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1947/11/27 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 予算委員会 第25号
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1947/11/27 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 予算委員会 第25号

#1
第001回国会 予算委員会 第25号
昭和二十二年十一月二十七日(木曜日)
    午後二時十分開議
 出席委員
   委員長 鈴木茂三郎君
   理事 稻村 順三君 理事 川島 金次君
   理事 小島 徹三君 理事 鈴木彌五郎君
   理事 苫米地英俊君
      田中 松月君    海野 三朗君
      加藤シヅエ君    河合 義一君
      黒田 寿男君    島田 晋作君
      竹谷源太郎君    中崎  敏君
      西村 榮一君    川崎 秀二君
      五坪 茂雄君    鈴木 強平君
      鈴木 明良君   長野重右ヱ門君
      青木 孝義君    淺利 三朗君
      磯崎 貞序君    植原悦二郎君
      角田 幸吉君    小峯 柳多君
      世耕 弘一君    上林山榮吉君
      西村 久之君    今井  耕君
      船田 享二君    大神 善吉君
      中村 寅太君    野坂 參三君
 出席國務大臣
        大 藏 大 臣 栗栖 赳夫君
 出席政府委員
        大藏事務官   福田 赳夫君
        大藏事務官   今井 一男君
 委員外の出席者
        專門調査員   芹澤 彪衞君
        專門調査員   小竹 豊治君
    ―――――――――――――
十一月二十七日
 昭和二十二年度一般會計豫算補正(第九號)
 昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第四號)
の審査を本委員會に付託された。
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 昭和二十二年度一般會計豫算補正(第九號)
 昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第四號)
    ―――――――――――――
#2
○鈴木委員長 會議を開きます。
 昭和二十二年度一般會計豫算補正(第九號)及び昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第四號)、兩案を一括議題といたします。まず政府の説明を求めます。
#3
○栗栖國務大臣 昭和二十二年度一般會計豫算補正(第九號)及び昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第四號)について御説明申し上げます。
 この補正豫算は北海道所在官署に在勤する政府職員に對する石炭手當支給に關する法律案に伴う必要な經費、その他すでに提出いたしました補正豫算編成後において必要を生じました經費等につきまして、補正豫算第九號及び特第四號といたしまして提出いたしました次第であります。
 まず一般會計豫算補正について申し上げます。この補正豫算(第九號)の歳入歳出は、おのおの六億四千二百六十二萬圓の増加でありまして、これをすでに成立いたしました昭和二十二年度豫算額及び今次國會に提出中の補正豫算額との合計額二千六十六億千餘萬圓に加えますると、二千七十二億五千二百餘萬圓と相なります。この補正豫算の主なる事項を申し上げれば、北海道所在官署に在勤する政府職員に對し、石炭手當支給に必要な經費六千四百三十餘萬圓、現行小額紙幣の囘收整理竝びに新小額紙幣の製造に必要な經費九千五百萬圓、國民貯蓄運動推進に必要な經費二千三百五十萬圓、大學副手の待遇改善に必要な經費千六百六十餘萬圓、東京及び北海道大學附屬演習林の官行斫伐に必要な經費二千三百十餘萬圓、花柳病豫防對策に必要な經費三千三百餘萬圓、農業災害補償法施行に伴う必要な經費七千九百六十餘萬圓、農地開發營團の資産買收等に必要な經費四千九百九十餘萬圓、農林省所管試驗研究機關等の物件費の増加九千六百五十餘萬圓、漁船登緑に必要な經費千三百二十餘萬圓、商工省分室設置に伴い必要な經費三千二百萬圓、臨時石炭鑛業管理法實施に伴い必要な經費二千五百十餘萬圓、勞働爭議の豫防竝びに早期解決に必要な經費百五十萬圓、危機突破生産復興運動展開等に必要な經費四百五十萬圓等であります。
 この一般會計歳出豫算増加額の財源といたしましては、漁船登緑手數料その他各種手數料收入の増加による印紙收入の見込額七千百五十餘萬圓、東京大學附屬傳染病研究所における痘苗血清類及び豫防液代の收入見込額八百二十餘萬圓、國立病院及び療養所の入院料引上による收入増加見込額一億七千三百十餘萬圓、東京及び北海道大學附屬演習林の官行斫伐による收入増加見込額二千三百十餘萬圓、兩氷洋捕鯨事業に對する超過再保險料の收入見込額千九十餘萬圓、物價統制令による電力超過加算料金の收入見込額三億五千五百五十餘萬圓、合計六億四千二百六十餘萬圓と相なつております。
 次に特別會計豫算補正(特第四號)について申し上げます。特別會計豫算補正は專賣局特別會計外十二の特別會計に關するものでありまして、その豫算補正額は、各會計を合計いたしまして、歳入二十三億二千二十餘萬圓、歳出二十三億二千三十餘萬圓の増加と相なつております。この歳入歳出豫算補正額のうち、二十一億八百二十餘萬圓は、國債整理基金特別會計におきまして國有鐡道事業特別會計所屬の借入金の借替等によるものでありまして、この金額を差引きますと、歳入二億千二百餘萬圓の増加と相なる次第であります。この増加のおもなるものは、北海道所在官署に在勤する政府職員に對して、石炭手當支給に必要な經費一億九千七百七十餘萬圓のうち、規定の豫備費豫算等を一億八千九百二十餘萬圓修正減少いたしまして、差引八百四十餘萬圓、割増金附定額郵便貯金制度創設に必要な經費八千七百九十餘萬圓等でありまして、右のうち國有鐡道事業特別會計工事勘定所屬職員及び通信事業特別會計建設勘定所屬職員の、石炭手當支給に必要な經費の財源は、これを公債金收入によることといたしました。その金額は、國有鐡道事業特別會計におきまして六百七十萬餘圓、通信事業特別會計におきまして百二十萬圓であります。
 以上をもちまして、昭和二十二年度一般會計豫算補正(第九號)及び昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第四號)の説明を終ります。何とぞ御審議をお願いいたす次第であります。
#4
○鈴木委員長 なお大藏大臣の説明に續いて、各項目のうち重要なものについて、福田主計局長からの御説明を引續きお願いいたします。
#5
○福田政府委員 説明の御便宜のために、お手もとにガリ版刷りの四枚の表がありまするが、それを御覽願います。昭和二十二年度一般會計豫算補正(第九號)及び昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第四號)國會提出についてというのがあります。七號、八號の豫算につきましては詳細な説明書をつくつたのでありますが、今後簡單な豫算につきましては、このような形式のものを参考として御配付いたしまして、それによつて御説明することにいたしたいと、かように考えております。大體のことはただいま大臣からお話がありましたから、私はこの歳入、歳出のおもな事項につきまして申し上げます。
 まず歳出は國の一般會計というところから申し上げます。一般會計の北海道所在官署に在勤する政府職員に對して、石炭手當支給に必要な經費六千四百三十二萬圓、これは先般來非常に問題化しておつたところのものでありますが、ようやくこれを支出するということになつたわけであります。これは北海道だけに限定しているのであります。その他の地方におきましても、北海道とあるいは同等の塞さであるというようなところもあるやに聞いているのでありますが、なかなかその限界が困難であることで、北海道だけにこれを打切つたわけであります。これは政府職員とともに地方廳にありましては政府において補助いたしておりまするところの警察、教育等の職員に對しましても、半額の負擔をすることにいたして、この金額は編成しているわけであります。單價は家族持ちにありましては三千圓、單身の者にありましては千圓であります。
