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1953/04/28 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 人事委員会 第8号
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1953/04/28 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 人事委員会 第8号

#1
第019回国会 人事委員会 第8号
昭和二十九年四月二十八日(水曜日)
   午前十一時十二分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     松浦 清一君
   理事
           宮田 重文君
           千葉  信君
   委員
           北村 一男君
           後藤 文夫君
           溝口 三郎君
           湯山  勇君
  国務大臣
   国 務 大 臣 塚田十一郎君
  政府委員
   人  事  官 入江誠一郎君
   人事院事務総局
   給与局長    瀧本 忠男君
   行政管理庁管理
   部長      岡部 史郎君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       熊埜御堂定君
  ―――――――――――――
 本日の会議に付した事件
○委員長の報告
○国家公務員法の一部を改正する法律
 案(内閣送付)
○高知県山田町の地域給に関する請願
 (第一七四四号)
○国家公務員に対する寒冷地手当及び
 石炭手当の支給に関する法律中一部
 改正に関する請願(第一七四八号)
○福岡県泉村の地域給に関する請願
 (第一七八〇号)
○愛知県塩津村の地域給に関する請願
 (第一七九七号)
○岩手県黒沢尻町の地域給に関する請
 願(第一七九八号)
○教職員の給与体系是正に関する請願
 (第一八一二号)
○島根県六日市町の地域給に関する請
 願(第一八二七号)
○山口県小野田市の地域給に関する請
 願(第一八五六号)
○新潟県青海町の地域給に関する請願
 (第一八六二号)
○新潟県糸魚川町外五筒町村の地域給
 に関する請願(第一八六三号)
○茨城県石岡市の地域給に関する請願
 (第一八六四号)
○岐阜県神戸町の地域給に関する請願
 (第一八六五号)
○福井県の地域給に関する請願(第一
 八七五号)
○国立病院等の職員の特別手当に関す
 る請願(第一八八五号)
○岡山県香登町の地域給に関する請願
 (第一八八七号)
○石炭手当の免税措置立法化に関する
 請願(第一八八九号)
○岐阜県神戸町の地域給に関する請願
 (第一九〇〇号)
○高知県後免地区の地域給に関する請
 願(第一九〇八号)
○山口県深川、仙崎両町の地域給に関
 する請願(第一九二六号)
○千葉県木更津市の地域給に関する請
 願(第一九六〇号)
○愛媛県吉田町の地域給に関する請願
 (第一九六六号)
○埼玉県鳩ヶ谷町の地域給に関する請
 願(第一九七六号)
〇三重県夕張町の地域給に関する請願
 (第一九八九号)
○静岡県磐田市の地域給に関する請願
 (第一九九〇号)
○栃木県黒磯町の地域給に関する請願
 (第二〇七五号)
○岡山県勝山町の地域給に関する請願
 (第二一三〇号)
○愛媛県興居島村の地域給に関する請
 願(第二一七七号)
○兵庫県飾磨郡の地域給に関する請願
 (第二一九三号)
○愛知県形原、西浦両町の地域給に関
 する請願(第二一九四号)
○滋賀県近江八幡市合併地域の地域給
 に関する請願(第二二〇八号)
○三重県津市の地域給に関する請願
 (第二二四〇号)
○北海道三石町の地域給に関する請願
 (第二二四一号)
○栃木県宇都宮市等の地域給に関する
 請願(第二二九〇号)
○合併市町村の地域給に関する請願
 (第二二九九号)
○島根県江津市の地域給に関する請願
 (第二三〇〇号)
○冨山県古里村国立療養所古里保養園
 の地域給に関する請願(第二三五四
 号)
○新潟県安塚村の地域給に関する請願
 (第二三九一号)
○熊本県牛深町の地域給に関する陳情
 (第五一一号)
○岐阜県神戸町の地域給に関する陳情
 (第五一七号)
○群馬県水上町の地域給に関する陳情
 (第六三六号)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(松浦清一君) それでは委員会を開会いたします。
