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1953/03/31 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 通商産業委員会 第27号
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1953/03/31 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 通商産業委員会 第27号

#1
第019回国会 通商産業委員会 第27号
昭和二十九年三月三十一日(水曜日)
   午前十時三十七分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
三月三十日委員松野鶴平君、西川彌平
治君及び大谷贇雄君辞任につき、その
補欠として石原幹市郎君、西川甚五郎
君及び安井謙君を議長において指名し
た。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     中川 以良君
   理事
           松平 勇雄君
           加藤 正人君
           海野 三朗君
   委員
           石原幹市郎君
           黒川 武雄君
           小林 英三君
           酒井 利雄君
           岸  良一君
           豊田 雅孝君
           藤田  進君
           三輪 貞治君
           天田 勝正君
           武藤 常介君
           白川 一雄君
  衆議院議員
           齋木 重一君
  政府委員
   法制局第三部長 西村健次郎君
   通商産業政務次
   官       古池 信三君
   通商産業省公益
   事業局長    中島 征帆君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       林  誠一君
   常任委員会専門
   員       山本友太郎君
   常任委員会専門
   員       小田橋貞寿君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○ガス事業法案(内閣提出、衆議院送
 付)
  ―――――――――――――
#2
○理事(松平勇雄君) これより通商産業委員会を開会いたします。
 先ずガス事業法案を議題に供します。質疑のおありのかたは御質疑を願います。
#3
○豊田雅孝君 言うまでもなく、ガス事業は地域的な公益事業でありますが、それにもかかわらず今回のガス事業法におきましては法律的にいわゆる地域独占を認めないことになつておるのでありますが、これは如何なる理由に基くのか、この点を法理的に御説明してもらいたいと思います。
#4
○政府委員(中島征帆君) この法案の第五条に、ガス事業の許可の条件が列記してございますが、左の各号に適合していると認めるときでなければ許可をすることができないということになつておりまして、その一つに第三号でありますが、「そのガス事業の開始によつてその供給区域の全部又は一部においてガス工作物が著しく過剰とならないこと。」この文句が入つているわけであります。もともと初めの原案といたしましては、現在の公共事業令と同様に同一地域において二つ以上のガス事業を許可してはならないと、こういうふうな趣旨で立案しておつたのでございますが、憲法の営業の自由の原則にもとる虞れがあるという理論からいたしまして、この五条の三号のような表現を以て置替えられたわけでございます。従つて表面的には地域独占ということは認められておりませんが、この三号の運用によりまして、実際上は同一地域に二つ以上のガス事業が行われるということは大部分の場合におきましては、その供給区域の全部又は一部においてガスの工作物は過剰になるという事態が多いわけでありますので、通常はこの規定によりまして二つ以上許可されないということが多いと思います。ただ特別の場合におきましては、やはり地域独占の規定がありませんために実際問題としまして二つのガス事業が並立して許可されるという可能性がございますけれども、運用上はそういうような許可が行われるということは極く限られた場合にのみ考えるわけでありまして、実際面におきましては地域独占の規定があるのとそう大差ないことになるのじやないかと、こう思います。
#5
○豊田雅孝君 私は実際問題についても将来問題の出て来る場合もあるだろうと思うのでありますが、特に法律論としてかような公共事業の濫立を防止するということはこれは公共の福祉を図るという上において必要なことは言うまでもないのでありまして、さような場合には憲法においてもこれを認めておるし、又行くべきものだと、又そういう解釈ができると思うのでありますが、それができないということはどういう理由によるのか。というのは、他の法律で例えば硫安の今回合理化に関する法律が提案せられておりますけれども、硫安の輸出会社などはこれが一手に輸出するというその独占が法律案としてはすでに認められておるのであつて、又輸出入取引法においても輸出組合が一手に輸出するということすら認められておるのでありまして、これもやはり公共の福祉からさような行き方をして来ておると思うのでありまして、特にかような公共事業であるガス事業について公共の福祉的な見地からする独占が許されるということは非常におかしいと思うのであります。その点においては私は旧憲法も新憲法も変るところはないと思うのでありますが、旧憲法時代にはやはりさような見地から営業自由の制限ということもしておつたのでありますにかかわらず今回このガス事業法についてその地域独占を真正面から認めないような立法をしなければならなかつたということが法律的には合点が行かんのであります。その点を明確に答弁してもらいたいと思います。
#6
○政府委員(中島征帆君) この点実は私どもも法理論を十分、まあ必ずしも納得しておらないわけでございますが、法制局の審議会で公益事業でありましても絶対にその地域内で二つ以上のものを許可してはならんというふうに制限してしまうことは憲法上疑義があるということからこういつたような表現になつたわけでありまして、実際問題としましては先ずこれで、このために特にガス事業が濫立になるというようなことがないように運用することは十分できるだろうと思います。どうも法理論的にはいろいろまあ我々も議論して見たわけではございますけれども、やはり憲法上おかしいだろうということで法制局においてこういうふうになつたわけであります。
#7
○豊田雅孝君 私は最初質問の前提がこれがもう法理論として明確なる答弁をしてもらいたいということを言つておるわけでありまして、実際問題は実際問題として又あと質問をしたいと思いますが、法理論として政府委員のほうでも必ずしも納得しておられないような口吻でありまして、政府委員のかたが納得せられておらないようなことだと質問者としても私納得するわけに行かんのであります。その点どうですか。
#8
○政府委員(中島征帆君) 我々原案を作りました気持から申しましてそこまで考える必要はないのじやないかという気持を持つておりますが、ただ憲法の解釈等につきましてはやはり法制局のほうが違憲的な解釈をおろすというようなことになつておるのでありまして、結論においては法制局の解釈に従つたわけであります。
#9
○豊田雅孝君 只今も申しますように、硫安関係の法律なり、輸出入取引法においては一手輸出まで認めておるというような点等から見まして私はこれらとのバランスをどういうふうに見て行くか。この点について法制局長からはつきりした答弁を得たいと思うのです。その点どうぞ委員長お取計らいを願いたいと思います。
#10
○理事(松平勇雄君) それじや早速法制局長を呼ぶことにいたします。
#11
○豊田雅孝君 それでは次の問題に移りますが、第五条によると一地区内に二事業者を認める場合があり得るわけですが、これは実際的にも許可するつもりなのか、許可するということであると、具体的に言うとどういう場合を想定せられておるのか、現に二つ以上許可しようというような実情に迫られておるところがあるのかどうか、これらの点について伺いたい。
#12
○政府委員(中島征帆君) 現在のところ同じ地区に二つ以上許可しようという意図はございません。ただ考えられますことは非常に弱いガス事業者がありまして、その地区内でまばらにガスを供給しておる。ほかにガスの企業体の出願があつて、それが又その残りのところを埋めるというときには、これを二つ以上許可するということがその地区の業者の条件に合致するという場合も起り得るわけであります。そういう場合が若しありますれば二つ以上許可するということもありますが、実際問題としてはそういうことは困るのではないか。ただ現在新潟のごとき天然ガスのある地帯でございますが、ガス事業者が地区を持つておりましてその供給をしておりますが、そのほかに天然ガスを掘つております別の企業がありまして、それが特定供給をしており、その特定供給の範囲がだんだん拡がつて数が殖えて参りますと、これは一般供給に近付いて来るわけでございますので、そういう場合におきましては本来から言うと特定供給をやめてガス事業者にガスを卸して、ガス事業者から一般に供給してもらう。こういうふうに持つて行くのが適当であろうと思います。
 従つて指導方針としてはそういうふうにやりたいと思つているのですが、仮にそれが納得ずくで行かない場合におきましては、相変らずかなり多数の特定供給を続けさせるという場合におきましては、むしろその場合には一般ガス事業者としての許可を受けさせまして、このガス事業の本来のいろいろな規定を全部適用するということにしたほうが適当な場合も出て来るわけでありまして、その場合におきましては一つの地区に現在ありますガス事業者と現在供給を行なつております。別の企業も合せてガス事業として認めるということも併せて考えております。大体そういうことのないように一地区におきましては一つのガス事業者が責任を以て全体の要求に応じられるように指導するのが適当であろうと思つております。
#13
○豊田雅孝君 そうすると法律上は地区内に二事業者を認め得るような建前になつておるが、実際的には二つを認めるということはしないというふうに考えていいんでしようか。
#14
○政府委員(中島征帆君) 絶対にないとまでは言い切れませんけれども、大部分の場合には考えられないわけです。
 それからいま一つ申し落しましたが、非常に広いガスの供給区域を持つておりまして、その一部におきましてはまだ実際に供給されておらない、そういう場合に現在の法規によりますというと、別の企業体がその残された地区につきまして供給しようという場合におきましては、先ず現在のガス事業者からその地区を削つてもらいまして、それで改めてその地区に対しまして別のガス事業を認めるという、こういう手続をするわけでありますが、第五条がこういうことになりました結果は、必ずしも前のガス事業者の区域をそのまま区切りませんで、別にその部分だけ許可するということもできるわけでありますけれども、この場合は休眠区域の減少という規定もありますので、一方的に政府でその区域だけを削りまして、新らしく認めるということにいたしまして、二重に許可しないという場合もありますけれども、若しも二重に許可しようと思えばその場合にはできないこともないと、そういうことになるのであります。
#15
○豊田雅孝君 一地区内においてこれが非常に広きに失しておると、そこに他のガス事業者を認めなければならんというような事態が出て来たら、これは地区の変更をしてそれぞれの地区においてガス事業者を認める。それぞれの地区に対してそれぞれのガス事業者に責任を持たせるということのほうが私はガス事業のような公益事業から見るというと当然の措置じやないか。従つてそういう点からも地域的独占ということを法律的に認めることは何ら差支えない。若しもそこに只今申すようにもう一つガス事業者を認めんならんような事態が出て来たならば、それは厳重に審査して地区の変更さえすれば地域独占の問題は理論的にも又実際的にも何の差支えないことになる。そういう点においてこれは実際から見てもガス事業については地域独占を認めるべきものだ。それでなければ責任のあるガス事業の経営ということはできない。従つて公益事業としての責任ある行き方というものはできないし、これが又地区の供給者に対しての公共の福祉から考えて面白からんことに却つてなると思うのですが、その点はどうですか。
#16
○政府委員(中島征帆君) その点はまさにお話の通りでございまして、規定はこういうふうになつておりましても、実際の運用としましては只今のように二重のガス事業が許可にならないような運用をしたい。こう思つております。
#17
○豊田雅孝君 実際的には別の運用をして事なきを得るのだ。そういうことのために法律的な、観念の遊戯的な法律をやらんならんということは私は非常に疑問だと思う。而もその法律論がはつきりした法律論ならだけれども、地区の再検討をし、地区の変更さえすれば地域独占の思想というものは充足できるということになれば、何のために地域独占を否定しなければならん法律論があるか私にはどうしてもわからん。その点について法制局のほうと話をしなければいかんのかも知れないけれども、率直なところを言つて立案者である中島公益事業局長としてはどういう信念を持つておられるか。私はやつぱり行政ということは信念がなければいかんと思う。そういう点について立案者であり、現在公益事業局長である中島政府委員の端的率直なる信念を聞きたい。
