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1953/03/04 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 通商産業委員会 第16号
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1953/03/04 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 通商産業委員会 第16号

#1
第019回国会 通商産業委員会 第16号
昭和二十九年三月四日(木曜日)
   午後一時三十二分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     中川 以良君
   理事
           松平 勇雄君
           加藤 正人君
           藤田  進君
   委員
           石原幹市郎君
           大谷 贇雄君
           小林 英三君
           西川彌平治君
           酒井 利雄君
           高橋  衛君
           岸  良一君
           豊田 雅孝君
           西田 隆男君
           海野 三朗君
           三輪 貞治君
           武藤 常介君
           白川 一雄君
  政府委員
   通商産業政務次
   官       古池 信三君
   通商産業省公益
   事業局長    中島 征帆君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       林  誠一君
   常任委員会専門
   員       山本友太郎君
   常任委員会専門
   員       小田橋貞寿君
  参考人
   主婦連合会常任
   委員      佐々木いす君
   日本中小企業団
   体連盟理事   遠藤九十九君
   全国土地改良協
   会常任理事   安部 義正君
   日本電気産業労
   働組合中央執行
   委員長     神山 清喜君
   日本硫安工業協
   会副会長    大仲斎太郎君
   私鉄経営者協会
   副会長     鈴木 幸七君
   日本鉄鋼連盟電
   力対策委員長  伍堂 輝雄君
   日本鉱業協会代
   表
   (三菱金属鉱業
   株式会社副社
   長)      古村 誠一君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○通商及び産業一般に関する調査の件
 (電気料金に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(中川以良君) 只今より通商産業委員会を開きます。
 本日はかねてお打合せをいたしておりました通り、電気料金の問題に関しまして調査を行います。本問題につきましては、御承知のごとく我が国の産業の振興上から見ましても、又国民生活の安定の上からいたしましても極めて重大なる関係がございまするので、当委員会といたしましては、飽くまで慎重なる審議をいたして参つたのであります。かような重要性を持つておりまするが故に、先般当委員会は、二月五日以来通産大臣及び政府当局に対しまして質疑を重ねて参りますると共に、二月十日並びに十一日の両日に亘りまして、電気事業者側の説明を聴取をいたしました。本日及び明日に亘りましては、需用者並びに経済界の各方面から参考人をおいでを願いまして、親しくその御意見を承わることに相成つておる次第でございます。
 次に参考人の皆様方にお挨拶を申上げます。本日は御多用のところを、当委員会のために特に御出席を賜わりまして誠に有難う存じました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申上げます。当委員会といたしましては、只今申上げました通り、本問題につきましては、飽くまで公明なる立場におきまして、あらゆる角度よりこれを科学的に道義的に且つ良心的に検討を加えまする所存でございます。この機会に皆様方の率直なる、又適切なる御意見を御開陳をお願いいたしまして、私ども今後の審議上の尊き参考といたしたいと存じております。
 本日御公述を願いまする時間は、かねて書面で申上げておつた通り、約十五分程度といたしまして、それぞれ重要なる点について御陳述をお願いいたしたいのでございます。なお御陳述が終りましたら各委員より御質疑を申上げることと存じまするので、どうぞこれに対するお答えをお願いをいたしたいと存じます。御陳述を願いまする順序は、差上げておりまする名簿の順序にいたしたいと存じます。先ず最初に主婦連合会の佐々木常任委員にお願いをいたします。
#3
○参考人(佐々木いす君) 今日は電気料金の改訂問題に関しまして、通商産業委員会に出席して意見を述べよとのお招きを頂きましたので、消費者の大衆を代表する者といたしまして、主婦連合会に御指名下さいましたことは、私どもとしてこの際重大なる責任を感ずるものでございます。今回の電気料金の値上げは絶対に主婦連合会では反対をいたしております。これによつて生ずるすべての物価の値上りは、家庭生活を破壊するものといたしまして、精神的苦痛をも感じて、断じて反対をするものでございます。電気料金の値上案と同時に、電力会社では供給規程の改訂、否、改悪をも伴つておりますので、これについて併せて申述べたいと思います。電気料金の値上げの主なる理由は、会社側の建設費が非常に高くなつて、電源開発に厖大な資金が必要となり、これに伴つて金利や配当、法人税などが増大するので、この際電気料金値上げは止むを得ないと、電力会社や通産当局はその理由を説明されました。それは厖大なる数字の報告でありまして、一体どこまでが本当なのか、私たち主婦は判断に苦しむものでございます。
 会社側の言分は、一応も二応もお聞きいたしましたし、電源開発が如何に必要であることかはよくわかりますけれども、それだけで簡単に料金値上げを理解したように解釈されますことは甚だ迷惑に思うところでございます。
 今度の値上げは時機にあらずというのは、愛知通産大臣初め国民全体の一致した声でございますのに、なぜ会社側は値上げを強引に押切ろうとするのでしようか。一月以来吉田首相は、国民に耐乏生活を説いておられます。これに従いまして、政府は緊縮財政の方針を明らかにし、今国会でも御審議中のようであります。愛知通産大臣は、この方針による施策によつて、国内物価を五%から一〇%引下げたいと言われました。このように物価を引下げるように政府が努力して下さることは、私たち主婦にとつて何より有難いことであります。
 ところが、電力会社では、全国平均一割四分四厘の料金値上げの申請を出し、通産省の公益事業局などはこれを支持しているのではないかと見られますのは、私どもには誠に納得のできないことであります。
 御承知の通り、配給米は、すでに一月より大幅に値上げされておりますし、この上電気料金値上げが承認されたら物価は下るどころではありません。生産の基本になる米と電気料金が吊り上げられて、それで国民は耐乏生活ができるというのでしようか、物価の値下げと値上げを同時にやろうなどということは、幾ら経済知識に乏しい私たち家庭の主婦でも到底まじめに受取れる問題ではないと思います。二月下旬、主婦連合会で電気料金の値上げを見越して計算した二、三の業者の品目を取上げて、取りあえず家計にどの程度の影響を及ぼすかを調査して見ました。例えば、夫婦に子供三人の五人家族で、極く普通の家庭の一例によりましても、二十八年十一月の支出が仮に二万四千四百八十三円といたしますと、電気料金の値上げによつて物価が高騰いたしますために、七百十五円の支出増となります。その割合は、丁度二・九二%の値上りとなるわけでございます。その二、三の業種というのは、パンにお風呂、パーマネント、電気、牛乳などで、それでさえ三割近い家計費の膨脹となります。会社側では、どうして電気料金の値上げというと、いつも主婦連初め大衆が大騒ぎして反対するのでしよう、値上げ値上げといつたところでたつたピース一箱の代金ではないかと極く簡単に片付けようとしていますが、ほかの物価の値上りが家計への大きなはね返りになることを考慮して計算されてないことは、国民経済を無視した行為だと反駁したくなります。世を挙げて不景気だ、耐乏生活だといつたところで、公益事業であり、独占事業である強みで無理矢理に値上げを押し通してしまえば国民は泣寝入りで、それで万事終りだと会社側は冷淡です。併し決して自己の経営の怠慢を私ども国民の犠牲で穴埋めする権利も自由も会社側にはないはずであります。すでに上つたものは、米、理髪、めん類、肉、砂糖、豆腐、石油などがあります。これから上るのではないかと予想されるものが、水道にガス、電車賃、酒、たばこ、繊維などいろいろ考えられます。こんな工合ですから四月から電気料金が上つたとなると恐ろしいインフレになりましよう。或る商人は、いつそこの際電気料金が上つたほうがよい。一割五分上つてもお客さんから三割の料金をとる口実ができるからなどと言つている事実などもあります。又学童を持つ家庭は、四月の新学期を控えて支出は嵩む一方で、六・三制の義務教育すら実現困難な家庭が相当あることは誠に憂うべき重大問題だと思います。緊縮だとか耐乏だとかは、先ず余裕ある家庭から実践するのが順序で、一般庶民階級には全くの空念仏、大多数の家庭は耐乏する余地もないのです。まして電源開発費を五カ年間も負担して行く能力は私どもの家庭にはございません。このままで行けばインフレに喘ぐ悲しい国民生活の出現以外に何もございません。
 会社側は料金値上げと同時に、アンペア制の実施を申請しておられます。この制度につきましては主婦連では約百二十世帯の電気使用量につきまして、従来の制度とアンペア制による料金算定を比較調査いたしましたところ、アンペア制になりますと、一カ月たつた十キロワツトから三十キロワツト使用の極く普通の家庭が三・五%の値上りになることが明らかになりました。而もこの階層はメートルが上るのがこわいので、日頃無駄な電気を使わないように協力する善良なる需用家であつて、二十灯も三十灯も使つております比較的濫用する需用家では殆んど値上りが見られないのです。会社側では電気をたくさん使わない家庭に有利になるようにアンペア制を考えたのだとも言つております。併し今申上げましたように、調査した結果は逆で反対の答えが出ました。この点十分御考慮の上御審議下さいますようにお願いいたします。
 このほか供給規程改正案では、停電、制限又は中止によります割引率の問題や、人手不足を理由に集金人が誠に不親切で、大体一回しか集金に来ないこと、或いは早収料金の期日のこと、電気税のことなど、一般家庭から見た不満や希望など申上げたいことが数々ございますが、要するに需用家に対して本当のサービスは、良質で安い電気を供給することであります。同時に一般国民誰にでもわかるような電力会社の経理の公開をすることです。国家的重大問題である電源開発を、政府も会社もこれを簡単に一般家庭に不利な料金値上げで解決しようとなさらずに、もつともつと大局的な解決策を考えて頂きたいものです。只今東京都貯蓄推進委員会が、国民に収入の一割貯蓄を奨励しておりますが、私たちの家計は、一昨年あたりに比べますと一割五分から二割くらい支出が殖えておりますので、この上電気料金が上り、すべてのものが便乗値上げをされたら、家計費は膨脹に膨脹を重ねて行詰つてしまいます。そうなれば私たちの智恵や力ではどうにもやりくりのできないことになつてしまいます。二年も三年も前から、供給規程改正のときも、私ども消費者を中心とした委員会を設けて、両方が納得できるような規程を考慮して頂きたいと再三お願していたにもかかわらず、このたび一方的に出された供給規程案に対しては、私たちは大いに不満でございます。どうぞ私たち主婦連が旗印しのオシヤモジを持ち出さなくてもよいような落ちついた世の中になりますことを希望してやみません。
#4
○委員長(中川以良君) 有難うございました。
 それでは次に、日本中小企業団体連盟の遠藤理事にお願いいたします。
#5
○参考人(遠藤九十九君) 成るべく重複しないように申上げたいと思います。それから委員長さんから只今率直適切な意見と申されましたが、或いは率直適切過ぎるかもわかりませんので、その点あらかじめお詫び申しておきます。
 今回電力会社から値上げの申請がありましたが、私たちは理由なく値上げに反対するものではありません。納得の行く理由と時期とがあれば私たちは結構だと思います。なぜかというと、日本のただ一つの資源である水力による電源開発、まあ火力もありますが、その開発をして、豊富且つ廉価な電力を供給するということは、誠に日本産業のためには欠くべからざるものであります。そこで電力会社で出した総合原価表の示す支出二千百一億円、現行料金による収入一千八百三十九億円、差引二百六十余億円、これが今度の値上げの一割四分四厘に当るのでありまして、その他資本費の増六四百億円というようなことがありますが、結局先ほど申された通り、低物価が要望せられる今日に際して、あらゆる産業に影響する電気料金の値上げは、それにつられてあらゆる物価が上り、続いて賃金が必ず上る。もうすでに電産あたりでは賃金個上げを出しているはずであります。このように悪循環を繰返す。電力会社が値上げを申請したから、もうすでに賃金の値上げがそれに引続いて起つている。どつちが先かわかりませんが、この悪循環はどこかでぷつりと断たなければ日本はますます高物価に苦しむ。これはどこで断つたらいいか、私は今度の電気料金の値上げ、これをぷつりと断つことから始めてもらいたい、そう思うのであります。今度の一割四分四厘の値上げで、パンは一斤三十円しているのが二円二十銭上るそうであります。ところがやがてこれがいろいろな方面へはね返つて、五、六円は上る見込であります。ワイシヤツのクリーニング一枚が三円五十銭上る、新聞紙一枚が四十銭上るようなことになります。これは新聞紙の原紙代であります。このようなものがいろいろはね上つて、そうして果てしなく日本は高物価に苦しむ。殊に日本は輸出でなければ救われない国でありますが、現在製紙は外国よりも二割高いのであります。でありますからよそへ輸出するときに二割を出血して、みずから補給して輸出する、そういうわけでありまして、とても外国貿易などは思いもよらない。でありますからここではつきりこの理由から言つても値上げの申請は却下して頂きたい、こう思うのであります。値上げの申請は今回で八回目であります。今までの七回目までは、申請すれば必ず認可されました。特に六回目の二十六年八月は三割一分、七回目の二十七年五月は二割八分、いずれも公聴会を開きまして、各方面の熾烈なる反対を受けたにもかかわらず、期待を裏切つて認可されました。いわば押付け値上げであります。爾来申請すれば必ず認可されるというような印象を国民に与えております。或いは会社にもその自信を持たせたかも知れない。取扱う役人にも知らず知らずその気にならせてしまつているかもわからない。これでは政府や議会では形式的に国民の声を聞くふりをしてお茶を濁しているんだ、国民はそう思うかもわからない。会社に反省の機会を与えて慢性値上病の治療をするのも大変いいと、私はそう思います。日本の物価高は政府や議会がしたなどという、そういう印象を与えたくないと思います。一応この際値上申請は却下されたい。電力会社は他力本願を排して企業努力を推進すべきだと思います。そうして只今より以上がんばるべきだと思います。国民はそのためにはできるだけの応援をいたします。会社は企業努力をしておるということは、パンフレツトにも、それからいろいろな話にもたびたび聞いておりますが、値上申請をするというのがその企業努力の足りない証拠である。我々はこの今回の値上の申請を取下げればそれで企業努力をしたのだと、そういう実証を見ることができるのであります。支出が二千百一億円、不足が二百六十余億円、即ち一割四分四厘について政府では税金、金利等で面倒を見て下さると言つております。結局一割くらいあとへどうしても処理できないものが残る、その一割くらいは会社が自力で以て節減すべきである。それが私は企業努力にもなるし、政治的の努力にもなると、こう思います。中小企業も大企業も、大小の差こそあれ、努力に変りはないのであります。我々は設備をするのに予算が足りなければ、売値を上げてそうしてお客の犠牲によつてその設備を完成しようというようなさもしい考えは少しも持ちません。それは大体商業道徳に反する。電力会社も商売でありますからこの点よくよく考えてもらいたい。会社側はパンフレツトとか集会等とかで事業内容を大衆に知らせて説明して了解を得ております。又サービスも大変近頃よくなつております。集金人もなかなか腰が低いし、そして事故があればすぐ自動車でかけつけて勉強しておる。このところ電力会社は親切勉強の見本であります。だけれども、ここで値上げされたんじや誠に困る。どうか値上げをしなくてもいいように努力してもらいたい。それから私は只今佐々木さんもおつしやいましたが、公益事業局は電力会社の苦衷を察し過ぎて、過大な同情を傾け過ぎているような感じがするのであります。なぜかというと、今回の申請は面子にかけてもどうしてもやるというように役人が力んでおるというようなことさえ聞いております。これは単なる噂であることを信じたいが、火のない所に煙は立たないという諺もあります。愛知通産大臣も、それから平井次官も、中島公益事業局長も、私たちがお目にかかつたときには、個人としては私は値上げには賛成しない、又は無条件では判を押さないというようなことをいろいろ言つております。これで行くというと、下のほうで力んでおるというような感じがいたします。日本の役人は下剋上であるというような風評もありますので、そういうことの裏書とならんように、私はここらで抑えてもらいたい。電気料金の値上げは昨年から岡野大臣を初め電気協会あたりの集会などでちよいちよい臭かつたのであります。それでありますから通産省側では、もう値上げは止むを得ないと思つているような印象を国民大衆に与えておつたという感じが非常に残つております。どうか公明のために、明朗のために、世評一掃のために今回の値上申請は却下して頂きたい、こう思うわけであります。