 次に新日本國民運動推進助長に必要な經費五千萬圓とありますが、これは先般來内閣におきまして、笹森國務大臣と文部大臣とが責任者になりまして、新日本國民運動というものを計畫いたしておつたのであります。その趣旨とするところは經濟、文化その他各般の事項につきまして、新日本建設指導理念を國民に宣傳いたすというような趣旨のものであります。五百萬圓を計上いたしたわけであります。
 次に現行小額紙幣の囘收整理竝びに新小額紙幣の製造に必要な經費、これは五十錢紙幣に關するのでありますが、五十錢紙幣の模樣が適當ではないというので、この際五十錢紙幣を囘收いたしまして、新たな樣式によるところの紙幣を出そう、かようなことに關するものであります。ただいま流通いたしておりますところの五十錢紙幣は大よそ十一億圓あります。そのうち九億圓くらいを囘收する見込みであります。後の二億圓程度のものは、滅失その他で囘收せられないだろうというふうに考えているのであります。それに對しまして約五億圓の小額紙幣を出す見當であります。
 次に國民貯蓄運動推進に必要な經費二千三百五十萬圓でありますが。御承知の通り國民貯蓄運動は、昨年の十一月から發足いたしまして、議員各位の非常な御協力によりまして、多大の成績をあげているのであります。今後におきましても資金需給の關係きわめて困難なのであります。この運動に必要な經費を追加いたしたわけであります。
 次に大學副手の待遇改善に必要な經費千六百六十七萬三千圓であります。これは大學副手のごく一部分の者が有給でありまするが、その他の無給の副手というものにも報酬を出すことにいたしたいという話が文部省からありまして、それに對しまして大體助手と同數程度の副手は有給にしようということにいたしたのであります。そのために必要な經費であります。
 次に東京及び北海道大學附屬演習林官行斫伐に必要な經費、これは演習林を伐るという結果でありまして、この二千三百十九萬三千圓に對しましては、歳入がついてるのであります。
 それから花柳病豫防對策に必要な經費、これは三千三百五萬七千圓でありまするが、これは關係方面からの話もありまして、この際花柳病を全滅するという對策をとろうじやないかということになつたので、必要な藥品等をアメリカからも供給してくれるということに相なつておるのであります。
 次に農業災害補償法施行に伴い必要な經費、これは從來の農業保險を主體といたしまして、それに家畜保險も合わせまして農業災害補償ということになつたのでありまするが、その保險自體の經費は特別會計の方に出てまいるのでありまするが、そのことに關する事務費を一般會計から繰入れるということに關するものであります。
 それから農地開廢營團の資産買收等に必要な經費、これは農地開廢營團が今回解散することになつたのでありまするが、解散するにつきましては、その資産のうちなかなか民間等におきましては引取りがたいようなものがあるのでありまして、これは一種の國策機關でありまするから、さようなものは國家においてこれを買收し、その解散を容易ならしめるという必要があるのでありますから、その必要なる經費を計上いたしたわけであります。
 それから農林省所管試驗研究機關等の物件費の増加、これは試驗場等につきまして、ある種のものは補正第七號にも出ておるのでありまするが、農林省の分はそれに載つておらなかつた關係上、ここに追加をいたしたわけであります。
 次は商工省分室設置に伴い必要な經費、商工省はその後非常に人が殖えました關係上、非常に手狹な實情でありまするので、この際分室を買うということになつたのであります。分室として豫定いたしておりまするのは女子醫學專門學校、すなわち吉岡彌生先生の經營しておる學校、これを買收することに相なる模樣であります。
 次に臨時石炭鑛業管理法實施に必要な經費、石炭國家管理につきましては來年四月から、すなわち來年度におきまして本格的な管理が始まるというふうになつておるのでありまするが、しかしながらこれが準備を必要とするというのであります。その準備といたしましては、新鑛開發に關係する分は來年一月から始める。それから國管のための機構の整備、これは三月からいたすということになつておるのであります。そのための機構整備に要する經費と、それから調査費、この二つがこの二千五百十一萬六千圓の内容になつておるのであります。
 それから勞働爭議の豫防竝びに早期解決に必要な經費百五十萬圓、これは勞働爭議を早期に解決または豫防するという趣旨におきまして、情報を早目に集めるとか、さような手を打つ必要があるということに關する經費でありまして、百五十萬圓を計上いたしたわけであります。
 次は危機突破生産復興運動展開等に必要な經費、これは生産責任者等とも政府は大いに連繋をとりまして、生産復興運動を展開いたしたい、かような計畫をもつておるのであります。生産團體におきまして、この復興運動を展開するというので、四百五十萬圓と相なつておるのであります。
 特別會計におきましては、北海道所在官署に在勤する政府職員に對して、石炭手當支給に必要な經費一億九千七百七十五萬二千圓、それと割増金附定額郵便貯金制度創設に必要な經費八千七百九十六萬圓、割増金附定額郵便貯金というのは、郵便貯金におきましても割増金附のものをいたしまして、大いに郵便貯金の増額を圖ろうという計畫なのでありますが、ただいま考えておりますのは、三百圓、一箇年据置の無利子のものを出す。そうして十萬圓の報奬金をつけるというようなことを考えておるのであります。その必要經費であります。
 次に歳入の方面におきましては、まず印紙收入、七千百五十一萬三千圓であります。これは各種の手數料の收入増加見込額を計上したものであります。その中おもなるものを申し上げますと、農業省關係で漁船登録手數料、七千四十三萬九千圓あります。これは全國の漁船すべてにわたりましてこの際登録するというのでありますから、ごく少額の手數料を懲收するのであります。その手數料を計上したわけであります。あとは非常に金額が小さいのでありますが、あるいは勞働省の關係でありますとか、あるいは勞働特殊設備檢査手數料でありますとか、あるいは衞生管理者檢定手數料でありますとか、さようなものを計上いたした次第であります。
 次に官有財産收入の物品拂下代であります八百二十四萬七千圓、これは東京大學におきまして傳染病研究所の痘病血清類、それから豫防液を賣拂うというのに伴うものであります。總額といたしましては二千百七十四萬八千圓の見込でありますが、その中本年度におきまして追加金額だけを計上いたしたのであります。次は國立病院及び療養所の收入が、病院收入におきまして一億七千三百十六萬一千圓でありますが、これは國立病院、國立療養所におきまして、入院料金を一部値上いたしたのに伴いまして増加いたす金額を計上したものであります。これは一點、二點という點數制をとつているのでありますが、一點につきまして從來三圓の單價のものを四圓に引上げるに伴いまして出てくる増收であります。
 次は雜入の三千四百十七萬圓でありますが、これは一つは東京、北海道大學の演習林收入の收入増加の見込額を計上したわけであります。もう一つの額は捕鯨船及び捕鯨船に對する積荷の再保險料の收入でありますが、これは御承知の極洋捕鯨に關するものでありまして、これは六千萬圓までは民間の保險會社が引受けるのでありますが、それを超える額につきましては、なかなか引受け手がないのであります。本來ならば外國の會社が再保險をするとかするのでありますが、なかなか現況ではそういうわけに行きませんので、國において再保險をするということに伴いまして國の再保險料金がはいつてくる、その料金を計上したものであります。
 次は電力超過加算料金受入であります。これが三億五千五百五十二萬九千圓となつておりますが、これは大體におきまして昨年の冬、すなわち二十一年の十二月から本年の十月に至る期間におきまして、すでに決定いたしておりますところの超過料金を、この際收入せんとするものでありまして、もちろんその中で大部分は冬の關係、すなわち二十一年十二月から本年三月までが大部分でありまして、この三億五千五百萬圓のうちほとんど大部分はその期間に屬するものであります。
 大體以上内容を簡單に御説明申し上げました。
#6