#18
○政府委員(中島征帆君) 私自身としては結局法制局におきましての、法制局のほうの御説明も聞いておりますが、結局におきまして公益事業といたしましても、実際的には地域独占と殆んど変らない。この第三項の規定を見ましても著しく過剰とならないことということがはつきり謳われております。過剰とならないという場合がこのガスのごとき事業につきまして考えるそのことは極めて稀でございますので、従つて表現は変つておりますけれども実質的には地埜独占ということは、やはり従来同様に今後も運用上とられるから、従つて内容的には真正面から憲法にぶつからないだけであつて、その実質上は従前と同様であるというように私は考えております。
#19
○豊田雅孝君 それは一地区内に二つ以上事業を認めるということでありながら、それはもう殆んど絶対的というくらいに認めることにはならないのだと、そういう運用によつてこの法律の欠陥を補つて行こうということに実際はなると思う。併しまあこれ以上追究しても際限のないことですから、一応まあこの程度にしておきますが、法制局に対しては改めて又質問をいたすことにいたします。
 それから次の問題は第十二条によつて許可する兼業というのはどういうものを想定しておるのであるか。これを伺いたい。
#20
○政府委員(中島征帆君) 十二条で但書がございまして、「通商産業省令で定める事業については、この限りでない。」とこうありますが、ガス事業については御承知の通り副産物がコークスからタール系統、たくさんございますが、当然ガス事業を営む場合におきまして附随するような副産物の販売につきましては一々許可を受けさせないで、省令で以て初めから包括的に許可をしてしまう。それ以外のものにつきまして許可をするわけでありますが、これはほかの附帯事業といたしましても、ガス事業としてやらなければならんものは少いわけであります。例えばガス器具の販売あたりがまあ考えられる程度でございまして、これもいろいろ各方面からの御意見もありまして、器具の販売等によりまして一般の専業の、中小企業を圧迫しないようにというような御注意もあります。そういう点は十分考慮の上これに対して許可する。こういうふうに考えております。
#21
○豊田雅孝君 私は只今お話のあつたような事業はガス事業の附帯事業としてやろうと思えばやれるんだと思うが、これも運用よろしきを得れば行けることだろうと思うのであります。従つてこの兼業規定を置いておくということは、だんだん兼業をやることを誘発する、それによつて中小企業者などの折角やる事業を圧迫するというようなことになると思うのであります。この点についてどうしても兼業許可の規定が要るものかどうか、それについて御意見を伺います。
#22
○政府委員(中島征帆君) 兼業の規定がありませんということは結局兼業しても差支えないということになつてこれを野放しにすることになりますので、これは公益事業としては適当じやない、そうすると兼業する場合に一応これを禁止いたしまして、許可をして開かせるということになるのでありまして公益事業であるガス事業が如何なる兼業をしても差支えないということはこれは明白でありまして、ガス事業としての監督を十分徹底させるためにも余分の仕事をさせない、又ガス事業そのものの一般事業者に対してサービスを向上させる上においても、ガス事業に必要ないような兼業をさせることはよくない、こういう意味でありまして、やはりこれは一応許可制をとつておく必要があるのであります。併し全然これを禁止するということは只今のような附帯事業等もございますので、そういうものにつきましてはやはり許さざるを得ないわけであります。それが余りに行過ぎないようなことを、許可を申請しましたときに、審査して決定する。こういうことになるわけであります。
   〔理事松平勇雄君退席、委員長着席〕
#23
○豊田雅孝君 この兼業許可については只今も申すように、これは最小限に考えて許可して行くべきものです。これは現にそういう趣旨でやらなければならんと思う。その点追加しておきます。
#24
○政府委員(中島征帆君) その点は我我も従来もそのつもりでありますが、今後もやはりできるだけ絞る。ここではガス事業以外の事業を営むことによつてガス事業の性格に支障を及ぼすことがないということを認めなければ許可をしない。こういうようになつておりますが、むしろその附帯事業を営むことがガス事業遂行のために必要である、支障がないということだけでむしろ一般のサービスその他から言つて必要である、そういう場合に限るというくらいのつもりでやつております。
#25
○豊田雅孝君 次に五十二条の委任事項でありますが、通商産業局長と都道府県知事にどの程度の委任をするのか、その点を具体的に、通商産業局長に対してはこういうものを委任する、又都道府県知事に対してはこういうものを委任するということをはつきり伺いたい。
#26
○政府委員(中島征帆君) 都道府県知事に対しましては第三十条の権限を委任する予定でございます。これはガス事業者が工事をやります場合に、それに対します監督でございますが、政令によりまして工事をやるときに、あらかじめ都道府県知事に届出をさせまして、どこどこでどういう工事をやるということを知らしておきまして、それでその工事があらかじめ許可を得た方法に従つてやるべきでありますので、その方法に則つておるかどうかということを都道府県知事に監督させまして、その方法が適当でない場合におきましては改善命令を出す。その命令の権限を県知事が持つ、この程度のことを考えておるのであります。つまり保安につきましては地元の都道府県が一番密接な関係がございますので、その点については大体都道府県に監督さす。それから通産局長に対しましては、これはできるだけ広汎な各規定を委任したいと思いますが、まだ明確な限界はございませんけれども、併し例えば事業の許可でありますとか、或いは供給規程の認可でありますとか、こういうふうな基本的なことはやはり全国的な頭で以て考える必要がございますので、これはやはり本省に置くべきものだと思います。それ以外のことはできるだけ譲るつもりでございますが、例えば供給規程を守つておるかどうかということの監督でありますとか、それから苦情の処理の、苦情の申出の規定がございますが、その苦情の申出につきましての処理、そういつたようなことは通産局長に委任するつもりでございます。
#27
○豊田雅孝君 都道府県知事からは第二十八条の保安上の命令権限でありますとか、或いは立入検査等についての権限の委任を希望し、又この委任によつて本法の現実に即応する円滑なる運営をしたいというような希望があるようでありますが、これについての御意見はどうですか。
#28
○政府委員(中島征帆君) 二十八条の保安基準につきましては、これはやはり全国的に統一した形が必要でありますので、通産省できめますわけでございますが、その基準に従つて維持補修をしておるかどうかということにつきましては、これは或いは都道府県知事に譲つたほうがいいという御意見もあると思います。特に三十条による導管の工事等に関する権限を委譲する場合においては、それに関連いたしましてこの一部のものは都道府県知事のほうに行くかもわからないのでありますが、全般的に申しました場合には、全体的な保安の基準と、それからその基準がその通り守られておるかどうかということにつきましては、一応通産省としてもやはり十分監督する必要がございますので、これにつきましては原則としては通産省或いは通産局において運用するというつもりでおります。
#29
○豊田雅孝君 ガス事業法の沿革等から見まして、都道府県知事との間は非常に円滑に行くことが本法の運営上必要だと思いますので、今後都道府県知事との間の円滑に事が処理せられるように、その点について今後の委任規定等についても、本法の施行の今後の状態に鑑みて適当な処置をせられるように希望して私の質問を終ります。
#30
○三輪貞治君 十二条に、先ほど豊田委員からも御質疑ございましたが、兼業を許可する規定がございます。第二項によりますると、「通商産業大臣は、ガス事業者がガス事業以外の事業を営むことによりガス事業の適確な遂行に支障を及ぼすおそれがないと認めるときでなければ、前項の許可をしてはならない。」とありまするから、ガス事業の適確な遂行に支障を及ぼす虞れがないと認めれば許可がされるわけですが、若し許可をされる場合には、適確な遂行に支障を及ぼす虞れがないと認められて、事後においてそういう虞れが出た場合の監督官庁としての通産省の処置はどういうことをお考えになつておりますか。
#31
○政府委員(中島征帆君) これは法律的には一旦許可いたしましたものを、事情が変つたからと言つて取消すということはできないことになつておりますが、併し許可をいたしますときの条件としまして、こういう場合には又取消すことがあり得るということをつけることは可能でございます。又実際の問題といたしまして、そういう条件をつけませんでも、仮に許可したときと全然事情が違いまして、その後におきましてはそういう兼業を認めるということは適当でないという場合におきましては、事実上の行政指導によりましてこれをやめさせるというふうに持つて行くことができるわけであります。
#32
○三輪貞治君 第二十五条の特定供給の問題でありますが、これは先ほどの委員会でも種々質疑が交わされまして、特定供給を受けておるガスは高カロリーで、而も電気ガス税が課せられないということになれば、ガス会社の供給区域内において多量に高カロリーの原料ガスを使う業者が特定供給を希望することはこれは当然の成行きであつて、そういうことがだんだん多くなればガス事業者の事業内容を撹乱するような虞れはないかということについて種々質疑が交わされました。こういう虞れのある供給事業についてこれを届出制にされて、許可制とか認可制というものにされなかつた主な理由、これを明らかにして頂きたいと思います。
#33
○政府委員(中島征帆君) ガス事業者以外の者が特定のものに対しましてガスを供給するという場合は、これは極めて特別の場合でございまして、それがガス事業者の供給区域を撹乱する程度までに広範囲に行われます場合には、これはガス事業と何ら区別がなくなりますので、そういう場合におきましてはガス事業としての許可を受けさせますか、或いは卸事業としてガス事業者のほうへ一応卸をさせまして、ガス事業者から供給させるというふうに持つて行くのが普通であろうと思います。従つて特別の場合に、例えば自家用のガス発生装置、或いは天然ガスの装置を持つております者が、その余つたものを隣接した土地関係で供給するというような場合におきましては、一一これを許可制に引つ掛けますのも少し行過ぎになると考えまして、一応その点は届出制によつて大体どういうふうなことが行われておるかということを承知いたしておりまして、それが余りに広く行われるような虞れがある場合におきましては、卸、或いは一般供給事業者としての手続を踏ませるように、そういう指導ができますように一応届出制をとりました。通常の場合は特別の許可制をとりませんでも大体認めて差支えないものが多いだろうと思うのであります。届出によりまして、行過ぎだけをすぐあれするという考えでおります。
#34
○三輪貞治君 第五十三条の関係でありますが、その三項に、「ガス事業に従事する者が正当な事由がないのにガス工作物の維持又は運行の業務を取り扱わず、ガスの供給に障害を生ぜしめたとき」二年以下の懲役又は五万円以下の罰金に処せられるわけですが、その「正当な事由」というのはどういうことを予想されておりますか。又「正当な事由がないのにガス工作物の維持又は運行の業務を取り扱わず、ガスの供給に障害を生ぜしめたとき」というのはどういう場合であると想定されますか、お伺いいたします。
#35
○政府委員(中島征帆君) これは特に犯罪を構成するような場合を予定しておりまして、例えば個人的な理由によりましてガスの工作物につきましての義務を怠つて、そのためにガスの供給に支障を生ずるというような場合におきまして、これを放任することは一般の事業家の利益を害しますので、そういう場合については罰則を以て取締るわけです。例えば正常な争議行為等によりまして行います場合には、これは正当な事由と認められて、この規定が適用にならないということになります。
#36
○三輪貞治君 それでは労働組合が休暇、時間外の労働拒否等の場合は、これは正当な事由と認められるわけですね。
#37
○政府委員(中島征帆君) 具体的にそういう場合にはどうかということは、私は労働法規に詳しくございませんので、はつきり申上げかねますけれども、組合活動といたしまして正常な行為であるというふうに認められる場合におきましては、この五十三条の規定は適用がないわけです。
#38
○三輪貞治君 それでは第一項の「ガス工作物を損壊し、その他ガス工作物の機能に障害を与えてガスの供給を妨害した者」云々とある項も、やはり労働組合の休暇戦術、或いは時間外労働拒否というようなものは該当しないと解していいわけですね。
#39
