわけでございますが、或る程度小委員会の御意見等もその文章にその趣旨が、小委員会の御答申の趣旨が、多少そういう意味で現われているのじやないかというふうに我々は考えているわけです。具体的に、形式的にその問題について米価審議会としてこういう考え方をとるべきであるというふうなはつきりした点はなかつたかと思いますが、小委員会の御答申を附加えまして、その算式論を御答申になつている、その小委員会の御答申の文章の中にはその趣旨が現われているように私は承知いたしております。
#110
○河野謙三君 これはここに委員長であり、同時に米価審議会の委員がおられますから、委員長から聞いてもわかるのですが、小委員会の意見であるけれども、米価審議会としての意思決定にまで至つていない。こういうことは結局米価審議会が意思決定していないということは米価審議会の意見じやないのだ、そういうような意見はあるでしようけれども、米価審議会の公式の意見じやないということですね。で、今申されたことは米価審議会に関係ない、要するに政府単独の御意見である、こういうふうに受取らざるを得ないと思うのですが、そういうことですか。
#111
○政府委員(前谷重夫君) 私が申上げましたのは、小委員会の報告に基きまして米価審議会で御議論がありましたときに、方式論についての御議論でありまして、その方式論のよつて来たりまする減収加算額の持つ意味というふうなところまで具体的な御議論がなかつたように承知いたしておるのであります。従いまして、そこで私が申上げたその意見が、米価審議会の正式意見かということになりますと、その点については文章その他の議事録についても、委員会で以てそこまで触れておりませんから、正式な御意見だというわけには参らないというふうに考えるわけでございます。ただ米価審議会に対する小委員会の御報告にはその趣旨が盛られておるわけでございまするから、その趣旨は御了解になつておるというふうに我々は解釈いたしておる、こういうことを申上げたわけであります。
#112
○宮本邦彦君 私は減収加算の問題は、何だか今日になつてみると死んだ子の年を数えるような感じがするのです。けれども死んだ子の年を数えて今後の問題を考えるということは、これはあながち無駄じやないのですが、それに関連して、政務次官がお見えだからお尋ねしておきたいことは、前の国会でも、この国会でも、農林大臣は基本的な米価の問題に対しては根本的に考え直さんならん時期が来ている。それに対して早急に自分たちは検討をしているということを言われているのですが、この早急にという意味は、二十九年度の米価決定に間に合うように新らしい米価方式というか、そういうものを考える用意をしているという意味かどうか、一つ政務次官から……。
#113
○政府委員(平野三郎君) しばしば農林大臣から申上げましたように、政府といたしましては、この減収加算の問題を含む米価、更にそれを含む食糧管理制度全般の改善方につきまして、只今鋭意検討を続けておるわけでございます。若しこの結論が出まするならば、当然食糧管理法の改正案等も準備いたして御審議を願わなければならん、こういうことに発展いたして参るわけでございまして、米価審議会の制度の問題につきましても、併せてこれと関連をいたすわけでございます。これはできる限り速かに結論を得たいということで、只今内閣に審議会を設けて、この六月くらいまでに何らかの結論が出るということを目途として努力をいたしておるわけでありまするが、政府といたしましては、来米穀年度から何とか適切なる改善方を図りたい、かように考えておるわけであります。
#114
○宮本邦彦君 政府では二十九年度予算は補正を組まないということをはつきり言つておられるのです。そうしますというと、予算を中心とした国会は召集する機会がないのですが、そういつた場合にはこの重大問題と言いますか、食管法の改正になると思うのですけれども、どういうようなふうにこれをおやりになりますか。
#115
○政府委員(平野三郎君) 只今申上げましたのは、一つの方針をこの内閣で作つておりまする審議会できめたい、こういうことで進んでおるわけでございます。その結果によつては或いは将来食管法の改正の御審議を願わなければならん、こういうことになるということを申上げたわけでありまして、政府といたしましては、本米穀年度に関しましては現在の通り進めて参りたい、こう思つておるわけでございます。
#116
○宮本邦彦君 私は農林委員会でいろいろ問題になるのですが、本日の問題なんかを考えましても、今、日本で一等大事なのは、やはり日本のこの食糧の生産の問題じやないかと思うのです。どうも今年の政府の予算にしろ、それから委員会の諸問題にしろ、結果の問題を取上げることのほうが多くて、増産をしなきやならんといつた今後の農政の問題を取上げることが割合に少いように思つております。これは農林委員会の私どもの行き方も考えなければならんのじやないかと思うのですが、政府としても、そういう問題に対してもう少し積極的に考えなければならんじやないかということを私は常に考えておるんです。本日は議題が、今委員長から言われたように減収加算の問題だということでございますが、内容を見るというと、突き詰めて行けば、やはり日本の国の国内の食糧増産、食糧の生産の問題が基本的な問題になつているように思うのです。