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1953/05/11 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 人事委員会 第11号
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1953/05/11 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 人事委員会 第11号

#1
第019回国会 人事委員会 第11号
昭和二十九年五月十一日(火曜日)
   午前十一時九分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
五月八日委員北村一男君辞任につき、
その補欠として松本昇君を議長におい
て指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     松浦 清一君
   理事
           宮田 重文君
           千葉  信君
   委員
           後藤 文夫君
           溝口 三郎君
           湯山  勇君
  国務大臣
   国 務 大 臣 加藤鐐五郎君
  政府委員
   総理府事務官
   (内閣総理大臣
   官房審議室統轄
   参事官)    田上 辰雄君
   人事院事務総局
   給与局長    滝本 忠男君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       熊埜御堂定君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○連合委員会開会の件
○国の経営する企業に勤務する職員の
 給与等に関する特例法案(内閣送
 付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(松浦清一君) それでは、これから委員会を開会いたします。
 先般、労働委員会から、国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法案につきまして、合同審査の申入れを受けまして、前回の委員会で、合同審査を行うべき日取等につきましては労働委員長と打合せの上これを決定するように、私にお任せを願つておつたわけですが、本日、労働委員長と打ち合せの結果、次回木曜日に合同審査を行うことに決定をいたしましたから、御了承を願いたいと存じます。
 本日は、前回に引続きまして、国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法案を議題に供します。前回に引続いて質疑のある方は順次御発言を願います。なお加藤国務大臣と、政府委員として田上参事官が御出席になつておりますが、加藤国務大臣は衆議院の法務委員会からの出席の要請もあるよしでございまして、審議中に退席されることがございますので、先に加藤国務大臣に対する質疑を行つて頂きたいと存じます。
#3
○湯山勇君 大臣に端的にお尋ね申上げたいと思います。大臣が前回千葉委員の質問に対しまして、本法が制定された場合には、現業官庁に勤めておる一般職の公務員の給与はこれによつてよくなるのだというような御説明をなさつたと思うのですが、本法によつてよくなる、悪くなることはないのだという保障は、どこでされていると、大臣は御判断になつておられるか、承りたいと思います。
#4
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 公労法適用の職員が団交権があるものですから、従つてどちらかと言えば一般公務員のほうよりはいつも待遇がよくなつておると思うのです。今までも低うございますが故に、それのほうに右へならへというふうに行くつもりであります。
#5
○湯山勇君 只今の大臣のお考えは、お考えとして、法的にこれによつてここがよくなるという保障はないのでございますか。
#6
○政府委員(田上辰雄君) 法的な根拠といたしましては、第四条に「主務大臣が給与準則を定める」ことになつておりますが、その給与準則の建て方によりまして、公労法適用の団交の結果に準じて取扱うような内容を決めるということによつて、御承知のような効果を生ずるわけであります。同様に第六条の場合、つまり「勤務時間、休憩、休日、休暇」についての内容につきましては、第二項にありまする内容を考慮された上で、主務大臣が規定を定めることになつております。これは第六条の第一項の規定に基きまして、法的な基礎が与えられるということになるのでございます。
#7
○湯山勇君 団交の結論に準じてという御説明があつたのですけれども、そういうことは法律の上ではどこにもないわけです。そういたしますと、逆に、団交の結果がどうあろうとも、或いは一般公務員の給与がどうあろうとも、本法適用の公務員については勝手に決められるということが言えるわけなので、そういう場合には、今おつしやつたように、必ずしも本法適用によつて適用される公務員が、有利に扱えるという保障はできないのではないかと思うのですが、この点もう一度伺いたいと思います。
#8
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 従来この立法の趣旨は、同じ職業、同じ場所に仕事をいたしておりましても、常に公労法適用者のほうが、収入が多いものですから、その不均衡を是正する目的のために出ておりますが故に、一般公労法の職員より悪くなるというようなことは考えておらない次第でございます。
#9
○湯山勇君 只今の点は、なお細部に且つては政府委員のかたからあとでお伺いすることにいたしまして、国務大臣にお尋ね申したいのは、本法の適用によつて、従来は現業庁に勤めておるものについては、公労法の適用者と非適用者という二本建になつておつたと思います。今回は更にこれが複雑になりまして、公労法の適用者と、本法の適用者と、更にこれから除外されて、一般公務員並みに扱われるもの、という三本建になるのではないかと思うのじすが、それは、そのようになるわけじございますか。