○政府委員(中島征帆君) 一項のほうは工作物を破壊するような行為でありますので、こういうものは恐らく争議行為といたしましても適当ではないと考えられますから、恐らくは損壊のような行為がありました場合には、労働組合活動としても認められない行為といたしまして、従つて五十三条の規定の適用があるというふうに存じます。
#40
○三輪貞治君 工作物の損壊は勿論そういうふうに私も了解いたしますが、その次の「工作物の機能に障害を与えてガスの供給を妨害し」というのは、これは時間外の労働拒否等の場合には、手不足になりますために、工作物の機能に障害を与えることも望ましくないとしても、これも予想される場合があるわけで、そういう場合を私は聞いておるわけです。工作物を故意に損壊する場合は、これは如何なるものがどういう理由によつて行うにしても、この条の適用を受けることは勿論でありますが、その後段の、組合としては、工作物の機能に障害を与えることが目的でないにしても、時間外労働の拒否をしたために、手不足のために事実上は工作物の機能に障害を与える、影響を与えたという場合のことを聞いておるわけであります。
#41
○政府委員(中島征帆君) 例えば争議によりまして、職場を放棄して、ガスの発生装置に全然石炭を送らない。そのために釜が壊れるというようなことは起り得るわけであります。そういう場合におきましては、その行為そのものが労働行為として正当な行為であるとすれば、結果において釜は壊れましても、これはやはり五十三条の規定は適用がないものと思います。
#42
○天田勝正君 私はこの委員会に出たのは初めてでありますので、すでにこの法案は数回に亘つて審議されたそうでありますので、私の質問がすでに他の委員によつて質疑されておりますれば委員長から御注意を頂けば、それは速記録で読みますから御注意を願いたいと思います。そこで御質問申上げたいのは三十三条の関係でございますが、ガスの主任技術者の免状は、左の各号の一に該当する云々とありまして、そこに二つの号がありまして、第一号は、「ガス主任技術者国家試験に合格した者であつて、通商産業省令で定めるガスの製造及び供給の作業に関する経験を有するもの」、こういうことが規定され、その次に、「十五年以上ガスの製造及び供給の作業に従事した者」云々と、こういうことになつておるわけであります。そこで私がお聞きいたしますのは、第一号においては、「供給の作業に関する経験を有するもの」、こういうことは現に経験を有するものだけに限定するのか、過去数年前か、十数年前か知りませんが、とにかく過去において経験を有すれば、その間中断しておつてもこの国家試験に合格すれば、直ちに技術者の免状を下附されるものか。それから次の二号については、十五年以上ガスの製造供給作業に従事した者は、別段国家試験等を受けずして、その免状が下附されるものか、ちよつとお聞きしたいと思います。
#43
○政府委員(中島征帆君) 第一号のほうは「経験を有するもの」とあります。この経験は大体一年くらいの経験を考えておりますが、これは無論過去におきます経験でも十分でございます。それから第二号のほうは、これは試験を受けないで、つまり学歴はありませんけれども、相当の長年月に亘つて、このガスの技術者としての経験があるという場合におきましては、特別選考によりまして、そのまま得意としない試験等の手続を経ないで免状を与える趣旨でおきましたわけでありまして、これはむしろ個別に選考いたしまして免状を与える、こういうような制度でございます。
#44
○天田勝正君 この第二号の場合は、個別に別段細かい規定等なしに、「製造及び供給の作業に従事した者」と、こうありますから、いわゆる経営、いわば重役の立場におりましても、その申請ができると解せられると思うのです。そういうところの基準はどういうふうにきめようとされるのでありますか。まあ五項には、「手続的事項は、通商産業省令で定める。」と、こうなつておりますけれども、その定められます通商産業省令の内容であらかじめ予定しているものがあれば、多少これは基準をきめておきませんと混乱するのじやないかと思うのですが、その点は如何でしよう。
#45
○政府委員(中島征帆君) これはその省令できめますのは、大体この免状下附の手続的なことを書くわけでありませんで、その下附の基準につきましては、実は予定いたしておらないわけであります。この二号の場合におきましては、要するに国家試験を受けますと同じように、実際の実力があるということを認定しなければなりませんので、例えばこの事務的な作業に長年従事しておりましても、これは広義におきましては製造及び供給作業ということも或いは言えるかも知れませんが、実際問題といたしましては、実際ガスの製造その他の現場におきまして、技術者としての相当な経験があると、そういうふうなことを十分調査いたしまして、審査するということになるわけでありまして、単に形式的に一定の年数以上ガス事業に従事しておつたということで許可をすることにはならないのであります。
#46
○天田勝正君 私がこういう質問を申上げる意図は、これは日本の教育全般の問題に関するのでありますが、大体日本においては、この文字に現わす学問をいわゆる学問というて、経験や何かのことは、今日まで極めて軽視して来た、こういう傾向は否めない。それで実際大学の電気科を出た者が、さあラジオの組立などになると一向にできない、こういういわばかたわな教育が行われている。ですから私はこういう第二号のように経験を重視するということは、極めて賛成なんです。賛成であるけれども、これが製造及び供給の作業に従事したという言葉が、如何ようにでもとられまするが故に、いわば経営の立場にあるものが経理的な、事務的なというだけでは限定できない。やはり技術的にも自分が監督し、経験をしているのだ、こういうふうに当然解せられると私は思う。その最高わゆる幹部という立場に立てば、これが事務的な仕事だということに載然と割切れませんで、それは技術的な方面も監督指導する、こういう立場もおのずから加味していると思うので、そこで私は今お答えになつたように、第五項はただ手続的のことをきめるのだとすれば、ここに何らか基本的なものを明定して置くか何かいたしませんと、その場合余りに何と申しまするか、通商産業大臣の認定按配というものが自由になし得る危険がありやせんか、こういうことから聞いているのであります。
#47
○政府委員(中島征帆君) この二号のほうには「前号に規定する者と同等以上の知識及び技能を有している」ということがございますが、要するに、この第一号によりまして国家試験をするものと同じような能力が、試験をしないでも認められる場合ということになるわけであります。それで国家試験の科目につきましては、これは省令で一応はつきりさせるところでありますが、大体こういう範囲の筆記試験を行うということをいたしまして、九つばかり挙げてございますが、第一にガス事業の関係法令、これだけが法令的なものであります。これは特にこの中で保安に関するものだけについて、それから以下はずつと技術的な科目でありまして、ガスに関する化学理論、それからガスの製造、それからガスの供給、ガス器具、ガスの分析、ガスの熱量測定、ガス工作物、製造所の設計、いずれもこれは極めて技術的な科目でありまして、こういうものを国家試験によつて、この技能の程度を見るわけであります。従つて第二号のほうにおきましても、やはりこういうような事項につきまして、十分知識、経験を持つているというふうに認められませんというと、二号のこの水準に至らないわけでありますので、単に漠然としたこの事務的な経験等によりましては、いずれもこういうものに該当いたしませんから、従つてそういうものに対しまして第二号の免状を交付するということは考えられないわけであります。
#48
○天田勝正君 それですから、お伺いしておるのであつて、第一号と同様な、或いはそれ以上の知識及び技能を有しておる、こう通商産業大臣が認定しなければ免状を許可しない。こういうわけなんだけれども、その同等以上という認定を一体どこに置くかということなんです。だから今の御説明でも同等以上ということを、どういう認定を一体どういう方法で下すのかということになりますれば、それは当然に第一号のものを持出して来て、こういうものがあるからそれと比べて見てよいのだという認定をするのだ、こういうお答えをされましても、それなら第一号と同じにするのは、やはり口頭試問なり或いは試験委員等がそこへ揃つておつて筆記試験をさせないというような方法でそこをいろいろ比べて見ませんと、その認定ができなくなりはしませんか。だから試験をなさずして下附するというのなら、何かそこへ基準を設けておきませんと、結局同等と認めるというのが手加減だけに、いわゆる腰だめになつてしまやせんか、この点をお伺いしておるのです。
#49
○政府委員(中島征帆君) なかなかむずかしい問題でございますが、実際問題としまして第二号で免状を下附される場合は特殊な例であると考えられます。従つてそう件数も余計ございませんので、大体一号のほうの試験をいたします試験委員が、実際上面接をするだけ、或いは口頭でいろいろ試問をいたしまして十分その実力を認めたときに二号によつて交付する、こういうことになるわけであります。
#50
○天田勝正君 これはこういうことなんですね。相当の経験ある場合にはいわゆる実地試験等を免除する。併し相当経験があつていろいろ技術的なことを聞かれても質疑応答に応ぜられる、こういう人ならばそれを文字に書かしても同様にできるわけであります。その筆記試験に関する限りはただ試験の煩瑣を省くために、実際に器具等を扱わせたり、或いは発生装置等を扱わせる、こういうようないわゆる実地的な科目はもう試験をするまでのことはないと思います。現にそれをやつておるのだから、そこまで駄目押しをする必要はない。この分は要するに試験を免除する。こうなると、事が整理されてはつきりする。要するに初めどういう段階で試験をするか知りませんけれども、一般のこうしたものの試験だつたら、必ず第一次試験とか、第二次試験とか、或いは実地試験とか、こういうふうに分れておる。その第一次の基礎的なものだけはこれは経験があつても文字に現わすことができるのでありますから、そこだけはやる、あとの経験的なものについてはもう試験を免除する。こういうことならば極めてそれが明瞭になつて来るのですけれども、初めからもう何も試験せずしてそうして特殊の場合だからこれは個々にきめるといつてみたからといつて、通商産業大臣によつて自由に按配できる。これは私のみならず、当然皆そう思うと考えます。この点を何か基準をきめておかなければ必ず困ることが私はできると思います。どうですか。
#51
○政府委員(中島征帆君) この主任技術者の免状は大体国家試験を通じて下附せられるというのが原則でありまして、二号の運用はこれは特別の場合に限ることになると思うのであります。例えば地方の小さなガス会社において主任技術者を置くのにも、ちやんとした科目のある国家試験を受けられるような人物がちよつと得がたいけれども、すでに相当永年の間ガスの製造に従事しておつた技能者であつて、実際的には全然心配ないが、併し国家試験を受けさせるのに筆記試験等においては甚だ覚束ないというような人がありました場合、やはりその者に対して主任技術者の免状を下附するのは余り適当でございませんので、その場合特別選考して下附するということになるわけであります。従つて原則は試験を受けさせるということにしておきまして、どうしても試験が受けられないような者で、而も実際の実力というものは過去の経験から言つて十分間違いない、こういうふうな者につきまして二号による免状を下附するというふうに考えられます。
#52
○天田勝正君 どうもそこが不明確でしてね。私がなぜこれにこだわるかと言いますと、このガス事業の保安を掌る者は、この法律を全部通読いたしますと、ガス主任技術者の免状を持つておる者なんです。だから三十六条なんかでも、ガスの製造又は供給の作業に従事する者、つまり経営者といえどもガス主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならんという、実に強大な権限を持つておる。ガス事業保安に対して、如何にガス主任技術者が強大な権限を持つておるかということがこれでもわかりますし、次の三十七条でガス主任技術者に対しまして通商産業大臣が解任命令権を持つておるというのは、ガス事業が、例えば損壊したような場合、これを怠つておつたような場合、社会全般に不測の禍いを及ぼすが故にであり、ガス主任技術者というものが実に強大な権限を持つことは私は然るべきだと思う。そういう者がいないといけない。経営者といえども技術的に見てこの人に従わなければその保安が全きを得ないし、全からざれば社会に不測の禍いを及ぼす、いわゆる大量窒息というようなことも起らないではない。ここに主任技術者の決定というものは極めて重大な要素となつて来るのであるという観点に私は立つのです。であるからどうも特別な場合でなければならないとか、或いは通商産業大臣が自由に認められる、こういうことはとても了承しがたいのです。だからこれは要するに規則できめる場合に、今私が先ほどから言つたようにまあ第一次試験とでも言います基礎的なものについては書かせて、そうして技術的な、経験的なものの試験は免除する、こういうような方法で三十三条三項第二号の下附をするということが然るべきものと私は思う次第でありますけれども、規則の上にさように定めることはどうもそれはいけないという積極的な理由でもございますか。
