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1953/05/18 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 人事委員会 第13号
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1953/05/18 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 人事委員会 第13号

#1
第019回国会 人事委員会 第13号
昭和二十九年五月十八日(火曜日)
   午前十時五十四分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
五月十七日委員松本昇君辞任につき、
その補欠として、北村一男君を議長に
おいて指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     松浦 清一君
   理事
           宮田 重文君
           千葉  信君
   委員
           後藤 文夫君
           溝口 三郎君
           湯山  勇君
           紅露 みつ君
  国務大臣
   国 務 大 臣 加藤鐐五郎君
  政府委員
   総理府事務官
   (内閣総理大臣
   官房審議室統轄
   参事官)    田上 辰雄君
   人事院事務総局
   給与局長    滝本 忠男君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       熊埜御堂定君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十九年六月に支給されるべき
 国家公務員の期末手当の臨時措置に
 関する法律案(千葉信君外六十七名
 発議)
○国の経営する企業に勤務する職員の
 給与等に関する特例法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○国家公務員の給与問題等に関する調
 査の件(勤務地手当に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(松浦清一君) それでは委員会を開会いたします。
 日程の第一、昭和二十九年六月に支給されるべき国家公務員の期末手当の臨時措置に関する法律案。日程の第二、国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法案を議題に供します。
 なお、御審議を頂きまする御参考のために、前回御出席にならなかつた委員各位に、昭和二十九年六月に支給されるべき国家公務員の期末手当の臨時措置に関する法律案に対する質疑の経過を簡単に私の記憶を辿つて御報告申上げておきます。発議者を代表しまして、千葉委員から提案の趣旨の御説明がございまして、それに対する御出席委員からの質疑が行われましたが、先ず問題になりましたのは、若し期末手当を、この法律案の通りに支給することになると、どれくらいの予算措置が必要であるかという質問に対しまして、田上参事官から一般職公務員に対して十一億五千万円、特別職に対して十二億六千六百万円、合計三十四億一千六百万円、政府関係機関の職員に対して二十五億八千百万円、地方公務員に対して三十二億五千百万円、教育公務員に対して二十二億五千万円合計百十五億円の予算措置を要する旨の御答弁がございました。それに対してそれだけの予算措置が可能であるかどうかという委員各位の質疑に対しまして、加藤国務大臣、田上参事官から早急にこれを予算化するということにはかなりの難点があるという御答弁がございました。そういう審議の経過になつておりますから、それを御参考にして質疑を継続されたいと存じます。
 日程第一の昭和二十九年六月に支給されるべき国家公務員の期末手当の臨時措置に関する法律案に対して御質疑のあるかたは順次御発言を願います。
#3
○湯山勇君 前回御提示になつて、今委員長のほうからもそのことを御報告になりました予算の資料でございますが、これはいろいろ政府から出ておるものを見ましたのですけれども、どうもそういう算定基準が明確にされないので、今回その点を一応明確にして頂くことが、あとの質問にも好都合ではないかと思いますので、その点前回もお願いしておつたわけですから、一応
  政府委員のほうから御説明頂きたいと思いますが……
#4
○政府委員(田上辰雄君) 前回湯山委員の御質疑に対しましてお答えしました数字は、大蔵省で調査をいたしたものでございますが、数字的に間違いがないということを重ねてお答えする次第であります。これは若し期末手当〇・二五カ月分を増加するとすれば、その必要な増加所要額という意味で申上げたのでありまして、それに対しまして湯山委員から前年の六月の期末手当の問題、その際の〇・二五分の増額分所要額についての場合においても、政府が提示した数字が、実際上あとになつて予算計上しました数字と比較して非常に多いのだ、いつも政府は便宜上増額の見積をして答弁する傾向があるのだというようなお話でございましたが、昨年度申上げました例について申しますと、先に〇・二五カ月分の所要額として約九十五億必要であるということを説明いたしたそらでありますが、実際上この二十八年度の補正予算の計上額としましては七十九億一千万円になつたそうであります。これは九十五億というのは所要の見込額として申上げたのでありまして、その後実は実際上補正予算を組む場合においてはいろいろ査定をいまたしましたり、流用をいたしましたりすることを考えるのでありますが、前年の場合におきましては、一般会計の分としては、或いは特別会計の分におきましても、実際所要見込領と申上げた数と大差はない、多少は違つておりますが、大差はないのであります。それからなお政府関係機関として申上げました数子におきましても、実際補正予算を計上した場合と大差がなかつたのでありますが、ただ教育公務員及び地方公務員の予算計上においては相当査定を加えたのであります。これはもう政府の一つの方針の問題でありまして、いわゆる富裕府県に対する支給額を減らすというふうな査定におきまして相当の宜定減をいたしておるのであります。これを数字的に具体的に申上げますというと、教育公務員につきましては、最初の所要見込額が十八億七千万円であつた、それを査定をいたしまして八億六千万円にいたしておるのであります。地方公務員の場合は二十六億一千万円という予定額でありましたのを、これを実際査定を加えまして十八億にいたしておるのであります。これが所要見込額と実際の補正予算を計上した場合の差の出ました原因でございまして、只今現に問題になつておりまする百十五億につきましても、今申しました実際問題として、これを仮に予算計上する場合においては、こうした差額が出て来ることは、これは起り得ることだと存ずるのでありますが、一応所要見積額といたしましては確実な数字であるということを大蔵省も申しておるのでございます。
#5
○湯山勇君 一応それだけ御説明願いまして、大体構想がわかりましたので、又細部のところは問題に当りましたときお伺いすることにして、その点ここまでで質問をやめることにいたします。
#6
○委員長(松浦清一君) ほかに御質疑は……。
#7
○溝口三郎君 期末手当の支給率は六月が百分の五十、十二月が百分の七十五になつておりますが、勤勉手当の支給率はどういうふうになつておりますか。
#8
○政府委員(田上辰雄君) 勤勉手当だけについて申しますと、六月に〇・二五、それから十二月に〇・五でございますので、合計いたしまして年間〇・七五を支給することになつております。ついでに期末手当を申上げますと、六月において〇・五、十二月において〇・七五、合計しまして一・二五、期末手当と勤勉手当とを合計いたしますとその総計が二カ月分、二・〇ということになつております。
#9
○溝口三郎君 この支給率は昨年の十二月に改正になつたと思うのですが、この改正前はどういう率になつておりましたか。
#10
○政府委員(田上辰雄君) 改正前につきましては、期末手当を申上げますと、六月に〇・五、十二月に〇・五、計一・〇。それから勤勉手当につきましては、六月にはありませんでして、十二月に〇・五、計も〇・五になるわけであります。総計いたしまして一・五というのが特別手当になつたわけであります。それが旧の支給率でございますが、その後昨年におきまして、六月に〇・二五の繰上支給をいたしました。期末手当としての繰上をいたしたわけであります。そうしてあとは補填をした、そうして十二月には勤勉手当につきまして〇・二五を加えました、こういう事情になつております。
#11
○溝口三郎君 昨年七月十八日でしたか、人事院が勧告した場合ですね、期末手当は六月が七割五分、それから六月の勤勉手当というのは勧告ではなかつたわけですが、勤勉手当と期末手当というのは、合せれば人事院勧告は七割五分、それから昨年の十二月に改正したのは七割五分ですが、勤勉手当と期末手当の区分があるのですか。人事院の考え方をお伺いいたします。
#12