○鈴木委員長 大體政府の御説明は以上で終りましたから、主としてこの原案に關しまする範圍で、御質問があれば御質問に移りたいと思います。
#7
○海野委員 この前の豫算のときに、石炭の節約につきまして熱管理のこと、また學界方面の報告、文化日本の建設には學者があまたの研究を二年以上も發表しないのであります。その印刷費に因つているので、そういうことをもぜひ豫算に計上してもらいたいということを申しましたときに、大藏大は誠意のあるお話でありましたが、この文面を見ますとそれが一つも載つていない、あれは單に聽き流しでありましようか。日本は敗戰國でありますけれども、學者の方面は貴重なる研究を發表して、世界の文化に貢獻しなければならない。この經費はなんぼかかるか、高々二千萬圓程度である。それくらいを補助すればいいのであります。また熱管理にいたしましても、ドイツでは戰爭前に熱管理を強化して三五%の節約を得ていることを申し上げました。わが日本におきましては專門の技術者、學者は今なすところなく困つているのである。そういう方面に對しての研究費について、一段の努力をしていただきたいということを申したのでありますが、この文面を見ますと一つもそれらがはいつていないのであります。また商工省分室設置に伴い必要な經費としてありますが、今日の學校をごらんなさい。生徒は机なしにやつているのです。先生はテーブルなしに教えているのであります。テーブルのあるところの學校にしても、二交替を實行しているところがたくさんある。一つの机を何人もして使つている現状である。この點から考えますと、商工省分室設置に伴い必要な經費というものは、あまりに過大であると私は思うのであります。また炭でありますが、北海道の政府職員に對してのお考え、これはまことに結構なことでありますが、東北の方においでになつた經驗がないとみえる。政府の職員の方々は青森をごらんなさい。あるいは弘前、山形などは、冬中は攝氏の〇・八度乃至一〇度であります。あるいは北海道も虻田附近でありますと、はるかに東北の方よりも暖かい地方もある。そういうふうな東北地方の北海道につぐ寒いところ、あるいは場所によつては北海道よりもなお激しい寒さのところがある。そういうところに對してはいかにお考えになつておるのでありましようか。その點をお伺いしたいと思います。
#8
○福田政府委員 熱管理竝びに學界研究費等の問題につきましては、過日お話があつたのを私も承つておつたのああります。今囘の豫算にはこれが全然まだ計上してありませんことは、お話の通りであります。なおよく商工當局その他研究機關の當局ともお話合いをいたしまして、そうして御趣旨の點は十分くみまして、研究をするということにいたしたいと存じます。
 それから石炭手當の問題でありますが。これは御説の通り東北地方あるいは長野縣とかいう方面が、非常に寒冷な地域であることは承知しておるのであります。しかしながらその範圍等をいかに確定するかということにつきましては、多大な困難がありますので、この際石炭手當として支給するものは北海道ということに限定いたしたい、かような考えから北海道だけに限定いたしたわけであります。
#9
○海野委員 慢然とだだ北海道なるがゆえに寒いのだ。そのほかのところが暖かいのだというようなお考えは、實に漠然たるものであります。地方には測候所がありますから、よくお調べになつたならば、その冬中の平均の温度がわかるはずであります。それを御參考になつておきめになるべきものであると私は考えるのであります。さらにここに科學的な基礎がございません。北海道だけがこういうふうだ。あとのところはよくわからないとおつしやるのでありますが、それは私ははなはだ不徹底である。御勉強が足りないと思う。地方には測候所がございます。日日の温度の高低は測候所で調べておりますから、よくおわかりになるのであると思います。これとただいま申し上げました熱管理でありますが、よく研究してからでは遲いのです。今毎日消燈、つまり停電が連續してございます。仕事ができない。これは何ゆえであるかというと、石炭の不足から結局毎晩々々消されるのである。ここにこの困難を見つつも、なおこれから御研究になるのでは、まことに心もとないと思いますから、何としてでもこの豫算に入れていただかなければならない。今日困つておる。お役所にお勤めになつておる方々は、電燈にはお困りないかもしれませんが、民間におります私どもは、始終消されてまことに仕事に困ります、どうかこの意味においてこの豫算に入れていただきたいと、私はお願いする次第であります。
#10
○淺利委員 今のことに關連してお尋ね申しますが、北海道の石炭手當というものは、石炭を燃料として使う見込みでおきめになつておるのでありますか。あるいは燃料手當という意味でありますか。それをまずもつて承りたいと思います。
#11
○福田政府委員 それは石炭に限定したわけでありません。燃料手當というような次第であります。
#12
○淺利委員 大體目下石炭が最も逼迫しておる時代であります。なるべく石炭は、普通の燃料には節約して、もつと有效な輸送、その他の工業生産に用いるようにいたしたい。そうして北海道の薪炭類はほとんど滯貨して、東京に輸送ができない、こういう状況であります。私どももかつて北海道の生活を數年間經驗いたしておりますが、その當時は薪のストーブを使つておつたのであります。こういうことについてはなるべく石炭を對象にせずして、普通の石炭以外の華炭をもつてこれに代用する。從つてこの價の見方も、薪炭の値段を對象として、嚴密に査定されるというような途があると思います。それから東北地方におきましても、温度の點ということは、私は岩手縣でありますが、やはりこれは同樣であります。從つてこの地方に對して、北海道と同等の額でなくとも、あるいは福島以北とか、あるいは温度何度以上の土地というような限定を加えまして、この地方にも均霑させる。しこうして石炭の値段をもつてするものを、薪炭を對象として値段を査定して、もしそれでも足らなかつたならばもつと追加をして、ある一定の温度以上のところにこれを均霑するというふうに、編成替をする御意思がないかどうか。その點はお伺いいたします。
#13
○今井政府委員 北海道は御承知の通り從來から燃料として石炭を使う生活樣式をいたしております。北海道におきましては石炭がいわば生活の必需品ということになつておるわけでありますが、この石炭の價格が御案内のように今囘非常に上つたわけであります。昨年におきましてはおおむね百二十圓ないし百三十圓程度の石炭の配給を受けたのでありますが、本年はそれが千二百圓から千四百圓程度に、非常な倍率をもつて上つたわけであります。從來から北海道の事情に對しましては、政府として年末賞與等の際に、石炭手當の意味をもつて若干の割増しをしてまいつたのでございますが、今囘その額が非常に上りましたので、ここでこれをはつきりと新しい手當のような意味合いにつくり上げまして、支給しようというのがこの案でございます。從つてもしこれが普通のマル公の改訂程度のものでございますならば、これは政府の建前として、當然新しい給與水準の中に包含されると考えなければならぬのでございますが、この石炭については別個に考えなければならないような、特殊な、十倍以上に上つたという事情がございますので、ここでこういつたような特別な措置をとつたわけであります。ところがほかに、お示しのように東北その他についても、同樣に似たような問題がございますので、この方面に對しては寒冷地給という制度を設けまして、特別に若干の優遇を、他地方に比べてできるようなことをいたしたい。かように考えまして、この十月以來、全官公廳の組合側と團體交渉をいたしております。ただ不幸にしていろいろの點から未だに結論は出ておりませんが、組合の方も急いでおりますので、近く何らかの結論が出るのでなかろうかと思つております。
#14
