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1947/06/12 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 厚生委員会 第11号
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1947/06/12 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 厚生委員会 第11号

#1
第002回国会 厚生委員会 第11号
昭和二十三年六月十二日(土曜日)
   午前十時三十一分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○性病豫防法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○豫防接種法案(内閣提出、衆議院送
 付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(塚本重藏君) これより委員會を開會いたします。理容師法特例案を後に廻しまして、性病豫防法案及び豫防接種法案、兩法案を一括議題に供したいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(塚本重藏君) では先ず大臣より提案の理由の説明をお伺いいたします。
#4
○國務大臣(竹田儀一君) 只今議題となりました性病豫防法案について提案の理由を説明いたします。
 わが國における性病の蔓延状態は、戰前すでに憂慮すべきものがあつたのでありますが、戰時中より戰後にかけての社會的混亂は、性道徳の紊亂という面白からざる風潮を生じ、加うるに急激な經濟的變動のために徳義心が忘却されがちとなりつつあることは、性病豫防上誠に憂慮すべき状態と申さねばなりません。政府は終戰後直ちに花柳病豫防法特例を制定し、業態者に對しては一層嚴格なる規定を加え、且つ一般患者に對しても、醫師の屆出、治療の勵行等を規定して、性病豫防の措置を講じたのであります。併しながら、その後公娼は廢止せられまして、文化國家として我が國は一進歩を畫したのでありますが、これに伴いまして、從來の法律がその主たる對象といたしました業態者なる概念はこれを一擲する必要を生じ、ここに性病豫防についての根本的對策の確立と徹底的實施とが要望せらるるに至つたのであります。政府といたしましても、この間の事情に對處して、性病の徹底的な豫防及び治療を行い、公衆衞生の増進及び向上を圖り、健全なる國家建設の心要を痛感したので、廣く諸外國の立法例を參考とし、從來の花柳病豫防法及び特例を總合いたしまして、この法案を提案するに至つた次第であります。
 次にこの法案の内容の大體を申上げますと、第一に、性病の徹底的な治療及び豫防は國及び地方公共團體竝びに個人の義務とし、これに醫師の協力義務を併せ規定しております。
 第二に、性病の取扱いにつきましては、急性傳染病とほぼ同樣の取扱いとし、醫師の屆出制度を採り、治療も都道府縣知事の監督下に、醫師及び患者に徹底的治療を義務付け、必要に應じましては、患者に對し強制入院させる措置を講じ得るよう規定したのであります。
 第三に、從いまして感染原の發見、追求を行う規定を設け、患者について、誰から病氣を貰つたか、誰に染したかという、いわゆる接觸者調査を行い得ることにしたのであります。
 第四に、性病の對象範圍の擴大に伴いまして、業態者の定期の健康診斷を廢止しましたが、賣淫常習の疑いの著しい者に對しては、強制健康診斷を命じ得ることを規定し、公娼廢止後憂慮せられていましたこの方面の性病の傳播を防止することができるようにいたしました。
 第五は、都道府縣知事は、性病の蔓延の著しい場合において、その治療及び豫防のため特に必要があると認めたときには、強力な豫防措置を講ずることができるのでありますが、これはその實施を愼重にするために、特に厚生大臣の承認を必要とすることになつております。以上に述べました都道府縣知事の健康診斷命令は、若しそれが濫用されることになりますと、基本的人權蹂躙を招く虞れがありますので、特に本法においては、知事の命令が違法であると考える場合には、裁判所に命令の取消の訴えを提起することができるようにしたのであります。
 第六は、性病は子孫にまで害を及ぼすものでありますので、婚姻、妊娠の場合におきまして、健康診斷を受けることを規定しまして、その豫防を圖つております。
 第七は、性病豫防施設に關しまして、從來診療所、病院がありますが、今後共その整備擴充を期そうとするものであります。以上がこの法案の骨子でございますが、何卒御審議の上速かに可決せられんことを希望いたします。
 只今議題となりまして豫防接種法案につきまして、引續き提案の理由を御説明いたします。
 我が國の傳染病發生の趨勢は、戰爭末期より逐増の傾向にありましたが、終戰後の社會的混亂は、昭和二十年、二十一年と引續き傳染病の爆發的發生と蔓延を惹起いたしまして、加うるに戰爭によりまする疲弊、特に衞生施設、醫藥品等の不足等悪條件を伴いまして、誠に憂慮すべき状態にあつたのでありますが、幸ひに連合軍諸國の強力なる援助を得、國民の協力と關係當局の努力の結果、昨年に至りまして漸く終熄を見たのであります。かくのごとき傳染病の流行は、他の文明諸國に對しましても一大恥辱と申さねばなりませんし、又個人的にも國家的にもその浪費は莫大でありまして、再建途上の我が國としまして、有形無形の支障を生じましたことも明らかでございます。
 併しながら、昨年におきまする患者の發生の激減、加うるに彼の大水害に傳染病發生のなかつたことは、諸國に賞讚の聲を生じましたことも事實でございます。その原因としていろいろ考えられますが、その一として、從來小規模に行われておりまして豫防接種を昨年度廣く實施いたしましたことも效果のあつたことは疑いありません。
 政府としましては、只今傳染病對策に關しては一層考究を續け萬全を期すべく努力をいたしておりますが、この度長年實施されその效果を擧げて參りました種痘法の實施方法を參酌いたしまして、痘瘡に限らず、傳染の虞れある疾病に對して、學界において免疫の效果を確認されておりまする、免疫原による豫防接種を全國的に實施いたすこととし、以て疾病豫防の完璧を計らんとするものであります。
 これによりまして、國民をこれら疾病の災厄から免れしめ、その發生によります浪費を防止し、全國民が安んじて國家再建に邁進でき得ることを期し、以て國民福祉の向上、文化國家の建設に資せんとするものでありまして、これが今囘この法案を提案するに至つた理由であります。
 次にこの法案の大體を申上げます。第一に定期の豫防接種を行うものは痘瘡、ジフテリア、腸チフス、パラチフス、百日咳、結核であり、臨時に行うものは以上の疾病の外、發疹チフス、ペスト、コレラ、猩紅熱、インフルエンザ及びワイルス病としたことであります。
 第二に豫防接種を行う義務を市町村長とし、市町村長は保康所長の指示を受けてこれを行うこととしたことであります。
 第三に厚生大臣は必要があると認めるときは都道府縣知事に命じて臨時に豫防接種を行わせることができることとしたのであります。
 第四に、都道府縣知事も疾病蔓延防止のため必要があると認めるときは、同じく臨時に豫防接種を行い、又は市町村長に行わせることができるようにしたことであります。
 第五に、豫防接種を受けた者に對して證明書を交付し、市町村においても臺帳を作成し、これが記録を明瞭ならしめ、實施の確實を期したことであります。
 以上がこの法案の骨子でありますが、何とぞ愼重御審議の上速かに可決せられんことを希望いたします。
#5
○委員長(塚本重藏君) お諮りいたします。ちよつと速記を止めて……。
   午前十時四十二分速記中止
   ―――――・―――――