○政府委員(滝本忠男君) 人事院が昨年勧告いたしましたときには、今御指摘になりましたように、合せますると年間の支給率というものは期末手当、勤勉手当合せて二カ月分、これは変りはないのであります。その点は政府側でもそのようにされたのでありますが、その期末手当、勤勉手当の振分けになつて参りますと違つております。人事院が勧告いたしましたのは、只今御指摘のように、六月には勤勉手当というのは支給しませんで、〇・七五というものを期末手当で出そう、それから十二月にも期末手当とそれと同じ〇・七五を出そう、それから勤勉手当は十二月末に出そう、こういうような構想であつたのであります。期末手当と勤勉手当とどこが違うかというお話でございますが、期末手当というのは、これは勿論出勤には若干関係して参るのでありますけれども、六月十五日、十二月十五日という日に在職しておるということが条件で出さるべき手当であります。いわば一律に支給されるものであります。これは非常に生活給的な色彩が強いのでありまして、これは日本の生活慣習に非常によつておるわけであります。お盆或いは年末というようなときには、一般の生活慣習といたしまして出費が多い、それに対応する、こういうことになつておるのであります。勤勉手当は年末に一遍出すということにいたしたのでありまするが、これは勤勉手当という以上は、やはりその勤勉の度を図り、勤務の成績に応じて支給せられるということが適当であるのであります。そのために人事院は勤務評定制度というものをいろいろやつておるのでありますが、まだ現在この制度が確立するまでには至つておりません。併し確立すればこれを使いたい。そうすると勤務評定制度というものはそう何回も年間にやれるものではない、大体年一回くらいであつて、それを期末手当にまあ使おうということが一つの構想であつたわけであります。まあ六月にも出していいじやないか、勤務評定のためだけ年一回はおかしいじやないかというお話も勿論あろうと思いますが、年間二カ月分程度のものでありますならば、大体、そういつた配分が公務員の場合適当であろう、かように考えたわけであります。現在のように期末手当の額が〇・五と〇・七五と六月と十二月の場合には違つておる、これはまだ、理解しやすいのでありますが、制度として見まする場合に、勤勉手当が六月が〇・二五期末が〇・五ということになりますれば、上半期努力したのと下半期努力したのとウエートが違うのかというような疑問も出ると思うのでありますし、年末のやつは年間を通じてということになつておるのですが、そうすると、又却つて反対に上半期については二度その成績が見られるのかということにもなろうかと思います。いろいろ疑問があろうと思いますが、只今の給与法にきめてあります勤勉手当の割合の取扱いにつきましては技術的に困難な面もあろうかと思います。ちよつと冗長に過ぎましたが、勤勉手当のほらはできればこれは成績を加味して行きたい、併しこれも人事院は極端に従来の成績を反映せしめようというようなことは考えておりませんので、でき得る範囲におきましてこれを取入れて、場合によつては期末手当と同様の取扱いをされた省庁もございますが、趣旨はやはり成績を加味して行きたい。期末手当のほうはこれは定額的に別々に支給される、こういう趣旨に解釈いたしております。
#13
○溝口三郎君 昨年給与の改訂を人事院は七月十八日にされたんですが、そのときに給与の改訂と同時に、給与準則の勧告を出して給与準則で期末手当は六月が七割五分、十二月も七割五分ということで出された。今の給与局長の御説明で、期末手当はこれは日本では慣習になつておる。そうして大体確定して出すという考え方、勤勉手当のほうは成績に応じて支給率を考えるというようなことでありますが、昨年は勧告を六月期末手当を七割五分出すのが、これが確定して出すべきもの、十二月も七割五分出すというのが、人事院としてはこれは妥当な制度じやないかというので出されたわけです。それが現行法では十二月の改正をしたときに、六月の期末手当は五割、人事院の勧告では六月は勤勉手当は零になつておる。それを勤勉手当を二割五分出そうというようなことで、一年中の期末手当と勤勉手当の総額は二カ月分になつておりますけれども、考え方は大分変つておるのだと思う。そこで今度は二十九年度にも給与ベースの改訂は大体になされるお見込みで準備しておられるかどうか、その点をお伺いしておきたい。
#14
○政府委員(滝本忠男君) 前段のお話でございまするが、年間を通じましていわゆる特別手当的なものを二カ月分という意味で政府側が出されました給与法の改正案にはそうなつており、国会でもおきめになりましたもので、その限度において尊重されておりまするが、これは前回も私が申上げたのでありまするが、この内訳については必ずしも人事院が勧告した通りではないのであります。併し人事院は給与法の実施官庁といたしまして、法律でそうおきめになりますれば、それはまあその通り忠実に実施しなければならんということで、現在はこの方針の下にやつております。今後それでは期末手当、勤勉手当について二十九年度では若し勧告があれば、どういうふうに取扱うかという御質問のように承わつたのでありまするが、現在我々は各種の統計資料等をいろいろ収集し、集計し又一部分析に着手しておるものもありまするが、まだそういう段階にございます。併し七月十八日までには報告しなければならんということが義務づけられておるわけであります。従いまして報告をすることになつておるのでありまするが、如何ようにこれをやつて行くかということは、まだ今後の分析研究にかかつておるようなことでもありまするので、この際お答えを申上げることができないのであります。今のところそういう段階であります。
#15
○溝口三郎君 今御説明ですが、大体期末手当については、昨年勧告を出されたときに、これは確定的に人事院は六月は七割五分、十二月は七割五分が必要なんだという勧告を出されたので、今度それが六月は、今法律は五割になつておるが、この次期末手当については人事院が今年もやはりこういうものを適用するのが必要なんだという考え方は、これは変わつていないでしよう。
#16
○政府委員(滝本忠男君) 人事院ががいたしました勧告は、この六月の期末手当は七割五分でございます、併し先ほども申上げましたように、すでに法律でそういうふうにおきめになつたものでございまするから、従いましてその通りに人事院としてはその趣旨を尊重してやつて参つた次第であります。只今のところはこのように考えております。
#17
○溝口三郎君 ちよつとそれに関連してお伺いしておきたいのですが、大体人事院では本年度の給与の調査の報告を七月の中旬には出す見込みで準備してある。恐らく私はその調査の結果によれば、昨年七月勧告なされた給与ベースの一万五千四百八十円ですか、それは昨年の七月一日現在の民間企業調査の実態から、公務員としては一万五千四百八十円にすべきだという勧告を出されておる。そしてその後の一年間たつた今年の調査の範囲を、調査の対象と言いますか、昨年は十万人を対象にしてやられて、そして三月三十一日現在大体十万人の予定のうちで七万人をとつて、一万五千四百何十円というベースが出たように伺つておる。今年こういう緊縮政策をやつて、そして給与がそれ以後の実態がどの程度に上昇したか、又横ばいでおるかというようなことは、これは非常にむずかしい問題があると思うのです。その通りに民間給与の実態の報告を出される場合に、私は昨年もそう言つたのですが、毎年今まで人事院の実態調査の対象が変つて来ておつた。前には三万人ぐらいのものが急に昨年は十万人にやつたのだが、そのうち適当なのを七万人とつてあつた。又十万人出したから、昨年は十万人の分はそれは発表してもらわなくてもいいのだと申上げた。そこで今年はこの実態調査の対象は、昨年と同じものをやつて行くのかどうか。今度それの報告を出されるには、昨年の七万人の不当なものがあれば、それは修正してもいいが、大体は昨年の対象のもの、それ以後の一年間の調査をなさいまして、それで本年の実態の比較を出されるという方向でやつておられるのですか、それをはつきりと伺つておきたい。
#18