#53
○政府委員(中島征帆君) 国家試験のほうはこれは実地試験は実は考えていないのでございます。すべて筆記試験でやるわけでありまして、従つて二号を適用してやらなければならんようなものにつきましては、筆記試験そのものが極めて不得意である。従つて若し免除するといたしますと全部を免除しなければならないことになりますので、そういう点がはつきり書けないわけであります。実際問題としましてはもう特別の場合でありまして、この場合十分個人々々につきまして審査をして一号と同じ程度の能力があるというふうに認められた場合においてのみ免状を与えることになるのでありまして、従つて二号の運用が極めてルーズになるという御心配はないと考えております。
#54
○天田勝正君 ないのではないかと言つたつてね。この法案では罰則のほうを見て参りますと、非常に重い罰則も科せられるのです。そこで私はこれを検討いたしましたが、こうした公共性を持つもの、社会全般にも不測の禍いを及ぼすような危険があり、そのための保安が必要だという事柄からして、かなり重い罰則が科せられる。これも又私は止むを得ないという立場に実は立つのです。それで一般の工場等の従業員でありますれば課せられないような責任すらこれは課せられておる。さつきも三輪委員がいろいろ五十三条について指摘されましたから私は重複を避けますけれども、一般の従業員でさえ、そうして少し怠つただけでもいろいろな罰金、或いは懲役というようなことも科せられる。更にそれを監督して参るし、而も技術的な問題については経営者といえどもこれは命令権があるというのがこの法律できめたところのこれは主任技術者免状の所有者なんです。それが通商産業大臣が自由に、まあ大まかに腰だめで、何の試験もせないで、一体免状が下附できるということはどうも私は不足であると思わざるを得ないのですけれども、そこのところを私を納得せしむるところの説明を願えませんかなあ、それは。
#55
○政府委員(中島征帆君) これは、本来から言えば、もう一号の関係だけで書くのが一番簡単でありますが、やはりどうしても筆記試験を受けても、これはとても自信がない、併し十分経験と実力があるというふうな者につきまして、全然途を塞ぐのもどうかというような見地から二号を置いたのでありまして、従つて、これが非常に多くの場合こういうことが起り得るとは考えられません。ただ、一応この途をあけて、若しこれに該当する場合にはこれによりまして必ずしも試験を受けないでもいいという途を開いておるのでございます。従つて、これにつきましての余り細かい基準と申しますか、条件をつけますことは、却つて又その途を甚だ困難にいたしますので、一応こういうふうな例外的な取扱といたしまして、非常に単純な表現にいたしたのであります。なお主任技術者は三十六条二項によりまして、或る種の権限を持つておりますが、これは「製造又は供給の作業に従事する者」でございますから、この場合におきまして、経営者等は含まれないわけであります。
#56
○天田勝正君 それはおかしいな。併し、これはあとの別な条文にガス事業者に卸をする者もあるし、仮に現在なかろうとも、小さなところだつても、さつき十二条の関係で三輪委員が指摘されておりましたけれども、一定の条件を満たせば認可せざるを得ないのですよ。小さかろうと、それが出て来る。経営者といえども、そういう供給の作業に従事しないとどこで局長は判定するのか、そんなことはあり得ません。十二条の関係で、私は一定の条件を備えた者には許可する、こういうことは新らしい法律の形態として誠にいかんと思う。そこをまだ官僚が按配をする、取捨選択をするというのはけしからんことで、一定の条件を備えたならば許可すべきである。それですから、小さいものといえども許可しなければならない事態だつて生じて来る。その場合には経営者といえども作業に従事する者のほうへ入ります。製造する者の中に入ります。そういうものについて主任技術者がいなければこのガス事業は駄目なんでありますから、そういう場合にはガス主任技術者はそういう経営者といえどもこれに関する限りは指揮をするでしよう。
#57
○政府委員(中島征帆君) 非常に小さなガス会社で、経営者自体が実際の製造作業に従事するということはこれは起り得ないことでもないと思いますが、そういう場合におきましては、むしろその経営者自体がそのガス主任技術者の免許状をもらつて、自分が主任技術者として下請をされるということはこれは職務組織上むしろ特別でありまして、経営者が仮に製造、供給をやつておりまして、その下の者が主任技術者として経営者のほうに対しまして指揮命令するということはやはりこれは適当でない。そういう場合には、両方が持つておりましても、実際の主任技術者というものは経営者が当る、こういうことになるわけだろうと思います。
#58
○天田勝正君 余り三百代言みたいな答弁をしないで、現実にだつてあるのです。地方の小都市、私のほうで例えば熊谷市を見ても、同じ東京ガスの傘下には置かれておりますけれども、これは小さい供給を行なつておる。そういう場合には、工場長というものは労働組合法規の関係や何から言えば、経営者そのものではないけれども、これは明瞭に経営者の側に立つ、労働争議の場合でも。併しそのものは何も必ずしもこの主任技術者の免許状を持つておりません。そこに配属された主任技術者がやはりそれも掣肘を加えることができるのですよ。現実にだつてそれはある。だからそれだけの権限を持たせるということは私は反対ではない。そういうものがあつて経営者といえども掣肘を加えることは、こうした公共性のある事業、殊にガスが漏洩したというような場合には不測の禍を生ずるのだから、技術的に見て、保安上こうしなければならんという権限を持つ技術者があつてこれは然るべきだ。決してこのことは私は反対しておるのではない。それだけに主任技術者の資格の認定については重大である、こういうふうに言つておるのであつて、でありますから、第三十三条三項二号の問題は、私はだんだん質疑も長引きますから、まあこの程度でやめますけれども、私はこの試験については五項の、手続的事項は通産省令で定める、これらについてまだまだ研究が私は不十分だと思う。この質疑をやつておつて不十分と思わざるを得ない。これは他の委員諸君もそうお感じになると思うので、これらをきめるときに十分な措置をいたしませんと、むしろそれだけの実力のないものにすら免状を下附されて、而も通商産業大臣が認定して、下附するというけれども、あらゆることでそうでありますけれども、実際には係の主任程度のところで按配されるというのがこれは省令や政令の実態なんです。であるから、私はこれだけ長い時間を費して質疑申上げているのであつて、そういうものが簡単に係あたりで按配されるということになりますと、極めて経験者を優遇するがごとき条文でありながら、実際は手加減で実力のないものにも下附することが起り得る、起り得た場合に、誰が一体保安の万全でないために害を受けるかと言えば、或いは道路を通行しておる者が突如として卒倒するという場合もあり得る。私はどうも納得はできませんけれども、これは不十分だとあなたはここで言いにくかろうから、まあ親切心でそういう五項の省令を定めるときに十分に注意して頂きたいということを希望申上げて置きます。
#59
○政府委員(中島征帆君) 省令の不備につきましては、只今の御意思もございましたが、十分なお今後も研究さして頂きたいと思います。それからいま一点、三十六条の関係でございますが、お話の骨子は十分わかりますが、法律の文句から言いますというと、「供給の作業に従事する者」でありますので、例えば工場長のごときは作業には従事しない。従つて主任技術者の指揮の下には入らない。こういうことになるわけであります。
#60
○天田勝正君 それがあるのですよ。あるから言つておる。それはかまの監督にも行つておれば、それは仕事もしておりますよ。局長、そんなこと言うのならね、又質疑の時間が長引くんだが、一体あなた、全国のそういう、例えば大きな会社の末端組織でもあなた全部御覧になりましたかね、そんなこと言うのなら。実例があるから私は申上げておるのです。
#61
○政府委員(中島征帆君) そういう実例は私は存じませんが、作業に従事するものというものは、つまり技術の総監督として現場をときどき廻るとか、指揮をするとかいうものでなくて、実際に主任技術者の下でシヤベルを取るなり、ハンマーを握るなりして実際の作業をやつておる、こういうふうないわゆるまあ労務者を考えておるつもりであります。
#62
○天田勝正君 それならばお伺いしますが、この三十六条の二項の、この「作業に従事する者」とは主任技術者よりも下でという今お話でありますけれども、私は下であろうと上であろうと、保安のためにする指示は主任技術者ができるのであるし、又その指示を受けたならば他の者は従わなければならない、こう一般のまあ日本の用語例に従つて解釈しておつたのですけれども、そうすると今の言葉で言えば主任技術者よりも下と、こういうことでありますから、その下とか上とかいうのは誰がどういう基準で判定するのですか。
#63
○政府委員(中島征帆君) すべて下の者に限るという趣旨ではございません。通常の場合は主任技術者の下で実際の仕事をやつておるというものを予定しておりまして、それ以外に例えば同格以上の者がやはり実際の作業に当つている場合はこれは勿論含むわけであります。
#64
○天田勝正君 だから私が言わんことじやない、だから上でもあるのですよ。通常の場合は下であるかも知れないけれども、上の者もある。だからさつき申上げた工場長のごとき者も、例えば工場長だから一般的監督をして現場にいてお前こうせい……その場合主任技術者が工場長、そんなことを言つたつてそんな指示に従つていたら危険なんだ、あんたはそんな口を出すことは要らんと、こういうことがあり得る。あり得るのみならずそういう技術の経験を持つている者が指示しなければ危険だから特に重要視して、その主任技術者というものの不備なる点があれば通商産業大臣がこれを解任命令する。一体民間会社の技術者について解任命令権が通商大臣のほうにあるということは、それだけ社会公共に不安を与えてはいけない、害を与えてはいけないという、この法律の趣旨からそうなつおる。工場長といえども指示ができるのです。ですから私はそれらの研究は十分でないと思うから三十三条第五項に「手続的事項は、通商産業省令で定める。」、こうしてあるから、余りに時間をとるよりも……まだ研究不十分であるから、それらを研究されて通商産業省令を定めるときに十分御注意頂きたい、こう要求しておる。
#65
○政府委員(中島征帆君) 御趣旨は十分わかりましたから、省令につきましては十分研究いたしたいと思つております。
#66
○海野三朗君 私がお伺いいたしたいのは、この二十八条であります。このガスを布設しまするときに、都道府県知事の承認を得るということになつておりますが、「保安上の基準に適合していないと認めるときは、」云々とあつて「移転すべきことを命ずることができる。」じやいけない、命じなければそのままになつてしまうのであつて、地方のガスを布設するというようなときにはやはり地方の状況があるものですから、その状況をよく了解の下にやりませんと、そこで争いが起るというふうに私は思います。地方から苦情が出たときには、ただ「命ずることができる」のじやいけない。そうすると、とにかく通産大臣がこれを許可しておるのだ、お前文句言うなということになりますと、都道府県、それから市なり、或いはその道路の監督をしておる県なり市なりの了解を得ることが大事であるが、この法案に私は非常に薄く載せられておると思います。この二十八条をどういうふうにお考えになつておるか。その一点と、それから先ほど豊田委員からもちよつと触れられました問題でありましたが、又三輪委員からもちよつと触れたのでありますが、五十三条の第二項の「みだりにガス工作物を操作して」、この「みだりに」というのはどういう意味でありますか。それから第三項の「ガス事業に従事する者が正当な事由がないのに」、この正当な事由といいますと、例えば労働争議のような場合は正当な事由と認めるのか認めないのか、それをはつきり伺いたいのであります。
#67
○政府委員(中島征帆君) 第二十八条の問題でありますが、例えば道路を使用するような工事につきましては、これは当然道路法によつてあらかじめ許可を受ける必要がございます。従つて、ガス事業法によつて布設の許可を受けましてもやはり道路法その他の別の法律による手続をした上で行うことになります。それからそういうふうな問題のない場合におきまして、例えばガス溜を設置するとか、それを修理するとかいう場合におきましては、事実上地元の大きな問題でありますので、これについてはいろいろな自治体或いはその他のものの意見があるわけであります。そういう点は十分確めました上で、大体全般的に言つても了承ができておる、又その工作物の設計等につきましても、保安基準に合致しておるという場合におきましては許可をするわけでございます。法律上市町村長等の意見を聞くという手続にはなつておりませんけれども、実際問題といたしましてはそういう点まで行かないようにいたしたいと考えております。