 さてこのように申してみんな下げてしまつたら、それじや電力会社が浮ぶ瀬がないじやないかと電力会社では言うかもわかりません。私は値上げしない方法があると思うのであります。それは電力会社が先ず一割何分何厘という、そういう支出を節約すればいい、これが第一であります。会社の努力によつて節約しなさい。そうすればこれは値上げしなくてもいい。その次にもう一つあります。会社が政府や国民の協力を得て解決する、これは税金とか利息の軽減又は廃止であります。その中で電気税というのがあります。これは御承知の通り昭和十七年に電気ガス税というものが、これは戦時税で始まつたのでありますが、我々はこのときには戦争の献金のつもりでこの電気税は出したのであります。昭和二十年になるというと、今度は戦争が済んでしまつた、これでこんなものはなくなるかと思つたら、これが又議会へ持出されて市町村税となつて、そうして我々のところに来ることになつた。日本も負けたのだから止むを得ない、まあこのくらいのことは我慢しようというように思つておりましたところが、だんだんこの市町村税が性格が変つて、只今では免税されているものがたくさんある。これはなぜ免税されるかというと、仕事をしておる連中がこの税金に堪えかねるのであります。悲鳴を挙げているのであります。これはこの税が決してよい税でない証拠であります。よく考えて見るというと、電気を使つた、それに対して一割かかるのであります。只今は電気はもうお米と同じようなものでありまして、お米の消費税をかけると同じことであります。非常に国民は知らずにとられております。電気会社がみんな集めてくれますからとりいい。これも市町村ではもうやらずぶつたぐりというわけでありまして、誠に有難い税金でありますが、これが本年は約百四、五十億円あるはずでございます。これはこの税金は電力会社が一割とりまして、それをそのまま市町村へみんな持つて行つてしまう。電力会社は自分のほうの手数でこれをとつてやる。電源開発には直接なんにも役に立つていない。我々は電気税であるから、電力会社がこれで以て電源開発をしているのかと思いましたら、さにあらず、どうかこういうものは甚だ悪税でありますから廃止して頂きたい。そうしてこういうものを意義あるものに使うようにしてもらいたい。我々はこういうもののためには特別に考えることができます。それからもう一つ私は今回の九電力会社がどの会社も皆困つている会社だろうかという実は疑問を持つておるほどであります。殊に今回の申請されましたあの数字とか理由とかいうものは誠に詳しくて、そうしてがつちり数字が組んでありますが、あれは数字の魔術ではないかというような気がいたします。なぜかと申しますと、過日本委員会で九電力会社の社長さんを呼んだときに、九州電力の社長は、火力借款の際あの中にいろいろな大事な文句があります。例えて言いますというと、これは直訳の文句のようでありますが、速かに赤字が出ないように料金値上げの措置をとることというような文句がありまして、これについて藤田さんが九電の社長に聞きましたところが、そういうような契約のあることは知らないと言つておつた。これは知つておると言うと何か藤田さんにしつぽをつかまえられるという虞れがあるかも知れませんが、そういうような何かしらどこかに濁つた、それから漏れた、而も行届かない今度のようなそういう値上げの申請は、私は誠に明朗を欠くものでありますから、以上申したような理由から申しましても、一応ここで却下されて、そうして練り直して改めて時期を見て出して頂きたい、そして国民の納得するような形で出して頂くようにしたい、こう思いまして、以上の電力値上げの反対理由といたします。
#6
○委員長(中川以良君) 有難うございました。
 それでは次に、全国土地改良協会常任理事安部義正君にお願いいたします。
#7
○参考人(安部義正君) 私安部でございます。今回電力料金の改訂問題に関しまして、私は農業用電力料金に対して意見を申上げたいのでありますが、この農業部門は極めて広範囲に亘つておりますので、特に灌漑排水関係を中心として申上げて見たいのであります。この灌漑排水電力料金につきましては、お手許に電気料金改訂問題の参考資料を差上げておいたのでありますが、昭和二十六年末の数字でございますが、全国で、地区数におきましては約二万七千地区、関係面積約七十万町歩、排水量におきまして約三十万馬力というような現状でございます。この料金につきましては、すでに本委員会におきまして、西川先生の値上げの御質問に対しまして、電気事業連合会が回答をなさつておるのでありますが、その数字には多少食い違いがございますようでありますが、いずれにいたしましても、今回の値上げは非常に農事用に対しましては高率でありまして、只今までもいろいろお話がございました物価の引下げとは逆行しておるという感がいたすのでありますが、特に、この灌漑排水につきましては、非常な特異性がありますので、この特異性につきまして、私は少し時間を頂いて申上げて見たいと思うのであります。灌漑排水をやります時期は、時期的には非常に水力の豊富な時期にやつておるのであります。例えば用水問題でございますと、五月から八月の大体四カ月、排水につきましては五月から十一月の六カ月が使用期間になつております。
 次に送電或いは変電設備には多額の費用を要しまして、而もこの費用の殆んど全額が需要者の負担になつております。詳しく申上げますと、用水、排水機関場と申しますのは、いずれも遠隔な地に設置しているところが多いのであります。この送電、変電の敷設の工事費が、工事費の負担金は会社の規定に基きまして、その大部分は需用者の負担となる。而もその施設は、施設の所有は維持管理上、すべて会社の所有になつておる現状でございます。
 次に電圧の降下でございますが、以上のような施設は、いずれも末端にございます関係から、電圧が非常に降下いたしまして、従つて、これらの工事を設計いたしますのに、所要馬力の大体二〇%以上の余裕を見まして設計をいたしておるような次第でございます。又止むを得ない場合には、コンデンサーを使用いたしまして、電圧の降下を防いで、その用水の目的を果しておるような現状でございます。
 次に灌漑排水の施設と申しますのは、普通のときの二倍から五倍以上の設備をいたしているのであります。例えば用水におきますと、御承知のように田植時には非常に用水が余計に要りますので、この用水量を以ちまして馬力を決定いたしますので、普通の養い水の約二倍、三倍に当つているような現状でございます。排水におきましても非常時に備えるために、五倍以上の設備をやつている。いずれにいたしましても、天然現象に支配されるので、ときによりましては、契約期間中一カ月を通じまして使用しないことも珍らしくないのがこれらの施設の姿であります。従いましてここに大きな施設に対しまして多額の需用電力料金を支払わなければならないような現状でございます。
 次に河川の改修と電力料金につきまして申上げますと、これは近来大河川の地帯におきましては、河川の改修は河底の上昇を抑制することなくして堤防の蒿上げに重点が置かれております関係から、洪水時期には高い水位の続く期間が極めて長期間に亘りますので、沿岸耕地の生産を保つためには、排水作業の負担が非常に加わりまして、これが従つて農民の大きな負担に相成つているのであります。このような特異性がございますので、電力料金の値上げに対しましては、各地方からいろいろの陳情が参つておりまして、その陳情につきましては、お手許にそれぞれ電力会社単位に印刷いたしまして差上げたのでありますが、その参考資料につきまして説明を申しますと、東北電力におきましては本年、二十八年度でございますが、二十八年度の電気使用料金に対しまして、今回の改訂料金が加えられたらどういうような結果になるか、これは七頁にございますが、今回の改訂によりまして、宮城県の例といたしまして四割二分値上げになる、こういう現状に相成つております。次に中部電力の例を申上げますと、これは愛知県の数字でございますが、二十一頁に書いてございます。例えば五馬力の電力の、旧の電力でございますと、今まで一カ月二百四十時間使用いたすものといたしまして、二千八百二十円の料金でございましたところ、今回の改訂におきまして、夏季におきまして五千百四十四円、冬場におきまして五千八百十六円になると、こういうようなことになりまして、これを二十八頁に、馬力ごとにいろいろと対比表を作つて説明しているのでありますが、大体夏季におきましては、八割二分程度の値上げになる。冬場におきましては二割を遥かに超すのであります。又関西電力におきましては、関西の関係、大阪、京都その他の七県におきまして、それぞれ関西電力に陳情をしているのでありますが、この電力会社におきましても何とかこれは考えようというような線が、私どもの手許に入つて来ているような現状でございます。いずれも各地方ごとに電気料金の問題に対しましては、極めて真剣に取組んでいるのであります。
 次に脱穀調製用電力でございますが、全国に約七十一万台、六十一万馬力の多い数字になつております。これらの施設の常設されておりますものの電力料金は、現在定額制と従量制の二種類に分れておりまして、これは大体半々程度に相成つているのであります。定額制におきましては、一般小口電力料金とは別に料金の単価が定められておりますので、これに対しまして今回の改訂は最低六%から最高三〇%、平均いたしまして一八%の値上げに相成るようであります。従量制におきましては別途料金の恩恵がございませんので、今回の値上げにつきましては最低は一九%、最高は八六%の多い数字でございまして、平均にいたしまして四〇%を上廻るような高率に相成つております。これらの細かい数字につきましては参考資料の中に電力会社ごとのパーセンテージが書いてございますので、御覧頂きたいと思うのであります。
 次に誘蛾灯でございますが、御承知のように誘蛾灯の効果につきましては今更ここで申上げるまでもないのでありますが、昭和二十七年度におきましては全国で約五万四千灯ございました。然るに二十六年を見ますと、二十六年は六万四千灯でありまして、非常に効果のあるものが一万灯も減つておるのであります。この減少した原因はいろいろありますが、電気料金もその一つの原因になつておるのであります。この誘蛾灯につきましても、今回三〇%の値上げに相成つておるのであります。このように農業に関連いたします電気料金は、肥料の問題、或いは農具、農薬、その他いろいろ影響するフアクターが非常に多いのでありますので、勿論米価との関連もございますが、この点を十分に御検討頂きたいと思うのであります。
 最後に参考資料の一番最後に掲げておきました、私ども農業を取扱つておる者の要望事項を掲げておきましたので、読上げて見ます。
    要望事項
  一、低物価政策推進上値上げに反対。
  一、低米価政策上値上げに反対
  一、農事用電力は従来事実上所要量を割当てられていたので標準料金だけで追加料金は殆んど支払つていなかつた。今回の改訂は一本料
金とする建前上平均四〇%から最高は二倍以上にはね上る計算となるので一般料金制と切離して別建とする制度を特にお願いしたい。
  一、電熱利用(水稲電熱温床等)を農事用電力として取扱方をお願いしたい。(現在使用個所数約七千個所面積約五万七千坪に達している。)
  一、今回の料金改訂は原価主義を基礎としておるならば会社側の示す原価対比表は国民の納得し得るものでなければならないと思う。併し電気事業連合会事務局で作成された原価対比表たるや極めて簡単で詳細を知ることはできないが、雑費、維持費、退職金等の増は納得できない多額の数字と思われるのでこれらの点特に詳細を知りたい。
 このような点を十分御検討頂きまして、農業用電力に対しましては従前通りの値上げをいたさない線で特にお願いいたしたいと思います。
#8
○委員長(中川以良君) 有難うございました。
 それでは次には日本電気産業労働組合の神山中央執行委員長にお願いいたします。
#9
○参考人(神山清喜君) 神山でございます。非常に時間も短こうございますので、私の説明が或いは行届かないと思いますので、別に資料としてお手許に差上げておるものもございますので、それも参酌して頂きまして意のあるところを十分御賢察をお願いしたい。かように考えます。
 先ず第一に指摘します点は、現状のままの電気事業である限りは電源開発を更に続ける限りにおいて引続き料金改訂の申請が今後も起つて来るということであります。先ずここで必要なことは、電気に対しての認識をどのように考えるかということが重要ではなかろうかと思うのであります。わかりやすくいいますと、電気事業は果して公益事業であるのか、或いは私益事業であるのか、このいずれかにはつきりしたものが出て参りますとおのずからこれに対する対策も立つわけであります。で私の考え方からいたしましても、大部分のもの、即ち水力電気というものはいわゆる水によつて起された天恵の資源であるということが第一であります。一番目としては敗戦の日本の中で僅かに残された国内の資源として最大のものであろうと考えます。第三留目としてはすでに今日電気というものは他の参考人も言われましたように、もう奢侈贅沢品ということよりもむしろ国民の生活に切離すことのできないいわば食物か、或いは物理的には空気、或いは水と比べても遜色のないような重大なものであるという点であります。そうしてこの天恵はやはり国民の共有したものでなければならない。こういうものが私の電気に対する基本的な考え方であります。従いまして電気が私益事業の名に隠れて一部の人たちの利益に奉仕しては絶対にならない。ところが現実的には現在の電気事業というものはこれとは大よそ逆な、少くとも具体的な事実からも判断いたしまして一部の人たちの利益に奉仕するような形態に置かれているということに問題があろうかと思います。即ち少数の経営者或いは経営に責任を持たない官僚統制というのが率直に言つて現在の電気事業であろうと思います。
 で、勿論自由主義経済というようないろいろな考え方の下に三年前に電気事業が再編成されたわけであります。そうしてこれがあたかも私益事業のような偽装を以て決定されましたために、他の国に余り例を見ないような議員立法によるところの復元法の動きさえも一昨年あたりから見えておつたことも私たちは知つているわけであります。御承知のように再編成のときの主張点の第一は、少くとも電気事業を九つに分断する、そうして独立採算制ということがこれを私益事業というふうに規定いたします。そうして当時の政府なり経営者が約束したことは豊富にして低廉な電気をこのようにすれば供給できるんだということであつたわけであります。ところがその後僅かに三年にしていろいろな派生的な問題も出て参りましたし、今度の料金問題も言うならば再編成の矛盾が具体的に出たことだと私は確信するものであります。即ち停電や電圧降下が一体解消しているのかと言えば決して解消はしておりません。更に地帯間の電力の融通が従前よりも円滑に行われているかというとむしろ不円滑な一般的な傾向をしております。即ち東京都の例を申上げましても、昨年の秋から断続的でありますが、一般家庭の停電が行われております。又場所によつては需給のバランスが破れて著しい電圧の降下を来たしております。又地方別に言いますと、或る地方では非常に出水率がよくて中には水を無駄に流している会社もあるかと思うと、片方では電気が足らないで依然として停電を続けている。こういうふうな矛盾すらも現われているわけであります。
 で、電気料金の値上げにいたしましても二十六年の八月、続いて二十七年の五月、二回料金を値上げしております。そうして今回は三回目でございますが、更にこれによつて起る地域差は縮小されるどころか拡大されまして日本の各政党、自由党から社会党まで含めての各議員のかたがたもこのような傾向に対しては何かの具体策を作らねばならないというような動きが院内に起つていることも承知しております。例えば今回の改訂の内容を極く大ざつぱに見ましても、地域差の場合は最低の北陸が二円三十六銭になりますけれども、最高の四国では六円五十六銭、元来共有すべき電気がこのように二〇〇%以上の開きをしているというのはもうこれは蔽えない事実であります。
 更に独立採算制の欠陥を二、三指摘いたしますると、先ず電源開発におきましては甚だしくびつこの状態に現在置かれております。即ち二十八年度末、既に完成するものまでも含めまして比較いたしますと、例えば東北においては二四・七%の電源開発が完成し、北陸においては三八・八%、然るに東京、関西、東京の場合は七・六%、関西の場合は六・四%というふうに非常にバランスが破れて来ております。そうして電源開発の遅れているところほど、やはり停電というものは頻繁に行われているわけであります。