○政府委員(滝本忠男君) 昨年は勧告を急ぎましたために、我々はほぼ只今御指摘のありましたように、調査人員にいたしまして十万人程度実地調査をやつたのでございますが、十万人全部集計いたしておりますと、時間的に間に合わないというような状況が出て参りましたので、実地調査をいたしましたもの、その調査表から更にランダム・サンプルによりまして七万程度更に再抽出いたしまして、そうして集計を急いだわけであります。で、全部の結果はどうかというお話でございますが、これも一応取りまとめております。これはそれほど大差はないということの結果が出ております。去年も計画を持つたのでありますが、今年もあらかじめ計画をいたして、より一層十分に用意をしてかかりましたので、去年と大同小異の十万程度でございますが、勿論部分的には修正したものもございます。それを更に圧縮して集計いたすという考えはございませんで、出て参つた集計の結果表は全部これを使つて集計いたそうと、このように考えております。ただ附加えて申上げておきたいことは、すでに一般職の国家公務員の範囲から、一般職の給与法が適用されます範囲から五現業が除かれ、又今回は五現業の給与特例法というものが審議の途中でございますが、若しこれが通過いたしますれば、又一般職の給与法の適用者の中から二万人程度が抜けて参るというようなことになりまして、あとに残ります一般職というものは、おおむね行政権を行使いたします人々でありますとか、或いは企画業務に従事いたします者でありますとか、総じて現業的色彩が非常に薄くなるわけであります。そういうふうになつて参りますと、民間と比較すると言うが、その比較というのは一体どういうことであるかということになろうと思うのであります。我々が俸給表を作定いたします場合に、三つの条件があるのであります。その一つは生計費、その第二は民間給与、第三は人事院が適当と考えるような条件、この三つがあるのであります。その中で従来の生計費と民間の給与という点を二大眼目にいたして俸給表を作定して参つたのでありますが、現在のようにすでに公務員の実態というものが民間の実態とよほで趣きを異にして参るという段階に達しました現在におきましては、これは第三の要因である公務員本来の給与とは一体如何なるものであるかということを改めてこの際考えるのが適当であろうと、このように考えております。又民間の給与と比較いたすと言うが、従来やつた方法が最善のものであるかどうか、それから生計費の計算ということも従来やつた方法が一番いいのであるかどうか、この辺の検討もあろうかと思いまして、そういうことも皆いろいろ勘案いたしまして、今後の研究を進めて参りたい、このように考えております。
#19
○委員長(松浦清一君) 加藤国務大臣は午前中ならいいそうですが、午後は衆議院の内閣委員会に御出席になるそうですから、若し大臣に対する御質問がございますれば、先に一つ御質疑願いたいと思います。
#20
○溝口三郎君 今委員長から御注意がありましたが、人事院が今年給与改訂の勧告をするかどうかについては、調査の方法なり発表なりが私は重要な問題があると思う。それについてよく加藤国務大臣も将来考えて頂きたいと思います。それでもうちよつと人事院に伺つておきたいと思います。先ほど給与局長の御説明では昨年は急いだから十万人の調査分のうち七万人をとつて三月の末日現在でまとめて、あと又十万人の分をまとめたが、一万五千四百八十円のベースとは大した変りはなかつた。今年は大体十万人の分をそれを集計して三月末日現在でやるのか、あと少しずらして三月から五月までの平均でやるのか、そこら辺がはつきりしませんが、今おしまいに御説明になりました国家公務員自体の分もあるし、生計費の分もありますから、それらを考慮しなければいけない、こういうふらに言われるが、総合的にやると、昨年勧告したときの基礎的の数字と今年の分と食違つて来るだろうと思う。そうすると、今年のような時期になると、例えば毎勤の給与総額において昨年の四月から今年の四月までの一年間に大体全産業で一割二、三分は上つておるのではないかということになつておる。それを今度人事院が出す場合に、それが五%になるか、六%になるか、やりようによつては非常に違つて来るのではないか、はつきり私は昨年やつた例があるならば、それと比較下さるように、基準はそう変えないものを発表して頂きたい。そのほかに当然国家公務員の給与そのものが主体にたつておるのですから、そういうものについて比較検討したものを御意見として出されるならば、これが一番いいと思います。比較の基準がしよつちゆう変つておるような勧告では、一割の引上げならいいが、五%ならこれを勧告しないということにもなり、操作のできる範囲が非常に大きくなる。その点はつきり方針をきめて頂きたいということをお伺いしておる。もう一つは勧告を七月半ば頃にお出しになるようですが、それが五%以上にならんと勧告するかしないかわからないというのですが、そこに私は問題があると思う。恐らく昨年の四月一日現在に比べて、毎勤調査から一割二、三分上つたら、当然その通り勧告をなすべきである。それに基いて今の期末手当の支給率なんかについても、やはり変つて来るのではないか、昨年給与改訂の勧告と共に給与準則の勧告をされたが、給与準則についてはまだ実施していないのですが、それは改訂の必要があれば、やはり今度七月半ば頃に給与問題と共に給与準則もお出しになる見込で準備しておられるのですか、その点も伺いたい。
#21
○政府委員(滝本忠男君) 只今溝口委員の御指摘がありましたように、昨年度と比較し得るような方法で集計をやれという話でありますが、その趣旨を十分尊重してやりたい、このように考えております。先ほども申上げましたように勧告するかどうか、又することについてどのような方針でやるかという点につきましては、いろいろ現在の情勢が従来と変つておる事情を先ほど御説明いたしたのでございますが、又それに併せまして期末手当の問題も出て参ろうかと思います。そのときにこの問題は我々といたしましては併せて考えて参りたい、このように考えております。なお、給与準則を勧告したが取上げていない、これについてなお改訂する必要があるかどうかというお話でありますが、我々といたしましては勧告いたしました給与準則につきましても、なおその後絶えず研究を重ねておりますので、この点の新らしい研究も、勧告ということをするならば、当然これを附加えたいと考えております。
#22
○委員長(松浦清一君) ほかに御質疑ございませんですか……。
 それでは本件に関する質疑の残りは次回に譲ります。
  ―――――――――――――
#23
○委員長(松浦清一君) 日程第二の国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法案に対する質疑のあるかたは順次御発言を願います。
#24
○溝口三郎君 この特例法案につきましてお伺いいたしたいのですが、公労法に定める五現業の職員が適用になつて、昨年の六月一日現在で、林野の職員、郵政の職員が調停に従つて約二号俸くらいずつ給与が引上げになつた、その当時にそれに関連して管理者、監督者の給与が不均衡になつた。つまり二号俸現業職員は引上げになつて、二万二千人の郵政職員の管理者等はそのままになつているので、不均衡になつているということから、昨年の十月七日、十七日の衆議院の郵政委員会の会議録を見たのですが、問題になつている、そうしてその頃の調査をもとにして衆議院の郵政委員会では政府に対する要望を決議しておる。非常に不均衡になつているのは、これは一刻も早く是正しなければいけない、政府は適切な措置をとつてもらいたいという要望をしておられたのですが、その当時の政府の説明を会議録で見ますと、郵政職員につきまして不均衡の是正をやる場合には、七億円の財源が要るのだ、そのうちの四億円は給与の分である、三億円は特別調整額に相当するのだが、不均衡の是正はやらなければいけないし、特例法も出したいのだけれども、七億円の財源の必要なものについては、まだ出す腹積りもできていないのだというような答弁があつたのですが、今度この特例法案ができた。私はこの特例法案について不均衡を是正するならば、当然予算措置が要るのだろう。で、どの程度の予算措置が伴つておるのかという質問をこの前の委員会でいたしたのでございますが、それに対して田上参事官は五現業全体を通じて約二億六千万円くらいで済むのだ、二十九年度の予算には特別にその経費の増になる部分は含んでないのだが、やりくりをしてやれば賄えるりだというような御答弁があつたのですが、なお、この法案の要綱につきましても、要綱の第三の給与総額について、この法案の適用される職員の給与総額は、「予算で決められた給与の額をこえないものとする」、不均衡を是正する意味で昨年の十月頃は七億円も財源が要るのだから、この法案は出せないといつたが、今度はこれが二億五、六千万円で済むのであります。要綱では予算は増額しないのだ、その範囲で賄うのだというようなことで、これははつきりしない点があるのです。やりくりするのだというが、そんなたくさんの金を予算の操作としてやりくりできるのかどうか、そこをはつきりしておく必要があると思うのです。この点を明確に御答弁を願いたいと思います。
#25
○政府委員(田上辰雄君) 溝口委員のおつしやいました昨年七億円を不均衡を是正するために必要だという話があつた――一こういうことにつきましては、私その間の事情を存じませんので、どういう数字に基いたかお答えすることができないのを遺憾に存じますが、私に関する限り、先般申上げました不均衡是正をいたすのに約二億六千万円を五現業で必要とすると申上げたことにつきまして、お答えをいたしたいと思うのでありますが、この二億六千万円を不均衡是正に必要といたすにかかわらず、これに対する予算的措置は本年度予算に用意してはおらないのでございます。従つてこの二億六千万円で何とかやりくりをつけてこの不均衡を是正するのだとは申上げられないのであります。で、私が申上げましたのは、既定予算の範囲等でできるだけの措置をいたしまして、この不均衡是正を一日も早く、又できるだけやるように五現業関係の各省において配慮をいたしておる、こういうことを申上げたのであります。恐らくこの不均衡是正は、来年度予算につきましては当然是正をし、この特例法が通りますならば、この法令に基きまして不均衡是正の線に沿うた予算要求をいたすでありましようし、法律に基いての要求でありますから、これも計上して国会の御審議を願うような段取りになろうかと思うのでありますが、今日のところ特に予算的措置をいたしておるわけではありません。ただ各省予算におきましては、それぞれ給与に関する費用もございまして、その範囲内で差当りでもできるだけの不均衡是正を図りたい、こういう意味の過渡的な給与準則を作りたいということを申しておるのでございます。その範囲で御了承を頂きたいと思うのであります。