#10
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 身分の上におきましては、政令で、第二条の二項にあります「政令で定める官職にあるものを除く。」というものと、一般公労法適用以外の職員と、公労法適用の似員と、三つになつておりますが、支給のほうは、公労法適用職員と給与法適用職員と同じになりますが故に、ただ政令で定めるものを除くという一部分のものだけが除かれるだけで、あとは給与の点においては二本建になるとかように思つております。
#11
○湯山勇君 その点がどうも明確でないと思うのですが、法律の上では、今おつしやつた点が、これは本法適用者と公労法適用者が同じになるということは、それはもう大臣の考えによつて七うされるというだけにとどまるわけではないのでございましようか。
#12
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 初年度におきましては今の御質問のような部分もありまするが、先刻来申したようなことで、法の精神が二本建ということになると思います。つまり政令で定めるものを除くものと、然らざるものとの二本建に行く考えでございます。
#13
○湯山勇君 実際問題は、或いはおつしやつたようになる可能性も多分に含んでおるかも知れないと思うのですが、法律自体の建前は、現業官庁に勤務する職員は三本建になるという可能性を含んでいるということは言えるわけだと思うのですが、それはそう解釈してよろしゆうございましようか。法律の建前だけから申しますれば……。
#14
○政府委員(田上辰雄君) 法律の根拠によつて分けますると申しましても、考え方の問題であろうと思うのでありまするが、加藤大臣からお答えいたし出したように、法的に考えましても、これを三つに分類できると思うのでございます。
 第一は、第二条第二項の括弧内にありまする管理又は監督の地位にあるもののうち政令で定めるもの、これが第一種、
 第二種は、今度救済されるべきいわゆる非適用職員の一団、
 第三段として公労法適用の職員、
 この三つに明らかに分けられると思うのであります。併し、給与の面につきましては、いわゆる管理、監督者が一般職の給与と同様な給与を受ける。そのほかに、公労法適用の職員と、いわゆる非適用職員は、これは加藤大臣から御答弁がありました通り、給与につきましては一応一本だと考えられる。但し、過渡的な事情におきましては、その間の差違は生じ得るけれども、考え方としまして、給与の面から見ますならば、これを同一に考えて行つていいのじやないか、こう考えるのであります。
#15
○委員長(松浦清一君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#16
○委員長(松浦清一君) 速記を始めて。
#17
○湯山勇君 それでは只今の御説明によつて、建前としては二本建になる、過渡的には三本建の場合もあり得るというお話ですけれども、私は逆じやないかと思うのです。つまり大臣の御説明にもありましたように、人事院勧告に対して、つまり国家公務員として給与準則の適用されるものと、そして本法による給与準則の適用されるものと、それから従来の例から申しますれば仲裁裁定によつてできたそのベースを貰うものと、結局三つができる。たまたまそれが実施上、仲裁裁定によつて実施されたベースと、できた準則とが、この本法適用者は一致する場合ができて、それで二本建になるというので、それ自体の建前は、やはり今のように、人事院勧告に基くもの、それから本法による準則によるもの、それから更に仲裁裁定を基準としてできたもの、こう三つになるというのがこの法律の建前であると、こう解釈するほうがむしろ妥当ではないかと思うのですが如何でしようか。
#18
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 只今御質問の要点は、形式は三つに分れておりまするが、支給の方面におきましては、二つに分れるということであります。
#19
○湯山勇君 大臣に対しましては一応それだけにいたします。
#20
○委員長(松浦清一君) ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#21
○委員長(松浦清一君) 速記を起して下さい。
#22
○湯山勇君 では実際的な問題で若干お尋ねいたしたいと思うのですが、主務大臣は政令の定むるところによつて給与準則の制定を委任することができることになつておりますが、これは大体どういうところへ委任するということが予想されるわけでございますか。
#23
○政府委員(田上辰雄君) 主務大臣が給与準則を作りますのが原則でございまするが、五現業の各事情によりましては、それぞれ下部機関の長がそれぞれの機関を責任を以て管理をしておるわけであり、具体的に一つの工場なら工場を管理をしておりまして、その実情に応じた準則を決めて行かなければならないという実情があるのでございます。併しながら、それかと言つて、余り下のほうまで一々給与準則が別々なものが決まるということは不都合の生じるような結果にもなりまするので、主務大臣がそれぞれ地方の局長に委任をいたしまして、実情に応じた給与準則を決めて行く、殊にその点については、服務の関係、あとに出ます勤務時間、休憩、休日、休暇等の規定につきまして、余程その地方々々の事情が異つておると思います。そういう点につきましては委任をむしろ必要とすると考えております。具体的に委任を誰にするかということは、五現業各企業の主務大臣におきまして決定をされるのでございます。
#24
○湯山勇君 どうも今の御説明はちよつと分りかねるのですが、勤務条件については又あとでお尋ねすることにいたしまして、特にこの給与準則の問題は、今のように各現業官庁の地方の局長に今一応やらせるというようなお話ですけれども、果してそういうことで可能かどうか。或いは又この第五条との関連において、そういうことをしたところで、これは結局予算の関係がありまして、実際の問題としてはできないのじやないか。又、局ごとにてんでんばらばらそういうことをやつたのでは、これ又困つた問題になつて来る。もう少し今の点を明確にして頂きたいと思います。