 議題に入りまする前に、奄美大島の奄美労評から地域給のことで電報が参つておりますから、ちよつと御披露を申上げておきます。「奄美大島は生活必需品を高運賃で島外より殆んどを依存しているため、物価は県下最も高く、生計費は高騰しているので、公務員の地域給は、名瀬市を三級、古仁屋町、亀津町、知名町、和泊町、喜界町を二級、他の村を一級に引上げるよう貴下の御配慮を懇請す。委細文にて知らす。奄美労評。人事委員長殿。」特にこの電報を御披露申上げたのは、御了承の通り奄美大島が日本に復帰いたしまして、特殊な関係にございますので、この委員会終了後でも又後日でもよろしゆうございますが、特に配慮されるように人事院のほうに申出をするとか、或いは現地調査をするとか、こういう懇請が実現されるように配慮すべきことをお打合せを申上げたいと存じます。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(松浦清一君) 国家公務員法の一部を改正する法律案を議題に供します。
 過日、本件に関しましては、加藤国務大臣から提案趣旨の説明を承わつたのでありますが、委員各位から加藤国務大臣の提案理由の説明だけではこの法律の改正をしようとする意図が十分に明瞭にならないので、吉田総理の御出席を要請をして、基本的な将来の国家公務員に対する政府の考え方を聞こうではないかということの申合せとなりまして、爾来総理大臣の出席を懇請しておつたわけですが、御承知のようないろいろな事情がございまして、未だに御出席の機会を得ない。緒方副総理が代理として出席をして説明をしようというようなことに、官房長官等を通して連絡がついておりましたけれども、本日はほかの用件のために出席なさらない。こういう事情で塚田行政管理庁長官がお見えになつておるわけであります。従つてこの加藤国務大臣から承わりました提案理由説明の中に行政機構改革の一環としての現在の人事院を国家人事委員会に改組した、こういうようなことが提案理由書にも書かれておりますし、こういうことも加藤国務大臣はおつしやつておられましたけれども、その内容については一指も触れておらないわけでありますから、この観点から行政管理庁長官としての塚田さんから御説明を承わりたいと思いますが、如何でございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(松浦清一君) それではさよう取計らいます。
#5
○千葉信君 そうすると、今日も、総理大臣の御出席もない。それから場合によつては緒方副総理から御答弁を頂くということになつておりましたが、今日の委員会には、只今のお話ではお見えにならないようですが、その後、何か連絡がなかつたのですか。
#6
○委員長(松浦清一君) 私は宮田、千葉両理事のお許しを頂いて二十四日から今朝まで不在であつたために、まだ連絡が実はついていないのです。ですから、緒方副総理に出てもらつて説明を承わるとか、総理大臣の御出席を懇請するとかいうことは、今日塚田長官の説明を聞きまして後に御相談をして頂いて対処いたしたいと、こう委員長は考えております。
#7
○千葉信君 了解。
#8
○委員長(松浦清一君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#9
○委員長(松浦清一君) 速記をつけて。
#10
○国務大臣(塚田十一郎君) これはまあ実際には立案には参画もいたしておりますし、自分の意見も相当申上げて、そのようになつている部分もあるわけでありますけれども、ただ今こういう形になつて参つて、而も担当の大臣がきまつております場合に、私がこれに対して責任のある御説明を申上げるという立場におらないのでありますが、ただまあ行管長官がこの問題をどういう工合に考えているかという考え方を申上げて、御参考にして頂くということで申上げたいと思います。勿論との今度の人事院改組の主たる理由は、やはり機構改革の一環であるというわけでありまして、機構改革はまあ大きなものを縮小するという考え方が一つあるわけであります。それからして筋がすつきりしてないものを筋に乗せるという考え方がもう一つあるわけであります。まあ機構改革は大部分のものが考え方はそうでありましても、実際には行われておらんのでありますけれども、この人事院改組の場合には、私はむしろこの筋がすつきりしておらないものをすつきりと筋に乗せる、要するに国の行政機関としての筋に乗せるということが改組の重点になつていると考えているわけでありまして、どういう工合にそれでは考えているのかということでありますが、今の日本の、現在のこの行政機関の中に、いわゆる行政委員会という形のものが幾つかあるわけでありまして、中央にもある、地方にもある。で、中央にあつて一番はつきりしているものが人事院という形になつているわけで、この形にあるものは大体みなこれは占領後にできた特殊な行政機関の形態でありますが、非常に行政運営の上に責任の帰趨がはつきりしないという非常な欠陥がある。