#26
○溝口三郎君 この点は私は一応明確にしておく必要があるのだと思うのです。それは先ほど申しましたように、昨年の十月の七日から十七日にかけての郵政委員会における質疑をあとから読みますと、七億とか四億とか、いろんな数字が出て来ますが、それは昨年の六月一日現在くらいのものを基準にして、現業職員は二号俸上つたんだ、監督の職員はそのままなんだということから、一人について監督の職員は大体十七、八百円不足なんだというようなところから、二万何千人を掛けると四億そこらという数字が出ている。それでそういう質疑に対して政府もそのままの答弁をしている。私はそれははつきりしたらいいんじやないかと思うのですが、そこでこの前にちよつとお伺いしたので、こういう資料を配つて頂いたんです。そうしたら級別の定数というものは、みんな違えてしまつたんだ。例えば十級という級別の定数は、二十八年度には三千人あつた。それが二十九年度には一万人になつているのだ。一人については一年に五万円くらい上るわけなんだ。ところが二十八年度には十級は三千人くらいのやつが、二十九年度には一万人になつて、六千円くらい上つている。もつと細かく言うと、七千五、六百円上つている。それは一人については五万円くらい年額違う。いつこういうふうに急に級別定数が変つたのかということを私は人事院のほうでも調べてみた。これは昨年の八月一日にこういう級別定数を変えたんです。人事院は八月の一日に臨時に、臨時じやない。十級、十一級というのを括弧内にくくつて、その中は各省が適当に級を上げてもいいんだという指令を出したのです。人事院指令、それに基いて全部変えたんです。それは八月一日なんですが、そういう事実はこの前の私は委員会にも田上さんに伺つたが、はつきりしてない。そうして昨年の二十八年度の給与、基本給、それについて二十九年度は一割四分、十二月の国会で給与の改訂は一割四分になつている、平均して……。ところがこういう基準をみんな昨年の八月一日に変えてあるから、二十八年度の予算とそして二十九年度の予算と比べますと、郵政の二万二千人の給与については三割三分上つている。普通は一割四分かそこらしか上つていない。ほかの各省をみんな見ましても、給与は一割四分くらいしか上つていない。昨年こういうふうに級別定数をみんな変えて、それはそのときには予算の範囲内で欠員があつたから一応五、六千万円そつちに充当して一号くらいずつ上げた。普通の各省が一割二、三分給与の改訂をやつて、それから国会で勧告を出して、それを呑むか呑まんかということを大分問題にしているやつが、ただそういう取扱い方で三割三分も給与が上るようなことを、どういう取扱いであるか知らんが、それは余り感心したことじやない。田上さんのやり繰りがつくというのは、非常にたくさんの金が余つているのだ、それは昨年の八月一日にそういう職級の改訂をやつて頭打ちを直したなら、こういう法律を出さなくても私はできるのじやないか、そういう点を、財源はそういう操作をしたからあるんだ、幾ら幾らあるから、だからこの法律を通せば、その財源があるからやるんだというのでないと、四億だか二億六千万円か知らんけれども、そういうものが財源なしに法律を携えてしまつて、あとで補正をやるんだというようなことになると、この法律は非常に私は取扱いが面倒じやないかと思う。こういう法律を出すなら、そういう財政の裏打ちは確実にこういうものはしてあるんだ、それをさつぱり明確にしないから、問題があるんだと思います。その点のいきさつをはつきりお伺いしておきたいと思う。
#27
○政府委員(田上辰雄君) 郵政省当局の話を只今聞きまして、それによりましてお答えをいたしたいと思うのでありますが、先般、昨年の不均衡是正に七億円が必要であつて、そのうち四億円が給与の関係で必要であるという郵政委員会におけるその当時の数字が、その当時の不均衡の実情に基いてその数字が必要であることを申上げた、その後現在におきましては、その後の級別定数の変更その他の方法でアン・バランスの是正を郵政省としてはできるだけの配慮を払つた、そうして現在アン・バランスの是正が或る程度できました形におきまして、只今完全な不均衡是正をいたしますのは、二億五千万円程度郵政省として必要であるのが実情になつたということであります。
 なお、この現在のアン・バランス是正を既定予算内でどの程度やれるかということにつきましては、はつきりお答えすることができないのは遺憾でありまするが、一部大蔵大臣の承認を得て科目の流用等ができるようになれば、或る程度の不均衡是正ができるということで、具体的に研究いたしておるようでございます。
#28
○溝口三郎君 今田上さんから御答弁がありましたが、その当時ということが、その当時は十月頃じやなくて、それは六月の一日の頃に現業職員のは調停に基いて引上げになつたが、そのときに管理職員はそのままなんだ、それを比較すると四億万円が必要なんだ、そうしてそれをやつたときには、それを答弁しているときには、八月一日にすでに大体二万何千人の管理職員は一号上つているんだ、これは人事院の指令に基いて二万二千人のうち、十級の職員のそれを一万人殖やした、それから十一級というのは五百八十人を千九百人に殖やした。指令に基いてそういうふうになつて、そうして級別を上げて行つたんです。そういう指令の範囲内でこれは適当に各省やつてもいいのだという指令を人事院は出している。それを予算の範囲内でやる、そのときの予算の範囲内でやつても、二十八年度の予算には大して影響がないが、二十九年度の予算になると三割三分も上つてしまうという問題が出て来る。だから今お話の科目流用でなくて、基本給の中で恐らく二十八年度には五十九億あつた。二十九年度には六十七億になつている。三割三分上つているんです。だから七億くらいの財源はある。そういうことをはつきりしないで、財源がないから科目の流用をするなんと言うから私ははつきり言うのだ。だからそれについて人事院に伺いたいのだが、昨年八月二十六日に人事院総裁から指令を出して、十級、十一級は孤内に入つて十級の者は十一級に引上げてもいいんだ。それから、八級、九級も括孤内に入つて八級の者は九級にしてもいいんだというようなことで、今まで職階制で十五級から一級の間非常に厳格にやつたのを、皆括孤内でくくつて、それは各省で適当に操作してもいいんだ。それは予算の範囲内だというから、今のような問題が出て来た。それは各省に任して、人事院はその範囲については承認を得なくてもいいというような制度になつていると、将来私は人事院指令については、そういう大幅に予算に非常な影響が、三割も影響するような指令を人事院は出していいのかどうかという大きな問題が私はあると思う。その点を昨年八月一日にやつて、各省にそういう指令を出しているのだが、ほかの省の予算を見ても、そんなに大した変化はしていないと思う。予算も大体基本給については、どう操作しても一割四分引上げの程度だつた。三割三分もその指令によつて操作して上つたようなものはほかに私は例は余りないと思う。そういうようなことについて、何かその当時人事院はこの問題で御協議になつているのか、お伺いしたいと思います。
#29
○政府委員(田上辰雄君) 溝口委員の只今のお話に誤解がおありになると思うのであります。八月頃郵政委員会で申上げたという給与に、四億円の是正所要額だということは、これは六月一日現在についてその当時申上げたということであります。そうして、人事院からの級別定数についての措置が、実際上これは実施されたのは、八月のでなくて、十月も過ぎたときにこれが実施を行なつたということでありまして、その間に相当時間的開きがあるのであります。従つて、四億円と二億五千万円の相当な開きとおつしやいますが、その間に適法に不均衡是正が行われて行つたんだという点を御理解頂きたいと思うのであります。
#30
○政府委員(滝本忠男君) 人事院からお答え申上げます。
 昨年の八月に御指摘のような指令を人事院は出したのであります。これが従来人事院のやつておつた職階制に抵触しない、そういう指令を一体出し得るのかどうかという御質問でございまするが、現在人事院がやつております給与法に基く職務の級というものは、これは職階的な恰好になつておりますけれども、職階制そのものではないのでございまして、我々は今後職階制をやりたいと思いまして、それで昨年の七月十八日に給与水準引上げに合せまして、給与準則を勧告いたしておるのであります。で、この給与準則が実施になりますれば、完全にこれは職階制が実施されたということになるのでありますが、現在は職階制は実施されておらないのであります。先ずこの点をあらかじめ申上げておきたいと、このように考えます。