   午前十一時一分速記開始
#6
○委員長(塚本重藏君) それでは速記を取つて下さい。これより性病豫防法につきまして質疑を行ないます。
#7
○宮城タマヨ君 あのう、ちよつとお伺い申上げますが、第三章の健康診斷というところの第八條でございます。「婚姻をしようとする者は、豫め相互に、性病にかかつているかどうかに關する醫師の診斷書を交換するようにつとめなければならない。」というのでございますが、これは必ず健康診斷書を交換するようにするということを決めるということに、何か不都合がございましようか。
 それから今一つは、その次の條文に、「妊娠した者は、性病にかかつているかどうかについて、醫師の健康診斷を受けるようにつとめなければならない。」やはり「つとめなければならない。」ということになりますと、えてこれが空文に終りやしないかというような懸念があるように思いますけれども、その點をちよつと御説明を願いたいのでありますす
#8
○委員長(濱野規矩雄君) 第八條と第九條は長い間各種の團體から希望があります。又請願もあり研究もありました長いものであります。が、八條九條は仰せのごとくに、別の罰則も何も伴つておりませんので、道徳規定になつております。で、この方式に考えました理由は、結婚するときにアメリカその他におきましては、この婚姻書を持つて牧師さんのところへ行つて初めて婚禮ができるのでありますが、日本はそうじやなくして、大概お仲人さんがおりまして、濟んでから婚姻届を或る時期を經て出すのであります。ちよつと違うのです。
 もう一つの問題は、性病の本当の檢査に行きますれば、非常に失禮でありますが、外陰部をよく診なければならない。ただそういうことを本當にお互いにされれば結構と思うのであります。男性におきましても、女性におきましても、こういう問題が起きております。ここで私達が書いておりますものは、できるだけお仲人さんがこれをお勸め下さいまして、そうして血液檢査乃至は小水の檢査でも大體一部分りますのですから、そういうことでさせて頂きたい。こういう今の日本の實情その他から見まして、道徳規定で一應お勸めしたい、こういう點でございます。
#9
○宮城タマヨ君 重ねて伺いますが、そういう生ぬるいことで實際性病の豫防ができますでございましようか。私はこれは檢査の方法については又程度もございますかも知れませんけれども、とにかくこの法律で必ず交換しなければならないということを規定して置いた方が一番効果的ではないかと思うのでございます。ただ理由は、「つとめなければならない。」という、それだけでいらつしやるのですね。
#10
○谷口弥三郎君 只今御質問になつたのと同じようなものですが、第三條、第四條においても、あまり徹底せんような事柄が出ておりますが、併しこれは多分第二條のところの性病の治療及び豫防に關する知識の普及を図らねばいかんということに關係しわせんかと思います。これはどのくらいの程度、どういう方法を以て治療、豫防というような知識を向上させるという方法を、如何にお考えになつておりますか。ちよつとそれを詳しく御説明を願います。
#11
○政府委員(濱野規矩雄君) これまでの性病は業態者だけで性病豫防法は組織になつておりますが、今度は一般人になりまして、國と公共團體と個人が三者それぞれ責任を以て治療する。それに醫者の協力がこの法律の中にありまして、このお醫者さんが性病に罹つておる患者を診ましたときに、早く治療しなければならんということを教える。竝びに消毒方法を教える。それからお醫者さんから届出をする。こういうことになつております。届出の中に、その届にはそれはどこから貰つたかということを併せて届ける。こういう状態になるのであります。これは併せて六條、七條の所でそれが出て参りますが、それから尚醫師に對しましては、その患者が途中で治療を止めたり何かしますれば、その治療を止めたことについての届出をする。外の醫者に掛かつたら、外の醫者に掛かつているということを、要するに治療を始めたら最後まで見る。この治療には早期發見ということと、完全な治療、それから教育、この三つがこの法律の眼目で、すべてに亙つて盡されております。併し今言つた早期發見の意味におきまして、どこの誰から貰つたかということを醫師が聞いて頂く。こういうところが醫師の協力になります。
#12
○谷口弥三郎君 只今ので大體が分りましたが、尚知識の普及ということは、先日の「肉體と悪魔」などを見せて頂きましたので、ああいう方法もお取りになるということも存じておりますが、その以外に何かの方法で知識の向上をさせるというお考えはありませんか。
#13
○政府委員(濱野規矩雄君) 性病の知識普及ということは、非常になかなかむずかしい點が多々ございます。それで要するに、アメリカにおきましても、この問題は一九三九年前までは非常に恥かしがつて隱して話す状態で、それを先程申しましたように、性病は傳染病なりとして臭い物に蓋をすることを止めさせましてから公然として話すようになつた。日本におきましても是非そういうようにいたして行きたいと思います。もう先般「肉體と悪魔」、又今度は各大學の協力を得まして、日本性病豫防協會と讀賣新聞社が性の展覧会を開くことになつております。私達それに後援をいたしまして、過日淺草の松屋で開きました。尚もう一つこの性というか、性病その他に關しますパンフレツトを作りまして、東大、慶應の兩方の權威を集めまして、やはり一つのパンフレツトを今作りまして、この三つの方法でこういう教育の線が現れるのじやないか。「肉體と悪魔」におきまして猥褻罪を構成する……。アメリカではあれぐらいのものを出さなければならんと言い、國内では猥褻罪を構成するということでした。それで性の展覧会を開いていますが、この十四日にたまたま全國の防犯課長會議をやりまして、その方々が淺草の松屋に行かれまして、私達と話合つて、そうしてこの程度ならよかろう、この程度ならよくないという私達の考えている性と、それから取締方面の考えておる性とに對します協議をして見ました。どうしても問題は少しく大きくして、はつきりしなければ分らない。それから「肉體と悪魔」におきましても、非常にこうなつては悪いのだという悪い部面、それからこういう所から性病も罹つて來る、こんな簡單なことで罹るという簡單なところを示す。簡單と申しますのは、どうしてもなんといいますか、エロ寫眞、猥褻に見える、こういうところは見方によつて違いますが、都合三つを私達が敢行いたしますれば凡その線ができる。その線においてやつて行こうし思つております。一應警察署に連絡しまして、厚生省が特に力を入れましてこの三つを特にやつております。
#14
○谷口弥三郎君 次にこの第六條に、醫者が性病患者を診察いたします場合には、治療に關して必要な事項、及び性病の伝染防止の方法を指示せよというふうなことが出ておりますが、これは醫者もこの忙しい場合に口で一々指示するということは……、これは文書などで指示するということになつておるのでございますか。それとも厚生省あたりから何かそういう方面の書類を發行して、それを出させるようにするおつもりでございますか。その點一つ。
#15
○政府委員(濱野規矩雄君) 大體醫者の常識でありますが、若干法令みたいなものは作つておりまするが、大體醫者の常識であります。
#16
○谷口弥三郎君 第七條で患者が治療をしません場合に届けるということになつておりますが、この届けた場合には徹底的に又その人に治療をさせるような方法ができますか、そこを一つ伺います。
#17
○政府委員(濱野規矩雄君) 傳染病と同じ取扱にいたしておりますので、先程申しました傳染病の予防の中に入れろというような、保菌者と同じような、もつとひどい患者でありますが、そういう方法で治療する、治療をしないときは罰が附いております。
#18