そこで勿論それぞれにそれぞれの存在の理由を持つてできているわけでありますからして、その存在の理由のある限りにおいて、形がすつきりしないからと言つて、あながちこれを全部やめてしまうというわけには参らないのでありますが、その存在の理由をなお存続している範囲においてその使命を果させつつも、今申上げるように、この行政機関は行政機関としての筋に乗せるという考え方で行つたならば、どういう工合に人事院というものが考え直せるだろうかということに、考えのポイントをおきまして、いろいろと検討して見た結果が、こういう結果になつたわけであります。で、成るべくこの行政機関は最終的には国会に対して政府が責任を負わなくちやならない立場にいるのでありますからして、政府と意思の疏通が十分つくというものでないと、これはうまく行かないにきまつておりますからして、成るべく意思の疏通が十分つくということに考え直して見る。併し人事院というものが持つている公務員の立場を幾らか国とは独立の立場で守つてやるという気持、そういう使命というものはこれは果さなけばなりませんからして、その使命が果されることも頭におきながらこの改組というものが行われているわけです。そういう気持で御覧頂きますと、大体この提案理由の説明も、それから先般本院の本会議においていろいろ行われた質疑に対する政府側の答弁もよくおわかり願えるんではないかと思つているわけであります。そこのところに、この人事院には今まで国家行政組織法の適用がなかつた。これは特殊の機関の形になつておりましたから、そうなつておつたのでありますが、それを組織法の適用を受けるような行政機関に直したということも、そういう考え方でありますし、それからして人事委員会にしながらも、依然として権能、権限というものは成るべく変えないで置く。ただこの国会に直接繋がつておつた点を直しましたのは、今申げましたように、これは組織としては当然政府の一つの組織でありますからして、政府と国会との間というものは政府が全体としてどこか一本にまとまつたところで国会と繋がる、従つて国会に対しては絶えずそこのところで責任をとるというのが、これは正しいあり方だと考えますので、人事委員会というものが直接国会に繋がつて行くという関係は、これはむしろないほうがいいのじやないか、又それがなくなることによつて国会が今まで国家公務員の人事行政というものに対してお持ちになつておつたいろいろな権限、働きそういうものは同じように幾らでも御発動を頂くことができるわけでありますから、それはそれでいいじやないかというような考え方もそこから出たわけであります。そのほか、そういう基本の考え方からして変つて参つたのに調子を合せていろいろな組織のあり方などが変つて参つたわけでありますし、主たる狙いというものはそこにあり、そういう気持でこの改組が行われたということに御了解願えれば有難いと思うのであります。以上基本の点だけちよつと申上げまして、あとは御質疑に応じまして逐次お答え申し上げたいと思います。
#11
○千葉信君 これは質疑にはならないかと思いますが、只今承つておりますと、先ず第一には、今も長官の方から言われたように、この法律案に関する限りは、責任者としては加藤国務大臣が当られる。併し行政管理庁長官の立場から今回の行政機構の改廃等についていろいろと参画された立場から、参考までに御説明申上げるということでございましたので、私も全くそういう限りで今承つたわけでありますが、ただ併しそういう参考上お聞きしましたその意見の中でも、二つの理由から今回の行政機構の改革について方針を立てられた。その一つは大きなものをできるだけこれを縮めるという考え方に立たれた。それからもう一つは筋の通らないものを成るべく筋を通すという方針で当られた。まあ第一の点については、仮にその内容がどういうものであるか知りませんが、目的としてはこれは一応我々もわかるのですが、筋に乗せるというやり方でやられたとすれば、こういう法律案は私は出て来なかつたはずだと思うのです。おつしやつておられる筋を通すという考え方は、国家行政組織をどうするかという立場に立つておつしやつておられるようですが、国家公務員法の場合には、そういう立場からだけ考えて問題が解決すると思つたら私は過ちを犯す虞れがあると思うのです。例えばその一つを取上げてみましても、各種行政委員会と全く同じ立場でこの問題を取上られて、そうして内閣が国会に対して如何に行政府としての責任を負うかという点に立つて考えられたという点がその根本だと思うのです。併し国家公務員注に関する限りは問題はそれだけでは解決しないという一つの例としては、若しもそういう立場からだけ考えて、そうして例えば日本の官吏制度をどうするかという問題を考えてみますと、ここにはそういう素朴な考え方だけでは解決の付かない問題が出て来ると思うのです。