 で、我々の勧告いたしました給与準則におきましては、職務と責任の段階は八段階になつておるのであります。現在の職務の級は十五級であります。現在の職務の級は一見職階制のような恰好はしておりますが、その運営は学歴或いは経験年数等、そういうことが主たる要素になつて運営されていることは御存知の通りであります。我々の職階制になりますれば、等級の段階も八段階ということになるのでありまして、この八段階になりました際には、十五級というものはほぼ……それを直ちに比較することは不適当でありますが、仮に比較して見ますれば、半分に減らされるのであります。我々が昨年の八月に或る極の職務につきまして級をくくつたというのは、実は職階制の実施されました後の等級の段階において当然同一等級になるという、我々が調査の結果、研究いたしましたそのところに基きまして、そういう職務についてはくくつた。職階制の段階においては、我々としては当然同一等級として取扱おうとしているものが、現在の職務の級においては違つた職務の級として取扱われている。このようなものをくくつたのであります。その点は職階制にもとるようなことをやつているのでなくて、むしろ職階制に合わして、現在の不合理を直すということをやつたわけであります。
 郵政がそのために三割近くも昇級したというようなお話がございましたが、この点もどうも私は直ちにお話の通りであるというふうには、なかなか考えられないのでありますが、このことによりまして、恐らくは郵政省において措置されたのは、現業におきます郵便局長、こういつたクラスで従来職務と責任の段階から言えば相当高く評価されて然るべきものが、職務の級、即ち学歴とか経験年数によりまして、本当に低い級に抑えられていた、こういうものを或る程度引上げるということをしたのだろうと、このように考えますので、その範囲というものは極く局限せられているのじやないかと、このように考えます。従いまして平均的に三割そのために給与水準が上昇したということは我々ちよつと考えられないのであります。そうして、くくりまして上げます場合にも、もう無条件に上げるというようなことはいたしておりません。現在の給与法におきましてはやはり給与法のルールというものがございまするから、その一つの職務の級に何年在級した者については上げる、こういうような方式をとつておりますので、これはやはり一定の区画に従つて運営される、このように考えております。
#31
○委員長(松浦清一君) 速記をやめて。
   〔速記中止〕
#32
○委員長(松浦清一君) 速記を始めて。
#33
○溝口三郎君 もう少しお伺いしたいが、私は今の給与局長の御説明はその通りだと思うのであります。ただ私は給与準則の勧告を昨年の七月中頃になさつた、そうして八階級に整理する。それは整理して私もいいと思つておりますが、その給与準則のそれを制定するのかどうか、法律に今でも何かなつていない。それで七月十八日頃にそういう勧告になり、いつまで経つても法律になつていないものを、人事院規則で八月一日になつたら、それを皆はずしてしまつたのだ。その内容は私は大分違うと思つておる。そこで先ほど給与局長の御説明では、そう大した予算の影響はないだろうという。予算の組み方についても、私は聞いて来たのです。それは級別の定数に級の中央号俸を掛けて、そしてそれを加えたものに、各省で調整したというものが四%か五%あるというようなやり方でやると、八月一日現在では二千人のやつを一万人にしても、これは変らない。途中でダブつている。九級のうちに何号か入つている、八級のうちに何号か入つているのも、五階級ぐらいダブつているのだから、そういうのを変えても、それはそのときには一号上つたけれども、翌年度の予算になると、それは五号上るのです、当然に。それはそうやつて計算すると、今のこういうように大幅にやると、翌年度には三割三分予算上上つているのです。この人事院の指令で、本指令の規定は、予算の範囲内で実施しなければならんというのは、給与局長、そんなになるかならんか、よく自分はわからないというのでは、わからないで予算の範囲内というのは、二十八年度のことだと考えていた。二十九年度にそういうことを、若し方法としてやれば、予算なんというものは、給与原則改訂なんというものは、一割四分でなくて、三割ずつ皆上る。予算の範囲内でやるということは、人事院はどういうふうに考えているのです。二十八年度のことでなくて、二十九年度、そういうふうに影響するのだ。そうしてそういうことをやるときは、人事院は大蔵省の同意を得なくてもできるのかどうかという、取扱い方を私ははつきりしておく必要がある。それをお伺いしたい。
 田上さんのさつきの御答弁で、六月一日現在でやつているのだと言うが、昨年の会議録を読んでも、そういうことは書いてない。明確にしておく必要が、私はあると思うので伺つているので下が、六月一日現在でやつていたのだ。私は今まで一生懸命読んで見たが、わからんから、伺つているうちに、現在はそういうふうにとれる。説明のときにはそういうことを言つていないものだから混乱してしまつた。それのもとはどうかというと、人事院の指令にあるのだ。人事院の指令は今給与局長のお話では、二十九年度の予算のことは余り考えていないらしい。そういうことでやたらに出すことは、将来私は混乱する。人事院が廃止になるかどうなるかわからないと新聞に出ていた。恐らく衆議院のほうでは、私もそういうふうなことで、新聞に出ていたから、今まで通り一年か二年、人事院の指令は出るのだろうが、今回改正法案では、指令はなくなつてしまうことになる。若しああいう、国家公務員法の改正法を本当に今度やるということになると、その指令の取扱法はないほうがいいのか、あるほうがいいのか、これは大きな問題だと思うのです。十六条は国家公務員法の改正法案を出すと私は一番大きな問題がある。もう一遍、昨年の八月の二十六日に出しているのです、指令を。田上さんは十月の幾日だなんて、そうじやない。八月二十六日に指令を出して、八月一日に遡つてやつている。そのときに、各省わかつているのだと思う。
#34
○政府委員(滝本忠男君) もうその翌年度の予算に響くことをやつちやいけないじやないかというようなお話でございます。それはまあ、誠に御尤もなお話だろうと思う。ただ併し、昇給とか昇格とかいうものは、すべてこれは大きなものでありまして、翌年度の予算に響かないというわけにはなかなか行かないのじやなかろうかというように思いますし、又ベース・アツプというような問題でも、当面の問題としては、そのベース・アツプに幾らかかるかというお話であるのでありますが、これはやはり本給を上げることでありますから、将来に亘つて、ずつとかかつて行くであろう、こういうことは、或る程度皆さん承知の上でやることでなかろうか、このように思うのであり」ます。ただ、我々予算の範囲内と言つておりますが、二十九年度におきましても、当初予算が組まれておりますし、若し仮に補正予算があるといたしますならば、その予算を加えて、範囲内ということに考えておるのであります。大体人件費予算の組み方といろものは、従来現員現給方式というやり方で組まれていたために、人件費予算というものは、そういうことから行きますと、なかなか規制がとれなかつたといううらみがあつたのでありますが、今後におきましては、定員定額方式、先ほど御指摘がありましたように、或る中間号俸を抑えまして、その職務の級に定員を掛け合せ、それに若干のアルフアというものをくつつけてやるという方式で予算は組まれております。いわばその予算の範囲内においてこの定員というものを確保し、昇給さす必要があれば昇給さすために欠員を置くという、予算の立て方になつておりますので、我々もそういう前提の下に考えるということであります。
 更に附け加えて申上げたいのでありますが、先ほど申した点につきまして言葉が足りませんで、誤解を生じたと思いますが、給与準則でそうやろうと思つておつたことであるから、これを指令でやつたというふうに申上げただけでは足りないのです。現在の給与法の運営におきまして、定数という一つの制度がある。級別定数という一つの制度でございますが、この制度がありますために、現行給与法においては、学歴、経験年数というもので、昇給なり昇格なりの一つの基準があるにもかかわらず、そういう一つの、別の、全く縁もゆかりもない、と言つてはちよつと言い過ぎですが、全く無関係の一つの要素がにゆつと横から出て来た形です。こういうもののために抑えられておる現在の給与法が、学歴なり経験年数なりによつて運営されるということが前提であるにもかかわらず、定数に制約がありまして、昇給、昇格ができないという人々が大勢ある。或いは枠外に出ておる人々がある。このことは、現行給与法の一つの欠陥であるわけです。こういうことは何とかして処置しろということが、国会でもたびたびお話が出ておりますし、我々も実際仕事をやつてみまして、これは何とかしなければならんことである、このように考えております。現在人事院がやつておりますことは、人事院指令を出す権限は人事院にありますし、それは公務員法並びに給与法の条章によつて、人事院に委任されておる条項であります。当然人事院が行使し得る一つの権限であります。その範囲でやはり現在の給与法の運営上の不合理を是正したい。そのことは、併し仮に、仮と申しましても、これは公務員法上或る程度の約束がしてあるわけです。その給与準則というものはできることになると思います。その給与準則ができました暁においては、これと矛盾しない、而も現行給与法の運営上遺憾な点を是正して行く、これが給与準則の本体である、人事院に課せられました務めをその通りにして行く、このように考えております。併し予算等の点につきまして、郵政省の現状につきましても、やはり我々十分知らない点がございますので、関係当局から御調整になつて頂きたいと思います。
