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1953/05/25 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 水産委員会 第29号
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1953/05/25 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 水産委員会 第29号

#1
第019回国会 水産委員会 第29号
昭和二十九年五月二十五日(火曜日)
   午後四時三十九分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   理事
           秋山俊一郎君
           千田  正君
   委員
           青山 正一君
           森 八三一君
           菊田 七平君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       岡  尊信君
   常任委員会専門
   員       林  達磨君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○臘虎膃肭獣猟獲取締法の一部を改正
 する法律案(森崎隆君外五名発議)
  ―――――――――――――
#2
○理事(千田正君) これより水産委員会を開会いたします。
 森崎委員長が病気のため私が委員長の代理を一任されましたので、御了承を頂きまして、御協力をお願いいたします。
 先ず臘虎膃肭獣猟獲取締法の一部を改正する法律案を議題に供します。
 本法律案は森崎隆君ほか五名の者が発議者となつて提案をし、本委員会に付託されたものでございます。私どもが発議したもので、内容は十分御承知のはずでございますが、一応提案理由の説明を発議者を代表して秋山君からお願いいたしたいと存じます。
#3
○秋山俊一郎君 只今議題となりました臘虎膃肭獣猟獲取締法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申上げます。
 同法におきましては、臘虎、膃肭獣の猟獲、その獣皮の製造その他の行為の禁止、制限に違反いたしました者については、主刑として、「一年以下ノ懲役又ハ十万円以下ノ罰金」に処するほか、附加刑として、これらの違反行為に供した物、違反行為により得た物等を没収する旨を規定いたしておりますが、この没収は、いわゆる必要的没収でありまして、およそ違反行為があり主刑に処すべき場合には、必ず没収がなされることとなつており、而もその物件の中には船舶、船具等も含まれているのであります。
 この点につきましては、違反行為が軽微の場合にもすべて没収刑が科せられますことは、いささか苛酷にすぎる感がいたしますのみならず、現在のところ特に本制度を維持しなければならぬという格別の理由も見出すことができません。又、他の漁業関係法規、例えば、漁業法、これに基く各種漁業取締規則、水産資源保護法等におきましても、同種の規定がありますが、いずれも任意的没収即ち「没収することができる」という規定方式でありまして、これらの規定との関係におきましても均衡を失する嫌いがあるのであります。
 以上の理由からいたしまして、この際、現行法の必要的没収を任意的没収に改めることにより、裁判所が情状により適宜の措置をとり得る途を開きたいと存ずる次第であります。
 以上が本法律案を提出する理由でありますが、何とぞ慎重御審議の上速かに御可決あらんことを御願い申上げます。
   〔理事千田正君退席、理事秋山俊一郎君着席〕
#4
○理事(秋山俊一郎君) 別に御発言がなければ質疑を終りまして、討論に入ります。
#5
○千田正君 これは「没収ス」というのを「没収スルコトヲ得」というふうに非常に拡大して解釈したのでありますから、現行法から見ればやや一歩前進であります。ただ残念なことには漁船、漁具まで没収するという面がありますので、これはすでに主刑としましては「一年以下ノ懲役又八十万円以下ノ罰金」に処する規定がありますのに、更に漁民にとつては自分の家屋であるような船舶或いは家財であるような船具までも没収するというような規定があるのは酷ではないか、かように考えまするので、実はこの面も削つてもらいたいのであります。併しいろいろ各法案との関係もあるようでありますので、従来の漁業法と並行して、一応この際「没収ス」を「没収スルコトヲ得」という程度に拡大することに、仕方がないから了承するよりほかはないと思いますが、来るべき機会におきましてかくのごとき日本の沿海に住んでもおらない魚族、日本のいわゆる領土に棲息しておらないところの魚族に対しても、日本は外国からの制約によつて日本国内の法規を作らなくちやならない、而も苛酷な刑罰を科するような法律は一日も早くこれは廃止してもらいたい、こういう希望意見を附しましてこの案に賛成の意を表します。
#6
○理事(秋山俊一郎君) ほかに御発言ございませんか。
#7
○森八三一君 只今千田委員から御発言の通りこの改正案には賛成をいたします。
 ただ附加して希望として申上げたいことは、基本的な猟獲取締法そのものを根本的に再検討をして、この猟獲が日本漁民のために自由に操業し得るようなことを考える根本的な改正について、今後当局が誠意を以て善処せられますことを希望して賛成するわけであります。
#8
○青山正一君 この法律の改正案が昭和二十五年度に修正意見を持出された際におきまして、私どももこの法案を検討したわけでありますが、その際におきまして相当アメリカの力が入り込んでおつて、十分に私らの意の尽さんところが相当あつたわけであります。その意味におきまして今度の改正案は尤も至極であると私どもは考えますので、是非ともこの案の通りにやつて頂き、又この案で満足できないものは近き将来におきまして、森委員のおつしやる通りに一つできるだけ早い機会でこれを修正して頂くことを希望としてこの案に賛成いたします。
#9
○理事(秋山俊一郎君) これにて討論は終局したものと認めます。直ちに採決に入りたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○理事(秋山俊一郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは本案の採決をいたします。本案を原案通り可決することに賛成のかたの挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#11
○理事(秋山俊一郎君) 全会一致でございます。よつて本案は全会一致を以て可決すべきものと決定いたしました。
 なお本会議における委員長の口頭報告の内容等事後の手続は、慣例によりまして委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり]
#12
○理事(秋山俊一郎君) 御異議ないものと認めます。
 次に本案を可とされたかたは例によつて順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    森 八三一  青山 正一
    千田  正  菊田 七平
#13
○理事(秋山俊一郎君) 本日はこれを以て散会いたします。
   午後四時四十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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