 更に電灯或いは小口動力の犠牲の状態であります。まあ、供給面から申上げますと、電灯は全部で一八%足らずでございまして、他の残りの七七%以上が電力で食われている。そうしてこの電力の中でも中小企業の電気というものは僅か八%にしか過ぎないのであります。ところが逆に料金の負担率から申上げますと、電灯の場合は四七%を負担して、動力は五〇%、即ちこのような負担率は、やはり国民一般大衆により多く課せられていることは数字的にも出て参つているわけであります。そうして今度の値上げを見ましても電灯や小口料金においては五〇%乃至一〇〇%の値上げが実は具体的に出て来るわけであります。で皮肉な言い方をいたしますと、再編成によつて約束いたしました豊富、低廉な電気はいわば特殊大口産業の場合には或いは当てはまろうかとも思います。又戦前の配電統合のときに当時の頼母木逓信大臣が議会で答弁いたしております豊富低廉な電気を供給するということでありましたが、結局はこれは単に戦争遂行のために利用されたに過ぎないのであります。なお戦後の再編成も私の考え方を以ていたしますと、いわば独占資本への奉仕以外にはなかつたということを会社の資料を以ても具体的に言い得ると思います。そうして一貫して変らないのは、これを除いたところの力の弱い国民の大衆であつたということも事実であろうかと思います。従いまして仏の顔も二度三度と昔からいいますように、恐らく今度は国民の大部分の人たちが今度の値上げには真向から反対しているという、単に新聞に現われた記事だけでなく、私の身近にもそういうような動きを如実に知つております。で結論的にいいますと、私は現状のままの電気事業である限り、今回のような電灯、小口料金の値上げに同意することはできません。勿論大口を含めまして再検討して、この再編成の中から生まれて来たこの矛盾を、やはり責任の所在を明らかにして直接国民の負担にならないような方法で解決することがこれを決定した政府の責任でもあります。又国家的な経済対策の上からも当然解決せられなければなりませんし、更にその場合に経営者も又一部の責任を免がれることはできないと考えております。で電気事業のこのような混迷は公益事業か私益事業か、この点については政府の政策の中にも極めてあいまいでありまして、そのような形が続けられて行く限りこのような状態は今後も続くということに判断するわけであります。私たちは勿論再編成当時以前より、又再編成当時においては特に今日このような事態の起ることを一般のかたがたにも訴えて参りました。従いまして若しもこれを私益事業として取扱うとするならば、そうして更に独立採算制を押付けるならば、先ず割当制度を初め今の官僚の持つている統制を即時撤廃しなければならないと思います。又厳格に資産の再評価を求めて経営に枠を付けるということはできないはずであります。又前段で申上げましたような電気の公共性を認めるならば、やはり電気を国民の手に返すようにせなければならないと思います。私たちは電気に対する考え方はすでに八年前に十分検討して爾来一貫した具体策を持つておりますので、再編成当時も一般の公聴会その他を通じて説明しては参りましたけれども、この機会にこのことを再び繰返すことも決して無駄ではないと思いますので若干時間を拝借したいと思います。又私の判断を以てするならばこのことをやはりはつきりとしない限りは今の電気事業の混乱というものは今後引続くことも覚悟せなければならないということを繰返し申上げたいと思うのであります。
 私たちの考える電気事業の形態、これは何と申しましても前段で申上げましたように、大部分が水によつて起るところの天恵の資源である。従いまして国民はこれを平等にその利益を分ち合う権利もあります。又電気そのものの性格からいたしましても、やはり一つの経営体として運営されるのが一番正しい行き方だと思います。電気は御承知のように貯蔵することができません。発生した電気は直ちに消費と繋がつて行くという性格を持つております。更に日本の地理的条件からいたしましても、おおむね水力地帯は日本の中央部であります。九州や中国や或いは四国は非常に不利な状態にあります。従つてこのようなありのままの形でおきますと、ますます料金差というものが拡大して来るわけであります。そうしてこの一つにまとめての経営ということになりますと、電源開発も重点的に行われます。又豊渇水の調整も十分できまして、無駄に水を流したり、或いは停電が連日続くというような状態も漸次緩和して来るわけであります。わかりやすくいいますと、電気は水道と同じようにどこをひねつても出て参ります。このような形に変えることが一番いいと考えたわけであります。なお送電系統あたりにいたしましても十分なこれによつて整備が整えられる。勿論事業が非常に厖大でありますので、又大きな固定資産も必要になつて参ります。更に設備を作りますとなかなか撤去にも困難であります。又資本の回転率というものも他の産業に比べて非常に低いのであります。これを若しも同一地帯における自由競争に委ねますと二重、三重の設備も勿論必要でありまして、そうしてこのような無駄が却つて全体的には全部の電気の原価を高めることになるわけであります。私たちはこのような形に作り直す。そうして勿論その場合には政府のこの運営に対する責任の所在ははつきりするわけでありますが、少くとも経営を指導し、或いは監督する機関としては、即ち直接電気を生産する側の経営者、或いは消費者、更には学識経験者といういろいろな有能のかたがたを以て、そうしてこの電気事業を指導し、或いは監督するような仕組にしなければならないということであります。私の申上げますことは、二十世紀の初期において一応力を失いました、言い換えますと黴の生えました自由主義経済の亡霊にとりつかれている人ならば知りませんけれども、少くとも国民経済という立場から電気事業の公益性を認めている人でありますれば、一応の御理解も行くのじやないかというふうに考えております。現に西ドイツにおきましては、直接労使の紛争を解決して、そうして民主的な経営を遂行するために、すでに一九五一年五月共同議決法というものが立法化されまして、すでに鉄鋼や炭鉱には実施しております。私はドイツに行つた経験はございませんが、いろいろな人のお話を聞いて見ましても、ドイツは戦後非常に生産が上つているということを聞きますけれども、政府みずからがこのように斬新的な法律も作り、そうして働く人々の協力を求めていればこそ生産は活気的に上つているというふうに私は判断いたします。少くとも日本の国家資源の中で残された電気事業も、このような形態に作り直して行かなければ、単なるその日ぐらし弥縫策では矛盾は解決したように見えますけれども、更に新らしい矛盾が出てしまいまして、そうして国民大衆はその場合に小さな自己の利害打算の上に立つて料金値上げに反対するというような運動のみを続ける結果が生れようかと考えるのであります。従いまして私の申しますことは、少くとも日本国民といたしましては、電気事業というものの公益性を自覚いたしまして、そうして真に各層を代表する人々に監督、指導されるような運営に切替えられるとすれば、決してこのような事態というものは起きて来ない。私はこのことを抜きにして、先刻申上げましたような、農民は農民の立場から、或いは中小企業は中小企業の立場からだけ料金値上げは反対だということだけでは、今まで通りのことを繰返して、結局は最後にごまかされてしまうわけであろうと思います。なお参考までに申上げますと、どなたかおつしやいましたように、私たちは一昨年十二月に賃金の問題を解決いたしまして、爾来一年数カ月、その当時の賃金で暮しているわけです。勿論賃金の値上げの要求は申請のずつと以前に出しておりましたが、やはり従来の関係からか、これが料金値上げと同時期のような状態に置かれております。一見いたしますと、収入が殖えた場合に当然人件費も殖える。その場合なぜ電産が料金値上げに反対するのか。或る人はこれは電産と経営者がなれ合いをやつているというようなことまでも言われましたけれども、私たちは賃金値上げの理由も具体的に説明資料も作り、そうして調停委員会にお任せをしているわけです。ここで私たちのつかんでいることは、電気料金の値上申請をした以前に、私たちが賃金問題を取扱いましたとき、会社側の経営の二十八年下期の締めくりが相当過大な赤字を見込んでおります。併しその後出水その他のいろいろな状況の変化もありまして、その当時よりもやや好転しているということはどの経営者も認めているところでありまして、この点については、通産委員のかたがたにおいても十分御調査をお願いしたい。こういうふうに思います。
 非常に私の申上げましたことは、直接的には、御諮問にあずかつた事項について、一々のお答えにはなつていないかと思いますけれども、やはり電気事業というものの矛盾をこの機会に解決するために皆様方に私たちの考えの一端を申上げたわけであります。
 で、具体的に料金改訂に対する取扱については、これは前段で申上げましたように、今直ちにこのような形で料金改訂をすることには同意できない。政府は再編成をした当時の公約に基いて、よろしくその責任において、この電源開発の問題を解決して頂きたいということを私は特に主張して私の説明を終りたいと思います。
#10
○委員長(中川以良君) 有難うございました。
 それでは次に日本硫安工業協会大仲副会長。
#11
○参考人(大仲斎太郎君) 終戦後、打続く電力不足を解消して頂くために、各電力会社が、この電源開発のために非常な努力をして頂いたことについては、私から厚く敬意を表する次第であります。承わりますと、二十七年以来、電源開発五カ年計画によつて今年の末までには百十五万キロワツト、二十九年度には九十二万キロワツトの開発をめざして鋭意努力をなされていると聞いておりますが、その経過においても非常に順調に進捗しているということを過日の新聞でも拝見いたしまして、国家経済に寄与するところこれほど大なるものはなく、産業人の我々としては誠に喜びに堪えない次第であります。ところが今度の電気料金の改訂及び制度の廃止については甚だ遺憾でありますが、硫安を製造している我々としては御同意申上げかねる次第なのであります。御承知の通り硫安の値段というものは直接にこの国民生活に直結している米価に通じていることは、今更申すまでもないのであります。政府としては、この米価政策に伴う関係から硫安の価格というものは勧告価格にきめられているんであります。無論我々はできるだけの豊富且つ低廉な値段で以てこれを供給するというのが理想であります。こういう観点からして今度の改訂のような、たとえ二割と言いながら、高価な火力電気を使つて硫安をこしらえるということはもう根本的にこの事業の成立たないということになるのであります。どんな意味によらず、この硫安のコストを上げて、それを上つたからといつて直接製品に転嫁ができないというのがこの硫安でありまして、普通のものは違う特殊産業であることを皆さんも御了承願いたいのであります。硫安のような、電気を原料として使うそのために、非常にたくさんの電気を使うのであります。今回の申請せられた内容を拝見しますと、一割四分四厘という平均ではありますが、硫安に及ぼす値上り率というものは、電解法で約十割、ガス法で約六割、これを平均しましても八割の値上げとなるのであります。従つて一叺当りに影響する金額は電解法で百六十二円、ガス法で三十五円、これを加重平均しましても平均五十七円という驚くべき値上げになるのであります。我々は今まで農民のおかたからも何故に損をしてでも輸出するのだ、もう少し安く内地へ外国と同じように出さないかということをきつく言われております。そのことは無論我々としてもわからんことはないのでありますが、何分にも輸出をせずに国内消費だけでこれを止めたとすればそれは非常にコストが上ることであります。即ち我々が今持つている実生産能力というものは、年間約三百トンあるのであります。それを国内の消費の百五十万トン乃至百七十万トンだけで終るとすれば、それは非常な遊休設備を持つような形になつて、到底それは安い値段で供給できないということは明白であります。従つてどうしても国内に安く供給しようとすれば、操業度を殖やすということが大切であります。操業度を殖やす関係上数量がはみ出して来ますが、これはどうしても輸出しなければならない。ところが輸出といつても相手のあることでありまして、アメリカ、西欧諸国からの競争に我々も打勝つて行かなければならないのでありますが、今のところは残念ながら非常に運賃の安いこととか、或いは外国が輸出価格に政策を織込んでいるというような形で非常に苦戦をしているのでありますが、何といつても朝鮮、台湾、庭先とも見られる、或いはそのほかのフイリピンその他中国、こういう消費を見ましては、どうしても我々が供給するような一部の責任があるように思われてなりませんし、できるだけ多くこれを輸出したいと思います。殊に全部輸出した場合には、全部の外貨獲得率が一〇〇%であるということは、この硫安工業が輸出産業として非常に恰好の品物である、このことはほかの商品にもそうたくさん類例のないものであるということからしても、是非輸出産業として育てて行きたいと存じている次第であります。こういうような観点からコストも下げなければならない、国内にも安定をさせなければならない、こういうような関係から過日来も小委員会で頻々と行われておりますが、本国会においても継続審議中のいわゆる硫安の関係二法案が生れて来ているような次第であります。我々はこの法案が通ればこの五カ年において価格の引下げを西欧と対等の位置に持つて行くように努力をしますし、我々がどうしてもそのためにはいろいろの方策を講じて行かなければならない、こういうことで着々やつておりますが、前段に申上げましたように、原料となる電気料金が八割も上つてしまつては合理化の努力も一挙にして水泡に帰せられるようなことで、到底我々としては忍び得ないのであります。皆さんも申上げておられる通りに、二十九年度の日本経済政策の最大眼目は何といつても物価引下げの推進にあるわけであります。この際料金改訂が国民経済に大きな影響を与えることはもう皆さんも申されている通りであります。どうか委員各位におかれてもこの点を慎重に御考慮下さることを私からも特にお願いしたいと存じます。何としても我々硫安はこの電力料金の値上げは避けて参らなければならない、こういうふうに考えております。電気料金の改訂について電気会社はいろいろな数字を挙げておりますが、とにかくこの二十八年度の各電力会社の決算の結果を待つて、厳密に皆さんから総括原価を査定して頂いて、更に今の目標である政府のデフレ政策の進捗状況なりとも勘案して頂いて御決定を願うことを希望しますし、早急に今この値上げを行うべき時期ではないと私は信ずるのであります。
 電力会社の値上申請による個別原価計算の基礎となつている電力需給計画について、従来とも供給力の算出について各年ごとに平水ベースで算定されているのでありますが、いつも異常渇水、今年も異常渇水、又来年も異常渇水、三年も四年も異常渇水ということが、一体我々経済人からしてどうも納得が行きかねる、これはちよつと悪い見方かも知らんけれども、水力の見方が少し低過ぎるのじやないか、即ち平水のベースを変えることも考えて頂かなければならんのじやないかという工合に考えております。無論この電気料金の値上げの主原因になつている建設費の増大による資本費の高騰に対してはわからんことはありません。我々は。併しこれらは政府においても固定資産税とか、事業税とか、法人税の引下げとか或いは電気税の撤廃又は金利の引下げ等、こういうようにできるだけ政府としても面倒の見られるものは極力面倒を見て頂いて値上げをしないような措置を講じて頂きたいと存じます。殊に私はこの現行制度の変更にはどうしても御同意できないのであります。先ほど申しました通りに、硫安のようにその次々と価格の引下げを要請せられておる商品、又我々としてもそれに応じる態勢に行かなければならない商品、こういう品物に対してその生産に必要な電力をどうしても今まで通りに標準料金分で確保しなければならないのであります。然るに割当制度を廃止せんとする今回の申請案によりますれば標準分に相当する一段目料金の大幅の値上りのほかに今までは殆んどまあ全部といつてもいいくらい使つていなかつた火力料金に相当する高い料金のものを相当程度に使わなければ今までの生産量の維持もできないというようなことではこれは誰が何と言つても、この必然的に価格の高騰を招来するというのではどんなことをしても我々は受入れられないのであります。
 御承知の通りに高いものは高いもので、安いものは安いもので一応今までの電力料金の体系で物価の体系は維持されておつて一応のバランスはとれておるのであります。ところがこの制度の変更によつてこのバランスは根本的に崩れることになる。政府の基本政策として物価引下げを強行して頂かなければならない現在ではどんなことをしても賛成ができないのであります。こういうような異常な値上げを防ぐために電力会社は特約制度で緩和すると、そしてお前のところには特約制度で以て救うと、特約制度で以て御迷惑はかけないということを各生産工場に呼びかけて来て頂いておりますが、それなれば、特約制度をやつて頂けるならば幾らにその特約制度の料金をしてくれるのか、而もその量はどれだけくれるのか、又そのことはどういうものをくれるのか、こういう工合にだんだん尋ねて見ますというと、なかなかそのことについては保証を与えてくれずに、まあ法案が通つてからというようなことに今のところでは逃げられておるのであります。特約料金で、たとい料金が安いものがあつたとしても品質の非常に悪い、或いは量のこま切れ電気を若しも受入れなければならないとしたならばこの連続二十四時間操業を続けなければならない硫安工業は休んだり、始めたり、或いは保安電力だけでとまつたり、極く悪いときには操業をストツプしなければならないというような最悪の場合も考えなければならない。そうすれば料金の安いどころの騒ぎじやなくて、却つて非常な高いことになることはもう御説明申上げる必要もなく御承知の通りであります。
 これを結論的に言えば、甚だ残念でありますが、現在の制度を廃止すること、又料金の値上げをするということについては御同意申上げかねることを私からここに開陳いたします。
#12
○委員長(中川以良君) 有難うございました。
 それでは次に私鉄経営者協会の鈴木副会長にお願いいたします。
#13
○参考人(鈴木幸七君) それでは御意見を申し上げます。
 第一に申上げたいことは、今回の値上率は高過ぎるように思います。電源開発の促進とサービス改善のため或る程度の値上げは止むを得ないと思いまするが、今回申請の収支内容にはかなり含みがあるように思われまするので更に十分な検討と査定を要するものと考えます。即ち詳細な数字について論ずることは困難でありまするが、例えば出水量は過去の平水の平均で算定されておりまするが、ここ数年の実績を見ますると、いずれも当初計画に対し一〇%前後の豊水となつております。これを異常豊水と称しておりますが、そう毎年異常豊水が続くものとも考えられないのであります。いま少し多くとつて計算して差支えないものと思われます。又二十九年度収入計算において電力需用合計は三百四億九百万キロワツト・アワーとなつておりますが、このうち二段料金分は僅かに二、三%となつております。一方供給規程の割当方式によりますると、基準年の実績と同じ使用量でも、夏五%、冬一五%の二段料金分となつており、伸びがあれば更に多くの二段料金を払うことになつておるので、電力会社の実収は遥かに多く上廻るものと考えられております。