#25
○政府委員(田上辰雄君) 給与準則、勤務時間等に関する規定の制定者は主務大臣でありまするが、委任をする場合におきましては、国有林野庁においては林野庁長官、印刷局におきましては印刷局長、造幣局におきましては造幣局長を予定いたしておることを申上げておきます。
#26
○湯山勇君 それでは次に、この文章の上から見ますと、予算と給与準則とはいずれが優先するか、こういうことが問題になると思いますが、これについてはどういうふうにお考えになつておられますか。
#27
○政府委員(田上辰雄君) 給与準則を制定する場合に、その内容としましては第三条の点を考慮しなければならないのでありまして、第一項の原則のほか、この給与につきましては、一般職職員の給与の事情、民間事業の従業員の給与その他の事情を考量しなければならない、これは現在特別会計法において同様な規定があるのでありまして、その内容につきましては何ら変るところがないのであります。この給与準則を、予算を無視して決めるということは、一般財政の建前からは、これは当然制約を受けるのでありまして、それにつきましては、ただ第五条の業績賞与の点につきましては、実績の如何によつて、能率をあげるのだとか、或いは経費の節約をしまして利益をあげた場合に、大蔵大臣の承認を受けて考慮される。当然一般給与準則を決める上におきましては、予算の制約を受けなければならないと存するのであります。
#28
○湯山勇君 そういうふうに予算の範囲内で準則を作るということになれば、実際において例えば公労法適用者の仲裁裁定が実施された場合におきましても、結局、本法適用者はそれに伴つてのベース・アップということは不可能になつて来る。と申しますのは、前国会におきまして、仲裁裁定実施に関して、これは大蔵大臣にも労働大臣にもいろいろお尋ねしたときに、結局、年度当初において、ベース・アツプを見趣して予算を組むということは、これは予算編成上あり得ない、つまり現員現給でもつて予算は組むものだ、従つて追加更正予算のない限り、例えば現業官庁において資金上は可能であつても予算上はできないというのが現在の予算の立て方であると、こういう説明をしておるのです。ですから、現にあの当時におきましても、三公社五現業の中で、例えばアルコール専売等におきましては、予備金の中で、大体予備費の追加がありまして、千五百万円ほどの追加があつたわけです。その半分ほど出せば、あの裁定は完全に実施できる状態にあつたにもかかわらず、やはりこれは今のように資金上はできても予算上はできないのだというので、されなかつたような実例がありまして、こういうふうに、予算で拘束しておけば、仲裁裁定が実施された場合においても、なお且つ本法適用者は、準則が予算の範囲内で作らなくちやならないということになつている以上は、準則はできないわけです。そういうことになると、この通りやつて行けば、実際問題としては不可能になるということが考えられるのではないかと思うのですが、この点は如何でしよう。
#29
○政府委員(田上辰雄君) 公労法適用の職員と、今回いわゆる非適用職員として仲裁されるものとのアンバランスを是正して行くという建前の特例法でありますので、度々申しますように、給与準則につきましても、過渡的な事情下における間はともかくといたしまして、この給与準則が一本化されるということを考えておるのでありまして、その場合に当然公労法適用職員の関係で団交によつて一定の条件が決定されますると、この給与準則によつて動いて行く。而もその給与準則はいわゆる非適用職員とされておりましたものにも当然及ぶのでありまするので、予算的措置はその実情に基いてこれをできる限り実行して行かなければならないのは申すまでもないのであります。この予算的措置の問題につきましては、一般の場合と同様に、必要があれば補正予算を取るか或いは予備費でこれを間に合せるといつた問題が次に起つて来るのでありまして、政府といたしましては、このアンバランス是正のこの特例法の趣旨に副うて当然努力いたすべきであると思うのであります。
#30
○湯山勇君 アンバランスを是正したいという御趣旨は分りますけれども、この通り忠実に、その会計年度の予算の範囲内において給与準則を作つて行くということになれば、給与準則を作る以前に予算の補正がなされない限り、現在よりも有利なものはできない、理窟の上からはそういうことになるだろうと思うのです。そういたしますと、結局他の公務員においては、例えば人事院勧告にいたしましても、一応予算と無関係に出されます。だから、出されてから後に予算措置が考慮される。仲裁裁定においても同様な筈です。これも現行予算がこうだから、これだけの勧告をするのだ、裁定をするのだということではなくて、やはり本法第三条にあるような条件によつて勧告がなされる。裁定がなされる。とろこが本法適用者だけはそうでなくて、予算措置がなされるまでは新らしい給与準則を作られない、こういうことになつて、そこには非常に建前の上で違いが出来て来ると思うのですが、そういう違いが出来て来れば、これは今のような御趣旨ではあるけれども、その御趣旨の通りのことがスムースに実施されないということになるのではないかと思うのですが、この点はいかがでしよう。
#31
○政府委員(田上辰雄君) 理論の上では、只今湯山委員のおつしやいました心配が可能であると思うのであります。ただ例えば本年度においては、差当りいわゆる非適用者のアンバランスを完全に是正するとしますと、予算上の不足を生じる。従つて過渡的には、予算の制約を受けまして、これが完全な実施をいたしますのは非常に困難であるということが申ぜるのでありまするが、来年度におきましては、当初予算に、公労法適用職員と同一な給与準則に基いて支給がなされなければならないという建前で、関係五現業の方でも十分予算を要求するでありましようし、その要求が極めて合理的であるということは、関係各方面に理解されるもの、たと私は信じるのであります。こういう事情のもとに、実際上は予算的措置はあとからされるのでありまするけれども、少くとも現在のような不均衡をこの特例法によつて救済されないということは言えないのであります。第四条にありまする給与準則を、公労法の職員といわゆる非適用の職員と一本化されることによりまして、アンバランスが是正されて行くものだと考えるのであります。