○中平常太郎君 第八條第九條でありますが、「醫師の診斷書を交換するように努めなければならない。」極めて必要なことで尤もでありますが、いわゆる結婚をしようとする者は極めて境遇がデリケートで、羞恥觀念の伴うものでありますから、醫師の診斷ということに對して局部診斷のごとく考えられると思うのでありますが、これは局長に伺うのでありますが、血液の反應とそれから尿の檢査だけでやり得るものなれば、もう一層そこを具體的に血液の反應竝びに尿の檢査に對する診斷を交換せよというふうに書いてしまつた方が、娘さんも安心して病院へ通うのです。とても診斷でやられたらたまらない。夫に見せるより先に見せなければならないから(笑聲)絶對に許せないことになつて來ますので、それでこれは血液の反應と尿の檢査で事足りるものならば、そういうことを初めから法律に指示した方が、私は勵行する上において極めて便宜であると思うのでありますが、この点尿の檢査と血液の反應で性病の所在が分るや否やということをお尋ねすること。
 次に第十條に「正當な理由のある」ということが書いてありますが、これは外にも、十一條にもあります。宮城先生からもいま御質問があつたのでありますが、何ケ所も「正當な理由により」と書いてあるますが、一つ讀んで見ましたも正當な理由により性病に罹つているというのはどうですか。夫婦關係における性病というのですか。正當な理由によつて性病に罹つているというのは、手續の問題だつたら、そういう書き方はない筈です。正當な理由により性病に罹つているといつた以上は、そう淫賣でも許可を受けてやる淫賣はあるまい。正當な理由というのはどういう意味にとつていいのでありますか。正當な理由によつて罹つているというのを説明願います。
#19
○政府委員(濱野規矩雄君) 初めのいまの小水の血液の檢査だけでは性病に罹つているのは、その檢査だけでは性病というものははつきりいたしません。それで今の小水は痳病を調べます。血液は黴毒を調べます。その以外に軟性下疳でありますとか、或は第四性病でありますとか、黴毒でも血液に反應の出ないのがあります。そういう關係で醫學的に言えば困難があるわけだと思います。さればといつて法律の中に全部……、今おつしやいましたように全部をあけて診なければならない。これを本當に若いお嬢さん方や青年にすることはどうかという氣持もあります。これは仲人さんの考えでしてみればいいのじやないかとこう思うのであります。私達といたしましては一應そういう問題がありますれば、お仲人さんに委せるよりしようがない。本人同士ということでなく、徹底的にやろうというならば、徹底的な診斷書を見せなければならない。最小限度の檢査は血液の檢査だけで、これはどこもさわらずにできます。これは最小限度ということで申上げているのであります。
 先程宮城委員からお話がありましたが、これは罰則を伴つておりませんが、道徳的の規定であります。これに罰則を伴うか伴わないか、これも亦考えなければいかんと思うのであります。罰則が伴つていなければ、道徳的規定の方がより以上有效と考えます。實際にこういうものをいたしましても、婚姻届がずつと遲れて、婚姻届が區役所に出るのでありますが、同時に又性病を染しますれば、この法律の中で罰せられることになります。他人に性病を染した場合罰せられることになつております。この法律が一方においてそういうふうに有效になつております。ただ婚姻に際しまして最小限度小水とそれから血液檢査をしてお互いに見せる、これはお仲人さんがん勤めする、私はこういうふうに存じております。
 それから第十條の「正當な理由のある」と申しますのは、例えばその患者さん達を診まして、保健所の職員がこれらの患者について調査をした後に、例えば祕かに賣藥を買つて治療しておる事実があるとか、専門家でない他の醫者の所へ行つて治療しておるとか、そういうようなはつきりした事實があつたことを徴して「正當な理由」と書いてあるのであります。
#20
○中平常太郎君 どうも見方がおかしいですね。その答辯に對してそれでは第八條は、女子には大變また羞恥觀念も伴うものでありますから、或いは又極めて高度な衞生を狙えば、兩方とも絶對にやらねばならん問題になると思いますけれども、日本の國情と文化の現在の過程におきましては、或いは男子だけならば、相當勵行できやせんかと思うのですが、大體まあ傳染はどちらからするか分らんにしたところで、やはり外部へ接觸する機會のある者は女子より男子でありますから、男子の方の側に健康診斷を強要するということは、私はこの際そのくらいな程度の高度の衞生觀念を國民に持たすべきだと思うのでありますが、男子のみということは、憲法においていけないということになれば、女子は暫くこの適用を何ケ年か延期するとか、或いは又女子に對しては、特例を聊さか設けるというふうにすればよくないかと思うのでありますが、男子のみに、診斷書を交換するのでなく、男子の診斷書を取るというところまで持つて行く考えは政府になかつたのかどうか。
 それからもう一つは、第九條の流産が大體梅毒性なことはよくわかるのでありますが、たびたび流産する者はどうしても梅毒性と我々見手おる。今日までいろいろな經驗を持つておるところから考えましても、流産を一囘いたしましても、これは極めて梅毒性があるものと思い得る状態なものと思われるのでありますが、流産をした者は、どうしてもこれを醫師の健康診斷を受けねばならないというようなふうの法規を作る必要がありはせんか。それから又初娠、初めての妊娠であるなれば、それは醫師の健康診斷を受けるように努めなくてもいいかも知れんと思うのでありますが、流産をした者には、診斷を受けるべきである、受けることに決められる方が梅毒の根絶のために必要な處置であると思うのですが、そういう考えをお持ちにならなかつたのかどうか、これもお伺いいたします。
#21
○政府委員(濱野規矩雄君) 男子の今の場合でございますが、これは私達今お話を承りましたが、又逆の話も幾つもありまして、非常に僭越ですが、この間は、この法律をやつておる眞最中ですが、男子が痳病に罹りまして、その男子の訴えは、女性から染されたものですが、これは本當の處女であるといわれておる。その人と固く言い交しまして、その人が初めてであります。ところがどうもおかしいというので、醫者のところへ行つて見ると、確かに痳病ですが、その醫者は痳病という話を聞いて言わずにおつて、その女性を呼んでいらつしやいというので、呼んで來ましたところが、その女性の分泌物を見ると、淋菌がないのであります。併しながらこれを顯微鏡で見ると、上皮に一ぱい出ておる、現に淋病を患らつておつた現象のある女性である。これはペニシリンで一日で癒りますが、それをやりますと、そういう症徴が殘るのであります。始まつたばかりのときは……、そういうことは澤山の專門家の御意見を借りまして、いろいろと民主的に聞いて參りましたのですが、なかなかこの問題はデリケートな問題が幾つもございまして、要は道徳規定にいたしまして、そうしてお仲人さんのその他がお互いに片付けて行く。だから必要によつては、全部健康診斷をしなければならん。又必要によれば、血液檢査をする。又お互いに信頼があればしなくてもいい。要するに道徳規定にして進めて行きたいと思います。
 それから話が少し下劣になつていかんのでありますが、流産の場合でございますが、流産の場合におきましては、これはまあ御承知の通り、妊産婦手帳ができますので、流産必ずしも梅毒とばかり限りません。妊産婦手帳を渡しますときに、必ず血液檢査をするとしなくても、一遍流産をした者は必ず醫者を訪れましようし、又お醫者もそれを聞けば、必ず一度内診なんかをして、血液檢査もいたします。こういう問題が必ず起るものと思います。こういう點でこれを法律の中に加えておきませんでした。さよう御承知を願います。
#22