 それから第五十三条でありますが、みだりにガス工作物を操作するということは、例えば修理をしましたために一時バルブをとめるというようなことは、これは「みだりに」でないわけであります。当然やらなければならんわけであります。ところが全然そういうような必要もないのに、単に供給を妨害するために何かそういうような行為をするというふうなものを言つておるわけでありまして、特に悪意のある場合を指しておるわけであります。それから三項の正当な事由と申します場合におきまして、そういう行為が含まれるかどうかということにつきましては、具体的にはつきりしたことは申上げかねますけれども、抽象的に申述べますならば、正常な争議行為として認められるような行為の範囲内であります限りにおいては、第三項の適用はないと、こういうふうに考えております。
#68
○海野三朗君 只今の二十八条のお答えでありますが、それはよく了解ができました上で通産大臣がこれを許可するのでありますか、若しそうであるとすれば、それをはつきり、ここに謳わなければ、これを謳わずしてただ通産大臣がこれを許可するということになつて来ると一方的であつて、只今局長の言われたことをやはり法に謳わなければならないのではありませんか、これが一点と、只今の「みだりに」というのはどうも御説明がはつきりしないのであります。もう少しこの「みだりに」というのはどういう意味であるかということと、それからもう一つは、ガスによつて損害をこうむつたときにはそのガス会社が如何なる処罰を受けるのでありますか、それがこれには謳つておるのでありますか、どこかに。例えばガスが漏れたために大事な近くの樹木が皆枯れたという例もある。少しずつ漏れておる。それからガスが漏れたために倒れた人もあるということも、まあ私は知つておるのでありますが、そういう際にはガス会社に対しての処罰法というふうなものはここに何か載つておりましようか。その点をお伺いしたい。
#69
○政府委員(中島征帆君) 二十八条の関係でありますが、道路法その他のそういう法規があります場合には、そのほうの手続を当然やる、これは先ほど申上げました通りでございます。それ以外のものにつきまして、どうして一一地元の市町村長等の意見を聞かないのか、こういう趣旨だと思うのでありますが、大体保安基準というものは、一般の社会全般に対しまして危険がないという、こういうことが十分確保されるような基準を定めるわけであります。従つて通常の場合におきまして、その保安基準に合致した行為であります限りは、もう全然危険がない、こういうことになりますことがあるわけでありまして、その際更に又それについての意向を徴するということは、実際問題としては別にいたしまして、理窟としては余り必要がない、こういうふうなことから、特別にそういう手続を置かなかつたわけであります。
 それから「みだり」の解釈でございますが、これはまあ一つの法律用語でありまして、故なくとか、或いは不必要にと、何かの必要がある場合にやる場合はこれは別でございますが、必要もないのにやたらに工作物を操作する、こういうことを言つておるのでありまして、具体的にいろいろなことがあるだろうと思いますが、まあ大体そういうふうな趣旨に御了解願えたらと思います。
#70
○海野三朗君 私がお伺いしましたこの二十八条は、保安上の基準に適合しておると通産省はお考えになるのでありましようが、地方に行つて見るというと、地方のいろいろな状況がそこに存在するのであつて、そういうこともネグレクトして、そういうことも度外視して、ただ保安上の危険がないからということで、これを許可なさるのは余りに官僚主義ではなかろうかということを私はお伺いしておるのです。
#71
○政府委員(中島征帆君) 地方の特有の事情ということはどういうことがあるかわかりませんが、要するに保安上差支えないということであれば、これはガス事業法としては許可して差支えないのではないか。併し実際問題といたしましてその工作物のあります地元といざこざが起りますことは、これは望ましくないわけでありますので、そういう点は事実上は十分了解を得た上でやるということになるわけであります。法律上そこまでガス事業法で謳うということは、むしろ必要の程度を越えるのじやないか。実際問題といたしまして、一般に危険のないような形で工作されます限りは、一応ガス事業法としてはそれで十分である。但し地元の問題といたしましては、実際の問題として片付けるということが至当であろう。
 それから先ほど申し落しましたが、いろいろな災害が起きた場合におきますガス事業者の責任というものは、これはいろいろな保安の規定がございますが、これに違反したために起きました場合には、勿論このガス事業法の罰則が行くわけであります。それからその事故がガス業者の責任に基きまして起きました場合には、当然に損害賠償の責に任ずるわけであります。更に何か一般の傷害罪というようなものに該当します場合は刑法の適用も受ける。併し例えば家の中におきましてガスの需用家自身が何らか過失によりましてガスが漏れたために災害が起きたという場合におきましては、これは無論使用者のほうの責任でありまして、そこまではガス業者は責を負わないのであります。
#72
○海野三朗君 私今のどうもそこが……、私はつきり伺つておきたいのは、そういうふうな地方の工事をやる場合に地方の十分了解の上に通産大臣が命令を発せられるということにならなければいかんのじやないかということなんです。ただ保安上の危険がないからといつて通産大臣がこれに許可した、いやそれじや困るからこうやつてくれと地方で苦情が出ましたときに、そんなことで文句言つたつて駄目だ、通産大臣は許可しているのだということでも、これはやり得るのです。この法案だけでは、通産大臣はこれこれ命ずることができる。そういうふうに苦情が出た場合には、これは十分考慮してやつてもらわなければならない。苦情が出たときには、通産大臣はそれを参酌しなければならないということが一つも謳つていない。それですから、どうせこの法律案だつて完全なものではないのでありますから、そこに局長からはつきりした御答弁を記録にとどめておきたい、こういうふうに私は存ずるのであります。もう一度そこをはつきりおつしやつて頂きたい。
#73
○政府委員(中島征帆君) 若し地方の自治体等におきまして、ガスの工作物につきましての何らかの意見がありました場合には、そのことが保安上適当な意見であります限りは、無論これを尊重いたしまして、必要があれば第二項の命令を出すということも考えられるわけであります。
#74
○海野三朗君 只今の局長の御答弁は、ことごとく通産大臣の御意見と考えてよろしうございますか。(笑声)
#75
○政府委員(中島征帆君) 大臣も大体そういうふうな趣旨だと御了解願えると思います。
#76
○海野三朗君 承知しました。
#77
○委員長(中川以良君) それでは先ほど豊田委員の御質疑に対しまして西村法制局第三部長が御答弁を申上げます。
#78
○政府委員(西村健次郎君) 先ほど席におりませんものでしたから、或いは豊田委員の御質問の趣旨と多少食い違いがございましたら、その点は御容赦願いたいと思います。
 私の伺いました点は、このガス事業法に供給区域の独占の規定がなくなつた。従来の公共事業令二十八条第三項にありますような供給区域の独占の規定がなくなつたことが、何だか憲法の規定と関連して法制局で削つたように聞いているが、その点の考えはどうだというような御質問だと思うのであります。
 結論的に申上げますと、私どもそういう供給区域の独占規定というものが必ずしも憲法違反になる、こういうことを申したことはありませんし、私もそういうふうに断定的に思つているわけでは勿論ございません。ただ私どもが常に立法に当るときにとります態度としましては、憲法は一定の枠をこしらえておりますが、その枠にぶち当らなければ、いつも立法としても容認さるべきかどうか、これは又別の問題であろう、こういうふうに考えております。この場合におきまして、ただ一人の私企業者、私人、私企業者にガス事業という事業を独占させ、ただ一人にしか与えないということが、果して憲法の規定している、全体の憲法の趣旨と申しますか、というものに照しまして妥当なものであろうかどうか。と申しますのは、憲法二十二条の職業選択の自由とか、或いは十四条の平等の問題というような点に照しまして、果して妥当かどうか。そこまで供給独占の規定を入れる必要があるのかどうかという点が一つ考えられなければならないと思うのであります。勿論ガス事業というものが一定地域においてただ一つしか存立し得ない、本質的にただ一つしか存在し得ないものでありますれば、これは勿論それは妥当な規定として容認されるでありましようが、私どもの了解いたしましたところでは、ガス事業というのは、まあ大体において独占的なものである。独禁法の二十二条においても、自然的独占事業として独禁法の適用を排除せられているような事業であります。その点は勿論我々も認めますけれども、必ずしもすべての地域についてただ一つしか存在し得ないというまで、法律が立法の態度としてそういう規定の仕方をすることが必要であり、又妥当であろうか、こういう点は非常に検討の余地があるのではないか、こういうふうに私は考えた次第でございます。従いまして私どもは、何にも憲法の規定が、憲法に違反するから、従つて供給独占はいけないというような解釈は勿論とつておりません。只今申しましたような考え方で法案の審議に際しまして、供給独占規定は一応削つたほうがいいんではないかという結論に達したわけであります。ただ勿論これは私の今申上げましたのは、一つの法理論として申上げただけでありまして、現実の問題として一区域にガス事業というものが濫立するということは好ましくない。又この法案の第五条ですか、その許可の基準というものも、相当過剰投資、二重投資の防止というようなことも考慮に入れて、適正なそこにガス企業が定められて、恐らく現実の問題としては、ガス事業のごときは一供給区域に一つになるのではなかろうかというようなことも念頭に置きつつ、立案に際していろいろ我々のほうは考えた次第でございます。お答えしましたことが、ちよつと御質問に外れたかも知れませんけれども……。
#79
○豊田雅孝君 私が質問しておりまする点は、二つあるわけなんです。一つはガス事業のごとき公益事業、やがて電気事業法も出て来るでしようが、かような公益事業に対して、供給区域というものがある以上独占さして然るべきなんじやないか。むしろそれによつて責任を負わして、厳正なる監督をして行くのが、公益事業としての監督の本筋じやないかという点についての問題と、それからもう一つは、憲法それ自身のこれは解釈がやはり問題になるのだと私は思うのですけれども、先ほどあの憲法の解釈はそうでないかのような御答弁がありましたけれども、結
 論的にはやはり憲法の解釈それの問題になつて来ると思うのでありますが、この解釈については一つのやはりバランスがなければならんと思うので、そういう点について私が気にかかることは、今提案せられておりまする、硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法案でありますが、これの第十一条には硫安会社以外の者は、会社から譲受けたものでなければ、硫安を輸出してはならん、これは大きな私企業の独占だと思う。ところがこれが認められておるというのに、そうして一方何人が見ても公益事業と見なければならんガス事業などに対して、特に独占をやかましく言われる。そういう点において解釈というか、政府部内での考え方というものが統一せられておらんという点に、私は一番大きな疑問を持つておるわけです。前段のほうの公益事業においてすら、私企業には独占を認むべきじやないという理念で行くことについては、これはいろいろ懸念があると思いますけれども結局は水掛論になると思うのですが、少くともバランスはそれぞれとれていないといけない。そのバランスがとれておらないというところに私は疑を持つておる。この点について如何にこれをお考えになるか、それが両者違うということがはつきり法律論的に筋が立つてくればいいが、私は一つの懸念を持つておるのですが、それが解けることになれば問題はないわけですが、そこをはつきりして頂ければ……。
#80
○政府委員(西村健次郎君) 豊田委員の今の御質問は大変むずかしいので、一体バランスがとれておらないじやないか……。いろいろな立法に対する政府の、要するに、憲法との関連における見解、これは大変にむずかしい問題でありますが、バランスがとれておるか、とれておらないか、ということは、然らば何によつて判断するかという一つの物差があると思うのであります。要するにその物差というものが一定の極めてわかりやすいはつきりした具体的な、形式的にはつきりしたような物差というものが、これは実際にはそういうものを確立するということは不可能じやないか。こういう各法案に対する政府の態度というものを併せて、総合的に見た上でバランスがとれておるかどうかという問題であろうと思います。各あまた法律案につきましてこれとこれとどうだというふうに、私今検討吟味もいたしておりませんでしたけれども、この要するにガス事業法なり或いは今後提案化されるかも知れません電気事業法というものの、供給独占というものを認めなかつたということは、ほかの法案に対する態度とバランスがとれておらないじやないか、こういつた事業について認めていいじやないか、要するに、そこの立法論であろうと思うのです。妥当かどうかという問題であろうと思います。私が先ほど申上げましたように、それは直接憲法の問題というふうに私ども考えておらない。勿論現行法であつても、供給独占の規定はありまするし、そこは十分憲法的には一応の理窟が立ちますけれども、私の申上げた意味はどうしても一本にしなくちやいけないという理由がないものであれは、やはり憲法の底に流れておる精神をできるだけ活かして行つたほうがいいんじやないか、そこで私は実態を知りませんので、私がこういうことを申上げると、口はばつたいことになりますけれども、私どもの伺いましたところでは、ガス事業につきましても、実際問題としては一区域一会社しか恐らく存立し得ない、併しそれでも例外的には二以上存立し得る場合もあるというふうに私どもは伺つたものでございますから、その場合必ずしもそれを一致しなければならないというふうに考えることは如何なものであろうか。又電気につきまして、ここで電気のことについて申上げるのは如何かと思いますけれども、これも一つの地域に一つしかなかつた、本打的にそんなものじやなかつたのではなかろうか。過去の電気事業の例を見ましても、私はどうもそういうような気がするのでございます。従つてバランスの問題ということになりますと、非常にむずかしい問題でございますが、私ぴたつとした御答弁にはならなかつたか知れません。要するに妥当かどうか、必要がどうかという点で私どもは最後的に判断をしたいと思つております。結局それは水掛論になるかも知れません。