#32
○湯山勇君 今の点、もう一つお尋ね申上げておきたいと思うのですが、それは現在起つているアンバランスは三十年度において是正される、これは一応今の御説明で了解ができます。併しながらそれぞれ情勢適応の原則によりまして、仮に三十年度において現在のアンバランスは是正されたといたしましても、三十年度の年度内において、又新らしい仲裁裁定が出されるというような場合のアンバランスの是正というものまで見越して三十年度の当初予算は組めないと思うのです。そういたしますと、結局、今日とられておるのと同じようにアンバランスができて、その状態が、次年度の予算が組まれるまでか、或いは次に補正予算が組まれるまでは持越されるというギヤツプがやはりできて来る。こういうことはこの法律通り行けば当然そういうことになると思うのですが、それはやはりそういうふうに御解釈になつておられるのでありますか。
#33
○政府委員(田上辰雄君) 只今湯山委員のおつしやいました通りであろうと思います。
#34
○湯山勇君 そういたしますと、これは非常に問題になるのでございまして、問題になるのは、どこか不備な点があるか、何か加えなければ、今のように公労法適用者と本法適用者が常に一本になつて動いて行くということは不可能になつて来る。その点は非常に問題でありますから、又別な機会にお尋ね申上げることにいたしまして、もう一点だけお尋ね申上げておきたいと思います。それは、先ほどもちよつと御説明がありましたが、収入の増加、又は経費の節減によつて、大蔵大臣の承認を受けた場合には特別に給与として支給する、この特別の給与というものの内容ですが、これはやはり準則に盛込まれて支給することもできるわけでございますか。或いはただ先ほどもちよつとおつしやいましたが、例えば賞与とか、勤勉手当とか、そういうもので、一時金の形で出されるものだけなのか。
#35
○政府委員(田上辰雄君) 第五条の特別の賞与は、給与準則に特に規定されるという問題ではなくて、これは一時金としまして、この第五条の内容にもあります通り、職員の努力によりまして、収入の増加があつた場合、或いは経費の節約があつた場合に、大蔵大臣の承認を受けまして、一時金を支給するということであります。
#36
○湯山勇君 給与局長にお尋ねいたしますが、特別の給与という表わし方で、これは従来国家公務員の場合にはどういうものを指して特別の給与というように言つておられるのですか。
#37
○政府委員(滝本忠男君) 只今の御質問の点でございますが、国家公務員の場合におきましては、その業務の能率測定というようなことが事実上困難でございますし、従いましてこういう種類の給与は出ておらないのであります。で、御質問の趣旨は、公務員の場合には特別の給与という言葉でどういうものが表わされておつたかというお話でございますが、これに該当するようなものは今のところないのじやなかろうかというふうに考えます。で、強いてそういう言葉で表現されたものを拾つてみますると、例えば特別調整額というようなものを場合によつたら特別の給与ということで行つたかと思いまするが、その内容は違つておると思います。
#38
○湯山勇君 私も、今おつしやつたように、特別調整費というような意味合いにこれをとれば、当然これは準則に関係を持つような性格を持つて来ると思うわけです。そういうふうに考えれば、特別の給与というのは、必ずしも一時的なもの、一時金という形じやなくて、やはり或る程度、例えばこういうものについては、将来の見通しも考えて、一号ずつ昇給するとか、そういつたことも考えられるのじやないかと思うのですが、そういうことは全然御考慮になつておられないかどうか。
#39
○政府委員(田上辰雄君) 特別の給与と申しますのは、いわゆる業績賞与を考えておるのでありまするが、これは先ほども申しました通りに一時金として考えておるのでありまして、只今御指摘になりましたように、これを昇給の関係に結び付ける、或いは恒久的な給与として決めて置くのだとか言うふうには考えておらないのでございます。
#40
○湯山勇君 先ほどお尋ね申上げました公労法適用のものが仲裁裁定の実施によつて上つたけれども、本法適用者は上つていないという場合が考えられますので、そういう場合に、次の補正丁算なり或いは次年度の予算が組まれる間の過渡的な措置として、このあとり特別の給与というものが、準則はでざてないにしても、それに該当するよりに支給されるというような途が講じられておれば、先ほどのような不均衡ほなくなるわけですけれども、これが端的に一時金だけというのであれば、これは当然先ほどのような不備な点ができて来ると思うのです。この点につきましてはどういうふうにお考えになつれておられるかをお聞きして来たわけですけれども、今の二つの点についての御答弁を総合しますと、やはり先程大臣がおつしやつたように、これによつて実質的には二本建にするというその二本建が完全には実施されない、こういうことになりますので、この点についてはなお又別な機会にお尋ねいたしたいと思いますが、十分一つ御検討頂きたいと、このように考えております。
#41
○政府委員(田上辰雄君) 公労法適用職員と非適用職員との給与準則を一本化するということは御理解頂いておると思うのでありますが、実際問題としてアンバランスが是正されない場合が実際としてあるのではないかという点を御心配なのであると思います。併しながら先程申上げました通りに、予算に実際縛られるということは申すまでもないのでありますが、仮に公労法適用職員の団交の結果、条件が変つて給与が引上げられたという場合においては、補正予算を組む。これは給与準則は一本化されておる場合においては、予算の補正を行つて行くということは、公社の場合におきましても実例もあるのであります。給与のバランスが取れて行けないとは言えないであろうと思います。なお予算に組まれてない場合において当然その給与が制約されるということは、公労法適用職員の場合についても御承知の通り同じでありまして、仲裁裁定におきまして、受諾ぜられる場合においても、その前提として予算及び給与の総額が補正されなければならんということは従来とも行われておるところでありますので、同様の制約は受けますけれども、非適用職員の給与準則につきましては、公労法適用の職員と一本化された場合においてバランスが取れて行けるという考え方には変りはないと思うのでございます。