○中平常太郎君 今矛盾な點をお話になつたのでありますが、流産その他に對しましては、妊婦手帳によつて、血液檢査をやつておるというお話でありますが、先程のお話には、血液檢査では梅毒が分らないというようなことを言つておられて、極めて不安定なものであるというような言い方であるのに、妊婦手帳というものを全國にお出しになつて、何十萬のものをお出しになるのに、それに基礎付けられるところの、衞生的な方面を扱う場合に、その血液檢査というものが、やはり必要條件の中に入つて來るということになれば、血液檢査というものは、相當價値があるものと認められていいと思われますが、それをそこであなたがおつしやる間に、僅かの間に、そこに違つたことを一つ言つておられるので、御意見が一致していない。それでたとえ十分に血液檢査で分らないかも知れないが、大體血液檢査で以て、妊婦手帳のときにやるならばやる。血液檢査、尿の檢査をやるならば、大部分が助かると私は思います。そういうふうに考えるのでありますが、その點を一應御返事願います。後又外の方がお待ちになつておるから、後で又研究してお尋ねいたします。
#23
○政府委員(濱野規矩雄君) 血液檢査のことをはつきり申上げますが、要するに梅毒に罹つて直ぐの、いわゆる第一期の梅毒の發生のときには、血液檢査は反應が出ません。こういうものは出ません。それから時期が來ますれば、反應が出ます。一連の確かな反應は、ワツセルマン反應が一番確かであります。後井出氏反應、北研反應、村田氏反應、これは私共、どの反應が確かかという模範的檢査をいたしまして、全部この反應で行けということを言つておる。その意味で言えば、反應はどうもはつきりしておるのでありますが、先程のは、婚姻のときに性病に罹つたばかりでありまして、これは梅毒に罹つたばかりでは反應は出ません。傷があるだけで、これは出ません。要するに或る月日が來ませんければ反應が出ません。このときは實物をめくつて見なければ仕樣がない。そういうようなことで、性病に關する血液の診斷というものは、學者間でも常に決まつております。どこから出る。どういう仕組で出る、どのくらい出ない率がある、これははつきり決まつておる、その通りで差支えないと思います。
#24
○宮城タマヨ君 今の問題にちよつと連關しておりますから。この第八條の婚姻のところでございますが、政府委員の御答辯の中に、この結婚いたしますときに、お仲人さんの執り成しや、媒酌人の裁量によつてというようなお話がございましたけれども、新憲法下においての、正しい戀愛を基調といたしまして、それを結婚に導きたいというように考えております者にとつて、この問題の解決は、媒酌人とか、お仲人さんとかいうようなものを俟たない場合に方が多いんじやないでございましようか。その點についてちよつとお伺いしたいと思います。
#25
○政府委員(濱野規矩雄君) これは、各人同士で是非とつて頂きたいと、こういうことであります。これは今の性の展覽會その他で、段々そういう教育をいたしております。各人でお互に話し合つてとつて頂きたい。
#26
○草葉隆圓君 二、三の點について、御質問申上げたいと思いますが、性病豫防法は、先程の説明において、大體了承いたしましたが、私は、これには大きな疑問を二、三持つのであります。それは、かような國勢下で、性病を豫防するのに、又各市町村に診療所を拵える。勿論代用病院又は代用診療所を可能とするけれども、先には一方におきましては保健所というものを作り、そこで主として結核をやる、そうして、それを強化して行く。今度は性比のためには性病專門の診療所を拵え、何々のために何々の專門の病院を拵えるというような行き方が大變妥當なりや。むしろ診療所なか診療所、保健所なら保健所というようなものを中心にして、そうしてそこにいろいろなものを總合的に國家としては考える方が妥當ではないかという點であります。
 從つてこの醫療費の問題につきましても、本法にあります醫療費は大體國庫二の分一補助というのを建前といたしておるようであります。さような醫療費を出せない者に對してのものでございます。建設する場合もそうでございますが、醫療費を負擔し得ないような場合におきましても、それは都道府縣、市町村が負擔をし、その負擔に對して國庫が二分の一を補助するというのが大體本法の建前のようでありまするが、かような無理な行き方をせんでも、負擔し得ない者に對しては生活保護法の醫療を適用することが妥當ではないか。その場合においては四分の三の大體國庫及び府縣費の負擔ということになりますし、費用におきましては十分の八の國庫の負擔ということになりますので、むしろ國家が負擔すべき、こういう費用は僅かに二分の一の負擔によつて性病を治療しようというような考えではなく、從來の生活保護法等を十分に利用し得る途がむしろ妥當ではないとかいう問題であります。まだずつと二、三ございますが一應二點申上げます。
#27
○政府委員(濱野規矩雄君) この性病治療の一番の原則は、保健所で治療をするのを建前にしておりますが、ただここにありますのは、在來の法律におきまして、診療所竝びに性病の病院が設けられております。それを活用する意味のものでございます。これから強いてどしどし作れとかどうとかいう問題ではありませんで、段々とこれは保健所の方に入つて行く、病院その他は又別に相當考えなければならんと思つております。
 それから生活保護法で醫療したらどうかという問題、これもいろいろと先般來考えたのですが、どうも性病に罹りました者のいろいろな問題が起るのでありますが、氣の毒な人は別といたしまして、これが例のパンパン・ガールに皆ぶつかつて來るのであります。二遍、三遍と入つて參ります。その費用を全部生活保護法で持つ、こういう問題が議せられまして、結局この法律によりまして花柳病は治療する、花柳病豫防法においてやる。道徳的なそういろいろな問題がありますので、生活保護法ではこれをいたしませんで、素行不良の者は適用し難いのであります。併しいろいろな問題がありまして、現在事實上若干、縣では取扱つておるところも勿論ございますですが、問題は、一番素行不良という、助成のところと生活保護法との睨み合せが問題になるのであります。そういう意味におきまして、そういう者から取れるだけ取る、そうして絶對に取り得ない者に對しては適用して補助する、こういう形にしております。
#28
○草葉隆圓君 今の問題は大體從來豫防課關係においての費用の負擔というのは大體二分の一で、或いは傳染病、先の豫防法なりすべてのものが大體そういうふうになつておるようでありまするが、そうしてその費用の出方というものは從來とも随分スローの出方であつて、從つて實際は治療というようなものには間に合わないというような場合が相當あつたと思います。この前の委員會の會議において、努めてそれを少なくするというお話がありましたが、精神病の問題でもそうだと思います。從つてこれは生活保護法にいうところの缺格條項に當てはまるという場合もありましようが、必ずしもそうばかりではない、それが當とはまらない場合がむしろ多いのではないか。そうすると生活保護法による醫療というものの、殊に一般の人、或いは一般の家庭の場合等におきましては當然それを取扱つて來るのであります。特殊的な場合、性行不良のために起つて來る場合は別でありまするが、そうではない場合が多數である。その場合においてはむしろ生活保護法の醫療というものが建前で考えられるんじやないか。そうすると本法においてこういうふうに規定してしまうということは、生活保護法によつて今のような醫療というものがむしろ妥當でないというようなふうになつて來る。現在生活保護法によつていたしておりまする性病の治療の費用というのは、今後はこれに移すお考であるか、生活保護は生活保護でやつていいというお考であるか、その點を伺いたいのであります。
#29