#81
○豊田雅孝君 これは非常に重大な問題だと思うのですが、厳粛なる法律論ということになりますと、又相当法律論として論議しなければなりませんが、だんだん質問をしておりますと、必ずしも厳粛な法律論だけでなく、事業の実態を見、或いは場合によつては政府の意気込みによつて考えられるというふうになりまして、大分法理論よりも実際論といいますか、やや政治論的なふうにもなつて来るのでありまして、いよいよそうなると、私は大いに考えなければならんということは、ガス事業だとか、或いは電気事業のごときものは、或る地域についての独占的な事業で行くということは当然なことでありまして、先ほども言うように、それで行かなかつたならば濫立さえ起きてそこに公共的な福祉を害するようなことを自身が出て来る。而も一つの地域というものは、これは普遍的なものでなければならんわけではないのでありまして、最初許可するときに、或る地域を許してその後の事情の変更なり、或いはここにもう一つ公益事業を許したはうがよいという場合には、地域の変更をさせさえすればよい。従つて、その時期において、何人が考えても最も妥当だと思うような地域を想定し、そこに独占形態を認める行き方をするということは、公益事業として一番いいということに私はなると思う。これは何も新憲法になつたからとか、或いは事情が変つたとかというようなことでない。前から旧憲法の時代にでもやはり公共の福祉といいますか、或いは公益の立場というか、それと営業の自由という立場において、今と別に変つた理論はなかつたと思うのでありまして、それが旧法のときには認められながら、それが今回には認められない、而も一面において私は最も極端な二つの例によつて比較することが一番いいと思いますから、硫安の例を引いたのでありますが、公益事業にすら私企業の独占を許さんという理論で行かれております。一面硫安の輸出については、輸出という二つの私企業を硫安輸出会社というものを設立して、これに独占させるという法律が堂々と法制局を通つて来ております。而もこれは両方とも通産委員会で我々は審議し、又協賛しなければならない、その両者のどこが違うかということが法律論的にも或いは実際論的にもはつきりしないということになると、一体通産委員会は何をしておつたか、政府もそうでしようが、或いは法制局もそうでありましようけれども、通産委員会自身一体何をしていたということになる。この点については明確な私は線を画してもらうことが必要だと思います。これがむしろほかの委員会にかかつておるものとの食い違いでありましても問題でありますけれども、通産委員にかけられて来ておるだけに、それ自体に問題がある。私企業の独占ということを非常にやかましく言われるが、純然たる私企業には独占を許す、公益事業であるところの私企業には独占を特にやかましく言う、むしろ逆じやないかという感がするのです。この点について私は責任ある答弁をしておいてもらわないと困ると思いますが、如何でしようか。
#82
○政府委員(西村健次郎君) まず第一点の、先ほど私が申上げた点のいろいろ多分に政策論、政治的な含みを持つた発言のようにおとりになつたようでありますが、私の申上げた趣旨は決してそういう意味ではございませんで、およそ我々が法律を作る場合において、やはり生きた社会的な現象なり経済現象を前提としないと、法律は書けないわけでございます。そういう限度において私は言つたつもりでございまして、なかなかその限界が多少むずかしい点で、或いはそういうふうにおとりになつたと思いますが、私はどうであるべきかということを申上げたつもりではないわけでありますから、御了解願つておきたいと思います。それから次の硫安の法案について、これと同じ私企業でありながら、片一方については独占を認め、片一方については独占を認めないというのはおかしいじやないか、私実はその硫安のほうの法案の立案にも参画いたしましたが、あれは第十六国会で、ちよつと内容を覚えておりませんので、失礼するかも知れませんが、たしか硫安の会社については特別な法律による法人としての特殊的な性格が与えられておつた、こういうふうに考えております。公益事業法なり、ガス事業法なり、或いは公共事業令による会社、これは飽くまでもそうした商法による普通の株式会社……お前はなぜそういう形式的なことを言うかというお話があるかも知れませんが、そこに大分経理の監督面がだんだん強化されて行く、こういう公益事業だからというので監督面が非常に高権力による私企業への容喙の度合が強まつて来ますると、特別法に基く特別法人との実質的な限界は殆んどなくなるのではないかという感じがいたします。ただこの法律で扱つておる程度において、監督についてはやはりまだ私企業ではなかろうか、こういうふうに私は法理的に一応解釈したのであります。こういうやり方が果して妥当かどうか、一つの立法論としましては独占を認め、強力な会社を認めた半面、特殊法人を作る、或いはそこまで至らなくてもつともつと強い監督を加えるというようなことも考えられます。我々としてはやはり私企業の企業性をこういう面と併せてこの程度のものであれば、やはり今先ほども申上げましたように立法の態度、或いは法律の運用として、そういう考えをとつておるのであります。こういう考えであります。
#83
○豊田雅孝君 硫安関係のほうは、硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法案という一つの合理化と、臨時輸出調整をやろうということの法律案のその中へ硫安輸出会社というものが認められておるというので、特別法人でもないと私は思う。特にそれがために特別法が出ておるのではないのでありまして、又このガス事業法というものは、特にガス事業のために特に特別の法律ができて、それに基いてそれぞれガス事業会社というものに許可して行くという行き方なんでありまして、一体どちらが特殊な立場にあるのか。会社を比べて見て、どういうふうに見たらいいのかということが相当議論があるだろうと思う。要するにガス事業のごときものは公益事業であるということは何人も疑ないところである。それ故に公共事業令にまで出されておつたということでもはつきりしている。併しながら今度できる硫安輸出会社というもの、これを公共事業令社であるというふうに見る人は私は恐らくないと思う。そういう点にも問題があると思うのです。
 それからもう一つ、先ほどお話があつたのでありますが、政府の、殊に原案を作成せられた公益事業局のほうで一地域に三つのガス事業会社を認めてもいいかのような話もあつたかのようなお話があつたのでありますが、先ほど公益事業局長からの説明によりますと、法律は、地域独占を認めておらなくても、殆んどの場合において一地域内に二つのガス事業会社というものを認めて行くということはない。どちらかというと、原案者としては独占をさしたかつたのだけれども、それが法制局で歪められたから、運用によつてこれを独占的に運用して行くのだというような答弁だつた思います。いよいよ聞けば聞くほど訳がわからなくなる。要するに、当時公益事業局がしつかりした理論構成を以てぶつかられたら、法制局では許してもよかつたのだと言わんばかりの話になつて来ておるのであります。こういうことを、私は、これは私個人が質問しておりますけれども、通産委員会全体として、一体こういうものをこの程度の審査で通して行つていいのかどうかに根本的な疑問がある。
#84
○政府委員(西村健次郎君) ガス事業の会社は純然たる公益事業で、硫安は公益事業じやない、だから公益事業をやつている会社だから独占を許すべきだということには私はならないのではないか。公益事業というものは事業の或る性質でありまして、非独占とすべきか、独占とすべきか、これは又別問題である、こういうふうに了解しております。
 それから先ほど来私は二つ以上許可することがある、そういうふうな運用方針をはつきり私は聞いたというふうに申上げているわけではございませんで、これは勿論法律が実施された場合におきまして、通商産業大臣がこれをどういうふうに運用し、現実にどういうふうな免許をするかという問題であります。私がとやかく言う筋合ではございません。私の伺つたところでは理論的にはそういう場合も考え得るのではないかというふうに私どものほうでは了解したのでございます。必ずしも私は公益事業局長が御答弁になつたことと私が矛盾したことを申上げているというふうには考えておりません。
#85
○豊田雅孝君 私は、先ほど公益事業局長の答弁を法制局第三部長は直接聞いておられなかつたかも知らんのでありますが、速記録を両方真剣に読んでもらうと私が疑問を抱いておるところが相当はつきりして来ると思うのであります。
 それともう一つは、独占を仮に許すということになるならば、私は公益事業と純然たる私企業と比べた場合には、公益事業のほうにこそ独占を許していいのじやないかということになるのか、私は法律的常識だと思う。そこに私はやつぱり疑問を持つ。
#86
○政府委員(西村健次郎君) 今の豊田委員のお話は立法論からでの問題だろうと思うのであります。公益事業まで許すとなれば、これは独占形態でやるべきだ。それが公益事業の本質的なものであるというふうに私ちよつと伺えたのてございます。そうしますと、既往における、公共事業令以前の電気事業法においては、たしか独占の規定はなかつたように私は考えておりまするし、現実に公益事業は大正年間ですか、昭和に至りましても、例えば東京なんかにおきましては同一供給区域に二以上の電力会社が存在しておつた。これはやはり存在しておつたこと自体は公益事業の本質に反したことじやなかつたのじやないかと、こういうふうに私は思つております。
#87
○豊田雅孝君 私が今質問した点を逆に言いますというと、独占を許さないのだか、許すというぐらいならば公益事業のほうに許したらいいだろうと、公益事業に独占を許さんぐらいならば、私企業の独占を許すべきものじやないのじやないかということになるのでありまして、このガス事業に独占を許さんぐらいならば、何故に硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法案において硫安輸出会社に輸出を独占さしておるのかというところに私は大きな疑問を持つ。
#88
○政府委員(西村健次郎君) ちよつと私の申上げたことが言葉が足らないので誤解なさつたのじやないかと思いますが、公益事業ということと、私企業ということはちよつと範疇が違う問題であつて、私企業かどうかということは企業形態の問題である。公益事業であるかどうかということは或る事業の種別と申しますか、種別といつたら語弊がありますというふうに私はむしろ例えば電気事業、鉄道事業、或いはガス事業というようなものを公益事業。その中における企業形態が私企業であるか、公企業であるかというような問題があろうかと思います。公企業と申しますか特殊な法人、或いはそれより少し下りまして特別に法律によつて特殊な強い監督を加えられておる私企業であるか、いろいろそこに段階があります。こういうことを私がさつき申上げた次第でありまして、従いまして公共事業令、或いはガス事業法案におけるガス事業会社は、これは公益事業をやつておる会社でありますけれども、純然たる私企業じやなかろうか。そこで御議論としては確かに私企業ならば、これだけの強い監督を加えておるじやないか、いろいろな経理の監督なり、会社の監督、これだけの監督を加えて私企業の、いわば私企業というのは本来利潤追求で経済人として自由に経済活動をすべき性質のものであるにかかわらず、いろいろなところに紐を引つ張りながら、それで而も独占をさせないというのはおかしいじやないかという御議論なら、これは確かに立法論としては伺えるのでございます。その点については私先ほど申上げましたように、やはりこの程度においては建前としてはやはり独占というはつきりした法的独占までの程度まで至ることは必要であろうかという多分に疑問があります。そうでなくても現実にそこは免許基準等の運用で十分にやつて行けるのじやなかろうか、こういうふうに考えております。
#89