#42
○湯山勇君 どうも御説明で納得できない点が非常に多いのですが、それは現在においてもできない場合がある。つまり現在の三公社、五現業においても、やはり補正予算が決まらなければできないのじやないかというようなことは、これは全部が全部そうというわけではないのです。特に昨年の場合はできる所もあつたし、或いは給与総額においてぱできないが、予備費なり或いは各省で、或いは大蔵大臣の承認によつて流用によりできる所もあつたわけです。ただあの三公社五現業の仲裁裁定を完全に実施しなかつた、或いはあれをああいう形にしたというのは、大蔵大臣の説明によれば、一般公務員とのバランスの関係が一つあつたのと、国鉄等においてはどうしてもそういう操作をしてもなお且つできないという事情にあつたために、当然できる状態にあつたものまでも延ばされて来たわけです。ところが今回の場合はそういうのでなくて、第五条によつて当然予算の範囲内ということが限定されておる以上は、今のように内部操作によつてできるということは、現在の予算の建前上できないということになつて参りますと、この本法適用者だけは常に実施の時期が遅れるか、今のように建前だけから言えば実施の時期が遅れるということだけしか考えられないと思うのですが、そういう不利は常につきまとつて来ることになる。その調整をどうして行くか。時期は遅れても、若干遅れるだけで、少くとも次年度からは同じになるのだからそれは辛抱さぜるのだとおつしやれば、これは又別な問題になると思うのですけれども、そういう事態が起ることは、これは折角この法律を作つても、非常に適用される人達にとつては不満ではないか、こう考えますので「この点を、非常にくどいようですがお尋ねしておるわけです。で、なお今の問題につきましてはいろんな場合があると思いますので、更に御検討を頂きまして、私も又、各種の場合について具体的に次の機会にお尋ねいたしたいと思いますから、本日はこの程度でおきまして、次の機会に譲ることにいたします。
#43
○委員長(松浦清一君) ちよつと速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#44
○委員長(松浦清一君) 速記を起して下さい。
#45
○溝口三郎君 私この前の委員会のときに資料をお願いいたしたのですが、公労法の適用者と非適用者との給与のアンバランスを是正するために、この法律を出したという趣旨は、私は賛成をしているのですが、現業職員の中で、公労法の適用者と管理者との給与の均衡、それから一般職員との企業間のアン・バランスがあるかどうかという点についてもお伺いしたいのですが、どうもまだはつきりしていない点がある。そのうちで、特に企業の内部で、公労法の適用者は、郵政とか、国有林野は、昨年俸給の改訂をやつて、二号乃至三号程度引上げているが、管理者のほうは引上げることができなかつたから、又その法律を実施することになると、不均衡是正のために特別会計でどのくらい予算経費の増額になつているか、お伺いいたしたいのですが、非常にむずかしい算定があるようなお話ですが、大よその見込でもいいが、お知らせ願いたいと申上げておつたのですが、どういうふうなことですか。
#46
○政府委員(田上辰雄君) 一般職と企業関係の職員とのアンバランスが現在ありますことは、これはお話の通りでありまして、この一般職と企業形態に属している職員とのアンバランスの問題につきましては、これは必ずしも企業の特性から言まして、違つておるのが当然だという論も成り立つのでありまして、これはまあ非常にむずかしい問題であろうと思うのであります。ただ一般職……、この国の経営する企業のうちで、管理監督の者がわずかではありますが、残りますが、それとのアンバランスの問題はできるだけ合理的なものにしたいとは思いますが、このアンバランスは多少残つて行くのであります。今回は取りあえず、いわゆる公労法非適用の職員を、公労法適用の職員とバランスを取つてやろうという趣旨の特例法でありまするので、これによつて非適用職員の、同じように仕事をやつている者が、同一の給与を受けるような形になるというので、そういう意味において極めて重要な法案であると思うのであります。この非適用職員と、公労法適用職員とのバランスを是正しますのに、どのくらいな予算が必要かというお尋ねは、前回ありましたのでありますが、これにつきましては内部的な、予算的な措置の点はいろいろありまして、この点は目下研究中でございまするが、大体この非適用職員を公労法適用職員と同じような待遇をするのに、どのくらいかかるかという前提の下に、その数字を申上げますと、大ざつぱに言いまして、二億六千万円の金額を必要とするように見込んでおるわけでございます。
#47
○溝口三郎君 只今の二億六千万円増加の必要があるというのは、郵政と国有林野、二つについてでございますか。
#48
○政府委員(田上辰雄君) 現業全部の金額と御承知願いたいと思います。
#49