 又支出の面においても再評価を九七・六%までして償却を考えておるようでありまするが、同じ公益事業である私鉄の全国平均五〇%に比して多過ぎるように思われます。これらのことを考え併せますと、値上げは極く僅かでよいのではないかと思うのであります。
 次に今回の値上率は全国平均一四・四%と発表されておりまするが、その割合を現わす分子、分母のとり方が適当でなく、実際の値上り率より非常に低く表現されておると考えられます。即ち分母には二十九年度想定需用のうち、標準分を過去の平水量で算定し、残り全部を火力料金として旧料金制度で計算したものを用い、分子には同一需用のうち二段料金を僅か数%として計算したものを用いておるので、分母は大きく、分子は小くして出した率で、値上率は最近に支払つたキロワツト・アワー当り実績単価と、新料金による単価を比較すべきものと考えますから、これによりますと値上率は遙かに高くなるものと考えられます。私鉄の場合は六〇%乃至九〇%の値上げとなるものであります。
 第三に私鉄の値上率が高いのは割当制度廃止の影響と料金値上げとが二重に影響するためであります。即ち従来私鉄の支払つた電力料金のうち、火力料金は私鉄運賃中に見込まれた電気料金により三乃至四%でありましたが、新料金制度によりますと割当が少く、殆んど頭打ち、即ち夏は一〇%、冬一五%の二段料金を支払うこととなつております。これと料金値上げが二重に影響するため、六〇%乃至九〇%の値上げという結果となつたものであります。
 次に私鉄は公益事業として運賃も統制されておるため経理状態は非常に苦しく、到底かかる大幅な電気料金の値上げは吸収できないところであります。鉄道経営の苦しいことを二、三申上げて見たいと思いますが、御承知のように私鉄は通勤輸送を行なつておりますが、これが公益事業として大きな意義を持つものでありまして、見方によつては私鉄は諸産業の足であるといつても過言ではないのであります。戦後通勤客は非常に増加し、戦前全乗客の五〇%以下であつた定期客が、最近では六五%乃至七〇%に及んでおります。これらは大体朝六時から九時まで、夕方は四時から七時までの間に集中するので、この間の最大輸送に十分な車両、変電所、信号設備、乗降設備等を必要とし、これに伴う乗務員、駅員をも必要としますが、これらの大半は他の時間帯では遊ばせなければならないし、又変電所の負荷もこの間に尖頭負荷が現れまして、高い需用料金を払わなければならないので、若しラツシユアワーがなく、全乗客が一日平均に乗車するものといたしますれば、恐らく現在の半分の設備と人員で運営することができると思います。而もこの定期運賃は社会政策的見地から非常に大幅な割引を強制されているため輸送原価を割つているのであります。割引率は参考第二表を御覧願いたいのでありまするが、学生定期のごとき最高九〇%の割引となつており、一カ月のうち三日乗車すればあとは只で乗つている勘定となつております。このように私鉄は公益事業として非常に苦しい経営状態にあり、利潤も薄く、一部の特殊鉄道や都会で最も恵まれた環境にある数社を除き配当も一割以下であり、二十七年度下期の実績を見ましても、四十社は欠損若しくは無配当の状態であり、再評価のごときも全国平均第二次分を含めまして僅かに五〇%に過ぎないのであります。
 次に私鉄の支出内容と電力費について申上げます。参考第三表は関西の代表七社の二十二年からの推移表でありますが、これで明らかなように二十二年六〇%であつた人件費は、企業合理化と努力によりまして四七%まで減少し、諸経費は諸公課と新増設車両、その他の設備費の利子のため一三%から二五%に増加しております。又電力費は四・二%であつたものが約一一%に増加しております。これは相次ぐ値上げによるものでありまして、諸経費と電力費の増加が人件費の減を上廻り、補修材料費が二五%から一六%まで圧縮されていることを示しております。鉄道運賃が値上げ不能な今日、更に電力費が大幅に増加されれば補修費は更に圧縮されるために、運転の安全、保安の確保も困難となることは明らかであります。この表は関西における例でありまするが、各地区とも大同小異でありまして、小規模の電鉄ほど電力費の占める割合は大きくなつております。最近の調べによりますと全国平均電力費は全支出の九・六%となつております。
 次に今回申請された改訂電気料金制度及び料金率では、私鉄に対する影響を調整することは殊んど不可能でありまするから、私鉄に対しては例えば定期運賃のような考え方の特別料金を認めて頂きたいと存ずる次第であります。即ち従来は電力の割当制度の運用によりまして、或る程度の政策料金が行われ、私鉄のごときも低運賃でも漸く経営を続けて来たのでありまするが、今回電気料金の改訂と同時に、割当制度が廃止されたため、私鉄ばかりでなく、化学肥料、電解工業等も大きな影響を受けることとなります。併し他の業種に対しては特約料金制度の運用によりまして、調整が可能であると言われておりまするが、私鉄の場合は負荷の特性上これが不可能であります。目下電力会社と各地区において折衝中ではありまするが、結局私鉄のごとく運賃が認可制で統制されておる公益事業に対しましては、例えば繰返して申しますが、私鉄の定期運賃と同じ考え方によるところの特別料金を認めて頂くほかにないと思われますので、この点皆様の御配慮をお願いいたす次第であります。以上を以ちまして私の公述を終ります。
#14
○委員長(中川以良君) 有難うございました。
 それでは次に日本鉄鋼連盟の伍堂電力対策委員長にお願いいたします。
#15
○参考人(伍堂輝雄君) 伍堂でございます。御諮問の事項につきまして意見を申上げたいと思います。
 鉄鋼連盟におきましてもこのたびの電力会社の料金値上問題につきまして相当重大な影響がございますので、数回に亘りまして委員会を開いて検討いたしましたのでございますが、只今お話の中にも出ておりましたような、我が国現在の経済の現状におきまして、政府におきましてもいわゆる低物価政策を推し進めることによりまして、輸出を増進して行くという基本的な政策をおとりになつており、特に鉄鋼業界におきましても、合理化の推進と共にコストの切下げによりまして、基礎物資の価格の引下げ並びに輸出の増進に全力を挙げておるような現況でございまして、そういう観点からこのたびの電力料の値上げが、相当いろいろな面におきまして鉄鋼生産コストの高騰を来たすという観点から、この値上げについては遺憾ながら賛成をいたしかねるわけでございます。
 で、鉄鋼業は御承知のようにいろいろな形態の業種がございまして、電力料金の値上げがコストに及ぼします影響につきましても必ずしも一様でございません。例えば普通鋼材圧延等につきましては、それほど大幅なコストの割合を占めておりませんけれども、その代りに原料或いは運輸その他の電力費の値上げがはね返つて参ります。コスト高の要素は相当大幅なものがございますし、直接電解電炉等におきましては、非常な大きな幅のいわゆる原料費に当る電力費がコストの割合を占めておりますが、電力費の高騰は直接に原価の高騰に大幅な影響を与えるわけでございます。
 このたびの電力会社から示されました全国平均の値上率が一割四分となつておりますけれども、只今申上げましたような理由で、各業態におきまして非常な差があるわけでございますが、必ずしも直接コストの中に占めておる割合の大きい電解電炉でなくても、地域によりましては普通圧延鋼材の工場におきましても、甚だしい例は試算の結果五割以上の電力費の値上りを来たしておるというような実例もございますわけでございます。で、こういうようなコスト高の要素を含みますと、只今申上げました鉄鋼の輸出自体から見ましても非常に困難な状態になつて来るわけでございまして、先ほどもお話がございましたが、このたびの電力値上げの方式の中にとられた料金制度によりましてこれを調整するというようなお話もあり、又いろいろ地区によりまして、又その業種に応じて、いろいろな調整をするような努力を電力会社側でいたしておられ、或る程度の交渉をしておられるところもございますけれども、そういう問題がなかなか困難な面もございますので、一律にどの程度の影響ということは申上げかねるのでありますが、今申上げたような大体の数字をつかんで見ましても、非常な電力料金がコストに影響を与えておるという実情でございますので、何とかこの電力料を引上げることなしに、電源開発なりその資本費の高騰を吸収するような方策を是非お考え願いたいと思うのであります。電力会社からお示しを頂きました総括原価の内容、それからなぜ料金を値上げしなければならないかという御説明資料の具体的な内容につきましては、局外者の私どもとして特にどういう点をどうという具体的な批判はいたしかねるのでありますが、極く大ざつぱに申上げまして、電力事業連合会からお示し頂いております値上理由の最後の理由は、想定供給量に対する収入見込と、その総括原価との差額が二百六十三億になつておる、これを料金の値上げ、それにからんだ制度の変更でカバーするために、こういう制度の変更並びに料金値上げをいたしたいという御説明のようでございますが、先ほどのお話にも出ましたが、その片方の収入見返の点につきましても、従来の供給量の算定に、俗に言えばあまいと申しますか、大体の過去六カ年の水力発電実績と、その当時の計画数を見ますと、大体一〇%内外の余裕が常にあつたわけであります。今度の二十九年度の販売電力量の統計を見ますと、三百七十三億九千万キロワツト・アワーと言われておりますけれども、これも仮にそういう数字で余裕が見てあるとすれば、一〇%増すことによつて従来の料金をそのまま適用いたしましても約百七十九億ばかりの増収が見込み得るのではないかと思うわけであります。それから新設発電所に対する供給量の算定についても、一カ月は試運転として供給量の算定から除いておるのでありますけれども、そういうものも過去の実績を見ますと、やはり或る程度は供給量の増加として、実際は供給されておるわけであります。それから又水力電気の利用率、或いは停止率、余剰率を含めました総合したところの率を見ましても、過去の二十六年度の計画、二十七年度の計画、二十八年度の計画に比較いたしまして、二十九年度はその比率の見方があまく見てあるようにも考えられるのであります。そういうような点を総合いたしますと、収入面において御説明の資料としてまだ余裕があるのではないか。それからコストの面でございますが、個個の内容については私どもとしてその内容を検討することができませんのでございますが、総括原価の中でやはり一番大きな要素は減価償却と金利、公租公課の負担のように思うのであります。原価の中で減価償却がコストの一一%を占め、金利、公租公課が一九%を占め、計三〇%と見ておるわけでありますが、この減価償却も只今もお話がございましたが、第三次再評価前の二七%以上を見込んでおられるわけでありまして、これは対外借款の理由もあるかと思うのでありますが、日本の産業界全般を通じて、皆やりたくてもできない、それで我慢しておるのが現状でありますので、せめて一般の産業の水準くらいで我慢をしながら努力してやつて行く余地があるのではないか。それから金利、公租公課の問題でありますが、この問題こそ電力という本当の基礎的な資材と申しますか、動力源でございますので、国家的な立場から見まして固定資産税だとか、或いは事業税、その他の税金を免除するとか、或いは開銀融資の金利を引下げるとかというような方法で、コストの上昇をチエツクして行くという方策が最も望ましいのではないかと思うのであります。今度の電力会社から提案されました電力値上案は、電力料金の引上げは割当制度と関連をしてなされておるように思うのでありますが、現在の割当制度が、いわゆる官庁の割当制度が十分満足される状態であるかどうかという点については、鉄鋼業界におきましても現在これが最も完全なものであると考えておりませんし、電力料金の値上りを伴わないような合理的な実情に即した割当をされることについては異存がないわけでございますけれども、少くとも現在の電力需給状態がまだ完全にバランスのとれておりません今日におきましては、電力会社と需用者である我々の業者が直接の相対の取引だけでやりますことは、これが独占事業であるという観点からも、いわゆる合理的な配給ができないという不安もございますので、少くとも政府が客観的な立場で、公平な立場で相当或いは監督をするなり、或いは調整をするだけの権限は公的に持つてやつて頂くことが最小限度必要ではないかと思うのであります。個々の供給規程の内容につきまして、案として出されておりますものにつきまして、一、二意見を申上げますと、一般料金分の電力量の計算の基礎として、従来の二十六年十月から二十八年九月までの使用実績を基礎として、夏は九五%、冬は八五%乗じたものを一般料金とするというように考えられておるのでありますが、こういう考え方はその後の供給量の増加を全然無視して、過去の実績の基礎にフイツクスするわけでございまして、そういう観点からもその後の供給力の増加というものと総括原価とを見合つた季節計数をこれに加えられるのが当然ではないかと思うのであります。殊に昭和二十六年、七年の第三四半期のごとくいわゆる異常な制限だとか或いは電産ストによる使用実績の低下の場合とかというような特異の時期が実績として取上げられることは現状に即さない基礎をそこに固定されるということになるわけであります。又この基準期間中に急激に新規増設をいたしたような工場、殊に鉄鋼関係におきましては、丁度その期間以後がいわゆる合理化設備の竣工並びにその工事の過程にあるわけでございまして、そういうものについては、当然それに対する適正な修正がなされなければ実情に即した割当の基礎にならないと思うのであります。それから需用料金の問題でございますが、いわゆる十五分最大電力料金による考え方が取られておるわけでございますが、実際の仕事の面から見ますれば、設備的にも特に変える必要がなくして、一時間最大で十分やつ行てけるのではないか。それが十五分最大になると、いわゆる需用料金が特に不必要に高くなるという結果になると思うのでありまして、そういう点についても当然又これを御再考を願いたい点だと思うのであります。
 それから契約の超過いたしました最大電力に対する違約金の制度が今度三倍も違約金を取るというような考えが盛込まれているようでございますが、これは実際の作業上或る程度のプラス、マイナスのアロアンスがとられるのが実情に適した考え方ではないかと思うのであります。
 それから特約制度をさつきちよつと触れたのでございますが、これは先ほども申しましたように、地域的にも電力の供給面においてもいろいろ事情がございますし、又鉄鋼業の需要の面においてもいろいろ事情が違つているわけでございますが、例えば東北、北陸のように一本化料金をとる地区におきまして、いろいろな電気の種別の割当という問題が、いわば一段料金、二段料金の量の割当と同じような意味でのウエイトを持つわけであります。そういう例えば特殊電力、安い特殊電力というようなものの割当につきましても、工場が実際に消化し得るか、或いはそれをどういうように使うかというような、作業に見合う合理的な割当をして頂かなければ、先ほど申上げましたような、非常に大幅な値上りを来たすわけでございまして、その種別の割当についても、実情に即した考え方をして頂きたいと思うのであります。
 それから又電解、電炉でございますけれども、これは技術的に見まして、それをいわゆる安い電気を使い得る深夜に全部移行が困難であるような場合が多いのでありまして、又その電力の使い方も調整的な性格を持つているようなものが多いのでございまして、そういうものにつきましては特約が適用できない場合には、いわゆる頭打ちの料金制度が現在三割までということになつておりますが、火力料金はいわゆる一〇%か或いは一五%のような低い頭打ちにして頂かないと、到底その大幅な値上りを消化し切れない実情にあるわけでございます。
 それから、これはすでに昭和二十八年の三月の省議決定で、この電力不足を補う意味で自家用の火力発電に対しては特段の奨励措置と申しますか、優遇措置がとられて参つたわけでございますが、今度の制度の中には、少くとも表面上それが出ておらないのでありまして、これはむしろその線は、この電力不足を補うためにも、助長するためにも、今度の制度の中にも当然織込まれて然るべきじやないか。又是非そうして頂きたいと思うのであります。これは新らしく提案されました供給規程案の内容でございますが、先ほども申上げましたように、今度の提案が、電力料金の値上げとこの割当制度の改訂ということが不可分なものであるかどうか、或いはこれを、電力料金の値上げが、先ほど最初に申上げましたような理由でなされなくても割当の面だけは或いは合理的な割当制度がとり得るならば、私どもとしては現在のものが決して満足であり、完全とも考えておりませんので、実情に即した割当制度に変えて頂くことが結構だろうと考えております。以上であります。
#16
○委員長(中川以良君) 有難うございました。
 それでは最後に日本鉱業協会の古村電力対策特別委員長にお願いいたします。
#17