○淺利委員 ただいまの説明は何か納得ができないのでありますが、北海道もできるならばそれは石炭でやつておるから、石炭のままということで結構であります。要は熱量をとればいいのであります。東京の生活におきましても、最近は電灯の代りにローソクをもつて代用しておるのである。あるいは暗黒の生活をしておる。すべてが耐乏の生活をしておるのであります。生活樣式の變更において、東京に輸送の至難な炭と薪とをもつて、ストーブに代用する方法がないかということの、御研究を願いたいと思います。北海道に在住しておる方々に對して、十分に燃料を給するということは、あえて異議ありませんが、ただいま寒冷地に對する分はこれを別個に取扱う。その取扱の方針が私に納得ができないのであります。何ゆえに同時に北海道と同樣に、この際この國會に豫算が計上されてないかということに、不滿があるのであります。ぜひこれはほかの關係と交渉中というようなことをおつしやらずに、この際にただちにこれと同等の名義において、燃料手當を支給せられるように實施せられんことを希望するのであります。それから次にもう一つお伺いしたいことは、先般の補正豫算の特別會計においても質問いたしたのでありますが、政府の森林の官行事業におきましてむしろマイナスになつておる。そういうことならば、むしろ官行事業を廢止して、そうして地方廳にこの官有林を委讓したらどうかという意見を私は述べたのであります。今囘の北海道の演習林の斫伐事業におきましては、支出を收入がほとんど同額であります。收入支出が同額であるものを、わざわざ金をかけてこれを斫伐するということは何の必要がありますか。歳入方面からいえばこれはほとんど益がない。ただ木材としてはその需要に應ずることはできましようけれども、今日森林伐採によつて收支相償わぬ。わずか償うて何ら利益がないということは、ほとんど常識で判斷できるのであります。これは何か經費を二千三百十九萬圓投じて、そし二千三百十九萬圓の收入を得るという以外に何か收入があるのでありましようか。その點をはつきり御説明願いたいと思います。
#15
○福田政府委員 北海道東京大學の演習林の斫伐に關しましては、收入は實は四千二百五十萬圓あるのです。それが本年度内におきまして收入になる確實な見透しは二千三百十九萬三千圓というのでありまして、來年度早々におきまして殘額が收入になる、かように御了承願いたいのであります。
#16
○海野委員 先ほどの私の質問に對する答辯を願います。
#17
○鈴木委員長 何かさつきの海野君の御質問、私最後のは御希望で終つたように思つたものですから失禮いたしました。海野君の御質問に對してお答えがありますか。
#18
○海野委員 それはこのままにしておいてよろしいというお考えでありますが、そこをお廳きしたいのであります。今石炭がないのは事實困つておるのです。電燈を消されて困つておる。そういう必要な方面に對しての豫算は、ここに一つも見えておりませんが、それに對してはすぐにこの中にお入れになるお考えがあるかないか伺います。
#19
○福田政府委員 ただいまのお話の點は、この豫算を修正いたしまして、それに追加するというような考えはただいまもつておらないのであります。熱管理という問題は昔から相當論議された問題でありまして、これにつきましてはなお商工當局とも十分打合せをした上で、これを計上するかどうかということは決定したい、かように考えております。それから學界、研究所等の問題につきましても、これまた文部當局その他關係方面と十分相談してみまして、必要な場合にはこれを計上する。先般來お話の點は十分承つております。
#20
○苫米地(英)委員 私はこの豫算については質問をいたしたい多數の問題をもつておりますが、ただいまの同僚の質問に關連した北海道の石炭手當の問題について、もう少し質問いたしたいと思うのであります。私は北海道において石炭が生活必需品であるということを十分認識いたしております。そしてこういう手當を支給することの必要さも認めておる次第であります。しかしこの豫算全體を通じてみて受ける印象でありますが、政府關係の職員に重きをおいて、民間が無視せられておるということを感ぜざるを得ないのであります。その一つは本年度石炭の配給、これは御承知の通り不足がちでありますから、配給のわくがきまりましても、ある所には早く配給せられ、ある所には遲く配給せられておる。早く配給を受けた人々は前の上らない安い値段で買取つた。しかるに新物價體系ができ、石炭値段が改訂せられた後の人々は、現在ごく安くても冬になれば運送賃をまぜて千五百圓以下では配給品も手にはいりません今まで配給されたのは多いところで一トン、少いところでは半トンであります。こういうぐあいで、これは官廳に勤めておる人も民間の人も同じであります。そうして政府としてお考えになるならば、安い時代に早く買つた人と、それから現在以後に配給を受ける――これは配給でありますから、買う方の順序の問題でない、受身なんです。この差額を考えてやることが必要である。それを考えないで一樣にやつていくということ自體が、出發點において非常に間違つておると思うのであります。また官公廳に勤めておる人でも同樣なことが起つておる。それを一律平等に一家庭について三千圓というような行き方は、公平という觀念から見てどうしても公平でない。のみならず現在になりましては、石炭の配給が全然できなくなつておる。それは御承知の通り、北海道は六十萬トン以上掘つたならば、その六十萬トンを超えた數量を家庭炭に配給する。六十萬トン以上出炭しなければ配給はしない、こういうことになつておりますので、現在ではこの石炭手當をいただいても、これはやみで買うが、やみの助長になるか、もしくは石炭は買えないでいくということになるのであります。先ほどは、いや石炭ばかりじやない燃料というのだと言いますが、北海道に燃料の多く積まれておる所もありますけれども、また燃料も全然ない、炭もなければ薪もない所もあります。そういう所では、現在金をもらつても薪炭は買えないというような状態になつておる。また薪を買つてたいたらいいじやないか、それでもいいんだという御説明もございましたけれども、石炭をたくストーヴと薪をたくストーヴとはまたつく別のもので、同じストーヴは使えないのであります。それでは薪が手にはいるから薪を買つてたこうと申しましても、今度はストーヴが買えないのであります。でありますから、私はこういう經費をお出しになるならば、もつと餘裕のある、こんなせつぱ詰まらないうちにお出しにならなければ、この經費はまつたくむだになつてしまうということをひとつ考えなければならない。そうしてその次には、官廳におる人のことばかりを考えないで、一般民間人をも考えて、價格差金というものを補助してやるというようなことをなさなければ、官民の間に摩擦を起すというおそれもあるのではないかと私は考えるのであります。こういう際において私は、いくらかの石炭手當というものを出すということをお考えになる前に、北海道における燃料政策はいかにするか。これは官廳の人も民間人をも含めて、この燃料政策をいかにするかということを政府はお考えになるべきである。官廳の人間だけを對象として石炭手當をやるんだというような考え方は、民生の安定ということに何らの效果がない。むしろ官民の摩擦を起すような事態をひき起しはしないかということを恐れるものであります。この點について御答辯を得たいと思います。
#21
○今井政府委員 申し上げます。時期が遲くはないかという點につきましては、私どもも大體御同樣の觀測をいたすものでありますが、組合側との接衝竝びに關係方面との折衝に實に以外の手間を要しまして、その點でははなはだ遺憾に存じております。なおこの石炭手當というものが、官廳職員のみ特に優遇する結果に終りはしないかという御趣旨のお尋ねと拜聽しましたが、官廳職員の給與の水準が、普通の水準に、あるいはそれ以上のものに達しておる場合ならば別でありますが、現在のように官廳職員の水準そのものが問題になつております際、生活必需品として避けられないマル公配給の限度程度のものを見てやるということは、すでに一般の民間との權衡から考えましても、御心配のような點はないではないか、かように考えております。
#22
○苫米地(英)委員 今の御説明はまことに私には腑に落ちないのであります。それは民間の方は一般官廳の人々よりも待遇がよいということを前提としておられると思います。一般國民の中で大きな銀行、會社等に勤めておる人々を考えれば、ある場合にはただいまの御説明のような差別がありますけれども、それは普遍的のものではない。銀行會社等に勤めておつてもその水準に達しない者もあるのであります。いわんや組合を組織しておらない、單獨であつて、困つてはおるけれども運動を起し得ない、ただ惱みに惱んでおる國民が、いかに多いかということをまつたく忘れておられる御議論だと思うのであります。私はむしろ團體的に聲をあげることができないところの國民、惱めるところの國民、この利害休戚ということを考えない政治というものは、これは非常に間違つたものだと思うのでありますが、この點いかがでございましようか。
#23