○溝口三郎君 このアンバランスの是正の問題は必要でございますが、大体なぜアンバランスになつたかというのは、私が申上げるまでもなく、二十七年の七月三十一日ですか、公労法の改正のときに、五現業が公労法の適用になり、それ以後二年になつているのですが、その間にアンバランス……、非現業職員は一般団交で給与が上つて、当然アンバランスが管理者との間に出て来ることはわかつているのですが、二年経つてから急にこういう法律が出て来た。二十九年度の予算についてはこの前も申上げたように、何らこの法律の適用については考えていないのた。そこで今のように増加の必要がある場合にはどうするかということを伺つたので、これは予算の範囲内で適当にやり繰りして行けば本年度は賄えるというようなお話があつたのです。先はど湯山委員からの御質問に際しては、その点はつきりしなかつた。この後、団交で、又現業職員の給与が上れば、それに関連して管理職員の給与も、補正予算等で引上げることもあるかも知れんといつたような御答弁のよりで、あいまいのようだつたのですが、二年の聞テンバランスがあつたものに対して、何らか是正の措置は、この法律がなければ今まではできなかつたのか、どうか。現業職員には、郵政については一・六号の引上げがあつた。国有林野についても、頭打ちの是正や、調整方法で相当に上げて行つたわけですが、管理職員については、例えば級別定数の改訂等はこれは人事院がそういう指令を出ぜば適当にできるわけなんだが、そういうようなことで、この法律がなくても今までは或る程度は是正できたのじやないかというように考えるのでございますが、この現業職員の給与の是正があつたのに関連して、昨年管理職員の職級別の定数の変更を人事院ではやられたかどうかについて、給与局長にお伺いしたいと思います。
#50
○政府委員(滝本忠男君) 今御指摘の点につきましては、これはまあ現業公務員ということで公労法の適用を受けておりますが、級別定数は人事院の所管でございませんので、やつておりません。
#51
○溝口三郎君 私のお伺いしたいのは、公労法の四条の但書の管理者についての職級別の定数……、これは人事院でおやりになるのですね。
#52
○政府委員(滝本忠男君) その点につきましては、特にそういう職員だけに限つたことではございませんが、一般的に公労法適用職員と、それから給与法適用職員との間におきまして、例えば頭打ち、或いは枠外者の問題等が相当懸隔ができて参りましたので、人事院規則の範囲ででき得ればこれに措置するという目的を以ちまして、例えば級別定数を直接殖やすということはこれはなかなかできがたいのでありますが、例えば同じ職務の者につきましては五級、六級、七級というふうに職務の級を括りまして、そして上の七級あたりに仮りに定数が足りませんでも、その五級、六級、七級と加えた総数の範囲において操作し得るというようなことでありますならば、その範囲において上の級に昇格し得るというような措置もいたしまして、不十分ではございまするが対処はいたしております。
#53
○溝口三郎君 私のお聞きしているのは、先日総理府から配付されました資料、「五現庁における給与の不権衡の概況」の表でございますが、郵政事業の非適用職員の級別人員数の二十九年一月現在、その非適用職員の八級、七級のところが、現在は二千二百人と百五十一人、二十八年度の予算書の級別定数は、八級、七級で総数が一万一千七百八十九人と六千十人ということになつておる。現在員は二千三百人で、予算の定員は一万七千八百人になつている。そして十一級、十級というところは、非適用職員が十一級は千八百三十五人、十級は九千三百四人というのが現在員、予算の級別定数は十一級が四百三十人、十級が八百七十人というふうになつています。これはこの註にも書いてありますが、一般俸給表とそれから企業職員の級別の差を換算して計上したからはつきりしていないのですが、非常にこれでは予算書と現在員が違つているのです。予算書では七級、八級が一万八千人であるものが現在員は二千三百人にして、そうして予算書で十一級、十級が千三百人くらいのものが現在員は一万一千人というようなことになつて、これでは予算書と現在員と比べて見てもこの表では一つもわからない。こういうことが若しできるのなら、これは特別会計の予算総則の十五条違反のようなことなんです、実際にやつていることは……。人事院は一体これについて何か指令を出したのか。人事院の指令と現在員は非常に違つているのか。どういうふうにこの表についてはお考えになるのか。これともう一つ、下の林野庁の非適用職員についても、予算書では十一級、十級には三百十五人いるのが現在員は七百五十一人になる。それから八級、七級では、予算書では七百二十一人というのが、現在員では百四十八人というような数字になつております。この予算定員については昭和二十九年度の予算書でも大体同じようなんです。現在員と予算書との違い……。私は、だから、今まで不均衡があれば団交については号俸の改訂ができたんだが、管理職員については何かこの級別定員の調整を適当にやればその間で均衡がとれるようになつていたんじやないか。これについて人事院ではどういうふうに見ていられるかお伺いしたいと思います。
#54
○政府委員(滝本忠男君) 今御指摘の表でございまするが、これは郵政の職務の不均衡、一般俸給表とずれております関係で、今御指摘のような数字の差異ができているというように私は承知いたしておるのでありますが、若し詳しいことが只今すぐ御必要でございますれば、郵政省の給与課長も来ておられますから、補足的に説明して頂きたいと、こういうふうに考えております。なおこういうことができ得るならば、例えば級別定数で相当考慮し得るらなば、何もこういつた法律を作らんでもいいではなかろうかというようなお話もあつたのでございまするが、まあこの点に関しましては、例えば郵政だけを見ましても、今御覧になつております資料の次の次の表、これを御覧になりますれば、通し号俸では同じ番号を使つておりましても、なお且つその号俸に対応いたしまする金額がこの郵政の場合におきましては一般職の金額と違つておる。差額がここに出ておりまするが、まあ低いところは三百円から多いところになりますと二千三百円くらい、同じ号俸を使つておつても違つておるわけでございます。こういうことがございまするので、定数の改訂ということだけではこの問題には対処し得ないのではなかろうか。又そういう職員を一般職の範囲におきまして、そうして本来の、一般職の職員との均衡、一般職の範囲におきますればどうしてもそういうことも考えなければなりませんから、そういうことになつて参りますと、その面からもこれはなかなかできがたいことである、まあこのように考えております。
#55