#35
○溝口三郎君 加藤大臣に申上げておきたいのです。今のような経過にあるのです。給与ベースの改訂については、この法律で一万五千四百八十円と昨年十月きまつたのですが、これは前のベースに対する一割四分ベース・アツプということなんです。それで一般の職員のやつは、大体二十八年度の予算に比べると、基本給というものは一割四分皆ベース・アツプになつておる。人事院総裁が政府に相談なしに指令を出して、その中で取扱者が適当にやればいい、二十八年度予算に対して二十九年度予算は、三割三分上つておるという事実なんです。そこで加藤大臣にお伺いしておきたいのです。今度の公務員法の改正法案を出して、先ほど申上げました規則制定権の十六条がある、現在は人事院は国家公務員に対して人事院規則を出せるのだ、それは総理大臣の承認も、内閣の承認も要らないのです。指令も人事院総裁が出せる、だから今申上げたような指令を出したわけです。そうすると、二十八年度の予算の範囲内だけれども、二十九年度には三割三分のベース・アップになるような指令が出せるのだ。今度の改正法案には、十六条の規則の制定権につきましては総理大臣の承認を要しないということになつて、今の国家公務員法も要しないことになつている。ところが十三国会でこの問題は参議院で両院協議会でこれは流産になつてしまつた。そのときには承認を要するということになつている。総理大臣の承認を要するという十六条の規定で出した。今度は又要しないといつて出した。十六条のうちに人事院は指令を現在は出せるということになつている。十三国会で出せるとなつておる、で今度は指令を出せないとなつている。二年くらいのうちに出せたり出せなかつたり、一つも方針がきまつていないのです。そこでこれから以後もベース・アツプの問題なんかあるけれども、こういう問題があると指令は一体人事院総裁はしてもいいのか、してはいけないのか、そこら辺の見当は一体どうすればいいのだという問題。だから私は国家公務員法の改正ではあの十六条の規則制定権というのは一番大きな問題であると思う。総理大臣の承認を得るか。得ないか、そうして指令を出せるか、出せないか、十三国会の政府原案と今度の政府原案とにえらい狂いが出ておる。そんなに二年くらいで狂つては……。今度はこれは審議未了になつてしまつて、又一年か二年経つと、加藤大臣はいられなくなるかも知れませんが、今度は法務大臣でおられるのですから、そういう点について今のようないきさつもあるのです。どうか公務員法のああいう改正法の取扱いについて慎重に私は考えて頂きたい。差当りなぜ十六条についてはそう方針が変つて来たのか、それをお伺いしておきたい。
#36
○政府委員(田上辰雄君) 大臣がお答えになります前に、私からちよつと申上げたいと思うのでありますが、溝口委員は三割三分ということを頻りにおつしやいますが、それは先ほど来の郵政委員会における四億円と今度の二億五千万円との関係から出て来るのだろうと思うのでありますが、先ほど来申上げました通りに、郵政委員会における説明が不十分であつたのかも知れませんが、その当時のアンバランス是正に四億円必要だというのは、六月一日現在で申上げたということでございます。そうしてその後人事院の規則は成るほど八月に出ておりまするけれども、その当時としましては、それに必要な調査、準備の過程でありましたので、そのとき申し上げたのは六月一日の資料によつて申上げるはかなかつたということであります。
 それともう一点御参考に供したいと思いますが、郵政省関係だけで今度のアンバランス是正で二億五千万円を要すると申しましたのは、この特例法が実施をされるのは六月からだという考えで、十カ月分に必要な額として申上げておるのであります。従つて年間としまづれば、更に二カ月分約五千万円を加えると、こういうことになりますので……。大変失礼いたしました。只今二億五千万円と申したのはやはり年間であるそうでございます。併しそれにしましても六月一日現在の四億円、その後人事院の指令のありました結果、十月過ぎにこれの指令に基いて適法に是正をしてアンバランスをできるだけ縮小したという事実がありまするので、ここに二億五千万円と四億円の差が出ておりまするが、併しお話のような三割の予算的措置を勝手にやつたということにはならないと存ずるのでございます。
#37
○溝口三郎君 余り長く申上げませんが、田上さん何か誤解しておられると思うのです。私の三割三分上つているというのは、これは二十八年度の非適用者の基本給と二十九年度の非適用者の基本給との差がそうなつているのだ。もつとはつきり申上げますと、二十八年度の定員は二万一千九百四十一人、それに対して基本給は五十九億七千万円、二十九年度の定員は二万二千二百二十二人、それに対して基本給は六十六億九千九百万円だ、だからその比は一三三%になるのです。で、一般の基本給の二十八年度に対する二十九年度は一一四%が平均なんだ、併しその原因はどうかというと、例えば先ほども申しましたように、十級の職員が以前は二千九百人あつたのが、今度は一万人になつているのです。七千人くらい殖えたのです。それは以前には九級にあつたのが七千人引上げて来るからそうなるのです。そうすると、九級の中央号俸をかけたものと十級の中央号俸をかけたのと、先ほど給与局長は給与の算定の方法を言われておつたのですが、職級の定数に中央号俸をかけるということから、そうやると一人について年間に五万円だか六万円違つて来るから、こういう差が出て来るのだ、これは私の誤解じやないのです。これは数字をよく調べて頂けばいいのです。これ以上この問題は申上げませんが、ただそれはこの法律をやつてあいまいに何かやりくりすれば財源があるのだでは、私は通らんと思うから、財源はあるのだ、だから補正予算をやらなくても、この法律は一つ通すべきなんだということをはつきりしないと、二億何千万円の予算がなくて法律が出せないということは、緑風会ではそういう予算を伴うような法案は出さんという趣旨であるから、財源はあるのだということをはつきり言われたらいいのです。
 それからもう一つ、これは具体的な問題なんですが、この点はつきりしておきたいと思うのですが、この法案の第四条に該当すると思うのです。今の問題で昨年の六月一日に現業の公労法適用者には大体平均して二号俸くらい上つておるの、だ。例えば四十号なら四十号について、一般職の俸給に対して公労法適用者のは千二百円くらい上つている。それから管理職員のは先ほど来のお話で八月一日に大多数の人が一号上つているのだ。四十号は四十一号に上つているのだ。それは七百円くらい上つているのだ。そこでこの前の委員会にも大臣から御答弁があつて、一元化するとか何とかと言つたのですが、あの俸給表をこの第四条に基いて公労法の適用者の俸給表に一元化するのか。そうすると公労法適用者と管理者との将来の均衡をとらなければいかんということになると、大体公労法の適用者は二号上つたのだから、管理者も一様に二号上れば均衡はとれるわけなんです。公労法の適用者は昨年六月一日に二号上つている、管理者は一号上つているのだ、今の操作では……。そこで今度俸給表は一つにするのだということにすると、管理者と公労法の適用者との均衡をとらなければいかんということになると、管理者が昨年特別昇給をやつて一号上つたやつは一号下げて、四十号なら四十一号に上げたが又四十号に下げて、そうして四十号の公労法の号俸表を適用することになれば、郵政の職員は全部が大体二号俸上つたということになるのです。そうして非適用者の予算も二十九年度の予算にあるから、そういうように四条に基いて号俸表をどれを使うのだということが、具体的に一番踏台になることだと思うが、こういうことは基準をはつきり書いておかんとどつちにも使えるようなことになると思う。
 もう一つ関連して、こういう一つの特例法にまとめて林野のも出て来る、郵政のも出て来る。林野のも昨年は現業職員はベース・アツプをやつたが、ここに資料が出ていないが、林野のほうは各号について千二百円程度しか上げてはいないので、一般職と現業とは同じ給与表を使つているのじやないか。そうして林野のほうの現業のかたは二号くらい引上げている。そうして管理者の職員は千四百人くらいあるが、これは先ほど申したようなあの操作は一つもしてないから、林野のほうはこういう法律が出ても財源は私はないんじやないかと思う。林野の取扱い方と郵政の取扱い方にちよつと不均衡が出て来る。林野のほうはこれをやつても財源が出て来るわけはない。一方は三割三分ベース・アツプしている、林野のほうは一割四分しかベース・アツプしていない。こういうことで林野は財源がないし、このほうだけはあるのだというようなことで不均衡が出て来るのです。そこで一体号俸表というのは第四条ではどれを使うのだということを明確にしておかんと非常に不安心な点が出る。これは千葉委員がこの前にも言われたように、或る大臣が来るとそれを下げるようなものを出して来るのであつて、これは常識的にはそういうことはありませんと大臣は言われるが、どの程度上げれば均衡がとれるかということを、今私が申上げたようなことからも明確にしておかんと非常に不安心な点がある。それをどういうふうに取扱うか、郵政の場合はどういうふうにするのですか。それから林野の場合もこういうことでやれば、実施ができるのですか、その点をお伺いしておきたいと思います。