○今井政府委員 申し上げます。この北海道の特殊な事情に鑑みまして、燃料に關する石炭を中心としました手當を出しておりますことは、從來から政府といたしまして、年末賞與の支給の際に、手加減をいたしまして、從來支給してまいつたのでありまして、それが今囘非常に金額が上りましたので、また新憲法の建前から申しましても、それを新しい別個の手當として創設しまして、國會の協贊を經ることが正しい途と考えまして、出した次第であります。そういつた特殊な手當を出すこと自身が否認されれば、これまた別でございますけれども、從來の金額を基礎にいたしまして、しかもそれが上つたために、それだけ見てやるということは、これはむしろ普通の當然の筋合ではなかろうか、今お話の問題はまた別の角度からあらためて論ぜらるべき問題ではなかろうか、かように考えます。
#24
○苫米地(英)委員 私は、ますます御答辯が曖昧であり、滿足できないものであると感ずるのであります。私の申しますことは、北海道においてもこの千八百ベース以下の國民がたくさんいる。そのたくさんいるところの人々の間に、この統制され配給されて、その配給が受けられないで、早く受けた人と遲く受けた人との間に非常な幸、不幸がある。これはもちろん官廳の職員に對しても同樣でありますが、今こういう時代に、官廳で物價を公定して急にかえたのであるからして、その起つてくるところの不公平というものは官廳が是正しなければいけない。私は官廳の職員に對して石炭手當をやるということに反對する者ではないのであります。むしろこの場合でも、配給を早く受けた人とまだ受げておらない人に區別をつけることが必要であろう、むしろこう考えておるのであります。どう考えても現在の行き方は、國民全體という考え方をしないで、官廳職員というものだけを目標にしてこういう豫算を立て、政治をやつていかれるということが間違つておるのではないかと、こう言うのであります。政府職員に石炭手當をやらなければならないとお考えになつたときには、同時に一般國民はどうであろうかとお考えになつて、その方には豫算を組むというような用意がなければならぬのではないかということをお尋ねしておるのであります。
#25
○福田政府委員 ただいまの苫米地さんのお話を伺いまして、たとえばどういうことをすればよいのかということを伺いたいような感じがいたしまして、その點お伺いいたしたいのでございますが、いかがでございますか。
#26
○苫米地(英)委員 私の申しますのは官廳職員に給與を與える前に、配給を早く受けた人と、配給の遲れた人との間に非常な幸不幸があるからして、それをまず是正しなければいけない。言いかえれば北海道の住民に對しては、配給を受け取らなかつた人に對しては、元の上らない前の値段で石炭を配給する、こういう建前をつくつて、しかる後に官廳職員に對して手當をやる。その場合におきましても、すでに配給を受けた人は少くてよろしい。配給を受けなかつた人は多く與えるというようにしなければ、不公平ではないかというのであります。
#27
○福田政府委員 ただいまのお話のような筋といたしますと、でき得ることでありますならば、さようなことをするのがよろしかろうというふうに考えるのであります。しかしながらこれは物價の上り下り、それから公定値段が變つてくるというようなことは頻繁に起る問題ではなかろうかと考えるのであります。それからひとり石炭ばかりの問題ではないのであります。すベての物資にさような問題が起つてくるわけであります。石炭の場合だけに限定いたしましてさようなことをするということもいたしかねる。さようなことをするならば、すベて物資について公定價格改訂の場合に、さような問題を處理しなければならぬ非常に重大な問題になるのではなかろうかというふうに考えるのであります。議論としてはもつともな點があるように思うのでありますが、實際問題としてこれを御説のようなラインで是正するというわけにはなかなかいかないのではないか、かように考えます。
#28
○苫米地(英)委員 そういう理由で、物價改訂の場合にそういうことが起るからできないとおつしやるならば、政府職員の場合でも同じではないかと考えます。先ほどの御説明によれば、石炭の値上げの度合いは非常に多過ぎる。であるから政府職員の千八百圓ベースではいけないから與えるというならば、同じ理由であると、私はこう考えるのであります。一般國民に對しても、他のものよりあまりに差が大き過ぎるから、政府職員に對して保護を與える必要があるというならば、一般國民に對してもその保護を與える必要があるのではないかと言うのであります。
#29
○福田政府委員 一般の國民に對しましては、これは特殊な場合以外におきましては、政府において經費の支出はいたしておらないのであります。困窮者であるとか、さような特殊な者につきましては、政府がその生活費を出すという建前はとつておるのでありますが、ただいまのお話のように、一般の國民を對象といたしまして、官吏においてある特殊な處置をしたその際におきまして、一般の國民に對しても同種の、國家的な措置を講ずるというようなことは、現在の經濟の體制から申しましても不可能であると考えるのであります。すべての國民が國家負擔でやつておるという機構下におきましては、さようなことが考えられるかもしれませんが、ただいまのように民間は民間の責任において經理をし、また給與を支拂うという建前になつておる關係上、さようなことはできないのではないかと考えます。
#30
○苫米地(英)委員 政府は北海道に對しては生活必需品であると認められておるのであります。その生活必需品は配給であつて、國民の方では自由にならない。政府の方で配給をするのに公平な配給をしないで勝手な配給をして、ある國民には損害を與え、ある國民には利益を與えるという結果が出ておるのであります。でありますから、北海道道民が道民大會を開いて、配給量の石炭については値上げをしなかつた元の値段で配給してもらいたいということを決議しておるのは、そういうわけなのであります。國民の方でなまけておつて買わかつたというのではない。買いたくても買えないのである。その配給のしかたは政府の方で勝手に配給しておる。その配給のしかたが惡いために不平等になつておる。であるがゆえに元の値段で本年のわくにはいつておつた分だけは配給せよ、こういうことを要求しておるのであります。このところに一般の問題と、この問題とは違つた特異性があると思うのであります。いかがでありましようか。
#31
○河合委員 議事進行について……。
#32
○鈴木委員長 ちよつとお待ちください。答辯が先にありますれば、……何か特別に北海道の官公吏だけに對して從來お出しになつていたというようないきさつ、それから今度こういうふうに特別にお出しになりますについての勞働組合側との折衝などの模樣を、ちよつと聽かしていただくと参考になると思います。
#33
○今井政府委員 どうも少し私の申し上げ方が非常に間違つた方にひつぱつたようで恐縮に存じますが、從來から政府といたしましては、その使用人である政府職員に對しまして、北海道の特殊事情に鑑みまして若干の燃料の手當を支出してまいつたのであります。昨年におきましては世帶主に四百五十圓、獨身者に百五十圓という金を支給してまいりました。それが今囘非常な値上りになりましたので、それが三千圓と千圓に上つたわけなのであります。この間、勞働條件に關することでございますので、數箇月にわたりまして組合側と團體折衝の結果、とにかくこの線でがまんをしてもらうことに話合いがまとまつた次第であります。なお關係方面との折衝にも手間取つて、今日のように遲くなりました。この問題を行政的な面から申しますと、ただいま苫米地さんの御發言のようなこともごもつともだと存ずるのでありますが、しかし使用主から考えますと、從來のきまつている給與を物價の調子に應じて直した。ただそれを新憲法の趣旨に副いまして、新しい態度としてはつきりここにお目にかけるといつただけの問題でございますので、もちろん別にそういつた補給金の政策であるとか、物價政策につきまして御意見のあることは私どもよくわかりますが、それとこの問題とは一應切り離してお考えいただかなければならぬ筋合いではなかろうか、かように存じます。
#34
○苫米地(英)委員 今年の北海道の石炭配給は一トン二分ということになつております。先ほど申し上げました通り石炭は配給であつて、一トン二分しか配給されない。一トンの値段は大體千五百圓。そこで一家庭で三千圓、こういうことになつておりますが、これは二トン與えるお考えでございますか。一トン二分というわくであるならば、三千圓は要らないことだと思うのでありますが、この點はどう御計算になつておるのでありますか。