○政府委員(濱野規矩雄君) これも卒直に申上げますが、全部國費を以て性病は治療すべきでないというのが向うの考なんであります。全部國費を以て性病治療をするということになると、これは莫大なる金であります。これにつきましては随分長い間困難のことを私達は縷々として申しております。結局先程申しました保健所のいろいろの改正がそこに伴つて參つて、そうして結局最後に出せる者から取る、こういう建前でございまして、昨年の暮に決まりまして本年の一月から實施しておりますが、丁度一月から三月までに三千萬圓の豫算を頂戴いたしまして、これは前渡で各地に送つております。豫防局の豫算は補助金制度で精算拂になつておりますが、この問題に對しては特に前渡をいたしまして、先に金を縣に送り届けて、そうしてそういう遲れることのないようにいたしております。そういうような關係で性病の費用は取れる者から取る。一方又先程申上げましたように、或る業態者に限つてこれの費用の縣費で出させ又はそれに補助するということは、或る一部の人にだけ都道府縣費を拂う、又國費を拂う恰好になります。そういう助成に對しては、アメリカが先程申しましたようにそういう診察を止めさせ、乃至はそういう費用を持たせることを止めさせましてやつております。現状におきましてはこれで是非實行したい、實績を擧げたい、こう考えております。
#30
○草葉隆圓君 どうもまだ……。結局性病というのは必ずしも性行不良だけに起因するものではない。從つてこれからは明朗の氣持で治療を受けようというのが至當だと思います。從つて生活保護法によつて性行不良というものはすべて性病だ、性病はすべてそうだという考え方であつてはならないんじやないか。そこで先程國費によつて全額負擔するのが理想であるという建前から申上げましても、むしろ二分の一よりも四分の三というのがそれに近いのであつて、從來費用が少いために殆んど效果を擧げていないという立場が多くはないだろうかと思う。三千萬圓そこそこの金ではそれは到底十分の治療というものは困難じやないかというのが私の質問申上げる一つの重點であります。
 それからもう一つ第十一條に「正當な理由により賣いん常習の疑の著しい者」、いわゆる業態者、これはどういう内容の者を指してその範圍としておられるのか。
#31
○政府委員(濱野規矩雄君) 只今の草葉委員のお話は我々としても考えております。丁度この法律を立案されました熊崎事務官が社會局の方の或る部の事務官になられまして、私達、兩方の、片方は立案者、片方は實施に當つて、よくこの點は考究してみたいと思いますが、一應この線で進んで參りたいと考えております。それから今の賣淫常習者でございますが、業態者という言葉はないのでございます。
#32
○草葉隆圓君 賣淫常習の疑いのある者というのが、業態者というものの御説明ですか。
#33
○政府委員(濱野規矩雄君) これは昔業態者という言葉が使つておつたので、藝者、娼妓、接待婦、カフエ、いろいろなものが資料の中に書いてありますが、そういうものを指しております。今度業態者というものは、全部御破算になります。
#34
○草葉隆圓君 それの定期治療が…。
#35
○政府委員(濱野規矩雄君) 定期治療は面白いので、定期治療をすると、政府がそういうものを認めたことになるのですな。自分達が組合を作つて、自分たちで自主的に行うことについては結構なんですが、併し自主的にして、マークをつけたり、バツジをつけたり、乃至は健康診斷をして病氣はありませんということを申立てるということは、禁止しております。要するに、そういうものは大體認めないというのが趣旨でございます。從つて賣淫常習の疑いのある者は、そういう女性、往來に立つておる女性といつたようなものを一般に指しております。
#36
○草葉隆圓君 もう一つ、第二十四條、第二十五條の相違は、一方においては行政廳に訴願し、一方においては裁判所に提訴をするという場合は、どういう場合の相違が主として起つておるか。
#37
○政府委員(濱野規矩雄君) これはいろいろ議論のありました問題でありまして、随分最後まで掛かりましたので、仰せの通りの點多々あるのでありますが、二十四條は行政の方の問題で、要するに違法その他不當な場合も含みましてこれを行う。それから二十五條の方は違法な場合にのみこれを行う。要するに人權蹂躙その他のものでありますが、こういう解釋でこれをいたしております。この邊が随分長くいろいろと議論されました一つのものであります。
#38
○委員長(塚本重藏君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#39
○委員長(塚本重藏君) 速記を始めて。
#40
○小杉イ子君 今のバンパン・ガールの性病は、如何にも歸國軍人によつて傳染されたようにいわれておりますが、軍人は全治するまで歸國を許されないというようなことが行われておるようでありますが、今もそれが行われておるのですか。又今も引揚者の性病が大變多い、うつかり結婚はならんということを聞いておりますが、これに對して入港の際の診斷書の中に性病の方の統計は出ておるのでございましようか、如何でございましようか。
 それから私は豫防策として、いろいろ考えまして、性病の映畫が今日できておりますが、あの映畫を新聞社のようなところの二階とか三階などでやらないで私は有樂町のような人通りの多い見易い所で樂に入つて見られるように、公開なされては如何かと思いますが、この點は如何でございましようか。
 それから昔のことですが、遊郭の娼妓が時間の切賣りをしております。そのときに檢黴しておると申しておりましたけれども、代る代るの中には、甲には黴菌はなくても、乙又は丙にはあるかも知れませんが、賣淫法ができても、この例に對する何か御考案がございますでしようか。
#41
○改府委員(濱野規矩雄君) 引揚者の性病に對しましては、一應日本の内地に入りますところで、血液檢査その他いたしておりまして、本人によく注意をさしておりますが、特にひどいのや何かありますれば、病院の方に廻送しております。本人によくこの話をいたしましてやつております。
 それから今の映畫の點でございますが、これは今厚生省といたしましては、特にこの間の映畫は、業者が利益に走りませんように、上映に際しましては次官の決裁をとりまして、大きな會社でできるだけ安く見られるように上映をいたすようにしております。それが濟みますれば、縣の關係官において村々までやると、順次その線に副つて出て行くと思うのであります。
 最後の今の遊郭の檢黴でございますが、今度まあ自分達が自衞的にいたすのでありますが、在來は一週間に一遍ずつ檢黴をいたしております。毒のあります者はそのまま病院に收容して治療して參つたのであります。将來も亦自衞的にそうなることと我々は存ずるのですが、途中のちよこちよこの檢徴は、本人の道徳的な、自分の體を護るという意味において、各人がそれぞれの家において洗滌その他いたしまして、注意しておるように存じます。
#42
○小林勝馬君 先程草葉委員から御質問のありました第十六條の「性病の診療を行うために、病院又は診療所を設置しなければならない。」と、ここにはつきり謳つてありますが、先程の答辯では、設置しなくても流用するというようなお話でありますが、この十六條に「設置しなければならない。」という一ケ條があるために、各所で作らなければならんということに相成るのではないかと存ずるのでありますが、この點の御説明を願いたいのであります。
 それから第十五條の「都道府縣知事は、必要があると認めるときは、現に醫師の治療を受けていない患者」云々とありますが、この「必要があると認める」という説明を願いたいのであります。
 それから第六條の後段におきまして、「その他省令で定める事項を質問し、二十四時間以内に、文書を以て、」云々とありますが、この省令に定める事項の大略をお伺いしたいのと、二十四時間以内にできるかという問題をお伺いしたいのであります。
#43