○参考人(古村誠一君) 電気料金の値上問題につきましては、日本鉱業協会といたしましては、大体の主張をまとめまして、すでに各関係方面にも差上げておりまするし、本日も委員のかたのお手許に差上げておるわけでございまするけれども、その要点について申上げますと、料金の値上げの点につきましては、今その時機でないからもう少し延ばして欲しい。その理由を詳しく申上げますと、先ほど来いろいろお話のありました通り、今は各方面の緊縮政策、経済情勢が、政府においても緊縮予算を組み、金融の方面も引締めるというような状態でありまして、我々企業の方面におきましても極端な合理化をやりまして、原価の切下げを努力している際でありまするし、又国民の生活におきましても、耐乏生活に堪えるようなふうにして一生懸命に努力をしているような際でありまして、輸出増進という建前からいたしましても、自立経済の基礎を確立するために精進しなければならないこの際に、電力の値上げをするということは適当な時機でない。さように考えている次第であります。併しこの電力の料金をいつまでも認めないということを申上げるわけではないのでありまして、今回の値上案を更にいろいろの観点から十分研究をいたしまして、先ほど来お話のありましたように、或いは税制の点とか、又電力会社間の水火力の調整金の改訂とか、金利の引下げとか、人件費の節約というようないろいろの面を検討の上で、その幅を絞つて行きまして、最後に出ました結論によりまして、適当の時期に適当の最小限度の値上げをするというような場合になりますのは、或いは止むを得ないのではないか。かように考えている次第であります。
 鉱山業の立場から、今回の申請案の実施を見た場合に、どういうふうになるかということを申上げますと、料率の値上げと料金制度の改正と、両方から受けます影響について申上げますと、仮に昨年の実際に払つた電力料金を今度の新料率と新制度を適用した場合にどうなるかという数字を出して見ますと、東北方面の或る鉱山におきましては、二〇七%、北陸方面の或る鉱山におきましては二一四%、関西の製錬所におきましては二二四%、九州の或る製錬所におきましては一九五%というふうになりまして、先ほど来いろいろ実際の値上げの率が多いというお話がありましたけれども、鉱山業におきましては、最も大きな打撃を受けるわけであります。なおこの国民生活に最も影響の深い電気銅、電気亜鉛などが今度の料率の値上げと、制度の改正によりまして、どんな影響を受けるかということについて申上げますと、東北方面で銅を出している山の電気銅の仕上がるまでに要します電気が九千九十キロワツト・アワーでありまして、これが今度一キロワツト・アワーが約二円の値上りになりますわけであります。又電気亜鉛は、一トン当り七千五百二十キロワツト・アワーの電気を要するのでありますが、この値上りを織込んで見ますと、電気銅の場合には一トンについて約一万八千円の値上りになります。電気亜鉛の場合には、一万五千円。電気銅とか電気亜鉛というようなものは、御承知の通り日本国内の仕上り原価が非常に高いために、海外の相場との間に相当の開きがございまして、私どもとしましては、輸出市場を獲得するために、海外の国際相場に鞘寄せするようなふうに原価の切詰めについては非常な努力をしているわけでありますが、いろいろの努力をいたしましても電気の値上りだけで、トン一万八千円とか、或いは一万五千円とかいうような値上りが起りますと、到底この企業の努力というようなものは、如何ともすることができないのでありまして、鉱山物の価格というものは、御承知の通り世界市場によつて左右されるものでありまして、国内の原価が、人件費が上つたとか、それから電気が上つたとかいうことのために値段を勝手に上げることができないものでありますから、折角、電線にいたしましたり、電気銅にいたしまして獲得しようと思つている市場が到底ほかの国の生産品に競争ができなくなりまして、結局輸出をすることが、水泡に帰する。延いては鉱山業の衰退を来たすというようなことになるわけであります。
 なお電気会社の値上げの理由につきましては、先ほど来ほかの参考人のかたがたからいろいろお話があつたのでありますが、或いは人件費の点でありますとか、固定資産の再評価の点、それから修繕費の点、配当率の問題そのほかいろいろの問題がありますが、こういうような問題は電気会社の内部の御自身の力で或る程度克服できる問題もありましようし、或いは国会そのほか政府の協力を得まして克服できる問題もあると思いますので、そういうような問題をもう少し掘り下げて頂きまして、その上に最後の結論を出すようにお願いしたいと思います。
 それから第二に申上げたい点は、供給規程の改訂の問題でありますが、今回申請されました供給規程の改訂案は、現行料金を適用しても需用家ごとの電力料金は甚だしく不同を生じまして我々業界に与える影響は甚大でありますから、このままでは到底賛成することはできないのであります。従つて本案を仮に採用する場合にも、その原案に対して相当大幅な修正をして頂きたい。その修正の要綱につきましてはお手許に差上げました資料に詳しくございますので、それを御参照して御配慮を願いたいと思います。先ほどお話が出たのでございますが、かような規程の改訂につきましては、単に電力会社から一方的に規程の改訂を押付けるようなふうな感を与えないように、需用家側と電力の供給側と、それから更にそれを監督する立場でありまする官庁のほうの立場と、そういうようなものが十分に論議を尽くした上で最後の決定をするというふうな手段をとつて頂くようにお願いしたいと思います。以上であります。
#18
○委員長(中川以良君) 有難うございました。
 それでは委員諸君の御質疑をお願いいたします。
#19
○藤田進君 種々貴重な御意見を承わりまして有難うございました。若干の点につきましてそれぞれのかたからお答えを頂きたいのでございますが、先ず第一に非常に関係の広汎且つ深刻でありまする中小企業の代表とされてお見えになつて頂いておりまする遠藤さんにお伺いいたしたいのであります。
 第一の点は、先ほどの公述の中にありました一端として、若しこの料金値上げをしなければならない、会社経営の面から止むを得ないとするならば、それは経営の努力によつて一割なり何なりを節約されるべきだと思う。更に加えて、今日電気税という一割の悪税があるが、この税金は開発等に向つていたと思うが、それが向いていないそうであるから、この際これを適当なところに使つてもらいたい、こう言われたように思うのであります。確かに電気税の問題は、その他いろいろ矛盾を含んでおりますので、参考人の皆さんが殆んど触れられましたごとく今日問題になつているのであります。そこでこの電気税を、撤廃いたしまして、あなたの御意見は撤廃をいたしまして、それを当該電力会社の収入としてそれに見返るいわゆる電気料金値上げをそれだけ少くするなり、或いはこの際値上げをしないなり、要するに電気税一割というものは或いは国庫に納めるというか、これをやめて、いわゆる撤廃して、その一割という税収入をこれを会社の何といいますか、収入に代えろとおつしやるのか、或いは他に御意見があるのか、その点が非常に大事な問題で、私ども将来の参考といたしたいのでございますが、お伺いしたいのでございます。
 それから第二の点でございますが、先ほどの御公述によりますと、人件費、今日電気会社に従事いたしておられまする皆さん方の賃金がたまたま値上げの要求として出ている。こういう関係からこの一四・四%という値上げがよつて来たるものであるかのごとき印象を受けたのでございます。従来私ども会社の代表の皆さんにも御苦労願いまして調査を進めておりますが、今日までの段階によりますと、いわゆる人件費、賃金というのは一昨年の昭和二十七年の当時の賃金をそのまま釘付けにして、これをキープいたしまして賃金の改訂はしない、その後公務員或いは公共企業体の諸君の資金は御承知の通り一〇%乃至それ以上、更にその他民間の産業につきましても賃金のベース改訂がなされているわけですけれども、併しこの際電気に関しては一昨年の賃金をそのままということで、その上で一四・四%ということが出されているように把握いたしております。この点についてどのようにお考えになつておいでになりましたか、お伺いをいたしたいのでございます。
 一応以上お伺いして、他の参考人の皆さん方にも数点ずつございますので、委員長におかれては発言をお許し願いたい。
#20
○参考人(遠藤九十九君) お答えいたします。電気税の問題に対しては、現在我々は電気税を出しているわけです。而もいささかも出血のような気もしないで戦争中から勇ましく出しているので、現在は何とも思つていない。これをどういうふうにするかというようなことは、私は政治家でないからどうか議員さんたちが御相談なすつて、そうしてやつて頂いて、実際にこれが電気税という名がついているのですから電源開発に振り向けられるとしたなら誠に結構でありますが、参考までに申上げますが、この電気税は只今各方面ぼつぼつと穴のあいたように免税がたくさんあります。この免税なども、免税したからその品物は安くなつているというような向きは余りないようであります。御遠慮なくその方面も改めて税を出すようにして頂く、これは電源開発であるからというのでやつて頂きたい。そう思うのでありまして、ほかに大した私は意見はありませんが、結局電気税というものを少しも苦にしないで出している現在であるから、どうか電気料金の値上げなどしないように、又電源開発に資するとしたら誠に結構である。そう思います。
 それから第二の賃金の問題でありますが、これは私はこの際あらゆる物が安くならなくちやいけない、そう思つております。そういう際に何でもいいから値上げをするものは困るという考え方を持つております。でありますから、電産でもどこでもこの際値上げを申出るということは我慢してもらいたい。もつとわかりやすく言いますと、中小企業はそんなどころじやないのだ。戦争前私は二十年ほど前から製紙会社をずつとやつておりますが、その当時製紙会社は非常に給料はよかつた。電気会社の連中よりも製紙会社の連中のほうが給料がよくて、電気会社から製紙会社へこつそり来たものであります。当節は電気会社のほうがすつかりよくなつてしまつた。終戦以来馬鹿によくなつてしまつて、今では格段の差であります。中小企業のほうは今月の支払をどうしようかと思つて心配している。それから職工たちは親爺が困つているのだからと言つて夜業をやつております。基準監督局あたりで文句を言つても職工が大体承知をしないで、時間などそんなこと考えないで身を粉にして働いている。でありますからこの際値上げなんてとんでもない、成るべく給料は月末までにくれればいいと言う。でありますから私たち中小企業者に対して賃金値上げのことをお聞きになつても実は殆んどもう太刀打ちにならん。でありますから私は中小企業者として日本の全体の賃金は、官吏でもそれから公益事業でも何でも高過ぎる。この際どうしても賃金を引下げて、そうして藤田さんなどはもう電産の出でありますからよく内部の事情がわかつていると思いますから、みんなでこの際一つ、どうだ貸金値下げをしようじやないかというくらいに(笑声)やつて下さるというと、私は全体の物価が下つて来る、物価が下つて来るというと国民みんなが安楽に世が送れる、私はこう思つております。なかなかこれはむずかしいことだと思つて実は一人で心配しているわけであります。
#21
○藤田進君 私がお伺いいたしましたのは、今度の電気料金改訂に示されておりまする一四・四%全国平均は、これはいわゆる人件費は一昨年の人件費を、無論その後における人員が減つておりまするから、総人件費は少くなつたといたしましても、世に言う賃金ベースといいますか、これはその一昨年のものが計上されていて何ら賃金値上げによつて電気料金改訂という要因、原因がないように思うのだが、あなたはその点はどのように御理解になつているのでしようかという点であつたのでありまして、賃金値上げ、或いは値下げ可否をお尋ねしているわけではないのであります。
 なお参考までにお伺いしたいと思いますのは、過去まあ糸へん金へんと申しまするか、紙などは大変人件費といいますか賃金もよかつた。この間の越年ボーナスと申しますか、についても大体十二、三万円は出されているというようなことも実は聞くわけでありましたが、今、意外にも非常に紙関係は悪い、電気のほうが非常によろしいとおつしやつているようでありますので、電気がどの程度で、紙は幾らというふうに余り細かい数字はよろしうございますが、賃金についてこの二つだけお知らせ願いたい。
#22
○参考人(遠藤九十九君) 大変御丁寧な御質問ですが、紙と申しましてもぴんからきりまでございまして、あなたのおつしやるのはぴんでありまして、(笑声)私は中小企業でありますからきりのほうであります。(笑声)王子とか三菱というのはあなたがたに負けなく給料がよくて、それからボーナスなども負けなくもらつたのですけれども、最近は会社の内部のことがよくわかるものですからこんなに儲かつているじやないか、もつとよこせというので実は王子でも困つておる、そういうわけで私たちのほうは電産が一万六千幾らかというベースでありますが、中小企業は一万円以下のようなことが多うございます。この前栗山さんが最低賃金制度を作らなければいかんじやないかとおつしやつた、事ほどさように中小企業は低うございます。お答えになりましたかどうか。
#23
○藤田進君 前段にお伺いしました点でございますね、あたかも賃金改訂と電気料金値上げとが一緒になつているような実は印象を受けましたので、その点は人件費というものが一体今度の料金値上げに入つているかいないか、これをどのように御把握になつているかという点をお伺いしておるのですが、依然お答えがございませんので、若しできましたならばお答え願いたい。
#24
○参考人(遠藤九十九君) それは前から承わつております。この前に中島公益事業局長がおいでになつたときでしたか、それとも生駒課長でしたか、丁寧に聞きましたが、私たちは、であるからなおそうだと思うのです。入つてないところへ持つて来て改めて値上げされるというと、今度は会社が急に又そのあれだから、上げなくちやならないというので上げるような本をつくると、そういうので、今出されておるという話でありますから実はそれを大変心配しておるわけであります。
#25
○藤田進君 そうしますと現在のものについては入つているとおつしやるのでしようか、いないとおつしやるのでしようか。
#26
○参考人(遠藤九十九君) いないと承わつておりました。
#27
○藤田進君 それでは次の点についてお伺いいたしたいのでありますが、これは佐々木さん、遠藤さんにお答え願えれば非常に幸いだと思うのですが、私ども今までこの料金問題に取組みまして調査を進めているのでございますが、特に抽象的には当該値上げを申請されておられまする電気会社の社長さん方を初め、電気料金改訂値上げすることは誠に遺憾である、それはもう賛成できないのだが、そうしなければかくかくの事情で電気事業の健全な運営ができないのだということで、御承知のように厖大な数字を挙げて一四・四%という全国平均が出されているのでございます。でありますからそう言われて見ると確かに電気料金値上げについてそれだけの数字を見ると、やはり上げて行かなければ電気がとまつてしまうような状態になるような気もいたすのでございます。そこで電気料金に対して単に上げてはいかんと、何故ならば自分たちの生活なり、自分たちの生産いたしておる生産の、いわゆるコストが嵩むから、とにかくおれが困るからということではやはりなかなか私どもといたしましては了解がつかないのでありまして、要するにそれぞれ手足を持つておいでになるかたはこういう事情だからという一面のやはり対抗すべきものを以てこの値上げに対して対決されなければならないような気がするのであります。いずれも極めて抽象的な反対であつて、数字の前には如何ともしがたい現状のように承わるのであります。例外として一、二かなり詳しく数字を挙げて、だから値上げする必要なし、黒字であるというものもなくはございません。そこで私はこれを考えて見まするのに会社の代表者について調べましても必ずしも過去と、更に今回一四・四%の値上げ、これだけにとどまらないで、更に将来についてもしばしば電源開発の進行と相伴つて電力料金の値上げというものが起つて来る、今度の改訂内容を会社の資料に基いて調べますならばそういう結論が出るのでございます。従つて現在のところ参考人の皆さんを初め、多くの皆さんがその時機でないので暫らく待つてもらいたいと、で、暫らく待てば値上げに賛成するかのごとき実はこの印象も受けるのでありまするが、いつのときになつても、過去もそうでありますが、やはり電気料金が不当に上るということは我慢ができない。時機の問題ではなくて、むしろその値上げそのものにあるだろうと思うのであります。ところが簡単に実は申上げて恐縮ですが、これをまとめて申述べますならば、そういうこの個々の産業や、家庭に及ぼす影響、その電気料金を、会社、電気会社自身の運営ということ、これに関連して値上げをされるということは非常に迷惑であるし、一国の産業経済の根本をやはり非常に荒すことになる。たまたま政府の緊縮政策というものが今回は当面いたしておりますが、こういうことを考えて見まするときに若し電気会社においてこの電気料金値上げを、率は申請通りにするか、或いは三割値切り絞りをいたしたといたしましても、いずれにしても上げて行かなければならんということが数字的にここに出るならば、それならば一体この解決をどこに求めて行くかということが、むしろ非常に重要な問題になるのではないだろうか。電気会社はとにかく上げるならやつて見ろと言われて見ても止むを得ませんとこういうふうに言われて見ると、やはり為政者としてはどうしたらいいかということに当面いたすのであります。従つてこの電気料金を考えますというと、自然一体今のままで電気事業なり電力の政策というものがいいのだろうかどうだろうかという点に当面しなければならないのではないだろうか。まあ私はこの意味におきましては神山電産委員長の公述は非常に間接的ではあつたけれども、根本の問題に触れられていると私はまあ理解いたしたのでありますが、その意見そのままであろうがなかろうがこれは別といたしましても、やはり国鉄なり或いはたばこを作つている専売なり、或いは郵便等を事業の中心としている何といいますか、逓信或いは電信電話、まあこういうものが今日何といいますか、自由主義経済とか申されておりまするときにおいても、なかなかやはり民間企業に移したり、そういつたものにしないで、公共的な企業として運営されているという面を考えますれば、やはり電気事業という非常に公益性の高い日本産業のやはり基幹となつているもの、これがばらばらの九つの会社で運営したり、中には一つの市や県で経営して見たいと言い出したり、或いは特定の会社が自分の発電所として、自家発として返してもらいたいという問題が今日起きているが、こういうものをすべてを冷静に国家的な立場から考えて来ると、何とかこれは今のままではどうもいけないのではないだろうかという疑問をそろそろ多く持たれて来ているのではないだろうかと私は想像するのでございます。こういう点から家庭のいわゆる主婦の皆さんで構成されておられまする主婦連のほうとされて、深い電気事業のそういう細かいことは無論お立場上困難かと思うのでございますが、いわゆる常識と申しますか、そういう立場からも如何なものだと考えておいでになりましようかということを併せて中小企業の遠藤さんからもお伺いいたしたいのであります。非常に長く申上げましたが結論は先ほど申上げました通り、このままでいいだろうかどうだろうかという御関心のほどを承わりたいのであります。