#35
○今井政府委員 もちろん石炭を中心にして計算されたのでありますが、私どもといたしまして、二トン二分という當初の燃料の配給計畫を基礎にしております。ただ昨年も若干豫定計畫が配給にならなかつたことがございますが、しかしこの點は豫測がつきませんのと、かつまた石炭の配給が切れた場合には、やはりほかの燃料を必要とすることは當初の配給計畫通り二トン二分で計算いたしております。
#36
○苫米地(英)委員 昨年は二トン二分であつたが、今年は一トン二分と思いますが、その點いかがですか。
#37
○今井政府委員 石炭廳で當初立てました計畫は二トン二分でございます。
#38
○苫米地(英)委員 しかし實際の配給の通告は、北海道において一トン二分となつておりますが……。
#39
○今井政府委員 北海道におきましての石炭の必要量、從來のような正常の六千カロリー級の石炭を基礎とした場合に、三トン半というのが大體あらゆる方面における定説となつております。最近御承知のようにカロリーの下りました石炭におきましては、さらにその増加が豫想されるのでありますが、しかしながらこういつた耐乏生活の時代でもございますので、一應石炭廳で當初に押えました二トン二分程度はみてやらなければなるまい。それが端數を切りまして三千圓といたしたのでございます。かりに配給量は一トン二分に減りました場合におきましても、先ほど主計局長から申し上げましたように、石炭だけということに名前は一應なつておりますが、石炭だけということを特にマークしたものでもございませんので、その點は一トン二分になりましたならば、殘りの一トン分は他の燃料で補うということに、いきおい相なることは豫想しております。
#40
○稻村委員 先ほど海野委員からも、苫米地委員からもさかんに東北あるいは北陸地方の寒冷地などに關しての手當が計上されていないという質問がありましたが、この點官公勞の勞働組合の方から私たちの方へも陳情がまいつておりまするが、これを北海道に限定するにあたりまして、官公勞の勞働組合との間に、たとえば北海道なら北海道と、地方だけの勞働組合ではなくして、官公勞の全國的な勞働組合の間に、この北海道だけ一應話はここでつけるのだという了解を得たのであるかどうか。その點御説明を願いたいと思います。
#41
○今井政府委員 その點は先ほど申し上げるのを落しまして失禮いたしましたが、北海道から石炭手當の要望がございました際に、これは八月でございましたが、當時のわが國では一番最高機關にあたります全官公廳職員待遇改善委員會の組合側の本部の方に交渉をいたしまして、北海道のこの申出はこれは、今現在豫算にもむろんないが、とにかくこういつたほかのものにない特殊な増加も示しておるので、豫算を別にとつてでもやらなければならぬと思うが、しかしながらこれは他の方に波及するようでは困る。他の方に波及しないという約束ならば、われわれとしてこの案を關係方面その他にもつていつて、ものにする用意がある。こういう折衝をいたしまして、結局寒冷地給というものは別途立てて欲しいが、この要求そのものとしては、北海道は特別に扱うことに對して異存はない。こういう意見の交換を文書でいたしました。それに基きまして石炭手當というものを新らしい制度として取上げる。今までのように恩惠的に年末賞與の際にちよつと色をつけるというようないき方でなく、正式な取上げ方をするという話合いがまとまつたのであります。それは九月のことであります。
#42
○稻村委員 それで事情はわかつたのでありまして、これは大體一應官公廳の中央の關係の人間との間に、團體折衝の結果の結論である。かように考えまして、その結論に到達したものとして石炭手當というものを出すことにした。しかしながら寒冷地に對しては、燃料ばかりの問題ではなくて、たとえば北海道のような家の造りと、東北あるいは北陸、信州あたりの家の造とは違いまして、それには、たとえば寒風を防ぐために雪よけをつくるとか、何とかという特殊の費用も要るのであるからして、この點に關しては、石炭中心ではあるけれども、石炭ということでなしに、もちろん北海道でもそうでありますが、東北、北陸、信州というようなところにおいては、特別に寒冷地手當という形で一般より餘分にかかる費用を考慮する。こういうふうな話合いになつていると解釋して差支えありませんか。
#43
○今井政府委員 大體お話の通りでありまして、これは寒冷地給というものは新しい手當として別途につくることは、政府側の給與體系の建前から困るが、しかしながらその精神は取入れまして、これを現在都市その他の生計費の高いところに支給する地域給の一種といたしまして、寒い所、特に積雪の多い所、そういつた方面に對しては給與で特殊な優遇をしよう、こういつた話合いで、すでに根本の考え方は兩者の間に意見が一致しまして、細目につきまして目下押問答をやつております。そういつた寒冷地に對しまして特殊な手當を考えるということにつきましては、すでに兩者の間に意見は一致しているのでありますが、額その他につきまして目下押問答をしている。かように御了承願います。
#44
○稻村委員 そうしますと、たとえば給與基準が、具體的に地域的にいわゆるクラスによる地域差が定められる場合に、この寒冷地給というものは、この地域差に織りこんで、こういうところには一應たくさん生活費がかかるということを見込んでいる、こう解釋して差支えないわけですね。
#45
○今井政府委員 現在の都市その他に對する地域給は、お話の通り現實の生計費の差を見る。こういつた觀點でございますが、寒冷地給の場合には、現實の生計費そのものの差をつかまえたのでは、ちよいとぐあいの惡い面があるのであります。と申しますのはおおむね他のやみ指數の關係から、生計費そのものは、一年を通じますとわれわれはそれほど高くはないというような數字が、統計的に出てまいります。しかしながら生活條件も違いますし、その他その生計費は冬だけ殖えるといつた觀點から、自分たちの身にはよけいに強く感ずるという特殊な條件もございます。從いまして冬膨脹する經費そのものを、すぐさまとらえて計算の根據にすることは多少問題はございますが、しかしながら一應寒さでありますとか、あるいは積雪の量でありますとかといつたものをにらみまして、とにかく温暖地方の人たちが大體あれくらい優遇してやることは當然だと言つた線をつかんで、話をまとめようというラインで今折衝中であります。
#46
○稻村委員 少しくどいようでありますけれども、そうなりますと、やはり季節というような問題がはいつてくるのでありますが、たとえば夏の時代の給與ですと、基準給與から地域差によつて普通に給與されるというようなことがありますが、ある一室の季節に對しては、その特殊な寒冷地の給與というものを見込んでいく、こういうふうな建前をおとりになつているのだと解釋して差支えありませんか。
#47
○今井政府委員 ただいまの方向は、まつたくその方向でございます。
#48
○稻村委員 それでは私の質問はこれで終ります。
#49
○中村(寅)委員 新日本國民運動推進助長に必要な經費は五百萬圓組まれております。それから國民貯蓄運動推進に必要なる經費が二千三百五十萬圓、勞働爭議の豫防竝びに早期解決に必要な經費は百五十萬圓、危機突破生産復興運動展開等に必要な經費四百五十萬圓この四つの運動費が相當額計上されているようでありますが、どういう形でどこでこの經費を使つていくのか。少し具體的に御説明を願いたいと思います。
#50
○鈴木委員長 この點御相談いたしますが、今御指摘のうち國民貯蓄運動は大藏省所管であるからよろしうございますけれども、ほかの問題は、明日私はその所管の大臣なり當局者に來てもらつて、一應御説明願いたいと思つておりますが、それでいかがでございますか。
#51
○中村(寅)委員 結構でございます。では國民貯蓄推進運動についてお願いいたします。
#52