行政組織の中に、その行政を担当して働いている人々が、本当に民主化された状態で行政の運営に当るかどうかということや、それから又、議院内閣制の立場に立つている民主政治の場合に、当然これは政党政治という形になりますから、その政党政治をとつている限り、一党が入閣を担当し、その内閣を担当している政党が、今までの例からみますと、これは日本ばかりではありませんが、どうしても猟官制度を誘発する虞れがあるし、従つて又そのために官公吏の身分そのものが保障されないという傾向が出て来るし、そしてそういう傾向の中から行政自体が一党一派に偏するという弊害も末端の行政に至るまでそういう傾向さえも生ずるという虞れもあるし、従つてそういう日本の官吏制度自体の問題、それから官吏制度をどういうふうに民主化して行かなければならないかということは、これは現在の日本にとつて大きな命題だと思うのです。そういう点なんかを忘れて行政組織上の問題だけを考えて行くと、今のようにその点で筋を通すんだということで他の重要な点について常に問題を度忘れしてしまう。それからもう一つは、例えば簡単な――まあ簡単といつては叱られるかも知れませんが、目前の問題としては、人事院の創設されたその原因を考えてみましても、公務員に対しては憲法上保障された権利があるのに、その権利に対して著るしい制約を加え、労働権に対しては勿論のこと、政治活動の問題についても同様な角度から制限が加えられておる。そういう状態の中で一体最低の生活を誰が保障するか。この最低の生活なんかも、人事院がその公務員の持つている本来の権利に代つてこれを保障するという考えに立つている。而もそういう人事院の持つている性格というものは、各種行政委員会等の場合と同じに考えていいかどうか、この問題も重要な問題だと思うのです。まあ今日は内容に入ることは避けますけれども、例えば今度の法律なんかを見ましても、人事官の身分なんかは保障されているなんということをよくおつしやいますけれども、実際は、例えば公取委員会等の関係等では独立してその権限を行うという条文があるのに、今度の場合にはそういう点は全然考慮されないで、そうして身分上の保障が残されただけで、実際に人事院の権限を行使する場合の人事院に対する明確な独立性というものは完全に今度は抑えられて来た。まあこういふうな点がありますので、単に今御説明になられたように、筋に乗せるという立場からとられたその筋というのは、私どもとしては行政部門だけの立場から立つて問題を考えているとしかとられませんし、そういう意味では私どもやはりもつと広汎な問題を含んでいるという立場からこの問題を取上げなければなりませんので、今冒頭に塚田さんが言われたように、自分は直接にこの法案に対して責任をもつて答弁する立場にはない、併し参考までには申上げるということで承わりましたので、私もそのつもりで承り、又そのつもりで私もその範囲内で私のほうからも参考意見を申上げて、この法案の審議に入るということについては、やはりどうしても第十三国会等の国家公務員法改正、更に第二次の改正案の出ました当時の条件と、それから総理大臣の説明、人事院総裁の当時の説明等の点に重要な関連を持つております法律案ですから、やはり私は総理大臣の御出席なり、それから又どうしても総理大臣が出席できなければ副総理の御出席を待つてこの法案に対して正規の質疑に入りたいと思います。
#12
○委員長(松浦清一君) 塚田長官に対する御質疑ほかにございませんですか。
#13
○千葉信君 管理庁の長官に対する質問は、私は総理の御答弁なり若しくは副総理の御答弁を聞いたあとで、恐らくかなり大量に御質問申上げることがあろうかと思いますが、まあその前提が大事ですから、総理の御出席、御答弁を得られてから、後ほど機会をみて御質問申上げることにいたします。
#14
○委員長(松浦清一君) ほかにございませんでしたら、塚田長官は地方行政のほうからも御要請があるそうですから、御退席願つてよろしゆうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(松浦清一君) どうぞ。
 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#16
○委員長(松浦清一君) 速記を起して下さい。
 それでは国家公務員法の一部を改正する法律案の審議は本日の委員会にはちよつと保留にしておきます。
  ―――――――――――――
#17
○委員長(松浦清一君) 日程第二の請願陳情に関する件を議題に供します。内容につきましては、熊埜御堂専門員から説明をいたさせます。
#18
○専門員(熊埜御堂定君) 請願と陳情の御説明を申上げます。只今委員会にかかつております請願は、地域給に関しまする請願が三十三件、陳情が三件、寒冷地、石炭手当支給に関する法律の一部改正に関する請願、これが一件、石炭手当の免税措置立法化に関する請願というのが一件、教職員の給与体系是正に関する請願一件、国立病院の職員の特別手当に関する請願一件、合計請願が三十七件、陳情が三件でございます。