○政府委員(濱野規矩雄君) 第十六條の「性病の診療を行うために、病院又は診療所を設置しなければならない。」と書きましたのは、この性病の豫防に關しましては、國と地方廰とそれから個人の三つが相俟つてやるということを當初に申上げましたが、又それがこの法の一番の趣旨でございますが、別に第二條に、「國及び地方公共團體は、常に性病の徹底的な治療及び豫防に努めるとともに、」これこれというものを受けて、この第十六條ができております。從つてこの「省令の定めるところにより、病院又は診療所を設置することができる。」で、診療所を造りますときには、厚生省の方に、要するに費用の關係で一應会議に入りますので、その點におきまして、診療所の不備の點、そういうような場合の多いときには造ります。それから又保健所で済む所には、保健所にいたします。そういうことで收容をして行きたい。こういうので、重點は保健所にありますが、病院にまで收容しなければならん場合には、こういう點を特に置いておきました。二章の第六條の届出は二十四時間までにポストにほうりこんで頂けばよいのであります。大體私達はそれでできると思います。必要な届出をします内容はその患者の氏名と年生月日、男か女かということ、職業、その人の現住所、感染したとまあ推定される日、それから發病の日、以前治療したかどうかそのときのこと、それから接觸者、どいう人から病毒を貰つたかということを書いて出す、これが大體で簡單であります。それからこの必要あるときと申しますのは、患者に對して治療を受けさせる必要があると認めたとき、そのままに放任して置きますときは性病豫防上本人にとつては勿論のこと、公衆衞生の見地よりいたしましても、支障あるものと都道府縣知事が認めた場合と成るべく廣く解釋するつもりでおります。
#44
○小林勝馬君 都道府縣知事がどういうわけで分るのですか。
#45
○政府委員(濱野規矩雄君) これは都道府縣の名前で出しておりますが、保健所の所長が主にしておりますので、保健所の性病係の者竝びに保健所長、保健所の方の先刻申上げましたように性病の擔當の係官が治療しているのでそういう者がいたします。
#46
○小林勝馬君 第六條のその届出によつてこれは分るという意味ですが、それとも別個に保健所長がそういうようなあれで分るという意味ですか。
#47
○政府委員(濱野規矩雄君) 十四條の報告から分つて來ると思います。
#48
○小林勝馬君 十六條の今の御説明にはちよつと第三項におきまして、「一定の期間を限り」、一定の期間しか外のものは使えないというふうに私共は解釋するように思うのでございますが、この點説明願いたいと思います。
#49
○政府委員(濱野規矩雄君) これは普通代用のものは一年々々更新することにしているのであります。一年々々その間代用の非常に設備が悪ければ外の診療所にやらせる。縣に診療所に適當するものがあるかどうかということを調べて、毎年々々更新して行くわけであります。
#50
○小林勝馬君 ですからどうしても十六條の、本條によつて診療所を設置しなければならないということになるのではいないか。代用できないということになりますが。
#51
○政府委員(濱野規矩雄君) 代用でできるのです。
#52
○小林勝馬君 先程からこの十六條の診療所をわざわざ費用を使つて造らないでもよろしいという御説明からすると、これが反對のように私共解釋するので、尚又代用でやるという條項と、いわゆる本條の診療所を設置しなければならんということになることにおいては變らないと思うのですが……。
#53
○政府委員(濱野規矩雄君) 要するに先程申しましたように國、それから都道府縣、それから個人の問題でありますが、そういう意味におきまして十六條を置きまして性病診療所を設置しなければならん、こういうことであります。同時に現在あります性病診療所もこれに包含しておりますことも先般申上げた通りであります。そこで保健所が中心になりますけれども、保健所も御承知の通りまだなかなか完成しておりません。又全部できましても非常に性病の多いところは保健所が及ぶわけに行きません。そういう場合におきまして或る程度の期間本當の診療所を進らなくても代用の診療所をやれば、性病がなくなると思うときには、個人の診療所を代用として認定いたしまして、そうしてそれによつて治療をさして行く。そうしてすつかり性病がなくなり新たに保健所でできれば、停止してもいい。要するにそういう意味におきまして、書かれたわけであります。
#54
○中山壽彦君 この第二章の届出の問題でありますが、性病を傳染病と同樣に扱うという意味において、二十四時間以内に文書で保健所長を經て届け出る、この保健所というものは現在全國に六百五十ケ所と記憶いたしますが、それぐらいしかないのでありますが、先刻局長の御答辯によりますというと、ポストに入れればいい、こういうお話でありますが、迅速に届出するという意味からいいますと、ポストに入れておけばいいということとは少し齟齬するような感じがするのでありますが、これはもう少し早くするような便法をお考えになつておりますか、ということを一應お尋ねいたします。
 今一つは醫師は性病を治療する義務を負わされておるのであります。それでその費用を本人はもとより、扶養義務者が負擔に堪えんものが相當數あるのではないかと思う。そこでそういうものに對しては國が大部分費用を負擔し、地方廰がその一部を負擔するということになつておりますが、現在地方の財政というものは、御承知の通り非常に極度の窮乏になつておりますので、勿論一部の費用でも負擔し得ることができるかどうかということを私共は非常に疑つておるのであります。すでに一昨年十月から實施されておりまする生活保護法の醫療方面におきましても、私共が地方に行つて調べますというと、この醫療費というものが非常に少いために、その目的が達せられないというような實情を見て參つておるのであります。ただ法律としては形式の上では大變立派でありますけれども、現實の問題に比較してこれがどうかというような氣持がいたしますが、この點についてはつきりと一つ御答辯を願つておきたいと思います。
#55
○政府委員(濱野規矩雄君) 先程私が發信主義と申しましたのは、今中山さんからお話のようにできるだけ早くいたしますが、遅れても二十四時間以内に發信して貰えばいい、こういう意味のことを言つたので、要するに幾ら遅れても二十四時間以内に發信して貰いたい、保健所長の手許に二十四時間以内に著かんでもいいのである、要するにそういう意味でお答えいたしたのであります。できるだけこれは早い方が一番結構なのでありますが、さよう御承知を願います。
 それから今の費用の問題でありますが、一部は社會局の關係の問題になりますので、先程申しましたように、これは兩方の法律の片一方を起案した時から若干考えられておりますが、先程申上げましたように、小一年掛つて性病治療の問題について、進駐軍と協議しまして三千萬圓豫算を出しまして、全部出し得ない者は全額、それから若し少しでも出せればそれだけを出して貰つてやる。こういうふうにしまして、幾つもの階梯を變えまして、これを國庫が三千萬圓、府縣が三千萬圓出しまして實施いたしております。實際問題といたしましては、保健所の中で治療をして參りますので、その收入が若干保健所にありますので、その收入は性病に使つて貰うようにしております。極めて僅少な利益がありますれば、それを今の補助の方へも使うように指示しております。できるだけそういう點で縣の負擔を少くするように……、負擔が多くてその治療が徹底しなくても因りますので、そういうように全面的に指導いたしております。
#56
○藤森眞治君 この法律は日本人以外の、いわゆる日本に國籍を持つておる人間に對してはどういうふうになりましようか。御承知の通り、日本の國籍がない人間で花柳病、性病に罹つている人が随分おつて、これが媒介の原因を随分作つておるのですから、これに對するお考へ、又取扱方をお伺いしたいと思います。
#57
○政府委員(濱野規矩雄君) これは法律の第三條に「何人も、性病にかからないようにつとめるとともに、性病にかかつたときは速やかに醫師の治療を受けなければならない。」ここに「何人も、」と特に出しましたのは、進駐軍は「何人」に入りませんが、それ以外の者は全部何人に入る。初めは私共は「國民は」という式でいたしておりましたが、特に進駐軍からの話がありまして、「何人」というのは日本に籍のある者は全部入ります。