○福田政府委員 國民貯蓄運動は、御承知の通り昨年の十一月から開始いたしたのであります。十一月開始以來の成績は、いろいろな機會で御説明しておりまするが、非常に良好なのでありまして、この運動をさらに繼續するために必要な經費というわけであります。そこで運動の經費はどういうふうに使うかという問題でありますが、これは議員を中心にいたしました通貨安定推進本部というものがあります。通貨安定推進本部というものは本部長がありまして、その下に副本部長があり、その下に四、五十名の本部委員がいるわけであります。すべて議員であります。この通貨安定推進本部には委員會が附設してあります。この委員會は議員及び民間の學識經驗者からできております。それが中央の機構でありまして、地方各府縣ごとにさらに同樣の機構があるわけであります。すなわち何々地方通貨安定推進本部におきましては、その地區出身の議員が本部長となりまして、大體中央なみの小型な推進本部を形成しているわけであります。地方におきましては名前は地方通貨安定委員會と申しております。そういうような仕組でやつているのであります。大體この經費のうちで半分くらいは推進本部が使うわけであります。推進本部がその金を自分で使うものと、地方の通貨安定委員會に流してやる金とがあるわけであります。とにかく半分くらいは推進本部の系統で使うわけであります。本部長がこれを大體におきまして計畫を實施をしているような状態であります。それから殘りの半分くらいはどういうことであるかというと、運動を推進するにはどうしても地方末端の機構が必要であります。すなわち市町村でありますとか、地方事務所の人に頼みますとか、あるいは商工會議所等にもいろいろお願いいたしますとかいうことになりますので、この金は通貨安定推進本部長を經由せず、直接に政府から府縣廳にいくわけであります。府縣廳におきましてこれを市町村地方事務所でありますとか、あるいは商工會議所にものを依頼する場合にはその方面とか、さような方面に金が出ているのであります。
 金の使途といたしましては、あるいは宣傳のための映畫、パンフレツト、各種の資料、あるいは委員會合の費用等、さようなものが主たる費用の内譯になつております。
#53
○中村(寅)委員 今の御説明で大體の機構はわかつたのでありますが、それがはたして地方で活發な效果をあげるような運動が展開されておるかどうかということにつきましては、私はまだわからないのであります。自分のおります福岡あたりで考えますと、そういうものがあることすら、われわれはあまりよく知らないくらいであります。それによつて貯蓄が推進されておるというようなことは、あまり認められないのではないかと思うのでありまするが、そういう官製のようなものにだけ任せず、もつと民間團體のようなものにも、少し資金を出すというようなことで運動を推進することが、より效果的ではないかと思うのでありまするが、そういう用意がないのでありますか。
#54
○福田政府委員 ただいま福岡地方におきましてはあまり活動がないというようなお話でありまするが、實は地方においては貯蓄運動というものは、非常に活溌な動きをしておるのであります。人の關係等で例外的に振わないところもあるようでありまするが、大體達觀いたしまして各府縣とも非常に活躍しておるのであります。私どもが見ましてこの國民運動というようなもので發足いたしましたものといたしましては、まず貯蓄運動は相當目覺ましい活動をしておるというふうに考えております。この成績の數字から見ましても非常なことになつておるのであります。この運動が始まるまでは、預金をするというような人はほとんどなかつたのでありますが、この運動の聲に應じまして、非常に多額の預金が集まりつつあるのであります。もちろん地方の通貨安定委員會におきましては、その顏振れは民間の有識者に相當多數お願いしております。それからたとえば商工會議所とか、いろいろな團體がある場合には、そこにおいて講演會をしていただくとか、あるいは展覧會をしていただくとか、民間においても相當手廣くお願いしておるのでありまするが、御趣旨の點はよく含みまして、今後とも民間の人に呼びかけるということにいたしたいと思います。それからこの運動の主體は通貨安定推進本部でありまして、議員がやつてくださつておるのであります。これを官製と申せばそれまででありますが、これは議員の運動でありまして、大藏省はむしろそれについていつておるというような仕組のものであります。
#55
○野坂委員 ここに國會の職員の特別手當として四百八十萬圓出ておりますが、この内容について員數とか、給與基準とか、手當の内容、それがどのくらいになるか。それを伺いたい。
#56
○福田政府委員 これは國會職員の超過勤務手當に關するものであります。すなわち國會におきましては非常に會期も長く、居殘りの時間等も續きましたので、この居殘りの時間に應じまして居殘手當を支給しようという關係のものであります。その支給の率はただいま政府から提案いたしておりますところの、國家公務員給與法案によるところの超過勤務手當の額をここに計上いたしたわけであります。
#57
○野坂委員 ここにはいろいろ職員の方があると思うのです。たとえば速記の方とか、衞視あるいは事務員、こういうものの差額とか、あるいは基準とかいうものはどういうふうになつておりますか。
#58
○福田政府委員 それではただいまの點は、御質問の事項を箇條別に加えまして、明日資料をもつてお答えいたすことにいたします。
#59
○野坂委員 最近十二時近くまで國會が開かれており、徹夜されておるような人が非常に多いと思います。これは非常な過勞であります。聞けば今までの規定では、わずかに七十錢ということであります。こういうことは一體われわれ常識で考えられないのですが、今まであつたとすればこれは大きな問題だと思います。これはどういうように改善されておるか。こういう點を十分お聽きしたい。ですからきよう材料がなければ詳しい材料を出していただきたい。同時に國會の職員の特別の手當、あるいは衞視の七品料とか、速記の方には技術手當とか、ああいう特別の手當と、ほかの官廳における特別手當とどういう均衡がとれておるか。ほかにもこういうものがあるか。こういう點をお聽きしたい。
#60
○川島委員 この機會に參考のためにちよつとお尋ねを申し上げておきたいと思います。それは先ほど小額紙幣の囘收整理等について、五十錢を五億ばかり出すというようなお話だつたそうですが、現在千七百億を突破しようという全體の通貨の發行量の内譯を、種別的に調べたものがありましたならばそれを教えていただきたいのであります。もしありませんでしたら明日の委員會に何か刷つたものでも參考のためにもらいたい。それからもう一つは、ただいま紙幣の中で一番流通されております百圓札の印刷コストは、一體どのくらいになつておるかということ。これもわかつておりましたらお聽きしたい。
#61
○福田政府委員 ただいまお尋ねの兩者とも調査はありますから、明日資料をもつてお答えいたします。
#62
○川島委員 それからもう一つお尋ねをいたしたいのは、千七百億に上ります新圓の發行に對して、日本銀行等では時々階層別といいますか、産業別といいますか、そういつた別の通貨の所在量などを發表せられておるように記憶いたしておるのであります。そういう事柄に對して大藏當局も時には調査をされておるのか。もし調査されておるとすれば、そういう産業別の通貨の所在量がわかつておつたら、この機會に教えていただきたいと思います。
#63
○福田政府委員 通貨の所在別ということにつきましては、これは通貨對策、財政對策上きわめて重大な關係がありますので、調査をいろいろな角度から企畫はしてみるのでありますが、これはどうしても目的を到達しないのであります。結局政府といたしましては、これがどういうふうになつておるかということにつきまして、結論を得ておらぬというのがただいまの現況であります。ただ日本銀行が日本銀行自體の見地で、いろいろな達觀を加えまして調べたものが、數箇月前にできております。その程度でありますが、あるいは輿論調査というようなことでもやるほかあるまいというようなことで、いろいろな權威の方にもお願いしたのでありますが、どうも的確なる結論が出ていないというのが現状であります。
#64
○川島委員 そうすると日本銀行で過般發表されました通貨の存在量というものは、あれは架空の想像的なものであるということになるようなお話でありますが、少くとも私は、そういう問題はきわめてむずかしいことではございましようが、殊に税その他の關係からいきまして、また財政上の關係から見ましても、そういうことは至難な事柄ではございましようが、それを何か科學的な從來の經驗の上に立つて、さらに科學的な推測をいたして、何らかの形でそういう面の、的確とまではいかぬまでも、やや的確な數字が出ることに努力をする必要もあるのではないかと自分は思うのであります。日本銀行で出されたものを、われわれはそのままうのみにはいたしておらぬのでありますが、ああいう事柄は、われわれにとつてきわめて參考になる面が非常にあります。從つてそういう事柄について、大藏當局でも努力をしておるということでありますれば、その御努力の結果においての推定の計算でありましても差支えありませんから、できましたならばひとつ、明日の委員會に參考までに御發表を願いたいと思う。