ところがこれのいろいろ密接な関係のある問題が常に後廻しにされておる。又農林省に承わつても、なかなかそういう問題がはかどつておらないというような実情にあるようです。その一例を申上げますというと、石油の問題、これはもう今日耕耘が始まつております。はつきりもう耕耘が、恐らく荒起しというようなものも相当進んでいるんじやないか。ところがこの問題に対して一等大きな原動力になつておる石油の問題が一向進展していない。聞くところによれば、経済局は通産省に対する窓口だけれども、省内においては何ら内容を承知しておらん。省内のそういつた問題は改良局長だ。又用水機、排水機その他の問題は農地局長だ、ただ改良局長の手許では数字をまとめるだけだというようなことで、通産省との折衝が遅れているように私ども聞いているくらいです。ところが現実の問題として、砂糖の問題、石油の問題、共にこれは全く国内産のものは何もなくて、殆んどが輸入の問題であり、量の問題、価格の問題、これはいずれも同じようなケースなんです。ところが食糧の問題になつて来れば、今日のようにこうやつてたつた減収加算一つの問題でもこういう大きな問題になつて来る。その根本は何であるかと言えば、それは食糧の生産なんです。その元をなすものが依然としてきまつておらずに、農村では今日なお石油に対しての不安、価格に対しての不安、これは一向に解消されておりません。で、これは本日の議題ではないけれども、丁度政務次官がお見えですから、政務次官として、一つ今年は間違いないところの措置をしてやるのだという御決意並びに御方針なりおありでしたら承わつておきたいと思います。
#117
○政府委員(平野三郎君) お話の通り生産せられましたものを如何にして管理するかという問題よりも、食糧増産そのことのほうが先行する問題であるというのは全く同感に存ずるわけであります。従つて政府といたしましては、食糧増産のために能う限りの予算を計上いたしまして努力を傾け、その予算につきまして御審議を頂いておるわけでありますが、只今お話の農業用原動力の確保の問題につきましても、農林省は何もやつておらないじやないかという御質問でありますが、決してそういうことはないのでございまして、先ほど来問題になつておる砂糖の問題と同様、石油の問題もこの輸入量の減少に伴う対策が必要であるということで、今併せ関連して政府部内全体の責任において検討をいたしておるわけでございまして、特に農事用の動力確保につきましては、只今万全の措置を講ずべくいろいろやつておるわけで、近くその結論を申上げることができると思います。
#118
○江田三郎君 減収加算の問題は、この前の委員会で私食糧庁長官に申しましたが、どうもどう考えてみても、理論的な納得が行かん。そこでその後私の知つておる米価審議会の委員の中の人にもいろいろ聞いてみましたが、なお私としてはどうしても納得が行かない。そこで一体ああいうような方程式というものを、これは農林省が食管会計の余裕財源から逆算して割出したのか、或いは米価審議会の中であのような方式を打出したものがあるのかということをお尋ねしたときに、これは研究所の馬場君の考えられたものだというお答えを受けたわけです。私は馬場君の労作に対しては日頃から敬意を払つておるわけでございます。機会があれば馬場君にその真意を質したいと思つておるのですが、その点は間違いがないのか。馬場君の名誉に関することですから、あれをはつきり、馬場君の作つた方程式であるかどうかということを聞いておきます。
#119
○政府委員(前谷重夫君) 御答弁申上げます。これは米価審議会におきましては、先般も申上げましたように、小委員会においてそういう考え方が出たわけであります。同時に我々もいろいろこの問題につきまして、考え方というものにつきましては、馬場さんの御意見も伺つた、こういうことを申上げたわけでございまして、勿論正式にいろいろ検討いたしましたのは、行政的には食糧庁でございますが、馬場さんの意見もいろいろ承わつた、こういう意味において申上げたわけであります。
#120
○江田三郎君 その点をはつきりしておいて頂きたいと思うので……。前にお聞きしたときには、確かに馬場君があの方程式を作られたというようなお答えであつたわけで、私どもとしても、それならば馬場君によく承わらなければならん。馬場君の名誉のためにこのことははつきりさしておきたいと思つておりましたが、今のお答えによりますと、馬場君の意見も参酌しながら食糧庁において作つたと言うならば、それでよろしい。もう一遍はつきりしておいて下さい。
#121
○政府委員(前谷重夫君) 行政的にそういう方程式を作り、いろいろするのは食糧庁でやつたわけでございます。ただこの問題は、いわゆる学問的にもいろいろ議論のあるところでありますので、馬場さんにもいろいろ御所見を承わつた、こういう形でございます。
#122
○委員長(片柳眞吉君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#123
○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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