#28
○参考人(佐々木いす君) 只今の藤田さんから御質問ございました、私どもまあ主婦としまして常識的に今度の値上げに対して反対いたしますのは、結局電気が、雨が降らないで、現在豊水状態でございます。これが渇水になりましてどうしても電気料金を値上げしなければならない状態になつてから、その見通しがついてから初めて値上問題を出して頂いても私は遅くないと思います。第一上半期の配当は普通一割二分か一割五分というような多い配当になつておりますし、又私どもの目に映りますところでは立派な病院が、設備の完全な病院が建ちましたり、それから寮のようなものがあつちこつちに建つておりまして、そのほかに銀座や高円寺のほうにもできましたが、ちよつと忘れましたが、サービス・ステーシヨンができましていろいろな面で皆さんにサービス、サービスと言いまして、確かに表面上はサービスをしてくれますけれども、それは単に表面上だけのサービスでございまして、私どもに対しての本当のサービスでない。ただ今度値上げをするがためにはどうしたらいいかという、そういうようなふうで、人をごまかすようなサービスをやつていらつしやるのでございます。つまりお金が余つておればこそああいう病院も建ちますし、寮も建つのではないかと思いまするので、私どものような家庭経済から考えますと、豊水状態の今日、無理矢理に値上げをなさらずに、時期を待つて頂きたい。又いつも電気料を値上げしますときには、あとよくいろいろサービスしますと言いながら、私どもに対してそれこそ、会社の経理も何にも私どもがわかるように公開されたためしがないのです。今度なんかも電気料金値上げの前に対して厖大な数字だけを示して頂きましても、家計と余りかけ離れておりますためにその数字を読み取ることができないような状態でございますから、常識的に私どもにわかるような経理を教えて頂きたいと思うのでございますが、如何でございましようか。
#29
○参考人(遠藤九十九君) 実は先ほどから神山さんの話を承わつておりますと、私も実はそのことに触れたかつたのでございますが、今日私の領分のようではないような気がしておりましたから遠慮していたのですが、この電気は今のようじやいけないから国営にしたらどうかという話でありますが、国営はもう真平でございまして、今までで結構であります。でありますから経理をもう少しガラス張りにして、そうして官民と会社というようなもので経理を審査するような、そういうものを作つてもらいたい。そうして供給規程なども変える場合にはやつぱりそのようなところでようく相談して変える。そこで成るほど今の経理はこんなかということをよくからくりのない経理がわかつたときが時期でありまして、それからそこで以て、じやこういう方法でやろうというのが方法であります。そういう適当な時期と適当な方法、それさえあれば国民はこれじや止むを得ないから値上げしよう、止むを得ないじやないかということになりますが、少くとも先ほどから私が申上げた通り、税制を変えるとか、それから利息を負けてやれとか、会社のいろいろな冗費を節約する、冗費とは言つてもなかなかむずかしいのでありますが、従業員がこれじや足りない足りないと言つているけれども、我々が入るというと、案外多過ぎるのじやないか。そういうようなものもさつさと首を切つてしまつてそうして整理する。これは会社だけでやらしても駄目だし、それからお上だけでも駄目だし、やはり我々消費者が入つてまあまあこのくらいならいいじやないかというのがそれが相談であります。どうも日本の国はなかなかそういう相談は嫌いのようでありますから、是非そういう審議会のようなものを作つてやつて頂きたい。これで返事になりますか。
#30
○藤田進君 遠藤さんの、私は国有とか国営とかいうことは全然申上げておりませんし、先ほどの神山さんもそうは言われていなかつたと思うのでありますが、要するに今の遠藤さんの言われたガラス張りというか、経理についてそれが公開された形で果して料金を上げなければならないのかどうかという事情が皆でよくわかるように、成るほど上げなければならんわいというのならばおれは承知するという御趣旨だつたと思うのであります。そこのところを神山さんは先ほど縷々説明されていたと思うのでありまして、いわゆる私的資本的会社であれば中小企業も同様でありますが、いわゆる商法によつてこれは設立されておりまするから、おりまするから今の制度、今の状態ではそのような御主張をなさつてもそれはできない。経理の公開をする義務もなければむしろ御承知の新商法によつても株主が弁明し、或いは適法な条件を整えなければ株主でさえも会社の帳簿を閲覧することはできない。電気事業もそうですね。これではいけないから従つて、今おつしやつておるような公企業的なものにしなければならんのだ。期せずして内容は神山さんと一致しているように私は思つているのでございます。それと違えば御発言を求めて頂きたいと思うのでございますが、時間がございませんから、私はそのように理解いたしまして次の質問に移りたいと思います。
 他の同僚委員の皆さんの御質問がたくさんあるようでございますから、非常に少い部分に限定をいたしますのでお答えを願いたいのでありますが、お答え願いたいと思いますかたは、硫安の関係からお願い申上げました大仲さんと私鉄の鈴木さん、それから古村さんにお願いしたいのでございます。
 先ほど来お述べ頂きました、この料金値上げに関連して、それぞれ皆さんの産業への影響を数字を以てお示し頂きましたこれによりますると、私鉄の鈴木さんのところでは、かなり詳しい資料をお寄せ頂きまして、この数字を拝見いたしますると、非常に大きな影響のようになつております。これは六〇%乃至九〇%の値上げ、全国的なものをお出しになつております。
 それから鉄鋼につきましても、これ又かなり大きな影響のように言われていると思います。
 それから更に硫安につきましては、無論のこと電力がこれが原料でさえあるような実情でございますから、申されました数字についてはうなずけるのでございます。ところが私どもの手許に他の面から頂いておりまする資料によりますると、非常にこの影響の差が甚だしいのでございます。これは無論私ども資料を読みまする際に電気料金を値上げしようという側の資料、これは成るべく影響がないようにされるのが或いは人情かと思うのでございまするし、或いは又これに対して料金値上げは賛成できないとする側の皆さんとしてはできるだけ影響の面を計上されると思うのでありますが、それにいたしましても、非常なこの数字に差があるので、私どもいずれを信じていいか、独自の計算をいたすといたしましても、非常に差があるのでありまして、参考までに申上げますと、鉱業関係でございます。古村さんの産業についてこれを見ますると、大体値上率が一一八%ですから、一八%程度影響するように書かれております。これは一般の大口丙需用家の調査でございます。これはその本を掘り下げると、値上げしようという申請されている電気事業者のほうから出ております資料でございます。これは皆年度別にも収入と予想電力を書かれて、単価、それと値上率と、こうあるのですが、大体一一九乃至一一八これが鉱業についてでございます。
 それから鉄鋼について見ますると、僅かに五%乃至七%の影響、こうなつております。それから銑鉄について見ますると、これは大口の丙と大口の乙とに分けてございますが、値上率も二三%の影響、ただのですね、ですから従来のを含めますと、一二三%ですか、二三%の影響、大口の乙で見ますると二〇%の影響、こういうふうになつております。
 硫安化学肥料について見ますると、これは六%乃至一八%の影響、こういうふうになつておりまして、二〇〇%とか、或いは六〇乃至九〇%とか言われまする数字と非常にかけ離れようが大きいのでございまして、若干の数字の狂いとかいうものはこれはあり得ると思いますけれども、非常に大きいためにこの点一つお伺いをいたしておきたいのでございます。先ずその点……。
#31
○参考人(大仲斎太郎君) 藤田先生の今のお問合せの硫安は六%乃至一八%の御資料をお持ちのようでありますが、先ほど申上げました通りに、いわゆる電解法が十割の値上げ、こういうことを申上げたのは、申請による我々の計算のできる数字を土台としての値上りでございます。そこで最後に私から特約料金ということを申上げましたが、その特約料金によつて救うと、こういう電力会社のお話でございますが、然らば幾らに特約料金をして頂くのか、又その量はどれだけなのか、又品質はどういうのであるのか、これを各地区によつてはどうなるのか、こういうことを我々は聞いておるんでありますけれども、それが我々には納得が行かない、納得が行かないのじやない、具体的に御説明が願えない。それがために我々はそれによつて幾ら救われるのかという算定の基礎が把握できない。従つてこれから特約料金というものが、我々の希望するような量で、我々の希望するような質であるなれば、この値上り率が緩和せられることは、これはまあよくわかるのであります。又それはそうあるべきものだと思うのでありますが、それが我々の予想しないような質であるなれば、却つてそういう特約をして頂いても我々は受電ができない、こういうのが現状でありまして、今の六%とか一八%とかいう算定の基礎が那辺にあるのか、我々の業界としてははつきりつかめない。だけれども、相当のところまでは話をして行くのでありますから、それではあなたのおつしやることは保証して頂けますかと、こう言うと、保証はできないと言う。それは向うの我々に対する好意であるけれども、向うの好意であつて、我々はそれによつてコストを計算することもできない。だから今日御返事するのはそれ以外に我々としては材料がないのでありますから、御了承願いたいと思います。
#32
○参考人(鈴木幸七君) 逆に藤田さんに御質問したいのですが、この大口丙の二〇%、それから二三%ですか、乙の二〇%と出ておるのは、これは電気事業者のほうの計算でございますか。
#33
○藤田進君 そうでございます。お手許に今差上げてあります。
#34
○参考人(鈴木幸七君) そうですか。これには先ほど公述を申上げたときにも、いろいろ含みがあるというようなことを申上げておきましたが、やはりこの数字を出した上においては、電気事業者において相当の含みを持つておると思います。我々のほうで仮にこれだけの値上げになるという数字はいわゆる私鉄としては割当制度によつて豊富に水力電気をもらつておつた。いわゆる九五・六%まで水力をもらつておりまして、火力のほうは三%か四%であります。今度のあれによりますと、夏が一〇%、冬が一五%、こういうことになつておりまして、従来の料金制度におきましても、一〇%の火力をもらいますと、私鉄のほうは大体料金において倍の料金になつております。仮に二〇%もらいますと、三倍の料金を納めるような形になつております。
 それから今度の電気料金値上げのいろいろな計算面、我々はそのほうの技術者でないから細かい点はわかりませんが、いろいろな複雑な計算方式によつて出しますと、大体こういう結果になるわけであります。これは電力会社と私鉄の経営者との間におきましていろいろ懇談をいたしておりますが、その点につきましては実際向うも認めておるわけでございます。ここに二〇%、二三%と出た数字はどういうことでありますか、或いは今懇談いたしておりますから、特別料金制によつてこの辺までは下り得るのだという数字をお示しになつておるのかどうか、それがわかりませんので、大体に一四・四%という平均値上率によりまして今度の計算方式で行きますれば一九〇%という値上げになる。こういうことです。いわゆる水力を余計にもらつておつたのが、今度は火力が相当率が多くなるという結果、こういう数字が出たわけでございます。
#35
○参考人(古村誠一君) 鉱山の場合には非常に今までも火力料金が多うございまして、ほかの産業と比較しますといつでも一番目か二番目くらいまで火力を食う率が多いのであります。その過去の実績を今度の新制度によつて計算しますと、先ほど申し上げたような数字に実例としてなるわけであります。特約料金なんかをどういうふうに織込むか、これは今頂戴しました表によりますと、非常に値上げが少くなつておるようでありますけれども、計算の基礎を突合して見ないとこれはわからないですけれども、銅なら銅の場合に精錬だけの電力をとつておるのか……。坑内の採掘からすべての電力を計算しましたのが今私の申上げた数字でございますので、よく突合して見ないとわからないと思いますけれども、それにしても余りに開きが多いので驚いておるのであります。これくらいの値上りなら我々も我慢できないことはないような数字がここに出ておりますので、よく突合して見ないとわからないと思います。
#36
○藤田進君 最後に一言だけ私鉄の鈴木さんにお伺いしたいのでございますが、政府といたしましては今度いわゆる税法の改正に当りまして、電気料金の値上げを認可するという場合には、私鉄に関する限り電気税等、税の措置をしたい、よつて電気料金値上げに伴なう影響を最小限に食いとめたい。こういう趣旨のように閣議ではきまつた模様でございます。従つて私鉄経営の立場からかような電気税その他どの程度最終的に考慮を払われるかは今日より明白ではありませんが、こういう私鉄についての税金関係、この措置について如何ようにお考えになり、今度の閣議決定によりまする内容に対しても具体的にどのようにお考えでございまするか、お伺いしておきたい。
#37
○参考人(鈴木幸七君) お答えいたします。勿論電気税一割というものがこの際減ることは我々経営者として誠に結構だと思います。それから今ほかの税の問題も御質問のように、私鉄に課されておる税金の問題についても御質問があつたように承わりますので、申上げておきますが、私鉄はあらゆる公租公課を払つております。国鉄、都電は一文も払つておりません。幸いあらゆる公租公課を払つてもまあやつておるということは、全くこれは企業合理化によるものだと我々は確信しておりますのでありまするが、その点から申しましても公平な立場で同じ鉄道、いわゆる私鉄といいながら国鉄とも同じようなものでありますので、いわゆる国鉄でやれないところを代行して私鉄がやつておるのだ、こういう観点からいたしますれば、やはり国鉄なり都電なり公共企業体と同様に公租公課もすべて廃して頂くことが誠に結構だと思います。その前提として電気税というものがなくなることは双手を挙げて我我賛成する次第であります。
#38
○西川彌平治君 私は去る二月十日に九電力会社の代表者のお集まりを願つて聴聞会を開きました際に、灌漑排水のこの電気料金の値上げに対する影響に対しまして質問を申上げたのでございまするが、只今安部全国土地改良協会の常任理事さんのお話がございまして、更にここにそれぞれの資料を頂戴いたしまして、私が質問をいたしましたことが大体において合つておつた、間違いがないということを私は今ここに確信をいたしたのでございまするが、そのときに電気会社のかたがたは余りにも値上げの数字が厖大でありまするために、何か数字の間違いではないか、何か間違いではないかというようなお気持であとから調べて一つ御返事を申上げますということであつたのでございます。それでありまするので、私はそのとき更に質問を続けようといたしましたけれども、若しそういう数字に誤りがあるのならばと思いまして質問をやめておいたのでありますが、今日安部さんから頂戴いたしました資料によりまして私は非常に私の発言が間違いなかつたということの自信をつけているのでありまするが、かようでありまするならば一つ安部さんに伺いたいのでありまするが、かような値上げが実施されたといたしまするならば、この灌漑排水によりまするいわゆる水利費と申しますか、農家におきましてはこれを水利費と言うていると私は承知いたしますが、水利費が一体一反歩当りどのくらいに上りまして、そうして何割の値上りになるか、或いはこれが米一石当り乃至は一俵当り幾らの値上りになるかということを若し御承知でありましたならば第一に伺いたいと思います。
#39
○参考人(安部義正君) お答えいたします。只今の水利費の数字まで持つて参つておりませんが、電気料金につきましてはお手許にこれは農林省建設部の機械課の参考資料を差上げてございますが、その十七頁に電気料金の、百円までの電気料金を払つているのが全国で何%でどのくらいの面積であるか。それから百円から三百円、三百円から四百円、千円以上までの資料がございますが、この数字に先ほど申上げましたパーセンテージを掛けて頂きますと、大体反当りの費用というものが出て参ると思うのであります。それから米、例えば一俵に幾らという数字は今手許に持つておりませんが、これは反当りの収量がそれぞれまちまちになつておりますので、或いは全国全部合計いたしますれば出て来るのでありますが、ちよつとその数字の持合せがございませんので御了承願いたいと思います。
#40