#38
○政府委員(田上辰雄君) 只今溝口委員のおつしやいましたような管理者と一般職との不均衡が生じまするので、この給与準則を制定いたします際には、具体的個々の問題につきまして、お話のような不均衡の起らないように下げるべきものは下げて、そうして俸給の枠を合せるというふうな措置をいたす予定になつております。なお、先刻来いろいろお話のありました郵政委員会における御説明の数字と只今申上げておりまする二億五千万円、郵政の場合においては二億五千万円でありますが、その数字との関連につきましてはよく調査をいたしまして、その上で的確にお答えしたほうがいいと思いますから、さよう御了承願いたいと思います。
#39
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 先刻溝口君よりお話がありました、国家公務員法十六条の人事院規則をそのまま人事院に任せておくということはどうであるかという御意見でございましたが、今度の改正は先般申上げましたごとく行政機構改革の一環として、従来内閣直属のものを総理府の外局にしたという行政機構改革の立場からいつたものでありまして、人事院はやつぱり、一般公務員に対しては御承知の通りに団結権とか争議権とかというものがありませんので、成るべく人事院の独立性を尊重したいという意味で、今回の十六条の改正に着手しなかつた訳合でございますので、この点は御了承おき願います。
 又只今郵政のほうは或いは会計が多い上から融通することができるが、これが不均衡になりはせんかという御質疑でありまして、御尤もだろうと思いまして、五現業各自体につきましても今度の特例法は実際やつてみますというと、やはり各業ごとに不均衡のできるような実情でなかろうかと思いまするけれども、今回の特例法の眼目というものは、公労法の適用のものと非適用のものと、余りに同じところで同じ仕事をしておりまして、不均衡であるから、それをとにかく一応直してみたいというのが趣意でありましたものですから、そういう各現業ごとに不均衡を生ずるであろうと思いますが、できるだけの均衡を図るように漸次いたしたいと、こう思つておるような次第でございます。
#40
○溝口三郎君 今加藤大臣から御説明がありましたが、それで結構なんですが、人事院の総裁の権限をできるだけ尊重するからという御趣旨はわかるのですが、私がさつき申上げたのは、十六条の十三国会と今度の取扱い方がその趣旨が一つも一貫してないのである。今の大臣のお話では、人事院総裁とか委員長の権限を尊重するが一十三国会では規則の制定権につきましては、総理大臣の承認を得ると書いてあつた、これは委員長なり人事院総裁の権限を絞ることなんです。今度はそれを外してしまつたから、これは委員長なり総裁の権限を一応尊重したのだろうと思いますが、今度はそのうちの人事院の指令の問題です。指令の問題は十三国会ではどういうふうにでも無制限に指令を出した。それでこういう問題ができた。ところが今度そういう指令は全部抑えてしまつたわけです。それじや十六条のうちでもちぐはぐなことになつていると私は思うのです。
 もう一点、田上さんにお伺いしておきたいのです。先ほどの御答弁で大体わかつたのですが、二万何千人の個々の不均衡があるのを是正するのだが、この法律が通れば、その日から施行になるのだが、二万何千人個々について検討するというような……、一律に一号上げたのでもなく、何かそのうちの大多数の者を上げたとか、そうして今度の俸給表はどれを適用するのかということがまだはつきりしないが、はつきりして頂きたいのは、あの公労法の適用の俸給表一本にするのかどうか、そうして問題はそれに対して二万二千人の不均衡のないように今度降給するのも、下げるのも出て来るのかというようなことになるが、そういう操作をなさるのかどうかということ。そうしてこの法律は公布の日から施行するというが、それは六月一日頃から具体的にみな動くようになるのかどうかということをお伺いしておきたいと思います。
#41
○政府委員(田上辰雄君) この給与準則をきめますのは、たびたび申上げますように、公労法適用の職員と今回救済されるいわゆる非適用職員とのアンバランスを是正したい、こういうわけで給与準則をできれば一本にする。つまり言葉を換えて言うならば、公労法適用職員と同じ給与準則で取扱かわれるようにいたしたいというのが眼目でありますが、併し過渡的な事情下においては、給与準則を一本になし得ない。これは予算の関係等で一度に同じようにできないという場合には、二本建の給与準則ができるかも知れない、できるであろう。併しながらこれは飽くまでも過渡的な状況下における問題であつて、直ちに給与準則を一本にすることはできないでありましようが、行く行くは給与準則を一本にするという方向で、これもできるだけ早い機会に内容的にも、過渡的な事情下においても、できるだけアンバランスを少くするという方向できめて行きたい、こう考えております。
#42
○溝口三郎君 それは私は重要な問題だと思いますが、この法律案が通つたならば、もう今週中にきめなければいけないことです。それであれに基いて俸給表はどういうものを使うか。今の一般職の俸給表と公労法適用者の俸給表は一号について一千二百円ぐらい違つておる。その一千二百円上げたほうの公労法の適用者の俸給を一本にして、そうして管理者のほうは、一号下げて、それを適用することになれば、丁度昨年の六月に戻つておのおのが二号ずつ上つたことになるが、そういう事柄なのかを伺つた。そうすると、今の田上さんのお答えでは、過渡的には二本建になるかも知れない。そうすると公労法はきまつておる。一般職もきまつておる。その中間のようなものを、法律が公布になつてから中間表を拵えられるのかどうか、それをはつきりしておきたい。
#43
○政府委員(田上辰雄君) 俸給表の問題につきましても、これを直ちに一本化するということは、予算の見通しがつきません間はできないわけでありまして、その点は溝口委員の御期待に副い得ないと思いますが、これも過渡的な間だけで、できるだけ速かにそれの是正を実行して行きたいと思つております。
#44
○溝口三郎君 そういたしますと、この法律案は仮に今週中に通ると、施行期日は、この法律は公布の日から施行するとなつておりますが、大体今週中にこの法案が通ればいつから施行する見込でおるのですか。
#45
○政府委員(田上辰雄君) 公布の日から直ちに施行いたしますが、只今申上げるのは給与準則の作り方の内容の問題であります。この法律はすぐに適用になりまして、この線に副つて実施されて行くのであります。
#46
○溝口三郎君 一番関心を持つておるのは、この法律ではなくして、二万二千人の人であり、自分たちは幾らの俸給がもらえるようになるのか。それが今の一般職の俸給よりもこれは一号ぐらい上るのだ、そうして公労法の人たちと大体同じようなレベルになるのだというような期待を持つておるのではないか。それを今の一般職の俸給と公労法の俸給の間の幾らになるか、今週中に幾らにきまるかわからない、こんな不確実なことでは困るので、そこをはつきりできないのかどうか。公布になつたら、あと一般職は先ほど申したように一番簡単なのです。四十号が四十一号になつた、それで七百円上つている。四十号に対しては公労法のかたは千二百円上つているのだから、八月一日に戻して、四十号に戻して、公労法の俸給を適用するならこれは一番簡単なのです。そうして予算のほうは二十九年度には七億くらい余計にあり、一般のベース・アツプよりも余計にある。そこでこういう法律を通すならば、目的を、一日も早くこういう状態をなくするようにするのが当り前なのだ、条件が揃つているなら、そういうふうにするのだということを政府ははつきりなさつたほうがいいと思う。まだ幾らの俸給をやるかわからんというようなことで、こんな法律をやつたつて無駄なのです。
#47
○政府委員(田上辰雄君) お話のようにするためには予算的措置、予算の裏付をはつきり今年度の予算においてもつけて行くべきである、おかなければならんわけでありまするが、併しこの問題は相当前から論議されておつたにかかわらず、これをなかなか実施されておらない。従つて本年の予算につきましても、この特例法の裏付になる予算を特に計上しておらない。そこに一つのこの法案に対する弱点もあるわけであります。併しながらたびたび申上げるように、このアンバランスをできるだけ速かに一日も早く解消して行きたいという関係各省の希望もあり、又職員もこれを期待しておりましたので、取りあえず急ぎまして特例法案を提出いたしたような次第であります。職員は、この特例法が実施されるならば、給与準則が公労法適用の職員といわゆる非適用職員とのアンバランス是正の線に副うて速かに決定されるであろう、過渡的には一時十分なる是正ができなくても、来年あたりからは当然完全な是正がされるであろうということを期待していると思うのであります。これは直ちに全部のアンバランスについて完全なアンバランス是正はできなくても、できるだけ早い機会にできるだけのアンバランス是正を図つて行けるということは、職員が期待していることであろうと思うのでありますが、なお、このほかに関係の職員にとりましての非常な期待は第五条の特別給与にあると思うのであります。いわゆる業績賞与として公労法適用の職員と同一のこの特別な給与が支給されるという期待は、これは非常に大きな期待であると思うのであります。この点に特例法として非常に重要な意味があると思うのであります。