○豊田雅孝君 この硫安輸出会社のほうが私は公企業であるという建前ならば、お話の点もありまして僕も相当区別して考えられると思うのです。併しこれは公企業形態にはなつておらん。そして又一体輸出のようなものを対外貿易の公企業でやるということにまでなることがよいかどうかということに非常に疑問がある。
 それから更にもう一つ、この際例を挙げますけれども、輸出入取引法においては輸出組合はやつばり一定輸出ができる、これなどもやつばり一つの独占的な行き方となつて来ると思うのでありまして、そういう点をいろいろ考えて見るというと、非常に大きな公共の福祉に反しない限りは独占を認めて行くことも止むを得ないじやないかという考えが、少くとも最近の立法にはずつと出ておると思います。にもかかわらず今回ガス事業について非常に厳正な態度をとられるところに僕は疑問を持つのです。これは議論をしたら際限がないのですけれども、とにかく私は納得が行かない。
#90
○政府委員(西村健次郎君) 私は硫安の輸出会社が公企業だと申上げたわけじやございませんので、ただ私一般的なことを申上げますと、企業の形態といつて、純然たる私企業から国営企業まである。この間に地方公営企業というようなものもありましようし、私企業であつてもいろいろな段階があろう、そこに政府の監督なり介入という、そういうことを一般論として申上げるわけであります。
 それからガス事業について独占をやらさないということにつきましては、先ほどから申上げましたように、現実に何と申しますかその公共の福祉、先ほど豊田委員の申されました公共の福祉に反しない限り独占を認める方向ではないだろうかという点でございまするけれども、我々やはり態度としては公共の福祉上止むを得ない場合においてのみ独占を認めるというのがやはり筋ではなかろうか。要するに独占でなくてもやつて行ける場合においてはやつぱりそれは認めて行く。認めるというのは独占でなしに、やつぱりそこは競争の余地を残すということが必要なんじやなかろうか。そこで私が先ほど縷々申上げましたように、この場合において必ずしも法的独占まではつきりしなくてもやつて行けるのじやないかということが我々の結論です。ここはもう今日申上げましてもやはり見解の相違ということになろうかと思います。
#91
○豊田雅孝君 このガス事業については独占でなくてもやつて行けるということが私は実体的に無理があると思うのですが、従つて公益事業局長も、速記録を調べてもらえばいいのですが、かような独占を認めない行き方になつておつても、実際的には殆んどの場合において二つ以上のものを認めるということは先ずない。殆んどない。これは現実にそういう二つ以上のものを許可し得るような場合が想定せられておるのかどうか。でき得るのかどうか。こういう例でもあれば又私はそれでもいいと思つたのですが、その点も追及すると、現在は考えられん。要するに法律はどうなつておつても実際的には独占で行かれるのだということになるのですね、正直なところを言えば。私は率直に育つてそれがはつきり主張せられたならば、法制局のほうでも私は今のお話だとそれを認めて行つてもよかつたのだということになつておると思うのですね、お答えが。そこに私はもう非常な疑問を持つ。
#92
○政府委員(西村健次郎君) どうも今の豊田委員の御質問、私が答える筋合じやない。私のほうはもう先ほどから縷々申上げましたように、要するにやはり公共の福祉というものとの兼合いの問題だろうと思うのです。併し特に独占というような問題については慎重に考えなければいけない問題であろう。それであと実体はそれじやこうじやないかということになりますと、私のほうでこれ以上申上げるのも如何かと思いまするけれども、まあいろいろそこにはおのずから極めて特殊な専門家でなければわからない、判断できないという問題なら別でございますけれども、少くとも我々が与えられた範囲内、我々の理解した範囲内におきましては、我々の考えといたしましてはやはり法的独占というところまでは必要ない。私は今でも、その考えは私ども法制局としては変つてはおりません。
#93
○豊田雅孝君 最後に公益事業局長に念を押しておきますが、公益事業局としては独占的に運用して行かなくても、場合によつては一つの供給地域内に二つ以上のガス事業を相当許して行つてもいいというふうに考えられるのですか。
#94
○政府委員(中島征帆君) 通常我々が予想しますようなケースにおきましては、二つ以上のガス事業が許可されるということは恐らくないと思いますけれども、併し場合によりまして、やはりそういうふうな二重の許可をしなければならんというふうな事情が起きないとも限りませんから、そういう場合におきましては、やはりこの規定を運用しまして、同一区域内に二つ以上を許可するということも起り得ると思います。
#95
○豊田雅孝君 そうなれば、適格なる条件を備えて許可申請した場合には、相当私は許可するという態度を示されなければいかんと思うのです。その場合になんだかんだと難癖をつけて結局許可しないというようなことがあると、私は今日非常に論議を長くした筋合から以ても非常に問題がある法律を我々は通して行くのですから、その場合には、相当無理のある法律を通したら通したなりに、やつばり通した以上はこの法律に忠実にこれを実行して行くということでなければいかんと思うのですが、そういう点において許さるべきものが将来政府の無理押しというか、或いは無理な解釈運用等によつてこれが又許されんというようなことのないように、これは私は、そうは言うものの非常に通産当局としては苦境に立たれると思うのです。そういうことを私は予言しておきますが、そういう点はよく通産大臣にも話をせられ、よく将来の運用方針というものを今からお考えになつておかないというと由々しき問題になると思いますので、その点を私は警告申しておきます。なおそれと同時に将来電気事業法を立案の際に、私が今日論議した点は十分法制局との間において、法理論もさることながら、行政の実体というか、事業の実体、将来の運用方針等から見られて、真剣なる論議を闘わされて、次回にははつきり答弁できるように、一つお考えおき願いたいということを申添えておきます。
#96
○委員長(中川以良君) 衆議院の修正個所につきまして、天田委員から御質疑の御通告がございまして、衆議院の通産委員であられる齋木重一衆議院議員が出席されました。先ず天田君から御質疑を願います。
#97
○天田勝正君 時間もございませんし、齋木議員もお忙しいようでありますから、私はかいつまんで質問申上げます。そこで私の質問の意図がどこにあるかを明らかにするために、若干意見を申上げますと、先ほど来この委員会で三十三条関係の主任技術者の任務等が議論されて参つたわけであります。そこで私どもはこの主任技術者の立場というものを非常に重視いたしております。と申しまするのは、三十六条を御覧頂きますならば、その二項に「ガスの製造又は供給の作業に従事する者は、ガス主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならない。」こういう規定がございまして、実はこのことはむしろ一般の会社或いは官庁等の職制のように上から下へ業務命令をするという形でなしに、社会公共のためにこのガス事業における保安については、このガス主任技術者というものは、逆に上位の者にでも指示することができる。こういうくらい強い権限を持たしてあるわけであります。で、罰則その他の条項を見ますと、例えば十二条で、ガス事業者は、ガス事業以外の事業を営んではいけない。つまりこういう規定は、事業者にとつてはかなり致命的とも言うべき制限も加えている。或いは又五十三条を見まするというと、ガス事業に従事する者、つまり使用者といえども正当な事由がないのにガス工作物の維持又は運行の業務を取り扱わず、ガスの供給に障害を生じたときには罰則の適用がある。こういうような場合で、これは私は経営者とそれに働く従事者と両方の例を挙げたわけでありますが、とにかくかようないろいろな制限が行われたり、又罰則がかなり苛酷に科せられているわけであります。その罰則が随分苛酷と思われるようなものを科するのは、何としてもこれが社会公共の不測の禍い、集団窒息等が起きないように保安を重視しなければならないという点にかかつていると思うのです。従つて衆議院におきましても、これらの罰則を皆お認めになつたと思うし、我々も苛酷であるけれども、社会公共の福祉のためにこの程度の罰則を認めて行きたい。こう考えているわけです。そういう立場に立つ一方、冒頭に申上げたように、その保安を掌るのはガス主任技術者だ、こういうことになつているのに、衆議院のほうは、三十三条を改正いたしまして、四項の第一号によつて、「次条の規定によりガス主任技術者免状の返納を命ぜられ、そのを日から二年を経過しない者」と、こう下段にありますのを「一年を経過しない者」こういう者には交付を行わない。こういうふうに、ガス主任技術者のほうから見まするというと軽くされた改正を行なつたわけであります。ところがこの法律全般を流れる精神というものは、むしろ事業者や主任技術者や、或いは従業者という立場に立つて考えられているのでなくて、社会全般の立場に立つて考られていると私は思う。そうすると、この条文だけを主任技術者の立場に立つて軽くするということは、逆に社会一般のほうから見れば改悪された、こういう結果になるのであります。説明すれば長くなりますから、説明はその程度でやめますが、そういうようなことで、この主任技術者の免状の問題について軽くされたということは、社会から見れば、この法律が改悪された、こういうことになりまするので、これらの経緯、どうしてこうせなければならないのか。私はその点を衆議院における審議を通じての経過並びに結果をお伺いしたいと存じます、
#98
○衆議院議員(齋木重一君) 只今御質問の第三十三条中の修正は、衆議院の通産委員会におきまして、各党一致いたしまして、私が修正動議を提案説明をいたした立場上、こちらに参つたような次第であります。いろいろ御議論もあり、御意見もあろうと思いますが、ガス主任技術者の二年を一年にいたしましたというのは、余り苛酷に失する。二年というのは、次条の三十四条とも関連いたしまして、そういつたようなことが三十四条でもできるのじやないかという関連もありまするので、二年を一年に修正をいたしたということになると同時に、又ガス製造の従業員組合等に対して余りに苛酷に過ぎるのではないかという観点からいたしまして、種々論議をいたしまして修正をいたしたような次第であります。
#99
○天田勝正君 時間もないようですが……、もう一回質問申上げますが、先にも説明したように十二条で事業者を非常に規制いたしましてガス事業以外の事業をやつてはいけない、これは専業者にとつては非常に致命的なのであります。それから五十三条の三項でこれに従事する者、つまり従業員でありましてもガスの供給に障害を生ぜしめましたときには前項同様、というのは損壊したのと同じように「二年以下の懲役又は五万円以下の罰金」こういうことに処せられるくらい苛酷なんであります。かなりこれは苛酷であります。他の一般産業においては刑法ででも規定されなければ特別こういうただそれに携つておる、使われておるものがかような罰則を科せられるはずがないのに、公共事業、公正の福祉のためという法律の精神からして、そこに使われておる者すらこういり苛酷な懲役以下の罰金等が科せられる、こういうことになつている立場から見まするならば、ガス主任技術者というのは保安上については経営者といえども指示する、こういう強大な権限を持つておるのでありますから、その立場というものはかなり高いのでありまして、高いが故にみずから 又規制するということも相当強くあろうとてもこれは苛酷とは私ども考えられない。でこの法律が先に言うように社会公共福祉のためにできておる法律でありますから、当人にとつては苛酷であつても社会全般としてはそうしたほうが保安上よろしい、こう考えられるのに、これだけを取上げて苛酷というのは一体どういうわけでしよう。
#100
○衆議院議員(齋木重一君) いろいろ御異論もあろうと存じますが、これだけを取上げたというようなことは、論議は各条に亘りまして論議をいたしたのであります。詳細なことは事業局長も同席をいたしておりまするが、これらのほかの諸点につきましての答弁等も十分あつたかと思いますが、私はまだ記録を十分記憶をいたしておりませんけれども、そういうほかの諸点につきましてもいろいろ論議を尽しておつた次第でありまして、この点だけが特にこうだというような考えは持つておらないのであります。
#101
○委員長(中川以良君) ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#102
○委員長(中川以良君) 速記を始めて。
#103
○天田勝正君 ちよつとお聞きします。今お聞きになつたでしようが、齋木議員の答弁は私はあいまいだと思う。それで聞きますが、これを原案において二年とされた根拠を一つお伺いしたい。
#104
○政府委員(中島征帆君) これは特に二年でなければならんというふうな確信の下にやつたわけではございませんけれども、法律違反等の事故によりまして責められたものはまあ少くとも二年間ぐらいは暫らく謹慎したほうがよかろう、こういうふうな見地から一応二年としたわけでありまして、一年でも別段困るという趣旨のものではない。三年でなければならんということもちよつと言えませんし、その辺のところは大体の感じで二年ということに相成つたのであります。