○西川彌平治君 それでは安部さんに一つお願いを申上げますが、まあ例えて申しまするならば新潟県のように灌漑排水を非常によく使つている地方におきまする反当の水利費が今度どのくらいになるかということと、それからさような地区におきまする米石当りでもよろしうございますし、一俵当りでもよろしうございますが、それがどのくらいになるかということを調べて頂いて一つお知らせを頂きたいと思います。
 更に一つ日本電気産業労働組合の神山さんに伺いたいと思うのであります。先ほど来非常に根本問題に対しまして御陳述がございまして、非常に参考に相成つたのでございます。根本の、経営の合理化その他の問題、或いは経営の主体性の問題等から考えて、今回のこの問題の解決をしなければならんという方針をお述べになられたのであります。神山さんはこの電気のほうの専門のかたと私は考えまするが故に一つ伺いたいのでありまするが、先般の各社の代表者の供述によりますると、又資料によりますると、この発電所から我々のところまで参りまする間の電気のロスが非常に大きいのでございます。私が今記憶をいたしておりまする一番少いのが北陸電力で一六・七%と私は今記憶しております。それから大きなところでは二七%強であると記憶いたしているのでありまするが、この電気のロスという問題は非常に私は大きな問題であり、その会社の経営の面におけるところの重大な関心を持たなければならん問題だと考えておりまするが、さような問題に対して電気事業をおやりになつている会社におきましてはどういう処置をおとりになつておられまするか。又神山さんといたしましてはこのロスを仮に低減をいたしまして、外国あたりでの例を、私は聞いたことでありまするので責任は持つて申上げられないのでありまするが、外国では一二・三%のロスがまあ普通であるということを私は聞いているのであります。それが日本におきましては最低が一六・七%、最高二七%強というような厖大なるロスはこの電気会社の経営の面に重大なる私は問題でなければならんと考えておるのでありまするが、かような点に対しまして如何なるお考えをお持ちでありまするか伺いたいと思います。
#41
○参考人(神山清喜君) 私は直接電気の技術者ではありません。本職は建築の技術者であります。従いまして専門的な点について細かな説明は実は不可能かと思います。ただ私たちが話していることでやはり一番大きな問題になりますのは、発電所から電気を送る場合に末端までにかなり長い距離を必要としておる。外国のことは余り詳しく知りませんが、外国の電気会社は日本の場合と違いまして、その土地々々において発電しておるし、送電線の経路が非常に短い。電気的にいいますと、やはり送電線が長くなればなるほど自然にロスが殖えて行くというふうに実は考えております。ただ人為的にできることは、例えば受電側の設備の不完全な点を効率の高い機具に変えるということで若干の調整はできますし、又そのことは各会社においてもやつて来ているわけでございまして、その点がただ単に数字の比較だけでは実は誤りではないだろうか。勿論それ以上のことになりますと、御必要であれば特に調べまして別に資料でも差上げたいと思うのですが、私がお答えできます点はその程度でございます。
#42
○西川彌平治君 私もこの数字が出ておりまするのは、各電力会社から出ておる数字を今記憶を辿つて申上げておるのでありまするので、その内容がどうであるかということは、勿論専門家でございませんからわかつておりませんが、併しながら戦前のロスの率とか……或いは合理化によりましてこのロスが二%乃至三%或いは五%ここに節減ができ得るならば、私はこの電力の値上げに対しまして大きな私はこれが低減の率になるのではないか、こういうふうに考えまして、その一六%幾らと二七%幾らというものに対しては十数%の差があるわけであります。先ほどお話があつたように、送電線の距離とか或いはいろいろの操作の上において一概には言われないことは当然であると私は思いますけれども、併しそこらにも何らか合理化の面を考える必要があるのではないかということで私は伺つたのでありまするが、只今神山さんは専門家ではないというようなお話でございまするから、これ以上私はお伺いすることは却つてどうかと思いまするけれども、この値上げを今叫ばれておる際でありまするから、この送電ロスということに対する重大なるやはり御関心を持つておつて頂かなければならんということを私はここに申上げておきたいと思います。
#43
○参考人(神山清喜君) さつきの答弁に若干補足したい点がございます。もう一つは最も重要な点だと思うのですが、例えばアメリカと日本の場合の住んでいる人たちの電気に対する考え方或いは電気だけでなくて、社会一般に対する考え方というものがやはり若干違つていると思います。又制度自体も違うわけですが、特にこういう公式の席上で余り強調したくないのでございますけれども、実はそのほかに盗電がございます。これについては従業員がやはり週期的に時期をきめて調査に参るわけですが、その場合に数多くのそういうような事実を発見するわけであります。ただそれはやはり国民性と申しますか、日本の社会が非常に不安定な状態にある今日におきまして、いずれの例に責任があるかということは別といたしましても、これを会社の従業員が司法権を持たないで、それ以上の取締は実は不可能でございまして、その場合は或る程度話合いで一応問題を解決する。併しそのような傾向というものはだんだんと私たちの努力によつてなくしては来ておりますけれども、これはどうしても電気事業に従事しておる人たちだけの力ではなく、政治と経済すべてを含めて、日本の今の現実の姿でございまして、そういう点もやはり私たちは見のがして頂けないのではないか。それがどの程度まであるかということは正確な数字を拾う算定の基礎がございませんので、それらを含めたのが今のロスの状態ではないかと思います。
#44
○西川彌平治君 ロスの問題についてはいま少しく実は伺いたいことがございまするが、今神山さんのお話にもございますような点にも触れると思いますので、この程度で私はそのロスの問題は打切りたいと思います。
 今度は日本鉱業協会の古村さんにちよつと伺いたいと思います。先ほど鉱石の精錬に対しまする電気料金の値上りがどういうふうに影響するかということについていろいろと詳しくお話を頂きまして非常に私参考になつたのでございます。実はたまたま私は電源開発その他電電公社あたりの五カ年計画その他において電気銅の需要が非常に多いということからいたしまして、ちよつと調べて見たのでございます。その数字が今古村さんからお話になつた数字よりも、少しく調べ方が違つておるのであるかも知れませんが、もう少し私はトン当りの今一万八千円ほどの値上りになるというようなお話がございましたが、私の調べによりますると二万二千円ほどの値上りになるように私は調べておるんでありますが、この点に対しましては恐らく調べ方の違いであるとは思いますし、いろいろな面があると思いまするが、私は調べた点がさように出ておりまするので、御参考までに申上げておくわけでありますが、なおあなた様のお調べがどういうふうな方法でお調べになりましたか、おわかりになりましたら伺われれば幸いであります。
#45
○参考人(古村誠一君) この数字の基礎の細かい数字を持つて来ておりませんので、よくなお調べまして御参考までに御覧に入れたいと思います。
#46
○委員長(中川以良君) 後ほど書面で一つ御提出をお願いいたします。
#47
○海野三朗君 遠藤さんにお伺いしたいのですが、電気事業連合会のほうから出しておりますこの資料の数字は、やはりそのまま正しきものとお考えになつておりますか。今まで事業連合会のほうから何は何、何は何というて詳しい数字の計算したものが出されておりますが、あの資料についてはどの程度信用を置いていらつしやるのでありますか。これを一つお伺いいたしたい。
 それから伍堂さんにお伺いいたしたいのは、大体今度の値上げによつて鋼材製品がいろいろ製品によつて違いますけれども、まあ大ざつぱに見て約どの程度生産費が高くなりますか、その点をお伺いいたしたいと、こう思います。
#48
○参考人(遠藤九十九君) この総括原価算定明細、これを出されたのでありますが、私たちは先ず給料値上げというのが非常に厖大な数字でありまして、これは何とかなるのじやないか。先ずここらからそう思つております。それから燃料費もこれは石炭費とか重油費とかいろいろありますが、これらも石炭も上つたり下つたりいたしますし、それから水がたくさん出れば石炭を使うのが少いのですからここらも今年あたりは大分水の工合もよろしいようですから、もつと数字が変るのじやないか。それから大きいところでは維持費というのがありますが、この維持費というのは大体において修繕費だそうであります、ここらにも数字のいろいろいきさつがあるのではないか。それからなお支払の利息でありますが、ここらは政府でいろいろ心配しておつてくれるようでありますから、これはまあ変りませんでしよう。それから諸税というところもずつと変るでしよう。それから固定資産税などもよほど変つて来るんじやないかと思いますが、全体から言つて、私たちは若しもこれほど丁寧に出して来たとしますというと、電力会社は大きいからできないと言つておりますけれども、中小企業者の立場からいつて、事業には大小はないんだ、皆努力すれば工夫が生れるんだというところから行きまして、この中から、我々ならば一割四分四厘足りなかつたら、一割四分四厘節約しようという元気が出るんですが、大きい人は違つたもので、出ないらしいのでございまして、そういう点において私たちはもう少し工夫があるんじやないかと、こういうことを考えております。
#49
○参考人(伍堂輝雄君) 只今の御質問に対しましては、先ほどもちよつと申上げましたように各製鉄会社で又地域的に非常に事情が違つておりまして、平均した値上りがどれくらいになるかということは、遺憾ながら現在までまだはつきり申上げかねる点がございます。それからもう一つは先ほどもちよつと触れましたが、例えばまあ鋼材の丸棒の原価の中に占めまする直接の動力に使います分といたしましては、例えば丸棒で申上げますと、現在で約二百八、九十円の電力費を使つておるわけでありますが、銑鉄でも使い、又平炉で鋼を造る鋼塊でも使い、又圧延に使うというようなのを総合いたしますと、現在でも約六百六十円ぐらいを使つておる、これはほぼ平均した値段だと思います。ところが今度の電気料金の値上げの比率が、先ほど申上げました普通鋼材の圧延工場におきましても、東北と或いは九州の某製鉄所におきましては、特約のきめ方がまだはつきりしない、又特約の可能性が見通しがつかないというようなことから、五割五分ぐらいの値上げがあるのではないかというような試算が参つておるわけでありますが、仮にそれをやりますと、三、四百円の値上げ……値上げと申しますか、コスト高の要素になるかと思います。ところが先ほどもちよつと申し上げましたが、鉄鋼とかいろんな原料を使うわけでありまして、例えばそれに使います合金鉄或いは運賃の値上りというものまで含めますと、もつと大幅な値上りを、コストの値上りを来たすんじやないかと思うわけでありまして、一例を申上げますと、合金鉄では電気をむしろいわば動力でなしに熔解の原料として使つておる。そういたしますとフエロシリコンなどは、現在の料金でもトン当り一万九千円の電力を使つておるわけでありまして、これらが又五割も上げるということになりますれば、それだけでも一万円の値上りになる。そういうものの使用料は極く僅かではございますが、やはりそれが鋼材の値上りの中に織込まれて行くという関係がありますので、ちよつとはつきりした数字を申上げるにはそういうものを総合して見ませんと、はつきりした御返答はいたしかねるのであります。圧延のほうの動力だけから考えましても、仮に五割上げる試算が出ております工場におきましては、その圧延費だけで三、四百円の値上り、合金鉄、或いは電解、電炉というような場合では、使います電気が多いだけ大幅な値上りになると思います。誠に不十分なお答えで恐縮です。
#50
○海野三朗君 参考人のおかたがたに一括してここにお伺いいたしますが、電気事業連合会のほうから縷々この通産委員会に資料を提出せられまして、そうして細かいところまで詳しく述べられて、かくかくの赤字になるが故に、かくかくの値上げをしたいのであるという申出でありましたが、電気会社のほうのその提出せられたる資料についてはどの程度信用していらつしやるのでありましようか。つまりその資料については余り信用していないという結論になるのでありましようか。どうも先ほどから伺つて見ますと、佐々木さんのおつしやつたことでも、遠藤さんのおつしやつたことでも、結局そういうことになるのではないか。電気会社のほうの値上げを要求するところの資料にはごまかしがある、信用がおけないというところの結論になるのではないかというふうに私は考えられまするので、さよう承知をいたしてよろしいのでございましようか。御参考人のかたに一括してお伺いいたしたいと思います。
#51
○委員長(中川以良君) どなたか御答弁願います。
#52
○参考人(安部義正君) 只今大口電力影響調査表というものをここに頂きまして、私の担当いたしておりますのは、一番最後の頁の灌漑排水でございますが、これは値上率が一二〇%、こういう数字が出ておるのであります。先般当委員会で西川先生が御質問になりました際の電気事業連合会のお答えが、私速記録を見ますと、全国平均これは契約五キロワツトの場合は三四%、百キロワツトの場合は三五%、五百キロワツトは、これは大口となりますので、そういう数字をあとからお答えしておりますので、私はここで初めて一二〇%という数字を今拝見いたしまして、詳しくは説明は聞いてないのでありますが、お出しになる資料がたびごとに変るのじやないかというような考えがいたします。
#53
○海野三朗君 それでは結局この電力料金の値上問題について九会社の社長の人たちやら重役のかたがたから今日まで再三お話を伺いました中に、石炭の問題につきまして鋭い追究がありました。それは一例でありますが、そういうふうに各データを追究して参りますというと、非常にあやふやなところがあるやに私どもは考えておるのでありますが、今皆様からお伺いいたしました結論といたしまして、どうもそのデータを余り信用していらつしやらないという結論のように拝承いたしましたが、さよう心得て差支えないのでございましようか、或いは又電力会社の提出しましたそのデータは間違いないのだというふうにお考えになつての上に、今までの御説明をなさつたのでありましようか。とにかくその根本がぐらついておつてはいけないと思うのでありますが、皆様方御参考人のかたがたが如何ようにこの資料の提出を見ていらつしやるのであるか。率直なる御意見を承わりたいと思うのであります。
#54
○参考人(大仲斎太郎君) 私もこの電気事業連合会の提出した表を只今拝見いたしたのでありますが、この中には総括的に肥料としての記載であるために、硫安がどうだということは申上げかねます。従つてこの資料がどういうフイギユアーが積み重ねてあるものかよくわかりません。私は今日の申上げたことは硫安に対しての影響を申上げたのであります。ちよつとこのことお答えいたしかねます。
#55
○海野三朗君 有難うございました。
#56
○石原幹市郎君 私は今回の電気料金の改訂につきましては、只今当面しておりまするいろいろの経済政策、財政政策、物価政策等の見地からいたしまして、極力これを抑制しなきやならんと考えておる一人でございます。そこで電気事業の諸般の経費の増嵩の面につきましては、税制面において法人税を軽減するとか、或いは固定資産税の軽減を図るとか、こういう面の節減も研究して行かなければならん。それから経費が増嵩している一番大きな原因は、電源開発に伴う建設資金の金利と思うのであります。こういう金利の引下げ等についても極力検討して行かなければならん。又会社に対しましては企業の合理化、配当の縮減であるとか、できれば人員整理等までも考えてもらわなきやならんと思うのであります。
 そこで神山電産の委員長にちよつとお伺いいたしたいのでありますが、電産におきましては更に給与のベース・アツプを申請されておるやに聞いておるのでありますが、ベース・アツプは今回の電気料金の改訂の計算の中には入つていないようでありまするが、併しこれが更に又中労委の裁定で認められるということになれば又考えて行かなければならん、こういうようなことにもなりますので、私は各方面に乏しきを皆忍んでもらうのでありまするから、この際こういうベース・アツプのようなものは取下げられまして、電気料金の抑制という、値上げしないで何とか行けるように各方面から力を合せて検討して行くというような考え方をお持ちになつておられるかどうかということについてお尋ねしたいと思います。
#57