○溝口三郎君 給与局長から今お話があつたのですが、私は初めから疑問にしているのは、これは級別定数を適当に変更すればよい、均衡がとれるようになつたのじやないか。今まで余り問題を聞いていないものですから、二号から三号くらい変つておるけれども、それほど変つて、今まで管理者職員は我慢していたのかどうか、或る程度救済される道もあつたのじやないか。およその均衡のとれておるところへ今度今のお話のように二千円から千三、四百円くらい、一号俸について今度一律に上がるのだということになると、この法律は今まで均衡を失していたから均衡をとるようにしたいのだ、ところが現状は或る程度均衡がとれておる部面があつたのじやないか。そこへこの法律ができて俸給表一本にすれば今度は管理職員のほうが上に上つて行くのじやないか。いたちごつこのようになつて行つて、又摩擦が起るようなことがあると困るのじやないか。そこで一番初めの級別定数の予算書と現在員が非常に十倍も人数が変つておるのは書き方が不備であるかも知れない。一般の俸給表の適用者と企業職員とのずれがある。こんなことは私ども素人だがらわからないが、それを一緒にして書くからむずかしいので、若しこのままでやりまして、大体七級、八級の中央号俸のところへこの人数をかけてそうしてその俸給表を出して、そうして十一紋、十級の中央号俸のところへこの現在員をかけた給与、それを比較してみますと非常に余裕がある、本俸に対して二割くらいの余裕が出て来る。五億[に対しまして六、七千万円くらいのまだ余裕が出て来る勘定になる。これはこの表だけから言うとそういう誤解か起きるから、折角お出しになつたのたから、こういう誤解を招かないように、もう一遍郵政省、林野庁のほうかり、誤解のないように、誰にも理解でさるような表を出すように、御相談の上でこの次から出して頂きたい。そうでないと、法律がなくても今まで二年同の間は適当にやつていたのじやないかというように、この表ではとれるのしやないか。そうでないと今まで二年同皆我慢さしていたというようなことで、本当に我慢しているのなら早くこの法律ができたらいい。そういう趣旨で私はお伺いしていたのです。
 それからもう一つお伺いしたいのですが、この現業の公労法の適用者に対して管理者が公労法の四条の但書で二万三千人ぐらいが適用除外になつておる、今度はこの適用除外は、そのうもから又政令できめて、大体本省では課長以上ぐらいのはこれは一般の公務員の給与である、それはこの本法による適用者と多少のアンバランスがあるが、今、田上さんから御意見があつたようですが、課長級以上については、若しアンバランスができるならこれは人事院のほうで特別調整……現在二割ですか二割五分だか管理者に対して出しているのです。それは人事院のほろで考えられる途はあるのでございましようか、そのアンバランスの調整は。
#56
○政府委員(滝本忠男君) こういう五現業の管理者は、政令で又除かれまして、一般職の給与が適用されることになつておりますが、そういう人の給与を、五現業の公労法の適用ある職員並びに今回の法の適用がされるであろう職員、そういうものと給与上の権衡をとるのがいいのか、或いは又そういう管理者層は各省における現業でない省の管理者あたりと給与上のバランスをとるのがいいのか、この辺は問題があろうかというふうに思うのでございます。なお又そういう問題は、五現業というようなものを今のような形で、給与上或いはそのほかのことを公企労法の適用でやるというようなことがいいのかどうかというような点とも又関連して参るであろうと思うのでございますが、現在提出された法律案におきましては、そういう管理者層というものは、一般職給与法の適用のある各省の管理者層と大体給与上の均衡がとられることが適当であろう、こういう観点に立ちましてできておるものでございますから、従いまして、そういう人々に対しまして、特に五現業の公労法適用職員並びに本法律案が通りました場合に適用されるであろう職員との給与上の権衡ということは考えておらない。このようなことでございます。
#57
○溝口三郎君 この法律を出して事務の簡素化を図るというようなことも提案理由に書いてあつたのですが、今度管理者に対する給与で、現在の公労法の四条の但書の適用除外のうちでも又政令で分けるのだ、そうすると予算書のうちの給与総額の内訳も今までよりも、又一、二億余計に殖えて来るのだというようなことで、非常にこの事務は煩項に実はなるのだと思うのでございますが、公労法の四条の但書の管理者の定員があるのだ、そうしてあれについてはその適用除外についていろいろな疑義があつたりして、申合せで何か適用をきめているような点もあるらしい。管理者に対する手当等については、人事院規則だか一般職の給与法のときだか何だかで人事院のほうできめているのがある。今度はこの特例法で総理府のほうで又政令か何かできめるのだと、何かこういうものについてもう少し、政令できめる管理者と、それから給与とかいうような問題について、もう少し整理をして頂くように御協議を願わんと、人事院のほうで考えている管理者、それから公労法で考えている管理者、特例法で考えている管理者、それから申合せの管理者というような、非常に幾つかあるのですが、そういう政令等を作られる場合にもう少し整理するようにして、事務の簡素化を本当にできるように、誰が見てもはつきりわかるように一つ御研究をお願いしたいと思うのです。二条の定義で、政令になりますが、それをやられる場合に非常に御研究になつておらないと……、まだ政令ができていないというのですから、これ以上質問するわけにいかんと思いますが…。
 それから三条と六条に「給与の根本原則」と、「勤務時間等」というのが出て来たのですが、これは現業職員と管理職員との給与のアンバランスの是正のためにというための特例なんですが、この特例法によりまして二十五、六万人の現業の公労法の適用者と管理者と、それを一緒にしてしまつたら、非常に混乱するように私どもは考える。管理者だけの給与の特例法でも作れば非常に簡単だつたのじやないかというように私は考えるのでございますが、そこで、この三条にあります給与の根本原則は、これは管理者で公労法の適用を受けていないものに対してはこういうようなことを書けるのじやないか。併しそれは国家公労員法の給与の根本原則のほかに、職員が発揮した能率を考慮されなければならんというような条文が入つているので、国家公務員法の根本原則と多少違うようになるが、若しこういうことが二万三千人の公労法の適用者の根本原則になる、これは公労法の団体交渉の範囲内にあるのかどうか、そういう疑問も出て来る。団体交渉をこの法律で拘束しておるのかどうか。