#58
○藤森眞治君 ちよつと速記を止めて頂きましよう。
#59
○委員長(塚本重藏君) ちよつと速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#60
○委員長(塚本重藏君) 速記を始めて。
#61
○山下義信君 一つだけ伺つて置きます。これは極めて重大な法案でありますが、併しまあ簡單なようでありまして……が、その重大な點は花柳病を撲滅して行こうという目的だと了承しておりますが、法案として重大な點は、これは言うまでもなく人權蹂躙の問題が起き易い點であろうと思うのでありますので、その人權尊重ということがこの法案のどこに注意されてあるか、その條項だけ一つ指示して下さい。
#62
○政府委員(濱野規矩君) 十條、十一條、十二條、それから二十二條、二十四條、それから二十五條であります。
#63
○山下義信君 私も一度通覧しただけで研究が未熟でありますが、今擧げられました條項がいわゆる人權尊重ということに注意してある條項でありますか。
#64
○政府委員(濱野規矩雄君) さようであります。
#65
○山下義信君 尚これらの條項の質疑は保留さして頂きますが、本案の對象はもとより國民全般であるが、例えば罰則の對象になつておるような者は必ずしもいわゆる賣淫者でなくして、良家の子女も處罰の對象者になつておるように見えておるのでありますが、それに相違ございませんか。
#66
○政府委員(濱野規矩雄君) 相違ございません。
#67
○山下義信君 売淫者のような者が性病を持つておる、それらに對しまして嚴しく処罰を加えるということは私共納得するのでありますが、普通の良家の子女が圖らずも、感染を受けたというようなものの、いろいろ手續を經なかつたりした者も、賣春婦と同じような刑罰を、處罰を加えるということはどういう趣旨でございますか。
#68
○政府委員(濱野規矩雄君) 要するに性病を正當な理由なくして染した場合であります。ですから今の良家の子女が誰から貰つたか知れませんが、お貰いになりまして(笑聲)それを外の人と御婚禮されて染した、こういう場合であるのでありますが、そういう場合には本當に知らなかつたのでありますからして、これは別に罰する必要はない、知つておつて染したならばこれは罰せられる、こういう形になつております。
#69
○山下義信君 もう時間がありませんから、私次囘に讓りますが、染したときだけの處罰ですか、そうじやないでしよう。處罰規定は、例えば性病を持つておると思われる……疑わしいところの居所に入つて訊問をするとか、或いは調ベるとか、そういうようなことを拒否した場合は處罰を受ける。染したときだけの處罰ですか、そうじやないでしよう。疑わしいということ、疑いを受けた場合もあるし、或いは私まだ法文をよく讀んでいないということを前堤して置いたのであるから、誤りがあれば指摘して貰いたいが、傳染の虞れある行爲をなした相手方も調ベるのでしよう。そうじやありませんか。
#70
○政府委員(濱野規矩雄君) 今のところはちよつと話が二つになりましたが、要するに怪しい所におる女性に對しての調査でありますが、この場合は正當な理由であります。始終そこに佇んでおるとか、そこで何かしておるとかいう問題でありまして、これは前以てよくこの點は係官にも話してあります。無暗に今そこにおつたからといつて引つ張つて來るわけではない。若し又そのときに何かありますれば、それをはつきりおつしやればいいので、それで不服であれば、先程の二十四條、二十五條で話ができるのであります。
 それからもう一つのお話で、自分は病氣を持つておつたのを知らないで外の人に染した、こういう場合は先程申上げました御説明と同じであります。
#71
○山下義信君 豫防局長は法律のあちらとこちらとの連絡を十分まだお調ベになつていないのじなないかと思う。私の方が間違つておつたらこれは正して下さいと前堤しておる。例えば、です、私は今、良家の場合を問題にしている、売春婦でない場合を問題にしておる。この條項の中から良家の子女の場合に當嵌る條項を假に抽き出して見て、それらが或いは醫師に罹らなかつたり、或いはこの法律が命じてあることをしなかつたり、或いは當該吏員が來ていろいろ尋ねたりしたときに拒否したときの處罰もある。つまり良家の子女の場合がどうなつておるか、それが賣春婦と違う取扱をしているのがどうかという、例えば「病毒をうつす虞がある行爲をした」ときというような場合は、主人が性病を貰つて來た、そうして醫者に行つて診て貰つて、この法律によつてちやんと行かなければならんのですから行つた。そうしたら家内の接したか接しないかということを聞かれ、接したと言う。接したならば相手方に染される虞れのあるものをも調ベるか、調ベないかということを先ず一つ聞いてみましよう。
#72
○政府委員(濱野規矩雄君) 良家に對しましては、まあこの法律のおしまいの邊と私は何にも關係はないと思います。ただ今の病氣の御主人がどこか知らんが貰つて來て、そうしたときに奥さんに染したことを知らなかつた、これは第六條によりますと、これは早く診て貰えばよいと思います。それから危い人はお醫者がそれを奬めるのであります。それが夫婦の話合で何ら差支ないのであります。そんなものは罰する意思はありません。
#73
○山下義信君 その性病を持つておる夫が自分の妻に染したということを言つた。そうしたらそれが傳染させる虞れがあるので醫師が注意を加える、そういう者に對して當該吏員がその性病に罹つておるか、罹つていないかということを調ベる必要がありますか、全然調ベませんか、尋ねてもいけませんか。
#74
○政府委員(濱野規矩雄君) この法律では病氣を染したと思われる人があつたならば、そこまで行く、こういう問題が一應入つております。
#75
○山下義信君 ということになつておるでしよう。
#76
○政府委員(濱野規矩雄君) それは今の良家の場合で、奧さんにそれを話をして醫者が診て別に奧さんに心配がない、こういうことがはつきりと分つておれば主人は内の女房は心配ありません、もう本人も外に行つて診て貰つて心配ありませんと、こういうことで別に問題はありません。
#77
○山下義信君 それが問題になるのではなくて、法律にそれをちやんと問題にしておる。それを尋ねに來て特定のところへ立入り調査する。そうしてそういうことを當該吏員に對して、これを拒否した場合にはちやんとそれを處罰することになつておるのではありませんか、それは處罰しませんか。
#78
○政府委員(濱野規矩雄君) しません。そういうことを指導いたしましてそういうことの起らんようにいたします。これは再三當初からこの點は申上げております。
#79
○山下義信君 法律で處罰することになつておつたらそこは修正しますか。
#80
○政府委員(濱野規矩雄君) 法律の中で處罰するものもありますが、實情によつてはそれは皆どの法律も斟酌いたしてありましようから、それはよくそういうところに保健局長が中心になつて世話をしておりますから、そういうものまで處罰をしろということであれば、正式の又受諾は許します。併しそこまで私達は考えておりません。議院の希望があれば修正いたします。
#81
○山下義信君 只今甚だ怪しからんことをおつしやつた。議院の希望があれば處罰をするが、自分は處罰しようとは考えておらんということはどういうことですか。法律でそれを處罰するか、處罰しないかということを尋ねておる。ですから法律で處罰できないからという考えで言つたのか……。
#82
○政府委員(濱野規矩雄君) 私はそういう問題について處罰はしないということを先程申上げております。そういうことはそれでできるとそう申上げたのであります。
#83