 地域給に関しまする請願は、高知県の山田町の地域給に関する請願ほか三十二件でございますが、いずれも町村合併その他生活費の非常に高騰に悩む公務員からのものでございまして、新たに地域給をつけ、或いは地域給級地の引上げを法制化するものでございます。中で特に目立ちますものは、町村合併が進んでおります結果、同一町村内で非常に級地の不均衡が出ておるので、あらゆる面で困つておるからというのが目立つ傾向でございます。特に合併町村区域内の級地の均衡を図るために早急に人事院の勧告をしてくれということだけを特に地区を指定しないで申しておる請願が一つございます。次は寒冷地、石炭手当支給に関する法律の一部改正に関するものでございますが、これは内容は石炭手当を、必要量を現在三トン以内に限られておりますが、これを三・七トンにまで上げるようにということ。次は薪炭手当を制度化しろということ。次は寒冷地給が、現在八割が最高でございますが、十割以下五級地の二割ずつ、二割、四割、六割、八割、十割というふうに変えるということでございます。
 その次は寒冷地手当、石炭手当の制度を公共企業体の職員及び駐留軍労務者についても法律でこれを明文化しろ、こういう内容でございます。
 その次は石炭手当の免税措置立法化の請願でございますが、これは石炭手当は現在一般給与と同様の源泉課税を受けておりますので、実際の支給額は非常に減つておる、これは石炭手当本来の趣旨から言つて非常に不穏当であるから、石炭手当については所得税の課税を免ずるような法律を作つてもらいたい、こういう請願でございます。
 次の教職員の給与体系是正に関する件は、これは三本建の現行法が非常に実際上の支障を来しておるので、その内容を速かに変えるようにしてほしいという請願でございます。内容は、人事院勧告通りに是正するか、或いは中等学校の教員でも、同一学歴、同一勤務年数で高等学校教員の俸給表を適用するか、或いは高等学校教員と同一学歴を持つておる者は別の俸給表を適用することができるというような改正をしてくれ、こういう趣旨の請願でございます。
 最後の国立病院の職員の特別手当に関する請願は、これは国立病院、療養所に勤めますもので、伝染病患者或いはらい患者、それからレントゲンの取扱などをやります者につきましての特別の勤務手当の制度を作つてほしい、こういう趣旨の請願でございます。以上。
#19
○委員長(松浦清一君) 只今説明の内容の通りでございますが、先ず地域給に関する件三十三件の調願につきまして御質疑ございますか。
#20
○千葉信君 速記をとめてもらつて、請願の案件を大別しますと五種類になつておりますが、この中で、従来の人事委員会から出しました結論等の関係から、事前に話合いをしたほうがいい問題もありますので、それをされてから、一つ質疑に入るなり若しくは又採決に入る方法をとつて頂きたいと思います。
#21
○委員長(松浦清一君) じや速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#22
○委員長(松浦清一君) 速記を起して下さい。
 請願の地域給に関する件三十三件は請願の趣旨の通り採択することに御異議ございませんですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#23
○委員長(松浦清一君) 採択することに決しました。
 同地域給に関する件三件の陳情も、陳情趣旨の通り採択することに御異議ございませんですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○委員長(松浦清一君) 採択をいたします。
 請願千七百四十八号、寒冷地石炭手当の支給に関する法律の一部改正に関する件は、請願趣旨の内容に若干誤解をしておる点があるやに見受けられますので、その内容全体を石炭手当を増額してもらいたいという請願であるという趣旨に了解をすることにして採択してよろしゆうございますか
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○委員長(松浦清一君) 採択することに決します。
 請願千八百八十九号、石炭手当の免税措置立法化に関する件は請願趣旨の通り採択することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○委員長(松浦清一君) 採択することに決します。
 請願千八百十二号、教職員の給与体系是正に関する件、これは保留することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○委員長(松浦清一君) 保留することに決しました。