それから第六条の勤務条件についても、これらのことも公労法の適用者なら団体交渉の範囲内のことだ、二万三千人くらいの管理者についてはこういうような根本基準が要るのだろうと思うが、それからもう一つ団体交渉できまつた給与がそのまま本法で管理者に適用されるのだということになると、団体交渉できまる給与というものが二万何千人の管理者を拘束するようなことになるのですが、若し団体交渉できまつたその給与総額というようなものが非常に予算も大きくなつて予算上困るのだというようなときに、おぶさつておる二万三千人のやつはこれは本当の団体交渉をやつたときには、非常に「こぶ」になつてしまつて困るような場合が出て来るのじやないかというようなことで、何か本当の公労法の適用を受ける現業者と管理職員と一緒の俸給の特例のうちに入れて来るから、三条とか六条とかいうような矛盾も出て来るようなことになるのじやないかと考えるのでございますが、それについては、そういうときはどういうふうなお考えでやつて行くのですか。お伺いしたい。
#58
○政府委員(田上辰雄君) 只今の御質問にお答えする前に、一言お断りしておきますが、お手許に配付しました「五現庁における給与の不権衡の概況」、その中のあの級別人員表がございまして、その掲載の仕方について誤解がございまして、いろいろ数字を挙げての御質問でありましたので、この表は次の機会までに御納得の行くような表に訂正いたしまして差上げたいと思います。それによつて御了解を得たいと思います。それから只今の御質問の管理監督者として残りまする一般職員の扱い方でございまするが、これはたびたび申上げまする通りに、この特例法には全然関係なく、第二条の第二項におきまして完全にこれは除外しておるわけでございます。これはいろいろ考え方もあろうかと思うのでありまするが、これはこの管理監督の立場にあるものの本質、又は実際上の交流人事等の観点から、一応これを全部この際除外して考えて参りたいというので、この特例法を提案いたしたような次第でございます。それから第三条の第二項、或いは第六条の第二項の問題が団交の内容を制肘するものではないかという御質問に対しましては、たびたび申上げまするように決してそういうことにはならないのでございまして、第三条の第二項は、現在におきましても公労法適用の職員に対しましては、各特別会計にこれと全く同一の内容の規定があるのでありまして、何ら従来に変更を加えるものではなく、又第六条の第二項につきましては、これは現在の特別会計法にはない規定ではありまするが、併しこの条文にありまする一般公務員の勤務条件その他の事情を考慮したものでなければならないというのは、主務大臣が、勤務時間、休憩、休息、休暇について規定を設ける場合の訓示的規定であるということを申上げておるのであります。従つて御心配の点はないと申上げるのであります。
#59
○溝口三郎君 もう一点お伺いしておきたいのですが、第六条に勤務時間等という、そのうちの第二項ですが、国家公務員の勤務条件その他の事情を考慮したものでなければならないということがあるのでございます。国家公務員の勤務時間、それから超過勤務の算定の方法、特に勤務時間の算定の方法については、これは私は改正する必要があるのじやないか。それは休日の計算がどうも違つているのだということを言つたのですが、一般の民間の超過勤務の時間の算定のような国家公務員のほうもなおすべきだと、あれははつきり覚えておりますが、五十二週間と五十週間、年間に違いがあるのだというように考えるのでございますが、一般の民間の勤務条件のほうが国家公務員よりか有利にできている。それは超過勤務の賃金にしても国家公務員のほうは百分の二十五と切つているのですが、民間のほうは百分の二十五以上ということになつていたかと考えるのですが、それで考え方が、この第三条に、特に職員が発揮した能率が考慮されなければならん。それから第六条に特に勤務時間等の根本原則をここへ出して来たのだ、そうして第五条で、給与総額を超えて支出しなければいけないというようなときには、職員の能率の向上によりまして、その増額になつた分は特別の給与をしてもいいというような法律の建前から、労働条件を現在の公務員の条件よりも特に強化するのだというようなことに解釈される傾きがあるのじやないか、そういうふうに運用される傾きがあるのじやないかと私は考えるのでございますが、その他の事情というようなことは何か特にお考えになつてつけられたのか。その点をはつきりしておきたい。労働条件を、将来能率の向上によつて収入を増加するために、でき得るだけ超過勤務を余計やつて、超過勤務の手当は民間よりか少くしてやるのだ、そうして利益を余計出すのだ、何時間でも働くのだというような考え方が立案するときに入つているのか。そういうような煮味でその他の事情というようなものを附加えたのかというような疑いも持たれる場合があるのじやないか。それをはつきりしておきたい。
#60
○政府委員(田上辰雄君) 第六条二項の勤務条件その他の事情を考慮したものでなければならないという条項に、労働強化の意があるのではないかという御質問でございますが、この法案には、何ら法案の裏にそういう労働強化を特に狙つているのだというような他意はないのであります。これは各主務大臣がそれぞれの実情に応じて合理的な勤務条件を考えることを予想しているのでありまして、その他の事情ということは、一例といたしましては同じ五現業のほかの事情等も考慮すべきじやなかろうかというふうな点も、多少一例としましてはそういうことを考えられるのでありますが、只今溝口委員のおつしやいましたような労働強化の意が含まれているのじやないかというふうなことは全然ありませんことを申上げたいと思うのであります。
#61
○委員長(松浦清一君) それでは本日の委員会はこれで散会いたしますが、次回は十三日午前十時より労働委員会との本案件に対する合同審査を行います。
 本日はこれを以て散会をいたします。
   午後零時三十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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