 それから通貨の發行量というものは、本年度末には二千億、明年度末には二千五百億を突破するのではないか、こういう紙幣インフレの状況が目前に迫つておるのであります。從いまして一般國民の紙幣の流通の上からいつて、百圓札ではきわめて不如意な、不自由な面も大いにあるようにわれわれは見ておるのですが、この機會に、へんな質問でありますが、一體大藏省ではこの通貨増發の實情に鑑み、また國民生活の通貨流通の上に立つて、五百圓もしくは千圓札というようなものをつくるという方針があるかどうか。そういうことを必要としないかどうかといつたことについての御意見がありましたら承つておきたいと思う。
#65
○福田政府委員 御説の通り札が非常に殖えてまいりまして、百圓札をさらに五百圓札、千圓札というものを出したらどうかという意見は非常にあるのでありますが、ただいまのところではまだ百圓札をもつて限度としようという方針であります。
#66
○磯崎委員 ちよつとこの際お尋ね申し上げますが、ただいまの御提案の中に、花柳病豫防對策に必要な經費という費用がございますが、これに關連しましてちよつとお尋申し上げます。實は最近における地方財政の窮乏化の關係から、いろいろ地方におきましては財政窮乏の極に達しております。特にその大きな原因の一つにおきまして、いわゆる終戰處理に伴う道路改修、これは府縣におきまして好む好まないにかかわらず、厖大な道路改修が行われている。これに對しまして從來は九割程度の補助であつたものが、最近は相當減額されている。それによつて起る地方財政難は相當大きな部門を占めている。さらにそういう特殊の地域におきましては、いずれも性病が大分數を増しており、花柳病に對するところの經費が、莫大な負擔の一部を占めている。こういう關係から、特にそういう特殊地域におきましては、全額に近い程度の國費の補助があつてしかるべきものであるというふうに考えておりまするが、ただいまの費目に關連いたしまして、いわゆる花柳病の問題――そういう特殊地域、いわゆる進駐軍の駐屯地域あるいは終戰處理に伴う道路改修の補助というようなものは、その府縣民が好むと好まないにかかわらず命令されるものですから、そういう經費は、どうか全額に近い御支出を願つてしかるべきではないかというふうに考えまするが、これに對する御答辯を願います。
#67
○福田政府委員 花柳病の豫防につきましては、從來とも相當金を出しているのでありまするが、この結果地方の負擔になる額が若干あるのであります。これは花柳病豫防法によりまして、花柳病の治療が自分でできない個人に對しまして地方廳が補助するのでありまするが、その補助額に對しまして國から地方廳に補助をやるというような関係になるのでございます。ただいま政府におきましてはその經費の二分の一を補助するということになつておるのであります。これは花柳病豫防法において、さようなことになつておるのであります。國家の財政の状況としては大體この程度かと考えておるのであります。
#68
○磯崎委員 私の御質問申し上げておりまするのは、敗戰後における現在のような形で、特殊地域においてのみ、そういう關係から起る性病に對する府縣費の支出増、これは一般の形の補助でなく、特にそういう方面については厚い、あるいは全額的な補助があつてしかるべきものである。さらに今道路の問題は何も議題に上つておりませんが、そういう特殊の關係で、普通ならばその地方議會におきまして、縣民の總意によつてもくろむところの道路改修ならばいざ知らず、終戰處理費に伴うそういうものについても、一、二年前においてはほとんど全額補助に近い補助が願えた。それが最近は六割程度に減らされたというようなことによつて起るところの地方費の過大な膨張で財政難に苦しんでいる。この問題は相當國においても考えらるべきものではないかというふうに考えておるのでありますが、これに對するお考えを承りたい。
#69
○福田政府委員 地方といたしましては、ただいま財源が相當限定を受けておる状況になつておるのであります。その財源の重大なる部分がいわゆる分與金という形で政府からはいつていくというようなことになつておるのであります。すなわち政府の財政に一部依存しておる。從つて彈力性もそうないようなことになつておるわけであります。それから政府におきまして相當課税をする關係上、地方の税源もおのずから束縛を受けておるというような關係にありますので、地方財政が非常に苦しいということは事實であります。しかしながらこの苦しい財政を何とか合理化いたしたいという考え方を、ただいまもつておるのでありまして、近い將來におきまして分與税制度を廢止し、そして地方に獨立の財源を與えますとか、さような地方財政がほんとうに獨立し得るような、全體的な仕組みをひとつ考えたいというふうに思つております。ただいまお話の道路費の問題も、相當の負擔に相なるのでありまするが、さような不急な道路がありますれば、これは道路をつくらないという措置を講じたいというふうに思つておるのであります。從來まで道路が關係方面からの指示等で、どんどんできたという状況を合理化いたしまして、今囘ははつきりと道路の築造等は計畫的にやる措置を講じなければならぬと考えておりまして、近くその方面のことも實施されるかと思うのであります。
 それから花柳病の關係で地方の負擔になる。さような特殊な地帶につきましては、何らか特殊な考慮が必要ではないかというお話の點につきましては、これはただいま冒頭に申し上げました通り、地方財政全體の問題として今後考えていきたい、かような考えをただいまのところもつておるわけであります。
#70
○磯崎委員 歳入の方面で大分各種の手數料等の増額があります。これは當然現行の條令、規則、そうしたものと不可分關係でございまするから、從つて豫算を議する上におきまして、當然そうした案件を付議檢討さるべきものではないかというふうに考えておりますが、これに對しまして當局の御答辯煩わします。
#71
○福田政府委員 收入は御説の通りすべて根據があるのであります。その根據は法令に基くものが大部分でありまするが、印紙收入のうちにおきましては、漁船登録手數料というものが大部分であります。これは總理廳令、農林省令共同のポツダム政令によりまして、漁船登録規則というものを近く公布する見込でありまして、その漁船登録規則に基きまするところの收入であります。さらに安全裝置性能審査手數料、勞働特殊設備檢査手數料、衞生管理者檢定手數料等につきましては、勞働安全衞生規則に規定する審査、檢査竝びに試驗手數料を決定するところの總理廢令、勞働省令共同の省令が規定されるわけであります。さようにすべて根據があるのでありまするが、非常に詳しい部厚なものでありますので、お手もとには配付することを省略いたしておるわけであります。
#72
○磯崎委員 その規則を改正する必要はないのですか。課率その他に對するものです。
#73
○福田政府委員 これは規則の改正があります。その改正に伴いまして生ずる收入と、それから規則を制定するに伴いまして新たに生ずる收入と、二つあるわけでありまするが、ただいま申し上げました漁船登録の政令というものは、今囘新につくるものであります。それから勞働安全衞生規則に關するものも、今囘新につくるものであります。それから過去にもうやつてしまつたというようなものに伴うところの收入が上つた分もあります。すなわち先ほど申し上げました國立病院、療養所の入院料金の値上げ、これにつきましてはもうすでに九月一日から實施いたしておるのであります。さような收入があるものですから、ここに計上したわけであります。もう一つ大きな金では、捕鯨船及びその捕鯨船の積荷の再保險料收入でありますが、これは先般第七號豫算の丙號豫算といたしまして、豫算外契約の御決定を願つたわけであります。それに關するものであります。
#74
○鈴木委員長 それでは本日はこれで散會いたしまして、あす午前十時から開きまして、なお商工省あるいは勞働省など、あるいは笹森國務大臣など、所管の大臣の方々の御説明を聽くことにいたします。
 では散會いたします。
   午後四時散會
ソース: 国立国会図書館
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