 請願千八百八十五号国立病院等の職員の特別手当に関する件、請願趣旨内容通り採択することに御異議ございませんですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○委員長(松浦清一君) 採択することに決しました。従いまして、請願は合計三十六件、保留は一件、陳情が三件、合計請願陳情を加えまして採択されたもの三十九件、保留されたもの一件であります。本会議に対する委員長報告の案文その他は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○委員長(松浦清一君) 御異議ないものと認めましてさように決しました。
 ちよつと速記をとめて不さい。
   〔速記中止〕
#30
○委員長(松浦清一君) 速記を起して。
#31
○溝口三郎君 入江さんにお伺いいたしたいのですが、私、暫く留守しておりまして、最近の経過はちよつとわかりませんが、国家公務員法の改正法案の衆議院のほうの審議の経過はどの程度になつておるか、御承知でございますか。
#32
○政府委員(入江誠一郎君) 私も詳細には存じませんけれども、今国会開会以来現在引続いて人事委員会で御検討中でございます。まだ結論は得られておりません。
#33
○溝口三郎君 今度の国家公務員法の改正法案の提案理由は加藤国務大臣が担当しておられたのですが、国家公務員法の最初の法律案が第一国会でしたか、そのときには総理大臣がやられたように思います。十三国会で改正法律案が出たときには提案理由を本会議で入江人事官が説明をしておられたように聞いておるのですが、今度の改正につきまして加藤国務大臣がやつておられたのです。私、新聞等で拝見しておりまして、人事院は余りこの問題について関与していないような印象を持つたのであります。提案の責任者と言いますか、それはどういうことになつているのでしようか。この際お伺いしておきたいと思います。
#34
○政府委員(入江誠一郎君) 只今のところ、今国会に御提案申上げました公務員法の改正は、勿論政府の提案でございまして、このいきさつと申しますか、経緯を申上げますと、御存じの通り今回の行政機構改革を行政管理庁でずつと計画されまして、その一環として人事院の改組を取上げられたわけであります。まあ人事院といたしましても、その経過の或る時期におきまして、政府から人事院の意見を聞かれたりいたしまして、その間、若干の折衝がございましたが、もとよりこの公務員法の改正は、政府の企画されました行政機構改革の一環として立案されたものでございますから、責任者は当然政府におありであろうと思います。
#35
○溝口三郎君 十三国会のときにも行政機構改革の一環として人事院を改組をするというようなふうに聞いていたのでございますが、そのときには人事院の改組については人事院で原案をおこしらえになつて、人事院が主として答弁に立つておられたように記憶しておるのでありますが、その点は如何なんですか。
#36
○政府委員(入江誠一郎君) これはやはりあの当時も、御存じの通り政府で、やはり行政機構の改革がございまして、その一環として考えられたのでございますが、たまたまあの当時は担当国務大臣がおられませんでしたし、まあ便宜人事院で一つ説明するようにとのお話でございまして説明いたしたわけでございまして、今回とその提出の経緯につきましてはさほど変つておるわけではございません。
#37
○溝口三郎君 そういたしますと、今度の改正法案につきまして、その考え方とか内容については、これは政府のほう。立案をして、そうして人事院はそれに対して何か意見でも出されているのでございますか。政府でやつたまま出て来ているということになるのでございますか。
#38
○政府委員(入江誠一郎君) この問題につきましては、大体新聞等でも輪郭を御存じだと思いまするけれども、最初は、政府のこの問題に対する案は、行政審議会の案が一つ基礎になりまして、いわゆる人事院の二分案と申しますか、相当まあ人事院の機構につきまして進んだ改組の方針をとられておつたわけであります。併しながら、人事院といたしましても、先ほど行政管理庁の長官からもお話がございましたが、行政機構を或る程度合理化をするということは止むを得ないにしても、やはり公務員の立場を主張し、或いは人事機構の独立性もある上から、政府の方針を人事院として責任が持てる程度まではどうしても修正をしてもらわなければならんということもございまして、その間に政府の意見と人事院の意見との折衝の結果が一応まとまりましたのが今回提案したものでございます。
#39