○参考人(神山清喜君) 賃金値上げ、或いは賃金要求が今の状態の中で妥当かどうかという論議までここでする気持で来たのでもございませんし、これはもうすでに昨年来から中央労働委員会に提訴して、昨日今日連日調停委員会を持たれております。結論から申上げますと、勿論私たちの要求は妥当であり、今のお言葉の意味を噛み砕きますとわからないわけでありませんけれども、そういう意思は持つておりません。ただそれだけでは答弁にならんと思いますので、若干私たちがつかんでいる会社の経理内容、勿論これはあれでございます、会社が正式に経理を公開したわけでもございませんし、主として通産省とか中央労働委員会とか、いろいろな各方面の資料を集めまして、それをデイスカツスした結果、大体こうであろうという想定の下に私たちはこの資料を実はやつております。その点内容について若干説明いたしますと、大体電産の賃金が料金の中に織込まれながらもいつもそれ以上で賄われて来たし、又赤字か黒字かという問題については、論及するまでもなく一応期末において清算されて来ているわけです。そこで実はさつき海野さんからちよつと質問ありましたけれども、会社の資料の点に触れますと、これは何といつても、ごまかしであるとかないとかは別といたしまして、やはりそこに安全率を見る度合の幅が妥当であるかどうかというふうに私たちは見ているわけなんですが、そういう点からいたしましても、私たちの主張とは実は最初かなり大きな食い違いがあつたわけです。特に昨年調停を依頼しました当時、これは確かに一年間を通じて期の途中で一応想定いたします場合は、やはりそのときの出水状態において見込違いというものが当然起ります。そのためには更にそれにプラス・アルフアーする安全率が見込まれて来ると思うのですが、それが最近になりまして、その当時これを百一億の赤字を実は会社としては抱えて、どうにもならん、現在の給料を維持するだけでも精一ぱいであるということを中央労働委員会の席上、九つの会社共に言つたのです。極く最近の調停委員会では次のようなことを申しております。その後だんだんと実績が加味されて来たし、確かに平年よりも出水状態はよろしい、そこでどの会社がどうだということを名指しでは言いたくありませんけれども、約半数の会社は現状のままで三月の期末を迎えますと大体とんとんでございます。中には若干の黒字も出るということを会社側は私たちの前、中労委の場では言つております。その場合に私たちの持つている資料から行きましても、例えば二十八年度の下期の収入予想が九百四十四億二千八百万円に対しまして、総支出、この場合は配当金や私たちが要求している三千円一律のそのままをこれには含めないで考えた場合に八百五十七億五千六百万円という数字が一応出て参るわけであります。これを差引きますと、八十六億七千二百万円と差が出まして、この中から更に配当金の二十三億、それから新賃金によつて、三十一億というものを支出しましても、なお、原資が殖えまして三十一億の黒字になる、勿論これは私たちが直接経営に参加して、そういう経理の中に入つておりませんので、これが必ずしもこのままだということは申上げませんけれども、一般的に言いまして昨年の期の初めから今期になりまして、漸次少しずつではあるけれども好転しているということは会社側も認めておりますし、経理の内容から言つても、私たちは現在の状態の中で賃金は支払えるということを言つております。そういう関係からもう一つは、これは実は別に資料として差上げておりませんが、電産の賃金は御承知のようにいろいろな産業との比較は出て参りますけれども、極く最近の場合、公務員のほうと比較いたしましても、二十一年におきましては公務員が一〇〇の場合に一七〇乃至一八〇という線を電気労働者は賃金として持つておつたわけでありますが、それが本年になりましては、公務員を一〇〇といたしまして私たち電気労働者の賃金は九八%程度であります。そうして相当この数年来値下りをして来ておる。一般の人は電産は非常に賃金が高いと言いますけれども、中労委が作つているこの調査資料の中にもそのような数字も出ております。従いまして私たちはどのような事態と申上げられましても、現実の労働者の生活実態、又は電気事業の経理の内容を私たちなりに判断いたしますと、そういうことを実は言つて頂くことは相当無理ではないだろうかというふうに考えておるわけであります。
#58
○石原幹市郎君 只今いろいろお話がありましたが、私は電気労働者の電産の賃金というものは、他産業に比しまして決して低いほうではないと思つておるのであります。それから又只今会社の経理もいろいろ余裕の面もあるようであるから、それからもらえる余地があるんだという意味に聞きとれたのでありまするが、若しも会社にそういう余裕面がありとすれば、それは他の企業合理化なり、いろいろな方面に使うべきでありまして、労務者の賃金のほうにはこの際にはそういう面は遠慮してもらいたいと思うのであります。それから私は先般の電力の九社に再編成をするということについては必ずしも賛成の意見ではなかつたのでありまするが、併しこれによつて非常に電気事業が合理化され、企業の経営等も効率的になる、こういうことであれが生れ出たと思うのであります。その後企業の合理化に対する努力等の跡を見ておりますると、必ずしもその線に沿うておるとは見えないのであります。再編成後若干人員は減つておるようでありまするが、併しこれはあらゆる事業が、国鉄にいたしましても、その他の面でも、あの当時からではだんだん減つて来ておるのであります。こういう方面にもいま少しく努力を願いたい。これはむしろ事業者のほうへお願いすることかも知れませんが、電産関係の人人といたしましても、いま一段とこういう方面に努力をいたしまして、一般生活、或いは一般産業に非常に影響のありまする電気料金の値上げをできるだけしないで済むように御協力を願いたいということを申上げたいのであります。
 それから次はやや根本的の問題になるのでありまするが、やはり神山委員長に伺いたいのでありまするが、地域差等も撤廃すべきものであるというようなことの議論があつたのでありまするが、私はこれには全面的に反対の意見を持つておるのであります。殊に先ほど西川委員からも送電ロスの問題等の話も出ておつたのでありまするが、これはやはりその発電地帯を中心にいろいろの工場の立地計画が立てられるということになれば、これは当然電力はロスなしに豊富にその地帯で使えるものであります。今本州の東北方面で発電されておりまする電力が、極端に言えば関西方面までもずつと流れるような日本の工場の立地計画になつておるこの事態を、今後改めるように極力我々は努力しなければならんと思うのであります。それにはやはり発電地帯に電力を豊富に使う工場が当然そこで計画されるというような産業構造を考えて行かねばならんと思うのであります。石炭のある九州の北部で石炭を中心としたところの工業が栄え、いい川のある、いい港のある所では工場ができる、或いはいい資源のある所へ工場ができることは当然でありまして、電力の豊富な所に電力を中心とする工場が集まるのはこれは当り前のことでありまして、それにはやはり合理的に、且つ、豊かな電力ができる所では安い電気料金で供給する、こういう形にならなければ電気事業の合理化というものはいつまでも私は行えない。ただ急激にこれをやつても日本の産業に非常に変革を与えても困るので、不本意でありますけれども水火力の調整というようなことが行われておるのでありますが、これをできるだけ直して行く方法をとらなければならんと思うのでありますが、私の考えが間違つておるかどうか、御批判を願いたい。
#59
○参考人(神山清喜君) 前段について若干補足いたしますと、あのようなことが実は御希望されるということは今朝来るまで思いませんでした。ということは御承知のように昨年電気、石炭に対してはあのように大幅にスト権を、私たちの言葉なりに言いますと取上げられたわけであります。そうして現在の賃金は一昨年の十月以来少しも変つていない、その間一年数カ月の間に他の産業においては漸次少しずつではありますが、調節されて来ている、そうして今電産の賃金というものは、さつき申上げましたように、昭和二十一年においては、私はいい悪いは別として、公務員一〇〇に対する電気労働者の指数、これだけが唯一至上とは勿論主張いたしませんけれども、一八〇%である。私は公務員の一〇〇が低かつたというふうに考えておるわけでありますが、それがだんだんとデイスインフレその他の中から実は抑えつけられて、現在ではそれらに比較してその数字にも達していない。これは中央労働委員会の中山さんがあらゆる資料を集めて作られたものでありますから、一応私は権威あるものと認めておるわけであります。そういうふうに、とにかく労働者の賃金をまければ電源開発ができる、そういうものでは電気事業はないと思います。どなたかも言われましたように、確かに修繕費に、私の判断だけでも上期に厖大なものが支出されているということも知つております。こういうふうにして人件費はインフレの状態の中では一時六〇%支出した時代もあります。亡くなられた末弘さんは一つ五〇%にまでまけてくれということまで言われた。それが最近では二〇%弱になつております。こういうような状態の中で、あたかも労働者の賃金を上げることが全体のコストを高めるという御認識自体は、私はやはり間違いではないかと、こう考えまして、先刻あのような回答をしたわけであります。
 次の地域差の撤廃ということ、これは大きな問題であります。やはり私が最初申上げましたように、公益事業であるのか私企業であるのかというこの前提条件が違いますと、やはり結論はおのずから二つになるわけであります。私は飽くまでも電気は、日本の電気の場合はまだ水力に依存する度が高い、そうしてその水力は雨によつてもたらされて来るわけでありまして、こういうものは私たちの力で作り出したというよりも、天恵的な資源だというふうに私は考えております。それから需用の面で行きましても、今日は単なる電灯だけでなくて、いろいろな文化的なものも必要とされている、いわゆる密接不可分の関係にある電気でありますので、そういう面からも私たちは公益事業であると思う。それならば今までの既設の各産業の設備、これがこういうままで放つたかされますと、一例を九州の場合にとりますと、九州に生産工場を持つている事業というものは漸次打撃を受けて来るわけであります。而も電気の安い所に移転しようといたしますと莫大な建設費が必要になつて来る、こういうことが果してできるだろうかという事実の問題からいたしましても、無制限に地域差の拡大されるということは何とかして私たちは防がねばならないということを今の段階でも考えるわけであります。将来はとにかく電灯或いは小口電力或いは一般の電力におきましても、やはりその利益を平等に享受する、それを決定するものは何かといいますと、やはり各層の代表者即ち電気経営者の代表者、或いは他の産業の代表者、或いは学識経験者、又はその事業の中に働く人、従業員の代表というものがやはりいろいろな角度から検討して、経理の内容も分析して、そうして方向性をきめる、そうしてその最終的な責任を政府が負うような制度にしないことには、私はやはりこの地域差の拡大に反対して見ても賛成して見ても、そういうことでは弥縫策であつて本質的な解決はできないというような、こういうような基本的な考えであるわけであります。従いまして今後できる他の産業の工場は或いは今の現状ありのままの形の中で発展するかとも思いますけれども、私は乏しい日本の資源の中において、そういうふうな産業分布の状態が決して日本の再建には大きなプラスはしない。むしろ労働の供給源その他いろいろな観点からも広く各層の意見を求めて、そういう中で皆納得の上できめた運営なり又は電気料金というものを私たちは作り出さなければならないということで、実は前提条件が違いますので、これ以上申上げますことは参考人がぶしつけにも委員さんと討論しているような恰好になりますのでやめておきます。
#60
○石原幹市郎君 この問題は私と全く見解が違うのでありますが、議論でありませんからこれでやめます。
 それからこのべース・アツプの問題は、今出ている電気料金の改訂について大体の国民が反対が多いのであります。それへ更に追つかけてベース・アツプの問題が出ているということになれば、更に極めてこれは私は感情的にも面白くないと思うので、こういう面はあらゆるほうから検討努力をいたしまして、今回の電気料金の値上げがなくても済むようにお互いに研究、工夫、努力をしたいという気持を申上げたのであつて、決して労働者の賃金を抑えて電源開発に向けろとか、そういうことを私は考えているものじやないということを申上げまして終ります。
#61
○三輪貞治君 全国土地改良協会の安部常任理事さんにお伺いします。先ほどの御公述の中で灌漑排水設備の場合に、送電変電設備が需用者の負担であつて、それは所有は電気会社に帰するという御説明がございましたが、これは例外なくそういうふうになつているのでありますか、それとも又適当なる評価をされてそれが料金その他で考慮されているという事例等もあるのですか。全部これは需用者に送電、変電の設備をさせて、例外なくこれをば電気会社に寄附させて電気会社の財産になる、こういう形でありますか。
#62
○参考人(安部義正君) これは会社の供給規程によりまして、維持管理をお願いしたときには全部会社の所有に帰するようになつております。
#63
○三輪貞治君 それから地下水を利用する場合は別として、河川の水を利用する場合は、同じ川の水を一方は電気に利用し、一方は水に利用するわけで、水利権等で競合等が起る場合がかなりあるのであります。或る場合は電気のために一歩灌漑排水のほうが退いて取入口を下げるとか、或いは又水を或る地点で分けてもらつて、もつと上で取れば動力でポンプ・アツプしなくてもいいのだが、発電の関係で止むなく取入口を下げられたためにポンプ・アツプしなければならん、そのために灌漑排水の電力料金が要るというような実に矛盾した場合もかなりあると思うのです。私たちもそういう実例を知つておりますが、そういう場合に何か特別な電気会社から政策料金なり或いは地方公共団体その他から特別な助成がされるというようなことは行われていますか。
#64
○参考人(安部義正君) 只今の例を具体的に申上げますと、倒えば田沢湖を利用いたしまして発電をする、この際に田沢湖の水位と申しますのは約十メートル低下いたしますので、あの田沢湖の水位で灌漑いたしておりました区域に対しましてはポンプ・アツプいたしまして、その区域の用水には支障を来たさないようにする。ところがああいう東北地方は水の温度の問題というのが非常に大事な問題でございますので、そういう場合、現在田沢湖の場合は途中に水を温めて従来の既得権を侵さないような温水溜池なりを作りまして、既得権の水利に侵害のないようにやつてもらつております。その場合の費用は一切会社が負担しております。
#65
○三輪貞治君 それから先ほどの御公述の中で誘蛾灯の例を挙げられまして、二十七年から八年にかけて約一万灯が減少しているという御説明がございました。これは確かにいろいろな、ほかに原因があると思いますが、料金改訂がその一つの重要な原因になつているのだろうと思います。その他の灌漑排水、或いは脱穀調製その他農村の電化ということは非常に大きな問題であり、政府或いは地方の公共団体等でもこれを非常に勧奨しておるわけでありまして、そういつたような、農業というような生産性の低い産業がその中で払う、生産費の中に含まれて行く灌漑排水の料金等の値上りによつて、再び原始的な方法に返つて行くということでありまするならば、非常に重大な問題であろうと思いまするが、誘蛾灯のみならず、灌漑排水、或いは脱穀調製その他の面においても、電気料金の改訂の示唆する一つの……もうすでにそういう何かこれをやめて電気料金を払わないで済むような方法に、原始的な方法に切替えて行くといつたような兆候がすでに出ておりますかどうか。
#66
○参考人(安部義正君) 誘蛾灯の場合は別でございますが、その他の場合には聞いておりません。
#67
○委員長(中川以良君) 私から一言お伺いしたいのでありまするが、中小企業関係で遠藤さんにお伺いしたいのでありまするが、今回の電気料金の改訂は、従来の割当制度が廃止になりましたので、この割当制度の廃止については、大口の電力をお使いになるかたにはいろいろ御議論があるようであります。併し中小企業関係は、特に五百キロ以下は全国一本料金となるわけであります。これに対しまして、中小企業関係のかたの御意見は、それでいいという御意見でございましようか、どうでありましようか、その点御研究になつておるか、なつておられればその結果の御意見を承わりたいと思います。
#68
○参考人(遠藤九十九君) 一本料金大変結構だということになつております。
#69
○委員長(中川以良君) それから皆様に私からお願いを申上げたいのでありまするが、本日は極めて適切なる御意見をお述べ頂きまして、非常に感銘を深くいたしておる次第でございますが、この中で、御公述の中にもあつたし、又質疑応答の中にもございましたように、大口電力の値上げの率というものが、各産業別に代表のかたからお話のあつた業界の値上率と、電気事業連合会から示されておりまするところの大口電力影響調査表によりまするところの値上率とを比較いたしまして、非常な、格段の相違がありますることを私どもも甚だ奇異に感じておりまする次第であります。この点につきましては、恐らく地元の電力会社と各産業のかたは、或いは契約の条項の面、或いはいろいろな数字の面等において御折衝になつて御発表になつたと思うのでありまするが、その御折衝の経過並びにその基礎数字等につきまして、できますれば一つ後刻書面を以てお示しを頂きたいと思います。何となればこれによりまして、私どもは電力会社方面にもこの点を十分に伺いまして質して見たいと思いまするし、又公益事業局に対しましても、この点を質問いたして明確にいたしたいと存じまするので、こういう意味の参考資料を、今申上げたほかにもございましたならば、一つお出しを願いたいと存ずる次第でございます。
 皆様にお諮りいたしますが、本日はこの程度にいたしておきたいと存じまするが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#70
○委員長(中川以良君) それでは参考人の皆様方に一言御礼を申上げます。本日は御多用のところを当委員会に御出席を賜わりまして、長時間に亘りまして率直適切なる御意見を御開陳頂きまして、私ども今後本問題を調査いたしまする上に非常な尊い参考と相成つた次第でございます。私どもはこの電気料金の値上げ並びに制度の改訂等に対しましては、飽くまで一つ超党派的に誠意を持ちまして明確なる審議を進めて参り、正しい国民の声を誤りなく当委員会におきましては表明をいたしたいと念願をいたしておりますので、どうぞ今後ともいろいろなお気付の御意見等がございましたならば、いつでも一つ当委員会のほうにお申出を頂きたいと存じます。本日は長時間に亘りまして誠にどうも有難うございました。重ねて厚く御礼を申上げます。
 それではこれにて本日は散会いたします。
   午後五時十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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