#48
○溝口三郎君 時間がありませんから余り質問いたしませんが、私ははつきりしないことは、特例法を出してアンバランスを是正しようというこの法律が通れば、その法律が実行できるように努めるのは政府の責任だと思う。田上さんの話では、どつちも本年度は財政的にはよくわからない、少くとも来年くらいにはこれは適用にたるのだろう、それまで公務員は待つているというようなお話です。そんなに急がない法律なら、私は今、会期が少くなつてやる必要がない。もら少し予算を御覧になつて、余つているなら、一日も早く給与準則の内容もはつきり明確にして、できるだけ速かに実行するという決意をお持ちになる必要があると私は思う。第五条まで言われたから伺つておきたいのですが、昨年七億の不足がある、不均衡の問題があるというときに、政府の答弁では七億のうちの三億というのは特別調整額なんだ。今度は特別調整額は全然問題は別だというようなことが今までの御答弁じやある。今度は第五条は、これは重要な業績手当だ。業績手当のうちに特別調整手当で、今不均衡になつている三億円は、業績手当で経費の節減等によつて財源を出せば、それは支給できるんだというような見込で重大だということを言われた。能率の向上は無論そうなんです。経費の流用というようなことになつて来る。又経費の節約です。そして三億の特別調整額というのが特に五条で重要な問題だというようなことになると、そこらへんの関係に何か先般は三億の問題は今度の特例法案と全然別だというように私は伺つておる。昨年は三億も不均衡を是正でやりたい、その予算はなかなか面倒だというので、どうもはつきりしない点があるので、政府はどこを考えていられるか、もら一遍田上さんから御説明を伺いたい。
#49
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 私から一言申上げます。これは溝口君御承知のことでございますが、できるだけ速やかに右へならえに行きたいと思つております。御指摘のように急いで非適用者の職員を待遇をよくいたそうといたしましたから、幾分調査の不十分の点もあるだろうと存じまするが、速やかなる機会において右へならえにやるようにいたしたいと思つております。さよう御承知を願いたいと思います。
#50
○千葉信君 ちよつと予算の関係で。今期末手当に関する法律案について衆議院の人事委員会で説明を徴されてやつて参りましたが、その衆議院の人事委員会でも問題になりました予算額の点について、先ほどこの委員会でも湯山委員から質問があつたのに対する田上君の答弁によると、大蔵省のほうから出て来ているこの総額百十五億円というのは見積額であるという御答弁がありました。見積額であるということになると、これは大体が大まかな腰だめの数字だというふうにも考えられますが、今衆議院の人事委員会でも、終りましたあとで人事委員長のほうから、どうも政府のほうから出て来る数字、政府といつてもこれは主計局のほうから出て来る数字は、政治的な数字が多い、問題の解決を図ろうとするときには、できるだけ内輪に見積つた数字を出すし、そうでない反対の場合には、できるだけ大きく大まかな数字を出して来る、これは実に遺憾な態度だという意見がはつきりございました。で、私は今昨年十二月の同種問題について考えてみましても、昨年は見積額として〇・二五カ月分の場合には九十五億円要する、これが大蔵省の最初の見積額だつた。ところが実際に支出された正確な予算額というのは七十九億一千万円であつたということは、これは先ほども田上君から御説明があつた通り。勿論この七十九億一千万円という数字は地方公務員等に対する交付額の算定に当つて、全額を交付せずに地方でそれぞれ負担してもらうという建前に立つて、かなり査定された数字でありますが、それにしても見積額と相当開きを持つている。まあこれはいいです。これはいいけれども、今度の同じく〇・二五カ月分の場合に昨年の十二月における見積額が九十五億円であつたものが百十五億円、同率でそういう見積額になつている。二十億も見積額が殖えているというのは、一体これはこんなに殖えた見積額を国会にこの通りでございますと言うには、その見積額を算定する場合の条件なり基礎となつたものは相当変動している場合でなければならん。従つてその変動に対してはこの数字を弾いた当局ではわかつていると思うのです。去年九十五億円、実際支給額の七十九億一千万円ということはこの際問いません。併し半年もたたないうちに、仮りに給与の改訂があつたにしても、二十億も見積額が開いているということは腑に落ちないのです。そういうことになると、これは今申上げたように政府のほうから出て来る数字は政治的なもの、極端に言うならば、作為的な数字を出しがちであるというように言われても私は答弁ができないと思うのです。ここでこの次の委員会までにこんなに去年の十二月から比べて見積額が殖えたその原因は何か、給与改訂のためにいくら殖えているのか、それから又国会に対する答弁とは違つて人員でも特に殖えているのか、補充を差止めやつておる、やつておると言いながら、補充でもどんどんやつているのか、公務員の数でも特に変動があつたのか、こういう二十億も見積額が殖えているその殖えた原因を、今度はつきりわかるように、ああなるほどこれなら二十億殖えるのは当り前だというふうに我々が納得できるような根拠を今度の委員会までにはつきり調べて来てもらいたいと思う。
#51
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 夏期手当に対するお話がありましたのでありますけれども、主計局に命じまして正確な数字を出してもらつたのでありまして、私どもはこの数字は正確なる数字であると確信いたしておりまして、まさかそういう作為的な数字でなかろうと思いますが、併し御注意もありましたことですから、一層もう少し立ち入つて正確な数字を出すようにいたします。
#52
○委員長(松浦清一君) それでは本日の議題になりました二案件の質疑は次回に引続いて行うことにいたしたいと存じます。
  ―――――――――――――
#53
○委員長(松浦清一君) それから人事院総裁の御出席を願つておつたのですが、衆議院の人事委員会が終りましてから、すぐ役所のほうに、お帰りになつたということで御出席がなかつたので、滝本給与局長にこの際お伺いいたしたいのですが、二月の十九日の両院人事委員会の打合会の席上で、地域給の是正勧告に対しまして、総裁から、人事院は両院人事委員会の強い要望もあるので地域給不均衡是正の措置について善処する、但し勧告の時期については諸般の事情を斟酌して慎重に考慮したいと、こういう旨の書面で御回答になりまして以来、本委員会では公式に御質問を申上げたことがないわけで、一日も早く真に是正されるような正しい勧告がなされることを待望して、今日に至つておるわけですが、その後の経過それから勧告のできる一応の見通し等について、おわかりの範囲で御答弁願いたいと思います。
#54
○政府委員(滝本忠男君) 二月の十九日に人事院総裁が両院人事委員長理事合同会議におきまして善処するということを申上げた次第でございます。我々は人事院総裁がそう申しました趣旨に従いまして、その後の作業の一層の完璧を期すべく現在努力いたしております。すでに町村合併等も相当行われたことでございまするので、でき得る限り最近の時期までにこれを捉えまして、この問題を織込んで行きたいということでやつておりまして、我々の事務的作業もほぼ終末に近付いておる現在の状況でございます。勧告の時期等につきましては、なお今後人事院会議等でこれをいろいろ検討することもあろうかと思いますので、改めてこれは総裁からお答えになるべきものであろうと思いますので、別の機会に総裁のほうにお尋ね願いたいと思います。ただ作業の現段階は相当進捗いたしまして終末に近付いておることだけを申上げておきたいと思います。
#55
○委員長(松浦清一君) それでは次回の委員会には是非とも総裁に御出席を願いまして、大体非公式に流布される人事院の意向というものは、四月中には勧告されるだろうというようなことが流布され、又この真実性についてはこれはわかりませんけれども、五月の月になれば五月中には勧告されるだろうという話が流布され、それから国会の会期中には必ずやるんだ、而も実施は四月一日からやるようにするんだ、こういうような非公式な話が流布されておるという現況でございまして、全国の公務員諸君はその的確な時期が掴めませんために、今日か明日かというそういう形で待望しておる、そういう姿にありますから、次回の委員会には是非今日質問のありましたことを給与局長から総裁にお伝えを願いまして、その辺のところをできるだけ正確を期して公式に御答弁が願えるように一つ御連絡を願いたいと思います。
 それでは本日の委員会はこれを以て散会をいたします。
   午後零時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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