#105
○天田勝正君 法律が初めできまする場合には、およそ法の腰だめのところがそれはあるのです。それは他の法案でも私はそう思つておりますけれども、この法律全般とすると事業を経営するもの、従業者、そういうものの立場よりも社会公共の保安という精神が私はかなりあるものと思う。だから罰則のほうを見て実にこれは細かな、要するに罰則を規定していると思うのです。けれどもこれをあえて認めて行かなければならない、又衆議院の審議でそれを認めてこちらへ送つて来たということは、やはり何としてもさつきから申上げますように、集団窒息、或いは爆発等が起きた場合にどのくらい社会一般、或いは善意に基いて、ただ交通しているというだけの人ですら今までの経験でも命を失つた、こういうような事態があるし、起り得る危験があるから、そこで社会の立場に立つて事業者、従業者を規制して罰則も随分苛酷にしていた、そういう立場に立つた場合に保安に関する限りは経営者その他の従業者と違つて主任技術者というものは最高権成者なんです。条文を見れば明瞭なんです。その最高権威者を規制するということは、他の法律だつてそうですけれども、責任の立場に立つた者の規制の仕方というものは他のものとおのずから違つて来る。従つて他の、例えば五十三条、さつきも三輪君が心配されて指摘しておりましたけれども、ただ命令を受けてこのガス事業に従事する者、雇われておる者ですらも、供給に障害を生ぜしめた場合には、二年以下の懲役又は五万円以下、こういうような罰則すら適用されるのです。こういう苛酬なこともあえて認めるということは飽くまでも社会公共のためであつて、そういう立場からすれば今局長が言う一年でも二年でもいい、或いは三年でもいいと、こうおつしやるけれども、ガス主任技術者の免状の交付を行わないということは、一年すら私は軽きに失する、私のほうは腰だめですが、けれどもほかの罰則と比較した場合には実に二年すら軽きに失する、これじや余り社会の福祉のためにならない、保安を十分維持することはできないのじやないか。こういう心配をしているのに、一年でもいいというのはちよつと私は納得できませんがね。どうして一年でいいのですか。
#106
○政府委員(中島征帆君) これは感じの問題でありますので、一年で絶対に心配ないということをはつきり申上げられることもないのでありますが、まあ大体二年くらいたてば、前に過失がありましてもそれは許してやつてもよかろうという趣旨から、二年という原案を出したわけでありますが、併しそれを仮に一年に、半分にされたからといつて、こういうふうな趣旨が全然没却されるとも考えられませんので、まあ一年でも差支えなかろうというふうに考えたわけであります。
#107
○天田勝正君 どうもこれは……、それなら、質問を先にやつて、半年でも差支えありませんか、或いは三ケ月でも差支えありませんか。
#108
○政府委員(中島征帆君) 半年、三カ月ということになるとちよつと困ると思うのであります。
#109
○天田勝正君 だから、それじやお聞きしますがね。幾ら腰だめといえども何かの限界があるわけです、一つの規定を生ずるには……。ですから三カ月じや工合悪い、六カ月じや工合悪い、一年ならいいという、まあ今の答弁を聞くとなるわけですが、それだから一年はこれだから大丈夫だということが何かありはせんかと思つてお聞きしているわけです。じや、どの程度ならば心配なくて、どの程度以下ならば心配になりますか。
#110
○政府委員(中島征帆君) やはり一定期間禁止を命ずるという趣旨であればまあ少くとも一年ということは常識であろうと思うのであります。三カ月たてば又元へ戻るということはちよつと常識でもおかしいと思うのでありまして、それは併し一年でも短か過ぎる、二年か三年でなければならんということは積極的にはこれは判定いたしかねるのであります。
#111
○天田勝正君 これ以上は討論に亘るからやめたいのだけれども、これはこの条文で見れば確かに一年でも二年でも三年でもいいということになるかも知れません。併しこの保安に対しての最高責任者がまあこの程度で仮に違反を犯したところですぐに又下附されるのだと、こういうことになれば……これは、罰則全体が実に苛酷に失するし、さつき言うたように、十二条の関係で、これは事業者のほうから言えば他の事業は営めないというような法律は容易にありはせん、いろいろな会社に関係しておる人が、我々社会党みたいなものは何にも関係していないからいいようなものの、随分議員さんだつていろいろな会社に関係しておられる人があると思う、だからと言つて、これを制限されていないのですよ、公益事業なるが故に、保安の全きを得なければ不測の禍いが生ずるからそういうことになるのですよ、だから、私はそれならば、逆に、保安の最高責任者がこの程度の規定でよろしいというならば、他の罰則は一斉に軽くして行く必要が生じて来ると思うのですが、その点に関しては、他の罰則はそれでいいとお考えになつておりましようか。
#112
○政府委員(中島征帆君) ほかのほうの罰則は大体バランスがとれておると思つておりますが、特に今の問題でございますけれども、これはガス主任技術者の資格があるという免状を一応取上げまして、それを一定期間下附しない、こういうことを狙つておるのでありまして、実際の保安の責に当る場合におきましては、これは継承主から主任技術者としての任命を受けまして仕事を行う。若しそれに大きな過失がありました場合には、恐らく会社のほうでもその者を解任いたしますでしようし、又解任しません場合には三十七条の規定を適用いたしまして、政府のほうから解任いたすということもできると思います。従つて免状は仮に持つておりましても、そういうような信用を置けないような人格に対しましては主任技術者としての地位を与えない。こういうことによりまして御心配の点は別の面の運用から十分取締ることは可能だと考えております。
#113
○委員長(中川以良君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#114
○委員長(中川以良君) 速記を始めて。
 他に御質疑もございませんようですが、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#115
○委員長(中川以良君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより討論に入ります。念のために申上げますが、衆議院の送付案は修正議決でございます。御意見のあるかたは賛否を明らかにしてお述べを頂きます。
#116
○石原幹市郎君 私は只今議題となつておりまする本法案に対しまして、修正案も含んで賛成の意を表したいと存じます。
 本法案は通商産業省に設置されておりました電気及びガス関係法令改正審議会を中心として成案を得たものでありまして、ガス事業運営についての規制、ガスの製造及び供給についての保安に関する監督等につき適切なる規定を整備しておるものでありまして、おおむね妥当なる措置と思うのであります。但し本法案審議の経過に鑑みまして次の希望意見を述べておきたいと思います。
 政府は本法案の運用に当りましては次に述べまする諸点につき格段の留意を払われまして万遺憾なきを期して頂きたいと思うのであります。
 その第一はガス拡充五カ年計画を強力に推進しまして夥しい未処理需用家数の絶滅を速かに図つてもらいたいと思うことであります。
 第二の点は本法第十二条による兼業の許可に関しましては当該事業の中小企業者を圧縮するがごときことなきよう配意してもらいたいことであります。
 第三は本事業は地方住民の利害に密接なる関係があるものでありまするから事業の監督或いはガス工作物の保安監督の革につきまして地方自治体と密接なる関連が保たれるようこれ又格段の配意がなされることを願うのであります。
 以上の諸点を希望しまして本案に対し自由党を代表し賛成の意を表します。
#117
○豊田雅孝君 私は遺憾ながら本案には幾多の疑問を持ちいたしておりまするので反対をしたいのでありまするけれども、この際としては希望条件を附して賛成をいたします。
 一つは地域独占を認めるような原案であつたにかかわらず法制局との折衝において地域独占を認められんということになつたのであります。これは他の法令との関係においても相当疑問がありまするし、又将来の運用については非常に疑義をかもし、当局としては苦境に立つことが予想せられるのでありますが、それだけに本法の運用につきましては将来誤解等を持たれないように、むずかしいことでありましようがその運用よろしきを得られるようにせられますると共に、本法案の疑義につきましては私の指摘いたしましたほかにもあるわけでありまして十分慎重検討を将来せられることを併せてお願いいたします。
 第二には第十二条による兼業許可は最小限度にせられるように極力留意せられまして、不当に中小企業の圧迫をせられないように厳に留意せられたい。
 以上要望しまして賛成いたします。
#118
○海野三朗君 社会党を代表いたしましてここに意見を述べてこの法案に先ずとにかく賛成の意を表するものであります。
 二十八条におきましてこの地方の要求と申しますか、この保安上のみならず工事なんぞにつきまして苦情の起つた場合には、通産大臣はこれを常に考慮するということの、先ほど局長のお話でありましたが、これは通産大臣の言と心得てよろしいかということをお伺いした。先ず大体政府の意向であるというお話でありますから、これは了承いたしました。
 第五十三条におきましてこの第二項、「みだりにガス工作物」この「みだりに」ということも伺つたのでありますが、第三項におきまして「正当な事由がないのに」という、この正当、例えば労働争議のような場合には如何ようにこれを見るかということに対しては、それは正当なことがらによつてはその労働争議に正当な理由を認めるというお話でありまするから、これも了承いたしました。そのほか逐次この条項を読んで見まするというと、実は穴だらけなのであります。その一つはこの主任技術者というものを非常に重要視しておる。最高の権威者であるかのごとくに認めておりながら、一方においてはただ一片の通産大臣の任免権でどうにもなるのだというようなこと、これでも非常にこの技術者軽視のところがあるように思うのであります。同様に各点を追究して参りますると、穴がたくさんありまするが、まあそれは将来に譲りまして、ともかくこの法案は結構なことでありますから、局長の連日に亘る御答弁は通産当局の御答弁と信じまして、社会党左派におきましては賛成の意を表するものでございます。
#119
○武藤常介君 改進党を代表して賛成の意を表する次第であります。簡単に申上げます。本法案は民生の安定上、経済方面から見ても重要な法案であります。従つて今日までの電気と併せて一つの法律化によつたものが今度新たになつたことは当然なことと存じます。なお自由党その他縁風会、社会党左派の諸君からもこまそれと御注意がありましたが、私もそれらは全く同感であります。
 殊にこの地域の独占という問題につきましては、法文としてはやはり独占は面白くないと私も考えております。併しながら、これを実際施行に当りましてはなかなかこれは問題を生ずるところでありますので、これが施行に当りましては十分地方的に紛争のないように留意されまして円滑に施行さるるように是非お願いしたいと存ずるのであります。なおこの地方住民と、施行に当りましてなかなか問題が起ると思いますが、これはやはり地方自治体と円満なる連絡の下に施行さるるように今後の許可に当りましては十分留点されて欲しい。以上注意を申上げまして本案に賛成する次第であります。
#120
○委員長(中川以良君) ほかに御意見もないようでございまするが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#121
○委員長(中川以良君) 御異議ないものと認めます。
 それではこれより採決をいたします。
 ガス事業法案を衆議院送付案通り可決することに賛成の諸君の御挙手をお願いいたします。
   〔賛成者挙手〕
#122
○委員長(中川以良君) 全会一致でございます。よつて本案は全会一致を以て衆議院送付案通り可決することに決定をいたしました。
 なお本会議における委員長の報告並びに事後の処置につきましては前例により委員長に御一任を順いたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#123
○委員長(中川以良君) 御異議ないものと認めます。
 それから報告書には多数意見者の署名を附することになつておりますので、本案を可とされたかたは順次御署名をお願いいたします。
  多数意見者署名
    加藤 正人  海野 三朗
    石原幹市郎  黒川 武雄
    小林 英三  岸  良一
    豊田 雅孝  武藤 常介
    酒井 利雄
#124
○委員長(中川以良君) ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#125
○委員長(中川以良君) 速記を始めて。
 暫時休憩をいたします。
   午後一時十分休憩
   〔休憩後開会に至らなかつた。〕
ソース: 国立国会図書館
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