○溝口三郎君 今度の改正法案の内容を拝見しますと、十三国会であの流産になつた法案と、それから第一国会でしたか、一番初めの公務員法が出た。一応は人事院を改組して人事委員会にするのだというようなことから言うと、大体一番初めの国家公務員法に戻るべきだ。それが十三国会で出た改正案と、それから今度の改正法案と、三つを比べて見まして、その間に条文等においていろいろな考え方が非常に変つているのですね。なぜその一番初めの法案に戻らないか。これは労働三権の問題がありますが、それを離して考えまして、人事院を改組する場合に、人事委員会にするのだ、総理府の外局にするのだというようなことから、その権限なりそれから規則の制定とか勧告というようなことが、この三つを並べて見まして、思想が私は殆んど統一していないのじやないか。その一番初めの国家公務員法の原案をこしらえた責任者はどこであり、十三国会の改正案は、あのときの責任者はどこであるか。今度の改正法案を出すときには責任者は一体どこであるのか。それに対して、初めから国家公務員法の一審責任を持つておられる人事院は、今度の改正法案に対してどこまでの考え方を持つておられるかということが非常に疑問に感ぜられるのです。今、入江人事官の御答弁の中に、これは行政管理庁で原案をこしらえて、そうしてそれについて人事院としても意見を出して、その調整にもあずかつたと言われますが、さつきの十三国会に出された改正法案の原案は、あれは一体どこでやりましたか。
#40
○政府委員(入江誠一郎君) あのときもやはり今回と大体同様でありまして、行政管理庁なり政府のほうで原案を作られまして、やはり人事院の意見も参酌しながら国会に出て来たものと思つております。
#41
○溝口三郎君 もう一遍はつきりお伺いして置きたいと思うが、国家公務員法を改正したり規則を制定するというような場合に、公務員法の二十三条でございますか、それに基いて人事院が意見がある場合には、これは国会と内閣に意見を具申しなければいかんというような条文があります。そういう条文があるのに、この人事院の改組をするというような重大な問題については、何か国会と内閣のほうに同時に意見具申の手続を人事院はとらないでもいいのかどうか、そうして二十三条についてはどういう考えをしておられるか、それをお伺いして置きたいと思います。
#42
○政府委員(入江誠一郎君) 只今御指摘のごとく、国家公務員制度その他につきまして人事院が意見を政府なり国会に申し出ということは規定されておりまするが、併しながら又政府は諸般の法律につきまして改正の案を国会に出されるということは、これ又当然あるべきことでございまして、この問題につきましては、政府から国会へ提案され、人事院へ政府から交渉がありましたことは勿論でございますけれども、特にこの問題について人事院から更に国会へ別の意見の申出をいたす必要はないと思つております。と申しますのは、例えば国家公務員制度につきまして、今まで御承知の通り政府の提案がございましたときに、それと同様なものを必ずしも人事院から国会に意見の申出をしているわけでもございませんので、政府のみの提案による場合もございますけれども、又、人事院から何か意見を申し出させたこともあると思つております。
#43
○溝口三郎君 そういたしますと、将来でもこういう重大な国家公務員法の改正法律案を出すような場合でも、それから給与の改訂の勧告のような場合でも、これは人事院がやらなくても政府が勝手にやればいいのだ、それはもう法律では、勧告や法律の改正については国会と内閣に同時に勧告をしたり意見を申出るということになつているが、そういう手続はしなくても、そうしてそういう法律がなくても、政府はもう単独にでき得るのだということになるわけでございますか。
#44
○政府委員(入江誠一郎君) もとより公務員の給与その他につきましても国会へ政府から提案をされることはあり得ると思いますし、例えば御存じの通り期末手当などの問題につきましては直接政府から提案されることもございますし、又国会において議員立法として御提案になることもございますし、又同時に人事院から必要と認めました場合に国会へ意見の申出をしたこともございますので、人事院の意見の申出がありませんでも、政府から国会のほうへ公務員の問題につきまして提案されることはあり得ると思います。
#45
○溝口三郎君 今のようなお話ですと、人事院の改組というようなことは、これは人事院としては、人事院を存置したほうがいいのだ、だから政府がいうまでは黙つていたのだ、併し政府のほうでそう一方的に言つてくれば、まあそれに同意するものだというので、今度は法律案が出ているのでございますか。
#46
○政府委員(入江誠一郎君) 同意と申しまするか、折衝をいたしまして、人事院も政府が提案されることについては了解いたしておりますのでございますから、只今の御指摘のごとくお考えになられるのは止むを得ないと思います。
#47
○溝口三郎君 今日の質問は一応これだけにしておきたいと思います。
#48