○委員長(塚本重藏君) お諮りいたしますが、まだ質疑はいろいろあるようでありますが、時間の關係がありますので……。
#84
○姫井伊介君 この法案は豫防法とありますが、内容を檢討して見ますと治療の部分が相當あつて、又それが非常に重要な地位を占めるべきものでありまして、第一條にしろ或いはその他の條項を見ても悉く治療があり、又第四章には治療という一章さえも設けてある。それならば豫防と治療とを完全に果そうという目的を持つておる法案とするならば、やはり法案の名稱にもそれを入れて置くことが名實を伴わすものではないか。ただ豫防法ということよりも豫防及び治療法といつたように、この性病の取扱についての目的を十分その方面において完全させることが適當ではないか、それをお尋ねいたします。
 それから次は屆出がありますが、治療によりましての治療報告というのを出されますか。これは統計を取る上におきましてもやはりこれは必要だ。だから治療をした者に對しましては報告が行われなければならない。そのことはどうなりますか。
 第二十七條でありますが、第一項の「性病にかかつていることを知つていたときには、」ということ、竝びに第二項の「過失によつて知らなかつたとき」ということ、これは事實上どういうふうな場合でこういうことが分つて來ましようか。第一項の「性病にかかつていることを知つていたとき」というのは、どういうことによつて證明されるのか。又「過失によつて知らなかつた」ということも同樣に實際上どういう扱いになるか。以上お尋ねいたします。
#85
○政府委員(濱野規矩雄君) 豫防法の名前ですが、治療即豫防というのが、私達普通考えておりますので、例えば結核にいたしましても、患者の早期發見をいたしまして治療して行きますことが、他の人に染さないという意味におきまして、全部これを法律で豫防と總稱しております。この法律は、要するに早期發見をいたして完全な治療をして、國民によく性病を分らせるというのがこの法案の一番の趣旨なのであります。そういう意味におきまして治療即豫防と、こう我々は解釋をしておりますので、性病豫防法といたした次第であります。
 それから第二段の治療の報告でございますが、これは治つたというときには、保健所の方に治つたということをお屆け願いまして、大體これでこの人は治つたということが分ります。要するに完全治癒したときに初めて報告いたす。完全治癒はやはり省令で決めまして、菌がなくなつておるとか、血清の反應がなくなつたというようなことを省令で決めておりますが、そうするとそれを報告されますが、一應治つたことの治療に對する報告が參ります。
 それから第二十七條は、賣淫を主として扱つておりますので、過失というのは、知らなかつたという、こういう意味で扱つておるのでありまして、そういう意味に御解釋願えれば結構だと思うのであります。
#86
○小杉イ子君 傳染された者に對する山下委員の質問に續いてでございますが、これは失體でございますが、私が産婆に參りましたときに、四歳の子供が、ちよつと申上げられませんけれども申しましよう。ちんちんに砂が入つておる。この砂を取つて呉れという、見ますと大變充血しておりまして、そうしてやかましくそのちんちんの砂を取つて呉れと言うのでございます。それが私共に取つては痳病でございます。それからいろいろと聞きまして、奧さんに聞きましたところが、今主人は痳病で大變困まつておる、こう言うのでございます。そのとき私が考えましたのは便所にあるところの紙、これに飛ばつちりが行つて傳染したんじやないかと思いますが、如何でございましようか。
 それから一つは、先日お湯屋で痳菌が眼に入つたと言つて、歸るまでに膿漏眼になつて眼が潰れたと聞きましたがこれなどはどうでございましようか。もうこれは處罰もできませんし、どういうふうにこの傳染經路を、接觸ばかりでないという證據がございますかしら、どうでございましようかしらん。
#87
○政府委員(濱野規矩雄君) それはお手許の資料の中に福岡の一つの炭鑛で罹りましたという資料が載つておりますが、これはお風呂の中で罹つた者の非常に氣の毒な例でありまして、これは御覽頂きますとお風呂屋の中のことで、別府の温泉でもありましたし、又山梨でもこういうのがございましたのですが、まあ男性が今のおちんちんに砂が入ることは珍らしい、子供には珍らしい。女性にはよくあることなのであります。それから又お風呂屋の中で何といいますか、あれは男の方に多いのでございまして、痳病をやりますと非常に放尿するときに痛うございますから風呂の中で小便するというと痛みがなくなるのでありまして、そういう非常にひどい人があつて、そのすぐ隣りでお湯を掬つてやれば、痳絲が目に入るというようなことでございますから、今度は浴場なりの規則が出ましようが、又罹つた人がよく人に教えるのであります。往來でやるとぴりぴり響いて痛むのでありますが、風呂の中でやると痛みません。そのために隣でお湯を使えば染る、乃至は婦人あたりはやはり毛についておりまして、陰毛についておるのが、浴場のこういう縁に、お風呂を跨いで出ますから、どうしてもあそこへ觸れます。そこに小さい子供さんが手拭を置くということで觸れます。こういうことは、よく教育すると同時に、罹つた人をどんどん早く治して行かなければならんと思うのであります。
#88
○小杉イ子君 第八條の、結婚しようとする者は血液診斷をするということが書いてございますが、これは先程御質問なさつたように思いますが、これは、するように努めなければならないと、こう軟かくしないで、することというような斷言を方々になさつたら私は如何かと思います。まあ法律がすべてこうゆつくりしたような、努めなければなんと悠長なことで法文には弱過ぎはせんかと思いますが如何なものでしようか。
#89
○委員長(塚本重藏君) 答辯は次囘にお願いすることにいたしまして、私から一つ資料を要求しておきますが、府縣別花柳病診療所一覽表というものがありますが、多分この法律を施行した場合にこれだけの診療所では不十分だと思いますので、法律施行後の、これら病院をもつと擴張増設して行かなければならんと思いますが、それらの計畫があろうと思いますが、その計畫表をお示しを願いたいと思うのであります。それからもう一つは、この法律施行後に要する豫算、その項目別の一應、表を作つて頂くことをお願いいたします。
 残餘の質疑を次囘に讓りまして本日は散會することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#90
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないと認めます。本日はこれにて散會いたします。次囘は來週火曜日の午前十時からいたします。
   午後零時二十四分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     塚本 重藏君
   理事
           今泉 政喜君
           谷口弥三郎君
           宮城タマヨ君
   委員
           内村 清次君
           中平常太郎君
           三木 治朗君
           千田  正君
           草葉 隆圓君
           中山 壽彦君
           木内キヤウ君
           小林 勝馬君
           藤森 眞治君
           小杉 イ子君
           姫井 伊介君
           山下 義信君
           米倉 龍也君
  國務大臣
   厚 生 大 臣 竹田 儀一君
  政府委員
   厚 生 技 官
   (豫防局長)  濱野規矩雄君
ソース: 国立国会図書館
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