○千葉信君 今の質疑を聞いていると、いろいろな疑義出るのだが、入江さんにちよつとお尋ねしますが、この行政管理庁設置法を改正されたのはあれは十三国会ですか……、行政管理庁設置法が改正される前は、行政機関の中で、勿論これは国家行政組織法の中にも人事院は入つておりませんし、それから人事院をどうする、こうするという問題については、行政管理庁といえどもこれは手を付けることができないという法文がはつきりあつたのですが、これがたしか十三国会のときだつたと思うのですが、そのときに始めて行政管理庁は国の行政組織について行政管理庁としての立場からこれを検討することができるというふうに法律が改正されたのです。そのときに始めて政府のほうとしては、人事院をどうする、或いは人事院の機構をどうするということについて行政管理庁でこの問題を掌理するということになつたのですが、それがなかつた当時には、一体、政府のほうとしては法律の提案権はあるけれども、人事院の意向を無視しては、この国家公務員法を守り、国家公務員法実施の責任があり、而もその立場からこの法律の改廃等については人事院が政府のほうに意見を申出ることになつているのですから、これは飽くまでも人事院の意向を無視してはできなかつた。併しいつの間にか行政管理庁設置法が改正されてからのちには、これは人事院のほうの意向如何にかかわらず、政府としてはやろうと思えばできないことじやない。そのために今回行政組織法の関係をどうするのか、或いは人事院を定員法の枠内に入れるか入れないかということについても、同時にこれを行政管理庁のほうでやることができるようになつた。併しそういう形に現在なつていますれども、こういう問題をどうするこうするということについては、人事院は、その第三条の立場からいつても、それから第二十三条の立場からいつても、人事院が公務員の利益を擁護できるかどうかというような問題に緊密な関係のある問題について、人事院が意思表示をしないで黙つて問題を見送るということはちよつとおかしいと思う。これは人事院が国家公務員法によつて賦課されておる責任でもあり、義務でもあるのですから、従つてそういう角度からいうと、行政管理庁設置法が改正される前は勿論のこと、されても、国家公務員法の二十三条によつては人事院はこれを荏苒と見送ることはできない立場に立つておられるのです。ですから、そういう角度から行けば、今度の法律案が、勿論この法律案の提案の権限は内閣総理大臣一人ですから、人事院が直接国会に出すことはできないけれども、この法律の内容について、人事院が国家公務員法に関する限りは公務員諸君の利益に直接関係のある問題ですから、これを見送るということは人事院の怠慢ということになるかも知れない。そういうことになりますと、一体、今、溝口委員が言われたように、前の場合はとにかくとして、今度の場合には人事院はどういう二十三条に基く意見の具申を行なつたか。これは当然問題になつて来ると思う。その点を明らかにして頂きたいと思います。
#49
○政府委員(入江誠一郎君) 政府内部における折衝の過程は別問題といたしまして、只今御指摘の通り、政府は法律案を提案いたしましても、人事院がそれに関連いたしまして意見の申出をいたすことは可能だと思います。今回の問題につきましては、この法案を政府は提案された過程におきまして人事院の意見も徴されておるわけでありまして、人事院といたしましてはこの法案の提案を別に人事院独自の立場におきまして、国会へ意見の申出をいたさない立場をとつておるわけであります。
#50
○委員長(松浦清一君) 速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#51
○委員長(松浦清一君) 速記をつけて下さい。
#52
○千葉信君 時間の関係もありますから、それでは最後に一点だけ。そうしますと、今度の人事院の立場なり人事官諸君の立場なり又希望というものは、よく我々はわかつておりますが、ただ併し今度の法律案が提案されるに当つて正式の意見の申出というものはなされなかつたけれども、政府との間に非公式の折衝というか、意見の交換というか、そういうものは今の御答弁からいつてもあつたわけですが、その場合に一体人事院としては承服される程度の成功をその交渉の過程の中で得られたかどうか、その点はどうですか、お答えにくい点だとは思うのですけれども。
#53
○政府委員(入江誠一郎君) 政府との折衝の細かい過程は御遠慮させて頂きたいと思いまするけれども、人事院といたしましても、先ほど来いろいろ御指摘のありましたように、公務員の立場と申しまするか、公務員法の精神を保持する必要上の責任の持てる範囲は政府に極力了解してもらうつもりであります。
#54
○委員長(松浦清一君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#55
○委員長(松浦清一君) 速記を始めて。
 本日の委員会はこれを以て散会いたします。
   午後零時二十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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